Oracle Paymentsインプリメンテーション・ガイド リリース12 E06000-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
Oracle Paymentsは、電子商取引アプリケーションがコールする各APIに応答オブジェクトを戻します。操作が失敗した場合、応答オブジェクトには、要求処理時に失敗があったことを示すステータス値(IBY_FAILURE)が含まれます。このような場合、電子商取引アプリケーションでは、エラー・コードとエラー・メッセージを確認することで、その失敗に関する詳細を取得できます。Oracle Paymentsでは、様々な事由でエラーが発生する可能性があります。たとえば、電子商取引アプリケーションから渡されたデータに誤りや重複がある場合や、支払システムとの通信中のタイム・アウトなどによってエラーが発生します。Oracle Paymentsで発生する可能性のあるすべてのエラーは、次のグループに分類できます。
次の表に、一般的なエラーを示します。
エラー・コード | 説明 |
---|---|
IBY_0001 | 通信エラー。支払システム、プロセッサまたはOracle Payments電子商取引サーブレットにアクセスできません。後で要求を再発行する必要があります。 |
IBY_0002 | オーダー識別子が重複しています。 |
IBY_0003 | バッチ識別子が重複しています。 |
IBY_0004 | 必須フィールドの入力が必要です。 |
IBY_0005 | 支払システム固有のエラー。詳細は、応答オブジェクトのBEPErrCodeとBEPErrMsgを参照してください。 |
IBY_0006 | バッチの一部は正常終了しました。バッチ内の一部の取引が失敗し、一部は適切に処理されました。 |
IBY_0007 | バッチは失敗しました。問題を訂正してバッチを再発行する必要があります。 |
IBY_0008 | 要求された処理は、支払システムでサポートされていません。 |
IBY_0017 | 資金が不十分です。 |
IBY_0019 | クレジット・カード番号または銀行口座番号が無効です。 |
各支払要求には、金額を受取人の口座に振り替える支払手段が関係します。この情報は通常、電子商取引アプリケーションのエンド・ユーザーによって指定されます。エンド・ユーザーによっては、誤った手段番号や資金が十分でない手段番号を入力する場合があります。これらのエラーを検出するために、Oracle Paymentsには2つのエラー・コードが用意されています。これらのエラー・コードは、電子商取引アプリケーションがエンド・ユーザーに情報の訂正を求める際に役立ちます。
次の表に、無効または重複データに起因するエラー・コードとその説明を示します。
エラー・コード | 説明 |
---|---|
IBY_0017 | 資金が不十分です。 |
IBY_0019 | クレジット・カード番号または銀行口座番号が無効です。 |
支払処理要求には、ネットワークを介して接続される多数の異なるコンポーネントが関係するため、タイム・アウト・エラーまたは通信エラーが発生する可能性があります。たとえば、プロセッサが支払要求を正常に処理しても、支払システムとOracle Payments間のネットワーク接続またはOracle PaymentsのPL/SQL APIパッケージとOracle Payments電子商取引サーブレット間のネットワーク接続が切断されたために、電子商取引アプリケーションが結果を受信できない場合があります。また、電子商取引アプリケーションが応答を受信する前にクラッシュし、クラッシュする前に支払処理が完了している場合があります。したがって、電子商取引アプリケーションが同じ情報を使用してAPIをコールすると、Oracle Paymentsではそのコールは重複要求とみなされてエラーが発生します。このようなエラーからリカバリするために、Oracle Paymentsには2つの方法が用意されています。
第1の方法は、OraPmtReqとOraPmtCreditに適用可能です。電子商取引アプリケーションでは再試行フラグをTRUEに設定して要求を試行できます。これによって、要求が処理されていない場合は、Oracle Paymentsでその要求が再試行されます。要求が処理されている場合は、その要求が最初に処理された際に送信された応答が送信されます。
第2の方法は、OraPmtReqとOraPmtCredit以外のすべての操作に適用可能です。電子商取引アプリケーションでは、失われた取引を再実行するために、取引が正常に処理されたかどうかを調べる必要があります。業者または業務で取引ステータスの問合せができるように、管理者は問合せ取引ステータスAPIを電子商取引アプリケーションに統合する必要があります。このAPIによって、支払システムの特定の取引識別子に対応するすべての既存レコードが戻されます。
次の表に、通信エラー・コードとその説明を示します。
エラー・コード | 説明 |
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IBY_0001 | 支払システム、プロセッサまたはOracle Paymentの電子商取引サーブレットにアクセスできません。後で要求を再発行する必要があります。 |
このエラーは、受取人または支払システムが適切に構成されていない場合に発生します。URLが適切に入力され、受取人の支払システム識別子が適切に構成されていることを確認してください。