Sun JavaTM System Portal Server はリモートポートレットの Web サービス (WSRP) をサポートします。この章では、WSRP を使用する際のガイドラインと最良の事例を示します。この章で説明する内容は次のとおりです。
WSRP 1.0 は OASIS 標準の 1 つで、これによって、リモートアプリケーションおよびコンテンツのポータルへの統合が簡単にできます。WSRP 標準は、プレゼンテーション指向の対話式 Web サービスを、一般的な定義済みのインタフェースおよびプロトコルとともに定義して、ユーザー対話を処理し、プレゼンテーションを、ポータルによる仲介と集約、およびそれらのサービスを発行、検索、バインドするための規約に適した形にフラグメント化します。
WSRP インタフェースは一般的で定義済みであるため、WSRP 標準を実装するすべての Web サービスは WSRP 準拠のすべてのポータルに接続できます。すなわち、あらゆる WSRP サービスを統合するには、サービスに依存しない単一のアダプタがポータル側にあれば十分です。したがって、WSRP は、コンテンツおよびアプリケーションプロバイダが、ポータルを実行している組織に対して複雑なプログラミング作業なく各自のサービスを提供するための手段です。
詳細については、WSRP 1.0 標準を参照してください。
http://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=wsrp
Portal Server における WSRP 1.0 標準の実装には、WSRP のコンシューマとプロデューサの両方が含まれます。WSRP プロデューサの実装は、リモートの WSRP コンシューマによって使用される JSR 168 ポートレットの発行をサポートします。JSR 168 ポートレットは、ポータルサーバー上にローカルに配備されています。これらのポートレットは、WSRP プロデューサのインスタンスによって発行できます。
もう 1 つのポータルサーバーは、WSRP コンシューマを介してこれらのリモートポートレットに登録できます。ローカルポートレットがポータルの基本機能の大部分を提供すると予想される一方で、リモートポートレットは、インストール作業、あるいはコンシューマ側のポータルサーバーでコードをローカルに実行する必要もなく、各種のリモートポートレットをバインドする可能性を提供します。
この節では、次の項目について説明します。
ローカルに配備されたポートレットを、WSRP コンシューマとして動作する別のポータルへリモートで提供する場合は、プロデューサを作成します。ポータルは複数のプロデューサをホストできます。コンシューマは、プロデューサが提供するリモートのポートレットをインポートできます。WSRP コンシューマに提供するポートレットをベースにして、1 つ以上のプロデューサを作成できます。プロデューサは登録をサポートできますが、登録が必須であるわけではありません。プロデューサが登録をサポートする場合、コンシューマをプロデューサと組み合わせて動作させるには、コンシューマを登録する必要があります。
登録は、コンシューマとプロデューサの間の技術的または業務上の関係を構築するために使用されます。プロデューサの作成時には、次の登録機構のいずれかを定義できます。すなわち、in-band 登録と out-of-band 登録です。
プロデューサが登録を必要とし、in-band 登録を有効とした場合、コンシューマは WSRP インタフェースを介して詳細を提供し、プロデューサに登録できます。また、コンシューマには out-of-band 通信を介した登録のオプションも提供されます。すなわち、コンシューマは out-of-band 通信を介して取得される登録ハンドルを提供できます。
プロデューサが登録を必要とし、out-of-band 登録を有効とした場合、コンシューマは out-of-band 通信を介して登録ハンドルを取得し、登録処理中に登録ハンドルを提供します。out-of-band 登録は、電話の呼び出しや電子メールなど手動の介入を伴って発生します。out-of-band 登録をサポートするプロデューサは、out-of-band 通信を介してコンシューマに関する詳細を取得し、コンシューマの登録ハンドルを作成します。登録ハンドルは、out-of-band 通信を介してコンシューマに送られます。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」タブをクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューでいずれかの DN を選択し、「プロデューサ」タブをクリックします。
「WSRP プロデューサ」テーブルに作成済みのすべてのプロデューサが表示されます。
Sun Java System Identity Server に組織が作成されます。ポートレットの利用度に基づいて組織またはサブ組織の DN を選択します。
「新規」をクリックして、新しいプロデューサを作成します。
プロデューサを識別する名前を入力します。
「登録」の「必須」を選択します。
「inband 登録」の「サポートする」を選択します。
登録プロパティーを追加するには、「行を追加」をクリックします。値を入力します。登録プロパティーの名前と説明を入力します。
登録プロパティーとは、コンシューマを特定のプロデューサに登録するときにコンシューマから取得される詳細情報です。コンシューマによって入力された登録プロパティーは、登録検証クラスを介して検証可能です。
コンシューマが電話の呼び出しや電子メールなど out-of-band 通信を介して詳細情報を提供する場合、「out-of-band 登録」の「サポートする」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「確認」画面に入力した詳細情報が表示されます。詳細情報を確認します。「戻る」をクリックすると、入力済みの詳細情報を変更できます。
「完了」をクリックします。
登録を必要としないプロデューサに関しては、コンシューマは out-of-band 通信を介した情報の入力または取得を行う必要はありません。この場合、コンシューマはプロデューサによって提供されたポートレットをカスタマイズ (編集) することはできません。登録をサポートしないプロデューサは、読み取り専用のポータルをコンシューマに提供します。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」タブをクリックします。
DN を選択します。
「設定済みのプロデューサ」テーブルに、すでに設定済みのすべてのプロデューサが表示されます。
「新規」をクリックします。
プロデューサの名前を入力します。
「登録」の「不要」を選択します。
「完了」をクリックします。
プロデューサを無効にすることも可能です。ただし、無効にされたプロデューサに登録されたコンシューマはいずれも、そのプロデューサによって提供されるポートレットにアクセスできなくなります。
「プロデューサ」タブでプロデューサ名のリンクをクリックします。
「プロパティーの編集」画面が表示されます。この画面には WSDL (Web Services Definition Language) URL が表示されます。WSDL URL は、特定のプロデューサに固有の URL であり、コンシューマがプロデューサにアクセスする際に使用します。
1 つ以上の発行済みポートレットをプロデューサに追加します。
プロデューサは少なくとも 1 つの発行済みポートレットを有効にする必要があります。画面には、プロデューサが作成されているポータルに関連付けられた発行済みポートレットがすべて表示されます。
ポートレットを選択し、「追加」をクリックします。
必要に応じて「登録検証クラス」フィールドを編集します。
Registration Validator が、コンシューマによって入力された登録プロパティーの検証に使用されます。必要に応じて、このクラスをカスタマイズすることも可能です。
「保存」をクリックします。これで、画面上の「有効」チェックボックスを編集できます。「有効」を選択し、「保存」をクリックします。
プロデューサのその他のプロパティーを編集することもできます。
登録検証クラスはカスタマイズ可能です。このクラスを使用すると、登録プロパティーを扱うことができます。たとえば、顧客の郵便番号の検証などです。登録検証は、WSRP プロデューサの登録検証に使用する SPI です。検証クラスのカスタマイズの詳細については、http://portal/portal/javadocs/ を参照してください。また、『Sun Java System Portal Server 7.2 Developer’s Guide 』の「WSRP: Validating Registration Data」も参照できます。
登録をサポートするプロデューサでは、特定のコンシューマに対して登録ハンドルを生成する必要があります。登録ハンドルの生成後、out-of-band 通信を介してプロデューサに登録するためにコンシューマと通信する必要があります。プロデューサへの登録時に、コンシューマは登録ハンドルを入力する必要があります。
「コンシューマ登録」タブをクリックします。
特定のプロデューサにすでに登録されているすべてのコンシューマが画面に表示されます。
「新規」をクリックします。
名前、状態、コンシューマエージェント、メソッドなど詳細情報を入力します。
コンシューマを識別する一意の名前。
有効または無効にすることができます。
コンシューマのベンダーの名前とバージョンを指定します。コンシューマエージェント名は ProductName.MajorVersion.MinorVersion の形式にしてください。ProductName はコンシューマが該当の配備にインストールした製品を識別します。majorVersion と minorVersion はベンダーが定義した製品バージョンの表示です。この文字列には、製品やコンシューマが提供する任意の文字や単語を追加できます。
コンシューマが、get メソッドを持つフォームを含む HTML マークアップをサポートする形式でポートレット URL を実装しているかどうかを指定します。
「次へ」をクリックします。
プロデューサの作成時に指定する登録プロパティーの値が画面に表示されます。
値を入力し、「次へ」をクリックします。「完了」をクリックします。
ここでは、コンシューマ側で実行する必要のある操作について説明します。
この章では、次の内容について説明します。
プロデューサによって提供されたポートレットと通信するには、コンシューマは設定済みプロデューサを追加する必要があります。プロデューサが登録を必要とする場合は、次の方法を使用して設定済みプロデューサを追加します。
登録プロパティー値の入力 (in-band 登録)
登録ハンドルの入力 (out-of-band 登録)
プロデューサが登録を必要としない場合は、設定済みプロデューサの追加時にコンシューマは詳細情報を入力する必要はありません。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」タブをクリックします。
DN を選択し、「新規」をクリックします。
設定済みプロデューサの名前を入力します。ID 伝播機構を選択します。デフォルトでは「なし」が選択されています。
ID 伝播機構によって、コンシューマポータルのユーザーは自らの資格をプロデューサポータルに示すことができます。これは、ユーザーが ID をコンシューマポータルからプロデューサポータルに連携させることができる機構です。
WSDL URL を入力し、「次へ」をクリックします。
プロデューサが登録を必要とする場合は、2 つの方法でプロデューサを登録できます。すなわち、登録プロパティー値を入力する方法 (in-band 登録) と登録ハンドルを入力する方法 (out-of-band 登録) です。「次へ」をクリックします。
手順 7 で 1 番目の方法を選択した場合は、登録プロパティーを入力し、「次へ」をクリックします。2 番目の方法を選択した場合は、out-of-band 通信を介して取得した登録ハンドルを入力し、「次へ」をクリックします。
詳細情報を確認し、「完了」をクリックします。
psadmin create-configured-producer
ID 伝播は、WSRP コンシューマがユーザーの ID を WSRP プロデューサ Web サービスに提供するために使用する機構です。これは、ユーザーがコンシューマとプロデューサの間で ID を連携させるための連携機構です。連携に成功すると、コンシューマポータルはユーザー ID をプロデューサポータルに伝播します。WSRP プロデューサは、コンシューマからユーザー資格を受け取ると、資格を検証し、指定されたユーザーコンテキスト内のリソースへのアクセスを許可または拒否します。
ユーザーはポータルごとに 2 つの ID を持ちます。すなわち、1 つはプロデューサポータル用で、もう 1 つはコンシューマポータル用です。ユーザーは、提供された ID 伝播機構を使用して ID を連携させます。これによって、コンシューマポータルとプロデューサポータルに対する機構にシングルサインオンが提供されます。ユーザーがコンシューマポータルを介してポータルにログインするときには、ユーザーはプロデューサポータルに直接ログインするときに取得する内容を取得します。ユーザーがプロデューサポータルにログインするときには、ユーザーは連携された ID を使用して変更を行うことができます。
Sun Java System WSRP プロデューサは、次の ID 伝播をサポートします。
SSO トークン : プロデューサポータルとコンシューマポータルの両方が同じ Access Manager インスタンスに接続されている場合に選択します。通常、プロデューサポータルとコンシューマポータルの両方が同じ組織内に配備されている構成で推奨されます。
WSS UsernameToken プロファイル (ユーザー名のみ) : ユーザー名が WS Security ヘッダーとしてコンシューマポータルからプロデューサポータルに伝播される WSS 仕様を使用します。
WSS UsernameToken プロファイル (PasswordDigest 付き) : WS Security ヘッダーが、プロデューサにおけるターゲットとされるユーザー ID をパスワードと共に Digest 形式で送信します。
WSS UsernameToken プロファイル (PasswordText 付き) : WS Security ヘッダーが、プロデューサにおけるターゲットとされるユーザー ID をパスワードと共に Text 形式で送信します。
上記のうち下の 3 つのオプションでは、OASIS WSS UsernameToken プロファイル仕様が実装されます。この仕様は、UsernameToken を Web サービスで使用する方法を記述しています。WSS 仕様は、ユーザー名によって要求者を識別することによって、またオプションでパスワードを使用して ID を Web サービスプロデューサに対して認証することによって、Web サービスコンシューマがユーザー名トークンをどのように提供できるかを記述しています。
多くのポータルベンダーは、OASIS WSS UsernameToken プロファイル仕様をサポートおよび実装しています。相互運用性が必要とされる場合には、これら 3 つのオプションのいずれかを使用します。
Portal Server では ID 伝播機構に 2 つのレベルが存在します。まず、コンシューマポータルの管理者は、プロデューサポータルが上記で指定された ID 伝播機構のいずれかをサポートすることを発見します。管理者は、ユーザーに ID の送信を許可することができます。Portal Server コンシューマは、前述した ID 伝播機構のすべてをサポートします。
コンシューマの作成後、管理者はコンシューマがサポートする ID 伝播機構に基づいてリモートチャネルを作成する必要があります。チャネルがユーザーデスクトップで使用可能になると、ID 伝播を受け入れる準備が整います。
ID 伝播機構はプロデューサで自動的に設定されます。この機構は 、Sun SSO、OASIS UsernameToken プロファイル、ID 伝播なしのモードの順に認証をチェックします。
新しいユーザーのみが、 configuration コマンドを実行して LDAP パスワードをプレーンテキストに格納したあとにダイジェストパスワード機能を使用できます。
コンシューマの作成には、ユーザー ID 伝播機構に対して WSSO UsernameToken プロファイル (PasswordDigest 付き) オプションの選択を含めるようにしてください。
Web サービス SSO ポートレットを編集して、適切な Web サービス URL (プロデューサ) を選択し、新しいユーザー名とパスワードを提供する必要があります。
ダイジェストパスワードを受け入れるように Sun Java System WSRP プロデューサを設定するには、次の手順に従います。
コマンド /opt/SUNWdsee/ds6/bin/dscfg set-server-prop pwd-storage-scheme:CLEAR を実行して、プレーンテキストパスワードが格納されるように、Directory Server のパスワード格納方式を変更します。
Directory Server のデフォルトのインストール場所が /opt/SUNWdsee であることを想定しています。
UsernameToken プロファイル (PasswordDigest 付き) を使用できるように、AM コンソールで新しいユーザーを作成します。
WSS UsernameToken プロファイル (PasswordDigest 付き) を使用する場合、パスワードがプレーンテキストで送信されるため、プロデューサポータルとコンシューマポータルの間の通信をセキュリティー保護するようにしてください。
同じプロデューサ URL を指す 2 つの異なるコンシューマは、同じ種類の ID 伝播機構を使用するようにしてください。
ユーザーが ID 伝播機構を使用する場合にユーザーの資格を認証するためのユーザートークンプロファイルを作成することができます。プロデューサが提供する特定の Web サービスに対するユーザー名とパスワードを定義できます。
Portal Server デスクトップにログインします。
「Web サービス SSO ポートレット」で、「編集」ボタンをクリックします。
「新しいユーザートークンプロファイルを作成」セクションで、ユーザートークンプロファイルを作成する「Web サービスの URL」を選択します。
ユーザー名とパスワードを入力します。「追加」をクリックします。
既存のユーザートークンプロファイルを編集および削除することも可能です。
コンシューマによるプロデューサの設定後には、その後のプロデューサに対する変更をすべて更新するように、「サービスの説明の更新」オプションを使用します。たとえば、新しいポートレットの追加や、登録後の登録プロパティーの変更などです。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」タブをクリックします。
DN (識別名) を選択します。
設定済みプロデューサのリンクをクリックします。
「設定済みプロデューサを編集」画面で、「サービスの説明の更新」をクリックします。
psadmin update-configured-producer-service-description
WSRP はユーザーカテゴリのコンセプトをサポートしています。これは、プロデューサのサービスの説明に含まれます。ユーザーカテゴリをロールにマッピングすると、ユーザーはコンシューマポータルで定義されているロールをポートレットで定義されているロールにマッピングすることができます。Sun Java System Portal Server は Java System Access Manager のロールをポートレットのロールにマッピングします。これらのロールを、対応する WSRP ユーザーカテゴリにマッピングすることができます。
たとえば、次のような作業を行えます。
ロールの定義は、ポートレットの配備中に行うことができます。
ポートレットで定義されたロールは、プロデューサの Access Manger 内に存在しなければいけません。
次の作業では、Sun Java System Access Manager の amconsole とポートレットにロールが作成されます。
Access Manager コンソールにログインします。
ロールを作成し、そのロールにユーザーを追加します。
ポートレットアプリケーションの webxml に、次のコードを追加します。
<security-role>
<role-name>PS_TEST_DEVELOPER_ROLE<role-name>
</security-role>
ポータルの portlet.xml に次の行を追加します。
<security-role-ref>
<role-name>PS_TEST_DEVELOPER_ROLE<role-name>
<role-link>PS_TEST_DEVELOPER_ROLE<role-link>
</security-role-ref>
ポートレットアプリケーションの war ファイルを作成します。
次のエントリを含むロールファイルを作成します。
cn\=AM_TEST_DEVELOPER_ROLE,o\=DeveloperSample,dc\=india,dc\=sun,dc\=com=PS_TEST_DEVELOPER_ROLE
次のコマンドを使用して、ポートレットを配備します。
/opt/SUNWportal/bin/psadmin deploy-portlet -u amadmin -f ps_password -d "o=DeveloperSample,dc=india,dc=sun,dc=com" -p portal1 -i stockprice-8080 --rolesfile rolesfile TestPortlet.war
ユーザーカテゴリをロールにマッピングするには、次の手順に従います。
「コンシューマ」タブでプロデューサ名のリンクをクリックします。
「設定済みプロデューサを編集」画面に次の内容が表示されます。「ユーザーカテゴリ」 : プロデューサポートレット内のロール。「ローカルロール」 : コンシューマの Sun Java System Access Manager で定義されているロール。
「ユーザーカテゴリとロールのマッピング」セクションで、コンシューマで定義されているロールにユーザーカテゴリをマッピングし、「了解」をクリックします。
Sun Java System Portal Server の WSRP コンシューマの実装は、Sun Java System Directory Server 上のユーザーエントリに格納されている共通ユーザー属性を、WSRP 仕様が要求するユーザー属性の標準セットにマッピングします。
コンシューマポートレットが LDAP スキーマで指定されていない属性を使用する場合は、それらの属性を格納するカスタムオブジェクトクラスを作成し、このオブジェクトクラスをユーザーエントリに追加します。属性の作成後に、Sun Java System Access Manager 管理コンソールを使用して、LDAP 属性を対応する WSRP 属性にマッピングします。
コンシューマおよび Web コンテナ XML ファイルには、プロキシを設定する必要があります。
たとえば、次のような作業を行えます。
./cacaoadm get-param java-flags を実行します。
値をコピーし、./cacaoadm set-param java-flags にペーストします。
次の内容をコマンドに追加します。-Dhttp.proxyHost= webcache.canada.sun.com -Dhttp.proxyPort=8080 -Dhttp.proxyUser= Proxyuser -Dhttp.proxyPassword=Password
Enter キーを押します。
共通エージェントコンテナサーバーを再起動します。
次のファイルを編集します。
vi /var/opt/SUNWappserver/domains/domain1/config/domain.xml
次の JVM オプションを設定します。
Dhttp.proxyHost
Dhttp.proxyPort
Dhttp.proxyUser
Dhttp.proxyPassword
ここでは、Sun Java System Portal Server WSRP (Web Services for Remote Portlets) サービスの管理方法について説明します。WSRP プロデューサの管理作業は次のとおりです。
WSRP プロデューサの作成には、次の内容を使用します。
プロデューサインスタンスの名前 (ポータルサーバー全体で一意でなければならない)
登録が必要であるかどうか。「登録が必要」を選択した場合、すべての WSRP コンシューマは要求を出す前に、このプロデューサインスタンスに登録する必要があります。登録されていない WSRP コンシューマからの要求は拒否されます。
in-band 登録がサポートされているかどうか。in-band 登録によって、WSRP コンシューマのプログラムでの登録が可能になります。一方、out-of-band 登録では、登録ハンドルへのアクセス権の設定および交換のために、WSRP コンシューマ管理者と WSRP プロデューサ管理者の間で手動による連絡 (電子メール、電話など) が必要です。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「プロデューサ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
「WSRP プロデューサ」から「新規」をクリックしてウィザードを起動します。
指示に従って、指定したプロデューサを作成します。
属性の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.2 Technical Reference 』を参照してください。
次の手順に従って、WSRP プロデューサを編集できます。
発行済みリストからポートレットを追加または削除します。
登録の要件を変更します。
このオプションの変更は既存のプロデューサに対して行ってください。
in-band 登録を有効または無効にします。
登録検証クラスを指定します。登録検証クラスは、WSRP プロデューサが WSRP コンシューマが送信した値を受諾できるかどうかを検証するために使用します。
新しい登録プロパティーを追加します。プロパティーの変更は、その後のプロデューサへのコンシューマの登録にすべて適用されます。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「プロデューサ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
WSRP プロデューサを選択し、必要に応じて設定属性を変更します。
属性の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.2 Technical Reference 』を参照してください。
「保存」をクリックして変更を記録します。
各コンシューマ登録は、WSRP プロデューサとの関係を確立したリモートの WSRP コンシューマを表します。サポートする WSRP プロデューサには、複数の WSRP コンシューマを登録できます。この登録機構によって、WSRP コンシューマは自身の機能を WSRP プロデューサに説明できます。
WSRP コンシューマは out-of-band で追加されます (電子メールや電話などによって)。コンシューマ登録を追加するときに入力される情報は、登録ハンドルを与えられる WSRP コンシューマの機能と一致する必要があります。コンシューマ登録を行うと、WSRP プロデューサは、WSRP コンシューマが WSRP プロデューサ上に作成する成果物 (ポートレット設定など) をスコープできます。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「プロデューサ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
WSRP プロデューサを選択し、「コンシューマ登録」を選択します。
「新規」をクリックしてウィザードを起動します。
指示に従って、指定したコンシューマ登録を作成します。
属性の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.2 Technical Reference 』を参照してください。
psadmin create-consumer-registration
既存のコンシューマ登録を手動で編集できます。これは、WSRP コンシューマ側から in-band 登録によって行うことも可能です。out-of-band と in-band の登録を同時に使用することはできません。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「プロデューサ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
プロデューサ、WSRP プロデューサ、「コンシューマ登録」の順に選択します。
コンシューマ登録を選択し、必要に応じて設定属性を変更します。
属性の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.1 Technical Reference』を参照してください。
「保存」をクリックして変更を記録します。
ここでは、WSRP コンシューマを管理する作業について説明します。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「プロデューサ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
「設定済みプロデューサ」の下の「新規」をクリックしてウィザードを起動します。
指示に従って、指定した設定済みプロデューサを作成します。
属性の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.1 Technical Reference』を参照してください。
psadmin create-configured-producer
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「コンシューマ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
設定済みプロデューサを選択し、必要に応じて設定属性を変更します。
「サービスの説明の更新」オプションを使用して、プロデューサに対する変更をすべて更新します。「サービスの説明の更新」を参照してください。
属性の詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.1 Technical Reference』を参照してください。
「保存」をクリックして変更を記録します。
WSRP コンシューマは、登録作業中にコンシューマ名をプロデューサに送信します。ここでコンシューマ名として指定された値は、組織またはサブ組織レベルでほかの値がコンシューマ名として指定されないかぎり、デフォルトとして使用されます。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」をクリックし、サブメニューから「コンシューマ」をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューから任意の DN を選択します。
「WSRP コンシューマ」の下の「編集」をクリックします。
コンシューマ名を指定します。
「了解」をクリックします。
WSRP チャネルにアクセスできない場合は、Derby が動作しているかどうかを確認してください。Derby が動作していない場合は、再起動します。Derby を再起動しても WSRP チャネルにアクセスできない場合は、次の手順を実行して WSRP チャネルにアクセスしてください。