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Oracle® Coherence開発者ガイド
リリース3.6.1
B61368-02
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41 クラスタ内のカスタムMBeanの管理方法

JMXを使用したCoherenceの管理機能に加えて、Coherenceには、Coherence JMXの管理および監視フレームワーク内でカスタムMBean(つまり、アプリケーションレベルのMBean)を管理および監視する機能が用意されています。この機能により、どのアプリケーションレベルのMBeanも、クラスタ内の任意のJVM、ノードまたはエンドポイントから管理または監視できるようになります。

標準のCoherence管理オブジェクト・タイプに加えて、動的なタイプや標準MBeanタイプもcom.tangosol.net.management.Registryインタフェースを使用して登録できます。

カスタムMBeanの構成

Coherenceは、プラットフォームと標準MBeanをクラスタに接続した時点でロードするように構成できます。これにより、管理者およびサポート担当者は、クラスタ内のすべてのノードのシステム情報およびアプリケーション情報を1つの場所で更新したり表示したりできます。また、この機能を使用すると、情報を収集するために複数のソースにJMXプログラムを接続する必要がなくなります。

標準MBeanをCoherenceに追加する方法

標準MBeanをCoherenceに追加するには、次の手順を実行します。

  1. 標準MBeanを作成します。

  2. 標準MBeanクラスまたはJARをCoherenceのクラスパスに追加します(中央管理ノードを含めます)。

  3. カスタムMBeanのXML構成ファイルを作成します(「MBean XML構成ファイルの作成」を参照)。

  4. ノードの起動スクリプトを、custom-mbean.xmlを参照するように変更します(「カスタムMBean構成ファイルの有効化」を参照)。

プログラムで標準MBeanをCoherenceに追加する方法

例41-1は、プログラムで標準MBeanをCoherenceに追加するサンプル・コードを示しています。

例41-1 プログラムによる標準MBeanのCoherenceへの追加

Registry    registry = CacheFactory.ensureCluster().getManagement();
Custom      bean     = new Custom();
String      sName    = registry.ensureGlobalName("type=Custom");

registry.register(sName, bean);

静的MBean名の使用方法

例41-1では、カスタムMBeanをCoherenceに追加する際にensureGlobalNameメソッドを使用しています。このメソッドは、nodeId=...の部分をMBeanのObjectNameの末尾に追加するために使用します。これは、中央のMBeanサーバーで一意の名前を持つために必要です。アプリケーションに静的MBean名が必要な場合は、MBean問合せを使用して、ローカルのMBeanサーバーからCoherence管理システムにMBeanを追加します。これによって、管理対象ノードに静的な名前を持つMBeanが作成され、管理ノードでの集約時にそのMBeanの名前に,nodeId=...の部分が追加されます。

静的MBean名を使用する手順は次のとおりです。

  1. クラスタを結合する前に、registerMBeanまたはcreateMBeanメソッドを使用して、管理対象ノードのローカルのMBeanサーバーにMBeanを登録します。これらのメソッドの使用の詳細は、MBeanServerインタフェースに関するJavadocを参照してください。

    http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/api/javax/management/MBeanServer.html

  2. MBeanHelper.findMBeanServer()メソッドを使用して、Coherenceが使用しているものと同じMBeanサーバーを取得します。

  3. 新規登録したMBeanを問い合わせるようcustom-mbeans.xmlファイルを構成します。「JMX MBeanの構成」を参照してください。


注意:

ローカルのMBeanサーバーにアクセスできるように環境が適切に設定されていることを確認するには、次のSunのドキュメントを参照してください。

http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/guide/management/agent.html


JMXの問合せの結果をCoherenceに追加する方法

JMXの問合せの結果をCoherenceに追加するには、次の手順を実行します。

  1. カスタムMBeanのXMLファイルを作成します(「MBean XML構成ファイルの作成」を参照)。

  2. ノードの起動スクリプトにJMX MBeanサーバーを追加します。

  3. ノードの起動スクリプトを、custom-mbean.xmlを参照するように構成します(「カスタムMBean構成ファイルの有効化」を参照)。

図41-1は、JConsoleで実行されているJMXの問合せの例を示しています。

図41-1 JConsoleでのJMXの問合せの実行

この図については本文で説明しています。