Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

メンバーシップの管理

ユーザーにはコミュニティー内で複数の異なるロールを割り当てることができます。2 つの主要ロールは OWNER (所有者) と MEMBER (メンバー) です。MEMBER ロールのユーザーは、通常のメンバー権限のすべてを持ちます。そのユーザーに OWNER ロールをさらに割り当てた場合、ユーザーにはコミュニティーを管理するための追加権限も付与されます。権限およびユーザーに表示されるコンテンツは、ユーザーに割り当てられたロールのそれぞれに対応するディスプレイプロファイルをマージすることによって制御されます。各コミュニティーロールのディスプレイプロファイルテンプレートを設計する際、システム管理者は細心の注意を払う必要があります。詳細については、コミュニティーテンプレートに関する章を参照してください。

メンバー以外のユーザーに対しては VISITOR ロールが暗黙的に想定され、結果として、メンバー以外のユーザーが特定のコミュニティーページを訪れるたびに visitor.xml がマージされます。ユーザーが明示的ロールを持っていない、または BANNED、INVITED、PENDING、REJECTED などの一時的ロールを持っているとき、そのユーザーはメンバーでないとみなされます。

制限付きメンバーシップのワークフロー

非公開またはメンバーシップ制限付きのコミュニティーにユーザーが参加するためには、そのコミュニティーに興味のあるユーザーがメンバーシップ要求を出す必要があります。要求を受けたコミュニティー所有者は、その要求を承認または拒否します。要求が承認されると、ユーザーはただちにコミュニティーのメンバーになります。一方、要求が拒否されたユーザーは、ポータルにログインしたときに拒否の通知を受け取り、拒否を確認した時点でビジター状態に戻ります。拒否されたユーザーは、あとで再び要求を送信することができます。ユーザーがメンバーシップ要求を送信することも望ましくない場合、所有者は特定のユーザーを禁止することができます。

VISITOR	--メンバーシップを要求-->	PENDING/VISITOR-->	承認-->	MEMBER
VISITOR	--メンバーシップを要求-->	PENDING/VISITOR-->	拒否
																							|
																	-->REJECTED/VISITOR	--確認-->	V
																	ISITOR

ユーザーの招待

コミュニティーの所有者は、コミュニティーへの参加招待をユーザーに送信できます。招待を受けたユーザーは、ポータルにログインしたときに招待を確認できます。その時点で、招待を受け入れるか拒否するかを選択できます。

VISITOR-->		招待-->	INVITED/VISITOR-->	承認-->	MEMBER
VISITOR-->		招待-->	INVITED/VISITOR-->	拒否-->	VISITOR

システムが適切に設定されていれば、招待メッセージは、招待を受けるユーザーに電子メールで送信されます。ユーザーが電子メールで招待を受け取るためには、そのユーザーのポータルで適切に設定された電子メールアドレスが必要です。

ユーザーの禁止

禁止とは、特定のユーザーによるコミュニティーへのアクセスを所有者が禁止できるプロセスのことです。メンバーおよびメンバー以外のユーザーに加えて、所有者についてもコミュニティーへの参加を禁止することができます。メンバーシップ制限付きのコミュニティーの場合、禁止されたユーザーはコミュニティーへの参加要求を送信することもできません。

所有者は禁止されたユーザーの禁止状態を取り消すことができ、その際にそのユーザーの以前の権限が回復されます。禁止される前にユーザーがコミュニティーのメンバーであった場合、ユーザーは禁止を取り消されたあとでメンバーになります。同様に、コミュニティーから禁止されていた所有者が禁止を取り消されると、再びそのコミュニティーの所有者になります。

MEMBER-->				禁止-->	BANNED/VISITOR-->		禁止取り消し-->	MEMBER
OWNER/MEMBER-->		禁止-->	BANNED/VISITOR-->		禁止取り消し-->	OWNER/MEMBER