Skip Headers
Oracle® iPlanet Web Server リリースノート
Release 6.1 SP16
E23160-03
  Go To Table Of Contents
Contents

Previous
Previous
 
Next
Next
 

1 Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 リリースノート

この章では、Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 の機能、拡張機能、および解決された問題に関する情報を記載しています。また、最新リリースでサポートされているプラットフォーム、ソフトウェア、テクノロジ、およびプロトコルに関する情報も記載されています。その他のドキュメントの変更点については、Chapter 3, "製品マニュアル."を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 の新機能と拡張機能

このリリースは、Java ハッシュテーブル衝突のセキュリティーの脆弱性 CVE-2011-5035 に対処しています。

新しい属性 maxparametercount が、server.xml 構成ファイルの JAVA 要素に追加されています。maxparametercount 属性を使用して、JSP またはサーブレット要求に許可されるパラメータの数の制限を指定できます。これは、リモートの攻撃者が特別に細工したパラメータを要求に含めることによって発生する可能性のある、サービス拒否からサーバーを保護するために役立ちます。要求内のパラメータの数が設定された maxparametercount を超えている場合、余分なパラメータは無視されます。

maxparametercount の値としては、任意の正の整数を指定できます。デフォルト値は 10000 です。

Oracle iPlanet Web Server の以前のリリースの新機能と拡張機能については、Appendix A を参照してください。

1.2 Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 で解決された問題

次の表に、Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 で解決済みの問題の一覧を示します。

Table 1-1 Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 で解決された問題

問題 ID 説明

13592244

Java ハッシュテーブル衝突攻撃、CVE-2011-5035


Oracle iPlanet Web Server の以前のリリースで解決された問題については、Appendix B を参照してください。

1.3 Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 の製品パッチ

次に示す Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 のパッチは、My Oracle Support サイト (http://support.oracle.com) で入手可能です。

プラットフォーム パッチ ID
AIX (32 ビット) 145536-04
Linux x86 145533-04
Solaris SPARC (32 ビット) 145531-04
Solaris SPARC (64 ビット) 145532-04
Solaris x86 (32 ビット) 145534-04
Windows (32 ビット) 145535-04

1.4 サポートされるプラットフォーム

Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 は Solaris、AIX、Linux、および Windows にインストールできます。インストール要件については、Section 1.4.1, "必要なパッチ"および Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Installation and Migration Guideを参照してください。

Table 1-2に対応プラットフォームについてまとめます。

Table 1-2 Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 の対応プラットフォーム

ベンダー アーキテクチャー オペレーティング システム 必要最小限のメモリー 推奨メモリー 推奨ディスク容量

IBM

PowerPC

AIX * 5.2、5.3、6.1

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Microsoft

x86 (32 ビット)

Windows 2000 Professional

Windows 2000 Server

Windows 2000 Advanced Server SP4 以降

Windows XP Professional SP2 以降

Windows Server 2003 Enterprise Edition SP1 以降

Windows Server 2003 Enterprise Edition R2 以降

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Oracle

SPARC**

Solaris 8、9、10

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Oracle

SPARC** (64 ビット)

Solaris 10

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Oracle

SPARC**、 x86 (32 ビット)

Trusted Solaris 8 (Professional Services Engagement)***

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Oracle

x86 (32 ビット)

Solaris 9、10

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Red Hat

x86 (32 ビット)

Red Hat Linux Advanced Server 2.1

  • Linux kernel 2.4.9- e.3smp

  • glibc- 2.2.4-26

  • ncurses- 4-5.0-5

libncurses5.so から libcurses4.so に対してシンボリックリンクを作成することもできますが、ncurses4-5.0-5.i386.rpm のインストールが推奨されています。

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Red Hat

x86 (32 ビット)

Red Hat Enterprise Linux 3.0 Update 1

  • uname -r: 2.4.21- 9.ELsmp

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Red Hat

x86 (32 ビット)

Red Hat Advanced Server 4.0

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Novell

x86 (32 ビット)

SUSE Linux Enterprise 9.0

64M バイト

192M バイト

256M バイト


* AIX 5.1 はサポートされなくなりました。Web Server 6.1 SP5 で非推奨になりました。

** iPlanet Web Server 6.0 では、古い SPARC CPU はサポートされません。Web Server 6.1 では引き続き UltraSPARC アーキテクチャーがサポートされます。

*** Oracle プロフェッショナルサービスをお勧めします。

パフォーマンスとサポートを向上させるには、使用している Web サーバーをサポートされるオペレーティングシステムへ移行してください。


注:

Solaris 10 のインストールでは、Web Server 6.1 SP5 以降で大域ゾーンとともに疎ルートゾーンおよび完全ルートゾーンがサポートされます。

1.4.1 必要なパッチ

適用可能な最新のパッチでオペレーティングシステムを更新します。

1.4.1.1 AIX 5.2 のパッチ

  • 基本レベルの OS - AIX 5.2

  • メンテナンスレベルのパッチ 5200-07 以降

  • JDK APAR - IY46668 は必須

Web サーバー上に Java Web アプリケーションが配置されている場合、IBM JDK のマニュアルに従って、サーバーを起動する前に次のように環境変数を設定してください。

  • export AIXTHREAD_SCOPE=S

  • export AIXTHREAD_MUTEX_DEBUG=OFF

  • export AIXTHREAD_RWLOCK_DEBUG=OFF

  • export AIXTHREAD_COND_DEBUG=OFF

上記のコードは、Web サーバーの起動スクリプトに直接追加できます。

1.4.1.2 AIX 5.3 のパッチ

  • 基本レベルの OS - AIX 5.3

  • メンテナンスレベルのパッチ 5300-03 以降

1.4.1.3 AIX 5.3 Technology Level 6 SP5 のパッチ

AIX version 5.3 から AIX version 5.3 Technology Level 6 SP5 にアップグレードするときは、次のパッチを適用して、管理サーバー/インスタンスサーバーの起動時に制御がコマンド行プロンプトに戻るようにしてください。

bos.mp/bos.mp64 at 5.3.0.66

1.4.1.4 AIX 5.3 Technology Level 7 SP2 のパッチ

AIX version 5.3 から AIX version 5.3 Technology Level 7 SP2 にアップグレードするときは、次のパッチを適用して、管理サーバー/インスタンスサーバーの起動時に制御がコマンド行プロンプトに戻るようにしてください。

bos.mp/bos.mp64 at 5.3.7.2

1.4.1.5 Solaris 8 のパッチ (SPARC)

  • Solaris release 8 2/02

  • Oracle 推奨の最新セキュリティーおよび推奨パッチクラスタ

1.4.1.6 Solaris 9 のパッチ (SPARC および x86)

  • Solaris release 9 8/03 以降

  • Oracle 推奨の最新セキュリティーおよび推奨パッチクラスタ

1.5 サポートされているソフトウェア、テクノロジ、およびプロトコル

次の節では、Oracle iPlanet Web Server 6.1 でサポートされているソフトウェア、テクノロジ、およびプロトコルの一部について説明します。

1.5.1 Active Server Pages のサポート

Web Server 6.1 は、Active Server Pages Version 4.0.1 (以前の Sun ChiliSoft ASP) および Version 4.0.2 を通じて Active Server Pages (ASP) 仕様をサポートします。Active Server Pages ソフトウェアは、Sun Java System Web Server にセキュリティー保護された企業レベルの ASP エンジンを追加します。Web Server 6.1 は、次のプラットフォームで Sun Java System Active Server Pages 4.0.2 および 4.0.3 をサポートします。

  • Solaris (SPARC) Version 8、9、および 10

  • Solaris (x86) 9、10

  • Windows 2000 Professional Edition、Server、Advanced Server、XP および 2003 Enterprise Edition

  • AIX 5.2、5.3

  • RedHat Enterprise Linux 3.0、4.0

Web Server にインストールする場合は、Sun Java System Active Server Pages のライセンスは必要ありません。Sun Java System Active Server Pages インストーラは、Web Server メディアキットを購入した場合は付属 CD に含まれていますが、http://www.sun.com/download/products.xml?id=420a8e72 からダウンロードすることもできます。

:

  • Active Server Pages プラグインを使用する場合は、Sun Java System Web Server 6.1 のインストール後にさらに約 50M バイトのディスク容量が必要になります。

  • インストールを始める前に、root としてログインしていることを確認してください。

1.5.2 ブラウザのサポート

次のブラウザは、 Web Server 6.1 管理グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) でサポートされています。


Mozilla 1.7 以降
Firefox 1.0.4 または 1.5 以降
NetscapeNavigator 7.0 以降
Microsoft Internet Explorer 6 および 7

1.5.3 HTTP PUT および DELETE の無効化

この節では、PUT および DELETE オプションを無効にする方法について説明します。

1.5.3.1 HTTP PUT および DELETE の無効化

  1. 管理コンソールにアクセスします。

  2. サーバーのリストからサーバーを選択して、「Manage」ボタンをクリックします。

  3. Preferences」タブ内の「Restrict Access」リンクをクリックします。

  4. ドロップダウンリストから「Edit」オプションを選択して、「OK」ボタンをクリックします。

  5. 「method A」テーブルから「The entire server」オプションを選択して、「Edit Access Control」ボタンをクリックします。

  6. 「Rights」列のアクセス権限 (r-x--i) リンクをクリックします。

    画面下部に「Access Rights」テーブルが表示されます。

  7. 「WRITE」および「DELETE」オプションの選択を解除します。

  8. Update」ボタンをクリックします。

  9. Submit」ボタンをクリックします。

  10. 画面右側の「Apply」リンクをクリックしてから「Apply Changes」ボタンをクリックして、変更を永続的にします。

  11. 変更内容を有効にするために、サーバーを再起動します。

1.5.4 強化されたハードウェアアクセラレータ暗号化のサポート

Web Server 6.1 は、Web Server での SSL のパフォーマンスを向上させる Sun Crypto Accelerator 500、1000、4000 および 6000 のハードウェアアクセラレータボードをサポートしています。


注:

Web サーバーの使用時に Sun Crypto Accelerator カードを初期化します。Sun Crypto Accelerator の詳細については、次の場所にある「Sun Crypto Accelerator 6000 Board Version 1.1 User's Guide」を参照してください。

http://download.oracle.com/docs/cd/E19321-01/index.html


1.5.5 強化されたセキュリティー

Web Server 6.1 では、Java セキュリティーマネージャーによってフラットファイル認証を使用し、アクセスを制限できます。セキュリティーマネージャー機能を有効にすると、J2EE Web アプリケーションに与える権限を制限することにより、セキュリティーを向上させることができます。セキュリティーマネージャーは、製品のインストール時にはデフォルトで無効になっています。セキュリティーマネージャーを有効にするには、server.xml ファイル内のエントリのコメントを外します

<JVMOPTIONS>-Djava.security.manager</JVMOPTIONS>

<JVMOPTIONS>-Djava.security.policy=instance-dir/config/server.policy</JVMOPTIONS>

ここで、instance-dir は、このサーバーインスタンスのインストールディレクトリへのパスです。

server.xml の詳細については、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Administrator's Configuration File Referenceを参照してください。

1.5.6 HTTP 圧縮のサポート

Web Server 6.1 は、コンテンツ圧縮をサポートしています。この機能により、コンテンツ量に合わせてハードウェアコストを増加させることなく、クライアントへの配信スピードを速め、より多くのコンテンツを提供できるようになります。コンテンツ圧縮により、コンテンツのダウンロード時間が減少します。これは、ダイアルアップ接続やトラフィックの多い接続を使用するユーザーにとって非常に重要な利点です。

詳細は、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Administrator's Guideを参照してください。

1.5.7 J2SE および Java SE のサポート

Oracle iPlanet Web Server 6.1 では、Java SE 6 および J2SE 5 がサポートされています。J2SE 1.4 はサービス終了 (End Of Service Life、EOSL) となったため、サポートされていません。

Windows、Solaris、およびすべての Linux プラットフォーム向けの Web Server 6.1 には、Java SE 6 が含まれています。これらのプラットフォームに Web Server 6.1 をインストールすると、JDK が自動的にアップグレードまたはインストールされます。HP-UX および AIX の場合は、Web Server をインストールする前に、JDK をダウンロードしてインストールする必要があります。

Oracle iPlanet Web Server 6.1 は、次の JDK バージョンについて実証済みです。

プラットフォーム JDK 1.6 バージョン JDK 1.5 バージョン
Hewlett-Packard HP-UX 1.6.0.01-jinteg_06_jun_2008_13_24-b00 1.5.0.16
IBM AIX 1.6.0 pap3260sr1-20080416_01(SR1) 1.5.0 pap32dev-20080315 (SR7)
Microsoft Windows 1.6.0_24 1.5.0.22
Oracle Solaris 1.6.0_24 1.5.0.22
Red Hat Linux 1.6.0_24 1.5.0.22
Sun Linux 1.6.0_24 1.5.0.22
SUSE Linux 1.6.0_24 1.5.0.22


注:

64 ビット Solaris SPARC では 64 ビット用 JDK、ほかのすべてのプラットフォームでは 32 ビット用 JDK が必要です。

1.5.8 Java Servlet 2.3 および JavaServer Pages (JSP) 1.2 のサポート

Web Server 6.1 では、Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 準拠の Java Servlet 2.3 および JavaServer Pages (JSP) 1.2 技術仕様が実装されています。J2EE 準拠の Web コンテナにより、Java テクノロジ標準準拠の Web アプリケーションの設計と配備に必要な柔軟性と信頼性が提供されます。Web アプリケーションは、仮想サーバーごとに配備できます。

これらのテクノロジについては、次のリソースを参照してください。

サーブレットおよび JavaServer Pages の開発については、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Programmer's Guide to Web Applicationsを参照してください。

1.5.9 JDBC のサポート

Web Server 6.1 には、JDBC (Java DataBase Connectivity) ソフトウェアが含まれ、業界標準の JDBC ドライバからカスタマイズされた JDBC ドライバまで幅広くサポートしています。

1.5.10 JNDI のサポート

Web Server 6.1 は、JNDI (Java Naming and Directory Interface) API をサポートします。JNDI により、多種多様なエンタープライズのネーミングサービスおよびディレクトリサービスへのシームレスな接続が可能になります。

1.5.11 ローカライズバージョンのサポート

Web Server 6.1x のローカライズバージョンを使用している場合は、既存のサーバーに Web Server 6.1 SP13 をインストールすることで、既存のローカリゼーション機能を利用できます。Web Server 6.1 SP13 の各リリースは、日本語、簡体字中国語、繁体字中国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、および韓国語で利用できます。

1.5.12 NSAPI フィルタのサポート

Web Server 6.1 では、NSAPI (Netscape Server Application Programmer's Interface) フィルタをサポートするために、NSAPI が拡張されています。

NSAPI フィルタの利用により、HTTP 要求および応答ストリームをカスタム処理できます。この処理により、ある機能で、別の機能に提示されたコンテンツ、または別の機能によって生成されたコンテンツを遮断して、変更することが可能になります。たとえば、あるプラグインで、別の SAF (Server Application Function) によって生成された XML ページを遮断する NSAPI フィルタをインストールして、その XML ページをクライアントにとって適切な HTML、XHTML、または WAP ページに変換することができます。あるいは、NSAPI フィルタが、クライアントから受信したデータを、別のプラグインに提示する前に解凍することもできます。

NSAPI フィルタの詳細については、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 NSAPI Programmer's Guideを参照してください。

1.5.13 NSS および NSPR のサポート

Oracle iPlanet Web Server 6.1 では、NSS をサポートしています。NSS は、セキュリティー対応サーバーアプリケーションのクロスプラットフォーム開発をサポートする一連のライブラリです。Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP15 には、NSS のバージョン 3.13.1.0 (32 ビットと 64 ビットの両方) および NSPR のバージョン 4.8.9 が含まれています。

1.5.14 PHP 互換性

PHP: PHP (Hypertext Preprocessor) は、サポート対象の 3 つの API (CGI、NSAPI および FastCGI) のいずれかを使用することで、 Web Server で使用できます。PHP は、PHP グループから入手可能なページスクリプト言語です。これらの API のいずれかを使用して PHP ソフトウェアを設定する方法は、PHP グループの Web サイト (http://www.php.net) で説明されています。

  • CGI API は、使用できる中ではもっとも安定したインタフェースですが、CGI に固有のパフォーマンスの制限を受けます。

  • NSAPI は、 Web Server のネイティブ API を利用し、Web サーバーのメモリー内で PHP ソフトウェアを実行します。この設定により最高のパフォーマンスが提供されますが、スレッドセーフでない PHP モジュールが使用されるとサーバーがクラッシュする危険があります。

  • FastCGI インタフェースは、パフォーマンスと安定性を両立させます。FastCGI は、PHP ソフトウェアを Web サーバーのメモリー外で実行しつつ、要求を処理したあとも実行したままにすることを可能にします。不安定な PHP モジュールが使用されても、Web サーバーがクラッシュすることはありません。このため、PHP ソフトウェアでは FastCGI インタフェースを使用してください。

    FastCGI インタフェースは、http://www.sun.com/download/products.xml?id=42d693c3 から入手可能な FastCGI アドオンをインストールすることにより、Web サーバーでサポートされます。

    PHP ソフトウェアは、FastCGI プロセスとして実行した場合、PHP プロセスのライフサイクルを制御するために 2 つの環境変数を使用します。

    • PHP_FCGI_CHILDREN は、要求に対する応答として作成される PHP プロセスの数を決定します。

    • PHP_FCGI_MAX_REQUESTS は、PHP プロセス自体を終了して新しい PHP プロセスに置き換えられるまでに応答できる要求の数を決定します。


注:

PHP_FCGI_CHILDREN を使用する代わりに FastCGI アドオンの設定パラメータ min-procs で PHP プロセスの最小数を制御することをお勧めします。

1.5.15 検索エンジンのサポート

Web Server 6.1 は、フルテキストの検索インデックス作成と検索を提供する Java 検索エンジンをサポートしています。検索機能を使用すると、ユーザーはサーバー上のドキュメントを検索して、結果を Web ページに表示できます。サーバー管理者は、ユーザーが検索対象とするドキュメントのインデックスを作成し、固有のニーズに合わせて検索インタフェースをカスタマイズできます。

検索機能にアクセスするためのデフォルトのURL は、http:// server-instance:port number/search です。

次に例を示します。

http://plaza:8080/search

ユーザーがこの URL にアクセスすると、Java Web アプリケーションである「検索」ページが開きます。

基本および高度な検索機能の詳細な手順については、検索エンジンに付属のオンラインヘルプを参照してください。オンラインヘルプにアクセスするには、「検索」ページの「ヘルプ」リンクをクリックしてください。詳細は、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Administrator's Guideを参照してください。

1.5.16 Solaris PKCS #11 のサポート

外部の PKCS#11 トークンを Web Server の SSL サブシステム (NSS) で使用するには、modutil コマンドを使用して、トークンを認識するように NSS を設定する必要があります。Solaris libpkcs11 ソフトトークンは、PKCS#11 準拠のトークンで、NSS で使用できます。UltraSPARC-T1 による追加の利点として、Solaris 10 の libpkcs11 タスクを使用するシステムでは、プラットフォームの暗号化アクセラレーションサポートを利用します。

使用方法の情報を得るには、引数なしで modutil コマンドを実行します。たとえば NSS で Solaris 10 libpkcs11 タスクを PKCS11 トークンとして追加するには、次の手順に従います。

  1. Web サーバーインスタンスの SSL サポートが初期化されたことを確認します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    % modutil -dbdir $ALIASDIR -dbprefix $PREFIX -add libpkcs -libfile /usr/lib/libpkcs11.so -mechanisms RSA

    次に、各引数について説明します。

    • $ALIASDIR は、NSS データベースファイルが存在する、インストールルートに対する alias ディレクトリのパスです。

    • $PREFIX は、エイリアスディレクトリの key3 および cer8 データベースファイルで使用されるプレフィックスで、https-$INSTANCENAME- という形式です。

    -mechanisms フラグは、このトークンを指定されたアルゴリズムの優先初期プロバイダにします。

  3. すべての機構のリストを得るには、引数なしで modutil コマンドを実行します。

  4. pktool を使用して libpkcs11 プロバイダのパスワードを初期化します。

    % pktool setpin

    NSS の設定の詳細については、libpkcs11(3LIB)、pkcs11_softtoken(5)、および pktool(1) のマニュアルページを参照してください。modutil の詳細については、http://www.mozilla.org/projects/security/pki/nss/tools/modutil.html を参照してください。

1.5.17 Sun Java Studio Enterprise Support

Web Server 6.1 は、Sun Java Studio Enterprise 8 をサポートします。Sun Java Studio テクノロジは、Java テクノロジ開発者のために Sun が提供する、強力で拡張可能な統合開発環境 (IDE) です。Sun Java Studio は NetBeans ソフトウェアをベースにしており、Sun Java プラットフォームと統合されています。

Sun Java Studio は、 Web Server 6.1 でサポートされるすべてのプラットフォームで利用できます。Web サーバー用のプラグインは、次の方法で入手できます。

  • Web Server メディアキットの付属 CD

  • Sun Java Studio に付属の AutoUpdate 機能を使用する

  • Web Server のダウンロードセンター


注:

Web Server 6.1 SP13 の Sun Java Studio 8 プラグインは、ローカルの Web サーバーでのみ動作します。つまり、IDE と Web サーバーは同じマシン上にインストールする必要があります。

Sun Java Studio 8 の詳細については、http://developers.sun.com/jsenterprise/overview/previous/jse8.jsp を参照してください。

1.5.17.1 デバッグのための Sun Java Studio Enterprise 8 の使用

デバッグモードで起動したリモート Web サーバーに IDE を手動で接続すると、Sun Java Studio Enterprise 8 をリモートデバッグ用に使用できます。

  1. Web Server 管理インタフェースを使用して、デバッグモードでサーバーインスタンスを再起動します (「Server Manager」>「JVM General」>「Debug Enabled」)。

  2. JPDA ポート番号を控えておきます。

  3. IDE を起動します。

  4. 「Debug」>「Start」を選択します。

  5. dt_socket メソッドを選択します。

  6. リモートマシン名および JPDA ポート番号を入力します。

    配備されたアプリケーションのサーブレットソースコード上で、IDE に作成されたブレークポイントがアクティブになります。

1.5.18 64 ビットのサポート

32 ビット Solaris SPARC に対する既存のサポートを補完するために、Web Server 6.1 では 64 ビット Solaris SPARC もサポートしています。

64 ビットリリースは、メモリーを大量に消費する配備環境でも利用できるため、管理者は 32 ビットリリースの場合よりも大きいファイルキャッシュや Java ヒープを設定できます。ただし既存のプラグインは 64 ビットリリースと互換性がありません。これらのプラグインは、プラグインベンダーによって 64 ビットリリース用に再コンパイルされる必要があります。ネイティブの非 Java ライブラリを使用する Java Web アプリケーションも再コンパイルする必要があります。このため、32 ビットリリースの Web Server を配備するほうがよい場合もあります。

Web Server 6.1 SP13 では、FastCGI、Reverse Proxy および Java Web Services Developer Pack (JWSDP) プラグインの 64 ビットサポートも提供しています。

64 ビットリリースは、UltraSPARC プロセッサ上の 64 ビット Solaris カーネルと互換性があります。64 ビットリリースは x86 プロセッサ上で使用したり、32 ビット Solaris カーネルとともに使用したりすることはできません。32 ビットリリースは、32 ビットと 64 ビットの両方の Solaris カーネルとの互換性が継続されます。


注:

64 ビットおよび 32 ビットリリースの Web Server は、別々にパッケージされて配布されます。既存の 32 ビット Web Server インストール環境を 64 ビットインストール環境にアップグレードすることはできません。32 ビットと 64 ビットのリリースは、インストーラ、サーバー起動時、およびサーバーエラーログに表示される次のバージョン文字列で区別できます。

予約解除 バージョン文字列
32 ビット Sun ONE Web Server 6.1SP13
64 ビット Sun ONE Web Server 6.1SP13 (64 ビット)

1.5.19 WebDAV のサポート

Web Server 6.1 は、WebDAV (Web-based Distributed Authoring and Versioning) プロトコルをサポートしています。以下の機能を利用した協調的 Web パブリッシングが可能です。

  • RFC 2518 準拠による RFC 2518 クライアントとの相互運用性

  • Web パブリッシングのセキュリティーおよびアクセス制御

  • ファイルシステムベースの WebDAV コレクションおよびリソースに対する発行の基本操作

WebDAV は、コンテンツのメタデータ、ネームスペース管理、および上書き保護を統合的にサポートします。これらのテクノロジは、WebDAV をサポートする多くのオーサリングツールに組み込まれ、協同作業環境のための理想的な開発プラットフォームを提供します。

1.6 Web Server 6.1 で推奨されなくなった/変更された公開インタフェース

Web Server 6.1 の次の公開インタフェースは、Web サーバーの将来のリリースで推奨されなくなるか、または互換性のない方法で修正される可能性があります。これらのインタフェースは、Web Server 6.1 製品内では変更されないままです。これらのインタフェースに依存するスクリプトは、Web サーバーの将来のリリースで機能するように更新する必要がある場合があります。

Table 1-3 推奨されなくなった/変更された公開インタフェース

設定ファイルまたは ユーティリティー 説明

magnus.conf

変更されました。一部の機能は別のファイルに移動されます。

server.xml

変更されました。スキーマと機能が変更されます。

nsfc.conf

非推奨になりました。機能が別のファイルに移動されます。

dbswitch.conf

非推奨になりました。このファイルは削除される可能性があります。機能は別のファイルに移動されます。

password.conf

非推奨になりました。このファイルは削除される可能性があります。機能は別のファイルに移動されます。

ファイルレイアウト

変更されました。設定ファイルの構造が変更されます。

起動、停止、再起動、 ローテーションの各スクリプト

変更されました。これらのユーティリティーの名前または場所、あるいはその両方が変更されます。

wdeploy アプリケーション

非推奨になりました。このユーティリティーは削除される可能性があります。機能は別の管理ユーティリティーに統合されます。


1.7 インストール、アップグレード、移行に関する注意事項

この節では、Web Server のインストール、アップグレード、および移行に関する注意事項を示します。これらのトピックの詳細については、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Installation and Migration Guideを参照してください。Web Server のこのリリースの既知の問題については、Chapter 2, "既知の問題点."を参照してください。

1.7.1 インストールの注意事項

次の事項に注意してください。

  • Oracle iPlanet Web Server を、ディレクトリ名に空白が含まれているディレクトリにインストールしないでください。

    Web サーバーは、たとえば Program Files のようにディレクトリ名の中に空白が含まれているディレクトリにインストールされている場合には起動しません。インストール中にはこの問題についてのエラーメッセージは表示されませんが、インストール後にサーバーが起動しません。

  • Web サーバーは compat-libstdc++ がないと、Red Hat Linux Advanced Server 3.0 にセットアップできません。

1.7.2 アップグレード

既存のインストールの上に Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 をインストールする場合、インストーラが自動的にアップグレードを実行します。

Sun ONE 1 がすでにインストールされている場合は、Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 のインストーラに 6.1 SP1 がインストールされている場所を示してからアップグレードしてください。

1.7.3 移行

4.1 より前のバージョンの Web Server から Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 への直接的な移行はサポートされていません。最初に、旧バージョンのサーバーを 4.1 に移行し、それから Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 に移行する必要があります。

移行の詳細については、 Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Installation and Migration Guideを参照してください。このガイドには、Version 4.1 から 6.1、および Version 6.0 から 6.1 への移行に関する情報があります。

1.8 問題の報告とフィードバックの方法

Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP16 で問題が発生した場合は、My Oracle Support (http://support.oracle.com) にご連絡ください。

サポートに連絡する前に、次の情報を手元に用意してください。サポート担当者はこれらの情報をもとに、お客様の問題解決に向けてもっとも適切な対応を行うことができます。