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Oracle Financialsインプリメンテーション・ガイド
リリース12
E05604-01
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概要

この章の内容は、次のとおりです。

概要

Oracle E-Business Suiteはビジネス・アプリケーションの統合セットであり、フロント・オフィス業務およびバック・オフィス業務の両方にまたがるビジネス処理フロー全体を連結および自動化し、グローバル企業のニーズに対応します。Oracle E-Business Suiteの製品は相互に関連して動作するように設計されているため、ユーザーは、アプリケーション全体で共通の設定データを共有することで設定処理を合理化できます。

実装に関する考慮事項

E-Business Suiteの実装は多数の要素に依存します。ユーザーはその業種やビジネス・ニーズに基づいて設定を考慮します。実装時に次のような要素に対応することで、法的処理および遵守処理を最適化できます。

インプリメンテーション・ガイド

Oracle E-Business Suiteの実装に役立つインプリメンテーション・ガイドのセットが提供されています。このガイド(『Oracle Financialsインプリメンテーション・ガイド』)は、このセットのスタート・ガイドの役割を果たします。このガイドを他のインプリメンテーション・ガイドや使用している製品固有のインプリメンテーション・ガイドとともに利用することで、組織を効率的に表し、ビジネス処理およびビジネス・フローを実行できるようにOracle Financialsを設定できます。

相互に関連するガイド

E-Business Suiteを設定するときは、複数組織機能を使用して、各国の取引規約に関する遵守事項、および従業員やプロセスに関するデータへのアクセス権を定義します。大量の報告および財務分析アクセス権の定義にはOracle General Ledgerを使用します。グループの報告遵守事項の定義にはOracle Subledger Accountingを使用します。法的エンティティは、個別または全体で、その遵守と報告に責任があります。法的エンティティはまとまって、ローカルと社内の両方の会計報告、遵守およびセキュリティ・アクセス権を制御します。これらのガイドで説明する機能は、遵守と報告の制御の実装、および中央管理の直接的な方法による組織の処理計画の実装を管理できるように設計されています。

Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド

『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』を使用すると、会計エンティティ(個別の会社または1つの会社として処理可能な複数の会社のグループなど)の経理を設定できます。Oracle Subledger Accountingは、会社の詳細な会計を自動化します。現地通貨、連結先会社の通貨、およびビジネスで指示される他の通貨を使用して、各国の制限または連結先会社の会計原則(あるいはその両方)に従って会計を設定できます。

Oracle General Ledgerインプリメンテーション・ガイド

『Oracle General Ledgerインプリメンテーション・ガイド』を使用すると、会計エンティティ(個別の会社または1つの会社として処理可能なグループなど)に関する元帳を設定できます。管理目的やニーズに基づいた意思決定目的で、そのエンティティを外部で会計処理できます。このガイドは、元帳内の貸借一致レポート単位の作成、およびコスト・センターなどの他のビジネス単位の作成に対応しています。勘定体系の設計と実装やカレンダの設定方法について説明しています。また、管理や報告を容易にするために元帳を元帳セットにグループ化する方法、および複数の元帳を使用して業務全体の様々なビューを取得する方法に関する項もあります。

Oracle Applications Multiple Organizations Implementation Guide

『Oracle Applications Multiple Organizations Implementation Guide』を使用すると、実際の組織を表すシステム組織を設定できます。これらの組織では、相互に明確に区別されている組織ストアーで補助元帳の文書が保守され、組織別に参照データが分類され、補助元帳文書にアクセスする際のセキュリティの基礎が提供されます。

Oracle Paymentsインプリメンテーション・ガイド

このガイドでは、Oracle Paymentsが、Oracle E-Business Suiteの中央の支払エンジンとして様々な取引をどのように処理するかを説明します。取引には、Oracle Payablesの請求書支払、Oracle Cash Managementの銀行口座振替、Oracle Receivablesのクレジット・カードや銀行口座に対する精算などがあります。また、入金処理と支払処理(それぞれ資金取得と資金支出とも呼ばれます)のために、Oracle Paymentsが金融機関および支払システムとどのように統合されているかについても説明しています。さらに、実装者に対しては、Oracle Paymentsの実装計画方法、構成方法、設定方法、取引のテスト方法、および外部支払システムとともに使用する方法を説明します。

Oracle Cash Managementユーザーズ・ガイド

このガイドでは、Oracle Cash Managementを設定および使用して、入金を決済し、銀行取引明細書を未処理の残高や取引と調整する方法を説明します。また、資金サイクルを効率的に管理する方法についても説明します。包括的な銀行勘定調整および柔軟な資金予測が提供されます。

Oracle E-Business Tax Implementation Guide

このガイドでは、E-Business Tax税金エンジンの概要を示し、E-Business Taxを設定および使用するために他のアプリケーションで完了する必要がある実装ステップについて説明します。また、国固有の税金要件の詳細な設定例も含まれています。

Oracle Human Resources Management Systems Implementation Guide

企業でOracle HRMSを正常に実装するために実行する必要がある設定手順について記載されています。

会計設定マネージャ

会計設定マネージャを使用して、法的エンティティ、元帳、会計基準、報告通貨および会社間取引を管理します。ユーザーは、個別の法的エンティティまたは1つのエンティティとして動作する複数の法的エンティティのグループを作成し、主要元帳を割り当てることができます。必要に応じて追加の元帳を割り当てることもできます。法的エンティティの会計処理に使用する通貨、会計詳細のレベル、エンティティに使用する会計処理基準、会社間消去システムの詳細、および管理者を選択します。

Oracle拡張グローバル会社間システム

Oracle拡張グローバル会社間システム(AGIS)は、元帳全体の会社間取引処理および調整処理を合理化します。Oracle AGISを使用すると、会社は各国の規約を遵守できるだけでなく、企業の関連法的エンティティ間の会社間取引を処理するための確立された社内標準にも準拠できます。また、対話型の調整報告が提供され、会社間勘定残高の詳細にドリルダウンできるため、各取引先の勘定残高の差異のソースを迅速に検出できます。

Legal Entity Configurator

Oracle Legal Entity Configuratorを使用すると、法的体系、法的機能およびサポートされている法的情報を単一のユーザー・インタフェースで効率的に設定および管理できます。法的エンティティの情報を入力するためのグローバル要件がサポートされています。法的または商業上(あるいはその両方)の権利と責任を申請および保証する目的で、管轄の行政/法的機関に対する複数の領域(所得税、商法など)および地域別の法的エンティティの登録を記録します。Legal Entity Configuratorでは、あらゆる地域のユーザーがユーザー・インタフェースを直観的に使用できるように、国固有のフィールドと名称が使用されます。ユーザーは、各法的エンティティの記録に必要な国固有の情報を追加できます。また、最新の入力情報を追跡する管理ツールが用意されているため、法的エンティティとその報告組織の両方に必要な登録ステータスを容易にモニターできます。

会計連番

会計連番は、補助元帳および他の会計フィードに関する会計仕訳を採番する機能です。これは、請求書、支払フォーム、デビット・メモまたはクレジット・メモなどの他の会計文書の採番に使用される文書連番とは異なります。各国の規約で、会計仕訳の採番方法が指示されている場合があります。