Oracle Paymentsユーザーズ・ガイド リリース12 E06001-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
注意: この章では、Oracle Paymentsおよびすべてのソース製品がインストール済で正しく設定されていることを前提としています。この章で対象とされているユーザーは、実装者ではなく支払管理者です。
この章では、資金支出の機能的なフローについて説明します。また、小切手の印刷および単一支払の作成に関する情報も提供されます。
資金支出機能については、Oracle Paymentsは次のE-Business Suite製品と統合されています。
Oracle Payables
Oracle Cash Management
Oracle Receivables
Oracle Loans
Oracle Paymentsは、電子および紙フォームで資金支出の支払を処理します。次の図のこの資金支出の概要フローは、資金支出の支払処理のためにソース製品がOracle Paymentsを呼び出す際に発生する処理の概要を示しています。資金支出の概要フローを使用できる製品には、仕入先請求書の支払用のOracle Payables、顧客払戻の支払用のOracle Receivablesおよび受講者の支払用のOracle Student Systemなどがあります。
資金支出の概要フローの支払部分は、電子支払または印刷済紙面支払文書により行われる可能性があります。電子処理では、金融機関に伝送するファイルが作成されます。ファイルには、資金の送金方法に関する金融機関への指図が含まれています。一部では、資金は自動預金により電子的に銀行口座に送金されます。また、支払ファイルで、支払用の小切手を発行するよう金融機関に指示する場合もあります。
次の図は、資金支出の概要フローにより実行されるステップを示しています。
資金支出の概要フロー
次の表では、資金支出の概要フローにより実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
---|---|
文書作成(F1) | ソース製品は、支払が必要な請求書などの買掛/未払金文書を作成します。 |
文書選択(F2) | ソース製品は文書選択プロセスを実行します。選択された文書は「支払プロセス要求」にグループ化されます。
注意: フローF2とF3は強く関連しています。文書選択フロー(F2)はスケジュールできます。「支払プロセス要求」フロー(F3)のステップは、フローF2の完了時に自動的に発生します。 |
「支払プロセス要求」(F3) | 「支払プロセス要求」が処理のためにOracle Paymentsに発行されます。
注意: フローF3からF7までは、「支払プロセス要求」のコンテキスト内で発生します。 |
銀行口座/プロファイルのアサイメント(F4) | このフローでは、展開している会社の銀行口座である当方銀行口座および支払プロセス・プロファイルを、「支払プロセス要求」内の買掛/未払金文書に割り当てます。可能な場合、これらの値はOracle Paymentsによって自動的に割り当てられます。また、Oracle Paymentsはユーザー・インタフェースを提供し、ユーザーが必要に応じてこれらの機能を実行できるようにしています。 |
文書検証(F5) | Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」の一部として送信された買掛/未払金文書を検証し、文書に支払処理に必要なすべての情報が含まれていて、それらの情報が有効であることを確認します。設定オプションによっては、買掛/未払金文書および支払プロセス要求は、検証失敗の結果としてソース製品に返信される場合があります。 |
支払作成(F6) | Oracle Paymentsは文書で純支払額を決定すると、提案済支払にそれらをグループ化します。その後、それらの支払は検証されます。提案済支払のレビューまたは修正を行わない場合、プロセスは支払指図作成フロー(F8)に移行します。 |
レビュー/修正プロセス(F7) | 提案済支払の作成および検証後のレビューのために支払プロセスを停止するように、実装者がOracle Paymentsまたは特定の支払プロセス要求を設定する場合があります。支払プロセスを続行する前に、提案済支払をレビューし、場合によっては、一部の支払を作成しないように選択することができます。資金支出の支払フローの次のステップは、このプロセスで実行する処理によって異なってきます。修正を行う場合は、プロセスは支払作成(F6)に戻り、再検証を行います。 |
支払指図作成(F8) | Oracle Paymentsは、各「支払プロセス要求」内の支払を処理し、当方銀行口座、支払プロファイルおよびその他のグループ化ルールに基づいてそれらをグループ化して、支払指図を作成します。この処理により、「支払プロセス要求」は異なる支払指図に分割されるか、1つの支払指図にまとめられることになります。
注意: フローF6とF7では、支払プロセス要求の作成を完了します。フローF8からF12、およびF15からF17は、支払指図のコンテキスト内で発生します。 |
検証失敗の処理(F9) | このステップは、支払プロセスの条件付きの部分です。支払指図が作成されると、支払の内部ルールに従って、支払指図フォーマットに添付されている検証セットにより支払指図を検証する必要があります。支払指図がこれらの検証のいずれかに失敗した場合、プロセスは停止し、処置を実行できます。 |
抽出およびフォーマット操作(F10) | 支払指図が作成されると、フォーマット・プロセスに移行します。フォーマットが電子であるかどうかによって、フローは分かれます。
注意: 電子支払の場合、完了ステータスは、支払プロセス・プロファイルの設定に基づき、2つの時点、すなわち抽出およびフォーマット操作(F10)の終了時または伝送処理(F12)の終了時のいずれかで、ソース製品に自動的に戻される可能性があります。また、支払プロセス・プロファイルの設定で許可されている場合、完了ステータスは、抽出およびフォーマット操作後のどの時点でも、ユーザーによって手動でソース製品に戻すことができます。 |
セキュリティ操作(F11) | 電子支払では、支払指図を金融機関に伝送する前に保護するために必要な操作がある場合があります。このステップは条件付きで、支払システムの要件に依存します。 |
伝送処理(F12) | 支払指図は保護されると、資金の処理および支出のために、金融機関に伝送されます。このステップは条件付きで、支払プロセス・プロファイルの設定に依存します。また、支払プロセス・プロファイルにより、Oracle Paymentsは伝送をスキップしたり、フォーマット済支払ファイルを出力して、ユーザーがOracle Applications外に伝送できるようにすることもできます。 |
支払文書の印刷プロセス(F15) | このプロセスは、社内で支払文書を印刷するために使用します。このステップは条件付きで、支払プロセス・プロファイルの設定に依存します。支払文書の印刷プロセス(F15)では、Oracle Applicationsを通じて印刷された支払文書を示します。また、支払プロセス・プロファイルにより、Oracle Paymentsは印刷をスキップしたり、フォーマット済支払ファイルを出力して、ユーザーがOracle Applications外で印刷できるようにすることもできます。
注意: 支払文書は、小切手などの印刷済支払を指すのに対し、買掛/未払金文書は請求書などの支払が必要なエンティティを指します。 |
印刷ステータスの記録(F16) | 支払文書が印刷されると、そのステータスをOracle Paymentsに記録する必要があります。これは、Oracle Applicationsを使用して印刷された支払文書とOracle Applications外で印刷された支払文書の両方に適用されます。 |
送金通知書(F17) | 製品設定で、支払指図の生成に送金通知書が必要であると示されている場合は、このフローで完了させます。 |
文書作成フローは、支払予定の買掛/未払金文書の作成に使用するプロセスです。次の図は、文書作成フロー(F1)で実行されるステップを示しています。買掛/未払金文書の作成は、Oracle Payables事務員などのソース製品ユーザーによって行われます。
文書作成フロー
文書作成フローは、ソース製品の買掛/未払金文書の入力で始まります。
ソース製品は買掛/未払金文書を初期化し、Oracle Paymentsコンポーネントである、デフォルト支払属性APIを呼び出します。
このコンポーネントは、Oracle Paymentsによって、文書の支払に必要な支払属性の移入のために用意されているAPIです。支払属性とは、支払方法、送金銀行口座および国固有の情報などの支払詳細のことです。このAPIはOracle Payments設定から読み込まれ、買掛/未払金文書で利用可能なできるだけ多くの情報をデフォルト設定します。デフォルト支払属性APIは、買掛/未払金文書の作成を効率化するためのものです。
ソース製品はOracle Paymentsのデフォルト支払属性APIを起動し、買掛/未払金文書の支払方法をデフォルト設定します。また、支払方法に依存する支払属性もデフォルト設定されます。支払方法は、法的エンティティや国などの買掛/未払金文書の他の属性に依存する場合があります。
Yes: 通常、ソース製品は買掛/未払金文書の支払方法を上書きできます。ソース製品のユーザーが上書きを選択している場合、ソース製品はデフォルト支払属性コンポーネントAPIを再度呼び出し、新しい支払方法に基づいて正しい支払属性を新規にデフォルト設定します。
No: ソース製品のユーザーが支払方法を上書きしない場合、ソース製品は文書をコミットできます。
ソース製品のユーザーは買掛/未払金文書をデータベースにコミットします。
ソース製品が文書の検証を要求した場合、Oracle Paymentsは一連の検証を実行します。第三者受取人の設定をチェックして、支払方法に必要なデータ要素が用意されていることを確認します。
文書は、支払方法ベースの文書検証APIにより実行される検証に合格または失敗します。このコンポーネントは、支払の準備性の観点から文書が有効であることを保証するために、Oracle Paymentsにより提供されているAPIです。ソース製品は、必要なすべての支払属性が移入され有効であることを検証する時に、このAPIを使用します。支払方法ベースの文書検証APIの目的は、文書をOracle Paymentsに渡す前に、確実に支払の準備ができているようにして、ソース製品のユーザーが即時に問題に対応する機会を持てるよう保証することです。Oracle Payments設定で選択された支払方法に添付されている文書レベルの検証のみが、このステージで適用されます。Oracle Payments設定によっては、追加の文書レベルの検証が支払プロセスの後半に発生する場合があります。
Oracle Paymentsは、検証操作中に検出したエラーをソース製品に返します。警告の形で通知されるこれらのエラーではエラー条件が説明されているため、ソース製品のユーザーは是正処置を行うことができます。ただし、これらの警告によって、ユーザーが文書をコミットしないようにすることはできません。
ソース製品はユーザーに検証エラーの警告を表示するため、ユーザーは是正処置を行うことができます。
ソース製品のユーザーは、必要に応じて警告をレビューします。ユーザーは警告の無視を常に選択して、プロセスの後半で問題を修正することができます。
ソース製品のユーザーは、必要に応じて、警告に示されたエラーを修正します。その後再度文書をコミットして、同じ検証プロセスを実行します。
文書が検証に合格すると、Oracle Paymentsは成功メッセージをソース製品に返します。
ソース製品は、買掛/未払金文書の作成を完了します。
文書選択フローは、ソース製品が支払予定の文書を選択する際に実行されるステップで構成されます。各ソース製品には、支払の作成を許可する独自の基準があります。文書選択プロセスは、支払プロセスがOracle Paymentsに転送される前に、ソース製品内で発生します。
次の図は、文書選択フロー(F2)で実行されるステップを示しています。
文書選択フロー
次の情報では、文書選択フロー(F2)で実行されるステップについて説明します。
各ソース製品は、有効な支払予定の文書を選択するための独自の基準を決定します。たとえば、Oracle Payablesには、請求書期日、請求書割引日および支払グループなどのユーザー定義の基準があります。
このステップはオプションで、Oracle Payablesとの下位互換性を提供します。ソース製品のユーザーまたはソース製品が支払予定文書を選択する場合、Oracle Paymentsは、資金が支出される銀行口座を認識するためのユーザーまたはソース製品を必要としません。この情報は、支払管理者または資金管理者によって、支払プロセスの後半で提供されます。ただし、ソース製品がこの情報を独自の支払選択基準の一部に含め、Oracle Paymentsに作成された「支払プロセス要求」の一部として後で発行する場合があります。
ソース製品でそれらの要求が単一支払指図として確実に処理されるようにするには、独自の選択基準に支払プロセス・プロファイルおよび当方銀行口座を含める必要があります。1つの「支払プロセス要求」が1つの支払指図に相当することが保証されるこの場合は、ソース製品は、Oracle Paymentsにそのことを示すパラメータを渡します。
ソース製品は「支払プロセス要求」ヘッダーを作成します。ヘッダー(すなわち「ソース製品参照」)には、ソース製品のユーザーにとって意味のある要求名または、支払に関する要求情報および管理情報をユーザーが追跡できるような単純な内部識別子を指定することができます。
ソース製品は「支払プロセス要求」ヘッダーを作成すると、Oracle Paymentsの支払方法ベースの文書検証APIを呼び出して、「支払プロセス要求」の一部として選択された支払予定のすべての文書を検証します。このフェーズ中に実行される検証は、文書作成プロセス中に発生する検証と同じです。
Yes: ドキュメントのいずれかがC2の検証プロセスに失敗すると、プロセスは終了し、文書選択プロセスは失敗します。このエラーが発生するのは、文書がOracle Paymentsに渡される前に、文書の失敗原因となった問題をソース製品で修正する必要があるからです。
No: 検証エラーがない場合、フローは次のステップに進みます。
ほとんどのソース製品にとって、このプロセスはオプションです。ソース製品は、ソース製品のユーザーがレビューできるように、レビュー用に選択された文書をレポートまたはオンラインで提示します。
ソース製品がレビュー用に選択された文書を提示している場合、ソース製品のユーザーは必要に応じてその情報をレビューできます。
ソース製品は、ユーザーに対して、選択された文書をオンラインでレビューする方法を提供している場合、文書選択を変更する方法も提供できます。たとえば、ソース製品は、ユーザーに文書の選択解除または追加を許可することができます。
注意: ソース製品がこの処理をサポートしている場合にのみ、ユーザーは選択プロセス中に文書を追加できます。「支払プロセス要求」がOracle Paymentsに発行されると、その要求への追加は行うことができません。
Yes: 修正の中には、ソース製品が支払方法ベースの文書検証APIを再度呼び出す必要のあるものがあります。必要な場合の例としては、新しい文書が選択に追加されたり、文書の金額が変更された場合などです。
No: 再検証を必要とする変更が行われなかった場合、プロセスは次のステップに進みます。
このステップでは、選択された文書のレビューと変更のループを終了します。
ソース製品は、選択された文書をOracle Paymentsに発行するために、「支払プロセス要求」にグループ化します。また、ソース製品は、「支払プロセス要求」を次の構造で作成します。
必要なID情報を含むヘッダー
支払に選択された文書
選択された文書の文書明細
次のサブフローは、支払方法ベースの文書検証API(C2)が呼び出される際に実行されるステップを示しています。
支払方法ベースの文書検証API
次の表では、支払方法ベースの文書検証API(C2)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
---|---|
ループ: 各文書の繰返し対象 | このループは、文書選択フローなどで、支払方法ベースの文書検証APIが複数の買掛/未払金文書に対して呼び出される場合に使用されます。どの買掛/未払金文書も、この検証プロセスを通過する必要があります。 |
文書支払方法の読込み | Oracle Paymentsでは、これらの検証と買掛/未払金文書の支払方法が関連付けられています。最初に、買掛/未払金文書の支払方法が読み込まれます。 |
支払方法に基づく検証の実行 | 支払方法が読み込まれると、Oracle Paymentsはその支払方法にリンクされている検証を実行します。 |
支払プロセス・プロファイルおよび銀行口座が要求で提供されているかどうか | ソース製品には、「支払プロセス要求」ヘッダーでこの情報を提供するオプションがあります。「支払プロセス要求」で情報が提供されている場合、Oracle Paymentsはその情報を検証します。提供されていない場合は、検証プロセスは終了します。 |
ソース製品は、「支払プロセス要求」をOracle Paymentsに発行して、選択された文書の支払を処理します。次の図は、「支払プロセス要求」フロー(F3)がOracle Paymentsに発行される際に実行されるステップを示しています。
「支払プロセス要求」フロー
次の表では、「支払プロセス要求」フロー(F3)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
---|---|
「支払プロセス要求」の開始 | ソース製品は「支払プロセス要求」処理を開始します。 |
要求の文書の読込み | ソース製品は、文書選択フロー(F2)の「支払プロセス要求」に作成したすべての文書を読み込みます。 |
変更されないための文書のロック | ソース製品は文書がこれ以上変更されないようにロックします。Oracle Paymentsが支払対象の管理ビューを受信できるように、支払プロセス中は文書がロックされている必要があります。ソース製品は、文書が支払対象として選択されているか、支払処理中であるかを示す文書でステータスを提供します。これにより、ソース製品のユーザーは更新できない理由が分かります。 |
「支払プロセス要求」の発行(C3) | Oracle Paymentsによって提供されるAPIコンポーネント、「支払プロセス要求」の発行(C3)を使用することによって、ソース製品は、「支払プロセス要求」のほかに、支払プロセス・プロファイルや当方銀行口座などのオプション情報も発行できます。 |
要求発行の検証 | Oracle「支払プロセス要求」が発行されると、Oracle Paymentsは要求発行を検証します。この検証により、要求パラメータが読み込まれ、データがOracle Paymentsに格納されていることを確認します。
注意: このプロセスでは、要求内の文書は検証されません。 |
検証エラーがあるかどうか | Yes: 検証中に「支払プロセス要求」でエラーが検出された場合(たとえば、Oracle Payments表にレコードを書き込めないなど)、Oracle Paymentsは「支払プロセス要求」を拒否します。 No: 「支払プロセス要求」が正常に検証された場合、プロセスは続行します。 |
「支払プロセス要求」の失敗 | Oracle Paymentsで拒否されると、ソース製品は「支払プロセス要求」に失敗します。 |
文書のロック解除 | ソース製品は、要求に送信された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新規選択プロセスの準備ができた状態になります。 |
「支払プロセス要求」の格納 | Oracle Paymentsは「支払プロセス要求」で受信したすべてのデータを取得し、それらを取引表に格納します。「支払プロセス要求」には、「発行済」のステータスが付与されます。Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」の様々なステータスおよび支払プロセス全体の支払指図を示します。これは、支払処理の管理に役立つだけでなく、有益な情報も提供します。 |
銀行口座/プロファイルのアサイメント・フローでは、必要な支払情報を「支払プロセス要求」に割り当てます。この情報は、文書検証フローにおける検証を含む追加の支払処理に必要です。「文書割当の完了」ページ(C5)で処理が実行されるまで、このフローのすべてのステップは、「支払作成」プログラムの一部として実行されます。
次の図は、銀行口座/プロファイルのアサイメント・フロー(F4)で実行されるステップを示します。
銀行口座/プロファイルのアサイメント・フロー
次の表では、銀行口座/プロファイルのアサイメント・フロー(F4)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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銀行口座/プロファイルを要求で提供するかどうか | 「支払作成」プログラムは、「支払プロセス要求」に当方銀行口座および支払プロセス・プロファイルを割り当てるかどうかを決定します。 |
Yes: 「支払プロセス要求」のすべての文書に割り当てる | 銀行口座または支払プロセス・プロファイルが提供されている場合、「支払プロセス要求」内のすべての買掛/未払金文書に割り当てられます。支払プロセスは、文書検証フェーズ(F5)に進みます。 |
No: ループ: 各文書の繰返し対象 | 銀行口座または支払プロファイルが提供されていない(またはどちらかのみが提供されている)場合、買掛/未払金文書それぞれに対してループ処理が実行されます。 |
可能であれば情報を自動的にデフォルト設定する | Oracle Paymentsは、可能であれば、必要な銀行口座および支払プロセス・プロファイル情報をデフォルト設定しようとします。デフォルト設定が行われる例としては、支払方法が設定され、1つの支払プロセス・プロファイルにのみリンクさせる場合などです。「支払プロセス要求」の取引を所有する営業単位によって使用可能な口座が1つのみの場合、当方銀行口座のデフォルト設定が使用される可能性があります。 |
文書に情報が不足していないかどうか | 「支払プロセス要求」の各文書に対してデフォルト設定処理が完了すると、Oracle Paymentsは文書に必要な情報が不足していないかどうかを決定します。 No: すべての文書が完全な場合、フローは完了し、支払プロセスは文書検証フェーズ(F5)に進みます。 |
要求ステータスの更新 | 情報が不足している文書があった場合、「支払プロセス要求」は、「情報必須 - 処理保留」というステータスで更新されます。このステータスにより、必要な情報の割当が可能なページにアクセスできます。支払プロセスを続行するには、不足情報の割当を完了させる必要があります。 |
「文書割当の完了」ページで買掛/未払金文書に銀行口座および支払プロセス・プロファイルが割り当てられるまで、銀行口座/プロファイルのアサイメント・フローのすべてのステップは、「支払作成」プログラムの一部として実行されます。Oracle Paymentsは「支払作成」プログラムのコンポーネントを所有しています。「支払作成」プログラムは、支払プロセスの次のステップを実行します。
「支払プロセス要求」への銀行口座および支払プロセス・プロファイルの割当
「支払プロセス要求」に送信された買掛/未払金文書の検証
「支払プロセス要求」内の文書を提案済支払に作成
「支払プロセス要求」の提案済支払の検証
(オプション)レビュー用に提案済支払を支払管理者に提示
「文書割当の完了」ページのコンポーネントで提供されているユーザー・インタフェースを使用して、必要に応じて、買掛/未払金文書に必要な情報を手動で割り当てることができます。割り当てる必要のある情報は、当方銀行口座または支払プロセス・プロファイル(あるいはその両方)です。また、このページの情報は必要に応じて変更できます。
「文書割当の完了」ページでは、入力された値のすべての検証を処理します。不足情報を割り当てるページにアクセスすると、「支払プロセス要求ステータス」は「情報必須 - 処理保留」になります。すべての不足情報が割り当てられると、ページで「支払プロセス要求ステータス」は「割当完了」に更新されます。ステータスが「割当完了」の要求は、追加の支払処理に使用できます。
Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」で受信したすべてのデータについて検証を行います。買掛/未払金文書が検証チェックに合格していない場合、この検証プロセスの結果は失敗になる可能性があります。文書検証フローでOracle Paymentsによって実行されるすべてのステップは、「支払作成」プログラムの一部です。「支払作成」プログラムの詳細は、「支払作成」プログラムを参照してください。
次の図は、Oracle Paymentsでソース製品の「支払プロセス要求」内の文書を検証する際に実行されるステップを示しています。
文書検証フロー
次の表では、文書検証フロー(F5)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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要求拒否レベルの設定のためのシステム・オプションの読込み | Oracle Paymentsは、買掛/未払金文書が検証に失敗した場合の拒否方法を管理するために、4つの設定オプションをサポートしています。 1つ目のオプションは要求レベルです。実装中にこのオプションが選択された場合、「支払プロセス要求」全体のいずれかの文書が検証に失敗すると、「支払プロセス要求」内のすべての文書が拒否されることになります。 2つ目のオプションは受取人レベルです。このオプションでは、ある受取人のいずれかの文書が検証に失敗すると、その受取人のすべての文書が拒否されます。このオプションは、相殺クレジット・メモを含む請求書など、ある受取人の特定の文書をまとめて支払う場合に役立ちます。 3つ目のオプションは文書レベルです。このオプションでは、検証エラーの検出された文書のみが拒否されます。その他のすべての文書については、支払プロセスが続行されます。 4つ目のオプションは「レビューのためにプロセスを停止」です。どの文書も即時に拒否されることはなく、検証エラーがレビューのために提示されます。 |
支払方法ベースの文書検証API(C2) | Oracle Paymentsは、支払方法ベースの文書検証API(C2)を使用して、すべての文書を検証します。すべての文書の検証は、文書の支払方法に基づいて行われます。 |
支払書式ベースの文書検証(F5-1) | Oracle Paymentsは、支払書式ベースの文書検証フロー(F5-1)を使用して、すべての文書を検証します。これらの検証は、文書の支払プロファイルに割り当てられた支払書式に基づいて行われます。 |
検証に失敗した文書があるかどうか | この時点で、検証に失敗した文書があるかどうかによって、フローが分岐します。 |
No: すべての文書を「検証済」にフラグ設定 | すべての文書が検証に合格すると、Oracle Paymentsは各文書に「検証済」ステータスを割り当てます。その後、プロセスは要求ステータスを「文書検証済」に更新し、支払作成フロー(F6)に移行します。 |
Yes: システム・オプションによる拒否レベルの確認 | Oracle Paymentsは、最初のステップでシステム設定を読み込み、拒否レベルを確認します。次に、システム・オプションの設定に応じて、4つの処理のいずれかを実行します。 |
要求レベル | すべての文書を拒否: 要求レベルで、1つの文書が検証に失敗すると、「支払プロセス要求」のすべての文書が拒否されます。 要求ステータスの更新: 「支払プロセス要求」のステータスは、「文書検証失敗」に更新されます。 拒否された「支払プロセス要求」: Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」の拒否および検証の失敗をソース製品に通知します。メッセージは、ソース製品に「支払プロセス要求」の失敗/キャンセルを示します。また、メッセージは、識別情報および拒否理由とともに、失敗したすべての文書のリストをソース製品に送信します。Oracle Paymentsはそれらの文書を失敗としてマークし、追加の処理は行いません。その後、ソース製品はそれらの文書を新規の買掛/未払金文書として処理します。ソース製品は、エラーを修正して、支払予定文書を新しい「支払プロセス要求」に送信する必要があります。 「支払プロセス要求」の失敗: Oracle Paymentsが拒否した場合、ソース製品は「支払プロセス要求」に失敗します。 文書のロック解除: ソース製品は要求に送信された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新規選択プロセスの準備ができた状態になります。 |
受取人レベル | Oracle Paymentsは次のものを識別します。
失敗文書を持つ受取人のすべての文書を拒否: Oracle Paymentsは、1つまたは複数の失敗文書を持つ受取人のすべての文書を拒否します。 拒否された文書: Oracle Paymentsは、買掛/未払金文書の検証の失敗および拒否をソース製品に通知します。メッセージは、識別情報および拒否理由とともに、失敗した文書のリストを送信します。Oracle Paymentsはそれらの文書を失敗としてマークし、追加の処理は行いません。ソース製品はそれらの文書を新規の買掛/未払金文書として処理します。また、ソース製品はエラーを修正して、支払予定文書を新しい「支払プロセス要求」に送信します。 文書のロック解除: ソース製品は拒否された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新しい選択プロセスの準備ができた状態になります。 その他のすべての文書を承認し、「検証済」にフラグ設定: Oracle Paymentsは、拒否されなかったすべての文書の処理を続行します。 要求ステータスの更新: すべての文書が失敗または「検証済」にフラグ設定されると、Oracle Paymentsは、支払プロセス要求のステータスを「文書検証済」に更新します。失敗としてマークされたすべての文書は無効となり、今後の処理では無視されます。 |
文書レベル | 失敗文書のみを拒否: Oracle Paymentsは、検証に失敗した文書のみを拒否します。 拒否された文書: Oracle Paymentsは、買掛/未払金文書の検証の失敗および拒否をソース製品に通知します。メッセージは、識別情報および拒否理由とともに、失敗した文書のリストをソース製品に送信します。Oracle Paymentsはそれらの文書を失敗としてマークし、追加の処理は行いません。ソース製品は失敗文書を新規の買掛/未払金文書として処理します。また、ソース製品はエラーを修正して、支払予定文書を新しい「支払プロセス要求」に送信します。 文書のロック解除: ソース製品は拒否された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新しい選択プロセスの準備ができた状態になります。 その他のすべての文書を承認し、「検証済」にフラグ設定: Oracle Paymentsは、拒否されなかった文書の処理を続行します。 要求ステータスの更新: すべての文書が失敗または「検証済」にフラグ設定されると、Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」のステータスを「文書検証済」に更新します。失敗としてマークされたすべての文書は無効となり、今後の処理では無視されます。 |
「レビューのためにプロセスを停止」 | 文書の拒否なし: Oracle Paymentsは、買掛/未払金文書の拒否は即時には行いません。代わりに、「支払プロセス要求」のステータスを「文書検証エラー - 処理保留」に更新し、レビュー用に失敗文書を提示します。「文書検証エラーの解決」ページを使用して、エラーを確認し、処置を実行できます。第三者受取人情報などの関連データの修正や、再検証のための文書の発行も可能です。また、「支払プロセス要求」から文書を削除して、拒否で行ったように、検証失敗理由とともに文書をソース製品に返信することもできます。 文書のロック解除: ソース製品は削除された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新しい選択プロセスの準備ができた状態になります。 その他のすべての文書を承認し、再検証: Oracle Paymentsは、支払方法ベースの文書検証および支払書式ベースの文書検証を再度実行します。さらにエラーが検出された場合、レビュー用に文書は再度提示されます。検出されなかった場合、Oracle Paymentsは文書の処理を続行します。 要求ステータスの更新: すべての文書が失敗または「検証済」にフラグ設定されると、Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」のステータスを「文書検証済」に更新します。失敗としてマークされたすべての文書は無効となり、今後の処理では無視されます。 |
次の図は、支払書式ベースの文書検証サブフロー(F5-1)で実行されるステップを示します。
支払書式ベースの文書検証サブフロー
次の表に示されているように、支払書式ベースの文書検証サブフロー(F5-1)のすべてのステップは、「支払作成」プログラムのコンポーネントによって実行されます。「支払作成」プログラムのコンポーネントの詳細は、「支払作成」プログラムを参照してください。
処理 | 摘要 |
---|---|
ループ: 各文書の繰返し対象 | 各文書はこの検証プロセスを通過する必要があります。 |
支払プロファイルの属性の読込み | Oracle Paymentsは、支払プロファイルの属性(最も重要な属性は支払書式)を読み込みます。支払プロファイル属性の例には、支払書式や支払システムがあります。 |
適用可能な検証の実行 | 支払属性が読み込まれると、Oracle Paymentsは支払書式に関連付けられているすべての検証を実行します。 |
Oracle Paymentsは、支払作成ルールに従って、支払予定文書を提案済支払にグループ化します。支払作成ルールは、買掛/未払金文書を支払にグループ化する方法を指定します。ルールにはハードコードされているものとユーザー定義のものがあります。支払作成ルールによって、たとえば、受取人Aと受取人Aの銀行口座A1へ支払う文書を1番目の支払にグループ化し、受取人Aと受取人Aの銀行口座A2へ支払う文書を2番目の支払にグループ化することができます。
次の図は、支払作成フロー(F6)で実行されるステップを示しています。
支払作成フロー
次の表では、「支払作成」プログラム(C4)内の支払作成フロー(F6)で実行されるステップについて説明します。「支払作成」プログラムの詳細は、「支払作成」プログラムを参照してください。
処理 | 摘要 |
---|---|
処理オプションの読込み: 提案済支払のレビュー | このステップでは、「支払作成」プログラムが処理オプションの設定を読み込みます。Oracle Paymentsは、ビジネス・プロセスで提案済支払を完了する前にレビューが必要な場合に、設定するシステム・オプションを提供します。このオプションは、「支払プロセス要求」に含まれる処理オプションにデフォルト設定されます。オプションが有効な場合、Oracle Paymentsは、レビューが完了するまで、「支払プロセス要求」が続行されないようにします。 |
「支払プロセス要求」: 検証に合格した文書の読込み | Oracle Paymentsは、「支払プロセス要求」内で検証に合格したすべての文書を検索します。「支払作成」プログラムはこれらすべての文書を読み込みます。 |
ユーザーにより設定されたグループ化ルールの読込み | 「支払作成」プログラムは、ユーザー定義のグループ化ルールを読み込みます。 |
文書の提案済支払へのグループ化。ユーザー定義ルールおよびシステム定義ルールによるグループ化。 | 「支払作成」プログラムは、文書を提案済支払にグループ化します。グループ化は、ユーザー定義ルールおよびシステム定義ルールによって行われます。システム定義ルールの例を次に示します。
|
フック: 支払金額の特別計算コンポーネント(C6) | 支払金額の特別計算コンポーネント(C6)は、ソース製品によって提供され、Oracle Paymentsによって使用されます。Oracle Paymentsは提案済支払を作成する前に、文書で支払可能な正味金額を決定しておく必要があります。Oracle Paymentsはこのコンポーネント、フックを呼び出します。同様に、フックは文書で計算を実行するためのコードをソース製品から呼び出します。たとえば、Oracle Payablesには、文書で計算された源泉徴収および利息が必要です。Oracle Payablesはこれらの計算を、支払金額の特別計算コンポーネントの一部として提供し、Oracle Paymentsはその計算を呼び出します。 |
銀行手数料の計算(オプション) | 銀行手数料の計算機能が設定で有効な場合、銀行手数料が計算される際に使用されます。
注意: このオプションは、リリース11iのOracle Payablesに存在する日本の銀行手数料機能にのみ該当します。 |
支払の採番 | 「支払作成」プログラムは、Oracle Paymentsとソース製品間の通信で支払を特定するために使用される内部識別子を使用して、支払に番号付けを行います。この内部識別子は、小切手の採番のような支払文書の採番ではありません。 |
作成済支払の検証 | 提案済支払が作成されると、金額の検証など、作成済支払にのみ行うことができる検証が実行されます。 |
検証に失敗した支払があるかどうか | 検証エラーが検出されなかった場合、支払作成プロセスは続行され、提案済支払を格納します。 |
提案済支払の格納 | 提案済支払はOracle Paymentsの表に格納されます。 |
提案済支払のレビューが必要かどうか | 提案済支払のレビューを必要とするシステム・オプションの設定により、「処理実行済」を決定します。 |
Yes: 要求ステータスの更新 | 提案済支払のレビューが必要な場合、要求ステータスは「提示済支払レビューの保留」に設定されます。このステータスにより、「支払プロセス要求」が支払指図への処理のためにピックアップされないようにします。提案済支払のステータスは「作成済」に設定されます。 |
No: 要求ステータスの更新 | 提案済支払のレビューが必要でない場合、要求ステータスは「支払作成済」に設定されます。このステータスにより、「支払プロセス要求」を支払指図への処理対象にすることができます。提案済支払のステータスは「作成済」に設定されます。 |
次の図は、支払検証エラーを処理する支払作成検証のエラー処理サブフロー(F6-1)で実行されるステップを示しています。これらのステップは、「支払作成」プログラムのコンポーネント内で処理されます。「支払作成」プログラムの詳細は、「支払作成」プログラムを参照してください。
支払作成検証のエラー処理サブフロー
次の表では、支払検証のエラーを処理するために、「支払作成」プログラム(C4)内の支払作成検証のエラー処理サブフロー(F6-1)で実行されるステップについて説明します。「支払作成」プログラムの詳細は、「支払作成」プログラムを参照してください。
処理 | 摘要 |
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検証エラー情報の格納 | Oracle Paymentsは検証エラー情報を格納します。 |
拒否レベルの設定のための処理オプションの読込み | Oracle Paymentsは、支払検証のエラーを管理するために選択可能な次の3つのオプションを提供します。
1つ目のオプションは要求レベルです。このオプションを選択すると、支払にエラーがあった場合、「支払プロセス要求」全体が拒否されることになります。(たとえば、銀行手数料を削減するためなど)、すべての支払をまとめて処理する場合にこのオプションは有効です。 2つ目のオプションは支払レベルです。このオプションでは、検証エラーが検出された支払のみが拒否され、支払プロセスは続行されます。 最後のオプションでは、拒否は実行されず、ユーザーの介入が必要です。 |
処理オプションにより拒否レベルを確認 | Oracle Paymentsは処理オプションの設定を確認し、その設定に基づいて次の処理のいずれかを実行します。
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要求レベル | すべての支払を拒否: 拒否レベルが要求の場合、1つの文書が検証に失敗すると、「支払プロセス要求」全体が拒否されます。 要求および支払ステータスの更新: 「支払プロセス要求」および提案済支払のステータスは「支払検証失敗」に更新されます。 拒否された「支払プロセス要求」: Oracle Paymentsはソース製品に「支払プロセス要求」の拒否および検証の失敗を通知します。メッセージは、「支払プロセス要求」の失敗/キャンセルをソース製品に示します。また、メッセージは、識別情報および拒否理由とともに、失敗したすべての買掛/未払金文書のリストをソース製品に送信します。Oracle Paymentsはそれらの文書を失敗としてマークし、追加の処理は実行しません。ソース製品はそれらの文書を新しい買掛/未払金文書として処理し、エラーを修正して、支払予定文書を新しい「支払プロセス要求」に送信します。 「支払プロセス要求」の失敗: Oracle Paymentsが拒否すると、ソース製品は「支払プロセス要求」に失敗します。 文書のロック解除: ソース製品は、要求に送信された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新しい選択プロセスの準備ができた状態になります。 |
支払レベル | 検証エラーのある支払のみを拒否: Oracle Paymentsは検証エラーのある支払のみを拒否します。 支払ステータスの更新: 検証エラーのある支払に対して、支払ステータスは「検証失敗」に設定されます。 拒否された支払: Oracle Paymentsは、検証の失敗および支払の拒否をソース製品に通知します。メッセージは、識別情報および拒否理由とともに、失敗したすべての文書のリストをソース製品に送信します。Oracle Paymentsはそれらの支払と文書を失敗としてマークし(支払ステータスは「検証失敗」に設定され)、追加の処理は実行しません。ソース製品はそれらの文書を新しい買掛/未払金文書として処理し、エラーを修正して、支払予定文書を新しい「支払プロセス要求」に送信します。 文書のロック解除: ソース製品は、拒否された文書をロック解除し、文書ステータスをリセットします。その時点で、文書は新しい選択プロセスの準備ができた状態になります。 その他のすべての支払を承認し、「検証済」にフラグ設定拒否レベルが支払の場合、Oracle Paymentsは拒否されなかった支払の処理を続行します。 支払ステータスの更新: 承認されたすべての支払のステータスは「作成済」に更新されます。その後、プロセスは支払作成フローに戻り、検証に正常に合格したすべての支払に対する処理が続行されます。 |
レビューのためにプロセスを停止 | 自動拒否の実行なし: システム・オプションでこの設定がされていると、Oracle Paymentsは支払の拒否を自動的に実行することはありません。代わりに、失敗した支払についてレビューおよび処置を実行するのにユーザーの介入が必要になります。 支払ステータスの更新: 検証エラーがあるとマークされた支払については、支払ステータスは「検証失敗」に設定されます。 その他のすべての支払を承認し、「検証済」にフラグ設定Oracle Paymentsは検証に合格したすべての支払のステータスを「作成済」に設定します。 要求ステータスの更新: Oracle Paymentsは「支払プロセス要求」のステータスを支払検証エラー - レビュー保留に更新します。このステータスは、今後の支払処理でその要求が選択されないようにします。その後、レビュー/修正プロセス・フロー(F7)でエラーのある支払のキャンセルまたは修正を行うための処置を実行することができます。 |
一般に、ソース製品のユーザーがOracle Paymentsに「支払プロセス要求」を発行すると、Oracle Paymentsは買掛/未払金文書レベルでの追加の改訂は許可しませんが、支払レベルでの変更は許可します。文書レベルでの変更は、「支払プロセス要求」が発行される前の選択処理中は許可され、ソース製品によって管理されます。
Oracle Paymentsはレビュー/修正プロセス・フロー(F7)を提供して、必要に応じて提案済支払のレビューまたは修正ができるようにします。このプロセスは、ステータスが「支払検証失敗」または「提示済支払レビューの保留」の「支払プロセス要求」で利用できます。また、提示済支払に作成エラーがある場合、必要に応じてプロセスを停止し、エラーをレビューして適切な処置を実行することができます。
次の図はレビュー/修正プロセス・フロー(F7)で実行されるステップを示しています。
レビュー/修正プロセス・フロー
次の表では、レビュー/修正プロセス・フロー(F7)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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オンライン・レビュー | このフローの開始時に、支払プロセスは停止します。Oracle Paymentsは、提案済支払をレビューする2つの方法、レポートまたはオンラインを提供します。支払が検証に失敗したためにプロセスが停止されている場合は、レポートは利用できません。 |
支出支払プロセス要求ステータス・レポート・コンポーネント(C7) | ??支出支払プロセス要求ステータス・レポート・コンポーネント(C7)は、提案済支払情報を表示するために実行可能なレポートです。提案済支払が作成および検証された後レポートを自動的に実行するか、標準レポートの発行によってレポートを実行するようにリクエストできます。レポートは、「支払プロセス要求」名/識別子などのパラメータを提供し、「支払プロセス要求ステータス」が「支払作成済」の場合に実行します。 |
提案済支払のレビュー・コンポーネント(C8) | 提案済支払のレビュー・コンポーネント(C8)は、オンライン・レビュー用に提案済支払情報を表示するユーザー・インタフェースです。 |
支払の変更(C8) | 提案済支払または支払検証エラーをレビューした後、変更することができます。変更するために、ユーザー・インタフェースとして支払の変更コンポーネント(C8)を使用します。 |
次の情報では、レビュー/修正プロセス・フロー(F7)内にある支払の変更コンポーネント(C8)について説明します。
支払の変更コンポーネント(C8)は、提案済支払のオンライン・レビューおよび提案済支払への任意の変更をサポートするユーザー・インタフェースです。コンポーネントは、買掛/未払金文書の追加や支払金額の変更など、ソース製品によって開始される処理を行うことはできません。これらの処理は、必要に応じて、ソース製品選択プロセスのユーザー・インタフェースによって行われます。
支払の変更コンポーネントには2つの種類があります。支払が検証に失敗して、Oracle Paymentsがレビューのために支払プロセスを停止するように設定されている場合、支払の変更コンポーネントは「支払検証エラーの解決」ページの形式で提示されます。支払が検証に合格している場合は、コンポーネントは「提案済支払のレビュー」ページの形式で提示されます。これら2つのページは多少機能が異なります。大きな相違点は、実行している「支払プロセス要求」を支払プロセスで処理する方法です。「支払検証エラーの解決」ページで変更を発行する場合、「支払プロセス要求」は、支払作成フロー(F6)の支払検証ステージで支払プロセスに再度加わります。「提案済支払のレビュー」ページで変更を発行し、支払プロセスを続行する場合は、Oracle Paymentsは、支払から買掛/未払金文書が削除されているかどうかを判断します。削除されている場合、「支払プロセス要求」は、支払作成フロー(F6)の支払検証ステージで支払プロセスに再度加わります。削除されていない場合、「支払プロセス要求」は完了と見なされます。そのステータスは「支払作成済」に更新され、支払は支払指図作成フロー(F8)で使用可能になります。
ページの動作におけるその他の違いを次に示します。
支払の変更コンポーネントは、次のユーザー処置をサポートします。
処置1: 支払の削除
処置2: 文書の削除
処置3: 送金銀行口座の変更。この処置は「提案済支払のレビュー」ページでのみ利用できます。
処置4: 変更なし
「文書検証エラーの解決」ページの場合のように、このコンポーネントで明示的にサポートされていない別の処置を講じることができます。支払が検証に失敗した場合、「支払検証エラーの解決」ページはそのままにして、銀行口座、第三者受取人、支払方法または支払書式の設定を更新して、支払が検証に合格するようにできます。その後、このページに戻り、上記の4つの処置のうちの1つに従って、支払プロセスを続行できます。支払が再検証されると、実行された設定の変更が有効化されます。金額や通貨などの買掛/未払金文書または支払の詳細は変更できないことに注意してください。
支払全体を処理しないように決定したり、支払を「支払プロセス要求」に含めないように指示することができます。この処置が実行されると、Oracle Paymentsは支払および関連する文書を「支払プロセス要求」から削除します。Oracle Paymentsは、提案済支払が支払予定でないことをソース製品に通知します。ソース製品は文書のロック解除を行い、文書ステータスをリセットします。これにより、文書は新しい「支払プロセス要求」での選択の準備ができた状態になります。
支払内の買掛/未払金文書が処理されないように決定できます。この処置が実行されると、Oracle Paymentsは「支払プロセス要求」から文書を削除します。Oracle Paymentsは、文書が支払予定でないことをソース製品に通知します。ソース製品はその文書のロック解除を行い、文書ステータスをリセットします。これにより、文書は新しい「支払プロセス要求」での選択の準備ができた状態になります。
送金銀行口座(受取人銀行口座)の変更を決定できます。ユーザー・インタフェースを使用して、新しい銀行口座の選択がその受取人/支払に対して有効であることを検証できます。この処置は「提案済支払のレビュー」ページでのみ利用できます。
提案済支払への変更を行わずに、常にコンポーネントをそのままにしておくことができます。
支払指図作成フロー(F8)は、主に支払指図の作成プログラム・コンポーネント(C9)内で発生するステップから構成されます。支払指図の作成プログラムの詳細は、支払指図の作成プログラムを参照してください。
Oracle Paymentsは、1つまたは複数の「支払プロセス要求」に対して支払指図を作成します。支払指図は、集約支払情報を伴う支払の集まりです。設定に応じて、支払指図は、追加の処理および支出のために、小切手に印刷予定のファイルまたは支払システムに伝送される支払ファイルに変換される場合があります。
次の図は、支払指図作成フロー(F8)のステップを示しています。
支払指図作成フロー
次の表では、支払指図作成フロー(F8)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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スケジューリングによるプロセスの開始の起動 | 支払指図の作成プログラムは、スケジュール可能なコンカレント要求です。 |
支払指図の作成プログラム・コンポーネント | 支払が支払指図に含められると、そのステータスは「指図作成済」に更新されます。このステータスにより、その支払は別の支払指図によって選択されないことが保証されます。 |
失敗の原因となるエラーがある場合の結果 | 過去に上書きされなかった検証失敗が発生した場合(支払指図検証のエラー処理、フロー、F9を参照)、支払指図はステータスが「検証失敗」で失敗になります。その後、Oracle Paymentsで提供されているユーザー・インタフェースで支払指図をレビューできます。 |
次の情報は、支払指図作成フロー(F8)内にある支払指図の作成プログラム・コンポーネント(C9)について説明します。
前の図に示す支払指図の作成プログラム・コンポーネント(C9)は、1つまたは複数の支払指図を作成するコンカレント・プログラムです。このプログラムには、支払指図作成プロセスに含まれる支払の制限や追加の支払処理の指示に使用可能な任意のパラメータがいくつかあります。最初に、プログラムは「作成済」のステータスを持つすべての支払を読み込みます。このステータスにより、支払を支払指図に作成できるようになります。
支払指図の作成プログラムの選択パラメータが提供されている場合、支払指図はその固有情報を含む支払から作成されます。
Oracle Paymentsは、支払指図を作成するためのユーザー定義ルールをサポートします。個別の「支払プロセス要求」の支払を、銀行に送信される単一支払指図にグループ化できます。これは銀行手数料の支払に役立ちます。代わりに、異なる種類の支払を独自の支払指図に分割して、別々に処理することもできます。支払指図の作成プログラムは、最初に支払プロセス・プロファイルに基づいて有効な支払を分割します。各支払指図には、すべての支払プロセス・ファイルが同一の支払のみを含めることができます。その後、支払指図の作成プログラム・コンポーネントは、各支払プロセス・プロファイルの支払指図作成のための設定ルールを読み込んで、適宜に支払を支払指図にグループ化します。
支払指図作成ルールの例では、異なる業務単位の支払を同一の指図にまとめて、銀行手数料の支払を行います。
支払指図の検証失敗処理フローは、支払指図が検証に失敗した場合に開始します。支払指図が失敗する原因になるエラーには、システム・エラーとユーザー定義エラーの2種類があります。
次の図は、支払指図の検証失敗処理フロー(F9)で実行可能なユーザー処置を示しています。
支払指図の検証失敗処理フロー
次の情報では、支払指図の検証失敗処理フロー(F9)内にある「支払指図検証エラーの解決ページ」コンポーネント(C10)で実行されるステップについて説明します。
「支払指図検証エラーの解決ページ」コンポーネント(C10)は、支払指図およびそれらの検証エラーのレビューおよび管理をサポートするユーザー・インタフェースです。支払指図のコンテキストから、詳細を表示して、指図を構成する支払を参照できます。また、支払の詳細を表示して、構成する買掛/未払金文書を参照することもできます。このユーザー・インタフェースを使用して、2つの処置を実行できます。
「支払指図検証エラーの解決ページ」コンポーネントは、次の処置をサポートしています。
処置1: 支払の削除
処置2: エラーの上書き
「文書検証エラーの解決」ページおよび「支払検証エラーの解決」ページの場合のように、このコンポーネントで明示的にサポートされていない別の処置を実行できます。支払指図検証エラーの解決ページはそのままにして、銀行口座、第三者受取人、支払方法または支払書式の設定を更新して、支払指図が検証に合格するようにできます。その後、このページに戻り、上記の2つの処置のうちの1つに従って、支払プロセスを続行できます。支払指図が再検証されると、実行された設定の変更が有効化されます。金額や通貨などの買掛/未払金文書または支払の詳細は変更できないことに注意してください。
1つまたは複数の支払を削除できます。支払指図が定義された限度額を超えた場合、この処置の実行を決定できます。支払を削除することによって、支払指図の金額を限度額より引き下げることができます。この処置が実行されると、Oracle Paymentsは支払および関連する文書を「支払指図」から削除します。Oracle Paymentsは、支払にある文書が支払予定でないことをソース製品に通知します。ソース製品はその文書のロック解除を行い、文書ステータスをリセットします。これにより、文書は新しい「支払プロセス要求」での選択が可能になります。
次に、支払指図のステータスは再作成に更新されます。支払指図の作成プログラム・コンポーネント(C9)はこのステータスを参照して、支払指図の再検証を行うかどうかを決定します。
一部のエラーでは、エラーの上書きを選択して、支払指図が再検証される際、支払指図作成プログラム・コンポーネントでエラーが無視されるようにできます。次に支払指図作成プログラム・コンポーネントで支払指図を処理する際に、エラーが無視されるように、Oracle Paymentsはこの処置を保存します。この処置は、ユーザー定義のエラーでのみ実行可能です。ユーザー定義のエラーは、支払方法または支払書式に割り当てられている指図レベルの検証の結果発生するものを意味します。
次の情報では、「フォーマット支払指図」プログラムの機能について説明します。支払指図作成プログラムが完了すると、別のコンカレント・プログラムである「フォーマット支払指図」プログラムが、Oracle Payments設定に基づいて、すべての支払指図の抽出、フォーマット、印刷および伝送を行います。「フォーマット支払指図」プログラムは常に自動的に起動されることに注意してください。また、「フォーマット支払指図」プログラムは、設定で指示されている場合、次の文書も作成します。
通知書
正支払ファイル(Positive Pay File)
中央銀行レポート
送金アドバイス(Remittance Advice)
資金支出プロセスの前方の抽出およびフォーマット操作フロー(F10)から、「フォーマット支払指図」プログラムは次の処理を実行します。
抽出およびフォーマット操作フロー(F10)は、Oracle Payments表から支払指図データを抽出し、「Oracle XML Publisher」を使用して、伝送または印刷の準備ができているファイルに支払指図をフォーマットします。支払プロセス・プロファイルは一部の支払指図について、伝送または印刷せずに、Oracle E-Business Suite外で処理するためにファイルに出力するよう指示する場合があります。
該当する場合、セキュリティ操作フロー(F11)は、適切な支払システムで指定されているように、フォーマット済支払指図に対してセキュリティ・プロシージャを伝送前に適用します。
該当する場合、伝送プロセス・フロー(F12)は、適切な支払システムにフォーマット済支払指図を伝送します。
該当する場合、支払文書の印刷プロセス・フロー(F13)は、Oracle Applicationsを使用して、支払文書に支払を印刷します。
該当する場合、「送金通知書」フロー(F15)は、第三者受取人に送金通知書を送信します。
Oracle Paymentsは「Oracle XML Publisher」を使用して、特定の金融機関のフォーマット要件に基づいて、その支払指図をフォーマットします。フォーマットにより、場所、フォントおよびフォント・サイズなどの規定のフォーマット属性を含むテンプレートを使用して、データ・ファイルのデータの配置が行われます。金融機関、仲介機関または国には、支払人が電子支払指図を送信する場合に前もって従う必要のある特定の電子フォーマット要件があります。また、支払文書には、支払を文書に印刷する場合に正しいフォーマットを使用する必要があります。
次の図は、支払指図をフォーマットするために、抽出およびフォーマット操作フロー(F10)により実行されるステップを示しています。
抽出およびフォーマット操作フロー
次の表では、抽出およびフォーマット操作フロー(F10)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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採番操作 | 採番操作は次のとおりです。
|
抽出XMLメッセージの作成 | Oracle Paymentsはデータベースの支払指図データをXMLメッセージに抽出します。 |
抽出XMLメッセージを「Oracle XML Publisher」に渡す | 抽出XMLメッセージは、フォーマット用に「Oracle XML Publisher」に送信されます。 |
フォーマット・テンプレートの適用 | 「Oracle XML Publisher」はテンプレートを使用して、抽出XMLメッセージを、支払文書に印刷可能なフォームまたは電子支払を処理する支払システムに受入可能なフォームにフォーマットします。Oracle Paymentsは、メッセージに適用するフォーマット・テンプレートを「Oracle XML Publisher」に通知します。フォーマットに使用するテンプレートは「Oracle XML Publisher」のeTextテンプレートです。「Oracle XML Publisher」のeTextテンプレートの使い方の詳細は、『Oracle XML Publisherユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
支払のフォーマットおよび出力の格納 | 「Oracle XML Publisher」は支払を支払指図にフォーマットし、出力を格納します。 |
支払指図および支払ステータスの更新 | 支払指図のステータスは「フォーマット済」に更新され、支払指図に作成されたすべての支払のステータスも「フォーマット済」に更新されます。 |
支払登録 | 支払指図がフォーマットされると、その支払指図内の支払はレポート書式でレビューできます。「支払指図登録」レポートは、支払指図の作成後であればいつでも実行できます。レポートには、「フォーマット済」や「伝送済」などの、支払指図内の支払の様々なステータスが示されます。 |
支払指図ファイルで支払システムへの伝送準備ができると、セキュリティ操作が実行されます。セキュリティには次の形態があり、支払システムの要件に基づいてのみ実行されます。
データの暗号
指図支払ファイルのシーリング
デジタル署名
Oracle Paymentsは次に示すセキュリティ・プログラム・コンポーネント(C11)を提供し、支払指図の情報を確保します。
セキュリティ操作フロー
Oracle Paymentsは、支払システムへの支払指図の伝送をサポートします。次の図は、支払システムへ支払指図を伝送するために実行されるステップを示しています。
伝送プロセス・フロー
次の表では、Oracle Paymentsが支払システムへ支払指図を電子的に伝送する、伝送プロセス・フロー(F12)で実行されるステップについて説明します。プロセスのこの時点では、支払システムは支払指図の読込みや処理をまだ行っていません。
処理 | 摘要 |
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伝送 | 「フォーマット支払指図」プログラムは支払指図を伝送します。支払プロセス・プロファイルによって、支払指図を自動的に伝送したり、プロセスを停止して資金支出ダッシュボードを通じて伝送が開始されるのを待つように、Oracle Paymentsに指示することができます。 |
正常に受信された指図 | Oracle Paymentsは伝送が正常に完了したことを認識します。 |
指図ステータスおよび支払ステータスの更新 | 支払指図ステータスは「伝送済」に更新されます。また、支払指図に作成された支払のステータスも「伝送済」に更新されます。 |
タイムアウト/受入なし | 伝送が途中終了したことや、正常に完了せずにタイムアウトしたことがOracle Paymentsによって検出された場合、プロセスは次のステップに進み、支払指図伝送失敗の解決コンポーネント(C13)によって、伝送の失敗を管理することができます。 |
指図ステータスの更新 | 支払指図ステータスは「伝送失敗」に更新されます。 |
支払指図伝送の失敗の解決コンポーネント(C13) | 支払指図伝送の失敗の解決コンポーネント(C13)は、次の処置のうちの1つの選択をサポートするユーザー・インタフェースです。
|
次の情報では、伝送プロセス・フロー(F12)内にある、「フォーマット支払指図」プログラムの伝送部分について説明します。
「フォーマット支払指図」プログラムで、伝送操作が正常に完了したことが検出されると、支払指図および支払指図内のすべての支払のステータスが「伝送済」に更新されます。伝送操作のステータスの検出には、伝送プロトコルによって返されるステータス(たとえば、HTTPの成功ステータスは200)の解釈が単純に含まれることに注意してください。支払システムは、伝送済支払指図の受信を能動的には認識しません。
次の情報では、伝送プロセス・フロー(F12)内にある支払指図伝送の失敗の解決コンポーネント(C13)について説明します。
支払指図伝送の失敗の解決コンポーネントは、支払指図伝送の失敗の表示および管理が可能なユーザー・インタフェースです。このインタフェースは、支払指図で次の処置をサポートします。
処置 1: 「指図再送」
処置 2: 「伝送失敗の無視」
処置 3: 支払プロセスの終了
この処置では、伝送プログラム・コンポーネント(C12)を再度開始し、支払指図の再送を試行します。
Oracle Payments外で手動で伝送問題を処理することによって、支払指図ステータスを「伝送済」にする必要のある場合に、この処置を実行します。伝送失敗の処理の詳細は、支払指図伝送の失敗の解決を参照してください。
支払指図の終了を決定できます。この処置が実行されると、Oracle Paymentsは支払指図のステータスを「終了」に設定します。Oracle Paymentsは、ソース製品に終了した買掛/未払金文書を通知します。その後、支払指図の各支払に対して、Oracle Paymentsはステータスを「取消済」に設定します。ソース製品は文書のロック解除を行い、そのステータスをリセットして、それらの文書を今後の選択の準備ができている状態にします。
Oracle Paymentsは「Oracle XML Publisher」と統合されて、約束手形や小切手などの支払文書の印刷をサポートします。次の図は、Oracle E-Business Suite内から支払文書を印刷する際に実行されるステップを示しています。
注意: 添付された送金のある支払文書については、送金でサポート可能な明細の定数があります。次のいずれかを指定できます。
オーバーフロー: 許容数を超えた送金明細が、無効になったオーバーフロー文書に印刷されます。
オーバーフローなし: オーバーフローが発生した時点で、支払を分割できます。
Oracle Paymentsは、オーバーフロー文書を作成するまたは作成しないための次のプロシージャをサポートしています。
「Oracle Cash Management」の支払文書設定
オーバーフロー文書を作成するには、添付された送金スタブを選択し、設定文書の数を指定するフィールドに、添付された送金でサポートされる文書の限度数に対する値を入力します。
Oracle Paymentsの支払一件当り最大文書
オーバーフロー文書を作成しないようにするには、「支払プロセス・プロファイルの作成」ページの「支払一件当り最大文書」フィールドで、送金でサポートされる明細の最大数に対する値を指定します。
支払文書の印刷フロー
次の表では、支払文書の印刷フロー(F13)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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プリンタに支払文書をロード | プリンタに支払文書をロードします。支払文書は事前連番付にするか、空白にできます。すなわち、このフロー中に支払および番号が印刷されるセキュリティ・ペーパーです。 支払プロセス・プロファイルによって、支払指図を自動的に印刷したり(支払文書がすでにロードされていると仮定)、プロセスを停止して資金支出ダッシュボードを通じて印刷が開始されるのを待つように、Oracle Paymentsに指示することができます。 |
フォーマット出力ごとに文書を印刷 | 「Oracle XML Publisher」が抽出およびフォーマット操作フローで格納する出力から支払文書を印刷します。 |
正常に印刷されたすべての支払文書を検証 | 支払文書が正常に印刷されていることを確認します。このステップには、印刷処理後にプリンタが紙詰まりによって停止した場合の処置も含まれます。 |
印刷に問題があるかどうか | No: プロセスが完了すると、小切手印刷ステータスの記録フロー(F14)に進みます。 Yes: 印刷で問題が発生し、すべての小切手が正常に印刷されなかった場合、小切手を再印刷します。 |
支払文書の再印刷コンポーネント(C13) | 支払文書の再印刷コンポーネント(C13)は、再印刷の必要な支払文書を指定することによって、支払文書の印刷エラーからの回復を可能にするユーザー・インタフェースです。再印刷する特定の支払または支払の範囲を指示することができます。 |
Oracle Paymentsの指図ごとに文書を印刷 | Oracle Paymentsは、支払文書を再印刷するために、「Oracle XML Publisher」に情報を渡します。 |
Oracle Paymentsは、Oracle E-Business Suite内の文書を印刷したり、Suite外で印刷するためにファイルとして支払指図を出力するように設定できます。Oracle Paymentsが、Oracle E-Business Suite内で印刷するように設定されている場合、即時に指図を印刷するか、印刷が開始されるまで保留にするか詳細な設定を行うことができます。また、支払指図の作成プログラムで、複数の印刷済支払指図が作成される場合、それらの指図すべてを印刷に含めるよう特別な考慮が払われます。次に様々なケースを示します。
次の情報では、小切手印刷フロー(F13)内にある「支払文書の再印刷」コンポーネント(C13)について説明します。
「支払文書の再印刷」コンポーネント(C13)は、支払文書の再印刷が可能なユーザー・インタフェースです。このインタフェースから、再印刷する特定の支払または支払範囲を指示できます。
印刷処理が完了すると、Oracle Paymentsは支払文書のステータスを記録するためのプロセスをサポートします。このプロセスは、支払文書が受取人にリリースされる前に完了されます。次の図は、支払文書の印刷ステータスを記録する際に実行されるステップを示しています。支払文書の印刷ステータスの記録は、支払文書の印刷が完了した後に発生します。
印刷ステータスの記録フロー
次の表では、印刷ステータスの記録フロー(F14)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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すべての支払文書のステータスの決定 | すべての支払文書をレビューし、それらの印刷ステータス(「印刷済」、「破棄済」または「スキップ済」など)を記録できます。 |
すべての支払文書の印刷済ステータスの記録(C14) | Oracle Paymentsはユーザー・インタフェース、「印刷ステータスの記録」コンポーネント(C16)を使用して、支払文書の印刷結果を記録します。 |
支払完了通知 | すべての支払文書の印刷済ステータスが記録されると、Oracle Paymentsはそれらを「確認済」および最終と見なします。この時点で、Oracle Paymentsはソース製品に支払の完了を通知します。ソース製品は、このイベントから「買掛/未払金文書ステータス」を更新できます。 |
「正支払」プログラム | 支払文書が「印刷済」として記録されると、このオプション機能が設定されている場合、「正の支払ファイル」を生成することができます。「正の支払ファイル」は、支払文書によって支払が行われたことを受取人に通知するために、採用企業が支払システムに送信する文書です。 |
次の情報では、小切手印刷ステータスの記録フロー(F14)内にある「印刷ステータスの記録」コンポーネント(C14)について説明します。
「印刷ステータスの記録」コンポーネント(C14)は、印刷済支払文書のステータスの記録が可能なユーザー・インタフェースです。このコンポーネントは、支払文書の在庫が正しく管理されていることを確認する方法を提供します。支払文書の印刷プロセスが完了し、すべての支払文書が「印刷済」、「未印刷(unprinted)」または「損傷(damaged)」のステータスになると、このコンポーネントにアクセスして支払を表示することで、支払文書が受取人に渡される前に印刷ステータスを記録できます。
支払文書在庫の設定に応じて、いくつかのステータスを記録できます。印刷ステータスは次のとおりです。
「発行済」: 支払文書は正しく印刷されました。支払の最終ステータスは「印刷済」になります。
「破棄済」: 支払文書は破棄され、再印刷されることはありません。
「スキップ済」: 支払文書はスキップされ、支払は別の番号で支払文書に印刷されました。
事前連番付支払文書とは、特に文書番号や小切手番号などの情報がすでに印刷されている文書のことです。一部のステータスは、事前連番付小切手在庫に関連していますが、ブランク在庫には関連していません。たとえば、「スキップ済」ステータスは、事前連番付在庫には関連があります。これは、事前連番付支払文書がスキップされると、Oracle Paymentsは次の支払文書の新しい番号を追跡する必要があるからです。
ブランク在庫には、支払文書番号や小切手番号があらかじめ印刷されていません。代わりに、支払詳細と連動した番号が支払文書に印刷されています。正しい番号が支払詳細に付けられているため、「スキップ済」ステータスは、ブランク在庫に印刷されている支払には関連がありません。
Oracle Paymentsは「Oracle XML Publisher」と連動して、「送金通知書」の作成および送信をサポートします。「送金通知書」は第三者受取人それぞれについてのファイルまたは文書で、第一者支払人がその受取人に支払った請求書がリストされます。これは、第一者支払人によって開始されるオプション機能です。
次の図は、支払指図の「送金通知書」のフォーマットおよび送信を行うために、「送金通知書」フロー(F15)で実行されるステップを示しています。
「送金通知書」フロー
次の表では、「送金通知書」フロー(F15)で実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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支払プロファイルからの「送金通知書」の設定の読込み | 支払プロセス・プロファイルは、「送金通知書」が必要かどうかを示す方法を提供します。 |
「送金通知書」が必要かどうか | 支払プロセス・プロファイルで、「送金通知書」は不要と指示されている場合、このフローは完了します。ただし、「送金通知書」が必要な場合は、フローは続行されます。 |
「送信方法」の読込み | 支払プロファイルには、送金送信方法も含まれています。送信方法では、フォーマット済データを受取人に送信する方法を指定します。Oracle Paymentsでサポートされている送信方法には、電子メール、印刷およびFAXがあります。
注意: 実際の支払ファイルの送信は「Oracle XML Publisher」外で発生し、完全に別のプロセスとして管理されます。 |
TCAからの送信アドレスの読込み | 支払方法が決定すると、送信アドレス(適宜に、電子メール・アドレス、FAX番号または郵送先住所)がTrading Community Architecture(TCA)モデルから読み込まれます。 |
抽出XMLメッセージを「Oracle XML Publisher」に渡す | 抽出XMLメッセージは、送金通知のフォーマットのために「Oracle XML Publisher」に送信されます。これは、支払方法およびアドレスに関する情報が含まれる以外は、支払指図内の支払のフォーマット用に送信される抽出と同じです。 |
フォーマット・テンプレートの適用 | 「Oracle XML Publisher」はテンプレートを使用して、XMLメッセージをフォーマットします。Oracle Paymentsは「Oracle XML Publisher」に対して、メッセージに適用するフォーマット・テンプレートを通知します。 |
送金通知のフォーマット、出力の格納および送信 | 「Oracle XML Publisher」は送金通知をフォーマットし、出力を格納します。その後、指定された送信方法を使用して、通知を第三者受取人に送信します。 |
小切手や約束手形を含む支払文書の印刷プロセスを設定するには、「支払設定管理者」職責を選択し、「Oracle Payments設定」リンクから、「支払プロセス・プロファイル」リンクに対応する「タスクに進む」アイコンをクリックして、「支払プロセス・プロファイルの作成」ページにナビゲートします。まず、「処理タイプ」ドロップダウンリストから「印刷済」を選択します。次に、「支払ファイル」オプションに、次のラジオ・ボタンのうちの1つを選択します。
ファイルに送信
プリンタに送信
「ファイルに送信」ラジオ・ボタンを選択すると、支払指図の作成プログラムによりフォーマット済出力ファイルが作成されます。このファイルはOracle E-Business Suite外で印刷されます。
「プリンタに送信」ラジオ・ボタンを選択すると、Oracle Payments内で印刷される小切手や約束手形が作成されます。次に示すような印刷関連の設定オプションを支払プロセス・プロファイルに追加します。
支払指図のフォーマット後、支払ファイルをプリンタに即時に送信するかどうかの選択
注意: 支払指図の作成プログラムは、支払を含む支払指図を作成します。同様に、各支払には、1つまたは複数の買掛/未払金文書が含まれます。各支払指図は、支払システムまたは金融機関に対して受取人への支払方法に関する支払指図を含む支払ファイルです。また、支払指図/支払ファイルはそれぞれ、金融機関の固有の支払基準に基づいてフォーマットされます。
デフォルト・プリンタの選択
デフォルト支払文書の選択
前のオプションで、支払指図の作成プログラムのパラメータのデフォルト設定を行います。
支払指図を即時に印刷しないよう選択し、印刷処理を遅延する場合、印刷用の支払ファイルを手動で発行する必要があります。この手動による発行は、支払文書の印刷ページで行われます。資金支出ダッシュボード、「支払指図」タブの順にナビゲートします。
次の表では、E-Business Suite内で支払指図を印刷する場合の、3つの印刷シナリオとともに、対応するセットアップの設定、印刷ステータス、印刷結果および実行可能な処理について説明します。
シナリオ | 支払プロセス・ プロファイルの 設定: 「支払ファイル」 | 支払プロセス・ プロファイルの 設定: 「フォーマット後 に自動印刷」 | 支払指図ステータス | 印刷結果 | 可能なユーザー介入 |
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単一フォーマット済支払指図のユーザー保留による印刷 | プリンタに送信 | No | フォーマット済 - 印刷の準備 このステータスは、支払指図が正常に作成およびフォーマットされ、印刷の準備ができていることを示しています。 | フォーマット済みで、Oracle Paymentsの支払文書の印刷ページからの印刷の準備ができている単一支払指図。ただし、印刷対象は送信されません。 「支払プロセス・プロファイルの作成」ページの「フォーマット後に自動印刷」オプション(値は「No」)は、支払指図の作成プログラムの「要求の計画: パラメータ」ページにある「すぐに印刷」フィールドにデフォルト設定されます。 | 印刷を開始するには、「資金支払プロセス・ホーム」ページで「処理実行」アイコンをクリックして、支払文書の印刷ページを開きます。 支払指図の作成プログラムの「要求の計画: パラメータ」ページにある「すぐに印刷」フィールドの「No」の値を「Yes」に変更できます。 |
単一フォーマット済支払指図の即時印刷 | プリンタに送信 | Yes | 印刷用に発行済 このステータスは、支払指図がプリンタに送信され、支払の再印刷または印刷ステータスの記録が行われるのを待っている状態を示しています。 | 支払指図はフォーマット後自動的に印刷されます。 「支払プロセス・プロファイルの作成」ページの「フォーマット後に自動印刷」オプション(Yes)は、支払指図の作成プログラムの「要求の計画: パラメータ」ページにある「すぐに印刷」フィールドにデフォルト設定されます。 | 支払指図の作成プログラムの「要求の計画: パラメータ」ページにある「すぐに印刷」フィールドで、「Yes」の値を「No」に変更できます。 |
支払指図の作成プログラムの単一発行から作成された複数の支払指図のシステム保留によるフォーマットおよび印刷 | プリンタに送信 | YesまたはNo | 作成済 - フォーマット準備 このステータスは、最初の支払指図以外のすべてに適用されるもので、支払指図が正常に作成され、フォーマットおよび印刷の準備ができている状態を示しています。 | 最初に、1つ目の支払指図のみが印刷用に(自動またはユーザー保留の場合はユーザー介入により)フォーマットおよび送信されます。これは、「資金支払プロセス・ホーム」ページで1つ目の支払指図の印刷ステータスが記録されるまで、支払指図を印刷予定の支払文書がロックされるためです。印刷用にフォーマット済の1つ目の支払指図のステータスが記録されると、2つ目の支払指図のフォーマットおよび印刷を開始する必要があります。このプロセスは、すべての支払指図がフォーマットおよび印刷されるまで続行されます。 | 2つ目の支払指図のフォーマットおよび印刷を続けて行うには、「資金支払プロセス・ホーム」で「処理実行」アイコンをクリックして、支払文書の印刷ページを開きます。「フォーマットおよび印刷」ボタンをクリックすると、支払文書はロックされ、印刷用に支払の採番、フォーマットおよび発行が行われます。 |
次の表では、E-Business Suite外で支払指図を印刷する場合の、2つの印刷シナリオとともに、対応するセットアップの設定、印刷ステータス、印刷結果および実行可能な処理について説明します。
シナリオ | 支払プロセス・ プロファイルの 設定: 「支払ファイル」 | 支払指図ステータス | 印刷結果 | 可能なユーザー介入 |
---|---|---|---|---|
Oracle外での単一フォーマット済支払指図の印刷 | ファイルに送信 | フォーマット済 「フォーマット済」ステータスにより、支払指図は「資金支払プロセス・ホーム」ページの「保留中の処理」リージョンに移動します。 | システムは、支払指図の作成プログラムの単一実行から単一支払指図を作成します。Oracle Paymentsは支払文書をロックし、支払指図をフォーマットしますが、印刷用には送信しません。 | 文書の印刷ステータスを記録するには、「処理実行」をクリックして、「印刷ステータスの記録」ページを開きます。
重要: Oracle外で印刷する場合でも、文書の印刷ステータスは記録する必要があります。 |
Oracle外での複数の支払指図の印刷 | ファイルに送信 | 作成済 - フォーマット準備 | 1つまたは複数の支払指図が作成されますが、フォーマットはされません。最初に、1つ目の支払指図のみがフォーマットされます。これは、「資金支払プロセス・ホーム」ページで1つ目の支払指図の印刷ステータスが記録されるまで、支払指図を印刷予定の支払文書がロックされるからです。ステータスが記録されると、2つ目の支払指図のフォーマットを開始する必要があります。このプロセスは、すべての支払指図がフォーマットされるまで続行されます。 | 2つ目の支払指図のフォーマットを続けて行うには、「処理実行」アイコンをクリックして、支払文書の印刷ページを開きます。 |
一般的に、標準バッチ「支払プロセス要求」には、支払予定の複数の買掛/未払金文書が含まれます。これらの文書はバッチ・モードで処理されます。最初に、文書が1つまたは複数の支払に作成された後、支払が最終の支出に対して1つまたは複数の支払指図に作成されます。単一支払機能により、Oracle Payablesユーザーは、他の支払、支払プロセス要求または支払指図を介さずに、即時に処理される単一支払を作成できます。
単一支払をOracle Payablesに発行するためには、ユーザーはOracle Payablesにクイック支払を作成する必要があります。クイック支払の詳細は、『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』のクイック支払を使用した請求書の支払に関する項を参照してください。Oracle Payablesユーザーがクイック支払をコミットすると、Oracle Payablesは単一支払要求をOracle Paymentsに発行します。
注意: Oracle Payablesは単一支払APIを呼び出す前に、APIに送信する実際の支払金額を決定するための計算を実行します。標準のバッチ支払プロセスでは、Oracle PaymentsはOracle Payablesを呼び出すためのフックを使用して、源泉徴収や銀行手数料などの特定の計算を実行します。
次の図は、Oracle Payablesでクイック支払が作成される際に、Oracle PayablesとOracle Paymentsとの間でパート1で実行されるステップを示しています。
単一支払フロー: パート 1
次の表は、Oracle Payablesでクイック支払が作成される際に、Oracle PayablesとOracle Paymentsとの間でパート1で実行されるステップについて説明しています。
処理 | 摘要 |
---|---|
APIに送信されたデータを特別なステータスで標準表に格納 | Oracle Paymentsの単一支払APIが呼び出されると、Oracle Paymentsは単一支払に対して「支払プロセス要求」を作成します。Oracle Paymentsは、支払および文書の標準表に、単一支払APIに送信されたすべてのデータを格納します。「即時」のプロセス・タイプが支払および文書に付与されます。このプロセス・タイプにより、支払および文書がOracle Paymentsの他のプロセスに影響されないようにすることができます。
注意: 標準バッチ支払プロセスでは、Oracle Payablesが「支払プロセス要求」を作成し、それをOracle Paymentsに渡します。買掛/未払金文書のみが要求に渡されます。単一支払プロセスでは、Oracle Payablesユーザーが支払を作成し、処理のために支払をOracle Paymentsに渡します。 |
文書および支払での必要なすべての検証処理の実行 | Oracle Paymentsは次のすべての検証を実行します。Oracle Paymentsで、支払およびそれに含まれる請求書が正常に処理されたことが検証されるまで、Oracle Payablesはレコードをコミットしません。 特別単一支払検証の適用: 単一支払の場合にのみ実行する必要のある特定の検証があります。これらの検証は通常、Oracle Payablesによって処理されますが、Oracle Paymentsはこれらの検証を適用して、すべてのデータが有効であることを確認します。 支払方法ベースの文書検証の適用: これらの検証は、文書の支払方法に基づいて、単一支払APIに送信された各文書で実行されます。 支払書式ベースの文書検証の適用: これらの検証は、支払に割り当てられている支払プロセス・プロファイルに基づいて、単一支払APIに送信された各文書で実行されます。 支払検証の適用: 「支払作成」プログラムで支払が作成されると適用される検証です。この場合、支払はすでに作成されていますが、検証は適用する必要があります。 |
検証エラーの取得 | 前のステップで検証エラーが検出された場合、単一支払APIによってエラーは取得されます。エラーは、文書または支払にかかわらず、エラーの原因となったエンティティに関連付けられます。
注意: 標準バッチ支払プロセスでは、エラーの検出された文書のみが検証失敗としてマークされます。単一支払では、エラーのある文書が検出されると、支払のすべての文書が失敗としてマークされます。 |
決定: 検証エラーがあるかどうか | Oracle Paymentsは、文書レベルまたは支払レベルで検証エラーが検出されたかどうかを決定します。 |
No: パート 2へ進む | 検証エラーがない場合、Oracle Paymentsは単一支払フローのパート 2に進みます。 |
Yes: すべてのエラーを返し、Oracle Payments表のデータを削除する | 検証エラーがある場合、Oracle Paymentsは単一支払APIの応答ですべてのエラーを返します。その後、Oracle Payments表に入力されたデータは削除されます。
注意: いずれかの時点で検証に失敗すると、すべてが失敗となり拒否されます。レビューやエラーの修正は、Oracle Paymentsのユーザー・インタフェースではサポートされていません。 |
エラー処理の実行 | Oracle Payablesは、Oracle Paymentsから返されるエラーおよびエラー・メッセージを表示します。 |
レコードをコミットしない | Oracle Paymentsからエラーが返された場合、Oracle Payablesは表のいずれにも支払レコードをコミットしません。Oracle Payablesは選択された請求書を最終的にロック解除し、新しい単一支払または「支払プロセス要求」の選択で使用できるようにします。 |
次の図は、Oracle Payablesでクイック支払が作成される際に、Oracle PayablesとOracle Paymentsとの間でパート2で実行されるステップを示しています。
単一支払フロー: パート 2
次の表は、Oracle Payablesでクイック支払が作成される際に、Oracle PayablesとOracle Paymentsとの間でパート2で実行されるステップについて説明しています。
処理 | 摘要 |
---|---|
特別なプロセス・タイプを使用した支払指図の作成 | 支払レベルで検証エラーが発生しなかった場合、Oracle Paymentsは単一支払の支払指図を作成します。指図は「即時」のプロセス・タイプで作成されます。このプロセス・タイプにより、指図がOracle Paymentsの他のプロセスに影響されないようにすることができます。 |
支払指図検証の適用 | 支払指図が作成されると、指図の支払方法または支払書式にリンクされている指図レベルの検証が適用されます。 |
検証エラーの取得 | 支払指図に検証エラーが検出された場合、単一支払APIの応答にエラーが返されます。 |
決定: 検証エラーがあるかどうか | Oracle Paymentsは、指図レベルで検証エラーが検出されたかどうかを決定します。 |
Yes: すべてのエラーを返し、Oracle Payments表のデータを削除する | 検証エラーがある場合、Oracle Paymentsは単一支払APIの応答にエラーを返します。その後、Oracle Payments表に入力されたデータは削除されます。 |
エラー処理の実行 | Oracle Payablesは、Oracle Paymentsから返されるエラーおよびエラー・メッセージを表示します。 |
レコードをコミットしない | Oracle Paymentsからエラーが返された場合、Oracle Payablesは表のいずれにも支払レコードをコミットしません。Oracle Payablesは選択された請求書を最終的にロック解除し、新しい単一支払または支払プロセス要求の選択で使用できるようにします。この場合、これでプロセスは終了します。 エラーが検出されなかった場合、プロセスは次のステップに進みます。 |
決定: 「印刷済」または「電信」支払指図 | 支払指図の処理タイプが「印刷済」または「電信」かによって、Oracle Paymentsは異なるパスを取得します。 |
「電信」: 抽出およびフォーマット操作の実行 | 支払指図処理タイプが「電信」の場合、標準の抽出およびフォーマット操作が実行されます。 |
すべてのOracle Paymentsデータを更新し、支払を完了にマークする | 単一支払プロセスが正常に完了すると、伝送の実行が即時か遅延かによって、Oracle Paymentsのすべてのデータが適切なステータスに更新されます。たとえば、支払指図ステータスは、伝送設定に応じて、「フォーマット済」または後のステータスに更新されます。 一般的に、Oracle Payablesは、Oracle Paymentsに対して、単一支払を即時完了としてマークするよう指示します。そうした場合、Oracle Paymentsは支払を完了にマークします。それ以外の場合は、Oracle Paymentsは、支払プロセス・プロファイルの設定に従って支払を完了にマークします。 |
成功メッセージの送信 | 書式設定が完了すると、Oracle Paymentsは単一支払APIへの応答でOracle Payablesに成功メッセージを返します。次に示すように、Oracle Paymentsは電信サブフローに進みます。 |
Oracle Payablesのレコードのコミット | Oracle PayablesはOracle Paymentsから成功結果を受信すると、レコードをコミットします。 |
決定: 支払指図の即時印刷オプションがYesかどうか | 支払指図処理タイプが「印刷済」の場合、Oracle Paymentsは支払発行時にOracle Payablesユーザーによって選択されたパラメータを検証し、即時に印刷するか印刷を遅延するかを決定します。 |
No: 抽出およびフォーマット操作の実行 | 支払指図の即時印刷オプションが「No」に設定されている場合、バッチ支払プロセスと同様の方法でプロセスが進みます。ここでは、標準の抽出およびフォーマット操作が実行されます。 |
すべてのOracle Paymentsデータの更新 | 印刷を遅延する場合、単一支払指図は「フォーマット済 - 印刷の準備」のステータスで終了し、バッチ支払指図が表示されるのと同様に、資金支出ダッシュボードに表示されます。その後で、印刷を開始する必要があります。単一支払プロセスが正常に完了すると、印刷に関する支払プロセス・プロファイルの設定に基づいて、Oracle Paymentsのすべてのデータが適切なステータスに更新されます。この場合、支払指図のステータスは「フォーマット済 - 印刷の準備」に更新されます。 一般的に、Oracle Payablesは、Oracle Paymentsに対して、単一支払を即時完了としてマークするよう指示します。その場合、Oracle Paymentsは支払を完了にマークします。それ以外の場合は、資金支出ダッシュボードを通じて印刷が完了した後、Oracle Paymentsは支払を完了にマークします。 |
成功メッセージの送信 | 書式設定が完了すると、Oracle Paymentsは単一支払APIへの応答でOracle Payablesに成功メッセージを返します。 |
Oracle Payablesのレコードのコミット | Oracle PayablesはOracle Paymentsから成功結果を受信すると、レコードをコミットします。 |
Yes: 抽出およびフォーマット操作の実行 | 支払指図の即時印刷オプションが「Yes」に設定されている場合、プロセスは追加のステップを実行する必要があります。1つ目は、標準の抽出およびフォーマット操作の実行です。 |
支払文書の採番の実行 | 次に、Oracle Paymentsは支払文書の採番を実行します。この採番はバッチ処理と同様で、設定およびオーバーフロー文書を実際の支払と組み合せて、印刷に必要な買掛/未払金文書の数を計算します。支払文書は、支払検証プロセスの一部として使用するためにすでにロックされていることに注意してください。 |
すべてのOracle Paymentsデータの更新 | 印刷に関する支払プロセス・プロファイルの設定に基づいて、Oracle Paymentsのデータは適切なステータスに更新されます。たとえば、支払指図ステータスは「印刷済」に更新されます。 また、Oracle Paymentsは支払を完了としてマークします。 |
成功メッセージの送信: 印刷に必要な支払文書の数を含む | 単一支払APIはOracle Payablesに成功メッセージを返します。即時印刷の場合、APIは印刷も必要な支払文書の数も返します。このメッセージにより、Oracle Payablesユーザーは、単一支払発行時に入力した紙文書番号が支払完了時に変更された理由を理解できます。 また、単一支払APIは、支払で使用された実際の紙文書番号も返します。Oracle Payablesまたはその他のソース製品は、独自の表に支払を格納する場合、その番号を使用する必要があります。 |
メッセージの印刷に必要な支払文書数の表示 | Oracle Payablesは、Oracle Payablesユーザーに印刷に必要な文書数を通知するメッセージを表示します。プリンタに適切な数の支払文書がロードされていない場合、印刷を開始する前にロードすることができます。 |
Oracle Payables表のレコードのコミット | Oracle PayablesはOracle Paymentsから成功結果を受信すると、レコードをコミットします。 |
印刷コマンドの「Oracle XML Publisher」への送信 | Oracle PaymentsはOracle Payablesに成功メッセージを送信した後、印刷コマンドを「Oracle XML Publisher」に送信し、フォーマット済支払を印刷します。 |
次の図は、電信単一支払の電信サブフローで実行されるステップを示しています。
電信サブフロー
次の表では、電信単一支払の電信サブフローで実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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決定: 指図が即時ファイル伝送に設定されているかどうか | Oracle Paymentsは、指図のプロファイルが支払システムに支払指図を伝送するよう設定されているかどうか、および単一支払発行時にOracle Payablesユーザーによって提供されたパラメータがOracle Paymentsに対して、指図を即時に伝送するよう指示しているかどうかを確認します。 |
Yes: 伝送操作の即時実行 | 伝送が設定されている場合、Oracle Paymentsは、資金支出伝送プロセス・フロー(F12)と同様に、伝送操作を即時に実行します。 |
No: 単一支払の特別処理の終了 | 伝送が有効でない場合、必要な処理はなく、単一支払に必要な特別処理はこれで終了します。この場合、伝送は資金支出伝送プロセス・フロー(F12)で指定されているように処理されます。支払プロセス・プロファイルでファイルに支払指図を出力するよう設定されている場合は、そのように実行されます。伝送が遅延される場合、資金支出ダッシュボードを通じて伝送を開始する必要があります。 |
次の図は、Oracle Payablesユーザーが単一支払の再発行を選択した場合に、Oracle PayablesおよびOracle Payments間で実行されるステップを示しています。
Payablesの無効化および再発行フロー
次の表では、単一支払の再発行のために、Oracle Payablesの無効化および再発行フローで実行されるステップについて説明します。
処理 | 摘要 |
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支払ウィンドウのオープンおよび支払への再印刷の問合せ | 再印刷を支払に問い合せることによって、再印刷処理が開始されます。 |
処理ウィンドウのオープンおよび再発行オプションの選択 | Oracle Payablesユーザーが支払に再印刷を問い合せると、Oracle Payablesプロシージャに従って、支払を再発行し、紙文書番号を指定できます。支払を再発行するユーザーの処理には制限のある場合があります。Oracle Payablesの単一支払の再発行および関連する制限の詳細は、『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』単一支払の作成に関する項を参照してください。 |
紙文書番号検証APIの呼出し | Oracle Payablesユーザーが紙文書番号を変更する場合、Oracle PayablesはOracle Paymentsに対して、紙文書番号検証APIを実行してその結果をOracle Payablesに返すよう指示します。ユーザーが紙文書番号を変更するたびに、この処理が行われます。 |
支払プロセス・プロファイル設定からのプリンタ値のデフォルト設定 | Oracle Payablesユーザーが印刷を選択している場合、Oracle Payablesは、既存の支払の支払プロセス・プロファイルから、「プリンタ」フィールドに値をデフォルト設定します。 |
OKの選択/処理のコミット | Oracle Payablesユーザーは入力したデータを確認し、支払をコミットします。 |
既存の支払の無効化および無効支払APIの呼出し | Oracle Payablesは既存の支払を無効化し、無効支払APIを呼び出すことによって、Oracle Paymentsに無効化された支払を通知します。 |
支払の無効化 | Oracle PaymentsはOracle Payablesから無効化された支払の通知を受信すると、データ・モデルでその支払を無効化します。 |
単一支払APIの呼出し | Oracle Payablesは元の支払を無効化すると、Oracle Paymentsの単一支払APIを呼び出します。これは、最初の支払を発行するのに使用したAPIと同じです。 |
一部の例では、ソース製品のユーザーが支払を手動で発行する場合があります。たとえば、Payables事務員が小切手を切って受取人に手渡す場合です。その場合、支払を記録し計上する必要があります。ソース製品はOracle Paymentsを呼び出し、手動支払を記録します。支払に対して、処理、伝送または印刷は実行されません。手動支払はOracle Paymentsの資金支出ダッシュボードで表示することができます。