Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle B2Bインタフェースの「構成」タブで設定されないプロパティに対するB2B構成プロパティを設定します(第16章「B2Bシステム・パラメータの構成」を参照)。B2Bプロパティはconfigmbeanutilユーティリティを使用して設定することもできます。
ここでは、次の項目について説明します。
次のプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで設定できます。プロパティの設定方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』を参照してください。
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注意: B2Bプロパティを変更する場合は、SOAサーバーの再起動が必要です。 |
表B-1 Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlでのOracle B2Bプロパティ
| プロパティ | 説明 |
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b2b.addebMSHeaders |
ACTION、SERVICE、SERVICE TYPE、CPAID、FROMROLEおよびTOROLEの受信ebMSメッセージの詳細を、AQのACTION_NAMEヘッダーに追加するために使用します。 デフォルトでは、ACTIONのみがACTION_NAMEの一部として渡されます。 |
b2b.attachments.dir |
添付のディレクトリの場所を指定するには、このプロパティを設定します。 このプロパティを有効にすると、ユーザーはすべての添付が書き込まれるディレクトリを指定できます。 このプロパティを変更した場合、新しい値を有効にするにはサーバーを再起動する必要があります。 |
b2b.certificatevalidation |
このプロパティは、ebMSで受信した証明書の検証を有効または無効にするために使用します。たとえば、証明書の期限が切れている場合は通常であればエラーがスローされますが、このプロパティを |
b2b.checkDuplicate |
重複メッセージをチェックするには、このプロパティを このプロパティを デフォルトで、Oracle B2Bでは、受信メッセージのビジネス・メッセージIDに基づいて重複メッセージがチェックされます。 |
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デプロイメント時の検証を無効にするには、このプロパティを 多数のアグリーメントをデプロイするとき、データが確実に有効である場合に便利です。 |
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b2b.docPluginList |
このプロパティを使用すると、プロパティで指定されている順序に従ってドキュメント・プラグインがロードされます。次に例を示します。 b2b.docPluginList=Custom,EDI_X12,EDI_EDIFACT,HL7,RosettaNet これにより、ドキュメント・プラグインが指定した順序でロードされます。このプロパティに値を指定しないと、システム( |
b2b.edi.enablePreprocess |
このプロパティを デフォルト値は このプロパティを変更した場合、新しい値を有効にするにはサーバーを再起動する必要があります。 |
b2b.edi.identifyToTP |
TPを受信メッセージに存在するTP情報から識別するには、このプロパティを使用します。 このプロパティは、インバウンド・メッセージ処理に使用されます。 |
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EDIエンベロープ検証を無効にして、EDIメッセージの交換検証エラーを無視するには、このプロパティでカンマ区切りのエンベロープ・ヘッダーを設定します。 次に例を示します。 b2b.edi.ignoreValidation=InterchangeSenderID, InterchangeReceiverID または、値 注意: このフラグを追加または更新する場合、サーバーの再起動は必要ありません。ただし、フラグを削除する場合は、変更を有効にするためにサーバーを再起動する必要があります。 |
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b2b.encoding |
このプロパティを使用すると、デフォルトのUTF-8以外のエンコーディングを指定できます。 |
b2b.errorsCumulativeReported |
報告されるエラーが累積かどうかを指定するには、このプロパティを このプロパティを falseに設定すると、エラー・テキストとエラー説明のフィールドは連結されず、説明は新規行で始まります。 このプロパティは、EDIバッチ処理のエラー・メッセージに最も有効です。 |
b2b.fa.inbound.validation b2b.fa.outbound.validation |
これらのプロパティは、インバウンドおよびアウトバウンドのFA検証を制御するために使用します。 アウトバウンドFA検証を無効にするには、 インバウンドFA検証を無効にするには、 |
b2b.FACorrelatedByInterchangeId |
同じ管理番号が同じ取引パートナ間で使用されている場合、インバウンドFAとアウトバウンドFAを正しく相関付けるには、このプロパティを デフォルトでは、同じ管理番号が同じ取引パートナ間で使用されている場合、Oracle B2Bでは、インバウンドFAとアウトバウンドFAが正しく相関付けられません。このプロパティを |
b2b.FailedMessagesDirectory |
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HA環境でFile、FTPまたは電子メール・トランスポートを有効にするには、このプロパティを デフォルト値は |
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hl7エンベロープ検証を無効にするには、このプロパティに対してカンマ区切りのエンベロープ・ヘッダーを設定できます。 次に例を示します。 b2b.hl7.ignoreValidation = MessageReceivingFacility, MessageSendingApp または、 |
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スレッド数とスレッド・スリープ時間を設定して、メッセージ処理を向上させるには、これらのプロパティを設定します。
Oracle B2Bがシングル・スレッド・モード(デフォルト)で実行している場合、ブロックされたアウトバウンドHTTPメッセージにより、Oracle B2Bでの以降のメッセージの処理が失敗する場合があります。HTTP配信のデフォルトのタイムアウトは60秒であり、タイムアウトによってメッセージがエラーになり、処理がブロック解除される可能性があります。処理の遅延を避けるには、スレッド数プロパティ
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b2b.jmsRedeliveryLimit |
このプロパティを設定することで、JMSキューからのメッセージ読取りの再試行制限を変更できます。Oracle B2Bは、このプロパティで指定した回数だけメッセージの読取りを再試行します。デフォルトの再試行制限は5回です。 制限回数を超えると、メッセージとヘッダーの内容が、ファイル・システムに書き込まれます(デフォルトの場所は
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b2b.listening.channel.restart.wait |
Oracle B2Bはリスニング・チャネルに対して複数のファイル監視スレッドを作成することがあります。このプロパティを使用して長い間隔を設定すると、初期化時のスレッドの競合状態を回避するのに役立ちます。 |
b2b.MaxTimeinAquiredState |
再起動後に自動スタック・ハンドラがメッセージの処理を再開しない問題を回避するには、このプロパティを設定します。
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メタデータ・サービス(MDS)のインスタンス・キャッシュ・サイズを設定するには、このプロパティを設定します。 xmxとmdsCacheの値の比率は5:1にすることをお薦めします。たとえば、xmxサイズが1024の場合、mdsCacheは200MBで管理します。 |
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b2b.OutboundDispatchInterval |
ディスパッチの各サイクル間の遅延を制御するには、このプロパティを使用します。このプロパティを設定して、順序付けされたメッセージのディスパッチ間の待機時間を指定します(ミリ秒単位)。 有効にした場合、このプロパティはディスパッチの各サイクル間の遅延を制御します。このプロパティは、メッセージ順序付け機能および取引パートナ停止時間スケジュール機能と組み合せて使用できます。 自動スタック・ハンドラを使用すると、Oracle B2Bは失敗したアウトバウンド・メッセージを順番に再試行します。配信のエンドポイントに達すると、シーケンスのすべてのメッセージが配信対象になり、エンドポイントでのメッセージ配信が過負荷状態になる可能性があります。負荷を軽減するには、このプロパティを使用して、メッセージのディスパッチの間隔をミリ秒単位で設定します。 |
b2b.outboundOneErrorAllError |
エラーに対するフラグ付け方法を指定するには、このプロパティを アウトバウンド・メッセージの場合、
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b2b.payloadObfuscation |
ペイロードの不明瞭化を有効にするには、このプロパティをtrueに設定します。 詳細は、第1.4.1項「ペイロードの不明瞭化」を参照してください。 |
b2b.rowLockingForCorrelation |
行レベルのロックを有効にするには、このプロパティを Oracle B2BがEDI FAメッセージとAS2 MDNメッセージ(確認メッセージ)を同時に受信すると、競合状態が発生し、(FAは正常に処理されても)アウトバウンドEDIメッセージがMSG_WAIT_FA状態のままになる可能性があります。 この行レベルのロック・パラメータを使用すると、相関付けられたFAメッセージと確認メッセージが同時に処理される場合に、元のEDIメッセージに順番にアクセスできます。この結果、Oracle B2Bによって元のメッセージが更新される際の競合条件が回避されます。 |
b2b.setDynamicNameSpace |
Oracle B2B 10gバージョンのEDI ecsおよびxsdファイルを使用するには、このプロパティを Oracle B2B 10gで使用されていたEDI ecsおよびxsdファイルをOracle B2B 11gで使用する場合は、XEngineによって、変換後のxmlに対する動的ネームスペースが生成される場合があります。次に例を示します。 xmlns="NS_31CA8D0F33324F95A0BF15D85539C27E20060518215520" EDIメッセージに対する動的ネームスペース生成を無効にするには、このプロパティを |
configmbeanutilユーティリティを使用してプロパティを設定することもできます。
configmbeanutilユーティリティを使用する手順は、次のとおりです。
MW_HOME環境変数を、Fusion Middlewareインストール・ディレクトリを指すように設定します。次に例を示します。
setenv MW_HOME /scratch/$user/fmwhome
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注意: Fusion Middlewareディレクトリにアクセスするには、ホスト、ポート、ユーザーおよびパスワードの情報が含まれているmbeanプロパティ・ファイル(mbeanutil.properties)を指定する必要があります。次に例を示します。
host=myfmw.com port=7001 user=weblogic password=mypwd |
JAVA_HOME環境変数を設定します。次に例を示します。
setenv JAVA_HOME ${MW_HOME}/jdk160_14_R27.6.4-18
Java binディレクトリをPATH環境変数に追加します。次に例を示します。
setenv PATH ${JAVA_HOME}/bin:${PATH}
例B-1、例B-2、例B-3および例B-4に、このユーティリティの使用方法を示します。
例B-1 コンソールへの全プロパティの出力
java -cp $MW_HOME/AS11gR1SOA/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/b2b.jar:$MW_HOME/ wlserver_10.3/server/lib/wljmxclient.jar:$MW_HOME/modules/ glassfish.jaxb_1.2.0.0_2-1-7.jar oracle.tip.b2b.utility.ConfigMBeanUtility
例B-2 プロパティの追加
java -cp $MW_HOME/AS11gR1SOA/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/b2b.jar:$MW_HOME/ wlserver_10.3/server/lib/wljmxclient.jar:$MW_HOME/modules/ glassfish.jaxb_1.2.0.0_2-1-7.jar oracle.tip.b2b.utility.ConfigMBeanUtility add b2b.test cool ok