Oracle Warehouse Managementユーザー・ガイド リリース12.1 B70970-01 | 目次 | 前へ | 次へ |
この付録の内容は次のとおりです。
Oracle Mobile Supply Chain Applicationsを使用すると、デスクトップ・コンピュータを使用せずに、製造アプリケーションの様々な取引を実行できます。Oracle Mobile Supply Chain Applicationsは、Oracle Warehouse Managementシステムを含め、Oracleの製造モジュール一式の大半と一緒に使用できます。次の図は、Oracle Mobile Supply Chain ApplicationsがOracleの製造モジュールとどのように統合されるかを示しています。例ではまた、Oracle Mobile Supply Chain Applicationsを使用して実行できる多数の取引の一部を示しています。
Oracle Mobile Supply Chain Applicationsは、様々なベンダーによって製造されているハンドヘルド・デバイス上で実行されます。ただし、Telnetセッションにログインすることによって、Oracle Mobile Supply Chain Applicationsの機能をエミュレートして使用することもできます。次の図は、Oracle Warehouse Managementヘルプ・ページ用のOracle Mobile Supply Chain ApplicationsのTelnetセッションの例を示しています。
Telnetセッションのユーザー・インタフェースは、モバイル・デバイス上に表示されるユーザー・インタフェースと同じです。簡易ユーザー・インタフェースでは、倉庫オペレータは、必要な関連情報のみを表示できます。
注意: Oracle Warehouse Management取引の大半はデスクトップ・フォームから使用できないため、ほとんどすべてのOracle Warehouse Management関連取引を実行するためにモバイル・デバイスを使用する必要があります。かわりに、デスクトップのTelnetセッションを使用すると、倉庫取引を実行できます。
Oracle Mobile Supply Chain ApplicationsのTelnetインタフェースのナビゲート方法
Oracle Mobile Supply Chain Applicationsのナビゲートでは、キーボード上の様々なキーを使用する必要があります。次の図は、TelnetセッションでOracle Mobile Supply Chain Applicationsを使用するための基本的なナビゲーション・コマンドを示しています。
注意: 様々なハンドヘルド・デバイスのナビゲーションは、この項で説明されているTelnetナビゲーションとは異なる可能性があります。ベンダー・デバイスのナビゲート方法については、特定のモバイル・デバイスの指示を確認してください。
Oracle Warehouse Managementでは、Oracle Mobile Supply Chain Applicationsを使用すると、倉庫の従業員がハンドヘルド・デバイスを使用して次のような様々な倉庫取引を実行できます。
受入、検査、棚入などのインバウンド取引
ピッキング、梱包、ロード取引などのアウトバウンド取引
循環棚卸と実地棚卸、その他の受入、ある場所から別の場所への在庫移動(移動オーダー)などの倉庫取引
Oracle Mobile Supply Chain Applicationsを使用すると、次のことができます。
作業中に取引を記録
重複データ入力の排除
文書およびマルチパート・フォームの排除
Oracle Warehouse Management用のOracle Mobile Supply Chain Applicationsメニューには、次のオプションがあります。
インバウンド
アウトバウンド
倉庫
タスク
照会
ラベル
注意: すべてのメニューで、職責の変更およびモバイル・アプリケーション・セッションからのログ・アウトができます。
「インバウンド」メニューを使用して、受入、検査、棚入タスクなどの受入取引を実行します。
「アウトバウンド」メニューを使用して、ピッキング、梱包および出荷タスクを実行します。組織間の在庫転送を実行することもできます。
「倉庫」メニューを使用して、倉庫内のタスクを実行します。このメニューを使用すると、資材の出庫や受入など、様々な在庫取引を実行できます。また、このメニューから移動オーダー(組織内の移動)も実行できます。「倉庫」メニューでは、カンバン補充を実行することもできます。
「タスク」メニューを使用すると、スキル・セットと、サイン・オンしている機材(ある場合)に基づいて、実行する資格があるタスクを取得できます。「タスク」メニューにログインした後、キュー内の次のタスクを選択するか、あるいは手動ピックの実行または別の機材の選択など、様々な他のタスクを実行することを選択できます。
「照会」メニューを使用して、品目またはLPNの検索、あるいはロットに割り当てられた資材ステータスなど、特定のオブジェクトの資材ステータスの表示を実行します。「照会」メニューを使用して、特定のカンバンを検索することもできます。
Mobile Supply Chain ApplicationsのすべてのフォームをOracle Warehouse Managementで使用できます。例外はありますが、これらのフォームの機能は同じです。次の表に、Mobile Supply Chain ApplicationsフォームとOracle Warehouse Managementの間の例外のリストを示します。
モバイル取引 | Oracle Inventory組織 | Oracle Warehouse Management組織 |
---|---|---|
棚入提案 | すべての取引が未梱包資材として実行され、LPNは許可されません。 | 取引は未梱包資材またはLPN(梱包資材の場合)で実行できます。 |
原価グループ割当 | システムによって、保管場所に関連付けられた原価グループが常に割り当てられます。保管場所内のすべての資材に同じ原価グループが設定されている必要があります。 | 原価グループの提案にルール・エンジンが使用されます。したがって、同じ保管場所内の資材に異なる原価グループを設定できます。 |
補充 | システムによって、在庫ピッキング・ルールを使用して補充用の資材が割り当てられ、ユーザーは移動オーダーを取引して補充を実行します。 | システムによって、Oracle Warehouse Managementピッキング・ルールを使用して割当が提案され、資材をピックするためのOracle Warehouse Managementタスクが作成されます。 |
ピッキング | システムによって、在庫ピッキングを使用して割当が提案されます。ユーザーは移動オーダーを取引してピックを実行します。 | システムによって、Oracle Warehouse Managementピッキング・ルールを使用して割当が提案され、資材をピックするためのOracle Warehouse Managementタスクが作成されます。 |
タスク・タイプ | Inventoryでは、タスクが作業手配されず、移動オーダーまたはピック確認のフォームを介してピックが確認されません。 | ルールベースのタスク・タイプ割当。タスクは適格ユーザーがタスクを要求したとき、そのユーザーに作業手配されます。 |
ラベル書式提案 | ラベル・タイプごとに1つのラベル書式がサポートされています。この書式が常に選択されます。 | ラベル・タイプごとに複数のラベル書式が許可されています。ラベル書式(内容およびレイアウトを含む)の選択はルール・ベースです。 |
循環棚卸 | 循環棚卸が生成および印刷されます。棚卸担当が棚卸を実行し、システムに入力する書類を戻します。 | 循環棚卸は、モバイルRFデバイスを介して適格モバイル・ユーザーに作業手配されます。ユーザーは循環を入力し、システムが更新されます。 |
次の表に、Mobile Supply Chain ApplicationsおよびOracle Warehouse Managementで使用できる機能の要約を示します。
Oracle Mobile Supply Chain Applicationsのみ | Oracle Mobile Supply Chain Applicationsがあり、Oracle Warehouse Managementがインストールされていて有効化されていない場合 | Oracle Mobile Supply Chain Applicationsがあり、Oracle Warehouse Managementがインストールされていて有効化されている場合 |
---|---|---|
在庫取引および資材ステータス管理用のモバイル・ユーザー・インタフェース | 該当なし | タスク |
受入取引用のモバイル・ユーザー・インタフェース(受入、検査、搬送) | ロットおよびシリアル属性の入力および追跡 | ルール |
出荷取引用のモバイル・ユーザー・インタフェース(ピック確認、出荷確認) | ロット分割およびロット・マージ取引 | 原価グループの柔軟性 |
ラベル印刷要求 | 該当なし | このユーザーズ・ガイドに記載されているすべての追加機能 |
すでに設定されているプリンタ以外の別のプリンタにラベルを印刷する必要がある場合があります。次に例を示します。
設定が実行されていないが、1回かぎりのラベル要求が必要な場合
単一の要求のために特定のプリンタに印刷する必要があるが、プリンタ割当の設定を変更しない場合
割り当てられているプリンタに一時的な問題があり、単一の要求のために代替のプリンタに印刷する場合
「ラベル印刷」画面を使用すると、モバイル・ユーザー・インタフェースを使用してラベルを印刷する要求を手動で発行できます。ラベルを手動で印刷するには、ラベル・タイプ、書式、プリンタおよび印刷するラベルの数を指定する必要があります。
特定のラベル・タイプの印刷を制御するためにモバイル・デバイスで入力できるフィールドは、ラベル・タイプごとに異なります。たとえば、事業所ラベル・タイプでは、保管場所とオプションで保管棚を指定できますが、品目またはシリアル番号に関する情報の入力は求められません。
「ラベル印刷」画面にナビゲートします。
次の情報を入力します。
ラベル・タイプ
ラベル印刷要求のラベル・タイプを指定します。任意のラベル・タイプを選択できます。
書式
ラベル印刷要求に使用するラベル書式を指定します。空白のままの場合、使用される正しいラベル書式を判別するためにOracle Warehouse Managementルール・エンジンが使用されます。
プリンタ
ラベル印刷要求に使用するプリンタを指定します。空白のままの場合、使用される正しいプリンタを判別するためにプリンタ割当設定が使用されます。
コピー
印刷するラベルの数を指定します。
「完了」を選択します。
注意: ピック・ドロップの場合、複数レコード書式の出荷内容ラベルは印刷できません。
モバイルの「ラベル印刷」要求画面を使用すると、保管棚および保管場所のラベルを手動で要求できます。これらの要求は、保管場所ごとおよび保管棚ごとに一度に1つずつ開始するか、特定の保管場所の全保管棚について発行するか、または全保管場所の全保管棚(保管場所が保管棚管理されている場合)について発行できます。これを行うには、モバイル・ページで、シード済値「全保管場所」または全保管棚(あるいはその両方)を選択します。印刷されるラベルごとに、ラベル書式がルール・エンジンによって選択されます。
Oracle Warehouse Managementを使用すると、特定のビジネス・フローの一部として、モバイル・オペレータに添付を表示できます。特定の品目または品目カテゴリにテキスト・ノートを添付できます。モバイルUIに固有の3つのタイプの添付があります。
モバイル受入担当へ
モバイル棚入へ
モバイル・ピック担当へ
「モバイル受入担当へ」タイプの添付は、モバイルOracle Warehouse Managementの受入取引時に表示されます。「モバイル棚入へ」タイプの添付は、モバイルOracle Warehouse Managementの棚入取引時に表示されます。「モバイル・ピック担当へ」タイプの添付は、モバイルOracle Warehouse Managementのピック・ロード取引時に表示されます。「モバイル・ピック担当へ」タイプの受注明細には、テキスト・ノートを添付することもできます。
フォーム機能パラメータATTACHMENT_DISPLAY_MODEを介して、関連添付を常に表示する、関連添付用のボタンを表示する、または添付を表示しないようにモバイル取引を構成できます。このパラメータには、値ALWAYS、REQUESTおよびNEVERを割り当てることができます。特定のビジネス・フローの特定の品目に適用される添付はすべて一緒に表示されます。これはフォーム機能パラメータによって制御されるため、パラメータを異なるフォームごとに別々に設定するか、または重複フォームを異なる職責で設定することによって異なる個人に対しても別々に設定できます。
モバイル・ユーザーは、可能なかぎり少ないキーストロークで品目をスキャンできる必要があります。ほとんどのモバイル・ユーザーは、データをスキャンし、手動入力はしません。完全にスキャンされた環境では、2つの類似品目を区別するための値リストからの余分な検証は必要ありません。たとえば、品目XXをスキャンする場合、品目XXとXXXの値リストを参照する必要はありません。システムによって品目XXが受け入れられ、次のフィールドに移動します。
Oracle Warehouse Managementモバイル・アプリケーション内のデータ入力に対するキーストロークを最小限にするには、[Ctrl]+[L](または値リスト起動用にdefault_key.iniで定義されているキーの組合せ)を入力することによって、値リストを明示的に問い合せる必要があります。値リスト・フィールドでの[Enter]キーの選択によって、値リストが表示されることはありません。これは、データ入力の精度が高い、完全にスキャンされた環境では有益です。スキャンが完全な値を表し、スキャンされた値が複数のレコードと部分的に一致する場合、値リストを表示する必要はありません。品目XXを入力した後で値リストを表示する場合は、品目XXの入力後に[Ctrl]+[L]を選択する必要があります。
値リストに、使用可能な次の品目があります。
MXG
MXG100
MXG200
LEI10
次の表で、Oracle Warehouse Managementアプリケーション内でモバイル画面の値リストがどのように動作するかを説明します。この例では、[Ctrl]+[L]が値リストにマップされていることを前提にしています。
キー入力/スキャンしたデータ | 選択 | 取得結果 | 事由 |
---|---|---|---|
空白 | [Enter] | 検索結果なし | 何も入力されていません。結果は見つかりません。 |
MX | [Enter] | 検索結果なし | MXは有効な品目ではありません。MXをスキャンした場合、結果は見つかりません。 |
MXG | [Enter] | MXG | MXGはシステム内の有効な品目であり、受け入れられます。 |
MXG100 | [Enter] | MXG100 | MXG100はシステム内の有効な品目であり、受け入れられます。 |
空白 | [Ctrl]+[L] | MXG、MXG100、MXG200、LEI10の値リスト | 値リストで使用可能なすべての品目を表示することを要求しました。 |
MX | [Ctrl]+[L] | MXG、MXG100、MXG200の値リスト | 値リストにMXで始まるすべての品目が返されます。 |
MXG | [Ctrl]+[L] | MXG、MXG100、MXG200の値リスト | 値リストにMXGで始まるすべての品目が返されます。完全一致が存在する場合でも、値リストにはMXGで始まるすべての品目が表示されます。 |
MXG100 | [Ctrl]+[L] | MXG100 | [Ctrl]+[L]を選択した場合でも、MXG100と一致する品目は1つのみです。システムによってMXG100が返されます。 |
区分内単位換算では、単位区分内の基準単位に関して様々な単位間の換算ファクタが定義されます。区分間単位換算では、異なる単位区分に属する2つの基準単位間の換算ファクタが定義されます。
多くのビジネスで、倉庫の現場にいるオペレータは、品目に対して定義されている様々な単位を認識するのみでなく、様々な単位で存在する必要がある資材の数量を認識することも重要です。一部の倉庫では、標準梱包で資材を保管し、標準梱包でそれらを販売/出荷します。受入または検査プロセスで、オペレータは資材が要求どおりの標準梱包であることを検証します。これに従っていない場合、品目は標準梱包に再梱包された後で棚入/格納されます。資材を検証するには、倉庫オペレータが標準梱包に存在する必要がある数量を認識していることが重要です。
モバイル単位値リスト(LOV)には、品目に対するすべての定義済単位に対して、基準単位に存在する換算数量/データが表示されます。システムによって、その品目に対して定義されているすべての単位の横に、基準単位の数量/データが連結され、カッコ内に表示されます。
次の表は、モバイル単位値リストの例です。
名称(コード) | 単位 | 摘要 |
---|---|---|
EA(0.08333 DZ) | 個 | 個 |
BX6(0.5 DZ) | 箱6 | 6個入りの箱 |
BX(1 DZ) | 箱 | 1つの箱 |
DZ(1 DZ) | ダース | ダース |
GRS(12 DZ) | グロス | 12ダース |
値リスト内の各単位で、カッコは、基準単位との換算ファクタを示します。単位は、換算ファクタの昇順、次に単位コードの昇順に並べられます。
品目Aについて、ケースに10個存在し、パレットに100個存在し、1個が1グラムの場合、単位値リストは次のように表示されます。
Ea(1 Ea)
CSE(10 Ea)
PAL(100 Ea)
GRM(1 Ea)
単位フィールドが含まれているモバイル・ページが起動されると、表示される単位とともに、連結された基準単位換算が表示されます。
データの2つの部分をモバイル・デバイスに常に順序どおりに入力する必要がある場合があります。たとえば、保管場所が保管棚で管理されている場合は、保管場所と保管棚が常に一緒に入力され、品目が改訂管理されている場合は、品目の後に常にその改訂が続き、発注番号の後には常に明細番号が続きます。
オペレータは、2回スキャンしてモバイル・デバイスにデータを挿入できます。または、復帰改行が埋め込まれたバーコードを1回スキャンして、データを印刷することもできます。ただし、埋め込まれた復帰改行では、印刷ラベルに必要な外観を得られない場合があります。Oracle Mobile Supply Chain ApplicationsとOracle Warehouse Managementでは、このような各データに対してユーザー定義デリミタを使用できます。
デリミタとして機能する単一の文字を指定するために、次のような3つのプロファイル・オプションを使用できます。
WMS: 品目/改訂デリミタ
WMS: 発注番号/明細デリミタ
WMS: 保管場所/保管棚デリミタ
各プロファイルはサイト・レベルで設定し、Oracle Mobile Supply Chain ApplicationsとOracle Warehouse Managementの両方に適用できます。これらのプロファイル・オプションで指定した文字は、復帰改行として解釈され、1回のスキャンでモバイル・デバイスの2つの異なるフィールドに値を挿入できます。
構成可能なバーコード・デリミタの詳細は、Oracle Warehouse Management Implementation GuideのOracle Mobile Applicationsでのバー・コード識別子の使用に関する項を参照してください。
仕入先によって提供され、スキャンする必要がある場合がある、いくつかの異なるタイプのラベル書式があります。データを入力するか、または製品に対応するバーコードのリストから選択するかわりに、これらのラベルをスキャンできます。
Oracle Warehouse Managementでは、モバイル・ユーザー・インタフェースで、顧客固有のバーコードのスキャンがサポートされています。
Javaの終了ルーチンまたはPL/SQLルーチンをカスタマイズすると、サーバーがデータをスキャンされたデータとして解釈する前に、スキャンされたデータを前処理できます。カスタマイズしたルーチンは、データが無線周波数デバイスを使用してスキャンされているときにアクセスされます。
カスタマイズしたJavaカスタム・クラス内の定義済MWAメソッドを参照して、バーコードのスキャンをカスタマイズできます。適切なMWAメソッドをコールすることによって参照し、スキャンされたデータをフィールドに挿入できます。
サーバーでカスタマイズ・ルーチンが使用されるようにするには、サイト・レベルのプロファイル「INV: カスタマイズ・スキャン」を「Yes」に設定する必要があります。デフォルトでは、このプロファイルは「No」に設定されています。カスタマイズ・ルーチンは、このプロファイルが「Yes」に設定されている場合にのみコールされます。
カスタマイズ・バーコード・スキャンの詳細は、Oracle Warehouse Managementインプリメンテーション・ガイドを参照してください。
ビジネスがEDIやXMLなどの様々な技術オプションを使用して相互に接続されるようになるに従って、拡張したサプライ・チェーンにおいてすべての取引先が使用できるグローバルな製品識別規格が必要になります。これらの規格の主な目標は、サプライ・チェーン全体にわたって、製品およびサービスの一意で明白な識別を保証することです。ISBN、NDC、EAN、Uniform Code Council(UCC)などの地域および取引の規格協会は、製品識別の方針および規格を管理しています。次のリストに、一部の産業と、使用されている共通の製品識別規格を示します。
自動車アフターマーケット(GTIN)
書籍(国際標準図書番号 - ISBN)
MRO - 企業向けサプライ用品(GTIN)
用紙(GTIN)
医療(GTIN)
定期刊行物(国際標準逐次刊行物番号 - ISSN)
医薬品(国家医薬品コード - NDC)
食料雑貨(GTIN)
雑貨(GTIN)
広く使用されているEAN.UCC製品識別規格は、業界中立的で範囲はグローバルです。EAN.UCC製品識別規格の主要概念は、サプライ・チェーンのあらゆるポイントで使用されるすべての品目に、一意の識別番号であるGlobal Trade Item Number(GTIN)を割り当てることです。
GTINは、取引品目識別のためのEAN.UCCデータ構造のファミリを説明するために使用される包括的な用語です。GTINファミリの4つのデータ構造は、次のとおりです。
EAN.UCC-13
EAN.UCC-12
EAN.UCC-14
EAN.UCC-8
EAN.UCC-13はUPC-Aのスーパーセットです。EAN.UCC-13記号を読み取ることができるソフトウェアまたはハードウェアは、自動的にUPC-A記号を読み取ることができます。2つの唯一の違いは、UPC-Aの番号システム・コードが0〜9の1桁であり、EAN.UCC-13番号システム・コードは00〜99までの2桁で構成されていることです。2桁は基本的に国コードです。各国には、その管轄区域内の会社に製造業者コードを割り当てる番号割当機関があります。EAN.UCC-13番号は、5桁の製造業者コード、製品コードおよび検証桁で構成されます。
EAN.UCC-12記号は、取引品目を識別する12桁の番号です。一般にUPCと呼ばれます。EAN.UCC-12番号は、1桁のUCCプリフィクス、会社番号、品目参照および検証桁で構成されます。EAN.UCC-12番号は、UPC-A(12桁)またはUPC-E(8桁)バーコード・シンボルを使用して表されます。UPC-AバーコードはEAN.UCC-12番号の12桁すべてを示すのに対して、UPC-E記号では、ゼロ抑制技術を使用してEAN.UCC-12番号の8桁が保持されます。
結果のUPC-EバーコードはUPC-Aバーコードの約半分のサイズになるため、UPC-Eは通常、完全なUPC-Aバーコードが適合しない非常に小さい梱包の製品で使用されます。さらに、UPC-Eは、番号システムが0または1の場合にのみ使用される場合があります。
EAN.UCC-14は、同一の消費者単位が中間梱包または出荷コンテナの標準数量に梱包される場合に使用します。一般的なEAN.UCC規格では、これらの梱包構成に新しい14桁の番号を割り当てる必要があることが指定されています。10単位が含まれるカートンには、同一製品の20単位が含まれるカートンとは異なる14桁の番号が割り当てられます。
ベースのUPC番号の前に2桁のパッケージ・レベル情報を付加し、検証桁を再計算することによってEAN.UCC-14番号が生成されます。この14桁のコードによって、消費者単位の標準構成を保持する中間梱包と出荷コンテナが識別されます。
EAN.UCC-8バーコードでは、2桁または3桁の番号システム・コードの後に、4桁または5桁の製品コードが続きます。EAN.UCC-8製品コードは、番号割当機関によって直接割り当てられます。この長所は、すべての会社がそのEAN.UCC-13製造業者または製品コードに関係なくEAN.UCC-8コードを要求できることです。短所は、EAN.UCC-8コードを同等のEAN.UCC-13に変換する方法がないため、EAN.UCC-8コードを別個の製品として各データベースに保存する必要があることです。
UPC-Eは、品目の梱包で12桁のUPC-Aコードが適合しない小さい品目でバーコード化される8桁の数です。UPC-Eコードでは、EAN.UCC-12と同じデータ構造が使用されます。12桁のEAN.UCC-12から8桁のUPC-Eバーコードへの変換には、ゼロ抑制アルゴリズムが使用されます。多くのバーコード・スキャナで、UPC-EがUPC-Aに自動的に変換され、スキャンされたデータが渡されます。
Oracle Warehouse ManagementおよびInventory Mobile Supply Chain Applicationsは、システムで定義されている品目をGTINを使用して解決できます。GTINバーコードをスキャンでき、スキャンされた値はシステムによって社内品目に変換されます。
GTIN番号は、組織内の社内品目参照に変換されます。Oracle Applicationsで使用されている品目に対して、番号のGTINファミリを参照する必要があります。EAN-UCC規格に準拠するために、GTINは14桁の番号として格納されます。14桁未満が必要なデータ構造では、右揃えにしてゼロで埋められます。
GTINは、グローバルに受け入れられたEAN.UCC規格であるため、ラベル書式でバーコードとして広く使用され、品目梱包に事前印刷されることがよくあります。製品または梱包で使用可能なGTINバーコードを使用することによって、取引を実行できます。Oracle Warehouse ManagementおよびOracle Mobile Supply Chain Applicationsは、相互参照情報に基づいてGTINを解決し、適切な取引データのデフォルトを設定できます。
GTINに対する相互参照タイプを作成します。この相互参照タイプは、14文字のGTINに対して品目を参照します。相互参照データの例。
品目 | GTIN | 摘要 |
ABCD10 | 00000012345678 | EAN.UCC-8相互参照 |
ABCD11 | 00223212345678 | EAN.UCC-12相互参照 |
ABCD12 | 04223212345678 | EAN.UCC-13相互参照 |
ABCD12 | 34223212345678 | EAN-UCC-14相互参照 |
ABCD12 | 54223212345678 | EAN-UCC-14相互参照 |
「相互参照タイプ」ウィンドウで品目の相互参照タイプを定義します。相互参照タイプには、ユーザーにわかりやすい任意の名称を付けることができますが、同じ相互参照タイプがプロファイル値「INV: GTIN相互参照タイプ」で指定されている必要があります。
プロファイル値「INV: GTIN相互参照タイプ」を指定します。これはサイト・レベルのプロファイルです。このプロファイル値を前述のステップで定義したGTIN相互参照タイプとして指定します。
社内品目とGTINコードの間のマッピングを設定します。「相互参照の割当」ウィンドウのGTIN相互参照タイプの下で、社内品目番号とそれらに対応するGTINコードの間のマッピングを設定します。1つの品目に、それぞれが異なるEAN.UCC構造にマップされる複数のGTINコードを設定できます。14桁未満の構造は、14桁まで右揃えにして、左側をゼロで埋める必要があります。
GTINコードを使用してモバイル取引を実行します。Oracle Mobile Supply ChainまたはOracle Warehouse Managementのモバイル・ページの品目フィールドで、社内品目番号またはGTINコードのいずれかでスキャンできます。GTINコードがスキャンされた場合は、システムによって、相互参照定義に従ってGTINコードがその社内品目の等価の番号に変換され、フィールドに社内品目番号が表示されます。GTINコードが社内品目番号と完全に同じ場合は、両方のレコードが値リストに表示され、取引する品目を選択できます。
Global Trade Item Number(GTIN)の実装の詳細は、Oracle Warehouse Management Implementation Guideを参照してください。
LPN番号をスキャンすると、品目、顧客および出荷先事業所の組合せに基づいて収集計画をトリガーできます。この機能は、出荷先サイトでの特別なテストおよび梱包検証に使用できます。
この機能の手順の詳細は、Oracle Qualityユーザーズ・ガイドのOracle Mobile Warehouse Managementとの統合に関する項を参照してください。
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