Oracle XML Publisherユーザーズ・ガイド リリース11i B25754-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、次のトピックについて説明します。
XMLパブリッシャの動作をカスタマイズするには、管理インタフェースでプロパティを設定します。管理インタフェースでは次の操作を実行できます。
注意: 大きいファイルを処理する場合は、一時ディレクトリを設定することをお薦めします。一時ディレクトリを設定しない場合は、メモリー不足エラーが発生します。一時ディレクトリを作成するには、一時ディレクトリ・プロパティの値を設定します。
「構成」ページには、タイプごとにグループ化されたすべてのプロパティが表示されます。このタブからプロパティを設定すると、プロパティがサイト・レベルで設定されます。プロパティは、テンプレート・レベルおよびデータ定義レベルでも設定できます。各レベルで1つのプロパティに矛盾する値が設定されている場合、テンプレート・レベルが優先され、次にデータ定義レベル、その次にサイト・レベルという順になります。
テンプレート・レベルでのプロパティの設定方法は、テンプレートでのランタイム・プロパティの設定を参照してください。データ定義レベルでのプロパティの設定方法は、データ定義でのランタイム・プロパティの設定を参照してください。
旧リリースのXMLパブリッシャでは、これらのプロパティは構成ファイル(xdo.cfg)を使用しないと設定できませんでした。現在でも、これらのプロパティの設定に構成ファイルを使用でき、すでにインストールされている場合はこれらの値が重視されます。ただし、管理インタフェースに値が入力されている場合は、そちらの値が優先されます。
xdo構成ファイルは、サーバー固有のパラメータの設定に使用する必要があります。たとえば、サーバーごとに異なる一時ディレクトリを指定するには、管理インタフェースにサイトレベルのパラメータとして指定するのではなく、xdo.cfgファイルを使用する必要があります。
このファイルの設定の詳細は、「XMLパブリッシャ構成ファイル」を参照してください。
「一般」ヘッダーから使用できるプロパティは、次のとおりです。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
一時ディレクトリ | system-temp-dir | 該当なし | FOプロセッサで大きいファイルの処理時に使用される一時ディレクトリのディレクトリ・パスを入力します。メモリー不足エラーが発生しないように一時ディレクトリを設定することをお薦めします。
注意: サーバーごとに異なるディレクトリを設定するには、構成ファイルを使用し、サーバー・レベルでこのプロパティを設定する必要があります。このファイルの設定の詳細は、「XMLパブリッシャ構成ファイル」を参照してください。 |
「PDF出力」では次のプロパティを使用できます。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
PDF出力の圧縮 | pdf-compression | True | TrueまたはFalseを指定して、出力PDFファイルの圧縮を制御します。 |
PDFビューワのメニュー・バーの非表示 | pdf-hide-menubar | False | Trueを指定すると、文書がアクティブなときにビューワ・アプリケーションのメニュー・バーが非表示になります。 |
PDFビューワのツールバーの非表示 | pdf-hide-toolbar | False | Trueを指定すると、文書がアクティブなときにビューワ・アプリケーションのツールバーが非表示になります。 |
スマート引用符の置換 | pdf-replace-smartquotes | True | PDF出力でカールした引用符を直線の引用符と置き換えない場合は、Falseに設定します。 |
次のプロパティを使用して、出力PDF文書のセキュリティ設定を制御します。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
PDFセキュリティ使用可能 | pdf-security | False | Trueを指定した場合、出力PDFファイルは暗号化されます。次のプロパティも指定する必要があります。
|
文書のオープンパスワード | pdf-open-password | 該当なし | このパスワードは、文書のオープンに必要です。このパスワードを使用すると、ユーザーは文書のオープンのみが可能です。このプロパティは、PDFセキュリティ使用可能がTrueに設定されている場合のみ使用できます。 |
権限変更パスワード | pdf-permissions-password | 該当なし | このパスワードを使用して、ユーザーはセキュリティ設定を上書きできます。このプロパティは、PDFセキュリティ使用可能がTrueに設定されている場合のみ有効です。 |
暗号化レベル | pdf-encryption-level | 0: 低 | 出力PDFファイルの暗号化レベルを指定します。指定できる値は次のとおりです。
このプロパティは、PDFセキュリティ使用可能がTrueに設定されている場合のみ有効です。暗号化レベルが0に設定されている場合、次のプロパティも設定できます。
暗号化レベルが1に設定されている場合、次のプロパティが使用可能です。
|
印刷の使用不可 | pdf-no-printing | False | 暗号化レベルが0に設定されている場合に使用できる権限。Trueに設定すると、PDFファイルを印刷できません。 |
文書の変更の使用不可 | pdf-no-changing-the-document | False | 暗号化レベルが0に設定されている場合に使用できる権限。Trueに設定すると、PDFファイルを編集できません。 |
コンテキストのコピー、抽出およびアクセシビリティの使用不可 | pdf-no-cceda | False | 暗号化レベルが0に設定されている場合に使用できる権限。Trueに設定すると、コンテキストのコピー、抽出およびアクセシビリティ機能を使用できません。 |
コメントとフォーム・フィールドの追加または変更の使用不可 | pdf-no-accff | False | 暗号化レベルが0に設定されている場合に使用できる権限。Trueに設定すると、コメントおよびフォーム・フィールドの追加または変更機能を使用できません。 |
スクリーン・リーダーのテキスト・アクセスの使用可能 | pdf-enable-accessibility | True | 暗号化レベルが1に設定されている場合に使用できる権限。Trueに設定すると、スクリーン・リーダー・デバイスのテキスト・アクセス機能が使用可能になります。 |
テキスト、イメージおよびその他のコンテンツのコピーの使用可能 | pdf-enable-copying | False | 暗号化レベルが1に設定されている場合に使用できる権限。Trueに設定すると、テキスト、イメージおよびその他のコンテンツのコピー機能が使用可能になります。 |
許可済変更レベル | pdf-changes-allowed | 0 | 暗号化レベルが1に設定されている場合に使用できる権限。有効な値は次のとおりです。
|
許可済印刷レベル | pdf-printing-allowed | 0 | 暗号化レベルが1に設定されている場合に使用できる権限。有効な値は次のとおりです。
|
次のプロパティを設定し、RTF出力ファイルを制御できます。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
変更追跡の使用可能 | rtf-track-changes | False | Trueに設定すると、出力RTF文書での変更追跡が使用可能になります。 |
追跡済変更用文書の保護 | rtf-protect-document-for-tracked-changes | False | Trueに設定すると、追跡された変更について文書が保護されます。 |
次のプロパティを設定し、HTML出力ファイルを制御できます。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
ベースイメージURI | html-image-base-uri | 該当なし | イメージ・タグのsrc属性でイメージ・ファイル名の前に挿入されるベースURI。イメージがテンプレートに埋め込まれている場合のみ機能します。 |
イメージ・ファイルディレクトリ | html-image-dir | 該当なし | XMLパブリッシャで、テンプレートに埋め込まれているイメージ・ファイルを格納するディレクトリを入力します。 |
ベースCSS URI | html-css-base-uri | 該当なし | 出力HTML文書のカスケード・スタイルシート(CSS)が格納される場所を指定するためにHTMLヘッダーに挿入するベースURI。make-accessibleがTrueである場合はこのプロパティを設定する必要があります。 |
CSSファイル・ディレクトリ | html-css-dir | 該当なし | XMLパブリッシャによりcssファイルが格納されるCSSディレクトリ。make-accessibleがTrueである場合はこのプロパティを設定する必要があります。 |
ヘッダーの表示 | html-show-header | True | Falseに設定すると、HTML出力でテンプレート・ヘッダーが非表示になります。 |
フッターの表示 | html-show-footer | True | Falseに設定すると、HTML出力でテンプレート・フッターが非表示になります。 |
スマート引用符の置換 | html-replace-smartquotes | True | HTML出力でカールした引用符を直線の引用符と置き換えない場合は、Falseに設定します。 |
キャラクタ・セット | html-output-charset | UTF-8 | 出力HTMLのキャラクタ・セットを指定します。 |
HTML出力をアクセス可能に設定 | make-accessible | False | HTML出力をアクセス可能にする場合はTrueを指定します。 |
次のプロパティを設定し、FO処理を制御できます。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
フォント・マッピング・セット | 該当なし | 該当なし | リストからフォント・マッピング・セットを選択します。これは、RTFおよびXSL-FOテンプレートから出力PDF文書へフォントをマッピングする際に使用されます。詳細は、「フォント・マッピングの作成」を参照してください。 |
通貨書式セット | 該当なし | 該当なし | リストから通貨マッピング・セットを選択します。テンプレートで特定の通貨書式マスクを使用する場合は、通貨マッピングを使用します。通貨マッピングは、RTFおよびXSL-FOテンプレートにのみ使用できます。詳細は、「通貨書式の定義」を参照してください。 |
Bidi language digit substitution type | digit-substitution | None | 有効な値は、NoneとNationalです。Noneに設定すると、東ヨーロッパの数字が使用されます。Nationalに設定すると、ヒンディー形式(アラビア・インド数字)が使用されます。この設定は、ロケールがアラビア語の場合のみ有効です。それ以外の場合は無視されます。 |
処理時にキャッシュされたページ | system-cache-page-size | 50 | このプロパティは、「一般」プロパティで「一時ディレクトリ」を指定した場合のみ有効になります。目次の生成に、FOプロセッサでは、ページ数がこのプロパティで指定した値を超えるまでページをキャッシュします。その後、キャッシュしたページを一時ディレクトリ内のファイルに書き込みます。 |
変数ヘッダー・サポート使用不可 | fo-prevent-variable-header | False | Trueの場合は、変数ヘッダーのサポートが無効になります。変数ヘッダーをサポートすると、ヘッダーのサイズがコンテンツに応じて自動的に拡張されます。 |
FOマージ時にIDにプリフィクスを追加 | fo-merge-conflict-resolution | False | 複数のXSL-FO入力をマージする際、FOプロセッサでは、競合しているIDを解決するためにランダムなプリフィクスを自動的に追加します。このプロパティをTrueに設定すると、この機能が無効になります。 |
XMLパブリッシャのXSLTプロセッサの使用 | xslt-xdoparser | True | XMLパブリッシャのパーサーの使用方法を制御します。Falseに設定すると、XSLTは解析されません。 |
XSLTプロセッサのスケーラブル機能の使用可能 | xslt-scalable | False | XDOパーサーのスケーラブル機能を制御します。このプロパティを有効にするには、XMLパブリッシャのXSLTプロセッサの使用プロパティをTrueに設定する必要があります。 |
次のプロパティを設定し、RTFテンプレートを制御できます。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
属性セットの抽出 | rtf-extract-attribute-sets | Auto | RTFプロセッサは、生成されたXSL-FO内に属性セットを自動的に抽出します。抽出されたセットは追加FOブロックに配置され、参照できます。これにより、処理パフォーマンスが向上し、ファイル・サイズが縮小されます。 有効な値は次のとおりです。
|
XPathの書換の使用可能 | rtf-rewrite-path | True | RTFテンプレートをXSL-FOに変換する場合、RTFプロセッサは全XPath表記法を表すためにXMLタグ名を自動的にリライトします。このプロパティをFalseに設定すると、この機能は無効になります。 |
チェック・ボックスに使用する文字 | rtf-checkbox-glyph | デフォルト値: Albany WT J;9746;9747/A | XMLパブリッシャのデフォルトPDF出力フォントには、チェック・ボックスを表すための絵文字は含まれません。テンプレートにチェック・ボックスが含まれる場合、このプロパティを使用して、PDF出力にチェック・ボックスを表すためのUnicodeフォントを定義します。次の構文を使用して、チェックした状態を表すUnicodeフォント数およびチェック解除状態を表すUnicodeフォント数を定義する必要があります。fontname;<true値の絵文字に対応するUnicodeフォント数 >;<false値の絵文字に対応するUnicodeフォント数> 例: Albany WT J;9746;9747/A 指定したフォントは、実行時にXMLパブリッシャで使用できるようにする必要があります。 |
次のプロパティを設定し、PDFテンプレートを制御できます。
プロパティ名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|
フォント・マッピング・セット | 該当なし | フォント・マッピング・セットを選択します。これは、PDFテンプレートから出力PDF文書へフォントをマッピングする際に使用されます。詳細は、「フォント・マッピングの作成」を参照してください。 |
次のプロパティを設定し、XLIFF抽出を制御できます。
プロパティ名 | 内部名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
翻訳拡張率 | xliff-trans-expansion | 150(パーセント) | このプロパティによって、抽出した翻訳単位に対する拡張の最大パーセントが決まります。たとえば、このプロパティを200に設定すると、XLIFF抽出装置で200%まで拡張できます。つまり、10文字の要素の場合は、最大幅が30文字になります。 |
最小翻訳長 | xliff-trans-min-length | 15(文字) | 抽出される翻訳単位に対する最小の長さを文字数で設定します。たとえば、4文字のフィールドのデフォルト最大拡張は(翻訳拡張パーセントのデフォルト設定150に基づいて)10文字になりますが、最小変換長が15である場合、このフィールドが15文字にリセットされます。 |
最大翻訳長 | xliff-trans-max-length | 4000(文字) | 翻訳単位(文字数)で算出された拡張に制限を設定します。たとえば、100文字のデフォルト最大拡張は250文字になりますが、最大翻訳長を200に設定すると、この拡張が200文字に制限されます。 |
空白の抽出 | xliff-trans-null | False | 空白のみが含まれたレコード(nullのレコード)の翻訳単位を作成するようXLIFF抽出装置に指示します。Trueに設定すると、この翻訳単位が生成されます。 |
文字を含まないセクションの抽出 | xliff-trans-symbol | False | 記号文字を抽出するかどうかをXLIFF抽出装置に指示します。Falseに設定すると、A〜Zおよびa〜zのみが抽出されます。 |
アンダースコアを含む単語の抽出 | xliff-trans-keyword | True | Falseに設定すると、アンダースコアを含む単語は抽出されません。 |
「フォント・ファイル」ページを使用して、XMLパブリッシャで実行時に使用するフォント・ファイルを表示およびアップロードできます。
フォントをアップロードする手順は、次のとおりです。
フォント・ファイルの作成ボタンを選択します。
フォント・ファイルの作成ページで、「フォント名」を入力します。
「ブラウズ」ボタンを使用して、アップロードするフォント・ファイルを選択します。
「フォントファイル」ページから「更新」アイコンを選択し、フォント名に関連づけられたフォント・ファイルを更新できます。
フォント・マッピングページを使用して、テンプレートで使用されるフォントと目的の発行済フォントとのマッピングを定義します。フォント・マッピングは、PDF出力についてのみ実行されます。
マッピングには次の2つのタイプがあります。
FOからPDF: RTFテンプレートおよびXSL-FOテンプレートからPDF出力フォントへのフォントのマッピング用
PDFフォーム: PDFテンプレートから別のPDF出力フォントへのフォントのマッピング用
マッピングは、「構成」タブを使用して、サイト・レベル、テンプレート・レベルまたはデータ定義レベルで定義できます。FOからPDFマッピングの設定については、「FO処理プロパティ」を参照してください。PDFからPDFへのマッピングの設定については、
フォント・マッピングページからフォント・マッピング・セットの作成ボタンを選択します。
フォント・マッピング・セットの作成ページで、マッピング名および「マッピング・コード」を入力します。一意の名前および選択するコードを入力します。
マッピングの「タイプ」を選択します。
FOからPDF: RTFおよびXSL-FOテンプレート用
PDFフォーム: PDFテンプレート用
「適用」を選択します。エラーがない場合、マッピング・セットが正常に作成されたことを示す確認を受け取り、フォント・マッピングページが表示されます。
フォント・マッピングの作成
フォント・マッピングの作成を選択します。
フォント・マッピングの作成ページで、適宜次の項目を入力し、「続行」を選択します。
フォント・マッピング・タイプがFOからPDFの場合
ベース・フォント
フォント・ファミリ: 別のフォントにマッピングされるフォント・ファミリを入力します(Arialなど)。
「スタイル」を選択: 「標準」または「イタリック体」
「太さ」を選択: 「標準」または「太字」
ロケール
(オプション)「言語」コードおよび「地域」コードを選択します。対応する言語コードおよび地域コードが含まれるテンプレートでのみ、このフォント・マッピングが使用されます。ロケールは、ISO言語およびISO国の組合せです。詳細は、「ロケール」を参照してください。
ターゲット・フォント・タイプ
基本フォントのマッピング先となる「フォント・タイプ」を選択します(TrueTypeまたはType 1)。
TrueTypeおよびType 1フォントのリストについては、「事前定義済のフォント」を参照してください。
フォント・マッピング・タイプがPDFフォームの場合
ベース・フォント
フォント・ファミリ: 別のフォントにマッピングされるフォント・ファミリを入力します(serifなど)。リストについては、「Type 1フォント」を参照してください。
ターゲット・フォント・タイプ
PDFフォームのターゲット・フォント・タイプは常にTrueTypeです。
適宜次の項目を入力します。
TrueTypeを選択した場合、またはフォント・マッピング・タイプがPDFフォームの場合
アップロードされたフォントのリストからTrueTypeフォントを選択します。
コレクションで特定の番号付きフォントにマップする場合、TrueTypeコレクション番号を入力します。
Type 1を選択した場合、リストから「フォント名」を選択します。リストについては、「Type 1フォント」を参照してください。
ロケールは、ISO言語コードとISO国コードの組合せです。言語コードはISO 639で、国コードはISO 3166で定義されています。
locale文の構造は次のとおりです。
ISO言語コード-ISO国コード
ロケールでは大/小文字が区別されません。ISO国コードは省略できます。
ロケールの例:
en
en-US
EN-US
ja
ko
zh-CN
XMLパブリッシャでは、フォント・マッピング代替ロジックが使用されるため、テンプレートに使用されるフォント・マッピング結果は、テンプレート・レベルからサイト・レベルへのフォント・マッピングの組合せです。複数のレベルにおいてフォントに対するマッピングが見つかった場合、最も特定的なレベルの値がその他の値より優先されます。
特定のインスタンスで使用するフォント・マッピング結果は、すべての適用可能なフォント・マッピングを合せたものとなります。適用可能なマッピングの優先順位は次のとおりです。
Language + Territory match, territory null > Language + Territory null (global value)
例:
特定のテンプレートについて、サイト・レベルおよびテンプレート・レベルで割り当てられた異なるフォント・マッピング・セットがあり、次の表に示すマッピングが含まれると仮定します。
レベル | フォント・ファミリ | スタイル | 太さ | 言語 | 地域 | ターゲット・フォント |
---|---|---|---|---|---|---|
サイト | Times New Roman | 標準 | 標準 | (なし) | (なし) | Times |
サイト | Arial | 標準 | 標準 | 日本語 | 日本 | Times |
テンプレート | Arial | 標準 | 標準 | 日本語 | (なし) | Courier |
テンプレート | Trebuchet MS | 標準 | 標準 | (なし) | (なし) | Helvetica |
実行時にテンプレート・ファイルのロケールが日本語/日本である場合、次のフォント・マッピングが使用されます。
フォント・ファミリ | スタイル | 太さ | ターゲット・フォント |
---|---|---|---|
Times New Roman | 標準 | 標準 | Times |
Arial | 標準 | 標準 | Times |
Trebuchet MS | 標準 | 標準 | Helvetica |
テンプレート・レベルでArialのマッピングが存在しても、サイト・レベル値の方がロケールにより適しているため、この値が使用されます。
TrueTypeフォント・ファイルを使用する場合、フォント・ファイルはXMLパブリッシャで使用される前に、データベースから中間層サーバーにダウンロードされます。フォント・ファイルは、サブディレクトリ{TEMP_DIR}/xdofonts/{environment two task}/内のXMLパブリッシャ一時ディレクトリに格納されます。
フォント・ファイルは、フォントの初回使用時のみダウンロードされます(したがって、初回処理速度は遅くなる場合があります)。
一時ディレクトリが定義されていない場合、フォント・メカニズムにより予期せぬ結果が生じる場合があるので注意してください。一時ディレクトリの設定方法は、「「一時ディレクトリ」プロパティ」を参照してください。
XMLパブリッシャには、事前定義済のフォントがいくつかあります。これらのフォントについては、管理インタフェースでのフォント設定が不要です。
次の表に、Type1フォントを示します。
番号 | フォント・ファミリ | スタイル | 太さ | フォント名 |
---|---|---|---|---|
1 | serif | 標準 | 標準 | Time-Roman |
1 | serif | 標準 | 太字 | Times-Bold |
1 | serif | イタリック体 | 標準 | Times-Italic |
1 | serif | イタリック体 | 太字 | Times-BoldItalic |
2 | sans-serif | 標準 | 標準 | Helvetica |
2 | sans-serif | 標準 | 太字 | Helvetica-Bold |
2 | sans-serif | イタリック体 | 標準 | Helvetica-Oblique |
2 | sans-serif | イタリック体 | 太字 | Helvetica-BoldOblique |
3 | monospace | 標準 | 標準 | Courier |
3 | monospace | 標準 | 太字 | Courier-Bold |
3 | monospace | イタリック体 | 標準 | Courier-Oblique |
3 | monospace | イタリック体 | 太字 | Courier-BoldOblique |
4 | Courier | 標準 | 標準 | Courier |
4 | Courier | 標準 | 太字 | Courier-Bold |
4 | Courier | イタリック体 | 標準 | Courier-Oblique |
4 | Courier | イタリック体 | 太字 | Courier-BoldOblique |
5 | Helvetica | 標準 | 標準 | Helvetica |
5 | Helvetica | 標準 | 太字 | Helvetica-Bold |
5 | Helvetica | イタリック体 | 標準 | Helvetica-Oblique |
5 | Helvetica | イタリック体 | 太字 | Helvetica-BoldOblique |
6 | Times | 標準 | 標準 | Times |
6 | Times | 標準 | 太字 | Times-Bold |
6 | Times | イタリック体 | 標準 | Times-Italic |
6 | Times | イタリック体 | 太字 | Times-BoldItalic |
7 | Symbol | 標準 | 標準 | Symbol |
8 | ZapfDingbats | 標準 | 標準 | ZapfDingbats |
次の表に、TrueTypeフォントを示します。すべてのTrueTypeフォントは、サブセット化されてPDFに埋め込まれます。
番号 | フォント・ファミリ名 | スタイル | 太さ | 実際のフォント | 実際のフォント・タイプ |
---|---|---|---|---|---|
1 | Albany WT | 標準 | 標準 | ALBANYWT.ttf | TrueType(Latin1のみ) |
2 | Albany WT J | 標準 | 標準 | ALBANWTJ.ttf | TrueType(日本語用) |
3 | Albany WT K | 標準 | 標準 | ALBANWTK.ttf | TrueType(韓国語用) |
4 | Albany WT SC | 標準 | 標準 | ALBANWTS.ttf | TrueType(簡体字中国語用) |
5 | Albany WT TC | 標準 | 標準 | ALBANWTT.ttf | TrueType(繁体字中国語用) |
6 | Andale Duospace WT | 標準 | 標準 | ADUO.ttf | TrueType(Latin1のみ、固定幅) |
6 | Andale Duospace WT | 太字 | 太字 | ADUOB.ttf | TrueType(Latin1のみ、固定幅) |
7 | Andale Duospace WT J | 標準 | 標準 | ADUOJ.ttf | TrueType(日本語用、固定幅) |
7 | Andale Duospace WT J | 太字 | 太字 | ADUOJB.ttf | TrueType(日本語用、固定幅) |
8 | Andale Duospace WT K | 標準 | 標準 | ADUOK.ttf | TrueType(韓国語用、固定幅) |
8 | Andale Duospace WT K | 太字 | 太字 | ADUOKB.ttf | TrueType(韓国語用、固定幅) |
9 | Andale Duospace WT SC | 標準 | 標準 | ADUOSC.ttf | TrueType(簡体字中国語用、固定幅) |
9 | Andale Duospace WT SC | 太字 | 太字 | ADUOSCB.ttf | TrueType(簡体字中国語用、固定幅) |
10 | Andale Duospace WT TC | 標準 | 標準 | ADUOTC.ttf | TrueType(繁体字中国語用、固定幅) |
10 | Andale Duospace WT TC | 太字 | 太字 | ADUOTCB.ttf | TrueType(繁体字中国語用、固定幅) |
「通貨」ページでは、数値書式マスクを特定の通貨にマップできるため、レポートに、独自の対応する書式設定を適用した複数の通貨を表示できます。通貨書式設定は、RTFおよびXSL-FOテンプレートでのみサポートされています。
通貨書式設定を使用するには、次の操作が必要です。
通貨書式セットを定義します。
特定の通貨書式マスクをセットに追加します。
通貨書式セットを目的のレベル(サイト、データ定義またはテンプレート)で構成プロパティとして割り当てます。FO処理プロパティ・リストから使用できます。
RTFテンプレートにformat-currencyコマンドを入力すると、実行時に書式がフィールドに適用されます。「通貨の書式設定」を参照してください。
「通貨」ページの「管理」タブにナビゲートします。通貨書式セットの作成ボタンを選択します。
セットの「名称」および「コード」を入力します。「コード」は一意の識別子であり、後で変更できません。「適用」を選択します。
通貨書式セットに通貨書式を追加する手順は、次のとおりです。
通貨書式の追加を選択し、セットに書式を追加します。
リストから「通貨名」を選択します。
注意: このリストはFND通貨表から生成されるものであり、すべてのISO通貨が含まれる必要があります。その他の通貨はシステム管理者職責から追加できます。
この通貨に使用する「書式マスク」を入力し、「適用」を選択します。
「書式マスク」はOracle数値書式に含まれる必要があります。Oracle数値書式では、書式の構成に構成要素「9」、「0」、「D」および「G」が使用され、9G999D00などとなります。それぞれの数値の意味は次のとおりです。
9は、データに含まれる場合のみ表示される数値を表します。
Gは、グループ・セパレータを表します。
Dは、小数点セパレータを表します。
0は、受信データに関係なく明示的に表示される数値を表します。
これらの書式マスク構成要素の詳細は、「Oracle書式マスクの使用」を参照してください。
通貨書式の作成後、「通貨書式」ページから更新または削除できます。