Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

第 6 章 Portal Server エンドユーザー動作の追跡の管理

この章では、Sun JavaTM System Portal Server ユーザー動作の追跡方法について説明します。

この章で説明する内容は次のとおりです。

Portal Server ユーザー動作の追跡の概要

Portal Server ユーザー動作の追跡 (UBT) により、Portal Server アプリケーション上のエンドユーザー動作を追跡する手段が提供されます。 ポータルデスクトップ上のユーザー操作は ubt ログファイルに収集されます。ubt ログファイルは、W3C 標準の拡張ログファイル形式で記録されます。このログファイルを元に、Portal Server コンソールまたは psadmin generate-ubt-report コマンドを使用して、さまざまなエンドユーザー動作の追跡レポートを作成できます。また、AWStats などのサードパーティーのツールを使用して、UBT レポートを生成することもできます。

UBTConfig.properties ファイルでも UBT を有効にすることができます。/var/opt/SUNWportal/portals/portalID/config/UBTConfig.propertiescom.sun.portal.ubt.enable=true を設定します。

次の表は、UBT レポート、その説明、および有効なレポート形式の一覧です。

表 6–1 ユーザー動作の追跡レポート

レポート名 

レポートの説明 

レポートの形式 

Portal ユーザー ID レポート 

このレポートには、各ユーザーの最終ポータルアクセス時刻が表示されます。ユーザーは、アクセスしたサーバー、所属するドメイン、および相対 DN ごとにグループ化されます。 

HTML または PDF 

Portal ユーザーログイン率 

このレポートには、ポータルへのログイン率が表示されます。 

 

Portal チャネル表示レポート 

このレポートには、チャネルを表示中の各ユーザーが当該チャネルを表示した回数が表示されます。チャネルは、所属するコンテナごとにグループ化されます。 

HTML または PDF 

Portal コンテナのユーザーカスタマイズ 

このレポートには、Portal コンテナのカスタマイズが表示されます。通常、コンテナのカスタマイズでは、デスクトップ上の「コンテンツ」、「レイアウト」、または「テーマ」の変更点を参照します。 

HTML または PDF 

Portal 要求率 

このレポートには、一定期間における各最上位コンテナの 1 時間ごとの要求率が表示されます。最上位コンテナの要求をページ要求と見なすことができます。 

HTML または PDF 

Portal チャネルのユーザーカスタマイズ 

このレポートには、各エンドユーザーがチャネル上で実行したアクションが表示されます。ユーザーは、アクセスしたコンテナ、およびアクションを実行したチャネルごとにグループ化されます。 

HTML または PDF 

Portlet アクションレポート 

このレポートには、Portal でのポートレットアクション要求率が表示されます。 

HTML または PDF 

ポートレットレンダリングレポート 

このレポートには、特定のウィンドウ状態中にポートレットがポートレットモードで表示される回数が表示されます。ウィンドウ「最小化」状態では、ポートレットはレンダリングされません。したがって、この状態での回数は表示されません。 

HTML または PDF 

Portal ユーザーログイン率レポート 

このレポートには、ポータルへのログイン率が表示されます。 

HTML または PDF 

Portal Server ユーザー動作の追跡のセットアップ

ここでは、ユーザー動作の追跡を有効にする方法とレポートの生成方法について説明します。

Portal Server 管理コンソールで次の作業を行うことができます。

Procedureユーザー動作の追跡ログを有効にする

デフォルトでは、Portal Server アプリケーション上の UBT ログは有効になっていません。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「共通タスク」タブを選択します。

  3. 「レポートおよびログ」の下の「ポータル使用状況レポート」をクリックしてウィザードを起動します。

  4. 「ポータルを選択」ドロップダウンメニューでポータルインスタンスを選択し、「了解」をクリックします。

    「ユーザー動作の追跡」ページが表示されます。

  5. 「設定」サブメニューをクリックし、「共通プロパティー」の下の「UBT ログ」を有効にします。

    共通プロパティー、ハンドラプロパティー、およびイベント設定の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.2 Technical Reference 』を参照してください。


    注 –

    その他すべてのプロパティーについては、UBT を動作させるのに適切なデフォルト値があらかじめ設定されています。Portal Server のすべてのインスタンスに対する変更を適用するには、「すべてのインスタンスに適用」ボタンをクリックします。一部のインスタンスの場合は、「選択したインスタンスに適用」ボタンをクリックします。


  6. ポータルデスクトップにアクセスし、ユーザー動作の追跡ログファイルが生成されていることを確認します。

    デフォルトでは、ユーザー動作の追跡ログは /PortalData-Dir/portals/PortalID/logs/instanceID/ubt.0.0.log ファイルに書き込まれます。

Procedureユーザー動作の追跡レポートを生成する

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「共通タスク」タブを選択します。

  3. 「レポートおよびログ」の下の「ポータル使用状況レポート」をクリックしてウィザードを起動します。

  4. 「ポータルを選択」ドロップダウンメニューでポータルインスタンスを選択し、「了解」をクリックします。

    「ユーザー動作の追跡」ページが表示されます。

  5. 「レポート」サブメニューをクリックします。

    8 種類のレポートが一覧表示されます。これらすべてのレポートを PDF または HTML の形式で生成できます。詳細については、表 6–1 を参照してください。

同等の psadmin コマンド

psadmin generate-ubt-report