全体的に、Java ES 6 と比較して、Java ES 7 Base コンポーネントへの更新は、製品バージョンの更新、バグの修正、およびサブスクリプション提供物のマイナーチェンジから主に構成されています。新しく追加された製品はありません。
Java ES 7 は、以前の Java ES リリースと同様に、次の特長を備えています。
所有コストを削減し、ライセンストラッキングと管理を簡略化するサブスクリプションベースの料金体系
中小企業から大企業まですべての企業のニーズに対応できる、幅広い種類のサービス
さまざまなインフラストラクチャーニーズに対応可能なソフトウェア製品群
特殊なビジネスニーズにも対応可能な機能を備えたスイートセット
複数のオペレーティングシステムやさまざまなシステム仮想化テクノロジに対応
Java ES 6 から Java ES 7 への更新に、追加された新製品はありません。
Java ES 7 には、次の製品の新バージョンが含まれています。
Sun GlassFish Enterprise Server (2.1 ⇒ 2.1.1)
Sun OpenSSO Enterprise (8.0 ⇒ 8.0U1P2)
Sun Java System Web Server (7.0U4 ⇒ 7.0U6)
Sun Java System Web Proxy Server (4.0.8 ⇒ 4.0.11)
Sun GlassFish Web Space Server (10.0 ⇒ 10.0U6)
NetBeans (6.5 ⇒ 6.7.1)
すべてのコンポーネント製品の最新バージョンについては、表 1–1 を参照してください。
Java ES コンポーネントの新しいインストールモデルが Java ES 6 に採用されました。中にはバージョン 6 を素通りして Java ES のバージョン 5 以降から直接アップグレードするユーザーもいるため、この『リリースノート』で触れておく必要があります。
バージョン 6 以前の Java ES リリースでは、Java ES の中核的な製品に共通のインストーラが使用されていました。この共通インストーラは、シンプルな単一システムをインストールする場合などに適していましたが、欠点もいくつかありました。
実行するにはスーパーユーザーとしてのアクセスが必要となり、インストールしたソフトウェアにはスーパーユーザー所有権が付与された。
1 つのシステムにつき 1 つの製品インスタンスしか許可されなかった。
ネイティブパッケージのソフトウェアディストリビューションしかサポートされていなかった。
Java ES の堅牢性の高いエンタープライズ対応の配備では、このような欠点が、インストールタスクを必要以上に複雑にしてしまうことがよくありました。Java ES 6 では、この共通インストーラが廃止され、代わりに Java ES でベース配布される各製品のインストーラが使用されています。各製品のインストーラは、その製品の機能に合わせて調整されているため、インストールエクスペリエンス全体が以前のリリースよりもスムーズになりました。
大部分の Java ES 7 コンポーネントが、広範囲にわたる米国および国際的なアクセシビリティー規格と要件に対応するように設計されました。これらの要件は、さまざまな視覚的または身体的に不自由なお客様にとって、すべての Java ES 機能の使い勝手と完全なユーザー補助機能を高めるためのものです。
次のようなアクセシビリティー機能が、Java ES 7 ソフトウェアに組み込まれ試験されました。
グラフィカルインタフェース要素が、Tab、矢印、Enter キーなどのキーボードで完全に操作できるようになりました。
フォームのフィールドごとにラベルを貼ったり、各要素に該当タイトルや非表示テキスト要素を用意するなどの各手法で、アプリケーションページのすべての埋め込みフォームにおける補助技術の使い勝手が向上しました。
アイコン、画像、ロゴなどのすべての非テキスト要素に、代替テキスト文字列が用意されました。
Javascript コードとメニューなどのすべての動的要素、およびマウスを上に置いたときに表示される文字列が記載されたポップアップメニューに、埋め込みテキスト文字列の識別子が備わり、補助技術で読み取れるようになりました。
PDF や HTML などのバージョンの製品ドキュメントが、ユーザー補助機能の規格に準拠して記述されました。
ほぼすべての GlassFish Portfolio コンポーネント製品が、次のように複数の操作環境で試験され、各種補助技術で動作するようになりました。
Mac OS X: Universal Access
Solaris および OpenSolaris: Orca
Linux: Orca
Windows: JAWS、System Access