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Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート
11gリリース1(11.1.1) for Microsoft Windows(32-Bit)
B55923-02
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14 Oracle Application Adapters for Oracle WebLogic Server

この章では、次のOracle Application Adapters for Oracle WebLogic Server 11gに関連する問題および回避方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

14.1 Oracle Application Adapters: 新機能

次の項では、Oracle Application Adapters for Oracle WebLogic Server 11gに関連する新機能について説明します。

14.1.1 Oracle Application Adapter for SAP R/3

SAP Java Connector(JCo)バージョン3.xがサポートされます。

14.2 Oracle Application Adapters: 一般的な問題および回避方法

次の項では、Oracle Application Server Application Adapters、Oracle WebLogic Server Adapter J2CAおよびOracle WebLogic Server Adapter Business Services Engine(BSE)に関連する一般的な問題について説明します。

14.2.1項「アウトバウンドBPELおよびメディエータ・プロセスのテスト」

14.2.2項「HTTPリポジトリ接続」

14.2.3項「ファイル・リポジトリの使用」

14.2.4項「インバウンド処理でのBusiness Services Engineの使用」

14.2.5項「同期イベント」

14.2.6項「インバウンド処理のポート・オプション」

14.2.7項「カスタム・オブジェクトのサポート」

14.2.8項「アダプタの互換性」

14.2.9項「サポートされない構成」

14.2.10項「エンコーディングのサポート」

14.2.11項「J2CAコンポーネント」

14.2.12項「BSEが使用できない場合のランタイム・メッセージの呼出し」

14.2.13項「BSEを使用した実行時のアウトバウンドBPELプロセスの起動」

14.2.14項「アウトバウンドのみが対象となるJ2CAテスト・ツールの使用」

14.2.15項「BSE Webサービス・ブラウザ・ページでサポートされないDBCSの入力」

14.2.16項「アダプタの言語の動作保証」

14.2.17項「ファイル・チャネル」

14.2.18項「アプリケーション・エクスプローラでサポートされるJDKバージョン」

14.2.19項「サポートされないアダプタ機能」

14.2.1 アウトバウンドBPELおよびメディエータ・プロセスのテスト

BPELコンソールでアウトバウンドBPELプロセスをテストする場合、またはEnterprise Manager(EM)コンソールでアウトバウンド・メディエータ・プロセスをテストする場合、これらのコンソールで生成されたXMLエンベロープを使用しないでください。かわりに、それらのエンベロープは削除し、ネームスペース修飾がWSDLに準拠しているスキーマから生成されたXMLペイロードを使用します。

メディエータのデータ・フローは、EMコンソールを使用してテストできます。メディエータのデータ・フローおよび相互作用を作成すると、Webサービスが作成されてOracle Application Serverに登録されます。Webサービスのテストの詳細は、Oracle Application Server管理者に尋ねるか、次のドキュメントを参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware Application Adapter for SAP R/3ユーザーズ・ガイド for Oracle WebLogic Server

  • Oracle Fusion Middleware Application Adapter for Siebelユーザーズ・ガイド for Oracle WebLogic Server

  • Oracle Fusion Middleware Application Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド for Oracle WebLogic Server

  • Oracle Fusion Middleware Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldユーザーズ・ガイド for Oracle WebLogic Server

14.2.2 HTTPリポジトリ接続

HTTPリポジトリ接続は、11gリリース1(11.1.1.3.0)ではサポートされません。そのため、リモート・マシンからOracle Application Adaptersインスタンスに接続することはできません。この問題を回避するには、アプリケーション・エクスプローラを使用してOracle Application Adaptersと統合する必要のあるすべてのプラットフォームにアプリケーション・エクスプローラをインストールする必要があります。

14.2.3 ファイル・リポジトリの使用

開発、テストおよび本番環境でファイル・リポジトリを使用しないでください。Oracle Databaseリポジトリのみを使用します。

14.2.4 インバウンド処理でのBusiness Services Engineの使用

インバウンド処理でのBusiness Services Engine(BSE)の使用は、サポートされません。BSEでは、サービス(アウトバウンド)のみがサポートされます。

14.2.5 同期イベント

同期イベント処理は、Oracle Application Adapter for Siebel、Oracle Application Adapter PeopleSoftおよびOracle Application Adapter J.D. Edwards OneWorldではサポートされません。

14.2.6 インバウンド処理のポート・オプション

インバウンド処理のポート・オプションは、J2CAイベントではサポートされません。ポートなしのオプションのみがサポートされます。

14.2.7 カスタム・オブジェクトのサポート

iWayでは、引き続きEISのカスタム・オブジェクトがサポートされます。ただし、iWayでは、ユーザー環境におけるすべてのカスタム・オブジェクトのサポートが保証されるわけではありません。カスタム・オブジェクトに対するサポートは、個別に判断されます。カスタム・オブジェクトは、次のいずれかのカテゴリに分類されます。

  • SAP

    BAPI、RFCおよびALE/IDoc

  • Siebel

    ビジネス・オブジェクト、ビジネス・サービスおよび統合オブジェクト

  • PeopleSoft

    コンポーネント・インタフェースおよびメッセージ

  • J.D. Edwards OneWorld

    ビジネス関数およびトランザクション・タイプ

EISのカスタム・オブジェクトに関する問題のトラブルシューティングを希望するユーザーは、次の情報をiWay社に提供することをお薦めします。

  1. カスタム・オブジェクトのデータおよび定義

  2. カスタム・オブジェクトのリクエストおよびレスポンスXMLドキュメント

  3. カスタム・オブジェクトの再現手順

14.2.8 アダプタの互換性

同じlibディレクトリ内にクライアント・ライブラリ・ファイルの複数のバージョンを保持することはできません。したがって、クライアント・ライブラリ・ファイルの異なるバージョンを使用して異なるEISバージョンに同時に接続するように構成された単一インスタンスのアダプタを保持することはできません。

14.2.9 サポートされない構成

同じマシンにOracle Application AdaptersおよびiWay 55(iWayサービス・マネージャおよびiWayアダプタ)をインストールする構成は、現在サポートされていません。回避方法として、バージョンごとに個別のマシンを使用します。

14.2.10 エンコーディングのサポート

Oracle Application Adaptersでは、UTF-8エンコーディングのみがサポートされます。

14.2.11 J2CAコンポーネント

J2CA構成で作業しており、アプリケーション・エクスプローラを使用してアダプタ・ターゲットまたはチャネルを作成、更新または削除する場合、Oracle WebLogic Serverを再起動する必要があります。この操作は、リポジトリをリフレッシュし、J2CAテスト・サーブレット、BPELプロセスおよびメディエータ・プロセスで新規または更新済のターゲットまたはチャネルを認識するために必要です。J2CAテスト・サーブレットのデフォルトURLは、次のとおりです。

http://hostname:port/iwafjca

この操作は、J2CAターゲットおよびチャネルにのみ適用され、BSEターゲットには適用されません。また、ターゲットまたはチャネルのパラメータをアプリケーション・エクスプローラを使用して変更する場合にも適用されます。

14.2.12 BSEが使用できない場合のランタイム・メッセージの呼出し

BSEが使用できないときにランタイム・メッセージが呼び出されると、「空白が必要です。」という例外エラーが発生します。

URL http://host:port/ibseに接続できないというエラー・メッセージが表示されます。

14.2.13 BSEを使用した実行時のアウトバウンドBPELプロセスの起動

BSEを使用して実行時にアウトバウンドBPELプロセスを起動すると、「SoapRouterが見つかりません」というメッセージが表示されます。

回避方法: 各XMLファイルに次の要素を追加します。

<property name "optSoapShortcut">false</property>

14.2.14 アウトバウンドのみが対象となるJ2CAテスト・ツールの使用

J2CAテスト・ツールは、アウトバウンド(サービス)のみを対象に使用する必要があります。ツールで使用可能なインバウンド(イベント)・アクティビティ・オプションは、サポートされません。

14.2.15 BSE Webサービス・ブラウザ・ページでサポートされないDBCSの入力

BSE構成を使用する場合、ブラウザベースのテスト・ツールによって、送信されるコンテンツにエンコーディングが追加されます。BSEテスト・ツールにより追加されるこれらのエンコーディングが原因で、文字化けが発生します。そのため、日本語が含まれる入力を使用してテストを実行することはできません。使用可能な回避方法は、正規のSOAPリクエストを送信できるツールを使用することです。

14.2.16 アダプタの言語の動作保証

iWayアダプタは、英語での動作が保証されています。11gリリース1(11.1.1.3.0)用の次のアダプタは、日本語での動作が保証されています。

  • Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 2.1.xおよび3.x対応)

  • Oracle Application Adapter for Siebel

  • Oracle Application Adapter for PeopleSoft

Oracle Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、日本語での動作が保証されていませんが、サポートされます。他の言語で問題が発生した場合、iWayカスタマ・サポートに連絡して回避方法を確認してください。

14.2.17 ファイル・チャネル

イベントのファイル・チャネルは、Oracle Application Adapter for PeopleSoft、Oracle Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldおよびOracle Application Adapter for Siebelの本番環境ではサポートされません。ファイル・チャネルは、ネットワーク環境以外の環境においてテスト目的でのみ使用できます。ベスト・プラクティスとして、ファイル・チャネルの使用はお薦めしません。

14.2.18 アプリケーション・エクスプローラでサポートされるJDKバージョン

アプリケーション・エクスプローラでは、JDKバージョン1.6.xのみがサポートされます。アプリケーション・エクスプローラでは、使用されるJavaバージョンがJDKバージョン1.6.xでない場合、java.lang.UnsupportedClassVersionError例外が生成されます。回避方法として、アプリケーション・エクスプローラを使用する際は、正しいJavaバージョンがインストールされていることを確認してください。たとえば、PATH環境変数は次のように構成されている必要があります。

PATH=E:\wls_home\jdk160_05\bin;%PATH%

この例で、wls_homeは、Oracle WebLogic Serverがインストールされている場所です。

JDKバージョン1.4.2_xが使用されると、次のエラーが生成されます。

----------------------------------------------- starting java ----------------------------------------------- Exception in thread "main" java.lang.UnsupportedClassVersionError: com/ibi/bse/gui/BseFlashScreen (Unsupported major.minor version 50.0)         at java.lang.ClassLoader.defineClass0(Native Method)         at java.lang.ClassLoader.defineClass(Unknown Source)         at java.security.SecureClassLoader.defineClass(Unknown Source)         at java.net.URLClassLoader.defineClass(Unknown Source)        at java.net.URLClassLoader.access$100(Unknown Source)        at java.net.URLClassLoader$1.run(Unknown Source)        at java.security.AccessController.doPrivileged(Native Method)         at java.net.URLClassLoader.findClass(Unknown Source)        at java.lang.ClassLoader.loadClass(Unknown Source)         at sun.misc.Launcher$AppClassLoader.loadClass(Unknown Source)         at java.lang.ClassLoader.loadClass(Unknown Source)         at java.lang.ClassLoader.loadClassInternal(Unknown Source)

JDKバージョン1.5.0_xが使用されると、次のエラーが生成されます。

----------------------------------------------- starting java ----------------------------------------------- Exception in thread "main" java.lang.UnsupportedClassVersionError: Bad version number in .class file         at java.lang.ClassLoader.defineClass1(Native Method)         at java.lang.ClassLoader.defineClass(Unknown Source)         at java.security.SecureClassLoader.defineClass(Unknown Source)         at java.net.URLClassLoader.defineClass(Unknown Source)        at java.net.URLClassLoader.access$100(Unknown Source)        at java.net.URLClassLoader$1.run(Unknown Source)        at java.security.AccessController.doPrivileged(Native Method)         at java.net.URLClassLoader.findClass(Unknown Source)        at java.lang.ClassLoader.loadClass(Unknown Source)         at sun.misc.Launcher$AppClassLoader.loadClass(Unknown Source)         at java.lang.ClassLoader.loadClass(Unknown Source)         at java.lang.ClassLoader.loadClassInternal(Unknown Source)

14.2.19 サポートされないアダプタ機能

Oracle Application Adapter for SAP R/3、Oracle Application Adapter for PeopleSoft、Oracle Application Adapter for SiebelおよびOracle Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldでは、トランザクション、XA、2フェーズ・コミットなどの機能はサポートされません。

14.3 アプリケーション・エクスプローラ

次の項では、アプリケーション・エクスプローラに関連する問題について説明します。

14.3.1 ファイル・リポジトリまたはDBリポジトリを使用してJ2CA構成のリモート・マシンに接続できない問題

アプリケーション・エクスプローラを使用して、ファイル・リポジトリまたはDBリポジトリの使用時にJ2CA構成のリモート・マシンに接続することはできません。J2CA構成を使用する場合、アダプタのコンテナとして使用する同じマシンにSOA Suiteをインストールする必要があります。アプリケーション・エクスプローラを使用してリモート・マシンのSOA Suiteに接続する場合、かわりにHTTPリポジトリを構成します。HTTPリポジトリを使用して接続を作成する方法の詳細は、14.2.2項「HTTPリポジトリ接続」を参照してください。

14.4 Oracle Application Adapter for PeopleSoft: 問題および回避方法

次の項では、Oracle Application Adapter for PeopleSoftに関連する問題について説明します。

14.4.1 互換性のないPeopleSoft LDAP認証

PeopleSoft LDAP認証は、サインオンPeopleCodeに依存しています。ただし、PeopleSoftがコンポーネント・インタフェースを提供している認証サービスでは、サインオンPeopleCodeが起動されないため、Oracle Application Adapter for PeopleSoftでPeopleSoft LDAP認証を使用することはできません。

回避方法

なし。

14.4.2 PeopleSoftへの自動再接続

Oracle Application Adapter for PeopleSoftでは、PeopleSoftへの接続が使用できなくなったときに、自動的に再接続されません。

回避方法

なし。

14.4.3 HTTPSプロトコル

Oracle Application Adapter for PeopleSoftでは、イベントでHTTPSプロトコルはサポートされません。

回避方法

なし。

14.4.4 PeopleSoftメッセージ

Oracle Application Adapter for PeopleSoftでは、イベントのみにメッセージが使用され、サービスには使用されません。

回避方法

なし。

14.4.5 レベル2スクロールの制限事項

PeopleSoftでは、レベル2スクロールが含まれるコンポーネント・インタフェースの制限事項を確認しています。レベル2スクロールで新規行を挿入しようとすると、Nullポインタ例外エラーが発生します。

このエラーが返されたら、PeopleSoftのリリース・レベルをアップグレードする必要があります。

この制限は、PeopleToolsバージョン8.16.08およびPeopleToolsバージョン8.17.02(8.1xコード・ライン)で修正されています。この制限は、PeopleSoftインシデントT-MZYGAR-2C5YSで追跡されます。

8.4xコード・ラインでは、この制限は、PeopleSoftインシデントT-TCHURY-YZ9FRで追跡され、PeopleSoft 8.41で修正されています。

回避方法

なし。

14.4.6 レベル3スクロールの制限事項

PeopleSoftでは、レベル3スクロールが含まれるコンポーネント・インタフェースの制限事項を確認しています。レベル3スクロールで新規行を挿入しようとすると、Nullポインタ例外エラーが発生します。

このエラーが返されたら、PeopleSoftのリリース・レベルをアップグレードする必要があります。

この制限は、PeopleToolsバージョン8.18で修正されており、PeopleSoftインシデントT-MZYGAR-D2529で追跡されます。ただし、PeopleSoft 8.41および8.42では、現在もこの制限が存在します(PeopleSoftインシデントT-MZYGAR-3F72X)。PeopleSoftでは、この制限が8.43で修正される予定であるとレポートしています(PeopleSoftインシデント・レポート562734000)。

回避方法

なし。

14.4.7 有効日指定スクロールの制限事項

PeopleSoftでは、有効日指定および複数のトランザクションの制限事項を確認しています。同じ主キーで複数の有効日指定行を挿入する場合、2つの個別のトランザクションを使用する必要があります。この制限は、PeopleSoftインシデントT-ACESAR-BS362で追跡されます。

回避方法

なし。

14.4.8 レベル1、2または3のスクロールで2番目の行を挿入する場合の制限事項

これは、レベル1、2または3のスクロールを挿入する際に、次の条件を満たす場合の制限事項です。

  • レベル1、2または3のスクロールに対し、ただ1つの行が存在する場合。

  • 数値で終わる必須フィールド名が存在する場合。

この場合、次の形式のエラー・メッセージが表示されます。

This is an invalid property {ADDRESS_1} (91,15)

この例は、FinancialsアプリケーションのVNDR_IDコンポーネント・インタフェースを使用して作成されました。実際のプロパティ名は、ADDRESS1であることに注意してください。

回避方法

回避方法として、次の手順を実行します。

  1. PeopleSoftアプリケーション・デザイナで、作業対象のコンポーネント・インタフェースを開きます。

  2. 数値で終わっているプロパティを選択します。

  3. 右クリックしてコンテキスト・メニューの「Edit Name」を選択します。

  4. プロパティの名前を変更します。

    数値で終わらない名前を選択するか(ADDRESSAなど)、アンダースコアを追加することができます(ADDRESS_1など)。

  5. コンポーネント・インタフェースを保存します。

  6. コンポーネント・インタフェースのJava APIを再生成します。

  7. XMLトランザクションで修正したプロパティ名を使用します。

14.4.9 マルチレベルのコンポーネント・インタフェースでスキーマを作成する場合の制限事項

8.1xシリーズより後のリリースでは、マルチレベルのコンポーネント・インタフェースでスキーマを作成しようとすると、次のエラーが発生します。

Index: -1, Size: 0 

このエラーは、8.1シリーズより後のリリースでバックエンドのPeopleSoftインタフェースが変更されたために発生します。

回避方法

iwpsci84.jarファイルを使用し、wls_home \erp-adapters\libディレクトリからiwpsci81.jarファイルを削除してください。


関連項目:

  • Oracle Fusion Middleware Application Adaptersインストレーション・ガイド for Oracle WebLogic Server

  • Oracle Fusion Middleware Application Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド for Oracle WebLogic Server


14.4.10 PeopleToolsの日付書式

YYYY-MM-DDの日付書式は、コンポーネント・インタフェース・キーでは機能しません。

PeopleSoftでは、PeopleToolsのほとんどのリリースでこの制限事項を確認しており、最新のリリースでこの問題に対処しています。詳細は、PeopleSoft解決ID 200730918を参照してください。

回避方法

MM/DD/YYYYの書式を使用してください。別の方法として、YYYY-MM-DDの日付書式を取得し、その日付を文字列に変更してDD/MM/YYYYの書式に変換してから、コンポーネント・インタフェースの日付に渡すPeopleSoftメソッドを記述することも可能です。

14.4.11 Java APIの生成

PeopleSoft内には、内部的に一貫性のないコンポーネント・インタフェースを作成することが可能です。PeopleSoftに付属する一部のコンポーネント・インタフェース・テンプレートにも、一貫性がないことがわかっています。この問題の指標として、PeopleSoftアプリケーション・デザイナでJava APIが生成される場合のエラーがあげられます。

Java APIの生成時にエラーが発生した場合、コンポーネント・インタフェースの動作に問題があることが予想され、データベースが破損する可能性があります。APIの生成中にエラーが発生した場合、コンポーネント・インタフェースの正しい動作は保証されません。この場合、作業を継続する前に、エラーの原因を修正することを強くお薦めします。

回避方法

PeopleToolsを使用してコンポーネント・インタフェースを修正してください。

14.4.12 コンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能の違い

パネル処理に関連するコンポーネント・インタフェースと標準アプリケーションの機能には、違いがあることがわかっています。これらの違いの兆候としてあげられるのが、最初のオペランドがNULLであるといったメッセージです。Oracle Application Adapter for PeopleSoftでは、PeopleSoftコンポーネント・インタフェースの機能を再現していますが、それはコンポーネント・インタフェースが3層モードのPeopleSoftアプリケーション・サーバーを経由して実行される場合にかぎられます。

ユーザーが、予想されるコンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能の違いを認識している場合、3層モードでPeopleToolsコンポーネント・インタフェースのテスト・ツールを使用してコンポーネント・インタフェースを実行し、その違いが現実的なものであるかどうかを確認する必要があります。

回避方法

3層モード限定でPeopleToolsコンポーネント・インタフェースのテスト・ツールを使用して、コンポーネント・インタフェースをテストしてください。

14.4.13 コンポーネント・インタフェース使用時の欠落フィールド・エラー

コンポーネント・インタフェースの使用時に、「The highlighted field is required」というPeopleSoftエラー・メッセージが返された場合、その欠落している必須フィールドを特定することが困難です。

回避方法

PeopleSoftメッセージ・カタログのメッセージを編集して、フィールド名の変数を渡すことができます。詳細は、PeopleSoft解決ID 200731449を参照してください。

14.4.14 関連表示フィールドのサポート

関連表示フィールドは、コンポーネント・インタフェースではサポートされません。

回避方法

詳細は、いくつかの回避方法が含まれるPeopleSoft解決ID 200731974を参照してください。

14.4.15 コンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能の違い

PeopleSoftでは、コンポーネント・インタフェースのバックエンド・プロセッサの問題を確認しています。これは、アダプタが、特定のコンポーネント・インタフェースで、3層モードのコンポーネント・インタフェースのテスト・ツールとは異なる動作をするという問題です。

PeopleSoftケース1965239では、HR 8.1xのCI_JOB_DATA_HIREコンポーネント・インタフェースの問題について説明しています。この場合、NAMEフィールドの値がPeopleCodeによって適切に移入されません。この問題を回避するには、XMLを通じてNAMEフィールドに手動で値を移入します。

PeopleSoft解決ID 200728981では、REG_TEMPフィールドを空に変更できないJOBCODEコンポーネント・インタフェースの問題について説明しています。この問題を回避するには、PeopleToolsのより新しいリリースにアップグレードする必要があります。

回避方法

回避方法は、コンポーネント・インタフェースごとに異なります。

14.4.16 複数の有効日指定スクロール

複数の有効日指定行を挿入するときに、障害が発生します。

回避方法

同じ主キーで複数の有効日指定行を挿入する場合、2つの個別のトランザクションを使用する必要があります。この制限は、PeopleSoftインシデントT-ACESAR-BS362で追跡されます。

14.4.17 デバッグ・メッセージ

PeopleTools 8.4xの特定のリリースで、デバッグ・ウィンドウに次のメッセージが表示されることがあります。

PSProperties not yet initialized!

このPeopleSoftの警告メッセージは、無視できます。

回避方法

なし。

14.4.18 LOCATIONコンポーネント・インタフェース

リリース8.80.000の人事管理アプリケーションを使用してLOCATIONコンポーネント・インタフェースにアクセスしようとすると、実行時に障害が発生し、次のメッセージが表示されます。

Component Interface Not Found

この障害は、PeopleSoftアプリケーションによる配布方法の問題が原因であり、PeopleToolsのリリースとは関係ありません。

回避方法

次の手順を実行してください。

  1. PeopleToolsアプリケーション・デザイナでコンポーネント・インタフェースを開きます。

  2. コンポーネント・インタフェースに小規模な変更を加えます。

  3. 変更を元に戻します。

  4. コンポーネント・インタフェースを保存します。

この手順によって、特定の内部PeopleSoftデータ構造がリセットされ、Oracle Application Adapter for PeopleSoftでコンポーネント・インタフェースを検出できるようになります。この問題は、PeopleToolsの複数の異なるリリースについて、リリース8.8.000の人事管理アプリケーション上で実行されているLOCATIONコンポーネント・インタフェースで確認されていますが、他のコンポーネント・インタフェースでも発生する可能性があります。

14.4.19 コンポーネント・インタフェース名

PeopleSoftでは、一部の特殊文字(アンダースコアなど)で始まるコンポーネント・インタフェース名が許可されますが、アプリケーション・エクスプローラではこれらの名前が認識されません。

回避方法

コンポーネント・インタフェース名を文字A〜Zまたは整数0〜9で始めてください。

14.4.20 コンポーネント・インタフェースのJava APIコンパイル・エラー(People Tools 8.46)

People Tools 8.46を使用してコンポーネント・インタフェースのすべてのJava APIをコンパイルすると、一部のコンポーネント・インタフェースでコンパイル・エラーが発生することがあります。

回避方法

エラーが発生したコンポーネント・インタフェースのJavaソース・コードを手動で修正できます。別の方法として、エラーが発生したコンポーネント・インタフェースを使用しない場合は、APIのビルド・プロセスからそれらのインタフェースを除外し、ビルドに含めないことも可能です。

14.5 Oracle Application Adapter for SAP R/3: 問題および回避方法

次の項では、Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 2.1.xおよび3.x対応)の2つのリリースに関連する問題について説明します。

14.5.1 SAP R/3(SAP JCo 2.1.x対応)およびSAP R/3(SAPJCo 3.x対応)の考慮事項

iWay Software社では、2007年にSAP Java Connector(JCo)バージョン2.1.8用のSAP R/3アダプタをリリースしました。SAP JCO 2.1.8 / 2.1.9(xは下位バージョン番号)のサポートは、Java 1.4 JVMに限定されています。SAP社は、2.x JCoの有効期限を2013年まで延長しましたが、iWay Software社は、SAPノート549268の条件に従ってSUN JVM 1.4に対応するこのコネクタのみをサポートします。

SAP社では、Java 1.5および1.6をサポートするSAP Java Connector 3(JCo)をリリースしました。iWay Software社も、SAP R/3アダプタ(SAPJCo 3.x対応)をリリースし、すべてのユーザーがこのバージョンに移行して、JCo 3.xによって提供される速度と安定性およびアダプタに追加された新機能を活用することを推奨しています。

SAP R/3アダプタの新規リリースには、以前のすべてのアダプタの修正プログラムと、新しい拡張機能が含まれます。既存のアプリケーション・アーティファクト(BPEL、メディエータ、ESBおよびOSB)の移行方法およびOracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.x対応)のインストール方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Application Adaptersインストレーション・ガイド for Oracle WebLogic Serverを参照してください。

Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.x対応)は、Java 1.5で開発されており、Java 1.6での動作も保証されています。SAP R/3アダプタがアプリケーション・サーバーにデプロイされる場合、そのアプリケーション・サーバーでもJava 1.5以上を使用する必要があります。ユーザーは、最新のサポート、メンテナンスおよび機能拡張が提供される2010年版のSAP R/3アダプタの新規バージョンにアップグレードすることが推奨されます。SAP JCo 3.xの特定リリースの詳細は、SAPノート1077727を参照してください。

iWay Software社は、SAP R/3アダプタ(SAP JCo 2.1.x対応)の有効期限を2011年12月31日とするサポート終了(EOS)の詳細通知を個別にアナウンスしています。11gリリース1(11.1.1.3.0)は、SAP R/3アダプタ(SAP JCo 2.1.x対応)がサポートされる最後のリリースになります。11gリリース1(11.1.1.3.0)以上からは、SAP R/3アダプタ(SAP JCo 3.x対応)への移行を開始することをお薦めします。これは、SAP R/3アダプタの2つのバージョンがサポートされる唯一のOracleリリースです。SAP R/3アダプタ(SAP JCo 2.1.x対応)は、今後のどのリリースにおいても、2011年12月31日を超えた場合と同様にサポートされません。

14.5.2 サポートされないOracle JRockit JVM

Oracle JRockit JVMは、SAPではサポートされません。詳細は、SAP JCo 2.1xについてはSAPノート549268を、SAP JCo 3.xについてはSAPノート1077727を参照してください。

14.5.3 SAP JCo 2.1.9でサポートされるバージョンおよびプラットフォーム

Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 2.1.9対応)では、次のSAP ERPプラットフォームがサポートされます。

  • SAP R/3 Enterprise 47x100

  • SAP R/3 Enterprise 47x200

  • SAP NetWeaver 7.0(2004s)にデプロイされたmySAP ERP Central Component(ECC)6.0

  • SAP NetWeaver 7.1(EHP1)にデプロイされたmySAP ERP Central Component(ECC)6.0

SAP Java Connectorの現在のリリース・ステータスは、SAP Service MarketplaceでSAPノート549268を参照してください。


注意:

リリース・バージョンは、製品コンポーネントごとに変化する可能性があります。また、SAPの機能も、SAPの製品バージョンおよびサポート・パッケージごとに変化する可能性があります。

14.5.4 SAP JCo 3.0.5でサポートされるバージョンおよびプラットフォーム

Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.0.5対応)では、次のSAP ERPプラットフォームがサポートされます。

  • SAP R/3 Enterprise 47x100

  • SAP R/3 Enterprise 47x200

  • SAP NetWeaver 2004にデプロイされたmySAP ERP Central Component(ECC)5.0

  • SAP NetWeaver 2004sにデプロイされたmySAP ERP Central Component(ECC)6.0

Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.0.5対応)では、次のオペレーティング・システムがサポートされます。

  • Windows 32ビットおよび64ビット(Windows XP、Windows Vista、Windows Server 2003およびWindows Server 2008)

  • Linux(Intelプロセッサのみ) - (32ビットおよび64ビット)

  • HP-UX PA-RISC - (64ビットのみ)

  • HP-UX Itanium - (64ビットのみ)

  • Solaris - (64ビットのみ)

  • AIX - (64ビットのみ)

各オペレーティング・システムに対応するサポート対象のJVMの情報は、SAP Service MarketplaceのSAPノート1077727を参照してください。サポートされるJVMのリストに特定のJVMが含まれない場合、そのJVMはSAPでサポートされません。

14.5.5 ネイティブIDocフォーマットのサポート

インバウンド処理のネイティブIDocフォーマットは、現在、11gリリース1(11.1.1.3.0)でサポートされません。この問題は、将来のリリースにおけるパッチの適用で解決される予定です。

14.5.6 CDATAを含むXML

CDATAオプションを含むXMLは、Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.0.5対応)ではサポートされません。

14.5.7 SAP R/3 4.6Cのサポート

Oracle Application Adapter for SAP R/3では、SAPによって提供されるSAP JCo APIを使用します。このアダプタのサポートは、SAP JCoの正式なサポート対象バージョンと組み合されます。

SAP R/3 4.6Cは、SAP社による一般メンテナンスの対象外です。iWay Software社では、現在のSAP JCo APIを使用してSAP 4.6Cシステムにアクセスできます。アダプタ・サービスは、SAP RFCインタフェースを介したSAP JCo APIによってのみ提供されます。リリースの互換性が原因でアプリケーション処理に関する問題が発生した場合、アダプタ・ユーザー(カスタマ)は、自己の責任でSAP社に連絡してそれらの問題を解決する必要があります。iWay Software社では、SAP JCoおよびSAP R/3 4.6Cシステムに関するSAPアプリケーションまたは通信互換性の問題に対するサポートを提供していません。

14.5.8 SAP Java Connector(SAP JCo)バージョンのサポート

SAP JCoバージョン2.1.8は、SAPでサポートされなくなりました。SAP社では、SAP JCoバージョン2.1.9の使用を推奨しています。詳細は、SAP Service MarketplaceのSAPノート1257539を参照してください。

11gリリース1(11.1.1.3.0)では、Oracle Application Adapter for SAP R/3によってSAP JCoバージョン2.1.9がサポートされます。

SAP JCoバージョン2.1.x(2.1.9)は、Windows 64ビット・プラットフォームでサポートされません。JCo APIでは、このプラットフォームがサポートされません。

14.5.9 日付および時間フィールドのマッピング

Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 2.1.9および3.0対応)の2つのリリースでは、yyyy-MM-ddという日付書式と、HH:mm:ssという時間書式のみに対応しています。

リモートでコール可能な多くの関数には、DATE書式を持つフィールドが含まれます。アダプタのDATEフィールド・オブジェクトは、YYMMDD書式の8バイトの文字列であるABAP DATEオブジェクトと同等です。SAP GUIでは、他のプロファイルを実行してSAP GUI環境のデータ表示を変換することが可能です。ただし、データは常にDATEオブジェクト形式で格納されます。便宜上、SAP Java Connector(JCo)は、YYYY-MM-DD書式も含むDATEオブジェクトのデータをYYYYMMDDに変換します。フィールドは、これらの変換が可能になるように、DATE(ABAPタイプD)書式を含む必要があります。RFCおよびBAPI関数では、タイプDオブジェクトを含むフィールドを使用します。IDocのすべてのデータは、ABAPディクショナリのEDI_DD40構造の定義により、タイプC(文字)です。したがって、IDocでは、フィールドに変換操作が実行されていないYYYYMMDD書式のみを使用します。

アダプタのTIMEフィールド・オブジェクトは、HHMMSS書式の6バイトの文字列であるABAP TIMEオブジェクトと同等です。SAP GUIでは、他のプロファイルを実行してSAP GUI環境の時間表示を変換することが可能です。ただし、データは常にTIMEオブジェクト形式で格納されます。便宜上、SAP Java Connector(JCo)は、HH:MM:SS書式も含むTIMEオブジェクトのデータをHHMMSSに変換します。フィールドは、これらの変換が可能になるように、TIME(ABAPタイプT)書式を含む必要があります。RFCおよびBAPI関数では、タイプTオブジェクトを含むフィールドを使用します。IDocのすべてのデータは、ABAPディクショナリのEDI_DD40構造の定義により、タイプC(文字)です。したがって、IDocでは、フィールドに変換操作が実行されていないHHMMSSのみを使用します。

14.5.10 インバウンド処理における中間ドキュメント(IDoc)

1つのXMLファイルに複数のIDocが含まれるようなインバウンド処理(サービス・モード)で収集済のIDocを使用する場合、手順内で個々のIDocを識別するために一意の順序番号を指定する必要があります。SAPアプリケーション・サーバーで収集済のIDocの正しい順序を決定できない場合、最初のIDocのデータが取得され、後続の各IDocに追加(複製)されます。収集済のIDocファイルに含まれる後続のIDocのすべてのデータ・セグメントは、無視されます。この内容の詳細は、SAP ALEリファレンス・ドキュメントを参照してください。

エンコーディング

エンコーディングとは、通信、ハードウェア、ソフトウェアおよびインスタンス・ドキュメントを包括的に含む一般的な用語です。エンコーディングは、通常、ドキュメントに空白、?、#などの不正な文字が含まれるといった間違いが発生するまで、意識されることはありません。エンコーディングの問題を調査する場合、次のいくつかの領域を検討する必要があります。

  • 通信チャネル

    SAPサーバーとクライアント・マシン間の通信チャネルのエンコーディングは、SAPサーバーによって管理されます。関連するクライアント・ライブラリでは、クライアント・マシンにエンコーディング設定を問い合せ、その情報を使用して通信を構成します。

  • ハードウェア

    クライアント・マシンのエンコーディングは、Windowsコントロール パネルのアプレットの「地域と言語」を使用するか、UNIXまたはLinuxマシンのSet_Locale環境変数を使用して決定できます。Set_Locale変数を使用する場合、実際のロケール・ファイルがクライアント・マシンに存在している必要があります。Windowsマシンでは、必要な言語パックをインストールする必要があります。

  • ソフトウェア

    キャラクタ・セットは、特定の1つ以上の言語の文字または記号と、クライアント・マシンがデータを正しい文字または記号にマップするために使用する数値で構成されます。データは、キャラクタ・セットで表現され、エンコーディングは、その情報をローカルまたはリモートの別のキャラクタ・セットに伝達する手段となります。特定の文字に正しい数値が割り当てられているが、記号が欠落している場合、その文字に対しては?を使用した共通変換が行われます。解決策は、通常、異なるエンコーディングに切り替えるといった単純なものです。画面や紙に文字または記号をレンダリングするのに使用されるフォントが、正しい表現に対応していない場合や、特定の数値の表現に対応していない場合もあります。これも確認する必要があります。

    見過ごされがちなエンコーディング問題の原因として、ドキュメントからエンコーディング文が欠落している場合に有効になるJVMエンコーディングがあげられます。エンコーディング宣言は、欠落する場合があり、特定のアプリケーションがそれを把握しなければ、通常はJVMエンコーディングがエンコーディング操作に使用されます。エンコーディング問題が発生した場合、必ずJVMエンコーディングのパラメータをチェックして、JVMエンコーディングが問題の原因でないことを確認してください。

  • インスタンス・ドキュメント

    XMLヘッダー宣言には、エンコーディング文が含まれます。これは、宣言であり、約束ではありません。ドキュメントにはUTF-8と記述されていても、ASCIIなどの形式で保存される可能性があります。ドキュメントのエンコーディングが一致しないことは、よくある間違いであり、通常はそのドキュメントを異なるエンコーディングでの保存が可能なエディタで開き、宣言文の形式で保存することにより解決できます。ただし、特定のエンコーディングで保存する場合、保存後にすべての文字が存在しており、それらが正しいことを必ず確認してください。

14.5.11 MSVC 7.0ランタイム・コンポーネントのDLL

SAP JCo 2.1.xおよび3.xでは、Microsoft C++ランタイム・ライブラリをWindowsプラットフォーム(32ビットおよび64ビット)で実行する必要があります。SAP Service Marketplaceに移動して、SAPノート684106を参照してください。このノートには、C++ランタイム・ライブラリのダウンロードが含まれます。SAP JCoが稼働するインストール済のオペレーティング・システム(32ビットまたは64ビット)に対応するライブラリをダウンロードしてください。

  • SAP JCo 2.1.xでは、Microsoft 2003 C++ランタイム・ライブラリが必要です。

  • SAP JCo 3.xでは、Microsoft 2005 C++ランタイム・ライブラリが必要です。

無効な並列実行バージョンであることを示すエラーが発生するか、SAP JCoがロードされない場合、使用中のバージョンにかかわらず、次のURLにあるパッチをインストールする必要があります。

http://www.microsoft.com/technet/security/bulletin/MS09-035.mspx

SAP JCo 3.xでは、常にランタイム・ライブラリと同時にパッチも適用する必要があります。


注意:

32ビットJVMおよびC++ランタイム・ライブラリは、すべての処理経路が32ビットであれば(セッションに関連するJVM、ライブラリおよびその他の実行可能ファイル。64ビット・コンポーネントは64ビット・デバイスでのみ実行可能)、64ビット・マシンで実行できます。32ビット・コンポーネントは、64ビット環境のLD_LIBRARY_PATHまたはPATH環境変数では参照できません。32ビット・コンポーネントを64ビット環境変数に挿入すると、間違ったELFクラスであることを示すメッセージや、クラスをロードできないことを示すメッセージが含まれるエラーが発生します。

14.5.12 DBCS文字(日本語、中国語など)を含むSAP IDocデータがオーバーフローして文字が切り捨てられる問題

日本語のDBCS文字を含むSAP IDocデータは、オーバーフローを起こし、すべてのBSEおよびJ2CAのイベントとサービスで文字が切り捨てられます。

説明:

この問題は、1つの文字が2バイト以上になるUnicode以外のSAP MDMP環境でのみ発生します。この問題の例として、日本語を使用し、SAPフィールドの長さが4文字の場合を検討します。英語の「ball」は、1文字が1バイトに等しいため、このフィールドに正確に収まります。Shift-JISエンコーディングでの日本語の「ボール」は、3文字ですが、1文字につき2バイトであるため、最後の文字は切り捨てられ、次のフィールドに表示されます。IDocは位置区切りであるため、これにより処理中にエラーが発生する可能性があります。この問題は、SAPがUnicode以外のすべてのフィールド長に対してバイト長ではなく文字長を使用しているために発生します。Unicodeを使用するか、IDocのDBCSでより短いテキストを使用する以外にこの問題を回避する方法はありません。

14.5.13 バインディング・フォルトのコードおよび詳細に値が設定されない問題

間違ったリクエストXMLを使用してOracle BPELコンソールでSAPアウトバウンド・プロセスを起動すると、インスタンスに障害が発生し、バインディング・フォルトがスローされます。Oracle BPELコンソールにログインし、障害の発生したインスタンスを選択して「監査」をクリックします。バインディング・フォルトのコードおよび詳細に値が設定されていません。

回避方法

なし。

14.5.14 SAP R/3アダプタの例外

アウトバウンド処理中に、特定の状況下で次のタイプの例外がBPELまたはメディエータ・レイヤーから発生する可能性があります。

failed due to: Error in processing the input document.; nested exception is:
javax.resource.ResourceException: Error in processing the input document.

同時に、アダプタによって生成されるJCAログ・ファイルに正確なエラー・メッセージが記録されます。たとえば、アウトバウンド処理でCompanyCode SAP BAPIのGetDetailメソッドを使用すると、次のエラー・メッセージがJCAログ・ファイルに記録されます。

MySAP response error: BapiError: Company code 1010 does not exist

回避方法

次の手順を実行してください。

  1. アプリケーション・エクスプローラを開いて構成に接続します。

  2. MySAPアダプタ・ノードを開いて使用可能なターゲットを表示します。

  3. 使用可能なMySAPターゲット・ノードを右クリックして「編集」を選択します。

    「アプリケーション・サーバー」ダイアログに、ターゲットの接続情報が表示されます。

  4. 「詳細」タブをクリックします。

  5. エラー処理リストで、「エラー・ドキュメントが作成されます」を選択します。

  6. 「ユーザー」タブをクリックします。

  7. 「パスワード」フィールドに、SAP R/3アプリケーションの有効なパスワードを入力します。

  8. 「OK」をクリックします。

  9. アプリケーション・エクスプローラを閉じます。

    Oracle BPELまたはメディエータによって、レスポンスXMLドキュメントにエラー・メッセージが生成されます。たとえば、アウトバウンド処理でCompanyCode SAP BAPIのGetDetailメソッドを使用すると、次のエラー・メッセージがXMLレスポンスに記録されます。

    <companycode_get_detail_oct24ProcessResponseurn:sap-com:document:sap:business.responsehttp://xmlns.oracle.com/companycode_get_detail_oct24>
    <COMPANYCODE_ADDRESS> </COMPANYCODE_ADDRESS>
    <COMPANYCODE_DETAIL> </COMPANYCODE_DETAIL>
    <RETURN>
    <TYPE>E</TYPE>
    <CODE>FN020</CODE>
    <MESSAGE>Company code 1010 does not exist</MESSAGE>
    <LOG_MSG_NO>000000</LOG_MSG_NO>
    <MESSAGE_V1>1010</MESSAGE_V1>
    </RETURN>
    </companycode_get_detail_oct24ProcessResponse>
    

14.5.15 複数のチャネルが存在する場合の動作

異なるチャネルが同一の接続パラメータ(サーバー、ゲートウェイおよびプログラムID)を使用して作成されると、SAPゲートウェイは、自動的にロード・バランシング・モードに移行します。ロード・バランシング・アルゴリズムは、ゲートウェイのインストール時にゲートウェイ・プロファイル構成によって決定されます。通常、これらのアルゴリズムには、最低使用や最低負荷などのいくつかのSAP選択オプションが含まれます。ロード・バランシングを意図的に設定する場合、アダプタやOracleインスタンスを構成してシステムでロード・バランシング機能を使用するための適切な手順について、ゲートウェイ・マネージャに相談してください。ロード・バランシングが構成エラーによって偶発的に引き起こされると、メッセージの欠落(他サーバーへの送信)や宛先の間違いが発生する可能性があります。

次に例を示します。

出荷管理によってゲートウェイ01およびプログラムID MyProgが含まれるサーバーA1が選択されます。

購買管理によってゲートウェイ01およびプログラムID MyProgが含まれるサーバーA1が選択されます。

出荷管理によって10個のメッセージが送信され、6個のみがBPELプロセスに表示されます。

購買管理によって10個のメッセージが送信され、5個のみがBPELプロセスに表示されます。

出荷管理では、4個のメッセージが失われた理由を把握できません。

出荷管理では、5個の購買メッセージが存在する理由を把握できません。

同じことが、購買管理にも適用されます。

回避方法

これはロード・バランシングのシナリオではないため、部門ごとにプログラムIDを一意キーに変更してください。

14.5.16 SAPゲートウェイ・モニターに接続がリストされない問題

アプリケーション・エクスプローラを使用して作成したSAP R/3に対する接続が、SAPゲートウェイ・モニター(トランザクションSMGW)にリストされないことがあります。この問題は、Oracle Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.0対応)に関連します。

アダプタでは、SAP R/3システムに直接接続せず、SAP JCoに接続します。SAP JCoでは、SAP R/3に対する接続を管理しますが、ほとんどの接続は一時的なものであるため、SAP R/3に対する多くのクライアント(インバウンド)接続は、SAPゲートウェイ・モニター(トランザクションSMGW)に表示されません。Oracle Fusion Middleware Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.0)のユーザーズ・ガイドに記載されているとおり、通常のSAP JCoおよびRFCクライアント・トレースは、クライアント・トレース・オプションを通じて使用できます。サーバー接続は、永続的であり、トランザクションSMGWの「logged on Clients」にリストされます。

14.5.17 アウトバウンド・リスナーでのマルチスレッド機能

アダプタでは、通常、SAPアウトバウンド・イベント・チャネルごとに3つのスレッドを開始するよう試みます。これは、同時にただ1つの発行スレッドのみをアクティブにするというSAPゲートウェイ・モデルに適合する動作です。ただし、アダプタでは、1つのスレッドで発行し、1つのスレッドで書き込み、1つのスレッドでクリーンアップします。ゲートウェイ管理者が特定のプログラムIDでマルチスレッドを有効化する場合、最大パフォーマンス用にスレッドを設定するには、iWayスレッドを3倍します。

14.5.18 シングル・サインオン

SAPでは、独自のプログラムで作成された認証チケットによるシングル・サインオンがサポートされます。現在のところ、Oracle Application ServerとSAP ERPシステム間でのシングル・サインオンはサポートされていません。

14.5.19 メタデータのサポート

SAP ERPバージョン6.0では、ディープ(マルチレベル)構造、ネスト構造(各列がそれ自体構造であるような構造)、それらのデータ構造の表などの新しいデータ構造が多く導入されています。現在のところ、ディープ構造とネスト構造のみがサポートされます。ネストした表または行タイプは、現在、アダプタによってサポートされていません。

14.6 Oracle Application Adapter for Siebel: 問題および回避方法

次の項では、Oracle Application Adapter for Siebelに関連する問題について説明します。

14.6.1 Siebel環境での追加構成

一部の即時利用可能なSiebelビジネス・サービスは、正常に実行するためにはSiebel環境で追加の設定手順が必要です。次に例を示します。

  • EAI XMLコンバータなどのビジネス・サービスを使用する場合、統合オブジェクトでXSDを生成する前に、Siebelツールを使用して、使用予定の統合コンポーネントのxml container elementタグを削除する必要があります。

  • EAIディスパッチ・サービス・ビジネス・サービスを含むソリューションを作成する場合、状況によっては、HTTPリクエストを処理する名前付きサブシステムを設定する必要があります。

14.6.2 Siebelへの自動再接続

JavaデータBeanインタフェースを使用してSiebelに接続すると、初期接続の切断後に再接続することができません。この問題は、アプリケーション・エクスプローラでネットワーク接続が短時間失われた場合や、アプリケーション・エクスプローラがSiebelアプリケーションにログインしている状態でSiebelサーバーまたはゲートウェイ・サービスが再起動した場合に発生することがあります。

回避方法

Siebelアプリケーションに正常にログインするには、アプリケーション・サーバーとアプリケーション・エクスプローラを再起動します。これは、Siebel APIの既知の問題です。詳細は、Siebelアラート984を参照してください。

14.6.3 Oracle Application Adapter for Siebelを使用したSiebelレコードの更新または削除

更新または削除対象のレコードを所有するチームに属していないSiebelユーザーとしてログインすると、アクションを実行できません。デフォルトでは、アダプタは「My」ビューに設定されます。ただし、Siebel Access Controlには、「All」ビューや「Organization」ビューなどの他のビューもあります。したがって、ユーザーは、チームに属しておらず、レコードが「My」ビューに表示されない場合でも、Siebelフロントエンドの別のビューを通じてレコードを更新または削除できます。この操作は、アダプタを通じては実行できません。アダプタでは、ユーザーが更新または削除対象のレコードのチームに属している必要があります。

回避方法

次の2つの回避方法を使用できます。

  • 更新または削除する必要のあるレコードを所有するチームに属しているユーザーとして、Siebelアダプタを通じてログインします。

  • 更新または削除する必要のあるレコードを所有するチームにユーザーを追加します。

14.6.4 Siebelリクエスト・ドキュメントに日本語が含まれる場合のアダプタ例外エラー

J2CAでSiebelリクエスト・ドキュメントに日本語が含まれる場合、アダプタ例外エラーが返されます。同じリクエストは、BSEでは動作します。

回避方法

この問題は、将来のリリースで修正される予定です。

14.6.5 HTTPSプロトコル

Oracle Application Adapter for Siebelでは、サービスおよびイベントでHTTPSプロトコルはサポートされません。

回避方法

なし。

14.6.6 複数値グループ

Oracle Application Adapter for Siebelでは、結合指定のある複数値グループ(MVG)はサポートされません。

回避方法

なし。

14.7 Oracle Application Adapter for J.D. Edwards OneWorld: 問題および回避方法

次の項では、Oracle Application Adapter for J.D. Edwards OneWorldに関連する問題について説明します。

14.7.1 J.D. Edwards OneWorldの作業ユニット(UOW)

次の項では、J.D. Edwards OneWorldの作業ユニット(UOW)に関する情報を提供します。

  1. iWay社では、J.D. Edwards OneWorldのビジネス関数を個別に生成し、それらをグループ化することを推奨しています。

  2. 個別のビジネス関数を生成してそれらをグループ化することは、すべてJ.D. Edwards OneWorldのビジネス関数に関連する経験および知識に基づきます。UOWの生成に関するドキュメントはありません。

  3. UOWで使用できるXMLスキーマ・ドキュメント(XSD)・ファイルを作成するには、次の手順を実行します。

    1. J.D. Edwards OneWorld GUIで適切なイベントを起動し、イベントに基づいてXML出力ファイルを生成します。

    2. そのXMLファイルを使用して、XMLSPYなどのXMLエディタでXSDファイルを作成します。

    3. XSDを作成する場合、そのXSDがSOA 11gのネームスペース要件を満たしていることを確認してください。SOA 11gに必要とされるネームスペースやターゲット・ネームスペースなどの項目を手動で追加します。

  4. 生成後、UOWのXSDファイルをリポジトリ・フォルダにコピーします。このリポジトリ・フォルダは、アプリケーション・エクスプローラを使用してJ.D. Edwards OneWorldターゲットを作成すると、現在のファイルシステムで自動的に構成されます。