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Oracle® Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド
リリース11.1 for Linux x86-64
B63041-01
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2 レポートの操作

この章では、付属の標準ライブラリ・レポート、レポートの使用方法、受信するレポート・メールの制御方法、およびレポートを変更して独自のレポートを作成する方法について説明します。2つのレポート・モード(インライン・レイアウトと印刷レイアウト)の使用方法についても説明します。

2.1 レポート・ライブラリの概要

レポートを使用すると、ネットワーク・インフラストラクチャのパフォーマンスの評価に必要な状況を把握できます。また、定義済のKPIやSLAが達成がされているかどうかも確認できます。レポートにより、問題のある領域を簡単に特定できます。また、アラートと併用することで、必要な修正処理を状況に応じて迅速かつ適切に実行できます。

RUEIには、豊富な事前定義済(標準)レポートのライブラリが付属しており、組織内の監視対象操作を即座に確実に把握できます。これらのレポートはレポート・ライブラリから使用できます。レポート・ライブラリは「Reports」タブをクリックすると表示されます。図2-1にこれを示します。

図2-1 標準レポート・ライブラリ

図2-1の説明が続きます
「図2-1 標準レポート・ライブラリ」の説明

標準レポート・ライブラリ

レポート・ライブラリは、監視対象の各項目のトラフィックに関するレポートを含む複数のカテゴリ(つまりフォルダ)で構成されています。このため、自分が最も必要とする情報を迅速に見つけることができます。これらのレポートの詳細は、付録T「標準レポート・ライブラリ」に記載されています。各レポート・カテゴリで入手できる情報の概要を表2-1に示します。

表2-1 レポート・カテゴリ

カテゴリ 説明

Applications

監視対象アプリケーション・ページに関する情報を提供します。これには、ページ・ビュー、ページ上に表示されるオブジェクト、ページのロード時間や読取り時間などが含まれます。

Clients

監視対象アプリケーション・ページに関する情報を提供します。これには、ページ・ビュー、ページ上に表示されるオブジェクト、ページのロード時間や読取り時間などが含まれます。

Domains

監視対象ドメインに関する情報を提供します(トラフィック、ページ・ビュー、ロード時間、読取り時間など)。

E-Business Suite

EBS対応アプリケーションに関する情報を提供します。

JD Edwards Suite

JD Edwards対応アプリケーションに関する情報を提供します。

Key pages

特に注意が必要な特定のページに関する情報を提供します。これらのページに関しては、追加情報が記録されます。

Monitoring

ダッシュボード項目(SLAやKPIなど)に関する日次または週次情報を提供します。

Oracle ADF suites

Oracle ADFベースのアプリケーションに関する情報を提供します。

Overall

監視対象Webサイトに関する失敗、合計トラフィック、セッション、ページ・ビューなどの累計数を提供します。

Servers

割当て済のIP範囲に基づいたクライアント・セッションに関する情報を提供します。

Siebel

Siebelベースのアプリケーションに関する情報を提供します。

Transactions

ユーザー・フローの履歴データへのアクセスが含まれています脚注1

URLs

失敗したヒットまたは遅いヒット、およびパフォーマンス低下の原因に関する情報を提供します。

User flows

定義済のすべてのWebアプリケーション・ユーザー・フローに関するクライアント情報を提供します。たとえば、ビジターによって開始されたユーザー・フローの数、ユーザー・フローの継続時間、完了または中断したユーザー・フローの数などです。

WebLogic Portal

WebLogic Portalベースのアプリケーションに関する情報を提供します。


脚注1 バージョン6.5.1では、トランザクションはユーザー・フローに名称変更され、処理やレポートの方法に重要な違いがあります。

2.2 レポート・ライブラリのカスタマイズ

標準レポート・ライブラリは、組織の要件により適合するように変更できます。メニューを使用して、レポートのカテゴリまたはサブカテゴリの名前変更、削除または追加が可能です。

標準レポートは変更も削除もできません。また、標準レポートに関連付けられている権限も変更できません。つまり、これらのレポートは、認可されたユーザーが読取り専用でのみ使用できます。標準レポートを変更したバージョンを使用する必要がある場合は、標準レポートをカスタム・レポートのベースとして使用する必要があります。この手順は、2.10項「新規レポートの作成」に記載されています。

カテゴリをメインのレポート・ライブラリに追加するには、「Report categories」項目を右クリックします。図2-2に示すコンテキスト・メニューが表示されます。

図2-2 「Report Categories」メニュー

図2-2の説明が続きます
「図2-2 「Report Categories」メニュー」の説明

次のオプションがあります。

必要なオプションの選択後、新規カテゴリに一意の名前を指定するように求められます。レポート・カテゴリはアルファベット順にソートされ、プライベート・カテゴリがパブリック・カテゴリの下に表示されます。

サブカテゴリの追加、あるいはカテゴリの名前変更または削除を行うには、該当するカテゴリを右クリックします。図2-3に示すメニューが表示されます。

図2-3 「Report Categories」サブメニュー

図2-3の説明が続きます
「図2-3 「Report Category」サブメニュー」の説明

次のオプションがあります。

レポートの権限およびパワー・ユーザー

ユーザーが作成した各レポートおよびレポート・カテゴリには、使用方法が割り当てられます。これは、「Business」または「IT」(あるいはその両方)です。この違いは、14.2項「ユーザー・ロールと権限の概要」で説明しているユーザー権限の基礎にもなります。ビジネス・ユーザーとITユーザーの両方として(つまり、いわゆるパワー・ユーザーとして)「Analytical」または「Full」のアクセス・レベル権限が割り当てられている場合、作成するレポートへのアクセスは、レポート・カテゴリ・レベルではなく、個々のレポート・レベルで制御されることに注意してください。

たとえば、図2-4に示すように、使用方法「Business」の新規パブリック・カテゴリを作成した場合、ビジネス・ユーザーは、このカテゴリに保存されたIT関連レポートにアクセスできません。

図2-4 「Business」の新規パブリック・カテゴリの作成

図2-4の説明が続きます
「図2-4 「Business」の新規パブリック・カテゴリの作成」の説明

このため、異なるタイプのユーザーを対象としたレポートをカテゴリ内に混在させないことをお薦めします。

2.3 メーリング機能の使用方法

メーリング機能を使用すると、自動電子メールで受信するレポートの概要と、そのレポートの受信頻度(毎日、毎週または毎月)を確認できます。例を図2-5に示します。

図2-5 メーリング・プロファイルの例

図2-5の説明が続きます
「図2-5 メーリング・プロファイルの例」の説明

レポートの右側にあるチェック・ボックスを使用して、レポートを受信する頻度を指定します。または、レポートを右クリックして「Mailing」を選択し、レポートの頻度(「Daily」「Weekly」または「Monthly」)を選択します。また、「Remove from mailing」を選択して、選択したレポートの受信を停止することもできます。

図2-6 「Report」メニュー

図2-6の説明が続きます
「図2-6 「Report」メニュー」の説明

「Send mailing now」パネルの「Daily」「Weekly」または「Monthly」コマンド・ボタンを使用して、以前のレポートをリクエストできます。コマンド・ボタンを使用できない場合は、その頻度のレポートがメーリング・リストにないことを意味します。


注意:

レポート・メーリング機能は、毎日午前6時(レポータのシステム時間)に実行されるようにスケジュールされています。

たとえば、「Weekly」をクリックすると、リスト(図2-7を参照)で特定の週を選択でき、メーリング・プロファイルで現在選択されているその週のすべての週次レポートを受信できます。

図2-7 「Send mailing now」ダイアログ

図2-7の説明が続きます
「図2-7 「Send Mailing Now」ダイアログ」の説明

2.4 お気に入り機能の使用方法

よく使用するレポートに簡単にアクセスできるようにするには、「Favorites」オプションをクリックします。この機能では、レポートへのショートカットを作成できます。

「Favorites」セクションにレポートを追加するには、目的のレポートを右クリックし、図2-6に示すメニューから「Add to Favorites」を選択します。レポートを開くには、ショートカットをクリックして、メニューから「View」 を選択します。レポートの現在のメーリング頻度を確認または変更するには、「Mailing」を選択して目的のオプションを選択します。

ショートカットを「Favorites」から削除するには、目的のショートカットを右クリックし、図2-8に示すコンテキスト・メニューから「Remove from Favorites」を選択します。

図2-8 「Favorites」のコンテキスト・メニュー

図2-8の説明が続きます
「図2-8 「Favorites」のコンテキスト・メニュー」の説明

2.5 カレンダの使用方法

レポートでは、特定の日付または期間に関する情報が提供されます。したがって、情報を取得する期間を指定する必要があります。図2-9に示すカレンダを使用して、目的の日付または期間を指定します。

コントロール

カレンダは次の部分から構成されています。

レポートの表示中は、期間の選択をいつでも自由に変更できます。前述のコントロールを使用するのみで、レポートはただちに更新され、新しく選択した期間が反映されます。

2.6 レポート・フィルタの使用方法

レポート・フィルタ(3.8.3項「レポート・フィルタの使用方法」を参照)で作成したレポートを開くと、レポートのフィルタを指定するように求められます。たとえば、定義済のKPIの日次値に関するレポートの場合は、表示するKPIを指定するように求められます。図2-10にこれを示します。

図2-10 レポート・フィルタの例

図2-10の説明が続きます
「図2-10 レポート・フィルタの例」の説明

表示されたリストから目的の値を選択し、「View report」をクリックします。これで、レポートが開きます。

2.7 レポート要素の概要

各レポートは、ヘッダー情報画面およびいくつかのセクションで構成されます。レポートのこれらのセクションについて、次の各項で説明します。

レポート・ヘッダー

レポート・ヘッダーには、表示中のレポートに関する一般情報が含まれています。一般情報には、レポートのタイトル、レポートされるメトリック、レポートの対象となる日付または期間が含まれます。例を図2-11に示します。

図2-11 レポート・ヘッダーの例

図2-11の説明が続きます
「図2-11 レポート・ヘッダーの例」の説明

「Information」画面

「Information」画面には、レポートで使用される語句の用語集が表示されます。これは、レポートで使用されるメトリックの説明が必要な場合に役立ちます。例を図2-12に示します。

図2-12 レポートの用語集の例

図2-12の説明が続きます
「図2-12 レポートの用語集の例」の説明

また、レポートで使用されるすべての用語を記載したリストと、その用語の説明を取得することもできます。それには、用語集内で右クリックして「Full glossary」を選択します。

レポートのセクション

一般に、レポートには複数のセクションがあり、含まれるセクションの数はレポートによって異なります。たとえば、日次トラフィック・レポートには、リクエストした期間のページ・ビュー数によってトラフィックをレポートするセクションと、バイト数によってトラフィックをレポートするセクションの2つがあります。

レポートのセクション間を移動するには、レポート・パネルの上部にあるツールバーのアイコンを使用します。また、レポートの「Information」画面を表示して、レポートのデータのビューをグラフィックまたは表(値)の間で切り替えることも可能です。これらのアイコンを図2-13に示し、表2-2で説明します。

図2-13 インライン・レイアウトのアイコン

図2-13の説明が続きます
「図2-13 インライン・レイアウトのアイコン」の説明

表2-2 インライン・レイアウトのアイコンの説明

アイコン 説明
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図informscreenicon.gifの説明

用語集

レポートに現在示されているメトリックの簡単な説明を表示します。

barcharticon.gifの説明が続きます
図barcharticon.gifの説明

グラフ

レポートのセクションの標準グラフ(円グラフ、線グラフまたは棒グラフ)を表示します。グラフの種類は、基になるデータによって異なります。

valuelisticon.gifの説明が続きます
図valuelisticon.gifの説明

レポートのデータの基となるデータ値を表示します。

leftgreenarrow.gifの説明が続きます
図leftgreenarrow.gifの説明 rightgreenarrow.gifの説明が続きます
図rightgreenarrow.gifの説明

前のセクションおよび次のセクション

これらのコントロールを使用して、レポートのセクション間を移動します。含まれるセクションの数は、レポートによって異なります。

currentsection.jpgの説明が続きます
図currentsection.jpgの説明

レポート内の現行のセクションを示します。

previewicon.gifの説明が続きます
図previewicon.gifの説明

プレビュー

レポートを印刷レイアウト・モードで開きます。このモードは、レポートをカスタマイズする場合、またはレポートに基づいて新規レポートを作成する場合に使用します。

pdfcreateicon.gifの説明が続きます
図pdfcreateicon.gifの説明

PDFのダウンロード

レポートの現行のコンテンツのAdobe PDFファイルを作成します。


図2-13に示すオプションに加えて、各セクションのコンテキスト・メニューの「Browse」オプション(図2-14を参照)を使用して、レポートのセクションの基となるデータの完全なビューを取得することもできます。この詳細は、第3章「データ・ブラウザの使用」に記載されています。

図2-14 レポート・セクション・メニュー

図2-14の説明が続きます
「図2-14 レポート・セクション・メニュー」の説明

レポート内の各セクションは、有効化または無効化できます。無効化されたセクションは閉じ、このため、再表示するには有効化する必要があります。無効化されたレポートのセクションの例を図2-15に示します。

図2-15 無効化されたレポートのセクション

図2-15の説明が続きます
「図2-15 無効化されたレポートのセクション」の説明

この機能を使用して最終的な(保存済)レポートのコンテンツを制御できることを理解しておくことが大切です。たとえば、新規レポートのベースとして使用している既存のレポートに、新規レポートとは無関係のセクションが含まれている場合、この機能を使用してそのセクションを最終レポートから削除できます。

2.8 レポートされた値の解釈

レポート(および第3章「データ・ブラウザの使用」で説明されているデータ・ブラウザ)を使用しているとき、値リストに、レポート対象の値でなく、n/aというテキストが含まれる場合があります。測定対象のデータが存在しないためにそのようになります。線グラフおよび棒グラフの場合、この状況は0(ゼロ)の値で示されます。これが発生するのは、次のような状況においてです。

2.9 印刷レイアウト・モードの使用

レポートを開くと、インライン・モードで表示されます。このモードでは、レポートのコンテンツの概要が表示され、レポートで入手可能な他の詳細情報にすばやくアクセスできます。レポートの参照時には、このモードを使用します。ただし、レポートをカスタマイズする場合、または新規レポートを作成する場合は、より強力な編集モードが必要です。これは、印刷レイアウト・モードと呼ばれます。例を図2-16に示します。

図2-16 印刷レイアウトのレポートの例

図2-16の説明が続きます
「図2-16 印刷レイアウトのレポートの例」の説明

このレイアウトは、レポートのテンプレートとして考えることができ、レポートの構造と外観を定義します。レポートを印刷レイアウトで表示するには、レポート・パネルの上部にあるタスクバー(図2-13を参照)から「Preview」を選択します。レポートの印刷レイアウトは、新規ウィンドウで表示されます。

2つのレイアウト間の主な違いの1つは、印刷レイアウトではレポートの全セクション(「Information」画面を含む)が表示されることです。このため、レポートのコンテンツの概要全体を把握できます。もう1つの主な違いは、レポートのデータがグラフィックと値(表)の両方の形式で表示されることです。

各セクションの背後にあるコンテキスト・メニュー(図2-16を参照)を使用すると、必要に応じてセクションを変更できます。セクションへの説明の追加、レポートのセクションの有効化および無効化(2.7項「レポート要素の概要」を参照)、レポートからのセクションの削除、およびレポート内でのセクションの表示順の変更が可能です。

2.9.1 値リストの使用

デフォルトでは、レポートのセクション内のデータは、グラフ形式で表示されます。ただし、グラフよりも、具体的な数値の確認が必要となる場合があります。また、印刷機能や表示機能が制限されているユーザーにレポートを配布することを計画する場合もあります。このような場合、レポート・パネルの上部にあるツールバー(図2-13を参照)の「Values」および「Graph」アイコンを使用して、2つのビューを切り替えることができます。値の表の例を図2-17に示します。

図2-17 値の表の例

図2-17の説明が続きます
「図2-17 値の表の例」の説明

2.9.2 値リストの制限

値リストでは、メニューから「Limit value lists」を選択して、選択したセクションに表示される値の数を指定できます。図2-18に示すダイアログが表示されます。

図2-18 「Limit Value List」ダイアログ

図2-18の説明が続きます
「図2-18 「Limit Value List」ダイアログ」の説明

-1の値を指定すると、存在するすべての値が表示されます。この機能は慎重に使用することをお薦めします。値リストが非常に大きくなる可能性があるためです。デフォルトは100です。

2.9.3 比較モードでの操作

比較機能(3.9項「異なる期間を対象とするデータの比較」を参照)を使用してレポートを作成する場合は、メイン・セクションのコンテキスト・メニューで追加のオプション「Compare」を使用できます。これにより、レポートで使用するオフセット期間を指定できます。使用可能な期間はレポートのアクティブな期間単位(日、週、月)によって異なります。

2.10 新規レポートの作成

レポート・ライブラリに表示される標準レポートの他に、新規レポートを作成することもできます。このためには、既存のレポートを新規レポートのベースとして使用してから、要件に合うように新規レポートを変更する必要があります。新規レポートを保存する手順は、次のとおりです。

  1. 新規レポートを作成する準備ができたら、「File」メニューから「Save as new」を選択します。図2-19に示すダイアログが表示されます。

    図2-19 「Save as new report」ダイアログ

    図2-19の説明が続きます
    「図2-19 「Save As New Report」ダイアログ」の説明

  2. 新規レポートのタイトルおよび簡単な説明と、保存先のカテゴリを指定します。前述のように、レポートをプライベート・カテゴリに保存すると、レポートを使用できるのは自分のみになります。「Options」タブでは、レポートに用語集を含めるかどうかを指定できます。次に、「Save」をクリックします。

    作成したレポートがレポート・ライブラリにただちに表示されない場合は、「Reports」アイコンをクリックして表示された構造をリフレッシュしてください。

既存のレポートの変更

2.7項「レポート要素の概要」で説明した機能を使用して、レポートを変更できます。標準レポートは変更できないことに注意してください(2.1項「レポート・ライブラリの概要」を参照)。新規レポートを作成できるかどうかは、割り当てられているユーザー権限によって決まります。パブリック・レポートは、作成後、必要な権限を持つユーザーが編集でき、他のすべてのユーザーも読取り専用で使用できます。

2.11 PDFへのレポートのエクスポート

「Download report as PDF」アイコンをクリックするか、「File」メニューから「Download report as PDF」を選択すると、現在のレポート内容のAdobe PDFファイルを作成できます。


注意:

生成されたPDFファイルを表示するには、Adobe Acrobat Readerをインストールする必要があります。これはAdobe社のWebサイト(www.adobe.com)からダウンロードできます。

2.12 レポート・データエクスポート

RUEI内のレポート・データは、ホストまたはクライアント・システムにエクスポートできます。たとえば、ビジネス・インテリジェンス(BI)システムへのエクスポートが可能です。エクスポートされたデータはUnicode(UTF-8)形式になります。データへのアクセスはシステム・ファイルの構成によって制御されます。この機能を使用する手順は、次のとおりです。

  1. 「System」「Report data export」の順に選択します。図2-20に示すウィンドウが表示されます。

    図2-20 Report Data Exportウィンドウ

    図2-20の説明が続きます
    「図2-20 Report Data Exportウィンドウ」の説明

  2. 目的のレポートをリストから選択し、データを入手する期間を指定します。レポート・データへのURLが表示されます。これをコピーして、関連するすべてのホストに送信します。

  3. アクセス制御ファイル(次の説明を参照)を構成し、目的のユーザーまたはシステムからのexport.phpファイルへのアクセスを管理します。デフォルトでは、このファイルへのアクセスは、すべてのHTTPリクエストに対して拒否されます。

その他の引数

デフォルトでは、エクスポートされるデータは丸一日分がXML形式で提供されます。ただし、表2-3の引数を指定することもできます。

表2-3 レポート・データのエクスポート機能のその他の引数

引数の名前 引数の値 説明

output

pdf

PDF形式でデータをエクスポートします。


xls

XLS形式でデータをエクスポートします。


xml

XML形式でデータをエクスポートします(デフォルト)。


csv

カンマ区切り値でデータをエクスポートします。


tsv

タブ区切り値でデータをエクスポートします。


wqf

Webquery書式でデータをエクスポートします。

date脚注1

yyyymmdd

丸一日分のデータをエクスポートします(デフォルト)。


yyyymmddhh

特定の1時間のデータをエクスポートします。


yyymmddhhmm脚注2

特定の5分間のデータをエクスポートします。

date-to脚注1

yyyymmdd

特定の日までのデータをエクスポートします。


yyyymmddhh

特定の時刻(1時間単位)までのデータをエクスポートします。


yyymmddhhmm脚注2

特定の時刻(5分単位)までのデータをエクスポートします。


脚注1 時間範囲の引数には、常にレポータ・システムのローカル時間が使用されます。

脚注2 日付形式の最小単位は5分間です。したがって、yyyymmdd1215という日付を指定すると、12時15分から12時19分の期間の値が返されます。

次に例を示します。

http://myshop/ruei/export.php?id=10056&output=csv&date=20100525&date-to=20100527

このように指定すると、選択したレポート・データが2010年10月25日から27日の期間についてカンマ区切り値の形式でエクスポートされます。

アクセス制御の構成

この項では、export.phpファイルへのアクセスを保護することで、エクスポート済データへのアクセスを管理する方法について簡単に説明します。Apache Webサーバーのアクセス制御ファイルの機能の詳細は、次のサイトを参照してください。

http://httpd.apache.org/docs/2.2/howto/auth.html#gettingitworking

アクセス制御の構成

デフォルトでは、エクスポート・ファイルへのすべてのアクセスは、/etc/httpd/conf.d/uxinsight.confファイル内の次のエントリによってブロックされます。

<Files export.php>    Deny from all</Files>

エクスポート機能へのアクセス権を付与するには、.htaccessファイルを使用してDeny from allエントリをオーバーライドする必要があります。デフォルトでは、.htaccessファイルは存在しませんが、/opt/ruei/guiディレクトリに作成できます。次に、認証されたユーザーのみにアクセス権を付与する例を示します。

<Files export.php>
Order deny,allow
AuthUserFile /opt/ruei/.credentials
AuthName "Exports"
AuthType Digest
# Uncomment line below in case of IE6
# BrowserMatch "MSIE" AuthDigestEnableQueryStringHack=On 
Require valid-user
Allow from all
</Files>

3行目は、資格証明ファイルへの参照です。このファイルには、Apache Webサーバーでログイン試行ごとの検証に使用するユーザー名とパスワードの組合せがリストされています。このリストはhtdigestユーティリティで作成できます。

$ htdigest -c /opt/ruei/.credentials "Exports" <username>Adding password for <username> in realm Exports.New password: passwordRe-type new password: password