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Oracle SALTの実行時の管理

この章の内容は以下のとおりです。

 


Oracle Tuxedo Webサービスの管理

この項の内容は次のとおりです。

GWWSサーバーからのWSDLドキュメントの参照

GWWSサーバーは、デプロイされている各着信ネイティブWSDFのWSDLドキュメントを自動的に生成します。WSDLドキュメントは、HTTP GETを介していずれかのHTTP/Sがリスニングするエンドポイントからダウンロードできます。

以下のURLでWSDLドキュメントを参照します。

“http(s)://<host>:<port>/wsdl[? [id=<wsdf_name>] [&mappolicy=<pack|raw|mtom>] [&toolkit=<wls|axis>]]”

表2-1では、WSDLドキュメントのダウンロードのすべてのオプションを示します。

表2-1 WSDLダウンロードのオプション
オプション
値の説明
id
WSDLドキュメントのネイティブなWSDF名を指定します。 指定したネイティブなWSDFは、GWWSサーバーによって、着信方向でインポートする必要があります。 オプションを指定しない場合、最初に着信するネイティブなWSDFが使用されます。
mappolicy
{pack | raw | mtom}
生成するWSDLドキュメントで特定のOracle Tuxedo型付きバッファに使用されるデータ・マッピング・ポリシーを指定します。 現在、このオプションはCARRAY型付きバッファにのみ影響します。 このオプションを指定しない場合のデフォルト値はpackです。
toolkit
{wls | axis}
このオプションは、先にmappolicy=rawを指定している場合にかぎり使用します。CARRAY型付きバッファのMIME添付ファイルについて正しいWSDLドキュメント記述を生成するために、使用するクライアント・ツールキットを指定します。Oracle SALTでは、SOAP with AttachmentsについてWebLogic ServerおよびAxisがサポートされています。デフォルト値はwlsです。

注: Oracle SALT 2.0以降でサポートされているWSDLダウンロードのURLは、Oracle SALT 1.1でサポートされているURLと異なります。Oracle SALT 1.1リリースにおいて、1つのGWWSサーバーは、指定された構成ファイルからRPC/encodedおよびdocument/literalの両方のメッセージ・スタイル、SOAP 1.1およびSOAP 1.2の両方のバージョンを適応的にサポートします。Oracle SALT 2.0以降のリリースにおいて、GWWSサーバーに関連付けられている各WSDFファイルは、特定のSOAPバージョンおよび特定のSOAPメッセージ・スタイルとあらかじめ組み合せる必要があります。したがって、SALT 1.1 GWWSサーバーの次のWSDLダウンロード・オプションはこのリリースでは非推奨になっています。

表2-2 非推奨になっているWSDLダウンロード・オプション
オプション
値の説明
SOAPversion
この非推奨になっているオプションは、生成したWSDLドキュメントで定義された必要なSOAPバージョンを指定するに使用されます。 現在、このオプションはWSDFファイルに設定されています。
encstyle
この非推奨になっているオプションは、生成したWSDLドキュメントで定義された必要なSOAPメッセージ・スタイルを指定するに使用されます。 現在、このオプションはWSDFファイルに設定されています。

GWWSサーバーのチューニング

GWWSサーバーは、外部のWebサービス・アプリケーションとOracle Tuxedoアプリケーションとの通信に使用される、パフォーマンスに優れたゲートウェイです。スレッド・プールによる動作モデルが採用されているため、マルチプロセッサのサーバー環境において高いパフォーマンスを発揮します。GWWSサーバーは、Oracle SALT構成ファイルで<WSGateway>要素のプロパティ値を設定することにより実行時の動作を制御するためのオプションも提供します。次のトピックでは、様々な状況に応じたデプロイメントの考慮事項を示します。詳細は、 Oracle SALT構成ガイドのGWWSサーバーの構成に関する項を参照してください。

スレッド・プール・サイズのチューニング

プロパティ: thread_pool_size

デフォルトのスレッド・プール・サイズは16ですが、大量の負荷を処理するには十分でない場合があります。平常時の稼働状況に関する分析を実施して適切なサイズ要件を見積もることをお薦めします。通常、同時使用クライアント数が多い(たとえば500を超える)場合には、少なくとも4ウェイ・プロセッサを搭載したサーバーにGWWSゲートウェイをデプロイし、スレッド・プール・サイズを64に設定することが望ましいと考えられます。

ネットワーク・タイムアウトの制御

プロパティ: timeout

Oracle SALTでは、構成ファイルでパラメータを使用してネットワーク・タイムアウトのチューニングを提供します。デフォルトのタイムアウト値は300秒で、この値を調整するとタイムアウト・エラーの発生を抑えることができます。

コンテンツ最大長の制御

プロパティ: max_content_length

Oracle SALT管理者は、クライアントから送られてくるバッファのサイズを必要に応じて制限できます。 この制限を設定するには、特定のGWWSインスタンスに対して指定できるプロパティ値を使用します。 デフォルトでは、制限はありません。

バックログの制御

プロパティ: max_backlog

デフォルトのバックログ・ソケット・リスニング値は20ですが、Windowsのようなシステムの場合、大量の負荷を処理するには十分でない場合があります。TCPハンドシェーク中にクライアント接続が拒否されました。

Windowsにおける推奨値は、予想される最大の同時TCP接続に基づきます。たとえば、ピークが80の場合、SALT構成ファイルでmax_backlogプロパティの値を60に設定することができます。

注: ほとんどのシステムでは、デフォルトのバックログ値を変更する必要はありません。 高負荷時にクライアント接続の問題が発生する場合にのみチューニングしてください。
警告: バックログ値を大きくすると、syn-flood攻撃による被害のリスクが高まります。

Oracle Tuxedo BLOCKTIME

SALT構成ファイルには、ネットワーク受信タイムアウトのプロパティが提供されています。Oracle Tuxedo BLOCKTIMEパラメータは、Webサービス・アプリケーションにも影響を与えます。BLOCKTIMEの計算は、メッセージがXMLから型付きバッファに変換されてOracle Tuxedoフレームワークに配信された時点で開始されます。

Webサービスの特定クライアントからBLOCKTIMEの期間内に応答がない場合、GWWSサーバーはSOAPフォルトのメッセージをクライアントに送信し、接続を終了します。遅延した応答が後でGWWSサーバーに届いた場合は、該当するクライアントがすでに切断されているため、そのメッセージは破棄されます。

BLOCKTIMEは、UBBCONFIGファイルの*RESOURCEセクションに定義します。

GWWSインスタンスの複数化によるパフォーマンスの向上

ネットワークの混雑やCPUリソースの不足などで単一のGWWSインスタンスがボトルネックとなった場合は、分散Oracle Tuxedoノード上に、同一のWebサービス・バインディングで複数のGWWSインスタンスをデプロイできます。

注: GWWSインスタンスを複数化した場合でも論理的な機能は同じですが、クライアントから見ると、それぞれのGWWSインスタンスは異なるHTTP/Sリスニング・ポートおよびアドレスに存在する別個のWebサービス・エンドポイントとなります。

GWWSサーバーのトレース

GWWSサーバーはOracle Tuxedo TMTRACE機能を備えており、メッセージを動的にトレースできます。すべてのトレース・ポイントがULOGファイルに記録されます。ULOGファイル・トレース情報をチェックすると、GWWSサーバーでのSOAPメッセージの問題を把握しやすくなります。GWWSサーバーのメッセージ・トレースの動作は、TMTRACE環境変数またはtmadmin chtrサブコマンドを使用して設定できます。

Oracle SALTメッセージのトレースには、msgという予約済のトレース・カテゴリを使用します。 これは、他の一般的なトレース・カテゴリと組み合せて使用できます。 たとえば、トレース・カテゴリとして「atmi+msg」と指定すると、Oracle SALTトレース・メッセージとOracle Tuxedo ATMIトレース・メッセージの両方が記録されます。

注: メッセージ・トレースは、診断処置にのみ使用することをお薦めします。
注: GWWSサーバーでは、以下のトリガー仕様はお薦めできません。
注: abort、system、sleep
注: いずれかのトリガー仕様が使われていると、GWWSサーバーが突然終了する可能性があります。

tmtraceおよびトレース仕様の詳細は、「ファイル形式、データ記述方法、MIB、およびシステム・プロセスのリファレンス」の「tmtrace(5)」を参照してください。

以下に、Oracle SALTメッセージのトレースに使用するTMTRACE仕様の例を示します。

export TMTRACE=msg:ulog:export GWWS_TRACE_LEVEL=100
export TMTRACE=atmi+msg:ulog:export GWWS_TRACE_LEVEL=100

リスト2-1に、Oracle SALTトレース・メッセージが含まれたULOGファイルのサンプルを示します。

リスト2-1 GWWSサーバーが記録したTMTRACEメッセージ
183632.BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:A HTTP message is received, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:A SOAP message is received, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:Begin data transformation of request message, buffer type = STRING, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:End of data transformation of request message, buffer type = STRING, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.840.0: TRACE:ms:Delivering a message to Tuxedo, service name =TOUPPER, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.840.0: TRACE:ms:Got a message from Tuxedo, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:Begin data transformation of reply message, buffer type = STRING, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:End of data transformation of reply message, buffer type = STRING, SCO index=1023

183632. BOX1!GWWS.4612.4540.0: TRACE:ms:Send a http message to net, SCO index=1023

WS-ReliableMessaging通信の場合、さらに複雑なログがTMTRACE=msg:ulogで生成されます。 アプリケーションおよびインフラストラクチャのすべてのメッセージはULOGに送信されます。リスト2-2に、WS-ReliableMessaging TMTRACEメッセージが含まれたULOGファイルのサンプルを示します。

リスト2-2 WS-ReliableMessagingでのTMTRACEメッセージ
184706.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:A HTTP message is received, SCO index=1023

184706.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:A HTTP Get request is received, SCO index=1023

184706.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:Send a http message to net, SCO index=1023

184710.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:A HTTP message is received, SCO index=1022

184710.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:A SOAP message is received, SCO index=1022

184710.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:Create a new inbound sequence, ID=uuid:4F1FEE40-72CB-118C-FFFFFFC0FFFFFFA8FFFFFFEB010000-1811

184710.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:Create a new outbound sequence, ID=uuid:f7f76200-f612-11da-990d-9f37c3d14ba7

184710.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:Send CreateSequenceResponse message for sequence uuid:4F1FEE40-72CB-118C-FFFFFFC0FFFFFFA8FFFFFFEB010000-1811

184710.BOX1!GWWS.3640.4772.0: TRACE:ms:Send a http message to net, SCO index=1022

184712.BOX1!GWWS.3640.3260.0: TRACE:ms:A HTTP message is received, SCO index=1022

184712.BOX1!GWWS.3640.3260.0: TRACE:ms:A SOAP message is received, SCO index=1022

184712.BOX1!GWWS.3640.3260.0: TRACE:ms:Begin data transformation of request message, buffer type = STRING, SCO index=1022

184712.BOX1!GWWS.3640.3260.0: TRACE:ms:End of data transformation of request message, buffer type = STRING, SCO index=1022

184712.BOX1!GWWS.3640.3260.0: TRACE:ms:Received a request message in sequence uuid:4F1FEE40-72CB-118C-FFFFFFC0FFFFFFA8FFFFFFEB010000-1811

ULOGトレース情報をチェックすると、GWWSサーバーでのSOAPメッセージに関する問題についてステータスを把握しやすくなります。

GWWSサーバーのモニター

GWWSサーバーは、コマンド・ライン・ツールであるwsadminユーティリティでモニターできます。このツールを使用して、GWWSの実行時ステータスを表示できます。

リスト2-3に例を示します。

リスト2-3 wsadminを使用したGWWSのモニター
$wsadmin
wsadmin - Copyright (c) 2005-2010 Oracle.
Portions * Copyright 1986-1997 RSA Data Security, Inc.
All Rights Reserved.
Distributed under license by Oracle.
SALT is a registered trademark.

> gwstats -i abcd
GWWS Instance : abcd

Inbound Statistics :
---------------------------------
      Request Response Succ : 74
      Request Response Fail : 32
                Oneway Succ : 0
                Oneway Fail : 0

                 Total Succ : 74
                 Total Fail : 32

       Avg. Processing Time : 210.726 (ms)
Outbound Statistics :
---------------------------------
      Request Response Succ : 0
      Request Response Fail : 0
                Oneway Succ : 0
                Oneway Fail : 0

                 Total Succ : 0
                 Total Fail : 0

       Avg. Processing Time : 0.000 (ms)
---------------------------------
      Total request Pending : 0
   Outbound request Pending : 0
       Active Thread Number : 2


> gws -i out -s getTemp
GWWS Instance : out

Service : getTemp

Outboud Statistics :
---------------------------------
      Request Response Succ : 333
      Request Response Fail : 139
       Avg. Processing Time : 143.064 (ms)


>

gwstats (gwsと省略)コマンドを使用すると、特定のインスタンスIDのGWWSサーバーまたはGWWSサーバー上の特定のサービスに間する統計データを表示できます。 このデータには成功または失敗したリクエストの合計などが含まれています。

wsadminを実行する前に、「TUXCONFIG」および「SALTCONFIG」の両方の環境変数を設定する必要があります。wsadminはアクティブ・モードもアクティブでないモードもサポートしているため、Oracle Tuxedoドメインを起動しても、起動しなくても開始できます。

以下の表では、wsadminサブコマンドを示します。

表2-3 wsadminのサブコマンド
サブコマンド
説明
gwstats(gws)
GWWSサーバーの統計情報を表示する
configstats(cstat)
構成情報を表示する
default(d)
デフォルトの-iオプションを指定する
echo(e)
エコーのオン/オフを切り替える
forgettrans
指定されたGWWSインスタンスに関する1つまたはすべてのヒューリスティックなログ・レコードを削除します。
printtrans
指定されたGWWSインスタンスに関するトランザクション情報を出力します。
paginate(page)
ページングのオン/オフを切り替える
verbose(v)
冗長出力のオン/オフを切り替える
quit(q)
プログラムを終了する

Oracle SALTのトラブルシューティング

この項の内容は次のとおりです。

GWWSが起動しない場合

GWWSサーバーを起動できない場合は、以下の点をチェックします。

SOAPリクエストがGWWSに拒否される場合

GWWSサーバーがSOAPリクエストを受け付けないという問題が発生することがあります。 一般的な原因は以下のとおりです。

WSDLドキュメントが正しく生成されない、またはSOAPクライアント・ツールキットに受け付けられない場合

WSDLドキュメントがWebサービス・クライアント・ツールキットに受け付けられない場合、以下の処理を行います。

 


Oracle Tuxedo Webアプリケーション・サーバーの管理

mod_tuxedo Apacheモジュールは、Apache HTTP ServerおよびOHSの管理および構成ルールに準拠します。tux_nsapiプラネット・プラグインは、iPlanetの管理および構成ルールに準拠します。

mod_tuxedoまたはtux_nsapiを使用しているHTTPサーバーは、他のOracle Tuxedoクライアント・アプリケーションと同じように利用され、実装されます。PHP/Python/Rubyハンドラは通常のOracle Tuxedoアプリケーション・サーバーと同様に動作しますが、追加的なパラメータが含まれます。

詳細は、『Oracle SALTインストレーション・ガイド』と、『Oracle SALTリファレンス・ガイド』の「Oracle SALTの実行時の管理」「Oracle SALTアプリケーションの構成」および付録H「Oracle SALT HTTP FML32バッファ形式」をそれぞれ参照してください。

 


Oracle Tuxedo SCAコンポーネントの管理

この項の内容は次のとおりです。

SCA ATMIサーバーおよびクライアントのトレース

SCA ATMIサーバーおよびクライアントでは、Oracle TuxedoおよびSCAが提供する既存のトレース機能を使用できます。次の項では、その使用方法について詳しく説明します。

Oracle Tuxedo TMTRACE

SCA ATMIサーバーおよびクライアントは、Oracle Tuxedo tmtrace(5)機能をサポートしています。TMTRACEから生成されたすべてのトレースがULOGファイルに記録されます。ULOGファイル・トレース情報をチェックすると、エラーの原因を判別するのに役立ちます。Oracle Tuxedo TMTRACE機能を有効にするには、TMTRACE環境変数を設定するか、tmadmin chtrサブコマンドを使用します。

注: Oracle Tuxedo ATMIメッセージをトレースする場合は、コマンドラインにexport TMTRACE=atmi:ulogと入力します。

SCAランタイム、ATMIサービス・バインディング、および参照バインディングのトレース

次に示すように、トレースに使用する2つの環境変数があります。

注: これらのトレース機能は、buildscaserverで構築したOracle Tuxedoサーバー、およびbuildscaclientで構築したSCAクライアントでのみ使用できます。

リスト2-4に、SCAランタイムのトレースを記録したULOGのサンプルを示します。

注: 「>>」または「<<」で始まる行は、コードのコンパイル時に出力されません。
リスト2-4 SCAランタイムのトレース情報を記録したULOGファイル
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: osoa::sca::CompositeContext::getCurrent
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> Tuscany::sca::SCARuntime::getCurrent Runtime
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> tuscany::sca::util::ThreadLocal::getValu e
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: << tuscany::sca::util::ThreadLocal::getValu e
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> tuscany::sca::SCARuntime::getShared Runtime
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: SCARuntime::getSharedRuntime()
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> tuscany::sca::util::Mutex::lock
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2:     << tuscany::sca::util::Mutex::lock
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2:     >> tuscany::sca::util::Mutex::unlock
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: << tuscany::sca::util::Mutex::unlock
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: << tuscany::sca::SCARuntime::getSharedR untime
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> tuscany::sca::util::ThreadLocal::Thread Local
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: << tuscany::sca::util::ThreadLocal::Thread Local
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> tuscany::sca::SCARuntime::SCARuntime
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: SCA runtime install root f:\tuxedo\tux101rp _wsc\udataobj\salt\sca
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: Default component: testStringClientComp
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: >> tuscany::sca::util::ThreadLocal::getValu e
142059.STRIATUM!?proc.1108.3000.-2: << tuscany::sca::util::ThreadLocal::getValu e

SCA ATMIサーバーのモニター

buildscaserverユーティリティで構築したOracle Tuxedo SCAサーバーは、scaadminユーティリティを使用してモニターできます。 このユーティリティは、サービスに関する統計情報を提供するもので、動的共有ライブラリのロードとアンロードによるメンテナンスにも使用します。

buildscaserverコマンドで構築済のuBikeServer Oracle Tuxedoサーバーでホストするすべてのコンポーネントを再ロードするには、コマンドラインに次のように入力します。

  1. prompt> scaadmin
  2. prompt> reload -s uBikeServer

uBikeServer Oracle Tuxedoサーバーが提供するサービスの統計情報を表示するには、コマンドラインに次のように入力します(表2-4ではその結果を示します)。

  1. prompt> scaadmin
  2. prompt> pstats -s uBikeServer
  3. 表2-4 pstatsによって出力されるサービスの統計情報
    サービス
    メソッド
    ステータス
    処理されたリクエスト
    searchinventory
    searchInventory
    A
    37

scaadminを実行する前に、TUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。表2-5に、scaadminのサブコマンドを示します。

表2-5 scaadminのサブコマンド
サブコマンド
省略形
説明
default
d
対応する引数をデフォルトに設定します。マシン名、グループ名、サーバーID、またはサーバー名を指定できます。 引数を指定せずにdefaultコマンドを入力した場合は、現在のデフォルト値が出力されます。
reload
r
Oracle TuxedoサーバーによってホストされているSCAコンポーネントを動的に再ロードします。
printstats
pstats
Oracle Tuxedoサーバーによってホストされているサービス、関連付けられているメソッド、問合せの数、およびステータス(アクティブ、アイドル)を一覧で表示します。
verbose
v
冗長モードで出力を生成します。
echo
e
エコーのオン/オフを切り替えます。
quit
q
セッションを終了します。

注: WindowsおよびHPシステムでは、「reload」サブコマンドの使用に制限があります。
注: WindowsおよびHPシステム上の複数のサーバーで同じコンポーネント・ライブラリを共有する場合は、共有しているコンポーネント・ライブラリを再ロードすることはできません。 複数のサーバーで共有するコンポーネント・ライブラリを再ロードするには、影響を受けるすべてのサーバーに対して「scaadmin」のreloadサブコマンドを同時に実行する必要があります。

SCA JATMIクライアントのトレース

Oracle Tuxedo SCAのJava参照バインディングおよびデータ変換では、コンソールへの出力とログ・ファイルへの出力がサポートされます。デフォルトでは、ログ・ファイルの最大数は10、各ファイルの最大サイズは100,000バイトで、$APPDIRjatmi<number>.logという名前で格納されます。ログ・ファイル名はローテーションになっており、最新のファイル名には常に0が付加され、その1つ前のファイル名には1が付加されます(たとえば、最新のログ・ファイルはjatmi0.log、最も古いログ・ファイルはjatmi9.log となります)。APPDIR環境変数が設定されておらず、com.oracle.jatmi.APPDIR Javaプロパティも指定されていない場合、ログは現在の作業ディレクトリに格納されます。

デフォルトでは、アプリケーションを起動するたびにログ・ファイルが上書きされます。 ロギングのパラメータの多くはチューニングできます。表2-6では、ロギングに関係するチューニング可能なJavaプロパティを示します。

表2-6 ロギング・チューニング・プロパティ
機能
プロパティ
値の範囲
デフォルト値
ログ・ファイルの場所
com.oracle.jatmi.APPDIR
有効なパス名
APPDIR環境変数(APPDIRが設定されていない場合は現在の作業ディレクトリ)
ログ・ファイルのサイズ
com.oracle.jatmi.LogFileSize
0 -システムでサポートされる最大ファイル・サイズ
100,000バイト
ファイルの追加
com.oracle.jatmi.LogFileAppend
{true,false}
false
ログ・ファイルの数
com.oracle.jatmi.LogFileCount
1 -ディレクトリに格納できるファイルの最大数
10
ログの出力
com.oracle.jatmi.LogDestination
{file,console,both}
both
ログの形式
com.oracle.jatmi.LogFileFormat
{xml,plain}
plain

Oracle Tuxedo SCA Java参照バインディング・ログを別の言語に変更する場合は、まずインストールされているサポート対象言語を確認します。デフォルトはEnglishです。別の言語に切り替えるには、Oracle Tuxedo SCA Javaクライアントの起動時のJavaコマンドラインに「-Duser.language=<ユーザーの優先言語>」を追加します。例:

java -classpath .:/apps/classes:$CLASSPATH -Duser.langueage=ES -Dcom.oracle.jatmi.LogDestination=console myApplication.

このように入力すると、プレーン・テキストの英語のログがコンソールにのみ出力されます。

表2-6では、ログ・ファイルの内容の例を示します。

リスト 2-5 ログ・ファイルの内容
9/3/08:3:19:14 PM:10:TRACE[TuxedoConversion,processSendBuf]< (10) return 1st args
9/3/08:3:19:14 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]ServiceType: requestresponse
9/3/08:3:19:14 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]Return Type Class: simpapp.View7Rep
9/3/08:3:19:14 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]target service name: RULE7
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]TPURCODE: 0
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[TuxedoConversion,processReplyBuffer]> (reply simpapp.View7Rep@191777e:0:null)
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processReplyBuffer]returnType: simpapp.View7Rep
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processReplyBuffer]Reply Buffer Class: simpapp.View7Rep
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processReplyBuffer]Reply Buffer Type: X_COMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processReplyBuffer]Reply Buffer Subtype: View7Rep
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[TuxedoConversion,processReplyBuffer]< (30) return buffer directly
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[Accessors,getConventionProperty]Convention Property: CONVENTIONS_TUX
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]networkAddress: host = STRIATUM, port = 8080
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]> ()
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingImpl,isLegacy]> ()
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingImpl,isLegacy]< (10) return true
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingImpl,isMap]> ()
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingImpl,isMap]< (10) return false
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]Operation name = rule7_OVVO
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingImpl,getServiceType]> (rule7_OVVO)
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingImpl,getServiceType]< (10) return null
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingImpl,getInputBufferType]> (rule7_OVVO)
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingImpl,getInputBufferType]< (10) return null
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingImpl,getOutputBufferType]> (rule7_OVVO)
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingImpl,getOutputBufferType]< (10) return null
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingImpl,getErrorBufferType]> (rule7_OVVO)
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingImpl,getErrorBufferType]< (10) return null
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]svcName = RULE7
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]svcType = requestresponse
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]inbuf = X_COMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]outbuf = X_COMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]errbuf = null
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[AtmiBindingInvoker,determineServiceCallParameters]< (10) return
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]Input Buffer Type: X_COMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]Output Buffer Type: X_COMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]Error Buffer Type: null
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]inBufType:X_COMMON, count: 1
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]outBufType:X_COMMON, count: 1
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]View Classes: simpapp.View7Req,simpapp.View7Rep
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,getClassList]getClassList: Getting class for simpapp.View7Req
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,getClassList]getClassList: Getting class for simpapp.View7Rep
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,setFieldClasses]setFldClasses: null
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[AtmiBindingInvoker,invoke]Passing thro invoker...
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[TuxedoConversion,processSendBuf]> (args [Ljava.lang.Object;@ab1b4)
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processSendBuf]args[0] class simpapp.Rule7Req
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,needConversion]buftype: X_COMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processSendBuf]Argument Class Name: simpapp.Rule7Req
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processSendBuf]Input Buffer Id : XCOMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processSendBuf]Type code : 10
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,processSendBuf]InputBufferType: XCOMMON
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,getClassList]getClassList: Getting class for simpapp.View7Req
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[TuxedoConversion,getClassList]getClassList: Getting class for simpapp.View7Rep
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[Accessors,determineConvention]> (simpapp.Rule7Req)
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[Accessors,determineConvention]Method name: getId
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[Accessors,determineConvention]Method name: setCmd
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[Accessors,determineConvention]Method name: setId
9/3/08:3:19:15 PM:10:DBG[Accessors,determineConvention]Method name: getCmd
9/3/08:3:19:15 PM:10:TRACE[Accessors,determineConvention]< (30) return BEAN

 


Python、RubyおよびPHPプログラミング・コンポーネントの管理

Python、RubyおよびPHPプログラミング・コンポーネントの管理は、C++プログラミング・コンポーネントの管理によく似ています。Oracle Tuxedo TMTRACE機能、SCACPP_LOGGINGおよびSCACPP_ULOG環境変数、およびscaadminは、すべてPython、RubyおよびPHPプログラミング・コンポーネントのモニターで使用できます。

注: 対応するSCAコンポーネント定義にscope="composite"属性がある場合、scaadminコマンドを使用して、Python、RubyまたはPHPスクリプトを再ロードさせることができます。詳細は、Oracle SALT SCAプログラミング・ガイドの「Python、RubyおよびPHPコンポーネント・プログラミング」を参照してください。

 


関連項目


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