Oracle Manufacturing: 有償支給(日本, 韓国, 台湾)ユーザーズ・ガイド リリース12 E05615-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、次の内容について説明します。
次のセクションで、有償支給の実装に必要な設定ステップについて説明します。サンプル・ウィンドウでは、OEMとMPはそれぞれ在庫組織OE3およびTP1として設定されています。品目AはMPに外注するOSA品目です。OSA品目AのBOMを展開して、支給品所要量BとCを決定します。
OEM組織で、有償支給差異のための新しい勘定が設定されます。OSA品目の価格を定義する必要があります。
仕入先組織で、品目原価はゼロに設定され、「GLへ転送」フラグは「No」に設定されます。
主要な設定ステップを次に示します。
「有償支給」プロファイル・オプションを使用可能にします。
顧客と仕入先を定義します。
OEM組織とMP組織を定義し、前のステップで定義した顧客および仕入先と関連付けます。
MP組織とOEM組織の両方で、支給品と組立品を定義します。
実行および会計のために、新規勘定、AR、およびOM取引タイプを定義します。
OEMとMP間の出荷ネットワークを定義し、有償支給関連を使用可能にします。
有償支給プロセスは次のステップで構成されます。
OEM組織のASCP購買計画オーダーを購買に転送し、品目外注品の品目外注オーダーを作成します。品目外注オーダーを手動で作成することもできます。
連動マネージャ・コンカレント・プログラムを実行して、次のオーダーを作成します。
MP組織で、品目外注品の生産をシミュレートするために組立品のショップ型製造オーダーを作成します。
MPで、OEMから支給品を調達するために支給品補充発注を作成します。
OEMで、MPに支給品を出荷するために支給品補充受注を作成します。
品目外注オーダーの支給品所要量に従って、支給品補充受注割当を作成します。
OEMで、品目外注支給品をMPに出荷するために出荷確認支給品補充受注を作成します。このステップでは、出荷後に売掛/未収金請求書も作成されます。
MPで、支給品を受け入れる支給品の自動受入コンカレント・プログラムを実行します。
ステップ1で作成した品目外注オーダーに対して、OEMで組立品受入を実行します。
受入取引の処理コンカレント・プログラムを実行します。このステップで、WIP製造オーダーが完了し、支給品がバックフラッシュされます。
AP請求書とAR請求書のネッティングを実行して、MPに支払を行います。
次の図は、有償支給の設定と処理フローを示しています。
次のプロファイル・オプションを使用可能にする必要があります。
JMF: 有償支給の使用可能
有償支給使用可能
両方のプロファイル・オプションをサイト・レベルで同時に使用可能にする必要があります。
ユーザー | システム 管理者 | システム 管理者 | システム 管理者 | システム 管理者 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
プロファイル・ オプション | ユーザー | ユーザー | 職責 | アプリケー ション | サイト | 必須 | デフォルト値 |
JMF: 有償支給の使用可能 | - | - | - | - | Yes | No | No |
有償支給の使用可能 | - | - | - | - | Yes | No | No |
Yes | プロファイル・オプションを更新できます。 |
- | プロファイル・オプション値を表示できますが、変更できません。 |
No | プロファイル・オプション値の表示も変更もできません。 |
JMF: 有償支給の使用可能
このプロファイル・オプションにより、OEMは品目外注プロセスをモデル化して実行できます。有償支給機能を使用するには、このプロファイルを「Yes」に設定する必要があります。このプロファイル・オプションはサイト・レベルでのみ更新できます。
Yes: 有償支給を使用可能にします。
No: 有償支給を使用不可にします。
有償支給使用可能
このプロファイル・オプションにより、ネッティング契約リストが使用可能になります。APおよびARネッティングに品目外注品目請求書を組み込むには、このプロファイルを「Yes」に設定する必要があります。このプロファイル・オプションはサイト・レベルでのみ更新できます。
Yes: 有償支給のAP/ARネッティングを使用可能にします。
No: 有償支給のAP/ARネッティングを使用不可にします。
関連トピック
『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』のユーザー・プロファイル・オプションの設定に関する項とユーザー・プロファイル・オプションの作業環境の定義に関する項を参照してください。
相手先商標製品製造業者(OEM)と外注先(MP)を標準原価計算を使用する在庫組織として定義します。リリース12では、標準原価計算のみがサポートされています。
OEM組織は、品目外注品を購入し、外注先に有償支給支給品を出荷する組織です。
OEM組織を設定する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「組織」ウィンドウにナビゲートします。
OEM組織を事業所所在地が日本、韓国、または台湾の在庫組織として定義します。
「その他」を選択します。「追加組織情報」ウィンドウが表示されます。
「在庫情報」を選択して「組織パラメータ」ウィンドウを表示します。
「原価管理情報」タブを選択します。
「原価計算方法」が「標準」原価計算に設定されていることを確認します。
OEMは通常の在庫組織であるため、「GLへ転送」に「Yes」を選択して、すべての会計取引をGLに転記します。
注意: 倉庫管理(WMS)、プロセス、およびEAMが使用可能な組織はリリース12ではOEM組織としてサポートされていません。組織がWMS、EAM、またはプロセスとして定義されている場合、この組織に品目外注品や品目外注支給品を割当または定義することはできません。
作業内容を保存します。
組織の設定の詳細は、『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』の組織間情報の定義に関する項および「組織パラメータ」ウィンドウに関する項を参照してください。
OEMはMPから品目外注品を購入し、MPに有償支給支給品を販売します。MP組織を仕入先組織と顧客組織の両方として設定する必要があります。「顧客と仕入先の関連付け」を参照してください。
MP組織は在庫計画、追跡、会計目的で、組立品の製造をシミュレートします。OEM組織からの支給品調達をシミュレートするために、MP組織での支給品補充発注の作成と受入がアプリケーションで自動的に行われます。MP組織での支給品消費をシミュレートするために、WIP製造オーダーが自動的に作成および実行されます。このモデルをサポートするために、MP組織にWIPパラメータと受入パラメータを設定する必要があります。
MP組織を設定する手順は、次のとおりです。
「組織」ウィンドウにナビゲートします。
MP組織を事業所所在地が日本、韓国、または台湾の在庫組織として定義します。
「その他」をクリックします。「追加組織情報」ウィンドウが表示されます。
「在庫情報」を選択します。「組織パラメータ」ウィンドウが表示されます。
「組織パラメータ」ウィンドウで「外注先組織」インディケータを選択します。
「原価管理情報」タブを選択します。
「GLへ転送」に「No」を選択します。MP組織はシミュレーション組織であるため、この組織の会計取引をGLに転送しないでください。
作業内容を保存します。
組織の設定の詳細は、『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』の組織間情報の定義に関する項および「組織パラメータ」ウィンドウに関する項を参照してください。
MP組織の受入オプションを設定する手順は、次のとおりです。
「購買」職責から「設定」/「組織」/「受入」の各オプション・ページにナビゲートします。
MP組織を選択して「進む」をクリックします。受入オプション・ページが表示されます。
「納期前受入」に100、「納期後受入」に100を入力し、「納期後受入処理」に「なし」を選択します。
「超過受入許容範囲 (%)」に100を入力し、「超過受入処理」に「なし」を選択します。
「受入経路」で「直送」を選択します。
必須勘定をその他勘定として設定し、他はすべて空白のままにします。MPはシミュレーション組織で原価はGLに転記されず、勘定は重要ではないためです。
作業内容を保存します。
MP組織のWIPパラメータを定義します。『Oracle Work in Processユーザーズ・ガイド』のWIPパラメータの定義に関する項を参照してください。勘定は重要ではないため、その他勘定を使用してWIP会計区分を設定し、それを「WIPパラメータ」ウィンドウで定義できます。MP組織が支給品補充発注を受け取ると、「WIPパラメータ」ウィンドウで定義された供給保管場所を使用して支給品の受入が行われます。OEM組織が品目外注発注を受け取った後、原材料消費をシミュレートするためにWIP製造オーダーが実行されるときにも、これを使用して在庫がバックフラッシュされます。
WIPパラメータを定義する手順は、次のとおりです。
「工程管理」職責から「仕掛パラメータ」ウィンドウにナビゲートします。
MP組織を選択します。
WIPパラメータを入力します。
作業内容を保存します。
有償支給アプリケーションを使用する場合、MPは仕入先および顧客の両方として機能し、OEMは仕入先として機能します。OEMを仕入先/サイトとして定義し、MPを顧客/サイトおよび仕入先の両方として定義し、OEM組織とMP組織それぞれでこれらのロールを関連付けます。
顧客設定の詳細は、『Oracle Order Managementユーザーズ・ガイド』の顧客の追加に関する項を参照してください。
顧客/サイトを定義する手順は、次のとおりです。
「受注管理」職責から「顧客」ページにナビゲートします。
外注先を顧客/サイトとして追加します。
仕入先/サイトを定義する手順は、次のとおりです。
MP組織とOEM組織の両方を仕入先として設定します。
仕入先設定の詳細は、『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の見積依頼仕入先情報の入力に関する項を参照してください。
「購買」職責から「仕入先」ページにナビゲートします。
仕入先情報を入力します。
作業内容を保存します。
OEM組織では、仕入先と仕入先サイトを関連付ける必要があります。MP組織では、仕入先と仕入先サイトの他に顧客と顧客サイトを関連付ける必要があります。アドバンスト・サプライ・チェーン計画(ASCP)ではこの情報を使用して、OEM組織とMP組織間で組立品と支給品の純需要を転送します。
顧客と仕入先を関連付ける手順は、次のとおりです。
OEMに仕入先を関連付ける必要があります。この例では、OEMがMPに支給品を供給し、仕入先のロールを保守します。
「在庫」職責から「組織」ウィンドウにナビゲートします。
OEM組織を選択します。
「その他」を選択します。「追加組織情報」ウィンドウが表示されます。
「顧客/仕入先関連」を選択して「OK」をクリックします。「顧客/仕入先関連」ウィンドウが表示されます。
「仕入先」に、OEMに関連付ける仕入先を入力します。
「仕入先サイト」に入力します。
「OK」を選択します。
作業内容を保存します。
顧客と仕入先を関連付ける手順は、次のとおりです。
この例では、MPは組立品を供給し、OEMから支給品を調達し、仕入先と顧客両方としてロールを保守します。
「在庫」職責から「組織」ウィンドウにナビゲートします。
MP組織を選択します。
「その他」を選択します。「追加組織情報」ウィンドウが表示されます。
「顧客/仕入先関連」を選択して「OK」を選択します。「顧客/仕入先関連」ウィンドウが表示されます。
「顧客」にMP組織を入力します。
「顧客サイト」に出荷先を入力します。
「仕入先」にMP組織を入力します。
「仕入先サイト」に入力します。
「OK」をクリックします。
作業内容を保存します。
OEM組織とMP組織で品目と構成表を定義する必要があります。品目を次のように定義します。
品目外注品: OEMで設計され、MPサイトでOEMが供給した支給品を使用して製造される組立品。
品目外注支給品:
事前: 組立品所要量に先立ち、品目外注オーダーを参照せずにMPに出荷される支給品。事前支給品は一般に低原価品目であり、OEMでは品目外注品をオーダーする前に、事前支給品をMPサイトに大量に保管しています。事前支給品はASCP計画に基づいてMPに出荷されます。
同期: 特定の品目外注オーダーを参照してオーダーとともにMPに出荷される支給品。同期支給品は一般に高原価品目であり、MPでオーダーが出されたときに、品目外注オーダーの品目外注品の調達に必要な数量が出荷されます。有償支給のコンカレント・プログラムである連動マネージャは、同期支給品の出荷のために受注をトリガーします。
品目外注品と品目外注支給品を定義する標準の品目設定ステップを使用できます。リリース12では、品目を品目外注品または品目外注支給品として定義するために、次のキー属性およびキー値が導入されています。
「在庫」職責から「組織品目情報」ウィンドウにナビゲートします。「組織品目情報の検索」ウィンドウが表示されます。
OEM組織の品目検索基準を入力して、「検索」をクリックします。「組織品目情報」ウィンドウが表示されます。
「購買」タブを選択します。
「品目外注品」インディケータを選択して、この品目を品目外注品として定義します。
注意: プロファイル・オプション「JMF: 有償支給の使用可能」を「Yes」に設定して「品目外注品」インディケータを使用可能にする必要があります。
「計画一般情報」タブを選択し、品目外注品を計画の購買品目として定義します。
「MPS/MRP計画」タブを選択し、「リリース・タイム・フェンス」が空白(Null)であることを確認します。この設定により、ASCPで組立品の購買計画オーダーを発注としてリリースして購買に転送したり、OEM組織でリリースできます。
注意: 品目外注品はOEM組織で工順が設定されていることがあります。OEMは、組立品を外注するために既存の工順を変更する必要はありません。
作業内容を保存します。
MP組織で品目外注品を定義する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「組織品目情報」ウィンドウにナビゲートします。「組織品目情報の検索」ウィンドウが表示されます。
MP組織の品目検索基準を入力して、「検索」をクリックします。「組織品目情報」ウィンドウが表示されます。
「計画一般情報」タブを選択し、品目外注品を計画の製造品目として定義します。この組立品の生産が、MP組織でシミュレートされます。
「MPS/MRP計画」タブを選択し、「リリース・タイム・フェンス」に「リリースしない(自動または手動)」を選択します。この設定により、MP組織で組立品の「製造」計画オーダーがショップ型製造オーダーとして転送されなくなります。
注意: MP組織で品目外注品に工順を設定することはできません。
「購買」タブを選択します。
「品目外注品」インディケータを選択して、この品目を品目外注品として定義します。
注意: MP組織で品目外注品に工順を設定することはできません。
作業内容を保存します。
OEM組織で品目外注支給品を定義する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「組織品目情報」ウィンドウにナビゲートします。「組織品目情報の検索」ウィンドウが表示されます。
OEM組織の品目検索基準を入力して、「検索」をクリックします。「組織品目情報」ウィンドウが表示されます。
「計画一般情報」タブを選択し、「品目外注支給品」に入力します。品目外注プロセスの所要量に基づいて、「同期」または「事前」を指定します。
「MPS/MRP計画」タブを選択し、「リリース・タイム・フェンス」が空白(Null)であることを確認します。これにより、ASCPで支給品の計画オーダーを発注としてリリースして購買に転送したり、OEM組織でリリースできます。
作業内容を保存します。
「在庫」職責から「組織品目情報」ウィンドウにナビゲートします。「組織品目情報の検索」ウィンドウが表示されます。
MP組織の品目検索基準を入力して、「検索」をクリックします。「組織品目情報」ウィンドウが表示されます。
「計画一般情報」タブを選択し、「品目外注支給品」に入力します。品目外注プロセスの所要量に基づいて、「同期」または「事前」を指定します。
「MPS/MRP計画」タブを選択し、「リリース・タイム・フェンス」に値を入力します。
「リリースしない(自動または手動)」: 同期支給品を使用する場合、この値を使用します。ASCPはMP組織で同期支給品の計画オーダーをリリースすることはできません。
「NULL」: 事前支給品を使用する場合、このフィールドは空白のままにします。
作業内容を保存します。
OEM組織とMP組織の両方で、品目外注品に対して部品構成表(BOM)を設定する必要があります。適切な計画と実行ために、これら2つの構成表は同じでなければなりません。OEM組織で品目外注品にBOMが存在する場合、MP組織で同じBOMを設定する必要があります。組立品を外注するための前提条件は次のとおりです。
品目外注品のすべての支給品を、OEM組織とMP組織の両方で品目外注支給品(事前または同期のいずれか)として定義します。
MP組織で「資材管理」タブを選択して、「BOM構成部品」と「供給タイプ」を「組立プル」として定義します。
有償支給会計プロセス
OEMは、組立品を製造するための支給品補充受注を使用してMPに支給品を出荷しますが、収益は営業収益として認識されません。この収益は、後の段階で分析するために別の勘定で追跡されます。
MPには支給品の支払義務がないため、OEMは支給品補充受注の売掛/未収金額を実際の売掛/未収金として考慮できず、金額は別の売掛/未収金勘定で追跡されます。品目外注支給品の売上原価も別勘定で追跡されます。組立品の購買価格は支給品の販売価格と追加額で構成されるため、組立品の標準原価とは常に異なります。OEM組織での品目外注オーダー受入時の購買価格差異(PPV)は実際の購買価格差異ではないため、別勘定で追跡する必要があります。有償支給プロセスを使用するには、次の勘定を設定する必要があります。
品目外注売掛/未収金: この勘定を使用して、MPへの支給品売上の売掛/未収金を追跡します。
品目外注収益: この勘定を使用して、MPへの支給品売上の収益を追跡します。
品目外注売上原価: この勘定を使用して、MPへの支給品売上の売上原価を追跡します。
品目外注差異: 組立品受入時の購買価格差異をこの勘定に転記します。この差異は、組立品の標準原価と購買価格との差から発生します。
『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』のセグメント値の貸借一致の更新に関する項を参照してください。
有償支給勘定を定義する手順は、次のとおりです。
「一般会計」ウィンドウにナビゲートします。「キー・フレックスフィールド・セグメントの検索」ウィンドウが表示されます。
「値セット」インディケータを選択して「値セット名」を選択します。
「検索」をクリックします。「セグメント値」にすべての値(値セット)が表示されます。
前述した4つの有償支給勘定の勘定詳細を入力します。
作業内容を保存します。
関連トピック
『Oracle Receivablesユーザーズ・ガイド』の取引バッチ・ソースに関する項
別個の売掛金取引タイプを定義して、次の勘定に関連付けます。
有償支給売掛/未収金
有償支給収益勘定(前のステップから)。「有償支給会計の設定」を参照してください。
売掛金取引タイプを定義して、有償支給売掛/未収金に関連付ける手順は、次のとおりです。
「売掛管理」職責から「取引タイプ」ウィンドウにナビゲートします。
売掛金取引タイプの詳細を入力します。
「名称」フィールドに有償支給の取引タイプを入力します。
品目外注支給品の売掛/未収金額を追跡するために、「売掛/未収金勘定」に品目外注売掛/未収金勘定を入力します。
品目外注支給品の収益を追跡するために、「収益勘定」に品目外注収益勘定を入力します。
作業内容を保存します。
関連トピック
『Oracle Receivablesユーザーズ・ガイド』の取引タイプに関する項
バッチ・ソースにより、取引に割り当てられている標準取引タイプが管理され、Receivablesアプリケーションで取引と取引バッチに自動的に番号が付けられるかどうかが決定されます。
有償支給売掛金取引タイプを受注管理受注タイプと明細タイプに関連付けるには、売掛金取引ソースを定義する必要があります。このステップは、売掛/未収金請求書が受注管理から売掛管理にインポートされるときに参照されます。
取引バッチ・ソース設定の詳細は、『Oracle Receivablesユーザーズ・ガイド』の取引バッチ・ソースに関する項を参照してください。
有償支給取引ソースを定義する手順は、次のとおりです。
「売掛管理」職責から「取引ソース」ウィンドウにナビゲートします。
取引ソースとして「有償支給」を入力します。
作業内容を保存します。
MPへの支給品出荷用の支給品補充受注を作成するために、別個の受注タイプを設定する必要があります。
前のステップで作成した売掛金取引タイプ、売掛金取引ソース、および品目外注売上原価勘定をこの受注管理取引タイプに関連付ける必要があります。品目外注支給品の支給品補充受注が出荷および請求される際、売上原価、収益、および売掛/未収金がそれぞれ品目外注売上原価、品目外注収益、および品目外注売掛/未収金に転記されます。
「会計の設定」を参照してください。
受注管理取引タイプを定義する手順は、次のとおりです。
「受注管理」職責から「取引タイプ」ウィンドウにナビゲートします。
「営業単位」を選択します(必須)。
「摘要」に入力します。
「受注カテゴリ」を選択します(必須)。
「履行フロー」を選択します。
「有効日」を入力します(必須)。
「取引タイプ」を入力します(必須)。
「営業文書タイプ」を選択します。
「取引タイプ・コード」を選択します(必須)。
「財務」タブを選択して、前のステップで有償支給プロセスに定義した「請求書ソース」、「売掛金取引タイプ」、「売上原価勘定」を入力します。
注意: 有償支給AR取引タイプをOM受注タイプと明細タイプに関連付けるには、別個の請求書ソースとAR取引タイプを定義して、これらをOM取引タイプに所属させる必要があります。この請求書ソースと取引タイプは、AR請求書がOMからARにインポートされるときに参照されます。『Oracle Receivablesユーザーズ・ガイド』の取引タイプに関する項と「有償支給会計の設定」を参照してください。
作業内容を保存します。
OEM組織で品目外注支給品と品目外注品の標準原価を設定します。MP組織はシミュレーション組織であり、会計取引はGLに転送されません。このため、MP組織で原価を設定する必要はありません。
OEM組織での品目外注支給品の標準原価
品目外注支給品は購買品目でも組立品目でもかまいません。原価は他の標準支給品と同様に設定されます。
OEM組織での品目外注品の標準原価
品目外注品の標準原価は、原材料原価と追加額で構成する必要があります。原価を設定する際、支給品原価を原材料原価として、および追加額をOSPチャージとして構成し(OEM組織をリソースとするOSPを定義し、OSPチャージを追加額として定義します)、原価更新を実行します。
品目外注品の標準原価を設定する手順は、次のとおりです。
「原価計算」職責から「品目原価」ウィンドウにナビゲートしてOEM組織を選択します。「品目/原価タイプの検索」ウィンドウが表示されます。
「検索」をクリックして、既存の組立品目と原価タイプを開くか、「新規」をクリックして新しい品目原価を作成します。「品目原価要約」ウィンドウが表示されます。
原材料原価として支給品原価を入力し、OSP(原価を作成する前にOSPリソースを定義します)として追加額を入力します。
作業内容を保存します。
標準原価更新を実行して、現在の原価タイプを「確定済」原価タイプで更新します。
有償支給ビジネス・プロセスでは、同期支給品は、品目外注品の品目外注オーダーに基づいて自動的に作成される支給品補充受注を使用してMPに出荷されます。事前支給品は、支給品補充発注を使用してMPに出荷されます。支給品の販売価格は価格表で定義され、MP組織の顧客出荷先サイトおよび請求先サイトに関連付けられます(顧客サイトはMP組織に相当します)。
事前支給品の販売価格
事前支給品は、品目外注オーダーの所要量に先立って、バルク数量でMPに出荷されます。事前支給品の支給品補充発注は基準単位または第2単位で作成できます。支給品補充受注は支給品補充発注に基づいて作成されます。このため、受注単位は、常に対応する支給品補充発注単位と同じになります。価格表は基準単位または第2単位で定義できますが、有効にできるのは常に1つの単位だけです。
同期支給品の販売価格
同期支給品は品目外注オーダーとともに出荷されます。バッチ・プログラムでは、品目外注オーダーの所要量に基づき、同期支給品の支給品補充受注を常に支給品の基準単位で作成します。常に基準単位での支給品出荷のみがサポートされるため、同期支給品の価格表は常に基準単位で作成されます。
価格表を定義する手順は、次のとおりです。
「受注管理」職責から「価格設定」、「価格表」、「価格表の設定」および「価格表を開く」ウィンドウにナビゲートします。
MPの取引通貨で価格表を定義します。
「価格表明細」タブで、価格を定義する品目外注支給品コードを入力します。
同期支給品の場合、単位は基準単位でなければなりません。事前支給品の単位は基準単位でも第2単位でもかまいませんが、有効にできるのは常に1つの単位だけです。
「単位」に値(価格)を入力します。
作業内容を保存します。
重要: 品目外注支給品にモディファイアを定義することはできません。モディファイアを実装すると、有償支給プロセスは適切に機能しなくなります。
価格表を顧客サイト(MP)に関連付ける手順は、次のとおりです。
「受注管理」職責から「顧客」ページにナビゲートします。
「ビジネス目的」タブを選択します。
出荷先詳細ページにナビゲートして、前のステップで定義した価格表を関連付けます。
価格表を請求先詳細に関連付けます。
作業内容を保存します。
有償支給では、OEMは支給品をMPに出荷しますが、所有権は保持します。OEMが組立品を受け入れる際、支給品がMPから返品されて在庫がそれ相応に調整されたとみなされます。OEMは出荷済支給品の売掛/未収金請求書と受入済品目外注品の買掛/未払金請求をネッティングした後、MPに追加額を支払います。組立品の購買価格をサポートするために、有償支給には支給品販売価格と追加額が組み込まれています。
組立品販売価格 = 構成表に基づく支給品数量 * 価格表で定義された支給品販売価格
組立品の販売価格を構成表と価格表に基づいて計算したら、次のように設定する必要があります。
標準発注を使用して組立品を調達する場合、「組織品目」ウィンドウで計算済組立品価格を定義します。
包括購買リリースを使用する場合、包括契約を前述の計算済組立品価格で定義します。
品目外注品の購買原価を設定する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「組織品目情報」ウィンドウにナビゲートします。
「組織」と「品目」に入力します。
「購買」タブを選択します。
「定価」に入力します。
作業内容を保存します。
有償支給では支給品がOEM組織からMP組織に移動し、品目外注品がMP組織からOEM組織に移動します。このため、OEMとMP間の在庫出荷ネットワークを定義する必要があります。
詳細は、『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』の組織間出荷ネットワークに関する項を参照してください。
有償支給支給品はOEM組織からMP組織に移動するため、この方向で「有償支給使用可能」を選択する必要があります。デフォルトの受注タイプは、品目外注固有勘定を使用して前のステップで定義した受注管理取引タイプにする必要があります。受注管理取引タイプが使用されるのは、有償支給の連動マネージャ・コンカレント・プログラムにより支給品補充受注が作成されるときです。差異は、前のステップで定義した品目外注差異勘定として定義する必要があります。差異は品目外注品受入時の購買価格差異として使用され、別個に計上および追跡されます。その他出庫による品目外注品手持数量を減らすため、相殺勘定が使用されます(これはシミュレーションの一部です)。詳細は、「有償支給プロセス」セクションを参照してください。
有償支給出荷ネットワークを設定する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「出荷ネットワーク」ウィンドウにナビゲートします。
OEM組織を選択すると「出荷ネットワーク」ウィンドウが表示されます。
「検索」を選択して既存のネットワークを開くか、「新規」を選択して新しい出荷ネットワークを設定します。「有償支給」タブを選択します。
「有償支給使用可能」インディケータを選択して、OEMとMP間の有償支給関連を定義します。
支給品補充受注の作成、およびMPへの支給品の出荷に使用する「デフォルト受注タイプ」を指定します。
品目外注品受入の購買価格差異を取り込む「差異」勘定を選択します。
「オープン」を選択して、「出荷ネットワーク」ウィンドウに選択した明細の詳細を表示します。
「新規」を選択して、「出荷ネットワーク」ウィンドウにその他のネットワーク詳細を入力できます。
作業内容を保存します。
注意: 有償支給では、OEMは異なるMPに同じ組立品を外注でき(複数のMPに有償支給関連を設定できます)、MPは複数のOEMに様々な組立品を供給できます。
ソース・ルールと物流構成表により、組織間の原材料の移動が決定されます。こうした組織として仕入先、製造業者、物流施設などが挙げられます。計画目的で、OEM組織とMP組織に対するソース・ルールと割当を定義する必要があります。
OEM組織で、RMSから支給品を購入し、MPから組立品を購入するためのソース・ルールを定義します。
MP組織で、OEMから支給品を購入し、MPで組立品を製造するためのソース・ルールを定義します。
アドバンスト・サプライ・チェーン計画(ASCP)では、ソース・ルールに基づいて「製造」または「購買」計画オーダーが作成されます。
ソース・ルールの設定の詳細は、『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』のソース・ルールの定義に関する項および『Oracle Master Scheduling/MRPおよびOracle Supply Chain Planningユーザーズ・ガイド』を参照してください。
次のソース・ルールを定義する必要があります。
タイプ | 品目 | 組織 | タイプ | 供給ソース | 組織 | 割当 | ランク |
---|---|---|---|---|---|---|---|
品目-組織 | A | OEM1 | 購買元 | SP1/BUY | 100 | 1 | |
品目-組織 | B | OEM1 | 購買元 | RMS | 100 | 1 | |
品目-組織 | C | OEM1 | 購買元 | RMS | 100 | 1 | |
品目-組織 | A | MP1 | 製造場所 | MP1 | 100 | 1 | |
品目-組織 | B | MP1 | 購買元 | OEM1/BUY | 100 | 1 | |
品目-組織 | C | MP1 | 購買元 | OEM1/BUY | 100 | 1 |
ネッティング契約では、取引先が正味買掛金取引と売掛金取引を計算する方法が管理されます。ネッティング契約を設定して、支給品の売掛/未収金請求書および組立品の買掛/未払金請求書のネッティング計算を使用可能にする必要があります。
有償支給のネッティング契約の詳細は、『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』のネッティング契約に関する項を参照してください。
ネッティング契約を定義する手順は、次のとおりです。
「買掛管理」職責からネッティング・ページにナビゲートします。
「ネッティング残高ルール」を「買掛が売掛より大きい場合の差引」として定義します。この設定により、OEMは常にMPに追加額を支払うことになります。
「買掛/未払金請求書タイプ」で「品目外注品ありの発注に一致する請求書のみを選択」オプションを「Yes」に設定します。
売掛金取引タイプを受注管理取引タイプの請求書ソースと同じに設定します。ソースが表示された売掛金取引はネッティングに含められます。
「取引先」で、MPを顧客と仕入先の両方として入力します。
作業内容を保存します。