Oracle B2Bレポートは、デプロイ済データのランタイム動作のリアルタイム・ステータスを提供します。
項目は次のとおりです。
「レポート」リンクを使用して、ランタイム・リポジトリでデータを検索します。 保存済検索機能は使用できません。
検索では、次のメッセージ・タイプを使用できます。
ビジネス・メッセージ: 第16.2項「ビジネス・メッセージ・レポートの作成」を参照
ワイヤ・メッセージ: 第16.3項「ワイヤ・メッセージ・レポートの作成」を参照
アプリケーション・メッセージ: 第16.4項「アプリケーション・メッセージ・レポートの作成」を参照
エラー・メッセージ: 第16.5項「エラー・レポートの作成」を参照
対話メッセージ: 第16.6項「対話レポートの作成」を参照
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注意: クラスタ環境で、クラスタ内のすべてのノードについてシステムのタイム・スタンプが同期化されていない場合は、メッセージのタイム・スタンプが不正確に見える場合がありますが、実際はそうではありません。 たとえば、非同期のマルチノード・クラスタの場合、あるノードでアウトバウンド・メッセージを受信し、返信は別のノードから送信されるとします。この場合、レポートには、メッセージの受信が午前4時と表示されていても、確認は午前3時55分に送信されている可能性があります。 |
メッセージ・レポートを作成して分析するビジネス・アナリストなどの個人向けに、Oracle B2Bには監視ユーザー・ロールがあり、管理者はこのロールを取引パートナ・ユーザーに割り当てることができます。 このロールは、ユーザーに対してOracle B2Bの「レポート」タブの機能に対するアクセス権限のみを付与します。 監視ロールを持つユーザーは、インタフェースの他の部分を表示またはアクセスしたり、他の取引パートナのデータを表示することはできません。 監視ロールの割当て方法は、第5.3項「取引パートナ・ユーザーの追加」を参照してください。
インバウンドまたはアウトバウンド・メッセージの送信時に発生したエラーがOracle B2B内部のエラーの場合は、問題を修正してメッセージを再送信できます。 たとえば、B2Bで、正しく構成されていないエンドポイントにメッセージを送信しようとした場合、またはアグリーメントが正しく構成されていない場合は、エラーを修正し、アプリケーション・メッセージまたはワイヤ・メッセージに対して「再発行」を使用します。
アウトバウンド・メッセージに対してアプリケーション・メッセージを再発行すると、メッセージを受け取る時点からメッセージを再実行し、アグリーメント参照、メッセージ変換(EDIの場合)を実行して、最後に配信を試行します。 アプリケーション・メッセージの再発行は、必要なアグリーメント設定やドキュメント構成が完了していないため、更新した設定を使用してメッセージを再構成する必要がある場合に役立ちます。
インバウンド・メッセージに対してアプリケーション・メッセージを再発行すると、バックエンド・アプリケーションへのメッセージの配信が再試行されます。 再発行は、バックエンド・アプリケーションが停止したため、配信の再試行が必要な場合に役立ちます。
アウトバウンド・メッセージに対してワイヤ・メッセージを再発行すると、以前に処理したメッセージのみを再度配信しようとします。 再パッケージ化や他のメッセージ・トランスフォーメーションは実行されません。 これは、配信エンドポイントに問題が発生した場合(たとえば、パートナのサーバーが停止してメッセージを受信できなくなった場合)に役立ちます。
インバウンド・メッセージに対してワイヤ・メッセージを再発行すると、取引パートナからメッセージを受け取る時点からメッセージを再実行します。 交換とドキュメントは再度識別され、アグリーメント参照が実行されます。 次に、処理されたメッセージがバックエンドに配信されます。 これは、アグリーメントまたはドキュメントの設定が適切でないため、メッセージを再度変換または検証する必要がある場合に役立ちます。
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注意: インバウンドAS2同期ワイヤ・メッセージを再発行すると、MDNが生成されますが、送信者には同期モードで返されません。 これは、送信者と送信メッセージを開始したユーザーが異なるためです。 この場合、MDNメッセージはMSG_COMPLETE状態になります。 |
ビジネス・メッセージ・ステータス・レポートには、ドキュメント・プロトコルのビジネス・メッセージ・インスタンスの詳細が示されます。 この詳細には、送信元/受信先取引パートナ、アグリーメント名、ビジネス・アクション、ビジネス・メッセージID、状態、交換プロトコルとドキュメント・プロトコル、メッセージ詳細などが含まれます。
図16-1に、ビジネス・メッセージ・レポートを示します。
ビジネス・メッセージ・レポートを作成する手順は、次のとおりです。
「レポート」をクリックし、「ビジネス・メッセージ」をクリックします。
検索パラメータを指定します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| 一致 | 「すべて」または「任意」を選択します。 |
| 送信者 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 取引パートナ名の一部または全部を入力します。 |
| 受信者 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 取引パートナ名の一部または全部を入力します。 |
| アグリーメント | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 取引パートナ・アグリーメント名の一部または全部を入力します。 |
| 送信タイム・スタンプ | 「次より小さい」、「次より大きい」、「次以上」、「次と等しい」または「次以下」から選択します。 日時を「MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM」の書式で入力するか、「日付および時間を選択」アイコンをクリックします。 |
| 受信タイム・スタンプ | 「次より小さい」、「次より大きい」、「次以上」、「次と等しい」または「次以下」から選択します。 日時を「MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM」の書式で入力するか、「日付および時間を選択」アイコンをクリックします。 |
| 状態 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 メッセージの状態の一部または全部を入力します。
MSG_COMPLETE MSG_ERROR MSG_WAIT_TRANSMIT MSG_WAIT_FA MSG_WAIT_BATCH |
| メッセージID | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 メッセージIDの一部または全部を入力します。 |
検索フィールドを追加する場合は、「詳細」をクリックして「フィールドの追加」から選択します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| ドキュメント・プロトコル名 | 「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」または「UCCNet」と入力します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・タイプ | 以前に作成したドキュメント・タイプ(例: EDI X12の「850」)から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・プロトコル・バージョン | 以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント定義 | 以前に作成したドキュメント定義から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
ドキュメント検索のパラメータを使用して、次の操作を実行します。最初に、ドキュメント・プロトコル名を1つ選択してドキュメント・プロトコル・バージョンのリストを移入し、次に、ドキュメント・プロトコル・バージョンを1つ選択してドキュメント・タイプのリストを移入します。最後に、ドキュメント・タイプを1つ選択してドキュメント定義のリストを移入します。
「検索」をクリックします。
図16-1に示すように、結果が表示されます。
「結果」領域の「詳細」列で、アイコンをクリックしてレポート詳細を表示します。
図16-2に、ビジネス・メッセージの詳細を示します。
ワイヤ・メッセージとは、取引パートナから送信されるデータのネイティブ書式です。 ワイヤ・メッセージには、ペイロード、添付、トレーラなど、複数のセクションが含まれる場合があります。ワイヤ・メッセージ・ステータス・レポートは、トランスポート・プロトコル名、トランスポート・プロトコル・リビジョン、プロトコル・メッセージ識別およびその状態などに関する詳細を記述します。 このレポートにより、ビジネス・メッセージから対応するワイヤ・メッセージに、またはワイヤ・メッセージから対応するビジネス・メッセージに移動できます。
図16-3に、ワイヤ・メッセージ・レポートを示します。
ワイヤ・メッセージ・レポートを作成する手順は、次のとおりです。
「レポート」をクリックし、「ワイヤ・メッセージ」をクリックします。
検索パラメータを指定します。
| フィールド | 値 |
|---|---|
| URL | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 URLの一部または全部を入力します。 |
| トランスポート・プロトコル | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 トランスポート・プロトコルの一部または全部を入力します。 |
| 状態 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 メッセージの状態の一部または全部を入力します。
MSG_COMPLETE MSG_ERROR MSG_WAIT_TRANSMIT MSG_WAIT_FA MSG_WAIT_BATCH |
| 作成日 | 「次より小さい」、「次より大きい」、「次以上」、「次と等しい」または「次以下」から選択します。 日時を「MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM」の書式で入力するか、「日付および時間を選択」アイコンをクリックします。 |
| メッセージID | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 メッセージIDの一部または全部を入力します。 |
検索フィールドを追加する場合は、「詳細」をクリックして「フィールドの追加」から選択します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| ドキュメント・プロトコル名 | 「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」または「UCCNet」から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・タイプ | 以前に作成したドキュメント・タイプ(例: EDI X12の「850」)から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・プロトコル・バージョン | 以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント定義 | 以前に作成したドキュメント定義から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
「検索」をクリックします。
図16-3に示すように、結果が表示されます。
「結果」領域の「詳細」列で、アイコンをクリックしてレポート詳細を表示します。
図16-4に、ワイヤ・メッセージの詳細を示します。
バックエンド・コンポジット・アプリケーションがメッセージを送受信した場合、このレポートには、SOAコンポジットに関する情報(名前、バージョンなど)が表示されます。
図16-5に、アプリケーション・メッセージ・レポートを示します。
アプリケーション・メッセージ・レポートを作成する手順は、次のとおりです。
「レポート」をクリックし、「アプリケーション・メッセージ」をクリックします。
検索パラメータを指定します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| 一致 | 「すべて」または「任意」を選択します。 |
| 作成日 | 「次より小さい」、「次より大きい」、「次以上」、「次と等しい」または「次以下」から選択します。 日時を「MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM」の書式で入力するか、「日付および時間を選択」アイコンをクリックします。 |
| ドキュメント・プロトコル名 | 「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」または「UCCNet」から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・プロトコル・バージョン | 以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・タイプ | 以前に作成したドキュメント・タイプ(例: EDI X12の「850」)から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント定義 | 以前に作成したドキュメント定義から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| 状態 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 メッセージの状態の一部または全部を入力します。
MSG_COMPLETE MSG_ERROR MSG_WAIT_TRANSMIT MSG_WAIT_FA MSG_WAIT_BATCH |
| コンポジット名 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 SOAコンポジット・アプリケーション名の一部または全部を入力します。 |
検索フィールドを追加する場合は、「詳細」をクリックして「フィールドの追加」から選択します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| アプリケーション名 | アプリケーションの名前を入力します。 |
| コンポジット・バージョン | Oracle JDeveloperでのSOAコンポジット・アプリケーションのバージョンを入力します。 |
| ECID | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 インスタンスIDを入力します。 |
| 送信者IDタイプ | 送信者の識別子タイプ(名前、DUNS、MLLP IDなど)を入力します。 |
| サービス名 | B2Bサービス・バインディング・コンポーネントの名前を入力します。 |
| 受信者IDタイプ | 受信者の識別子タイプ(名前、DUNS、MLLP IDなど)を入力します。 |
| 受信者の値 | 受信者の識別子タイプの値を入力します。 たとえば、「受信者IDタイプ」が「DUNS」の場合は、DUNS番号を入力します。 |
| 送信者の値 | 送信者の識別子タイプの値を入力します。 たとえば、「送信者IDタイプ」が「名前」の場合は、取引パートナのプロファイルで識別子タイプに設定した取引パートナ名を入力します。 |
| 参照名 | B2B参照バインディング・コンポーネントの名前を入力します。 |
| ファブリックCompositeDn | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 コンポジット名の一部または全部を入力します。 |
「検索」をクリックします。
図16-5に示すように、結果が表示されます。
「結果」領域の「詳細」列で、アイコンをクリックしてレポート詳細を表示します。
図16-6に、アプリケーション・メッセージの詳細を示します。
エラー・ステータス・レポートには、エラー・メッセージの詳細が示されます。この詳細には、エラー・コード、エラー・テキスト、ビジネス・メッセージ識別、メッセージ日付、メッセージ詳細などが含まれます。
図16-7に、エラー・レポートを示します。
エラー・レポートを作成する手順は、次のとおりです。
「レポート」をクリックし、「エラー」をクリックします。
検索パラメータを指定します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| 一致 | 「すべて」または「任意」を選択します。 |
| エラー・コード | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 エラー・コードの一部または全部を入力します。 |
| エラー・レベル | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 エラー・レベルの一部または全部を入力します。 |
| エラー重大度 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 エラー重大度の一部または全部を入力します。 |
| エラー・テキスト | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 エラー・テキストの一部または全部を入力します。 |
| エラーの説明 | 「次で始まる」、「次と等しい」、「次を含む」または「次で終わる」から選択します。 エラーの説明の一部または全部を入力します。 |
| 送信タイム・スタンプ | 「次より小さい」、「次より大きい」、「次以上」、「次と等しい」または「次以下」から選択します。 日時を「MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM」の書式で入力するか、「日付および時間を選択」アイコンをクリックします。 |
検索フィールドを追加する場合は、「詳細」をクリックして「フィールドの追加」から選択します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| ドキュメント定義 | 以前に作成したドキュメント定義から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・タイプ | 以前に作成したドキュメント・タイプ(例: EDI X12の「850」)から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・プロトコル・バージョン | 以前に作成したドキュメント・プロトコル・バージョンから選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
| ドキュメント・プロトコル名 | 「カスタム」、「EDI_EDIFACT」、「EDI_X2」、「HL7」、「OAG」、「PositionalFlatFile」、「RosettaNet」または「UCCNet」から選択します (演算子は「次と等しい」のみです)。 |
「検索」をクリックします。
図16-7に示すように、結果が表示されます。
「結果」領域の「詳細」列で、アイコンをクリックしてレポート詳細を表示します。
図16-8に、エラー・レポートの詳細を示します。
対話メッセージは、相関のXPathがドキュメント定義に設定されてメッセージが相関付けられた場合に生成されます。 相関メッセージには、自動的に相関付けられたメッセージも表示されます。 たとえば、AS2メッセージとその確認(MDN)は、対話の一部として自動的に相関付けられます。 RosettaNetでは、送受信された確認に加えて、リクエスト・メッセージとレスポンス・メッセージも相関付けられます。 これらの関連付けられたメッセージは、「対話」タブに表示されます。
図16-9に、対話レポートを示します。
対話レポートを作成する手順は、次のとおりです。
「レポート」をクリックし、「対話」をクリックします。
検索パラメータを指定します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| 一致 | 「すべて」または「任意」を選択します。 |
| 送信タイム・スタンプ | 「次より小さい」、「次より大きい」、「次以上」、「次と等しい」または「次以下」から選択します。 日時を「MM/DD/YYYY HH:MM:SS AM/PM」の書式で入力するか、「日付および時間を選択」アイコンをクリックします。 |
| コラボレーション名 | ebMSおよびRosettaNetドキュメントに適用され、ヘッダー情報から入手できます。 |
| コラボレーションID | ebMSおよびRosettaNetドキュメントに適用され、ヘッダー情報から入手できます。 |
これ以外に、「詳細」検索ボタンを使用して追加できるフィールドはありません。
「検索」をクリックします。
図16-9に示すように、結果が表示されます。
「結果」領域の「詳細」列で、アイコンをクリックしてレポート詳細を表示します。
図16-10に、対話レポートの詳細を示します。