この章では、コミュニティーとそのユーザーの管理について説明します。この機能は、コミュニティー情報ポートレットを通してコミュニティー所有者に提供されます。システム管理者には、Portal Server 管理コンソールおよび psadmin コマンド行インタフェースを通して同様の機能が提供されます。コミュニティーを管理するためのコマンド行インタフェースについては、『Technical Note: Managing Sun Java System Portal Server 7.2 Update 1 Communities』を参照してください。
ポータルにコミュニティー属性を設定する必要がある場合は、リンク http://docsview.sfbay/app/docs/doc/820-0043/gdsbd?1=en&a=view 内の「To Add the Community Sample」で説明されている手順に従ってください。
この章で説明する内容は、次のとおりです。
この節の内容は、次のとおりです。
「コミュニティー」の概念は、広く公開されていてすべての人が情報にアクセスできる、というように一般的には理解されていますが、コミュニティーの周辺にアクセス制御を確立することへのニーズは大きなものがあります。企業ベースのコミュニティーの場合のように、特定のコミュニティーへの参加に制限を設けることが必要な場合があります。また、このようなコミュニティーに投稿されるデータについて、非公開でセキュリティー保護された状態を維持することが必要な場合もあります。この節では、使用可能なアクセス制御設定と、それらの設定の一般的な構成について説明します。
次に示すコミュニティーの 3 つの側面には、コミュニティーの要件に応じてアクセス制御を設定することができます。
制限なしのメンバーシップ (公開): メンバーシップ制限のないコミュニティーには、すべての人が自由に参加できます。
制限付きメンバーシップ (非公開): メンバーシップ制限付きのコミュニティーでは、ユーザーは (コミュニティーの所有者に) 参加要求を出し、メンバーシップの付与または拒否の判断を受ける必要があります。また、1 人以上のユーザーを所有者がコミュニティーに招待、または明示的に追加することもできます。
リスト対象 (公開): コミュニティーはコミュニティーカテゴリに登録され、すべての人が参照および検索できます。
リスト対象外 (非公開): コミュニティーは検索できず、コミュニティーカテゴリで参照されません。
セキュリティー保護なし (公開): コミュニティーに投稿されるデータは、メンバー以外にも検索およびアクセスされる可能性があります。
セキュリティー保護 (非公開): コミュニティーに投稿されるすべてのデータは厳重に保護され、メンバーのみが検索およびアクセス可能です。
コミュニティー所有者またはシステム管理者は、コミュニティーの作成中または作成後に、アクセス制御のさまざまな側面を制御できます。「使用可能な設定」で説明されている各設定は互いに独立しています。ある設定に対して何らかのオプションを選択しても、ほかの設定の動作または選択には影響が及びません。たとえば、(制限なしの) メンバーシップを持つコミュニティーをリスト対象外にしたり、そのコンテンツをセキュリティー保護したりすることができます。コミュニティーの所有者は、コミュニティーの性質に基づいてアクセス制御をカスタマイズできます。ここでは、最も一般的な 2 つの構成について説明します。
公開コミュニティーは、すべての人が自由に参加したり、メンバーシップを取得したりできます。コミュニティーはコミュニティーカテゴリにリストされ、すべての人が参照および検索できます。コミュニティーに投稿されたコンテンツも、すべての人が検索およびアクセス可能です。
以前のリリースの Portal Server ソフトウェアで作成されたコミュニティーは公開コミュニティーとみなされ、システムをこのリリースの Portal Server ソフトウェアにアップグレードしたとき、公開コミュニティーと同様に扱われます。
非公開コミュニティーは、セキュリティー保護が最も強固なコミュニティーです。非公開コミュニティーはコミュニティーカテゴリに表示されないため、参照も検索もできません。非公開コミュニティーは、リスト対象外で、セキュリティー保護さ れ、制限付きのメンバーシップを持つコミュニティーです。コミュニティー所有者はユーザーをコミュニティーに招待、または手動で追加できます。コミュニティーのコンテンツはメンバー以外から保護され、メンバー以外は投稿されたコンテンツを表示または検索できません。
ユーザーにはコミュニティー内で複数の異なるロールを割り当てることができます。2 つの主要ロールは OWNER (所有者) と MEMBER (メンバー) です。MEMBER ロールのユーザーは、通常のメンバー権限のすべてを持ちます。そのユーザーに OWNER ロールをさらに割り当てた場合、ユーザーにはコミュニティーを管理するための追加権限も付与されます。権限およびユーザーに表示されるコンテンツは、ユーザーに割り当てられたロールのそれぞれに対応するディスプレイプロファイルをマージすることによって制御されます。各コミュニティーロールのディスプレイプロファイルテンプレートを設計する際、システム管理者は細心の注意を払う必要があります。詳細については、コミュニティーテンプレートに関する章を参照してください。
メンバー以外のユーザーに対しては VISITOR ロールが暗黙的に想定され、結果として、メンバー以外のユーザーが特定のコミュニティーページを訪れるたびに visitor.xml がマージされます。ユーザーが明示的ロールを持っていない、または BANNED、INVITED、PENDING、REJECTED などの一時的ロールを持っているとき、そのユーザーはメンバーでないとみなされます。
非公開またはメンバーシップ制限付きのコミュニティーにユーザーが参加するためには、そのコミュニティーに興味のあるユーザーがメンバーシップ要求を出す必要があります。要求を受けたコミュニティー所有者は、その要求を承認または拒否します。要求が承認されると、ユーザーはただちにコミュニティーのメンバーになります。一方、要求が拒否されたユーザーは、ポータルにログインしたときに拒否の通知を受け取り、拒否を確認した時点でビジター状態に戻ります。拒否されたユーザーは、あとで再び要求を送信することができます。ユーザーがメンバーシップ要求を送信することも望ましくない場合、所有者は特定のユーザーを禁止することができます。
VISITOR --メンバーシップを要求--> PENDING/VISITOR--> 承認--> MEMBER VISITOR --メンバーシップを要求--> PENDING/VISITOR--> 拒否 | -->REJECTED/VISITOR --確認--> V ISITOR
コミュニティーの所有者は、コミュニティーへの参加招待をユーザーに送信できます。招待を受けたユーザーは、ポータルにログインしたときに招待を確認できます。その時点で、招待を受け入れるか拒否するかを選択できます。
VISITOR--> 招待--> INVITED/VISITOR--> 承認--> MEMBER VISITOR--> 招待--> INVITED/VISITOR--> 拒否--> VISITOR
システムが適切に設定されていれば、招待メッセージは、招待を受けるユーザーに電子メールで送信されます。ユーザーが電子メールで招待を受け取るためには、そのユーザーのポータルで適切に設定された電子メールアドレスが必要です。
禁止とは、特定のユーザーによるコミュニティーへのアクセスを所有者が禁止できるプロセスのことです。メンバーおよびメンバー以外のユーザーに加えて、所有者についてもコミュニティーへの参加を禁止することができます。メンバーシップ制限付きのコミュニティーの場合、禁止されたユーザーはコミュニティーへの参加要求を送信することもできません。
所有者は禁止されたユーザーの禁止状態を取り消すことができ、その際にそのユーザーの以前の権限が回復されます。禁止される前にユーザーがコミュニティーのメンバーであった場合、ユーザーは禁止を取り消されたあとでメンバーになります。同様に、コミュニティーから禁止されていた所有者が禁止を取り消されると、再びそのコミュニティーの所有者になります。
MEMBER--> 禁止--> BANNED/VISITOR--> 禁止取り消し--> MEMBER OWNER/MEMBER--> 禁止--> BANNED/VISITOR--> 禁止取り消し--> OWNER/MEMBER
この節では次の内容について説明します。
ポータル管理者は、Portal Server 管理コンソールまたは psadmin CLI を使用して、コミュニティーを無効にすることができます。同様に、ポータル管理者だけが、無効にされたコミュニティーを有効にできます。無効化されたコミュニティーには、メンバーおよび所有者を含めすべてのユーザーがアクセスできなくなります。無効化されたコミュニティーに投稿されたコンテンツを検索しても、結果は返されません。デフォルトでは、新しく作成されたコミュニティーは有効な状態です。
無効化されたコミュニティーのユーザーへの表示形式を指定するには、disabled.xml テンプレートを使用します。コミュニティーテンプレートのディスプレイプロファイルについて理解するには、「コミュニティーテンプレートについて」を参照してください。
コミュニティー所有者またはシステム管理者はコミュニティーを削除できます。コミュニティーが削除されると、コミュニティー自体、およびそのコミュニティーに付随するデータにアクセスできなくなります。ただし、バックエンドの記憶領域にはまだデータが残っているため、必要に応じてコミュニティーを復元することができます。削除したコミュニティーの復元タスクはポータル管理者が実行します。この復元機能は、悪意による、または意図しないコミュニティーの削除を取り消す目的で提供されています。削除は永続的なものではないため、同じ名前で新しいコミュニティーを作成することはできません。現時点で、コミュニティーの永続的かつ持続的な削除はサポートされていません。ただし、psadmin サブコマンド destroy-community を使用することでコミュニティーを永続的に削除できます。
削除されたコミュニティーのユーザーへの表示形式を指定するには、deleted.xml テンプレートを使用します。コミュニティーテンプレートのディスプレイプロファイルについて理解するには、「コミュニティーテンプレートについて」を参照してください。
コミュニティーの作成および参照で使用されるカテゴリツリーは、検索サーバーの分類によって提供されます。カテゴリの管理方法については、「カテゴリの管理」を参照してください。
この節の内容は、次のとおりです。
この節では次の内容について説明します。
コミュニティーテンプレートは、サービス (チャネル) の集合と視覚レイアウトで構成されます。ただし、レイアウトは常にコミュニティーテンプレートによって指定されるとは限りません。たとえば、wiki コミュニティーテンプレートの場合、レイアウトは wiki 自体によって指定されます。コミュニティーテンプレートは、コミュニティーで利用可能なサービスの種類、各サービスのデフォルト設定、および、各種のサービスを束ねるコンテナを (ロールのディスプレイプロファイルドキュメントで) 定義します。
物理的には、コミュニティーテンプレートは 1 つのプロパティーファイル、画像、および 1 つ以上のディスプレイプロファイルドキュメントで構成されます。OWNER、VISITOR、MEMBER などのコミュニティーロールごとに 1 つのディスプレイプロファイルドキュメントが存在します。各ロールテンプレートは、特定のロールと関連付けられるサービスおよびレイアウトを定義します (これらのロールの詳細については、「メンバーシップの管理」を参照)。ロールテンプレートの内容はディスプレイプロファイルドキュメントに表現されます。基本的には、コミュニティーテンプレートには各種のロールを処理するためのロジックが含まれ (ロールごとに 1 つのディスプレイプロファイルドキュメント)、1 つ以上のロールに応じて、得られるサービスの集合およびレイアウトが異なります。コミュニティーに削除マークが付いている (deleted.xml)、またはコミュニティーが無効なとき( disable.xml)のコンテンツをカスタマイズするためのディスプレイプロファイルドキュメントも存在します。
コミュニティーはコミュニティーテンプレートから作成されます。システムで保持できるコミュニティーテンプレートの数に制限はありません。エンタープライズサンプルでは、エンドユーザーがコミュニティーの作成時にコミュニティーテンプレートを選択します。
コミュニティーテンプレートはファイルシステム上に格納されます。コミュニティーテンプレートは PortalServer-DataDir/portals/ portal-URI/communitytemplates ディレクトリに格納されます (このディレクトリを communityTemplateBaseDir と表記する)。このことが意味するのは、複数ポータル配備環境では、各ポータルがそれぞれ独自のコミュニティーテンプレートの集合を保持する、またその必要があるということです。communityTemplateBaseDir 内のリソースバンドルは、各テンプレートと関連付けられるメタデータを定義します。加えて、各テンプレートには、ロールテンプレートが格納される個別のディレクトリがあります。
communityTemplateBaseDir -+-- template1 -+-- deleted.xml | | | +-- disabled.xml | | | +-- member.xml | | | +-- owner.xml | | | +-- visitor.xml | -+-- template2 -+-- deleted.xml | | | +-- disabled.xml | | | +-- member.xml | | | +-- owner.xml | | | +-- visitor.xml | -+-- template3 -+-- deleted.xml | | | +-- disabled.xml | | | +-- member.xml | | | +-- owner.xml | | | +-- visitor.xml | +-- template1.properties | +-- template1_en.properties | +-- template1_fr.properties | +-- template2.properties | +-- template3.properties | +-- template3_en_US.properties | +-- ...
ディスプレイプロファイルの disabled.xml および deleted.xml ファイルは、コミュニティーが無効なとき、または削除マークが付いているときのコンテンツを制御します。詳細については、「コミュニティー状態の管理」を参照してください。
ポータル管理者は、新しいコミュニティーテンプレートの追加、既存のコミュニティーテンプレートの更新、システム上のコミュニティーテンプレートのアーカイブと復元、および、ポータルインスタンス間でのコミュニティーテンプレートのエクスポートや同期を実行できます。
個々のテンプレートは、XML 形式の 1 つ以上のロールテンプレート (member.xml 、owner.xml、visitor.xml、 deleted.xml、disabled.xml) で構成されます。テンプレートディレクトリには、そのテンプレートで提供するロールに対応した XML ファイルが含まれます。たとえば、コミュニティーのメンバーには member.xml が、所有者には owner.xml が、ビジターには visitor.xml がそれぞれ対応します。
個々のロールテンプレートは、そのロールを持つコミュニティーユーザーに対するディスプレイプロファイルドキュメントです。ファイルはディスプレイプロファイル DTD に基づいている必要があります。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="no"?> <!DOCTYPE DisplayProfile SYSTEM "jar://resources/psdp.dtd"> <DisplayProfile version="1.0" priority="%COMMUNITY_DP_PRIORITY%"> <Properties/> <Channels> <Container name="%COMMUNITY_CONTAINER%" provider="JSPTableContainerProvider"> <Properties> <String name="title" value="%COMMUNITY_NAME%"/> <String name="description" value="%COMMUNITY_DESCRIPTION%"/> <Boolean name="compileToRealPath" value="true"/> </Properties> <Available>...</Available> <Selected>...</Selected> <Channels>...</Channels> </channels> <Providers/> </DisplayProfile>
次に示すのは、ディスプレイプロファイル内の (% で囲まれた) トークンの説明です。これらはコミュニティーの作成時に、テンプレートエンジンによって実際の値に動的に置き換えられます。
コミュニティーに付ける (ユーザーにわかりやすい) 名前を指定します。例: tourists
コミュニティーを識別する一意の文字列を指定します。この名前はあくまで内部表現であり、ユーザーインタフェースに表示されることはありません。例: jdo__tourists
コミュニティーの説明です。
コミュニティーの最上位コンテナを指定します。例: jdo__touristsContainer
結果のコミュニティーディスプレイプロファイルに付与される、ディスプレイプロファイルのマージ優先順位を指定します。付与される値はロールごとに異なります。デフォルトでは、visitor ロールには 1000、member ロールには 1005、owner ロールには 1010 が付与されます。
コミュニティーの検索サーバー URL を指定します。
コミュニティーコンテンツの検索データベースを指定します。
ディスカッションデータベースを指定します。
ポータルの ID を指定します。例: portal1
各テンプレートには、そのテンプレートと関連付けられるメタデータを定義するリソースバンドルファイルが含まれます。リソースバンドルは、ローカライズ可能な記述子ファイルと呼ばれます。個々のテンプレート記述子ファイルでは、次のプロパティーを定義します (定義する必要がある)。
テンプレートの一意な ID を指定します。ID はテンプレートディレクトリ名と一致する必要があります。たとえば、サポートする 3 つのロールのすべてに対するロールテンプレート (XML ファイル) を持つ、Baseball という名前のテンプレートディレクトリの場合、ID は Baseball です。
ユーザーインタフェース (ポータルデスクトップ) でテンプレートを識別するために使用される、ユーザーにわかりやすい名前を指定します。値の例は「Baseball Template」です。
テンプレートが提供するサービスなど、テンプレートの詳細な説明。値の例は「Baseball-themed template containing the following services: Player Statistics, Game Discussions, TV Schedule, and Online Chat」です。
テンプレートロールファイルで使用されるトークンのリスト。これは情報提供のみを目的とし、必須ではありません。値の例は「 %COMUNITY_ID% %COMMUNITY_DESCRIPTION% %COMMUNITY_CONTAINER%」です。
ポータルコンテキストの絶対または相対 URI を指定します。値の例は「http://images.domain.com/images/baseball.jpg」です。相対 URI は、ポータルの web-app コンテキストパスに対する相対アドレスである必要があります。
id=Baseball name=Baseball Template description=Baseball-themed template containing the following services: Player Statistics, Game Discussions, TV Schedule, and Online Chat tokens=%COMUNITY_ID% %COMMUNITY_DESCRIPTION% %COMMUNITY_CONTAINER% previewImageURI=http://images.domain.com/images/baseball.jpg |
テンプレートを新規作成する、または既存のテンプレートを変更するには、この節で説明する手順に従います。次の 3 つの方法のいずれかでテンプレートを作成できます。
psadmin ユーティリティーを使用して、テンプレートのエクスポート、コンテンツの追加、およびコンテンツのインポートを行う。
コンテンツを作成し、そのコンテンツをインポートして既存のテンプレートを上書きする。
既存のテンプレートに新しいファイルを追加する。
communityTemplateBaseDir に移動します。
次の手順を実行します。
新しいテンプレート用の新しいディレクトリを作成する
新しいテンプレートディレクトリに既存のテンプレートをコピーする
たとえば、次のように入力します。
cd PortalServer-DataDir/portals/portal-URI/communitytemplates mkdir NewTemplate cp 2column/* NewTemplate/ |
新しいテンプレートディレクトリ内の、ロールに基づくディスプレイプロファイルドキュメントを必要に応じて変更します。
ロールに基づくディスプレイプロファイルドキュメントの詳細については、「テンプレートの構文とセマンティクス」を参照してください。
プロパティーファイルを作成し、「テンプレート記述子ファイル」で説明したプロパティーが含まれるようにファイルを編集し、ファイルを保存します。
たとえば、新しいテンプレート用の新しいプロパティーファイルを作成するには、次のように入力します。
cp 2colimn.properties NewTemplate.properties |
または
touch NewTemplate.properties |
新しく追加したテンプレートを確認するために、現在のポータルセッションをすべてログアウトし、再ログインして変更を確認します。
communityTemplateBaseDir/ template ディレクトリに移動し、変更を加えるファイルを開きます。
現在のポータルセッションをすべてログアウトし、再ログインして変更を確認します。
複数ポータル環境 (システム上に複数のポータルが存在するとき) では、コミュニティーテンプレートの変更を複数のポータルにまたがって適用できるように、( communityTemplateBaseDir 内のファイルを直接編集する代わりに) PAR 機構を使用します。これにより、すべてのポータルでコミュニティーテンプレートの同じ集合を共有できます。ポータル間で環境を同期することが望ましくない場合は、「単一ポータル環境用の新しいテンプレートを作成する」で説明されている手順を使用します。
psadmin export --type desktop コマンドを使用して、(コミュニティーテンプレートを含む) デスクトップデータをエクスポートしてから、内容を編集できるようにそのデータをエクスポートします。または、コミュニティーテンプレートだけを含みその他のデスクトップデータを含まない、完全に新規の PAR 構造を作成します。
内容を編集するには、「単一ポータル環境用の新しいテンプレートを作成する」の手順に従います。
次の内容を含む新しい PAR ファイルを作成します。
-+-- META-INF -- MANIFEST.MF | +-- pbfiles -+-- communityTemplateBaseDir -+-- template1 -+-- deleted.xml | | | | | +-- disabled.xml | | | | | +-- member.xml | | | | | +-- owner.xml | | | | | +-- visitor.xml | | | +-- template1.properties | | | +-- template1_en.properties | | | +-- template1_fr.properties | | | +-- ... | +-- static -- community -- images -- template1.gif
必要に応じて内容を編集または追加します。
新しい PAR ファイルを作成します。
psadmin import サブコマンドを使用して、すべてのポータルにまたがって PAR の内容をインポートします。
すべてのデスクトップデータをエクスポートした場合は、psadmin export サブコマンドですべてのデスクトップデータがエクスポートされることに注意してください。コミュニティーテンプレートのみを含む完全新規の PAR 構造を作成する場合は、このコマンドによってコミュニティーテンプレートのみがエクスポートされます。
詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.2 Command-Line Reference』の「psadmin export」を参照してください。
この節では、Sun JavaTM System Portal Server 管理コンソールを使用して行う、コミュニティーとコミュニティーユーザーの作成および管理についての情報を示します。
「コミュニティー管理」ページでは、ポータル内のコミュニティーがテーブル形式で一覧表示されます。ユーザーはコミュニティーを検索して、コミュニティーおよびコミュニティーユーザーを管理できます。
「コミュニティー管理」テーブルに含まれる情報は次のとおりです。
コミュニティーの名前
コミュニティー内のユーザー数
コミュニティーが有効か無効かの区別
コミュニティーがアクティブか、削除マークが付いているかの区別
コミュニティーがリスト対象か対象外かの区別
コミュニティーがメンバーシップを持つ制限付きのコミュニティーか、制限なしのコミュニティーかの区別
コミュニティーがセキュリティー保護されたコミュニティーか、そうでないかの区別
コミュニティーおよびユーザーを管理するための手順については、「コミュニティーとユーザーの管理」を参照してください。
この節では、Sun Java System Portal Server 管理コンソールからコミュニティーおよびユーザーを管理する方法についての情報を示します。
コミュニティーおよびユーザーを管理するには、次の手順を使用します。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
「コミュニティーの検索」テキストボックスにコミュニティーの名前を入力して「検索」をクリックします。
検索条件に一致するコミュニティーが一覧表示されます。
ワイルドカード検索を実行できます。たとえば、検索条件が「*blog」の場合、名前のどこかに「blog」という単語が含まれるすべてのコミュニティーが一覧表示されます。「*」を入力するとすべてのコミュニティーが一覧表示されます。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
「新規」ボタンをクリックします。
「コミュニティーの作成」ページが表示されます。
テキストボックスに値を入力し、ドロップダウンメニューで選択を行います。
「了解」をクリックして終了します。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
コミュニティーを選択します。
一度に管理できるのは 1 つのコミュニティーだけです。
「現在のユーザーの管理」ボタンをクリックします。
「ユーザーを管理」ページが表示されます。
「追加」ボタンをクリックします。
「コミュニティーユーザーの追加」ページが表示されます。
既存のユーザーのステータスを変更する場合は、手順 7 に進みます。
「ユーザー DN」テキストボックスにユーザー名を入力して「追加」をクリックします。
ユーザー名がわからない場合は「選択」をクリックします。
「ユーザーの選択」ページが表示されます。
「ユーザーの検索」テキストボックスに検索条件を入力して「検索」をクリックします。
ワイルドカード検索を実行できます。たとえば、検索条件が「*user」の場合、名前のどこかに「user」という単語が含まれるすべてのユーザー ID が一覧表示されます。「*」を入力するとすべてのユーザーが一覧表示されます。
ユーザーを指定して「選択」をクリックします。
「コミュニティーユーザーの追加」ページの「ユーザー DN」テキストフィールドに、選択したユーザー名が表示されます。
「追加」をクリックします。
既存のユーザーのステータスを変更するには、ユーザーを選択します。
使用可能なオプションボタンのいずれかをクリックします。
次のオプションを使用できます。
削除 – ユーザーをコミュニティーから削除する
所有権の割り当て – 所有者権限をコミュニティーユーザーに割り当てる
所有権の割り当て解除 – 所有者権限を削除する
禁止 – コミュニティーへの参加を禁止する
禁止の削除 – コミュニティーへの参加禁止を取り消す
「コミュニティー管理」ページに戻るには「戻る」をクリックします。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
コミュニティーを選択して「保留状態のユーザーの管理」ボタンをクリックします。
「保留状態のユーザーの管理」ページが表示されます。
「メンバーシップ承認の待機」テーブルからユーザーを選択して「承認」または「拒否」ボタンをクリックします。
「コミュニティー管理」ページに戻るには「戻る」をクリックします。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
コミュニティーを選択します。
複数のコミュニティーを選択できます。
「有効」ボタンをクリックします。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
コミュニティーを選択します。
複数のコミュニティーを選択できます。
「無効」ボタンをクリックします。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
「名前」の下でコミュニティーを選択します。
複数のコミュニティーを選択できます。
「削除のマーク解除」ボタンをクリックします。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
「名前」の下でコミュニティーを選択します。
複数のコミュニティーを選択できます。
「削除のマーク付け」ボタンをクリックします。
コミュニティーを永続的に削除するには、コマンド psadmin remove-community -u amadmin -f password_file -p portal --name community_name を使用します。
「ポータル」タブ内でポータルをクリックします。
「コミュニティー」タブをクリックします。
「コミュニティー管理」ページが表示されます。
コミュニティーをクリックします。
編集ページが表示されます。
コミュニティーに関する設定値および選択内容を変更します。
「保存」をクリックします。
コミュニティーの検索および管理機能には、コミュニティー Web サービスが関係します。デフォルトでは、コミュニティー Web サービスの URL には、最初のポータルインスタンスと同じホストが含まれます。ロードバランサを使用する複数ノードインストールでは、ロードバランサのホストを使用するようにコミュニティー Web サービスの URL を変更できます。
端末ウィンドウで次のように入力します。
./psadmin get-attribute -u amadmin -p portal-URI -m communities -a WebServicesURL
./psadmin set-attribute -u amadmin -p portal-URI - m communities -a WebServicesURL URL
管理者の識別名を指定します。
ポータル ID を指定します。
WebServicesURL 属性の値を指定します。たとえば、URL は「http://foo.com:8080/communitymanagerwebservices/communitymanagerwebservices 」のような形式で指定できます。URL の「communitymanagerwebservices/communitymanagerwebservices 」の部分は変更してはならないことに注意してください。
WebServicesURL 属性のデフォルト値はありません。デフォルトでは、空の値は最初のポータルインスタンスのホストが使用されることを示します。