Oracle Supplier Managementインプリメンテーションおよび管理ガイド リリース12.2 B72201-01

目次

前へ

次へ

Oracle Trading Community Architectureの設定

この章の内容は次のとおりです。

• Oracle Trading Community ArchitectureおよびSupplier Managementの概要
• Supplier Management実装のためのOracle Trading Community Architectureの設定

Oracle Trading Community ArchitectureおよびSupplier Managementの概要

Oracle Trading Community Architecture（TCA）は、商用コミュニティに属するパーティ（顧客）に関する複雑な情報を管理できるデータ・モデルであり、組織、事業所およびそれらの間における階層関係のネットワークが含まれます。Oracle Trading Community Architectureは、仕入先管理の基盤です。この情報は、Oracle E-Business Suiteアプリケーションの取引先コミュニティ情報の単一ソースであるTCA登録で管理されます。これらのアプリケーションには、TCAと同様、ユーザー・インタフェース、バッチ・データ入力機能、ならびに登録情報を表示、作成および更新するためのその他の機能が用意されています。仕入先管理で使用されるTCAの主なエンティティを次に示します。

• パーティ: 取引関係を結ぶことができる「個人」または「組織」タイプのエンティティ。「関連」タイプのパーティもあります。 たとえば、Joe自身は「個人」タイプのパーティですが、Vision Corporationの担当者としてのJoeは「関連」タイプのパーティです。TCA登録内のすべてのパーティは一意の登録IDを持ちます。TCAには、パーティの多様な情報が含まれます（パーティ名、所在地、担当者、連絡先など）。個人としてのJoeは、担当者としてのJoeの関連用の電話番号とは異なる個人用の電話番号を持つことができます。

• パーティ・サイト: パーティが特定の目的または用途のために使用する所在地。

• 事業所: 地理空間的な地点。通常は所在地によって定義されます。

• 担当者: 組織または個人と連絡をとる人物または雇用関係にある人物。

• 連絡先: 連絡手段（電話、Eメール・アドレスなど）。TCAには、取引先コミュニティの管理および理解に役立つ概念的な機能も含まれます。たとえば、関連を使用して、パーティが相互に果たす役割をモデル化し、分類を使用してエンティティを分類できます。

Oracle E-Business Suite内の様々なアプリケーションは、TCA登録データを表示、作成および更新できます。この情報は共有されるため、1つのアプリケーションで行われた変更はすべてのアプリケーションに反映されます。TCA自体に、TCA登録の管理、拡充および整理に使用できる機能を含む取引先コミュニティ・マネージャの職責が提供されています。次の機能も、Supplier Managementアプリケーションの仕入先データ・ライブラリアン管理者職責の「管理」タブで公開されています。

• 一括インポート: 外部ソース・システムからTCA登録にパーティ・データ・バッチを一括インポートします。Oracle Trading Community Architecture User Guideの一括インポートの概要に関する項を参照してください。

• バッチ重複識別: 重複している可能性があるパーティのバッチを作成してマージします。Oracle Trading Community Architecture User Guideのバッチ重複識別の概要に関する項を参照してください。

• パーティ・マージ: 重複パーティおよびパーティ内の重複サイトをマージすることで、TCA登録を整理します。Oracle Trading Community Architecture User Guideのパーティ・マージの概要に関する項を参照してください。

• 第三者データ統合: 組織および個人のデータをD&B情報を使用して拡充します。Oracle Trading Community Architecture User Guideの第三者データ統合の概要に関する項を参照してください。

• 関連マネージャ: TCA登録内の既存のパーティ間の関連を作成および管理します。Oracle Trading Community Architecture User Guideの関連マネージャの概要に関する項を参照してください。

• 電話番号: 電話番号のタイム・ゾーンを生成します。Oracle Trading Community Architecture User Guideの電話番号用タイム・ゾーンの生成に関する項を参照してください。

Supplier Management実装のためのOracle Trading Community Architectureの設定

TCAはOracle Supplier Managementの基盤を形成しているため、TCAの多くの機能がSupplier Managementで有効になります。これらの機能の設定と、各設定がSupplier Managementに与える影響については、次のリストを参照してください。

• 第三者データ統合の設定: 第三者データ統合では、D&BからTCA登録用の情報を取得できます。D&Bデータの購買を有効化するには、D&Bを統合する必要があります。Oracle Trading Community Architecture Administration Guideの第三者データ統合の設定に関する項を参照してください。

• パーティ・マージの設定: パーティ・マージは、重複識別バッチまたは手動で作成されたマージ・バッチから、重複と確認されたパーティをマージします。これは、Supplier Hubの重要な機能です。Oracle Trading Community Architecture Administration Guideのパーティ・マージの設定に関する項を参照してください。

• ビジネス・イベントの設定: ビジネス・イベントは、TCA登録内の情報の作成または更新をシグナル送信します。イベントに独自のコールアウト・サブスクリプションを添付して、TCAを修正せずに追加ビジネス・ロジックを実行できます。このインフラストラクチャは、Oracle Workflow Business Event Systemに基づいています。Oracle Trading Community Architecture Administration Guideのビジネス・イベントの設定に関する項を参照してください。

• ワークフロー・ディレクトリ同期化の設定: Oracle Trading Community Architecture（TCA）はOracle Workflowのユーザーおよびロール情報のソースであるため、TCA表に格納される情報はワークフロー・ローカル表の非正規化された情報と同期化される必要があります。Oracle Trading Community Architecture Administration Guideのワークフロー・ディレクトリ同期化の設定に関する項を参照してください。

• リアルタイムの所在地検証の設定: リアルタイムの所在地検証は、所在地の入力中に所在地を検証します。Oracle Trading Community Architecture Administration Guideのリアルタイム所在地検証の設定に関する項を参照してください。

• 関連マネージャの設定: ユーザーは、関連マネージャを使用して、TCA登録内の既存のパーティ間の関連を管理できます。関連マネージャは、ユーザーが管理する関連タイプを使用します。これは、仕入先マスター内で仕入先階層を保守するために使用されます。Oracle Trading Community Architecture Administration Guideの関連マネージャの設定に関する項を参照してください。

Oracle Trading Community Architecture（TCA）管理機能を使用して、TCA登録内のデータに影響する機能を設定、制御および管理できます。これらのTCAツールおよび機能を、各自のビジネス・ニーズに最も適合するように管理できます。次の表に、Oracle Supplierデータ・ライブラリアン管理者職責の「管理」タブから使用できるTCA管理機能を示します。

Copyright © 2010, 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.