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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.4.0)
B55916-03
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14 Oracle Mediatorのサービス・コンポーネントとエンジンの構成

この章では、Oracle Mediatorサービス・コンポーネントとサービス・エンジンの構成方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

14.1 Oracle Mediatorサービス・エンジン・プロパティの構成

Oracle Mediatorサービス・エンジン・プロパティを構成できます。これらのプロパティは、Oracle Mediatorサービス・コンポーネントの処理時にOracle Mediatorサービス・エンジンによって使用されます。

Oracle Mediatorサービス・エンジン・プロパティを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 次のいずれかのオプションを使用して、このページにアクセスします。

    SOAインフラストラクチャのメニュー ナビゲータのSOAフォルダ
    1. 「SOA管理」「メディエータ・プロパティ」の順に選択します。
    1. 「soa-infra」を右クリックします。
    2. 「SOA管理」「メディエータ・プロパティ」の順に選択します。


    「メディエータ・サービス・エンジン・プロパティ」ページには、次のプロパティが表示されます。

    med_prop_n.gifの説明が続きます
    図版med_prop_n.gifの説明

  2. 使用環境に適するようにサービス・エンジン・プロパティを変更します。

    プロパティ 説明
    監査レベル Oracle Mediator固有の監査レベルを構成できます。グローバルなSOAインフラストラクチャの監査レベル・プロパティは、このプロパティの値によって上書きされます。このプロパティの可能な値は、次のとおりです。
    • Off: Oracle Mediatorの監査をオフにします。コンポジット・インスタンスのトラッキング情報とペイロード・トラッキング情報は収集されません。

    • Inherit: 監査のレベルは、SOAインフラストラクチャと同じです。この設定を使用すると、グローバル設定が変更されたときに、Oracle Mediatorの監査レベルも自動的に変更できます。このページで別の監査レベル・トラッキングを設定すると、SOAインフラストラクチャ・レベルで設定したトラッキングが上書きされます。

    • Production: すべてのイベントが記録されます。すべての監査詳細が、assignアクティビティの詳細を除いて記録されます。インスタンス・トラッキング情報は収集されますが、ペイロード詳細はキャプチャされないため、これらの詳細はフローの監査証跡で使用できません。このレベルは、通常の操作とテストに最適です。

    • Development: すべてのイベントとすべての監査詳細が記録されます。さらに、ペイロード詳細がキャプチャされるため、フローの監査証跡で使用できます。このレベルは、デバッグする際に便利ですが、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。

    このフラグのデフォルト値は、Inheritです。

    注意:

    • これらのプロパティの変更後に、サーバーを再起動する必要はありません。

    • 監査レベルは、Oracle Application Server 10g リリースではインスタンス・トラッキング・レベルと呼ばれていました。

    レベル・メトリック ダイナミック・モニタリング・サービス(DMS)のメトリック・レベルを構成するために、Oracle Mediator固有のプロパティを設定できます。DMSメトリックは、アプリケーション・コンポーネントのパフォーマンスを測定するために使用されます。このプロパティの可能な値は、次のとおりです。
    • Enabled: DMSメトリック・トラッキングを有効にします。

    • Disabled: DMSメトリック・トラッキングを無効にします。

    パラレル・ワーカー・スレッド メッセージ処理のパラレル・ディスパッチャ数を指定します。パラレル処理のアウトバウンド・スレッド数を増加させるには、このパラメータの値を増やします。
    パラレルが取得する最大行数 パラレル処理で繰返しごとに取得する行数を指定します。このパラメータの値は、メモリー消費量の制限に応じて、Parallel Worker Threadsプロパティの50から100倍に設定できます。

    注意: このプロパティの値が大きいと、メモリー不足になる可能性があります。

    パラレル・ロッカー・スレッド・スリープ(秒) パラレル処理に関するメッセージがない場合は、行を取得するための連続した2つの繰返し間でのアイドル時間を指定します。この時間は秒単位で測定されます。
    エラー・ロッカー・スレッド・スリープ(秒) このプロパティを設定することによって、エラー/リトライ・インフラストラクチャを構成できます。このプロパティは、パラレル処理でエラーになったメッセージがない場合に、エラーになったメッセージを取得するための連続した2つの繰返し間でのアイドル時間を指定します。この時間は秒単位で測定されます。
    パラメータ カスタム構成プロパティを指定します。例として、第14.2項「リシーケンスされたメッセージの構成」を参照してください。
    コンテナIDリフレッシュ時間

    コンテナIDリース・タイムアウト

    ハートビート・インフラストラクチャはOracle Mediatorサービス・エンジンの一部であり、ノードの失敗または停止が原因でOracle Mediatorサービス・エンジン・インスタンスが存在しないことを検出します。ハートビート・インフラストラクチャは、Oracle Mediatorサービス・エンジンの各インスタンスに対して一意の識別子を作成し、Oracle Mediatorサービス・エンジンが失敗した場合に、必要なハウスキーピング・タスクを実行します。ハートビート・インフラストラクチャは、ハートビート・スレッドで構成されています。このハートビート・スレッドは、各Oracle Mediatorサービス・エンジンの一意の識別子に関連付けられているタイムスタンプを定期的に更新します。Oracle Mediatorサービス・エンジンは、関連付けられているタイムスタンプを更新することで、その存在を他のOracle Mediatorサービス・エンジンに知らせます。ハートビート・スレッドは、特定の期間に更新されなかった一意の識別子が存在するかどうかも確認します。ハートビート・フレームワークは、次のパラメータを設定することで構成できます。
    • コンテナIDリフレッシュ時間: 各Oracle Mediatorサービス・エンジンの一意の識別子に関連付けられているタイムスタンプを、ハートビート・スレッドが定期的に更新する時間間隔を指定します。

      注意: デフォルト値は60秒です。計画外停止の場合は、サーバーの再起動後に、コンテナIDリフレッシュ時間間隔に指定されている時間を待機する必要があります。サーバーが実行状態のインスタンスを完了するには、この時間が必要です。

    • コンテナIDリース・タイムアウト(秒): 特定の期間に更新されていない一意の識別子が存在するかどうかを、ハートビート・スレッドが定期的に確認する時間間隔を指定します。

    これらのパラメータを構成することで、Oracle Mediatorサービス・エンジンの失敗を検出するためにハートビート・スレッドが使用する期間を指定できます。

    リシーケンサ・ロッカー・スレッド・スリープ(秒) データベースにメッセージがない場合の、遅延ロッカーのスリープ・タイム(秒)を指定します。
    リシーケンサがロックする最大グループ数 ロックされるグループの最大数を指定します。
    リシーケンサ・ワーカー・スレッド リシーケンサの数を指定します。

  3. システムMBeanブラウザで詳細なOracle Mediatorプロパティを構成する場合は、「詳細メディエータ構成プロパティ」をクリックしてください。

システムMBeanブラウザのOracle Mediatorプロパティには、ナビゲータからもアクセスできます。

システムMBeanブラウザのプロパティにアクセスする手順は、次のとおりです。

  1. 「SOAインフラストラクチャ」メニューから、「管理」「システムMBeanブラウザ」の順に選択します。

    「システムMBeanブラウザ」ページが表示されます。

  2. 左側のペイン(ページ・タイトルの下)で「oracle.as.soainfra.config」ノードを開きます。

    「Server:soa_server1」ノードが表示されます。

  3. 「Server:soa_server1」ノードを開きます。

    「MediatorConfig」ノードが表示されます。

  4. 「MediatorConfig」ノードを開きます。

    「mediator」MBeanが表示されます。

  5. 「mediator」MBeanをクリックします。

    MBeanのプロパティが右側のペインに表示されます。

  6. プロパティの値を変更し、「適用」をクリックします。

14.2 リシーケンスされたメッセージの構成

Oracle Mediatorサービス・コンポーネントでメッセージをリシーケンスするには、次の項目を構成する必要があります。

Oracle Mediatorサービス・コンポーネントがベスト・エフォート・リシーケンスを使用するように構成されており、各バッチで処理されるメッセージが最大行数ではなく時間ウィンドウに基づいている場合は、バッファ・ウィンドウも構成できます。

リシーケンスされたメッセージを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 第14.1項「Oracle Mediatorサービス・エンジン・プロパティの構成」で説明されている、いずれかの方法を使用して、Oracle Mediatorサービス・エンジンのプロパティ・ページまたはシステムMBeanブラウザにアクセスします。

  2. 次のOracle Mediatorプロパティに値を入力します。

    • リシーケンサ・ワーカー・スレッド: リシーケンサによって使用されるスレッドの数。

    • リシーケンサがロックする最大グループ数: ロック・サイクルごとに取得される最大グループ行数。

    • リシーケンサ・ロッカー・スレッド・スリープ: データベースにメッセージがない場合に遅延ロッカーがスリープする時間の長さ(秒)。

  3. ベスト・エフォート・リシーケンスでの時間ウィンドウのバッファ・ウィンドウを構成するには、「パラメータ」プロパティ値に次のように入力します。

    buffer.window=x
    

    xは、バッファに追加する構成済時間ウィンドウの割合です。たとえば、buffer.window=20は、時間ウィンドウの長さの20%をバッファとして追加することを意味します。

  4. 「適用」をクリックします。