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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Application Adaptersインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1.3.0)
B61415-01
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B Oracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldの構成

この付録では、Oracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldの構成方法を説明します。内容は次のとおりです。

アウトバウンドおよびインバウンド処理のためのJDE.INIファイルの変更

この項では、XMLコール・オブジェクト カーネル(アウトバウンドおよびインバウンド処理)用にJDE.INIファイルで行う必要がある設定について説明します。

JDE.INIファイルは、エンタープライズ・サーバーの次のディレクトリにあります。

\\system\bin32

JDE.INIファイルを開き、[JDENET_KERNEL_DEF6]および[JDENET_KERNEL_DEF15]セクションを次のように変更します。

[JDENET_KERNEL_DEF6]krnlName=CALL OBJECT KERNELdispatchDLLName=XMLCallObj.dlldispatchDLLFunction=_XMLTransactionDispatch@28maxNumberOfProcesses=1numberOfAutoStartProcesses=1
[JDENET_KERNEL_DEF15]krnlName=XML TRANSACTION KERNELdispatchDLLName=XMLTransactions.dlldispatchDLLFunction=_XMLTransactionDispatch@28maxNumberOfProcesses=1numberOfAutoStartProcesses=1

アンダースコア(_)および@28を含むパラメータは、Windows NTオペレーティング・システム専用です。その他のオペレーティング・システムの場合は、これらのパラメータを次の表の値に置き換えてください。

オペレーティング・システム コール・オブジェクト・ディスパッチDLLName XMLトランザクション・ディスパッチDLLName
AS400 XMLCALLOBJ XMLTRANS
HP9000B libxmlcallojb.sl libxmltransactions.lo
SunまたはRS6000 libxmlcallojb.so Libxmltransactions.so


注意:

バージョンB7333(XE)のJ.D. Edwards OneWorldインストールには[JDENET_KERNEL_DEF15]が含まれていません。そのため、バージョンB7333(XE)を使用する場合は、手動でjde.iniファイルに追加する必要があります。それ以外の全バージョンのJ.D. Edwards OneWorldインストールには、[JDENET_KERNEL_DEF15]が含まれています。

OneWorldイベント・リスナー

Oracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldイベント・リスナーは、J.D. Edwardsが承認するOneWorldビジネス・イベントへのアクセスを提供する目的で設計されています。OneWorldイベント・リスナーは、OneWorldビジネス関数を使用して実行される専用アプリケーションで、OneWorldアプリケーション・システムによってコールされます。

OneWorldアプリケーション・システムによって、目的のイベントのみに関するイベント情報の取得に必要な情報がイベント・リスナーに提供されます。OneWorld環境の構成の詳細は、J.D. Edwards OneWorld相互運用ガイドを参照してください。

OneWorldイベント・リスナーは、OneWorldアプリケーションから直接コールされ、Zファイル・レコード識別子を受け取ります。その後、この識別子によってリクエスト・ドキュメントが生成され、処理のためにサーバーに渡されます。サーバーは、J.D. Edwards OneWorldシステムからイベント情報を取得し、他のアプリケーション・システムとの統合のために、その情報を伝播します。

OneWorldイベント・リスナーの構成

OneWorldイベント・リスナーは、Oracle Fusion Middleware Application Adaptersインストールの一部としてインストールされます。OneWorldイベント・リスナーではTCP/IPおよびHTTPプロトコルがサポートされています。

OneWorldイベント・リスナーは、OneWorld環境での構成に従い、特定のトランザクションに対してJ.D. Edwardsによって起動されます。

OneWorldイベント・リスナーに含まれるコンポーネントは次のとおりです。

OneWorld Eventリスナー・エグジットは、OneWorldアウトバウンド・トランザクション表のレコードのキー・フィールドを、インバウンドのOracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldで処理させるために統合サーバーに渡す関数です。OneWorldイベント・リスナーは、J.D. Edwards OneWorld Enterprise Serverの下にデプロイされます。OneWorldイベント・リスナーのJavaクラスはIWOEvent(ファイル拡張子はオペレーティング・システムによって異なる)と呼ばれ、大文字と小文字が区別されます。

  1. JDEエンタープライズ・サーバーのJDE構造の下に、Outboundという名前のフォルダを作成します。例:

    \\JDEdwards\E812\DDP\Outbound
    
  2. 新しいOutboundフォルダ内にiwoevent.dllファイルをコピーします。

  3. iwoevent.dllファイルが含まれているディレクトリを指定するために、環境変数IWOEVENT_HOMEを作成します。

    • Windowsの場合: システム環境変数にIWOEVENT_HOMEを追加します。

    • UNIXの場合: 使用する起動スクリプトに次のコマンドを追加します。

      export IWOEVENT_HOME =/directory_name
      
  4. J.D. Edwards OneWorldサーバーで、定義済のIWOEVENT_HOMEディレクトリにiwoevent.cfgファイルを作成します。

    OneWorldイベント・リスナーでイベントを正しく開始するには、関連付けられているアダプタの接続情報が必要です。この情報はiwoevent.cfgファイルで指定されます。このファイルを作成して、ファイルに接続情報を追加する必要があります。OneWorldイベント・リスナーが正しく機能するには、関連付けられている統合サーバーの接続情報が必要です。この情報はiwoevent.cfgファイルで指定されます。iwoevent.cfgファイルは、明確に次の3つのセクションに分かれます。

    • 共通

      構成ファイルの共通セクションには、基本の構成オプションが含まれます。現在サポートされているのはトレース・オプションのみです。

      トレース・オプションを設定するには、onまたはoffを選択します。

      common.trace=on|off
      

      onを選択するとトレースがオンに設定され、offを選択するとトレースがオフに設定されます。デフォルト値はoffです。

      OneWorldイベント・リスナーでは、デフォルトでTCP/IPがサポートされています。このリスナーに対してHTTPプロトコルをアクティブ化するには、次の行を追加します。

      common.http=on
      
    • 別名

      構成ファイルの別名セクションには、特定のサーバーにトランザクションを送信するために必要な接続情報が含まれます。Oracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldでは、現在、構成ファイル内で100のエントリ(別名)がサポートされています。

      これらのエントリの別名値は次のとおりです。

      Alias.aliasname={ipaddress|dsn}:port, trace={on|off}
      

      aliasnameは、接続に対して指定されたシンボリック名です。

      ipaddress|dsnは、Oracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldを含むサーバーのIPアドレスまたはDSN名です(必須)。

      portは、TCPチャネル構成でOracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldに対して定義されたポートです(必須)。

      trace={on|off}によって、特定の別名のトレースがオンに設定されます。

    • Trans

      構成ファイルのtransセクションには、J.D. Edwards OneWorldトランザクションを特定のサーバーへルーティングするために必要なトランザクション情報が含まれます。特定のJ.D. Edwards OneWorldトランザクションがいずれかの別名に対して定義されていない場合、このトランザクションはすべての別名に送信されます。これらのエントリのトランザクション値は次のとおりです。

      trans.jdeTransactionName=alias1,alias2,aliasn
      

      jdeTransactionNameは、アウトバウンド・トランザクションのJDE定義名です。alias1,alias2,aliasnは、トランザクションの送信先となる別名のリストです。

    次に、接続情報を提供するiwoevent.cfgのエントリの例を示します。

    common.trace=on
    
    alias.edamcs1=172.1.1.1:3694
    alias.edamcs1t=172.1.1.1:3694, trace=on
    alias.edamcs2=222.2.2.2:1234
    
    trans.JDESOOUT=edamcs1t,edamcs2
    trans.JDEPOOUT=edamcs1
    
  5. iwoevent.cfgファイルで指定した別名を使用して、定義済のIWOEVENT_HOMEディレクトリの下にフォルダを作成します。例:

    \\JDEdwards\E812\DDP\Outbound\edamcs1
    

実行時の概要

OneWorldによってOneWorldイベント・リスナーが起動されると、リスナーはiwoevent.cfg(大文字/小文字の区別あり)という構成ファイルにアクセスします。構成ファイルの情報に基づいて、リスナーから統合サーバーへイベント通知が送信されます。すべてのログ情報は、iwoevent.logというファイルに保存されます。このiwoevent.logファイルは、iwoevent.dllおよびiwoevent.cfgファイルが配置されているアウトバウンド・フォルダ内に作成されます。