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Oracle® Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール
リリース3.2.1
B61614-01
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2 Smart Updateの起動

この節では、以下のトピックについて説明します。

作業開始前の注意

Smart Updateを使用して製品インストールへの更新のダウンロードと適用を開始する前に、次の項に目を通してください。

パッチ・ダウンロード・ディレクトリを指定する

パッチ・ダウンロード・ディレクトリは、ダウンロード・サーバーからダウンロードしたパッチ・ファイルが格納される1階層のディレクトリまたはフォルダです。パッチのダウンロードを開始する前に、この役割を果すディレクトリを、この項の説明に従って必ず指定してください。

Smart Updateを使用して初めてパッチをダウンロードする際には、パッチ・ダウンロード・ディレクトリが自動的に作成されますが、必要に応じてデフォルト以外の場所を指定することもできます。たとえば、組織において、ソフトウェア・ベンダーからダウンロードしたメンテナンス更新を専用の場所に格納することが推奨または義務付けられている場合があります。この場所は、集中管理されるリポジトリである場合も、特定の構成のためのキャッシュ・ディレクトリ・セットである場合もあります。更新ファイルの格納場所についてSmart Updateが柔軟に対応できることを利用すれば、Smart Updateのメンテナンス・ダウンロード・モデルを実際の運用方法に適合させることができ、ソフトウェア・メンテナンスが集中管理されている場合や、品質検査、ステージング、本番環境へとプロモートするためにメンテナンス・イメージを簡単にレプリケートする必要がある場合に対応できます。

パッチ・ダウンロード・ディレクトリを指定するには、次の手順を実行します。

  1. Smart Updateを起動します。


    注意:

    My Oracle Supportへのログインは不要です。

  2. Smart Updateのメイン・ウィンドウから、「ファイル」「プリファレンス」メニュー・オプションを選択します。

    「プリファレンス」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「プリファレンス」ダイアログ・ボックスの「パッチ・ダウンロード・ディレクトリ」セクションで、パッチ・ダウンロード・ディレクトリのパスを指定します。

    パッチ・ダウンロード・ディレクトリに関する次の情報に注意してください。

    • パッチを初めてダウンロードするときに、現在のシステムのデフォルトのパッチ・ダウンロード・ディレクトリとして、ディレクトリMW_HOME\utils\bsu\cache_dirが作成されます。

    • 別のディレクトリを指定しないかぎり、デフォルトのパッチ・ダウンロード・ディレクトリは、システムにダウンロードされるすべての製品のパッチを格納するために使用されます。つまり、この目的で使用されるディレクトリは、別のミドルウェア・ホーム・ディレクトリが作成されても変更されません。

    • ミドルウェア・ホーム・ディレクトリが複数ある場合は、パッチ・ダウンロード・ディレクトリを、パッチを適用するインストール・ターゲットのMW_HOME\utils\bsu\cache_dirに変更することをお薦めします。そうすることで、Smart Updateをターゲット・インストールのミドルウェア・ホームからオフライン・モードで実行している場合でも、必要なパッチを適用できるようになります。


    注意:

    Oracle Fusion Middleware 11gR1リリースから、BEA_HOMEにかわってMW_HOMEが新たに使用されています。

必要なアクセスを取得する

Smart Updateの使用を開始する前に、必要なすべてのリソースにアクセスできることを確認してください。具体的には、次のことを行います。

  • 有効なMy Oracle SupportアカウントとログインIDがあることを確認します。

    My Oracle Supportアカウントの取得の詳細は、「My Oracle Supportアカウントの取得」を参照してください。

  • パッチ・ダウンロード・ディレクトリに対する適切な書込み権限があることを確認します。特に、このディレクトリがリモート・ディスク・ドライブまたはリモート・コンピュータ上に存在している場合には必ず確認してください。

  • ファイアウォールの内側に配置されたシステムでSmart Updateを実行する場合は、「プリファレンス」ダイアログ・ボックスで、HTTPプロキシ・サーバーのホスト名およびポート番号、または境界セキュリティに必要な認証情報を指定する必要があります。

  • ターゲットの製品インストール・ディレクトリにアクセスするために必要な権限があることを確認します。特に、ネットワーク経由の(リモート・マウントされた)ディスク・ドライブ上にある製品インストールにパッチを適用する場合、これらのディレクトリにアクセスできることを確認するのは重要です。

Smart Updateの起動方法

表2-1に、WindowsシステムおよびUNIXシステムでSmart Updateグラフィカル・インタフェースを起動する手順を示します。

表2-1 Smart Updateの起動

このプラットフォームでSmart Updateを起動するには 次の手順を実行します

Windows

「スタート」メニューから、次を選択します

「スタート」→「プログラム」→「Oracle WebLogic」→「Smart Update」

または、MS-DOSコマンド・プロンプト・ウィンドウから起動する場合は:

  1. MW_HOME\utils\bsuディレクトリに移動します。MW_HOMEは、更新する製品インストールのホスト・ディレクトリです。

    注意: Oracle Fusion Middleware 11gR1リリースから、BEA_HOMEにかわってMW_HOMEが新たに使用されています。

  2. プロンプトに対して、次のコマンドを入力します:

    bsu.cmd
    

    「Smart Update」ログイン・ウィンドウが表示されます。

UNIX

注意: UNIXシステムでSmart Updateを実行する場合、ソフトウェアのアップグレードを行うシステムに付属するコンソールで、JavaベースのGUIがサポートされている必要があります。

  1. UNIXシステムにログインします。

  2. MW_HOME/utils/bsuディレクトリに移動します。MW_HOMEは、更新する製品インストールのホスト・ディレクトリです。

    注意: Oracle Fusion Middleware 11gR1リリースから、BEA_HOMEにかわってMW_HOMEが新たに使用されています。

  3. プロンプトに対して、次のコマンドを入力します:

    bsu.sh
    

    「Smart Update」ログイン・ウィンドウが表示されます。


Smart Updateへのログイン

My Oracle Supportへの接続を確立するには、「ログイン」ダイアログ・ボックスに次の情報を入力します。

後に続く操作でMy Oracle Supportへの接続が必要になるので、次のタイミングでは必ず「ログイン」ダイアログ・ボックスが表示されます。

ログインすると、My Oracle Supportへのインターネット接続が確立され、システムにインストールされている製品に対して次の作業を実行できるようになります。

My Oracle Supportアカウントの取得

My Oracle Supportアカウントを取得するには、Oracleサポートのサイト(http://www.oracle.com/support/index.html)に移動し、「My Oracle Supportログイン」をクリックします。

「My Oracle Support」ページで、指示に従って新規ユーザーとして登録します。

オフラインでの作業

Smart Updateは、My Oracle Supportにログインせずに使用することもできます。製品インストールに対してメンテナンス更新の管理またはインストールを実行する場合、オフラインでの作業が可能です。

次の点に注意してください。

  • Smart Updateのコマンド・ライン・インタフェースには、My Oracle Supportへのログイン機能がないので、コマンド・ライン・インタフェースはオフライン・モードでのみ使用できます。

  • オフラインで作業する場合、Smart Updateで最新の依存関係および競合データを使用してパッチを検証することはできません。したがって、パッチを取得するためにSmart Updateにログインするシステム上で、オフライン作業時にパッチを適用するシステムと同等のメンテナンス・レベルになっているターゲット・インストールを参照できる必要があります。

  • ミドルウェア・ホーム・ディレクトリが複数存在する場合に、オンライン・モードでダウンロードしておいたパッチをオフライン・モードで適用するには、パッチをダウンロードしたときと同じミドルウェア・ホームからSmart Updateを起動する必要があります。そうしないと、パッチが一覧表示されず、ターゲット・インストールへの適用はできません。

    パッチをダウンロードしたMW_HOME\utils\bsu\cache_dirにあるパッチJARファイルと2つのXMLファイルをコピーし、パッチを適用するターゲット・インストールのMW_HOME\utils\bsu\cache_dirに貼り付ける方法もあります。

オフラインのSmart Updateセッションは、次のいずれかの方法で開始できます。

  • これからSmart Updateを起動する場合は、「ログイン」ダイアログ・ボックスの「オフライン」をクリックします。

  • ログイン済の場合は、「ファイル」「ログアウト」メニュー・オプションを選択します。

プリファレンスの設定

「プリファレンス」ダイアログ・ボックスでは、次のオプションを設定できます。

パッチ・ダウンロード・ディレクトリを選択する

My Oracle Supportからパッチのダウンロードを開始する前に、パッチ・ダウンロード・ディレクトリとして適切な場所を選択することをお薦めします。詳細は、「パッチ・ダウンロード・ディレクトリを指定する」を参照してください。

「ダウンロードされたパッチ」パネルでパッチ・セットを表示する

Smart Updateでは、Smart Updateのメイン・ウィンドウにある「ダウンロードされたパッチ」パネルでのパッチ・セットの表示モードを選択できます。

  • ダウンロード済のパッチ・セット内の各パッチのエントリとパッチ・セット自体のエントリを表示する場合は、「パッチ・セットとすべての構成パッチを表示する」を選択します。(これがデフォルトの設定です。)

  • ダウンロード済のパッチ・セットのエントリのみを表示し、パッチ・セットに属している個々のパッチのエントリは表示しない場合は、「パッチ・セットが存在し、完全な場合は、構成パッチを非表示にする」を選択します。

2番目の表示モード(「パッチ・セットが存在し、完全な場合は、構成パッチを非表示にする」)は、「ダウンロードされたパッチ」パネル内のみで有効です。この設定は、Smart Updateインタフェースの他の場所にあるパッチ・セットや構成要素のパッチ、特に「パッチの取得」タブの公開パッチ・セットの一覧や「パッチの管理」タブに表示される各プロファイル用のパッチ・セットの一覧の表示には影響しません。

HTTPプロキシ情報の設定

Smart Updateを実行しているシステムがファイアウォールの内側にある場合、パッチのダウンロードおよびメンテナンス・パックのインストールを実行するには、次のいずれかのオプションを指定する必要があります。

  • 「HTTPプロキシを使用する」

    ダウンロードにHTTPプロキシ・サーバーを使用する場合は、このオプションを選択します。HTTPプロキシ・サーバーを使用するには、初めてダウンロード・サーバーにログインする前に、Smart Updateのオフライン・モードで次の設定を指定する必要があります。その後、これらの設定を変更する際にオフライン・モードを使用する必要はありません。

    「ログイン」ダイアログ・ボックスで、「オフライン」をクリックして、次の項目を指定します。

    • ホスト: プロキシ・サーバーの名前またはIPアドレス

    • ポート: プロキシ・サーバーのポート番号

      さらに、ダウンロード・サーバーへのアクセスを許可するには、HTTPプロキシ・サーバーの構成が必要になる場合もあります。HTTPプロキシ・サーバーの次の設定を指定します。

      • ホスト: http://pmlb.bea.com

      • ポート: 80

      • ホスト: http://bidslb.bea.com

      • ポート: 80

  • 認証を使用する

    使用しているHTTPプロキシ・サーバーにサーバー側認証が必要な場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択するには、以下を指定する必要があります。

    • ユーザー名: プロキシ・サーバーに必要な、有効なユーザー名

    • パスワード: ユーザーの有効なパスワード