Oracle Manufacturing: 有償支給(日本, 韓国, 台湾)ユーザーズ・ガイド リリース12 E05615-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、次の内容について説明します。
有償支給アプリケーションは、セイバン製造での品目外注をサポートします。セイバン製造では、品目外注品と支給品はアドバンスト・サプライ・チェーン計画(ASCP)とハード・ペギングを使用してセイバン番号(プロジェクト番号)に基づいて計画されます。また、有償支給プロセスは、保管棚管理されたOEM組織とMP組織およびセイバン採番を使用して実行されます。
有償支給アプリケーションは、ショップ型製造環境とセイバン製造環境で同じように機能します。次のセクションで、セイバン製造で有償支給を使用するために必要な追加設定と実行ステップについて説明します。
第2章で説明されている設定ステップは、セイバン製造に適用されます。支給品を計画し、プロジェクト番号を使用して品目外注プロセスを実行します。
在庫パラメータ
セイバン製造では、OEM組織とMP組織両方の在庫パラメータで、保管棚管理を直接入力可として定義する必要があります。
セイバン在庫パラメータを設定する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「組織パラメータ」ウィンドウにナビゲートします。
保管棚管理を使用してプロジェクト在庫を識別します。
作業内容を保存します。
Project Manufacturingパラメータ
OEM組織とMP組織の両方で組織分類をプロジェクト製造として追加して、OEM組織とMP組織をプロジェクト製造組織として定義します。
「在庫」職責から「組織」ウィンドウにナビゲートします。
「Project Manufacturingパラメータ」ウィンドウにナビゲートして「一般」タブをクリックします。
「プロジェクト参照可能」インディケータを選択します。
「プロジェクト管理レベル」を「プロジェクト」に設定します。
作業内容を保存します。
WIPパラメータを定義する手順は、次のとおりです。
セイバン製造では在庫取引に保管棚管理された保管場所を使用します。MP組織でショップ型製造オーダーのシミュレーションをサポートするために、供給保管場所は保管棚管理された保管場所でなければなりません。連動マネージャはこの保管場所をバックフラッシュの支給品保管場所としてWIP製造オーダーを作成します。自動受入コンカレント・プログラムでもシミュレーションのために支給品をこの保管場所に受け入れます。
「仕掛パラメータ」ウィンドウにナビゲートします。
「資材」タブを選択して、保管棚管理された保管場所を「供給保管場所」として関連付けます。さらに、「プロジェクト/タスク」を空白のままにして「供給保管棚」に関連付けます(PJMの保管棚の詳細は、『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』を参照してください)。
作業内容を保存します。
原価グループを定義してWIP会計区分(MP組織のWIPパラメータを作成するときに定義した)に関連付ける必要があります。この処理は、プロジェクト番号別にWIP製造オーダーをシミュレートするために必要で、プロジェクト製造(PJM)設定の一部となっています。
参照: 『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』
MP組織はゼロ原価組織で、GLへの転送は「No」に設定されています。原価グループの設定が必要なのは、MP組織でのショップ型製造オーダーとプロジェクト番号を使用した組立品製造のシミュレーションを容易にするためです。この設定は、財務には影響しません。
MP組織の原価グループを定義する手順は、次のとおりです。
「原価管理」職責から「原価グループ」ウィンドウにナビゲートします。
「タイプ」を「在庫」に設定して原価グループを定義します。既存の任意の原価グループを使用できます。
「WIP会計区分」をクリックしてこの原価グループのWIP会計区分を定義します(MP組織のWIPパラメータを定義したときと同じWIP会計区分を使用します)。「原価グループのWIP会計区分」ウィンドウが表示されます。
作業内容を保存します。
セイバン製造環境で有償支給を計画および実行する前に、プロジェクト番号を定義します。
プロジェクト番号を定義する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト製造」職責から「セイバン・ウィザード」にナビゲートします。
「セイバン番号使用」インディケータを選択して「次」をクリックします。セイバンのウィンドウが表示されます。
セイバン(プロジェクト)番号を入力します。
作業内容を保存します。
「パラメータ」をクリックしてセイバン番号(プロジェクト)のパラメータを定義します。「プロジェクト・パラメータ」ウィンドウが表示されます。
「一般」タブを選択してそのプロジェクト番号を使用する在庫組織を入力します。このシナリオでは、OEM組織とMP組織を含める必要があります。
前の手順で定義した原価グループを関連付けます。
WIP会計区分を関連付けます。この値は、MP組織のWIPパラメータに関連付けられているWIP会計区分と同じでなければなりません。
作業内容を保存します。
セイバン製造では、品目外注品と支給品を、セイバン番号を使用する計画および実行におけるハード・ペギング品目として定義する必要があります。
品目をハード・ペギングとして定義する手順は、次のとおりです。
「在庫」職責から「組織品目情報」ウィンドウにナビゲートします。
「MPS/MRP計画」タブを選択して、属性「ペギング」を「ハード・ペギング」に設定します。この情報はプロジェクト番号別の需要/供給計画に使用します。
作業内容を保存します。
品目外注品と品目外注支給品はすべて、OEM組織とMP組織の両方でハード・ペギングとして定義する必要があります。
計画のステップとプロセスは、ショップ型製造の場合とほぼ同じです。
セイバン製造での相違点は次のとおりです。
需要予測をプロジェクト別に定義する必要があります。
ASCPでは支給品と組立品をプロジェクト別に計画します。需要と供給はプロジェクト別に検討および算出されます。
計画オーダーはプロジェクト別に作成されます。
計画オーダーは組立品および事前支給品として外注されます。これらは購買依頼として購買に転送されます。発注はプロジェクトで出荷明細として作成されます。
品目外注品の場合、発注は品目外注オーダーと呼ばれ、発注明細の出荷搬送でプロジェクト番号がスタンプされます。
注意: 事前支給品の品目外注オーダーと支給品補充発注では、常に発注明細ごとに1つの出荷および配分を設定する必要があります。複数の出荷および配分はサポートされていません。品目外注オーダーと支給品補充発注を手動で作成する場合、複数の発注明細を作成できますが、各発注明細には1つの出荷および配分しか設定できません。発注明細に複数の出荷および配分が設定されている場合、これらは連動マネージャによって廃棄され、処理されません。
セイバン製造環境での有償支給の実行プロセスは、ショップ型製造の場合と同じです。
連動マネージャ
連動マネージャ・コンカレント要求は品目外注オーダーを受け取って、MP組織でWIP製造オーダーを作成することによってこれらを処理します。また、連動マネージャは支給品補充発注および支給品補充受注を作成し、このマニュアルの「有償支給プロセス」章に説明されているとおりに、品目外注オーダーの所要量に従って支給品補充受注を割り当てます。
工程管理(WIP)製造オーダーはプロジェクト参照を使用して作成されます。
支給品補充発注および支給品補充受注はプロジェクト参照を使用して作成されます。
割当は支給品補充オーダーの出荷日および価格と同じ条件で行われ、プロジェクト番号はセイバン環境の品目外注オーダーと支給品補充オーダーの割当で同じである必要があります。
支給品の自動受入
ショップ型製造と同じです。
消込マネージャ
ショップ型製造と同じです。
受入取引の処理
ショップ型製造と同じです。
有償支給ワークベンチ
ワークベンチ機能はショップ型製造の場合と同じです。すべての検索オプションを、プロジェクト番号を使用して実行できます。プロジェクト番号は追加検索オプションで使用可能で、検索をパーソナライズして結果をプロジェクト番号別に表示できます。
有償支給会計
セイバン製造の会計はショップ型製造の場合と同じであり、勘定科目の概念や転記は変わりありません。
レポート
すべてのレポートでプロジェクト番号が印刷され、残りの機能もショップ型製造と同じです。