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Oracle Applicationsシステム管理者ガイド - メンテナンス
リリース12
E05662-01
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Oracle Applications Managerによるパッチ適用と保守

パッチと保守ツール

Oracle Applications Managerには、パッチ管理に役立ついくつかの機能が用意されています。OAMを使用すると、ミニパック、メンテナンス・パック、マージ・パッチに含まれている個別パッチを含め、システムに適用されているパッチを容易に特定できます。システム上のパッチ済ファイルを検査して、指定のファイルが変更されたすべてのパッチを検索することもできます。OAMでは、適用されたパッチごとに、個別パッチ・ドライバで実行された処理を表示できます。

「Patch Wizard」では、お使いのOracle E-Business Suiteシステム用のパッチが推奨されます。ウィザードではOracleからダウンロードしたパッチ・データを指定システムに対して分析し、作業環境に基づいてパッチを推奨します。パッチを個別に分析してシステムで不足している前提条件を識別し、パッチがシステムに与える影響をアプリケーション、ファイルおよびその他の領域の面から示すこともできます。また、Oracleから複数のパッチをダウンロードし、それらを1つのパッチにマージすることもできます。

Oracle Applications Managerを使用して、DBA(AD)ユーティリティの現在および過去の実行をモニターすることもできます。

必要な保守の予定を作成するために、「Manage Downtime」機能を使用できます。停止時間の予定を作成するとすぐに、次にシステムを使用できない期間が通知されます。予定停止時間の間、Oracle E-Business Suiteは使用できませんが、特定のユーザーはOracle Applications Managerにログインして保守アクティビティをモニターできます。

パッチ影響分析

「Patch Impact Analysis」ページには、パッチをシステムに適用した場合の影響が表示されます。

このページの詳細は、『Oracle Applicationsメンテナンス・ユーティリティ』のパッチ影響分析(AD)に関する項を参照してください。

制限モードにおける停止時間の管理

制限モード

制限モードでは、特別なURLを介したOAMへのログインと限定的な機能セットへのアクセスが許可されるのは、有効なデータベース・ユーザーのみです。データベース・ロールAD_MONITOR_ROLEには、制限モード機能に必要なすべてのデータベース・オブジェクトへのアクセス権が付与されます。ただし、有効なデータベース・ユーザーであってもAD_MONITOR_ROLEを付与されていない場合は、このユーザーがアクセス権を持つデータベース・オブジェクトに基づいてOAM機能へのアクセスがさらに制限されます。進行中のADユーティリティをモニターする機能にのみアクセスできます。

制限モードの実装方法

  1. システム停止時間の予定を作成し、間近な停止時間をエンド・ユーザーに通知します。停止時間の予定作成にはOAMを使用します。「停止時間予定の管理: 概要」を参照してください。

  2. パッチ適用の進行状況をモニターするために必要な一時的設定ステップを完了します。

    1. OAMのAutoConfigエディタを使用して変数<s_trusted_admin_client_nodes>を編集し、制限モードのOAMにアクセスできるホストのリストを挿入します。AutoConfigを実行して、新規設定が有効になっていることを確認します。

    2. 次のコマンドを使用してad_monitorユーザー・アカウントのロックを解除し、パスワードを設定して、モニター対象のユーザー・アカウントが使用可能になっていることを確認します。

      alter user ad_monitor account unlock;

      次に、SQL*Plusにユーザーad_monitorとしてログインします。デフォルトのパスワードはlizardです。このパスワードを再設定します。

  3. すべてのOracle Applicationsサービスを停止します。

    Apacheおよび他のすべてのOracle Applicationsサービスを停止します。次のように、標準ADスクリプトを使用します。

    adstpall.sh <user>/<password>

  4. システムの保守モードを有効化します。

    そのためには、adadminを実行してオプション5「=> Change Maintenance Mode」(保守モードの変更)を選択し、「=> 1. Enable Maintenance Mode」(保守モードの有効化)を選択します。

  5. スクリプトadaprstctlを使用してOAMを制限モードで再起動し、パッチ適用の進行状況をモニターします。

    adaprstctl.sh start

    このスクリプトは$COMMON_TOP/admin/scripts/<context name>にあります。

  6. パッチの適用を開始します。

    adpatch (hotpatch=n)を実行します。

  7. パッチ適用の進行状況をモニターするには、OAM制限モードのURL(http://[host]:[port]/servlets/weboamLocal/oam/oamLogin)を使用してOAMを制限モードで起動します。

  8. 新規パスワードを使用しad_monitorとしてログインします。

  9. これでOAMは制限モードになりました。「Site Map」の「Maintenance」タブでパッチ適用ユーティリティにアクセスできます。つまり、「Site Map」>「Maintenance, Patching and Utilities」>「Timing Reports」の順にナビゲートします。

  10. パッチの完了時に、OAMの予定停止時間が終了したことを確認します。

    制限モードのOAMから「Site Map」>「Maintenance」>「Patching and Utilities」>「Manage Downtime Schedules」の順にナビゲートして「Select」ボタンをクリックします。

  11. Oracle Applicationsシステムを通常モードに設定します。

    adadminを実行してオプション5「=> Change Maintenance Mode」(保守モードの変更)を選択し、「=> 2. Disable Maintenance Mode」(保守モードの無効化)を選択します。

  12. 制限モードのApacheを停止します。

    adaprstctl.sh stop

  13. すべてのサービスを再開します。

    adstrtall.sh <user/password>

AutoConfigおよびADスクリプトの詳細は、『Maintaining Oracle Applications Documentation Set』を参照してください。

停止時間予定の管理: 概要

ナビゲーション: 「Site Map」>「Maintenance」>「Manage Downtime Schedules」(「Patching and Utilities」の下)

次の各ページを使用して、保守のための停止時間を管理します。

Scheduled Downtime

このリージョンには、将来予定されている停止時間期間が表示されます。

Previous Downtimes

このリージョンには、前に予定されていた停止時間期間が表示されます。これには、予定開始時刻より前に取り消された停止時間期間が含まれます。

Schedule Downtime

このページを使用して、停止時間の予定とメッセージを設定します。

Downtime

システムの停止中に「Scheduled Downtime Details」画面を表示すると、この情報が表示されます。

次の情報を入力します。

Warning

停止時間が実際に始まる前に、ユーザーに対して警告情報が表示されます。次の情報を入力します。

停止時間詳細

ナビゲーション: 「Site Map」>「Maintenance」>「Manage Downtime Schedules」(「Patching and Utilities」の下)>[選択した停止時間の]「Details」

このページには、停止時間の予定作成時に入力した詳細が表示されます。進行中にノートを追加できます。

Oracle Applications Managerでのパージ

ナビゲーション: 「Site Map」>「Maintenance」>「(Critical Activities)Setup and Monitor」

「Purge」プログラムを使用すると、Oracle Applicationsシステムに格納されている一時的データの量を削減できます。不要なデータを定期的にパージすると、次の効果があります。

Oracle Applicationsでは、複数のコンカレント・プログラムがパージ・プログラムとして定義されています。「Setup link」にナビゲートして、これらのプログラムを「Critical Activities」に追加できます。その後、「Critical Activities Monitor」リンクからこれらの機能を実行できます。