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Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Application Adapter for SAP R/3ユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.3.0)
B61418-01
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2 スタート・ガイド

ここではOracle Application Adapter for SAP R/3使用のためのクイック・スタート・ガイドを示します。この章の内容は以下のとおりです。

SAP Java Connector(SAP JCo)の確認

SAP Java Connector(SAP JCo)のインストール後は、コネクタに関する情報を表示し、インストールが正しく完了して必要なすべてのSAP JCoライブラリが使用可能な状態にあるかどうかを確認することができます。この確認はできるだけ行うことをお薦めします。

Windowsプラットフォーム上でのSAP JCoの確認

Windows上では以下の手順に従ってSAP JCoを確認してください。

  1. sapjco.jarファイルが置かれているディレクトリに移動します。

  2. sapjco.jarファイルを右クリックしてコンテキスト・メニューから「次を使用してオープン」を選択し、Java 2 Platform Standard Editionバイナリをクリックします。

    図2-1に示す「SAP Java Connector (JCo)」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-1 「SAP Java Connector (JCo)」ダイアログ・ボックス

    SAP Java Connector (JCo)
    「図2-5 「SAP Java Connector (JCo)」ダイアログ・ボックスの説明

    Windowsプラットフォーム上のSAP Java Connectorに関するすべての必要情報が表示されます。

  3. SAP Java Connectorファイルを確認したら「閉じる」をクリックします。

UNIXプラットフォーム上でのSAP JCoの確認

UNIX上では以下の手順に従ってSAP JCoを確認してください。

  1. UNIXコマンド・プロンプトへ移動します。

  2. 以下のコマンドを実行します。

    $ java -jar sapjco.jar -stdout
    

    UNIXプラットフォーム上のSAP Java Connectorに関するすべての必要情報が表示されます。

    ----------------------------------------------------------------------| SAP Java Connector (JCo) || Copyright (c) 2000-2005 SAP AG. All rights reserved.|| Version Information |----------------------------------------------------------------------Java Runtime:Operating System: SunOS 5.7 for sparcJava VM: 1.4.0-beta3 Sun Microsystems Inc.Java Codepage: ASCIIVersions:JCo API: 2.1.8 (2006-12-11)JCo middleware: 2.1.8 (2006-12-11)JCo library: 2.1.8 (2006-12-11)RFC library: 640.0.165Paths:JCo classes: /u4/fpgjpr/iWay55sm/lib/sapjco.jarJCo library: /u4/fpgjpr/iWay55sm/lib/libsapjcorfc.soRFC library: System-defined path----------------------------------------------------------------------| Manifest |----------------------------------------------------------------------Manifest-Version: 1.0Ant-Version: Apache Ant 1.6.4Created-By: 1.3.1_18-b01 (Sun Microsystems Inc.)Specification-Title: SAP Java ConnectorSpecification-Version: 2.1.8Specification-Vendor: SAP AG, WalldorfImplementation-Title: com.sap.mw.jcoImplementation-Version: 20070108 2139 [2.1.8 (2006-12-11)]Implementation-Vendor-Id: com.sapImplementation-Vendor: SAP AG, WalldorfMain-Class: com.sap.mw.jco.About----------------------------------------------------------------------$
    
  3. UNIXプラットフォーム上のSAP Java Connectorに関する情報を確認します。

SAP R/3のログイン・パラメータ

この項ではSAP R/3のログイン・パラメータを示します。このパラメータは、Oracle Application Adapter for SAP R/3を使用してSAP R/3への接続を設定するために使われます。ここに示す内容はリファレンスとして使用できます。

ユーザー・パラメータ

ユーザー・パラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-1

パラメータ 説明 説明

クライアント

SAPクライアントを示します。

800

商業的、組織的、および技術的な意味で自立したSAPシステム内の単位で、独立したマスター・レコードと専用の表を持ちます。たとえば、ある企業グループがクライアントになる場合もあります。

ユーザー

SAPログインID。

"abc123"

システム間のダイアログフリー通信のユーザー・タイプ。

パスワード

秘密認証情報。

"xyz999"

SAPシステムへのアクセスのためにユーザーを識別または認証する単語または文字列で、保護されているもの。

認証モード

接続の検証方法。

選択、次の列を参照。

パスワード - 指定フィールドの値を使用します。

ここに挙げたパスワードは、アプリケーション・エクスプローラの「Password」パラメータ・フィールドを指します。


システム設定(アプリケーション・サーバー)パラメータ

システム設定(アプリケーション・サーバー)パラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-2

パラメータ 説明 説明

アプリケーション・サーバー

ABAPアプリケーション・サーバーに接続します。

iwjpsap

R/3システムのアプリケーション・プログラムはアプリケーション・サーバー上で実行されます。メタデータ情報を得るには、1つのアプリケーション・サーバーへの接続が必要です。

システム番号

アプリケーション・サーバー上の固有インスタンスを識別します。

00

アプリケーション・サーバーには異なるシステム番号を付けることができます。管理者が指定した番号を使用してください。


システム設定(メッセージ・サーバー)パラメータ

システム設定(メッセージ・サーバー)パラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-3

パラメータ 説明 説明

メッセージ・サーバー

ABAPメッセージ・サーバーに接続します。

iwjpsap

ロード・バランシングを目的として、通常1つのSAPシステムのアプリケーション・サーバーはログオン・グループの形で構成され、それぞれのグループが特定のユーザーに割り当てられます。メッセージ・サーバーは、アプリケーション・サーバー間の通信を担当します。このサーバーは、1つのアプリケーション・サーバーのリクエストをシステム内の別のサーバーに渡します。また、アプリケーション・サーバー・グループとそのグループ内における現在のロード・バランシングに関する情報も含まれています。メッセージ・サーバーはこの情報を使用して、ユーザーがシステムにログインした時に適切なサーバーを選択します。

R/3名

アプリケーション・サーバー上の固有インスタンスを識別します。

P47

システムを識別するために使用するシンボリックSAPシステム名。

サーバー・グループ

ログオン・グループを識別します。


そのユーザーIDが所属するログオン・グループ。


接続プール・パラメータ

接続プール・パラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-4

パラメータ 説明 説明

接続プール

クライアント接続の固有プールの名前。

"foo"

プールとは、同じログオン・データを持つ特定の宛先へのクライアント接続のセットです。プールは自動的に指定されたリモート・システムへの新しい接続を作成するか、既存の接続を返します。既存の接続を再利用すれば、リモート・サーバーへのログオンを避けることによって、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。

接続プール・サイズ

プールの最大接続数。

10

プールから割り当てることのできる最大接続数を設定します。

接続タイムアウト

空き接続を開いたまま維持できる最大時間(分数)。

5

少なくとも未使用時間が接続タイムアウト時間に達した接続は閉じられます。

接続待機時間

空き接続の最大待機時間。

30(秒)

空き接続に対する接続リクエストを待つ最大時間を設定します。プールがすべて使われてしまい、指定された時間が経過しても使用できる接続がない場合は、JCO_ERROR_RESOURCEキーを伴うJCO例外が生成されます。


SAPゲートウェイ・パラメータ

SAPゲートウェイ・パラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-5

パラメータ 説明 説明

SAPゲートウェイ・ホスト

SAPゲートウェイ・ホストの名前を入力します。

"isdsrv2"

SAPゲートウェイはSAP環境内でCPI-Cサービスを実行しますが、これはTCP/IPに基づいています。これらのサービスは、SAPシステムと外部プログラム間の相互通信を可能にします。

SAPゲートウェイ・サービス

サービス名を入力します(通常はサービス名とシステム番号の組合せ)。

Sapgw00

ゲートウェイ・ホスト上のサービス名

プログラムID

SAPゲートウェイ・サーバー上で指定されたプログラム識別子(大文字と小文字を区別します)。

"S1PROG"

システム管理者によって指定されたユーザー通信セッション用の固有識別子。このフィールドに入力された値は、ゲートウェイ上で公開される値と一致していなければなりません。


ALEパラメータ

ALEパラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-6

パラメータ 説明 説明

EDIバージョン

ターゲット・システムのALEバージョンを指定します。

3

リリース4.0以降のすべてのR/3パートナ・システムのポート記述には、バージョン"3"(リリース4.0以降)を選択する必要があります。

リリース4.0よりも前のすべてのR/3パートナ・システムのポート記述には、バージョン"2"(リリース3.0/3.1)を設定する必要があります。

IDOCリリース

IDOC定義がリリースされたバージョンを指定します。

ブランクまたは特定のSAPリリース・バージョン。たとえば"46C"。

前リリースのセグメント定義を現在のリリースのIDocタイプに割り当てることができます。これはたとえば、パートナの使用しているリリースが現在のIDocタイプをサポートしているけれども、現在のセグメント定義はサポートしていない場合などに必要になることが考えられます。

IDOCリリース・プロバイダ

アダプタがリリース情報を受け取る場所を指定します。

選択、次の列を参照。

IDOCDORELは、この情報をIDOCのヘッダに使用します。

SAPリリースは、ユーザー・アカウントのログオンから情報を取得します。

USERINPUTは、上記のIDOCリリース・フィールドを使用して情報を取得します。


グローバル処理パラメータ

グローバル処理パラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-7

パラメータ 説明 説明

エラー・ハンドリング

アダプタのエラー処理方法を指定します。

選択、次の列を参照。

エラー・ドキュメントを作成すると、フル・エラー・テキストによって出力先に例外ドキュメントが書き出されます。

例外をスローするとJava例外が作成されますが、フル・エラー・テキストについては、その元となったコンポーネント・エラーに応じて表示される場合もあればされない場合もあります。

待機中コミット

コミット動作を指定します。

選択、次の列を参照。

オフ - デフォルト

ドキュメントの形でアプリケーション・サーバーにコミット・リクエストを送ります。コミット・エラーがある場合、そのエラーは送信元に反映されません(最適パフォーマンス)。

オン(チェック・マーク表示)- ドキュメントによる完全なデータベース・サーバーのコミットを待ちます。コミット・エラーはアダプタ・レベルに反映されます(パフォーマンスは低下)。

推奨設定についてはSAP管理者に確認してください。

トレース

SAP Javaコネクタのトレース動作をオンにします。

選択、次の列を参照。

オフ(デフォルト)- トレース・ファイル(dev rfc.trc)にはハード・エラーだけが追加モードで記録されます。

オン - 各リクエストに対してrfc*.trcとJCO*.trcが個別に書き出されます。エラーを見つけるのに便利です。本番システムには推奨できません。


SNCパラメータ

SNCパラメータのリストとその説明を以下の表に示します。

表2-8

パラメータ 説明 説明

SNCモード

SNCを有効にするためのフラグ。

1(オン)

必須項目。

SNCライブラリ・パス

外部ライブラリのパスとファイル名を指定します。

C:\SAP J2EE_Engine\SAPCry ptolib\sa pcrypto.dll

デフォルトは、環境変数SNC LIBで定義されたシステム定義ライブラリです。

SNCレベル

接続に使用する保護のレベルを指定します。

選択、次の列を参照。

1:認証のみ、2:整合性保護、3:プライバシー保護(デフォルト)、8:アプリケーション・サーバーのsnc/data protection/useの値を使用、9:アプリケーション・サーバーのsnc/data_protection/maxいずれかの値を使用、デフォルト値 = 3

SNC名

SNC名を指定します。

p:CN=SAPJ2EEO=MyCompany,C=US

このパラメータはオプションですが、接続に正しいSNC名が使われるようにするために設定することを推奨します。

SNCパートナ

アプリケーション・サーバーのSNC名を指定します。

p:CN=ABC,O=MyCompanyC=US

アプリケーション・サーバーのSNC名は、プロファイル・パラメータsnc/identity/asに指定されています。