用途
chschedコマンドは、既存のバックアップ・スケジュール、ボリューム複製スキャンまたはボールティング・スキャンのスケジュールを変更する場合に使用します。
前提条件
chschedコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。
構文1
既存のバックアップ・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
chsched::=
chsched [ --dataset/-D dataset-name[,dataset-name]... ] [ --adddataset/-A dataset-name[,dataset-name]... ] [ --rmdataset/-R dataset-name[,dataset-name]... ] [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z ] [ --disabled/-Z ] [ --encryption/-e { yes | no } ] [ --restrict/-r restriction[,restriction]... ] [ --addrestrict/-E restriction[,restriction]... ] [ --rmrestrict/-T restriction[,restriction]... ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]...] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]...] ] [ [ --day/-d day-date ] [ --time/-t time ] [ --level/-l backup-level ] [ --family/-f media-family-name ] [ --expires/-x duration ] ]... schedulename...
意味1
ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。
バックアップ・ジョブに含めるデータセットを指定します。
現行スケジュールにデータセットを追加します。
現行スケジュールからデータセットを削除します。
バックアップ・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたバックアップ・スケジュールを再起動することができます。
ボールティング・スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、バックアップ・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
バックアップ・スケジュールまたはバックアップ・ジョブに対する暗号化フラグを指定します。有効な値は次のとおりです。
yes
これらのスケジュール済ジョブのバックアップは、グローバルまたはホスト固有の暗号化ポリシーの設定に関係なく、常に暗号化されます。
no
これがデフォルト設定です。
グローバルとホスト固有の両方の暗号化ポリシーがallowedに設定されている場合、これらのジョブに対して作成されるバックアップは暗号化されません。
グローバル暗号化ポリシーまたはホスト固有の暗号化ポリシーのいずれかがrequiredに設定されている場合、ポリシーがこの設定に優先し、バックアップは常に暗号化されます。暗号化アルゴリズムおよびキーは各クライアント・ホストのポリシーによって決まります。
バックアップで使用されるテープ・ドライブを新しく追加します。restrictionプレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。
スケジュールから制限を削除します。restrictionプレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。
スケジュールの名前を指定します。
構文2
既存のボールティング・スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
chsched::=
chsched [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z ] [ --disabled/-Z ] [ --location/-L locationname[,locationname]... ] [ --addlocation/-O locationname[,locationname]... ] [ --rmlocation/-C locationname[,locationname]... ] [ --restrict/-r vault_restriction[,vault_restriction ] ] [ --addrestrict/-E vault_restriction[,vault_restriction ] ] [ --rmrestrict/-T vault_restriction[,vault_restriction ] ] [ --select/-S select_criterion[,select_criterion] ] [ --addselect/-P select_criterion[,select_criterion] ] [ --rmselect/-U select_criterion[,select_criterion] ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ] [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ][ --expires/-x duration ] ]... schedulename...
意味2
ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。
ボールティング・スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボールティング・スキャン・スケジュールを再起動することができます。
ボールティング・スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボールティング・スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
ボールティング・スキャン・スケジュールに適用する、置換用の場所を指定します。現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールに追加します。
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールから除去します。
|
注意: --location、--addlocationおよび--rmlocationオプションは、このリリースのボールティング・スキャン・スケジュールについては非推奨ですが、下位互換性のためにサポートされています。--restrict、--addrestrict、および--rmrestrictオプションを使用してボールティング・スキャンを特定の場所に制限することをお薦めします。 |
ボールティング・スキャンを1つまたは複数の場所に制限します。場所は、次のどの書式でも設定できます。
location_name@cap_name
location_nameは、移動に適したボリュームのスキャン・ジョブの間にスキャンされる場所です。カートリッジ・アクセス・ポート(CAP)の名前は、場所がACSLSライブラリである場合にのみ指定することができます。
location_name
location_nameがACSLSライブラリで、CAP名が指定されている場合、Oracle Secure Backupは利用可能な最大CAPを選択します。
@cap_name
場所名が指定されていない場合、指定したCAPの場所がスキャンされます。この書式は、ACSLSライブラリにのみ適用されます。
ライブラリの取出しタイプが自動またはオンデマンドに設定されている場合、メディア移動ジョブの間、指定したCAPにボリュームがエクスポートされます。
現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールに追加します。場所は、--restrict option用にリストされたいずれの書式でも設定できます。
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールから除去します。場所は、--restrict option用にリストされたいずれの書式でも設定できます。
ボールティング・スキャンを1つまたは複数のメディア・ファミリに制限します。現在スケジュールに定義されているメディア・ファミリのセット全体が置き換えられます。
ボールティング・スキャンに1つまたは複数のメディア・ファミリを追加します。
ボールティング・スキャンから1つまたは複数のメディア・ファミリを削除します。
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。
スケジュールの名前を指定します。
構文3
既存のボリューム複製スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
chsched::=
chsched [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z ] [ --disabled/-Z ] [ --location/-L locationname[,locationname]... ] [ --addlocation/-O locationname[,locationname]... ] [ --rmlocation/-C locationname[,locationname]... ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ] [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ][ --expires/-x duration ] ]... schedulename...
意味3
ここに記載されていないオプションについては、mkschedコマンドを参照してください。
ボリューム複製スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボリューム複製スキャン・スケジュールを再起動することができます。
ボリューム複製スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボリューム複製スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
ボリューム複製スキャン・スケジュールに適用する、1つまたは複数の置換用の場所を指定します。現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。複製スキャン・スケジュールには、アクティブな場所のみを指定できます。
1つまたは複数の場所をボリューム複製スキャン・スケジュールに追加します。複製スケジュールには、アクティブな場所のみを指定できます。
1つまたは複数の場所をボリューム複製スキャン・スケジュールから除去します。
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、--dayオプションを指定する必要があります。--dayを指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、lsschedコマンドで--longオプションを指定します。
スケジュールの名前を指定します。
例
例2-25 バックアップ・スケジュールの変更
例2-25は、毎週日曜日の午後9時に実行するようにスケジュールされた全体バックアップから始まります。最初のchschedコマンドでは、平日午前4時のトリガーを追加し、メディア・ファミリにfullを指定してバックアップの有効期限を30日後に設定しています。2番目のchschedコマンドでは、日曜日のトリガーを正午に実行するように変更しています。
ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
Type: backup
Dataset: OSB-CATALOG-DS
Priority: 50
Encryption: no
Comment: catalog backup schedule
full_backup:
Type: backup
Dataset: datadir.ds
Priority: 5
Encryption: yes
Trigger 1:
Day/date: sundays
At: 21:00
Backup level: full
Media family: (null)
ob> chsched --addtrigger --day "mon tue wed thu fri" --family full --expires
30days --time 04:00 full_backup
ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
Type: backup
Dataset: OSB-CATALOG-DS
Priority: 50
Encryption: no
Comment: catalog backup schedule
full_backup:
Type: backup
Dataset: datadir.ds
Priority: 5
Encryption: yes
Trigger 1:
Day/date: sundays
At: 21:00
Backup level: full
Media family: (null)
Trigger 2:
Day/date: weekdays
At: 04:00
Backup level: full
Media family: full
Expires after: 30 days
ob> chsched --chtrigger 1 --time 12:00 full_backup
ob> lssched --long
OSB-CATALOG-SCHED:
Type: backup
Dataset: OSB-CATALOG-DS
Priority: 50
Encryption: no
Comment: catalog backup schedule
full_backup:
Type: backup
Dataset: datadir.ds
Priority: 5
Encryption: yes
Trigger 1:
Day/date: sundays
At: 12:00
Backup level: full
Media family: (null)
Trigger 2:
Day/date: weekdays
At: 04:00
Backup level: full
Media family: full
Expires after: 30 days