Oracle E-Business Suite Extensions for Oracle Endecaインテグレーションおよびシステム管理ガイド リリース12.2 V4 E51765-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、次のトピックについて説明します。
Oracle Receivables Extensions for Oracle Endecaを使用すると、組織および関連エンティティにおける取引詳細をすばやく検索およびフィルタできます。
ReceivablesのEndecaページを使用すると、キー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)、パフォーマンス評価メトリック、チャート、グラフおよび表を使用してデータをレビューおよび分析できます。
検索はReceivablesのページおよびEndeca Information Discovery (EID)設計ツールを使用して行うことができます。これらのページはEID環境でホストされており、EBSの新しいコンテナ・ページから呼び出されます。Oracle Receivablesでは、次のページでEndeca Information Discovery統合を使用した検索機能が有効になります。
取引概要: 「取引概要」ページには、未回収売掛金取引および関連するキー・メトリックの概要が表示されます。個別の取引詳細をフィルタおよび表示して、個別の取引または複数の取引に対して支払、印刷、係争の開始といった適切な措置を講じることができます。
係争: 「係争」ページでは、組織内の係争フローを分析し、注意およびさらなる調査が必要な特定の係争事由を識別して、係争メカニズムを悪用して支払を遅延している顧客を識別できます。「係争」ページでは、特定の係争に簡単にアクセスして調査を行い、場合によっては取り消すことができます。
この章では、Oracle Receivables Extensions for Oracle Endecaアプリケーションを使用するために、Endeca Information Discovery (EID)をOracle E-Business Suiteリリース12.2.2.4に統合する際に必要な製品固有の詳細について説明します。これは、『Installing Oracle E-Business Suite Extensions for Oracle Endeca, Release 12.2 V4』(Doc ID: 1574273.1)で提供されている情報を補足するものです。インストールを開始する前に、このドキュメントをお読みになって要件を確認してください。
「未処理売掛/未収金概要」ページには、未回収売掛金取引および関連するキー・メトリックの概要が表示されます。「未処理売掛/未収金概要」ページは2つあります。
「未処理売掛/未収金概要」ページ(内部): 内部のユーザー(回収担当、会計主任、営業サポートなど)のニーズに対応しています。
「未処理売掛/未収金概要」ページ(外部): 個別の取引に簡単にアクセスして特定の処理を実行する必要がある外部の顧客のニーズに対応しています。
2つのページの構造は同じですが、ガイド付きナビゲーション、キー・メトリックおよび関連するグラフをサポートするために利用できる属性のリスト、および取引リストと詳細のリージョンに表示される取引詳細が異なります。この違いはユーザーの特定のビジネス・ニーズに対応するもので、これにより、分析および関連するタスクを効率的に行うことができます。
「未処理売掛/未収金概要」ページから特定の処理を直接実行するか、必要な処理を実行する前にコアiReceivablesアプリケーションにナビゲートしてさらに調査できます。これは、取引リスト表の特定の取引に関連付けられている処理アイコンとリンク、複数選択した取引に適用できる処理メニュー項目、または個別の取引属性に関連付けられているリンクから行うことができます。「未処理売掛/未収金概要」ページの表示を次に示します。
i売掛/未収金職責から、「未処理売掛/未収金概要」ページにナビゲートします。
(N)「iReceivables 2.0内部」→「未処理売掛/未収金概要」
「未処理売掛/未収金概要」ページでは、メトリック、チャート、グラフおよび表などの表示ツールを使用して未処理売掛/未収金に関して問題のある領域を表示および分析できます。Endecaの「未処理売掛/未収金概要」ページのリージョンおよびコンポーネントを次に示します。
リージョン | コンポーネント |
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アラート | アラートは、すぐに注意を払う必要がある特定のアカウントまたは取引のサブセットに注意を促します。アラートはビジネス要件に基づいてカスタマイズできます。 |
ガイド付きナビゲーション | 「ガイド付きナビゲーション」コンポーネントを使用することで、属性グループを使用してデータをフィルタできます。次の属性グループを拡張すると、属性名を表示および選択できます。
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タスク・メトリック(メトリック・バー)
注意: メトリック・コンポーネントは色分けされ、警告および健全性がハイライトされます。 - 赤色: 重大な警告状態 - 黄色: 警告状態 - 緑色: 良好 |
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取引リスト(結果表) | 取引リスト(結果表)
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取引詳細(クロス・タブ) | 取引詳細(クロス・タブ)
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グラフ | 未処理残高年齢調べ(円グラフ) 支払遅延残高別上位10顧客(棒グラフ)
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「未処理売掛/未収金概要」ページ(外部)は、売掛金残高を消し込む責任がある外部顧客、または個別の取引にすばやくアクセスして特定の処理を行う必要がある外部顧客の要件に対応しています。「未処理売掛/未収金概要」(外部)ページの表示を次に示します。
iReceivables勘定管理職責から、「未処理売掛/未収金概要」ページにナビゲートします。
(N)「iReceivables勘定管理」→「未処理売掛/未収金概要」
「未処理売掛/未収金概要」ページ(外部)のリージョンおよびコンポーネントを次に示します。
リージョン | コンポーネント |
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アラート | アラートは、即座に調査して対処する必要がある、アカウントに関連する潜在的な問題がある部分(多すぎる支払遅延売掛金取引、数日以内に失われる可能性がある割引など)に対する注意を促します。 |
ガイド付きナビゲーション | 「ガイド付きナビゲーション」コンポーネントを使用することで、属性グループを使用してデータをフィルタできます。次の属性グループを拡張すると、属性名を表示および選択できます。
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タスク・メトリック(メトリック・バー)
注意: メトリック・コンポーネントは色分けされ、警告および健全性がハイライトされます。 - 赤色: 重大な警告状態 - 黄色: 警告状態 - 緑色: 良好 |
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取引リスト(結果表) | 取引リスト(結果表)
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取引詳細(クロス・タブ) | 取引詳細(クロス・タブ)
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グラフ(リージョン) | 未処理残高年齢調べ(円グラフ) 係争リスト(クロス・タブ)
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「係争概要」ページでは、組織内の係争フローを分析し、細心の注意およびさらなる調査が必要な特定の係争事由、および係争メカニズムを悪用して支払を遅延している顧客を識別できます。「係争概要」ページを使用すると、特定の係争にすばやくアクセスし、調査して対処することもできます。「係争概要」ページの表示を次に示します。
i売掛/未収金職責から、「係争概要」ページにナビゲートします。
(N)「iReceivables 2.0内部」→「係争概要」
リージョン | コンポーネント |
---|---|
アラート | アラートは、すぐに注意を払う必要がある特定のアカウントまたは取引のサブセット(最近作成された係争など)に注意を促します。アラートはビジネス要件に基づいてカスタマイズできます。 |
ガイド付きナビゲーション | 「ガイド付きナビゲーション」コンポーネントを使用することで、属性グループを使用してデータをフィルタできます。次の属性グループを拡張すると、属性名を表示および選択できます。
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係争メトリック(メトリック・バー)
注意: メトリック・コンポーネントは色分けされ、警告および健全性がハイライトされます。 - 赤色: 重大な警告状態 - 黄色: 警告状態 - 緑色: 良好 |
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係争事由(タグ・クラウド) | 係争事由トップ10のタグ・クラウド・コンポーネント
注意: 「係争事由」タグ・クラウド・コンポーネントには、発生頻度トップ10の係争事由が表示されます。 |
係争リスト(結果表) | 係争リスト(結果表)
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係争詳細(クロス・タブ) | 係争詳細(クロス・タブ)
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グラフ・リージョン | 係争事由別係争(円グラフ)
注意: このチャートでは係争全体が係争事由別に編成されて表示され、数が多い特定の係争の原因となっている製品品質、出荷チャネル、またはその他の領域での潜在的なシステム上の問題を識別できます。
係争数別上位10顧客(棒グラフ) 注意: このチャートは最も係争が多い顧客トップ10を表しており、「係争ステータス」(顧客ごとの承認された係争と否認された係争の相対数の分析)または「係争事由」(係争が開始されることになった問題の理解)で情報を区分できます。
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『Installing Oracle E-Business Suite Extensions for Oracle Endeca, Release 12.2 V4』(Doc ID: 1574273.1)で説明されているとおりにインストールと一般的な構成を行った後は、Oracle Receivablesアプリケーションを構成および設定する必要があります。
Oracle Receivables Extensions for Oracle Endecaを設定するには、次の手順を実行する必要があります。
UMXロールを割り当て、アクセス権限付与を更新して、アクセス管理を設定します。
Cloverサーバーでフル・ロード・グラフを実行し、すべての取引データおよび係争データをインポートします。
Cloverサーバーでスケジュールを設定し、増分ロード・グラフおよび日次ロード・グラフを実行します。
プロファイル・オプションを設定します。
Oracle ReceivablesアプリケーションのためのOracle E-Business SuiteとEIDの統合の一部として、次のUMXロールが提供されています。
UMXロール | 内部コード名 |
---|---|
OIR Endeca内部ロール | UMX|ARI_INT_ENDECA_ACCESS_ROLE |
OIR Endeca外部ロール | UMX|ARI_EXT_ENDECA_ACCESS_ROLE |
新しいUMXロール「OIR Endeca内部ロール」(内部コード名: UMX|ARI_INT_ENDECA_ACCESS_ROLE)を内部ユーザーの売掛/未収金職責に追加して、Endecaメニューを有効にする必要があります。カスタム職責を使用してiReceivablesにアクセスする外部ユーザーに「OIR Endeca外部ロール」(内部コード名: UMX|ARI_EXT_ENDECA_ACCESS_ROLE)を追加して、Endecaメニューをそのカスタム職責に対して有効にします。これらのUMXロールを職責に割り当てる必要があります。UMXロールがiReceivables情報ポータルに割り当てられると、Endecaページが表示されます。
複数の職責を持つEndeca関連のロールを使用する場合は、各職責に対応するセキュリティ・コンテキストを持つ付与が追加で必要になります。付与は、ロールを職責に追加するときでなくても、別個の処理として対象となるロールに追加できます。
内部および外部の「未処理売掛/未収金概要」ページには慎重な扱いが必要な情報が表示されるため、Receivablesでは権限セット、付与および職責が別々に用意されています。Receivablesの権限セット、付与および職責を次に示します。
権限セット | 内部コード名 |
---|---|
OIR Endeca内部アクセス権限セット | OIR_ENDECA_INT_ACCESS_PS |
OIR Endeca外部アクセス権限セット | OIR_ENDECA_EXT_ACCESS_PS |
付与 | 内部コード名 |
---|---|
OIR内部アクセス付与 | OIR_ENDECA_INT_ACCESS_GRANT |
OIR外部アクセス付与 | OIR_ENDECA_EXT_ACCESS_GRANT |
職責 | 機能名 |
---|---|
iReceivables 2.0内部 | ARI_INTERNAL |
iReceivables勘定管理 | ARI_EXTERNAL |
次の手順を実行して、Oracle E-Business Suite (EBS)のEndecaメニューを有効にします。
UMXロールを職責に割り当てます。
OIR_ENDECA_INT_ACCESS_GRANT (OIR内部アクセス付与)を更新します。
OIR_ENDECA_EXT_ACCESS_GRANT (OIR外部アクセス付与)を更新します。
UMXロールおよび付与の割当てについては、『Installing Oracle E-Business Suite Extensions for Oracle Endeca, Release 12.2 V4』(Doc ID: 1574273.1)の付録Cを参照してください。
Endeca内のClover ETLにより、Receivablesビューの問合せが行われ、EndecaのReceivablesデータ・ストアへのフル・データ・ロードが実行されます。最初のデータ・ロードを実行した後は、フル・データ・ロード、増分データ・ロードおよび日次ロードを必要に応じて実行できます。増分データ・ロードでは、最後にロードが実行された後にEBSで更新されたEndecaデータ・ストア内のすべてのレコードが更新されます。日次ロードでは、年齢調べバケットおよび割引が計算されます。Endecaデータ・ストアにデータがロードされた後は、Receivables Extensions for Oracle Endecaのページで問合せおよび表示が可能です。
Endecaデータ・ストアのReceivablesデータ・ソース
EndecaのReceivablesデータ・ストアには3つのデータ・ソースが定義されており、Receivables Extensions for Oracle Endecaの各種ページのデータを問い合せるために使用されます。これらのデータ・ソースには次のものがあります。
ar: このデータ・ソースは、次のデータ・ソースの親データ・ソースです。
ar-oirtrx: このデータ・ソースは、内部および外部の「未処理売掛/未収金概要」ページのデータを問い合せます。
ar-oirdspt: このデータ・ソースは、「係争概要」ページのデータを問い合せます。
Endeca検索の初期データのアップロードは、『Installing Oracle E-Business Suite Extensions for Oracle Endeca, Release 12.2 V4』(Doc ID: 1574273.1)で説明されているとおりにフル・グラフが実行されたときに完了します。完全リフレッシュを実行すると、Endecaからすべてのデータが削除され、E-Business Suiteシステムから抽出した全データが再移入されます。増分リフレッシュの場合は、組織の要件に応じて、E-Business SuiteからEndecaデータをリフレッシュする頻度を決定する必要があります。日次ロード・グラフを実行して、年齢調べバケットおよび割引を計算します。
注意: 増分リフレッシュを実行するまで、Endeca Receivablesページに変更は反映されません。このため、頻繁に更新が行われるように増分ロードおよび日次ロードをスケジュールすることをお薦めします。通常、これらの処理はすぐに終わります。フル・ロードは終了するまでに時間がかかり、例外が発生した場合(データの破損、年齢調べバケット・プロファイルの変更など)を除き、実装後に実行する必要はありません。
IntegratorサーバーでETLをスケジュールするには、次の手順を実行します。
Cloverログインを使用してIntegratorサーバーにログインします。
「Scheduling」タブをクリックします。
「New Schedule」リンクを選択します。
スケジューラの説明を入力します。
「Type」として「Periodic」を選択します。
「Periodicity」として「by interval」を選択します。
「Not active before date/time」フィールドに開始日時を入力します。
「Not active after date/time」フィールドに終了日時を入力します。
「Interval (minutes)」フィールドに値を入力します。
「Fire misfired event as soon as possible」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。
「Task Type」リストから「Start a graph」を選択します。
実行をスケジュールするグラフ(つまり、Full.grf、Incremental.grfおよびDaily.grf)を選択します。
「Create」をクリックしてスケジューラを設定します。
Receivablesによって提供されているフル・ロード、増分ロードおよび日次ロードのグラフを実行することにより、Receivablesデータ・ストアにデータをロードできます。
Receivablesデータ・ストアにデータをロードするには、次の手順を実行します。
EID IntegratorサーバーのURLを使用し、サンドボックス・ページにナビゲートしてReceivablesの下のグラフ・ノードを拡張します。
データをロードするグラフには次のものがあります。
LoadDataFull.grf: このグラフは、既存のすべてのデータを削除し、データ・ストアを初期化して、すべてのデータをReceivablesデータ・ストアにロードします。
LoadDataIncr.grf: このグラフは、更新されたデータおよび新しいデータをロードし、最後のフル・ロードまたは増分ロードが処理された後にクローズされたレコードまたは未完了のレコードを削除します。このグラフの目的は、Endecaデータ・ストアとデータベースを同期化することです。ビジネス要件に応じて、このグラフを頻繁に(数分ごとに)実行することをお薦めします。
LoadDataDaily.grf: このグラフは、データの年齢調べバケットおよび割引の情報を更新します。これらのフィールド値は更新されずに日ごとに変化するため、増分ロードを使用してアップロードできません。このグラフは毎日深夜に1回実行することをお薦めします。
次のプロファイル・オプションを設定する必要があります。
プロファイル・オプション名 | 摘要 |
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OIR: 年齢調べバケット | このサイト・レベルのプロファイルは、「未処理売掛/未収金概要」ページのOracle Receivablesの年齢調べバケットを再使用します。 |
OIR: この日数より古い取引をフィルタ | このサイト・レベルのプロファイルは、「係争概要」ページのOracle Receivablesの係争期間を再使用します。 |
ReceivablesデータをEndecaデータ・ストアにロードするために、次のビューがEndecaのETLレイヤーで使用されます。
ビュー名 | 目的 |
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ARI_EID_TRX_V | AR支払計画およびその他の参照表から取引データをロードします。請求書、クレジット・メモ、デビット・メモ、チャージバック、預入および約定金額の属性を問い合せます。 |
ARI_EID_CMREQ_V | クレジット・メモ要求に関連する情報(取引番号、与信要求番号、要求額、要求日など)をロードします。 |
Endeca Receivables統合には、次の新しいユーザー・メニューおよび職責機能が含まれています。
メニュー
ユーザー機能名 | 機能名 |
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OIR Endeca検索ページ | ARI_ENDECA_SEARCH |
OIR Endeca係争ホーム・ページ | ARI_ENDECA_DISPUTE_HOME_PG |
iReceivables 2.0内部 | ARI_MENU_INTERNAL |
iReceivables勘定管理 | ARI_MENU_EXTERNAL |
職責
ユーザー機能名 | 機能名 |
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iReceivables 2.0内部 | ARI_INTERNAL |
iReceivables勘定管理 | ARI_EXTERNAL |
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