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Oracle® Fusion Middlewareパッチ適用ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61412-02
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1 Oracle Fusion Middlewareのパッチ適用およびアップグレードの概要

このガイドでは、既存のOracle Fusion Middlewareへのパッチの適用、または既存のOracle Application Server環境のアップグレードに使用可能なツールについて説明します。

次のトピックについて説明します。

1.1 インストール、パッチの適用およびアップグレードの用語

この項では、作業を進める前に十分に理解しておく必要があるさまざまな用語について説明します。

1.1.1 パッチの適用

パッチの適用では、既存のインストールに対する小型のファイル・コレクションのコピーが行われます。通常、パッチは特定バージョンのOracle 製品に関連付けられており、製品の特定のマイナー・バージョンから同じ製品の新しいマイナー・バージョンへの更新(たとえば、バージョン11.1.1.2.0からバージョン11.1.1.3.0への更新)が行われます。

パッチ・セットは、まとめて適用するように設計されたパッチのコレクションで構成される単一のパッチです。

1.1.2 移行

通常、移行はサード・パーティ(Oracle以外)の製品からOracle製品への移行を意味します。

また、特定のリリースから別のリリースへの既存のソフトウェア・パラメータのセット(たとえば既存の構成や既存のドメイン)の移行も意味します。今回のリリースでは、付録B「パッチ・アシスタントを使用した11g リリース1(11.1.1.1.0)からリリース1(11.1.1.2.0)への移行」でOracle Fusion Middleware 11g リリース1(11.1.1.1.0)からリリース1(11.1.1.2.0)への構成の移行について説明しています。

1.1.3 アップグレード

アップグレードでは、以前の主要バージョンから次の主要バージョンへの移行を行います。たとえば、Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gに移行するにはアップグレードが必要となります。

1.1.4 インストール

インストールとは、システムに新しいソフトウェアをコピーして使用できるようにすることです。新しいソフトウェアのインストール後は、必要に応じてパッチの適用やアップグレードを実行します。

1.2 パッチ適用ツールとアップグレード・ツール

表1-1は、パッチ適用およびアップグレードのツールの概要、および詳細情報の参照先を示しています。

表1-1 パッチ適用、移行、およびアップグレードのツールの概要

ツール 説明 詳細情報

OPatch

通常、OPatchはシステム上のソフトウェアへのパッチの適用に使用され、小型のファイル・コレクションが既存のインストールにコピーされます。

Oracle Fusion Middlewareでは、OPatchが既存のOracle Fusion Middleware 11gのインストールへのパッチの適用に使用されます。

第2章「Oracle OPatchを使用したOracle Fusion Middlewareへのパッチの適用」


Smart Update

Smart Updateは、既存のOracle WebLogic Serverインストールへのパッチの適用に使用されます。

Oracle Fusion Middleware製品を使用するには、システム上にOracle WebLogic Serverとそのディレクトリ構造が存在している必要があります。Oracle Fusion Middlewareソフトウェアを更新するときは、Smart Updateツールを使用してOracle WebLogic Serverのバージョンも更新する必要があります。

Oracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール


パッチ・セット・インストーラ

パッチ・セット・インストーラは、既存のFusion Middleware製品の最新バージョンへの更新に使用されます。このガイドの公開時点の最新バージョンは11g(11.1.1.4.0)です。パッチ・セット・インストーラは、製品のOracleホーム・ディレクトリ内のソフトウェアを更新します。パッチ・セット・インストーラを実行するときは、既存のMiddlewareホームおよびOracleホームのディレクトリの場所を指定する必要があります。

パッチ・セット・インストーラに製品を構成するメカニズムはありません。このため、製品の使用を可能にするには、インストールの完了後に構成ウィザードを実行してドメインを構成する必要があります。

第3章「Oracle Fusion Middlewareの最新パッチ・セットの適用」


パッチ・セット・アシスタント

パッチ・セット・アシスタントを使用することによって、データベース・スキーマが最新バージョンのOracle Fusion Middlewareソフトウェアで使用できるようになります。

このツールは、パッチ・セットによる更新でのみ使用され、スキーマの作成と削除には常にリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用する必要があります。

第4章「パッチ・セット・アシスタントによるスキーマの更新」


アップグレード・アシスタント

アップグレード・アシスタントは、Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gへのアップグレードに使用されます。

Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド



1.3 Oracle Fusion Middlewareのデータベース・パッチについて

このガイドでは、既存のOracle Fusion MiddlewareインストールにOracle Fusion Middlewareのパッチを適用する手順について説明します。

ただし、既存のOracle Fusion MiddlewareのOracleホームにOracle Databaseパッチを適用するように指示されるケースもあります。これは、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)、ソフトウェア・ライブラリ、Oracle Database製品用に開発されたその他のソフトウェア・コードなど、特化されたコンポーネントが一部のOracle Fusion Middleware製品に含まれているためです。

このような具体的なケースにおいて、詳細は、Oracle Databaseのパッチ適用およびインストールに関するドキュメントを参照してください。

ほとんどの場合、Oracle Fusion Middlewareのパッチには、必要なソフトウェア・アップデートがほとんど含まれています。データベースのパッチを適用するのは、具体的に指示されている場合、または、データベースのパッチで解決できる具体的な問題に直面した場合に限定してください。