ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス

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セクション5 - ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス

表1 Oracle Tuxedoファイル形式、データ記述方法、MIB、およびシステム・プロセス
名前
説明
このドキュメントの概要
ACLの管理情報ベース
/Qの管理情報ベース
ユーザーごとに認証を行うサーバー
Tuxedoクライアントの有効性のモニター
Oracle Tuxedoシステムのアプリケーション・コンポーネントのコンパイル命令
Domains管理サーバー
テキスト形式のDomains構成ファイル
Domainsの管理情報ベース
システム生成イベントのリスト
EventBrokerの管理情報ベース
FactoryFinder Domains構成ファイル
FMLエラー・コード
フィールド名に対するFMLマッピング・ファイル
汎用LDAPベース認証サーバー
Domainsゲートウェイ管理サーバー
TDomainゲートウェイ・プロセス
IIOPを使用した、リモートOracle TuxedoクライアントからのOracle Tuxedoオブジェクトへのアクセスを有効化
KerberosベースTuxedo認証サーバー
言語情報定数
WebLogic Server組込みLDAPベース認証サーバー
Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリのバッファ形式
管理情報ベース
ネイティブ言語データ型
サーバー・プロセスの実行時オプション
コアOracle Tuxedoシステムの管理情報ベース
FactoryFinderおよびNameManagerサービスを実行するサーバー
インタフェース・リポジトリ・サーバー
Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリ・サーバー
メッセージ転送サーバー
メッセージ・キュー・マネージャ
システム・イベント通知プロセス
実行時のトレース機能
ユーザー・イベント通知プロセス
Oracle Tuxedoシステム・エラー・コード
アプリケーションが指定する戻りコードのためのOracle Tuxedoシステムのグローバル変数
Oracle Tuxedoシステムでの環境変数のリスト
バッファ・タイプ・スイッチ、Oracle Tuxedoシステムのバッファ・タイプの説明
バッファ・タイプ・スイッチ構造体、各バッファ・タイプに必要なパラメータとルーチン
テキスト形式のOracle Tuxedo構成ファイル
VIEW記述用のソース・ファイル
ワークステーションの管理情報ベース
ワークステーション・リスナー・サーバー

 


表とファイルの紹介

説明

この項では、様々な表およびファイルについて説明します。

compilation(5)という名前のページには、アプリケーション・ソース・コードのコンパイル時に必要なヘッダー・ファイル、レイアウトおよび環境変数に関する情報がまとめられています。

この項には、Oracle Tuxedoシステム提供のサーバーの説明が含まれます。Oracle Tuxedoシステム提供のサーバーを使用するアプリケーションは、アプリケーションの構成ファイルにこれらを指定する必要があります。

servoptsページには、アプリケーション・サーバーのCLOPTパラメータとして構成ファイルに指定できるオプションが説明されています。

Oracle Tuxedo管理情報ベースは、MIB(5)リファレンス・ページおよび次のコンポーネントMIBページで説明されています。

 


ACL_MIB(5)

名前

ACL_MIB - ACLの管理情報ベース

概要

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

Oracle TuxedoシステムのMIBは、アクセス制御リスト(ACL)を管理するためのクラスのセットを定義します。これらのクラスをアクセスおよび更新するには、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定されたOracle Tuxedo構成を作成する必要があります。管理リクエストのフォーマットと管理応答の解釈を行うには、ACL_MIB(5)を共通MIBリファレンス・ページMIB(5)と一緒に使用します。このリファレンス・ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5)の説明に従ってフォーマットしたリクエストを使用すると、アクティブなアプリケーションの既存のATMIインタフェースの1つを通じて管理サービスをリクエストできます。ACL_MIB(5)のすべてのクラス定義の追加情報については、「ACL_MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。

ACL_MIB(5)は、次のクラスで構成されています。

表2 ACL_MIBクラス
[Class Name]
属性
ACLグループ
ACL許可
ACLプリンシパル(ユーザーまたはドメイン)

各クラスの説明セクションには、次の4つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミッション、値、およびデフォルト値を示す表。 属性表の形式については以下に示してあります。

属性のセマンティクス

各属性の意味の説明

制限

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

前述のように、このMIBに含まれる各クラスは、4つの部分に分けて以下に定義されています。その1つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス・ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザーがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。属性表の各属性の説明には、5つの構成要素(名前、型、許可、値、デフォルト)があります。各要素については、MIB(5)を参照してください。

TA_FLAGS値

MIB(5)は、共通TA_FLAGS属性を定義します。この属性はlongで、共通MIBフラグ値とコンポーネントMIB固有フラグ値の両方を持ちます。現時点では、ACL_MIB(5)固有のフラグ値は定義されていません。

FML32フィールド表

このリファレンス・ページで説明する属性のフィールド表は、システムにインストールしたOracle Tuxedoシステム・ソフトウェアのルート・ディレクトリからの相対パスで指定されるudataobj/tpadmファイルにあります。${TUXDIR}/udataobjディレクトリは、FLDTBLDIR環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド表名tpadm()は、FIELDTBLS環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限

このMIBのヘッダー・ファイルとフィールド表には、Oracle Tuxedoリリース6.0以降で実行されているサイト(ネイティブとワークステーションの両方)からのみアクセスできます。

 


T_ACLGROUPクラスの定義

概要

T_ACLGROUPクラスは、Oracle Tuxedoアプリケーションのユーザーおよびドメインのグループを表します。

属性表

表3 ACL_MIB(5): T_ACLGROUPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_GROUPNAME( r )( * )
string
rU-------
string[1..30]
該当なし
TA_GROUPID( k )
long
rw-------
0 <= num <16,384
最小ID
TA_STATE
string
rw-------
GET: "INA"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_GROUPNAME: string[1..30]

グループの論理名。グループ名は表示可能な文字列で、シャープ、カンマ、コロン、および改行文字は使用できません。

TA_GROUPID: 0 <= num < 16,384

このユーザーに関連付けるグループ識別子。値0は、デフォルト・グループ"other"を表します。作成時に指定されていない場合、次に使用可能な0より大きい(一意の)識別子にデフォルト設定されます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET操作は、選択したT_ACLGROUPオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
T_ACLGROUPオブジェクトは定義済みで、非アクティブな状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACLグループがactive状態になることはありません。

SET: {NEW | INV}

SET操作は、選択したT_ACLGROUPオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_ACLGROUPオブジェクトを作成します。状態の変更はINValid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
既存のT_ACLGROUPオブジェクトを変更します。この組合せはINValid状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_ACLGROUPオブジェクトを削除します。状態の変更は、VALid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

制限

1つのACLグループには1人のユーザーを関連付けることができます。複数のロールを引き受けたり複数のグループに関連付けられるユーザーの場合、複数のユーザー・エントリを定義する必要があります。

 


T_ACLPERMクラスの定義

概要

T_ACLPERMクラスは、Oracle Tuxedoシステムのエンティティに対するアクセスが許可されるグループを示します。これらのエンティティは文字列を介して名前が付けられます。現在、これらの名前は、サービス名、イベント名およびアプリケーション・キュー名を表します。

属性表

表4 ACL_MIB(5): T_ACLPERMクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_ACLNAME(r)(*)
string
rw-------
string[1..127]
該当なし
TA_ACLTYPE(r)(*)
string
rw-------
"ENQ | DEQ | SERVICE | POSTEVENT"
該当なし
TA_ACLGROUPIDS
string
rw-------
double
該当なし
TA_STATE
string
rw-------
GET: "INA"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
( r ) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
( * ) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_ACLNAME: string

許可が付与されているエンティティの名前。この名前は、サービス名、イベント名またはキュー(あるいはその両方)を表す場合があります。ACL名は表示可能な文字列で、コロン、シャープまたは改行文字は使用できません。

TA_ACLTYPE: ENQ | DEQ | SERVICE | POSTEVENT

許可が付与されているエンティティのタイプ。

TA_ACLGROUPIDS: string

関連エンティティへのアクセスが許可されたグループ識別子(番号)のカンマ区切りのリスト。stringの長さは、マシン上のィスク領域量によってのみ制限されます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET操作は、選択したT_ACLPERMオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
T_ACLPERMオブジェクトは定義済みで、非アクティブな状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACL許可がactive状態になることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、選択したT_ACLPERMオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_ACLPERMオブジェクトを作成します。状態の変更はINValid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
既存のT_ACLPERMオブジェクトを変更します。この組合せはINValid状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションのT_ACLPERMオブジェクトを削除します。状態の変更は、VALid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

制限

許可は、個々のユーザー識別子ではなくグループ・レベルで定義されます。

 


T_ACLPRINCIPALクラスの定義

概要

T_ACLPRINCIPALクラスは、関連付けられているOracle Tuxedoアプリケーションおよびグループにアクセスできるユーザーまたはドメインを表します。特定のユーザーとしてアプリケーションに参加するには、ユーザー固有のパスワードを提示する必要があります。

属性表

表5 ACL_MIB(5): T_ACLPRINCIPALクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_PRINNAME( r )( * )
string
rU-------
string[1..30]
該当なし
TA_PRINCLTNAME( k )
string
rw-------
string[1..30]
“*”
TA_PRINID( k )
long
rU-------
1 <= num < 131,072
最小ID
TA_PRINGRP( k )
long
rw-------
0 <= num < 16,384
0
TA_PRINPASSWD
string
rwx------
double
該当なし
TA_STATE
string
rw-------
GET: "INA"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_PRINNAME: string

ユーザーまたはドメイン(プリンシパル)の論理名。プリンシパル名は表示可能な文字列で、シャープ、コロン、および改行文字は使用できません。

TA_PRINCLTNAME: string

ユーザーに関連付けられたクライアント名。通常は、関連付けられたユーザーのロールを表し、ユーザー・エントリの付加的な修飾子となります。作成時に指定されていない場合、デフォルトはワイルドカード・アスタリスク(*)です。クライアント名は表示可能な文字列で、コロンまたは改行文字は使用できません。

TA_PRINID: 1 <= num < 131,072

一意のユーザー識別番号。作成時に指定されていない場合、次に使用可能な0より大きい(一意の)識別子にデフォルト設定されます。

TA_PRINGRP: 0 <= num < 16,384

このユーザーに関連付けるグループ識別子。値0は、デフォルト・グループ"other"を表します。作成時に指定されていない場合、デフォルトの0が割り当てられます。

TA_PRINPASSWD: string

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET操作は、選択したT_ACLPRINCIPALオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
T_ACLPRINCIPALオブジェクトは定義済みで、非アクティブな状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACLプリンシパルがactive状態になることはありません。

SET: {NEW | INV}

SET操作は、選択したT_ACLPRINCIPALオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_ACLPRINCIPALオブジェクトを作成します。状態の変更はINValid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
既存のT_ACLPRINCIPALオブジェクトを変更します。この組合せはINValid状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_ACLPRINCIPALオブジェクトを削除します。状態の変更は、VALid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

制限

1つのACLグループには1人のユーザーまたは1つのドメインを関連付けることができます。複数のロールを引き受けたり複数のグループに関連付けられるユーザーの場合、複数のプリンシパル・エントリを定義する必要があります。

 


ACL_MIB(5)に関する追加情報

診断

ACL_MIB(5)への接続時には、2つの一般的なタイプのエラーがユーザーに戻される場合があります。1つは、管理リクエストに対するレスポンスを検索する3つのATMI関数(tpcall()tpgetrply()、およびtpdequeue())が戻すエラーです。これらのエラーは、該当するリファレンス・ページの記述に従って解釈されます。

ただし、リクエストがその内容に対応できるシステム・サービスに正常にルーティングされても、システム・サービス側でそのリクエストを処理できないと判断されると、アプリケーション・レベルのサービス障害としてエラーが戻されます。このような場合、tpcall()tpgetrply()は、tperrnoTPESVCFAILに設定してエラーを戻し、以下のようにエラーの詳細を示すTA_ERRORTA_STATUS、およびTA_BADFLDフィールドと一緒に、元のリクエストを含む応答メッセージを戻します。TMQFORWARD(5)サーバー経由でシステムに転送されたリクエストに対してサービス障害が発生すると、元のリクエストで識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます(TMQFORWARDに対して-dオプションが指定されたとみなされる)。

管理リクエストの処理中にサービス・エラーが発生すると、TA_STATUSというFML32フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERRORというFML32フィールドにはエラーの原因(下記参照)を示す値が設定されます。以下のエラー・コードは、いずれもマイナースであることが保証されています。

以下の診断コードはTA_ERRORで戻されるもので、管理リクエストが正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナースでないことが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネントMIBに共通のその他の戻りコードは、MIB(5)リファレンス・ページに指定されています。これらのコードは、ここに定義するACL_MIB(5)固有の戻りコードと相互に排他関係にあることが保証されています。

相互運用性

このリファレンス・ページで定義されているヘッダー・ファイルおよびフィールド表は、Oracle Tuxedoリリース6.0以降で利用できます。これらのヘッダーや表で定義するフィールドはリリースが変わっても変更されません。ただし、以前のリリースで定義されていない新しいフィールドが追加される場合があります。AdminAPIには、リクエストを作成するために必要なヘッダー・ファイルとフィールド表があれば、どのサイトからでもアクセスできます。T_ACLPRINCIPALT_ACLGROUPおよびT_ACLPERMクラスは、Oracle Tuxedoリリース6.0の新クラスです。

移植性

Oracle TuxedoシステムのMIBを使用した管理作業をサポートするために必要な既存のFML32およびATMI関数、さらにこのリファレンス・ページに定義するヘッダー・ファイルとフィールド表は、すべてのサポート対象ネイティブ・プラットフォームとワークステーション・プラットフォームで使用可能です。

次のコードの抜粋は、グループにユーザーを追加し、このグループの許可をサービス名に追加するものです。

フィールド表

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド表tpadmが必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm 
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダー・ファイル

次のヘッダー・ファイルがインクルードされます。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ユーザーの追加

次のコードの抜粋部分は、デフォルト・グループ"other"にユーザーを追加出するものです。

/* Allocate input and output buffers */ 
ibuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);

obuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);

/* Set MIB(5) attributes defining request type *
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_ACLPRINCIPAL", 0);

/* Set ACL_MIB(5) attributes */
Fchg32(ibuf, TA_PRINNAME, 0, ta_prinname, 0);
Fchg32(ibuf, TA_PRINID, 0, (char *)ta_prinid, 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, (char *)"NEW", 0);

Fchg32(ibuf, TA_PRINPASSWD, 0, (char *)passwd, 0);


/* Make the request */
if (tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0) 0) {
fprintf(stderr, "tpcall failed: %s\en", tpstrerror(tperrno));
if (tperrno == TPESVCFAIL) {
Fget32(obuf, TA_ERROR, 0,(char *)ta_error, NULL);
ta_status = Ffind32(obuf, TA_STATUS, 0, NULL);
fprintf(stderr, "Failure: %ld, %s\en",
ta_error, ta_status);
}
/* Additional error case processing */
}

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h ${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)「FML関数の紹介」、Fadd, Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


APPQ_MIB(5)

名前

APPQ_MIB - /Qの管理情報ベース

概要

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

/Q MIBは、アプリケーション・キューを管理できるクラスを定義します。

リクエストリクエストのフォーマットと管理応答の解釈を行うには、APPQ_MIB(5)を共通MIBリファレンス・ページMIB(5)と一緒に使用します。このリファレンス・ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5)の説明に従ってフォーマットしたリクエストを使用すると、アクティブなアプリケーションの既存のATMIインタフェースの1つを通じて管理サービスをリクエストできます。非アクティブなアプリケーション内のアプリケーション・キューは、tpadmcall()関数インタフェースを使用して管理することもできます。APPQ_MIB(5)のすべてのクラス定義の追加情報については、「APPQ_MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。

APPQ_MIB(5)は、次のクラスで構成されています。

表6 APPQ_MIBのクラス
[Class Name]
属性
キュー・スペース内のアプリケーション・キュー
アプリケーション・キュー内のメッセージ
アプリケーション・キュー・スペース
アプリケーション・キューに関連付けるトランザクション

このMIBが参照するのは、アプリケーション定義の永続的(信頼性の高いディスク・ベース)キューおよび一時的メッセージ(メモリー内)キュー(つまり、/Qキュー)であり、サーバー・キュー(TM_MIB(5)コンポーネントのT_QUEUEクラス)ではありません。

各クラスの説明セクションには、次の4つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミッション、値、およびデフォルト値を示す表。 属性表の形式については以下に示してあります。

属性のセマンティクス

各属性の意味の説明

制限

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

このMIBに含まれる各クラスは、4つの部分で記述されています。その1つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス・ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザーがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。

属性表の各属性の説明には、5つの構成要素(名前、型、許可、値、デフォルト値)があります。各要素については、MIB(5)を参照してください。

TA_FLAGS値

MIB(5)は、共通TA_FLAGS属性を定義します。この属性はlong型で、共通MIBフラグ値とコンポーネントMIB固有フラグ値の両方を持ちます。次のフラグ値は、APPQ_MIB(5)に対して定義されます。これらのフラグ値は、共通MIBフラグと一緒に使用する必要があります。

QMIB_FORCECLOSE

T_APPQSPACEオブジェクトのTA_STATE属性をCLEaningに設定する場合、このフラグは、キュー・スペースの状態がACTiveであっても、状態の変更が成功する必要があることを示します。

QMIB_FORCEDELETE

T_APPQSPACEオブジェクトのTA_STATE属性をCLEaningに設定する場合、このフラグは、キュー・スペースの状態がACTiveであったり、そのキュー内にメッセージが存在していても、状態の変更が成功する必要があることを示します。同様に、T_APPQオブジェクトのTA_STATE属性をINValidに設定する場合、このフラグは、メッセージが存在していたり、キュー・スペースにプロセスがアタッチされていても、キューの削除を許可します。

QMIB_FORCEPURGE

T_APPQSPACEオブジェクトのTA_STATE属性をINValidに設定する場合、このフラグは、キューにメッセージが存在していても、状態の変更が成功する必要があることを示します。ただし、現在、選択したT_APPQに格納されているメッセージがトランザクションに含まれる場合、状態の変更は失敗し、ユーザー・ログにエラーが書き込まれます。

FML32フィールド表

このリファレンス・ページで説明する属性のフィールド表は、システムにインストールしたOracle Tuxedoソフトウェアのルート・ディレクトリからの相対パスで指定されるudataobj/tpadmファイルにあります。${TUXDIR}/udataobjディレクトリは、FLDTBLDIR環境変数で指定されるパス・リスト(Windowsの場合はセミコロン区切りのリスト、それ以外の場合はコロン区切りのリスト)にアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド表名tpadmは、FIELDTBLS環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限

このMIBは、Oracle Tuxedo 6.0システム以降が実行されているサイト(ネイティブおよびWorkstationの両方)からのみアクセスできます。

Oracle Tuxedo 6.0より前のリリースが実行されているサイトがアプリケーション内でアクティブ化された場合、このMIBによる管理アクセスは次のとおり制限されます。

 


T_APPQクラスの定義

概要

T_APPQクラスは、アプリケーション・キューを表します。単一のアプリケーション・キュー・スペースに1つ以上のアプリケーション・キューが存在する可能性があります。

制限

すべてのキー・フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、1つのアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定するには、適切なキー・フィールドを指定する必要があります。これらの必要なキー・フィールドは、TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIGおよびTA_LMIDです。ただし、アプリケーションが構成されていない(TUXCONFIG環境変数が設定されていない)場合を除きます。この場合は、TA_LMIDは省略する必要があります。たとえば、tpcall()を使用してリクエストにTA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIGおよびTA_LMID属性が設定されている場合、指定したキュー・スペース内のすべてのT_APPQオブジェクトが取得されます。

属性表

表7 APPQ_MIB(5): T_APPQクラス定義の属性表
属性a
パーミッション
デフォルト値
TA_APPQNAME(k)(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..127]
該当なし
TA_APPQSPACENAME(k)(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
該当なし
TA_QMCONFIG(k)(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..78]
該当なし
TA_LMID(k)(r)(*) b
string
ru-r--r--
string[1..30]
該当なし
 
TA_STATE c
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
 
TA_APPQORDER d
string
rw-r--r--
{PRIO | TIME | LIFO | FIFO | EXPIR}
FIFO
TA_DEFEXPIRATIONTIME
string
rw-r--r--
{+seconds | NONE}
該当なし
TA_DEFDELIVERYPOLICY
string
rw-r--r--
{PERSIST | NONPERSIST}
PERSIST
TA_CMD
string
rw-r--r--
shell-command -string[0..127] e
“”
TA_CMDHW
string
rw-r--r--
0 <= num [bBm%]
100%
TA_CMDLW
string
rw-r--r--
0 <= num [bBm%]
0%
TA_CMDNONPERSIST
string
rw-r--r--
shell-command-string[0..127] e
“”
 
TA_CMDNONPERSISTHW
string
rw-r--r--
0 <= num[bB%]
100%
TA_CMDNONPERSISTLW
string
rw-r--r--
0 <= num[bB%]
0%
TA_MAXRETRIES
long
rw-r--r--
0 <= num
0
TA_OUTOFORDER
string
rw-r--r--
{NONE | TOP | MSGID}
なし
TA_RETRYDELAY
long
rw-r--r--
0 <= num
0
 
TA_CURBLOCKS
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_CURMSG
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_CURNONPERSISTBYTES
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_CURNONPERSISTMSG
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
( k ) — GETキー・フィールドf
( r ) — オブジェクトの作成に必要なキー・フィールド
( * ) — 必要なSETキー・フィールド

a T_APPQクラスのすべての属性はローカル属性です。

b アプリケーションが構成されていない(TUXCONFIG環境変数が設定されていない)場合を除き、TA_LMIDはキー・フィールドとして指定する必要があります。

c T_APPQオブジェクトのすべての操作(GETSETの両方)は、関連付けられているキュー・スペースを自動的に開きます。つまり、キュー・スペースの状態がOPEnまたはACTiveになっていない場合、暗黙的にOPEnに設定します。キュー・スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

d アプリケーション・キューの作成後は、TA_APPQORDERを変更できません。

e Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

f 1つのアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定するには、GET操作で適切なキー・フィールドを指定する必要があります。

属性のセマンティクス

TA_APPQNAME: string[1..127]

アプリケーション・キューの名前。

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

アプリケーション・キューが含まれるアプリケーション・キュー・スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション・キュー・スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション・キュー・スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET操作は、選択したアプリケーション・キューに関する情報を検索します。以下に、GETリクエストに対する応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
指定したキューは存在します。この状態はINActiveと同等で、許可のチェックに使用します。

SET: {NEW | INV}

SET操作は、選択したアプリケーション・キューの特性を変更するか、または新しいキューを作成します。以下に、SETリクエストによって戻されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
指定したキュー・スペースに新しいキューを作成します。正常に作成された後、キューの状態はVALidになります。
“INValid"
指定したキューを削除します。キューを削除するには、その状態がVALidである必要があります。キューにプロセスがアタッチされている(つまり、ACTive状態である)場合、TA_FLAGS属性にQMIB_FORCEDELETEフラグが含まれていないかぎり、キューは削除されません。また、キューにメッセージが含まれる場合、QMIB_FORCEPURGEが指定されていないかぎり、キューは削除されません。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
unset
アプリケーション・キューを変更します。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。

TA_APPQORDER:

キュー内のメッセージが処理される順序。有効値は、PRIOTIMEまたはEXPIRです。ソート基準は、最も重要な基準を最初に指定し、次に他の基準、さらに必要に応じてLIFOまたはFIFOの順に組み合せることができます。これらは相互に排他関係にあります。EXPIRが指定されている場合、有効期限があるすべてのメッセージの後に有効期限のないメッセージが取り出されます。FIFOまたはLIFOが指定されていない場合、FIFOだとみなされます。キューの作成時に順序が指定されていない場合、デフォルトの順序はFIFOです。たとえば、次の設定は有効です。
PRIO
PRIO,TIME,LIFO
TIME,PRIO,FIFO
TIME,FIFO
EXPIR
EXPIR,PRIO,FIFO
TIME,EXPIR,PRIO,FIFO

TA_CMD: shell-command-string[0..127]

永続的(ディスク・ベース)メッセージの最高水位標TA_CMDHWに達した際に自動的に実行されるコマンド。このコマンドは、最低水位標TA_CMDLWに達した後に最高水位標に再度達した際に再実行されます。
Oracle Tuxedo 8.0以前の場合、TA_CMD属性の文字列の長さは最大78バイトです。

TA_CMDHW: 0 <= num[bBm%]

TA_CMDLW: 0 <= num[bBm%]

TA_CMD属性に指定されているコマンドの自動的な実行を制御する最高水位標および最低水位標。これらはそれぞれゼロ以上の整数です。TA_CMDHWTA_CMDLWは両方とも、次のいずれかのキー文字を後ろに付ける必要があります。これらのキー文字は、TA_CMDHWおよびTA_CMDLWと整合性が取れている必要があります。

b

最高水位標および最低水位標は、キュー内の永続的(ディスク・ベース)メッセージによって使用されるバイト数と関係があります。

B

最高水位標および最低水位標は、キュー内の永続的メッセージによって使用されるブロック数と関係があります。

m

最高水位標および最低水位標は、キュー内のメッセージ(永続的と一時的の両方)の数と関係があります。

%

最高水位標および最低水位標は、キューの容量のパーセンテージに換算して表現されます。これは、永続的メッセージとのみ関係があります。
たとえば、TA_CMDLW50mTA_CMDHW100mである場合、TA_CMDに指定されたコマンドは、キューに100のメッセージがあるときに実行されます。このコマンドは、キュー内のメッセージが50を下回った後にキューが100のメッセージで再度満たされないかぎり、再実行されません。

TA_CMDNONPERSIST: shell-command-string[0..127]

この属性は、一時的(メモリー・ベースの配信)メッセージの最高水位標TA_CMDNONPERSISTHWに達した際に自動的に実行されるコマンドを指定します。このコマンドは、一時的(メモリー・ベースの配信)メッセージの最低水位標TA_CMDNONPERSISTLWに達した後に最高水位標に再度達した際に再実行されます。
Oracle Tuxedo 8.0以前の場合、TA_CMDNONPERSIST属性の文字列の長さは最大78バイトです。

TA_CMDNONPERSISTHW: 0 <= num[bB%]

TA_CMDNONPERSISTLW: 0 <= num[bB%]

これらの属性は、TA_CMDNONPERSIST属性に指定されているコマンドの自動的な実行を制御する最高水位標および最低水位標を指定します。これらはそれぞれゼロ以上の整数で、次のいずれかのキー文字が後ろに付きます。これらのキー文字は、TA_CMDNONPERSISTHWおよびTA_CMDNONPERSISTLWと整合性が取れている必要があります。

b

最高水位標および最低水位標は、キュー内の一時的(メモリー内)メッセージによって使用されるバイト数として表されます。

B

最高水位標および最低水位標は、キュー内の一時的(メモリー内)メッセージによって使用されるブロック数として表されます。

%

最高水位標および最低水位標は、キューによって使用されるキュー・スペース内の一時的メッセージに確保された共用メモリーの容量のパーセンテージとして表されます。
TA_CMDHWおよびTA_CMDLW属性(後ろにmが付く場合)を介して指定されたメッセージのしきい値タイプは、永続的メッセージと一時的メッセージの両方を含む、キュー内のすべてのメッセージに適用されるため、TA_CMDNONPERSISTHWおよびTA_CMDNONPERSISTLWのしきい値タイプとしては使用できません。

TA_CURBLOCKS: 0 <= num

キューによって現在使用されているディスク・ページの数。

TA_CURMSG: 0 <= num

キュー内に現存する永続的メッセージの数。キュー内のメッセージの合計数を確認するには、この値にTA_CURMEMMSGを追加します。

TA_DEFAULTEXPIRATIONTIME:

この属性は、有効期限を明示的に指定しないでキューに登録されたメッセージの有効期限を指定します。有効期限には、有効期限の相対時間またはNONEを使用できます。有効期限の相対時間は、メッセージがキュー・マネージャ・プロセスに到達した後にメッセージに一定時間を関連付けることによって決定されます。メッセージが有効期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、メッセージに関連付けられたすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。メッセージがトランザクション内にあるときに期限切れになった場合、それによってトランザクションが異常終了することはありません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの有効期限が切れたことの通知は行われません。キューにデフォルトの有効期限が指定されていない場合、有効期限が明示的に指定されていないキューは有効期限が切れません。キューの有効期限が変更されても、変更前にキュー内にあったメッセージの有効期限は変更されません。
この形式は+secondsです。secondsは、キュー・マネージャが操作を正常に完了した時間とメッセージの期限が切れる時間の間に許可された経過時間の秒数です。secondsがゼロ(0)に設定されている場合、メッセージは即時期限切れになります。この属性の値は文字列NONEに設定することもできます。文字列NONEは、有効期限を明示的に指定しないでキューに登録されたメッセージは期限が切れないことを示します。すでにキュー内にあるメッセージの有効期限は、APPQ_MIB内のT_APPQMSGクラスのTA_EXPIRETIME属性を使用して変更できます。

TA_DEFDELIVERYPOLICY:

この属性は、キューに登録されたメッセージに配信モードが指定されていないときに、キューにデフォルトの配信ポリシーを指定します。値がPERSISTである場合、配信モードが明示的に指定されずにキューに登録されたメッセージは、永続的(ディスク・ベース)配信方法を使用して配信されます。値がNONPERSISTである場合、配信モードが明示的に指定されずにキューに登録されたメッセージは、一時的(メモリー内)配信方法を使用して配信されます。キューのデフォルトの配信ポリシーが変更されても、変更前にキュー内にあったメッセージの配信品質は変更されません。変更されるキューが、キュー・スペース内に現存する任意のメッセージ用として指定された応答キューである場合、キューのデフォルトの配信ポリシーが変更されても、これらのメッセージの応答品質は変更されません。
一時的配信では、メモリー領域のすべてが使用されているか断片化されているためにメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあっても、メッセージのキュー登録は失敗します。同様に、永続ストレージのすべてが使用されているか断片化されているためにメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の一時的ストレージが十分にあっても、メッセージの登録操作は失敗します。キュー・スペースのT_APPQSPACEクラスのTA_MEMNONPERSIST属性がゼロ(0)である場合、一時的メッセージ用の領域は確保されません。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。たとえば、メッセージに対してサービスの配信の品質が指定されずに、ターゲット・キューのTA_DEFDELIVERYPOLICY属性がNONPERSISTに設定された場合などです。

TA_MAXRETRIES: 0 <= num

失敗したキュー・メッセージの再試行の最大回数。再試行の最大回数に達すると、メッセージは関連アプリケーション・キュー・スペースのエラー・キューに格納されます。エラー・キューがない場合、メッセージは破棄されます。デフォルトはゼロです。

TA_OUTOFORDER: {NONE | TOP | MSGID}

順序を無視したメッセージの処理方法。デフォルトはNONEです。

TA_RETRYDELAY: 0 <= num

失敗したキュー・メッセージの再試行の間隔(秒)。デフォルトはゼロです。

TA_CURNONPERSISTBYTES: 0 <= num

この属性は、キュー上の一時的メッセージによって現在使用されている共有メモリーのバイト数を指定します。

TA_CURNONPERSISTMSG: 0 <= num

この属性は、キュー内に現存する一時的メッセージの数を指定します。キュー内のメッセージの合計数を確認するには、この値にTA_CURMSGを追加します。

 


T_APPQMSGクラスの定義

概要

T_APPQMSGクラスは、アプリケーション・キューに格納されているメッセージを表します。メッセージは管理者によって作成されるのではなく、tpenqueue()の呼出しの結果として生成されます。メッセージの破棄は、tpdequeue()の呼出しによって行うか、管理者によって行われます。また、管理者はメッセージの特定の属性を変更できます。たとえば、管理者は、同じキュー・スペース内のキュー間でメッセージを移動したり、メッセージの優先順位を変更できます。

制限

すべてのキー・フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、1つのアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定するには、適切なキー・フィールドを指定する必要があります。これらの必要なキー・フィールドは、TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIGおよびTA_LMIDです。ただし、アプリケーションが構成されていない(TUXCONFIG環境変数が設定されていない)場合を除きます。この場合は、TA_LMIDは省略する必要があります。たとえば、tpcall()を使用してリクエストにTA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIGおよびTA_LMID属性が設定されている場合、指定したキュー・スペース内のすべてのキューのT_APPQMSGオブジェクトがすべて取得されます。

属性表

表8 APPQ_MIB(5): T_APPQMSGクラス定義の属性表
属性a
パーミッション
デフォルト値
TA_APPQMSGID(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..32]
該当なし
TA_APPQNAME(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..127]
該当なし
TA_APPQSPACENAME(k) (*)
string
r--r--r--
string[1..15]
該当なし
TA_QMCONFIG(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..78]
該当なし
TA_LMID(k)(*)b
string
r--r--r--
string[1..30]
該当なし
 
TA_STATEc
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "INV"
該当なし
該当なし
 
TA_NEWAPPQNAME
string
-w--w----
string[1..127]
該当なし
TA_PRIORITY
long
rw-rw-r--
{ 1 <= num <= 100 | -1 }
該当なし
TA_TIME
string
rw-rw-r--
{YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
該当なし
TA_EXPIRETIME
string
rw-rw-r--
{YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
該当なし
 
TA_CORRID(k)
string
r--r--r--
string[0..32]
該当なし
TA_PERSISTENCE (k)
string
r--r--r--
{PERSIST|NONPERSIST}
該当なし
TA_REPLYPERSISTENCE
string
r--r--r--
{PERSIST | NONPERSIST | DEFAULT}
該当なし
TA_LOWPRIORITY(k)
long
k--k--k--
1 <= num <= 100
1
TA_HIGHPRIORITY(k)
long
k--k--k--
1 <= num <= 100
100
TA_MSGENDTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
MAXLONG
TA_MSGSTARTTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
0
TA_MSGEXPIREENDTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds|NONE}
MAXLONG
TA_MSGEXPIRESTARTTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
0
 
TA_CURRETRIES
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_MSGSIZE
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
( k ) - GETキー・フィールドd
( * ) - 必須のSETキー・フィールド

aT_APPQMSGクラスのすべての属性はローカル属性です。

bアプリケーションが構成されていない(TUXCONFIG環境変数が設定されていない)場合を除き、TA_LMIDはキー・フィールドとして指定する必要があります。

cT_APPQMSGオブジェクトのすべての操作(GETSETの両方)は、関連付けられているキュー・スペースを自動的に開きます。つまり、キュー・スペースの状態がOPEnまたはACTiveになっていない場合、暗黙的にOPEnに設定します。キュー・スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

d1つのアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定するには、GET操作で適切なキー・フィールドを指定する必要があります。

属性のセマンティクス

TA_APPQMSGID: string[1..32]

キュー・メッセージの一意の識別子で、GETまたはSET操作のメッセージの選択に使用できます。この値は、等号比較用として使用する以上に重要視する必要はありません。

TA_APPQNAME: string[1..127]

メッセージが格納されるアプリケーション・キューの名前。

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

メッセージが含まれるアプリケーション・キュー・スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション・キュー・スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション・キュー・スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET操作は、選択したメッセージに関する情報を検索します。以下に、GETリクエストに対する応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
メッセージは存在します。この状態はINActiveと同等で、許可のチェックに使用します。

SET: {INValid}

SET操作は、選択したメッセージの特性を変更します。以下に、SETリクエストによって戻されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“INValid"
メッセージはキュー・スペースから削除されます。この操作を実行する前に、メッセージはVALid状態である必要があります。正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
メッセージを変更します。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。

TA_CURRETRIES: 0 <= num

このメッセージに対してこれまで実行された再試行回数。

TA_CORRID: string[0..32]

tpenqueue(3c)リクエスト内のアプリケーションによって提供されるこのメッセージの相関識別子。空の文字列は、相関識別子が存在しないことを示します。

TA_EXPIRETIME:

この属性は、メッセージの有効期限が切れる時間(つまり、メッセージがまだキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合にメッセージをキューから削除する必要がある時間)を指定します。メッセージの有効期限が切れると、メッセージによって使用されるすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。メッセージがトランザクション内にあるときに期限切れになった場合、それによってトランザクションが異常終了することはありません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの有効期限が切れたことの通知は行われません。
この値を変更するキュー・マネージャがメッセージの有効期限をサポートしていても、メッセージの有効期限をサポートしていないOracle Tuxedoシステムのバージョンによってキューに登録されたメッセージに期限切れ時間を追加することはできません。期限切れ時間を追加しようとすると失敗します。期限切れ時間が設定されていない場合、GET操作によって空の文字列が戻されます。TA_EXPIRETIMEの形式は次のいずれかです。

+seconds

指定した秒数の経過後にメッセージを削除するよう指定します。secondsの値がゼロ(0)に設定されている場合、メッセージはキューから即時削除されます。相対期限切れ時間は、MIBリクエストが到達し、対応するキュー・マネージャによって処理された時間に基づいて計算されます。

YY[MM[DD[hh]mm[ss]]]]

メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合、メッセージが削除される年、月、日、時、分および秒を指定します。単位が省略されている場合は、使用可能な最小の値にデフォルト設定されます。たとえば、9506は950601000000に相当します。00年から37年までは2000年から2037年までとして処理され、70年から99年までは1970年から1999年までとして処理され、38年から69年までは無効です。有効期限の絶対時間は、キュー・マネージャ・プロセスが常駐するマシンの時計によって決定されます。

なし

メッセージの期限が切れないよう指定します。

TA_LOWPRIORITY: 1 <= num <= 100
TA_HIGHPRIORITY: 1 <= num <= 100

T_APPQMSGオブジェクトのオカレンスを検索する最低優先順位および最高優先順位。これらの属性は、GET操作でキー・フィールドとしてのみ使用できます。

TA_MSGEXPIRESTARTTIME:
TA_MSGEXPIREENDTIME:

T_APPQMSGオブジェクトのオカレンスを検索する有効期限の開始時間および終了時間。これらの時間も範囲に含まれます。開始時間または終了時間は絶対時間値として指定する必要があります。形式は、TA_EXPIRETIMEを参照してください。これらの属性は、GET操作でキー・フィールドとしてのみ使用できます。

TA_MSGSIZE: 0 <= num

メッセージのサイズ(バイト単位)。

TA_MSGSTARTTIME:
TA_MSGENDTIME:

T_APPQMSGオブジェクトのオカレンスを検索する開始時間および終了時間。これらの時間も範囲に含まれます。開始時間または終了時間は絶対時間値として指定する必要があります。形式は、TA_TIMEを参照してください。これらの属性は、GET操作でキー・フィールドとしてのみ使用できます。

TA_NEWAPPQNAME: string[1..127]

選択したメッセージの移動先のキューの名前。このキューは、同じキュー・スペース内の既存のキューである必要があります。この操作を成功させるには、メッセージの状態がVALidである必要があります。この属性はGET操作によっては戻されません。移動するメッセージの配信の品質が新規キューのデフォルトの配信ポリシーの結果として変更されることはありません。有効期限のあるメッセージを移動する場合、有効期限が相対時間として前に指定されていても、有効期限は新規キューで絶対時間だとみなされます。

TA_PERSISTENCE:

メッセージの配信の品質。この読取り専用の状態は、一時的メッセージの場合はNONPERSIST、永続的メッセージの場合はPERSISTに設定されます。

TA_PRIORITY: 1 <= num <= 100

メッセージの優先順位。

TA_REPLYPERSISTENCE:

メッセージに対する応答を配信する品質。この読取り専用の状態は、一時的メッセージの場合はNONPERSIST、永続的メッセージの場合はPERSIST、応答を登録するキューに設定されているデフォルトの永続的メッセージを使用する場合はDEFAULTに設定されます。
デフォルトの配信方針は、メッセージに対する応答がキューに登録されるときに決定される点に注意してください。 つまり、元のメッセージがキューに登録されてから応答が登録されるまでの間に、応答キューのデフォルトの配信方針が変更された場合、応答が最後に登録される時点で有効な方針が使用されます。

TA_TIME:

メッセージが使用可能になる時間。形式は次のいずれかです。

+seconds

メッセージを何秒後に処理するかを指定します。値がゼロ(0)の場合、メッセージは即時処理されます。

YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]]

メッセージを処理する年、月、日、時、分および秒を指定します。単位が省略されている場合は、使用可能な最小の値にデフォルト設定されます。たとえば、9506は950601000000に相当します。00年から37年までは2000年から2037年までとして処理され、70年から99年までは1970年から1999年までとして処理され、38年から69年までは無効です。

 


T_APPQSPACEクラスの定義

概要

T_APPQSPACEクラスは、アプリケーション・キュー・スペースを表します。アプリケーション・キュー・スペースは、Oracle Tuxedoシステム・デバイス内の領域です。デバイスおよびその属性の詳細は、TM_MIB(5)T_DEVICEクラスを参照してください。通常、各キュー・スペースには1つ以上のアプリケーション・キューが含まれ、各キューにはメッセージが格納されている場合があります。

キュー・スペースは、複数の属性によって一意に識別されます。これには、名前(TA_APPQSPACENAME属性)、キュー・スペースが含まれるデバイス(TA_QMCONFIG属性)、およびデバイスが格納されている論理マシン(TA_LMID属性)があります。

通常、キュー・スペースは厳密に、構成済アプリケーション内の1つのサーバー・グループに関連付けられます。キュー・スペース名およびデバイス名は、T_GROUPオブジェクトのTA_OPENINFO属性のコンポーネントです。

制限

すべてのキー・フィールドを未設定にしたままこのクラスのすべてのインスタンスを取得することはできません。かわりに、3つのキー・フィールドすべてを指定して単一のアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定する必要があります。唯一の例外は、アプリケーションが構成されていない状況(TUXCONFIG環境変数が設定されていない状況)でtpadmcall()を介してローカル・キュー・スペースにアクセスする場合です。この場合、TA_LMIDキー・フィールドを省略する必要があります。

キュー・スペースのアクセス可能性に関する前述の制限は、T_APPQT_APPQMSGおよびT_APPQTRANSオブジェクトにも当てはまります。これは、/Q MIB内のすべてのオブジェクトに対する操作にキュー・スペースが暗黙的に関わるためです。

属性表

表9 APPQ_MIB(5): T_APPQSPACEクラス定義の属性表
属性a
パーミッション
デフォルト値
TA_APPQSPACENAME(k)(r)(*)
TA_QMCONFIG(k)(r)(*)
TA_LMID(k)(r)(*)b
string
string
string
ru-r--r--
ru-r--r--
ru-r--r--
string[1..15]
string[1..78]
string[1..30]
該当なし
該当なし
該当なし
TA_STATE(k)c
string
rwxrwxr--
GET: "{INA | INI | OPE | ACT}"
SET: "{NEW | OPE | CLE | INV}"
該当なし
該当なし
TA_BLOCKING
TA_ERRORQNAME
TA_FORCEINIT矢印記号
TA_IPCKEY(r)
TA_MAXMSG(r)
TA_MAXPAGES(r)
TA_MAXPROC(r)
TA_MAXQUEUES(r)d
TA_MAXTRANS(r)
TA_MAXACTIONS
TA_MAXHANDLES
TA_MAXOWNERS
TA_MAXTMPQUEUES
TA_MAXCURSORS
TA_MEMNONPERSIST
TA_MEMFILTERS
TA_MEMOVERFLOW
long
string
string
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
string
long
long
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
0 <= num
string[0..127]
{Y | N}
32769 <= num <= 262143
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num[bB]
0 <= num
0 <= num
16
“”
N
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
0
0
0
0
0
0
0
0
TA_MEMSYSTEMRESERVED
TA_MEMTOTALALLOCATED
long
long
r--r--r--
r--r--r--
0 <= num
0 <= num
該当なし
該当なし
TA_CUREXTENT
TA_CURMSG
TA_CURPROC
TA_CURQUEUES
TA_CURTRANS
TA_CURACTIONS
TA_CURHANDLES
TA_CUROWNERS
TA_CURTMPQUEUES
TA_CURCURSORS
TA_CURMEMNONPERSIST
TA_CURMEMFILTERS
TA_CURMEMOVERFLOW
TA_HWMSG
TA_HWPROC
TA_HWQUEUES
TA_HWTRANS
TA_HWACTIONS
TA_HWHANDLES
TA_HWOWNERS
TA_HWTMPQUEUES
TA_HWCURSORS
TA_HWMEMNONPERSIST
TA_HWMEMFILTERS
TA_HWMEMOVERFLOW
TA_PERCENTINIT
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
R--R--R--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
r--r--r--
0 <= num <= 100
{ 0 <= num | -1 }
0 <= num
{ 0 <= num | -1 }
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num <= 100
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
( k ) — GETキー・フィールド
( r ) — オブジェクトの作成に必要なキー・フィールド
( * ) — 必要なSETキー・フィールド

a. T_APPQSPACEクラスの属性はすべてローカルです。

b.アプリケーションが構成されていない(TUXCONFIG環境変数が設定されていない)場合を除き、TA_LMIDはキー・フィールドとして指定する必要があります。

c. T_APPQT_APPQMSG、およびT_APPQTRANSオブジェクトのすべての操作(GETSET)は、関連付けられているキュー・スペースを自動的に開きます。つまり、キュー・スペースの状態がOPEnまたはACTiveになっていない場合、暗黙的にOPEnに設定します。 キュー・スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

d.キュー・スペースの作成後は、TA_MAXQUEUESを変更できません。

属性のセマンティクス

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

アプリケーション・キュー・スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション・キュー・スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション・キュー・スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {INActive | INItializing | OPEn | ACTive}

GET操作は、選択したアプリケーション・キュー・スペースに関する情報を検索します。以下に、GETリクエストに対する応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

INActive
キュー・スペースが存在します。つまり、キュー・スペースに対するディスク領域がデバイスに確保され、領域が初期化されています(リクエスト時または必要時)。
INItializing
キュー・スペース用のディスク領域を初期化中です。 この状態はACTiveと同等で、パーミッションのチェックに使用します。
OPEn
キュー・スペースに対する共有メモリーおよびその他のIPCリソースが割り当てられ、初期化されています。しかし、現在共有メモリーにアタッチされているプロセスがありません。 この状態はINActiveと同等で、パーミッションのチェックに使用します。
ACTive
キュー・スペースに対する共有メモリーおよびその他のIPCリソースが割り当てられ、初期化されています。共有メモリーには現在少なくとも1つのプロセスがアタッチされています。 これらのプロセスは、キュー・スペースに関連付けられたキュー・サーバー(TMS_QMTMQUEUE、および多くの場合TMQFORWARD)、qmadmin(1)などの管理プロセス、または別のアプリケーションに関連付けられたプロセスです。

SET: {NEW | OPEn | CLEaning | INValid}

SET操作は、選択したアプリケーション・キュー・スペースを変更するか、または新しいキュー・スペースを作成します。以下に、SETリクエストによって返されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
新しいキュー・スペースを作成します。 SETが正常終了してこの状態になると、キュー・スペースの状態はINItializingまたはINActiveになります。
OPEn
キュー・スペースに対する共有メモリーおよび他のIPCリソースを割り当て、初期化します。 これは、キュー・スペースの状態がINActiveの場合にのみ実行できます。
CLEaning
キュー・スペースに対する共有メモリーおよび他のIPCリソースを削除します。 これは、キュー・スペースの状態がOPEnまたはACTive状態の場合にのみ実行できます。 状態がACTiveの場合は、QMIB_FORCECLOSEフラグを指定する必要があります。 正常に終了すると、一時的メッセージはすべて完全に失われます。
INValid
キュー・スペースを削除します。 状態がACTive、またはメッセージがキュー・スペースのいずれかのキューに存在する場合、QMIB_FORCEDELETEフラグが渡されないとエラーが報告されます。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。 正常に終了すると、一時的メッセージはすべて完全に失われます。
unset
アプリケーション・キュー・スペースを変更します。 正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。

TA_BLOCKING: 0 <= num

キュー・スペースのディスク領域管理で使用するブロック化係数。 新しいキュー・スペースが作成された場合のデフォルト値は16です。

TA_CURACTIONS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースで使用される現在のアクション数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURCURSORS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースで使用される現在のカーソル数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CUREXTENT: 0 <= num <= 100

キュー・スペースで使用される現在のエクステント数。 最大値は100です。TA_MAXPAGES属性の値が増加するごとに、新規にエクステントが割り当てられます。 この属性を変更すると、キュー・スペース内のすべての一時的メッセージは完全に失われます。

TA_CURHANDLES: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースで使用される現在のハンドル数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURMEMFILTERS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースでフィルタ用に使用される現在のバイト数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURMEMNONPERSIST: 0 <= num

キュー・スペース内の一時的メッセージによって使用される現在のメモリー容量(バイト)。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURMEMOVERFLOW: 0 <= num

この属性は、キュー・スペース内のオーバーフロー・メモリーで使用される現在のバイト数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURMSG: 0 <= num

キュー・スペース内の現在のメッセージ数。 この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合にのみ指定できます。 どの条件にも該当しない場合は、-1が返されます。

TA_CUROWNERS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースで使用される現在のオーナー数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURPROC: 0 <= num

キュー・スペースに現在アクセスしているプロセスの数。

TA_CURQUEUES: 0 <= num

キュー・スペース内に存在しているメッセージの数。 この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合にのみ指定できます。 どの条件にも該当しない場合は、-1が返されます。

TA_CURTMPQUEUES: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースで使用される一時キューの現在の数を指定します。この数は、キュー・スペースがOPEnまたはACTiveの場合、またはキュー・スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1が戻されます。

TA_CURTRANS: 0 <= num

キュー・スペースを使用する未処理トランザクションの現在の数。

TA_ERRORQNAME: string[0..127]

キュー・スペースに関連付けるエラー・キューの名前。エラー・キューが存在しない場合、GETリクエストで空文字列が返されます。

TA_FORCEINIT: {Y | N}

キュー・スペースに対して、新規のエクステントでディスク・ページを初期化するかどうかを指定します。デフォルト値は、「初期化しない」です。デバイス・タイプ(通常ファイルやrawスライスなど)によっては、リクエストしなくても初期化を行うことができます。

TA_HWACTIONS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースに同時に到達するアクションの最大数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWCURSORS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースで同時に作成されるカーソルの最大数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWHANDLES: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースで同時に開かれるハンドルの最大数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWMEMFILTERS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースでフィルタ用に使用される最大バイト数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWMEMNONPERSIST: 0 <= num

キュー・スペースが最後に開かれた後に、一時的メッセージによって使用される最大メモリー容量(バイト)。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWMEMOVERFLOW: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースのオーバーフロー・メモリーで使用される最大バイト数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWMSG: 0 <= num

キュー・スペースが最後に開かれてからの特定の時点でキュー・スペース内に存在する最大メッセージ数。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWOWNERS: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースに同時に到達するオーナーの最大数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWPROC: 0 <= num

キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースに同時にアタッチされる最大プロセス数。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWQUEUES: 0 <= num

キュー・スペースが最後に開かれてからの特定の時点でキュー・スペース内に存在する最大キュー数。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWTMPQUEUES: 0 <= num

この属性は、キュー・スペースが最後に開かれた後に、キュー・スペースで同時に開かれる一時キューの最大数を指定します。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_HWTRANS: 0 <= num

キュー・スペースが最後に開かれてからの特定の時点でキュー・スペースを使用する未処理トランザクションの最大数。 キュー・スペースが複数のアプリケーションからアクセスされる場合、TUXCONFIG環境変数で指定されるアプリケーションだけではなく、すべてのアプリケーションを含む値になります。 キュー・スペースの状態がCLEaningに設定されると、この値は0にリセットされます。

TA_IPCKEY: 32769 <= num <= 262143

キュー・スペースの共有メモリーにアクセスするときに使用するIPCキー。

TA_MAXACTIONS: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedoインフラストラクチャのキューイング・サービス・コンポーネントが同時に処理できる追加アクション数を指定します。ブロッキング操作の発生時に追加操作を利用できる場合、ブロッキング操作は条件を満たす状態になるまで保留されるように設定されます。ブロッキング操作が保留されると、他の操作リクエストを処理できます。ブロッキング操作が完了すると、その操作に関連する操作は続く操作でも実行できるようになります。システムでは、キュー・スペースにアタッチ可能なプロセスの数と同じ数だけ操作が予約されているため、それぞれのキュー・マネージャ・プロセスは少なくとも1つブロッキング操作を所有できます。システムによって予約されているブロッキング操作の数を超える場合、管理者は予約数より多くの追加ブロッキング操作に対応できるようにシステムを設定することができます。ブロッキング操作がリクエストされた時点ですぐに条件を満たす状態にならず、利用可能な操作もない場合には、操作は失敗します。

TA_MAXCURSORS: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedoインフラストラクチャのキューイング・サービス・コンポーネントのユーザーが同時に使用できるカーソル数を指定します。 カーソルは、キューの操作に使用されます。 カーソルを破棄すると、そのカーソル・リソースは次のカーソル作成操作に利用できるようになります。 カーソルがアプリケーションによって使用される場合、管理者は同時に割り当てることができるカーソルの最大数に対応するようにシステムを設定する必要があります。 ユーザーがカーソルを作成する際に利用可能なカーソル・リソースがないと、操作は失敗します。 Oracle Tuxedoアプリケーションではこの値を調整する必要はありません。 この値を調整しても、共有メモリーを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedoアプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXHANDLES: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedoインフラストラクチャのキューイング・サービス・コンポーネントのユーザーが同時に使用できるハンドル数を指定します。 キューイング・サービスAPIによって操作されるオブジェクトでは、そのオブジェクトにアクセスするためのハンドルが必要です。 キューイング・サービスAPIの呼出しによりオブジェクトが開かれると、新しいハンドルが作成されてユーザーに返されます。 オブジェクト・ハンドルを閉じると、そのハンドルは開かれている次のオブジェクトの操作に利用できるようになります。 キューイング・サービスAPIがアプリケーションによって使用される場合、管理者は、同時に開かれる最大ハンドル数に対応できるようにシステムを構成する必要があります。 ユーザーがキューイング・サービス・オブジェクトを開く際に利用可能なハンドルがないと、操作は失敗します。 この値を調整しても、共有メモリーを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedoアプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXMSG: 0 <= num

ある時点でキュー・スペースに保存可能な最大メッセージ数。

TA_MAXOWNERS: 0 <= num

この属性は、キューイング・サービスのリソースを同時に使用することを許可された、Oracle Tuxedoインフラストラクチャの認証済みユーザーの追加数を指定します。 開いているハンドルの数に関係なく、各ユーザーに1つのオーナー・レコードがあります。 開いているハンドルがない場合、次のユーザーがオーナー・レコードを使用できます。 システムでは、操作数と同じ数だけオーナーが予約されているため、異なるオーナーが各操作を開始できます。 同時にキューイング・サービス・リソースを使用できるシステムによって予約されているオーナー数を超える場合、管理者は予約数より多くの追加オーナーに対応できるようにシステムを設定することができます。 ユーザーがハンドルを開こうとした時点で開いているハンドルがなく、利用できるオーナーがないと、操作は失敗します。 この値を調整しても、共有メモリーを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedoアプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXPAGES: 0 <= num

キュー・スペース内のすべてのキューに対する最大ディスク・ページ数。 TA_MAXPAGES属性が増加するごとに、新しいエクステントが割り当てられます(TA_CUREXTENTを参照)。 この属性に小さい値を指定してページ数を減少させることはできません。この場合、エラーが報告されます。

TA_MAXPROC: 0 <= num

キュー・スペースに追加可能な最大プロセス数。

TA_MAXQUEUES: 0 <= num

ある時点でキュー・スペースに保存可能な最大キュー数。

TA_MAXTMPQUEUES: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedoインフラストラクチャのキューイング・サービス・コンポーネントで同時に開くことができる一時キューの数を指定します。 一時キューを使用すると、管理者はアプリケーションで使用する各キューを設定する必要がなくなります。 一時キューは、動的な自己設定型アプリケーションによって使用されます。 一時キューには、永続的メッセージは登録されません。 一時キューへのすべてのハンドルが閉じると、一時キューのリソースは次の一時キューの作成で使用できるようになります。 一時キューがアプリケーションによって使用される場合は、管理者は同時にアクティブにできる一時キューの最大数に対応できるようにシステムを設定する必要があります。 ユーザーが一時キューを開く際に、利用可能な一時キューのリソースがないと、操作は失敗します。 この値を調整しても、共有メモリーを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedoアプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXTRANS: 0 <= num

キュー・スペースで同時にアクティブにできる最大トランザクション数。

TA_MEMFILTERS: 0 <= num

この属性は、ユーザー定義フィルタのコンパイル表現を格納するために、共有メモリーで確保するメモリー領域のサイズを指定します。 メモリー・サイズはバイト単位で指定します。 フィルタは、キューからのメッセージの取出し操作やカーソル操作においてメッセージを選択する際に、Oracle Tuxedoインフラストラクチャのキューイング・サービス・コンポーネントによって使用されます。 いろいろな文法を使用して指定されたフィルタは、Oracle Tuxedoインフラストラクチャの通常の形式にコンパイルされて、共有メモリーに格納されます。 フィルタは、コンパイル時に返されるハンドルによって参照されます。 フィルタを破棄すると、そのフィルタが使用していたメモリーを、次のコンパイル済みフィルタで利用できるようになります。 フィルタがアプリケーションによって定義される場合、管理者は同時にコンパイルできるフィルタの最大数に対応できるようにシステムを設定する必要があります。 ユーザーが新しいフィルタを作成する際に、コンパイル後のフィルタに割り当てるための十分なメモリーがないと、操作は失敗します。 この値を調整しても、共有メモリーを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedoアプリケーションには何の効果もありません。

TA_MEMNONPERSIST: 0 <= num [bB]

この属性は、キュー・スペース内のすべてのキューの一時的メッセージを格納するために、共有メモリーに確保する領域のサイズを指定します。 メモリーのサイズは、バイト(b)またはブロック(B)で指定します。 ここでは、ブロックのサイズはディスク・ブロックのサイズと等しくなります。 「bB」接尾辞は指定してもしなくても構いませんが、指定しなかった場合はデフォルトでブロック(B)になります。
この属性の値をバイト(b)で指定すると、システムはその値をページあたりのバイト数で割り(ページ・サイズはディスク・ページ・サイズと等しい)、結果を最近値の整数に切り捨て、そのページ数のメモリーを割り当てます。 たとえば、ページ・サイズを1024バイト(1KB)として考えると、リクエストされた値が2000bの場合は1ページ分(1024バイト)のメモリー割当てが行われ、リクエストされた値が2048bの場合は2ページ分(2048バイト)のメモリー割当てが行われます。ページあたりのバイト数より小さい値をリクエストすると、0ページ(0バイト)が割り当てられます。 この属性の値をブロック(B)で指定し、1メモリー・ブロックが1メモリー・ページと等しいとすると、システムは指定した値と同じページ数を割り当てます。たとえば、リクエストされた値が50Bの場合、50ページ分のメモリー割当てが行われます。 TA_MEMNONPERSISTが変更されると、指定されたキュー・スペース内のすべての一時的メッセージが永久に失われます。 キュー・スペースのTA_MEMNONPERSISTがゼロ(0)の場合、一時的メッセージ用の領域は確保されません。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。たとえば、メッセージに対してサービスの配信の品質が指定されずに、ターゲット・キューのT_APPQクラスのTA_DEFDELIVERYPOLICY属性がNONPERSISTに設定された場合などです。非永続的配信では、メモリー領域のすべてが使用されている場合や分割されたメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあっても、メッセージのキュー登録は異常終了します。同様に、永続ストレージのすべてが使用されている場合や分割されたメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあっても、メッセージの登録操作は異常終了します。

TA_MEMOVERFLOW: 0 <= num

この属性は、割当て済みの共有メモリーの一部または全部が使用されたピーク負荷状況に対応するために共有メモリー内に確保する領域のサイズを指定します。メモリー・サイズはバイト単位で指定します。追加オブジェクトは、先着順でこの追加メモリーから割り当てられます。追加メモリーで作成されたオブジェクトを閉じるか破棄すると、次に共有メモリー・リソース不足が発生するときに備えてメモリーは解放されます。この追加メモリー領域では、設定数より多くのオブジェクトを生成できますが、特定のオブジェクトに対していつでも使用できるとはかぎりません。現在このメモリー領域を使用できるのは、アクション、ハンドル、カーソル、オーナー、一時キュー、タイマー、およびフィルタだけです。

TA_MEMSYSTEMRESERVED: 0 <= num

この属性は、キューイング・サービス・システムが使用するために共有メモリー内に確保するメモリー容量の合計(バイト)を指定します。

TA_MEMTOTALALLOCATED: 0 <= num

この属性は、すべてのキューイング・サービス・オブジェクトに割り当てられる共有メモリー容量の合計(バイト)を指定します。

TA_PERCENTINIT: 0 <= num <= 100

キュー・スペース用に初期化されるディスク領域のパーセンテージ。

 


T_APPQTRANSクラスの定義

概要

T_APPQTRANSクラスは、アプリケーション・キューに関連付けられるトランザクションの実行時属性を表します。

制限

すべてのキー・フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、1つのアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定するには、適切なキー・フィールドを指定する必要があります。たとえば、tpcall()を使用して、TA_XIDを除くすべてのキー・フィールドをリクエストで設定した場合、指定されたキュー・スペースに対応するT_APPQTRANSオブジェクトがすべて検索されます。

このクラスのオブジェクトで表現されるトランザクションは必ずしも検索対象のアプリケーションに関連付けられないので注意してください。トランザクションは実際には別のアプリケーションに属していたり、別のアプリケーションに影響を与えたりする場合があるため、トランザクションをヒューリスティックにコミットまたは停止するときには注意が必要です。TA_XID属性の値は、アプリケーション間でユニークであるとはかぎりません。

属性表

表10 APPQ_MIB(5): T_APPQTRANSクラス定義の属性表
属性a
パーミッション
デフォルト値
TA_XID( k )( * )
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_APPQSPACENAME(k) (*)
string
r--r--r--
string[1..15]
該当なし
TA_QMCONFIG(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..78]
該当なし
TA_LMID( k )( * )
string
r--r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_STATEb
string
R-XR-XR--
GET: "{ACT | ABY | ABD | COM | REA | DEC | HAB | HCO}"
SET: "{HAB | HCO}"
該当なし
該当なし
( k ) - GETキー・フィールドc
( * ) - 必須のSETキー・フィールド

a. T_APPQTRANSクラスのすべての属性はローカル属性です。

b. T_APPQTRANSオブジェクトのすべての操作(GETSET)は、関連付けられているキュー・スペースを自動的に開きます。つまり、キュー・スペースの状態がOPEnまたはACTiveになっていない場合、暗黙的にOPEnに設定します。キュー・スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

c. 1つのアプリケーション・キュー・スペースを明示的に指定するには、GET操作で適切なキー・フィールドを指定する必要があります。

属性のセマンティクス

TA_XID: string[1..78]

tx_info()から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。 等号比較の場合を除き、ユーザーはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

トランザクションに関連付けるアプリケーション・キュー・スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション・キュー・スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション・キュー・スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {ACTive | ABortonlY | ABorteD | COMcalled | REAdy | DECided |
HAbord | HCommit}

GET操作は、選択したトランザクションに関する実行時情報を検索します。以下に、GETリクエストに対する応答で返されるTA_STATEの意味を示します。すべての状態はACTiveと同等で、パーミッションのチェックに使用します。

ACTive
トランザクションはアクティブです。
ABortonlY
トランザクションはロールバックされるものと識別されています。
ABorteD
トランザクションはロールバックされるものと識別され、ロールバックが開始されました。
COMcalled
トランザクションの開始プロセスがtpcommit()を呼び出し、2フェーズ・コミットの第1フェーズが開始されました。
REAdy
検索サイトの参加グループすべてが2フェーズ・コミットの第1フェーズを正常に完了し、コミット可能な状態です。
DECided
2フェーズ・コミットの第2フェーズが開始されました。
SUSpended
トランザクションの開始プロセスがトランザクション処理を中断しました。

SET: {HABort | HCOmmit}

SET操作は、選択したトランザクションの状態を更新します。以下に、SETリクエストによって返されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

HABort
トランザクションをヒューリスティックに停止します。正常に終了すると、オブジェクトの状態はHABortになります。
HCOmmit
トランザクションをヒューリスティックにコミットします。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はHCOmmitになります。

 


APPQ_MIB(5)に関する追加情報

移植性

Oracle TuxedoシステムのMIBを使用した管理作業をサポートするために必要な既存のFML32およびATMI関数、さらにこのリファレンス・ページに定義するヘッダー・ファイルとフィールド表は、すべてのサポート対象ネイティブ・プラットフォームとワークステーション・プラットフォームで使用可能です。

相互運用性

このMIBは、Oracle Tuxedo 6.0以降が実行されているサイト(ネイティブおよびWorkstationの両方)からのみアクセスできます。

Oracle Tuxedo 6.0より前のリリースが実行されているサイトがアプリケーション内でアクティブ化された場合、このMIBによる管理アクセスは次のとおり制限されます。

リリースが異なるサイト(共にリリース6.0以降)を相互運用する場合、当該リリースのMIBリファレンス・ページに定義されるように、旧サイト上の情報はアクセスおよび更新可能で、以降のリリースで利用可能な情報のサブセットとなります。

サンプル

以下に、アプリケーション・キュー・スペース、キュー、メッセージ、およびトランザクションに対する各種操作の実行方法を示すコードを示します。

各コードの前には、次のように、FML32型付きバッファを割り当てるコードを追加してください。

rqbuf = tpalloc("FML32", NULL, 0);

バッファにデータを入力したら、各コードの後には、次のような、リクエストを送信し、応答を受信するコードを追加します。

flags = TPNOTRAN | TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);

詳細は、MIB(5)を参照してください。

フィールド表

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド表tpadmが必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm 
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダー・ファイル

次のヘッダー・ファイルが必要です。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ライブラリ

${TUXDIR}/lib/libtmib.a, ${TUXDIR}/lib/libqm.a, ${TUXDIR}/lib/libtmib.so.<rel>, ${TUXDIR}/lib/libqm.so.<rel>, ${TUXDIR}/lib/libqm.lib

buildclientを使用するときには、ライブラリを手動でリンクする必要があります。 この場合は、-L${TUXDIR}/lib -ltmib -lqmを指定する必要があります。

アプリケーション・キュー・スペースの作成

通常、アプリケーション・キュー・スペースを作成するには2つの操作が必要です。最初の操作ではキュー・スペースを割り当てるOracle Tuxedoシステム・デバイスを作成し、次の操作ではキュー・スペース自体を作成します。

/* Allocate the buffer; see above */ 

/* Build the request to create a new device on SITE1 */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_DEVICE", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CFGDEVICE, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
size = 500;
Fchg32(rqbuf, TA_DEVSIZE, 0, (char *)size, 0);

/* Make the request; see above */

/* Reinitialize the same buffer for reuse */
Finit32(rqbuf, (FLDLEN) Fsizeof32(rqbuf));

/* Build the request to create the queue space */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQSPACE", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_ERRORQNAME, 0, "errque", 0);
ipckey = 123456;
Fchg32(rqbuf, TA_IPCKEY, 0, (char *)ipckey, 0);
maxmsg = 100;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXMSG, 0, (char *)maxmsg, 0);
maxpages = 200;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXPAGES, 0, (char *)maxpages, 0);
maxproc = 50;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXPROC, 0, (char *)maxproc, 0);
maxqueues = 10;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXQUEUES, 0, (char *)maxqueues, 0);
maxtrans = 100;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXTRANS, 0, (char *)maxtrans, 0);

/* Make the request; see above */

アプリケーション・キュー・スペースへのキューの追加

以下のコードでは、上の例で作成したキュー・スペースに新しいキューを作成します。

/* Build the request */ 
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQ", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQNAME, 0, "errque", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQORDER, 0, "PRIO", 0);

/* Make the request; see above */

アプリケーションが認識しているアプリケーション・キュー・スペースの表示

アプリケーションが認識しているアプリケーション・キュー・スペースを表示するには、2段階の検索を行います。 まず、/Qトランザクション・マネージャTMS_QMを使用するグループがアプリケーション環境設定から検索され、次に各グループが参照しているキュー・スペースが検索されます。 以下のコードは、キュー・スペースを使用する各GROUPエントリに1つの論理マシンが対応付けられていると仮定します(つまり、サーバー移行は未使用)。

リスト1 アプリケーションが認識しているアプリケーション・キュー・スペースの表示
/* Build the request to retrieve all TMS_QM groups */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_GROUP", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_TMSNAME, 0, "TMS_QM", 0);
fldid1 = TA_OPENINFO;
fldid2 = TA_LMID;
Fchg32(rqbuf, TA_FILTER, 0, (char *)fldid1, 0);
Fchg32(rqbuf, TA_FILTER, 0, (char *)fldid2, 1);

/* Make the request, assuming we are joined to the application */
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);

/* For each TMS_QM group, build the request to retrieve its queue space */
rval = Fget32(*rpbuf, TA_OCCURS, 0, (char *)occurs, NULL);
for (i = 0; i occurs; i++) {


/* Reinitialize the buffer and set all common attributes */
Finit32(rqbuf, (FLDLEN) Fsizeof32(rqbuf));
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQSPACE", 0);

/* Get the OPENINFO to determine device and queue space name */
/* OPENINFO has the format <resource-mgr>:<qmconfig>:<appqspacename> */
/* or on Windows <resource-mgr>:<qmconfig>;<appqspacename> */
rval = Fget32(rpbuf, TA_OPENINFO, i, openinfo, NULL);

/* The device is the 2nd field in OPENINFO */
qmconfig = strchr(openinfo, ':') + 1;
/* The queue space name is the 3rd field in OPENINFO */

#if defined(_TMDOWN) || defined(_TM_NETWARE)
#define pathsep ";" /* separator for PATH */
#else
#define pathsep ":" /* separator for PATH */
#endif
appqspacename = strchr(qmconfig, pathsep);
appqspacename[0] = '\e0'; /* NULL-terminate qmconfig */
appqspacename++; /* bump past the NULL */

/* Set the APPQSPACENAME and QMCONFIG keys */
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, appqspacename, 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, qmconfig, 0);

/* Get the LMID (assume no migration for this group) */
rval = Fget32(rpbuf, TA_LMID, i, lmid, NULL);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, lmid, 0);

/* Make the request */
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf2, rplen2, flags);
}

上記のコードでは、キュー・スペースが作成されていても、アプリケーションの構成に対応するGROUPエントリがないと、キュー・スペースは検索されません。 このようなキュー・スペースは、キュー・スペースのキー・フィールド(TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIG、およびTA_LMID)の優先順位が分かっていなければ検索できません。

アプリケーション・キュー内のメッセージの表示

次のコードは、論理マシンSITE1上のデバイス/dev/q/dsk001のキュー・スペースQSPACE1のキューSTRINGのすべてのメッセージを取得します。

/* Build the request */ Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQMSG", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQNAME, 0, "STRING", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
/* Make the request; see above */

キュー・スペースを使用するトランザクションの表示

以下のコードでは、キュー・スペースQSPACE1の中の任意のキューを使用するトランザクションをすべて検索します。

/* Build the request */ Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQTRANS", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
/* Make the request; see above */

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h
${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpadmcall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)「FML関数の紹介」Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


AUTHSVR(5)

名前

AUTHSVR - ユーザーごとに認証を行うサーバー

概要

AUTHSVR SRVGRP="identifier" SRVID=number other_parms CLOPT="-A"

説明

AUTHSVRは、Oracle Tuxedoに用意されている、認証サービスを備えたサーバーです。このサーバーを保護されたアプリケーションで使用することにより、クライアントがアプリケーションに参加するときにユーザー単位の認証を行うことができます。このサーバーは、アプリケーションへのアクセスをリクエストしているクライアント・プロセスのためのTPINIT型付きバッファを含むサービス・リクエストを受け付けます。TPINIT型付きバッファのデータ・フィールドをユーザーのパスワードとして使用し、そのパスワードを設定済みパスワードと比較することにより、リクエストの妥当性をチェックします。リクエストが妥当であると認められると、クライアントが使用するためのチケットとしてアプリケーション・キーが返されます。

アプリケーション・キーの設定には、tpreturn(3c)rcodeパラメータが使用されます。 このパラメータは、妥当性検査に合格するか、パーミッションが拒否されたときに、tpinit(3c)を呼び出したコードに(tpurcodeで)返されます。

AUTHSVRの詳細は、「AUTHSVRに関する追加情報」を参照してください。

 


SECURITY USER_AUTH

SECURITYUSER_AUTHに設定されている場合は、強制的にユーザー単位での認証が実行されます。UBBCONFIGファイルのRESOURCESセクションのAUTHSVCパラメータを使用して、アプリケーションに対する認証サービスの名前を設定することができます。たとえば、次のAUTHSVCパラメータ設定では、SECURITYUSER_AUTHに設定されている場合にAUTHSVRによって公開されるサービス(AUTHSVC)が指定されます。

*RESOURCES
SECURITY   USER_AUTH
AUTHSVC    AUTHSVC

AUTHSVCパラメータを設定しない場合、認証サービスはデフォルトによってAUTHSVCとなります。

デフォルトでは、アプリケーションのAPPDIR変数で定義される最初のパス名で参照されるディレクトリのファイルtpusrはパスワード情報の検索に使用されますが、このファイルが存在しない場合は/etc/passwdが使用されます。ただし、このファイルはシャドウ・パスワード・ファイルを使用しているシステムでは正しく使用できません。ファイルは、サーバーのコマンドライン・オプションの"-f filename"オプションでファイル名を指定することによってオーバーライドできます(例: CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/users")。マスター・マシンから構成で指定された他のマシンへのユーザー・ファイルの自動伝播は、$APPDIR/tpusrを使用した場合にのみ実行されます。

ユーザー・ファイルでは、(与えられた名前と)一致するユーザー名とクライアント名が検索されます。 ユーザー・ファイルには、4つのタイプのエントリがあります。 これらをユーザーの妥当性検査を行う際の一致の優先度の順に並べると、次のようになります。

  1. 正確なユーザー名/正確なクライアント名
  2. ワイルドカード(*)を使用したユーザー名/正確なクライアント名
  3. 正確なユーザー名/ワイルドカード(*)を使用したクライアント名
  4. ワイルドカード(*)を使用したユーザー名/ワイルドカード(*)を使用したクライアント名

認証リクエストは、最初に一致するパスワード・ファイルのエントリに対してのみ認証されます。これらのセマンティクスを使用すれば、同じユーザーが(通常異なるクライアント名の)複数のエントリ名を持つことができ、ユーザー名にワイルドカードを使用できます。これらのセマンティクスを使用できるのは、tpaddusr()tpdelusr()、およびtpmodusr()を利用してユーザー・ファイルを管理する場合です。ただし、これらのセマンティクスを使用した場合、ACLMANDATORY_ACLのセマンティクスとの互換性はなく、これらのセキュリティ・レベルへの移行は困難になります。ACLセキュリティとの互換性のため制限的なセマンティクスを得るには、tpusradd()tpusrdel()、およびtpusrmod()の各プログラムを利用してユーザー・ファイルを管理する必要があります。

注意: tpusradd()tpusrdel()、およびtpusrmod()を使用するには、ターゲット・アプリケーションのSECURITYUSER_AUTHACL、またはMANDATORY_ACLに設定する必要があります。そのようにしない場合、これらのプログラムを使用しようとするとエラーが返されます。

認証リクエストを処理する際には、特殊なクライアント名の値、つまりtpsysadm (システム管理者)とtpsysop (システム・オペレータ)はAUTHSVR(5)によって特別に扱われます。これらの値は、ユーザー・ファイルのワイルドカードを利用したクライアント名と一致させることはできません。

AUTHSVRによって返されるアプリケーション・キーは、ユーザーIDです。 このアプリケーション・キーは、TPSVCINFOというデータ構造のappkey要素に含まれるすべてのサービスに渡されます。

標準仕様のAUTHSVRは、システムの一部として${TUXDIR}/bin/AUTHSVRに格納された状態で出荷され、上記で説明したセマンティクスを持っています。ソース・コードのサンプルは、${TUXDIR}/lib/AUTHSVR.cに収められています。AUTHSVRのかわりに、(Kerberosなどを利用して)それぞれのアプリケーションに適した方法でユーザーやユーザー・データ(パスワードは不可)の妥当性を検査するアプリケーション認証サーバーを使用することができます。AUTHSVRのかわりに他のアプリケーション認証サーバーを使用する場合、このリファレンス・ページで後述する警告に特に留意してください。また、使用する認証サービスが(それぞれのサービスに渡す)アプリケーション・キーとして返す値も、それぞれのアプリケーションによって異なります。

tpsysadmtpsysopに対応するアプリケーション・キーは、それぞれ0x80000000と0xC0000000です。

 


SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACL

SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されている場合、ユーザー単位の認証が強制的に実行され、サービスや、アプリケーションのキュー、イベントにアクセスするためのアクセス制御リストがサポートされます。UBBCONFIGファイルのRESOURCESセクションのAUTHSVCパラメータを使用して、アプリケーションに対する認証サービスの名前を設定することができます。たとえば、次のAUTHSVCパラメータ設定では、SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されている場合にAUTHSVRによって公開されるサービス(..AUTHSVC)が指定されます。

*RESOURCES
SECURITY   ACL
AUTHSVC    ..AUTHSVC

AUTHSVCパラメータを設定しない場合、認証サービスはデフォルトによって..AUTHSVCとなります。

注意: AUTHSVRは、SECURITYUSER_AUTHに設定される場合に認証サービスAUTHSVCを公開し、SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定される場合に認証サービス..AUTHSVCを公開します。AUTHSVC..AUTHSVCは、同じ認証サービスを指します。

ユーザー・ファイルは、$APPDIR/tpusrでなければなりません。 このファイルは、マスター・マシンから構成で指定された他のアクティブ・マシンに自動的に伝播されます。 マスター・マシンでは、AUTHSVRの1つのインスタンスが実行されている必要があります。 構成で指定された別のアクティブ・マシンでは、AUTHSVRの新たなコピーを実行できます。

ユーザー・ファイルでは、(与えられた名前と)一致するユーザー名とクライアント名が検索されます。 ユーザー名は、ユーザー・ファイルのエントリと正確に一致している必要があります。 クライアント名は正確に一致している必要がありますが、代替手段としてユーザー・ファイルのクライアント名の値をあらゆるクライアント名に該当するワイルドカード(*)として指定する方法も利用できます。 ユーザー・ファイルのエントリは1人のユーザーにつき1つだけで、ユーザー名にワイルドカードを使用することはできません。 ユーザー・ファイルは、tpusradd()tpusrdel()、およびtpusrmod()の各プログラム、グラフィカル・ユーザー・インタフェース、または管理インタフェースを使用して管理できます。

認証リクエストを処理する際には、特殊なクライアント名の値、つまりtpsysadm (システム管理者)とtpsysop (システム・オペレータ)はAUTHSVR(5)によって特別に扱われます。これらの値は、ユーザー・ファイルのワイルドカードを利用したクライアント名と一致させることはできません。

AUTHSVRによって返されるアプリケーション・キーは、下位17ビットのユーザーIDと、それに続く14ビットのグループIDで構成されます(上位ビットは管理キーとして予約されています)。 tpsysadmtpsysopに対応するアプリケーション・キーは、それぞれ0x80000000と0xC0000000です。 このアプリケーション・キーは、TPSVCINFOというデータ構造のappkey要素に含まれるすべてのサービスに渡されます。

SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACLの場合、システムの一部として${TUXDIR}/bin/AUTHSVRに収められているAUTHSVRを使用する必要があります。

 


AUTHSVRに関する追加情報

使用方法

警告: ${TUXDIR}/lib/AUTHSVR.cは、${TUXDIR}/bin/AUTHSVRを生成するために使用されるソースではありません(この実行可能ファイルは破壊しないでください)。独自のAUTHSVRを使用する場合は、${APPDIR}にインストールしてください。

移植性

AUTHSVRは、Oracle Tuxedoに付属のサービスとして非Workstationプラットフォームでサポートされます。

サンプル

# Using USER_AUTH
*RESOURCES
SECURITY USER_AUTH
AUTHSVC   AUTHSVC

*SERVERS
AUTHSVR SRVGRP="AUTH" CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/users" \
SRVID=100 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2
#
#
# Using ACLs
*RESOURCES
SECURITY ACL
AUTHSVC   ..AUTHSVC

*SERVERS
AUTHSVR SRVGRP="AUTH" SRVID=100 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2
#
#
# Using a custom authentication service
*RESOURCES
SECURITY USER_AUTH
AUTHSVC   KERBEROS

*SERVERS
KERBEROSSVR SRVGRP="AUTH1" SRVID=100 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2

関連項目

tpaddusr(1)tpusradd(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

 


Accesslog(5)

名前

Accesslog(5) - Tuxedoクライアントの有効性のモニター

説明

Accesslog(5)は、クライアントのログイン/ログオフ・アクションをタイムスタンプと場所情報とともに記録するのに役立ちます。Accesslogはアクセス・ログを作成し、Tuxedo ULOGファイルに1行追加します。詳細は、「使用例」および「ULOGファイル・エントリ」を参照してください。

Accesslogは、24時間ごとに新しいファイルをアクセス・ログ・ファイルに自動生成します。 アクセス・ログの出力ファイルは、以下の形式で生成されます。

hhmmss.uname!pname.pid.tid.ctx: total client ($currentclientcount), $event: $protocol [IP ($clientip)] cltname ($clientname) [usrname ($username)] success.

$currentclientcount = numeric_value

現在登録されているクライアント数

$event = enum_value

値は、logon|logon with AUTH|logoff|logoff with AUTH|cleanedのいずれかです。

logon:クライアントのログイン

logon with AUTH:クライアントのログイン(認証が必須)

logoff:クライアントのログオフ

logoff with AUTH:認証済みクライアントのログオフ

cleaned:クライアントがtptermを実行せずに終了した

BBLはイベントの削除と記録に役立ちます。

$protocol = enum_value

NATIVE|TGIOP|/WS|IIOP|JOLT|SALT

$clientip = string_value

IPv4またはIPv6形式のクライアントIPアドレス(可能な場合)

$clientname = string_value

TPINIT cltname

$username = string_value

TPINIT usrname

サンプル

リスト2は、Accesslogのファイル出力の例を示しています。

リスト2 Acceslogのファイル出力の例
112749.ubuntu!?proc.31212.3079091888.0: total client (2), logon: NATIVE cltname () success
112749.ubuntu!?proc.31212.3079091888.0: total client (2), logoff: NATIVE cltname () success
112749.ubuntu!WSH.31211.3078347248.0: total client (2), logon: /WS IP (//127.0.1.1:39224), cltname () success
112749.ubuntu!WSH.31211.3078347248.0: total client (2), logoff: /WS IP (//127.0.1.1:39224), cltname () success

ULOGファイル・エントリ

ULOGの各ログ・エントリのヘッダーには、最大クライアント数が自動的に記録されます。

注意: ULOGでは、Accesslog(5)の出力にシステム・サーバーとアプリケーション・サーバーの統計情報は含まれません。
highwatercurrentclientcountはBBLによって出力されなかった場合は空になる場合があります。

ULOG出力ファイルには、以下の形式の行が挿入されます。

hhmmss.uname!pname.pid.tid.ctx: mm-dd-yyyy: client high water ($highwater), total client ($currentclientcount)

リスト3は、Accesslog(5)の行が追加されたULOGファイルの例を示しています。

リスト3 ULOGファイルに追加された行の例

145622.ubuntu!tmloadcf.4568.3079399872.-2: 12-17-2008: client high water (0), total client (0)

/*Not Printed by BBL*/
145625.ubuntu!tmloadcf.4568.3079399872.-2: 12-17-2008: client high water (), total client ()

$highwater = numeric-value

これまでに登録されたクライアントの総数

$currentclientcount = numeric-value

現在登録されているクライアント数

環境変数

以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

ALOGPFX

ALOGPFX=string_value 環境変数ALOGPFXが指定されていない場合は、デフォルトの$APPDIR/accessが使用されます。 日付"mmddyy" (月、日、年)がログ・ファイル名の接頭辞に追加されます。 アクセス・ログのファイル名の長さは255文字未満でなければなりません。

ALOGRTNSIZE=numeric_value

ALOGRTNSIZE=numeric_value アクセス・ログのファイル・サイズを指定します。 If the file size is larger that the set file size, an additional access log file is created. The default file size is 2GB.
ALOGRTNSIZEを編集した後は、Tuxedoを再起動する必要があります。

 


compilation(5)

名前

compilation - Oracle Tuxedo ATMIシステムのアプリケーション・コンポーネントのコンパイル命令

説明

アプリケーションのクライアントとサーバー、およびOracle Tuxedoシステムにリンクされているサブルーチンをコンパイルする場合、プログラマは以下のことを知っておく必要があります。

コード・モジュールの記述が済み、実行可能プログラムを構築する準備が整ったプログラマは、以下の作業を行う必要があります。

Oracle Tuxedoシステムには、この両方の操作をクライアント・モジュールとサーバー・モジュールで実行するための2つのコマンド、buildclient()buildserver()が用意されています。いずれかのコマンドを実行して両方の操作を実行する場合、ファイルをリンクするためのライブラリを必ずコマンドラインで指定してください (詳細は、『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』の「buildclient(1)」および「buildserver(1)」を参照)。

リンクを行うにはbuildclientまたはbuildserverを実行する必要がありますが、より柔軟なコンパイル方法も用意されています。 必要に応じて、自分が選択したコンパイル・コマンドを使用してファイルをコンパイルし、次にbuildclientまたはbuildserverを実行してリンク編集を行うこともできます。

このリファレンス・ページの残りの部分では、各種のプログラムで必要なヘッダー・ファイルと環境変数を示します。

基本的なOracle Tuxedoシステム

ヘッダー・ファイルの順序の観点から、UNIXヘッダー・ファイルは常に任意のOracle Tuxedoシステムのヘッダー・ファイルの前にインクルードされる必要があります。一般的に使用されるUNIXヘッダー・ファイルは、stdio.hおよびctype.hです。

環境変数

以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

TUXDIR

Oracle Tuxedoシステム・ソフトウェアが存在する最上位ディレクトリを指定します。

PATH

$TUXDIR/binを含むように指定します。

ULOGPFX

中央イベント・ログのファイル名に付ける接頭辞。デフォルトでは、ULOGPFXの値はULOGです。

状況
最初に設定およびエクスポートする環境変数
次のコマンドを実行する
  • TUXDIR - サーバーで常に必要。ネイティブ・クライアントでも必要
  • CC - デフォルト以外のコンパイラを使用する場合
  • CFLAGS - コンパイラに渡すフラグを指定する場合
デフォルトのルーチンまたは妥当性検査ルーチンがFMLフィールドを参照する
  • FIELDTBLS - カンマで区切ったフィールド表ファイルのリスト
  • FLDTBLDIR - FIELDTBLSファイルを検索するためのコロンで区切られたディレクトリのリスト
サーバーを実行する
TUXCONFIG - バイナリ構成ファイルのフルパス名(デフォルト値はカレント・ディレクトリ)
  • アプリケーションに対してセキュリティをオンにする
  • 次のシステム提供クライアントに対して入力を間接的に(標準入力以外のソースから)提供するtmadmin(1)tmconfigまたはwtmconfig (tmconfig、wtmconfig(1)を参照)、あるいはudまたはwud (ud、wud(1)を参照)
  • APP_PW - アプリケーションのパスワード
  • USR_PW - ユーザーのパスワード
ワークステーション・クライアントを実行する
  • WSENVFILE - 環境変数の設定値を収めたファイル
  • WSDEVICE - 接続に使用するネットワーク・デバイス
  • WSTYPE - ワークステーションのマシン・タイプ

注意: これらの変数の詳細は、『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』、『COBOLを使用したOracle Tuxedoアプリケーションのプログラミング』、および『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』を参照してください。

共有ライブラリを使用してシステムが構築された場合、クライアントを実行する前に、共有ライブラリの位置を定義する環境変数を設定する必要があります。

プラットフォーム
設定する環境変数
HP-UXとAIX以外のすべてのプラットフォーム
LD_LIBRARY_PATH=$TUXDIR/lib
HP-UX
SHLIB_PATH=$TUXDIR/lib
AIX
LIBPATH=$TUXDIR/lib

注意: サーバー用のオプションの詳細は、servopts(5)リファレンス・ページを参照してください。

FMLプログラム

FML関数を呼び出すCプログラムには、以下のヘッダー・ファイルをここに示す順序でインクルードします。

#include <UNIX_header_files> (if needed by the application)
#include "fml.h"

FMLプログラムのコンパイル

FMLの関数を含むプログラムをコンパイルするには、次のようにコマンドを実行します。

cc pgm.c -I $TUXDIR/include -L $TUXDIR/lib -lfml -lengine -o pgm

ここで、pgmは実行可能ファイルの名前です。

-Lオプションがローカルでサポートされていない場合、かわりに次のコマンドを使用します。

cc pgm.c -I $TUXDIR/include $TUXDIR/lib/libfml.a $TUXDIR/lib/libengine.a -o pgm
注意: ライブラリの指定順序は重要です。 上に示したとおりの順序で指定してください。

FML VIEWSのコンパイル

FML VIEWコンパイラを使用するには、次のようにコマンドを実行します。

viewc view_file

ここでview_fileは、VIEW用のソース記述が格納されている1つまたは複数のファイルです。

注意: viewcは、Cコンパイラを呼び出します。 使用するコンパイラを指定する場合は、環境変数CCを使用できます。 コンパイラにパラメータのセットを渡す場合は、環境変数CFLAGSを使用できます。

FMLの環境変数

FMLを使用するアプリケーションを実行するときは、以下の環境変数を設定してエクスポートします。

FIELDTBLS

カンマで区切ったフィールド表ファイルのリスト

FLDTBLDIR

FIELDTBLSファイルを検索するためのコロンで区切ったディレクトリのリスト

viewcを実行する場合、以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

FIELDTBLS

カンマで区切ったフィールド表ファイルのリスト

FLDTBLDIR

FIELDTBLSファイルを検索するためのコロンで区切ったディレクトリのリスト

VIEWDIR

VIEWファイルが格納されているディレクトリ。デフォルト値はカレント・ディレクトリです。

関連項目

buildclient(1)buildserver(1)viewc、viewc32(1)
UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)、mc(1)

 


DMADM(5)

名前

DMADM - ドメイン管理サーバー

概要

DMADM SRVGRP = "identifier"
SRVID = "
number"
REPLYQ = "
N"

説明

Domains管理サーバー(DMADM)は、BDMCONFIGファイルに実行時にアクセスするためのOracle Tuxedoシステム提供のサーバーです。

DMADMは、DMADMGRPなどのグループ内で動作するサーバーとして、UBBCONFIGSERVERSセクションで記述されます。このグループ内で動作するDMADMは1つだけで、応答キューが存在していてはいけません(REPLYQNに設定する必要があります)。

SERVERSセクションでは、DMADMサーバーのパラメータとして、SEQUENCEENVFILEMAXGENGRACERESTARTRQPERM、およびSYSTEM_ACCESSも指定できます。

BDMCONFIG環境変数は、バイナリ形式のDMCONFIGファイルが入っているファイルのパス名に設定する必要があります。

移植性

DMADMは、サポートされているすべてのサーバー・プラットフォームでOracle Tuxedoシステム提供のサーバーとしてサポートされます。

相互運用性

DMADMは、Oracle Tuxedoリリース5.0以降にインストールする必要があります。リリース5.0のゲートウェイが存在するドメイン内の他のマシンの場合は、リリース4.1以降でも構いません。

サンプル

次の例は、UBBCONFIGファイルで管理サーバーとゲートウェイ・グループを定義する方法を示しています。 この例では、GWTDOMAINゲートウェイ・プロセスを使用して別のOracle Tuxedoドメインと通信します。

#
*GROUPS
DMADMGRP LMID=mach1 GRPNO=1
gwgrp LMID=mach1 GRPNO=2
#
*SERVERS
DMADM SRVGRP="DMADMGRP" SRVID=1001 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
GWADM SRVGRP="gwgrp" SRVID=1002 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 RQADDR="gwgrp" REPLYQ=Y RESTART=Y MIN=1 MAX=1

関連項目

dmadmin(1)tmboot(1)DMCONFIG(5)GWADM(5)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『ATMIアプリケーションでのOracle Tuxedo TOP END Domain Gatewayの使用』

 


DMCONFIG(5)

名前

DMCONFIG - テキスト形式のDomains構成ファイル

説明

Domains構成は、Oracle Tuxedo Domainsコンポーネントを使用して通信およびサービス共有を行うことができる2つ以上のドメイン(ビジネス・アプリケーション)の集まりです。 複数のドメインを接続する方法や複数のドメイン間で相互にアクセスできるサービスについては、Domains構成に参加する各Oracle TuxedoドメインのDomains構成ファイルで定義されます。テキスト形式のDomains構成ファイルはDMCONFIGと呼ばれますが、ファイルの内容がこのリファレンス・ページで説明する形式に従っているかぎり、任意の名前を付けることができます。

DMCONFIGファイルは、dmloadcf(1)ユーティリティによって構文解析され、バイナリ形式のファイルBDMCONFIGにロードされます。 DMCONFIGファイルと同じように、BDMCONFIGファイルにも任意の名前を付けることができます。実際の名前は、BDMCONFIG環境変数で指定されたデバイス・ファイル名またはシステム・ファイル名です。 BDMCONFIGファイルは、Domains構成に参加するTuxedoドメインごとに1つ必要です。

DMCONFIGファイルとBDMCONFIGファイルの関係は、Oracle Tuxedoドメインの定義に使用されるUBBCONFIGファイルとTUXCONFIGファイルの関係に似ています。 UBBCONFIGファイルとTUXCONFIGファイルについては、UBBCONFIG(5)を参照してください。

DMCONFIGファイルの詳細(例を含む)については、「DMCONFIG(5)に関する追加情報」を参照してください。 ATMIとCORBAの両環境向けのOracle Tuxedo Domainsコンポーネントについては、「Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント」を参照してください。

用語の定義

Oracle Tuxedoドメインは、単一のTUXCONFIGファイルに記述された環境として定義されます。Oracle Tuxedo用語では、ドメインアプリケーション(ビジネス・アプリケーション)は同義です。

Domains構成に含まれる各Oracle Tuxedoドメインでは、1つのDomains管理サーバー (DMADM)プロセスが実行されます。 DMADMは、特定のOracle Tuxedoドメインで実行されるすべてのドメイン・ゲートウェイ・グループ用の管理サーバーです。

ドメイン・ゲートウェイ・グループは、Oracle Tuxedoシステムのゲートウェイ管理サーバー (GWADM)プロセスとOracle Tuxedoシステムのドメイン・ゲートウェイ・プロセスで構成されます。

Oracle Tuxedoシステムのドメイン・ゲートウェイ・プロセスは、特定のタイプのトランザクション処理(TP)ドメインとの通信サービスを提供します。たとえば、GWTDOMAINプロセスを使用すると、Oracle Tuxedoアプリケーションは他のOracle Tuxedoアプリケーションと通信できます。ドメイン・ゲートウェイは、別のドメインへのリクエストを中継し、応答を受信します。

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは、他のドメイン(リモート・ドメイン)が使用できるOracle Tuxedoドメインの一連のサービスを表すユーザー指定の論理名です。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントはドメイン・ゲートウェイ・グループにマップされるため、どちらも同義語として使用されます。

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカル・ドメインが使用できるリモート・ドメインの一連のサービスを表すユーザー指定の論理名です。 リモート・ドメインは、別のOracle Tuxedoアプリケーションまたは別のTPシステムで動作するアプリケーションです。

リモート・サービスは、ローカル・ドメインがリモート・ドメイン・アクセス・ポイントとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを介して使用できるリモート・ドメインのサービスです。

ローカル・サービスは、リモート・ドメインがローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを介して使用できるローカル・ドメインのサービスです。

構成ファイルの目的

DMCONFIGファイルは、次の目的で使用します。

構成ファイルの形式

DMCONFIGファイルは、次のセクションで構成されます。

DMCONFIGファイル内のアスタリスク(*)で始まる行は、指定セクションの開始を表します。 アスタリスク(*)の直後にはセクション名が表示されます。 アスタリスクは、セクション名を指定するときに必要です。 DM_LOCALセクションは、DM_REMOTEセクションの前になければなりません。

このリファレンス・ページでは、GWTDOMAINゲートウェイ・プロセスによって実装されるTDOMAIN (TDomainゲートウェイ)を構成する方法について説明します。SNAXOSITP、またはOSITPXドメイン・ゲートウェイの構成については、Oracle Tuxedo Mainframe Adaptersのドキュメントを参照してください。

パラメータは通常、KEYWORD = valueという形式で指定します。等号(=)の前後には空白またはタブ文字を使用できます。 この形式により、KEYWORDvalueに設定されます。 有効なキーワードについては、以下の各セクションで説明します。

予約語のDEFAULTで始まる行にはパラメータ指定が含まれており、セクション内の以降の該当するすべての行に対して適用されます。デフォルトの指定はすべてのセクションで使用することができ、また1つのセクションで複数回使用することもできます。これらの行の形式は次のとおりです。

DEFAULT: [KEYWORD1 = value1 [KEYWORD2 = value2 [...]]]

この行で設定した値は、別のDEFAULT行によってリセットされるか、セクションが終わるまで有効です。 これらの値は、DEFAULTでない行の省略可能なパラメータによってオーバーライドされる場合もあります。 DEFAULTでない行におけるパラメータ設定は、その行でのみ有効です。以降の行ではデフォルト設定に戻ります。 DEFAULTが行頭に表示されると、それ以前に設定されたすべてのデフォルト値はクリアされ、システムのデフォルト値に戻ります。

値がnumericの場合は、Cの標準表記法を使用して基数を示します。つまり、基数16 (16進)の接頭辞は0x、基数8 (8進)の接頭辞は0、基数10 (10進)には接頭辞が付きません。数値パラメータに指定できる値の範囲は、そのパラメータの説明の下に示されています。

値がidentifier (TYPEパラメータのTDOMAINのようにOracle Tuxedo Domainsコンポーネントにとって既知の文字列値)の場合、一般的に標準C規則が使用されます。 標準Cのidentifierの先頭には英字またはアンダースコア(_)を使用し、以降の識別子には英数字またはアンダースコアを使用する必要があります。 identifierの長さは最大30バイトです(最後のNULLを除く)。

識別子を二重引用符で囲む必要はありません。 整数でも識別子でもない値は、二重引用符で囲む必要があります。

入力フィールドは、1つ以上の空白(またはタブ)文字で区切ります。

"#"はコメントを示します。 復帰改行文字でコメントを終了します。

空白行とコメントは無視されます。

コメントは任意の行の最後に自由に入力できます。

行は、復帰改行の後に最低1つのタブを置いて継続できます。 コメントを継続することはできません。

Domains関連の新しい用語

Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、Domains用のMIBで、ローカル・ドメインとリモート・ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。 新しい用語は、DMCONFIG(5)リファレンス・ページ、セクション名、パラメータ名、エラー・メッセージ、およびDM_MIB(5)リファレンス・ページ、クラス、エラー・メッセージに適用されます。

下位互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1より前に使用されていたDMCONFIG用語とDomains用のMIBの新しい用語との間で別名が提供されています。 Oracle Tuxedoリリース7.1以降のDMCONFIGでは、両方のバージョンの用語を使用できます。 次の表に、DMCONFIGファイルの旧用語と新用語の対応を示します。

旧用語
新用語
セクション名
パラメータ名
セクション名
パラメータ名
DM_LOCAL_DOMAINS
 
DM_LOCAL
 
DM_REMOTE_DOMAINS
 
DM_REMOTE
 
 
DOMAINID
 
ACCESSPOINTID
 
MAXRDOM
 
MAXACCESSPOINT
 
MAXRDTRAN
 
MAXRAPTRAN
DM_LOCAL_SERVICES
 
DM_EXPORT
 
DM_REMOTE_SERVICES
 
DM_IMPORT
 
 
LDOM
 
LACCESSPOINT
 
RDOM
 
RACCESSPOINT

Oracle Tuxedoのリリース7.1以降のdmunloadcfコマンドでは、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルが生成されます。以前のドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを出力するには、-cオプションを使用します。例:

プロンプト> dmunloadcf -c > dmconfig_prev

 


DM_LOCALセクション

このセクション(DM_LOCAL_DOMAINSセクションともいう)では、1つまたは複数のローカル・ドメイン・アクセス・ポイント識別子と、それらに関連付けるゲートウェイ・グループを定義します。 このセクションには、UBBCONFIGファイルで指定されたアクティブなゲートウェイ・グループごとにローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのエントリが必要です。 各エントリでは、グループで実行されるドメイン・ゲートウェイ・プロセスに必要なパラメータを指定します。

DM_LOCALセクションのエントリの形式は次のとおりです。

LocalAccessPoint required_parameters [optional_parameters]

LocalAccessPointは、UBBCONFIGファイルで定義された特定のゲートウェイ・グループを表すローカル・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(論理名)です。 LocalAccessPointは、Domains構成に含まれるローカルおよびリモート・ドメイン間でユニークでなければなりません。 DM_EXPORTセクションで説明するとおり、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントはローカル・サービスを特定のゲートウェイ・グループに関連付けるために使用します。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じて利用可能なローカル・サービスは、1つ以上のリモート・ドメインのクライアントから利用できます。

DM_LOCALセクションの必須パラメータ

GWGRP = identifier

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを表すドメイン・ゲートウェイ・グループの名前(TUXCONFIGファイルのGROUPSセクションで指定された名前)を指定します。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントとゲートウェイ・グループは、1対1の関係です。

TYPE = identifier

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けるドメイン・ゲートウェイのタイプを指定します。 TYPEは、TDOMAINSNAXOSITP、またはOSITPXに設定できます。
TDOMAINは、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントがGWTDOMAINゲートウェイ・インスタンスに関連付けられ、これによって別のOracle Tuxedoアプリケーションと通信できることを示します。 SNAXは、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントがGWSNAXゲートウェイ・インスタンスに関連付けられ、これによって別のTPドメインにSNAプロトコルを介して通信できることを示します。 OSITPまたはOSITPXは、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントがGWOSITPゲートウェイ・インスタンスに関連付けられ、これによって別のTPドメインにOSI TPプロトコルを介して通信できることを示します。 OSITPはOSI TP 1.3プロトコルを使用することを示し、OSITPXはOSI TP 4.0以降のプロトコルを使用することを示します。 OSITPXは、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでのみサポートされます。 ドメイン・タイプは、DMTYPEファイルで定義する必要があります。このファイルの場所は、Windowsの場合は%TUXDIR%¥udataobj¥DMTYPE、UNIXの場合は$TUXDIR/udataobj/DMTYPEです。

ACCESSPOINTID (DOMAINIDともいう) = string[1..30]

リモート・ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループを識別するために使用します。 ACCESSPOINTIDは、すべてのローカルおよびリモート・ドメイン・アクセス・ポイント間でユニークでなければなりません。
stringの値は、一連の文字(BA.CENTRAL01など)か、または0xで始まる16進数(0x0002FF98C0000B9D6など)です。ACCESSPOINTIDは、30バイト以下で指定する必要があります。文字列を指定する場合は、30文字以内で指定する必要があります(最後のNULLを含む)。
DM_LOCALセクションの省略可能パラメータ

以下に示すDM_LOCALセクションの省略可能なパラメータでは、ドメイン・ゲートウェイの操作で使用するリソースと制限を指定します。

AUDITLOG = string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する監査ログ・ファイルの名前を指定します。 監査ログ機能はdmadmin(1)コマンドによって起動し、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントで行われるすべての動作を記録します。 監査ログ機能がオンになっており、このパラメータが指定されていないと、環境変数$APPDIRによって指定されたディレクトリまたはTUXCONFIGファイルのMACHINESセクションのAPPDIRパラメータで指定されるディレクトリに、DMmmddyy.LOG (mm = 月、dd = 日、yy = 年)というファイルが作成されます。

BLOCKTIME = numeric

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するブロッキング呼出しの最大待ち時間を指定します。この値は、TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションのSCANUNITパラメータの乗数です。SCANUNIT * BLOCKTIMEの値は、SCANUNIT以上32,768秒未満でなければなりません。このパラメータを指定しないと、TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションに指定されたBLOCKTIMEパラメータの値がデフォルトとして使用されます。ブロッキング・タイムアウト状態は、関連するサービス・リクエストが失敗したことを示します。
トランザクションの期間がBLOCKTIMEを過ぎると、ドメイン間トランザクションでブロッキング・タイムアウト状態が生じます。 つまり、ドメイン間トランザクションでは、BLOCKTIME値がTUXCONFIGファイルのSERVICESセクションで指定されたTRANTIMEタイムアウト値未満の場合、またはトランザクションを開始するためのtpbegin()呼出しで渡されたタイムアウト値未満の場合、トランザクションのタイムアウトはBLOCKTIME値まで減らされます。 一方、ドメイン内トランザクション(単一のOracle Tuxedoドメイン内で処理されるトランザクション)の場合は、TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションで指定されたBLOCKTIME値は、ドメイン内トランザクションのタイムアウトに何の影響も与えません。

CONNECTION_POLICY = {ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインへの接続を確立するときの条件を指定します。 有効な値は、ON_DEMANDON_STARTUPINCOMING_ONLY、またはPERSISTENT_DISCONNECTです。 このパラメータは、TDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
接続ポリシーがON_DEMANDの場合、クライアントがリモート・サービスをリクエストしたとき、またはdmadmin(1) connectコマンドが実行されたときにのみ、ドメイン・ゲートウェイはリモート・ドメインへの接続を試行します。CONNECTION_POLICYのデフォルト値はON_DEMANDです。接続ポリシーがON_DEMANDの場合、再接続は行われません。 接続ポリシーがON_STARTUPの場合、ドメイン・ゲートウェイはゲートウェイ・サーバーの初期化時にリモート・ドメインへの接続を試行します。CONNECTION_POLICYON_STARTUPに設定した場合、リモート・ドメインへの接続が確立された場合にのみそのリモート・サービス(ドメイン・ゲートウェイによって公開されたサービス)が公開されます。つまり、リモート・ドメインとの接続が確立されていないと、リモート・サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が60秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、RETRY_INTERVALパラメータで変更できます。MAXRETRYパラメータも参照してください。 接続ポリシーがINCOMING_ONLYの場合、ドメイン・ゲートウェイは起動時にリモート・ドメインへの接続を試みません。このため、リモート・サービスは最初は中断されています。ドメイン・ゲートウェイは、リモート・ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート・サービスは、ドメイン・ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connectコマンドで管理接続が確立されたときに公開されます。接続ポリシーがINCOMING_ONLYの場合、再接続は行われません。 PERSISTENT_DISCONNECT接続ポリシーは、ローカル・ドメインが他のドメインからの接続を拒否することを意味します。さらに、ドメイン・ゲートウェイはリモート・ドメインへの接続を試行しません。それに応じて関連するリモート・サービスは中断します。ローカル・ドメインは、別の接続ポリシーに手動で変更されるまで孤立します。
注意: Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINドメイン・ゲートウェイの場合、DM_TDOMAINセクションにリモート・ドメインごとにCONNECTION_POLICYを指定できます。

MAXRETRY = {numeric | MAXLONG}

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインへの接続を試行する回数を指定します。 このパラメータは、TDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用され、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのCONNECTION_POLICYパラメータがON_STARTUPに設定されている場合にのみ有効です。 それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
MAXRETRYの最小値は0で、最大値はMAXLONG (2147483647)です。 MAXLONG (デフォルト)の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。 MAXRETRY=0に設定すると、自動再接続は行われません。

RETRY_INTERVAL = numeric

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインへの接続を自動的に試行する間隔を秒単位で指定します。 このパラメータは、TDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用され、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのCONNECTION_POLICYパラメータがON_STARTUPに設定されている場合にのみ有効です。 それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
RETRY_INTERVALの最小値は0、最大値は2147483647です。デフォルト値は60です。MAXRETRYを0に設定すると、RETRY_INTERVALは設定できません。

CONNECTION_PRINCIPAL_NAME = string[0..511]

接続プリンシパル名識別子を指定します。このプリンシパル名は、リモート・ドメインに接続するときにこのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントと関連付けられたドメイン・ゲートウェイのIDを検証するために使用します。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイのみに適用されます。
CONNECTION_PRINCIPAL_NAMEパラメータには最大511文字を指定できます(最後のNULL文字を除く)。 このパラメータを指定しないと、接続プリンシパル名はデフォルトでこのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのACCESSPOINTID文字列になります。 デフォルトの認証プラグインで、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのCONNECTION_PRINCIPAL_NAMEに値を割り当てる場合、その値は、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのACCESSPOINTIDパラメータの値と同じでなければなりません。 これらの値が一致しないと、ローカルTDomainゲートウェイ・プロセスが起動せず、次のuserlog(3c)メッセージが生成されます。ERROR:クレデンシャルを取得できません。

DMTLOGDEV = string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのDomainsトランザクション・ログ(TLOG)を含むOracle Tuxedoファイル・システムを指定します。TLOGは、Oracle TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループはリクエストをトランザクション・モードで処理できません。同じマシンのローカル・ドメイン・アクセス・ポイント間で同じOracle Tuxedoファイル・システムを共有することはできますが、各ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントはDMTLOGNAMEパラメータで指定された名前のログ(DMTLOGDEV内の表)を保持する必要があります。

DMTLOGNAME = string[1..30]

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のTLOGの名前を指定します。(DMTLOGDEVに指定されているとおりに)複数のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して同じOracle Tuxedoファイル・システムを使用する場合、この名前は一意である必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルトは文字列DMTLOGです。この名前は30文字以内である必要があります。

DMTLOGSIZE = numeric

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のTLOGのサイズをページ数で指定します。 この値は、0より大きく、Oracle Tuxedoファイル・システムで使用可能な容量より小さくする必要があります。 このパラメータを指定しないと、デフォルトの100ページが設定されます。

MAXRAPTRAN (MAXRDTRANともいう) = numeric

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのトランザクションに含めることのできるドメインの最大数を指定します。 この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。デフォルト値は16です。

MAXTRAN = numeric

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイント上で同時に実行できるグローバル・トランザクションの最大数を指定します。0以上で、TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションに指定されているMAXGTTパラメータ以下の値を指定します。MAXTRANを指定しない場合は、デフォルトのMAXGTTが指定されます。

MTYPE = string[1..15]

ドメインをグループ化して、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシンとリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。 このパラメータは、TDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
MTYPEを指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。 MTYPEフィールドに設定した値がDMCONFIGファイルのDM_LOCALセクションとDM_REMOTEセクションで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。 MTYPEには、15文字までの任意の文字列値を指定できます。 この値は比較のためだけに使用します。

SECURITY = {NONE | APP_PW | DM_PW}

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用に使用するアプリケーション・セキュリティの種類を指定します。 TDOMAINドメイン・ゲートウェイ用のSECURITYパラメータの有効値は、現時点ではNONEAPP_PWDM_PWの3つです。 NONE (デフォルト)の場合、セキュリティは使用されません。 APP_PWを指定すると、リモート・ドメインからの接続の確立時にアプリケーション・パスワード・セキュリティが使用されます。アプリケーション・パスワードは、TUXCONFIGファイルで定義しておく必要があります。 DM_PWを指定すると、リモート・ドメインからの接続の確立時に、ドメイン・パスワード・セキュリティが使用されます。ドメイン・パスワードは、dmadmin(1)コマンドで定義しておく必要があります。
SECURITYパラメータは、OSITPドメイン・ゲートウェイには適用されません。 OSITPXゲートウェイの場合、NONEまたはDM_PWを使用できます。 SNAXゲートウェイの場合、NONEまたはDM_USER_PWを使用できます。
DM_LOCALセクションの非TDomainパラメータ

以下のDM_LOCALセクション・パラメータは補完的に示したもので、TDOMAINドメイン・ゲートウェイには適用されません。

SNAXおよびOSITPパラメータの詳細は、Oracle Tuxedo Mainframe Adaptersのドキュメントを参照してください。

 


DM_REMOTEセクション

このセクション(DM_REMOTE_DOMAINSセクションともいう)では、1つまたは複数のリモート・ドメイン・アクセス・ポイント識別子とそれらの特性を定義します。

DM_REMOTEセクションのエントリの形式は次のとおりです。

RemoteAccessPoint required_parameters [optional_parameters]

RemoteAccessPointは、ローカルOracle Tuxedoアプリケーションにとって既知の各リモート・ドメインを識別するために選択するリモート・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(論理名)です。 RemoteAccessPointは、Domains構成に含まれるローカルおよびリモート・ドメイン間でユニークでなければなりません。 DM_IMPORTセクションで説明するとおり、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントはリモート・サービスを特定のリモート・ドメインに関連付けるために使用します。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを介して使用できるリモート・サービスは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを介してローカル・ドメイン内のクライアントで使用できます。

DM_REMOTEセクションの必須パラメータ

TYPE = identifier

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられるリモート・ドメインとの通信に必要なローカル・ドメイン・ゲートウェイのタイプを指定します。 TYPEは、TDOMAINSNAXOSITP、またはOSITPXに設定できます。
TDOMAINは、GWTDOMAINプロセスのローカル・インスタンスがリモートOracle Tuxedoアプリケーションと通信することを示します。 SNAXは、GWSNAXプロセスのローカル・インスタンスがSNAプロトコルを介してリモートTPドメインと通信することを示します。 OSITPは、GWOSITPプロセスのローカル・インスタンスがOSI TP 1.3プロトコルを介してリモートTPドメインと通信することを示します。 OSITPXは、GWOSITPプロセスのローカル・インスタンスがOSI TP 4.0以降のプロトコルを介してリモートTPドメインと通信することを示します。 OSITPXは、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでのみサポートされます。

ACCESSPOINTID (DOMAINIDともいう) = string[1..30]

リモート・ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているリモート・ドメインを識別するために使用します。TDOMAINローカル・ドメイン・ゲートウェイの場合、この値は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイント接続から受信したリクエストのユーザーIDとしてTDomainゲートウェイ(GWTDOMAINプロセスのローカル・インスタンス)によって使用される場合があります。ACCESSPOINTIDは、ローカルおよびリモート・ドメイン・アクセス・ポイント間でユニークでなければなりません。
ACCESSPOINTIDは、30バイト以下で指定する必要があります。 文字列を指定する場合は、30文字以内で指定する必要があります(最後のNULLを含む)。 stringの値は、一連の文字か、または0xで始まる16進数です。
DM_REMOTEセクションの省略可能パラメータ

以下に示すDM_REMOTEセクションの省略可能なパラメータでは、ローカル・ドメイン・ゲートウェイの操作で使用するリソースと制限を指定します。

ACL_POLICY = {LOCAL | GLOBAL}

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのアクセス制御リスト(ACL)ポリシーを指定します。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイ、およびOracle Tuxedo 8.0以降が実行されているOSITPXタイプのドメイン・ゲートウェイにのみに適用されます。
LOCALの場合は、リモート・ドメインから受信したサービス・リクエストの資格証明(ID)が、ローカル・ドメインによって、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのLOCAL_PRINCIPAL_NAMEパラメータで指定されたプリンシパル名に置換されます。 GLOBALの場合、リモート・サービス・リクエストと一緒に受信した資格証明はローカル・ドメインによって置換されません。リモート・サービス・リクエストと一緒に資格証明を受信していない場合、ローカル・ドメインはそのサービス・リクエストをローカル・サービスにそのまま転送します(通常は失敗する)。 このパラメータを指定しない場合、デフォルト値はLOCALです。 ACL_POLICYパラメータは、ローカル・ドメインがリモート・ドメインから受信したサービス・リクエストの資格証明をLOCAL_PRINCIPAL_NAMEパラメータに指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。CREDENTIAL_POLICYはこのパラメータに関連するパラメータで、ローカル・ドメインがリモート・ドメインにローカル・サービス・リクエストを送信する前にそのリクエストから資格証明を削除するかどうかを制御します。

LOCAL_PRINCIPAL_NAME = string[0..511]

ローカル・プリンシパル名の識別子(資格証明)を指定します。これは、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのACL_POLICYパラメータがLOCAL (デフォルト)に設定されている場合、このリモート・ドメインから受け取ったサービス・リクエストに対してローカル・ドメインが割り当てるIDです。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイ、およびOracle Tuxedo 8.0以降が実行されているOSITPXタイプのドメイン・ゲートウェイにのみに適用されます。
LOCAL_PRINCIPAL_NAMEパラメータには最大511文字を指定できます(最後のNULL文字を除く)。 このパラメータを指定しない場合は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントのACCESSPOINTID文字列がデフォルト値になります。

CONNECTION_PRINCIPAL_NAME = string[0..511]

接続プリンシパル名識別子を指定します。このプリンシパル名は、ローカル・ドメインに接続するときにこのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのIDを検証するために使用します。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイのみに適用されます。
CONNECTION_PRINCIPAL_NAMEパラメータには最大511文字を指定できます(最後のNULL文字を除く)。 このパラメータを指定しない場合は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントのACCESSPOINTID文字列がデフォルト値になります。 デフォルトの認証プラグインで、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのCONNECTION_PRINCIPAL_NAMEに値を割り当てる場合、その値は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのACCESSPOINTIDパラメータの値と同じでなければなりません。 これらの値が一致しないと、ローカルTDomainゲートウェイとリモートTDomainゲートウェイの接続は失敗し、次のuserlog(3c)メッセージが生成されます。ERROR:ドメインdomain_nameの管理用キーを初期化できません。

CREDENTIAL_POLICY = {LOCAL | GLOBAL}

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの資格証明ポリシーを指定します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
LOCALの場合は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するローカル・サービス・リクエストから資格証明(アイデンティティ)がローカル・ドメインによって削除されます。GLOBALの場合、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するローカル・サービス・リクエストから資格証明は削除されません。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値はLOCALです。 CREDENTIAL_POLICYパラメータは、リモート・ドメインに送信する前にローカル・ドメインがローカル・サービス・リクエストから資格証明を削除するかどうかを指定します。ACL_POLICYパラメータはこのパラメータに関連しており、ローカル・ドメインがリモート・ドメインから受信したサービス・リクエストの資格証明をLOCAL_PRINCIPAL_NAMEパラメータに指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。

MTYPE = string[1..15]

ドメインをグループ化して、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシンとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。 このパラメータは、TDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
MTYPEを指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。 MTYPEフィールドに設定した値がDMCONFIGファイルのDM_LOCALセクションとDM_REMOTEセクションで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。 MTYPEには、15文字までの任意の文字列値を指定できます。 この値は比較のためだけに使用します。

PRIORITY_TYPE = {LOCAL_RELATIVE | LOCAL_ABSOLUTE | GLOBAL}

INPRIORITY = numeric

PRIORITY_TYPEパラメータとINPRIORITYパラメータでは、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのメッセージの優先順位に関する処理を指定します。 これらのパラメータは、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでサポートされます。
PRIORITY_TYPEパラメータの場合、LOCAL_RELATIVELOCAL_ABSOLUTEはすべてのリモート・ドメイン・タイプに対して有効ですが、GLOBALTDOMAINのリモート・ドメイン・タイプに対してのみ有効です。PRIORITY_TYPEパラメータを設定しない場合、デフォルト値はLOCAL_RELATIVEです。 PRIORITY_TYPE=LOCAL_RELATIVEは、tpsprio呼び出しなどによるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのリクエストの優先順位がローカル・ドメインによって使用されないことを意味します。かわりに、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受信するリクエストの優先順位はINPRIORITYの値を基準に設定されます。この値は-99 (最低の優先順位) - +99 (最高の優先順位)です。デフォルト値は0です。INPRIORITYの設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大100、最小1までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は100です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのリクエストの場合、リクエストに関連付けられている優先順位も一緒にリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに送信されます。 PRIORITY_TYPE=LOCAL_ABSOLUTEは、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのリクエストの優先順位がローカル・ドメインによって使用されないことを意味します。かわりに、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受信するリクエストの優先順位はINPRIORITYの値を基準に設定されます。この値は1 (最低の優先順位) - 100 (最高の優先順位)です。デフォルト値は50です。INPRIORITYの設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大100、最小1までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は100です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのリクエストの場合、リクエストに関連付けられている優先順位も一緒にリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに送信されます。 PRIORITY_TYPE=GLOBALは、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのリクエストの優先順位がローカル・ドメインによって調整されることを意味します。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受信するリクエストの優先順位はINPRIORITYの値を基準に調整されます。この値は -99 (最低の優先順位) - +99 (最高の優先順位)です。デフォルト値は0です。INPRIORITYを設定した場合、受信したリクエストに関連付けられている優先順位はINPRIORITYの値に加算され、そのリクエストの優先順位の絶対値が設定されます。INPRIORITYを設定しない場合、受信するリクエストの優先順位がそのままローカル・ドメインによって使用されます。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのリクエストの場合、リクエストに関連付けられている優先順位も一緒にリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに送信されます。
DM_REMOTEセクションの非TDomainパラメータ

以下のDM_REMOTEセクション・パラメータは補完的に示したもので、TDOMAINドメイン・ゲートウェイには適用されません。

CODEPAGE = string - SNAXおよびOSITPXドメイン・ゲートウェイに適用可能です。

SNAXおよびOSITPXパラメータの詳細は、Oracle Tuxedo Mainframe Adaptersのドキュメントを参照してください。

 


DM_EXPORTセクション

このセクション(DM_LOCAL_SERVICESセクションともいう)では、各ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントによってエクスポートされるサービスに関する情報を指定します。

個々のローカル・ドメインごとに、このセクションが存在しない場合、または存在してもローカル・ドメインからエクスポートされるローカル・サービスがない場合、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカルOracle Tuxedoアプリケーションによって公開されるすべてのサービスに対するリモート・リクエストを受け付けます。このセクションを定義することにより、リモート・ドメインからリクエストできるローカル・サービスのセットが制限されます。

ローカル・サービスは、1つ以上のリモート・ドメインがローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを介して使用できるサービスです。

DM_EXPORTセクションのエントリの形式は次のとおりです。

service [optional_parameters]

serviceは、特定のローカル・サービスの識別子の名前(127文字以内)です。この名前は、ローカルのOracle Tuxedoアプリケーション内で実行される1つまたは複数のサーバーによって公開された名前です。

1つまたは複数のリモート・ドメインで使用できるローカル・サービスは、そのプロパティの多くを、TUXCONFIGファイルのSERVICESセクションか、またはそれらのデフォルトから継承します。 継承されるプロパティとして、LOADPRIOAUTOTRANROUTINGBUFTYPETRANTIMEがあります。

DM_EXPORTセクションの省略可能パラメータ

LACCESSPOINT (LDOMともいう) = identifier

このサービスをエクスポートするローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前を指定します。このパラメータを指定しない場合、DM_LOCALセクションで定義したすべてのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは、このローカル・サービスに対するリモート・リクエストを受け付けます。

ACL = identifier

アクセス制御リスト(ACL)の名前を指定します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは、このリストを使用してリモート・ドメインからのこのサービスへのリクエストを制限します。ACLの名前は、DM_ACCESS_CONTROLセクションで定義します。

CONV = {Y | N}

このローカル・サービスが会話型サービスであるか(Y)否か(N)を指定します。 デフォルトはNです。

RNAME = string[1..127]

リモート・ドメインに対するこのローカル・サービスの名前のかわりとなる識別子(別名)を指定します。リモート・ドメインは、この名前を使用してこのサービスをリクエストします。このパラメータを指定しないと、リモート・ドメインはこのローカル・サービスの実際の名前(service識別子)を使用してこのサービスをリクエストします。
DM_EXPORTセクションの非TDomainパラメータ

以下のDM_EXPORTセクション・パラメータは補完的に示したもので、TDOMAINドメイン・ゲートウェイには適用されません。

SNAXOSITPおよびOSITPXパラメータの詳細は、Oracle Tuxedo Mainframe Adaptersのドキュメントを参照してください。

 


DM_IMPORTセクション

このセクション(DM_REMOTE_SERVICESセクションともいう)では、DM_REMOTEセクションで定義されたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを介してローカル・ドメインにインポートおよび提供されるサービスに関する情報を指定します。 DM_IMPORTセクションが存在しない場合、または存在しても空の場合、リモート・サービスはローカル・ドメインで使用できません。

リモート・サービスは、ローカル・ドメインがリモート・ドメイン・アクセス・ポイントとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを介して使用できるサービスです。

DM_IMPORTセクションのエントリの形式は次のとおりです。

service [optional_parameters]

serviceは、特定のリモート・サービスに対してローカルOracle Tuxedoによって公開される識別子の名前(127文字以内)です。リモート・サービスは、1つまたは複数のリモート・ドメインからインポートされます。

ローカル・ドメインで使用できるリモートOracle Tuxedoサービスは、そのプロパティの多くを、TUXCONFIGファイルのSERVICESセクションか、またはそれらのデフォルトから継承します。 継承されるプロパティとして、LOADPRIOAUTOTRANROUTINGBUFTYPETRANTIMEがあります。

DM_IMPORTセクションの省略可能パラメータ

RACCESSPOINT (RDOMともいう) =
   identifier1[,identifier2][,identifier3][,identifier4]...[,indentifier 10]

このサービスをインポートするためのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前を指定します。このサービスのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを指定し、かつ、このサービスのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを(LACCESSPOINTパラメータで)指定した場合、指定したローカル・ドメイン・アクセス・ポイントだけが、指定したリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを介してこのリモート・サービスにローカル・リクエストを送信できます。
このサービスのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを指定し、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを指定しなかった場合、DM_LOCALセクションで定義され、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントと同じゲートウェイ・タイプ(TDOMAINなど)を持つローカル・ドメイン・アクセス・ポイントが、指定したリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを介してこのリモート・サービスにローカル・リクエストを送信できます。 このサービスのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントをいずれも指定しなかった場合、DM_LOCALセクションで定義された任意のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントが、DM_REMOTEセクションで定義された任意のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを介してこのリモート・サービスにローカル・リクエストを送信できます。 identifier2identifier3、およびidentifier4引数を指定して代替リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを構成する場合、DM_LOCALセクションのCONNECTION_POLICYパラメータの値としてON_STARTUPを指定する必要があります。Oracle Tuxedo 8.1以降のアプリケーションの場合、DM_TDOMAINセクションでもCONNECTION_POLICYを指定できます。identifier2を構成した場合、それはフェイルオーバー用に使用されます。identifier1に関連付けられているリモート・ドメインが使用できなくなった場合、identifier2に関連付けられているリモート・ドメインが使用されます。同様に、identifier3 ND identifier4が構成されている場合、それらはフェイルオーバーに使用されます。identifier1identifier2、およびidentifier3に関連付けられているリモート・ドメインが使用できない場合は、identifier4に関連付けられているリモート・ドメインが使用されます。

LACCESSPOINT (LDOMともいう) = identifier

このリモート・サービスへのリクエストの送信が許可されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前を指定します。このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたゲートウェイ・グループにより、Oracle Tuxedoシステムの掲示板にリモート・サービスの名前(service識別子)が公開されます。

BLOCKTIME numeric_value

特定のサービスに対するATMIのブロッキング呼出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示す非トランザクション・クライアント・ブロック・タイム値を指定します(単位は秒)。ブロック・タイム値は、ローカル・ドメインによって制御されます。
このパラメータによってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス・リクエストがまだ処理中でサーバーが応答を受信していないことがわかります。 numeric_valueには0 - 32,767の値を指定します。指定しない場合、デフォルト値は0です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCESセクションで指定されたシステム全体のBLOCKTIME値がサービスで使用されます。

CONV = {Y | N}

このリモート・サービスが会話型サービスであるか(Y)否か(N)を指定します。 デフォルトはNです。

LOAD = numeric

このリモート・サービスのサービス負荷を指定します。この値は、1以上32767以下でなければなりません。デフォルト値は50です。ロード・バランシングのためにインタフェース負荷が使用されます。つまり、キュー登録の負荷が高いキューほど、新しいリクエストの処理に使用されません。

RNAME = string[1..127]

ローカル・ドメインに対するこのリモート・サービスの名前のかわりとなる識別子(別名)を指定します。ローカル・ドメインは、この名前を使用してこのサービスをリクエストします。このパラメータを指定しないと、ローカル・ドメインはこのリモート・サービスの実際の名前(service識別子)を使用してこのサービスをリクエストします。

ROUTING = identifier

このリモート・サービスのデータ依存型ルーティングを行うために使用するルーティング基準表の名前を指定します。複数のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントが同じサービスを提供するとき、この省略可能なパラメータを指定してあれば、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントはデータ依存型ルーティングを実行できます。このパラメータを指定しないと、このサービスに対してデータ依存型ルーティングは使用されません。
identifierは、DM_ROUTINGセクションで定義されたROUTING_CRITERIA_NAMEです。 identifierの値は127文字以下でなければなりません。 同じサービス名の複数のエントリが異なるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに含まれている場合(RACCESSPOINTパラメータで指定)、ROUTINGパラメータの値はこれらのエントリすべてに対して同じにする必要があります。
DM_IMPORTセクションの非TDomainパラメータ

以下のDM_IMPORTセクション・パラメータは補完的に示したもので、TDOMAINドメイン・ゲートウェイには適用されません。

SNAXOSITPおよびOSITPXパラメータの詳細は、Oracle Tuxedo Mainframe Adaptersのドキュメントを参照してください。

 


DM_RESOURCES

この省略可能なセクションでは、グローバルDomains構成情報、特にユーザー指定の構成バージョン文字列を定義します。 このフィールドはソフトウェアによってチェックされません。

DM_RESOURCESセクションのパラメータは次の1つだけです。

VERSION = string

stringは、ユーザーが現在のDMCONFIG構成ファイルのバージョン番号を入力するためのフィールドです。

 


DM_ROUTINGセクション

このセクションでは、型付きバッファであるFML、FML32、VIEW、VIEW32、X_C_TYPE、X_COMMON、またはXMLを使用したローカル・サービス・リクエストのデータ依存型ルーティングに関する情報を指定します。

DM_ROUTINGセクションのエントリの形式は次のとおりです。

ROUTING_CRITERIA_NAME required_parameters

ROUTING_CRITERIA_NAMEは、DM_IMPORTセクションの特定のサービス・エントリのROUTINGパラメータに割り当てられる(identifier)名です。ROUTING_CRITERIA_NAMEは127文字以下でなければなりません。

DM_ROUTINGセクションの必須パラメータ

FIELD = identifier

ルーティング・フィールドの名前を指定します。名前は254文字以内でなければなりません。identifierの値には次のいずれかを指定できます。FMLフィールド表(FMLおよびFML32バッファの場合)で識別されたフィールド名、XMLの要素あるいは要素属性(XMLバッファの場合)、またはFML VIEW表(VIEW、X_C_TYPE、またはX_COMMONバッファの場合)で識別されたフィールド名です。FMLフィールド表を検索するには、2つの環境変数、FLDTBLDIRおよびFIELDTBLS、または FLDTBLDIR32およびFIELDTBLS32を使用します。同様に、FML VIEW表を検索するには、2つの環境変数、VIEWDIRおよびVIEWFILES、または VIEWDIR32およびVIEWFILES32を使用します。FMLまたはFML32バッファ内のフィールドがルーティングに使用される場合は、フィールド番号は8191以下でなければなりません。
UTF-8でエンコードされたXML要素の内容をルーティングに使用できます。ルーティングに使用する場合、この要素の内容に文字参照、エンティティ参照、およびCDATAセクションを含めることはできません。UTF-8でエンコードされたXML要素の属性は、この属性が属する要素が定義されている場合にルーティングに使用できます。 XMLドキュメントが要素の内容または属性に基づいてルーティングされる場合、FIELDパラメータは次の構文で定義される必要があります。
FIELD = root_element[/child_element][/child_element][/. . .][/@attribute_name]”
FIELDの値には、ルーティングの要素または要素の属性名を指定します。root_elementの値には、XMLドキュメントまたはデータ・グラムの要素のタイプ(または名前)あるいは要素の属性名を指定できます。この情報は、ドキュメントまたはデータ・グラム送信時に、データ依存型ルーティングで要素の内容または属性を識別するために使用されます。要素名と属性名を組み合せて、最大30文字まで指定できます。索引はサポートされないので、Oracle Tuxedoシステムは、データ依存型ルーティングでXMLバッファを処理する際に、与えられた要素タイプの最初のオカレンスだけを認識します。 XMLは、属性名に使用できる文字セットを厳密に定義しています。属性名は、単一の文字、アンダースコア(_)、またはコロン(:)を含む文字列で、その後に1つ以上の名前文字が続きます。要素名と属性名はいずれも、大文字/小文字が区別されます。 XMLの詳細は、World Wide Web ConsortiumのWebサイトhttp://www.w3c.org/XMLを参照してください。

FIELDTYPE = type

FIELDパラメータに指定されたルーティング・フィールドのタイプを指定します。 このパラメータは、XMLバッファをルーティングする場合にのみ使用されます。 値typeは、CHARSHORTLONGFLOATDOUBLESTRINGのいずれかに設定できます。 ルーティング・フィールドのデフォルトのタイプはSTRINGです。
UTF-8でエンコードされたXML要素の内容および属性値は、FIELDTYPEパラメータによって指定されたデータ型に変換できる場合、ルーティング用として使用できます。

RANGES = "string[1..4096]"

ルーティング・フィールドの範囲および関連するリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名を指定します。stringは二重引用符で囲みます。stringはカンマで区切ったペアのリストで、各ペアはコロン(:)で区切られた範囲とリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで構成されます(
RANGES = "MIN-1000:b01,1001-3000:b02,*:b03"など)。
範囲は、単一の値(符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)、またはlower - upperの形式で表します。lowerupperは、いずれも符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列です。lowerの値は、upperの値より小さくなければなりません。 文字列値に一重引用符を埋め込むには(例: O'Brien)、一重引用符の前に円マークを2つ入れます(例: O\\'Brien)。 関連するFIELDのデータ型の最小値を示すには、値MINを使用します。文字列とcarrayの最小値にはNULL文字列を指定します。文字フィールドの最小値には0を指定します。数値の場合、これはフィールドに格納できる最小値です。 関連するFIELDのデータ型の最大値を示すには、値MAXを使用します。文字列とcarrayの最大値には、8進数値の255文字の無限文字列を指定します。文字フィールドの最大値には、単一の8進数値の255文字を指定します。数値の場合は、数値としてフィールドに格納できる最大値です。したがって、"MIN - -5"は-5以下のすべての数値を指し、"6 - MAX"は、6以上のすべての数値を指すことになります。範囲内のメタキャラクタ* (ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは、1つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。1つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は1つだけで、最後になければなりません(後続の範囲は無視される)。 数値ルーティング・フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング・フィールドには、文字列で範囲を指定する必要があります。文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short型およびlong型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正符号または負符号を付けることができます。Cコンパイラまたはatof(3)で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列(小数点が入ってもよい)、任意のeまたはE、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 フィールド値が範囲と一致する場合、関連付けられているリモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、リクエストがルーティングされるリモート・ドメインを示します。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの値に*を指定すると、ゲートウェイ・グループが認識する任意のリモート・ドメインにリクエストが送られます。

BUFTYPE = type1[:subtype1[, subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . ."

このルーティング・エントリで有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプのリストを指定します。タイプは、FMLFML32VIEWVIEW32X_C_TYPEX_COMMON、またはXMLに制限されています。FMLFML32、またはXMLに対してはサブタイプを指定できず、VIEWVIEW32X_C_TYPE、およびX_COMMONではサブタイプを指定する必要があります(*は使用できません)。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアが一意な場合、複数のルーティング・エントリは同じ基準名を持つことができます。これは必須パラメータです。単一のルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定される場合、各バッファ・タイプに対するルーティング・フィールドのデータ型は同じでなければなりません。
フィールド値が設定されていないか(FMLまたはFML32バッファの場合)、または特定の範囲と一致しておらず、ワイルドカードの範囲が指定されていない場合、リモート・サービスの実行をリクエストしたアプリケーション・プロセスに対してエラーが返されます。

 


DM_ACCESS_CONTROLセクション

このセクションは、1つ以上のアクセス制御リスト(ACL)の名前を指定し、1つ以上のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを指定された各ACL名に関連付けます。ACL=ACL_NAMEを設定してDM_EXPORTセクションでACLパラメータを使用すると、特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてエクスポートされるローカル・サービスへのアクセスをACL_NAMEと関連付けられたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのみに制限できます。

DM_ACCESS_CONTROLセクションのエントリの形式は次のとおりです。

ACL_NAME required_parameters

ACL_NAMEはアクセス制御リストを指定するための識別子です。長さは15文字までです。

DM_ACCESS_CONTROLセクションの必須パラメータは次の1つだけです。

ACLIST = identifier [,identifier]

ACLISTには、1つまたは複数のリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名をカンマで区切って指定します。 ワイルドカード文字(*)を使用すると、DM_REMOTEセクションで定義したすべてのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントが特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントからエクスポートされるローカル・サービスにアクセスできます。

 


DM_TDOMAINセクション

このセクションでは、TDomainゲートウェイのネットワーク固有の情報を定義します。リモート・ドメインからローカル・サービスへのリクエストがローカル・ドメイン・アクセス・ポイントで受け付けられる場合、DM_TDOMAINセクションには、ローカル・ドメインごとに少なくとも1つのエントリがなければなりません。また、ローカル・ドメインからリモート・サービスへのリクエストがリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで受け付けられる場合、そのアクセス・ポイントごとに1つのエントリがなければなりません。

DM_TDOMAINセクションは、アクセス・ポイント・エントリに対して次のネットワーク・プロパティを構成するために使用します。

DM_TDOMAINセクションのエントリの形式は次のとおりです。

AccessPoint required_parameters [optional_parameters]

AccessPointは、ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを識別するために使用される識別子値です。AccessPoint識別子は、DM_LOCALセクションで前に定義されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイント、またはDM_REMOTEセクションで前に定義されたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントと一致する必要があります。

DM_TDOMAINセクションの必須パラメータ

NWADDR = string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けるネットワーク・アドレスを指定します。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの場合、他のOracle Tuxedoアプリケーションからの接続をリスニングするためのアドレスを指定します。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイント・エントリの場合、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているOracle Tuxedoアプリケーションに接続するときに使用するアドレスを指定します。 このパラメータの値は、すべてのDM_TDOMAINエントリ間でユニークでなければなりません。
stringの形式が"0xhex-digits"または"\\xhex-digits"の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IPアドレスを含む文字配列に内部変換されます。stringの値は次のいずれかの形式で指定します(表11を参照)。

表11 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

gethostbyname(3c)を介してアクセスされたローカル構成の名前解決機能を使ってアドレスが結合されるときに、hostnameはTCP/IPホスト・アドレスに解決されます。 #.#.#.#はドットで区切った10進数の形式で、各#は0から255までの10進数です。 Port_numberは、0 - 65535の10進数です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。
DM_TDOMAINセクションの省略可能パラメータ

NWDEVICE = string[1..78]

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのネットワーク・アドレスにバインドするときに使用するネットワーク・デバイスを指定します。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント・エントリの場合、この属性はリスニングするために使用するデバイスを指定します。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの場合、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに接続するために使用するデバイスを指定します。
NWDEVICEパラメータの指定は必須ではありません。 以前のバージョンでは、TLI対応のネットワーキング機能に対しては、デバイス名に絶対パス名を指定する必要があります。

CMPLIMIT = numeric

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントにデータを送信するときに使用する圧縮しきい値を指定します。 このパラメータは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。 最小値は0、最大値は2147483647で、デフォルト値は2147483647です。CMPLIMITの値より大きいアプリケーション・バッファは圧縮されます。

MINENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128|256}

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているリモート・ドメインへのネットワーク・リンクを確立するときに必要な最小暗号化レベルを指定します。 このパラメータは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
0は暗号化が行われないことを意味し、4056128、または256は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は0です。 ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。

MAXENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128|256}

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているリモート・ドメインへのネットワーク・リンクを確立するときに必要な最大暗号化レベルを指定します。 このパラメータは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
0は暗号化が行われないことを意味し、4056128、または256は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は128です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。

NWPROTOCOL = {LLE | SSL | SSL_ONE_WAY}

SSL暗号化、LLE暗号化、または一方向SSL暗号化を指定します。 デフォルト値は"LLE"です。SSLオプションでは接続の両側のドメインが相互に認証を行う必要がありますが、SSL_ONE_WAYオプションではその必要はありません。
SSL_ONE_WAYが設定されている場合、SSL接続を受け付けるドメインが、SSL証明書を使用して接続を開始したドメインに対して自身を認証する必要があります。 開始側のドメインは、もう一方のドメインに対して自身を認証する必要はありません。 この値は、CONNECTION_POLICYINCOMING_ONLYに設定されている場合に使用されることを想定しています。受信する接続を受け付けるドメインで、接続するドメインを認証する必要がない場合にのみ設定してください。
注意: NWPROTOCOLが設定されていない場合やLLEに設定されている場合に、SSL_RENEGOTIATIONにゼロ以外の値が設定されていると、dmloadcfによって警告メッセージが出力されます。

SSL_RENEGOTIATION numeric

SSL情報の再ネゴシエーションを行う間隔を(秒単位で)指定します。 この値は0以上2,147,483,647以下でなければならず、デフォルト値は0です(再ネゴシエーションは行われない)。
注意: NWPROTOCOLが設定されていない場合やLLEに設定されている場合に、SSL_RENEGOTIATIONにゼロ以外の値が設定されていると、dmloadcfによって警告メッセージが出力されます。

CONNECTION_POLICY = {LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが接続を確立するための条件を指定します。 有効な値は、LOCALON_DEMANDON_STARTUPINCOMING_ONLY、またはPERSISTENT_DISCONNECT (リモート・ドメイン・アクセス・ポイントのみ)です。 LOCALは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアを実行する場合、CONNECTION_POLICYパラメータはDM_TDOMAINセクションでも指定できます。特定のローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのDM_TDOMAINセクションの値は、DM_LOCALセクションのグローバル値に優先します。グローバル接続ポリシーをオーバーライドできるので、TDomainセッション単位で接続ポリシーを構成できます。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの接続ポリシーを指定しない場合、デフォルトとしてDM_LOCALセクションに指定されるグローバル接続ポリシーが使用されます。DM_TDOMAINセクションでグローバル接続ポリシーを指定する場合は、DM_LOCALセクションでグローバル接続ポリシーを指定しないでください。 接続ポリシーがLOCALの場合、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントはDM_LOCALセクションに指定されるグローバル接続ポリシーを受け入れます。LOCALは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトの接続ポリシーです。LOCALを除き、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対する接続ポリシーは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する接続ポリシーに優先します。 接続ポリシーがON_DEMANDの場合、クライアントがリモート・サービスをリクエストしたとき、またはdmadmin(1) connectコマンドが実行されたときにのみ、TDomainゲートウェイは接続を試行します。接続ポリシーがON_DEMANDの場合、再接続は行われません。 接続ポリシーがON_STARTUPの場合、TDomainゲートウェイはゲートウェイ・サーバーの初期化時に接続を試行します。ON_STARTUPに設定した場合、リモート・ドメインへの接続が確立された場合にのみそのリモート・サービス(TDomainゲートウェイによって公開されたサービス)が公開されます。つまり、リモート・ドメインとの接続が確立されていないと、リモート・サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が60秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、DM_TDOMAINセクションのRETRY_INTERVALパラメータで変更できます。このセクションのMAXRETRYパラメータも参照してください。 接続ポリシーがINCOMING_ONLYの場合、TDomainゲートウェイは起動時にリモート・ドメインへの接続を試みません。このため、リモート・サービスは最初は中断されています。TDomainゲートウェイは、リモート・ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート・サービスは、ドメイン・ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connectコマンドで管理接続が確立されたときに公開されます。接続ポリシーがINCOMING_ONLYの場合、再接続は行われません。 PERSISTENT_DISCONNECT接続ポリシーは、リモート・ドメインからの受信接続を拒否することを意味します。ローカル・ドメインはリモート・ドメインへの接続を試行しません。それに応じて関連するリモート・サービスは中断します。ローカル・ドメインは、別の接続ポリシーに手動で変更されるまで孤立します。
注意: PERSISTENT_DISCONNECTポリシーは、DM_TDOMAINセクションのリモート・アクセス・ポイントでのみ使用できます。

FAILOVERSEQ = -1 <= num <= 32767

Tuxedoリリース9.0以降で、フェイルオーバーのシーケンスを指定し、リモートおよびローカル・アクセス・ポイント間のTDomainセッションにおけるプライマリ・レコードを決定します。 FAILOVERSEQの番号が最も小さいTDomainセッション・レコードが、そのセッションのプライマリ・レコードになります。 指定しない場合、FAILOVERSEQはデフォルトで -1に設定されます。
プライマリ・レコードは1つのTDomainセッションで1つだけです。同じTDomainセッションのその他のレコードはすべてセカンダリ・レコードまたはバックアップ・レコードと呼ばれます。NWADDRNWDEVICE、およびFAILOVERSEQを除いて、プライマリ・レコードは、すべてのTDomainセッション構成のパラメータと属性のソースになります。セカンダリ(バックアップ)レコードで指定されている他のパラメータと属性は無視されます。 選択されたCONNECTION_POLICY属性に基づいて、ローカル・ドメインはTDomainセッションのプライマリ・レコードに接続しようとします。プライマリ・レコードに接続できなかった場合は、次の順のセカンダリ(バックアップ)レコードに接続しようとします。すべてのセカンダリ・レコードへの接続が失敗した場合は、MAXRETRYに達するまで、RETRY_INTERVALで指定された間隔でプライマリ・レコードの情報を再試行します。

LACCESSPOINT (LDOMともいう) = "string"[1..30]

Tuxedoリリース9.0以降で、DMCONFIGファイルのDM_LOCALセクション内のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前を指定します。 LACCESSPOINTパラメータは、TDomainセッション・ゲートウェイを定義するためにのみ使用され、値としてローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを1つだけ指定できます。
指定しない場合、LACCESSPOINTはデフォルトで「*」に設定され、TDomainセッションはDM_LOCALセクション内のすべてのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに接続しようとします。LACCESSPOINTパラメータのかわりにLDOMを使用することもできます。
注意: LACCESSPOINTでは、正規表現の値を使用して複数のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義することもできます。 dmloadcfを使用してDMCONFIGファイルがコンパイルされるときに、正規表現値はBDMCONFIGファイル内の完全なローカル・ドメイン名に展開されます。 DMCONFIGファイルでは、LACCESSPOINTには正規表現しか使用できません。

[MAXRETRY = {numeric | MAXLONG}

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが接続を試行する回数を指定します。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているときにDM_TDOMAINセクションで使用でき、このアクセス・ポイントのCONNECTION_POLICYパラメータがON_STARTUPに設定されている場合に有効です。 それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
MAXRETRYの最小値は0で、最大値はMAXLONG (2147483647)です。 MAXLONG (デフォルト)の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。

RETRY_INTERVAL = numeric

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが接続を自動的に試行する間隔を指定します。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているときにDM_TDOMAINセクションで使用でき、このアクセス・ポイントのCONNECTION_POLICYパラメータがON_STARTUPに設定されている場合に有効です。 それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
RETRY_INTERVALの最小値は0、最大値は2147483647です。デフォルト値は60です。MAXRETRYを0に設定すると、RETRY_INTERVALは設定できません。

TCPKEEPALIVE = {LOCAL | NO | YES}

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTCPレベル・キープ・アライブを有効にします。 有効な値は、LOCALN (NO)、またはY (YES)です。 LOCALは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
TCPKEEPALIVEパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するこの値は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する値に優先します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント値をオーバーライドできるので、リモート・ドメイン単位でTCPレベル・キープ・アライブを構成できます。 LOCALを指定すると、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して定義されているTCPレベル・キープ・アライブ値を受け入れます。LOCALは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのTCPレベル・キープ・アライブ値です。 NOを指定すると、このアクセス・ポイントに対するTCPレベル・キープ・アライブが無効になります。NOは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのTCPレベル・キープ・アライブ値です。 YESを指定すると、このアクセス・ポイントに対するTCPレベル・キープ・アライブが有効になります。接続のTCPレベル・キープ・アライブが有効になった場合、その接続のキープ・アライブ間隔は、オペレーティング・システムのTCPキープ・アライブ・タイマー用に構成されているシステム・レベル値です。この間隔は、TDomainゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイはTCPレベル・キープ・アライブ・リクエスト・メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモートTDomainゲートウェイが正常に動作している場合、リモート・ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカルTDomainゲートウェイは、リクエスト・メッセージを送信してから一定時間内に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたとみなして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 TCPレベル・キープ・アライブを使用すると、Oracle Tuxedoのドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomainゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意: TCPKEEPALIVEDMKEEPALIVEは、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続を構成できます。

DMKEEPALIVE = numeric

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのアプリケーション・レベル・キープ・アライブを制御します。 この値は、-1以上2147483647以下でなければなりません。値 -1は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
DMKEEPALIVEパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するこの値は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する値に優先します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント値をオーバーライドできるので、リモート・ドメイン単位でアプリケーション・レベル・キープ・アライブを構成できます。 -1を指定すると、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して定義されているアプリケーション・レベル・キープ・アライブ値を受け入れます。-1は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのアプリケーション・レベル・キープ・アライブ値です。 0を指定すると、このアクセス・ポイントに対するアプリケーション・レベル・キープ・アライブが無効になります。0は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのアプリケーション・レベル・キープ・アライブ値です。 1以上2147483647以下の値(単位はミリ秒で、Domainsソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる)を指定すると、このアクセス・ポイントに対するアプリケーション・レベル・キープ・アライブが有効になります。指定した時間は、TDomainゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイはアプリケーション・レベル・キープ・アライブ・リクエスト・メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモートTDomainゲートウェイが正常に動作している場合、リモート・ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカルTDomainゲートウェイは、リクエスト・メッセージを送信してから指定の時間内(DMKEEPALIVEWAITパラメータを参照)に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたとみなして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 アプリケーション・レベル・キープ・アライブを使用すると、Oracle Tuxedoのドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomainゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意: DMKEEPALIVETCPKEEPALIVEは、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続を構成できます。

DMKEEPALIVEWAIT = numeric

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが送信したキープ・アライブ・メッセージに対する肯定応答を受信するまでの待ち時間を指定します。 この値は、0以上2147483647以下でなければなりません(単位はミリ秒で、Domainsソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる)。 デフォルト値は0です。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
このアクセス・ポイントに対するDMKEEPALIVEが0 (キープ・アライブが無効)の場合、DMKEEPALIVEWAITの設定は無効です。 このアクセス・ポイントに対するDMKEEPALIVEを有効にし、DMKEEPALIVEWAITDMKEEPALIVEより大きい値に設定した場合、ローカルTDomainゲートウェイはDMKEEPALIVEWAITタイマーが期限切れになるまでに複数のアプリケーション・レベル・キープ・アライブ・メッセージを送信します。 このような設定の組合せも可能です。 このアクセス・ポイントに対するDMKEEPALIVEを有効にし、DMKEEPALIVEWAITを0に設定した場合、送信されたキープ・アライブ・メッセージに対する肯定応答は意味を持ちません。こうした肯定応答は、TDomainゲートウェイによってすべて無視されます。 ゲートウェイは、DMKEEPALIVEタイマーがタイムアウトするたびにキープ・アライブ・メッセージを送信します。 この設定の組合せは、ファイアウォールを介したアイドル接続を保持するために使用します。

MAC={OFF|ON|MANDATORY}

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでのみ有効です。リモート・ドメインへの接続時にMAC機能をアクティブにするかどうか指定します。有効な値は、OFFONMANDATORYです。詳細は、「ATMIのセキュリティについて」の「サービス拒否(DoS)の防御」を参照してください。

MACLEVEL={0|1|2|3}

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでのみ有効です。メッセージ全体に対してMAC保護レベルを指定します。詳細は、「ATMIのセキュリティについて」の「サービス拒否(DoS)の防御」を参照してください。
DM_TDOMAINセクション内の同じアクセス・ポイントに対する複数のエントリ

このDM_TDOMAINエントリが(DM_LOCALセクションで指定された)ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの場合、そのNWADDRは受信する接続をリスニングするためのネットワーク・アドレスです。 DM_TDOMAINセクションでは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたエントリを複数回指定して、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているサービスをOracle Tuxedoドメイン内の別のマシンに移行できます。

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたエントリ(DM_REMOTEセクションに指定されているとおり)は、DM_TDOMAINで複数回指定することもできます。FAILOVERSEQが指定されていない場合、最初のエントリがプライマリ・アドレスだとみなされます。つまり、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへの接続試行時に試される最初のネットワーク・アドレスはNWADDRになります。2番目のエントリはセカンダリ・アドレスだとみなされます。つまり、プライマリ・アドレスを使用して接続を確立できない場合、NWADDRが2番目に試されるネットワーク・アドレスになります。

注意: FAILOVERSEQパラメータが使用されている場合、このパラメータにより、TDomainセッション接続ポリシーのプライマリ・アドレスおよびセカンダリ・アドレスが決定されます。

このDM_TDOMAINエントリがリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの別のオカレンスの場合、このエントリは、一次リモート・ゲートウェイが存在するOracle Tuxedoドメインとは別のOracle Tuxedoドメインに存在する必要がある二次リモート・ゲートウェイを指し示します。二次および一次リモート・ゲートウェイのACCESSPOINTIDは、それぞれに対応するDMCONFIGファイルのDM_LOCALセクションで同じ値でなければなりません。この仕組みはミラー・ゲートウェイと呼ばれます。 この機能は、トランザクションや会話の際に使用しないようにしてください。また、一次リモート・ゲートウェイが使用できるときには、ミラー・ゲートウェイの使用はお薦めできません。

注意: DM_TDOMAINセクションのローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの複数のエントリの場合、NWADDRパラメータの複数のインスタンスだけがDomainsソフトウェアによって読み取られます。 他のパラメータの複数のインスタンスの場合、パラメータの最初のインスタンスだけがDomainsソフトウェアによって読み取られ、それ以外のインスタンスはすべて無視されます。

 


DMCONFIG(5)に関する追加情報

ファイル

BDMCONFIG環境変数は、BDMCONFIG構成ファイルを検索するために使用します。

例1

以下は、5つのサイトのDomains構成を定義する構成ファイルの例です。 この例は、Central Bank Branchと通信する4つの銀行支店ドメインを示しています。 3つの銀行支店は、他のOracle Tuxedoドメイン内で動作しています。 4つ目の支店は、別のTPドメインの制御下で動作しています。 そのドメインとCentral Bankとの通信にはOSI TPが使用されています。 この例は、Central Bankから見たDomains構成ファイルを示しています。

# BEA Tuxedo Domains Configuration File for the Central Bank
#
#
*DM_LOCAL
#
DEFAULT: SECURITY = NONE

c01 GWGRP = bankg1
TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL01"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"
DMTLOGNAME = "DMTLG_C01"

c02 GWGRP = bankg2
TYPE = OSITP
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL02"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"
DMTLOGNAME = "DMTLG_C02"

#
*DM_REMOTE
#
b01 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK01"

b02 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK02"

b03 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK03"

b04 TYPE = OSITP
ACCESSPOINTID = "BA.BANK04"

*DM_TDOMAIN
#
# local network addresses
c01 NWADDR = "//newyork.acme.com:65432" NWDEVICE ="/dev/tcp"

# remote network addresses
b01 NWADDR = "//192.11.109.5:1025" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b02 NWADDR = "//dallas.acme.com:65432" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b03 NWADDR = "//192.11.109.156:4244" NWDEVICE = "/dev/tcp"

*DM_OSITP
#
c02 APT = "BA.CENTRAL01"
AEQ = "TUXEDO.R.4.2.1"
AET = "{1.3.15.0.3},{1}"
ACN = "XATMI"
b04 APT = "BA.BANK04"
AEQ = "TUXEDO.R.4.2.1"
AET = "{1.3.15.0.4},{1}"
ACN = "XATMI"

*DM_EXPORT
#
open_act ACL = branch
close_act ACL = branch
credit
debit
balance
loan LACCESSPOINT = c02  ACL = loans

*DM_IMPORT
#
tlr_add LACCESSPOINT = c01  ROUTING = ACCOUNT
tlr_bal LACCESSPOINT = c01  ROUTING = ACCOUNT
tlr_add RACCESSPOINT = b04  LACCESSPOINT = c02  RNAME ="TPSU002"
tlr_bal RACCESSPOINT = b04  LACCESSPOINT = c02  RNAME ="TPSU003"
tlr_bal RACCESSPOINT = b02,b03”  LACCESSPOINT = c02

*DM_ROUTING
#
ACCOUNT FIELD = branchid BUFTYPE = “VIEW:account”
RANGES = “MIN-1000:b01,1001-3000:b02,*:b03”

*DM_ACCESS_CONTROL
#
branch ACLIST = “b01,b02,b03”
loans ACLIST = b04

例2

この例は、1つのBank Branches (BANK01)のOracle Tuxedo Domains構成ファイルを示しています。

#
#BEA Tuxedo Domains Configuration file for a Bank Branch
#
#
*DM_LOCAL
#
b01 GWGRP = auth
TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK01"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"

*DM_REMOTE
#
c01 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL01"

*DM_TDOMAIN
#
b01 NWADDR = "//192.11.109.156:4244" NWDEVICE = "/dev/tcp"
c01 NWADDR = "//newyork.acme.com:65432" NWDEVICE ="/dev/tcp"
*DM_EXPORT
#
tlr_add ACL = central
tlr_bal ACL = central

*DM_IMPORT
#

OPA001 RNAME = "open_act"
CLA001 RNAME = "close_act"
CRD001 RNAME = "credit"
DBT001 RNAME = "debit"
BAL001 RNAME = "balance"

*DM_ACCESS_CONTROL
#
central ACLIST = c01

ネットワーク・アドレス

TDomainを実行するローカル・マシンがTCP/IPアドレッシングを使用していて、アドレスは155.2.193.18で、backus.company.comという名前になっているとします。さらに、TDomainがリクエストを受け付けるポート番号は2334であるとします。このポート番号2334は、bankapp-gwtaddrという名前のネットワーク・サービス・データベースに追加されているとします。この場合、アドレスは次のように表現されます。

//155.2.193.18:bankapp-gwtaddr
//155.2.193.18:2334
//backus.company.com:bankapp-gwtaddr
//backus.company.com:2334
0x0002091E9B02C112

最後の表現は16進形式です。 0002はTCP/IPアドレスの先頭部分、 091Eは16進数に変換されたポート番号2334です。 その後、IPアドレス155.2.193.12の各要素は16進数に変換されています。 つまり、1559B202というようになります。

関連項目

dmadmin(1)dmloadcf(1)dmunloadcf(1)tmboot(1)tmshutdown(1)DMADM(5)GWADM(5)GWTDOMAIN(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

 


DM_MIB(5)

名前

DM_MIB - Domainsの管理情報ベース

概要

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h> /* MIB Header, includes DOMAINS */

Domains関連の新しい用語

Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、ドメイン関連の用語の一部が変更されました。Domains用のMIBでは、新しいクラスおよび属性の用語を使用して、ローカル・ドメインとリモート・ドメイン間の対話を説明しています。 この変更された用語は、DMCONFIGファイルの構文にも適用されています。

そのような用語の変更により、用語「ドメイン」が繰り返し使用されることがなくなり、行われるアクションをより明解に示す用語が導入されます。たとえば、用語「アクセス・ポイント」は別のオブジェクトにアクセスするために使用するオブジェクトのことです。したがって、リモート・ドメインにはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてアクセスし、リモート・ドメインからローカル・ドメインにはローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてアクセスします。次の表は、用語「ドメイン」を何度も使用しない結果として生じるDMCONFIGのセクション名の変更を示しています。

元のDMCONFIGセクション名
新しいセクション名
DM_LOCAL_DOMAINS
DM_LOCAL
DM_REMOTE_DOMAINS
DM_REMOTE

これらのセクションの中で、次のパラメータ名が変更されています。

元のパラメータ名
新しいセクション名
DOMAINID
ACCESSPOINTID
MAXRDOM
MAXACCESSPOINT
MAXRDTRAN
MAXRAPTRAN

これらのDMCONFIGセクションに対応するDM_MIBクラスは、それぞれT_DM_LOCALT_DM_REMOTEです。

特定の構成では、利用可能なサービスとリソース(キュー・スペースやキュー名など)を両方ともインポートおよびエクスポートする必要があります。 したがって、DMCONFIGのセクション名DM_LOCAL_SERVICESDM_REMOTE_SERVICESでは必要なアクティビティが適切に表現されなくなりました。 これらのセクション名をそれぞれDM_EXPORTおよびDM_IMPORTに置き換えると、行われるアクションが明確に表現されます。つまり、単一Oracle Tuxedoドメインの観点から見て、ローカル・アクセス・ポイントを通じてそのドメインからリソースがエクスポートされ、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてそのドメインにリソースがインポートされます。 次の表は、それらのDMCONFIGセクション名の変更を示しています。

元のDMCONFIGセクション名
新しいセクション名
DM_LOCAL_SERVICES
DM_EXPORT
DM_REMOTE_SERVICES
DM_IMPORT

これらのセクションの中で、次のパラメータ名が変更されています。

元のパラメータ名
新しいセクション名
LDOM
LACCESSPOINT
RDOM
RACCESSPOINT

これらのDMCONFIGセクションに対応するDM_MIBクラスは、それぞれT_DM_EXPORTT_DM_IMPORTです。

下位互換性

Oracle Tuxedoリリース7.1から導入された新しいDomains用語は、DM_MIBのリファレンス・ページ、クラス、およびエラー・メッセージと、DMCONFIGのリファレンス・ページ、セクション名、パラメータ名、およびエラー・メッセージに適用されています。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1より前に使用されたDMCONFIG用語と、新しいDomains用のMIB用語との間に別名が提供されています。 Oracle Tuxedoリリース7.1以降では、dmloadcfは両方のDMCONFIG用語を使用できます。ただし、dmunloadcfは、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成します。 以前のドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成するには、dmunloadcf-cオプションを使用します。

説明

Domains用のMIBでは、ドメインがドメイン・ゲートウェイおよびドメイン・ゲートウェイ管理サーバーを使用してサービスをインポートまたはエクスポートするためのクラスが定義されています。 このリファレンス・ページは、Oracle TuxedoシステムのDomainsコンポーネントに関する知識がある読者を対象としています。Domainsコンポーネントについては、「Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント」を参照してください。

管理リクエストのフォーマットと管理応答の解釈を行うには、DM_MIB(5)を共通MIBリファレンス・ページMIB(5)と一緒に使用してください。

DM_MIBで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5)の説明に従ってフォーマットしたリクエストを使用すると、アクティブなアプリケーションの既存のATMIインタフェースを通じて管理サービスをリクエストできます。DM_MIB(5)のすべてのクラス定義の追加情報については、「DM_MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。

DM_MIB(5)は、次のクラスで構成されています。

表12 DM_MIBのクラス
[Class Name]
属性
ドメインのアクセス制御リスト
2つのドメイン間の接続ステータス
エクスポートされるリソース
インポートされるリソース
ローカル・アクセス・ポイント
OSI TP 1.3固有の、アクセス・ポイントの構成
OSI TP 4.0以降固有の、アクセス・ポイントの構成
ドメインのパスワード・エントリ
プリンシパル・マッピング・エントリ
リモート・アクセス・ポイント
グローバルDomains構成情報
アクセス・ポイントのルーティング基準
リモート・プリンシパル・エントリ
SNA-CRM固有の、ローカル・アクセス・ポイントの構成
SNAX固有の、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの構成
特定のSNA CRMで使用されるSNAスタック
TDomain固有の、アクセス・ポイントの構成
ローカル・アクセス・ポイントと関連付けられたトランザクション・エントリ

各クラスの説明は、次の4つのセクションで構成されています。

属性表の形式

属性表はクラス内の属性のリファレンス・ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザーがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。

属性表の各属性の説明には、5つの構成要素(名前、型、パーミッション、値、デフォルト値)があります。 各要素については、MIB(5)を参照してください。

TA_FLAGS値

MIB(5)は、共通TA_FLAGS属性を定義します。この属性はlong値フィールドで、共通MIBフラグ値とコンポーネントMIB固有フラグ値の両方を持ちます。 現時点では、DM_MIB固有のフラグ値は定義されていません。

FML32フィールド表

このリファレンス・ページで説明する属性のフィールド表は、システムにインストールしたOracle Tuxedoシステム・ソフトウェアのルート・ディレクトリからの相対パスで指定されるudataobj/tpadmファイルにあります。${TUXDIR}/udataobjディレクトリは、FLDTBLDIR環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があります。フィールド表名tpadmは、FIELDTBLS環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

相互運用性

このMIBのヘッダー・ファイルとフィールド表には、Oracle Tuxedoリリース7.1以降のサイト(ネイティブとワークステーションの両方)からのみアクセスできます。アプリケーション内でリリース5.0以前のサイトがアクティブになっている場合、グローバル情報の更新(SET操作)はそれらのサイトのゲートウェイ・グループでは利用できません。

リリース5.0以前のサイトのローカル情報にはアクセスできません。 アクセスされるクラスにグローバル情報も含まれている場合は、グローバル情報のみ返されます。 それ以外の場合は、エラーが返されます。

移植性

Oracle TuxedoシステムのMIBを使用した管理作業をサポートするために必要な既存のFML32およびATMI関数、さらにこのリファレンス・ページに定義するヘッダー・ファイルとフィールド表は、すべてのサポート対象ネイティブ・プラットフォームとワークステーション・プラットフォームで使用可能です。

 


T_DM_ACLクラスの定義

概要

T_DM_ACLクラスは、ドメインのアクセス制御情報を表します。

属性表

表13 DM_MIB(5): T_DM_ACLクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMACLNAME (r) (k) (*)
string
rw-r--r--
string[1..15]
該当なし
string
rw-r--r--
string [0..1550]
“”
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW|INV}"
該当なし
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMACLNAME: string [1..15]

Domains構成のT_DM_ACLエントリ名のスコープ内でユニークな、アクセス制御リストの名前。

TA_DMRACCESSPOINTLIST: string [0..1550]

このアクセス制御リストと関連付けられたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのリスト。 TA_DMRACCESSPOINTLISTは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイント名(有効なT_DM_REMOTEオブジェクトのTA_DMRACCESSPOINT属性の値)のカンマ区切りのリストです。 リストには、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの識別子要素を50個まで格納できます。 この属性を"*"に設定すると、構成のすべてのリモート・ドメインがこのエントリと関連付けられます。 ""は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントがこのエントリと関連付けられないことを意味します。 デフォルト値は""です。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_ACLオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが定義され、非アクティブ状態です。 これがこのクラスの唯一の有効な状態です。 ACLグループがアクティブになることはありません。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_ACLオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。状態の変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。状態の変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

制限

なし。

 


T_DM_CONNECTIONクラスの定義

概要

T_DM_CONNECTIONクラスは、ドメイン・アクセス・ポイント間の接続のステータスを表します。

属性表

表14 DM_MIB(5): T_DM_CONNECTIONクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
r--r--r--
"{TDOMAIN }"
該当なし
TA_STATE(k)(*)
string
rwxr-xr--
GET: "{ACT | SUS | INI | INA | UNK}"
SET: "{ACT | INA}"
該当なし
該当なし
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性
string
r--------
"{0 | 40 | 56 | 128}"(注1)
“0"
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

注1リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

属性のセマンティクス

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

ドメイン間の接続を識別するローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。
GETおよびSET操作では、この属性に特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを指定する必要があります。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

ドメイン間の接続を識別するリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。
GETおよびSET操作で、TA_DMRACCESSPOINTが指定されていない場合は、TA_DMLACCESSPOINTで指定されたローカル・アクセス・ポイントのすべてのT_DM_CONNECTIONエントリが選択されます。

TA_DMTYPE: "{TDOMAIN }"

ドメインのタイプ。"TDOMAIN"です。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | SUSpended | INItializing | INActive | UNKnown}"

GET操作は、接続の実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"ACTive"
接続がアクティブです。
"SUSpended"
接続が再試行を待っています。
"INItializing"
接続が初期化されています。
"INActive"
指定されたドメイン・アクセス・ポイントの接続が切断されています。 この状態は、Oracle Tuxedoリリース7.1以降が動作するゲートウェイによってのみ返されます。
"UNKnown"
指定されたドメイン・アクセス・ポイントの接続状態を確認できません。

SET: "{ACTive | INActive}"

SET操作は、接続の実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"ACTive"
指定されたドメイン・アクセス・ポイントを接続します。現在の状態が"SUSpended"または"INActive"の場合、SET:"ACTive"は接続の状態を"INItializing"にします。それ以外の場合は、変更はありません。
"INActive"
指定されたドメイン・アクセス・ポイントの接続を切断し、オブジェクトを破棄します。

TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性

TA_DMCURENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

この接続で使用する暗号化のレベル。 "0"は暗号化を行わないことを示し、"40""56"、および"128"は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 この属性は、Oracle Tuxedoリリース7.1以降が動作するゲートウェイでのみ有効です。 その他のゲートウェイの場合、この値は"0"に設定します。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

制限

ドメイン・ゲートウェイ管理(GWADM)サーバーおよびTA_DMLACCESSPOINT属性で指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントをサポートするドメイン・ゲートウェイがアクティブでないと、そのアクセス・ポイントへの接続でGET操作またはSET操作を実行することはできません。

 


T_DM_EXPORTクラスの定義

概要

T_DM_EXPORTクラスは、ローカル・アクセス・ポイントを通じて1つ以上のリモート・ドメインにエクスポートされるローカル・リソースを表します。

属性表

表15 DM_MIB(5): T_DM_EXPORTクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..127]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
* (すべてということ)
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..15]
該当なし
string
rw-r--r--
"{Y | N}"
"N"
string
rw-r--r--
string[1..127]
該当なし
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
string[0..513]
該当なし
string
rw-r--r--
string[0..513]
該当なし
TA_DMTYPE=OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
"{TIGHT | LOOSE}"
"LOOSE"
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMRESOURCENAME: string[1..127]

リソース・タイプSERVICE (サービス名)、QSPACE (キュー・スペース名)、およびQNAME (キュー名)のエントリのローカル・リソース名。 SERVICEエントリの場合、この属性の値はアクティブなT_SVCGRPオブジェクトのTA_SERVICENAME属性の値に対応します。 このリソースは、同じ名前あるいはTA_DMREMOTENAME属性またはTA_DMTE*属性で定義された別名を使用してリモート・ドメインにエクスポートされます。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

このローカル・リソースが利用可能なローカル・アクセス・ポイントの名前。 この属性を"*"に設定すると、すべてのローカル・アクセス・ポイントでリソースが利用可能になります。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_EXPORTオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_EXPORTオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。

TA_DMACLNAME: string [1..15]

このローカル・リソースのセキュリティに使用するT_DM_ACLオブジェクトの名前。 この属性は、TA_DMRESOURCETYPE="QNAME"の場合は指定できません。

TA_DMCONV: "{Y | N}"

このローカル・リソースが会話型かどうかを指定します。

TA_DMREMOTENAME: string[1..127]

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてエクスポートされるこのローカル・リソースの名前を指定します。 この属性が指定されていない場合、ローカル・リソースの名前にはTA_DMRESOURCENAMEで指定された名前がデフォルトで使用されます。
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性

TA_DMINBUFTYPE: string[0..513]

type[:subtype] - このローカル・リソースの入力バッファ・タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、受け付けたバッファ・タイプ(およびサブタイプ)が定義されます。この属性は、SNAXを使用する場合、あるいはUDTアプリケーション・コンテキストでOSITPまたはOSITPXを使用してリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのアクセスが許可される場合にTA_DMRESOURCETYPE="SERVICE"のエントリに対して定義する必要があります。

TA_DMOUTBUFTYPE: string[0..513]

type[:subtype] - このローカル・リソースの出力バッファ・タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、サービスで出力されたバッファ・タイプ(およびサブタイプ)が定義されます。この属性は、SNAXを使用する場合、あるいはUDTアプリケーション・コンテキストでOSITPまたはOSITPXを使用してリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのアクセスが許可される場合にTA_DMRESOURCETYPE="SERVICE"のエントリに対して定義する必要があります。
TA_DMTYPE=OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性

TA_DMCOUPLING: string"{TIGHT | LOOSE}"

このローカル・サービスに対するリクエストが同じリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じて送られてくる場合にトランザクションの結合が疎結合であるか密結合であるかを指定します。デフォルト値は、"LOOSE"です。TA_DMCOUPLING="LOOSE"を設定した場合、両方のリクエストが同じグローバル・トランザクションに参加していても、このローカル・サービスに対する最初のリクエストで行われたデータベースの更新は2番目のリクエストから確認できません。TA_DMCOUPLING="TIGHT"を設定した場合、同じリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じて行われた同じローカル・サービスへの複数の呼出しは密結合されます。つまり、最初のリクエストで行われたデータベースの更新が2番目のリクエストから確認できるということです。
TA_DMCOUPLING="TIGHT"は、同じリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じて重複したサービス・リクエストが送られてきたときにのみ適用されます。サービス・リクエストが異なるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通る場合、リクエストは常に疎結合されます。

TA_DMINRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このローカル・サービスで特定のクライアントが要求する応答バッファのタイプを(必要に応じてサブタイプも続けて)指定します。場合によっては、応答バッファの形式も指定します。この属性は、リモート・クライアントが要求するバッファとタイプおよび構造が同じバッファをローカル・サービスが送信する場合は省略できます。TA_DMINRECTYPEを指定しない場合、バッファのタイプは変わりません。

TA_DMOUTRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このローカル・サービスのリモート・クライアントが送信するバッファのタイプを(必要に応じてサブタイプも続けて)指定します。この属性は、厳密なタイプ・チェックに使用します。

制限

このクラスのインスタンスを追加または更新するSET操作の実行時、および特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントをTA_DMLACCESSPOINT属性で指定する場合、アクセス・ポイントがT_DM_LOCALクラス内に存在しなければなりません。存在しない場合、TA_DMLACCESSPOINT属性に対して"not defined"エラーが戻され、操作は失敗します。

 


T_DM_IMPORTクラスの定義

概要

T_DM_IMPORTクラスは、1つまたは複数のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通してインポートされ、1つまたは複数のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通してローカル・ドメインで使用可能なリモート・リソースを表します。

属性表

表16 DM_MIB(5): T_DM_IMPORTクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..127]
 
string
rw-r--r--
string[1..92]
*
(すべてということ)
string
rw-r--r--
string[1..30]
*
(すべてということ)
string
rwxr-xr--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
long
rwyr--r--
0 <= num <= 32,767
0
string
rw-r--r--
"{Y | N}"
"N"
short
rw-r--r--
1 <= num <= 32,767
50
string
rw-r--r--
string[1..127]
該当なし
TA_DMRESOURCETYPE
string
rw-r--r--
"{SERVICE | QSPACE | QNAME}"
"SERVICE"
string
rw-r--r--
string[1..15]
該当なし
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPX のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
string[0..256]
該当なし
string
rw-r--r--
string[0..256]
該当なし
TA_DMTYPE=OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
"{Y | N}"
"N"
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
string
rw-r--r--
"{INTEGER | PRINTABLESTRING}"
“”
string
rw-r--r--
string[0..64]
“”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMRESOURCENAME: string[1..127]

リソース・タイプSERVICE (サービス名)、QSPACE (キュー・スペース名)、およびQNAME (キュー名)のエントリで使用するリモート・リソース名。 このリソースは、同じ名前あるいはTA_DMREMOTENAME属性またはTA_DMTE*属性で定義された別名を使用してリモート・ドメインからインポートされます。

TA_DMRACCESSPOINTLIST: string[1..92]

このリモート・リソースをインポートするためのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前を指定します。 TA_DMRACCESSPOINTLISTは、カンマ区切りのフェイルオーバー・ドメイン・リストで、最大30文字のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを10個まで格納できます。 この属性を"*"に設定すると、すべてのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからリソースをインポートできます。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

このリモート・リソースが利用可能なローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。 この属性を"*"に設定すると、すべてのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通してリソースを利用できます。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_IMPORTオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_IMPORTオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"ACTive"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。状態変更は、"ACTive"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

TA_DMBLOCKTIME: 0 <= num <= 32,767

特定のサービスに対するATMIのブロッキング呼出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示すブロック・タイム制限。この属性によってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス・リクエストがまだ処理中でサーバーが応答を受信していないことがわかります。 指定しない場合、デフォルト値は0です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCESセクションで指定されたシステム全体のBLOCKTIME値がサービスで使用されます。

TA_DMCONV: "{Y | N}"

このリモート・リソースが会話型であるかどうかを指定するboolean型の値("Y"または"N")。

TA_DMLOAD: 1 <= num <= 32,767

このリモート・リソースのサービス負荷。インタフェースの負荷は、ロード・バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規のリクエストではあまり選択されません。

TA_DMREMOTENAME: string[1..127]

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてインポートされるこのリモート・リソースの名前を指定します。 この属性が指定されていない場合、リモート・リソースの名前にはTA_DMRESOURCENAMEで指定された名前がデフォルトで使用されます。

TA_DMROUTINGNAME: string[1..15]

このリモート・リソース("SERVICE"または"QSPACE")のルーティング基準として使用するT_DM_ROUTINGオブジェクトの名前。
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性

TA_DMINBUFTYPE: string[0..256]

type[:subtype] - このリモート・リソースの入力バッファ・タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、受け付けたバッファ・タイプ(およびサブタイプ)が定義されます。この属性は、SNAXを使用する場合、あるいはUDTアプリケーション・コンテキストでOSITPまたはOSITPXを使用してリモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのアクセスが許可される場合にDMRESOURCETYPE="SERVICE"のエントリに対して定義する必要があります。

TA_DMOUTBUFTYPE: string[0..256]

type[:subtype] - このリモート・リソースの出力バッファ・タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、受け付けたバッファ・タイプ(およびサブタイプ)が定義されます。この属性は、SNAXを使用する場合、あるいはUDTアプリケーション・コンテキストでOSITPまたはOSITPXを使用してリモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのアクセスが許可される場合にDMTYPE="SERVICE"のエントリに対して定義する必要があります。
TA_DMTYPE=OSITPXのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから設定可能な属性

TA_DMAUTOPREPARE: string"{Y | N}"

このリモート・サービスに対するグローバル・トランザクションに関与する単一のtpcall()で、呼出しを自動的に準備できるようにします。この最適化により、2フェーズ・コミット・プロセスを1ステップで実行できます。リモートのOSITPドメインは、この機能をサポートしている必要があります。デフォルト値は"N"です。

TA_DMINRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このリモート・サービスに必要なリクエスト・バッファのタイプを(必要に応じてサブタイプも続けて)指定します。場合によっては、リクエスト・バッファの形式も指定します。この属性は、リモート・サービスが要求するバッファとタイプおよび構造が同じバッファをローカル・クライアントが送信する場合は省略できます。TA_DMINRECTYPEを指定しない場合、バッファのタイプは変わりません。

TA_DMOUTRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このリモート・サービスが送信するバッファのタイプを(必要に応じてサブタイプも続けて)指定します。この属性は、厳密なタイプ・チェックに使用します。

TA_DMTPSUTTYPE: string"{INTEGER | PRINTABLESTRING}"

このリモート・サービスのTA_DMREMTPSUT値で実行するエンコーディングのタイプを指定します。"INTEGER"および"PRINTABLESTRING"はASN.1タイプです。デフォルト値は"PRINTABLESTRING"です。

TA_DMREMTPSUT: string[1..64]

このリモート・サービスを提供するリモート・システムのTPサービス・ユーザー・タイトルを識別します。OSI TP実装のユーザーの一部はこの属性が必要です。OS 2200 OLTP-TM2200、OpenTI、A Series Open/OLTP、およびOracle eLink OSI TPの場合は必要ありません。TA_DMTPSUTTYPEの値が"PRINTABLESTRING"である場合、最大長は60文字です。PRINTABLESTRINGのASN.1タイプに準拠する必要があります。TA_DMTPSUTTYPEの値が"INTEGER"である場合の最大長はLONGの値になります。この値は、リモートのTPSUTを定義する前に定義する必要があります。

制限

なし。

 


T_DM_LOCALクラスの定義

概要

T_DM_LOCALクラスは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義します。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは、リモート・ドメインにエクスポートされるローカル・サービスへのアクセス制御、およびリモート・ドメインからインポートされるリモート・サービスへのアクセス制御に使用します。

属性表

表17 DM_MIB(5): T_DM_LOCALクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
"{TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}"
"TDOMAIN"
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
string [1..256](注3)
該当なし
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32,767
T_DOMAINTA_BLOCKTIME (注1)
string
rw-r--r--
string [1..256](注3)
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
"DMTLOG"
long
rw-r--r--
1 <= num <= 2048
100
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32,767
16
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32,767
T_DOMAINTA_MAXGTT (注2)
string
rw-r--r--
"{NONE | APP_PW | DM_PW | DM_USER_PW | CLEAR | SAFE | PRIVATE}"
"NONE"
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
"{ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}"
"ON_DEMAND"
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
0
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
60
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
string
rw-r--r--
string[0..15]
“”
TA_DMTYPE=SNAXの場合に設定可能な属性
long
rw-r--r--
1 <= num <= MAXLONG
1000000
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

注1 T_DOMAINクラスのTA_BLOCKTIMEの現在の値。

注2 T_DOMAINクラスのTA_MAXGTTの現在の値。

注3 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このT_DM_LOCALエントリの名前 - このDomains構成内のT_DM_LOCALおよびT_DM_REMOTEアクセス・ポイント名のスコープ内で一意のユーザー指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの識別子(論理名)です。

TA_DMACCESSPOINTID: string[1..30]

リモート・ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループの識別子です。 この識別子は、すべてのローカルおよびリモート・ドメイン・アクセス・ポイント間でユニークでなければなりません。

TA_DMSRVGROUP: string[1..30]

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを表すドメイン・ゲートウェイ・グループの名前(TUXCONFIGファイルのGROUPSセクションで指定された名前)です。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントとゲートウェイ・サーバー・グループは、1対1の関係です。

TA_DMTYPE: "{TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}"

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのドメインのタイプを指定します。Oracle Tuxedoドメインの場合は"TDOMAIN"、SNAドメインの場合は"SNAX"、OSI TP 1.3ドメインの場合は"OSITP"、OSI TP 4.0以降のドメインの場合は"OSITPX"を指定します。他の属性が存在するかどうかは、この属性の値に依存します。
TA_DMTYPE="OSITPX"の設定は、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでのみサポートされます。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_LOCALオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_LOCALオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。この状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

TA_DMAUDITLOG:string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する監査ログ・ファイルの名前。

TA_DMBLOCKTIME: 0 <= num <= 32,767

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するブロッキング呼出しの最大待ち時間を指定します。この値は、T_DOMAINオブジェクトのSCANUNITパラメータの乗数です。SCANUNIT * TA_BLOCKTIMEの値は、SCANUNIT以上32,768秒未満でなければなりません。この属性を指定しない場合、T_DOMAINオブジェクトに指定したTA_BLOCKTIME属性の値がデフォルト値に設定されます。ブロッキング・タイムアウト状態は、関連するサービス・リクエストが失敗したことを示します。
ドメイン間トランザクションでは、トランザクション期間がTA_DMBLOCKTIME属性の値を超過するとブロッキング・タイムアウト状態が生成されます。 つまり、ドメイン間トランザクションでは、TA_DMBLOCKTIME属性の値がT_SERVICEオブジェクトに指定されたTA_TRANTIMEタイムアウト値未満の場合、またはトランザクションを開始するためのtpbegin()呼出しで渡されたタイムアウト値未満の場合、トランザクションのタイムアウトはTA_DMBLOCKTIME値まで減らされます。 一方、ドメイン内トランザクション(単一のOracle Tuxedoドメイン内で処理されるトランザクション)の場合は、T_DOMAINオブジェクトに指定されたTA_BLOCKTIME属性の値は、ドメイン内トランザクションのタイムアウトに何の影響も与えません。

TA_DMTLOGDEV: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのDomainsトランザクション・ログ(TLOG)を含むデバイス(rawスライス)またはファイル。TLOGは、Oracle TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。信頼性の観点から、デバイス(rawスライス)の使用を推奨します。
この属性を指定しない場合、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループはリクエストをトランザクション・モードで処理できません。同じマシンのローカル・ドメイン・アクセス・ポイント間で同じOracle Tuxedoファイル・システムを共有することはできますが、各ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントはTA_DMTLOGNAMEキーワードで指定された名前のログ(TA_DMTLOGDEV内の表)を保持する必要があります。

TA_DMTLOGNAME: string[1..30]

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のTLOGの名前。 1つのデバイスに複数のTLOGがある場合、各TLOGの名前はユニークでなければなりません。

TA_DMTLOGSIZE: 1 <= num <= 2048

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のTLOGのサイズ(ページ数)。 このサイズは、TA_DMTLOGDEVに指定したデバイスで使用できる領域の数によって制限されます。

TA_DMMAXRAPTRAN: 0 <= num <= 32,767

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの1つのトランザクションに含めることのできるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの最大数。

TA_DMMAXTRAN: 0 <= num <= 32,767

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントで同時に実行できるトランザクションの最大数。 この値は、T_DOMAIN:TA_MAXGTT属性値以上でなければなりません。

TA_DMSECURITY: "{NONE | APP_PW | DM_PW | DM_USER_PW }"

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けるドメイン・ゲートウェイに対して有効なセキュリティのタイプ。 この属性は、次のいずれかに設定する必要があります。

"NONE"

セキュリティは無効になります。

"APP_PW"

この値は、TA_DMTYPE="TDOMAIN"の場合のみ有効です。アプリケーション・パスワードによるセキュリティが有効になります。

"DM_PW"

この値は、TA_DMTYPE="TDOMAIN"または"OSITPX"の場合のみ有効です。ドメイン・パスワードによるセキュリティが有効になります。

"DM_USER_PW"

この値は、TA_DMTYPE="SNAX"の場合のみ有効です。プリンシパル名の変換が有効になります。
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性

TA_DMCONNECTION_POLICY:"{ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}"

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインへの接続を確立するときの条件を指定します。有効な値は、“ON_DEMAND""ON_STARTUP""INCOMING_ONLY"、または"PERSISTENT_DISCONNECT"です。

"ON_DEMAND"

クライアントがリモート・サービスをリクエストしたとき、またはdmadmin(1) connectコマンドが実行されたときにのみ接続が試行されます。TA_DMCONNECTION_POLICY属性のデフォルト設定は"ON_DEMAND"です。"ON_DEMAND"接続ポリシーでは、TA_DMCONNECTION_POLICY属性を明示的に使用できなかった以前のリリースと同じ動作になります。この接続ポリシーでは、再接続は行われません。

"ON_STARTUP"

ドメイン・ゲートウェイはゲートウェイ・サーバーの初期化時にリモート・ドメインへの接続を試行します。リモート・ドメインへの接続が確立された場合にのみ、そのリモート・サービス(ドメイン・ゲートウェイによって公開されたサービス)が公開されます。したがって、リモート・ドメインとの接続が確立されていないと、リモート・サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が60秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、TA_DMRETRY_INTERVAL属性で変更できます。TA_DMMAXRETRY属性も参照してください。

"INCOMING_ONLY"

ドメイン・ゲートウェイは起動時にリモート・ドメインへの接続を試みません。このため、リモート・サービスは最初は中断されています。ドメイン・ゲートウェイは、リモート・ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート・サービスは、ドメイン・ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connectコマンドで管理接続が確立されたときに公開されます。接続ポリシーが"INCOMING_ONLY"の場合、再接続は行われません。

"PERSISTENT_DISCONNECT"

リモート・ドメインからの受信接続を拒否し、ローカル・ドメインがリモート・ドメインへの接続を試行しないことを意味します。それに応じて関連するリモート・サービスは中断します。リモート・サービスは、別の接続ポリシーに手動で変更し、管理接続(dmadmin(1)接続コマンドを使用)が確立するまで利用できます。

TA_DMMAXRETRY: 0 <= num <= MAXLONG

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインへの接続を試行する回数。最小値は0、最大値はMAXLONG (2147483647)です。MAXLONGの場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。接続ポリシーが"ON_STARTUP"の場合、TA_DMMAXRETRYのデフォルト設定はMAXLONGになります。この属性を0に設定すると、自動再接続は行われません。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMMAXRETRY属性は、接続ポリシーが"ON_STARTUP"の場合のみ有効です。

TA_DMRETRY_INTERVAL: 0 <= num <= MAXLONG

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインへの接続を自動的に試行する間隔(単位は秒)。 最小値は0、最大値はMAXLONG (2147483647)です。 デフォルト値は60です。 TA_DMMAXRETRYが0に設定されている場合、TA_DMRETRY_INTERVALは設定できません。
この属性は、TA_DMCONNECTION_POLICY属性が"ON_STARTUP"に設定されている場合にのみ有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性

TA_DMCONNPRINCIPALNAME: string[0..511]

接続プリンシパル名の識別子。これは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイがリモート・ドメインに接続するときに、そのドメイン・ゲートウェイのIDを検証するためのプリンシパル名です。 この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
TA_DMCONNPRINCIPALNAME属性には最大511文字を指定できます(最後のNULL文字を除く)。 この属性を指定しない場合は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMACCESSPOINTID文字列がデフォルト値になります。 デフォルトの認証プラグインで、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMCONNPRINCIPALNAME属性に値を割り当てる場合、その値は、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMACCESSPOINTID属性の値と同じでなければなりません。 これらの値が一致しないと、ローカル・ドメイン・ゲートウェイ・プロセスが起動せず、次のuserlog(3c)メッセージが生成されます。ERROR:クレデンシャルを取得できません。

TA_DMMACHINETYPE: string[0..15]

ドメインをグループ化して、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシンとリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。 この属性は、TDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
TA_DMMACHINETYPEを指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。 TA_DMMACHINETYPEフィールドに設定した値が接続のためのT_DM_LOCALクラスとT_DM_REMOTEクラスで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。 TA_DMMACHINETYPEには、15文字までの任意の文字列値を指定できます。 この値は比較のためだけに使用します。
TA_DMTYPE=SNAXの場合に設定可能な属性

TA_DMBLOB_SHM_SIZE: 1 <= num <= MAXLONG

このSNAXローカル・ドメイン・アクセス・ポイント固有のバイナリ・ラージ・オブジェクトのログ情報を格納するために割り当てられた共有メモリーを指定します。 この属性は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントおよびSNAXタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。

制限

TA_DMLACCESSPOINT属性で指定したローカル・ドメイン・アクセス・ポイントをサポートするドメイン・ゲートウェイ管理(GWADM)サーバーがアクティブである場合、SETを実行してTA_STATEINValidにしたり、TA_DMACCESSPOINTIDTA_DMSRVGROUPTA_DMTYPETA_DMTLOGDEVTA_DMTLOGNAMETA_DMTLOGSIZETA_DMMAXRAPTRANTA_DMMAXTRAN、またはTA_DMMACHINETYPE属性を更新することはできません。

 


T_DM_OSITPクラスの定義

概要

T_DM_OSITPクラスは、特定のローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するOSI TP 1.3プロトコル関連の構成情報を定義します。

属性表

表18 DM_MIB(5): T_DM_OSITPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
string
rw-r--r--
"{XATMI | UDT}"
"XATMI"
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
該当なし
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
該当なし
string
rw-r--r--
string[0..30]
該当なし
short
rw-r--r--
1 <= num <= 32767
4
string
rw-r--r--
"{CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200}"
"CAE"
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - すべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリがプロトコル固有の構成情報を提供するローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。 このフィールドは、ドメイン・アクセス・ポイントのプロトコルに依存しない構成を定義するT_DM_LOCALまたはT_DM_REMOTEエントリで指定したドメイン・アクセス・ポイント名と一致します。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_OSITPオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_OSITPオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。この状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

TA_DMAPT: string[1..78]

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのアプリケーション・プロセス・タイトル(オブジェクト識別子形式)。

TA_DMAEQ: string[1..78]

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのアプリケーション・エンティティ修飾子(整数形式)。

TA_DMNWDEVICE: string[1..78]

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するネットワーク・デバイスを指定します。 この属性は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでは無視されます。

TA_DMACN: "{XATMI | UDT}"

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するアプリケーション・コンテキストの名前。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのアプリケーション・コンテキスト名が存在する場合は、これをリモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのダイアログを確立する際に使用します。存在しない場合は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントからのアプリケーション・コンテキスト名が使用されます。"XATMI"では、X/Open定義のXATMIアプリケーション・サービス要素(ASE)およびエンコーディングを使用するかどうかを選択します。"UDT"では、ISO/IEC 10026-5ユーザー・データ転送のエンコーディングを使用するかどうかを選択します。

TA_DMAPID: 0 <= num <= 32767

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するアプリケーション・プロセスの呼出し識別子を定義する属性(オプション)。

TA_DMAEID: 0 <= num <= 32767

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するアプリケーション・エンティティの呼出し識別子を定義する属性(オプション)。

TA_DMURCH: string[0..30]

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するOSI TPリカバリ・コンテキスト・ハンドルのユーザー部分を指定します。OSI TPリカバリ・コンテキスト・ハンドルは、通信回線またはシステムに障害が発生した後に、OSI TPプロバイダによる分散トランザクションのリカバリ処理で必要になる場合があります。
この属性は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでは無視されます。

TA_DMMAXLISTENINGEP: 0 <= num <= 32767

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する着信用OSI TPダイアログを待機しているエンドポイントの数を指定します。 この属性は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでは無視されます。

TA_DMXATMIENCODING: "{CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200}"

リモート・システムとの通信に使用するXATMIプロトコルのバージョンを指定します。 この属性は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの記述でのみ有効です。 次の値を指定できます。

"CAE" (デフォルト)

"PRELIMINARY" (Unisys MCP OLTPシステムで使用)

"OLTP_TM2200" (Unisys TM 2200システムで使用)

制限

以下の場合は、このクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新するSET操作の実行時には、TA_DMACCESSPOINT属性に指定した特定のローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントが、T_DM_LOCALクラスまたはT_DM_REMOTEクラスに存在している必要があります。ドメイン・アクセス・ポイントが存在しない場合、TA_DMACCESSPOINT属性に対して"not defined"エラーが戻され、操作は失敗します。

 


T_DM_OSITPXクラスの定義

概要

T_DM_OSITPXクラスは、特定のローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するOSI TP 4.0以降のプロトコル関連の構成情報を定義します。 T_DM_OSITPXクラスは、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでのみサポートされます。

属性表

表19 DM_MIB(5): T_DM_OSITPXクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..631]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..66]
該当なし
string
rw-r--r--
"{STARTUP | RUNTIME}"
"STARTUP"
short
rw-r--r--
string[1..10]
“”
short
rw-r--r--
string[1..34]
“”
short
rw-r--r--
string[1..78]
“”
string
rw-r--r--
"{CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200 | NATIVE_A_SERIES}"
"CAE"
short
rw-r--r--
string[1..78]
“”
short
rw-r--r--
"{SECURITY_SUPPORTED}"
“”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリがプロトコル固有の構成情報を提供するローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。 このフィールドは、ドメイン・アクセス・ポイントのプロトコルに依存しない構成を定義するT_DM_LOCALまたはT_DM_REMOTEエントリで指定したドメイン・アクセス・ポイント名と一致します。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_OSITPXオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_OSITPXオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいT_DM_OSITPXオブジェクトを作成します。この状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のT_DM_OSITPXオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
T_DM_OSITPXオブジェクトを削除します。この状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

TA_DMAET: string[1..78]

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのアプリケーション・エンティティ・タイトル。 このアドレスは、OSI TPネットワーク内のすべてのホスト通信においてユニークである必要があり、リモート(OLTP)ノード上のローカルAEタイトルに一致します。
この属性の値には、オブジェクト識別子としてアプリケーション・プロセス・タイトルが含まれます。オブジェクト識別子の後には、"{object identifier},{integer qualifier}"のように、整数値としてアプリケーション・エンティティ修飾子が続きます。 中カッコは構文の一部で、引用符の内側に入れる必要があります。

TA_DMNWADDR: string[1..631]

このアクセス・ポイントで使用するネットワーク・アドレスのセミコロン区切りのリスト。 ネットワーク・アドレスは、TCP/IPネットワークを使用している場合はIPアドレス、そうでない場合はDNS名になります。 ネットワーク・アドレスの形式は次のいずれかになります。
"#.#.#.#:port_number" IPアドレス
"//hostname:port_number" DNS名
"//hostname:port_number;//hostname:port_number; ..." port_number構成要素が指定されていない場合は、デフォルト・ポートの102が使用されます。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの場合、この属性の値には接続リクエストをリスニングするための待機用アドレスを8個までセミコロンで区切って指定できます。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの場合、この属性の値には目的のドメインの優先アドレスを指定し、その後に最大7個の代替アドレスを優先順位の高い順に指定します。代替アドレスは、最初のアドレスが使用できない場合に使用されます。

TA_DMTSEL: string[1..66]

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するトランスポート・サービス・アクセス・ポイントのアドレス。1 - 32のASCII非制御文字(16進数では20から7E)、先頭に0xが付く1 - 32の16進数オクテット、または"NONE" (NULL文字列)のいずれかを指定します。

TA_DMDNRESOLUTION: "{STARTUP | RUNTIME}"

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたドメイン・ゲートウェイ(GWOSITP)用に、TA_DMNWADDR属性で定義したネットワーク・アドレスのDNS名を解決するタイミングを指定します。この属性を"STARTUP" (デフォルト)に設定すると、ゲートウェイの起動時にホスト名が実IPアドレスに解決されます。この属性を"RUNTIME"に設定すると、ゲートウェイの実行時にホスト名が実IPアドレスに解決されます。
この属性は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでは無視されます。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイントのインスタンスに対するGET呼出しでは、この属性はNULL文字列に設定されます。

TA_DMPSEL: string[1..10]

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するプレゼンテーション・サービス・アクセス・ポイントのアドレス。1 - 4のASCII非制御文字(16進数では20から7E)、先頭に0xが付く1 - 4の16進数オクテット、または"NONE" (デフォルト)のいずれかを指定します。

TA_DMSSEL: string[1..34]

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用するセッション・サービス・アクセス・ポイントのアドレス。1 - 16のASCII非制御文字(16進数では20から7E)、先頭に0xが付く1 - 16の16進数オクテット、または"NONE" (デフォルト)のいずれかを指定します。

TA_DMTAILORPATH: string[1..78]

このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのOSI TPスタックの調整に使用する、省略可能なOSI TP調整ファイルのフルパス名を示します。二重引用符が必要です。値を指定しない場合、およびNULL文字列を設定した場合、OSI TPスタックはデフォルトの調整パラメータで実行されます。
この属性は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでは無視されます。

TA_DMXATMIENCODING: "{CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200 | NATIVE_A_SERIES}"

リモート・システムとの通信に使用するXATMIプロトコルのバージョンを指定します。 この属性は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの記述でのみ有効です。 次の値を指定できます。

"CAE" (デフォルト)

"PRELIMINARY" (Unisys MCP OLTPシステムで使用)

"OLTP_TM2200" (Unisys TM 2200システムで使用)

"NATIVE_A_SERIES" (このエンコード・タイプをサポートするUnisys MCP OLTP
                                   システムで使用)

TA_DMEXTENSIONS: string[1..78]

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたリモート・ドメインの操作を制御します。有効な値としては、セミコロン(;)区切りで"ONLINE=N/Y" (デフォルト値はY)とRdomAssocRetry=nnを含めます。nnには、オンライン・リモート・ドメインへの再接続の間隔を秒単位で指定します。RdomAssocRetry調整パラメータが存在する場合は、その値がこの属性のデフォルトになります。RdomAssocRetryが存在せず、nnが指定されていない場合のデフォルト値は60秒です。

TA_DMOPTIONS: "{SECURITY_SUPPORTED}"

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの省略可能なパラメータを示します。"SECURITY_SUPPORTED"は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたリモート・ドメインがOSITPセキュリティの拡張をサポートすることを示します。この属性は下位互換性があり、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの記述でのみ有効です。

制限

以下の場合は、このクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新するSET操作の実行時には、TA_DMACCESSPOINT属性に指定した特定のローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントが、T_DM_LOCALクラスまたはT_DM_REMOTEクラスに存在している必要があります。ドメイン・アクセス・ポイントが存在しない場合、TA_DMACCESSPOINT属性に対して"not defined"エラーが戻され、操作は失敗します。

 


T_DM_PASSWORDクラスの定義

概要

T_DM_PASSWORDクラスは、TDOMAINタイプのアクセス・ポイントを介したドメイン間認証の構成情報を表します。

属性表

表20 DM_MIB(5): T_DM_PASSWORDクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
-w-------
string[1..30]
該当なし
string
-w-------
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV | REC}"
該当なし
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

パスワードを適用するローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

パスワードを適用するリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。

TA_DMLPWD: string[1..30]

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント(TA_DMLACCESSPOINTで識別)とリモート・ドメイン・アクセス・ポイント(TA_DMRACCESSPOINTで識別)の接続を認証するためのローカル・パスワード。

TA_DMRPWD: string[1..30]

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント(TA_DMLACCESSPOINTで識別)とリモート・ドメイン・アクセス・ポイント(TA_DMRACCESSPOINTで識別)の接続を認証するためのリモート・パスワード。

TA_STATE:

GET:"{VALid}"

GET操作は、選択したT_DM_PASSWORDオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid | RECrypt}"

SET操作は、選択したT_DM_PASSWORDオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。
"RECrypt"
暗号化キーを使用してすべてのパスワードを再暗号化します。 T_DM_PASSWORDクラスのすべてのパスワード・インスタンスに適用されます。

制限

ドメイン・ゲートウェイ管理サーバー(GWADM)の実行中は、パスワードを再暗号化(TA_STATEから"RECrypt"SET)することはできません。

 


T_DM_PRINCIPAL_MAPクラスの定義

概要

T_DM_PRINCIPAL_MAPクラスは、タイプSNAXのアクセス・ポイントを介してプリンシパル名を外部プリンシパル名との間でマッピングするための構成情報を表します。

属性表

表21 DM_MIB(5): T_DM_PRINCIPAL_MAPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_DMPRINNAME(r)(k)(*)
string
rw-------
string[1..30]
該当なし
TA_DMRPRINNAME(r)(k)(*)
string
rw-------
string[1..30]
該当なし
string
rw-r-----
"{IN | OUT | BOTH}"
"BOTH"
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

プリンシパル・マッピングを適用するローカル・ドメイン・アクセス・ポイント。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

プリンシパル・マッピングを適用するリモート・ドメイン・アクセス・ポイント。

TA_DMPRINNAME: string[1..30]

プリンシパル・マッピングにおけるローカル・プリンシパル名。

TA_DMRPRINNAME: string[1..30]

プリンシパル・マッピングにおけるリモート・プリンシパル名。

TA_DMDIRECTION: "{IN | OUT | BOTH}"

プリンシパル・マッピングを適用する方向。

"IN"

指定したリモート・ドメイン・アクセス・ポイントとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを経由したOracle TuxedoドメインへのINcomingであることを示します。

"OUT"

指定したローカル・ドメイン・アクセス・ポイントとリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを経由したOracle TuxedoドメインへのOUTgoingであることを示します。

"BOTH"

INcomingとOUTgoingの両方に適用されます。

TA_STATE:

GET:"{VALid}"

GET操作は、選択したT_DM_PRINCIPALエントリの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET:"{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_PRINCIPALエントリの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

制限

Oracle Tuxedoリリース7.1以降では、T_DM_PRINCIPAL_MAPクラスはSNAXドメイン・ゲートウェイ・タイプにのみ適用されます。

 


T_DM_REMOTEクラスの定義

概要

T_DM_REMOTEクラスは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの構成情報を表します。 1つまたは複数のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通してエクスポートされるローカル・リソースは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通してリモート・ドメインにアクセスできます。 同様に、リモート・リソースはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通してリモート・ドメインからインポートされます。

属性表

表22 DM_MIB(5): T_DM_REMOTEクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
"{TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}"
"TDOMAIN"
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
"{LOCAL_RELATIVE | LOCAL_ABSOLUTE | GLOBAL}"
"LOCAL_
RELATIVE"
string
rw-r--r--
-99 <= num <= 100
0または50
TA_DMTYPE=TDOMAIN|OSITPXの場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
"{LOCAL | GLOBAL}"
"LOCAL"
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
string
rwxr--r--
"{LOCAL | GLOBAL}"
"LOCAL"
string
rw-r--r--
string[0..15]
“”
TA_DMTYPE=SNAX|OSITPXの場合に設定可能な属性
string
rw-r--r--
string[1..20]
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このT_DM_REMOTEエントリの名前 - このDomains構成内のT_DM_LOCALおよびT_DM_REMOTEアクセス・ポイント名のスコープ内で一意のユーザー指定のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの識別子(論理名)です。

TA_DMACCESSPOINTID: string[1..30]

リモート・ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているリモート・ドメインの識別子。 この識別子は、すべてのローカルおよびリモート・ドメイン・アクセス・ポイント間でユニークでなければなりません。

TA_DMTYPE: "{TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}"

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのドメインのタイプを指定します。Oracle Tuxedoドメインの場合は"TDOMAIN"、SNAドメインの場合は"SNAX"、OSI TP 1.3ドメインの場合は"OSITP"、OSI TP 4.0以降のドメインの場合は"OSITPX"を指定します。他の属性が存在するかどうかは、この属性の値に依存します。
TA_DMTYPE="OSITPX"の設定は、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでのみサポートされます。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_REMOTEオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_REMOTEオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。

TA_DMPRIORITY_TYPE = "{LOCAL_RELATIVE | LOCAL_ABSOLUTE | GLOBAL}"

TA_DMINPRIORITY = -99 <= num <= 100

TA_DMPRIORITY_TYPEパラメータとTA_DMINPRIORITY属性では、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのメッセージの優先順位に関する処理を指定します。 これらの属性は、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでサポートされます。
TA_DMPRIORITY_TYPE属性の場合、"LOCAL_RELATIVE""LOCAL_ABSOLUTE"はすべてのリモート・ドメイン・タイプに対して有効ですが、GLOBALTDOMAINのリモート・ドメイン・タイプに対してのみ有効です。TA_DMPRIORITY_TYPE属性を設定しない場合、デフォルト値は"LOCAL_RELATIVE"です。 TA_DMPRIORITY_TYPE="LOCAL_RELATIVE"は、tpsprio呼び出しなどによるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのリクエストの優先順位がローカル・ドメインによって使用されないことを意味します。かわりに、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受信するリクエストの優先順位はTA_DMINPRIORITYの値を基準に設定されます。この値は-99 (最低の優先順位) - +99 (最高の優先順位)です。デフォルト値は0です。TA_DMINPRIORITYの設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大100、最小1までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は100です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのリクエストの場合、リクエストに関連付けられている優先順位も一緒にリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに送信されます。 TA_DMPRIORITY_TYPE="LOCAL_ABSOLUTE"は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのリクエストの優先順位がローカル・ドメインによって使用されないことを意味します。かわりに、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受信するリクエストの優先順位はTA_DMINPRIORITYの値を基準に設定されます。この値は1 (最低の優先順位) - 100 (最高の優先順位)です。デフォルト値は50です。TA_DMINPRIORITYの設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大100、最小1までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は100です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのリクエストの場合、リクエストに関連付けられている優先順位も一緒にリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに送信されます。 TA_DMPRIORITY_TYPE="GLOBAL"は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントからのリクエストの優先順位がローカル・ドメインによって調整されることを意味します。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受信するリクエストの優先順位はTA_DMINPRIORITYの値を基準に調整されます。この値は-99 (最低の優先順位) - +99 (最高の優先順位)です。デフォルト値は0です。TA_DMINPRIORITYを設定した場合、受信したリクエストに関連付けられている優先順位はTA_DMINPRIORITYの値に加算され、そのリクエストの優先順位の絶対値が設定されます。TA_DMINPRIORITYを設定しない場合、受信するリクエストの優先順位がそのままローカル・ドメインによって使用されます。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのリクエストの場合、リクエストに関連付けられている優先順位も一緒にリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに送信されます。
TA_DMTYPE=TDOMAIN|OSITPXの場合に設定可能な属性

TA_DMACLPOLICY: {LOCAL | GLOBAL}

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイント用のアクセス制御リスト(ACL)ポリシー。 この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイ、およびOracle Tuxedo 8.0以降が実行されているOSITPXタイプのドメイン・ゲートウェイにのみに適用されます。
LOCALの場合は、リモート・ドメインから受信したサービス・リクエストの資格証明(アイデンティティ)が、ローカル・ドメインによって、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMLOCALPRINCIPALNAME属性で指定されたプリンシパル名に置換されます。 GLOBALの場合、リモート・サービス・リクエストと一緒に受信した資格証明はローカル・ドメインによって置換されません。リモート・サービス・リクエストと一緒に資格証明を受信していない場合、ローカル・ドメインはそのサービス・リクエストをローカル・サービスにそのまま転送します(通常は失敗する)。 この属性を指定しない場合、デフォルト値はLOCALです。 TA_DMACLPOLICY属性は、ローカル・ドメインがリモート・ドメインから受信したサービス・リクエストの資格証明をTA_DMLOCALPRINCIPALNAME属性に指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。TA_DMCREDENTIALPOLICYはこの属性に関連する属性で、ローカル・ドメインがリモート・ドメインにローカル・サービス・リクエストを送信する前にそのリクエストから資格証明を削除するかどうかを制御します。

TA_DMLOCALPRINCIPALNAME: string[0..511]

ローカル・プリンシパル名の識別子(資格証明)を指定します。これは、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMACLPOLICY属性がLOCAL (デフォルト)に設定されている場合、このリモート・ドメインから受け取ったサービス・リクエストに対してローカル・ドメインが割り当てるIDです。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイ、およびOracle Tuxedo 8.0以降が実行されているOSITPXタイプのドメイン・ゲートウェイにのみに適用されます。
TA_DMLOCALPRINCIPALNAME属性には最大511文字を指定できます(最後のNULL文字を除く)。 この属性を指定しないと、ローカル・プリンシパル名はデフォルトでこのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMACCESSPOINTID文字列になります。
TA_DMTYPE=TDOMAINの場合に設定可能な属性

TA_DMCONNPRINCIPALNAME: string[0..511]

接続プリンシパル名の識別子。これは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに接続するこのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのIDを検証するためのプリンシパル名です。 この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
TA_DMCONNPRINCIPALNAME属性には最大511文字を指定できます(最後のNULL文字を除く)。 この属性を指定しない場合は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMACCESSPOINTID文字列がデフォルト値になります。 デフォルトの認証プラグインで、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMCONNPRINCIPALNAME属性に値を割り当てる場合、その値は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTA_DMACCESSPOINTID属性の値と同じでなければなりません。 これらの値が一致しないと、ローカル・ドメイン・ゲートウェイとリモート・ドメイン・ゲートウェイの接続は失敗し、次のuserlog(3c)メッセージが生成されます。ERROR:ドメインdomain_nameの管理用キーを初期化できません。

TA_DMCREDENTIALPOLICY: {LOCAL | GLOBAL}

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの資格証明ポリシー。この属性は、Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
LOCALの場合は、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するローカル・サービス・リクエストから資格証明(アイデンティティ)がローカル・ドメインによって削除されます。GLOBALの場合、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するローカル・サービス・リクエストから資格証明は削除されません。この属性を指定しない場合、デフォルト値はLOCALです。 TA_DMCREDENTIALPOLICY属性は、リモート・ドメインに送信する前にローカル・ドメインがローカル・サービス・リクエストから資格証明を削除するかどうかを指定します。TA_DMACLPOLICY属性は、ローカル・ドメインがリモート・ドメインから受信したサービス・リクエストの資格証明をTA_DMLOCALPRINCIPALNAME属性に指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。

TA_DMMACHINETYPE: string[0..15]

ドメインをグループ化して、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシンとローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。 TA_DMMACHINETYPEを指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。 TA_DMMACHINETYPEフィールドに設定した値が接続のためのT_DM_LOCALクラスとT_DM_REMOTEクラスで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。 TA_DMMACHINETYPEには、15文字までの任意の文字列値を指定できます。 この値は比較のためだけに使用します。
TA_DMTYPE=SNAX|OSITPXの場合に設定可能な属性

TA_DMCODEPAGE: string[1..20]

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通して送信されるリクエストと応答を変換する際に使用するデフォルトの変換表の名前。

制限

このリクエストと同じドメイン・タイプのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントをサポートするドメイン・ゲートウェイ管理サーバー(GWADM)がアクティブのとき、SETを実行してTA_STATEINValidにしたり、TA_DMACCESSPOINTIDTA_DMTYPETA_DMMACHINETYPE、またはTA_DMCODEPAGE属性を更新することはできません。

T_DM_ACLT_DM_IMPORTT_DM_OSITPT_DM_OSITPXT_DM_ROUTING、またはT_DM_TDOMAINクラスのインスタンスによってT_DM_REMOTEクラスのインスタンスが参照される場合、そのインスタンスを削除することはできません。

 


T_DM_RESOURCESクラスの定義

概要

T_DM_RESOURCESクラスは、ドメイン固有の構成情報を表します。

属性表

表23 DM_MIB(5): T_DM_RESOURCESクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMVERSION: string[1..30]

Domains構成に対するユーザー指定の識別子。

制限

なし。

 


T_DM_ROUTINGクラスの定義

概要

T_DM_ROUTINGクラスは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通してリクエストをドメインにルーティングするためのルーティング基準情報を表します。

属性表

表24 DM_MIB(5): T_DM_ROUTINGクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..15]
該当なし
TA_DMBUFTYPE(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string[1..256]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
"{CHAR | SHORT | LONG | FLOAT | DOUBLE | STRING}"
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..4096]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMROUTINGNAME: string[1..15]

ルーティング基準表エントリの名前。Domains構成のT_DM_ROUTINGエントリのスコープ内で一意の識別子です。

TA_DMBUFTYPE: string[1..256]

"type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[,subtype4 . . . ]] . . . ]" このルーティング・エントリで有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプのリスト。最大で32のタイプとサブタイプの組合せを使用できます。タイプは、FMLFML32XMLVIEWVIEW32X_C_TYPE、およびX_COMMONに制限されています。FMLFML32、またはXMLに対してはサブタイプを指定できず、VIEWVIEW32X_C_TYPE、およびX_COMMONではサブタイプを指定する必要があります("*"は使用できません)。サブタイプの名前には、セミコロン(;)、コロン(:)、カンマ(,)、アスタリスク(*)は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアが一意の場合、複数のルーティング・エントリは同じ基準名を持つことができます。単一のルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定される場合、各バッファ・タイプに対するルーティング・フィールドのデータ型は同じでなければなりません。

TA_DMFIELD: string[1..254]

ルーティングが適用されるフィールドの名前。
FML (およびFML32)バッファ・タイプの場合、TA_DMFIELDに指定するFMLフィールド名は、FMLフィールド表で定義されている必要があります。ルーティングを実行する際、フィールド名はFLDTBLDIRおよびFIELDTBLS (FML32の場合はFLDTBLDIR32およびFIELDTBLS32)環境変数を使用して検索されます。 VIEW (およびVIEW32)バッファ・タイプの場合、TA_DMFIELDに指定するVIEWフィールド名は、FML VIEW表で定義されている必要があります。ルーティングを実行する際、フィールド名はVIEWDIRおよびVIEWFILES (VIEW32の場合はVIEWDIR32およびVIEWFILES32)環境変数を使用して検索されます。 バッファを正しいリモート・ドメイン・アクセス・ポイントにルーティングする際は、該当する表を使用してバッファ内のデータ依存型ルーティング・フィールド値を取得します。 XMLバッファ・タイプの場合、TA_DMFIELDには、ルーティング要素のタイプ(または名前)か、ルーティング要素の属性名のいずれかが含まれます。 XMLバッファ・タイプの場合、TA_DMFIELD属性の構文は次のとおりです。 "root_element[/child_element][/child_element]
    [/. . .][/@attribute_name]" 要素は、XMLドキュメントまたはデータ・グラム要素のタイプとして処理されます。索引はサポートされません。したがって、Oracle Tuxedoシステムは、データ依存型ルーティングでXMLバッファを処理する際に、与えられた要素タイプの最初のオカレンスだけを認識します。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する要素の内容を取得するために使用されます。内容はUTF-8でエンコードされた文字列である必要があります。 属性は、定義されている要素のXMLドキュメントまたはデータ・グラム属性として処理されます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する属性値を取得するために使用されます。値はUTF-8でエンコードされた文字列である必要があります。 要素名と属性名の組合せの長さは最大で30文字です。 ルーティング・フィールドの型は、TA_DMFIELDTYPE属性で指定できます。

TA_DMFIELDTYPE: "{CHAR | SHORT | LONG | FLOAT | DOUBLE | STRING}"

TA_DMFIELD属性で指定したルーティング・フィールドの型。 型にはCHARSHORTLONGFLOATDOUBLE、またはSTRINGのいずれか1つを指定できます。 この属性は、TA_DMBUFTYPEXMLの場合に必要です。TA_DMBUFTYPEFMLVIEWX_C_TYPE、またはX_COMMONの場合、この属性には何も指定しません。

TA_DMRANGES: string[1..4096]

TA_DMFIELDルーティング・フィールドの範囲、およびそれに関連付けられたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを指定します。 文字列の形式は、カンマで区切って並べられた範囲とグループ名の組合せです。 範囲とグループ名の組合せの形式は次のとおりです。
"lower[-upper]:raccesspoint" lowerupperは、符号を持つ数値、または一重引用符で囲んだ文字列です。lowerには、upper以下の値を設定する必要があります。文字列値で一重引用符を使用する場合は、引用符の前に円マークを2つ入力します(例: 'O\\'Brien')。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最小値を示すには、MINを使用します。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最大値を示すには、MAXを使用します。したがって、"MIN--5"は-5以下のすべての数を表し、"6-MAX"は6以上のすべての数を表します。 範囲(range)内のメタキャラクタ"*" (ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは1つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。*は最後に指定します。続けて範囲を指定すると無視されます。 数値ルーティング・フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング・フィールドには文字列で範囲を指定する必要があります。 文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short型およびlong型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正の符号または負の符号を付けることができます。Cコンパイラまたはatof(3)で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列(小数点が入ってもよい)、任意のeまたはE、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 raccesspointパラメータは、フィールドが範囲と一致する場合にリクエストのルーティング先となるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを示します。raccesspoint "*"を指定すると、サービスをインポートする任意のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントにリクエストが送られることを示します。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_ROUTINGオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_ROUTINGオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。

制限

T_DM_ROUTINGクラスのインスタンスは、T_DM_IMPORTクラスのインスタンスによって参照されている場合は削除できません。

 


T_DM_RPRINCIPALクラスの定義

概要

T_DM_RPRINCIPALクラスは、リモート・プリンシパル名のパスワード構成情報を表します。

属性表

表25 DM_MIB(5): T_DM_RPRINCIPALクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_DMRPRINNAME(r)(k)(*)
string
rw-------
string[1..30]
該当なし
string
-w-------
string[0..8]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

プリンシパルが適用可能なリモート・ドメイン・アクセス・ポイント。
注意: TA_DMRACCESSPOINTTA_DMRPRINNAMEの組合せは、Domains構成内のTA_DM_RPRINCIPALエントリのスコープ内でユニークでなければなりません。

TA_DMRPRINNAME: string[1..30]

リモート・プリンシパル名。
注意: TA_DMRACCESSPOINTTA_DMRPRINNAMEの組合せは、Domains構成内のTA_DM_RPRINCIPALエントリのスコープ内でユニークでなければなりません。

TA_DMRPRINPASSWD: string[0..8]

TA_DMRACCESSPOINTで識別されるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通して通信するとき、プリンシパル名に対して使用されるリモート・パスワード。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_RPRINCIPALオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_RPRINCIPALオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

制限

Oracle Tuxedoリリース7.1以降では、T_DM_RPRINCIPALクラスはSNAXドメイン・ゲートウェイ・タイプにのみ適用されます。

 


T_DM_SNACRMクラスの定義

概要

T_DM_SNACRMクラスは、指定したローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するSNA-CRM固有の構成を定義します。

属性表

表26 DM_MIB(5): T_DM_SNACRMクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMSNACRM(k)(r)(*)
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMSNACRM: string[1..30]

このT_DM_SNACRMエントリの名前。 TA_DMSNACRMは、このSNA CRMエントリを識別するために使用するDomains構成内のSNA CRMエントリのスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

このSNA CRMとともに使用されるローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_SNACRMオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"
SET操作は、選択したT_DM_SNACRMオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のエントリを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。この状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

TA_DMNWADDR: string[1..78]

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのドメイン・ゲートウェイとSNA CRMの間の通信に使用するネットワーク・アドレスを指定します。

TA_DMNWDEVICE: string[1..78]

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのドメイン・ゲートウェイとSNA CRMの間の通信に使用するネットワーク・デバイスを指定します。

制限

参照するローカル・アクセス・ポイントのドメイン・ゲートウェイ管理(GWADM)サーバーがアクティブのとき、T_DM_SNACRMクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新するSET操作の実行時には、TA_DMLACCESSPOINTで指定するローカル・ドメイン・アクセス・ポイントがT_DM_LOCALクラス内に存在しなければなりません。アクセス・ポイントが存在しない場合、TA_DMLACCESSPOINT属性に対して"not defined"エラーが戻され、操作は失敗します。

 


T_DM_SNALINKクラスの定義

概要

T_DM_SNALINKクラスは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントのSNAX固有の構成情報を表します。

属性表

表27 DM_MIB(5): T_DM_SNALINKクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMSNALINK(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..4]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..4]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..8]
該当なし
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..8]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
"{LOCAL | IDENTIFY | VERIFY | PERSISTENT | MIXIDPE}"
"LOCAL"
string
rw-r--r--
"{AUTO | COLD}"
"AUTO"
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
64
short
r--r--r--
0 <= num <= 2
0
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMSNALINK: string[1..30]

T_DM_SNALINKエントリの名前。 このTA_DMSNALINKエントリを識別するために使用するDomains構成内のSNA LINKエントリのスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMSNASTACK: string[1..30]

このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに到達するために使用されるSNAXスタック・エントリの名前。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリがSNAX構成データを提供するリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前を識別します。

TA_DMLSYSID: string[1..4]

リモート論理ユニット(LU)へのSNAリンクを確立する際に使用するローカルSYSID。

TA_DMRSYSID: string[1..4]

リモートLUへのSNAリンクを確立する際に使用するリモートSYSID。

TA_DMLUNAME矢印記号string[1..8]

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けるLU名を指定します。

TA_DMMINWIN: 0 <= num <= 32767

リモートLUへのwinnerセッションの最小数。

TA_DMMODENAME: string[1..8]

リモートLUへのセッションのセッション特性および名前を指定します。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_SNALINKオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_SNALINKオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。

TA_DMSECTYPE: "{LOCAL | IDENTIFY | VERIFY | PERSISTENT | MIXIDPE}"

リモートLUへのセッションに使用されるSNAセキュリティのタイプを指定します。この属性の有効値は、"LOCAL""IDENTIFY""VERIFY""PERSISTENT"および"MIXIDPE"です。

TA_DMSTARTTYPE: "{AUTO | COLD}"

宛先LUのセッション起動のタイプを指定します。この属性を"COLD"に設定すると、LUがCOLDSTARTで起動されます。"AUTO"に設定すると、SNACRMとドメイン・ゲートウェイによって、LUをCOLDSTARTするかWARMSTARTするかが決まります。

TA_DMMAXSNASESS: 0 <= num <= 32767

リモートLUで確立するセッションの最大数を指定します。

TA_DMMAXSYNCLVL: 0 <= num <= 2

このリモートLUでサポートできる最大のSYNC LEVEL。

制限

ドメイン・ゲートウェイ管理(GWADM)サーバーがアクティブなローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを参照するT_DM_SNACRMクラスのインスタンスをT_DM_SNASTACKクラスのインスタンスが参照している場合、T_DM_SNASTACKクラスのインスタンスを参照するT_DM_SNALINKクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新するSET操作の実行時には、次の条件を満たしている必要があります。

 


T_DM_SNASTACKクラスの定義

概要

T_DM_SNASTACKクラスは、特定のSNA CRMが使用するSNAスタックを定義します。

属性表

表28 DM_MIB(5): T_DM_SNASTACKクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMSNASTACK(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..8]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..8]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..128]
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMSNASTACK: string[1..30]

このT_DM_SNASTACKエントリの名前。 TA_DMSNASTACKは、Domains構成内のT_DM_SNASTACKエントリ名のスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMSNACRM: string[1..30]

このSNAプロトコル・スタック定義を使用するSNA CRMのT_DM_SNACRMエントリを識別します。

TA_DMSTACKTYPE: string[1..30]

使用するプロトコル・スタックを識別します。

TA_DMLUNAME: string[1..8]

このスタック定義を使用して確立するセッションで使用するLU名を指定します。

TA_DMTPNAME: string[1..8]

SNAスタックに関連付けられたTP名を指定します。値"*"を指定すると、すべてのTP名を使用できることを示します。

TA_DMSTACKPARMS: string[1..128]

プロトコル・スタック固有のパラメータを提供します。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_SNASTACKオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_SNASTACKオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストのTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。この状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

制限

ドメイン・ゲートウェイ管理(GWADM)サーバーがアクティブであるローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを参照するT_DM_SNACRMオブジェクトをこのクラスのインスタンスが参照する場合、このクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新するSET操作の実行時には、TA_DMSNACRM属性で指定するSNA CRM名がT_DM_SNACRMクラス内に存在しなければなりません。SNA CRM名が存在しない場合、TA_DMSNACRM属性に対して"not defined"エラーが戻され、操作は失敗します。

 


T_DM_TDOMAINクラスの定義

概要

T_DM_TDOMAINクラスは、ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するTDomain固有の構成を定義します。

属性表

表29 DM_MIB(5): T_DM_TDOMAINクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_DMNWADDR(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string [1..256](注1)
該当なし
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
long
rw-rw-r--
0 <= num <= MAXLONG
MAXLONG
string
rw-------
"{0 | 40 | 56 | 128|256}" (注2)
“0"
string
rw-------
"{0 | 40 | 56 | 128|256}" (注2)
"128"
string
rwxr--r--
"{LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}"
"LOCAL" (注3)
(注5も参照)
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
0
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
60
string
rw-r--r--
"{SSL | LLE}"
"LLE"
long
rwxr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
string
rwxr--r--
"{LOCAL | NO | YES}"
"LOCAL" (注3)
"NO" (注4)
long
rwxr--r--
-1 <= num <= 2147483647
-1 (注3)
0  (注4)
long
rwxr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
string
rw-r--r--
string[1..30]
“*”
short
rw-r--r--
-1 <= num <= 32767
-1
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

注1 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

注2リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

注3リモート・ドメイン・アクセス・ポイント用のデフォルト。

注4ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のデフォルト。

注5ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のTA_DMCONNECTION_POLICYのデフォルト値は、
         T_DM_LOCALクラスで指定したTA_DMCONNECTION_POLICYの値です。

属性のセマンティクス

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリがTDomain固有の構成データを提供するローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名。
Domainsリンク・レベルのフェイルオーバーが使用されている場合、同じTA_DMACCESSPOINT属性値を使用して複数のT_DM_TDOMAINクラス・エントリを定義できます。

TA_DMNWADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

アクセス・ポイントに関連付けられたネットワーク・アドレスを指定します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの場合は、受信する接続をリスニングするためのアドレスを指定します。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの場合は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに接続するために使用する接続先アドレスを指定します。このフィールドの値は、すべてのT_DM_TDOMAINエントリ間で一意でなければなりません。表30には、TCP/IPアドレス形式がリストされています。

表30 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、T_DM_TDOMAINオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATE属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"VALid"
オブジェクトが存在します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_TDOMAINオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"NEW"
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、"INValid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"VALid"になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組合せは"INValid"状態では使用できません。
"INValid"
オブジェクトを削除します。この状態変更は、"VALid"状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は"INValid"になります。

注意: "INValid"リクエストでDM_TDOMAINエントリを削除する場合は、以下の点に注意が必要です。

TA_DMNWDEVICE: string[1..78]

使用するネットワーク・デバイスを指定します。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント・エントリの場合、この属性はリスニングするために使用するデバイスを指定します。 リモート・ドメイン・アクセス・ポイントの場合、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに接続するために使用するデバイスを指定します。

TA_DMCMPLIMIT: 0 <= num <= MAXLONG

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでのみ有効です。 このアクセス・ポイントへのトラフィックを圧縮する際のしきい値メッセージです。

TA_DMMINENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128|256}"

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでのみ有効です。このアクセス・ポイントへの接続を確立する場合、この属性は必要な暗号化の最小レベルを指定します。"0"は暗号化が行われないことを示し、"40""56"、および"128"および"256"は暗号化の長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は"0"です。
値40ビットは、下位互換性を維持するために提供されています。256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。
注意: この属性を変更しても、確立済みの接続には影響しません。

TA_DMMAXENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128|256}"

リモート・ドメイン・アクセス・ポイントでのみ有効です。このアクセス・ポイントへのネットワーク・リンクを確立する場合、この属性は使用可能な暗号化の最大レベルを指定します。"0"は暗号化が行われないことを示し、"40""56"、および"128"および"256"は暗号化の長さをビット単位で指定します。デフォルト値は"128"です。
値40ビットは、下位互換性を維持するために提供されています。256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。
注意: この属性を変更しても、確立済みの接続には影響しません。

TA_DMCONNECTION_POLICY = "{LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}"

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが接続を確立するための条件を指定します。有効な値は、"LOCAL""ON_DEMAND""ON_STARTUP""INCOMING_ONLY"、または"PERSISTENT_DISCONNECT"です。"LOCAL"は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアを実行する場合、TA_DMCONNECTION_POLICY属性はT_DM_TDOMAINクラスでも指定できます。 特定のローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのT_DM_TDOMAINクラスの値は、T_DM_LOCALクラスのグローバル値に優先します。 グローバル接続ポリシーをオーバーライドできるので、リモート・ドメイン単位で接続ポリシーを構成できます。 ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの接続ポリシーを指定しない場合、デフォルトとしてT_DM_LOCALクラスに指定されるグローバル接続ポリシーが使用されます。 T_DM_TDOMAINクラスにグローバル接続ポリシーを指定する場合、T_DM_LOCALクラスにグローバル接続ポリシーを指定しないでください。

"LOCAL"

接続ポリシーが"LOCAL"の場合、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントはT_DM_LOCALクラスに指定されるグローバル接続ポリシーを受け入れます。"LOCAL"は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトの接続ポリシーです。"LOCAL"を除き、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対する接続ポリシーは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する接続ポリシーに優先します。

"ON_DEMAND"

接続ポリシーが"ON_DEMAND"の場合、クライアントがリモート・サービスをリクエストしたとき、またはdmadmin(1) connectコマンドが実行されたときにのみ、TDomainゲートウェイは接続を試行します。接続ポリシーが"ON_DEMAND"の場合、再接続は行われません。

"ON_STARTUP"

接続ポリシーが"ON_STARTUP"の場合、TDomainゲートウェイはゲートウェイ・サーバーの初期化時に接続を試行します。"ON_STARTUP"に設定した場合、リモート・ドメインへの接続が確立された場合にのみそのリモート・サービス(TDomainゲートウェイによって公開されたサービス)が公開されます。つまり、リモート・ドメインとの接続が確立されていないと、リモート・サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が60秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、T_DM_TDOMAINクラスのTA_DMRETRY_INTERVAL属性で変更できます。このクラスのTA_DMMAXRETRY属性も参照してください。

"INCOMING_ONLY"

接続ポリシーが"INCOMING_ONLY"の場合、TDomainゲートウェイは起動時にリモート・ドメインへの接続を試みません。このため、リモート・サービスは最初は中断されています。TDomainゲートウェイは、リモート・ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート・サービスは、ドメイン・ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connectコマンドで管理接続が確立されたときに公開されます。接続ポリシーが"INCOMING_ONLY"の場合、再接続は行われません。

"PERSISTENT_DISCONNECT"

"PERSISTENT_DISCONNECT"接続ポリシーは、リモート・ドメインからの受信時接続を拒否し、ローカル・ドメインがリモート・ドメインへの接続を試行しないことを意味します。それに応じて関連するリモート・サービスは中断します。ローカル・ドメインは、別の接続ポリシーに手動で変更されるまで孤立します。リモート・サービスは、別の接続ポリシーに手動で変更し、管理接続(dmadmin(1)接続コマンドを使用)が確立するまで利用できます。
注意: このポリシーは、リモート・アクセス・ポイントのMIB設定でのみ使用できます。

TA_DMFAILOVERSEQ = -1 <= num <= 32767

BDMCONFIGファイル内のTDomainセッション・レコードに関するフェイルオーバーのシーケンスとプライマリ・レコードを指定またはリクエストします。DM_MIB SETリクエストでTA_DMFAILOVERSEQ値を指定しない場合、または、9.0より前のリリースのTuxedoによるDM_MIB SET TA_DMFAILOVERSEQリクエストである場合、BDMCOMFIGファイル内の出力TDomainセッション・レコードでは、デフォルトのFAILOVERSEQ = -1が使用されます。
FAILOVERSEQ値が最も小さいレコードが、そのTDomainセッションのプライマリ・レコードになります。プライマリ・レコードは1つのTDomainセッションで1つだけです。同じTDomainセッションのその他のレコードはすべてセカンダリ・レコードまたはバックアップ・レコードと呼ばれます。NWADDRNWDEVICE、およびFAILOVERSEQを除いて、プライマリ・レコードは、すべてのTDomainセッション構成のパラメータと属性のソースになります。セカンダリ(バックアップ)レコードで指定されている他のパラメータと属性は無視されます。 選択されたCONNECTION_POLICY属性に基づいて、ローカル・ドメインはTDomainセッションのプライマリ・レコードに接続しようとします。プライマリ・レコードでフェイルオーバーされた場合は、次の順のセカンダリ(バックアップ)レコードに接続しようとします。すべてのセカンダリ・レコードへの接続が失敗した場合は、MAXRETRYに達するまで、RETRY_INTERVALで指定された間隔でプライマリ・レコードの情報を再試行します。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

BDMCONFIGファイル内でTDomainセッション・レコードのDM_LOCALセクションにあるローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを指定またはリクエストします。TA_DMLACCESSPOINTパラメータは、TDomainセッション・ゲートウェイを定義するためにのみ使用され、値としてローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを1つだけ指定できます。
DM_MIB SETリクエストでTA_DMLACCESSPOINT値を指定しない場合、または、9.0より前のリリースのTuxedoによるDM_MIB SET TA_DMLACCESSPOINTリクエストである場合、BDMCOMFIGファイル内の出力TDomainセッション・レコードでは、デフォルトのLACCESPOINT ="*"が使用されます。
注意: DM_MIBでは、TA_DMLACCESSPOINTで正規表現を使用することはできません。

TA_DMMAXRETRY: 0 <= num <= MAXLONG

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが接続を試行する回数。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているときにT_DM_TDOMAINクラスで使用でき、このアクセス・ポイントのTA_DMCONNECTION_POLICY属性が"ON_STARTUP"に設定されている場合に有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMMAXRETRYの最小値は0で、最大値はMAXLONG (2147483647)です。 MAXLONG (デフォルト)の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。

TA_DMRETRY_INTERVAL: 0 <= num <= MAXLONG

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが接続を自動的に試行する間隔。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているときにT_DM_TDOMAINクラスで使用でき、このアクセス・ポイントのTA_DMCONNECTION_POLICY属性が"ON_STARTUP"に設定されている場合に有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMRETRY_INTERVALの最小値は0で、最大値はMAXLONG (2147483647)です。 デフォルト値は60です。 TA_DMMAXRETRYが0に設定されている場合、TA_DMRETRY_INTERVALは設定できません。

TA_DMNW_PROTOCOL = "{LLE | SSL | SSL_ONE_WAY}"

SSL暗号化、LLE暗号化、または一方向SSL暗号化を指定します。デフォルト値は"LLE"です。 SSLでは接続の両側のドメインが相互に認証を行う必要がありますが、SSL_ONE_WAYではその必要はありません。
SSL_ONE_WAYが設定されている場合、SSL接続を受け付けるドメインが、SSL証明書を使用して接続を開始したドメインに対して自身を認証する必要があります。 開始側のドメインは、もう一方のドメインに対して自身を認証する必要はありません。 この値は、CONNECTION_POLICYINCOMING_ONLYに設定されている場合に使用されることを想定しています。受信する接続を受け付けるドメインで、接続するドメインを認証する必要がない場合にのみ設定してください。
注意: TA_DMNW_PROTOCOLが設定されていない場合やLLEに設定されている場合に、TA_DMSSL_RENEGOTIATIONにゼロ以外の値が設定されていると、MIB呼出しによって警告メッセージが出力されますが、リクエストされた値は引き続き設定されています。MIB操作はTAUPDATEDまたはTAOKを返します(その他のエラーが発生しない場合)。

TA_DMSSL_RENEGOTIATION = 0 <= num <= 2147483647

SSL情報の再ネゴシエーションを行う間隔を(秒単位で)指定します。 この値は0以上2,147,483,647以下でなければならず、デフォルト値は0です(再ネゴシエーションは行われない)。
実行中のGWTDOMAINに対するこのパラメータの変更は、次の再ネゴシエーション間隔中に有効になります。
注意: TA_DMNW_PROTOCOLが設定されていない場合やLLEに設定されている場合に、TA_DMSSL_RENEGOTIATIONにゼロ以外の値が設定されていると、MIB呼出しによって警告メッセージが出力されますが、リクエストされた値は引き続き設定されています。MIB操作はTAUPDATEDまたはTAOKを返します(その他のエラーが発生しない場合)。

TA_DMTCPKEEPALIVE = "{LOCAL | NO | YES}"

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのTCPレベル・キープ・アライブを有効にします。有効な値は、"LOCAL""NO"、または"YES"です。"LOCAL"は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
TA_DMTCPKEEPALIVE属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するこの値は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する値に優先します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント値をオーバーライドできるので、リモート・ドメイン単位でTCPレベル・キープ・アライブを構成できます。 "LOCAL"を指定すると、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して定義されているTCPレベル・キープ・アライブ値を受け入れます。"LOCAL"は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのTCPレベル・キープ・アライブ値です。 "NO"を指定すると、このアクセス・ポイントに対するTCPレベル・キープ・アライブが無効になります。"NO"は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのTCPレベル・キープ・アライブ値です。 "YES"を指定すると、このアクセス・ポイントに対するTCPレベル・キープ・アライブが有効になります。接続のTCPレベル・キープ・アライブが有効になった場合、その接続のキープ・アライブ間隔は、オペレーティング・システムのTCPキープ・アライブ・タイマー用に構成されているシステム・レベル値です。この間隔は、TDomainゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイはTCPレベル・キープ・アライブ・リクエスト・メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモートTDomainゲートウェイが正常に動作している場合、リモート・ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカルTDomainゲートウェイは、リクエスト・メッセージを送信してから一定時間内に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたとみなして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 TCPレベル・キープ・アライブを使用すると、Oracle Tuxedoのドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomainゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意: TA_DMTCPKEEPALIVETA_DMKEEPALIVEは、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続を構成できます。

TA_DMKEEPALIVE = -1 <= num <= 2147483647

ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのアプリケーション・レベル・キープ・アライブを制御します。 この値は、-1以上2147483647以下でなければなりません。値 -1は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントにのみ適用されます。
TA_DMKEEPALIVE属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するこの値は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する値に優先します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント値をオーバーライドできるので、リモート・ドメイン単位でアプリケーション・レベル・キープ・アライブを構成できます。 -1を指定すると、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して定義されているアプリケーション・レベル・キープ・アライブ値を受け入れます。-1は、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのアプリケーション・レベル・キープ・アライブ値です。 0を指定すると、このアクセス・ポイントに対するアプリケーション・レベル・キープ・アライブが無効になります。0は、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対するデフォルトのアプリケーション・レベル・キープ・アライブ値です。 1以上2147483647以下の値(単位はミリ秒で、Domainsソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる)を指定すると、このアクセス・ポイントに対するアプリケーション・レベル・キープ・アライブが有効になります。指定した時間は、TDomainゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイはアプリケーション・レベル・キープ・アライブ・リクエスト・メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモートTDomainゲートウェイが正常に動作している場合、リモート・ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカルTDomainゲートウェイは、リクエスト・メッセージを送信してから指定の時間内(TA_DMKEEPALIVEWAITパラメータを参照)に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたとみなして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 アプリケーション・レベル・キープ・アライブを使用すると、Oracle Tuxedoのドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomainゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意: TA_DMKEEPALIVETA_DMTCPKEEPALIVEは、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続を構成できます。

TA_DMKEEPALIVEWAIT = 0 <= num <= 2147483647

このローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているTDomainゲートウェイが送信したキープ・アライブ・メッセージに対する肯定応答を受信するまでの待ち時間を指定します。 この値は、0以上2147483647以下でなければなりません(単位はミリ秒で、Domainsソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる)。 デフォルト値は0です。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているTDOMAINタイプのドメイン・ゲートウェイにのみ適用されます。
このアクセス・ポイントに対するTA_DMKEEPALIVEが0 (キープ・アライブが無効)の場合、TA_DMKEEPALIVEWAITの設定は無効です。 このアクセス・ポイントに対するTA_DMKEEPALIVEを有効にし、TA_DMKEEPALIVEWAITTA_DMKEEPALIVEより大きい値に設定した場合、ローカルTDomainゲートウェイはTA_DMKEEPALIVEWAITタイマーが期限切れになるまでに複数のアプリケーション・レベル・キープ・アライブ・メッセージを送信します。このような設定の組合せも可能です。 このアクセス・ポイントに対するTA_DMKEEPALIVEを有効にし、TA_DMKEEPALIVEWAITを0に設定した場合、送信されたキープ・アライブ・メッセージに対する肯定応答は意味を持ちません。こうした肯定応答は、TDomainゲートウェイによってすべて無視されます。ゲートウェイは、TA_DMKEEPALIVEタイマーがタイムアウトするたびにキープ・アライブ・メッセージを送信します。この設定の組合せは、ファイアウォールを介したアイドル接続を保持するために使用します。

制限

以下の場合は、このクラスのインスタンスを削除したり、このクラスのインスタンスのTA_DMNWDEVICE属性を更新したりすることはできません。

 


T_DM_TRANSACTIONクラスの定義

概要

T_DM_TRANSACTIONクラスは、複数のドメインにまたがるトランザクションに関する実行時情報を表します。 このオブジェクトを使用すると、トランザクションに関与しているリモート・ドメイン・アクセス・ポイント、親ドメイン・アクセス・ポイント、トランザクション状態、およびその他の情報を検索できます。

GET操作では、特定のトランザクションを選択するために、TA_DMTPTRANIDTA_DMTXACCESSPOINT、およびTA_DMTXNETTRANID属性を指定できます。

属性表

表31 DM_MIB(5): T_DM_TRANSACTIONクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
TA_STATE(r)(k)
string
rwxr-xr--
GET: "{ABD | ABY | ACT | COM | DEC | DON | HAB | HCO | HEU | REA | UNK}"
SET: "INV"
該当なし

該当なし
string
r--r--r--
string[1..30]
該当なし
string
r--r--r--
string[1..78]
該当なし
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_DMBRANCHINDEX
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
ブランチごとの属性
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
string
r--r--r--
string[1..30]
該当なし
string
r--r--r--
string[1..78]
該当なし
string
r--r--r--
GET: "{ABD | ABY | ACT | COM | DEC | DON | HAB | HCO | HHZ | HMI | REA | UNK}"
該当なし
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー・フィールドです。
(*) - クラスでのすべてのSET操作で必須のキー・フィールドです。

属性のセマンティクス

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

トランザクションが関連付けられたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。 このフィールドはGET操作では必須です。 SET操作では、TA_DMLACCESSPOINTを指定する必要があります。

TA_DMTPTRANID: string[1..78]

tpsuspend(3c)から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。 等号比較の場合を除き、ユーザーはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_STATE:

GET: "{ABorteD | ABortonlY | ACTive | COMcalled | DECided | DONe | HABort | HCOmmit | HEUristic | REAdy | UNKnown}"

GET操作は、T_DM_TRANSACTIONオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

"ABorteD"
トランザクションはロールバックされています。
"ABortonlY"
トランザクションはロールバックされるものと識別されています。
"ACTive"
トランザクションはアクティブです。
"COMcalled"
トランザクションはコミットの第1フェーズを開始しました。
"DECided"
トランザクションはコミットの第2フェーズを開始しました。
"DONe"
トランザクションはコミットの第2フェーズを完了しました。
"HABort"
このトランザクションはヒューリスティックにロールバックされました。
"HCOmmit"
このトランザクションはヒューリスティックにコミットされました。
"HEUristic"
トランザクションのコミットまたはロールバックはヒューリスティックに完了しました。 ブランチ状態によって、どのブランチがヒューリスティックに完了したかが分かります。
"REAdy"
このトランザクションでは、2フェーズ・コミットの第1フェーズが完了しています。 すべての参加グループおよびリモート・ドメインはコミットの第1フェーズを完了し、コミット可能な状態です。
"UNKnown"
トランザクションの状態を判別できませんでした。

SET:"{INValid}"

SET操作は、選択したT_DM_TRANSACTIONオブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

"INValid"
指定したトランザクション・オブジェクトを破棄します。状態の変更は、"HCOmmit""HABort"、および"HEUristic"状態でのみ可能です。TA_DMTPTRANID属性値を指定しない場合は、指定したローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのすべてのヒューリスティック・トランザクション・ログ・レコードが破棄されます。

TA_DMTXACCESSPOINT: string[1..30]

トランザクションがリモート・ドメインから開始された場合、TA_DMTXACCESSPOINTはトランザクションの開始に使用したリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前です。 トランザクションがこのドメイン内から開始された場合、TA_DMTXACCESSPOINTはローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの名前です。

TA_DMTXNETTRANID: string[1..78]

トランザクションがリモート・ドメインから開始された場合、TA_DMTXNETTRANIDはトランザクションの開始に使用したリモート・ドメイン・アクセス・ポイントから受け取った外部トランザクション識別子です。 トランザクションがこのドメイン内で開始された場合、TA_DMTXNETTRANIDTA_DMTPTRANID属性と同じ値になります。
注意: この属性は、Oracle Tuxedoリリース7.1以降を実行するゲートウェイでのみ使用できます。それ以前のリリースのOracle Tuxedoシステムを実行するゲートウェイではNULL文字列""に設定されます。

TA_DMBRANCHCOUNT: 0 <= num

トランザクションに関与するリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対するブランチ数。 ブランチ情報を使用できないドメイン・ゲートウェイの場合、この値はゼロになります。

TA_DMBRANCHINDEX: 0 <= num

このオブジェクトに対応する最初のブランチ固有の属性値(TA_DMBRANCHNOTA_DMRACCESSPOINTTA_DMNETTRANID、およびTA_DMBRANCHSTATE)の索引。
ブランチごとの属性

TA_DMBRANCHNO: 0 <= num

参加ブランチのブランチ番号(ゼロから始まる)。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

このブランチのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの名前。

TA_DMNETTRANID: string[1..78]

このブランチのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントで使用する外部トランザクション識別子。 ドメイン・ゲートウェイのタイプによっては、この情報が返されないことがあります。その場合、この属性は空文字列に設定されます。 たとえばTdomainsでは、リモート・ドメイン・アクセス・ポイントへのブランチにTA_DMTPTRANIDのローカル・トランザクション識別子を使用し、この値を空文字列に設定します。

TA_DMBRANCHSTATE:

GET: "{ABD | ABY | ACT | COM | DEC | DON | HAB | HCO | HHZ | HMI | REA | UNK}"

GET操作は、トランザクション・ブランチの実行時情報を検索します(特定のドメイン・ゲートウェイ・タイプで可能な場合)。

"ABorteD"
トランザクション・ブランチはロールバックされています。
"ABortonlY"
トランザクション・ブランチはロールバックされるものと識別されています。
"ACTive"
トランザクション・ブランチはアクティブです。
"COMcalled"
トランザクション・ブランチはコミットの第1フェーズを開始しました。
"DECided"
トランザクション・ブランチはコミットの第2フェーズを開始しました。
"DONe"
トランザクション・ブランチはコミットの第2フェーズを完了しました。
"HABort"
このトランザクションはヒューリスティックにロールバックされました。
"HCOmmit"
このトランザクションはヒューリスティックにコミットされました。
"Heuristic HaZard"
トランザクション・ブランチの通信は失敗しました。ロールバックが正常終了したかどうかは不明です。
"Heuristic MIxed"
トランザクション・ブランチのコミットまたはロールバックは完了しました。リモート・ドメインからのレポートによれば、コミットまたはロールバックに使用したリソースの一部の状態がトランザクションの結果と一致していません。
"REAdy"
このトランザクションでは、2フェーズ・コミットの第1フェーズが完了しています。 すべての参加グループおよびリモート・ドメインはコミットの第1フェーズを完了し、コミット可能な状態です。
"UNKnown"
トランザクションの状態を判別できませんでした。

注意: この属性は、Oracle Tuxedoリリース7.1以降を実行するゲートウェイでのみ使用できます。それ以前のリリースのOracle Tuxedoシステムを実行するゲートウェイでは"UNKnown"に設定されます。

制限

このオブジェクトは、管理者が明示的に作成するのではなく、マルチドメイン・トランザクションの開始時に生成されます。このオブジェクトに対して管理者が実行できるのは、状態を"INValid"に設定して、ヒューリスティック・トランザクション・ログ・レコードを破棄することだけです。その他の属性を設定することはできません。トランザクション状態を"INValid"に設定した場合、戻されるバッファの状態は、ヒューリスティック・トランザクション・ログ・レコードが破棄される前のトランザクション状態であり、破棄後の状態ではありません。

GETおよびSET操作では、TA_DMLACCESSPOINT属性に特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを指定する必要があります。

GET操作やSET操作の実行時には、TA_DMLACCESSPOINT属性で識別されるローカル・アクセス・ポイントのドメイン・ゲートウェイ管理(GWADM)サーバーがアクティブでなければなりません。アクティブでない場合は"not defined"エラーが戻されます。

 


DM_MIB(5)に関する追加情報

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h
${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)「FML関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


EVENTS(5)

名前

EVENTS - システム生成イベントのリスト

説明

システム・イベント・モニター機能は、システム・オペレータが把握する必要のある定義済みイベント(主に異常終了)を検出して通知する機能です。 各イベント・レポートはFML32バッファです。このバッファには、イベントについて記述した共通フィールドと、そのイベントに関連のあるオブジェクトついて記述したその他のフィールドが含まれます。

Oracle Tuxedoシステムは、システムの容量を定期的に確認します。リソースが枯渇しかけているか容量いっぱいに近いことが判明すると、WARNまたはERRORシステム・イベントをポストします。これらのイベントは、その条件が解消されるまでポストされ続けます。

このリファレンス・ページでは、共通のイベント通知フィールドを最初に定義してから、現在のOracle Tuxedoリリースで検出されたすべてのシステム・イベントをリストします。システム・イベント名はドット(.)で始まります。

制限

イベントの通知は、現時点ではTM_MIB(5)で定義されるクラスとDM_MIB(5)で定義されるT_DM_CONNECTIONクラスに限定されています。 イベントの通知では、MIB情報ベースを使用します。「ローカル属性」の定義および可用性については、MIB(5)およびTM_MIB(5)を参照してください。また、ローカル属性が使用できるかどうかは、アプリケーションのネットワーク内での通信状態によって異なる点に注意してください。

条件がごく短時間しか存在しない場合、システム容量の限界に関するイベント(たとえば、.SysMachineFullMaxgtt)は通知されないことがあります。

共通のイベント通知フィールド

TA_OPERATION: string

このバッファがイベント通知バッファであることを示すリテラル文字列EVT

TA_EVENT_NAME: string

このイベントを特定するための文字列。 システムが生成したイベントはすべて.Sysで始まります。

TA_EVENT_SEVERITY: string

イベントの重要度を示す文字列ERRORWARN、またはINFO

TA_EVENT_LMID: string

イベントが検出されたマシンを示す文字列。

TA_EVENT_TIME: long

イベントを検出したマシンのクロックに基づくイベント検出時間(秒)を示すlong型整数。

TA_EVENT_USEC: long

イベントを検出したマシンのクロックに基づくイベント検出時間(マイクロ秒)を示すlong型整数。 この値の単位は常にマイクロ秒ですが、時間の実際の解像度は、使用しているオペレーティング・システムやハードウェアによって異なります。

TA_EVENT_DESCRIPTION: string

イベントがまとめられた1行の文字列。

TA_CLASS: string

イベントに関連のあるオブジェクトのクラス。 TA_CLASSに応じて、このクラスのオブジェクトに固有の追加フィールドをイベント通知バッファに含めるかどうかが決まります。

TA_ULOGCAT: string

メッセージがメッセージ・カタログから生成された場合は、そのカタログの名前。

TA_ULOGMSGNUM: num

メッセージがカタログから生成された場合は、そのカタログのメッセージ番号。

イベント・リスト

T_ACLPERM イベント・リスト

.SysAclPerm

INFO: .SysACLPerm:システムACLパーミッションの変更

T_DOMAINイベント・リスト

.SysResourceConfig

INFO: .SysResourceConfig:システム構成の変更

.SysLicenseInfo

INFO: .SysLicenseInfo: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の100%に達しました。DBBL/BBLロックアウトが取り消されました。
      .SysLicenseInfo: Tuxedoシステム・バイナリ契約       ユーザー数の90%に達しました。       .SysLicenseInfo: Tuxedoシステム・バイナリ契約       ユーザー数の90%に達しました。DBBL/BBLロックアウトがキャンセルされました。       .SysLicenseInfo: Tuxedoシステム・バイナリ契約       ユーザー数の90%未満になりました。DBBL/BBLロックアウトがキャンセルされました。

SysLicenseWarn

WARN: .SysLicenseWarn: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の100%に達しました。

SysLicenseError

ERROR: .SysLicenseError: Tuxedoシステム・バイナリ契約        ユーザー数の110%を超えました。
        DBBL/BBLのロックアウトが発生し、アプリケーションに新しいクライアントを参加させることができなくなります。
.SysLicenseError: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の110%を超えました。%hour時間%minutes分%seconds秒が経過すると、DBBL/BBLのロックアウトが発生します。

T_DM_CONNECTIONイベント・リスト

.SysConnectionSuccess

INFO: .SysConnectionSuccess: %TA_DMLACCESSPOINTおよび%TA_DMRACCESSPOINT間の接続に成功しました。

.SysConnectionConfig

INFO: .SysConnectionConfig: %TA_DMLACCESSPOINTおよび%TA_DMRACCESSPOINT間の接続の構成を変更

.SysConnectionDropped

INFO: .SysConnectionDropped: %TA_DMLACCESSPOINTおよび%TA_DMRACCESSPOINT間の接続が切れました。

.SysConnectionFailed

INFO: .SysConnectionFailed: %TA_DMLACCESSPOINTおよび%TA_DMRACCESSPOINT間の接続に失敗しました。

T_GROUPイベント・リスト

.SysGroupState

INFO: .SysGroupState:システム構成の変更

T_MACHINEイベント・リスト

.SysMachineBroadcast

WARN: .SysMachineBroadcast: %TA_LMIDブロードキャスト配送エラー。

.SysMachineConfig

INFO: .SysMachineConfig: %TA_LMID構成の変更

.SysMachineFullMaxaccessers

WARN: .SysMachineFullMaxaccessers: %TA_LMID制限の限界です。

.SysMachineFullMaxconv

WARN: .SysMachineFullMaxconv: %TA_LMID制限の限界です。

.SysMachineFullMaxgtt

WARN: .SysMachineFullMaxgtt: %TA_LMID制限の限界です。

.SysMachineFullMaxwsclients

WARN: .SysMachineFullMaxwsclients: %TA_LMID制限の限界です。

.SysMachineMsgq

WARN: .SysMachineMsgq: %TA_LMIDメッセージ・キューのブロッキング。

.SysMachinePartitioned

ERROR: .SysMachinePartitioned: %TA_LMIDが分割されました。

.SysMachineSlow

WARN: .SysMachineSlow: %TA_LMIDからDBBLへの応答が長時間を要しています。

.SysMachineState

INFO: .SysMachineState: %TA_LMIDの状態が%TA_STATEに変わります。

.SysMachinePartitioned

ERROR: .SysMachinePartitioned: %TA_LMIDが分割解除されました。

T_BRIDGEイベント・リスト

.SysNetworkConfig

INFO: .SysNetworkConfig: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1]の構成が変更します。

.SysNetworkDropped

ERROR: .SysNetworkDropped: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1]接続が切れました。

.SysNetworkFailure

ERROR: .SysNetworkFailure: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1]接続できません。

.SysNetworkFlow

WARN: .SysNetworkFlow: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1]フロー制御

.SysNetworkState

INFO: .SysNetworkState: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1]の状態が%TA_STATEに変わります。

T_SERVERイベント・リスト

.SysServerCleaning

ERROR: .SysServerCleaning: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーをクリーニングします。

.SysServerConfig

INFO: .SysServerConfig: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDの構成が変更されました。

.SysServerDied

ERROR: .SysServerDied: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーが停止しました。

.SysServerInit

ERROR: .SysServerInit: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーを初期化できません。

.SysServerMaxgen

ERROR: .SysServerMaxgen: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーがMAXGEN LIMITを超えました。

.SysServerRestarting

ERROR: .SysServerRestarting: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーを再起動します。

.SysServerState

INFO: .SysServerState: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDの状態が%TA_STATEに変わります。

.SysServerTpexit

ERROR: .SysServerTpexit: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーがTPEXITをリクエストしました。

T_SERVICEイベント・リスト

.SysServiceTimeout

ERROR: .SysServiceTimeout: %TA_SERVERNAME、グループ%TA_SRVGRP、id %TA_SRVIDのサーバーが、サービス・タイムアウトのため強制終了しました。

T_CLIENTイベント・リスト

.SysClientConfig

INFO: .SysClientConfig:ユーザー%TA_USRNAME (%TA_LMID上)の構成が変更されました。

.SysClientDied

WARN: .SysClientDied:ユーザー%TA_USRNAME (%TA_LMID上)のクライアントが停止しました。

.SysClientSecurity

WARN: .SysClientSecurity:ユーザー%TA_USRNAME (%TA_LMID上)を認証できません。

.SysClientState

INFO: .SysClientState:ユーザー%TA_USRNAME (%TA_LMID上)の状態が%TA_STATEに変わります。

T_TRANSACTIONイベント・リスト

.SysTransactionHeuristicAbort

ERROR: .SysTransactionHeuristicAbort:トランザクション%TA_GTRID (グループ%TA_GRPNO内)

.SysTransactionHeuristicCommit

ERROR: .SysTransactionHeuristicCommit:トランザクション%TA_GTRID (グループ%TA_GRPNO内)

T_EVENTイベント・リスト

.SysEventDelivery

ERROR: .SysEventDelivery: %TA_LMID上でシステム・イベント・モニター配信の障害がありました。

.SysEventFailure

ERROR: .SysEventFailure: %TA_LMID上でシステム・イベント・モニター・サブシステムの障害がありました。

ファイル

${TUXDIR}/udataobj/evt_mib

関連項目

MIB(5)TM_MIB(5)DM_MIB(5)

 


EVENT_MIB(5)

名前

EVENT_MIB - イベント・ブローカの管理情報ベース

概要

#include <tpadm.h>
#include <fml32.h>
#include <evt_mib.h>

説明

Oracle Tuxedoイベント・ブローカMIBは、イベント・ブローカで管理できるクラスの集合を定義します。

管理リクエストのフォーマットと管理応答の解釈を行うには、EVENT_MIB(5)を共通MIBリファレンス・ページMIB(5)と一緒に使用します。コンポーネントMIBのリファレンス・ページを使用し、MIB(5)の説明に従ってフォーマットしたリクエストを使用すると、アクティブなアプリケーションの既存のATMIインタフェースの1つを通じて管理サービスをリクエストできます。EVENT_MIB(5)のすべてのクラス定義の追加情報については、「EVENT_MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。

EVENT_MIBは、次のクラスで構成されています。

表32 EVENT_MIBクラス
[Class Name]
属性
非請求通知をトリガーするサブスクリプション
システム・コマンドをトリガーするサブスクリプション
キュー・ベースの通知のサブスクリプション
サーバー・ベースの通知のサブスクリプション
userlogメッセージを書き込むためのサブスクリプション

これらのクラスの各オブジェクトは、単一のサブスクリプション・リクエストを表します。

各クラスのパターン表現TA_EVENT_EXPRにより、SYSTEM EVENTリクエストを照会するかUSER EVENTリクエストを照会するが決まります。この決定は次のように行われます。

FML32フィールド表

このリファレンス・ページで説明する属性のフィールド表は、Oracle Tuxedoシステム・ソフトウェアのルート・ディレクトリからの相対パスで指定されるudataobj/evt_mibファイルにあります。${TUXDIR}/udataobjディレクトリは、FLDTBLDIR32環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド表名evt_mibは、FIELDTBLS32環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

 


T_EVENT_CLIENTクラスの定義

概要

T_EVENT_CLIENTクラスは、クライアント・ベースの通知用にイベント・ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。

イベントが検出されると、そのイベントと各T_EVENT_CLIENTオブジェクトを比較します。 そのイベント名がTA_EVENT_EXPR内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則がTRUEである場合、イベント・バッファは指定されたクライアントの非請求メッセージの処理ルーチンに送られます。

属性表

表33 T_EVENT_CLIENTクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
該当なし
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-xR-xR-x
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
該当なし
該当なし
TA_CLIENTID(r) (*)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
(k) - オブジェクトを検索するためのキー・フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5)を参照してください。

属性のセマンティクス

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント・パターン表現。 この表現(正規表現形式)により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント・フィルタ表現。 この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。 この表現はTRUEと評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ(carray)形式のイベント・フィルタ表現。 TA_EVENT_FILTERと同じですが、任意のバイナリ・データを含むことができます。 TA_EVENT_FILTERまたはTA_EVENT_FILTER_BINARYのどちらか1つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET操作は、一致したT_EVENT_CLIENTオブジェクトの構成情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、T_EVENT_CLIENTオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
T_EVENT_CLIENTオブジェクトを作成します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
“INValid"
T_EVENT_CLIENTオブジェクトを削除します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_CLIENTID: string[1..78]

一致するイベントが検出されると、このクライアントに非請求メッセージを送信します。

 


T_EVENT_COMMANDクラスの定義

概要

T_EVENT_COMMANDクラスは、システム・コマンドの実行をトリガーするイベント・ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。 イベントが検出されると、そのイベントと各T_EVENT_COMMANDオブジェクトを比較します。 そのイベント名がTA_EVENT_EXPR内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則がTRUEである場合、イベント・バッファはフォーマットされてシステムのコマンド・インタープリタに渡されます。

属性表

表34 T_EVENT_COMMANDクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--------
R--------
R--------
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-x------
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
該当なし
該当なし
TA_COMMAND(r) (*)
string
R--------
string[1..255]
該当なし
(k) - オブジェクトを検索するためのキー・フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5)を参照してください。

属性のセマンティクス

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント・パターン表現。 この表現(正規表現形式)により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント・フィルタ表現。 この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。 この表現はTRUEと評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ(carray)形式のイベント・フィルタ表現。 TA_EVENT_FILTERと同じですが、任意のバイナリ・データを含むことができます。 TA_EVENT_FILTERまたはTA_EVENT_FILTER_BINARYのどちらか1つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET操作は、一致したT_EVENT_COMMANDオブジェクトの構成情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、T_EVENT_COMMANDオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
T_EVENT_COMMANDオブジェクトを作成します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
“INValid"
T_EVENT_COMMANDオブジェクトを削除します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_COMMAND: string[1..255]

このオブジェクトと一致するイベントが検出されると、このシステム・コマンドを実行します。 このコマンドは、UNIXシステム・プラットフォームではsystem(3)を使用してバックグラウンドで実行されます。

 


T_EVENT_QUEUEクラスの定義

概要

T_EVENT_QUEUEクラスは、キュー・ベースの通知用にイベント・ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。 イベントが検出されると、そのイベントと各T_EVENT_QUEUEオブジェクトを比較します。 そのイベント名がTA_EVENT_EXPR内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則がTRUEである場合、イベント・バッファは指定された信頼性の高いキューに格納されます。

属性表

表35 T_EVENT_QUEUEクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--------
R-x------
R-x------
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-x------
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
該当なし
該当なし
TA_QSPACE(r) (*)
TA_QNAME(r) (*)
TA_QCTL_QTOP
TA_QCTL_BEFOREMSGID
TA_QCTL_QTIME_ABS
TA_QCTL_QTIME_REL
TA_QCTL_DEQ_TIME
TA_QCTL_PRIORITY
TA_QCTL_MSGID
TA_QCTL_CORRID(k)
TA_QCTL_REPLYQUEUE
TA_QCTL_FAILUREQUEUE
string
string
short
short
short
short
short
short
string
string
string
string
R--------
R--------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
string[1..15]
string[1..127]
short
short
short
short
short
short
string[1..31]
string[1..31]
string[1..127]
string[1..127]
該当なし
該当なし
0
0
0
0
0
0
なし
なし
なし
なし
TA_EVENT_PERSIST
TA_EVENT_TRAN
short
short
R-x------
R-x------
short
short
0
0
(k) - オブジェクトを検索するためのキー・フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5)を参照してください。

属性のセマンティクス

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント・パターン表現。 この表現(正規表現形式)により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント・フィルタ表現。 この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。 この表現はTRUEと評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ(carray)形式のイベント・フィルタ表現。 TA_EVENT_FILTERと同じですが、任意のバイナリ・データを含むことができます。 TA_EVENT_FILTERまたはTA_EVENT_FILTER_BINARYのどちらか1つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET操作は、一致したT_EVENT_QUEUEオブジェクトの構成情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、T_EVENT_QUEUEオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
T_EVENT_QUEUEオブジェクトを作成します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
“INValid"
T_EVENT_QUEUEオブジェクトを削除します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_QSPACE: string[1..15]

一致するイベントが検出されると、通知メッセージをこのキュー・スペースの信頼性のあるキューに登録します。

TA_QNAME: string[1..127]

一致するイベントが検出されると、通知メッセージをこの信頼性のあるキューに登録します。

TA_QCTL_QTOP: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。これにより、/Qサブシステム経由で通知がリクエストされ、メッセージがキューの先頭に登録されます。

TA_QCTL_BEFOREMSGID: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。これにより、/Qサブシステム経由で通知がリクエストされ、メッセージが指定されたメッセージの前のキューに登録されます。

TA_QCTL_QTIME_ABS: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。これにより、/Qサブシステム経由で通知がリクエストされ、メッセージが指定した時間に処理されます。

TA_QCTL_QTIME_REL: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。これにより、/Qサブシステム経由で通知がリクエストされ、キューからの取出し時からの相対時間にメッセージが処理されます。

TA_QCTL_DEQ_TIME: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_PRIORITY: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_MSGID: string[1..31]

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_CORRID: string[1..31]

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_REPLYQUEUE: string[1..127]

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_FAILUREQUEUE: string[1..127]

この値は、tpenqueue()TPQCTL制御構造体に渡されます(値が設定されている場合のみ)。

TA_EVENT_PERSIST: short

ゼロ以外の値が設定されている場合は、指定したキューが使用できなくなっていても、このサブスクリプションはキャンセルされません。

TA_EVENT_TRAN: short

ゼロ以外の値が設定されており、クライアントのtppost()呼出しがトランザクションに関与している場合、クライアントのトランザクションにtpenqueue()呼出しを含めます。

 


T_EVENT_SERVICEクラスの定義

概要

T_EVENT_SERVICEクラスは、サービス・ベースの通知用にイベント・ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。 イベントが検出されると、そのイベントと各T_EVENT_SERVICEオブジェクトを比較します。 そのイベント名がTA_EVENT_EXPR内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則がTRUEである場合、イベント・バッファは指定されたOracle Tuxedoサービス・ルーチンに送られます。

属性表

表36 T_EVENT_SERVICEクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
string[1. .255]
string[1. .255]
carray[1. .64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-xR-xR-x
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
該当なし
該当なし
TA_SERVICENAME(r) (*)
string
R--R--R--
string[1..127]
該当なし
TA_EVENT_PERSIST
TA_EVENT_TRAN
short
short
R-xR-xR-x
R-xR-xR-x
short
short
0
0
(k) - オブジェクトを検索するためのキー・フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5)を参照してください。

属性のセマンティクス

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント・パターン表現。 この表現(正規表現形式)により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント・フィルタ表現。 この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。 この表現はTRUEと評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ(carray)形式のイベント・フィルタ表現。 TA_EVENT_FILTERと同じですが、任意のバイナリ・データを含むことができます。 TA_EVENT_FILTERまたはTA_EVENT_FILTER_BINARYのどちらか1つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET操作は、一致したT_EVENT_SERVICEオブジェクトの構成情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、T_EVENT_SERVICEオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
T_EVENT_SERVICEオブジェクトを作成します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
“INValid"
T_EVENT_SERVICEオブジェクトを削除します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_SERVICENAME: string[1..127]

一致するイベントが検出されると、このOracle Tuxedoサービスが呼び出されます。

TA_EVENT_PERSIST: short

ゼロ以外の値が設定されている場合は、TA_SERVICENAMEサービスが使用できなくなっていても、このサブスクリプションはキャンセルされません。

TA_EVENT_TRAN: short

ゼロ以外の値が設定されており、クライアントのtppost()呼出しがトランザクションに関与している場合、クライアントのトランザクションにTA_SERVICENAMEサービス呼出しを含めます。

 


T_EVENT_USERLOGクラスの定義

概要

T_EVENT_USERLOGクラスは、システムuserlog(3c)メッセージを書き込むためにイベント・ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。 イベントが検出されると、そのイベントと各T_EVENT_USERLOGオブジェクトを比較します。 そのイベント名がTA_EVENT_EXPR内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則がTRUEである場合、イベント・バッファはフォーマットされてOracle Tuxedo userlog(3c)関数に渡されます。

属性表

表37 T_EVENT_USERLOGクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--R-----
R--R-----
R--R-----
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-xR-x---
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
該当なし
該当なし
TA_USERLOG(r)
string
R--R-----
string[1..255]
該当なし
(k) - オブジェクトを検索するためのキー・フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド

パーミッションについては、MIB(5)を参照してください。

属性のセマンティクス

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント・パターン表現。 この表現(正規表現形式)により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント・フィルタ表現。 この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。 この表現はTRUEと評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ(carray)形式のイベント・フィルタ表現。 TA_EVENT_FILTERと同じですが、任意のバイナリ・データを含むことができます。 TA_EVENT_FILTERまたはTA_EVENT_FILTER_BINARYのどちらか1つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET操作は、一致したT_EVENT_USERLOGオブジェクトの構成情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、T_EVENT_USERLOGオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
T_EVENT_USERLOGオブジェクトを作成します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
“INValid"
T_EVENT_USERLOGオブジェクトを削除します。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_USERLOG: string[1..255]

一致するイベントが検出されると、このuserlog(3c)メッセージが書き込まれます。

 


EVENT_MIB(5)に関する追加情報

ファイル

${TUXDIR}/udataobj/evt_mib ${TUXDIR}/include/evt_mib.h

関連項目

EVENTS(5)TM_MIB(5)

 


factory_finder.ini(5)

名前

factory_finder.ini - FactoryFinder Domains構成ファイル

説明

factory_finder.iniは、Domains用のFactoryFinder構成ファイルです。このテキスト・ファイル(ASCII)は、TMFFNAMEサービスがマスターNameManageとして開始されるときにこのサービスによって構文解析されます。このファイルには、NameManagersが他のドメインとのファクトリ・オブジェクトのオブジェクト参照のインポートおよびエクスポートを制御する際に使用する情報が含まれます。factory_finder.iniファイル内の情報を使用するには、TMFFNAMEサーバー・プロセスの-fオプションでfactory_finder.iniファイルを指定する必要があります。

FactoryFinder Domains構成ファイルにはどのような名前を付けることもできますが、ファイルの内容はこのリファレンス・ページで説明する形式に準拠している必要があります。

用語の定義

Oracle Tuxedoドメインは、単一のTUXCONFIGファイルに記述された環境として定義されます。Oracle Tuxedoドメインは、別のOracle Tuxedoドメインや別のTPアプリケーション(別のTPシステムで実行されているアプリケーション)と、ドメイン・ゲートウェイ・グループを介して通信できます。Oracle Tuxedo用語では、ドメインアプリケーション(ビジネス・アプリケーション)は同義です。

リモート・ファクトリは、リモート・ドメイン内に存在するファクトリ・オブジェクトです。アプリケーションでは、Oracle Tuxedo FactoryFinderを介してこのオブジェクトを使用できます。

ローカル・ファクトリは、ローカル・ドメイン内に存在するファクトリ・オブジェクトです。リモート・ドメインでは、Oracle Tuxedo FactoryFinderを介してこのオブジェクトを使用できます。

ファイル形式

このファイルは、2つの仕様セクションで構成されます。 使用可能なセクションは、DM_REMOTE_FACTORIESおよびDM_LOCAL_FACTORIESです。

注意: TobjFactoryFinderインタフェースを使用する場合、factory_kindFactoryInterfaceである必要があります。

以下は、必須パラメータです。

DOMAINID = domain_id

このパラメータは、ファクトリ・オブジェクトを検索するリモート・ドメインのIDを指定します。 domain_idの長さは32オクテット以内です。 文字列を指定する場合は、32文字以内で指定する必要があります(最後のNULLを含む)。 domain_idの値は、一連の文字か、または0xで始まる16進数です。

以下は、省略可能なパラメータです。

RNAME = string

このパラメータは、リモート・ドメインによってエクスポートされる名前を指定します。リモート・ドメインでは、この名前を使用してこのファクトリ・オブジェクトをリクエストします。このパラメータを指定しない場合、リモート・ファクトリ・オブジェクト名はfactory_id.factory_kindで指定した名前と同じになります。

DOMAINIDまたはRNAMEパラメータのどちらかに関連する値で固有のファクトリ・オブジェクトが識別できれば、同じ名前の複数のエントリを指定することができます。

サンプル

関連項目

UBBCONFIG(5)DMCONFIG(5)TMFFNAME(5)TMIFRSVR(5)

 


Ferror、Ferror32(5)

名前

Ferror、Ferror32 - FMLエラー・コード

概要

#include “fml.h”
#include “fml32.h”

説明

エラー条件のシンボル名によって表される数値は、多くのFMLライブラリ・ルーチンの実行時に発生するエラー用のFerrorに割り当てられます。

名前Ferrorは、型intを持つ変更可能なlvalueに拡張できます。この値は、FMLライブラリ・ルーチンによって正のエラー番号に設定されます。 Ferrorは、オブジェクトの識別子である必要はなく、関数呼出しによって生じる変更可能なlvalueに拡張されます。 Ferrorがマクロであるかまたは外部リンクで宣言される識別子であるかは特定されていません。 実際のオブジェクトにアクセスするためのtperrno()マクロの定義が抑止されている場合、または、あるプログラムが名前Ferrorを使用して識別子を定義している場合、動作は不確定です。

FMLルーチンのリファレンス・ページには、各ルーチンのエラー条件とそのコンテキストにおけるエラーの意味が掲載されています。掲載されているエラーの順番は重要ではなく、優先順位を示すものでもありません。Ferrorの値は、エラーが指摘された後にのみ検査します。つまり、コンポーネントの戻り値がエラーを示していて、コンポーネントの定義でtperrno()の設定が指定されている場合です。Ferrorの値を検査するアプリケーションは、fml.hヘッダー・ファイルをインクルードしなければなりません。

Ferror32は、同様の機能をFML32ルーチンのユーザーに提供します。 Ferror32の値を検査するアプリケーションは、ヘッダー・ファイルfml32.hをインクルードしなければなりません。

The following list shows error codes that may be returned by FML and FML32 routines.
#define FMINVAL 0 /* bottom of error message codes */
#define FALIGNERR 1 /* fielded buffer not aligned */
#define FNOTFLD 2 /* buffer not fielded */
#define FNOSPACE 3 /* no space in fielded buffer */
#define FNOTPRES 4 /* field not present */
#define FBADFLD 5 /* unknown field number or type */
#define FTYPERR 6 /* illegal field type */
#define FEUNIX 7 /* unix system call error */
#define FBADNAME 8 /* unknown field name */
#define FMALLOC 9 /* malloc failed */
#define FSYNTAX 10 /* bad syntax in boolean expression */
#define FFTOPEN 11 /* cannot find or open field table */
#define FFTSYNTAX 12 /* syntax error in field table */
#define FEINVAL 13 /* invalid argument to function */
#define FBADTBL 14 /* destructive concurrent access to field table */
#define FBADVIEW 15 /* cannot find or get view */
#define FVFSYNTAX 16 /* bad viewfile */
#define FVFOPEN 17 /* cannot find or open viewfile */
#define FBADACM 18 /* ACM contains negative value */
#define FNOCNAME 19 /* cname not found */

使用方法

ルーチンには、エラーの戻り値がないものもあります。 Ferrorをゼロに設定するルーチンはないため、アプリケーションは、Ferrorをゼロに設定し、ルーチンを呼び出してから、エラーが発生したかを調べるために再度Ferrorをチェックできます。

この変数は、DOSおよびOS/2環境ではFMLerrorです。

関連項目

個々のFMLライブラリ・ルーチンのERRORSの項を参照してください。

「C言語アプリケーション・トランザクション・モニター・インタフェースについて」tperrordetail(3c)tpstrerror(3c)tpstrerrordetail(3c)「FML関数の紹介」、F_error、F_error32(3fml)

 


「field_tables(5)」

名前

field_tables - フィールド名に対するFMLマッピング・ファイル

説明

フィールド操作言語(FML)の関数は、フィールド化バッファの実装と管理を行います。 フィールド化バッファの各フィールドには、short整数のタグを付けます。 可変長フィールド(文字列など)には、長さを示す修飾子を付けます。 したがって、フィールド化バッファは、数値識別子/データの組合せ、または数値識別子/長さ/データの組合せから構成されることになります。

フィールドの数値識別子をそのフィールドのフィールド識別子といい、FLDIDによりそのタイプを定義します。フィールドの名前は、フィールド表のFLDIDと英数字の文字列(名前)を組み合せて指定します。

従来のFMLインタフェースでは、16ビットのフィールド識別子、フィールド長、およびバッファ・サイズをサポートします。新しい32ビット・インタフェースであるFML32では、より大きい識別子、フィールド長、およびバッファ・サイズをサポートします。すべてのタイプや関数名などには、接尾辞として"32" (たとえば、フィールド識別子タイプ定義はFLDID32)を付けます。

フィールド識別子

FML関数では、フィールド値の型を決めることができます。 現在サポートされているタイプは、charstringshortlongfloatdoublecarray (文字配列)、ptr (バッファへのポインタ)、FML32 (埋め込み型のFML32バッファ)、およびVIEW32 (埋め込み型のVIEW32バッファ)です。 ptr型、FML32型、およびVIEW32型は、FML32インタフェースでのみサポートされています。 フィールド・タイプの定数はfml.h (FML32ではfml32.h)で定義します。 フィールド化バッファは完全な自己記述型であるため、フィールドの型はFLDIDでエンコードされてフィールドと共に渡されます。 したがって、FLDIDはフィールドの型とフィールド番号という2つの要素から構成されます。 32ビットFMLでは、フィールド番号の範囲は10,001 - 30,000,000です。 1 - 10,000および30,000,001 - 33,554,431の番号はシステム用に予約されています。 16ビットFMLでは、フィールド番号の範囲は101 - 8,191です。 1 - 100の番号はシステム用に予約されています。

フィールド・マッピング

フィールド名からフィールド識別子へのマッピングは、コンパイル時に実行できると効率的です。また、実行時にもマッピングできればより実用的です。この両方を満たすため、FMLではテキスト・ファイルにフィールド表を保持し、対応するCヘッダー・ファイルを生成するコマンドも用意されています。これにより、コンパイル時のマッピングはCプリプロセッサ(cpp)で通常の#defineマクロを使用して実行でき、実行時のマッピングは関数Fldid() (FML32ではFldid32())で実行できます。この関数は、ソース・フィールド表ファイルを参照して、その引数(フィールド名)をフィールド識別子にマップするものです。

フィールド表ファイル

フィールド表を格納しているファイルの形式は以下のとおりです。

エントリは空白類(タブとスペースを任意に組み合せたもの)で区切ります。

フィールド表からヘッダー・ファイルへの変換

すでに説明したとおり、mkfldhdr (またはmkfldhdr32)コマンドを実行すると、フィールド表がCコンパイラ処理に対応したファイルに変換されます。生成されたヘッダー・ファイルの各行の形式は次のとおりです。

#define  name  fldid

nameはフィールドの名前、fldidはそのフィールド識別子です。 このフィールド識別子は、前述したようにフィールド・タイプとフィールド番号から構成されています。 フィールド番号は絶対数、つまりbaseにrel-numberを足した数です。 生成されたファイルは、Cプログラムに組み込むことができます。

環境変数

フィールド表にアクセスするFldid()などの関数と、それらを使用するmkfldhdr()およびvuform()などのコマンドを使用する場合、メモリー内のフィールド表を作成するために、シェル変数FLDTBLDIRFIELDTBLS (FML32ではFLDTBLDIR32FIELDTBLS32)にそれぞれソース・ディレクトリとソース・ファイルを指定しておく必要があります。FIELDTBLSは、フィールド表ファイル名の、カンマで区切られたリストを指定します。FIELDTBLSを指定しない場合は、フィールド表ファイルの名前としてfld.tblが使用されます。FLDTBLDIR環境変数は、コロンで区切られたディレクトリのリストで、この中から名前が絶対パス名でないフィールド表が検索されます (フィールド表の検索は、PATH変数を使用する実行可能コマンドの検索とほぼ同じです)。FLDTBLDIRを定義しない場合、カレント・ディレクトリとみなされます。したがって、FIELDTBLSFLDTBLDIRが設定されていない場合は、カレント・ディレクトリから取得したfld.tblがデフォルトとなります。

フィールドをグループ(アプリケーションによってのみ使用されるデータベースのフィールドのグループなど)に分けるには、複数のフィールド表を使用すると便利です。ただし、フィールド名はフィールド表全体でユニークになるようにします。これは、フィールド表がmkfldhdrコマンドによってCヘッダー・ファイルに変換される可能性があり、同一のフィールド名があるとコンパイラ名の矛盾が生じるおそれがあるためです。また、Fldid関数は、名前をFLDIDにマップしますが、その際に複数の表を検索します。最初に一致するものが見つかった時点で検索は終了します。

ベース値を500から700に変更した場合のフィールド表の例を以下に示します。

# employee ID fields are based at 500 
*base 500

#name rel-numb type comment
#---- -------- ---- -------
EMPNAM 1 string emp's name
EMPID 2 long emp's id
EMPJOB 3 char job type: D,M,F or T
SRVCDAY 4 carray service date

# address fields are based at 700

*base 700

EMPADDR 1 string street address
EMPCITY 2 string city
EMPSTATE 3 string state
EMPZIP 4 long zip code

関連するヘッダー・ファイルは、次のようになります。

#define EMPADDR  ((FLDID)41661) /* number: 701 type: string */ 
#define EMPCITY ((FLDID)41662) /* number: 702 type: string */
#define EMPID ((FLDID)8694) /* number: 502 type: long */
#define EMPJOB ((FLDID)16887) /* number: 503 type: char */
#define EMPNAM ((FLDID)41461) /* number: 501 type: string */
#define EMPSTATE ((FLDID)41663) /* number: 703 type: string */
#define EMPZIP ((FLDID)8896) /* number: 704 type: long */
#define SRVCDAY ((FLDID)49656) /* number: 504 type: carray */

関連項目

mkfldhdr、mkfldhdr32(1)

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


GAUTHSVR(5)

名前

GAUTHSVR - 汎用LDAPベース認証サーバー

概要

GAUTHSVR SRVGRP="identifier" SRVID=number other_parms CLOPT="-A -- -f filename"

説明

GAUTHSVRは、System /Tで用意された、認証サービスを提供するサーバーです。このサーバーを保護されたアプリケーションで使用することにより、クライアントがアプリケーションに参加するときにユーザー単位の認証を行うことができます。このサーバーは、パスワードとしてTPINIT型付きバッファを含むサービス・リクエストを受け付け、これをLDAPサーバーに格納された構成済みパスワードによって検証します。リクエストが妥当であると認められると、クライアントが使用するためのチケットとしてアプリケーション・キーが返されます。

デフォルトでは、$TUXDIR/udataobj/tpgauthファイルを使用して、LDAPの構成情報を取得します。このファイルは、ファイル名を指定することでオーバーライドできます。ファイル名は、サーバーのコマンドライン・オプションで"-f filename"オプションを使用して指定します。たとえば、CLOPT="-A -- -f/usr/tuxedo/myapp/myldap"のように指定します。

この構成ファイルを、マスター・マシンからTuxedo UBBCONFIGファイル内の他のマシンに自動的に伝播することはできません。 複数のGAUTHSVRを使用するには、複数のマシンを別々に構成する必要があります。

GAUTHSVRの詳細は、「GAUTHSVRに関する追加情報」を参照してください。

 


SECURITY USER_AUTH

SECURITYUSER_AUTH以上に設定されている場合は、強制的にユーザー単位での認証が実行されます。認証サービスの名前は、アプリケーションに対して構成できます。これを指定しない場合は、GAUTHSVR用に公開されたデフォルト・サービスであるAUTHSVCがデフォルトで設定されます。

認証リクエストは、LDAPデータベース内で最初に一致するユーザー名に対してのみ認証されます。複数のエントリに対する認証はサポートされていません。

 


SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACL

SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されている場合、ユーザー単位の認証が強制的に実行され、サービスや、アプリケーションのキュー、イベントにアクセスするためのアクセス制御リストがサポートされます。認証サービスの名前はAUTHSVC (これらのセキュリティ・レベル用にGAUTHSVRによって公開されたデフォルト・サービス)である必要があります。

GAUTHSVRによって返されるアプリケーション・キーは、下位17ビット内のユーザー識別子です。 グループ識別子はその次の14ビットです。上位ビットは管理キー用に予約されています。

関連項目

 


GAUTHSVRに関する追加情報

移植性

GAUTHSVRは、Tuxedo System /Tに付属のサービスとして非Workstationプラットフォームでサポートされます。

サンプル

# Using GAUTHSVR
*RESOURCES
AUTHSVC   "..AUTHSVC"
SECURITY ACL

*SERVERS
GAUTHSVR SRVGRP="AUTH" SRVID=100
CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/udataobj/tpgauth"

 


GWADM(5)

名前

GWADM - Domainsゲートウェイ管理サーバー

概要

GWADM SRVGRP = "identifier" SRVID = "number" REPLYQ = "N"
CLOPT = "-A -- [-a {on | off}] [-t {on | off}]"

説明

ゲートウェイ管理サーバー(GWADM)は、Oracle Tuxedoシステムに組み込まれているサーバーであり、Domainsのゲートウェイ・グループ用の管理機能を提供します。

GWADMは、UBBCONFIGファイルのSERVERSセクションで、特定のゲートウェイ・グループ内で動作するサーバーとして定義する必要があります。つまり、SRVGRPを、GROUPSセクションで指定したGRPNAMEタグに設定する必要があります。 SVRIDも必須パラメータです。このパラメータの値を指定する際は、ゲートウェイ・グループ内で使用できるゲートウェイの最大数を考慮する必要があります。

GWADMのインスタンスは、Domainsゲートウェイ・グループごとに1つしか存在できず、そのインスタンスを、グループと関連付けられたゲートウェイに対して定義したMSSQの一部にすることはできません。 また、GWADMではREPLYQ属性をNに設定する必要があります。

パラメータ

CLOPTオプションは、GWADMの起動時に渡されるコマンドライン・オプションの文字列です。 このオプション文字列の形式は次のとおりです。

CLOPT="-A -- gateway group runtime_parameters"

次のパラメータは、ゲートウェイ・グループの実行時パラメータとして認識されます。

-a {on | off}

このオプションは、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対する監査ログ機能をoffまたはonに切り替えます。 デフォルト値はoffです。 この設定は、ゲートウェイ・グループの実行中に、dmadminプログラムを使用して変更できます(dmadmin(1)を参照)。

-t {on | off}

このオプションは、このローカル・ドメインのドメイン・アクセス・ポイントに対する統計値収集機能をoffまたはonに切り替えます。 デフォルト値はoffです。 この設定は、ゲートウェイ・グループの実行中に、dmadminプログラムを使用して変更できます(dmadmin(1)を参照)。

GWADMサーバーは、対応するゲートウェイを起動する前に起動する必要があります。

移植性

GWADMは、サポートされているすべてのサーバー・プラットフォームでOracle Tuxedoシステム提供のサーバーとしてサポートされます。

相互運用性

GWADMは、Oracle Tuxedoリリース4.2.1以降にインストールする必要があります。リリース4.2.2のゲートウェイが存在するドメイン内の他のマシンの場合は、リリース4.1以降でも構いません。

サンプル

次の例は、UBBCONFIGファイルで管理サーバーを定義する方法を示しています。 この例では、GWTDOMAINゲートウェイ・プロセスを使用して別のOracle Tuxedoドメインと通信します。

# 
*GROUPS
DMADMGRP GRPNO=1
gwgrp GRPNO=2
#
*SERVERS
DMADM SRVGRP="DMADMGRP" SRVID=1001 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
GWADM SRVGRP="gwgrp" SRVID=1002 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -a on -t on"
GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 RQADDR="gwgrp" REPLYQ=N RESTART=Y MIN=1 MAX=1

関連項目

dmadmin(1)tmboot(1)DMADM(5)DMCONFIG(5)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』

 


GWTDOMAIN(5)

名前

GWTDOMAIN - TDomainゲートウェイ・プロセス

概要

GWTDOMAIN SRVGRP = "identifier" SRVID = "number" RQADDR = "queue_name"
REPLYQ = value RESTART = Y [MAXGEN = value] [GRACE = value]
CLOPT = "-A -- [-s][-U inbound-message-size-limit-in-bytes ]-x limit[:{[duration]:[period]}]"

説明

GWTDOMAINは、ドメイン間の通信を実現するドメイン・ゲートウェイ・プロセスです。 GWTDOMAINプロセスは、リモート・ドメインにある他のGWTDOMAINプロセスと通信します。

注意: Tuxedoリリース9.0以降では、GWTDOMAINのデフォルトはマルチスレッド・モードです。 このデフォルト・モードは複数のCPUが搭載されたマシンでのみ有用です。

ドメイン・ゲートウェイは、UBBCONFIGファイルおよびBDMCONFIGファイルのSERVERSセクションに記述されます。 ドメイン・ゲートウェイは、常に特定のゲートウェイ・グループと関連付ける必要があります。つまり、SRVGRPには、GROUPSセクションで指定されたGRPNAMEタグに対応する値を設定する必要があります。

SVRIDも必須パラメータです。このパラメータの値を指定する際は、ドメイン・グループ内で使用できるゲートウェイの最大数を考慮する必要があります。 RESTARTパラメータはYに設定します。 REPLYQパラメータはYまたはNに設定できます。

パラメータ

CLOPTオプションは、GWTDOMAINの起動時に渡されるコマンドライン・オプションの文字列です。 次のパラメータは、ゲートウェイ・プロセスの実行時パラメータとして認識されます。

-s

この省略可能なパラメータによってデフォルトのマルチスレッド・モードが無効になります。 シングルCPUマシン上でマルチスレッド・モードを無効にすると、パフォーマンスへの悪影響の可能性を回避できます。

-U inbound-message-size-limit-in-bytes

このオプションはGWTDOMAINで受信するネットワーク・メッセージのサイズの上限を指定します。 メッセージ・サイズには、Tuxedoの内部データ項目(1024バイト未満)とユーザー・データが含まれます。 この制限は、メッセージの圧縮時などにも適用されます。また、元のメッセージ・サイズもチェックします。

-x

-xパラメータは、GWTDOMAIN接続数を制限することによってDoS攻撃による被害を軽減します。 このパラメータでは、次のパラメータがサポートされています。

limit

接続の最大数。 最小値は0、最大値は2,147,483,647です。
limitに達している(あるいは超えている)ときに受信リクエストがあった場合、GWTDOMAINは指定した時間(duration)だけ一時停止します。同時に、一時停止をトリガーする現在の受信リクエストは受け付けられません。ポーリングは、durationの経過後に再開されます。
limitを0に設定すると、ドメイン・ゲートウェイは受信接続リクエストを受け付けません。つまり、「OUTGOING_ONLY」接続ポリシーになります。

duration

このパラメータは省略可能であり、制限(limit)に達したときに受信接続でポーリングを一時停止する時間(秒)を設定します。デフォルト値は(SCANUNIT * SANITYSCAN)秒です。最小値は5、最大値は65,535です。

period

このパラメータは省略可能であり、前に閉じられた接続をカウントするためのGWTDOMAINチェック・ポイントからの時間間隔(秒)を設定します。 値を指定しない場合、durationと同じデフォルト値が指定されます。 最小値は0、最大値は65,535です。
periodに0を指定した場合、前の期間(period)で閉じられた接続数は常に0になるため、limitではアクティブな接続のみがカウントされます。

GWTDOMAINプロセスは、GWADM(5)プロセスと同じグループ(先頭はGWADM)に指定する必要があります。 1つのドメインに対して複数のGWTDOMAINプロセスを構成することもできますが、その場合は各プロセスを異なるOracle Tuxedoグループに構成する必要があります。

サンプル

次の例は、UBBCONFIGファイル内のドメイン・ゲートウェイ・グループの定義を示しています。

*GROUPS 
DMADMGRP LMID=mach1 GRPNO=1
gwgrp LMID=mach1 GRPNO=2
*SERVERS
DMADM SRVGRP="DMADMGRP" SRVID=1001 REPLYQ=N RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
GWADM SRVGRP="gwgrp" SRVID=1002 REPLYQ=N RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 RQADDR="gwgrp" REPLYQ=N RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600 CLOPT="-A -r -- -U 65536"

別の例は、UBBCONFIG(5)およびDMCONFIG(5)の使用例を参照してください。

関連項目

tmadmin(1)tmboot(1)DMADM(5)DMCONFIG(5)GWADM(5)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

サービス拒否(DoS)の防御

 


ISL(5)

名前

IIOPを使用した、リモートOracle TuxedoクライアントからのOracle Tuxedoオブジェクトへのアクセスを有効化

概要

ISL SRVGRP="identifier"
    SRVID="number"
    CLOPT="[-A ] [ servopts options ] -- -n netaddr 
[-C {detect|warn|none} ]
[-d device ]
[-E principal_name]
[-K {client|handler|both|none} ]
[-m minh ]
[-M maxh ]
[-T Client-timeout]
[-x mpx-factor ]
[-H external-netaddr]
#options for Outbound IIOP
[-O]
[-o outbound-max-connections]
[-s Server-timeout]
[-u out-mpx-users]
#options for SSL
[-a]
[-R renegotiation-interval]
[-S secure port]
[-v {detect|warn|none} ]
[-z [0|40|56|128|256]]
[-Z [0|40|56|128|256]]"

説明

IIOPサーバー・リスナー(ISL)はOracle Tuxedoが提供するサーバー・コマンドです。このコマンドを使用すると、IIOPを使用してリモートのOracle TuxedoクライアントからOracle Tuxedoオブジェクトにアクセスできるようになります。 アプリケーション管理者は、SERVERSセクションでIIOPサーバー・リスナーをアプリケーション・サーバーとして指定することで、アプリケーション・オブジェクトへのアクセスを可能にできます。 関連するコマンドライン・オプションを使用して、IIOPサーバー・リスナーおよびIIOPサーバー・ハンドラのパラメータを指定します。

位置指定、サーバー・グループ、サーバーID、およびその他の汎用サーバー関連パラメータは、サーバー用の標準構成ファイルのメカニズムを使用してISLに関連付けられます。 ISLコマンドライン・オプションを使用してカスタマイズすることもできます。

アプリケーションの一部としてISLが起動するたびに、単一の既知のネットワーク・アドレスを介したアクセスを認めることにより、多数のリモートOracle Tuxedoクライアントがアプリケーションにアクセスできるようになります。IIOPサーバー・ハンドラは、ワークロードに対応するために、必要に応じてISLによって動的に起動および停止されます。

共同クライアント/サーバーの場合、リモートの共同クライアント/サーバーORBが双方向のIIOP接続をサポートしていれば、ISLはリモート共同クライアント/サーバーに対するアウトバウンド呼出しに同じインバウンド呼出しを使用できます。また、ISLは、ISHに接続されていない共同クライアント/サーバー内のオブジェクトに対してアウトバウンド呼出し(アウトバウンドIIOP)を行うこともできます。この機能は、-Oオプションが指定されると有効になります。関連するコマンドライン・オプションを使用して、アウトバウンドIIOPサポートを構成できます。

パラメータ

-A

起動時にISLがすべてのサービスを提供するように指定します。 これはデフォルト値ですが、システムが提供するサーバーとアプリケーション・サーバーとの違いを強調するために示してあります。 アプリケーション・サーバーは起動時に、利用可能なサービスのサブセットのみを提供できます。 二重ダッシュ(--)は、起動後にISLに渡されるパラメータの開始位置を示します。

CLOPTパラメータでは、CLOPT文字列の二重ダッシュ(--)の後に、以下のオプションを指定します。

-n netaddr

サーバー・リスナーがリモートCORBAクライアントからの接続の受け付けに使用するネットワーク・アドレスを指定します。リモート・クライアントは、環境変数(TOBJADDR)にこの値を設定しておくか、Bootstrapオブジェクトのコンストラクタで値を指定する必要があります。詳細は、『C++プログラミング・リファレンス』を参照してください。 これは必須パラメータです。
TCP/IPアドレスは、次のいずれかの形式で指定する必要があります(表38を参照)。

表38 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

ドメインは、ローカル名の解決機能(通常はDNS)を使用してhostnameのアドレスを検出します。 ローカル・マシンがホストでなければなりません。ローカル名の解決機能により、hostnameはローカル・マシンのアドレスに間違いなく解決される必要があります。
注意: ホスト名は文字で始まる必要があります。
2つ目の形式の"#.#.#.#"は、10進数がドットで区切られたものです。 ドット区切りの10進数形式では、それぞれの#に0 - 255の数字を指定します。このドット区切りの10進数は、ローカル・マシンのIPアドレスを表します。
いずれの形式でも、port_numberには、ドメイン・プロセスが受信するリクエストをリスニングするTCPポート番号を指定します。port_numberには、0 - 65535の数字または名前を指定します。port_numberに指定する名前は、ローカル・マシンのネットワーク・サービス・データベース内に存在する名前でなければなりません。
注意: JavaのTobj_Bootstrapオブジェクトは、port_numbershort型として格納します。 したがって、Javaクライアントからの接続をサポートする場合には、port_numberに指定する値は0 - 32,767になります。
注意: プログラマがBootstrapオブジェクトのコンストラクタまたはTOBJADDRで指定するネットワーク・アドレスは、アプリケーションのUBBCONFIGファイルのネットワーク・アドレスと正確に一致する必要があります。アドレスの形式や、大文字/小文字も識別されます。これらのアドレスが一致しないと、Bootstrapコンストラクタの呼出しが失敗し、一見無関係と思われる以下のエラー・メッセージが表示されます。

ERROR: クライアントからの非公式の接続です。
<tcp/ip address>/<port-number>:

たとえば、ISLコマンドライン・オプションで、ネットワーク・アドレスが//TRIXIE:3500に指定されている場合、BootstrapコンストラクタまたはTOBJADDRで//192.12.4.6:3500や//trixie:3500を指定すると、接続が失敗します。

UNIXシステムでは、ホスト・システムのuname -nコマンドを使用して大文字/小文字を指定します。Windows NTシステムでは、[コントロール・パネル]の[ネットワーク]を開いて、大文字と小文字のどちらが使用されているかを判断できます。
注意: Oracle Tuxedoシステムのワークステーション・リスナー(WSL)とは異なり、ネットワーク・アドレスの形式には//host:portしか使用できません。 Oracle Tuxedoサーバーではホスト名とポート番号が使用されることが理由です。そのため、ホスト名が16進数形式で表されることはなく、ホスト名はドット区切りのIPアドレス形式でのみサーバーに渡されます。

[-a]

リモート・アプリケーションからSSL接続を受け付けるときに証明書ベースの認証を有効にするかどうかを指定します。

[-C detect|warn|none]

非公式な方法でIIOPリスナー/ハンドラへの接続が確立される際の、IIOPリスナー/ハンドラの動作を指定します。 デフォルト値はdetectです。
CORBAクライアントからIIOPリスナー/ハンドラへの接続にはBootstrapオブジェクトを使用するのが正しい方法です。 IORから直接確立される接続は「非公式の」接続です。 たとえば、クライアントがBootstrapオブジェクトを使用して1つのIIOPリスナー/ハンドラに接続した後で、2つ目のIIOPリスナー/ハンドラのホストとポートを含むIORを不注意で使用して、IIOPリスナー/ハンドラに接続する場合が考えられますが、 このようなケースはめったにありません。 通常、クライアントが使用するIORには、Bootstrapオブジェクトを使用してクライアントが接続しているIIOPリスナー/ハンドラのホストおよびポートが含まれていますが、 このようなIORを使用しても接続を新たに確立することはできません。
注意: 非公式な接続を使用すると、トランザクションを使用するリモート・クライアント・アプリケーションで問題が発生する可能性があります。 アプリケーションは、同じトランザクション内での公式および非公式な両方の接続で呼出しが成功していると認識しますが、実際には、公式な接続での呼出しにしかACID (原子性、一貫性、隔離性、持続性)は保証されません。
detectを指定すると、ISL/ISHは、非公式な接続に対してNO_PERMISSION例外を発行します。 warnを指定すると、ISL/ISHは非公式な接続が検出された場合に、ユーザー・ログ例外にメッセージを書き込みますが、例外は発行しません。 noneを指定すると、ISL/ISHは非公式な接続を無視します。

[-d device]

サーバー・リスナーおよびそのサーバー・ハンドラでネットワーク・アクセスに使用するデバイス・ファイル名を指定します。 ソケットなど、トランスポート・プロバイダによってはデバイス名を必要としない場合もあるため、これは省略可能なパラメータです。 ただし、TLIなどのトランスポート・プロバイダではデバイス名が必要です。 TLIの場合は、このオプションは必須です。 このパラメータにデフォルト値はありません。 このパラメータはWindows 2003システムには適用されません。

[-E principal_ name]

省略可能なパラメータ。信頼性のある接続プールを確立するために必要なプリンシパルのアイデンティティを指定します。 信頼性のある接続プールは、CORBAアプリケーションがユーザー認証を必要とする場合にのみ確立できます。
リモート・クライアント・アプリケーションが、信頼性のある接続プールの一部でない接続上で各リクエストのセキュリティ情報を送信しても、そのセキュリティ情報は無視されます。

[-K {client|handler|both|none}]

クライアントまたはISHプロセスのいずれか、あるいはその両方で、ネットワーク・プロバイダのKEEPALIVEオプションをアクティブにします。このオプションを使用すると、プロトコル・スタック・レベルでアイドル接続の状態が頻繁にテストされるので、ネットワーク障害がすばやく検出され、その信頼性も向上します。この機能の利用度とタイムアウトのしきい値は、オペレーティング・システムの調整可能なパラメータによって決まります。
clientを指定すると、このオプションはクライアントに対して構成されます。handlerを指定すると、ISLに対して構成されます。bothを指定すると、接続の両端に構成されます。 デフォルト値はnoneです。この場合、接続の両端のいずれにもKEEPALIVEオプションは構成されません。
注意: KEEPALIVEの間隔はオペレーティング・システムのパラメータによって決まるので、この値を変更するとKEEPALIVEが有効になっているその他のアプリケーションにも影響します。 多くのプラットフォームではデフォルト値は長めの2時間に設定されています。
このオプションを適用できないプラットフォームもあります。KEEPALIVEオプションを指定してもISHのマシンで使用できない場合は、ユーザー・ログ警告メッセージが生成されます。KEEPALIVEがリクエストされていてもクライアントのマシンで使用できない場合は、その設定は無視されます。

[-m minh]

任意の時間にこのISLと共に使用できるハンドラの最小数を指定します。デフォルトは0です。ISLは起動するとすぐにこれと同数のISLを起動し、管理者がISLを停止するまでISLの数をこの最小数以上に維持します。このパラメータのデフォルト値は0で、有効な範囲は0 - 255です。

[-M maxh]

このISLと共に使用できるハンドラの最大数を指定します。 ハンドラは、リモートOracle Tuxedoクライアントからのシステム・アクセスの要求に応じて起動します。 このパラメータのデフォルト値は、このISLの多重係数(小数点以下切上げ)で論理マシンのMAXWSCLIENTSの設定値を割った値です。多重係数については、後述の-xオプションを参照してください。 このパラメータの有効範囲は1 - 4096です。この値はminh以上でなければなりません。

[-T Client-timeout]

非アクティブ・クライアントのタイムアウト・オプションを指定します。非アクティブ・クライアントのタイムアウトとは、クライアントがアイドル状態を継続できる時間(分単位)です。クライアントがこの時間内にリクエストを行わなかった場合、IIOPリスナー/ハンドラはクライアント接続を切断します。この引数を指定しない場合、または0が指定されている場合、タイムアウトは発生しません。

[-x mpx-factor]

省略可能なパラメータ。各ISHで使用する多重化のレベルを制御します。 このパラメータの値には、各ISHで同時にサポートできるリモートOracle Tuxedoクライアントの数を指定します。 ISHは、新しいリモートOracle Tuxedoクライアントを処理するために、必要に応じて新しいハンドラを起動します。 この値は1 - 4096でなければなりません。デフォルト値は10です。

[-H external netadder]

ISLのクライアントに戻されるインターオペラブル・オブジェクト参照内のホストおよびポートとして設定される外部ネットワーク・アドレスを設定します。この形式はISLのCLOPT -n netaddrオプションと同じです。この機能は、IIOPまたはリモート・クライアントがファイアウォールを介してISLに接続する必要がある場合に役に立ちます。
注意: Tuxedo IPv6アドレッシングでは16進数アドレスはサポートされません。

[-O]

このオプション(大文字O)を使用すると、ISHに接続されたクライアント内に存在しないオブジェクトへのアウトバウンドIIOPが有効になります。-Oオプションは多少のリソースを必要とするので、デフォルトではアウトバウンドIIOPは使用しないように設定されます。

[-o outbound-max-connections]

このオプション(小文字o)は、各ISHで可能なアウトバウンド接続の最大数を指定します。 このオプションは、実際には、このISLの制御下にある単一のISHで一度に同時にアクティブにできるアウトバウンドIIOPソケットの数を制限します。
このオプションを指定する場合は、-O (大文字O)オプションも指定する必要があります。このオプションの値は0より大きく4096以下でなければなりません。また、このオプションの値(outbound-max-connections)とハンドラの最大数をかけた数は、32767未満でなければなりません。デフォルト値は20です。

[-R renegotiation-interval]

ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定します。指定された時間おきにネゴシエーションが行われない場合、IIOPリスナー/ハンドラは、クライアントに対してインバウンド接続のセッションのネゴシエーションを行うようにリクエストするか、アウトバウンド接続であれば実際に再度ネゴシエーションを行います。デフォルト値は0で、定期的なセッションの再ネゴシエーションは行われません。

[-S secure-port]

SSLプロトコルを使用した安全な接続をリスニングするためにIIOPリスナー/ハンドラが使用するポート番号を指定します。 IIOPリスナー/ハンドラで安全な接続のみを使用するように構成するには、-Sおよび-nオプションで指定するポート番号に同じ値を設定します。

[-s Server-timeout]

サーバー・タイムアウトとは、リモート・サーバーがアイドル状態を継続できる時間(分単位)です。リモート・サーバーがこの時間内にリクエストを受け取らなかった場合、ISLはそのサーバーへのアウトバウンドIIOP接続を切断します。その後でリクエストがあれば、ISHはリモート・サーバーに再接続します。このオプションは、不安定なサーバー・プラットフォームに使用できます。ISLはこの時間に達するまでは接続を切断しないが、この時間の経過後に接続が切断されることを保証しないという点でこれは最善の値です。このオプションを指定する場合は、-O (大文字O)オプションも指定する必要があります。この値は1以上でなければなりません。このオプションが指定されていない場合は、デフォルトで60 (1時間)が設定されます。

[-u out-mpx-users]

省略可能なパラメータ。各ISHで使用するアウトバウンド多重化のレベルを制御します。このオプションの値は、ISHでの各アウトバウンドIIOP接続で同時にサポートできるアウトバウンドIIOPユーザー(ネイティブ・クライアントまたはサーバー)の数を指定します。ISLは、最大out-mpx-users個までの新しいユーザーを処理するために、必要に応じて新しいISHを起動します。このオプションを指定する場合は、-O (大文字O)オプションも指定する必要があります。このオプションは0 (ゼロ)より大きく1024以下でなければなりません。デフォルト値は10です。

[-v {detect|warn|none}]

Oracleオブジェクト・リクエスト・ブローカ(ORB)によって開始されたアウトバウンド接続のピアのデジタル証明書が、Secure Sockets Layer (SSL)プロトコル・ハンドシェークの一部として受信された場合に、IIOPリスナー/ハンドラがどのように動作するかを指定します。検証は安全な接続を開始した側でのみ行われます。この検証によって、サーバーのデジタル証明書内のドメイン名で指定された同じネットワーク・アドレスにピア・サーバーが実際に存在することが確認されます。この検証は、技術的にはSSLプロトコルの一部ではありませんが、Webブラウザで行われるチェックに似ています。
detectを指定すると、Oracle ORBは、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア・サーバーのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle ORBはピアの認証を拒否し、接続をドロップします。detectは、デフォルト値です。 warnを指定すると、Oracle ORBは、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア・サーバーのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle ORBはユーザー・ログにメッセージを書き込みますが、接続は継続して処理されます。 noneを指定すると、Oracle ORBはピアの検証を行わずに接続を継続して処理します。 -vパラメータは、SSLおよびLLE (リンク・レベル暗号化)のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-z [|0|40|56|128|256]]

クライアントとIIOPリスナー/ハンドラの間でネットワーク接続を確立する際に必要な最小レベルの暗号化を指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、40、56、128、および256は暗号化キーの長さ(ビット単位)を指定します。 この最小レベルの暗号化が満たされない場合、接続は確立されません。 このオプションは、SSLおよびLLE (リンク・レベル暗号化)のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-Z [|0|40|56|128|256]]

クライアントとIIOPリスナー/ハンドラの間でネットワーク接続を確立する際に使用できる最大レベルの暗号化を指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、40、56、128、および256は暗号化キーの長さ(ビット単位)を指定します。 デフォルトでは、ライセンスで指定された機能が使用されます。 このオプションは、SSLおよびLLE (リンク・レベル暗号化)のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

移植性

UNIXおよびMicrosoft Windows NTオペレーティング・システムでは、IIOPサーバー・リスナーはOracle Tuxedoが提供するサーバーとしてサポートされます。

相互運用性

ISLは、IIOP準拠のORBと共に運用できます。

リモート・オブジェクトのタイプおよび目的のアウトバウンドIIOP構成によっては、追加のプログラミング作業が必要となる場合もあります。表39に、オブジェクトのタイプおよびアウトバウンドIIOP構成別の要件を示します。

表39 アウトバウンドIIOPを使用する際のプログラミング要件
オブジェクトのタイプ
非対称での要件
ペア接続での要件
双方向での要件
リモート共同クライアント/サーバー
ISL CLOPT -Oオプションを設定します。
Tobj_Bootstrap::register_callback_portメソッドを使用してコールバック・ポートを登録します。
CORBA::ORB::create_policyメソッドを使用してPOAでBiDirPolicyを設定します。
外部(非CORBA) ORB
ISL CLOPT -Oオプションを設定します。
適用されません。
外部ORBがPOAおよびBiDirPolicyをサポートする場合は、CORBA::ORB::create_policyメソッドを使用してPOAでBiDirPolicyを設定します。
リモート・クライアント
リモート・クライアントはサーバーではないため、アウトバウンドIIOPは使用できません。
ネイティブ共同クライアント/サーバー
アウトバウンドIIOPは使用されません。
ネイティブ・クライアント
アウトバウンドIIOPは使用されません。

ネットワーク・アドレス

ISLを実行するローカル・マシンがTCP/IPアドレッシングを使用している場合を考えます。ローカル・マシンの名前はbackus.company.com、アドレスは155.2.193.18です。ISLはポート番号2334でリクエストを受け付けます。-lオプションで指定されるアドレスは、次のとおりです。

        //155.2.193.18:2334
     //backus.company.com:2334

サンプル

*SERVERS
ISL SRVGRP="ISLGRP" SRVID=1002 RESTART=Y GRACE=0

CLOPT="-A -- -n //piglet:1900 -d /dev/tcp"

 


KAUTHSVR(5)

名前

KAUTHSVR - Tuxedo Kerberosベースのネットワーク認証サーバー

概要

KAUTHSVR SRVGRP=SECGRP SRVID=100 GRACE=0 MAXGEN=2 CLOPT="-A -- -k /etc/krbauth.kt -p krbauth@host.yourcomany.com"

説明

KAUTHSVRはKerberosベースのTuxedo認証サーバーです。 その目的は次の2つです。

Kerberosをデフォルト認証メカニズムとして使用する場合、Tuxedoユーザー認証を完了するには、UBBCONFIGファイルでKAUTHSVRを手動で構成する必要があります。UNIXプラットフォームとWindowsプラットフォームでは、KAUTHSVRの構成方法が若干異なります。詳細は、「Kerberos認証プラグインの使用」を参照してください。

プリンシパル名およびUNIXキー表の構成

Kerberosでは、キー表と呼ばれるローカル・ファイル・ベースのデータベースにプリンシパル名とサービス・キーを格納できます。このキー表を使用すると、ホスト上で実行されるサービスはKey Distribution Centerの認証を受けることができます。KAUTHSVRはKerberos Key Distribution Centerの認証のかわりにはなりません。ただし、Kerberosベースの認証を使用する場合、AUTHSVR(5)およびLAUTHSVR(5)のかわりになります。

プリンシパル名構成

KAUTHSVRには、独自のプリンシパル名が関連付けられる必要があります。KAUTHSVRで使用されるプリンシパル名を指定するには、これをUBBCONFIGファイルで構成する必要があります。CLOPTオプションでは、-pパラメータを使用してプリンシパル名を確立します。たとえば、-p <principal name>のようにします。プリンシパル名とそのパスワードは、Kerberosデータベースおよびローカル・キー表で構成する必要があります。

注意: プリンシパル名は、KAUTHSVRPRINCパラメータまたは同じ名前の環境変数を使用して構成することもできます。詳細は、 「Kerberos認証プラグインの使用」を参照してください。

UNIXキー表の構成

Kerberosを使用するようにサーバーを設定する前に、サーバーを実行するホスト上でキー表を設定する必要があります。KAUTHSVRは起動時にサーバー・キー表(KTAB)にアクセスする必要があります。サーバー・キー表を指定するには2つの方法があります。

注意: キー表を更新してもKerberosデータベースには影響を与えません。キー表内のキーを変更する場合は、Kerberosデータベースでも対応する変更を行う必要があります。

Windowsプラットフォームでのアカウント・パスワード

WindowsプラットフォームでKAUTHSVRを構成する場合、キー表は必要ありません。ただし、アカウント・パスワードが必要です。KAUTHSVRパスワードの設定方法は2つあります。

TUXCONFIGを作成する場合は、コマンド・プロンプトでパスワードを入力する必要があります。

注意: SEC_PRINCIPAL_NAMEkauthsvcという名前は例としてのみ使用しています。

関連項目

AUTHSVR(5)

LAUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoのセキュリティ機能』「Kerberos認証プラグインの使用」

MITによるKerberosの紹介(http://web.mit.edu/kerberos/www/)

 


langinfo(5)

名前

langinfo - 言語情報定数

概要

#include <langinfo.h>

説明

このヘッダー・ファイルには、langinfoデータの項目の識別に使用する定数が格納されています。 各項目のモードはnl_types(5)で定義されています。

DAY_1

週の第1日目(例: "sunday")

DAY_2

週の第2日目(例: "monday")

DAY_3

週の第3日目(例: "tuesday")

DAY_4

週の第4日目(例: "wednesday")

DAY_5

週の第5日目(例: "thursday")

DAY_6

週の第6日目(例: "friday")

DAY_7

週の第7日目(例: "saturday")

ABDAY_1

週の第1日目の略称(例: "sun")

ABDAY_2

週の第2日目の略称(例: "mon")

ABDAY_3

週の第3日目の略称(例: "tue")

ABDAY_4

週の第4日目の略称(例: "wed")

ABDAY_5

週の第5日目の略称(例: "thur")

ABDAY_6

週の第6日目の略称(例: "fri")

ABDAY_7

週の第7日目の略称(例: "sat")

MON_1

年の1番目の月(例: "january")

MON_2

年の2番目の月(例: "february")

MON_3

年の3番目の月(例: "march")

MON_4

年の4番目の月(例: "april")

MON_5

年の5番目の月(例: "may")

MON_6

年の6番目の月(例: "june")

MON_7

年の7番目の月(例: "july")

MON_8

年の8番目の月(例: "august")

MON_9

年の9番目の月(例: "september")

MON_10

年の10番目の月(例: "october")

MON_11

年の11番目の月(例: "november")

MON_12

年の12番目の月(例: "december")

ABMON_1

年の1番目の月の略称(例: "jan")

ABMON_2

年の2番目の月の略称(例: "feb")

ABMON_3

年の3番目の月の略称(例: "mar")

ABMON_4

年の4番目の月の略称(例: "apr")

ABMON_5

年の5番目の月(例: "may")

ABMON_6

年の6番目の月(例: "jun")

ABMON_7

年の7番目の月(例: "jul")

ABMON_8

年の8番目の月の略称(例: "aug")

ABMON_9

年の9番目の月の略称(例: "sep")

ABMON_10

年の10番目の月の略称(例: "oct")

ABMON_11

年の11番目の月の略称(例: "nov")

ABMON_12

年の12番目の月の略称(例: "dec")

RADIXCHAR

基数文字(例: ".")

THOUSEP

基数文字(例: ".")

YESSTR

肯定応答文字(例: "yes")

NOSTR

否定応答文字(例: "no")

CRNCYSTR

通貨記号

D_T_FMT

日付および時刻の省略時形式

D_FMT

日付の省略時形式

T_FMT

時刻の省略時形式

AM_STR

午前を表す略語(例: "AM")

PM_STR

午後を表す略語(例: "PM")

この情報は、nl_langinfo(3c)を使用して検索します。

項目は、LANGINFOという特別なメッセージ・カタログから検索します。このカタログは、各ロケールごとに生成され、適切なディレクトリにインストールしておきます(mklanginfo(1)を参照)。

関連項目

mklanginfo(1)nl_langinfo(3c)strftime(3c)nl_types(5)

 


LAUTHSVR(5)

名前

LAUTHSVR - WebLogic Server組込みLDAPベース認証サーバー

概要

LAUTHSVR SRVGRP="identifier" SRVID=number other_parms CLOPT="-A -- -f filename"

説明

LAUTHSVRはSystem /Tサーバーで、ユーザー・セキュリティ情報がWebLogic Serverに保持されている場合でも認証サービスを提供します。このサーバーを保護されたアプリケーションで使用することにより、クライアントがアプリケーションに参加するときにユーザー単位の認証を行うことができます。このサーバーは、パスワードとしてTPINIT型付きバッファを含むサービス・リクエストを受け付け、これをWebLogic Serverに格納された構成済みパスワードによって検証します。リクエストが妥当であると認められると、クライアントが使用するためのチケットとしてアプリケーション・キーが返されます。

注意: tpsysadmtpsysopに対応するアプリケーション・キーは、それぞれ0x80000000と0xC0000000です。

デフォルトでは、$TUXDIR/udataobj/tpldapファイルを使用して、LDAPの構成情報を取得します。このファイルは、ファイル名を指定することでオーバーライドできます。ファイル名は、サーバーのコマンドライン・オプションで"-f filename"オプションを使用して指定します。たとえば、CLOPT="-A -- -f/usr/tuxedo/myapp/myldap"のように指定します。この構成ファイルを、マスター・マシンからTuxedo UBBCONFIGファイル内の他のマシンに自動的に伝播することはできません。複数のLAUTHSVRを使用するには、複数のマシンを別々に構成する必要があります。

注意: LAUTHSVRではIPv6がサポートされます。

LAUTHSVRの詳細は、「LAUTHSVRに関する追加情報」を参照してください。

 


SECURITY USER_AUTH

SECURITYUSER_AUTH以上に設定されている場合は、強制的にユーザー単位での認証が実行されます。認証サービスの名前は、アプリケーションに対して構成できます。これを指定しない場合は、LAUTHSVR用に公開されたデフォルト・サービスであるAUTHSVCがデフォルトで設定されます。

認証リクエストは、LDAPデータベース内で最初に一致するユーザー名に対してのみ認証されます。複数のエントリに対する認証はサポートされていません。

 


SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACL

SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されている場合、ユーザー単位の認証が強制的に実行され、サービスや、アプリケーションのキュー、イベントにアクセスするためのアクセス制御リストがサポートされます。認証サービスの名前はAUTHSVC (これらのセキュリティ・レベル用にLAUTHSVRによって公開されたデフォルト・サービス)である必要があります。

LAUTHSVRによって返されるアプリケーション・キーは、下位17ビット内のユーザー識別子です。 グループ識別子はその次の14ビットです。上位ビットは管理キー用に予約されています。

 


LAUTHSVRに関する追加情報

移植性

LAUTHSVRは、Tuxedo System /Tに付属のサービスとして非Workstationプラットフォームでサポートされます。

サンプル

# Using LAUTHSVR
*RESOURCES
AUTHSVC   "..AUTHSVC"
SECURITY ACL

*SERVERS
LAUTHSVR SRVGRP="AUTH" SRVID=100
CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/udataobj/tpldap"

 


METAREPOS(5)

名前

METAREPOS - Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリのバッファ形式

#include <fml32.h>
#include <fml1632.h> /* optional */
#inlcude <tpadm.h>

説明

このリファレンス・ページでは、管理者、オペレータ、またはユーザーがTuxedoメタデータ・リポジトリの定義済みコンポーネントと対話するためのインタフェースについて説明します。 サービス・メタデータ・リポジトリはプログラム的にアクセス可能であり、TMMETADATA(5)サーバーで提供される.TMMETAREPOSサービスを通じて更新することができます。または、tpgetrepos(3c)およびtpsetrepos(3c)を使用して直接アクセスしたり更新したりできます。

Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリにプログラム的にアクセスするには、Tuxedo MIBで使用されるバッファと形式がよく似たFML32バッファを使用します。 実際に、Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリでは、同じ種類の汎用MIB(5) FML32入力および出力バッファ・フィールドを使用し、サポートしています。

入力バッファ・フィールド

TA_OPERATIONTA_CLASSTA_CURSORTA_OCCURSTA_FLAGSTA_FILTERTA_MIBTIMEOUT、およびTA_CURSORHOLD

出力バッファ・フィールド

TA_CLASSTA_OCCURSTA_MORETA_CURSOR、およびTA_ERROR
注意: METAREPOSには、以下のような汎用MIB(5)フィールドの制限があります。
注意: TAOK - メタデータ・リポジトリに対してサービスの更新は行われませんでした。
注意: TAUPDATED - メタデータ・リポジトリに対してすべてのサービスの更新が行われました。
注意: TAPARTIAL - メタデータ・リポジトリに対して一部のサービスの更新が行われました。

特定のメタデータ・リポジトリ属性に関連するFML32フィールドでは、接頭辞TA_REPOSを使用し、その後に大文字のリポジトリ・キーワード名が続きます。メタデータ・リポジトリのサービスおよびパラメータ・キーワードの詳細は、tmloadrepos(1)を参照してください。

METAREPOSの属性フィールド

サービス・レベルの属性フィールド

METAREPOSのサービス・レベルの属性フィールドはサービスの記述に使用します。 TA_REPOSSERVICE属性は、サービスの名前を指定し、検索またはget操作でサービスをユニークに識別するために使用されるキー・フィールドです。 rex(1)で定義されているように、TA_REPOSSERVICEでは正規表現を使用できます。 たとえば、TA_REPOSSERVICEで正規表現値"*"を使用すると、メタデータ・リポジトリ内のすべてのサービス情報が検索されます。

set操作の場合は、TA_REPOSSERVICEにTuxedoサービス名を指定する必要があり、正規表現として解釈することはできません。

サービス・レベルのキーワードの詳細は、「Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリの管理」の「Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリを作成する」を参照してください。

パラメータ・レベルの属性フィールド

METAREPOSのパラメータ・レベルの属性フィールドはサービス・パラメータの記述に使用します。 様々な属性フィールドを共通のパラメータの一部として関連付けるために、共通のオカレンス番号が使用されます。すべてのパラメータ・レベルの属性フィールドにおけるn番目のサービス・パラメータをオカレンス番号n-1で表します。

たとえば、最初のサービス・パラメータ属性フィールドの最初のオカレンスであり"0"と表します。2番目のサービス・パラメータ属性フィールドの2番目のオカレンスであり"1"と表します。

前方の番号のパラメータではなく、後方の番号のパラメータで特定の属性フィールドのオカレンスが必要となった場合、前方の属性フィールド・オカレンスの値を指定して、以降のオカレンスが適切に番号付けされるようにする必要があります。

サブパラメータ値

TA_REPOSEMBEDは、サブパラメータ値(つまり、埋め込みデータ)を持つサービス・パラメータについての情報を指定するのに使用します。
Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリはFML32形式で入力と出力をリクエストするため、(デフォルトの空のレコードではなく)サブパラメータ値を持つTA_REPOSEMBEDを指定する場合は、FML32レコードを格納する必要があります。このFML32レコードは、関連付けられたTA_REPOSPARAMフィールドで記述されたレコード内で、各サブパラメータ(FMLフィールドまたはVIEW要素)に対応するパラメータ・レベルのフィールドで構成されます。
TA_REPOSEMBEDパラメータ値は、repository_inputファイルまたはアンロードされた-t repository_file内の、対のカッコ"("")"で囲まれた情報に対応しています。repository_inputファイルとrepository_fileの詳細は、tmloadrepos(1)tmunloadrepos(1)を参照してください。

表40 METAREPOSの属性フィールド表
属性フィールド
レベル
パーミッション
デフォルト値
TA_REPOSSERVICE (x)(r)(*)
サービス
string
rwxr--r--
string[1…255]
該当なし
TA_STATE(k)
該当なし
string
rwxr-xr--
GET:"VAL"
SET:"{NEW | unset | INV}
該当なし
該当なし
TA_REPOSTUXSERVICE
サービス
string
rwxr--r--
string[1…127]
該当なし
TA_REPOSSEVICETYPE
サービス
string
rwxr--r--
"{service|oneway|queue}"
"service"
TA_REPOSSERVICEMODE
サービス
string
rwxr--r--
"{tuxedo|webservice}"
"tuxedo"
TA_REPOSEXPORT
サービス
string
rwxr--r--
"{ Y | N }"
"Y"
TA_REPOSINBUF
サービス
string
rwxr--r--
string[1...8]
該当なし
TA_REPOSOUTBUF
サービス
string
rwxr--r--
string[0...8]
該当なし
TA_REPOSERRBUF
サービス
string
rwxr--r--
string[0...8]
該当なし
TA_REPOSINVIEW
サービス
string
rwxr--r--
string[0..32]
該当なし
TA_REPOSOUTVIEW
サービス
string
rwxr--r--
string[0..32]
該当なし
TA_REPOSERRVIEW
サービス
string
rwxr--r--
string[0..32]
該当なし
TA_REPOSINBUFSCHEMA
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1023]
該当なし
TA_REPOSOUTBUFSCHEMA
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1023]
該当なし
TA_REPOSERRBUFSCHEMA
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1023]
該当なし
TA_ REPOSSVCDESCRIPTION
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
該当なし
TA_REPOSSENDQSPACE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
該当なし
TA_REPOSSENDQUEUE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
該当なし
TA_REPOSRPLYQUEUE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
該当なし
TA_REPOSERRQUEUE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
該当なし
TA_REPOSRCVQSPACE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
該当なし
TA_REPOSRCVQUEUE
サービス
string
rwxr-r--
string[0..15]
該当なし
TA_REPOSVERSION
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
該当なし
TA_REPOSATTRIBUTES
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSFIELDTBLS
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSPARAM
パラメータ
string
rwxr-r--
string[1..32]
該当なし
TA_REPOSTYPE
パラメータ
string
rwxr--r--
"{ byte | short | integer | float | double | string | carray | dec_t | xml | ptr | fml32 | view32 | mbstring }
該当なし
TA_REPOSSUBTYPE
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..32]
該当なし
TA_REPOSACCESS
パラメータ
string
rwxr--r--
"{ in | out | err | inout | inerr | outerr | inouterr | noaccess }
該当なし
TA_REPOSCOUNT
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num<=32767
1
TA_REPOSPARAMDES
CRIPTION
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..1024]
該当なし
TA_REPOSSIZE
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num
該当なし
TA_REPOSREQUIRED
COUNT
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num<=32767
該当なし
TA_REPOSFLDNUM
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num
該当なし
TA_REPOSFLDID
パラメータ
long
r--r--r--
0<=num
該当なし
TA_REPOSVFBNAME
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..30]
該当なし
TA_REPOSVFLAG
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..6]
該当なし
TA_REPOSVNULL
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..32]
該当なし
TA_REPOSPARAMSCHEMA
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..1023]
該当なし
TA_REPOSPRIMETYPE
パラメータ
string
rwxr--r--
XMLプリミティブ・データ型(「anyType」、「boolean」、「token」、「unsignedByte」など)
該当なし
TA_REPOSEMBED
パラメータ
FML32。
rwxr--r--
 
空のレコード
(x) - 正規表現のGETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要
(k) - GETキー

METAREPOS属性のセマンティクス

TA_REPOSSERVICE: string[1...255]

サービス名。 メタデータ・リポジトリのサービス情報を検索する場合、この属性ではrex(1)で定義されている正規表現を使用できます。 メタデータ・リポジトリのサービス情報を更新する場合は、正規表現を使用できません。
注意: このフィールドの文字列長は、Tuxedo 9.1では「1...127」でした。

TA_STATE:

GET: "{ VALid }"

GET操作は、選択されたサービス・オブジェクトの情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEを定義しています。

SET: "{ NEW | unset | INValid }"

SET操作は、選択されたサービス・オブジェクトの情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEを定義しています。これ以外の状態を設定することはできません。

TA_REPOSTUXSERVICE: string[1...127]

実際のTuxedoサービス名。 デフォルトではTA_REPOSSERVICEと同じ値になります。

TA_REPOSSERVICETYPE: "{service|oneway|queue}"

サービスの呼出し方式。 この用語はTuxedoの制御によるものです。 "service"は、同期リクエスト/レスポンスをサポートします。 "oneway"は、レスポンスのないリクエストをサポートします。 "queue"は、tpenqueueとtpdequeueをサポートします。

TA_REPOSSERVICEMODE: "{tuxedo|webservice}"

サービスの生成元のタイプ。 この用語はBEA SALTによるものです。 "tuxedo"は、Tuxedoから生成したサービス定義を表します。 "webservice"は、BEA SALT wsdlcvtユーティリティによって生成されたSALTプロキシ・サービス定義を表します。

TA_REPOSEXPORT: "{ Y | N }"

サービス・オブジェクトが使用可能かどうかを示します。 この属性はJoltリポジトリとの互換性を保つことのみを目的としています。 デフォルト値は"Y"です。

TA_REPOSINBUF: string[1...8]

サービス入力バッファ・タイプ。 有効な値は、FMLFML32VIEWVIEW32STRINGCARRAYXMLX_OCTETX_COMMONX_C_TYPEMBSTRING、またはカスタム定義のタイプです。 1タイプのみ指定できます。
注意: 制限事項:カスタム・タイプの文字列は8文字以内で指定します。『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』の「型付きバッファの管理」を参照してください。

TA_REPOSOUTBUF: string[0...8]

サービス出力バッファ・タイプ(TPSUCCESSステータスが指定されたtpreturn()から返されるバッファ)。 有効な値はTA_REPOSINBUFと同じです。 この属性をNULLにすることはできません。

TA_REPOSERRBUF: string[0...8]

サービス・エラー・バッファ・タイプ(TPFAILステータスが指定されたtpreturn()から返されるバッファ)。 有効な値はTA_REPOSINBUFと同じです。 この属性をNULLにすることはできません。

TA_REPOSINVIEW: string[0...32]

入力パラメータのビュー名。 この情報が省略可能になるのは、バッファ・タイプとしてVIEWVIEW32X_COMMON、またはX_C_TYPEを使用している場合のみです。

TA_REPOSOUTVIEW: string[0...32]

出力パラメータのビュー名。 TA_REPOSINVIEWと同様です。

TA_REPOSERRVIEW: string[0...32]

出力パラメータのビュー名。 TA_REPOSINVIEWと同様です。

TA_REPOSINBUFSCHEMA: string[0...1023]

入力バッファに対するカスタマイズされたメッセージ・スキーマの関連付け。 この情報は省略可能です。

TA_REPOSOUTBUFSCHEMA: string[0...1023]

出力バッファに対するカスタマイズされたメッセージ・スキーマの関連付け。 TA_REPOSINBUFSCHEMAと同様です。

TA_REPOSERRBUFSCHEMA: string[0...1023]

エラー・バッファに対するカスタマイズされたメッセージ・スキーマの関連付け。 TA_REPOSINBUFSCHEMAと同様です。

TA_ REPOSSVCDESCRIPTION: string[0…1024]

サービスの説明の文字列値。

TA_REPOSSENDQSPACE: string[0…15]

送信キュー・スペース名の文字列値。 TA_REPOSSERVICETYPEが"queue"の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSSENDQUEUE: string[0…15]

送信キュー名の文字列値。 TA_REPOSSERVICETYPEが"queue"の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSRPLYQUEUE: string[0…15]

応答キュー名の文字列値。 TA_REPOSSERVICETYPEが"queue"の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSERRQUEUE: string[0…15]

エラー・キュー名の文字列値。 TA_REPOSSERVICETYPEが"queue"の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSRCVQSPACE: string[0…15]

受信キュー・スペース名の文字列値。 TA_REPOSSERVICETYPEが"queue"の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSRCVQUEUE: string[0…15]

受信キュー名の文字列値。 TA_REPOSSERVICETYPEが"queue"の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSVERSION: string[0...1024]

ユーザーが定義する任意の文字列。 Tuxedoでは、この属性は解釈されません。

TA_REPOSATTRIBUTES: string[0...1024]

ユーザーが定義する任意の文字列。 Tuxedoでは、この属性は解釈されません。

TA_REPOSFIELDTBLS: string[0...1024]

このサービスで使用するFMLまたはFML32フィールドの検索に使用するフィールド表のカンマ区切りのリストを指定します(オプション)。各フィールド表ファイルの記述には絶対パスを使用します。

TA_REPOSPARAM: string[0...32]

パラメータ名。

TA_REPOSTYPE: "{ byte | short | integer | float | double | string | carray | dec_t | xml | ptr | fml32 | view32 | mbstring }"

パラメータの型。

TA_REPOSSUBTYPE : string[0…32]

view32型のパラメータのビュー名。

TA_REPOSACCESS: '{ in | out | err | inout | inerr | outerr | inouterr | noaccess }'

パラメータ・アクセス方法。

TA_REPOSCOUNT: 0<=num<=32767

パラメータ・オカレンスの最大数。 デフォルト値は1です。

TA_REPOSPARAMDESC: string[0...1024]

パラメータの説明の文字列。

TA_REPOSSIZE: 0<=num

パラメータ型がcarraystringxml、またはmbstringの場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSREQUIREDCOUNT: 0<=num<=32767

パラメータ・オカレンスの最小数。

TA_REPOSFLDNUM: 0<=num

FML/FML32のフィールド・パラメータ、フィールド番号定義の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSFLDID: 0<=num

FML/FML32のフィールド・パラメータ、フィールド識別子の場合にのみ省略可能です。 このフィールドを書き込みまたは更新することはできません。

TA_REPOSVFBNAME: string[0...30]

パラメータ型がview/view32の場合にのみ省略可能です。 FMLバッファにマップされたVIEWの対応するフィールド名を指定するのに使用します。

TA_REPOSVFLAG: string[0...6]

パラメータ型がview/view32の場合にのみ省略可能です。 viewfile(5)で定義された"Flag"オプションの規則に従ってこのフィールドを使用します。

TA_REPOSVNULL: string[0...32]

パラメータ型がview/view32の場合にのみ省略可能です。 そのパラメータのデフォルトのNULL値としてユーザー指定のNULL値を定義するために使用します。

TA_REPOSPARAMSCHEMA: string[0...1023]

SALTプロキシ・サービス(TA_REPOSSERVICEMODE=webserviceを指定したサービス)の場合は省略可能です。 この値は、Oracle SALT wsdlcvtユーティリティによる外部WSDLファイルの変換によって生成されます。

TA_REPOSPRIMETYPE: xmlプリミティブ・データ型

SALTプロキシ・サービス(TA_REPOSSERVICEMODE=webserviceを指定したサービス)の場合は省略可能です。 この値は、Oracle SALT wsdlcvtユーティリティによる外部WSDLファイルの変換によって生成されます。 有効な値は、anyType、boolean、base64Binary、hexBinary、float、double、anyURI、QName、NOTATION、duration、dateTime、time、date、gYearMonth、gYear、gMonthDay、gDay、gMonth、string、normalizedString、token、language、Name、NCName、NMTOKEN、NMTOKENS、ID、IDREF、IDREFS、ENTITY、ENTITIES、decimal、integer、nonPositiveInteger、negativeInteger、nonNegativeInteger、positiveInteger、long、unsignedLong、int、unsignedInt、short、unsignedShort、byte、unsignedByteです。

TA_REPOSEMBED

パラメータ型がfml32またはview32の場合にのみ省略可能です。 パラメータのサブパラメータを記述するための埋め込みFML32フィールドです。
注意: TA_REPOSEMBEDフィールドは、1つのFML32バッファに複数のサービスがある場合に、各サービスの属性をカプセル化するのにも使用されます。詳細は、図1および図2を参照してください。

METAREPOSのバッファ形式図

現在、METAREPOSの入力と出力はFML32バッファ形式であり、サービス・メタデータ情報の1つまたは複数のインスタンスを記述するために使用します。 このFML32型付きバッファの形式には、標準モードとシングル・モードの2つのモードがあります。

図1 標準モード

標準モード

標準モードでは、各サービスは1つの組込みTA_REPOSEMBED FML32フィールドにカプセル化されます。ユーザーは、METAREPOSのサービス・レベルおよびパラメータ・レベルの属性表に定義されている制約に応じてMETAREPOS属性に入力します。

METAREPOSリクエストの例

  1. リポジトリへのサービス保管の追加
  2. 図3 シングル・モード・リクエスト


    シングル・モード・リクエスト


    シングル・モード・リクエスト

    図4 標準モード・リクエスト


    標準モード・リクエスト


    標準モード・リクエスト

  3. サービス保管および転送の削除
  4. リスト5 サービス保管および転送の削除

TA_OPERATION SET
A_CLASS T_REPOSITORY
TA_STATE DEL

TA_REPOSSERVICE保管、転送

関連項目

tmloadrepos(1)tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)MIB(5)TMMETADATA(5)

 


MIB(5)

名前

MIB - 管理情報ベース

#include <fml32.h> 
#include <fml1632.h> /* Optional */
#include <tpadm.h>
#include <cmib.h> /* Component MIB Header */

説明

Oracle Tuxedoシステム・アプリケーションは、個別コンポーネント(Oracle Tuxedoやワークステーションなど)で構成されており、各コンポーネントは、そのコンポーネント専用として定義された管理情報ベース(MIB)を使用して管理されます。これらのコンポーネントMIBは個別リファレンス・ページに定義されており、各ページはシステムの特定の部分向けのMIBに対応しています。たとえば、リファレンス・ページTM_MIB(5)には、Oracle Tuxedoアプリケーションの基本的な側面の管理に使用されるMIBが定義されています。

ただし、コンポーネントMIBには、必要なアクセスの提供に関連するインタフェースが十分に定義されていません。このリファレンス・ページMIB(5)では、管理者、オペレータ、またはユーザーが任意の定義済みコンポーネントMIBと対話するための共通インタフェースについて説明します。各Oracle TuxedoシステムのMIBに対する共通インタフェースは、2つの主要部分で構成されています。

共通インタフェースの最初の部分には、コンポーネントMIBのサポートを担当する管理サービスにアクセスするために既存のOracle Tuxedoシステムのインタフェースを使用する方法が説明されています。FML32 (Oracle Tuxedoシステムのバッファ・タイプ)は、コンポーネントMIBに入力を渡したりコンポーネントMIBから出力を受け取るための媒体として使用されます。ATMIリクエスト/レスポンス関数はコンポーネントMIBに対するインタフェースとして使用され、システムが提供するサービスとして実装されます。FML32バッファのATMI関数を使用した管理ユーザーとコンポーネントMIB間の対話に関する詳細は、このリファレンス・ページの後半のFML32およびATMIセクションを参照してください。

共通インタフェースの2番目の部分には、すべてのMIBとの対話で使用される追加の入出力FML32フィールドが定義されています。追加のFML32フィールドにより、(操作コードの指定の許可などによって)リクエストの機能を強化したり、共通レスポンス属性(エラー・コードや説明テキストなど)を追加します。追加のFML32フィールドの詳細は、このリファレンス・ページの後半の入力および出力セクションを参照してください。

使用方法セクションには、既存のATMI関数および追加のFML32フィールドの使用方法の例が示されています。これらは、コンポーネントMIBを使用した管理作業などに使用できます。

ユーザーがコンポーネントMIBとインタフェースしてアプリケーションを管理する方法の定義以外にも、このリファレンス・ページには、コンポーネントMIBのリファレンス・ページでクラスの定義に使用される形式が定義されています(「クラスの説明」を参照)。

このリファレンス・ページには、T_CLASSおよびT_CLASSATTの2つの共通クラスが定義されています。これら2つのクラスを使用して、管理クラスを識別したり、クラス/属性許可を調整します。すべてのMIB(5)クラス定義に関する詳細は、「MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。診断セクションには、コンポーネントMIBシステム・サービスから戻されるエラー・コードがリストされています。

認証

ユーザーは、アプリケーションに参加しようとするときに認証されます(tpinit(3c)を参照)。tpinit()時に、管理者およびオペレータは、クライアント名tpsysadmまたはtpsysopを使用してアプリケーションに参加することを求めることができます。これら2つのcltname値は予約されており、アプリケーションの管理者およびオペレータにのみ関連付けることができます。

最初にアプリケーションを構成する管理者は、特定のセキュリティ・タイプを選択することにより、構成するセキュリティのレベルを決定します。使用可能なセキュリティ・タイプは、次のとおりです。

選択するセキュリティ・タイプにより、管理者およびオペレータによるAdminAPIを介したコンポーネントMIBへのアクセスを許可する際の柔軟性およびセキュリティを決定します。

最も安全かつ柔軟なセキュリティ・タイプは、アプリケーション・パスワード認証とアプリケーション固有の認証サーバーの組合せです(AUTHSVR(5)を参照)。この方法の場合、管理者は、ユーザーが認証サーバーに適切なパスワードを提供することを前提として、すべてのユーザーに対して、または特定のユーザーのみに対してアクセスを許可できます。

アプリケーション固有の認証サーバーがない場合、クライアントには、アプリケーションの認証要件(セキュリティなし、またはアプリケーション・パスワード認証のどちらか)を満たすこと、TPINIT構造体のcltnameフィールドに特別なクライアント名の1つを指定すること、および特別な管理者権限またはオペレータ権限の資格を有するローカルUNIXシステムのOracle Tuxedo管理者として動作しているうことが求められます。いずれの場合でも、参加に成功したクライアントにはキーが割り当てられます。このキーは、実行するすべてのリクエストとともに提供されます。tpsysadmまたはtpsysopとして適切に認証されたクライアントには認証キーが割り当てられます。このキーにより、このクライアントが特別な権限を有することが認識されます。

管理認証は規定どおり、APIにアクセスする前にシステムに参加するクライアントにのみ適用されます。APIを使用するサーバーは、サーバーが代理として処理を行うクライアントと同じように処理されます。tpsvrinit()またはtpsvrdone()内から発行されたリクエストは、管理者から発行されたものとして処理されます。

FML32。

Oracle Tuxedoシステム定義のコンポーネントMIBを使用するアプリケーション管理は、FML32バッファ・タイプのみを介してサポートされます。MIB情報にアクセスするアプリケーション・プログラムは、FML32型付きバッファの割当て、操作および更新が可能であるように作成する必要があります。FML32の使用方法は主に2通りあり、これらはFintro()で詳述されていますが、ここに概要を示します。

最も直接的な方法は、FML32とインタフェースし、標準の<fml.h>ヘッダー・ファイルのかわりに<fml32.h>ヘッダー・ファイルをインクルードしてから、『Oracle Tuxedo ATMI FML関数リファレンス』に指定されている各関連FMLインタフェースのFML32バージョンを使用する方法です。たとえば、Fchg()を使用するかわりにFchg32()を使用します。

FML32とインタフェースするもう1つの方法は、<fml32.h>ヘッダー・ファイルと<fml1632.h>ヘッダー・ファイルの両方をインクルードする方法です。これら2つのヘッダー・ファイルは協調して機能するため、ユーザーはベースFMLインタフェース(Fchg()など)に基づいてプログラミングしながら、実際に各インタフェースのFML32バージョンを呼び出すこともできます。

ATMI

アプリケーション・プログラムは、FML32型付きバッファを割り当て、これらのバッファにリクエスト・データを移入し、サービス・リクエストを送信し、サービス・リクエストに対する応答を受信し、応答から結果に関する情報を抽出することにより、コンポーネントMIB固有の属性情報にアクセスして更新します。FML32型付きバッファでの情報の移入および抽出には、前述のとおりFML32インタフェースが関わります。バッファ割当て、リクエストの送信および応答の受信は、次に示す汎用目的のATMIルーチンを使用して該当する指針と制約の範囲内で行われます。すべてのコンポーネントに対するMIBリクエストは、コアOracle TuxedoコンポーネントのMIBサービス".TMIB"に送信される必要があります。このサービスは、TM_MIB(5)リクエストを処理するエージェントとしての役割を果たすほか、他のコンポーネントMIBに対するリクエストを転送します。これで、ユーザー側ではサービス名をMIBやクラスとマッチングしなくてもすみます。

tpalloc()

Oracle TuxedoシステムのMIBサービスへのリクエストの送信/からの応答の受信に使用されるFML32型付きバッファを割り当てます。FMLバッファ・タイプにはサブタイプはなく、最小デフォルト・サイズは1024バイトです。

tprealloc()

FML32型付きバッファを再割当てします。

tpcall()

移入されたFML32型付きバッファを入力とし、サービスから戻された出力を格納するために割り当てられたFML32型付きバッファを使用して、Oracle TuxedoシステムのMIBサービス".TMIB"を呼び出します。FML32は自己記述型のバッファ・タイプであるため、入力バッファの長さは0として指定できます。呼出しがトランザクション内で行われる場合、TPNOTRANフラグを使用する必要があります。そうでない場合、この関数に定義されたフラグの使用に関する特定の要件または制約はありません。

tpacall()

移入されたFML32型付きバッファを入力とし、Oracle TuxedoシステムのMIBサービス".TMIB"を非同期に呼び出します。FML32は自己記述型のバッファ・タイプであるため、入力バッファの長さは0として指定できます。呼出しがトランザクション内で行われる場合、TPNOTRANフラグを使用する必要があります。そうでない場合、この関数に定義されたフラグの使用に関する特定の要件または制約はありません。

tpgetrply()

Oracle TuxedoシステムのMIBサービス".TMIB"に対して前に生成した非同期呼出しに対する応答を取得します。応答は、前に割り当てたFML32型付きバッファに入れられます。この関数に定義されたフラグの使用に関する特定の要件または制約はありません。

tpenqueue()

Oracle TuxedoシステムのMIBサービス".TMIB"に対するリクエストを後で処理するためにキューに登録します。FML32は自己記述型のバッファ・タイプであるため、入力バッファの長さは0として指定できます。この関数に定義されたフラグの使用に関する特定の要件または制約はありません。ただし、これらのリクエストの転送を処理するためにアプリケーションによって構成されたTMQFORWARD(5)サーバーは、-n (TPNOTRANフラグが設定されたtpcall())および-d (削除)オプションを使用して起動する必要があります。

tpdequeue()

前にキューに登録したOracle TuxedoシステムのMIBサービス".TMIB"へのリクエストに対する応答をキューから取り出します。応答は、前に割り当てたFML32型付きバッファに入れられます。この関数に定義されたフラグの使用に関する特定の要件または制約はありません。

[Input]

任意のOracle TuxedoシステムのMIBへの管理リクエストを識別および制御するために使用される特定のFML32フィールドがあります。これらのフィールドは、このリファレンス・ページ以外にヘッダー・ファイル<tpadm.h>にも定義されています。対応するフィールド表ファイルは、${TUXDIR}/udataobj/tpadmにあります。これらのフィールドは、管理サービス・リクエストの作成前に必要な任意のコンポーネントMIB固有のフィールドとともにFML32リクエスト・バッファに追加されます。これらのフィールドについて以下に説明し、そのあとで、各フィールドが必須、任意または未使用のコマンドをまとめて表に示します。

TA_OPERATION

実行する操作を識別する文字列値のフィールド。有効な操作は、GETGETNEXTおよびSETです。

TA_CLASS

アクセスするクラスを識別する文字列値フィールド。クラス名は、コンポーネントMIB固有のリファレンス・ページに定義されています。

TA_CURSOR

前のGETまたはGETNEXT操作でシステムから戻される文字列値のFML32フィールド。戻された値をアプリケーションが後続のリクエスト・バッファに転送することにより、現在の検索位置を確認できるようにする必要があります。

TA_OCCURS

GETまたはGETNEXT操作で検索するオブジェクト数を識別するlong値のFML32フィールド。このフィールドを指定しない場合、スペースが許すかぎり一致するすべてのオブジェクトが戻されます。

TA_FLAGS

共通MIB固有フラグ値とコンポーネントMIB固有フラグ値を識別するlong値のFML32フィールド。この属性に設定可能なコンポーネントMIB固有の値は、各コンポーネントMIBリファレンス・ページに定義されています。共通フラグ値および使用方法は、次のとおりです。

MIB_LOCAL

このフラグは、このMIBに定義されている特定のクラスからの検索を変更するために使用されます。このMIB内の多くのクラスでは、グローバル情報(アクティブ・アプリケーション内の任意のサイトで使用可能)とローカル情報(オブジェクトがアクティブである特定のサイトで使用可能)の両方が存在します。デフォルトでは、これらのクラスから情報を検索するリクエストでは効率化のため、グローバル情報のみが検索され、ローカル情報は検索されません。アプリケーション・ユーザーが(場合によっては複数のサイトから)ローカル情報が収集されるまで待機してもかまわない場合は、検索リクエストでこのフラグを設定します。ローカル情報があるクラスの場合、ローカル属性が属性表の最後にリストされており、これらがローカル属性であることを示すサブヘッダーが付いています。ローカル情報しかないクラスの場合は、このフラグ値が設定されていなくても、ローカル情報の検索に自動的にデフォルト設定されます。

MIB_PREIMAGE

SET操作が実行される前にプレイメージ・チェックに合格する必要があることを示します。プレイメージ・チェックでは、任意のMIB固有クラス属性のオカレンス0が既存のオブジェクトと一致することを確認します。一致したら、そのオブジェクトは任意のMIB固有クラス属性のオカレンス1を使用して更新されます。2回以上発生しない属性はプレイメージ・チェックの対象とはみなされません。複数回出現するフィールドは、その対応するカウント属性が2度指定されている場合には確認されます。

MIB_SELF

このフラグは、リクエスト元のクライアントまたはサーバーの識別属性を処理前にリクエスト・バッファに追加する必要があることを示す省略表現として使用されます。クライアントの場合はTA_CLIENTIDを追加し、サーバーの場合はTA_GRPNOおよびTA_SRVIDを追加します。

TA_FILTER

戻す必要がある特定のクラス属性を最大32のオカレンスで指定できる、long値のFML32フィールド。値0のオカレンスを指定してリストを終了できますが、指定しなくてもかまいません。属性の初期値が0のリストはクラス固有属性を戻しませんが、一致したクラス・オブジェクトの個数を戻します。

TA_MIBTIMEOUT

リクエストを満たすために必要なコンポーネントMIBサービス内の時間(秒数)を識別するlong値のFML32フィールド。0以下の値を指定した場合、コンポーネントMIBサービスはブロッキング処理を実行できません。この値を指定しないと、デフォルトの20に設定されます。

TA_CURSORHOLD

最初のGET操作から生成されたシステム・スナップショットを、現在のGETまたはGETNEXTのリクエストが満たされた後に処分せずに保持しておく時間(秒数)を識別するlong値のFML32フィールド。0以下の値を指定した場合、現在のリクエストが満たされた後でスナップショットを処分する必要があります。指定しないと、この値はデフォルトの120に設定されます。

次表において、Rは必須INPUT属性、OはオプションのINPUT属性、-は使用されないINPUT属性を示します。

表41 入力表
属性
GET
GETNEXT
SET
TA_OPERATION
string
R
R
R
TA_CLASS
string
R
R
TA_CURSOR
string
R
TA_OCCURS
long
O
O
TA_FLAGS
long
O
O
O
TA_FILTER
long
O
TA_MIBTIMEOUT
long
O
O
O
TA_CURSORHOLD
long
O
O

[Output]

正常終了した管理リクエストからの出力は、1つ以上のMIB固有オブジェクトと共通出力フィールドの1オカレンスで構成されています。通常、複数のMIB固有オブジェクトは、戻された各クラス属性の複数のオカレンスによって出力バッファに反映されます。各属性のオカレンス0は最初のオブジェクトに関連し、オカレンス1は2番目のオブジェクトに関連するという風に順次関連します。この指針の例外はコンポーネントMIBのリファレンス・ページに記載されています。特定の属性に対する値がない中間オカレンスの場合、FML32定義のNULLフィールド値がプレースホルダとして挿入されることがあります。SET操作が正常終了すると、操作実行後のオブジェクトを反映する単一オブジェクトが戻されます。GETまたはGETNEXT操作が正常終了すると、リクエストされたオカレンス数(下記のTA_OCCURSを参照)やMIB固有システム・サービス内の指定されたキー・フィールドおよびスペース制限と一致したオカレンス数に応じて、0またはそれ以上のオカレンスが戻されます。

重要なのは、オブジェクトの状態、相互運用的なリリース環境、入力リクエスト・フィルタによっては、任意のクラスに対して定義されたすべての属性がどのリクエストについても戻されるわけではないということです。管理プログラマは、出力バッファ内にある特定の属性が暗黙的に存在するものと思うのではなく、属性値の存在を明示的に確認する必要があります。

繰り返しますが、正常に処理された管理リクエストに対する応答には、すべてのMIBに適用される特定の共通フィールドが含まれます。これらのフィールドはヘッダ・ファイル<tpadm.h>に定義されています。対応するフィールド表は、${TUXDIR}/udataobj/tpadmにあります。共通応答フィールドは応答バッファに追加され、コンポーネントMIB固有フィールドで戻されます。以下に各応答フィールドについて説明します。

TA_CLASS

応答バッファに表されたクラスを識別する文字列値フィールド。クラス名は、コンポーネントMIB固有のリファレンス・ページに定義されています。

TA_OCCURS

応答バッファ内のオブジェクトの数を識別するlong値のFML32フィールド。

TA_MORE

後で取り出すためにシステム・スナップショット内に保持されているリクエスト・キー・フィールドが一致した追加のオブジェクトの数を識別するlong値のFML32フィールド。SET操作では、このフィールドは戻されません。

TA_CURSOR

システムが保持しているスナップショット内の位置を識別する文字列値のFML32フィールド。以降のGETNEXT操作では、このフィールドをリクエスト・バッファに追加する必要があります。アプリケーション・ユーザーがこのフィールドの値を解釈したり変更することはできません。SET操作では、このフィールドは戻されません。

TA_ERROR

正常な終了を示す負値以外の戻りコードを識別するlong値のFML32フィールド。共通リターン・コードとその意味を以下に示します。

TAOK

操作が正常に実行されました。アプリケーションの更新は行なわれませんでした。

TAUPDATED

アプリケーションの更新が正常に行なわれました。

TAPARTIAL

アプリケーションの部分更新が正常に行なわれました。

MIB固有のシステム・サービス処理内で失敗した管理リクエストは、アプリケーション・サービス・エラーをアプリケーションに戻します。これには、元々のリクエストとエラーを識別する共通フィールドが含まれます。アプリケーション・サービス・エラーは、tpcall()またはtpgetrply()からのTPESVCFAILエラー・リターンによって示されます。TMQFORWARD(5)サーバーを介して戻されたアプリケーション・サービス・エラーは、元のリクエストで指定されたエラー・キューに入ります(サーバーのコマンドラインで-dオプションが指定されたと仮定して)。失敗した管理リクエストの特徴を示す共通フィールドを以下に示します。

TA_ERROR

発生した特定のエラーを識別するlong値のFML32フィールド。共通エラー・コードの場合は、このリファレンス・ページのDIAGNOSTICSセクションに記載され、コンポーネントMIB固有のエラー・コードの場合は、個々のコンポーネントMIBのリファレンス・ページに記述されます。

TA_STATUS

エラーのテキスト記述を指定する文字列値のFML32フィールド。

TA_BADFLD

エラーが特定のフィールドの値に起因する可能性がある場合に、そのフィールドのフィールド識別子を指定するlong値のFML32フィールド。エラーが複数のフィールドの値の組合せに起因する場合は、このフィールドの複数のオカレンスが存在することがあります。

 


使用方法

インクルード・ファイル

コンポーネントMIBとインタフェースするために書かれたアプリケーション・プログラムには、一定のヘッダー・ファイルをインクルードする必要があります。<fml32.h>は、FML32型付きバッファのアクセスおよび更新に必要なマクロ、構造体および関数のインタフェースを定義します。<fml1632.h>は、共通FMLインタフェースのマクロ、構造体および関数からFML32バージョンへのマッピングを定義します。このヘッダー・ファイルのインクルードは任意です。<tpadm.h>は、このリファレンス・ページに記載されているFML32フィールド名を定義します。さらに、任意のコンポーネントMIB固有ヘッダー・ファイルをインクルードして、そのコンポーネントMIBに固有のFML32フィールド定義にアクセスできるようにする必要があります。

次に例を示します。

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>
#include <cmib.h> /* Component MIB Header */

バッファの割当て

コンポーネントMIBと対話するには、FML32型付きバッファが該当するサービスにリクエストを送信することが必要です。ATMI関数tpalloc()は、(<fml32.h>に定義されている) FMLTYPE32を使用してバッファをtype引数の値として割り当てます。FML32バッファのサブタイプは存在しないので、tpalloc()subtype引数はNULLになる場合があります。FML32バッファのデフォルトの最小サイズは1024バイトです。tpalloc()size引数に0を指定すると、最小サイズのバッファが割り当てられます。これより大きなバッファが必要な場合は、システム最小値より大きな値をsizeに指定することで割り当てることができます。

次に例を示します。

rqbuf = tpalloc(FMLTYPE32, NULL, 0);

MIBリクエストの構築

FML32型付きバッファが割り当てられたら、ユーザーは共通MIBフィールド値と処理対象のコンポーネントMIB固有の値を移入する必要があります。リクエスト・バッファに値を追加するときに使用する最も一般的なインタフェースは、Fadd32()およびFchg32()です。リクエスト・バッファがいっぱいでフィールドを追加できない場合は、ATMI関数tprealloc()を使用してバッファを再割当てする必要があります。

次に例を示します。

/*
* Does not include error processing, bigger_size provided
* by the user, not by the system. Fchg32 used to insure that
* field occurrence 0 is set if we are reusing a buffer.
*/
if (Fchg32(rqbuf, TA_MIBFIELD, 0, "ABC", 0) == -1) {
if (Ferror32 == FNOSPACE) {
rqbuf = tprealloc(rqbuf, bigger_size);
Fchg32(rqbuf, TA_MIBFIELD, 0, "ABC", 0);
}
}

MIBリクエストの制御

各コンポーネントMIBに固有の属性のほかに、コンポーネントMIBからリクエストされた操作を制御する必須およびオプションの属性があります (それらの属性はこのリファレンス・ページに定義されています)。

必須の共通属性はTA_OPERATIONおよびTA_CLASSです。

TA_OPERATIONは、アクセスされるMIB上で行われる操作を指定します。有効な操作は、GETGETNEXTおよびSETです。

TA_CLASSは、アクセスするMIBクラスを指定します。クラス名はコンポーネントMIBのリファレンス・ページに定義されています。TA_OPERATIONGETNEXTの場合には、さらにTA_CURSOR属性も必要です。TA_CURSORは前のGETまたはGETNEXT操作で戻されたフィールドです。このフィールドは、このあとのリクエスト時に検索位置を調べるときにシステムによって使用されます。

オプション属性TA_OCCURSTA_FLAGSTA_FILTERTA_MIBTIMEOUTおよびTA_CURSORHOLDは、リクエストをさらに細かく指定するときに必須属性に加えて使用できます。

TA_OCCURS

GETまたはGETNEXT操作で検索するオブジェクト数を指定します。指定しない場合、スペースが許すかぎりすべてのオカレンスが検索されます。

TA_FLAGS

フラグ値を指定するために使用されます。一部の共通フラグはこのリファレンス・ページに、他の共通フラグはコンポーネントMIBのリファレンス・ページに定義されています。

TA_FILTER

GET操作に対して戻される属性値を限定します。指定しない場合、使用可能なすべてのクラス属性値に使用されるlong値のFML32フィールドが戻されます。

TA_MIBTIMEOUT

リクエストを満たすために必要なコンポーネントMIBサービス内の時間(秒数)を指定します。0以下の値を指定した場合、コンポーネントMIBサービスはブロッキング処理を実行できません。この値を指定しない場合、デフォルトの20に設定されます。

TA_CURSORHOLD

最初のGET操作から生成されたシステム・スナップショットを、現在のGETまたはGETNEXTのリクエストが満たされた後に処分せずに保持しておく時間(秒数)を指定します。0以下の値を指定した場合、現在のリクエストが満たされた後でスナップショットを処分する必要があります。指定しないと、この値はデフォルトの120に設定されます。

次に例を示します。

/* GET 1st 5 objects */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "classname", 0);
n = 5;
Fchg32(rqbuf, TA_OCCURS, 0, n, 0);
/* Make request, see Sending MIB Requests below */
/* Reply is stored in rpbuf and contains cursor */
/*
* GETNEXT 5 objects. Transfer TA_CURSOR from rpbuf.
* Reuse rqbuf generated above. Dispose of snapshot after
* request, that is, set TA_CURSORHOLD to 0.
*/
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GETNEXT", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CURSOR, 0, Ffind32(rpbuf, TA_CURSOR, 0, NULL), 0);
n = 0;
Fchg32(rqbuf, TA_CURSORHOLD, 0, n, 0);
/* Make request, see Sending MIB Requests below */

コンポーネントMIBフィールド

GETまたはGETNEXTで指定されたコンポーネントMIBのキー・フィールドは、オブジェクトの集合を選択するときに使用されます。キー・フィールド以外のフィールドは、コンポーネントMIBによって無視されます。

SET操作で指定されたコンポーネントMIBキー・フィールドは、更新する特定のオブジェクトを識別するために使用されます。キー・フィールド以外のフィールドは、キー・フィールドによって識別されたオブジェクトの更新値として処理されます。ユーザーは、更新(SET)が許可される前に、現在のオブジェクト・イメージと一致する必要があるプレイメージを指定することもできます。ユーザーは、リクエストのTA_FLAGS属性のMIB_PREIMAGEビットを設定することでプレイメージを指定することを示します。更新するオブジェクトを指定するキー・フィールドはプレイメージ(フィールド・オカレンス0)から取られます。キー・フィールドがポストイメージにも指定されている場合は、それらのフィールドは正確に一致していなければなりません。さもないと、リクエストは失敗します。クラスの一部で、かつ入力バッファで指定された2つの属性値をもつ属性だけが、プレイメージに一致するものだとみなされます。単一値を持つ属性は、指定されたクラス・オブジェクト用に設定する新しい値として処理されます。

次に例を示します。

Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "classname", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_MIBKEY, 0, "keyvalue", 0);
n = 1;
Fchg32(rqbuf, TA_OCCURS, 0, n, 0); /* GET 1st matching occurrence */
/* Make request, see Sending MIB Requests below, reply in rpbuf */
/* Use rpbuf as pre-image and update TA_MIBFIELD value
* if matching
*/
Fcpy32(newrq, rpbuf);
Fconcat32(newrq, rpbuf); /* Add 2nd identical copy */
Fchg32(newrq, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
n = MIB_PREIMAGE;
Fchg32(newrq, TA_FLAGS, 0, n, 0);
Fchg32(newrq, TA_MIBFIELD, 1, "newval", 0); /* Post-image */
/* Make request, see Sending MIB Requests below */

MIBリクエストの送信

コンポーネントMIBリクエストはすべて、コアOracle TuxedoコンポーネントMIBサービス".TMIB"を通ります。このサービスは、TM_MIB(5)リクエストを処理するエージェントとしての役割を果たすほか、他のコンポーネントMIBに対するリクエストを転送します。これで、ユーザー側ではサービス名をMIBやクラスとマッチングしなくてもすみます。サービス・リクエストは、ATMI内の任意のリクエスト/レスポンス指向サービス関数(tpcall()tpacall()およびtpenqueue())を使用して生成できます。ユーザーは、これらのインターフェイス関数に対して定義されたフラグと機能にアクセスできます。ここで課せられる唯一の制約は、".TMIB"サービスはトランザクションの範囲外で呼び出す必要があるといることです。つまり、tpcall()またはtpacall()を使用してトランザクション内の管理リクエストを方向付けるときに、TPNOTRANフラグを使用しないと失敗する(TPETRAN)ということです。tpenqueue()を使用してリクエストを方向付けする場合、転送されるサービス・リクエストをトランザクション境界の外で行なうことができるように、TMQFORWARDサーバーは-nオプションを指定して起動する必要があります。

次に例を示します。

/* Build request as shown above */
/* Send request and wait for reply */
flags = TPNOTRAN | TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);
/* Send request and get descriptor back */
flags = TPNOTRAN | TPSIGRSTRT;
cd = tpacall(".TMIB", rqbuf, 0, flags);
/* Enqueue request, assumes qctl already setup */
flags = TPSIGRSTRT;
rval = tpenqueue("queue", ".TMIB", qctl, rqbuf, 0, flags);

MIB応答の受信

コンポーネントMIBからの応答は、元のリクエストがどのように生成されたかによって、3通りの方法で受信できます。元のリクエストがtpcall()を使用して生成された場合、tpcall()は応答が受信されたという戻り値を戻します。元のリクエストがtpacall()を使用して生成された場合、tpgetrply()を使用して応答を受信できます。元のリクエストがtpenqueue()を使用して生成され、かつキュー制御構造体で応答キューが指定された場合、tpdequeue()を使用して応答を受信できます。これらの様々な呼出し上でサポートされているフラグは適宜使用できます。

次に例を示します。

/* Build request as shown above */
/* Send request and wait for reply */
flags = TPNOTRAN | TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);
/* Receive reply using call descriptor */
flags = TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpgetrply(cd, rpbuf, rplen, flags);
/* Receive reply using TPGETANY, may need to change buffer type */
flags = TPGETANY | TPSIGRSTRT;
rval = tpgetrply(rd, rpbuf, rplen, flags);
/* Dequeue reply, assumes qctl already setup */
flags = TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpdequeue("queue", "replyq", qctl, rpbuf, rplen, flags);

MIB応答の解釈

コンポーネントMIBに固有の属性のほかに、特定の共通MIBフィールドが管理リクエストに対して戻されることがあります。これらの追加属性は元のリクエストの結果を識別し、必要な場合に以降のリクエストで使用できる値を指定します。

GETまたはGETNEXT操作は、成功すると以下の値を戻します。

SET操作は、成功すると以下の値を戻します。

タイプにかかわらず、失敗した操作は以下の値を戻します。

制限

フィールドの複数オカレンスを持つFML32バッファは、オカレンスのシーケンス内の空きフィールドを考慮しません。たとえば、オカレンス1の値を設定し、オカレンス0がまだ存在しない場合、FML32はFML32が定義したNULL値でオカレンス0を自動的に作成します。FML32定義のNULL値は、数値フィールドに対しては0、文字列フィールドに対しては長さがゼロの(NULL)文字列、文字フィールドに対しては'¥0'文字です。このような制約のために、(異なる属性セットをもつオブジェクトを戻すことがあります) GET操作は、オブジェクトの状態を正確に反映しないNULLのFML32フィールドを含まないようにするために、ユーザーに戻されたオブジェクトの集合を人為的に解体することがあります。

DOS、Windows、およびOS/2上のワークステーション・クライアントは現在、64KのFML32バッファに制限されています。このため、戻りバッファのサイズはバッファ当たり64Kに制限されています。

COBOLはFML32バッファ・タイプを限定的にしかサポートしていないので、ATMIのCOBOLバージョンでは管理APIにアクセスできません。

任意のコンポーネントMIBに対するリクエストはアプリケーション・トランザクションの一部にはなりえません。したがって、コンポーネントMIBに向けられ、アクティブ・トランザクション内で実行されるtpcall()またはtpacall()に対する呼出しでは、呼出し時にTPNOTRANフラグを設定する必要があります。ただし、トランザクション内でATMI関数tpenqueue()を使用して、コンポーネントMIBへの今後の配信に備えてリクエストをキューに登録できます。このリクエストのキューへの登録はトランザクション内で起こりますが、コンポーネントMIB内の処理は起こりません。このコンテキストでTMQFORWARD(5)サーバーを使用するには、リクエストが非トランザクション・モードでMIBサービスに転送できるように、-nコマンドライン・オプションを指定してTMQFORWARDを起動する必要があります。コンポーネントMIBサービスは非トランザクションの性質をもっているので、リクエストを再試行するのではなくサービス失敗がすぐに失敗キューに配信されるように、TMQFORWARDに対して-dオプションを指定することもお薦めします。

共通MIBフィールドとコンポーネントMIBのフィールド識別子は6,000から8,000の範囲(両端含む)で割り当てられます。したがって、管理アクションとユーザ・アクションを混合する予定のアプリケーションは、必ずフィールド識別子を適切に割り当てる必要があります。

クラスの説明

各クラスの説明セクションには、次の4つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミッション、値、およびデフォルト値を示す表。 属性表の形式については以下に示してあります。

属性のセマンティクス

各属性の意味の説明

制限

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

前述のように、各クラスは4つの部分に分けて定義されています。その1つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス・ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザーがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。属性表の各属性の説明には、5つの構成要素(名前、型、許可、値、デフォルト)があります。各要素については、以下を参照してください。

名前:

FML32バッファ内のこの属性値を識別するために使用されるFML32フィールド識別子。属性は、緊密に関連した属性がグループになって配置されることがあります。このグループ配置には特別な意味はなく、単に表を使いやすくすることを目的としています。属性名や値の後に(r)、(k)、(x)、または(*)が付いていることがあります。この表記の意味は以下のとおりです。
(r) - 新しいオブジェクトを作成するときこのフィールドが必要です。 (k) - オブジェクト検索用のキー・フィールドを示します。 (x) - オブジェクト検索用の正規表現キー・フィールドを示します。 (*) - このフィールドは、オブジェクト変更用のSETキーです。 1つ以上のSETキーが定義されたクラスに対するSET操作には(上記の*を参照)、SETキーとして定義された1つ以上の属性値に対する値が含まれる必要があります。指定するSETキーは、クラス内の1つのオブジェクトを正確に識別するのに十分なキーである必要があります。SETキーは必ずオブジェクト検索用のキー・フィールドであるため、(k)表記は指定されていませんが、暗黙的に(k)表記されています。ただし、NEWオブジェクトを作成するときにSETキーが必ず必要というわけではなく、必要な場合は(r)表記で示されます。

型:

属性値のデータ型。データ型はC言語の表記法、つまりlongcharおよびstringで定義されます。プログラムの中では、FML32関数Fldtype32()を使用してデータ型を判別することができます。この関数はデータ型を表すFML32のdefine、つまりFLD_LONGFLD_CHARおよびFLD_STRINGを戻します(Fldtype、Fldtype32(3fml)を参照)。

許可:

アクセスと更新の許可は、UNIXシステムの許可と同様に、それぞれ3つの許可で構成された3つのグループに分けられます。ただし属性表では、この3つのグループが表すのは、UNIXの場合のオーナー、グループ、その他に対する許可ではなく、管理者、オペレータ、その他に対する許可を表します。各グループについて、以下の意味を持つ3つの許可位置があります。

位置1 - 検索許可

r
属性を検索できます。
R
オブジェクトの状態がACTiveまたはACTiveと同等のときにのみ属性を検索できます。どの状態がACTiveと同等かどうかを判別するには、各クラスのTA_STATE属性値の説明を参照してください。この属性は一時的な情報を表し、オブジェクトをアクティブ化するたびに更新されます。
k
検索または更新用のキー・フィールドとして属性を指定できます。
K
属性は、オブジェクトの状態がACTiveまたはACTiveと同等のときに、検索または更新用のキー・フィールドとしてのみ指定できます。どの状態がACTiveと同等かどうかを判別するには、各クラスのTA_STATE属性値の説明を参照してください。

位置2 - 非アクティブな更新許可

w
オブジェクトの状態がINActiveまたはINActiveと同等のときに属性を更新できます。どの状態がINActiveと同等かどうかを判別するには、各クラスのTA_STATE属性値の説明を参照してください。
u
w許可値と同様に属性を更新できます。ただし、u許可文字で識別されるすべての属性値の組合せは、クラス内で一意である必要があります。
U
w許可値と同様に属性を更新できます。ただし、属性値はクラス内の属性に対して一意である必要があります。

位置3 - アクティブな更新許可

x
オブジェクトの状態がACTiveまたはACTiveと同等のときに属性を更新できます。どの状態がACTiveと同等かどうかを判別するには、各クラスのTA_STATE属性値の説明を参照してください。
X
オブジェクトの状態がACTiveまたはACTiveと同等のときに属性を更新できます。どの状態がACTiveと同等かどうかを判別するには、各クラスのTA_STATE属性値の説明を参照してください。この属性は一時的な情報を表し、オブジェクトをアクティブ化するたびに更新されます。
y
オブジェクトの状態がACTiveまたはACTiveと同等のときに属性を更新できます。ただし、変更がこのクラスまたは他のクラスのオブジェクトに反映されるタイミングに制約があります。詳細は、そのクラスの「属性のセマンティクス」セクションを参照してください。どの状態がACTiveと同等かどうかを判別するには、各クラスのTA_STATE属性値の説明を参照してください。

この属性に対して設定または検索(あるいはその両方)が可能な値。以下に、属性値を表記する際のルールを示します。

LITSTRING
リテラル文字列値。
num
数値。
string[x..y]
長さがx以上y以下の文字列値。末尾のNULL文字は含みません。
LMID
string[1..30](カンマを入れることはできません)の短縮形。論理マシン識別子を表します。
{x | y | z}
xyまたはzのいずれかを選択します。
{x | y | z}
xyまたはzのいずれかを選択します(選択しなくてもかまいません)。
{x | y | z},*
カンマで区切られたリストからxyまたはz以上のオカレンスを選択します。
low = num
low以上の数値。
low = num high
low以上high未満の数値。
GET:
検索(GET)操作でキー値として戻されるか、キー値として指定できる状態属性値。値は常に3文字からなる簡略名です。完全名は、該当するクラスのTA_STATEの説明文に示されています。入力指定は簡略名でも完全名でも可能です。大文字/小文字は区別されません。出力状態は、常に大文字の完全名で戻されます。
SET:
更新(SET)操作で設定される状態属性値。前述の場合と同様に簡略名を使用できます。

デフォルト値:

新しいオブジェクトを作成するとき、つまり状態をINValidからNEWに変更するときに使用するデフォルト値。オブジェクトがアクティブなときにのみ必要になる属性、派生する属性、および使用可能な属性はこの列にN/Aと表記されます。

TA_STATEの構文

TA_STATE属性フィールドは、定義された各クラスのメンバーです。この属性のセマンティクスはクラスごとに定義されています。TA_STATE値は、多くの場合、3文字の簡略名で指定できます。TA_STATE値の完全名を表示する場合は、3文字の簡略名を大文字で、残りの文字を小文字で示します。TA_STATE値は、簡略名でも完全名でも入力できます。大文字/小文字は区別されません。TA_STATE値の出力は常に大文字の完全名です。以下に、TA_STATE属性の使用例を示します。

Full Name  : ACTive 
Shorthand : ACT
Output Value : ACTIVE
Valid Input : ACT, act, AcTiVe, active

 


T_CLASSクラスの定義

概要

T_CLASSクラスは、Oracle Tuxedoシステム・アプリケーション内の管理クラスの属性を表します。このクラスは、主にクラス名の識別に使用します。

属性表

表42 T_CLASSクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_CLASSNAME(k)
string
r--r--r--
double
該当なし
TA_STATE(k)
string
r--r--r--
GET: VAL
SET: 該当なし
GET: 該当なし
SET: 該当なし
TA_GETSTATES
TA_INASTATES
TA_SETSTATES
string
string
string
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
double
double
double
該当なし
該当なし
該当なし
(k) - オブジェクトを検索するためのキー・フィールド

属性のセマンティクス

TA_CLASSNAME: string

クラス名。

TA_STATE:

GET:
GET操作は、選択したT_CLASSオブジェクトの情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。これら以外の状態は戻されません。

“VALid"
T_CLASSオブジェクトが定義されています。このクラスのすべてのオブジェクトはこの状態です。この状態はINActiveと同等で、許可のチェックに使用します。

SET:

SET操作は、このクラスでは使用できません。

TA_GETSTATES: string

このクラスのオブジェクトに対して、またはGET操作の結果として戻される可能性のある状態を'|'デリミタで区切ったリスト。状態は大文字の完全名で戻されます。

TA_INASTATES: string

このクラスのオブジェクトに対して、またはGET操作の結果として戻される可能性のある非アクティブと同等な状態を'|'デリミタで区切ったリスト。状態は大文字の完全名で戻されます。

TA_SETSTATES: string

このクラスのオブジェクトに対してSET操作の一部として設定される可能性のある状態を'|'デリミタで区切ったリスト。状態は大文字の完全名で戻されます。

制限

なし。

 


T_CLASSATTクラスの定義

概要

T_CLASSATTクラスは、管理属性の特性をクラス/属性ごとに表します。

属性表

表43 T_CLASSATTクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_CLASSNAME(r)(*)
TA_ATTRIBUTE(r)(*)
string
long
ru-r--r--
ru-r--r--
double
0 <= num矢印記号
該当なし
該当なし
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: VAL
SET: {NEW | INV}
GET: 該当なし
SET: 該当なし
TA_PERM(r)
TA_FACTPERM
TA_MAXPERM
long
long
long
rw-r--r--
r--r--r--
r--r--r--
0000 <= num <= 0777
0000 <= num <= 0777
0000 <= num <= 0777
該当なし
該当なし
該当なし
TA_ATTFLAGS
TA_DEFAULT
TA_VALIDATION
long
string
string
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
integer
double
double
該当なし
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_CLASSNAME: string

クラス名。 システムによって認識されているクラス名にのみアクセスできます。

TA_ATTRIBUTE: long

システム提供のヘッダー・ファイル(たとえばtpadm.h)に定義されている属性フィールド識別子。

TA_STATE:

GET: VALid

GET操作は、選択したT_CLASSATTオブジェクトの情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
T_CLASSATTオブジェクトが定義されています。 このクラスのすべてのオブジェクトはこの状態です。 この状態はINActiveと同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET: {NEW | INValid}

SET操作は、選択したT_CLASSATTオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーション用のT_CLASSATTオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
T_CLASSATTオブジェクトを変更します。 変更は、VALid状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーション用のT_CLASSATTオブジェクトを削除またはリセットします。 状態の変更はVALid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidまたはVALidになります。 組み込まれている(システムに明示的に認識されている)このクラスのオブジェクトは、この状態変更でデフォルトのパーミッションに戻り、VALid状態のままとなります。 クラス属性が明示的に認識されていないアドオン・コンポーネントに属するこのクラスのオブジェクトは、この状態変更で削除されてINValid状態に遷移します。

TA_PERM: 0000 <= num <= 0777

このクラス属性の組合せに対するアクセス許可。許可を設定する際、リクエストされた設定がその属性に許容される許可を超えると、設定された実際の値が自動的に再設定されます。属性に許容される最大許可は、管理者用に記述されている許可をオペレータとその他の位置で繰り返したものです。たとえば、T_MACHINEクラスのTA_TYPE属性の許可はrw-r--r--と記述されており、最大許可はrw-rw-rw-です。

TA_FACTPERM: 0000 <= num <= 0777

Oracle Tuxedoシステムの出荷時に設定されたこのクラス属性の組合せに対するパーミッション。 このパーミッションは、オブジェクトのTA_STATEINValidに変更するSET操作の後に適用されます。

TA_MAXPERM: 0000 <= num <= 0777

このクラス属性の組合せに対する最大パーミッション。

TA_ATTFLAGS: long

この属性の特性を示す以下のフラグの一部または全部のビット単位の論理和。

MIBATT_KEYFIELD

属性はこのクラスのキー・フィールド。

MIBATT_LOCAL

属性はローカル情報を表します。

MIBATT_REGEXKEY

属性はこのクラスの正規表現キー・フィールド。

MIBATT_REQUIRED

属性はこのクラスのNEWオブジェクトを作成するときに必要です。

MIBATT_SETKEY

属性はこのクラスのSETキー。

MIBATT_NEWONLY

属性は、TA_STATEINValidからNEWに変えることによってNEWオブジェクトを作成するときにのみ、このクラスの非アクティブ同等のオブジェクトに対して書込み可能です。

TA_DEFAULT: string

このクラスのNEWオブジェクトを作成する際のこの属性のデフォルト。 Admin APIを使用してNEWオブジェクトを作成できないクラスでは、この属性は必ず長さゼロの文字列として返されます。 また、NEWオブジェクトの作成時にSETできない属性も長さゼロの文字列として返されます。 long値を持つ属性には、long値を表す文字列として返されるデフォルト値があります。 属性の中には、ここで返される以下のような値で示される特殊な性質を持つものもあります。

# Inherited:Classname[:Attribute]

属性のデフォルトは、指定したクラスの同名の属性から継承されます。Attributeを指定した場合は、同名の属性の1つからではなく、この属性から継承されます。

# Required

属性はNEWオブジェクトを作成するときに必要です。

# Special

属性には、デフォルト値を定義するための特別な規則があります。詳細は、該当するコンポーネントMIBのリファレンス・ページを参照してください。

TA_VALIDATION: string

新しい値がSETされるときに、このクラス/属性の組合せに適用する検証規則を表す文字列。 この文字列の形式は以下のいずれかになります。

CHOICES=string1|string2|...

示された選択肢の1つのみと一致する文字列属性値。

RANGE=min-max

minからmaxまでの値でなければならない数値属性値。

SIZE=min-max

minからmaxまでのバイト長でなければならないstringまたはcarray属性値。

READONLY=Y

書込み操作に対する検証規則を持たない読取り専用属性。

SPECIAL=Y

特別な検証規則。詳細は、該当するコンポーネントMIBリファレンス・ページを参照してください。

UNKNOWN=Y

不明な検証規則。 通常、詳細がコア・システムで認識されていない追加コンポーネントの属性エントリに関連付けられています。

 


MIB(5)に関する追加情報

制限

なし。

診断

コンポーネントMIBへの接続時には、2つの一般的なタイプのエラーがユーザーに返される場合があります。1つは、管理リクエストに対するレスポンスを検索する3つのATMI関数(tpcall()tpgetrply()、およびtpdequeue())が返すエラーです。これらのエラーは、それぞれの関数のリファレンス・ページに定義されています。

2つ目は、リクエストがその内容に対応できるシステム・サービスに正常にルーティングされても、システム・サービス側でそのリクエストを処理できないと判断されると、アプリケーション・レベルのサービス障害として返されるエラーです。このような場合、tpcall()tpgetrply()は、tperrno()TPESVCFAILに設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示すTA_ERRORTA_STATUS、およびTA_BADFLDフィールドと一緒に、元のリクエストを含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5)サーバー経由でシステムに転送されたリクエストに対してサービス障害が発生すると、元のリクエストで識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます(TMQFORWARDに対して-dオプションが指定されたとみなされる)。

管理リクエストの処理中にサービス・エラーが発生すると、TA_STATUSというFML32フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERRORというFML32フィールドにはエラーの原因(下記参照)を示す値が設定されます。TA_BADFLDに設定される値は、下記の各エラーに関する説明の中で示します。以下のエラー・コードは、いずれも負であることが保証されています。

[TAEAPP]

リクエストを正しく処理するにはアプリケーションによる操作が必要ですが、その操作を完了することができませんでした。アプリケーションの操作が必要になるのは、サーバーを停止させる場合などです。

[TAECONFIG]

リクエストされた操作に必要なコンポーネントMIBの構成ファイルにアクセスできませんでした。

[TAEINVAL]

指定したフィールドが無効です。フィールド識別子が無効であることを示すため、TA_BADFLDが設定されます。

[TAEOS]

リクエストの処理時にオペレーティング・システムのエラーが発生しました。TA_STATUSの値が、システム・エラー・コードerrnoの値で更新されます。

[TAEPERM]

ユーザーが、書込みパーミッションのない属性をSETしようとしたか、読取りパーミッションのないクラスに対してGETを実行しようとしました。 フィールド識別子がパーミッション・チェックにパスしなかったことを示すため、TA_BADFLDが設定されます。

[TAEPREIMAGE]

指定したプレイメージと現在のオブジェクトが一致しなかったため、SET操作が失敗しました。 フィールド識別子がプレイメージ・チェックにパスしなかったことを示すため、TA_BADFLDが設定されます。

[TAEPROTO]

管理リクエストが不正なコンテキストで発行されました。TA_STATUSには追加情報が格納されます。

[TAEREQUIRED]

必要なフィールド値が存在しません。 フィールド識別子が見つからないことを示すため、TA_BADFLDが設定されます。

[TAESUPPORT]

現在使用しているバージョンのシステムでは、管理リクエストがサポートされていません。

[TAESYSTEM]

リクエストの処理時にOracle Tuxedoシステムのエラーが発生しました。TA_STATUSは、エラー条件の詳細を示す値に更新されます。

[TAEUNIQ]

SET操作で、更新の対象となるユニークなオブジェクトを特定するクラス・キーが指定されていません。

[other]

それぞれのコンポーネントMIBに固有のその他のエラー・コードは、各コンポーネントMIBのリファレンス・ページに指定されています。 これらのエラー・コードは、すべてのコンポーネントMIB間でも、ここで定義した汎用コードとの間でも相互に排他的であることが保証されています。

以下の診断コードはTA_ERRORで戻されるもので、管理リクエストが正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナースでないことが保証されています。

[TAOK]

操作が成功しました。 コンポーネントMIBのオブジェクトは更新されません。

[TAUPDATED]

操作が成功しました。 コンポーネントMIBのオブジェクトは更新されました。

[TAPARTIAL]

操作は部分的に成功しました。 コンポーネントMIBのオブジェクトは更新されました。

相互運用性

FML32インタフェースへのアクセス、およびOracle Tuxedoシステムのアプリケーション管理に使用できるコンポーネントMIBへのアクセスは、Oracle Tuxedoシステム・リリース4.2.2以降のバージョンで可能です。汎用MIB属性を定義するヘッダー・ファイルおよびフィールド表は、Oracle Tuxedoリリース5.0以降で利用できます。各コンポーネントMIBに固有の相互運用性の問題については、それぞれのリファレンス・ページで説明しています。

移植性

Oracle TuxedoシステムのMIBを使用した管理作業をサポートするために必要な既存のFML32およびATMI関数、さらにこのリファレンス・ページに定義するヘッダー・ファイルとフィールド表は、すべてのサポート対象ネイティブ・プラットフォームとワークステーション・プラットフォームで使用可能です。

サンプル

汎用MIB処理とのインタフェースにおいて既存のAPIを使用する例については、前述の使用方法のセクションを参照してください。 詳しい使用例については、各コンポーネントMIBのリファレンス・ページで実際のコンポーネントMIBのクラスや属性を使用して説明しています。

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h, 
${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)「FML関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)AUTHSVR(5)TM_MIB(5)TMQFORWARD(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


nl_types(5)

名前

nl_types - ネイティブ言語データ型

概要

#include <nl_types.h>

説明

nl_types.hヘッダー・ファイルには、以下の定義が含まれています。

nl_catd

カタログを識別するために、メッセージ・カタログ関数catopen()catgets()、およびcatclose()で使用します。

nl_item

langinfo()データの項目を識別するためにnl_langinfo()で使用します。タイプnl_itemのオブジェクトの値はlanginfo.hで定義されています。

NL_SETD

メッセージ・テキストのソース・ファイルに$setディレクティブが指定されていない場合にgencat()で使用します。この定数は、以降のcatgets()への呼出しの際に、識別子設定パラメータの値として使用できます。

NL_MGSMAX

セット当たりのメッセージの最大数。

NL_SETMAX

カタログ当たりのセットの最大数。

NL_TEXTMAX

メッセージの最大サイズ。

DEF_NLSPATH

カタログを見つけるためのデフォルトの検索パス。

関連項目

gencat(1)catgets(3c)catopen、catclose(3c)nl_langinfo(3c)langinfo(5)

 


servopts(5)

名前

servopts - サーバー・プロセスの実行時オプション

概要

AOUT CLOPT= [-A][-s{@filename|service[,service...][:func]}]
[-e stderr_file][-h][-l locktype][-n prio]
[-o stdout_file][-P][-p [L][low_water][,[terminate_time]]
[:[high_water][,create_time]][-r][-t][ -- uargs][-v]

説明

servoptsはコマンドではなく、Oracle Tuxedoシステムのサーバーが認識する実行時オプションのリストです。

これらのオプションを使用するのはOracle Tuxedoシステム提供のサーバー、またはbuildserver(1)コマンドによって作成されたアプリケーション提供のサーバーです。

Oracle Tuxedoシステムでサーバーを実行するには、アプリケーションの構成ファイルで指定したサーバー(およびその他のリソース)で機能するtmboot(1)およびtmadmin(1)コマンドを使用します。 servoptsリストで選択したオプションは、構成ファイルのサーバーに対して指定されます。 認識されるオプションは以下のとおりです。

-A

サーバーの構築に使用したすべてのサービスを最初から提供します。 -Aは、Oracle Tuxedoシステム提供のサーバーでサービスを指定する唯一の方法です。

-s { @filename | service[,service...][:func] }

サーバーの起動時に公開するサービスの名前を指定します。ほとんどの場合、サービスは同じ名前を持つ関数によって実行されます。つまり、xサービスは関数xによって実行されます。たとえば、次のように指定したとします。
-s x,y,z この場合、サービスxyおよびzを最初から提供するサーバーが実行され、各サービスは同じ名前を持つ関数によって処理されます。その他のケースでは、異なる名前の関数でサービスが実行されることもあります。たとえば、次のように指定したとします。 -s x,y,z:abc この場合、初期サービスがx、y、zであるサーバーが実行され、各サービスは関数abcによって処理されます。 カンマとカンマの間に空白を入れてはいけません。関数名の前にはコロンを付けます。サービス名および暗黙の関数名は127文字以下でなければなりません。明示的関数名(コロンの後に指定する名前)は、128文字まで使用できます。この文字数より長い名前が指定された場合は、警告メッセージが表示されて短縮されます。tmadmin(1) or TM_MIB(5)によりファイルを取得した場合は、名前の最初の15文字だけが表示されます。 -sオプションでファイル名を指定するには、ファイル名の前に「@」文字を付けます。このファイルの各行は、-sオプションの引数とみなされます。このファイルには、コメントを入れることができます。コメントは必ず「#」または「:」で始めます。-sオプションは何度でも指定できます。 サーバー・ロード・モジュール内のサービス名と処理関数を実行時に関連付けることを、動的サービス機能と呼びます。サーバーの実行中に提供するサービスのリストを変更するには、tmadmin advertiseコマンドを使用します。 「.」で始まるサービス名はシステム・サーバー用に予約されています。予約済みのサービスをアプリケーション・サーバーで指定すると、サーバーを正常に起動できなくなります。

-e

サーバーの標準エラー出力ファイルとして開くファイルの名前を指定します。 このオプションを指定すると、サーバーを再起動しても以前と同じ標準エラー出力ファイルが使用されます。 このオプションを指定しない場合は、stderrというデフォルトのファイルが、$APPDIRで指定したディレクトリに作成されます。

-h

ハングアップの影響を受けないサーバーを実行しないようにします。 このオプションを指定しない場合、サーバーはハングアップ・シグナルを無視します。

-l locktype

サーバーをロックします。locktypeの引数はtd、またはpです。どの引数を使用するかは、ロックの対象がテキスト(TXTLOCK)であるか、データ(DATLOCK)であるか、プロセス全体(テキストおよびデータ - PROCLOCK)であるかによって決まります。詳細は、plock(2)を参照してください。ルートとして実行されていないサーバーはロックできません。また、いったんロックされたサーバーのロックを解除することはできません。

-n prio

prio引数に応じ、サーバーに対してniceを実行します。 プロセスに高い優先順位(負の引数)を付与するには、そのプロセスをrootUIDで実行する必要があります。 詳細についてはnice(2)を参照してください。

-o stdout_file

サーバーの標準出力ファイルとして開くファイルの名前を指定します。このオプションを指定すると、サーバーを再起動しても以前と同じ標準出力ファイルが使用されます。このオプションを指定しない場合は、stdoutというデフォルトのファイルが、$APPDIRで指定したディレクトリに作成されます。

-P

以下のサービス公開実行ステータスを指定します。

-p [L][low_water][,[terminate_time]][:[high_water][,create_time]]

このオプションを使用すると、シングルスレッドのRPCサーバーおよび会話型サーバーの両方で、サーバーの自動生成と自動廃棄をサポートできます。RPCサーバの場合、MAXに1より大きい値を指定したMSSQでこのオプションを使用する必要があります。会話型サーバの場合、MAXは1より大きい値でなければなりません。
サーバーの生成および消滅は、キュー上の「サーバー当たり」のリクエストの数によって決まります。ただし、RPCサーバーでロード[L]引数を使用している場合は、各リクエストのロード ファクタも考慮されます。 L引数を設定して-pオプションを指定した場合、指定した時間(秒単位)内に負荷がしきい値(high_water引数で指定)以上になると、別のサーバーが生成されます。ただし、high_waterの値が1の場合、サーバー生成用のサーバーは、メッセージ処理を担当しているかぎり、別のサーバーを生成しません。 この問題は、キュー内に処理待ちのリクエストが1つしかない場合に常に発生します。つまり、サーバーは現在のリクエストを処理した後でこのリクエストを処理するため、新しいサーバーを起動する必要はありません。 しかし、別のリクエストがキューに入れられると、新しいサーバーが起動されます。実行中のサーバーが現在のリクエストを処理し、次に処理するリクエストを探し始めると、新しいサーバーが起動されます。 サーバーは、処理待ちのリクエストを求めてキューに戻るたびに、新しいサーバが必要かどうかを確認します。条件に合致すると、新しいサーバーを1つ生成します。
注意: UNIX プラットフォームのみ - alarm()システム呼出しは、サーバー・プール管理下で実行しているサーバーではうまく機能しません。アイドル状態のサーバーを終了するコードではalarm()呼出しを使用するため、Usignal()への呼出しがエラーでない場合でも、ユーザーが独自のシグナル・ハンドラを確立するために作成したコードは失敗します。
-pオプションの引数は、以下のように使用しているサーバーの種類によって意味が異なります。

RPCサーバー

L

ロード引数は、RPCサーバーでのみ機能します。また、ロード・バランシングをオンにしたSHMモードでしか機能しません。サーバーを生成するかどうかは、サーバーあたりのメッセージ数ではなく、リクエストのロードに基づいて決定されます。SHM/LDBAL=Yが設定されていない場合、ユーザー・ログ・メッセージ(LIBTUX_CAT:1542)が出力され、生成および廃棄は発生しません。

low_waterterminate_timehigh_water、およびcreate_time

これらの引数は、RPCサーバーをサーバーあたりのメッセージ数に基づいて生成または廃棄する際の制御に使用します。 ロードがcreate_time秒以上にわたってhigh_waterを超えると、新しいサーバーが生成されます。 ロードがterminate_time秒以上にわたってlow_waterを下回ると、1つのサーバーが廃棄されます。 low_waterのデフォルト値は、MSSQ上のサーバーあたり1メッセージの平均値、または負荷50です。 high_waterのデフォルト値は、サーバーあたり2メッセージの平均値、または負荷100です。 create_timeのデフォルト値は50秒、terminate_timeのデフォルト値は60秒です。

会話型サーバー

L

ロード・オプションは会話型サーバーには適用されません。
注意: Oracle Tuxedo以降では、マルチスレッドまたは非MSSQの会話型サーバーの自動生成に制限はありません。 ただし、これらのサーバーには自動廃棄機能は実装されません。

low_waterterminate_timehigh_water、およびcreate_time

これらの引数は、会話型サーバーを生成または非アクティブ化する際に使用します。会話型サーバーは、一般にRPCサーバーより長時間実行するため、現時点で会話に関与しているサーバーのlow_waterの最小パーセンテージとhigh_waterの最大パーセンテージをチェックします。これらのパーセンテージが、それぞれに関連付けられた時間パラメータterminate_timeまたはcreate_timeの値を超えると、サーバーの数が最小数または最大数に達していないかぎりサーバーが生成または廃棄されます。
また、時間パラメータに値0秒を指定すれば、パーセンテージを超えたことが検出されると同時にサーバーを生成または廃棄できます。 low_waterパーセンテージのデフォルト値は0%、high_waterのパーセンテージは80%です。 terminate_timeのデフォルト値は60秒、create_timeのデフォルト値は0秒です。

-r

実行したサービスのログを、標準エラー出力ファイルに記録します。このログを分析するには、txrpt(1)コマンドを使用します。-rオプションを使用する場合は、ULOGDEBUG変数が"y"に設定されていないことを確認してください。ULOGDEBUG変数が"y"に設定されていると、デバッグ・メッセージがstderrに送信されず、txrptがファイル内のデバッグ・メッセージを間違って解釈してしまいます。

-t

Oracle Tuxedo 7.1以降のアプリケーションのサーバーと、リリース7.1より前のOracle Tuxedoソフトウェアとの相互運用を可能にします。サーバーとしては、ワークステーション・リスナー(WSL)プロセス、ドメイン・ゲートウェイ(GWTDOMAIN)プロセス、システム・プロセス、またはアプリケーション・サーバー・プロセスを使用できます。ワークステーション・リスナー・プロセスの場合は、-tオプションを使用して起動すると、すべてのワークステーション・ハンドラ(WSH)プロセスで相互運用が可能になります。

--

システムが認識する引数の最後と、サーバー内のサブルーチンに渡す引数の最初をマークします。 このオプションが必要になるのは、ユーザーがアプリケーション固有の引数をサーバーに渡す必要がある場合のみです。 システムが認識するオプションを--の前に、アプリケーションの引数をその後に指定します。 アプリケーションの引数は、ユーザーが定義したtpsvrinit()関数で処理できますが、引数の解析にはgetopt()を使用します。 すべてのシステム引数はtpsvrinit()への呼出しの前に処理されるため、呼出しの際には外部整数optindがユーザーのフラグの開始点を指しています。 --引数の後であれば、同じオプション文字(たとえば-A)をアプリケーション固有の意味付けで再使用してもかまいません。

-v

サービス名と関数名のリストを標準出力に出力します。次のようなコメント行から始まります。
#
#サーバーに組み込まれるサービスおよび対応ハンドラ関数のリスト
#
<servicename>:<functionname><NEWLINE>
<servicename>:<functionname><NEWLINE>
<servicename>:<functionname><NEWLINE>
. . . .
. . . .
#で始まる最初の3行はコメントです。その後の各行は、実行可能ファイルに組み込まれるサービス名とそれに対応する関数名を示しています。buildserverコマンドラインに"-s: functionname"が指定されている場合、その行のservicenameフィールドは空文字列にできます。functionnameフィールドは必ず指定します。
注意: Oracle Tuxedoシステムの実行時には、各サーバーのそれぞれのコマンドラインに次のオプションが自動的に追加されます。
注意: -c dom=domainid
注意: -cオプションを使用すると、指定したドメインIDを示すコメント・ラインを、そのドメインに関連付けられたプロセスで通知されるすべてのコマンド出力(たとえばpsコマンドの出力)に追加できます。 複数のドメインを管理する管理者は、このコメントによって、複数のドメインを参照する単一の出力ストリームを理解しやすくなります。

サンプル

UBBCONFIG(5)の使用例を参照してください。

関連項目

buildserver(1)tmadmin(1)tmboot(1)txrpt(1)tpsvrinit(3c)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

UNIXシステム・リファレンス・マニュアルのnice(2)、plock(2)、getopt(3)

 


TM_MIB(5)

名前

TM_MIB - コアOracle Tuxedoシステムの管理情報ベース

概要

#include <fml32.h> 
#include <tpadm.h>

説明

Oracle TuxedoシステムのMIBは、アプリケーションの基本的な側面を設定および管理するための一連のクラスを定義します。 MIBを使用することで、マシン、サーバー、ネットワークなどを管理できます。

管理リクエストのフォーマットと管理応答の解釈を行うには、TM_MIB(5)を共通MIBリファレンス・ページMIB(5)と一緒に使用します。このリファレンス・ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5)の説明に従ってフォーマットしたリクエストを使用すると、アクティブなアプリケーションの既存のATMIインタフェースの1つを通じて管理サービスをリクエストできます。非アクティブなアプリケーションは、tpadmcall()関数インタフェースを使用して管理することもできます。TM_MIB(5)のすべてのクラス定義の追加情報については、「TM_MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。

TM_MIB(5)は、次のクラスで構成されています。

表44 TM_MIBのクラス
[Class Name]
制御対象
ネットワーク接続
クライアント
会話
デバイス
グローバル・アプリケーションの属性
ファクトリ
サーバー・グループ
複数のリソース・マネージャ
サーバー・キュー・インタフェース
インタフェース
マシン固有の属性
メッセージ・キュー
ネットワーク・グループ
ネットグループへのマシン
サーバーのキュー
ルーティング基準
サーバー
サーバー・コンテキスト
サービス
サービス・グループ
Oracle Tuxedoシステム・リスナー
トランザクション・ログ
トランザクション
ユーザー・ログ

各クラスの説明は、次の4つのセクションで構成されています。

属性表の形式

以降のセクションでは、このMIBに含まれる各クラスが4つの部分に分けて定義されています。 その1つが属性表です。 属性表はクラス内の属性のリファレンス・ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザーがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。

属性表の各属性の説明には、5つの構成要素(名前、型、パーミッション、値、デフォルト値)があります。 各要素については、MIB(5)を参照してください。

TA_FLAGS値

MIB(5)は、共通TA_FLAGS属性を定義します。この属性はlong型で、共通MIBフラグ値とコンポーネントMIB固有フラグ値の両方を持ちます。以下は、サポートされるTM_MIB(5)固有フラグ値です。これらのフラグ値は、共通MIBフラグと一緒に使用する必要があります。

TMIB_ADMONLY

T_MACHINEオブジェクトの状態をINActiveからACTiveに変える際に、管理プロセスのみをアクティブにすることを示すために使用します。

TMIB_APPONLY

T_MACHINEオブジェクトをアクティブまたは非アクティブにする際に、アプリケーション・プロセスのみを考慮することを示すために使用します。 このフラグは、T_SERVERT_SERVERCTXTでの検索を、アプリケーション・サーバーに限定するためにも使用できます。

TMIB_CONFIG

リクエストを満たす際に、設定済みのグループおよびサーバーのみを考慮することを示すために使用します。

TMIB_NOTIFY

T_MACHINET_GROUP、またはT_SERVERオブジェクトをアクティブまたは非アクティブにする際に、選択した各サーバー・オブジェクトをアクティブ化または非アクティブ化する直前および直後に非請求メッセージが発信元のクライアントに送信されるようにするために使用します。

FML32フィールド表

このリファレンス・ページで説明する属性のフィールド表は、システムにインストールしたOracle Tuxedoシステム・ソフトウェアのルート・ディレクトリからの相対パスで指定されるudataobj/tpadmファイルにあります。${TUXDIR}/udataobjディレクトリは、FLDTBLDIR環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド表名tpadmは、FIELDTBLS環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限

このMIBのヘッダー・ファイルとフィールド表には、Oracle Tuxedoリリース6.1以降のサイト(ネイティブとワークステーションの両方)からのみアクセスできます。

ワークステーションによるこのMIBへのアクセスは、実行時のみのアクセスに制限されており、関数tpadmcall(3c)はワークステーションではサポートされません。

プレイメージ処理(MIB_PREIMAGEフラグ・ビットのセット)を目的として、グローバル属性を持つクラスのローカル属性が考慮されることはありません。 また、索引付きのフィールド、およびそれらのフィールドと共に送出される索引も考慮されません(たとえば、T_TLOGクラス、TA_TLOGCOUNTTA_TLOGINDEXTA_GRPNOTA_TLOGDATAなど)。

 


T_BRIDGEクラスの定義

概要

T_BRIDGEクラスは、アプリケーションを構成する論理マシン間の接続性に関する実行時の属性を表します。これらの属性の値は、接続のステータスおよび統計値を表します。

属性表

表45 TM_MIB(5): T_BRIDGEクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(*)(注2)
string
r--r--r--
LMID1[,LMID2]
該当なし
TA_NETGROUP(k)(注3)
string
R--R--R--
string[1. . 30]
“DEFAULTNET”
TA_STATE(k)
string
rwxrwxr--
GET: "{ACT | INA | SUS | PEN}"
SET: "{ACT | INA | SUS | PEN}"
該当なし
該当なし
TA_CURTIME
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CONTIME
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_SUSPTIME
long
rwxrwxr--
0 <= num
300 (注4)
TA_RCVDBYT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_SENTBYT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_RCVDNUM
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_SENTNUM
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_FLOWCNT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_CURENCRYPTBIT
string
R--R-----
{0 | 40 | 56 | 128} (注5)
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 T_BRIDGEクラスのすべての属性はローカル属性です。

注2 TA_LMID属性は、SET操作に対してはすべて(LMID1、LMID2)を指定する必要があります。

注3 SET操作は、Oracle Tuxedoリリース6.4ではTA_NETGROUP DEFAULTNETしか使用できません。 GET操作は、両方のLMID値用に定義されたTA_NETGROUPを使用できます。

注4 TA_SUSPTIMESETできるのは、TA_STATEがすでにSUSPENDEDになっている場合か、これからSUSPENDEDSETしようとしている場合に限られます。

注5リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

属性のセマンティクス

TA_LMID: "LMID1[,LMID2]"

ネットワーク接続の接続元の論理マシン識別子(LMID1)と接続先の論理マシン識別子(LMID2)。

TA_NETGROUP: string[1 . .30]

ネットワーク・グループの論理名。接続先と接続元のTA_LMIDマシン識別子が同じTA_NETGROUPである場合、T_BRIDGEクラスはTA_NETGROUPごとに関連しているフィールドのすべてのインスタンスを提供します。TA_NETGROUPは、GETリクエストのキー・フィールドとして使用できます。Oracle Tuxedoリリース(リリース6.4)のSET操作では、DEFAULTNET以外のTA_NETGROUP値は使用できません。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive | SUSpended | PENding}"

GET操作は、選択したT_BRIDGEオブジェクトの実行時情報を検索します。論理マシン識別子を1つしか持たないTA_LMID属性値は、アプリケーションの他のマシンに対するLMID1からのすべてのアクティブな接続と一致します。この場合、取得した各レコードには、接続先のLMIDが書き込まれて拡張されたTA_LMID属性値が含まれます。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
接続が確立され、アクティブな状態です。
INActive
接続は非アクティブな状態です。この状態が返されるのは、特定の接続でステータスをリクエストした場合、つまり、TA_LMID属性で指定した2つのLMIDおよび接続元の論理マシンにアクセス可能な場合のみです。
SUSpended
確立された接続がエラー条件の発生によって終了し、再接続が少なくともTA_SUSPTIME属性値に指定した時間だけ中断されていることを示します。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
PENding
非同期接続がリクエストされていますが、まだ完了していません。接続リクエストの最終的な結果はまだ確定していません。

SET: "{ACTive | INActive | SUSpended | PENding}"

SET操作は、選択したT_BRIDGEオブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

unset
既存のT_BRIDGEオブジェクトを変更します。 この組合せは、ACTive状態またはSUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
ACTive
指定した論理マシン間の接続を確立することで、T_BRIDGEオブジェクトをアクティブにします。 論理マシンを1つしか指定しなかった場合、どちらかのマシンがアクティブでない場合、および接続元の論理マシンにアクセスできない場合、この操作は異常終了します。 T_BRIDGEオブジェクトが非同期接続を確立している間、ブリッジ・プロセスは別の処理を行います。 状態をPENdingに変更することを推奨します。 状態の変更は、状態がINActiveまたはSUSpendedである場合のみ可能です。 この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はPENdingになります。
INActive
指定した論理マシン間の接続を閉じることで、T_BRIDGEオブジェクトを非アクティブにします。 この操作は、マシンを1つしか指定しなかった場合、および2つのマシンが接続されていない場合は異常終了します。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
SUSpended
指定した論理マシン間の接続を切断し、指定した値をTA_SUSPTIME属性に設定することで、T_BRIDGEオブジェクトを中断します。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はSUSpendedになります。 制限事項:レポートされる統計値は、接続元の論理マシン側の統計値です。これらの統計値をリセットすると、同じ接続について接続先の論理マシンからレポートされる統計値との同期が失われます。
PENding
指定した論理マシン間の非同期接続を確立することで、T_BRIDGEオブジェクトをアクティブにします。論理マシンを1つしか指定しなかった場合、どちらかのマシンがアクティブでない場合、および接続元のマシンにアクセスできない場合、この操作は異常終了します。PENding状態では、接続リクエストが成功したか失敗したかは判別されません。ただし、接続が未処理でも、ブリッジ・プロセスは他のイベントやデータの処理を継続します。状態の変更は、状態がINActiveまたはSUSpendedである場合のみ可能です。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態はPENdingになります。

TA_CURTIME: 0 <= num

T_BRIDGE:TA_LMIDでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから現在までの時間(単位は秒)。 この属性は、以下の属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_CONTIME: 0 <= num

T_BRIDGE:TA_LMIDでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから、この接続が初めて確立された時点までの時間(単位は秒)。 開かれている経過時間(秒)は、TA_CURTIME - TA_CONTIMEを使用して計算できます。

TA_SUSPTIME: 0 <= num

この接続の保留の残り時間(単位は秒)。 この時間が経過すると、接続のTA_STATEは自動的にINACTIVEに変わり、通常のアプリケーション・トラフィックによってアクティブにできます。

TA_RCVDBYT: 0 <= num

接続先の論理マシンから接続元の論理マシンに送信されたバイト数。

TA_SENTBYT: 0 <= num

接続元の論理マシンから接続先の論理マシンに送信されたバイト数。

TA_RCVDNUM: 0 <= num

接続先の論理マシンから接続元の論理マシンに送信されたメッセージの数。

TA_SENTNUM: 0 <= num

接続元の論理マシンから接続先の論理マシンに送信されたメッセージの数。

TA_FLOWCNT: 0 <= num

接続に対してフロー制御が発生した回数。

TA_CURENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

このリンクの現在の暗号化レベル。 レベルは、リンクの確立時にマシン間で調整されます。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

制限

なし。

 


T_CLIENTクラスの定義

概要

T_CLIENTクラスは、アプリケーション内のアクティブなクライアントの実行時属性を表します。 これらの属性値により、実行中のアプリケーション内のクライアントのアクティビティを識別して追跡できます。

属性表

表46 TM_MIB(5): T_CLIENTクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_STATE(k)
string
R-XR-XR--
GET: "{ACT | SUS | DEA矢印記号"
SET: "{ACT | SUS | DEA}"
該当なし
該当なし
TA_CLIENTID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_CLTNAME(k)
string
R--R--R--
string[0..30]
該当なし
TA_IDLETIME(k)
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_TPBLK_ALL
long
R--R--R--
0 <= num
0
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_CONTEXTID
long
R--R--R--
-2 <= num < 30,000
該当なし
TA_SRVGRP(k)
string
R--R--R--
string[0..30]
該当なし
TA_USRNAME(k)
string
R--R--R--
string[0..30]
該当なし
TA_WSC(k)
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_WSH(k)
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_WSHCLIENTID(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_RELEASE
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_WSPROTO
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_NUMCONV
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMDEQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMENQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMPOST
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMREQ
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMSUBSCRIBE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRAN
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRANABT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRANCMT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_CMTRET
string
R--R--R--
"{COMPLETE | LOGGED}"
該当なし
TA_CURCONV
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURENCRYPTBIT
string
R--R-----
{0 | 40 | 56 | 128} (注2)
該当なし
TA_CURREQ
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURTIME
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_LASTGRP
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
該当なし
TA_NADDR
string
R--R--R--
string[1..256] (注3)
該当なし
TA_NOTIFY
string
R--R--R--
"{DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}"
該当なし
TA_NUMUNSOL
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_RPID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_TIMELEFT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_TIMESTART
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_TRANLEV
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 T_CLIENTクラスのすべての属性はローカル属性です。

注2リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

注3 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_STATE:

GET: "{ACTive | SUSpended | DEAd}"

GET操作は、選択したT_CLIENTオブジェクトの実行時情報を検索します。クライアント情報は、ローカルの掲示板表にしか記録されません。したがって、パフォーマンスを最大にするには、クライアントのステータスの照会にはできるかぎりキー・フィールドを使用する必要があります。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_CLIENTオブジェクトの状態はアクティブです。 これは、クライアントがビジーかアイドルかを示すものではありません。 TA_CURCONV属性またはTA_CURREQ属性の取得値がゼロでない場合は、クライアントがビジーであることを示します。
SUSpended
T_CLIENTオブジェクトの状態がアクティブで、次のサービス・リクエスト(tpcall()またはtpacall())の実行および新たな会話の開始(tpconnect())が中断されていることを示します。詳細は、後述のSET SUSpendedを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
DEAd
T_CLIENTオブジェクトが掲示板ではアクティブと識別されているにもかかわらず、異常終了が原因で現在は実行されていないことを示します。 この状態が保持されるのは、クライアントのローカルBBLが異常終了を検知し、クライアントの掲示板のリソースをクリーンアップするまでです。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{ACTive | SUSpended | DEAd}"

SET操作は、選択したT_CLIENTオブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

ACTive
SUSpended状態のT_CLIENTオブジェクトをアクティブにします。 状態の変更は、SUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
unset
既存のT_CLIENTオブジェクトを変更します。 この組合せは、ACTive状態またはSUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
SUSpended
T_CLIENTオブジェクトを中断し、サービス・リクエスト(tpcall()またはtpacall())、会話の開始(tpconnect())、トランザクションの開始(tpbegin())、および新たなリクエストのキューへの登録(tpenqueue())が実行できないようにします。トランザクション内のクライアントはこれらの呼出しを実行できますが、現在のトランザクションを停止またはコミットすると中断されます。これらのルーチンを呼び出すと、TPESYSTEMエラーが返され、エラーを示すシステム・ログ・メッセージが生成されます。状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はSUSpendedになります。
DEAd
T_CLIENTオブジェクトを停止の形で非アクティブにします。状態の変更は、ACTive状態またはSUSpended状態でのみ可能です。クライアントを停止の形で非アクティブにする方法としては、まず警告メッセージをブロードキャストで送出し(tpbroadcast())、クライアントを中断してから(前述のSET SUSpendedを参照)、状態をDEAdに設定することをお薦めします。正常に終了すると、オブジェクトの状態はDEAdになります。
制限事項:ワークステーション・ハンドラ(T_CLIENT:TA_WSH == Y)は、DEAd状態には設定できません。
プラットフォームやシグナルの制約により、システムがクライアントをkillできない場合があります。この場合、ネイティブ・クライアントは次回のATMIへのアクセス時に停止の形で終了し、ワークステーション・クライアントからWSHへの接続は直ちに切断されます。

TA_CLIENTID: string[1..78]

クライアント識別子。 このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド・ユーザーが直接解釈することはできません。

TA_CLTNAME: string[0..30]

tpinit()実行時にTPINIT構造体のcltname要素を使用してクライアントに関連付けられるクライアント名。

TA_IDLETIME: 0 <= num

このクライアントが、ATMI呼出しで最後にシステムと対話してから経過したおおよその時間(単位は秒)。 この値の誤差は、TA_SCANUNIT (T_DOMAINクラスを参照)の秒数以内です。 キー・フィールドとして指定した場合、正の値であればアイドル時間が指定値以上のすべてのクライアントが一致し、負の値であればアイドル時間が指定値以下のすべてのクライアントが一致します。ゼロのときは、すべてのクライアントが一致します。

TA_TPBLK_ALL: 0 <= num

現在のクライアントごとのtpsblktime(TPBLK_ALL)ブロック・タイム値をレポートします。 TPBLK_ALLが設定されていない場合、TA_TPBLK_ALL値は0です。

TA_LMID: LMID

クライアントを実行している論理マシン(ネイティブ・クライアント)、またはクライアントが接続されている論理マシン(ワークステーション・クライアント)。

TA_PID: 1 <= num

クライアントのプロセス識別子。 ワークステーション・クライアントの場合、この識別子はクライアントの接続に使用しているワークステーション・ハンドラを示します。 GET操作で負の値を指定すると、呼出し側のプロセスのクライアント情報を検索できます。 呼出し側のプロセスがクライアントでない場合はエラーが返されます。

TA_CONTEXTID: -2 <= num < 30,000

この特定のアプリケーション関連の識別子。

TA_SRVGRP: string[0..30]

クライアントが関連付けられたサーバー・グループ。 この情報は、tpinit()実行時にTPINIT構造体のgrpname要素を使用して設定できます。

TA_USRNAME: string[0..30]

tpinit()実行時にTPINIT構造体のusrname要素を使用してクライアントに関連付けられるユーザー名。

TA_WSC: "{Y | N}"

ワークステーション・クライアント。この属性が"Y"に設定されている場合、指定したクライアントはリモート・ワークステーションからアプリケーションにログインしています。

TA_WSH: "{Y | N}"

ワークステーション・ハンドラ。この属性が"Y"に設定されている場合、指定したクライアントはワークステーション・ハンドラ・プロセスです。

TA_WSHCLIENTID: string[1..78]

このクライアントがワークステーション・クライアントである場合(TA_WSH == Y)は、関連付けられたワークステーション・ハンドラ(WSH)のクライアント識別子が返されます。それ以外の場合は、長さゼロの文字列が返されます。

TA_RELEASE: 0 <= num

クライアントを実行しているマシンのOracle Tuxedoシステム・プロトコルのメジャー・リリース番号。 この番号は、同じマシンのTA_SWRELEASEとは異なる場合があります。 ワークステーション・クライアントの場合(TA_WSC == Y)、アプリケーションへのアクセスに使用するアプリケーション管理のマシンのメジャー・リリースがこの値とは異なる場合があります。

TA_WSPROTO: 0 <= num

ワークステーション・クライアントのOracle Tuxedoシステム・ワークステーション・プロトコルのバージョン番号。 この値は、ワークステーション・プロトコルを更新するたびに変更されます。 この属性がワークステーション以外のクライアント(TA_WSC == N)に関連付けられている場合は、値としてゼロが返されます。

TA_NUMCONV: 0 <= num

このクライアントがtpconnect()を使用して開始した会話の数。

TA_NUMDEQUEUE: 0 <= num

このクライアントがtpdequeue()を使用してキューからの取出し操作を開始した回数。

TA_NUMENQUEUE: 0 <= num

このクライアントがtpenqueue()を使用してキューへの登録操作を開始した回数。

TA_NUMPOST: 0 <= num

このクライアントがtppost()を使用して開始したポストの数。

TA_NUMREQ: 0 <= num

このクライアントがtpcall()またはtpacall()を使用して開始したリクエストの数。

TA_NUMSUBSCRIBE: 0 <= num

このクライアントがtpsubscribe()を使用して行ったサブスクリプションの数。

TA_NUMTRAN: 0 <= num

このクライアントが開始したトランザクションの数。

TA_NUMTRANABT: 0 <= num

このクライアントが停止したトランザクションの数。

TA_NUMTRANCMT: 0 <= num

このクライアントがコミットしたトランザクションの数。

TA_CMTRET: "{COMPLETE | LOGGED}"

このクライアントのTP_COMMIT_CONTROL特性の設定。この特性の詳細は、Oracle Tuxedo System ATMI関数tpscmt()の説明を参照してください。

TA_CURCONV: 0 <= num

このクライアントがtpconnect()を使用して開始し、現在もアクティブな会話の数。

TA_CURENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

このクライアントの現在の暗号化レベル。 レベルは、リンクの確立時に調整されます。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

TA_CURREQ: 0 <= num

このクライアントがtpcall()またはtpacall()を使用して開始し、現在もアクティブなリクエストの数。

TA_CURTIME: 1 <= num

T_CLIENT:TA_LMIDでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから現在までの時間(単位は秒)。 この属性は、T_CLIENT:TA_TIMESTART属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_LASTGRP: 1 <= num < 30,000

最後に開始されたサービス・リクエストまたはこのクライアントから開始された会話のサーバー・グループ番号(T_GROUP:TA_GRPNO)。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

ワークステーション・クライアントである場合、この属性はクライアントのネットワーク・アドレスを示します。 ネットワーク・アドレスに表示不能な文字が含まれている場合は、以下のいずれかの形式に変換されます。
どちらの形式の文字列でも、文字数が偶数の有効な16進数値が含まれている必要があります。 このような文字列は、指定された文字列の16進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IPアドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります。
#記号は、0から255の範囲の10進数を表しています。port_numberの値は、0から65535の範囲の10進数です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。
ワークステーション・クライアントでない場合、この属性の値は長さがゼロの文字列になります。 制限事項:システムがこの情報を提供できるかどうかは、使用するトランスポート・プロバイダによって決まります。 プロバイダがこの情報を提供しない場合、ワークステーション・クライアントにアドレスを関連付けることができないこともあります。

TA_NOTIFY: "{DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}"

このクライアントの通知特性の設定。詳細は、T_DOMAINクラスのこの属性に関する説明を参照してください。

TA_NUMUNSOL: 0 <= num

このクライアントのキューに登録され、処理待ちになっている非請求メッセージの数。

TA_RPID: 1 <= num

クライアントの応答キューに対するUNIXシステムのメッセージ・キューの識別子。 制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

このクライアントが現時点で待っている応答がタイムアウトするまでの残り時間(単位は秒)。 タイムアウトは、トランザクション・タイムアウトまたはブロック・タイムアウトです。

TA_TIMESTART: 1 <= num

クライアントがアプリケーションに参加した時点までの経過時間(単位は秒)。T_CLIENT:TA_LMIDでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから起算されます。

TA_TRANLEV: 0 <= num

このクライアントの現在のトランザクション・レベル。 値がゼロの場合は、クライアントが現在トランザクションに関与していないことを示します。

制限

なし。

 


T_CONNクラスの定義

概要

T_CONNクラスは、アプリケーション内のアクティブな会話の実行時属性を表します。

属性表

表47 TM_MIB(5): T_CONNクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: "ACT"
SET: 該当なし
該当なし
該当なし
TA_SERVICENAME
string
R--R--R--
string[1..127]
該当なし
TA_CLIENTID(k)
TA_CONNOGRPNO
TA_CONNOLMID
TA_CONNOPID
TA_CONNOSNDCNT
TA_CONNOSRVID
string
long
string
long
long
long
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
string[1..78]
1 <= num < 30,001
LMID
1 <= num
0 <= num
1 <= num < 30,001
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
TA_CONNSGRPNO
TA_CONNSLMID
TA_CONNSPID
TA_CONNSSNDCNT
TA_CONNSSRVID
long
string
long
long
long
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
1 <= num < 30,001
LMID
1 <= num
0 <= num
1 <= num < 30,001
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド

注1 T_CONNクラスのすべての属性はローカル属性です。

属性のセマンティクス

TA_LMID: LMID

検索マシンの論理マシン識別子。

TA_STATE:

GET: "{ACTive}"

GET操作は、選択したT_CONNオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
返されるオブジェクトは、アプリケーション内のアクティブな会話の片方または両方の状態を反映します。

SET:

SET操作は、このクラスでは使用できません。

TA_SERVICENAME: string[1..127]

会話の開始側によって呼び出され、会話の従属側によって処理される会話型サービスのサービス名。

TA_CLIENTID: string[1..78]

クライアント識別子。 このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド・ユーザーが直接解釈することはできません。

TA_CONNOGRPNO: 1 <= num < 30,001

会話の開始側のサーバー・グループ番号。 開始側がクライアントである場合は、この属性の値として30,000が返されます。

TA_CONNOLMID: LMID

会話の開始側を実行している場所、または開始側がアプリケーションにアクセスしている場所(ワークステーション・クライアントの場合)を示す論理マシン識別子。

TA_CONNOPID: 1 <= num

会話の開始側のプロセス識別子。

TA_CONNOSNDCNT: 0 <= num

開始側がtpsend()を呼び出した回数。

TA_CONNOSRVID: 1 <= num < 30,001

会話の開始側のサーバー識別子。

TA_CONNSGRPNO: 1 <= num < 30,001

会話の従属側のサーバー・グループ番号。

TA_CONNSLMID: LMID

会話の従属側を実行している場所、または従属側がアプリケーションにアクセスしている場所(ワークステーション・クライアントの場合)を示す論理マシン識別子。

TA_CONNSPID: 1 <= num

会話の従属側のプロセス識別子。

TA_CONNSSNDCNT: 0 <= num

従属側がtpsend()を呼び出した回数。

TA_CONNSSRVID: 1 <= num < 30,001

会話の従属側のサーバー識別子。

制限

なし。

 


T_DEVICEクラスの定義

概要

T_DEVICEクラスは、Oracle Tuxedoシステムのデバイス・リストの格納に使用するrawディスク・スライスまたはUNIXシステム・ファイルの構成属性と実行時属性を表します。 このクラスを使用すると、rawディスク・スライスまたはUNIXシステム・ファイルに格納するデバイス・リストのエントリを作成および削除できます。

属性表

表48 TM_MIB(5): T_DEVICEクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(*)
string
ru-r--r--
LMID
"local_lmid"
TA_CFGDEVICE(r)(*)
string
ru-r--r--
string[2..64]
該当なし
TA_DEVICE(*)
string
ru-r--r--
string[2..64]
"TA_CFGDEVICE"
TA_DEVOFFSET(*)
long
ru-r--r--
0 <= num
0
TA_DEVSIZE(r)
long
rw-r--r--
0 <= num
1000 (注3)
TA_DEVINDEX(*)(注2)
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
 
TA_STATE(k)
string
rwxr--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 T_DEVICEクラスのすべての属性はローカル属性です。

注2 SET操作では、デバイス・リストの特定のエントリを識別するためにTA_DEVINDEXが必要となります。ただし、新たなデバイス・リスト・エントリを作成する目的で状態をNEWにセットする場合は例外です。 この場合、TA_DEVINDEXは設定しないでください。値は、システムによって割り当てられ、エントリが正常に作成された時点で返されます。

注3 TA_DEVSIZEは、オブジェクトの作成時にのみSETされます。

属性のセマンティクス

TA_LMID: LMID

デバイスが存在する論理マシンの識別子。 この属性は、構成が済んでいる(少なくとも1つのT_MACHINEエントリが定義されている)アプリケーションでは、そのアプリケーションが起動されていても起動されていなくてもキー・フィールドとして使用できます。 SET操作では、起動されたアプリケーションにアクセスする際にこの属性がキー・フィールドとして必要になります。 構成の済んでいないアプリケーションでT_DEVICEクラスにアクセスする場合、この属性は指定されていても無視されます。

TA_CFGDEVICE: string[2..64]

Oracle Tuxedoのファイル・システムが格納されている、または格納するためのファイルやデバイスの絶対パス名。

TA_DEVICE: string[2..64]

デバイス・リスト・エントリの絶対パス名。

TA_DEVOFFSET: 0 <= num

TA_CFGDEVICEで指定したOracle TuxedoシステムVTOCで使用するTA_DEVICEの領域の開始点を示すオフセット(単位はブロック)。 制限事項: Oracle Tuxedoファイル・システム(TA_CFGDEVICE)上の最初のデバイス・リスト・エントリ(TA_DEVICE)では、この属性をゼロに設定する必要があります。

TA_DEVSIZE: 0 <= num

デバイス・リスト・エントリとして使用するディスク領域のサイズ(単位はページ)。 制限事項:この属性は、状態をNEWに変更する場合にのみ設定できます。

TA_DEVINDEX: 0 <= num

TA_CFGDEVICEが指すデバイス・リスト内のTA_DEVICEのデバイス索引。この属性の値は、Oracle Tuxedoファイル・システムの特定のデバイスに関係のある属性を取得または設定する場合にかぎり、識別子として使用できます。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、選択したT_DEVICEオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
TA_CFGDEVICEが示すOracle Tuxedoファイル・システムが存在し、有効なデバイス リストが格納されています。TA_DEVICEは、デバイス索引telnet lchome3を持つファイル・システム内の有効なデバイスです。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_DEVICEオブジェクトの情報の更新、または指定したオブジェクトの追加を実行します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_DEVICEオブジェクトを作成または再初期化します。 状態の変更は、INValid状態またはVALid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。 INValid状態でこの状態遷移が呼び出された場合はオブジェクトが作成されます。それ以外の場合はオブジェクトが再初期化されます。 TA_CFGDEVICE Oracle Tuxedoファイル・システムで最初のTA_DEVICEデバイス・リスト・エントリを作成すると、TA_CFGDEVICEで必要となるVTOC構造体とUDL構造体が自動的に作成されて初期化されます。 特定のTA_CFGDEVICE用に作成した最初のデバイス・リスト・エントリの値は、TA_DEVICE属性の値と等しくなければなりません。
“INValid"
アプリケーションのT_DEVICEオブジェクトを削除します。 状態の変更はVALid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。 TA_DEVINDEX 0は特別で、最後に削除する必要があります。

制限

なし。

 


T_DOMAINクラスの定義

概要

T_DOMAINクラスは、グローバルなアプリケーションの属性を表します。 これらの属性値は、Oracle Tuxedoシステム・アプリケーションの識別、カスタマイズ、サイズの指定、セキュリティ保護に使用します。 以下で示す属性値の多くは、このMIBで示す他のクラスでアプリケーションのデフォルト値として使用します。

個々のアプリケーションには、T_DOMAINクラスのオブジェクトが1つだけ存在します。 したがって、このクラスにはキー・フィールドは定義されません。 このクラスに対するGET操作は、常にこの唯一のオブジェクトに関する情報を返します。 同様に、SET操作は常にその唯一のオブジェクトを更新します。 GETNEXTは、このクラスでは使用できません。

属性表

表49 TM_MIB(5): T_DOMAINクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_AUTOTRAN
string
rwyr--r--
"{Y | N}"
"N"
TA_TRANTIME
long
rwyr--r--
0 <= num <= 2147483647
30
TA_IPCKEY(r)
TA_MASTER(r)
TA_MODEL(r)
long
string
string
rw-r--r--
rwxr-xr--
rw-r--r--
32,769 <= num < 262,144
LMID1[,LMID2]
"{SHM | MP}"
該当なし
該当なし
該当なし
TA_STATE
string
rwxr--r--
GET: "{ACT | INA}"
SET: "{NEW | INV | ACT | INA | FIN}"
該当なし
該当なし
         
TA_DOMAINID
string
rwxr--r--
string[0..30]
“”
TA_PREFERENCES
string
rwxr--r--
string[0..1023]
“”
TA_UID
long
rwyr--r--
0 <= num
( 1 )
TA_GID
long
rwyr--r--
0 <= num
( 1 )
TA_PERM
long
rwyr--r--
0001 <= num <= 0777
0666
TA_LICEXPIRE
long
R--R--R--
string[0..78]
該当なし
TA_LICMAXUSERS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_LICSERIAL
string
R--R--R--
string[0..78]
該当なし
TA_MIBMASK
long
rwx------
0 <= num <= 0777
0000
         
TA_MAXACCESSERS
TA_MAXCONV
TA_MAXGTT
long
long
long
rwyr--r--
rwyr--r--
rwyr--r--
1 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
50
64
100
TA_MAXBUFSTYPE
TA_MAXBUFTYPE
TA_MAXDRT
TA_MAXGROUPS
TA_MAXNETGROUPS
TA_MAXMACHINES
TA_MAXQUEUES
TA_MAXRFT
TA_MAXRTDATA
TA_MAXSPDATA
TA_MAXTRANTIME
TA_MAXSERVERS
TA_MAXSERVICES
TA_MAXACLGROUPS
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rwyr--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
1 <= num < 32,768
1 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
100 <= num < 32,766
1 <= num < 8,192
256 <= num < 8,191
1 <= num < 8,192
0 <= num < 32,766
0 <= num < 32,761
1 <= num <= 2147483640
1 <= num <= 2147483647
1 <= num < 8,192
1 <= num < 1,048,575
1 <= num < 16,384
32
16
0
100
8
256
50
0
0
TA_MAXQUEUES*257*2 + 8224
0
50
100
16,384
 
TA_CMTRET
string
rwyr--r--
"{COMPLETE | LOGGED}"
"COMPLETE"
TA_LDBAL
string
rwyr--r--
"{Y | N}"
"Y"
TA_NOTIFY
string
rwyr--r--
"{DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}"
"DIPIN"
TA_SYSTEM_ACCESS
string
rwyr--r--
"{FASTPATH | PROTECTED} [,NO_OVERRIDE]"
"FASTPATH"
 
TA_OPTIONS
string
rwyr--r--
"{[LAN | SSL | MIGRATE | ACCSTATS | NO_XA | NO_AA],*}"
“”
TA_USIGNAL
string
rw-r--r--
"{SIGUSR1 | SIGUSR2}"
"SIGUSR2"
 
TA_SECURITY
string
rw-r--r--
"{NONE | APP_PW | USER_AUTH | ACL | MANDATORY_ACL}"
"NONE"
TA_PASSWORD
string
-wx------
string[0..30]
該当なし
TA_AUTHSVC
string
rwxr--r--
string[0..127]
“”
TA_SSL_RENEGOTIATION
long
rwxr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
 
TA_SCANUNIT
long
rwxr-xr--
0 <= num <= 60
102
TA_BBLQUERY
long
rwxr-xr--
0 <= num <32,768
3003
TA_BLOCKTIME
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
603
TA_DBBLWAIT
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
203
TA_SANITYSCAN
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
1203
 
TA_CURDRT
TA_CURGROUPS
TA_CURMACHINES
TA_CURQUEUES
TA_CURRFT
TA_CURRTDATA
TA_CURSERVERS
TA_CURSERVICES
TA_CURSTYPE
TA_CURTYPE
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
TA_HWDRT
TA_HWGROUPS
TA_HWMACHINES
TA_HWQUEUES
TA_HWRFT
TA_HWRTDATA
TA_HWSERVERS
TA_HWSERVICES
long
long
long
long
long
long
long
long
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
該当なし
 
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
string
rwxr--r--
string[0..1023]
“”
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
string
rwxr--r--
string[0..31]
“”
TA_SIGNATURE_AHEAD
long
rwxr--r--
1 <= num <= 2147483647
3600
TA_SIGNATURE_BEHIND
long
rwxr--r--
1 <= num <= 2147483647
604800
TA_SIGNATURE_REQUIRED
string
rwxr--r--
"{Y | N}"
"N"
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
rwxr--r--
"{Y | N}"
"N"
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)

注1 UNIXシステムが認識できるUIDGID
注2 numは2または5の倍数でなければなりません。
注3 numは、numTA_SCANUNITの積がほぼデフォルト値と同じになるように設定します。

属性のセマンティクス

TA_AUTOTRAN: "{Y | N}"

まだトランザクション・モードでない状態でリクエストのメッセージが取り出された場合、トランザクションが自動的に開始されるかどうかを指定します。デフォルト値はNです。
制限事項: この属性を実行時に変更しても、更新が行われる前に開始されたトランザクションには反映されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num <= 2147483647

関連するサービスに対するトランザクションを自動的に開始するまでのデフォルトのタイムアウト値を秒単位で指定します。値には、0以上2147483648未満を指定します。デフォルト値は30秒です。0は、マシンの最大タイムアウト値を示します。
制限事項: この属性を実行時に変更しても、更新が行われる前に開始されたトランザクションには反映されません。

TA_IPCKEY: 32,769 <= num < 262,144

Oracle Tuxedoシステムの掲示板の既知のアドレスに対する数値キー。単一プロセッサ環境では、このキーにより掲示板の名前が指定されます。マルチプロセッサ環境またはLAN環境では、このキーによりDBBLのメッセージ・キューが指定されます。また、このキーは、既知のアドレスのほか、アプリケーション全体の掲示板などのリソース名の基準としても使用されます。

TA_MASTER: "LMID1[,LMID2]"

マスター論理マシン(LMID1)とバックアップ論理マシン(LMID2)の識別子。 INActive状態のアプリケーションでは、マスターの識別子(LMID1)がローカル・マシンと一致する必要があります。 SHMモードのアプリケーション(後述のTA_MODELを参照)では、マスター論理マシンの識別子のみ設定できます。 ACTive MP状態のアプリケーション(後述のTA_MODELを参照)では、この属性値の変更は次のような意味を持ちます。 現在アクティブなマスターLMIDをA、現在のバックアップ・マスターLMIDをB、セカンダリLMIDをそれぞれC、D、. . .とすると、MPモードで実行中のアプリケーションのTA_MASTER属性で可能な変更は、次のようなシナリオによって定義されます。
A,B -> B,A - マスターをAからBに移行。 A,B -> A,C - バックアップ・マスターLMIDをCに変更。 マスターの移行には、順序立てた方式と分断方式があります。 順序立てた移行は、マスター・マシンがACTive状態でアクセス可能な場合に行われます。 それ以外の場合には分断方式で移行します。 ネットワークへの接続を新たに確立する場合や確立し直す際は、接続する2つのサイトがマスター・マシンの場所に関する情報を共有しているかどうかが確認されます。 この点が確認できない場合、接続は拒否され、適切なログ・メッセージが生成されます。 ACTive状態のアプリケーションのマスター・マシンとバックアップ・マシンのOracle Tuxedoリリース番号は、アプリケーション内の他のすべてのマシンのリリース番号と同じかそれ以上である必要があります。 また、マスター・マシンとバックアップ・マシンのリリース番号は同じでなければなりません。 TA_MASTER属性を変更する際は、この関係を維持する必要があります。

TA_MODEL: "{SHM | MP}"

構成の種類。 SHMは単一のマシンの構成を設定します。指定できるのは、T_MACHINEオブジェクトのみです。 MPは、複数のマシンを使用する環境、つまりネットワーク構成を設定します。ネットワーク化されたアプリケーションを定義する場合は、MPを指定する必要があります。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive}"

GET操作は、T_DOMAINオブジェクトの構成情報および実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_DOMAINオブジェクトは定義済みで、マスター・マシンがアクティブであることを示します。
INActive
T_DOMAINオブジェクトは定義済みで、アプリケーションがアクティブでないことを示します。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | INActive | FINactive}"

SET操作は、T_DOMAINオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_DOMAINオブジェクトを作成します。状態の変更はINValid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。この状態の変更により、TA_MASTERから推定されたTA_LMID、ローカル・システム名に基づくTA_PMID、および環境変数TUXCONFIGTUXDIRに基づいて決定されたTA_TUXCONFIGTA_TUXDIRにより、新しいT_MACHINEオブジェクトも作成されます。T_MACHINEクラスの他の構成可能な属性は、T_DOMAIN NEWリクエストに値を設定することにより、この時点で設定できます。TA_APPDIRの値を指定しない場合は、カレント・ディレクトリがデフォルト・ディレクトリとなります。
unset
T_DOMAINオブジェクトを変更します。 変更は、ACTive状態またはINActive状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションのT_DOMAINオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
マスター・マシンの管理プロセス(DBBL、BBLなど)をアクティブにします。 この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
INActive
マスター・マシンの管理プロセス(DBBL、BBLなど)を非アクティブにします。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
FINactive
マスター・マシンの管理プロセス(DBBL、BBLなど)を強制的に非アクティブにします。 停止を許可するかどうかの決定においては、アタッチされているクライアントは無視されます。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。

TA_DOMAINID: string[0..30]

ドメインの識別文字列。

TA_PREFERENCES: string[0..1023]

アプリケーションが定義するフィールド。 このフィールドは、Oracle Tuxedoシステム/Admin GUI製品でGUI表示の環境設定を格納、保管するために使用します。

TA_UID: 0 <= num

T_MACHINEクラスで新たに構成するオブジェクトの属性のデフォルト設定。 制限事項:この属性を変更しても、構成済みのT_MACHINEオブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_GID: 0 <= num

T_MACHINEクラスで新たに構成するオブジェクトの属性のデフォルト設定。 制限事項:この属性を変更しても、構成済みのT_MACHINEオブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_PERM: 0001 <= num <= 0777

T_MACHINEクラスで新たに構成するオブジェクトの属性のデフォルト設定。 制限事項:この属性を変更しても、構成済みのT_MACHINEオブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_LICEXPIRE: string[0..78]

マシンのバイナリの失効期日。バイナリがOracle Tuxedoシステム・マスター・バイナリでない場合は長さゼロの文字列になります。

TA_LICMAXUSERS: 0 <= num < 32,768

マシンにライセンスされたユーザーの最大数。バイナリがOracle Tuxedoシステム・マスター・バイナリでない場合は -1になります。

TA_LICSERIAL: string [0..78]

マシンのシリアル番号。

TA_MIBMASK: 0 <= num <= 0777

属性のアクセス・マスク。 この属性値に指定したユーザー・タイプとアクセス・モードの組合せは、このリファレンス・ページで定義されているクラスと属性のすべての組合せに使用できるわけではありません。 たとえば、0003と設定した場合は、管理者およびオペレータ以外のユーザーに対する更新が禁止されます。

TA_MAXACCESSERS: 1 <= num < 32,768

このアプリケーション内の特定のマシン上の掲示板に、同時にアクセスできるクライアントおよびサーバーの最大数のデフォルト値。 指定しない場合のデフォルトの最大数は50です。この属性のT_DOMAINの値は、マシンごとにT_MACHINEクラスでオーバーライドできます。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin()などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ・プロセス、すべてのシステム提供サーバー・プロセスとアプリケーション・サーバー・プロセス、および特定のサイトで使用する可能性があるクライアント・プロセスはこの数に含めます。 システム提供のサーバーには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (T_GROUP:TA_TMSNAME属性を参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSLなどがあります。 アプリケーションが特定のサイトでワークステーション・リスナー(WSL)を起動する場合は、起動するWSLと使用する可能性があるワークステーション・ハンドラ(WSH)の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedoリリース7.1より前(6.5以前)では、ユーザー・ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションのTA_MAXACCESSERS属性とTA_MAXSERVERS属性が使用されていました。 つまり、アプリケーションで実行中の1台以上のマシンのTA_MAXACCESSERSの数と、特定のマシンのTA_MAXACCESSERSの数の合計が、TA_MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。 したがって、アプリケーションのTA_MAXACCESSERSパラメータには、TA_MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、アプリケーションに設定されているユーザー・ライセンスの数と、現在使用されているユーザー・ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。 すべてのユーザー・ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加することはできなくなります。 制限事項:この属性を変更しても、構成済みのT_MACHINEオブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_MAXCONV: 0 <= num < 32,768

このアプリケーションの特定のマシン上のクライアントとサーバーが同時に関与できる会話の最大数。 この値を指定しない場合のデフォルト値は、T_SERVERクラスに会話サーバーが定義されている場合は64、そうでない場合は1になります。 1つのサーバーで、最大64個の会話を同時に行うことができます。 この属性のT_DOMAINの値は、マシンごとにT_MACHINEクラスでオーバーライドできます。
制限事項:この属性を変更しても、構成済みのT_MACHINEオブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_MAXGTT: 0 <= num < 32,768

このアプリケーションの特定のマシンが同時に関与できるグローバル・トランザクションの最大数。 指定しない場合のデフォルト値は100です。この属性のT_DOMAINの値は、マシンごとにT_MACHINEクラスでオーバーライドできます。
制限事項:この属性を変更しても、構成済みのT_MACHINEオブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_MAXBUFSTYPE: 1 <= num < 32,768

掲示板のバッファ・サブタイプ表に対応するバッファ・サブタイプの最大数。

TA_MAXBUFTYPE: 1 <= num < 32,768

掲示板のバッファ・タイプ表に対応するバッファ・タイプの最大数。

TA_MAXDRT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング表に対応するルーティング表エントリの最大数。T_ROUTINGクラス・オブジェクトごとに、エントリが1つずつ必要です。実行時に表を拡張できるようにするには、追加のエントリを割り当てる必要があります。

TA_MAXGROUPS: 100 <= num < 32,766

掲示板のサーバー・グループ表に対応するサーバー・グループの最大数。制限事項: Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前のサイトでは、この属性の値が100に固定されています。こうしたサイトとの相互運用性を確保するには、使用中のサーバー・グループ・エントリの数が常に100以下になるようにする必要があります。リリース4.2.2以前のサイトは、定義されているサーバー・グループの数が100を超えるアプリケーションには結合できません。また、リリース4.2.2以前のサイトがすでに含まれているアプリケーションでは、100を超えるサーバー・グループを追加することはできません。

TA_MAXNETGROUPS: 1 <= num < 8,192

TUXCONFIGファイルのNETWORKセクションに対応する構成済みのネットワーク・グループの最大数を指定します。 この値には、1以上8192未満を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の8が設定されます。

TA_MAXMACHINES: 256 <= num < 8,191

掲示板のマシン表に対応するマシンの最大数。制限事項: Oracle Tuxedoリリース4.2.2では、この属性の値が256に固定されています。4.2.2より前のリリースでは、この属性の値が50に固定されています。リリース4.2.2以前のサイトとの相互運用性を確保するには、使用しているマシン・エントリの数が、最も低い固定値を超えないようにする必要があります。リリース4.2.2のサイトは、定義されているマシンの数が256を超えるアプリケーションには結合できません。4.2.2より前のリリースのサイトは、定義されているマシンの数が50を超えるアプリケーションには結合できません。また、リリース4.2.2以前のサイトがすでに含まれているアプリケーションでは、最も低い制限値を超えるマシンを追加することはできません。

TA_MAXQUEUES: 1 <= num < 8,192

掲示板のキュー表に対応するキューの最大数。制限事項: リリース4.2.2以前のサイトは、TA_MAXQUEUESの設定がTA_MAXSERVERSの設定に等しい場合にかぎり、アクティブなアプリケーションに参加できます。

TA_MAXRFT: 0 <= num < 32,768

掲示板の範囲基準表に対応するルーティング基準範囲表エントリの最大数。TA_RANGESの設定に含まれる範囲ごとに1つのエントリが必要です。これに加え、T_ROUTINGクラス・オブジェクトごとに1つの追加エントリが必要です。実行時に表を拡張できるようにするには、追加のエントリを割り当てる必要があります。

TA_MAXRTDATA: 0 <= num < 32,761

掲示板の文字列プール表に対応する文字列プール領域の最大バイト数。文字列プールには、TA_RANGESの値で指定した文字列とcarryが格納されます。実行時に表を拡張できるようにするには、追加の領域を割り当てる必要があります。

TA_MAXSPDATA 0 <= num <= 2147483640

掲示板の共通文字列プールに対応する文字列プール領域の最大数。 この値は0以上2147483640以下でなければなりません。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
Oracle Tuxedoでは、掲示板の文字列プール・サイズとして( MAXQUEUES * 257 * 2 + 8224 )以上が必要です。ここで、MAXQUEUESは、同じT_DOMAINクラスのTA_MAXQUEUES属性値です。 この属性値が最低限必要なサイズよりも小さい場合、Oracle Tuxedoシステムによって最低限必要なサイズに自動的に変更されます。 大規模な動的構成(たとえば、Oracle Tuxedoアプリケーションにさらに6つのマシンを追加するなど)が予想されるアプリケーションの場合、管理者はTA_MAXSPDATA属性を使用して共通文字列プールのサイズを増やすことができます。 共通文字列プールのサイズを調整しても、TA_MAXRTDATA属性で制御するルーティング文字列プールのサイズには影響しません。 これら2つの文字列プールは別々に制御されます。 TA_MAXSPDATAにどのような値を指定しても、Oracle Tuxedoシステムが計算した範囲外の文字列プール領域への割当ては行われません。この範囲の計算は、(1) TUXCONFIGファイルに実際に指定した文字列、および(2)指定された文字列が最大長の256バイトである場合に必要となる領域の長さ、の2つに基づいて行われます。 tmloadcf(1)コマンドは、指定された値がこの範囲を外れている場合に警告を表示し、その値を最も近い許容値に設定します。 最大許容長が256バイトに拡張されたTUXCONFIGパラメータのうち、GROUPSセクションのTMSNAMEパラメータとSERVERSセクションのAOUTおよびRCMDパラメータだけが実際に掲示板に格納されます。 それ以外のパラメータは、プロセス起動時に読み込まれるか、またはプロセス・メモリーに格納されます。

TA_MAXTRANTIME 0 <= num <= 2147483647

このOracle Tuxedoアプリケーションが開始または受信するトランザクションのタイムアウトの最大値(単位は秒)。 この値は0以上2147483647以下でなければならず、デフォルト値は0です(グローバル・トランザクション・タイムアウト制限は無効)。 この属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_MAXTRANTIMEタイムアウト値が、AUTOTRANサービスに対して指定したTRANTIMEタイムアウト値またはトランザクションを開始する際にtpbegin(3c)呼出しで渡されたタイムアウト値よりも小さい場合、トランザクションのタイムアウトはTA_MAXTRANTIME値まで減少します。TA_MAXTRANTIMEはOracle Tuxedo 8.0以前を実行するマシン上で開始されるトランザクションには影響を与えません。ただし、Oracle Tuxedo 8.1以降が動作するマシンがトランザクションの影響を受ける場合は、そのマシンに対して構成されているTA_MAXTRANTIME値までトランザクション・タイムアウト値が制限(必要に応じて減少)されます。 UBBCONFIGファイルのSERVICESセクションに指定されているTRANTIMEの値がTA_MAXTRANTIMEの値より大きい場合は、tmloadcf(1)コマンドによって構成がエラーなしでロードされます。Oracle Tuxedo 8.1以降のマシンがAUTOTRANトランザクションの影響を受ける場合は、そのマシンに対して構成されているTA_MAXTRANTIME値までトランザクション・タイムアウト値が自動的に減少されます。 制限事項: この属性を実行時に変更しても、それ以前に開始されたトランザクションには反映されません。

TA_MAXSERVERS: 1 <= num < 8,192

このアプリケーションの掲示板のサーバー表に対応するサーバーの最大数。指定しない場合、デフォルト値は50です。
アプリケーションで使用可能なシステム提供のサーバーおよびアプリケーション・サーバーのすべてのインスタンスを、掲示板のサーバー表に指定する必要があります。この表はグローバル表であるため、同じサーバー表がアプリケーションの各マシン上に存在します。システム提供のサーバーには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (T_GROUP:TA_TMSNAME属性を参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSLなどがあります。 Oracle Tuxedoシステムを使用しているサイトを管理するには、1サイトあたりほぼ1つのサーバーが必要です。さらに、DBBLプロセス、BBLプロセス、ブリッジ・プロセス、およびWSHプロセスもすべてTA_MAXSERVERSの数に含めます。

TA_MAXSERVICES: 1 <= num < 1,048,575

掲示板のサービス表に対応するサービスの最大数。この値には、0より大きく1,048,575未満の値を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の100が設定されます。
この属性を設定する場合、アプリケーション・サーバーおよびシステム・サーバーで使用するサービスの数を計算に入れる必要があります。考慮すべきサーバーとしては、BBL、DBBL、BRIDGE、TMS、システム提供の管理サーバーなどがあります。 Oracle Tuxedoシステムのサイトを管理するには、サイト1つにつき5つ程度のサービスが必要になります。 また、ワークステーション、/Q、ドメインといった管理コンポーネントをサポートする管理サービスも計算に入れる必要があります。

TA_MAXACLGROUPS: 1 <= num < 16, 384

ACLパーミッションのチェックに使用できるグループ識別子の最大数。 定義可能なグループ識別子の最大数は、TA_MAXACLGROUPS - 1です。

TA_CMTRET: "{COMPLETE | LOGGED}"

Oracle Tuxedoシステム・アプリケーションのすべてのクライアント・プロセスおよびサーバー・プロセスのTP_COMMIT_CONTROL特性の初期設定。LOGGEDの場合、TP_COMMIT_CONTROL特性はTP_CMT_LOGGEDに初期化され、それ以外の場合はTP_CMT_COMPLETEに初期化されます。この特性の設定の詳細は、Oracle Tuxedo System ATMI関数tpscmt()の説明を参照してください。
制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなクライアントやサーバーには反映されません。

TA_LDBAL: "{Y | N}"

ロード・バランシング機能のオン("Y") /オフ("N")を切り替えます。 制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなクライアントやサーバーには反映されません。

TA_NOTIFY: "{DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}"

クライアント・プロセスに対して送出される非請求メッセージに使用する通知検出方式のデフォルト設定。 このデフォルト値は、適切なtpinit()フラグ値を使用して、クライアントごとにオーバーライドできます。 非請求メッセージが検出されると、tpsetunsol()関数で指定されたアプリケーション定義の非請求メッセージ処理ルーチンを使用して、アプリケーションからメッセージを使用できるようになります。
DIPINは、ディップイン方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、クライアント・プロセスにかわってシステムがATMI呼出しの間に通知メッセージのみを検出します。特定のATMI呼出しでの検出ポイントは、システムによって定義されるものではありません。したがって、システムによるブロッキング呼出しがディップイン検出によって割り込みされることはありません。DIPINは、デフォルトの通知検出手段です。 SIGNALは、シグナル・ベース方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、通知メッセージが使用可能になると、システムがターゲットのクライアント・プロセスにシグナルを送出します。システムは、通知方式を選択したクライアントにかわって、シグナル検出ルーチンをインストールします。 THREADは、THREAD方式で通知を行うことを示します。この方式では、非請求メッセージを受け取るための専用のスレッドが作成され、そのスレッドに非請求メッセージ・ハンドラがディスパッチされます。1つのOracle Tuxedoアプリケーションで同時に実行できる非請求メッセージ・ハンドラは1つのみです。この値は、マルチスレッドをサポートするプラットフォーム専用です。COBOLクライアントでは、THREAD通知は使用できません。THREADを指定した場合は、デフォルトでDIPINに設定されます。 IGNOREは、アプリケーション・クライアントがデフォルトで通知メッセージを無視することを示します。この設定は、tpinit()時の通知をリクエストするクライアントのみが非請求メッセージを受信するアプリケーションに適しています。 この属性を実行時に変更しても、アクティブなクライアントには反映されません。ネイティブ・クライアント・プロセスのすべてのシグナルは、アプリケーション・プロセスではなく管理システム・プロセスによって処理されます。したがって、SIGNAL方式を使用して通知できるのは、アプリケーション管理者と同じUNIXシステム・ユーザー識別子で実行されているネイティブ・クライアントのみです。ワークステーション・クライアントの場合は、どのユーザー識別子で実行されているかに関係なく、SIGNAL方式を使用できます。
注意: SIGNAL通知方式は、MS-DOSクライアントでは使用できません。

TA_SYSTEM_ACCESS: {FASTPATH | PROTECTED}[,NO_OVERRIDE]

Oracle Tuxedoシステム・ライブラリが、アプリケーションのプロセス内で Oracle Tuxedo システムの内部表にアクセスするために使用するデフォルト・モード。FASTPATHは、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリが、高速アクセス用の保護されていない共有メモリーを使用してOracle Tuxedoシステムの内部表にアクセスできることを示します。PROTECTEDは、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリが、アプリケーションのコードによって破壊されないよう保護された共有メモリを使用してOracle Tuxedoシステムの内部表にアクセスできることを示します。NO_OVERRIDEは、アプリケーション プロセスがtpinit(3c)またはTPINITIALIZE(3cbl)で使用可能なフラグを使用して選択モードをオーバーライドできないことを示します。
制限事項: (1)実行中のアプリケーションでこの属性を変更しても、新たに起動したクライアントおよび新たに構成したT_SERVERオブジェクトにしか反映されません。
(2) TA_SYSTEM_ACCESSPROTECTEDに設定しても、マルチスレッド・サーバには効果がない場合があります。これは、あるスレッドがOracle Tuxedoコードを実行しているとき(つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき)に別のスレッドがユーザ・コードを実行できるからです。Oracle Tuxedoシステムでは、このような状況を回避することはできません。

TA_OPTIONS: "{[LAN | SSL| MIGRATE | ACCSTATS | NO_XA | NO_AA],*}"

有効なアプリケーション・オプションのカンマ区切りリスト。 以下に、有効なオプションを定義します。
LAN - ネットワーク対応のアプリケーション。 SSL - SSLセキュリティを開始します。指定しない場合は、LLEセキュリティが使用されます。 MIGRATE - サーバー・グループの移行を許可します。 ACCSTATS - 正確な統計値(SHMモードの場合のみ)。 NO_XA - XAトランザクションの使用を許可しません。 NO_AA - 監査および認可のプラグイン関数を呼び出しません。 制限事項: アクティブなアプリケーションでは、ACCSTATSのみを設定または再設定できます。

TA_USIGNAL: "{SIGUSR1 | SIGUSR2}"

シグナル・ベース方式の通知に使用するシグナル(前述のTA_NOTIFYを参照)。

TA_SECURITY: "{NONE | APP_PW | USER_AUTH | ACL | MANDATORY_ACL}"

アプリケーション・セキュリティの種類。長さゼロの文字列およびNONEは、セキュリティ機能をオフにすることを示します。識別子APP_PWは、アプリケーション・パスワードによるセキュリティを有効にすることを示します。クライアントは、初期化時にアプリケーション・パスワードを提示する必要があります。この属性の設定には、長さがゼロでないTA_PASSWORD属性が必要です。識別子USER_AUTHAPP_PWとほぼ同じですが、クライアントの初期化時にユーザーごとの認証を実行する点が異なります。識別子ACLUSER_AUTHとほぼ同じですが、サービス名、キュー名、およびイベント名に対してアクセス制御チェックを実行する点が異なります。ある名前に対応するACLが見つからなかった場合は、パーミッションが付与されているものとみなされます。識別子MANDATORY_ACLACLとほぼ同じですが、名前に対応するACLが見つからない場合にパーミッションを付与しない点が異なります。
注意: TA_OPTIONSパラメータでNO_AA値が有効になっている場合、セキュリティ値NONEAPP_PWおよびUSER_AUTHは正しく機能しますが、認証や監査は実行されません。また、ACLおよびMANDATORY_ACLパラメータも正常に機能しますが、デフォルトのOracleセキュリティ・メカニズムのみが使用されます。

TA_PASSWORD: string[0 . . 30]

クリア・テキストのアプリケーション・パスワード。この属性は、TA_SECURITY属性の値が設定されていない場合は無視されます。この情報は、管理者のかわりに自動的に暗号化されます。

TA_AUTHSVC: string[0..127]

システムに関与する各クライアントに対して呼び出されるアプリケーション認証サービス。 TA_SECURITY属性の値が設定されていない場合またはAPP_PWに設定されている場合、この属性は無視されます。

TA_SSL_RENEGOTIATION: 0 <= num <= 2147483647

SSL情報の再ネゴシエーションを行う間隔を(秒単位で)指定します。 この値は0以上2,147,483,647以下でなければならず、デフォルト値は0です(再ネゴシエーションは行われない)。
システムの実行中におけるこのパラメータの変更は、次の再ネゴシエーション間隔中に有効になります。

TA_SCANUNIT: 0 <= num <= 60 (5の倍数)

システムが定期的に実行するスキャンの間隔(単位は秒)。定期的なスキャンは、サービス・リクエスト内の古いトランザクションやタイムアウトになったブロッキング呼出しを検出するために使用します。TA_BBLQUERYTA_BLOCKTIMETA_DBBLWAITおよびTA_SANITYSCAN属性は、この値の乗数で指定します。SET操作においてこの属性値として0を渡すと、属性がデフォルト値にリセットされます。

TA_BBLQUERY: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT属性の乗数。登録されたBBLに対するDBBLステータス・チェックの間隔を示します。DBBLは、すべてのBBLの状態がTA_BBLQUERYで指定した期間内に報告されるようにします。BBLからの報告がない場合、DBBLはそのBBLにメッセージを送信し、ステータスを照会します。応答がない場合、BBLは分断されます。SET操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。この属性は、TA_SANITYSCAN属性(後述)の値の2倍以上の値に設定する必要があります。

TA_BLOCKTIME: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT属性の乗数。ATMIのブロッキング呼出しがタイムアウトする前にブロックする最短時間を示します。 SET操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_DBBLWAIT: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT属性の乗数。DBBLがタイムアウトする前にBBLからの応答を待機する最長時間を示します。 SET操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_SANITYSCAN: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT属性の乗数。システムに対する基本的な正常性チェックの間隔を示します。 正常性チェックには、BBLステータス・チェック・イン(MPモードの場合のみ)だけでなく、ローカル・マシンで実行しているクライアントまたはサーバーの各BBLによって行われるクライアントまたはサーバーの実行可能状態のチェックも含まれます。 SET操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_CURDRT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング表エントリの現在の使用数。

TA_CURGROUPS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバー・グループ表エントリの現在の使用数。

TA_CURMACHINES: 0 <= num < 32,768

現時点で構成が済んでいるマシンの数。

TA_CURQUEUES: 0 <= num < 32,768

掲示板のキュー表エントリの現在の使用数。

TA_CURRFT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング基準範囲表エントリの現在の使用数。

TA_CURRTDATA: 0 <= num < 32,768

ルーティング表の文字列プールの現在のサイズ。

TA_CURSERVERS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバー表エントリの現在の使用数。

TA_CURSERVICES: 0 <= num < 32,768

掲示板のサービス表エントリの現在の使用数。

TA_CURSTYPE: 0 <= num < 32,768

掲示板のサブタイプ表エントリの現在の使用数。

TA_CURTYPE: 0 <= num < 32,768

掲示板のタイプ表エントリの現在の使用数。

TA_HWDRT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング表エントリの使用数の上限。

TA_HWGROUPS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバー・グループ表エントリの使用数の上限。

TA_HWMACHINES: 0 <= num < 32,768

構成が済んでいるマシンの最大数。

TA_HWQUEUES: 0 <= num < 32,768

掲示板のキュー表エントリの使用数の上限。

TA_HWRFT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング基準範囲表エントリの使用数の上限。

TA_HWRTDATA: 0 <= num < 32,768

ルーティング表の文字列プールのサイズの上限。

TA_HWSERVERS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバー表エントリの使用数の上限。

TA_HWSERVICES: 0 <= num < 32,768

掲示板のサービス表エントリの使用数の上限。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ・プリンシパル名。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて511文字です。 この属性に指定するプリンシパル名は、このドメインで実行される1つ以上のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEがどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインのTA_DOMAINID文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARという属性があります。 後の2つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降で動作するシステム・プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。 特定のレベルでTA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つの属性に長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルの復号化(プライベート)キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて1023文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて31文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARに設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_SIGNATURE_AHEAD: 1 <= num <= 2147483647

デジタル署名のタイムスタンプとして許容する時刻の範囲(秒)。ローカル・マシンのシステム・クロックを基準とし、それより何秒後まで許容するかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値の3600秒(1時間)が設定されます。 この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。

TA_SIGNATURE_BEHIND: 1 <= num <= 2147483647

デジタル署名のタイムスタンプとして許容する時刻の範囲(秒)。ローカル・マシンのシステム・クロックを基準とし、それより何秒前まで許容するかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値の604800秒(1週間)が設定されます。 この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このドメインで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ・バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このドメインで実行するすべてのプロセスで暗号化された入力メッセージ・バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルでTA_ENCRYPTION_REQUIRED"Y"を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

制限

このクラスの属性の多くは、アプリケーションが非アクティブなときにしか調節できません。 つまり、ATMIインタフェース・ルーチンを使用してアプリケーションを管理することはできません。 そのため、起動されていないアプリケーションを構成したり構成し直したりするための手段として、tpadmcall()という関数が用意されています。 このインタフェースは、アプリケーションのマスター・サイトとして設定されたサイトのみで、非アクティブなアプリケーションの構成(SET操作)のためだけに使用します。 いったん初期の構成を作成してアクティブにすると、MIB(5)で説明した標準のATMIインタフェースを使用してアプリケーションを管理することが可能になります。

 


T_FACTORY MIB

概要

T_FACTORY MIBクラスは、FactoryFinderに登録されているファクトリのオカレンスを表します。アプリケーションで使用可能なファクトリがこのMIBに反映され、管理者は管理コンソールまたはコマンドライン・ツールを使用してそれを確認できます。スコープはグローバルです。

属性表

属性の意味

TA_STATE

GET: {ACTive }
GET操作は、選択したT_FACTORYオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。
以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_FACTORYオブジェクトは、FactoryFinderに登録されています。

TA_FACTORY

ファクトリの登録ID。

TA_INTERFACENAME

ファクトリの完全修飾インタフェース名。ファクトリのインタフェース・リポジトリIDです。この名前の形式は、インタフェースの実装を生成するIDLに指定されたオプションによって異なります。詳細は、CORBA 2.1仕様のセクション7.6を参照してください。

 


T_GROUPクラスの定義

概要

T_GROUPクラスは、特定のサーバー・グループに関係のあるアプリケーション属性を表します。 これらの属性値は、グループの識別、ロケーション、DTPに関する情報を表します。

属性表

表51 TM_MIB(5): T_GROUPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(*)
TA_GRPNO(k)(r)
TA_LMID(k)(r) (注1)
string
long
string
rU-r--r--
rU-r--r--
rwyr--r--
string[1. . 30]
1 <= num < 30,000
LMID1[,LMID2]
該当なし
該当なし
該当なし
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: "{ACT | INA | MIG}"
SET: "{NEW | INV | ACT | RAC |INA | MIG}"
該当なし
該当なし
TA_CURLMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_ENVFILE
string
rwyr--r--
string[0..256] (注2)
“”
TA_OPENINFO
TA_CLOSEINFO
TA_TMSCOUNT
TA_TMSNAME(k)
string
string
long
string
rwyr--r--
rwyr--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
string[0..256]
string[0..256]
0または2 <= num < 256
string[0..256] (注2)
“”
“”
4
“”
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
TA_SIGNATURE_REQUIRED
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
string
string
string
string
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
string[0..511]
string[0..1023]
string[0..31]
"{Y|N}"
"{Y|N}"
“”
“”
“”
"N"
"N"
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 TA_LMIDは、このクラス内でユニークである必要があります。

注2 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバー・グループの論理名。 グループ名は、T_GROUPクラスのすべてのグループ名、およびT_MACHINEクラスのTA_LMIDの値と重複しないユニークな名前である必要があります。 また、サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

このサーバー・グループに関連付けられたグループ番号。

TA_LMID: "LMID1[,LMID2]"

このサーバー・グループのプライマリ・マシンの論理マシン識別子(LMID1)と、セカンダリの論理マシンの識別子(オプション)(LMID2)。 セカンダリのLMIDは、サーバー・グループの移行先のマシンを示します(T_DOMAIN:TA_OPTIONS属性のMIGRATEオプションが指定されている場合)。 GET操作で指定するLMIDは、プライマリ、セカンダリのどちらかのLMIDと一致します。 アクティブなグループのロケーションは、TA_CURLMID属性で使用できます。 TA_LMID属性で指定する論理マシン識別子は構成済みである必要があります。 制限事項:アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、グループのバックアップLMIDしか変更されません。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive | MIGrating}"

GET操作は、選択したT_GROUPオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
定義済みでアクティブな状態にあるT_GROUPオブジェクト(TMSまたはアプリケーション・サーバー)。TA_TMSNAME属性がNULL以外の文字列に設定されているサーバー・グループは、そのグループに関連付けられたTMSがアクティブであればグループ自体もアクティブとみなされます。それ以外の場合は、グループ内のいずれかのサーバーがアクティブであればアクティブとみなされます。
INActive
定義済みでアクティブでない状態にあるT_GROUPオブジェクト。
MIGrating
定義済みで、現時点でセカンダリ論理マシンへの移行状態にあるT_GROUPオブジェクト。 セカンダリ論理マシンとは、TA_LMIDに登録された論理マシンのうち、TA_CURLMIDに該当しない論理マシンです。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | ReACtivate | INActive | MIGrating}"

SET操作は、選択したT_GROUPオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_GROUPオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
unset
既存のT_GROUPオブジェクトを変更します。 この組合せは、ACTive状態またはINActive状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションのT_GROUPオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
T_GROUPオブジェクトをアクティブにします。 状態の変更は、INActive状態またはMIGrating状態でのみ可能です。 この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。
グループの現在の状態がINActiveで、プライマリ論理マシンがアクティブな場合は、TMSとアプリケーション・サーバー(TA_FLAGSの設定による制約が適用される)はプライマリ論理マシンで起動されます。それ以外の場合は、セカンダリ論理マシン上で起動されます(ただし、セカンダリ論理マシンがアクティブな場合)。どちらのマシンもアクティブでない場合、リクエストは実行されません。
グループの現在の状態がMIGratingである場合は、TMSとアプリケーション・サーバーの実行マシンとして、アクティブなセカンダリ論理マシン(TA_LMIDリストでTA_CURLMIDの代替マシンとして指定されたマシン)が使用されます。これ以外の場合はリクエストは実行されません。サーバー・グループをアクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用する必要があります。
正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
ReACtivate
ACTive状態への変更とほぼ同じですが、状態がINActiveMIGratingである場合だけでなく、ACTiveである場合にも状態の変更が可能である点が異なります。
サーバー・グループを再びアクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用する必要があります。
INActive
T_GROUPオブジェクトを非アクティブにします。 TMSとアプリケーション・サーバー(TA_FLAGSの設定による制約が適用される)も非アクティブになります。 状態の変更は、ACTive状態またはMIGrating状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
サーバー・グループを非アクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用する必要があります。
MIGrating
アクティブな論理マシン(TA_CURLMID)のT_GROUPオブジェクトを非アクティブにし、グループがセカンダリ論理マシンに移行できるようにします。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はMIGratingになります。
UnAVailable
グループ内のすべてのアプリケーション・サービスを中断します (注意:アプリケーション・サービスを個別に中断するにはT_SVCGROUPクラスを使用します)。 この状態に対するSET操作は、グループがACTiveである場合にのみ実行可能です。 この操作を実行すると、グループをACTive状態にしたまま、すべてのアプリケーションを中断状態にできます。 制限事項:リリース6.4以前のアクティブなマシンが混在したアプリケーションでは操作が異常終了します。
AVaiLable
グループ内で中断とマークされているすべてのアプリケーションの中断を解除します。 この状態に対するSET操作は、グループがACTiveである場合にのみ実行可能です。 この操作を実行すると、グループの状態はACTiveのままとなります。

制限事項:リリース6.4以前のアクティブなマシンが混在したアプリケーションでは操作が異常終了します。

TA_CURLMID: LMID

サーバー・グループを実行している現在の論理マシン。 この属性は、非アクティブなサーバー・グループでは返されません。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

このグループ内で実行しているサーバーの環境ファイル。無効なファイル名を指定すると環境に追加されません。stringの値は環境内に配置されます。
起動時に、ローカル・サーバーがtmboot(1)の環境を継承し、MASTER上にないリモート・サーバーがtlisten(1)の環境を継承します。また、対応するT_GROUPオブジェクトの情報に基づいてサーバーが起動されると、TUXCONFIGTUXDIR、およびAPPDIRも環境に配置されます。 PATHは環境内で次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path pathは、マシンの環境ファイルの最初のPATH=行の値です。これ以降のPATH=行はすべて無視されます。 このPATHの値は、サーバーの検索パスとして使用され、単純なパス名または相対パス名で指定されます。したがって、先頭はスラッシュではありません。 LD_LIBRARY_PATHは環境内で次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib libは、マシンの環境ファイルの最初のLD_LIBRARY_PATH=行の値です。これ以降のLD_LIBRARY_PATH=行はすべて無視されます。 サーバーの初期化時(tpsvrinit(3c)を呼び出す前)には、サーバーがマシンとサーバーの両方のENVFILEファイルの変数を読み取ってエクスポートします。変数がマシンとサーバーの両方のENVFILEファイルに設定されている場合は、サーバーのENVFILEファイルの値によってマシンのENVFILEファイルの値がオーバーライドされます。ただし、PATHはオーバーライドではなく追加されます。クライアントはマシンのENVFILEファイルのみを処理します。マシンとサーバーのENVFILEファイルの処理では、ident=の形式でない行は無視されます。identはアンダースコアまたは英数字のみを含めることができます。 PATH=行が見つかると、PATHが次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path pathは、環境ファイルの最初のPATH=行の値です。これ以降のPATH=行はすべて無視されます。マシンとサーバーの両方の環境ファイルにPATHが存在する場合、pathpath1:path2となります。path1はマシンのENVFILEから読み取ったパス、path2はサーバーのENVFILEから読み取ったパスです。LD_LIBRARY_PATH=行が見つかると、LD_LIBRARY_PATHが次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib libは、環境ファイルの最初のLD_LIBRARY_PATH=行の値です。これ以降のLD_LIBRARY_PATH=行はすべて無視されます。TUXDIRAPPDIRまたはTUXCONFIGをリセットしようとしても、対応するT_GROUP属性値と値が一致していない場合には無視されて警告メッセージが表示されます。制限事項: アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバーやクライアントには反映されません。

TA_OPENINFO: string[0..256]

このグループのリソース・マネージャを開くときに必要な、リソース・マネージャ・インスタンスに依存する情報。 この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは256文字以下でなければなりません。
TA_TMSNAME属性の値にTMS以外のNULLでない文字列を指定した場合、TA_OPENINFO属性の値は、リソース・マネージャへのアクセスを開始する際に必要なリソース・マネージャに依存する情報を提供します。それ以外の場合、TA_OPENINFO属性の値は無視されます。 TA_OPENINFO属性の値がNULL文字列である場合、このグループのリソース・マネージャがリソースへのopenアクセスにアプリケーション固有の情報を必要としないことを意味します。 TA_OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。ベンダー固有の情報の先頭には、トランザクション・インタフェース(XAインタフェース)の公開名とコロン(:)が付きます。 Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、次のような形式になります。 # UNIXの場合#
OPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig:qspace" # Windowsの場合#
OPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig;qspace" TUXEDO/QMは、Oracle Tuxedo /Q XAインタフェースの公開名です。qmconfigは、キュー・スペースを設定するQMCONFIG (qmadmin(1)を参照)の名前です。qspaceはキュー・スペースの名前です。Windowsでは、qmconfigの後に指定する区切り文字として、セミコロン(;)を使用します。 その他のベンダーのデータベースでは、TA_OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。 制限事項: この属性を実行時に変更しても、グループ内のアクティブなサーバーには反映されません。

TA_CLOSEINFO: string[0..256]

このグループのリソース・マネージャを閉じるときに必要な、リソース・マネージャ・インスタンスに依存する情報。 この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは256文字以下でなければなりません。 Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、TA_CLOSEINFO文字列は使用しません。
TA_TMSNAME属性の値にTMS以外のNULLでない文字列を指定した場合、TA_CLOSEINFO属性の値は、リソース・マネージャへのアクセスを終了する際に必要なリソース・マネージャに依存する情報を提供します。 それ以外の場合、TA_CLOSEINFO属性の値は無視されます。 TA_CLOSEINFO属性の値がNULL文字列である場合、このグループのリソース・マネージャがリソースへのcloseアクセスにアプリケーション固有の情報を必要としないことを意味します。 TA_CLOSEINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。 ベンダー固有の情報の先頭には、トランザクション・インタフェース(XAインタフェース)の公開名とコロン(:)が付きます。 制限事項:この属性を実行時に変更しても、グループ内のアクティブなサーバーには反映されません。

TA_TMSCOUNT: 0 or 2 <= num < 256

TA_TMSNAME属性の値にNULLでない文字列を指定した場合、TA_TMSCOUNT属性値は関連付けられたグループ用に起動するトランザクション・マネージャ・サーバーの数を示します。それ以外の場合、この属性の値は無視されます。TA_TMSCOUNT11未満に設定してリソースを保存することをお薦めします。

TA_TMSNAME: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

このグループに関連付けられているトランザクション・マネージャ・サーバーのa.out。 分散トランザクション(tpbegin()で開始し、tpcommit()/tpabort()で終了する、複数のリソース・マネージャやマシンの間で処理されるトランザクション)に参加するサーバーを持つグループ・エントリに対しては、この属性を必ず指定する必要があります。
TMSは、非XAインタフェースを使用することを示すために予約されています。 TMS以外の空でない値を指定した場合は、このオブジェクトのプライマリおよびセカンダリ論理マシンに関連付けられたマシンに対してTLOGDEVICEを指定する必要があります。 各TMサーバーに対してユニークなサーバー識別子が自動的に選択され、サーバーは何回でも再起動することができます。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ・プリンシパル名。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて511文字です。 この属性に指定するプリンシパル名は、このグループで実行される1つ以上のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEがどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインのTA_DOMAINID文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARという属性があります。 後の2つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降で動作するシステム・プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。 特定のレベルでTA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つの属性に長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルの復号化(プライベート)キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて1023文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて31文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARに設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このグループで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ・バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このグループで実行するすべてのプロセスで暗号化された入力メッセージ・バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルでTA_ENCRYPTION_REQUIRED"Y"を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

制限

なし。

 


T_RMSクラスの定義

概要

T_RMSクラスは、複数のRMSをサポートする1つのサーバー・グループ内のすべてのDTP情報に関係のあるアプリケーション属性を表します。

属性表

表52 TM_MIB(5): T_RMSクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(k)
TA_RMID(r)(k)
string
long
ru-r--r--
ru-r--r--
string[1. . 30]
1 <= num <=31
該当なし
該当なし
TA_RMSNAME(r)(*)
string
rw-r--r--
string[1. . 30]
該当なし
TA_RMAUTO
string
rwyr--r--
"{Y | N}"
TA_TMSNAME(k)
TA_OPENINFO
TA_CLOSEINFO
TA_TMSCOUNT
string
string
string
long
rw-r--r--
rwyr--r--
rwyr--r--
rw-r--r--
string[0..256]
string[0..256]
string[0..256]
0 or 2 <= num <256
“”
“”
“”
4
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: "{ACT | INA }"
SET: "{NEW | INV | ACT | RAC |INA}"
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバー・グループの論理名。 サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。

TA_RMID: 1 <= num <= 31

サーバー・グループ内で一意のRM識別番号。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive}"

GET操作は、選択したT_RMSオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で戻されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
定義済みでアクティブな状態にあるT_RMSオブジェクト(TMS)。TA_TMSNAMEがNULLでない場合、関連付けられたTMSがアクティブであればこのオブジェクトもアクティブとみなされます。
INActive
T_RMSオブジェクトは、定義済みで非アクティブ状態です。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | ReACtivate | INActive }"

SET操作は、選択したT_ RMSオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションに対するT_ RMS オブジェクトを作成します。状態の変更はINValid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
unset
既存のT_ RMSオブジェクトを変更します。この組合せは、ACTive状態またはINActive状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_RMSオブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
T_RMSオブジェクトをアクティブにします。状態の変更は、INActive状態状態でのみ可能です。この状態遷移に対する許可の決定に際しては、アクティブなオブジェクトの許可(--x--x--x)が考慮されます。
オブジェクトの現在の状態がINActiveで、プライマリ論理マシンがアクティブな場合は、TMSはプライマリ論理マシンで起動されます。それ以外の場合は、セカンダリ論理マシン上で起動されます(ただし、セカンダリ論理マシンがアクティブな場合)。どちらのマシンもアクティブでない場合、リクエストは失敗します。
正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
ReACtivate
ACTive状態への変更とほぼ同じですが、状態がINActiveである場合だけでなく、ACTiveである場合にも状態の変更が可能である点が異なります。
サーバー・グループを再びアクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用する必要があります。
INActive
T_RMSオブジェクトを非アクティブ化します。TMSは非アクティブ化されます。状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
サーバー・グループを非アクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用する必要があります。

制限事項: リリース6.4以前のアクティブなマシンが混在したアプリケーションでは操作が失敗します。T_RMSオブジェクトを更新または作成するには、このT_RMSオブジェクトが属するグループにアクティブなアプリケーション・サーバーがないことが必要です。

TA_RMSNAME: string[1..30]

T_RMSオブジェクトの名前。この名前は、T_RMSクラスのすべてのオブジェクト内で一意である必要があります。また、アスタリスク(*)、カンマまたはコロンを含めることはできません。

TA_TMSNAME: string[0..256]

トランザクション・マネージャ・サーバーのa.out。このRMを使用し、分散トランザクション(tpbegin()で開始し、 tpcommit()/tpabort()で終了する、複数のリソース・マネージャやマシンの間で処理されるトランザクション)に参加するサーバーを持つ関連グループ・エントリに対しては、この属性を必ず指定する必要があります。
値TMSは、非XAインタフェースを使用することを示すために予約されています。TMS以外の空でない値を指定した場合は、このオブジェクトのプライマリおよびセカンダリ論理マシンに関連付けられたマシンに対してTLOGDEVICEを指定する必要があります。各TMサーバーに対して一意のサーバー識別子が自動的に選択され、サーバーは何回でも再起動できます。

TA_TMSCOUNT: 0 or 2 <= num < 256

TA_TMSNAME属性の値にNULLでない文字列を指定した場合、TA_TMSCOUNT属性値は関連付けられたグループ用に起動するトランザクション・マネージャ・サーバーの数を示します。それ以外の場合、この属性の値は無視されます。TA_TMSCOUNT11未満に設定してリソースを保存することをお薦めします。

TA_OPENINFO: string[0..256]

このグループのリソース・マネージャを開くときに必要な、リソース・マネージャ・インスタンスに依存する情報。この値の長さは256文字以下でなければなりません。
TA_TMSNAME属性の値にTMS以外のNULLでない文字列を指定した場合、TA_OPENINFO属性の値は、リソース・マネージャへのアクセスを開始する際に必要なリソース・マネージャに依存する情報を提供します。それ以外の場合、TA_OPENINFO属性の値は無視されます。TA_OPENINFO属性の値がNULL文字列である場合、このグループのリソース・マネージャがリソースへのアクセスを開くためにアプリケーション固有の情報を必要としないことを意味します。TA_OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。ベンダー固有の情報の先頭には、トランザクション・インタフェース(XAインタフェース)の公開名とコロン(:)が付きます。Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、次のような形式になります。 # UNIXの場合 #
MOPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig:qspace"

# Windowsの場合 #
MOPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig;qspace"
TUXEDO/QMは、Oracle Tuxedo /Q XAインタフェースの公開名です。qmconfigは、キュー・スペースを設定するQMCONFIG (qmadmin(1)を参照)の名前です。qspaceはキュー・スペースの名前です。Windowsでは、qmconfigの後に指定する区切り文字として、セミコロン(;)を使用します。その他のベンダーのデータベースでは、TA_OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。 制限事項: この属性を実行時に変更しても、グループ内のアクティブなサーバーには反映されません。

TA_CLOSEINFO: string[0..256]

このグループのリソース・マネージャを閉じるときに必要な、リソース・マネージャ・インスタンスに依存する情報。この値の長さは256文字以下である必要があります。Oracle Tuxedo /QデータベースにはTA_CLOSEINFO文字列は使用されません。 TA_TMSNAME属性にTMS以外のNULLでない文字列を指定した場合、TA_CLOSEINFO属性の値は、リソース・マネージャへのアクセスを終了する際に必要なリソース・マネージャに依存する情報を提供します。それ以外の場合、TA_CLOSEINFO属性の値は無視されます。TA_CLOSEINFO属性の値がNULL文字列である場合、このグループのリソース・マネージャがリソースへのアクセスを閉じるためにアプリケーション固有の情報を必要としないことを意味します。TA_CLOSEINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。ベンダー固有の情報の先頭には、トランザクション・インタフェース(XAインタフェース)の公開名とコロン(:)が付きます。制限事項: この属性を実行時に変更しても、グループ内のアクティブなサーバーには反映されません。

TA_RMAUTO: "{Y | N}"

TA_RMAUTO=Yを指定すると、サーバーの起動時にtpopen()を介してRMへの接続が確立されます。クライアントが(TMSによって監視されている)サービスを呼び出すと、対応するRMのxa_startが自動的に呼び出されます。TA_RMAUTO=Nを指定する場合、アプリケーション・サーバーでtprmopenおよびtmrmstartを明示的に呼び出す必要があります。デフォルト値はYです。TA_TMSNAMEパラメータをNULLに設定すると、この項目は無視されます。AUTO=Yで同じサーバー・グループに属するT_RMSオブジェクトの数は、0から15までの値である必要があります。

 


T_IFQUEUEクラス

概要

T_IFQUEUEクラスは、CORBA環境における特定のサーバー・キュー(T_QUEUE)に関係するクラスで、インタフェースの実行時属性を表します。 基本的に読取り専用で、インタフェースが継承する構成属性へのアクセスを提供するだけでなく、キュー内のインタフェースに関連する統計情報を提供します。 また、管理者はこのクラスを使用して、インタフェースをきめ細かく中断したりアクティブにしたりできます。 このクラスは、インタフェース名と、インタフェース上のメソッド呼出しを処理できるサーバー・プロセスとの間のリンクを提供します。つまり、TA_RQADDRT_SERVERクラス上のキー検索フィールドとして使用することができます。

属性表

表53 TM_MIB(5): T_IFQUEUEクラス定義の属性表
属性
使用方法
パーミッション
デフォルト値
TA_INTERFACENAME
*
string
R--R--R--
string[1..128]
該当なし
TA_SRVGRP
*
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_RQADDR
*
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_STATE
k
string
R-XR-XR--
GET: "{ACT | SUS | PAR}"
SET:
"{ACT | SUS}"
該当なし
TA_AUTOTRAN
 
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_LOAD
 
long
R--R--R--
1 <= num < 32K
該当なし
TA_PRIO
 
long
R--R--R--
1 <= num < 101
該当なし
TA_TIMEOUT
 
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_TRANTIME
 
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_FBROUTINGNAME
 
string
R--R--R--
string[1..15]
該当なし
TA_LMID
k
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_NUMSERVERS
 
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_RTPOLICY
 
string
R--R--R--
"{always | never}"
never
TA_TPPOLICY
 
string
R--R--R--
"{method | transaction | process}"
該当なし
TA_TXPOLICY
 
string
R--R--R--
"{always | never | optional | ignore}"
該当なし
TA_NCOMPLETED
l
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NQUEUED
l
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CUROBJECTS
l
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURTRANSACTIONS
l
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(l) - ローカル・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要
 

属性のセマンティクス

TA_INTERFACENAME: string[1..128]

完全修飾されたインタフェース名。インタフェースのインタフェース・リポジトリIDです。この名前の形式は、インタフェースの実装を生成するIDLに指定されたオプションによって異なります。詳細は、CORBA 2.1仕様のセクション7.6を参照してください。

TA_SRVGRP: string[0..30]

サーバー・グループ名。 サーバー・グループ名にはアスタリスク、カンマ、コロンは使用できません。

TA_RQADDR: string[1..30]

このインタフェースを提供するアクティブなサーバーのリクエスト・キューのシンボリック・アドレス。この属性の詳細は、T_SERVER:TA_RQADDRを参照してください。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | SUSpended | PARtitioned}"

GET操作は、選択したT_IFQUEUEオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。これら以外の状態は返されません。

ACTive
T_IFQUEUEオブジェクトは、実行中のシステムで使用可能なインタフェースを表します。
SUSpended
T_IFQUEUEオブジェクトは、実行中のシステムで現在中断されているインタフェースを表します。
PARtitioned
T_IFQUEUEオブジェクトは、実行中のシステムで現在分断されているインタフェースを表します。

SET: "{ACTive | SUSpended}"

以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

ACTive
T_IFQUEUEオブジェクトをアクティブにします。状態の変更は、SUSpended状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
SUSpended
T_IFQUEUEオブジェクトを中断します。状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はSUSpendedになります。

制限事項:インタフェースの動的な公開(INActiveまたはINValidからACTiveへの状態変更)はサポートされていません。また、非公開(ACTiveからINActiveへの状態変更)もサポートされていません。

TA_AUTOTRAN: "{Y | N}"

トランザクション・コンテキストの範囲外で実行された呼出しに対して、自動的にトランザクションを開始するかどうかを示します。 制限事項については、この属性のT_INTERFACEの説明を参照してください。

TA_LOAD: 1 <= num <= 32K

このT_INTERFACEオブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。インタフェースの負荷は、ロード・バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規のリクエストではあまり選択されません。

TA_PRIO: 1 <= num <= 101

このT_INTERFACEオブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のインタフェース・リクエストがサービス・キューで待機している場合、優先順位の高いリクエストから処理されます。

TA_TIMEOUT: 0 <= num

このインタフェースに対する個々のメソッド呼出しを処理する際の時間制限(単位は秒)。このインタフェースのメソッド呼出しを処理するサーバーは、リクエストの処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を0に設定すると、サーバーは異常終了しません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

このT_INTERFACEオブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション・タイムアウト値(単位は秒)。インタフェースのT_INTERFACE:TA_AUTOTRAN属性値がYである場合に、トランザクション・モードでないリクエストを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。

TA_FBROUTINGNAME: string[1..15]

このインタフェースに関連付けられたファクトリ・ベースのルーティング基準。

TA_LMID: LMID

このインタフェースを提供するキューが配置されている現在の論理マシン。

TA_NUMSERVERS: 0 <= num

このキューでこのインタフェースを提供する対応サーバーの数。

TA_RTPOLICY: "{always | never |}"

implementation configurationファイル(ICF)でインタフェース実装を多重呼出し不変として指定するために使用します。 多重呼出し不変実装は、負の副作用なしで繰り返すことができます。 たとえば、SET BALANCEなどです。

TA_TPPOLICY: "{method | transaction | process}"

TPフレームワークの非アクティブ化ポリシー。 サーバーの起動時にフレームワークに登録されるポリシーを反映します。 インタフェースを登録する最初のサーバーが、T_INTERFACEの値を設定します。 この値は変更できません。

TA_TXPOLICY: "{optional | always | never | ignore}"

インタフェースのトランザクション・ポリシー。この属性の設定は、TA_AUTOTRAN属性の効果に影響します。詳細は、TA_AUTOTRANを参照してください。この属性は常に読取り専用です。この属性は、開発者がサーバーの構築時に設定し、サーバーの起動時に登録されます。

TA_NCOMPLETED:矢印記号0 <= num

インタフェースの最初の提供より後に完了したインタフェースのメソッド呼出しの数。

TA_NQUEUED: 0 <= num

このインタフェースのキューに現時点で登録されているリクエストの数。

TA_CUROBJECTS: 0 <= num

関連付けられたキューに対する、このインタフェースのアクティブなオブジェクトの数。この数値は、関連付けられたマシン上のキューにおけるアクティブなオブジェクト表内のエントリの数を表します。この数には、メモリー内にはないものの、アクティブなトランザクション内で呼び出されたオブジェクトが含まれています。

TA_CURTRANSACTIONS: 0 <= num

関連付けられたキューに対し、このインタフェースに関連付けられたアクティブなグローバル・トランザクションの数。

 


T_INTERFACEクラス

概要

T_INTERFACE MIBクラスは、ドメインおよびサーバー・グループの両方のレベルでCORBAインタフェースの構成属性と実行時属性を表します。

ドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトは、サーバー・グループに関連付けられていないオブジェクトです。 そのTA_SRVGRP属性には、NULL文字列(長さ0の文字列、"")が格納されます。

サーバー・グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトは、関連付けられたサーバー・グループを持つオブジェクトです。つまり、そのTA_SRVGRP属性には、ドメインに対する有効なサーバー・グループ名が格納されます。 インタフェースのサーバー・グループ・レベル表現は、インタフェースの状態(TA_STATE)の管理や、蓄積された統計情報の収集に使用するコンテナも提供します。

サーバー内でアクティブ化されたすべてのCORBAインタフェースに対して、対応するサーバー・グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトが存在する必要があります。 サーバー内のインタフェースのアクティブ化は、このインタフェースのT_IFQUEUEオブジェクトの状態によって制御されます。 T_IFQUEUEオブジェクトをアクティブ化すると、その属性が、対応するサーバー・グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトに指定された値によって初期化されます。 このようなオブジェクトが存在しない場合は動的に作成されます。 動的に作成されたサーバー・グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトは、インタフェースにドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトが存在する場合はその属性によって初期化されます。 対応するドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトが存在しない場合は、システムが指定するデフォルトの設定値が適用されます。 アクティブ化されたインタフェースには、常にサーバー・グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトが関連付けられます。

インタフェースに対する各レベルの構成属性の指定はすべて省略可能です。省略した場合は、システム定義のデフォルト値が設定され、実行時のサーバー・グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトが作成されます。サーバーが提供するインタフェースは、サーバー・スケルトンのアクティブ化に使用するICFファイルで識別され、サーバーの起動時にシステムによって自動的に公開されます。

属性表

表54 TM_MIB(5): T_INTERFACEクラス定義の属性表
属性
使用方法
パーミッション
デフォルト値
TA_INTERFACENAME
TA_SRVGRP
r*
r*
string
string
ru-r--r--
ru-r--r--
string[1..128]
string[0..30]
該当なし
該当なし
TA_STATE
k
string
rwxr-xr--
GET: "{ACT | INA | SUS | PAR}"
SET: "{NEW | INV | ACT | REA | SUS}"
該当なし
TA_AUTOTRAN
 
string
rwxr-xr--
"{Y | N}"
"N"
TA_LOAD
 
long
rwxr-xr--
1 <= num < 32K
TA_PRIO
 
long
rwxr-xr--
1<= num < 101
50
TA_TIMEOUT
 
long
rwxr-xr--
0 <= num
0
TA_TRANTIME
 
long
rwxr-xr--
0 <= num
30
TA_FBROUTINGNAME
 
string
rwyr-yr--
string[1...15]
(2 )
TA_LMID
k
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_NUMSERVERS
 
long
R--R--R---
0 <= num
該当なし
TA_RTPOLICY
 
string
R--R--R--
"{always | never}"
never
TA_TPPOLICY
 
string
R--R--R--
"{method | transaction | process}"
該当なし
TA_TXPOLICY
 
string
R--R--R--
"{always | never | optional | ignore}"
該当なし
TA_NCOMPLETED
l
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A (注3)
TA_NQUEUED
l
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(l) - ローカル・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクト(TA_SRVGRP != "")は、TA_INTERFACENAME設定が一致するドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトが存在する場合には、そのオブジェクトからデフォルト値を決定します。ドメイン・レベルのオブジェクトが存在しない場合、またはドメイン・レベルのオブジェクトが作成中の場合は、表示されているデフォルト値が適用されます。

注2同じTA_INTERFACENAMEのすべてのT_INTERFACEオブジェクトは、TA_FBROUTINGNAME値が一致している必要があります。したがって、同じTA_INTERFACENAMEで一致するオブジェクトが現在ない場合、新しく構成されるオブジェクトのデフォルト値は長さゼロの文字列("")になります。一致するオブジェクトがある場合は、デフォルト値(唯一の有効値)は、既存の一致するオブジェクトに対して現在構成されているTA_FBROUTINGNAMEの値になります。

注3 TA_NCOMPLETEDおよびTA_IMPLID (ローカル)では、T_DOMAINクラスでTA_LDBAL="Y"となっている必要があります。

属性のセマンティクス

TA_INTERFACENAME: string[1..128]

完全修飾されたインタフェース名。インタフェースのインタフェース・リポジトリIDです。この名前の形式は、インタフェースの実装を生成するIDLに指定されたオプションによって異なります。詳細は、CORBA 2.1仕様のセクション7.6を参照してください。

TA_SRVGRP: string[0..30]

サーバー・グループ名。サーバー・グループ名にはアスタリスク、カンマ、コロンは使用できません。この属性に対して明示的に指定された長さゼロの文字列を使用して、インタフェースのドメイン・レベルの構成情報および実行時情報を指定して問い合せます。このクラスのドメインおよびグループ・レベルのオブジェクトに関しては、その他の属性で説明した内容とは異なる制限事項およびセマンティックがいくつかあります。

TA_STATE:

以下は、T_INTERFACEクラスのGET値およびSET TA_STATE値の実行、指定方法です。 グループおよびドメイン・レベルのオブジェクト間で実行、指定方法が異なる場合は、その違いを説明しています。

GET: "{ACTive | INActive | SUSpended | PARtitioned}"

GET操作は、選択したT_INTERFACEオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。これら以外の状態は返されません。

ACTive
T_INTERFACEオブジェクトは定義済みで、対応するT_IFQUEUEエントリの少なくとも1つはACTive状態です。
注意:グループ・レベルT_INTERFACEオブジェクトの場合、対応するT_IFQUEUEエントリはTA_INTERFACENAMEおよびTA_SRVGRP属性が一致するエントリです。 ドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトの場合、対応するT_IFQUEUEエントリはTA_SRVGRP値に関係なくTA_INTERFACENAME属性が一致するエントリです。
INActive
T_INTERFACEオブジェクトが定義されていますが、ACTiveと同等の状態の対応するT_IFQUEUEエントリは存在しません。
SUSpended
T_INTERFACEオブジェクトは定義済みで、対応するすべてのT_IFQUEUEエントリのうち、ACTive状態のものはなく、少なくとも1つがSUSpended状態です。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
PARtitioned
T_INTERFACEが定義済みで、対応するすべてのT_IFQUEUEエントリのうち、
  1. ACTive状態のものはなく
  2. SUSpended状態のものはなく
  3. 少なくとも1つはPARtitioned状態にあります。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | REActivate | SUSpended}"

SET操作は、選択したT_INTERFACEオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。ドメイン・レベルの変更を行うと、複数のサーバー・グループに影響することがあります。また、複数のサーバーがインタフェースを提供している場合は、実行時の変更が複数のサーバーに影響することがあります。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションに対するT_INTERFACEオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。 ドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトを作成すると、新しい値が明示的に指定されている場合はTA_FBROUTINGNAME値がすべてリセットされ、同じTA_INTERFACENAME値を持つ既存のグループ・レベルのオブジェクトに影響します。 その他の構成属性の設定は、既存のグループ・レベルT_INTERFACEオブジェクトには影響しません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_INTERFACEオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
T_INTERFACEオブジェクトをアクティブにします。 この状態をドメイン・レベルのオブジェクトに設定すると、ドメイン内でSUSpended状態の対応するすべてのT_IFQUEUEエントリがアクティブになります。 この状態をグループ・レベルのオブジェクトに設定すると、インタフェースを提供しているグループ内のサーバーにのみ影響します。 状態の変更は、SUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
REActivate
T_INTERFACEオブジェクトを再びアクティブにします。 この状態をドメイン・レベルのオブジェクトに設定すると、ドメイン内でSUSpended状態の対応するすべてのT_IFQUEUEエントリがアクティブになります。 この状態をグループ・レベルのオブジェクトに設定すると、インタフェースを提供しているグループ内のサーバーにのみ影響します。 状態の変更は、ACTive状態またはSUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。 この状態では、グループ・レベルのT_INTERFACEオブジェクトを個別にアクティブ化しなくても、グループ・レベルで中断されているT_IFQUEUEエントリをグローバルにアクティブ化できます。
SUSpended
T_INTERFACEオブジェクトを中断します。 この状態をドメイン・レベルのオブジェクトに設定すると、ドメイン内でACTive状態の対応するすべてのT_IFQUEUEエントリが中断されます。 この状態をグループ・レベルのオブジェクトに設定すると、インタフェースを提供しているグループ内のサーバーにのみ影響します。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はSUSpendedになります。

制限事項:インタフェースの動的な公開(INActiveまたはINValidからACTiveへの状態変更)はサポートされていません。また、非公開(ACTiveからINActiveへの状態変更)もサポートされていません。

TA_AUTOTRAN: "{Y | N}"

トランザクション・コンテキストの範囲外で実行された呼出しに対して、自動的にトランザクションを開始するかどうかを示します。 制限事項: この属性を実行時に更新しても、アクティブと同等の状態にあるT_INTERFACEオブジェクトには反映されず、UBBCONFIGファイル内のこの属性に指定した値がTA_TXPOLICYによってオーバーライドされることがあります。TA_TXPOLICYの状態によって以下のようになります。

always
Nは実行時には影響しません。 Yに設定された場合と同様に動作します。
never
Yは実行時には影響しません。 インタフェースがトランザクションに含まれることはありません。
ignore
Yは実行時には影響しません。 インタフェースがトランザクションに含まれることはありません。

TA_LOAD: 1 <= num <= 32K

このT_INTERFACEオブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。インタフェースの負荷は、ロード・バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規のリクエストではあまり選択されません。 制限事項:ドメイン・レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ・レベルのオブジェクトには反映されません。

TA_PRIO: 1 <= num <= 101

このT_INTERFACEオブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のインタフェース・リクエストがサービス・キューで待機している場合、優先順位の高いリクエストから処理されます。 制限事項:ドメイン・レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ・レベルのオブジェクトには反映されません。

TA_TIMEOUT: 0 <= num

このインタフェースの個々のメソッド呼出しを処理する際の時間制限(単位は秒)。このインタフェースのメソッドの呼出しを処理するサーバーは、リクエストの処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を0に設定すると、サーバーは異常終了しません。 制限事項:ドメイン・レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ・レベルのオブジェクトには反映されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

このT_INTERFACEオブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション・タイムアウト値(単位は秒)。インタフェースのT_INTERFACE:TA_AUTOTRAN属性値がYである場合に、トランザクション・モードでないリクエストを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。 制限事項:ドメイン・レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ・レベルのオブジェクトには反映されません。 注意: ドメイン・レベルのオブジェクトに対してこの値を実行時に更新すると、警告メッセージが表示されます。これは、更新後の値が以降のアプリケーション起動時のデフォルト設定にしか使用されないためです。

TA_FBROUTINGNAME: string[1..15]

このインタフェースに関連付けられたファクトリ・ベースのルーティング基準。 名前FBROUTINGNAMEを使用して、メッセージ・ベースのルーティングに他のルーティング基準を設定できるようにしておきます。 このほうが、ROUTINGNAMEに負荷をかけるより簡単です。 制限事項:この属性は、ドメイン・レベルのT_INTERFACEオブジェクトに対してのみ設定されます(したがって、TA_SRVGRPは"")。

TA_LMID: LMID

アクティブ同等のグループ・レベルT_INTERFACEオブジェクトが関連付けられている現在の論理マシン。ドメイン・レベルのオブジェクトでは、ローカルな問合せが実行されないかぎり(つまり、TA_FLAGSMIB_LOCALビットを設定しないかぎり)、この属性は空白("")になります。ローカルの場合、複数のドメイン・レベルのオブジェクトが、各オブジェクトで示されているマシンから取得したローカル値と共に、同じインタフェース(マシンごとに1つ)に対して返されます。

TA_NUMSERVERS: 0 <= num

このインタフェースを提供する対応サーバーの数。

TA_RTPOLICY: "{always | never}"

implementation configurationファイル(ICF)でインタフェース実装を多重呼出し不変として指定するために使用します。 多重呼出し不変実装は、負の副作用なしで繰り返すことができます。 たとえば、SET BALANCEなどです。

TA_TPPOLICY: "{method | transaction | process}"

TPフレームワークの非アクティブ化ポリシー。 サーバーの起動時にフレームワークに登録されるポリシーを反映します。 インタフェースを登録する最初のサーバーが、T_INTERFACEの値を設定します。 この値は変更できません。

TA_TXPOLICY: "{optional | always | never | ignore}"

インタフェースのトランザクション・ポリシー。この属性の設定は、TA_AUTOTRAN属性の効果に影響します。詳細は、TA_AUTOTRANを参照してください。この属性は常に読取り専用です。この属性は、開発者がサーバーの構築時に設定し、サーバーの起動時に登録されます。

TA_NCOMPLETED: 0 <= num

対応するT_IFQUEUEオブジェクトが最初に提供されてから、これまでに完了したインタフェース・メソッド呼出しの数。 ドメイン・レベルのオブジェクトをローカルで問合せ(TA_FLAGS MIB_LOCALビットを設定)すると、マシンごとに1つのオブジェクトが、そのマシンで指定されたインタフェースの統計情報と共に返されます。

TA_NQUEUED: 0 <= num

このインタフェースのキューに現時点で登録されているリクエストの数。ドメイン・レベルのオブジェクトをローカルで問合せ(TA_FLAGS MIB_LOCALビットを設定)すると、マシンごとに1つのオブジェクトが、そのマシンで指定されたインタフェースの統計情報と共に返されます。

実装のヒント

T_INTERFACEは、インタフェースからOracle Tuxedoサービスへのマッピングです。 MIBサーバーは、対応するT_SERVICEオブジェクトの既存のロジックを呼び出すことにより、インタフェースのget/set操作の一部を実装できます。

 


T_MACHINEクラスの定義

概要

T_MACHINEクラスは、特定のマシンに関係のあるアプリケーション属性を表します。 これらの属性の値は、マシンの特性、マシンごとのサイズ、統計値、カスタマイズ・オプション、UNIXシステムのファイル名などを表します。

属性表

TM_MIB(5): T_MACHINEクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(r)(*) (注1)
string
rU-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_PMID(r)(*) (注1)
string
rU-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_TUXCONFIG(r)
string
rw-r--r--
string[2..256] (注5)
該当なし
TA_TUXDIR(r)
string
rw-r--r--
string[2..256] (注6)
該当なし
TA_APPDIR(r)
string
rw-r--r--
string[2..256] (注6)
該当なし
TA_STATE(k)
string
rwyr-yr--
GET: "{ACT | INA | PAR}"
SET"{NEW | INV | ACT | RAC | INA | FIN | CLE}"
該当なし
該当なし
TA_UID
long
rw-r--r--
0 <= num
(2)
TA_GID
long
rw-r--r--
0 <= num
(2)
TA_ENVFILE
string
rwyr--r--
string[0..256] (注6)
“”
TA_PERM
long
rwyr--r--
0001 <= num <= 0777
(2)
TA_ULOGPFX
string
rwyr--r--
string[0..256] (注6)
(3)
TA_TYPE
string
rw-r--r--
string[0..15]
“”
TA_MAXACCESSERS
long
rw-r--r--
1 <= num < 32,768
(2)
TA_MAXCONV
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,768
(2)
TA_MAXGTT
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,768
(2)
TA_MAXWSCLIENTS
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,768
0
TA_MAXACLCACHE
long
rw-r--r--
10 <= num <= 32,000
100
TA_TLOGDEVICE
string
rw-r--r--
string[0..256] (注5)
“”
TA_TLOGNAME
string
rw-r--r--
string[0..30]
"TLOG"
TA_TLOGSIZE
long
rw-r--r--
1 <= num < 2,049
100
TA_BRIDGE
string
rw-r--r--
string[0..78]
該当なし
TA_BRTHREADS
string
rw-r--r--
"{Y | N}"
"N"
TA_NADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注6)
該当なし
TA_NLSADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注6)
該当なし
TA_FADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注6)
“”
TA_FRANGE
long
rw-r--r--
1 <= num <= 65,535
1
TA_CMPLIMIT
string
rwyr-yr--
"remote[,local]"
MAXLONG
TA_TMNETLOAD
long
rwyr-yr--
0 <= num < 32,768
0
TA_SPINCOUNT
long
rwyr-yr--
0 <= num
0
TA_ROLE
string
r--r--r--
"{MASTER | BACKUP | OTHER}"
該当なし
TA_MINOR
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_RELEASE
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MINENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
"{0 | 40 | 56 | 128}" 4
“0"
TA_MAXENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
"{0 | 40 | 56 | 128}" 4
"128"
TA_MAXPENDINGBYTES
long
rw-r--r--
100000 <= num <= MAXLONG
2147483647
TA_SICACHEENTRIESMAX
string
rw-r--r--
“0”“32767”
"500"
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
TA_SIGNATURE_REQUIRED
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
string
string
string
string
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
string[0..511]
string[0..1023]
string[0..31]
"{Y|N}"
"{Y|N}"
“”
“”
“”
"N"
"N"
T_MACHINE クラス:ローカル属性
TA_CURACCESSERS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_CURCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_CURCONV
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_CURGTT
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_CURRLOAD
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURWSCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_HWACCESSERS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_HWCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_HWCONV
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_HWGTT
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_HWWSCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
TA_NUMCONV
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMDEQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMENQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMPOST
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMREQ
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMSUBSCRIBE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRAN
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRANABT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRANCMT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_PAGESIZE
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_SWRELEASE
string
R--R--R--
string[0..78]
該当なし
TA_HWACLCACHE
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_ACLCACHEHITS
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_ACLCACHEACCESS
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_ACLFAIL
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_WKCOMPLETED
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_WKINITIATED
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 TA_LMIDおよびTA_PMIDは、このクラス内でそれぞれユニークである必要があります。 SET操作では、これらのいずれか一方のフィールドのみを使用します。 両方を指定する場合は、どちらも同じオブジェクトを指している必要があります。

注2デフォルト設定は、T_DOMAINクラスでこの属性に指定したのと同じ値になります。

注3 デフォルト値は、このマシンのTA_APPDIRの後ろに/ULOGが続く文字列です。

注4リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

注5 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大64バイトです。

注6 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_LMID: string[1..30]

論理マシン識別子。この識別子は、TM_MIB定義の残りの部分で、アプリケーション・リソースをT_MACHINEオブジェクトにマップするための唯一の手段として使用します。

TA_PMID: string[1..30]

物理マシン識別子。この識別子は、指定したシステムで"uname -n"コマンドを実行した場合に戻されるUNIXシステムのノード名と一致している必要があります。

TA_TUXCONFIG: string[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大64バイト)

バイナリ形式のOracle Tuxedoシステムの構成ファイルが置かれているマシン上のファイルまたはデバイスの絶対パス名。 管理者は、マスター・マシンのTA_TUXCONFIG属性値が示すファイルを1つのみ保持する必要があります。 このファイルに格納される情報は、他のT_MACHINEオブジェクトがアクティブな状態になると、それらのオブジェクトに自動的に伝播されます。 環境内でのこの属性の使用方法については、後述のTA_ENVFILEを参照してください。

TA_TUXDIR: string[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

このマシン上でのOracle Tuxedoシステム・ソフトウェアの場所を示すディレクトリの絶対パス名。環境内でのこの属性値の使用方法については、このクラスのTA_ENVFILEを参照してください。

TA_APPDIR: string[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

アプリケーション・ディレクトリの絶対パス名のリスト(個々のディレクトリの区切りにはコロンを使用)。 1番目のディレクトリは、このマシン上で起動されるすべてのアプリケーションと管理サーバーのカレント・ディレクトリとして使用されます。 アプリケーション・サーバーを立ち上げる際には、リストに含まれるすべてのディレクトリが検索されます。 環境内でのこの属性の使用方法については、後述のTA_ENVFILEを参照してください。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive | PARtitioned}"

GET操作は、選択したT_MACHINEオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_MACHINEオブジェクト(管理サーバー、つまりDBBL、BBL、BRIDGE)が定義済みで、アクティブな状態にあることを示します。
INActive
T_MACHINEオブジェクトは定義済みで、アクティブでない状態にあることを示します。
PARtitioned
T_MACHINEオブジェクトは定義済みで、アクセス可能な掲示板にアクティブとして登録されていますが、現在はアクセスできないことを示します。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | ReACtivate | INActive | ForceINactive | CLEaning}"

SET操作は、選択したT_MACHINEオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_MACHINEオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
unset
既存のT_MACHINEオブジェクトを変更します。 この組合せは、ACTive状態またはINActive状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションのT_MACHINEオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
T_MACHINEオブジェクトをアクティブにします。 必要な管理サーバー(DBBL、BBL、BRIDGEなど)は指定したサイトで開始され、そのサイトで実行されるように構成されたアプリケーション・サーバーも開始されます(TA_FLAGS設定による制約が適用されます)。 この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
マシンをアクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用します。
ReACtivate
T_MACHINEオブジェクトをアクティブにします。 必要な管理サーバー(DBBL、BBL、BRIDGEなど)は指定したサイトで開始され、そのサイトで実行されるように構成されたアプリケーション・サーバーも開始されます(TA_FLAGS設定による制約が適用されます)。 この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。 状態の変更は、ACTive状態またはINActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
マシンを再びアクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用します。
INActive
T_MACHINEオブジェクトを非アクティブにします。 必要な管理サーバー(BBL、BRIDGEなど)は指定したサイトで停止し、そのサイトで実行されているアプリケーション・サーバーも停止します(TA_FLAGS設定による制約が適用されます)。 状態の変更は、状態がACTiveで、指定したマシンの他のアプリケーション・リソースがアクティブでない場合にのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
マシンを非アクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用します。
ForceINactive
T_MACHINEオブジェクトを、アタッチされたクライアントとは無関係に非アクティブにします。 必要な管理サーバー(BBL、BRIDGEなど)は指定したサイトで停止し、そのサイトで実行されているアプリケーション・サーバーも停止します(TA_FLAGS設定による制約が適用されます)。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
マシンを非アクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用します。
CLEaning
指定したマシンおよびそのマシンに関係するクリーンアップ/スキャニング処理を開始します。 マシン上にDEAD状態のクライアントやサーバーが存在する場合は、この時点で検出されます。 マシンがアプリケーションのMASTERサイトから分断されている場合は、グローバル掲示板のそのマシンのエントリは削除されます。 この組合せは、アプリケーションがACTiveで、T_MACHINEオブジェクトがACTive状態またはPARtitioned状態にある場合にのみ可能です。 分断されていないマシンに対する操作が正常に終了した場合、状態は変更されません。 分断されているマシンに対する操作が正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。

制限事項: ForceINactiveまたはINActiveへの状態の変更は、マスター・マシン以外のマシンに対してのみ実行できます。 マスター・サイトの管理プロセスは、T_DOMAINクラスを使用して非アクティブに変更します。

TA_UID: 0 <= num

このマシンのOracle Tuxedoシステム・アプリケーションの管理者のUNIXシステム・ユーザー識別子。 tmboot(1)tmshutdown(1)tmadmin(1)などの管理コマンドは、このマシンで指定されたユーザーとして実行する必要があります。 このマシン上のアプリケーションや管理サーバーは、このユーザーとして起動されます。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_GID: 0 <= num

このマシンのOracle Tuxedoシステム・アプリケーションの管理者のUNIXシステム・グループ識別子。 tmboot(1)tmshutdown(1)tmadmin(1)などの管理コマンドは、このマシンで指定されたグループの一部として実行する必要があります。 このマシン上のアプリケーションや管理サーバーは、このグループの一員として起動されます。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

このマシンで実行しているクライアントやサーバーの環境ファイル。 無効なファイル名を指定すると環境に追加されません。stringの値は環境内に配置されます。
サーバーの起動時に、ローカル・サーバーがtmboot(1)の環境を継承し、MASTER上にないリモート・サーバーがtlisten(1)の環境を継承します。また、対応するT_MACHINEオブジェクトの情報に基づいてサーバーが起動されると、TUXCONFIGTUXDIR、およびAPPDIRも環境に配置されます。PATHは環境内で次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path pathは、マシンの環境ファイルの最初のPATH=行の値です。これ以降のPATH=行はすべて無視されます。このPATHの値は、サーバーの検索パスとして使用され、単純なパス名または相対パス名で指定されます。したがって、先頭はスラッシュではありません。LD_LIBRARY_PATHは環境内で次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib libは、マシンの環境ファイルの最初のLD_LIBRARY_PATH=行の値です。これ以降のLD_LIBRARY_PATH=行はすべて無視されます。 サーバーの初期化時(tpsvrinit()を呼び出す前)には、サーバーがマシンとサーバーの両方のENVFILEファイルの変数を読み取ってエクスポートします。変数がマシンとサーバーの両方のENVFILEファイルに設定されている場合は、サーバーのENVFILEファイルの値によってマシンのENVFILEファイルの値がオーバーライドされます。ただし、PATHはオーバーライドではなく追加されます。クライアントはマシンのENVFILEファイルのみを処理します。マシンとサーバーのENVFILEファイルの処理では、ident=の形式でない行は無視されます。identはアンダースコアまたは英字で始まり、アンダースコアまたは英数字のみを含めることができます。PATH=行が見つかると、PATHが次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path pathは、マシンの環境ファイルの最初のPATH=行の値です。これ以降のPATH=行はすべて無視されます。マシンとサーバーの両方の環境ファイルにPATHが存在する場合、pathpath1:path2となります。path1はマシンのENVFILEから読み取ったパス、path2はサーバーのENVFILEから読み取ったパスです。LD_LIBRARY_PATH=行が見つかると、LD_LIBRARY_PATHが次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib libは、マシンの環境ファイルの最初のLD_LIBRARY_PATH=行の値です。これ以降のLD_LIBRARY_PATH=行はすべて無視されます。TUXDIRAPPDIRまたはTUXCONFIGをリセットしようとしても、対応するT_MACHINE属性値と値が一致していない場合には無視されて警告メッセージが表示されます。制限事項: アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバーやクライアントには反映されません。

TA_PERM: 0001 <= num <= 0777

このマシン上に作成する共有メモリー掲示板に関連付けるUNIXシステム・パーミッション。 システムおよびアプリケーションのメッセージ・キューに対するデフォルトのUNIXシステム・パーミッションです。
制限事項:アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバーやクライアントには反映されません。 UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_ULOGPFX: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

このマシン上のuserlog()ファイルの絶対パス名の接頭辞。 userlog()ファイルの名前は、TA_ULOGPFX属性値に文字列.mmddyyを付加することにより作成されます。mmddyyは、メッセージが生成された月、日、年を表します。 このマシン上で実行しているクライアントやサーバーが生成するアプリケーションやシステムのuserlog()メッセージは、すべてこのファイルに書き込まれます。
制限事項:アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバーやクライアントには反映されません。

TA_TYPE: string[0..15]

マシン・タイプ。 マシンを、類似のデータ表現を持つクラスに分類するために使用します。 同じタイプのマシン間における通信では、データのエンコードは行われません。 この属性にはどのような文字列値でも使用でき、その値は比較のためにのみ使用されます。 アプリケーションが異種マシンのネットワークにまたがる場合や、コンパイラが異なる構造体表現を生成する場合は、別のTA_TYPE属性を設定する必要があります。 この属性のデフォルト値は長さゼロの文字列です。これは、TA_TYPE属性値に長さゼロの文字列を持つすべてのマシンと一致します。

TA_MAXACCESSERS: 1 <= num < 32,768

このマシンの掲示板に同時に接続できるクライアントおよびサーバーの最大数。 指定しない場合、T_DOMAINクラスで指定したTA_MAXACCESSERSの値がデフォルト値になります。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin()などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ・プロセス、すべてのシステム提供サーバー・プロセスとアプリケーション・サーバー・プロセス、およびこのサイトで使用する可能性があるクライアント・プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバーには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (T_GROUP TA_TMSNAME属性を参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSLなどがあります。アプリケーションがこのサイトでワークステーション・リスナー(WSL)を起動する場合は、起動するWSLと使用する可能性があるワークステーション・ハンドラ(WSH)の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedoリリース7.1より前(6.5以前)では、ユーザー・ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションのTA_MAXACCESSERS属性とTA_MAXSERVERS属性(T_DOMAIN:TA_MAXSERVERS属性を参照)が使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の1台以上のマシンのTA_MAXACCESSERSの数と、特定のマシンのTA_MAXACCESSERSの数の合計が、TA_MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションのTA_MAXACCESSERSパラメータには、TA_MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、アプリケーションに設定されているユーザー・ライセンスの数と、現在使用されているユーザー・ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザー・ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加できなくなります。

TA_MAXCONV: 0 <= num < 32,768

このマシン上のクライアントとサーバーが同時に関与できる会話の最大数。 指定しない場合、T_DOMAINクラスで指定したTA_MAXCONVの値がデフォルト値になります。 1つのサーバーで、最大64個の会話を同時に行うことができます。

TA_MAXGTT: 0 <= num < 32,768

このマシンが同時に関与できるグローバル・トランザクションの最大数。 値を指定しない場合、デフォルトでT_DOMAINクラスの値が指定されます。

TA_MAXWSCLIENTS: 0 <= num < 32,768

ワークステーション・クライアント(ネイティブ・クライアントでないクライアント)用に予約するこのマシン上のアクセサ・エントリの数。 TA_MAXWSCLIENTSを指定しない場合は、デフォルトで0が設定されます。
ここに指定する値は、TA_MAXACCESSERS属性で指定したアクセサ・スロットの総数の一部になります。つまり、TA_MAXWSCLIENTS用に予約したアクセサ・スロットは、このマシン上の別のクライアントおよびサーバーでは使用できません。 この値をTA_MAXACCESSERSより大きな値に設定した場合はエラーになります。 TA_MAXWSCLIENTS属性を使用するのは、Oracle TuxedoシステムのWorkstation機能を使用する場合のみです。 ワークステーション・クライアントからシステムへのアクセスは、Oracle Tuxedoシステムに組み込まれている代理プロセス、つまりワークステーション・ハンドラによって多重化されます。そのため、この属性を適切に設定すると、プロセス間通信(IPC)リソースを節約できます。

TA_MAXACLCACHE: 10 <= num <= 32,000

TA_SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されている場合のキャッシュ内のACL用エントリ数。 この属性を適切に設定すると、共有メモリー上のリソースを節約しながら、ACLをチェックするためのディスク・アクセスの回数を減らすことができます。

TA_TLOGDEVICE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大64バイト)

このマシンのDTPトランザクション・ログを保持するためのOracle Tuxedoのファイル システムが含まれるデバイス(rawスライス)またはUNIXシステム・ファイル。DTPトランザクション・ログは、Oracle TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。このデバイスまたはファイルは、このマシンのTA_TUXCONFIG属性で指定したデバイスまたはファイルと同じでもかまいません。

TA_TLOGNAME: string[0..30]

このマシンのDTPトランザクション・ログの名前。1つのTLOGDEVICEに複数のDTPトランザクション・ログがある場合、それぞれの名前はユニークでなければなりません。TA_TLOGNAMEは、DTPトランザクション・ログ表が作成されるTA_TLOGDEVICE上のどの表名とも異なっている必要があります。

TA_TLOGSIZE: 1 <= num < 2,049

このマシンのDTPトランザクション・ログのサイズ(ページ単位)。 TA_TLOGSIZE属性の値に対しては、TA_TLOGDEVICE属性で指定したOracle Tuxedoファイル・システムの空き容量に基づく制約が適用されます。

TA_BRIDGE: string[0..78]

この論理マシンのブリッジ・プロセスがネットワーク・アクセスに使用するデバイスの名前。 この名前は、ネットワーク対応のアプリケーションにTLIベースのOracle Tuxedoシステム・バイナリを通じて参加する際に必要になります。 この属性は、ソケット・ベースのOracle Tuxedoシステム・バイナリには必要ありません。

TA_BRTHREADS: "{Y | N}"

この論理マシンのブリッジ・プロセスを、マルチスレッド実行("Y")またはシングル・スレッド実行("N")に構成します。デフォルト値は"N"です。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_BRTHREADS"Y"に設定しても、CPUが複数あるマシンにしか影響しません。ただし、複数のCPUがなくても、TA_BRTHREADS"Y"に設定することは可能です。 ローカル・マシンでTA_BRTHREADS"Y"に設定し、リモート・マシンでTA_BRTHREADS"N" (デフォルト)に設定することは可能ですが、マシン間のスループットがシングル・スレッドのブリッジ・プロセスより大きくなることはありません。 シングル・スレッドまたはマルチスレッド実行用に構成されたブリッジ・プロセスは、Oracle TuxedoまたはWebLogic Enterpriseの旧リリース(Oracle Tuxedoリリース8.0以前、WebLogic Enterprise release 5.1以前)と相互運用できます。通常、スレッド化されたブリッジはスレッド化されていないブリッジと相互運用できます。これは、スレッド化によって外部機能や動作が変わることはないためです。
注意: BRTHREADS=Yに設定し、ブリッジ環境にTMNOTHREADS=Yが含まれている場合、ブリッジはスレッド・モードで起動し、ブリッジがTMNOTHREADSの設定を無視したことを示す警告メッセージがログに記録されます。 TMNOTHREADS環境変数は、Oracle Tuxedoリリース8.0に追加されました。

TA_NADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

論理マシン上のブリッジ・プロセスがリスニング用アドレスとして使用する完全なネットワーク・アドレスを指定します。 ブリッジのリスニング用アドレスは、アプリケーションに参加している他のブリッジ・プロセスの通信手段となります。 論理マシンがネットワーク・アプリケーションに参加する場合、つまりT_DOMAIN:TA_OPTIONS属性でLANオプションを指定した場合は、この属性を設定する必要があります。
stringの形式が"0xhex-digits"または"\\xhex-digits"の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。これらの形式は、指定された文字列の16進数表現を含む文字配列に内部変換されます。表55はIPv4とIPv6のアドレス形式を示しています。

表55 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

TA_NLSADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

この論理マシンが示すノードでネットワークにサービスを提供するtlisten(1)プロセスが使用するネットワーク・アドレス。 このネットワーク・アドレスは、前述のTA_NADDRで指定した形式と同じ形式になります。
論理マシンがネットワーク・アプリケーションに参加する場合、つまりT_DOMAIN:TA_OPTIONS属性でLANオプションを指定した場合は、この属性を設定する必要があります。

TA_FADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

tmboottmloadcf、BRIDGEなどのローカル・プロセスが、アウトバウンド接続を確立する前にバインドできる完全なネットワーク・アドレスを指定します。 このアドレスには、TCP/IPアドレスを指定する必要があります。 この属性およびTA_FRANGE属性は、TCP/IPポート(プロセスがアウトバウンド接続を行う前にバインドするときのバインド先)の範囲を指定します。 この属性がNULLまたは空文字列に設定されている場合、オペレーティング・システムはバインド先のローカル・ポートをランダムに選択します。
stringの形式が"0xhex-digits"の場合、文字数が偶数の有効な16進数値を含める必要があります。 このような形式の文字列は、指定された文字列の16進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IPアドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります。

TA_FRANGE: 1<= num <= 65,535

ローカル・プロセスがアウトバウンド接続を確立する前にバインドするTCP/IPポートの範囲を指定します。 範囲のベースとなるアドレスは、TA_FADDR属性で指定します。

TA_CMPLIMIT: "remote[,local]"

リモート・トラフィックおよび必要に応じてローカル・トラフィックの圧縮が発生するメッセージ・サイズのしきい値。 remotelocalには、負の数でない数値、またはマシンに設定された最大のlong値に動的に変換されるMAXLONGという文字列を設定できます。 remoteのみを設定した場合、localはデフォルトでMAXLONGになります。
制限事項: Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前を実行しているアクティブなサイトでは、この属性値はT_MACHINEオブジェクトの一部ではなくなります。 ただし、サイトのリリースは実行時まで不明であるため、アクティブでないオブジェクトに対してはこの属性を設定してアクセスできます。 Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前を使用しているサイトがアクティブになると、設定された値は使用されなくなります。

TA_TMNETLOAD: 0 <= num < 32,768

このマシンのロード・バランシングの間に評価されるリモート・サービスに追加するサービス負荷。
制限事項: Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前を実行しているアクティブなサイトでは、この属性値はT_MACHINEオブジェクトの一部ではなくなります。 ただし、サイトのリリースは実行時まで不明であるため、アクティブでないオブジェクトに対してはこの属性を設定してアクセスできます。 Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前を使用しているサイトがアクティブになると、設定された値は使用されなくなります。

TA_SPINCOUNT: 0 <= num

このマシンで、チケット入手前のユーザー・レベル・セマフォ・アクセスに対して使用するスピン・カウント。 デフォルト設定は、各マシンのOracle Tuxedoシステムのバイナリに組み込まれています。 この属性を使用すると、これらのデフォルト設定を実行時にオーバーライドできます。 この属性値をゼロに設定すると、スピン・カウントを各サイトの組込みのデフォルト設定にリセットできます。 また、この属性またはUBBCONFIGファイルで値が設定されていない場合、システムはTMSPINCOUNT環境変数を使用します。
制限事項: Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前を実行しているアクティブなサイトでは、この属性値はT_MACHINEオブジェクトの一部ではなくなります。 ただし、サイトのリリースは実行時まで不明であるため、アクティブでないオブジェクトに対してはこの属性を設定してアクセスできます。 Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前を使用しているサイトがアクティブになると、設定された値は使用されなくなります。

TA_ROLE: "{MASTER | BACKUP | OTHER}"

アプリケーションにおけるこのマシンのロール。"MASTER"はこのマシンをマスター・マシンとして使用することを示し、"BACKUP"はこのマシンをバックアップ用のマスター・マシンとして使用することを示します。"OTHER"は、このマシンがマスター・マシンでもバックアップ用のマスター・マシンでもないことを示します。

TA_MINOR: 1 <= num

このマシンのOracle Tuxedoシステム・プロトコルのマイナー・リリース番号。

TA_RELEASE: 1 <= num

このマシンのOracle Tuxedoシステム・プロトコルのメジャー・リリース番号。 この番号は、同じマシンのTA_SWRELEASEとは異なる場合があります。

TA_MINENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

このマシンへのネットワーク・リンクを確立するときに必要な暗号化の最小レベルを指定します。0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は0です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項:この属性を変更しても、確立済みのネットワーク・リンクには反映されません。

TA_MAXENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

ネットワーク・リンクを確立する際に調整できる暗号化の最大レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は128です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項:この属性を変更しても、確立済みのネットワーク・リンクには反映されません。

TA_MAXPENDINGBYTES: 100000 <= num <= MAXLONG

ブリッジ・プロセスで送信されるのを待つメッセージに対して割り当てられる領域の上限を指定します。

TA_SICACHEENTRIESMAX: “0”– "32767"

このマシンが保持するサービスおよびインタフェースのキャッシュ・エントリの数。指定しない場合、値は"500"に設定されます。値を"0"にすると、このマシンではサービス・キャッシュが使用されなくなります。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ・プリンシパル名。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて511文字です。 この属性に指定するプリンシパル名は、このマシンで実行される1つ以上のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEがどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインのTA_DOMAINID文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARという属性があります。 後の2つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降で動作するシステム・プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。 特定のレベルでTA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つの属性に長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルの復号化(プライベート)キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて1023文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて31文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARに設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このマシンで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ・バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。 特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このマシンで実行するすべてのプロセスで暗号化された入力メッセージ・バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルでTA_ENCRYPTION_REQUIRED"Y"を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

TA_CURACCESSERS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンに直接、またはワークステーション・ハンドラ経由でアクセスしているクライアントとサーバーの数。

TA_CURCLIENTS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンにログインしているネイティブ・クライアントおよびワークステーション・クライアントの数。

TA_CURCONV: 0 <= num < 32,768

このマシンに参加リソースが存在するアクティブな会話の数。

TA_CURGTT: 0 <= num < 32,768

このマシンで使用中のトランザクション表エントリの数。

TA_CURRLOAD: 0 <= num

このマシンでキューに登録されている現在のサービス負荷。制限事項: T_DOMAIN:TA_LDBAL属性が"N"に設定されているか、T_DOMAIN:TA_MODEL属性が"MP"に設定されている場合、FML32 NULL値が戻されます(0)。

TA_CURWSCLIENTS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンにログインしているワークステーション・クライアントの数。

TA_HWACCESSERS: 0 <= num < 32,768

このマシンに直接、またはワークステーション・ハンドラ経由でアクセスするクライアントとサーバーの最大数。

TA_HWCLIENTS: 0 <= num < 32,768

このマシンにログインするネイティブ・クライアントおよびワークステーション・クライアントの最大数。

TA_HWCONV: 0 <= num < 32,768

このマシンに参加リソースが存在するアクティブな会話の最大数。

TA_HWGTT: 0 <= num < 32,768

このマシンで使用中のトランザクション表エントリの最大数。

TA_HWWSCLIENTS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンにログインするワークステーション・クライアントの最大数。

TA_NUMCONV: 0 <= num

このマシンから実行されたtpconnect()操作の数。

TA_NUMDEQUEUE: 0 <= num

このマシンから実行されたtpdequeue()操作の数。

TA_NUMENQUEUE: 0 <= num

このマシンから実行されたtpenqueue()操作の数。

TA_NUMPOST: 0 <= num

このマシンから実行されたtppost()操作の数。

TA_NUMREQ: 0 <= num

このマシンから実行されたtpacall()操作またはtpcall()操作の数。

TA_NUMSUBSCRIBE: 0 <= num

このマシンから実行されたtpsubscribe()操作の数。

TA_NUMTRAN: 0 <= num

このマシンから開始(tpbegin())されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANABT: 0 <= num

このマシンから停止(tpabort())されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANCMT: 0 <= num

このマシンからコミット(tpcommit())されたトランザクションの数。

TA_PAGESIZE: 1 <= num

このマシンで使用するディスクのページ・サイズ。

TA_SWRELEASE: string[0..78]

このマシンのバイナリのソフトウェア・リリース。バイナリがOracle Tuxedoシステム・マスター・バイナリでない場合は長さゼロの文字列になります。

TA_HWACLCACHE: 0 <= num

ACLキャッシュで使用するエントリの最大数。

TA_ACLCACHEHITS: 0 <= num

「ヒット」した(エントリがキャッシュ内に存在していた) ACLキャッシュへのアクセスの数。

TA_ACLCACHEACCESS: 0 <= num

ACLキャッシュへのアクセスの数。

TA_ACLFAIL: 0 <= num

アクセス制御違反になったACLキャッシュへのアクセスの数。

TA_WKCOMPLETED: 0 <= num

このマシンで実行しているサーバーがキューから取り出して正常に処理したサービス負荷の合計。 この属性はlongの最大値を超えるとゼロに戻って再スタートします。長時間実行しているアプリケーションでは、この値が一巡していることがありますので注意してください。

TA_WKINITIATED: 0 <= num

このマシンで実行しているクライアントまたはサーバーがキューに登録したサービス負荷の合計。 この属性はlongの最大値を超えるとゼロに戻って再スタートします。長時間実行しているアプリケーションでは、この値が一巡していることがありますので注意してください。

制限

SHMモード(T_DOMAIN:TA_MODEL属性を参照)のアプリケーションは、T_MACHINEオブジェクトを1つしか持つことができません。 LANオプション(T_DOMAIN:TA_MODEL属性を参照)を設定したMPモード(T_DOMAIN:TA_OPTIONS属性を参照)のアプリケーションは、T_DOMAIN:TA_MAXMACHINES属性で定義されたT_MACHINEオブジェクトを構成可能な最大数まで持つことができます。 このクラスの属性の多くは、アプリケーションがサイト上で非アクティブなときにしか調節できません。 最低限アクティブなアプリケーションにおいても、少なくともマスター・マシンはアクティブでなければならないため、マスター・マシン・オブジェクトについては、ATMIインタフェース・ルーチンをアプリケーションの管理に使用することはできません。 そのため、起動されていないアプリケーションを構成するための手段としてtpadmcall()という関数が用意されています。この関数を使用すると、マスター・マシンのこれらの属性を設定できます。

 


T_MSGクラスの定義

概要

T_MSGクラスは、Oracle Tuxedoシステムが管理するUNIXシステム・メッセージ・キューの実行時属性を表します。

属性表

表56 TM_MIB(5): T_MSGクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_MSGID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: "ACT"
SET: N/A
該当なし
該当なし
TA_CURTIME
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_CBYTES
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_CTIME
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_LRPID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_LSPID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_QBYTES
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_QNUM
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_RTIME
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_MSG_STIME
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド

注1 T_MSGクラスのすべての属性はローカル属性です。

属性のセマンティクス

TA_LMID: LMID

論理マシン識別子。

TA_MSGID: 1 <= num

UNIXシステムのメッセージ・キューの識別子。 制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_STATE:

GET: "{ACTive}"

GET操作は、選択したT_MSGオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_MSGオブジェクトがアクティブであることを示します。 これは、関連のあるT_MACHINEオブジェクトがアクティブであることを意味します。

SET:

SET操作は、このクラスでは使用できません。

TA_CURTIME: 1 <= num

T_BRIDGE:T_MSGでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから現在までの時間(単位は秒)。 この属性は、T_MSG:TA_?TIME属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_MSG_CBYTES: 1 <= num

キュー上の現在のバイト数。

TA_MSG_CTIME: 1 <= num

キューに関連付けられたmsqid_ds構造体のメンバーを最後に変更したmsgctl(2)操作の時間。

TA_MSG_LRPID: 1 <= num

キューからの読取りを最後に実行したプロセスの識別子。

TA_MSG_LSPID: 1 <= num

キューへの書込みを最後に実行したプロセスの識別子。

TA_MSG_QBYTES: 1 <= num

キュー上の最大バイト数。

TA_MSG_QNUM: 1 <= num

キュー上の現在のメッセージ数。

TA_MSG_RTIME: 1 <= num

キューからの読取りを最後に実行してから経過した時間。

TA_MSG_STIME: 1 <= num

キューへの書込みを最後に実行してから経過した時間。

制限

このクラスはUNIXシステムに固有のクラスであり、UNIXを実装していないOracle Tuxedoシステムではサポートされません。

 


T_NETGROUPクラスの定義

概要

T_NETGROUPクラスは、ネットワーク・グループのアプリケーション属性を表します。 ネットワーク・グループはLMIDのグループで、T_NETMAPクラスに定義されたTA_NADDRネットワーク・アドレスで通信できます。

属性表

表57 TM_MIB(5): T_NETGROUPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_NETGROUP(r)(*)
string
rU-------
string[1..30]
“DEFAULTNET”
TA_NETGRPNO(r)(*)
long
rU-------
1 <= num < 8192
該当なし
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
TA_NETPRIO(*)
long
rwyrw----
1 <= num < 8,192
100
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_NETGROUP: string[1..30]

ネットワーク・グループの論理名。 グループ名は表示可能な文字列で、シャープ、カンマ、コロン、および改行文字は使用できません。

TA_NETGRPNO: 1 <= num <= 8192

ネットワーク・グループに関連付けるグループ識別子。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、選択したT_NETGROUPオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
T_NETGROUPオブジェクトは定義済みで、非アクティブな状態です。 これがこのクラスの唯一の有効な状態です。 NETGROUPがACTive状態になることはありません。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_NETGROUPオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションのT_NETGROUPオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
既存のT_NETGROUPオブジェクトを変更します。 VALid状態の場合のみ変更できます。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションからT_NETGROUPオブジェクトを削除します。状態変更ができるのは、状態がVALidで、このネットワーク・グループ・オブジェクトをキーとするT_NETMAPクラスにオブジェクトが存在しない場合にかぎります。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_NETPRIO: 1 <= num < 8,192

このネットワーク・グループの優先順位バンド。 優先順位バンドが同じネットワーク・グループはすべて同時に使用されます。 特定の優先順位を持つすべてのネットワーク回線が、管理者またはネットワークによって切断された場合は、1つ下の優先順位の回線が使用されます。 優先順位の高い回線に対しては、接続の再試行が行われます。
注意: Oracle Tuxedoリリース6.4では、並列データ回線は優先グループ番号のネットワーク・グループ番号(NETGRPNO)で優先付けされます。 今後のリリースでは、並列のデータ回線の優先順位を別のアルゴリズムを使用して決めることができます。

制限

なし。

 


T_NETMAPクラスの定義

概要

T_NETMAPクラスは、TM_MIBT_MACHINEクラスからのTA_LMIDを、T_NETGROUPクラスからのTA_NETGROUPオブジェクトに関連付けます。 つまり、このクラスには論理マシンのネットワーク・グループへの割当てが格納されます。 TA_LMIDは、複数のTA_NETGROUPグループに含めることができます。 あるLMIDが別のLMIDに接続している場合、ブリッジ・プロセスは2つのLMIDが属すネットワーク・グループのサブセットを決定します。 一対のLMIDがいくつかの共通したグループに存在する場合、それらのLMIDはTA_NETPRIOの降順にソートされます(TA_NETGRPNOは二次キー)。 TA_NETPRIOが同じネットワーク・グループは、ネットワーク・データを並列で送信します。 ネットワークのエラーにより、最も優先順位の高いグループを使用してデータが送信できない場合は、次に優先順位の高いネットワーク・グループを使用します。これをフェイルオーバーと呼びます。 データを送信しているネットワーク・グループよりも優先順位の高いすべてのネットワーク・グループが定期的に試行されます。 TA_NETPRIO値のより高いネットワーク接続が確立すると、優先順位の低い接続へのデータ送信はスケジューリングされなくなります。 優先順位の低い接続は、必要がなくなると順番に切断されます。これをフェイルバックと呼びます。

属性表

表58 TM_MIB(5): T_NETMAPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_NETGROUP(r)(*)
string
ru-------
string[1..30]
該当なし
TA_LMID(r)(*)
string
ru-------
LMID
該当なし
TA_STATE
string
RW-------
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
TA_NADDR
string
rw-r--r--
string[1..256] (注1)
“”
TA_FADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注1)
“”
TA_FRANGE
long
rw-r--r--
1 <= num <= 65,535
1
TA_MINENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128} (注2)
"0"
TA_MAXENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128} (注2)
"128"
( r ) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
( * ) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

注2リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

属性のセマンティクス

TA_NETGROUP: string[1..30]

この属性は、T_NETGROUPのクラス内にある関連付けられたネットワーク・グループの名前です。

TA_LMID: LMID

このネットワークのマッピングに使用するT_MACHINEクラス(TM_MIB内)の論理マシン名です。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、選択したT_NETMAPオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

“VALid"
T_NETMAPオブジェクトが定義されています。 これがこのクラスの唯一の有効な状態です。 ネットワークのマッピングがACTive状態になることはありません。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_NETMAPオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションのT_NETMAPオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
既存のT_NETMAPオブジェクトを変更します。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
指定したネットワークのマッピングを削除します。 マッピングによりアクティブになっていたネットワーク・リンクは切断されます。 この切断により、ネットワーク・リンクに関連付けられたT_BRIDGEオブジェクト(TM_MIB内)で状態変更が発生する場合があります。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

論理マシン上のブリッジ・プロセスがリスニング用アドレスとして使用する完全なネットワーク・アドレスを指定します。 ブリッジのリスニング用アドレスは、アプリケーションに参加している他のブリッジ・プロセスの通信手段となります。つまり、T_DOMAIN:TA_OPTIONS属性値でLANオプションが設定されているときには必ず設定します。
stringの形式が"0xhex-digits"の場合、文字数が偶数の有効な16進数値を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の16進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IPアドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります(表59を参照)。

表59 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

TA_FADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

tmboottmloadcf、BRIDGEなどのローカル・プロセスが、アウトバウンド接続を確立する前にバインドできる完全なネットワーク・アドレスを指定します。 このアドレスには、TCP/IPアドレスを指定する必要があります。 この属性およびTA_FRANGE属性は、TCP/IPポート(プロセスがアウトバウンド接続を行う前にバインドするときのバインド先)の範囲を指定します。 この属性がNULLまたは空文字列に設定されている場合、オペレーティング・システムはバインド先のローカル・ポートをランダムに選択します。
stringの形式が"0xhex-digits"の場合、文字数が偶数の有効な16進数値を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の16進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IPアドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります(表60を参照)。

表60 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

TA_FRANGE: 1<= num <= 65,535

ローカル・プロセスがアウトバウンド接続を確立する前にバインドするTCP/IPポートの範囲を指定します。 範囲のベースとなるアドレスは、TA_FADDR属性で指定します。

TA_MINENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

ネットワーク・リンクを確立するときに必要な最大の暗号化レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。 デフォルト値は0です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項:この属性を変更しても、確立済みのネットワーク・リンクには反映されません。

TA_MAXENCRYPTBITS: "{0 | 40 | 56 | 128}"

リンクを確立するときに実行できる最大の暗号化レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は128です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項:この属性を変更しても、確立済みのネットワーク・リンクには反映されません。 128ビット暗号化の使用が許可されている場合には、TA_MAXENCRYPTBITSのデフォルト値は128になります。 56ビット暗号化の使用が許可されている場合には、デフォルト値は56になります。 暗号化の使用が許可されていない場合には、デフォルト値は0ビットになります。 ブリッジ・プロセスは接続の際、共通の最も高いTA_MAXENCRYPTBITSに調整されます。

制限

なし。

 


T_QUEUEクラスの定義

概要

T_QUEUEクラスは、アプリケーション内のキューの実行時属性を表します。これらの属性の値によって、実行中のアプリケーションでサーバーに割り当てられたOracle Tuxedoシステムのリクエスト・キューを識別できます。また、それぞれのキュー・オブジェクトに関連付けられたアプリケーションの作業負荷に関する統計値も記録できます。

複数のマシンが存在するアプリケーションでMIB_LOCALフラグを使用してGET操作を実行する場合は、アクティブな各キューに対して複数のオブジェクト(ローカル属性を収集する論理マシンごとに1つずつ)が戻されます。

属性表

表61 TM_MIB(5): T_QUEUEクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_RQADDR(*)
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_SERVERNAME(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: "{ACT | MIG | SUS | PAR}"
SET: N/A
該当なし
該当なし
TA_GRACE
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_MAXGEN
long
R--R--R--
1 <= num < 256
該当なし
TA_RCMD
string
R--R--R--
string[0..256] (注1)
該当なし
TA_RESTART
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_CONV
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_RQID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_SERVERCNT
long
R--R--R--
1 <= num < 8,192
該当なし
T_QUEUEクラス: ローカル属性
TA_TOTNQUEUED
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_TOTWKQUEUED
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_SOURCE(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_NQUEUED
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_WKQUEUED
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_RQADDR: string[1..30]

リクエスト・キューのシンボリック・アドレス。同じT_SERVER:TA_RQADDR属性の値を持つサーバーは、複数サーバー単一キュー(MSSQ)セットにまとめられます。T_QUEUEオブジェクトで返される属性値は、このシンボリックなキュー・アドレスに関連付けられたすべてのアクティブなサーバーに適用されます。

TA_SERVERNAME: string[1..78]

サーバーの実行可能ファイルのフルパス名。T_QUEUE:TA_LMID属性が示すマシンで、TA_SERVERNAMEが示すサーバーを実行していることを示します。この属性をGET操作でキー・フィールドとして指定した場合は、関連パス名を指定することができ、すべての適切なフルパス名が一致します。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | MIGrating | SUSpended | PARtitioned}"

GET操作は、選択したT_QUEUEオブジェクトの実行時情報を検索します。T_QUEUEクラスは、構成情報を直接示すわけではありません。ここで説明した構成関連の属性は、関連のあるT_SERVERオブジェクトの一部として設定する必要があります。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
このT_QUEUEオブジェクトに関連付けられたサーバーが少なくとも1つアクティブな状態にあることを示します。
MIGrating
このT_QUEUEオブジェクトに関連付けられたサーバーが現在MIGrating状態にあることを示します。この状態の詳細は、T_SERVERクラスを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
SUSpended
このT_QUEUEオブジェクトに関連付けられたサーバーが現在SUSpended状態にあることを示します。この状態の詳細は、T_SERVERクラスを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
PARtitioned
このT_QUEUEオブジェクトに関連付けられたサーバーが現在PARtitioned状態にあることを示します。この状態の詳細は、T_SERVERクラスを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET:

SET操作は、選択したT_QUEUEオブジェクトの実行時情報を更新します。 状態の変更は、T_QUEUEオブジェクトの情報の更新時にのみ可能です。 既存のT_QUEUEオブジェクトの変更は、オブジェクトがACTive状態にある場合にのみ可能です。

TA_GRACE: 0 <= num

T_QUEUE:TA_MAXGENの制限が適用される期間を示します(単位は秒)。 この属性は、再起動が可能なサーバーに対してのみ(T_QUEUE:TA_RESTART属性が"Y"にセットされている場合にのみ)有効です。 この属性を0に設定すると、サーバーはいつでも再起動できます。

TA_MAXGEN: 1 <= num < 256

指定された猶予期間(T_QUEUE:TA_GRACE)において、このキューに関連付けられた再起動可能なサーバー(T_QUEUE:TA_RESTART == "Y")に許可された最大の世代数。 各サーバーを最初にアクティブにする動作を1つの世代としてカウントし、その後の再起動もそれぞれ1つの世代としてカウントします。

TA_RCMD: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

このキューに関連付けられたアプリケーション・サーバーのシステムの再起動と並行して実行するアプリケーション指定のコマンド。

TA_RESTART: "{Y | N}"

このキューに関連付けられたサーバーを再起動できる("Y")かできない("N")かを示します。

TA_CONV: "{Y | N}"

このキューに関連付けられたサーバーが、会話方式("Y")であるかリクエスト/レスポンス方式("N")であるかを示します。

TA_LMID: LMID

このキューに関連付けられたサーバーがアクティブになっている論理マシン。

TA_RQID: 1 <= num

UNIXシステムのメッセージ・キューの識別子。 制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_SERVERCNT: 1 <= num < 8,192

このキューに関連付けられたアクティブなサーバーの数。

TA_TOTNQUEUED: 0 <= num

このキューがアクティブな間のキューの長さの合計。この合計値には、キュー上ですでにアクティブでなくなっているサーバーによって登録および処理されたリクエストも含まれます。キューに新たなリクエストが割り当てられるたびに、リクエストがキューに登録される直前にそのキューの長さ分ずつ合計値がインクリメントされます。
制限事項: T_DOMAIN:TA_LDBAL属性が"N"に設定されている場合、およびT_DOMAIN:TA_MODEL属性が"MP"の場合、TA_TOTNQUEUEDは返されません。 また、同様の構成では、この属性に対する更新は無視されます。 したがって、この属性が返される場合には、TA_LMIDTA_SOURCEが同じ値になります。

TA_TOTWKQUEUED: 0 <= num

このキューがアクティブな間にキューに登録された負荷の合計。この合計値には、キュー上ですでにアクティブでなくなっているサーバーによって登録および処理されたリクエストも含まれます。キューに新たなリクエストが割り当てられるたびに、リクエストがキューに登録される直前にそのキュー上の負荷分ずつ合計値がインクリメントされます。
制限事項: T_DOMAIN:TA_LDBAL属性が"N"に設定されている場合、およびT_DOMAIN:TA_MODEL属性が"MP"の場合、TA_TOTWKQUEUEDは返されません。 また、同様の構成では、この属性に対する更新は無視されます。 したがって、この属性が返される場合には、TA_LMIDTA_SOURCEが同じ値になります。

TA_SOURCE: LMID

ローカル属性値の検索元となる論理マシン。

TA_NQUEUED: 0 <= num

TA_SOURCEの論理マシンから現在このキューに登録されているリクエストの数。この値は、リクエストがキューに登録されるとインクリメントされ、サーバーがキューからリクエストを取り出すとデクリメントされます。
制限事項: T_DOMAIN:TA_LDBAL属性が"Nに設定されている場合、およびT_DOMAIN:TA_MODEL属性が"MP"の場合、TA_NQUEUEDは戻されません。したがって、この属性が戻される場合には、TA_LMIDTA_SOURCEが同じ値になります。

TA_WKQUEUED: 0 <= num

TA_SOURCEの論理マシンから現在このキューに登録されている負荷。T_DOMAIN:TA_MODEL属性がSHMに設定されており、T_DOMAIN:TA_LDBAL属性が"Y"に設定されている場合、TA_WKQUEUED属性はアプリケーション全体を通じてこのキューに登録されている負荷を示します。ただし、TA_MODELMPに設定されており、TA_LDBALが"Y"に設定されている場合は、最近のタイムスパンにおいてTA_SOURCEの論理マシンからこのキューに登録された負荷を示します。この属性は、ロード・バランシングのために使用します。そのため、新たに起動したサーバが排除されないよう、BBLが各マシンのこの属性値を定期的にゼロにリセットします。

制限

なし。

 


T_ROUTINGクラスの定義

概要

T_ROUTINGクラスは、アプリケーションに対するルーティング指定の構成属性を表します。 これらの属性値によって、フィールド名、バッファ・タイプ、およびルーティングの定義に関して、アプリケーション・データに依存するルーティング基準を識別できます。

属性表

表62 TM_MIB(5): T_ROUTINGクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_ROUTINGNAME(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
該当なし
TA_ROUTINGTYPE(r)
string
ru-r--r--
SERVICEまたはFACTORY
"SERVICE"
TA_BUFTYPE(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..256]
N/A(注1)
TA_FIELD(r)(k)(*)
string
ru-r--r--
string[1..30]、
string[1..254] (TA_TYPE=SERVICEの場合)
N/A(注1)
TA_FIELDTYPE
string
ru-r--r--
[char | short | long | float | double | string]
"string"
TA_FIELDTYPE(r)
(ファクトリ・ベース・ルーティングのみ)
string
rw-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_RANGES(r)
carray
rw-r--r--
carray[1..2048]
該当なし
TA_TYPE
string
ru-r--r--
string[1..15]
"SERVICE"
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: "VAL"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 TA_BUFTYPEは、ATMIのデータ依存型ルーティング基準にのみ適用されます。 TA_FIELDTYPEは、CORBAのファクトリ・ベース・ルーティング基準にのみ適用されます。 u (ユニーク性)パーミッションは、該当する場合にのみ適用されます。 つまり、TA_ROUTINGNAMETA_TYPE、およびTA_BUFTYPEの組合せは、TA_TYPE=SERVICEでユニークである必要があります。また、TA_ROUTINGNAMETA_TYPE、およびTA_FIELDの組合せは、TA_TYPE=FACTORYでユニークである必要があります。

TA_TYPE属性は、TA_ROUTINGオブジェクトに許可する属性を決定します。TYPE=SERVICEは、ATMIのデータ依存型ルーティング基準に対応します。TYPE=FACTORYは、CORBAのファクトリ・ベース・ルーティングに対応します。デフォルト値はSERVICEです。TA_TYPEが指定されていない場合、SET操作はデータ依存型ルーティングに対する操作とみなされます。TA_FIELDTYPEを指定しても、データ依存型ルーティングに対しては無効です。TA_BUFTYPEを指定しても、ファクトリ・ベース・ルーティングに対しては無効です。

属性のセマンティクス

TA_ROUTINGNAME: string[1..15]

ルーティング基準の名前。

TA_ROUTINGTYPE:type

ルーティングのタイプを指定します。 デフォルト値はTYPE=SERVICEで、ATMI環境で使用される既存のUBBCONFIGファイルが引き続き正常に動作することを保証します。 CORBAインタフェース用にファクトリ・ベース・ルーティングを実装する場合は、TYPE=FACTORYを使用します。

TA_BUFTYPE: "type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[,. . .]]] . . . "

このルーティング・エントリで有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプのリスト。最大で32のタイプとサブタイプの組合せを使用できます。タイプは、FMLFML32XMLVIEWVIEW32X_C_TYPEおよびX_COMMONに制限されています。FMLFML32またはXMLに対してはサブタイプを指定できず、VIEWVIEW32X_C_TYPEおよびX_COMMONではサブタイプを指定する必要があります("*"は使用できません)。サブタイプの名前には、セミコロン(;)、コロン(:)、カンマ(,)、アスタリスク(*)は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアが一意の場合、複数のルーティング・エントリは同じ基準名を持つことができます。単一のルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定される場合、各バッファ・タイプに対するルーティング・フィールドのデータ型は同じでなければなりません。

TA_FIELD: string[1..30]

ルーティング・フィールドの名前。TA_TYPE=FACTORYである場合、このファクトリ・ルーティング基準に関連付けられているインタフェースのPortableServer::POA::create _reference_with_criteriaに対するNVListパラメータで指定されたフィールドとみなされます。詳細は、ファクトリ・ベース・ルーティングに関するセクションを参照してください。
TA_TYPE=SERVICEの場合、TA_FIELDフィールドは、FMLバッファまたはFML32バッファ、XMLバッファ、FMLフィールド表(環境変数のFLDTBLDIRFIELDTBLSまたはFLDTBLDIR32FIELDTBLS32を使用)で識別されるビュー・フィールド名(文字の長さは254)、またはFMLビュー表(環境変数のVIEWDIRVIEWFILESまたはVIEWDIR32VIEWFILES32を使用)とみなされます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連するフィールド値を取得するために使用されます。 XMLバッファ・タイプの場合、TA_FIELDには、ルーティング要素のタイプ(または名前)か、ルーティング要素の属性名のいずれかが含まれます。 XMLバッファ・タイプの場合、TA_FIELD属性の構文は次のとおりです。
“root_element[/child_element][/child_element][/. . .][/@attribute_name]”
要素は、XMLドキュメントまたはデータ・グラム要素のタイプとして処理されます。 索引はサポートされません。 したがって、Oracle Tuxedoシステムは、データ依存型ルーティングでXMLバッファを処理する際に、与えられた要素タイプの最初のオカレンスだけを認識します。 この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する要素の内容を取得するために使用されます。 内容はUTF-8でエンコードされた文字列である必要があります。 属性は、定義されている要素のXMLドキュメントまたはデータ・グラム属性として処理されます。 この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する属性値を取得するために使用されます。 値はUTF-8でエンコードされた文字列である必要があります。 要素名と属性名の組合せの長さは最大で30文字です。 ルーティング・フィールドの型は、TA_FIELDTYPE属性で指定できます。

TA_FIELDTYPE: "{char | short | long | float | double | string}"

TA_FIELD属性で指定したルーティング・フィールドの型。 フィールドの型には、charshortlongfloatdouble、またはstringを指定できますが、指定できる型は1つのみです。 この属性は、XMLバッファをルーティングする場合にのみ使用されます。 ルーティング・フィールドのデフォルトのデータ型はstringです。

TA_FIELDTYPE (ファクトリ・ベース・ルーティングのみ)

ルーティング・フィールドの型。 このフィールドは、TA_TYPE=FACTORYの場合にのみ有効です。 指定可能な型は、SHORTLONGFLOATDOUBLECHARSTRINGです。 この属性の指定は、ファクトリ・ベース・ルーティング基準に対してのみ有効です。

TA_RANGES: carray[1..2048]

ルーティング・フィールドの範囲および関連付けられたサーバー・グループを指定します。 stringの形式は、カンマで区切って並べられた範囲とグループ名の組合せです。 範囲とグループ名の組合せの形式は次のとおりです。
lower[-upper]:group lowerupperは、符号を持つ数値、または一重引用符で囲んだ文字列です。lowerには、upper以下の値を設定する必要があります。文字列値で一重引用符を使用する場合は、引用符の前に円マークを2つ入力します(例: 'O\\'Brien')。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最小値を示すには、MINを使用します。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最大値を示すには、MAXを使用します。したがって、"MIN--5"は-5以下のすべての数を表し、"6-MAX"は6以上のすべての数を表します。 範囲内のメタキャラクタ"*" (ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは、1つのワイルドカードによる範囲指定のみ可能です。1つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は1つのみで、最後になければなりません(その後の範囲は無視されます)。 ルーティング・フィールドには、FMLでサポートされている任意のデータ型を指定できます。数値ルーティング・フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング・フィールドには文字列で範囲を指定する必要があります。 文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carrayおよび文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short型およびlong型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正の符号または負の符号を付けることができます。Cコンパイラまたはatof(3)で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列(小数点が入ってもよい)、任意のeまたはE、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 グループ名は、フィールドが範囲と一致する場合のリクエストのルーティング先となるグループを示します。グループ名"*"は、サーバーが必要なサービスを提供するグループであればどのグループにでもリクエストをルーティングできることを示します。 制限事項: 256バイトを超える属性値を使用すると、Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前との互換性が失われます。

TA_STATE:

GET: "{VALid}"

GET操作は、選択したT_ROUTINGオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。これら以外の状態は返されません。

VALid
T_ROUTINGオブジェクトが定義されていることを示します。 これがこのクラスの唯一の有効な状態です。 ルーティング条件は、ACTiveになることはありません。構成によってサービス名と関連付けられ、実行時にデータ依存ルーティングを提供するために使用されます。 この状態はINActiveと同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_ROUTINGオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションに対するT_ROUTINGオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はVALidになります。
unset
既存のT_ROUTINGオブジェクトを変更します。 この組合せはINValid状態では使用できません。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_ROUTINGオブジェクトを削除します。 状態の変更はVALid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_TYPE

ルーティング基準のタイプ。有効な値は"FACTORY"または"SERVICE"です。"FACTORY"を指定すると、ルーティング基準はCORBAインタフェース用のファクトリ・ベース・ルーティングに適用されます。ファクトリ・ベース・ルーティング基準では、必ずTYPE=FACTORYを指定する必要があります。"SERVICE"を指定すると、ルーティング基準はATMIサービス用のデータ依存型ルーティングに適用されます。デフォルト値は"SERVICE"です。したがって、データ依存型ルーティングを使用する場合はこの属性の指定を省略できます。ここで指定するルーティング基準のタイプは、このMIBクラスに対して定義される他のフィールドの値に影響します。これらのフィールドで指定できる値については個別に説明します。ファクトリ・ベース・ルーティング基準に対するSET操作では、TA_TYPEの指定が必須です。

制限

なし。

 


T_SERVERクラスの定義

概要

T_SERVERクラスは、アプリケーション内のサーバーの構成属性と実行時属性を表します。これらの属性値によって、構成済みのサーバーを識別したり、各サーバー・オブジェクトに関連する統計値やリソースを実行時に追跡したりできます。戻される情報には、サーバーのすべてのコンテキストで共通のフィールドが常に含まれています。また、システムにマルチコンテキストとして定義されていないサーバー(TA_MAXDISPATCHTHREADSの値が1)の場合は、このクラスにサーバーのコンテキストに関する情報が含まれます。システムにマルチコンテキストとして定義されているサーバーの場合は、プレースホルダーの値がコンテキストごとの属性に対して通知されます。コンテキストごとの属性は、常にT_SERVERCTXTクラスにあります。T_SERVERCTXTクラスは、シングル・コンテキストのサーバーに対しても定義されます。

TA_CLTLMIDTA_CLTPIDTA_CLTREPLYTA_CMTRETTA_CURCONVTA_CURREQTA_CURRSERVICETA_LASTGRPTA_SVCTIMEOUTTA_TIMELEFTおよびTA_TRANLEVの各属性は、サーバー・ディスパッチ・コンテキストごとに固有な属性です。これら以外の属性は、すべてのサーバー・ディスパッチ・コンテキストで共通です。

属性表

表63 TM_MIB(5): T_SERVERクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_SRVID(r)(*)
long
ru-r--r--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_SERVERNAME(k)(r)
string
rw-r--r--
string[1..78]
該当なし
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
該当なし
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: "{ACT | INA | MIG | CLE | RES | SUS | PAR | DEA}"
該当なし
SET: "{NEW | INV | ACT | INA | DEA}"
該当なし
TA_BASESRVID
long
r--r--r--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_CLOPT
string
rwyr--r--
string[0..1024]
"-A"
TA_ENVFILE
string
rwyr--r--
string[0..256] (注2)
“”
TA_GRACE
long
rwyr--r--
0 <= num
86,400
TA_MAXGEN
long
rwyr--r--
1 <= num < 256
1
TA_MAX
long
rwxr--r--
1 <= num < 1,001
1
TA_MIN
long
rwyr--r--
1 <= num < 1,001
1
TA_MINDISPATCHTHREADS
long
rwyr--r--
1 <= num < 1,000
1
TA_MAXDISPATCHTHREADS
long
rwyr--r--
0 <= num < 1,000
0
TA_THREADSTACKSIZE
long
rwyr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
TA_CURDISPATCHTHREADS
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_HWDISPATCHTHREADS
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMDISPATCHTHREADS
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_RCMD
string
rwyr--r--
string[0..256] (注2)
“”
TA_RESTART
string
rwyr--r--
"{Y | N}"
N
TA_SEQUENCE(k)
long
rwxr--r--
1 <= num < 10,000
>= 10,000
TA_SYSTEM_ACCESS
string
rwyr--r--
"{FASTPATH | PROTECTED}"
(1)
TA_CONV(k)
string
rw-r--r--
"{Y|N}"
"N"
TA_REPLYQ
string
rw-r--r--
"{Y|N}"
"N"
TA_RPPERM
long
rw-r--r--
0001 <= num <= 0777
(1)
TA_RQADDR(k)
string
rw-r--r--
string[0..30]
"GRPNO. SRVID"
TA_RQPERM
long
rw-r--r--
0001 <= num <= 0777
(1)
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_GENERATION
long
R--R--R--
1 <= num < 32,768
該当なし
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_RPID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_RQID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_TIMERESTART
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_TIMESTART
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
string
string
string
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
string[0..511]
string[0..1023]
string[0..31]
“”
“”
“”
TA_SICACHEENTRIESMAX
string
rw-r--r--
{"0""32767" | "DEFAULT"}
"DEFAULT"
T_SERVER クラス :ローカル属性
TA_NUMCONV
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMDEQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMENQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMPOST
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMREQ
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMSUBSCRIBE
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRAN
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRANABT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NUMTRANCMT
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_TOTREQC
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_TOTWORKL
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_CLTLMID
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_CLTPID
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_CLTREPLY
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_CMTRET
string
R--R--R--
"{COMPLETE | LOGGED}"
該当なし
TA_CURCONV
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CUROBJECTS
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURINTERFACE
string
R--R--R--
string[0..128]
該当なし
TA_CURREQ
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURRSERVICE
string
R--R--R--
string[0..127]
該当なし
TA_CURTIME
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_LASTGRP
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
該当なし
TA_SVCTIMEOUT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_TIMELEFT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_TRANLEV
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1デフォルト設定は、T_DOMAINクラスでこの属性に指定したのと同じ値になります。

注2 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバー・グループの論理名。 サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

サーバー・グループ内でユニークなサーバー識別番号。

TA_SERVERNAME: string[1..78]

サーバーの実行可能ファイルの名前。TA_SERVERNAMEによって識別されるサーバーは、このサーバーのサーバー・グループのT_GROUP:TA_LMIDによって識別されるマシン上で実行されます。相対パス名を指定すると、実行ファイルの検索が、最初TA_APPDIRで実行されてから、TA_TUXDIR/bin/bin/usr/binpathの順番で実行されます。なお、pathはマシン環境ファイルで最初に現れるPATH=行の値です。アクティブなサーバーに返される属性値は、常にフルパス名になることに注意してください。TA_APPDIRTA_TUXDIRの値は、適切なT_MACHINEオブジェクトから取得します。環境変数の処理方法については、T_MACHINE:TA_ENVFILE属性の項を参照してください。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

このサーバーのグループに関連付けられたグループ番号。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive | MIGrating | CLEaning | REStarting |
SUSpended | EXIting | PARtitioned | DEAd}"

GET操作は、選択したT_SERVERオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_SERVERオブジェクトは、定義済みでアクティブ状態です。これは、サーバーがビジーかアイドルかを示すものではありません。長さがゼロでないTA_CURRSERVICE属性を持ったアクティブ・サーバーは、ビジー・サーバーつまりサービス・リクエストを処理中のサーバーとして解釈されます。
INActive
T_SERVERオブジェクトは、定義済みで非アクティブ状態です。
MIGrating
T_SERVERオブジェクトは定義済みで、現時点でサーバー・グループのセカンダリ論理マシンへの移行状態にあります。セカンダリ論理マシンとは、T_GROUP:TA_LMID属性に登録された論理マシンのうち、T_GROUP:TA_CURLMID属性に該当しない論理マシンです。この状態は、許可の決定においてはACTiveと同等です。
CLEaning
T_SERVERは定義済みで、異常終了が発生したためシステムによってクリーンアップされている状態です。 実行可能サーバーは、TA_GRACEの時間内にTA_MAXGENの起動/再起動時間を超えるとこの状態に移行します。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
REStarting
T_SERVERは定義済みで、異常終了が発生したためシステムによって再起動されている状態です。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
SUSpended
T_SERVERオブジェクトは定義済みで、現在停止を保留して停止している状態です。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
PARtitioned
T_SERVERオブジェクトは定義済みでアクティブな状態ですが、サーバーが動作しているマシンは現在T_DOMAIN:TA_MASTERサイトから分断されています。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
EXIting
T_SERVERオブジェクトが定義済みで、現在exit()で保留中です。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
DEAd
T_SERVERオブジェクトは定義済みで、掲示板ではアクティブと識別されているにもかかわらず、異常終了が原因で現在は実行されていないことを示します。 この状態が維持されるのは、サーバーのローカルBBLが終了を検知し、動作(REStarting|CLEaning)を行うまでです。 この状態が返されるのは、MIB_LOCAL TA_FLAGS値が指定され、サーバーが動作しているマシンが接続可能な場合のみです。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | INActive | DEAd}"

SET操作は、選択したT_SERVERオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションに対するT_SERVERオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
unset
既存のT_SERVERオブジェクトを変更します。 この組合せは、ACTive状態またはINActive状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_SERVERオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
T_SERVERオブジェクトをアクティブにします。状態の変更は、INActive状態でのみ可能です(MIGrating状態のサーバーは、T_GROUP:TA_STATEACTiveに設定して再起動する必要があります)。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。サーバーをアクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用します。
INActive
T_SERVERオブジェクトを非アクティブにします。状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。サーバーを非アクティブにする際に個々のサーバーのステータスが必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG値を使用します。
DEAd
適切なタイムアウト間隔(MIB(5)TA_MIBTIMEOUTを参照)後もまだサーバーが動作している場合に、サーバーにSIGTERMシグナルとSIGKILLシグナルを送信してT_SERVERオブジェクトを非アクティブ化します。 デフォルトでは、SIGTERMシグナルによってサーバーの順序立てた停止が開始され、サーバーは再起動可能であっても非アクティブになります。 サーバーが1つのサービスを長時間にわたって処理している場合、またはSIGTERMシグナルが無効になっている場合は、SIGKILLが使用され、システムはそれを異常終了として処理します。 状態の変更は、ACTive状態またはSUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveCLEaning、またはREStartingになります。

TA_BASESRVID: 1 <= num < 30,001

ベース・サーバー識別子。 TA_MAX属性値が1のサーバーの場合、この属性は常にTA_SRVIDと同じになります。 一方、TA_MAX値が1より大きいサーバーの場合、この属性は同一の環境設定を持つサーバーの集まりが同一のベース・サーバー識別子であることを示します。

TA_CLOPT: string[0..1024]

サーバーをアクティブにする際に渡すコマンドライン・オプション。詳細は、servopts(5)のリファレンス・ページを参照してください。制限事項:この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

サーバー固有の環境ファイル。このファイルを使用して環境を変更する方法の詳細は、T_MACHINE:TA_ENVFILEを参照してください。制限事項:この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。

TA_GRACE: 0 <= num

T_SERVER:TA_MAXGENの制限が適用される期間を示します(単位は秒)。 この属性は、再起動が可能なサーバーに対してのみ(T_SERVER:TA_RESTART属性が"Y"にセットされている場合にのみ)有効です。 再起動しているサーバーがTA_MAXGEN制限値を超えても、TA_GRACEの期限が切れている場合は、システムは現在の世代(T_SERVER:TA_GENERATION)を1にリセットし、初期起動時間(T_SERVER:TA_TIMESTART)を現在の時刻にリセットします。 この属性を0に設定すると、サーバーはいつでも再起動できます。
リクエスト・キューを共有するサーバー(つまり、T_SERVER:TA_RQADDRの値が同一のサーバー)は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバーに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバーによって確立されます。 制限事項: この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバーおよびリクエスト・キューを共有している他のアクティブ・サーバーに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバーの構成パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバーについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバーをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。

TA_MAXGEN: 1 <= num < 256

指定された猶予期間(T_SERVER:TA_GRACE)において、再起動可能なサーバー(T_SERVER:TA_RESTART == "Y")に許可された最大の世代数。 サーバーを最初にアクティブにする動作を1つの世代としてカウントし、その後の再起動もそれぞれ1つの世代としてカウントします。 最大世代数を超えた後の処理については、前述のTA_GRACEに関する説明を参照してください。
リクエスト・キューを共有するサーバー(つまり、T_SERVER:TA_RQADDRの値が同一のサーバー)は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバーに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバーによって確立されます。 制限事項:この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバーおよびリクエスト・キューを共有している他のアクティブ・サーバーに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバーの構成パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバーについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバーをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。

TA_MAX: 1 <= num < 1,001

起動するサーバーのオカレンスの最大数。 最初に、tmboot()がサーバーのT_SERVER:TA_MINオブジェクトを起動します。その他のオブジェクトは、特定サーバーIDを起動して個別に起動するか、自動生成によって起動します(会話型サーバーの場合のみ)。 この属性を実行時に変更すると、同一の構成を持つサーバーのうち実行中のサーバー(前述のTA_BASESRVIDを参照)と、サーバーの構成定義に反映されます。

TA_MIN: 1 <= num < 1,001

起動するサーバーのオカレンスの最小数。 T_SERVER:TA_RQADDRが指定されており、TA_MINが1より大きい場合、そのサーバーはMSSQセットを形成します。 サーバーのサーバー識別子は、T_SERVER:TA_SRVIDからTA_SRVID + T_SERVER:TA_MAX - 1までとなります。 各サーバーには、すべて同一のシーケンス番号とその他のサーバー・パラメータが付けられます。
制限事項:この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。

TA_MINDISPATCHTHREADS: 1 <= num < 1,000

最初のサーバーの起動時に開始されるサーバー・ディスパッチ・スレッドの数。 この属性は、サーバーがbuildserver -tコマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
TA_MAXDISPATCHTHREADS > 1のときに使用される個別のディスパッチャ・スレッドは、TA_MINDISPATCHTHREADSの値の一部としてはカウントされません。この場合、TA_MINDISPATCHTHREADS <= TA_MAXDISPATCHTHREADSである必要があります。TA_MINDISPATCHTHREADSが指定されていない場合のデフォルト値は0です。 制限事項: この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。

TA_MAXDISPATCHTHREADS: 0 <= num < 1,000

個々のサーバー・プロセスで生成可能な、同時にディスパッチされるスレッドの最大数を指定します。 この属性は、サーバーがbuildserver -tコマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
TA_MAXDISPATCHTHREADS > 1の場合、別のディスパッチ・スレッドが使用されます。このディスパッチ・スレッドは、パラメータで指定した数には含まれません。この場合、TA_MINDISPATCHTHREADS <= TA_MAXDISPATCHTHREADSである必要があります。TA_MAXDISPATCHTHREADSが指定されていない場合のデフォルト値は1です。 制限事項: この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。

TA_THREADSTACKSIZE: 0 <= num <= 2147483647

マルチスレッド・サーバーの各ディスパッチ・スレッドに対して作成されるスタックのサイズ。 このオプションは、TA_MAXDISPATCHTHREADSに1より大きい値が指定された場合のみサーバーに影響を与えます。
この属性が指定されていない場合、または0が指定されている場合、デフォルトのスレッド・スタック・サイズが使用されます。 指定された値が0より大きく、かつ最小スレッド・スタック・サイズより小さい場合、最小スレッド・スタック・サイズが使用されます。 指定された値が最小スレッド・スタック・サイズより大きい場合、指定された値が使用されます。 デフォルト・サイズは、オペレーティング・システムのデフォルト・サイズです。ただし、この値がマルチスレッドOracle Tuxedoアプリケーション用に十分であることが分かっている場合は、Oracle Tuxedoのデフォルト・サイズが使用されます。 最小スレッド・スタック・サイズの目的は、Tuxedoのデフォルト・スレッド・スタック・サイズより小さいスレッド・スタック・サイズを指定できるようにすることです。 現時点でのOracle Tuxedoのデフォルト・スレッド・スタック・サイズは1,024,000、最小スレッド・スタック・サイズは100,000です。 スレッド・スタック・サイズを上回った場合、サーバーはコア・ダンプを行います。 制限事項:この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。

TA_CURDISPATCHTHREADS: 0 <= num

このサーバーに対するアクティブなサービス・ディスパッチ・スレッドの現在の数。

TA_HWDISPATCHTHREADS: 0 <= num

このサーバーを最後に再起動して以降に、このサーバーに対して作成できるアクティブなサービス・ディスパッチ・スレッドの最大数。 アイドル状態のサービス・スレッドのキャッシュを制御するパラメータを指定している場合、ここで指定する数とサービス呼出しの数が異なる場合があります。

TA_NUMDISPATCHTHREADS: 0 <= num

このサーバーを最後に再起動して以降に、このサーバーに対して作成されたアクティブなサービス・ディスパッチ・スレッドの総数。

TA_RCMD: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

システムによるアプリケーション・サーバーの再起動と同時に実行するアプリケーション指定のコマンド。
リクエスト・キューを共有するサーバー(つまり、T_SERVER:TA_RQADDRの値が同一のサーバー)は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバーに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバーによって確立されます。 制限事項:この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバーおよびリクエスト・キューを共有している他のアクティブ・サーバーに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバーの構成パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバーについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバーをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。
注意: Windows 2003システムでリダイレクトまたはパイプを選択する場合は、以下のいずれかの方法を使用してください。

TA_RESTART: "{Y | N}"

サーバーを再起動可能("Y")または再起動不可能("N")に設定します。このサーバー・グループに対してサーバーの移行(T_DOMAIN:TA_OPTIONS/MIGRATE属性および代替サイトによるT_GROUP:TA_LMID)を指定した場合は、TA_RESTART"Y"に設定する必要があります。
リクエスト・キューを共有するサーバー(つまり、T_SERVER:TA_RQADDRの値が同一のサーバー)は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバーに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバーによって確立されます。 制限事項:この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバーおよびリクエスト・キューを共有している他のアクティブ・サーバーに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバーの構成パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバーについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバーをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。

TA_SEQUENCE: 1 <= num < 10,000

このサーバーを、他のサーバーに関連していつ起動(tmboot(1))または停止(tmshutdown(1))するかを指定します。 TA_SEQUENCE属性を指定しないか、無効な値を指定してT_SERVERオブジェクトを追加すると、10,000以上で、かつその他の自動的に選択されたデフォルト値よりも大きい値が作成されます。 サーバーは、tmboot()によってシーケンス番号の昇順で起動され、tmshutdown()によって降順で停止されます。 この属性を実行時に変更すると、tmboot()tmshutdown()にのみ反映され、実行中のサーバーが以降のtmshutdown()の呼出しによって停止される順序に影響します。

TA_SYSTEM_ACCESS: "{FASTPATH | PROTECTED}"

Oracle Tuxedoシステム・ライブラリが、このサーバー・プロセス内でOracle Tuxedoシステムの内部表にアクセスするために使用するモード。この属性の詳細は、T_DOMAIN:TA_SYSTEM_ACCESSを参照してください。
制限事項: (1)この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバーには反映されません。 (2) TA_SYSTEM_ACCESSPROTECTEDに設定しても、マルチスレッド・サーバーには効果がない場合があります。これは、あるスレッドがOracle Tuxedoコードを実行しているとき(つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき)に別のスレッドがユーザー・コードを実行できるからです。 Oracle Tuxedoシステムでは、このような状況を回避することはできません。

TA_CONV: "{Y|N}"

会話型サーバー("Y")またはリクエスト/レスポンス型サーバー("N")を指定します。

TA_REPLYQ: "{Y | N}"

サーバーに対して別の応答キューを割り当てます(TA_REPLYQ == "Y")。応答を受信する必要のあるMSSQサーバーでは、この属性を"Y"に設定する必要があります。
注意: Windows 2003システムでリダイレクトまたはパイプする場合は、TA_RCMD属性の説明の際に示した、いずれかの方法を使用する必要があります。

TA_RPPERM: 0001 <= num <= 0777

サーバーの応答キューに対するUNIXシステムの許可。個別の応答キューが割り当てられない場合(T_SERVER:TA_REPLYQ == "N")、TA_RPPERMは無視されます。
注意: Windows 2003システムでリダイレクトまたはパイプする場合は、TA_RCMD属性の説明の際に示した、いずれかの方法を使用する必要があります。

TA_RQADDR: string[0..30]

サーバーのリクエスト・キューのシンボリック・アドレス。複数のサーバーに対して同じTA_RQADDR属性値を指定すると、複数サーバー/単一キュー(MSSQ)セットを定義できます。TA_RQADDR属性値が同じサーバーは、同じサーバー・グループに属している必要があります。

TA_RQPERM: 0001 <= num <= 0777

リクエスト・キューに対するUNIXシステムのパーミッション。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_LMID: LMID

サーバーを実行している現在の論理マシン。

TA_GENERATION: 1 <= num < 32,768

サーバーの世代。 サーバーを最初にtmboot(1)で起動した場合や、TM_MIB(5)でアクティブにした場合、その世代は1に設定されます。サーバーが異常終了して再起動されるごとに世代がインクリメントされます。 なお、世代がT_SERVER:TA_MAXGENを超え、T_SERVER:TA_GRACEの期限が切れると、サーバーが再起動されて世代が1にリセットされます。

TA_PID: 1 <= num

サーバーのUNIXシステム・プロセス識別子。 各サーバーが別のマシンに存在し、プロセスIDが重複するような場合、この属性はユニークになりません。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_RPID: 1 <= num

サーバーの応答キューに対するUNIXシステムのメッセージ・キューの識別子。 個別の応答キューが割り当てられない場合(T_SERVER:TA_REPLYQ == "N")、TA_RPIDT_SERVER:TA_RQIDと同じ値になります。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_RQID: 1 <= num

サーバーのリクエスト・キューに対するUNIXシステムのメッセージ・キューの識別子。個別の応答キューが割り当てられない場合(T_SERVER:TA_REPLYQ == "N")、TA_RQIDT_SERVER:TA_RPIDと同じ値になります。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_TIMERESTART: 1 <= num

T_SERVER:TA_LMIDでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから、このサーバーが最後に起動または再起動された時点までの時間(単位は秒)。

TA_TIMESTART: 1 <= num

T_SERVER:TA_LMIDでtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから、このサーバーが初めて起動された時点までの時間(単位は秒)。 サーバーを再起動してもこの値はリセットされませんが、T_SERVER:TA_MAXGENを超え、T_SERVER:TA_GRACEの期限が切れると、この属性は再起動された時間にリセットされます。

TA_SICACHEENTRIESMAX: {"0"– "32767" | "DEFAULT"}

このマシンが保持するサービスおよびインタフェースのキャッシュ・エントリの数。値を"0"にすると、このマシンではサービス・キャッシュが使用されなくなります。値を"DEFAULT"にした場合、このサーバーに対する値は対応するT_MACHINEクラスのエントリによって決まります。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ・プリンシパル名。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて511文字です。 この属性に指定するプリンシパル名は、このサーバーで実行されるシステム・プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEがどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインのTA_DOMAINID文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARという属性があります。 後の2つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降で動作するシステム・プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。 特定のレベルでTA_SEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つの属性に長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルの復号化(プライベート)キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて1023文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAMEに指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。 この属性の最大文字数は、文字列の最後を表すNULL文字列を除いて31文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVERクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でもTA_SEC_PRINCIPAL_NAME属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVARに設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_NUMCONV: 0 <= num

このサーバーがtpconnect()を使用して開始した会話の数。

TA_NUMDEQUEUE: 0 <= num

このサーバーがtpdequeue()を使用してキューからの取出し操作を開始した回数。

TA_NUMENQUEUE: 0 <= num

このサーバーがtpenqueue()を使用してキューへの登録操作を開始した回数。

TA_NUMPOST: 0 <= num

このサーバーがtppost()を使用して開始したポストの数。

TA_NUMREQ: 0 <= num

このサーバーがtpcall()またはtpacall()を使用して開始したリクエストの数。

TA_NUMSUBSCRIBE: 0 <= num

このサーバーがtpsubscribe()を使用して行ったサブスクリプションの数。

TA_NUMTRAN: 0 <= num

このサーバーが最後に起動または再起動されて以降に開始されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANABT: 0 <= num

このサーバーが最後に起動または再起動されて以降に停止されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANCMT: 0 <= num

このサーバーが最後に起動または再起動されて以降にコミットされたトランザクションの数。

TA_TOTREQC: 0 <= num

このサーバーが完了した総リクエスト数。会話型サーバーの場合(T_SERVER:TA_CONV == "Y")、この属性値は完了した着信会話数を示します。この実行時属性は、サーバーの再起動時には保持されますが、サーバーを停止すると失われます。

TA_TOTWORKL: 0 <= num

このサーバーが完了した負荷。 会話型サーバーの場合(T_SERVER:TA_CONV == "Y")、この属性値は完了した着信会話の負荷を示します。 この実行時属性は、サーバーの再起動時には保持されますが、サーバーを停止すると失われます。

TA_CLTLMID: LMID

リクエスト元のクライアントまたはサーバーの論理マシン。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 リクエスト元のクライアントまたはサーバーとは、サーバーが現在実行しているサービスをリクエストしたプロセスです。このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとしてNULL文字列が返されます。

TA_CLTPID: 1 <= num

リクエスト元のクライアントまたはサーバーのUNIXシステム・プロセス識別子。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとして0が返されます。 制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_CLTREPLY: "{Y | N}"

要求元のクライアントまたはサーバーが応答を要求しているか("Y")、いないか("N")を指定します。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとしてNULL文字列が返されます。

TA_CMTRET: "{COMPLETE | LOGGED}"

このサーバーのTP_COMMIT_CONTROL特性の設定。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 この特性の詳細は、ATMI関数呼出しtpscmt()の説明を参照してください。このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとしてNULL文字列が返されます。

TA_CURCONV: 0 <= num

このサーバーがtpconnect()を使用して開始した会話のうち、現在もアクティブな会話の数。マルチコンテキスト・サーバーの場合、このフィールドはすべてのサーバー・コンテキストの合計を表します。個々のサーバー・コンテキストの値は、T_SERVERCTXTクラスにあります。

TA_CUROBJECTS: 0 <= num

このサーバーの掲示板のオブジェクト表で使用しているエントリの数。スコープはローカルです。

TA_CURINTERFACE: string[0..128]

このサーバーで現在アクティブなインタフェースの名前。 スコープはローカルです。

TA_CURREQ: 0 <= num

このサーバーがtpcall()またはtpacall()を使用して開始したリクエストのうち、現在もアクティブなリクエストの数。マルチコンテキスト・サーバーの場合、このフィールドはすべてのサーバー・コンテキストの合計を表します。個々のサーバー・コンテキストの値は、T_SERVERCTXTクラスにあります。

TA_CURRSERVICE: string[0. .127]

サーバーが現在処理中のサービスがある場合、そのサービスの名前。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとして0が返されます。

TA_CURTIME: 1 <= num

T_SERVER:TA_LMIDtime(2)システム呼出しから返される1970年1月1日の00:00:00 UTCから現在までの時間(単位は秒)。 この属性は、T_SERVER:TA_TIMESTART属性値およびT_SERVER:TA_TIMERESTART属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_LASTGRP: 1 <= num < 30,000

最後に開始されたサービス・リクエストまたはこのサーバーから開始された会話のサーバー・グループ番号(T_GROUP:TA_GRPNO)。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとして0が返されます。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサーバーが現在のサービス・リクエストを処理するのに残された時間(単位は秒)。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 アクティブなサービスに対して0を指定すると、タイムアウト処理は行われません。詳細は、T_SERVICE:TA_SVCTIMEOUTを参照してください。このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとして0が返されます。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

このサーバーが現時点で待機している応答がタイムアウトするまでの残り時間(単位は秒)。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 タイムアウトは、トランザクション・タイムアウトまたはブロッキング・タイムアウトです。 このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとして0が返されます。

TA_TRANLEV: 0 <= num

このサーバの現在のトランザクション・レベル。
また、このフィールド要素は、シングル・コンテキスト・サーバーとマルチコンテキスト・サーバーの両方でT_SERVERCTXTクラスに含まれます。 値が0の場合は、サーバーが現在トランザクションに関与していないことを示します。このフィールドの値は、シングル・コンテキスト・サーバーに対してのみ有効です。マルチコンテキスト・サーバーの場合は、プレースホルダーとして0が返されます。

制限

なし。

 


T_SERVERCTXTクラスの定義

概要

T_SERVERCTXTクラスは、アプリケーション内の各サーバー・ディスパッチ・コンテキストの構成属性と実行時属性を表します。 このクラスは、シングル・コンテキスト・サーバーおよびマルチコンテキスト・サーバーの両方に対して定義されます。 シングル・コンテキスト・サーバーでは、このクラスの値をT_SERVERクラスの一部として繰り返し使用します。 T_SERVERCTXTクラスの属性は読取り専用です。

これらの属性値によって、各サーバー・ディスパッチ・コンテキストに関連する統計値やリソースを実行時に追跡することができます。

属性表

表64 TM_MIB(5): T_SERVERCTXTクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(k)
string
r--r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_SRVID(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_CONTEXTID(k)
long
r--r--r--
-2 <= num < 30,000
該当なし
TA_CLTLMID
string
r--r--r--
LMID
該当なし
TA_CLTPID
long
r--r--r--
1 <= num
該当なし
TA_CLTREPLY
string
r--r--r--
"{Y | N}"
該当なし
TA_CMTRET
string
R--R--R--
"{COMPLETE | LOGGED}"
該当なし
TA_CURCONV
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_CURREQ
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_CURRSERVICE
string
r--r--r--
string[0..127]
該当なし
TA_LASTGRP
long
r--r--r--
1 <= num <30,000
該当なし
TA_SVCTIMEOUT
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_TIMELEFT
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
TA_TRANLEV
long
r--r--r--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド

注1 T_SERVERCTXTクラスのすべての属性はローカル属性です。

属性のセマンティクス

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバー・グループの論理名。 また、サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

サーバー・グループ内でユニークなサーバー識別番号。

TA_CONTEXTID: 0 <= num < 30000

この特定のサーバー・コンテキストの識別子。

TA_CLTLMID: LMID

リクエスト元のクライアントまたはサーバーの論理マシン。リクエスト元のクライアントまたはサーバーとは、サーバーが現在実行しているサービスをリクエストしたプロセスです。

TA_CLTPID: 1 <= num

リクエスト元のクライアントまたはサーバーのUNIXシステム・プロセス識別子。
制限事項: UNIXシステム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームがUNIXベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_CLTREPLY: "{Y | N}"

要求元のクライアントまたはサーバーが応答を要求しているか("Y")、いないか("N")を指定します。

TA_CMTRET: "{COMPLETE | LOGGED}"

このサーバーのTP_COMMIT_CONTROL特性の設定。この特性の詳細は、Oracle Tuxedo ATMI関数tpscmt(3c)の説明を参照してください。

TA_CURCONV: 0 <= num

このサーバーがtpconnect()を使用して開始した会話のうち、現在もアクティブな会話の数。

TA_CURREQ: 0 <= num

このサーバーがtpcall()またはtpacall()を使用して開始したリクエストのうち、現在もアクティブなリクエストの数。

TA_CURRSERVICE: string[0..127]

サーバーが現在処理中のサービスがある場合、そのサービスの名前。

TA_LASTGRP: 1 <= num < 30,000

最後に開始されたサービス・リクエストまたはこのサーバーから開始された会話のサーバー・グループ番号(T_GROUP:TA_GRPNO)。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサーバーが現在のサービス・リクエストを処理するのに残された時間(単位は秒)。 アクティブなサービスに対して0を指定すると、タイムアウト処理は行われません。詳細は、T_SERVICE:TA_SVCTIMEOUTを参照してください。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

このサーバーが現時点で待っている応答がタイムアウトするまでの残り時間(単位は秒)。 タイムアウトは、トランザクション・タイムアウトまたはブロック・タイムアウトです。

TA_TRANLEV: 0 <= num

このサーバーの現在のトランザクション・レベル。 値がゼロの場合は、サーバーが現在トランザクションに関与していないことを示します。

制限

なし。

 


T_SERVICEクラスの定義

概要

T_SERVICEクラスは、アプリケーション内のサービスの構成属性を表します。 これらの属性値によって、構成済みのサービスを識別できます。 T_SERVICEオブジェクトは、T_SVCGRPクラスの一部として構成されていないサービスに対するアクティブ化時の構成属性を提供します。 アプリケーション内でアクティブなサービスの実行時情報は、T_SVCGRPクラスでのみ取得可能です。 T_SERVICEクラスを実行時に更新しても、通常はアクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません(TA_ROUTINGNAMEは例外です)。

T_SERVICEクラスおよびT_SVCGRPクラスは、アプリケーション内のサービス名に対するアクティブ化時の属性設定を定義します。サーバーを初めてアクティブにしたため、またはtpadvertise()を呼び出したために新たなサービスがアクティブ化(公開)されると、サービス開始時に使用する属性値は以下の順序で決定されます。

  1. サービス名とサービス・グループが一致する構成済みのT_SVCGRPオブジェクトが存在する場合、公開されたサービスの初期構成には、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  2. 1に該当せず、かつサービス名が一致する構成済みのT_SERVICEオブジェクトが存在する場合、公開されたサービスの初期構成には、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  3. 1および2に該当せず、かつTA_SERVICENAME属性値が一致する構成済みのT_SVCGRPオブジェクトが見つかった場合、公開されたサービスの初期構成には、最初に見つかったオブジェクトが使用されます。
  4. 上記のいずれにも該当しない場合、公開されたサービスの初期構成には、サービス属性のシステム・デフォルト値が使用されます。

アプリケーション・サービスに対する構成属性の指定はすべて省略可能です。つまり、構成値を指定しない場合、サービスのアクティブ化時にサーバーが公開したサービスには確立済みのデフォルト・サービス値が使用されます(サービスのアクティブ化時に属性値を識別する方法については上記を参照のこと)。サーバーが提供するサービス名は実行時に作成されます(buildserver(1)を参照)。ただし、サーバー・オブジェクトに指定されたコマンドライン・オプションによってオーバーライドされる場合もあります(T_SERVER:TA_CLOPTおよびservopts(5)を参照)。

属性表

表65 TM_MIB(5): T_SERVICEクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SERVICENAME(r) (*)
string
ru-r--r--
string[1..127]
該当なし
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: "{ACT | INA}"
SET: "{NEW | INV}"
該当なし
該当なし
TA_AUTOTRAN
string
rwyr--r--
"{Y | N}"
"N"
TA_LOAD
long
rwyr--r--
1 <= num < 32,768
50
TA_PRIO
long
rwyr--r--
1 <= num < 101
50
TA_BLOCKTIME
long
rwyr--r--
0 <= num < 32,768
0
TA_SVCTIMEOUT
long
rwyr--r--
0 <= num
0
TA_TRANTIME
long
rwyr--r--
0 <= num
30
TA_BUFTYPE
string
rw-r--r--
string[1..256]
"ALL"
TA_ROUTINGNAME
string
rwxr--r--
string[0..15]
“”
TA_SIGNATURE_REQUIRED
string
rwxr--r--
"{Y|N}"
"N"
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
rwxr--r--
"{Y|N}"
"N"
TA_BUFTYPECONV
string
rwyr--r--
XML2FML, XML2FML32,
NOCONVERT
NOCONVERT
TA_AFFINITYROLE
string
rwxr--r--
BEGIN、END、NONE
なし
TA_AFFINITYSCOPE
string
rwxr--r--
MACHINE、GROUP、SERVER
SERVER
TA_AFFINITYSTRICT
string
rwxr--r--
MANDATORY、PRECEDENT
MANDATORY
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

属性のセマンティクス

TA_SERVICENAME: string[1..127]

サービス名。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive}"

GET操作は、選択したT_SERVICEオブジェクトの構成情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_SERVICEオブジェクトが定義済みで、TA_SERVICENAMEの値が一致するT_SVCGRPオブジェクトの少なくとも1つはアクティブです。
INActive
T_SERVICEオブジェクトが定義済みで、TA_SERVICENAMEの値が一致するT_SVCGRPオブジェクトはアクティブではありません。

SET: "{NEW | INValid}"

SET操作は、選択したT_SERVICEオブジェクトの構成情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションに対するT_SERVICEオブジェクトを作成します。状態の変更はINValid状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。制限事項:構成されていないサービスが、それらを公開しているサーバーによってアクティブなままになっている場合があります。この場合、新規にT_SERVICEオブジェクトを作成することはできません。
unset
既存のT_SERVICEオブジェクトを変更します。 この組合せはINValid状態では使用できません。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_SERVICEオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。

TA_AUTOTRAN: "{Y | N}"

リクエストがまだトランザクション・モードでない場合に、このサービスに対するサービス・リクエスト・メッセージを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます("Y"を指定した場合)。制限事項: この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。

TA_LOAD: 1 <= num < 32,768

このT_SERVICEオブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。サービスの負荷は、ロード・バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規のリクエストではあまり選択されません。サービスの負荷は、T_DOMAIN:TA_LDBAL属性値が"Y"に設定されている場合にのみ有効です。
制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。

TA_PRIO: 1 <= num < 101

このT_SERVICEオブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のサービス・リクエストがサービス・キューで待機している場合、優先順位の高いリクエストから処理されます。
制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。

TA_BLOCKTIME: 0 <= num < 32,768

特定のサービスに対するATMIのブロッキング呼出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示すブロック・タイム制限。この属性によってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス・リクエストがまだ処理中でサーバーが応答を受信していないことがわかります。 指定しない場合、デフォルト値は0です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCESセクションで指定されたシステム全体のBLOCKTIME値がサービスで使用されます。 制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサービス名に対するリクエストを処理する際の時間制限(単位は秒)。このサービスのサービス・リクエストを処理するサーバーは、リクエストの処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を0に設定すると、サービスは異常終了しません。
制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。 この属性値は、Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前のサイトでは適用されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

このT_SERVICEオブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション・タイムアウト値(単位は秒)。サービスのT_SERVICE:TA_AUTOTRAN属性値が"Y"である場合に、トランザクション・モードでないリクエストを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。
制限事項:この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。

TA_BUFTYPE: "type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . . "

このサービスで受け付けるデータ・バッファのタイプおよびサブタイプのリスト。最大で32のタイプとサブタイプの組合せを使用できます。Oracle Tuxedoシステムに用意されているデータ・バッファのタイプには、FMLFML32 (FMLバッファ用)、XML (XMLバッファ用)、VIEWVIEW32X_C_TYPEまたはX_COMMON (FML VIEW用)、STRING (NULLで終了する文字配列用)およびCARRAYまたはX_OCTET (送信時にエンコードもデコードもされない文字配列用)があります。これらのタイプのうち、VIEWVIEW32X_C_TYPE、およびX_COMMONにはサブタイプがあります。VIEWサブタイプは、サービスが期待する特定のVIEWの名前を指定します。アプリケーションのタイプとサブタイプも追加できます(tuxtypes(5)を参照)。サブタイプを持つバッファ・タイプでは、サブタイプに"*"を指定して、該当サービスが関連するバッファ・タイプのすべてのサブタイプを受け付けるようにできます。
1つのサービスが解釈できるバッファ・タイプは一定のものに限られています。つまり、そのバッファ・タイプ・スイッチにあるものしか解釈できません(tuxtypes(5)を参照)。 TA_BUFTYPE属性値がALLに設定されている場合、そのサービスはそのバッファ・タイプ・スイッチにあるバッファ・タイプをすべて受け付けます。 タイプ名は8文字以下、サブタイプ名は16文字以下で指定することができます。 タイプおよびサブタイプの名前には、セミコロン(;)、カンマ(,)、コロン(:)、アスタリスク(*)は使用できません。 制限事項:この属性値は、このサービス名を持つアプリケーション・サービスの各インスタンスでサポートする必要のあるバッファ・タイプを表します。 この属性値は、サービスのアクティブ化の際に処理されるため、一致するサービス名を持つアクティブなT_SVCGRPオブジェクトが存在しない場合にのみ更新できます。

TA_ROUTINGNAME: string[0..15]

このT_SERVICEオブジェクトは、指定されたルーティング基準名を保持します。 この属性をアクティブに変更すると、関連するすべてのT_SVCGRPオブジェクトに反映されます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このサービスのすべてのインスタンスで、その入力メッセージ・バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: "{Y | N}"

"Y"に設定すると、このサービスのすべてのインスタンスで暗号化された入力メッセージ・バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の"N"が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIREDは、構成の階層のうち、T_DOMAINクラス、T_MACHINEクラス、T_GROUPクラス、およびT_SERVICEクラスの4つのレベルのどこでも指定できます。 特定のレベルでTA_ENCRYPTION_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

TA_BUFTYPECONV:string[XML2FML32, XML2FML, NOCONVERT]

入力XMLバッファをサービスに送る前にFML/FML32バッファに変換し、出力FML/FML32バッファを戻す前にXMLバッファに変換します。
XML2FML32値は、XMLからFML32への変換を開始します。XML2FML値は、XMLからFMLへの変換を開始します。NOCONVERT値は、変換が行われないことを示します。 制限事項: この属性を実行時に変更しても、アクティブなT_SVCGRPオブジェクトには反映されません。

TA_AFFINITYROLE

The TA_AFFINITYROLEパラメータを使用すると、サーバー側のアフィニティでATMIサービス・セッション・ロールを構成できます。固有のロールは、BEGINENDおよびNONEです。デフォルト値はNONEです。

BEGIN

以前のセッションに関与していないアフィニティ・クライアントがBEGINを使用してサービスを呼び出すと、新しいセッションが開始され、クライアント側で対応するアフィニティ・コンテキストが作成されます。クライアントが以前のセッションに関与している場合、サービス・ロールはNONEとして処理されます。

END

以前のセッションに関与しているアフィニティ・クライアントがENDを使用してサービスを呼び出すと、セッションが終了し、対応するクライアント側のアフィニティ・コンテキストがクリアされます。クライアントが以前のセッションに関与していない場合、サービス・ロールはNONEとして処理されます。

なし

NONEを使用しているサービスは、以前のセッションに関与している場合、セッション・タイプに応じてディスパッチされます。

TA_AFFINITYSCOPE

The TA_AFFINITYSCOPEパラメータは、MACHINEGROUPおよびSERVERの3つのアフィニティ・スコープを定義します。デフォルト値はSERVERです。

MACHINE

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoマシン。

GROUP

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoグループ。

SERVER

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoサーバー。

TA_AFFINITYSTRICT

TA_AFFINITYSTRICTパラメータは、MANDATORYおよびPRECEDENTの2つの厳密性レベルを定義します。TA_AFFINITYSTRICTが設定されていない場合、デフォルト値はMANDATORYです。

MANDATORY

結果として生じるすべてのリクエストを、セッションが明示的または暗黙的に閉じられるまで現在アフィニティ・スコープ内のサービス・エントリにディスパッチする必要があります。スコープ内のサービス・エントリが見つからない場合、TPENOENTを使用してリクエストは失敗します。

PRECEDENT

結果として生じるすべてのリクエストが、セッションが明示的または暗黙的に閉じられるまで現在アフィニティ・スコープ内のサービス・エントリにディスパッチしようとします。このスコープ内のサービス・エントリが見つからない場合、リクエストはスコープ外のサービス・エントリにディスパッチしようとします。
先行するアフィニティ・スコープの場合、セッションの開始後にすべての候補サービス・エントリが(ATMIサーバーの予期しない終了などが原因で) BBからクリアされると、サービスに対するリクエストを現在のアフィニティ・スコープ外のサービス・エントリにディスパッチできます。PRECEDENTを使用すると、フェイルオーバーを実装できます。

制限

なし。

 


T_SVCGRPクラスの定義

概要

T_SVCGRPクラスは、アプリケーション内のサービスまたはグループの構成属性と実行時属性を表します。 これらの属性値によって、構成済みのサービスやグループを識別したり、各オブジェクトに関連する統計値やリソースを実行時に追跡したりできます。

T_SERVICEクラスおよびT_SVCGRPクラスは、アプリケーション内のサービス名に対するアクティブ化時の属性設定を定義します。サーバーを初めてアクティブにしたため、またはtpadvertise()を呼び出したために新たなサービスがアクティブ化(公開)されると、サービス開始時に使用する属性値は以下の順序で決定されます。

  1. サービス名とサービス・グループが一致する構成済みのT_SVCGRPオブジェクトが存在する場合、公開されたサービスの初期構成には、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  2. 1に該当せず、かつサービス名が一致する構成済みのT_SERVICEオブジェクトが存在する場合、公開されたサービスの初期構成には、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  3. 1および2に該当せず、かつTA_SERVICENAME属性値が一致する構成済みのT_SVCGRPオブジェクトが見つかった場合、公開されたサービスの初期構成には、最初に見つかったオブジェクトが使用されます。
  4. 上記のいずれにも該当しない場合、公開されたサービスの初期構成には、サービス属性のシステム・デフォルト値が使用されます。

アプリケーション・サービスに対する構成属性の指定はすべて省略可能です。つまり、構成値を指定しない場合、サービスのアクティブ化時にサーバーが公開したサービスには確立済みのデフォルト・サービス値が使用されます(サービスのアクティブ化時に属性値を識別する方法については上記を参照のこと)。サーバーが提供するサービス名は実行時に作成されます(buildserver(1)を参照)。ただし、サーバー・オブジェクトに指定されたコマンドライン・オプションによってオーバーライドされる場合もあります(T_SERVER:TA_CLOPTおよびservopts(5)を参照)。

いったんT_SVCGRPオブジェクトがアクティブになると、T_SVCGRPクラスでのみ表現されるようになります。 サービスを提供するグループ内に複数のサーバーがある場合、特定のサービス名/グループ名の組合せは、実行時に複数のT_SVCGRPクラスに関連付けられます。

属性表

表66 TM_MIB(5): T_SVCGRPクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SERVICENAME(r) (*)
string
ru-r--r--
string[1..127]
該当なし
TA_SRVGRP(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..30]
該当なし
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
該当なし
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: "{ACT | INA | SUS | PAR}"
SET: "{NEW | INV | ACT | INA | SUS}"
該当なし
該当なし
TA_AUTOTRAN
string
rwxr-xr--
"{Y | N}"
"N"
TA_LOAD
long
rwxr-xr--
1 <= num < 32,768
50
TA_PRIO
long
rwxr-xr--
1 <= num < 101
50
TA_BLOCKTIME
long
rwyr--r--
0 <= num < 32,768
0
TA_SVCTIMEOUT
long
rwyr-yr--
0 <= num
0
TA_TRANTIME
long
rwxr-xr--
0 <= num
30
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_RQADDR(*)
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_SRVID(*)
long
R--R--R--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_SVCRNAM
string
R-XR-XR--
string[1..127]
(2)
TA_BUFTYPE
string
r--r--r--
string[1..256]
該当なし
TA_ROUTINGNAME
string
r--r--r--
string[0..15]
該当なし
TA_SVCTYPE(k)
string
r--r--r--
"{APP | CALLABLE | SYSTEM}"
"APP"
TA_AFFINITYROLE
string
rwxr--r--
BEGIN、END、NONE
なし
TA_AFFINITYSCOPE
string
rwxr--r--
MACHINE、GROUP、SERVER
SERVER
TA_AFFINITYSTRICT
string
rwxr--r--
MANDATORY、PRECEDENT
MANDATORY
T_SVCGRP クラス:ローカル属性
TA_NCOMPLETED
long
R-XR-XR--
0 <= num
該当なし
TA_NQUEUED
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要(注1)

注1アドレス指定するオブジェクトを一意に識別するには、このクラスでのSET操作で十分なキー・フィールドを指定する必要があります。オブジェクトがアクティブな場合は、TA_RQADDRまたはTA_SRVIDを指定したTA_SERVICENAMEまたはTA_SRVGRPキー・フィールドを追加する必要があります。アクティブなオブジェクトを変更すると、そのオブジェクト、および関連する構成レコードに反映されますが、同じ構成レコードから実行時属性を生成した他のアクティブ・オブジェクトには反映されません。
注2この属性値を指定しない場合は、デフォルトでTA_SERVICENAMEとなります。

属性のセマンティクス

TA_SERVICENAME: string[1..127]

サービス名。

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバー・グループ名。 サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。 サービスのアクティブ化時に使用するサービス属性の検索順序については、前述のT_SVCGRPの概要を参照してください。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

サーバー・グループ番号。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive | SUSpended | PARtitioned}"

GET操作は、選択したT_SVCGRPオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
T_SVCGRP属性とTA_SRVID属性の戻り値によって示されたサーバーで、T_SVCGRPオブジェクトがアクティブになっています。 返された属性値は、サービスの現在の実行時インスタンスを示し、一時的に更新されても構成インスタンスには反映されません。
INActive
T_SVCGRPオブジェクトが定義済みで、非アクティブな状態です。
SUSpended
T_SVCGRPオブジェクトが定義済みで、現在は中断されています。 このサービスは、この状態のアプリケーションからはアクセスできません。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。
PARtitioned
T_SVCGRPオブジェクトが定義済みでアクティブですが、現在はアプリケーションのマスター・サイトから分断されています。 このサービスは、この状態のアプリケーションからはアクセスできません。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{NEW | INValid | ACTive | INActive | SUSpended}"

SET操作は、選択したT_SVCGRPオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。サービス・オブジェクトを実行時に変更すると、複数のアクティブなサーバーに反映される場合がありますので注意してください。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW"
アプリケーションに対するT_SVCGRPオブジェクトを作成します。 状態の変更はINValid状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActiveになります。
制限事項:構成されていないサービスが、それらを公開しているサーバーによってアクティブなままになっている場合があります。この場合、このサービス・クラスの状態はACTiveで、これを更新することはできません。
unset
既存のT_SVCGRPオブジェクトを変更します。 この組合せはINValid状態では使用できません。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid"
アプリケーションに対するT_SVCGRPオブジェクトを削除します。 状態の変更は、INActive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINValidになります。
ACTive
T_SVCGRPオブジェクトをアクティブ化(公開)します。状態の変更は、INActive状態、SUSpended状態、またはINValid状態でのみ可能です。この状態変更では、TA_SRVIDまたはTA_RQADDRのいずれかを指定しなければなりません。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション(--x--x--x)が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態はACTiveになります。
制限事項: サービス名(TA_SERVICENAME)が予約文字列「.」で始まる場合、状態を変更することはできません。
INActive
T_SVCGRPオブジェクトを非アクティブにします。 状態の変更は、SUSpended状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はINActive (構成済みのエントリの場合)またはINValid (構成されていないエントリの場合)になります。
制限事項: サービス名(TA_SERVICENAME)が予約文字列「_」で始まる場合、状態を変更することはできません。
SUSpended
T_SVCGRPオブジェクトを中断します。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はSUSpendedになります。
制限事項: サービス名(TA_SERVICENAME)が予約文字列「_」で始まる場合、状態を変更することはできません。

TA_AUTOTRAN: "{Y | N}"

リクエストがまだトランザクション・モードでない場合に、このサービスに対するサービス・リクエスト・メッセージを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます("Y"を指定した場合)。

TA_LOAD: 1 <= num < 32,768

このT_SVCGRPオブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。サービスの負荷は、ロード・バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規のリクエストではあまり選択されません。

TA_PRIO: 1 <= num < 101

このT_SVCGRPオブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のサービス・リクエストがサービス・キューで待機している場合、優先順位の高いリクエストから処理されます。

TA_BLOCKTIME: 0 <= num < 32,768

このサービス名に対するATMIのブロッキング呼出しがタイムアウトになるまでの最短時間(秒単位)を示すブロックタイム制限。サービス単位のブロックタイムは、そのサービスへの応答を受信する場合にのみ適用されます。
指定しない場合、デフォルト値は0です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCESセクションで指定されたシステム全体のBLOCKTIME値がサービスで使用されます。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサービス名に対するリクエストを処理する際の時間制限(単位は秒)。このサービスのサービス・リクエストを処理するサーバーは、リクエストの処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を0に設定すると、サービスは異常終了しません。
制限事項:この属性値は、Oracle Tuxedoリリース4.2.2以前のサイトでは適用されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

このT_SVCGRPオブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション・タイムアウト値(単位は秒)。サービスのT_SVCGRP:TA_AUTOTRAN属性値が"Y"である場合に、トランザクション・モードでないリクエストを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。

TA_LMID: LMID

このサービスを提供するアクティブなサーバーを実行している現在の論理マシン。

TA_RQADDR: string[1..30]

このサービスを提供するアクティブなサーバーのリクエスト・キューのシンボリック・アドレス。この属性の詳細は、T_SERVER:TA_RQADDRを参照してください。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

このサービスを提供するアクティブなサーバーのサーバー・グループ内でのユニークなサーバー識別番号。この属性の詳細は、T_SERVER:TA_SRVIDを参照してください。

TA_SVCRNAM: string[1..127]

このサービスに対するリクエストを処理するために割り当てられた対応するサーバー内の関数名。SETリクエスト時、サーバーがそのシンボル表を使用して関数名を関数にマップし、正常にサービスを公開できなければなりません。状況によっては(たとえば、サーバーで直接tpadvertise()を呼び出す場合)、ACTiveなサービス・オブジェクトの関数名は不明となり、属性値として文字列"?"が戻されます。
制限事項: この属性は、状態をINActiveからACTiveに変更する場合にのみ設定できます。

TA_BUFTYPE: string[1..256]

このサービスで使用できる構成済みのバッファ・タイプ。
制限事項:この属性は、対応するT_SERVICEクラス・オブジェクト経由でのみ設定可能です。

TA_ROUTINGNAME: string[0..15]

ルーティング基準の名前。
制限事項:この属性は、対応するT_SERVICEクラス・オブジェクト経由でのみ設定可能です。

TA_SVCTYPE: "{APP | CALLABLE | SYSTEM}"

サービスのタイプ。APPは、アプリケーション定義のサービス名を示します。CALLABLEは、システム提供の呼出し可能サービスを示します。SYSTEMは、システム提供でシステム呼出し可能なサービスを示します。SYSTEMサービスは、アプリケーション・クライアントおよびサーバーから直接アクセスすることはできません。GETキー・フィールドとして使用する場合は、'|'デリミタで区切られたリストを使用して、1つのリクエストに対するサービス・グループ・エントリの複数のタイプを検索できます。デフォルトでは、APPサービスのみが検索されます。
このサービスのキューに現時点で登録されているリクエストの数。この属性の値は、リクエストがキューに登録されるとインクリメントされ、サーバーがキューからリクエストを取り出すとデクリメントされます。制限事項: この属性は、T_DOMAIN:TA_LDBAL属性値が"Y"に設定されている場合にのみ戻されます。

TA_AFFINITYROLE

The TA_AFFINITYROLEパラメータを使用すると、サーバー側のアフィニティでATMIサービス・セッション・ロールを構成できます。固有のロールは、BEGINENDおよびNONEです。デフォルト値はNONEです。

BEGIN

以前のセッションに関与していないアフィニティ・クライアントがBEGINを使用してサービスを呼び出すと、新しいセッションが開始され、クライアント側で対応するアフィニティ・コンテキストが作成されます。クライアントが以前のセッションに関与している場合、サービス・ロールはNONEとして処理されます。

END

以前のセッションに関与しているアフィニティ・クライアントがENDを使用してサービスを呼び出すと、セッションが終了し、対応するクライアント側のアフィニティ・コンテキストがクリアされます。クライアントが以前のセッションに関与していない場合、サービス・ロールはNONEとして処理されます。

なし

NONEを使用しているサービスは、以前のセッションに関与している場合、セッション・タイプに応じてディスパッチされます。

TA_AFFINITYSCOPE

The TA_AFFINITYSCOPEパラメータは、MACHINEGROUPおよびSERVERの3つのアフィニティ・スコープを定義します。デフォルト値はSERVERです。

MACHINE

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoマシン。

GROUP

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoグループ。

SERVER

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoサーバー。

TA_AFFINITYSTRICT

TA_AFFINITYSTRICTパラメータは、MANDATORYおよびPRECEDENTの2つの厳密性レベルを定義します。TA_AFFINITYSTRICTが設定されていない場合、デフォルト値はMANDATORYです。

MANDATORY

結果として生じるすべてのリクエストを、セッションが明示的または暗黙的に閉じられるまで現在アフィニティ・スコープ内のサービス・エントリにディスパッチする必要があります。スコープ内のサービス・エントリが見つからない場合、TPENOENTを使用してリクエストは失敗します。

PRECEDENT

結果として生じるすべてのリクエストが、セッションが明示的または暗黙的に閉じられるまで現在アフィニティ・スコープ内のサービス・エントリにディスパッチしようとします。このスコープ内のサービス・エントリが見つからない場合、リクエストはスコープ外のサービス・エントリにディスパッチしようとします。
先行するアフィニティ・スコープの場合、セッションの開始後にすべての候補サービス・エントリが(ATMIサーバーの予期しない終了などが原因で) BBからクリアされると、サービスに対するリクエストを現在のアフィニティ・スコープ外のサービス・エントリにディスパッチできます。PRECEDENTを使用すると、フェイルオーバーを実装できます。

TA_NCOMPLETED: 0 <= num

検索されたACTive状態またはSUSpended状態のオブジェクトがアクティブ化(公開)されて以降に完了したサービス・リクエストの数。
制限事項: この属性は、T_DOMAIN:TA_LDBAL属性値が"Y"に設定されている場合にのみ戻されます。

TA_NQUEUED: 0 <= num < 32,768

このサービスのキューに現時点で登録されているリクエストの数。この属性の値は、リクエストがキューに登録されるとインクリメントされ、サーバーがキューからリクエストを取り出すとデクリメントされます。
制限事項: この属性は、T_DOMAIN:TA_LDBAL属性値が"Y"に設定されている場合にのみ戻されます。

制限

なし。

 


T_TLISTENクラスの定義

概要

T_TLISTENクラスは、分散アプリケーションで使用するOracle Tuxedoシステムのリスナー・プロセスの実行時属性を表します。

属性表

表67 TM_MIB(5): T_TLISTENクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: "{ACT|INA}"
SET: N/A
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド

属性のセマンティクス

TA_LMID: LMID

論理マシン識別子。

TA_STATE:

GET: "{INActive | ACTive}"

GET操作は、選択したT_TLISTENオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

INActive
T_TLISTENオブジェクトは非アクティブです。
ACTive
T_TLISTENオブジェクトはアクティブです。

SET:

SET操作は、このクラスでは使用できません。 この属性は、対応するT_SERVICEクラス・オブジェクト経由でのみ設定可能です。

制限

このクラスは、tpadmcall()インタフェースでは利用できません。

 


T_TLOGクラスの定義

概要

T_TLOGクラスは、トランザクション・ログの構成属性と実行時属性を表します。 このクラスを使用すると、アプリケーション内のログの作成、削除、移行などを実行できます。

属性表

表68 TM_MIB(5): T_TLOGクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(*)
string
r--r--r--
LMID
該当なし
TA_STATE(k)
string
r-xr-xr--
GET: "{ACT | INA | WAR}"
SET: "WAR"
該当なし
該当なし
TA_TLOGCOUNT
long
r-xr-xr--
1 <= num
該当なし
TA_TLOGINDEX
long
r-xr-xr--
0 <= num
該当なし
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
(2)
TA_TLOGDATA
string
r-xr-xr--
string[1..256]
(2)
(k) - GETキー・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 T_TLOGクラスのすべての属性はローカル属性です。
注2 T_TLOGクラスの各オブジェクトで、1つ以上のTA_GRPNO属性およびTA_TLOGDATA属性が返されます。 特定のオブジェクトに属する各属性の値は、TA_TLOGINDEXで始まるTA_TLOGCOUNTのオカレンス数です。

属性のセマンティクス

TA_LMID: LMID

トランザクション・ログの論理マシン識別子。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | INActive | WARmstart}"

GET操作は、選択したT_TLOGオブジェクトの構成情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
トランザクション・ログが存在し、サイトで調整されたトランザクションに対するコミット・レコードをアクティブに記録しています。 これは、関連のあるT_MACHINEオブジェクトがアクティブであることを意味します。
INActive
トランザクション・ログが存在しますが、現在は非アクティブです。 この状態は、関連のあるT_MACHINEオブジェクトが非アクティブであることを意味し、サイトでtlisten(1)プロセスを実行中の場合にのみ返されます。それ以外の場合、サイトは接続不可能で、オブジェクトは返されません。
WARmstart
トランザクション・ログが存在し、現在アクティブでウォームスタート処理としてマークされています。 ウォームスタート処理は、次のサーバー・グループをサイトで開始するときに発生します。 この状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

SET: "{WARmstart}"

SET操作は、選択したT_TLOGオブジェクトの構成情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

unset
T_TLOGオブジェクトを変更します。 変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。 このクラスで可能なオブジェクト変更は、トランザクション・ログへの追加のみです。 この場合、TA_TLOGINDEXおよびTA_TLOGCOUNTは追加されるTA_TLOGDATAを示します。
WARmstart
T_TLOGオブジェクトのウォームスタートを開始します。 状態の変更は、ACTive状態でのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はWARmstartになります。

TA_TLOGCOUNT: 1 <= num

カウント、検索または追加されたトランザクション・ログ・データ・レコード(TA_TLOGDATA)の数。この属性は、状態変更を指定したSET操作では無視されます。状態変更を指定しない有効なSET操作の場合、この属性はアクティブなトランザクション・ログに追加されるログ・レコードの数を示します。TA_GRPNOまたはTA_TLOGDATAを指定しないGET操作は、使用中のログ・レコードの数を戻します。TA_GRPNOのみを設定したGET操作は、使用中のログ レコードの数と、指定したグループに対応するコーディネータ・グループを戻します。TA_TLOGDATAのみが("")に設定されたGET操作は、使用中のログ・レコードの数を戻し、これらのログ・レコードに対応するTA_TLOGDATAおよびTA_GRPNO属性値の配列を設定します。TA_GRPNOTA_TLOGDATAの両方が("")に設定されたGET操作は、使用中のログ・レコードの数と、指定されたグループに一致するコーディネータ・グループを戻し、これらのログ・レコードに対応するTA_TLOGDATAおよびTA_GRPNO属性値の配列を設定します。

TA_TLOGINDEX: 0 <= num

このオブジェクトに対応する最初のオブジェクトに固有な属性値(TA_GRPNOおよびTA_TLOGDATA)の索引。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

トランザクション・コーディネータのグループ番号。

TA_TLOGDATA: string[1..256]

フォーマット済みのトランザクション・ログ・エントリ。 この属性値は、直接解釈するのではなく、サーバー・グループの移行の一部であるログ・レコードの移行手段としてのみ使用してください。

制限

なし

 


T_TRANSACTIONクラスの定義

概要

T_TRANSACTIONクラスは、アプリケーション内のアクティブなトランザクションの実行時属性を表します。

属性表

表69 TM_MIB(5): T_TRANSACTIONクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_COORDLMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_TPTRANID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_XID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_STATE(k)
string
R-XR-XR--
GET: "{ACT | ABY | ABD | COM | REA | DEC | SUS}"
SET: "ABD"
N/A
該当なし
TA_TIMEOUT
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_GRPCOUNT
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_GRPINDEX
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_GRPNO
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
(2)
TA_GSTATE
long
R-XR-XR--
GET: "PREP|PABT|PCOM"
SET:"{HCO|HAB}"
該当なし
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 T_TRANSACTIONクラスのすべての属性はローカル属性です。

注2 T_TRANSACTIONクラスの各オブジェクトで、1つ以上のTA_GRPNO属性およびTA_GSTATE属性が返されます。 特定のオブジェクトに属する各属性の値は、TA_GRPINDEXで始まるTA_GRPCOUNTのオカレンス数です。

属性のセマンティクス

TA_COORDLMID: LMID

トランザクションを調整するサーバー・グループの論理マシン識別子。

TA_LMID: LMID

検索マシンの論理マシン識別子。 トランザクション属性は基本的にサイトにローカルで、トランザクション管理サーバー(TMS)により共通トランザクション識別子で調整されます。

TA_TPTRANID: string[1..78]

tpsuspend()から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。 等号比較の場合を除き、ユーザーはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_XID: string[1..78]

tx_info()から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。 等号比較の場合を除き、ユーザーはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_STATE:

GET: "{ACTive | ABortonlY | ABorteD | COMcalled | REAdy | DECided |
SUSpended}"

GET操作は、選択したT_TRANSACTIONオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。同一のグローバル・トランザクションに付属する別個のオブジェクトは、トランザクション識別子は同じですが状態は異なることがあります。一般的に、コーディネータ・サイトで示される状態(TA_COORDLMID)がトランザクションの本当の状態です。例外は、コーディネータ・サイト以外のサイトが、トランザクションの状態をABortonlYに遷移させる条件を通知した場合です。この遷移は、最終的にはコーディネータ・サイトに伝播され、トランザクションがロールバックされます。ただし、この変更がすぐにはコーディネータ・サイトに反映されないこともあります。すべての状態は、パーミッションの決定においてはACTiveと同等です。

PREPrepare
トランザクションの処理中にxa_end (TMSUSPEND)を呼び出したサーバーがトランザクション・グループに含まれており、コミット処理が開始されていることを示します。この状態は、xa_end (TMSUSPEND)を呼び出したすべてのサーバーがxa_end (TMSUCESS)を呼び出してグループの状態がREADyになるまで、またはターゲット・サーバーのいずれかがトランザクションをロールバックしてグループの状態がPostABorTまたはABorteDのいずれかになるまで続きます。
PostABorT
サーバーがxa_end (TPFAIL)を呼び出しているのに、TMSがまだxa_rollback()を呼び出していないことを示します。 つまり、xa_end (TMSUSPEND)を呼び出した別のサーバーが、関連のCORBAオブジェクトをクリーンアップするための通知をTMSから受けていることを示します。
PostCOMmit
実装されていません。

SET: "{ABorteD}"

SET操作は、選択したT_TRANSACTIONオブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_STATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

unset
既存のT_TRANSACTIONオブジェクトを変更します。 この組合せはREAdy状態でのみ可能で、個別のグループの状態を更新するために使用します(後述のTA_GSTATEを参照)。 正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
ABorteD
アプリケーションに対するT_TRANSACTIONを停止します。状態の変更は、ACTive状態、ABortonlY状態、またはCOMcalled状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態はABorteDになります。

TA_TIMEOUT: 1 <= num

検索サイトでトランザクションがタイムアウトになるまでの残り時間(単位は秒)。 この属性値はトランザクション状態(TA_STATE)がACTiveである場合にのみ返されます。

TA_GRPCOUNT: 1 <= num

検索サイトから返された情報により、トランザクション内の参加リソースとして識別されたグループの数。

TA_GRPINDEX: 1 <= num

このオブジェクトに対応する最初のグループに固有な属性値(TA_GRPNOおよびTA_GSTATE)の索引。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

参加しているグループのグループ番号。

TA_GSTATE:

GET: "{ACTive | ABorteD | ReaDOnly | REAdy | HCOmmit | HABort | DONe}"

GET操作は、指定グループに付属するT_TRANSACTIONオブジェクトのうち、選択したオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_GSTATEの意味を示します。これら以外の状態は返されません。同一のグローバル・トランザクションに付属する別個のオブジェクトは、トランザクション識別子は同じですが、個別のグループの状態は異なることがあります。一般的に、グループのサイトで示される状態が、トランザクションに参加しているグループの本当の状態です。例外は、コーディネータ・サイトがトランザクションを停止することを決定し、各参加リソース・グループの状態をABorteDに設定した場合です。この遷移はグループのサイトに伝播され、トランザクション内のグループの作業がロールバックされます。ただし、すぐには反映されないことがあります。

ACTive
トランザクションは、指定したグループ内でアクティブです。
ABorteD
トランザクションはロールバックされるものと識別され、指定されたグループのロールバックが開始されました。
ReaDOnly
このグループでは、2フェーズ・コミットの第1フェーズが正常に完了し、リソース・マネージャ上で読取り操作のみが実行されています。したがって、コミットの第2フェーズを実行する必要はありません。
REAdy
グループは2フェーズ・コミットの第1フェーズを正常に完了し、コミット可能な状態です。
HCOmmit
このグループはヒューリスティックにコミットされました。 これは、トランザクションの最終結果と一致する場合と一致しない場合があります。
HABort
このグループはヒューリスティックにロールバックされました。 これは、トランザクションの最終結果と一致する場合と一致しない場合があります。
DONe
このグループでは、2フェーズ・コミットの第2フェーズが完了しています。

SET: "{HCOmmit | HABort}"

SET操作は、選択したT_TRANSACTIONオブジェクト内で送信されたリクエストの最初のグループの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SETリクエストで設定されるTA_GSTATEの意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。状態遷移は、グループのサイトを表すオブジェクト(TA_LMID)内で実行される場合にのみ可能です。

HCOmmit
グループの作業を、指定したトランザクションの一部としてヒューリスティックにコミットします。 状態の変更は、TA_GSTATEREAdyかつTA_STATEREAdyで、指定したグループがコーディネータ・サイト上にない場合にのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はHCOmmitになります。
HABort
グループの作業を、指定したトランザクションの一部としてヒューリスティックにロールバックします。 状態の変更は、TA_GSTATEACTiveまたはREAdyで、かつTA_STATEREAdyであり、指定したグループがコーディネータ・サイト上にない場合にのみ可能です。 正常に終了すると、オブジェクトの状態はHABortになります。

制限

なし。

 


T_ULOGクラスの定義

概要

T_ULOGクラスは、アプリケーション内のuserlog()ファイルの実行時属性を表します。

属性表

表70 TM_MIB(5): T_ULOGクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
(2)
TA_PMID(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
(2)
TA_MMDDYY(k)
long
R--R--R--
mmddyy
現在の日付
TA_STATE
string
R--R--R--
GET: "ACT"
SET: N/A
該当なし
該当なし
TA_ULOGTIME(k)
long
R--R--R--
hhmmss
000000
TA_ENDTIME(k)
long
K--K--K--
hhmmss
235959
TA_ULOGLINE(k)
long
R--R--R--
1 <= num
1
TA_ULOGMSG(x)
string
R--R--R--
string[1..256]
該当なし
TA_TPTRANID(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_XID(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_THREADID
integer
r--r--r--
0 <= num
NA
TA_CONTEXTID(k)
long
r--r--r--
-2 <= num < 30,000
該当なし
TA_SEVERITY(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_ULOGCAT(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_ULOGMSGNUM(k)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_ULOGPROCNM(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(x) - 正規表現GETキー・フィールド

注1 T_ULOGクラスのすべての属性はローカル属性です。

注2 TA_LMIDは、システムがどのアプリケーション・ログ・ファイルにアクセスするかを決定する際に必要なフィールドです。返されたレコードを、指定したマシン上で動作するプロセスから生成されたレコードに限定するために使用するのではありません。ネットワーク接続されたファイル・システムを使用して複数のマシンがログ・ファイルを共有する場合、キー・フィールドとして特定の値を指定しても、複数のTA_LMID値が返されます。 同様の理由で、TA_PMIDはリクエストを特定のマシンに指定する際に考慮されるではなく、どのレコードを返すか決定するために使用されます。この条件下では、TA_PMIDを正規表現のキー・フィールドとして使用すると便利です。

属性のセマンティクス

TA_LMID: LMID

検索マシンの論理マシン識別子。

TA_PMID: string[1..30]

物理マシン識別子。

TA_MMDDYY: mmddyy

見つかった、またはアクセスしたユーザー・ログ・ファイルの日付。

TA_STATE:

GET: "{ACTive}"

GET操作は、選択したT_ULOGオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GETリクエストへの応答で返されるTA_STATEの意味を示します。

ACTive
返されたオブジェクトには、指定論理マシン上の既存のユーザー・ログ・ファイルが反映されています。

SET:

SET操作は、このクラスでは使用できません。

TA_ULOGTIME: hhmmss

このオブジェクトで表されるユーザー・ログ・メッセージの時刻。 この属性値は、時間を10,000倍した値に分を100倍した値を加算し、最後に秒を加算して計算されます。 キー・フィールドとして使用する場合、この属性はメッセージに対するアクセスの時間範囲の開始時間を表します。

TA_ENDTIME: hhmmss

このuserlogファイルへのアクセス時にGET操作で考慮する最新時刻。

TA_ULOGLINE: 1 <= num

ユーザー・ログ・ファイル内で返された、またはリクエストされたユーザー・ログ・メッセージの行番号。検索時にキー・フィールドとして使用した場合、この値はログ・ファイル内の開始行を示します。

TA_ULOGMSG: string[1..256]

ユーザー・ログ・ファイルに記録されているユーザー・ログ・メッセージのテキスト全体。

TA_TPTRANID: string[1..78]

tpsuspend()から返されたトランザクション識別子。 等号比較の場合を除き、ユーザーはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。 トランザクションに関連付けられていないメッセージでは、この属性値として長さが0の文字列が検索されます。

TA_XID: string[1..78]

tx_info()から返されたトランザクション識別子。 等号比較の場合を除き、ユーザーはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。 トランザクションに関連付けられていないメッセージでは、この属性値として長さが0の文字列が検索されます。

TA_PID: 1 <= num

ユーザー・ログ・メッセージを生成したクライアントまたはサーバーのプロセス識別子。

TA_THREADID: 0 <= num

このユーザー・ログ・メッセージを記述したスレッドの識別子。

TA_CONTEXTID: -2 <= num < 30,000

この特定のアプリケーション関連の識別子。

TA_SEVERITY: string[1..30]

メッセージの重要度レベルが指定されている場合は、その重要度レベル。

TA_ULOGCAT: string[1..30]

メッセージがメッセージ・カタログから生成された場合は、そのカタログの名前。

TA_ULOGMSGNUM: 1 <= num

メッセージがカタログから生成された場合は、そのカタログのメッセージ番号。

TA_ULOGPROCNM: string[1..30]

ユーザー・ログ・メッセージを生成したクライアントまたはサーバーのプロセス名。

制限

検索は、対応するT_MACHINEオブジェクトもACTiveである場合にのみ行われます。

このクラスの検索は、TA_LMIDを指定して指示する必要があります。 ワークステーション・クライアントが書き込んだログ・レコードの検索は、クライアントが使用したログ・ファイルが、当該アプリケーションのT_MACHINEクラスで定義されたマシンの1つで共有されている場合のみ利用可能です。 それ以外の場合、このクラスではログ・レコードを使用できません。

このクラスに対する検索が正常に完了しなかった場合は、常に値が1のTA_MOREが返されます。この値は、送信されたリクエストに関する情報が他にも存在することのみを示します。

 


TM_MIB(5)に関する追加情報

診断

TM_MIB(5)への接続時には、2つの一般的なタイプのエラーがユーザーに返される場合があります。1つは、管理リクエストに対するレスポンスを検索する3つのATMI関数(tpcall()tpgetrply()、およびtpdequeue())が返すエラーです。これらのエラーは、該当するリファレンス・ページの記述に従って解釈されます。

ただし、リクエストがその内容に対応できるシステム・サービスに正常にルーティングされても、システム・サービス側でそのリクエストを処理できないと判断されると、アプリケーション・レベルのサービス障害としてエラーが返されます。このような場合、tpcall()tpcall()は、tpgetrply()TPESVCFAILに設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示すTA_ERRORTA_STATUS、およびTA_BADFLDフィールドと一緒に、元のリクエストを含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5)サーバー経由でシステムに転送されたリクエストに対してサービス障害が発生すると、元のリクエストで識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます(TMQFORWARDに対して-dオプションが指定されたとみなされる)。

管理リクエストの処理中にサービス・エラーが発生すると、TA_STATUSというFML32フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERRORというFML32フィールドにはエラーの原因(下記参照)を示す値が設定されます。エラー・コードは、いずれもマイナースであることが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネントMIBに共通のその他のエラー戻りコードは、MIB(5)リファレンス・ページに指定されています。 これらのエラーは、ここに定義するTM_MIB(5)固有のエラー・コードと相互に排他関係にあることが保証されています。

以下の診断コードはTA_ERRORで戻されるもので、管理リクエストが正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナースでないことが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネントMIBに共通のその他の戻りコードは、MIB(5)リファレンス・ページに指定されています。 これらのコードは、ここに定義するTM_MIB(5)固有の戻りコードと相互に排他関係にあることが保証されています。

相互運用性

このリファレンス・ページで定義されているヘッダー・ファイルおよびフィールド表は、Oracle Tuxedoリリース6.1以降で利用できます。これらのヘッダーや表で定義するフィールドはリリースが変わっても変更されません。ただし、以前のリリースで定義されていない新しいフィールドが追加される場合があります。AdminAPIには、リクエストを作成するために必要なヘッダー・ファイルとフィールド表があれば、どのサイトからでもアクセスできます。

リリースが異なるサイト(共にOracle Tuxedoリリース6.1以降)を相互運用する場合、当該リリースのMIBリファレンス・ページに定義されるように、旧サイト上の情報はアクセスおよび更新可能で、以降のリリースで利用可能な情報のサブセットとなります。

移植性

Oracle TuxedoシステムのMIBを使用した管理作業をサポートするために必要な既存のFML32およびATMI関数、さらにこのリファレンス・ページに定義するヘッダー・ファイルとフィールド表は、すべてのサポート対象ネイティブ・プラットフォームとワークステーション・プラットフォームで使用可能です。

サンプル

このセクションでは、tpadmcall()tpcall()を使用して2つのノードを持つアプリケーションを構成、アクティブ化、問合せ、および非アクティブ化するためのコードを抜粋しています。ローカル環境に応じて値が変わる部分には変数名を使用します。たとえば、TUXCONFIGは2つの要素からなる文字ポインタの配列で、それぞれ要素によってマシン上のTUXCONFIGファイルのフルパス名を識別します。

フィールド表

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド表tpadmが必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm 
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダー・ファイル

次のヘッダー・ファイルがインクルードされます。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ライブラリ

${TUXDIR}/lib/libtmib.a, ${TUXDIR}/lib/libqm.a,
${TUXDIR}/lib/libtmib.so.<rel>, ${TUXDIR}/lib/libqm.so.<rel>,
${TUXDIR}/lib/libtmib.lib

buildclientを使用するときには、ライブラリを手動でリンクする必要があります。 この場合は、-L${TUXDIR}/lib -ltmib -lqmを指定する必要があります。

初期構成

以下のコードでは、FML32バッファを作成して設定しています。このFML32バッファは、処理のためにtpadmcall()に渡されます。この例ではさらに、tpadmcall()の戻りコードの解釈を示しています。ここで示すリクエストにより、アプリケーションの初期構成が作成されます。

 /* Allocate and initialize the buffer */ 
ibuf = (FBFR32 *)tpal loc("FML32", NULL, 4000);
obuf = (FBFR32 *)tpalloc("FML32", NULL, 4000);
/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
/* Set TM_MIB(5) attributes to be set in T_DOMAIN class object */
Fchg32(ibuf, TA_OPTIONS, 0, "LAN,MIGRATE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_IPCKEY, 0, (char *)&ipckey, 0);
Fchg32(ibuf, TA_MASTER, 0, "LMID1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_MODEL, 0, "MP", 0);
/* Set TM_MIB(5) attributes for TA_MASTER T_MACHINE class object */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_PMID, 0, pmid[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXCONFIG, 0, tuxconfig[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXDIR, 0, tuxdir[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_APPDIR, 0, appdir[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ENVFILE, 0, envfile[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ULOGPFX, 0, ulogpfx[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_BRIDGE, 0, "/dev/tcp", 0);
Fchg32(ibuf, TA_NADDR, 0, naddr[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_NLSADDR, 0, nlsaddr[0], 0);
/* Perform the action via tpadmcall() */
if (tpadmcall(ibuf, obuf, 0) 0) {
fprintf(stderr, "tpadmcall failed: %s\n", tpstrerror(tperrno));
/* Additional error case processing */
}

2つ目のマシンの追加

以下のコードでは、前のセクションで割り当てたバッファを再利用してリクエスト・バッファを作成しています。以下に示すリクエストにより、先に確立した構成に別のマシンが追加されます。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_MACHINE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
/* Set TM_MIB(5) attributes to be set in T_MACHINE class object */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_PMID, 0, pmid[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXCONFIG, 0, tuxconfig[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXDIR, 0, tuxdir[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_APPDIR, 0, appdir[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ENVFILE, 0, envfile[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ULOGPFX, 0, ulogpfx[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_BRIDGE, 0, "/dev/tcp", 0);
Fchg32(ibuf, TA_NADDR, 0, naddr[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_NLSADDR, 0, nlsaddr[1], 0);

tpadmcall(...) /* See earlier example for detailed error processing */

2つ目のマシンのバックアップ・マスターの作成

既存のバッファを再利用して、新たに構成した2つ目のマシンをこのアプリケーションのバックアップ・マスター・サイトとして識別します。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);

/* Set TM_MIB(5) T_DOMAIN attributes changing *
Fchg32(ibuf, TA_MASTER, 0, "LMID1,LMID2", 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

2つのサーバー・グループの追加

バッファを再利用して、構成済みのアプリケーションにサーバー・グループを1つずつ追加するリクエストを2つ作成します。2つ目のリクエストは、単に既存の入力バッファの必要なフィールドを変更するためのものです。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_GROUP", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* Set TM_MIB(5) attributes defining first group */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_GRPNO, 0, (char *)&grpno[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1,LMID2", 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

/* Set TM_MIB(5) attributes defining second group */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_GRPNO, 0, (char *)&grpno[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID2,LMID1", 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

グループごとにサーバーを1つずつ追加

割当て済みのバッファを再利用し、グループごとに1つのサーバーを構成済みのアプリケーションに追加します。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_SERVER", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* Set TM_MIB(5) attributes defining first server */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)&srvid[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_SERVERNAME, 0, "ECHO", 0)

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

/* Set TM_MIB(5) attributes defining second server */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)&srvid[1], 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

ルーティング基準の追加

ルーティング基準の定義を追加します。 ルーティング基準は、tpcall()インタフェースを使用して同様の操作を行うことで、動作中のアプリケーションに動的に追加することもできます。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_ROUTING", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* Set TM_MIB(5) attributes defining routing criteria */
Fchg32(ibuf, TA_ROUTINGNAME, 0, "ECHOROUTE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_BUFTYPE, 0, "FML", 0);
Fchg32(ibuf, TA_FIELD, 0, "LONG_DATA", 0);
Fchg32(ibuf, TA_RANGES, 0, "MIN-100:GRP1,100-MAX:GRP2", 26);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

サービス定義の追加

上記で定義したルーティング基準に、公開されたサービス名をマップするサービス・オブジェクトを定義します。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_SERVICE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* Set TM_MIB(5) attributes defining service entry */
Fchg32(ibuf, TA_SERVICENAME, 0, "ECHO", 0);
Fchg32(ibuf, TA_ROUTINGNAME, 0, "ECHOROUTE", 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

マスター・サイトの管理プロセスのアクティブ化

T_DOMAINクラス・オブジェクトの状態をACTIVEに設定して、マスター・サイトの管理プロセス(DBBL、BBL、BRIDGE)をアクティブにします。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "ACT", 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

アクティブなアプリケーション管理への切替え

これでアプリケーションがアクティブになりました。次は、アプリケーションに参加して、tpcall()インタフェースを使用してAdminAPIリクエストを作成します。

/* Now that the system is active, join it as the administrator */ tpinfo = (TPINIT *)tpalloc("TPINIT", NULL, TPINITNEED(0));
sprintf(tpinfo->usrname, "appadmin");
sprintf(tpinfo->cltname, "tpsysadm");
if (tpinit(tpinfo) < 0) {
fprintf(stderr, "tpinit() failed: %s\n", tpstrerror(tperrno));
/* Additional error case processing */
}

/* Reinitialize buffers as typed buffers */
Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
Finit32(obuf, Fsizeof32(obuf));

残りのアプリケーションのアクティブ化

アプリケーションの残り部分をアクティブにします。管理者ユーザーは、リクエストのTA_FLAGS属性にあるTMIB_NOTIFYフラグを設定して、各サーバーを起動しようとする直前または直後に非請求メッセージを送信するようリクエストします。この例では、tpcall()からのエラー戻りの処理を示しています。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_MACHINE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "RAC", 0);

/* Set TM_MIB(5) attributes identifying machine */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1", 0);

/* Invoke the /AdminAPI and interpret results */
if (tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)&obuf, &olen, 0) < 0) {
fprintf(stderr, "tpcall failed: %s\n", tpstrerror(tperrno));
if (tperrno == TPESVCFAIL) {
Fget32(obuf,TA_ERROR,0,(char *)&ta_error,NULL);
ta_status = Ffind32(obuf, TA_STATUS, 0, NULL);
fprintf(stderr, "Failure: %ld, %s\n",
ta_error, ta_status);

/* Additional error case processing */
}

サーバー・ステータスの問合せ

アクティブなサーバーのステータスに関する問合せを生成します。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_SERVER", 0);
flags = MIB_LOCAL;
Fchg32(ibuf, TA_FLAGS, 0, (char *)&flags, 0);

/* Set TM_MIB(5) attributes identifying machine */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)&srvid[0], 0);

tpcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

アプリケーションの非アクティブ化

各マシンの状態をINACTIVEに設定してアプリケーションを非アクティブ化します。この操作でもTMIB_NOTIFYフラグを使用できます。

/* Clear the request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* Shutdown Remote Machine First */
/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_MACHINE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "INA", 0);

tpcall(....); /* See earlier example for detailed error processing */

/* And now application servers on master machine *
flags = TMIB_APPONLY;
Fchg32(ibuf, TA_FLAGS, 0, (char *)&flags, 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1", 0);

tpcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

/* Terminate active application access */
tpterm();

/* Finally, shutdown the master admin processes */
Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "INA", 0);

tpadmcall(...); /* See earlier example for detailed error processing */

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h, ${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)「FML関数の紹介」、Fadd, Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)WS_MIB(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


TMFFNAME(5)

概要

FactoryFinderおよびサポートするNameManagerサービスを実行するサーバー

構文

TMFFNAME SRVGRP="identifier" SRVID="number"
[CLOPT="[-A] [servopts
options]
[-- [-F ] [-N | -N – M [-f
filename]]]"]

説明

TMFFNAMEはOracle Tuxedoが提供するサーバーで、FactoryFinderおよびサポートするNameManagerサービス(アプリケーションが提供する名前とオブジェクト参照とのマッピングを管理する)を実行します。

パラメータ

-A

サーバーに組み込まれているすべてのサービスを公開します。

-F

FactoryFinderサービス。

-N

スレーブNameManagerサービス。これがデフォルトです。

– M

マスターNameManagerサービス。

-f filename

FactoryFinderのインポート・ファイルおよびエクスポート・ファイルの場所。

FactoryFinderサービスはCORBAから派生したサービスです。このサービスは、アプリケーション固有の検索基準に対応するアプリケーション・ファクトリの検出機能をクライアント・アプリケーションに提供します。FactoryFinder APIの詳細は、 『Oracle Tuxedo CORBAプログラミング・リファレンス』 を参照してください。ファクトリの登録および登録解除については、『CORBAサーバー・アプリケーションの作成』 を参照してください。CLOPTでサービスが指定されていない場合、FactoryFinderサービスが「デフォルト」のサービスになります。

NameManagerは、アプリケーションが提供する名前とオブジェクト参照とのマッピングを管理するOracle Tuxedo固有のサービスです。 このサービスの用途の1つとして、アプリケーション・ファクトリ名とオブジェクト参照間の対応関係を示すリストを維持することが挙げられます。 NameManagerサービスは、-Mオプションを使用してマスター・ロールとして起動できます。 -Mオプションを指定しない場合、NameManagerはスレーブになります。 スレーブのNameManagerはマスターから更新データを取得します。 1つのアプリケーションでマスターとして指定できるNameManagerは1つだけです。

マスターNameManagerは、リモート・ドメインにあるファクトリ・オブジェクトをローカル・ドメインでアクセスできるように構成できます。 また、ローカル・ドメインにあるファクトリ・オブジェクトをリモート・ドメインからアクセスできるように構成することもできます。 これらの構成はいずれも、FactoryFinder Domains構成ファイル、factory_finder.iniで指定します。

factory_finder.iniファイルの場所は、マスターNameManagerの-fコマンドライン・オプションで指定します。-fオプションを指定してもfactory_finder.iniファイルが見つからない場合、マスターNameManagerの初期化が失敗します。-fオプションを指定しない場合、ローカル・アプリケーションからはローカルに登録されたファクトリ・オブジェクトにしかアクセスできず、リモート・ドメイン内のアプリケーションからはローカル・ファクトリ・オブジェクトにアクセスできません。

注意: 同じサービスを実行するTMFFNAMEプロセスを1つまたは複数起動できます。信頼性を高めるには、異なるマシンで少なくとも2つ以上のNameManagerサービスを構成する必要があります。

相互運用性

TMFFNAMEサーバーは、Oracle Tuxedo 4.0以降のソフトウェアで動作します。

注意:

アプリケーションのUBBCONFIG (TMFFNAME -N)で構成されているNameManagerサービスが2つに満たない場合、サーバーは起動中に終了し、ユーザー・ログにエラー・メッセージを書き込みます。

アプリケーションのUBBCONFIGファイルで構成されていないマスターNameManagerサービスがスレーブNameManagerサービスの開始時に実行されていると、サーバーは起動中に終了し、ユーザー・ログにエラー・メッセージを書き込みます。また、マスターがダウンしている場合は、マスターが再起動するまでファクトリを登録および登録解除できません。

TMSYSEVTサーバーがアプリケーションのUBBCONFIGファイルで構成されておらず、NameManagerサービスの開始時に実行されていない場合、サーバーは起動中に終了し、ユーザー・ログにエラー・メッセージを書き込みます。

NameManagerサービスがアプリケーションのUBBCONFIGファイルで構成されていない場合にFactoryFinderサービスが開始されると、サーバーは起動中に終了し、ユーザー・ログにエラー・メッセージを書き込みます。

MP構成を実行している場合、すべてのネーム・マネージャ(TMFFNAME -N)を起動してからスレーブ・イベント・サービス・サーバー(TMSYSEVT -S)を起動するように構成する必要があります。 マスターTMSYSEVTは、ネーム・マネージャの前に起動する必要があります。 スレーブTMSYSEVTがネーム・マネージャの前に起動した場合、スレーブ・ネーム・マネージャはマスター・ネーム・マネージャによって送信される更新イベントを受信できない場合があります。この場合、クライアントによってはファクトリ・ファインダを検索するときにNoFactory例外が発生したり、ファクトリ・ファインダが登録されていないファクトリ・オブジェクトを返したり(この結果、呼出し時にNO_IMPLEMENTなどの例外が発生する)、予期しないロード・バランシング処理が行われたりする可能性があります。

スレーブ・ネーム・マネージャを停止してから再起動し、ファクトリを登録(または登録解除)するカスタムCORBAサーバーを起動(または停止)する場合、最初にカスタム・サーバーを起動(または停止)するか、すべてのスレーブTMSYSEVTに対して設定されている最長ポーリング時間にわたって待機します。-pオプションを使用しない場合のデフォルト値は30秒です。

*SERVERS
TMSYSEVT SRVGRP=ADMIN1 SRVID=44 RESTART=Y
CLOPT="-A"

TMFFNAME SRVGRP=ADMIN1 SRVID=45 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -F"

TMFFNAME SRVGRP=ADMIN1 SRVID=46 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -N – M – f c:\appdir\import_factories.ini"
TMFFNAME SRVGRP=ADMIN2 SRVID=47 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -N"
TMFFNAME SRVGRP=ADMIN3 SRVID=48 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -F"
TMFFNAME SRVGRP=ADMIN4 SRVID=49 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -F"

関連項目

factory_finder.ini(5)TMSYSEVT(5)UBBCONFIG(5)userlog(3c)、『Oracle Tuxedo CORBAプログラミング・リファレンス』の「TPフレームワーク」

 


TMIFRSVR(5)

名前

インタフェース・リポジトリ・サーバー

概要

TMIFRSVR SRVGRP="identifier" SRVID="number" RESTART=Y GRACE=0 CLOPT="[servopts options] -- [-f repository_file_name]"

説明

TMIFRSVRサーバーは、インタフェース・リポジトリにアクセスするためにOracleが提供するサーバーです。APIは、CORBAで定義されるインタフェース・リポジトリAPIのサブセットです。インタフェース・リポジトリAPIについては、『Oracle Tuxedo CORBAプログラミング・リファレンス』を参照してください。

パラメータ

[-f repository_file_name]

インタフェース・リポジトリ・ファイルの名前。 このファイルは、あらかじめidl2irコマンドを使用して作成しておく必要があります。 このパラメータが指定されていない場合、マシン用のアプリケーション・ディレクトリ(APPDIR)に置かれたデフォルトのリポジトリ・ファイル名repository.ifrが使用されます。 リポジトリ・ファイルが読み取れない場合、サーバーは起動できません。

サンプル

*SERVERS

#このサーバーはデフォルトのリポジトリTMIFRSVRを使用する
SRVGRP="IFRGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0

#このサーバーはデフォルト以外のリポジトリTMIFRSVRを使用する
SRVGRP="IFRGRP" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-- -f /nfs/repository.ifr"

関連項目

ir2idl(1)UBBCONFIG(5)servopts(5)

 


「TMMETADATA(5)」

名前

TMMETADATA - Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリ・サーバー

概要

TMMETADATA SRVGRP="identifier" SRVID="number"

CLOPT="[-A] [servopts options] -- -f repository_file [-r] [-o filename]

説明

TMMETADATAは、Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリ情報を検索および更新するリクエストを処理するTuxedoシステム・サーバーです。

TMMETADATAが提供およびサポートするサービスは、.TMMETAREPOSの1つだけです。このサービスは、Tuxedo MIBで使用されるものとほぼ同じFML32入力および出力バッファを使用します。 TMMETADATA FML32バッファの形式については、MIB(5)を参照してください。

注意: メタデータ情報の検索と更新は.TMIBから独立したサービスを通して処理されます。メタデータ・リポジトリはTuxedo構成とは別個に格納されるので、BBLがメタデータ・リクエスト処理のオーバーヘッドを負担するのを避けることができます。

CLOPTオプションは、TMMETADATAの起動時に渡されるコマンド・リンク・オプションの文字列です。 TMMETADATAが認識する実行時パラメータは以下のとおりです。

-f

メタデータ・リポジトリ・ファイルの場所を指定するための必須オプションです。

-r

このオプションを指定した場合、TMMETADATAはメタデータ・リポジトリからの情報検索リクエストだけを許可し、メタデータ・リポジトリ更新リクエストを禁止します。TMMETADATAのデフォルト・パーミッション値は、read/writeです。

-o

サービス規約検索を行う場合に使用します。このオプションには、認識されたパターンを格納するテキスト・ファイルの名前を指定します。このオプションを設定すると、メタデータ・リポジトリではなくこのファイルにパターンが出力されます。"-r"を指定してTMMETDATAを読取り専用にしている場合、サービス規約検索を必須にするには"-o"を指定する必要があります。ファイル形式は、メタデータ・リポジトリの入力ファイルの仕様に準拠しています。
詳細は、『Oracle SALT管理ガイド』の「サービス規約検索の構成」を参照してください。

制限事項

TMMETADATAが提供するサービスは.TMMETAREPOSだけなので、特定のTuxedoドメインで動作する複数のTMMETADATAサーバーはすべて同じパーミッション・アクセスで構成されている必要があります。 つまり、すべて読取り専用か、またはすべて読み書き可能にする必要があります。

各TMMETADATAサーバーが同じメタデータ・リポジトリ・ファイル(またはその正確なコピー)にアクセスするように構成することで、リクエストに対して一貫した結果が戻されるようにする必要があります。したがって、複数のTMMETADATAサーバーからメタデータ・リポジトリに安定的にアクセスできるようにしておくことを強くお薦めします。

相互運用性

TMMETADATAは、Tuxedoリリース9.0以降で実行する必要があります。

Tuxedo Joltリポジトリ

-rオプションを使用してTuxedo Joltリポジトリ・ファイルに対して呼び出された場合、TMMETADATAはTuxedoメタデータ・リポジトリ・ファイルの場合と同じようにそのファイルのレコードを読み取って返すことができます。

-rオプションを使用せずにTuxedo Joltリポジトリ・ファイルに対して呼び出された場合、TMMETADATAはサーバーの初期化時に失敗します。

リスト6 単一TMMETADATAサーバー構成
*SERVERS
       TMMETADATA SRVGRP=ADMIN1 SRVID=137 RESTART=Y MAXGEN=5
              GRACE=3600 CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/METAREPOS"
リスト7 複数TMMETADATAサーバー構成
*SERVERS
TMMETADATA SVRGRP=ADMIN1 SVRID=101 RESTART=N
CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/metarepos1 -r"
TMMETADATA SVRGRP=ADMIN1 SVRID=102 RESTART=Y MAXGEN=5
GRACE=3600 CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/metarepos1 -r"
TMMETADATA SVRGRP=ADMIN1 SVRID=103 RESTART=Y MAXGEN=5
GRACE=3600 CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/metarepos1 -r"

関連項目

tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)MIB(5)

『Oracle SALT管理ガイド』の
「サービス規約検索の構成」

 


TMQFORWARD(5)

名前

TMQFORWARD - メッセージ転送サーバー

概要

TMQFORWARD SRVGRP="identifier" SRVID="number" REPLYQ=N CLOPT=" 
[-A] [servopts options] -- -q queuename[,queuename...]
[-t trantime ] [-i idletime] [-b timeout] [-e] [-d] [-n] [-f delay] "

説明

メッセージ転送サーバーはOracle Tuxedoシステムが提供するサーバーで、tpenqueue()で格納されたメッセージを後処理のために転送します。 アプリケーション管理者は、SERVERSセクションでこのサーバーをアプリケーション・サーバーとして指定することにより、アプリケーション・サーバーのメッセージ処理を自動化できます。

位置指定、サーバー・グループ、サーバー識別子、その他の汎用サーバー関連パラメータは、サーバー用に定義されている構成ファイル機構を使用して、このサーバーに関連付けられます。 次に、カスタマイズに使用できる追加コマンドライン・オプションのリストを示します。

-q queuename[,queuename...]

このサーバーのメッセージの転送先である1つまたは複数のキュー/サービスの名前を指定する場合に使用します。 キューおよびサービスの名前は、127文字以内の文字列です。 このオプションは必須です。

-t trantime

キューからメッセージを取り出し、そのメッセージをアプリケーション・サーバーに転送するトランザクションについて、tpbegin()で使用されるトランザクション・タイムアウト値を指定する場合に使用します。 指定されない場合、デフォルト値は60秒です。

-i idletime

サーバーが読み取るキューを排出した後に、サーバーがアイドル状態になる時間を指定する場合に使用します。 負の値は、ミリ秒単位の時間を表します。 たとえば、-i -10の場合、アイドル時間は10ミリ秒となります。
値が0の場合、サーバーがキューを連続して読み取ることを示しますが、これを指定した場合は、キューのメッセージが連続していないと効率が低下する可能性があります。 指定されない場合、デフォルト値は30秒です。

-b timeout

転送されたサービスを完了するための非トランザクション・ブロック待ち時間を制限するために使用します(単位は秒)。 -bオプションは、-fオプションと同時に使用できます。

-e

キュー上にメッセージがない状況でサーバーを終了させる場合に使用します。 このオプションをキューに関連付けられたしきい値コマンドと組み合せて使用することにより、キューに登録されたメッセージの変化に応じてTMQFORWARDサーバーを開始および停止できます。

-d

トランザクションのロールバック後に、サービスを失敗させ、応答メッセージ(長さがゼロ以外)を持つメッセージをキューから削除する場合に使用します。つまり、サービスが失敗し、かつ長さがゼロ以外の応答メッセージがサーバーから受信された場合、元のリクエスト・メッセージはキューに戻されるのではなく削除されます。
応答メッセージは、異常終了キューがメッセージに関連付けられていて、かつ存在していれば、そのキューに登録されます。キューに設定されている再試行回数の上限に達すると同時にメッセージが削除されるようになっている場合、元のリクエスト・メッセージはエラー・キューに移されます。

-n

TPNOTRANフラグを使ってメッセージを送信する場合に使用します。 このフラグを指定すると、リソース・マネージャに関連付けられていないサーバー・グループに転送できるようになります。

-f delay

サーバーがtpcallを使うかわりにサービスにメッセージを転送するよう指定する場合に使用します。メッセージが送信され、サービスからの応答は期待されません。TMQFORWARDサーバーは、サービスからの応答を待つときにブロックすることなく、キューの次のメッセージを続けて処理できます。TMQFORWARDがシステムをリクエストでいっぱいにしないようにするには、delay値に、処理するリクエスト間の遅延を秒単位で指定します。ゼロを指定すると、遅延は設定されません。

メッセージは、それが読み取られるキューと同じ名前のサービスを提供するサーバーに送信されます。 キューへのメッセージ登録時に優先順位を指定した場合は、その優先順位がメッセージの優先順位になります。 指定していない場合、優先順位は構成ファイルで定義されているサービスの優先順位か、またはデフォルト(50)になります。

メッセージは、1つのトランザクションの中でキューから取り出され、サーバーに送信されます。 サービスが正常に終了すると、トランザクションはコミットされ、メッセージはキューから削除されます。 メッセージが応答キューに関連付けられている場合は、サービスからの応答はいずれも、返されたtpurcodeと共に応答キューに登録されます。 応答キューが存在しない場合、応答はドロップされます。

元のメッセージをキューに登録する場合、アプリケーションではメッセージに対する応答のサービス品質を指定できます。応答のサービス品質が指定されていない場合、応答キューに指定されているデフォルトの配信ポリシーが使用されます。デフォルトの配信ポリシーは、メッセージに対する応答がキューに登録されるときに決定される点に注意してください。つまり、元のメッセージがキューに登録されてからメッセージに対する応答が登録されるまでの間に、応答キューのデフォルトの配信ポリシーが変更された場合、応答が最後に登録される時点で有効なポリシーが使用されます。

サービスが異常終了した場合、そのキューに対する再試行制限によって指定されている回数の範囲内でトランザクションがロールバックされ、メッセージがキューに戻されます。 メッセージがキューに戻される際、そのメッセージが最初にキューに登録されたときに適用された順位付けルールおよびキューからの取出しルールは、delay秒の間、一時的に効力を失います。これにより、たとえば、順位付けの低いメッセージが、キューに戻されたメッセージより先に取り出される可能性が出てきます。

-dオプションを指定した場合、サービスが異常終了し、かつサーバーから応答メッセージが受信されるとメッセージはキューから削除されます。また、応答メッセージ(および関連するtpurcode)は、異常終了キューがそのメッセージに関連付けられており、かつ存在していればそのキューに登録されます。キューに設定されている再試行の制限に達すると同時にメッセージが削除されるようになっている場合、元のリクエスト・メッセージはエラー・キューに移されます。

構成の条件によっては、TMQFORWARDがキューからメッセージを取り出せないか、メッセージを転送できないことがあり、その場合はサーバーを起動できなくなります。 こうした条件では、次のことが必要です。

アプリケーション・バッファ・タイプの処理

TMQFORWARDは、Oracle Tuxedoに用意されている標準バッファ・タイプを処理します。これ以外のアプリケーション・バッファ・タイプが必要な場合は、buildserver(1)をカスタマイズ・タイプ・スイッチと共に使用して、TMQFORWARDのカスタマイズ・バージョンを構築する必要があります。詳細は、『ATMI /Qコンポーネントの使用』を参照してください。

呼出し側によって組み込まれるファイルには、アプリケーション・バッファ・タイプ・スイッチおよびサポートされる必須のルーチンのみを入れてください。buildserverは、サーバー・オブジェクト・ファイル$TUXDIR/lib/TMQFORWARD.oとアプリケーション・タイプ・スイッチのファイル(複数可)を結合し、これに必要なOracle Tuxedoシステム・ライブラリをリンクするために使用されます。 次の例を使用して、詳細を説明します。

buildserver -v -o TMQFORWARD -r TUXEDO/QM -f ${TUXDIR}/lib/TMQFORWARD.o -f apptypsw.o

buildserverオプションは次のとおりです。

-v

buildserverを冗長モードで動作させます。 ccコマンドの実行結果が、標準出力へ書き込まれます。

-o name

出力ロード・モジュールのファイル名を指定します。このオプションで指定された名前は、構成ファイルのSERVERSセクション中にも指定しなければなりません。一貫性を保つために、この名前としてTMQFORWARDを使用することをお薦めします。このコマンドのアプリケーション固有バージョンは$APPDIRにインストールでき、$TUXDIR/binにあるバージョンのかわりに起動されます。

-r TUXEDO/QM

このサーバーのリソース・マネージャを指定します。値TUXEDO/QMは、$TUXDIR/udataobj/RMに配置されているリソース・マネージャ表にあり、Oracle Tuxedoシステムのキュー・マネージャ用のライブラリを含んでいます。

-f $TUXDIR/lib/TMQFORWARD.o

TMQFORWARDサービスが入っているオブジェクト・ファイルを指定します。このファイルは、-fオプションの最初の引数として指定してください。

-f firstfiles

buildserverのコンパイル段階やリンク段階で組み込まれる1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。 ソース・ファイルは、ccコマンド、またはCC環境変数を通して指定されるコンパイル・コマンドのいずれかを使用してコンパイルされます。 これらのファイルは、TMQFORWARD.oオブジェクト・ファイルを組み込んだ後に指定しなければなりません。 複数のファイルを指定する場合には、ファイル名を空白類(スペースまたはタブ)で区切り、全体を引用符で囲みます。 このオプションは、何回も指定することができます。

サービスを公開するための-sオプションを指定してはなりません。

移植性

TMQFORWARDは、サポートされているすべてのサーバー・プラットフォームでOracle Tuxedoシステム提供のサーバーとしてサポートされます。

相互運用性

TMQFORWARDは相互運用するアプリケーションで実行できますが、Oracle Tuxedoリリース4.2以降のノードで実行する必要があります。

サンプル

*GROUPS # For Windows, :myqueue becomes ;myqueue 
TMQUEUEGRP LMID=lmid GRPNO=1 TMSNAME=TMS_QM
OPENINFO="TUXEDO/QM:/dev/device:myqueue"
# no CLOSEINFO is required

*SERVERS # recommended values RESTART=Y GRACE=0
TMQFORWARD SRVGRP="TMQUEUEGRP" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT=" -- -qservice1,service2" REPLYQ=N
TMQUEUE SRVGRP="TMQUEUEGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-s ACCOUNTING:TMQUEUE"

関連項目

buildserver(1)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)servopts(5)TMQUEUE(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

 


TMQUEUE(5)

名前

TMQUEUE - メッセージ・キュー・マネージャ

概要

TMQUEUE 
SRVGRP="
identifier"
SRVID="
number" CLOPT=" [-A][servopts options] -- [-t timeout]"

説明

メッセージ・キュー・マネージャは、tpenqueue()およびtpdequeue()を呼び出してプログラムのかわりにキューのメッセージの登録と取出しを行うOracle Tuxedoシステム付属のサーバーです。アプリケーション管理者は、SERVERSセクションでこのサーバーをアプリケーション・サーバーとして指定することにより、アプリケーションでキューに対するメッセージの登録および取出しを行うことができます。

位置指定、サーバー・グループ、サーバー識別子、その他の汎用サーバー関連パラメータは、サーバー用に定義されている構成ファイル機構を使用して、このサーバーに関連付けられます。 次に、カスタマイズに使用できる追加コマンドライン・オプションを示します。

-t timeout

トランザクション・モード以外でのキュー操作で使用するタイムアウトを指定するために使用します。たとえば、tpenqueue()またはtpdequeue()がトランザクション・モード以外の呼出し側から呼び出されたり、TPNOTRANフラグを指定して呼び出されたりする場合です。この値は、TPQWAITオプションが指定された、キューからの取出しリクエストにも影響します。この値に基づいて操作がタイムアウトし、エラーがリクエスタに返されるからです。指定されない場合、デフォルト値は30秒です。

TMQUEUEサーバーはアプリケーションの一部として起動され、アプリケーションから関連するキュー・スペースへのアクセスを容易にします。キュー・スペースはキューの集まりです。

構成の条件によっては、TMQUEUEがキューにメッセージを登録できないか、キューからメッセージを取り出せないことがあり、その場合TMQUEUEサーバーは起動時に異常終了します。 SRVGRPでは、TMSNAMETMS_QMに設定されている必要があり、OPENINFOには関連するデバイスおよびキュー・スペースの名前が設定されている必要があります。

メッセージ要求時のキューの名前

tpenqueue()およびtpdequeue()関数は、第1引数としてキュー・スペースの名前を取ります。この名前は、TMQUEUEによって公開されたサービスの名前でなければなりません。デフォルトでは、TMQUEUEはサービス"TMQUEUE"だけを提供します。キュー・スペースを1つだけ使用するアプリケーションの場合はこれで十分ですが、複数のキュー・スペースを持つアプリケーションでは、異なるキュー・スペース名を必要とすることがあります。また、アプリケーションによっては、キュー・スペースと同じ名前のより説明的なサービス名の指定が必要になる場合もあります。追加サービス名の公開は、使用例にもあるように、標準のサーバー・コマンドライン・オプション-sを使用して行うことができます。また、この後の項で説明するように、カスタムTMQUEUEプログラムを生成するときにサービスをハードコード化してこれを行うこともできます。

これらの方法(サーバー・コマンドライン・オプション、またはカスタマイズされたサーバー)は、キュー・スペースにメッセージの静的ルーティングを行う場合に使用できますが、データ依存型ルーティングを使用して動的なルーティングを行うこともできます。この場合、各TMQUEUEサーバーは同じサービス名を公開しますが、構成ファイルのROUTINGフィールドが使用されて、待機メッセージ内のアプリケーション・データに基づくルーティング基準が指定されます。ルーティング関数は、サービス名とアプリケーションの型付きバッファ・データに基づいて、GROUPを返します。このGROUPを使用して、指定のグループにあるサービスにメッセージが転送されます(なお、キュー・スペースは、OPENINFO文字列に基づいてGROUPにつき1つしか存在できません)。

アプリケーション・バッファ・タイプの処理

TMQUEUEは、Oracle Tuxedoに用意されている標準バッファ・タイプを処理します。これ以外のアプリケーション・バッファ・タイプが必要な場合は、buildserver(1)を使用して、TMQUEUEのカスタマイズ・バージョンを構築する必要があります。詳細は、『ATMI /Qコンポーネントの使用』を参照してください。

buildserverで記述されるカスタマイズは、サーバー用にサービス名をハードコード化する場合にも使用できます。

呼出し側によって組み込まれるファイルには、アプリケーション・バッファ・タイプ・スイッチおよびサポートされる必須のルーチンのみを入れてください。buildserverは、サーバー・オブジェクト・ファイル$TUXDIR/lib/TMQUEUE.oとアプリケーション・タイプ・スイッチのファイル(複数可)を結合し、これに必要なOracle Tuxedoシステム・ライブラリをリンクするために使用されます。次の例を使用して、詳細を説明します。

buildserver -v -o TMQUEUE -s qspacename:TMQUEUE -r TUXEDO/QM \
-f ${TUXDIR}/lib/TMQUEUE.o -f apptypsw.o

buildserverオプションは次のとおりです。

-v

buildserverを冗長モードで動作させます。 ccコマンドの実行結果が、標準出力へ書き込まれます。

-o name

出力ロード・モジュールのファイル名を指定します。このオプションで指定された名前は、構成ファイルのSERVERSセクション中にも指定しなければなりません。一貫性を保つために、この名前としてTMQUEUEを使用することをお薦めします。

-s qspacename,qspacename :TMQUEUE

サーバーの起動時に公開できるサービスの名前を指定します(servopts(5)を参照)。このサーバーでは、サービス名はリクエストの送信先となるキュー・スペースの名前の別名として使用されます。カンマとカンマの間に空白を入れてはいけません。関数名TMQUEUEの前にはコロンを付けます。-sオプションは何回使用してもかまいません。

-r TUXEDO/QM

このサーバーのリソース・マネージャを指定します。値TUXEDO/QMは、$TUXDIR/udataobj/RMに配置されているリソース・マネージャ表にあり、Oracle Tuxedoシステムのキュー・マネージャ用のライブラリを含んでいます。

-f $TUXDIR/lib/TMQUEUE.o

TMQUEUEサービスが入っているオブジェクト・ファイルを指定します。このファイルは、-fオプションの最初の引数として指定してください。

-f firstfiles

buildserverのコンパイル段階やリンク段階で組み込まれる1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。 ソース・ファイルは、ccコマンド、またはCC環境変数を通して指定されるコンパイル・コマンドのいずれかを使用してコンパイルされます。 これらのファイルは、TMQUEUE.oオブジェクト・ファイルを組み込んだ後に指定しなければなりません。 複数のファイルを指定する場合には、ファイル名を空白類(スペースまたはタブ)で区切り、全体を引用符で囲みます。 このオプションは、何回も指定することができます。

移植性

TMQUEUEは、サポートされているすべてのサーバー・プラットフォームでOracle Tuxedoシステム提供のサーバーとしてサポートされます。

相互運用性

TMQUEUEは相互運用するアプリケーションで実行できますが、Oracle Tuxedoリリース4.2以降のノードで実行する必要があります。

サンプル

*GROUPS 
# For Windows, :myqueue becomes ;myqueue
TMQUEUEGRP1 GRPNO=1 TMSNAME=TMS_QM
OPENINFO="TUXEDO/QM:/dev/device1:myqueue"
# For Windows, :myqueue becomes ;myqueue
TMQUEUEGRP2 GRPNO=2 TMSNAME=TMS_QM
OPENINFO="TUXEDO/QM:/dev/device2:myqueue"

*SERVERS
# The queue space name, myqueue, is aliased as ACCOUNTING in this example
TMQUEUE SRVGRP="TMQUEUEGRP1" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-s ACCOUNTING:TMQUEUE"
TMQUEUE SRVGRP="TMQUEUEGRP2" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-s ACCOUNTING:TMQUEUE"
TMQFORWARD SRVGRP="TMQUEUEGRP1" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0 REPLYQ=N
CLOPT=" -- -qservice1"
TMQFORWARD SRVGRP="TMQUEUEGRP2" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0 REPLYQ=N
CLOPT=" -- -qservice1"
*SERVICES
ACCOUNTING ROUTING="MYROUTING"
*ROUTING
MYROUTING FIELD=ACCOUNT BUFTYPE="FML"
RANGES="MIN - 60000:TMQUEUEGRP1,60001-MAX:TMQUEUEGRP2"

この例では、2つのキュー・スペースを使用できます。 どちらのTMQUEUEサーバーも同じサービスを提供し、ルーティングはアプリケーションの型付きバッファのACCOUNTフィールドを介して行われます。

関連項目

buildserver(1)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)servopts(5)TMQFORWARD(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

 


TMSYSEVT(5)

名前

TMSYSEVT - システム・イベント通知プロセス

概要

TMSYSEVT SRVGRP="identifier" SRVID="number" 
[CLOPT="[-A] [servopts
options]
[-- [-S] [-p
poll-seconds] [-f control-file]]"]

説明

TMSYSEVTはOracle Tuxedoシステムが提供するサーバーで、システム・エラーや潜在的なエラー状態に関するイベント通知を処理します。 イベント・レポートはフィルタを通され、1つまたは複数の通知アクションを開始できます。

フィルタや通知に関するルールは、制御ファイルcontrol-fileに格納されます。デフォルトの名前は${APPDIR}/tmsysevt.datです。control-fileの構文はEVENT_MIB(5)で定義します。特に、EVENT_MIBのクラス属性を設定することで、通知ルールの範囲内でサブスクリプションをアクティブ化できます。

1つまたは複数の二次的なTMSYSEVTプロセスを起動して、可用性を高めることができます。追加サーバーは、「セカンダリ・サーバー」であることを示すコマンドライン・オプション-Sを指定して起動する必要があります。

EVENT_MIB(5)の構成が更新されるときには、プライマリTMSYSEVTサーバーがその制御ファイルに書込みを行います。 セカンダリ・サーバーは、プライマリ・サーバーの制御ファイルが更新されているかどうかをポーリングを通じてチェックし、必要であれば各自の(ローカルの)制御ファイルを更新します。 ポーリングの間隔は-pオプションで指定できます。デフォルト値は30秒です。

注意: 複数のリリースのOracle Tuxedoシステムで構成されたMP構成を設定し、TMUSREVTおよびTMSYSEVTサーバーを実行する場合は、これらのサーバーを最新のリリースのノードで実行する必要があります。

相互運用性

TMSYSEVTは、Oracle Tuxedoリリース6.0以降のマシンで実行する必要があります。

注意事項

プライマリTMSYSEVTサーバーを別のマシンに移行するには、システム管理者は現在の制御ファイルのコピーを提供する必要があります。 セカンダリTMSYSEVTサーバーは、最新のコピーを自動的に維持します。

TMSYSEVTは、システム・イベントを定義したFML32フィールド表へのアクセス手段が必要になります。FLDTBLDIR32には$TUXDIR/udataobjが、FIELDTBLS32にはevt_mibがそれぞれ含まれている必要があります。これらの環境変数は、マシンまたはサーバーの環境設定ファイルで設定できます。

*SERVERS 
TMSYSEVT SRVGRP=ADMIN1 SRVID=100 RESTART=Y GRACE=900 MAXGEN=5
CLOPT="-A --"
TMSYSEVT SRVGRP=ADMIN2 SRVID=100 RESTART=Y GRACE=900 MAXGEN=5
CLOPT="-A -- -S -p 90"

関連項目

tpsubscribe(3c)EVENTS(5)EVENT_MIB(5)TMUSREVT(5)

 


tmtrace(5)

名前

tmtrace - 実行時のトレース機能

説明

実行時トレース機能を使用すると、アプリケーション管理者および開発者は、Oracle Tuxedoアプリケーションの実行をトレースできます。

実行時トレースは、アプリケーション実行時の注意すべき条件または遷移をマークする、trace pointの概念に基づいています。 トレース・ポイントの例としては、tpcallなどのATMI関数へのエントリ、Oracle Tuxedoメッセージの到着、トランザクションの開始などがあります。

トレース・ポイントに到達すると、次のことが発生します。 まず、フィルタfilterが適用され、トレース・ポイントを処理すべきかどうかを決定します。 トレース・ポイントを処理すべき場合、trace recordreceiverに発行されます。receiverはファイルか(将来は)バッファです。 最後に、プロセスの中止などのactionが起動されます。 レシーバへの発行およびトリガーはどちらも省略可能であり、トレース・ポイントがフィルタを通らない場合には発生しません。

フィルタ、レシーバ、およびトリガーは、trace specificationで指定します。構文について以下に記述します。 トレース指定は、TMTRACE環境変数から初期化されます。 実行中のプロセスのトレース指定は、トリガー・アクションによってか、tmadmin(1)changetraceコマンドを使用することで変更できます。

トレース・ポイントは、以下に列挙するようなtrace categoriesに分類されます。各トレース・ポイントは1つのカテゴリに属します。フィルタは、処理するトレース・カテゴリを記述し、フィルタを通らないトレース・ポイントには最小限の処理が行われます。

また、実行時トレーシングは、クライアントがサーバーに送信したメッセージ(またはそのサーバーから他のサーバーへ)をdye設定する機能を提供します。 プロセスがメッセージをダイ設定するように選択した場合、発信元プロセスによってダイ設定が自動的に、発信元プロセスから直接または間接的にメッセージを受信するすべてのプロセスに渡されます。 プロセスがダイ設定されたメッセージを受け取ると、atmiトレース・カテゴリが自動的にオンになり、ユーザー・ログへのトレース・レコードの発行が開始されます(発行が行われていなかった場合)。

ダイ設定は、トレース指定のdyeトリガとundyeトリガによって明示的にオンまたはオフにできます。また、ダイ設定は、ダイ設定されたメッセージが受信されたときに暗黙的にオンになり、tpreturn()およびtpforward()によって暗黙的にオフにできます。ダイ設定が暗黙的にオフされた場合、ダイ設定がオンであったときに有効であったトレース指定がリストアされます。

トレース・カテゴリ

トレース・カテゴリは以下のとおりです。

atmi

ATMIインタフェースおよびTXインタフェースへの明示的なアプリケーション呼出し(つまりtp関数やtx_関数に対する呼出し)およびアプリケーション・サービス起動のためのトレース・ポイント。いくつか例外があります。 最初の呼出しtpinit()でATMI呼出しが処理される際のtpinitに対する暗黙的な呼び出し、およびエラーが発生してtpreturnが呼び出される場合には、暗黙的な呼出しはTXインタフェースがATMIインタフェースを直接呼び出すこのカテゴリに出力されます。

iatmi

ATMIおよびTXインタフェースの暗黙的な呼出しのトレース・ポイント。これらのトレース・ポイントは、アプリケーションのリクエストの処理中に呼び出される内部呼出し、および管理を目的として呼び出される内部呼出しのすべてを示します。この値を設定することは、atmiレベル、つまりATMIまたはTXインタフェースのすべての呼出し (明示的な呼出しと暗黙的な呼出しの両方)がトレースされることを意味します。

xa

XAインタフェース(トランザクション・マネージャとリソース・マネージャ間のインタフェース)のすべての呼出しのトレース・ポイント。

trace

メッセージのダイ設定を含む、トレース機能自体に関連するトレース・ポイント。

トレース指定

トレース指定は、filter-spec: receiver-spec [ : trigger-spec]という構文で指定する文字列です。filter-specは、検査または無視するトレース・カテゴリを記述します。receiver-specは、トレース・レコードのレシーバです。省略可能なtrigger-specは、実行するアクションを記述します。

NULL文字列も有効なトレース指定です。 NULL文字は、他の指定がない場合のすべてのOracle Tuxedoプロセスのデフォルトです。

文字列onoffも指定できます。onatmi:ulog:dyeの別名で、off: :undyeと等価です。

フィルタ指定

トレース指定の最初の要素であるフィルタ指定の構文は次のとおりです。

[ { + | - } ] [ category ] ...

ここでcategoryは、上記に示したカテゴリの1つです。 categoryの位置に記号*を使用すると、すべてのカテゴリを表すことができます。 接頭辞+または-は、後続のカテゴリを現在有効なカテゴリのセットに追加またはそのセットから削除することを示します。 +または-の次にカテゴリがない場合、現在有効なカテゴリは変更されません。

フィルタが空の場合、カテゴリが1つも選択されず、トレースが使用不可になります。

トレース・ポイントが発生すると、そのカテゴリがフィルタ指定と比較されます。カテゴリがフィルタ指定に含まれている場合、トレース・ポイントは、レシーバおよびトリガー指定に従ってさらに処理されます。カテゴリが含まれていない場合、トレース・ポイントの処理はこれ以上発生しません。

レシーバ指定

レシーバは、トレース・レコードの送信先となるエンティティです。 各トレース・レコードには、最大1つのレシーバがあります。

トレース指定の2番目の要素であるレシーバ指定の構文は次のとおりです。

[/ regular-expression /] receiver

ここでは、省略可能な正規表現を使用して、フィルタを通過するトレース・ポイントの一部を選択できます。 正規表現は、トレース・レコードと比較されます。 空のレシーバ指定も有効であり、この場合、トレース・レコードは発行されません。

有効なreceiver値は以下のとおりです。

ulog

トレース・レコード情報をユーザー・ログへ出力します。

utrace

ユーザーの定義に従ってトレース・レコード情報を出力します。 utraceの受信側を指定すると、atmiトレース・カテゴリ・レコードに対してのみユーザー定義のtputrace(3c)が自動的に呼び出されます。 トレース・レコード情報と出力の場所をカスタマイズできます。

トリガー指定

トリガーは、トレース・レコードの発行後に実行される、省略可能なアクションです。 フィルタを通過した各トレース・レコードに対して、最大1つのアクションが実行されます。

トレース指定の、省略可能な3番目の要素であるトリガー指定の構文は、次のとおりです。

[/ regular-expression /] action

ここでは、省略可能な正規表現を使用して、フィルタを通過するトレース・ポイントの一部に対してだけトリガーが実行されるよう設定できます。 正規表現は、トレース・レコードと比較されます。

有効なアクションは次のとおりです。

abort

abort()を呼び出してプロセスを終了します。

ulog(message)

ユーザー・ログにmessageを書き込みます。

system(command)

system(3)を使用してcommandを実行します(これはWindowsクライアントではサポートされません)。%Aは、トレース・レコードの値に展開されます。

trace(trace-spec)

トレース指定を指定されているtrace-specにリセットします。

dye

メッセージのダイ設定をオンにします。

undye

メッセージのダイ設定をオフにします。

sleep(seconds)

指定の秒数だけスリープ状態にします(これはWindowsクライアントではサポートされません)。

トレース・レコード

トレース・レコードは、次の形式の文字列です。

cc:data

ここでccはトレース・カテゴリの最初の2文字で、dataはトレース・ポイントに関する追加情報です。

トレース・レコードがユーザー・ログに表示されるとき、その行は次のようになります。

hhmmss.system-name!process-name.pid: TRACE:cc:data

注意事項

MACプラットフォームで動作するワークステーション・クライアントのレシーバやトリガーに対しては、マッチ・パターンを指定することはできません。

tmadmin changetraceコマンドは、/WSクライアントに対するトレース・レベルを変更するために使用できません。

サンプル

クライアントをトレースし、アプリケーション・サーバーがそのクライアントのかわりに行ったすべてのATMI呼出しをトレースするには、クライアントの環境にTMTRACE=onを設定してエクスポートします。この指定により、クライアント内のすべての明示的なATMIトレース・ポイントがログに記録され、メッセージのダイ設定がオンになります。このクライアントのかわりにサービスを実行するアプリケーション・サーバー・プロセスは、すべての明示的なATMIトレース・ポイントを自動的にログに記録します。

すべての(明示的および暗黙的な)クライアント・トレース・ポイントを確認するには、次のように設定してエクスポートします。

TMTRACE="*:ulog:dye:" 

前述の例で、クライアントからのサービス・リクエストはトレースし、クライアントからの出力のトレースをtpcallリクエストについての最低限の情報に制限するには、次のように設定しエクスポートします。

TMTRACE=atmi:/tpacall/ulog:dye 

この指定により、クライアントで行われるすべてのtpacall呼出しがログに記録され、メッセージのダイ設定がオンになります。クライアントのかわりにサービスを実行するアプリケーション・サーバー・プロセスは、すべてのATMIトレース・ポイントを自動的にログに記録します。tpacall()トレース・レコードに含まれるクライアントの識別子は、クライアントのかわりに呼び出されたサービス・ルーチンに渡されるTPSVCINFOパラメータの値と相互に関連させることができます。

アプリケーション・サーバーによって実行されたすべてのサービス・リクエストの呼出しをトレースするには、次のように設定します。

TMTRACE=atmi:/tpservice/ulog 

これは、参加しているすべてのマシン上のサーバーENVFILEに設定します。

メッセージのダイ設定をオンにして、アプリケーションを通してすべてのトレース・カテゴリの実行時トレースを有効にするには、次のように設定してエクスポートします。

TMTRACE=*:ulog:dye 

これは、すべてのクライアント環境および参加しているすべてのマシン上のサーバーENVFILEに設定します。 この設定では、BBLDBBLを含むすべてのプロセスがトレース・レコードを発行するので、管理できない量の出力が生成される可能性があります。

グループGROUP1内の実行中のすべてのサーバーで、起動後にATMIのトレースをオンにするには、次のようにtmadminchangetraceコマンドを呼び出します。

changetrace -g GROUP1 on 

changetraceは現在存在しているプロセスに対してのみ影響します。つまり、グループGROUP1内で起動していないサーバーのトレース構成は変更されません(サーバーのデフォルトのトレース構成を設定するには、サーバーのENVFILETMTRACEを設定します)。

現在実行中のすべてのアプリケーション・プロセスでトレーシングをオフにするには、次のようにchangetraceを使用します。

changetrace -m all off 

グループGROUP1内で識別子が1の実行中のサーバー・プロセスをtpreturnの実行時に中止するには、tmadminに対して次のように指定します。

changetrace -i 1 -g GROUP1 "atmi::/tpreturn/abort" 

関連項目

tmadmin(1)userlog(3c)tputrace(3c)

 


TMUSREVT(5)

名前

TMUSREVT - ユーザー・イベント通知プロセス

概要

TMUSREVT SRVGRP="identifier" SRVID="number" 
[CLOPT="[-A] [servopts
options]
[-- [-S] [-p
poll-seconds] [-f control-file]]"]

説明

TMUSREVTはOracle Tuxedoシステムが提供するサーバーで、tppost(3c)からのイベント・レポート・メッセージ・バッファを処理し、それらにフィルタを適用して転送するイベント・ブローカとして動作します。

フィルタや通知に関するルールは、制御ファイルcontrol-fileに格納されます。デフォルトの名前は${APPDIR}/tmusrevt.datです。 control-fileの構文はEVENT_MIB(5)で定義します。特に、EVENT_MIBのクラス属性を設定することで、通知ルールの範囲内でサブスクリプションをアクティブ化できます。

1つまたは複数の二次的なTMUSREVTプロセスを起動して、可用性を高めることができます。追加サーバーは、「セカンダリ・サーバー」であることを示すコマンドライン・オプション-Sを指定して起動する必要があります。

EVENT_MIB(5)の構成が更新されるときには、プライマリTMUSREVTサーバーがその制御ファイルに書込みを行います。 セカンダリ・サーバーは、プライマリ・サーバーの制御ファイルが更新されているかどうかをポーリングを通じてチェックし、必要であれば各自の(ローカルの)制御ファイルを更新します。 ポーリングの間隔は-pオプションで指定できます。デフォルト値は30秒です。

注意: 複数のリリースのOracle Tuxedoシステムで構成されたMP構成を設定し、TMUSREVTおよびTMSYSEVTサーバーを実行する場合は、これらのサーバーを最新のリリースのノードで実行する必要があります。

相互運用性

TMUSREVTは、Oracle Tuxedoリリース6.0以降のマシンで実行する必要があります。

注意事項

プライマリTMUSREVTサーバーを別のマシンに移行するには、システム管理者は現在の制御ファイルのコピーを提供する必要があります。 セカンダリTMUSREVTサーバーは、最新のコピーを自動的に維持します。

tppost()をトランザクション・モードで呼び出す場合は、すべてのTMUSREVTサーバー・グループがトランザクション機能(TMSプロセス)を備えている必要があります。

TMUSREVTサーバーの環境変数は、メッセージにフィルタを適用したりフォーマットする際に必要となるFMLフィールド表やVIEWファイルを使用できるように設定しておく必要があります。これらの環境変数は、マシンまたはサーバーの環境設定ファイルで設定できます。

*SERVERS
TMUSREVT SRVGRP=ADMIN1 SRVID=100 RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
CLOPT="-A --"
TMUSREVT SRVGRP=ADMIN2 SRVID=100 RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
CLOPT="-A -- -S -p 120"

関連項目

tppost(3c)tpsubscribe(3c)EVENTS(5)EVENT_MIB(5)TMSYSEVT(5)

 


tperrno(5)

名前

tperrno - Oracle Tuxedoシステム・エラー・コード

概要

#include <atmi.h>

説明

エラー条件のシンボル名によって表される数値は、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリ・ルーチンの実行時に発生するエラー用のtperrnoに割り当てられます。

tperrnoは、int型の変更可能なlvalueの拡張です。lvalueの値は、複数のOracle Tuxedoシステム・ライブラリ・ルーチンによって正のエラー番号に設定されます。tperrnoはオブジェクトの識別子である必要はなく、lvalue関数呼出しの結果、変更可能なlvalueに拡張される場合があります。 tperrnoがマクロであるかまたは外部リンクで宣言される識別子であるかは特定されていません。 実際のオブジェクトをアクセスするためのtperrnoマクロの定義が抑止されている場合、または、あるプログラムが名前tperrnoを使用して識別子を定義している場合、動作は不確定です。

Oracle Tuxedoシステム・ライブラリ・ルーチンのリファレンス・ページには、各ルーチンのエラー条件とそのコンテキストにおけるエラーの意味が掲載されています。掲載されているエラーの順番は重要ではなく、優先順位を示すものでもありません。tperrnoの値は、エラーが指摘された後にのみ検査します。つまり、構成要素の戻り値がエラーを示していて、構成要素の定義でtperrnoのエラー時の設定が指定されている場合です。tperrnoの値を検査するアプリケーションは、ヘッダー・ファイル<atmi.h>をインクルードしなければなりません。

以下に、各エラーの一般的な意味を示します。

TPEABORT

開始プロセスまたは1つ以上の参加リソースによって実行される処理がコミットできなかったために、トランザクションがコミットできませんでした。

TPEBADDESC

呼出し記述子が無効であるか、会話型サービスを起動したときに使用した記述子ではありません。

TPEBLOCK

ブロッキング状態のため、TPNOBLOCKが指定されました。

TPEDIAGNOSTIC

指定されたキューへのメッセージの登録が異常終了しました。 異常終了の原因は、ctlを介して返される診断値によって判別できます。

TPEEVENT

イベントが発生しました。イベントのタイプはreventで返されます。

TPEGOTSIG

シグナルを受け取りましたが、TPSIGRSTRTが指定されていません。

TPEHAZARD

ある種の障害のため、トランザクションの一部としてなされた作業がヒューリスティックに完了している可能性があります。

TPEHEURISTIC

ヒューリスティックな判断のため、トランザクションの一部としてなされた作業が一部はコミットされ、一部は中途終了しています。

TPEINVAL

無効な引数が検出されました。

TPEITYPE

入力バッファのタイプおよびサブタイプは、サービスが扱うタイプおよびサブタイプの1つではありません。

TPELIMIT

未終了のリクエスト数または接続数が最大数に達したために、呼出し側のリクエストが送信されませんでした。

TPEMATCH

svcnameは、すでにこのサーバーについて公開されていますが、それは、func以外の関数で行われました。

TPEMIB

管理リクエストが失敗しました。outbufが更新され、MIB(5)およびTM_MIB(5)で説明するエラーの原因を示すFML32のフィールドが設定され、呼出し側に返されました。

TPENOENT

svcが存在していないか、または正しいサービス型でないため、svcに送信できませんでした。

TPEOS

オペレーティング・システムのエラーが発生しました。

TPEOTYPE

応答のタイプおよびサブタイプは、呼出し側に認識されていません。

TPEPERM

クライアントはアプリケーションに参加できません。クライアントがアプリケーションへの参加を許可されていないか、または正しいアプリケーション・パスワードが提供されていないためです。

TPEPROTO

ライブラリ・ルーチンが不正なコンテキストで呼び出されました。

TPERELEASE

TPACKが指定され、ターゲットは承認プロトコルをサポートしない旧リリースのOracle Tuxedoシステムのクライアントです。

TPERMERR

リソース・マネージャを開くまたは閉じることができませんでした。

TPESVCERR

サービス・ルーチンが、tpreturn()あるいはtpforward()でエラーを検出しました(たとえば、誤った引数が渡された場合など)。

TPESVCFAIL

呼出し側の応答を送信するサービス・ルーチンが、TPFAILtpreturn()を呼び出しました。これは、アプリケーション・レベルの障害です。

TPESYSTEM

Oracle Tuxedoシステムのエラーが発生しました。

TPETIME

このエラー・コードは、タイムアウトが発生したか、現在のトランザクションがすでに「ロールバックのみ」としてマークされているにもかかわらずトランザクションATMI関数が試行されたことを示します。
呼出し側がトランザクション・モードの場合、トランザクションはすでにロールバックのみであるか、またはトランザクション・タイムアウトが発生しました。このトランザクションは、中断のみとしてマークされます。呼出し側がトランザクション・モードでない場合、ブロッキング・タイムアウトが発生しています。ブロッキング・タイムアウトは、TPNOBLOCKまたはTPNOTIMEが指定されている場合は発生しません。いずれの場合も、*odata、その内容、*olenはいずれも変更されません。 トランザクション・タイムアウトが発生した場合、トランザクションが中断されないかぎり、新しいリクエストの送信や未処理の応答の受信はできず、TPETIMEが発生します。ただし、例外が1つあります。その例外とは、ブロックされず、応答を期待せず、かつ呼出し側のトランザクションのかわりに送信されない(つまり、TPNOTRANTPNOBLOCKおよびTPNOREPLYを設定してtpacall()を呼び出した場合の)リクエストです。 サービスがトランザクションの内部で失敗した場合、そのトランザクションはTX_ROLLBACK_ONLY状態に置かれます。ほとんどの場合、この状態はタイムアウトと同じものとして扱われます。このトランザクションの以降のATMI呼出しは、TPETIMEで失敗します(前の段落で説明した例外を除きます)。

TPETRAN

呼出し側がトランザクション・モードになりません。

使用方法

ルーチンには、エラーの戻り値がないものもあります。 tperrnoをゼロに設定するルーチンはないため、アプリケーションは、tperrnoをゼロに設定し、ルーチンを呼び出してから、エラーが発生したかを調べるために再度tperrnoをチェックできます。

関連項目

個々のOracle Tuxedoライブラリ・ルーチンのERRORSの項を参照してください。

 


tpurcode(5)

名前

tpurcode - アプリケーションが指定する戻りコードのためのOracle Tuxedoシステムのグローバル変数

概要

#include <atmi.h>

説明

tpurcodeは、atmi.hで定義されるグローバル変数です。その値は、tpreturn()rcode引数の値として使用されているものと同じ長さの整数です。tpurcodeはアプリケーションで使用され、アプリケーション・サービスを呼び出すプロセスに追加的な情報を返す場合があります。詳細は、tpreturn()を参照してください。

アプリケーションがtpurcodeの値に意味を割り当てます。

サンプル

以下に、tpurcodeの使用例を示します。

アプリケーション・サービスでrcodeにより値myvalを戻す場合、次のようになります。

.
.
.
tpreturn(TPSUCCESS, myval, rqst->data, 0L, 0);
.
.
.

モジュールのコードは、次のようになります。

.
.
.
ret = tpcall("TOUPPER", (char *)sendbuf, 0, (char **)&rcvbuf, \ &rcvlen, (long)0);
.
.
.
(void) fprintf(stdout, "Returned string is: %s\n", rcvbuf);
(void) fprintf(stdout, "Returned tpurcode is: %d\n", tpurcode);

サンプル・クライアントsimpclを"My String"という値で呼び出した場合、次のように出力されます。

%simpcl "My String"
Returned string is: MY STRING
Returned tpurcode is: myval

myvalの意味はアプリケーションで定義する必要があります。

関連項目

tpreturn(3c)

 


tuxenv(5)

名前

tuxenv - Oracle Tuxedoシステムでの環境変数のリスト。

説明

アプリケーションのクライアントとサーバーをコンパイルし、Oracle Tuxedoシステムを実行するには、正しい環境変数の設定とエクスポートが重要です。 ここでは、最も使用頻度の高い変数について説明します。

環境変数は、以下のセクションにグループ分けされています。

オペレーティング・システム変数

CC

buildserverおよびその他のOracle Tuxedoコマンドで使われる標準Cコンパイラ。

CFLAGS

Cコンパイラで使用するフラグ。

EDITOR

Oracle Tuxedoによって呼び出されるエディタの指定。

LANG

言語の設定をするロケールの指定。 nl_types(5)を参照してください。

LOGNAME

エラー・メッセージで使うユーザー名。

LD_LIBRARY_PATH

実行時共有ライブラリのパス名に設定する必要があります。

NLSPATH

メッセージ・カタログのパス名。 指定されない場合はデフォルトのパス名が使用されます。 nlpaths(5)を参照してください。

PAGER

qmadmin(1)tmadmin(1)でページング出力のために使うページング・コマンド。 この指定により、システムのデフォルト(UNIXオペレーティング・システムのpg(1))はオーバーライドされます。

PATH

実行可能ファイルを検索するためのパス名が含まれます。

SHELL

Oracle Tuxedoによって呼び出されるシェル・プログラム。

TERM

端末を使用する場合、その端末のタイプ。

TMPDIR

一時ファイルが書き込まれるディレクトリのパス名。 一時ファイルは、tmpnam()関数(Oracle Tuxedo MIBおよびその他のOracle Tuxedoコードで呼び出される)で指定される、オペレーティング・システム固有の場所に書き込むこともできます。 tmpnam()の呼出しが行われると、Oracle TuxedoシステムはTMPDIR変数を無視します。
Oracle Tuxedo 6.5以前のリリースでは、サービス・キューがいっぱいになってメッセージ・ファイルを保持できなくなると、クライアントからのメッセージ・ファイルをサービス・キューに転送するOracle Tuxedoコードは、tmpnam()関数で指定される一時的な場所にメッセージ・ファイルを書き込み、この一時的な場所のパス名をサービス・キューに配置します。 Oracle Tuxedo 7.1以降のリリースでも、このコードは旧リリースと同様に機能します。ただし、一時的な場所はTMPDIRによって指定されるディレクトリのパス名になり(この変数が設定されている場合)、TMPDIRが設定されていない場合はオペレーティング・システムによって指定されるディレクトリのパス名になります。

TZ

ANSI C mktime関数が存在しないシステムでは、Oracle Tuxedo gp_mktime(3c)関数を使用するためにTZを設定する必要があります。

これらの変数についての詳細は、UNIXシステムのリファレンス・ページenviron(5)を参照してください。

キーOracle Tuxedoシステム変数

通常、以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

APPDIR

アプリケーション・ファイルの基本ディレクトリのフルパス名。

APP_PW

セキュリティが稼働している場合にアプリケーション・パスワードの入力を求めるシステム・クライアント用のパスワードを指定します。変数にパスワードを設定すると、そのパスワードは手動による入力ではなくスクリプトから提供されます。

ENVFILE

tmloadcf(1)で使用される変数。 通常、他のOracle Tuxedoシステム環境変数(自動設定される)を含みます。

TLOGDEVICE

トランザクション・ログ用のパス名。 これは、アプリケーションの構成ファイルで指定されているTLOGDEVICEと同じでなければなりません。

TMUSEIPV6

IPバージョンを切り替えるために使用します。n|NにするとデフォルトのIPv4値になり、y|YにするとIPv6値に設定されます。 TMUSEIPV6は、UBBCONFIGのセクション*MACHINES、*GROUPS、*SERVERSで設定できます。つまり、Tuxedoの起動前に設定できます。 /WS、CORBA、Joltの各クライアントでも設定できます。 MPモードでは、スレーブ・マシン上でtlisten実行する前にTMUSEIPV6y|Yを設定する必要があります。
注意: デュアル・スタック・ホストの場合は、Tuxedoドメイン内のコンポーネントの一部がIPv6を使用し、一部がIPv4を使用することも可能です。

TUXCONFIG

tmloadcf(1)でロードされるバイナリ構成ファイルのパス名。

TUXDIR

Oracle Tuxedoソフトウェアがインストールされている基本ディレクトリ。

ULOGPFX

中央イベント・ログのファイル名に付ける接頭辞。デフォルト値はULOGです。

TPMBENC

Oracle Tuxedo 8.1以降が実行されているアプリケーション・サーバーまたはクライアントが割当て済み型付きバッファMBSTRINGに追加するコードセット・エンコーディング名。 アプリケーション・サーバーまたはクライアント・プロセスがMBSTRINGバッファを割り当てて送信すると、TPMBENCに定義されているコードセット・エンコーディング名がバッファの属性として自動的に付加され、バッファ・データと一緒に目的のプロセスに送信されます。
アプリケーション・サーバーまたはクライアント・プロセスがMBSTRINGバッファを受信し、TPMBACONVという別の環境変数が設定されている場合、TPMBENCに定義されているコードセット・エンコーディング名が受信バッファ内のコードセット・エンコーディング名と比較されます。エンコーディング名が同じでない場合、MBSTRINGバッファのデータはTPMBENCに定義されているエンコーディングに変換されてからサーバーまたはクライアント・プロセスに渡されます。 TPMBENCのデフォルト値はありません。 MBSTRING型付きバッファを使用するアプリケーション・サーバーまたはクライアントでは、TPMBENCを定義する必要があります。
注意: TPMBENCはFML32型付きバッファのFLD_MBSTRINGフィールドと同じように使用されます。

TPMBACONV

Oracle Tuxedo 8.1以降が実行されているアプリケーション・サーバーまたはクライアントが、受信したMBSTRINGバッファ内のデータをTPMBENCに定義されているエンコーディングに自動変換するかどうかを指定します。デフォルトでは、自動変換は無効です。つまり、受信したMBSTRINGバッファ内のデータはエンコーディング変換されず、そのままの状態で目的のサーバーまたはクライアント・プロセスに渡されます。TPMBACONVY (yes)などのNULL以外の値に設定すると、自動変換が有効になります。
注意: TPMBACONVはFML32型付きバッファのFLD_MBSTRINGフィールドと同じように使用されます。

URLENTITYCACHING

Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーション・サーバーまたはワークステーションが文書型定義(DTD)、XMLスキーマ、およびエンティティ・ファイルをキャッシュするかどうかを指定します。特に、アプリケーション・サーバーまたはワークステーションで実行されているApache Xerces-C++パーサが、検証が必要なときにDTDおよびXMLスキーマ・ファイルをキャッシュするかどうか、またはDTDで指定された外部エンティティ・ファイルをキャッシュするかどうかを指定します。 デフォルトでは、キャッシングは有効になっています(Y)。 URLENTITYCACHINGN (no)に設定すると、キャッシングは無効になります。

URLENTITYCACHEDIR

URLENTITYCACHING=Y (yes)の場合、または設定されていない場合にのみ適用されます。詳細は、このリストのURLENTITYCACHINGの説明を参照してください。
Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーション・サーバーまたはワークステーション・マシンがDTD、スキーマおよびエンティティ・ファイルをキャッシュするディレクトリを指定します。特に、アプリケーション・サーバーまたはワークステーション・マシンで実行されているApache Xerces-C++パーサーがDTD、XMLスキーマおよびエンティティ・ファイルをキャッシュするディレクトリを指定します。URLENTITYCACHEDIR変数には、キャッシュするファイルの絶対パス名を指定します。URLENTITYCACHEDIRを指定しない場合、デフォルト・ディレクトリはURLEntityCachedirになります。このディレクトリは、アプリケーション・サーバーまたはワークステーション・クライアント・プロセスの現在の作業ディレクトリに作成されます (適切な書込み許可が設定されている場合)。

これらの変数の詳細は、『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』、『COBOLを使用したOracle Tuxedoアプリケーションのプログラミング』、および『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』を参照してください。

フィールド表ファイルおよびVIEWファイル用の変数

FMLおよびVIEWSで使用される環境変数は以下のとおりです。

FIELDTBLS

カンマで区切ったフィールド表ファイルのリスト。

VIEWFILES

カンマで区切ったバイナリVIEWファイルのリスト。

FLDTBLDIR

FIELDTBLSファイルの検索先ディレクトリのコロン区切りのリスト。

VIEWDIR

VIEWFILESファイルの検索先ディレクトリのコロン区切りのリスト。

これらの変数の詳細は、『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』、『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』、『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』、および『FMLを使用したOracle Tuxedoアプリケーションのプログラミング』を参照してください。

ファイル・システムおよびTLOG変数

以下の変数は、Oracle Tuxedoシステムのファイル・システムおよびトランザクション・ログで使用します。

FSCONFIG

汎用デバイス・リストのパス名。

FSMAXCOMMIT

コミット・バッファの最大サイズを設定します。

FSMAXUPDATE

更新リストのサイズと更新回数の最大値を設定します。

FSMSGREP

メッセージを繰り返す間隔を設定します。

FSOFFSET

汎用デバイス・リスト内のオフセットを指定します。

ワークステーション変数

以下の変数は、/WSクライアント・マシンで使用します。

TMUSEIPV6

「キーOracle Tuxedoシステム変数」を参照してください。

TPMBENC

「キーOracle Tuxedoシステム変数」を参照してください。

TPMBACONV

「キーOracle Tuxedoシステム変数」を参照してください。

URLENTITYCACHING

「キーOracle Tuxedoシステム変数」を参照してください。

URLENTITYCACHEDIR

「キーOracle Tuxedoシステム変数」を参照してください。

WSINTOPPRE71

Oracle Tuxedoリリース7.1以降のソフトウェアを実行しているワークステーション・マシンと、Oracle Tuxedoリリース7.1より前のアプリケーションを相互運用できるかどうかを指定します。 +変数をYに設定すると(WSINTOPPRE71=Y)、相互運用が可能になります。

WSBUFFERS

アプリケーションごとのパケット数。

WSDEVICE

ネットワークのアクセスで使用するネットワーク・デバイス。 Oracle Tuxedoリリース6.4以降のワークステーション・クライアントの場合、この変数は必要ありません。

WSENVFILE

ワークステーション・クライアント環境変数を含むファイルのパス名。

WSFADDR

別のマシンに接続する際にワークステーション・クライアントが使用するネットワーク・アドレス。 この変数は、WSFRANGE変数と共に、アウトバウンド接続を確立する前にプロセスがバインドを試みるTCP/IPポートの範囲を決定します。

WSFRANGE

アウトバウンド接続を確立する前にネイティブ・プロセスがバインドを試行するTCP/IPポートの範囲。 WSFADDR変数は、この範囲のベース・アドレスを指定します。

WSNADDR

ネイティブ・サイト・ネットワーク・リスナーのネットワーク・アドレス。

WSRPLYMAX

メッセージを転送用ファイルにダンプする前の最大メッセージ・サイズ。

WSTYPE

ワークステーションのマシン・タイプ。

これらの変数の詳細は、『Oracle Tuxedo Workstationコンポーネント』を参照してください。

Oracle Tuxedo /Q変数

以下の環境変数は、Oracle Tuxedo /Qで使用します。

QMCONFIG

Oracle Tuxedo /Qでキュー・スペースを使用できるデバイスを設定します。

ISSANE

ロックを持たないTMQFORWARDが異常終了した場合も引き続き/Qを正常に動作させるために使用します。この変数をyes/YESに設定すると、TMQFORWARDが異常終了(アプリケーション・サーバーのハングによるハングなど)した場合、停止リクエストがTMQFORWARDに送信され、TMQFORWARDが/Qロックを持っていなければ、/Qは正常に動作し、TMQFORWARDを後で再起動できます。それ以外の場合、TMQFORWARDが異常終了しすると、/Qは異常と認識され、再起動が必要になります。

詳細は、『ATMI /Qコンポーネントの使用』を参照してください。

COBOL変数

以下の環境変数は、COBOLで使用します。

ALTCC

COBOLのコンパイルに使用するコンパイラを指定します。
注意: Fujitsu NetCOBOLコンパイラを使用する場合、プラットフォームに関係なくこの変数をcobcc85に設定する必要があります。

ALTCFLAGS

COBOLコンパイラに渡すフラグ。
注意: Windowsシステムでは、ALTCCおよびALTCFLAGS環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。 まずCOBOLコンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト・ファイルをbuildclient(1)またはbuildserver(1)コマンドに渡す必要があります。

COBCPY

COBOLのコピー・ファイルを検索するディレクトリ。
注意: Fujitsu NetCOBOLコンパイラを使用する場合、この変数を設定できない場合があります。COBOL環境変数については、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。

COBDIR

COBOLのコンパイラ・ソフトウェアを入れるディレクトリを指定します。

COBOPT

COBOLコンパイラ用のコマンドライン引数を指定します。
注意: Fujitsu NetCOBOLコンパイラを使用する場合、この変数を設定できない場合があります。COBOL環境変数については、NetCOBOLのマニュアルを参照してください。

TM_ORB_CLTMAXRTY

ORBクライアントがリクエストを再試行する最長時間を指定します。有効値は、0 - 32767です。設定しない場合、または0を設定した場合、再試行制限はありません。それ以外の無効な値を指定した場合、時間値は0に設定されます。

TM_CBL_IGNORE_CONTEXT

このスイッチは、COBOLアプリケーションにのみ適用されます。 Tuxedo 6.5より後に導入されたCONTEXT-FLAGを使用して、Tuxedo 6.5のCOBOLプログラムでTPINITIALIZEを呼び出すと、TPEINVALエラーで失敗します。
この環境変数はTuxedo 10.0以降に導入されています。この環境変数に"Y"を設定すると、既存のTuxedo 6.5のCOBOLプログラムはTuxedo 10.0で正常に実行し、マルチコンテキスト機能は動作しません。Tuxedo 10.0のCOBOLプログラムでマルチコンテキストを使用する場合は、TM_CBL_IGNORE_CONTEXTを無効にする必要があります。

これらの変数の詳細は、『COBOLを使用したOracle Tuxedoアプリケーションのプログラミング』を参照してください。

その他の変数

以下の環境変数も使用できます。

ALOGPFX

ALOGPFX=string_value 環境変数ALOGPFXが指定されていない場合は、デフォルトの$APPDIR/accessが使用されます。 日付"mmddyy" (月、日、年)がログ・ファイル名の接頭辞に追加されます。 アクセス・ログのファイル名の長さは255文字未満でなければなりません。

ALOGRTNSIZE=numeric_value

ALOGRTNSIZE=numeric_value アクセス・ログのファイル・サイズを指定します。 設定されるファイル・サイズよりもファイル・サイズが大きい場合は、新しいアクセス・ログ・ファイルが作成されます。 デフォルトのファイル・サイズは2GBです。

ALOGRTNSIZE を編集した後は、Tuxedoを再起動する必要があります。MHSCACHE

開いておくメッセージ・カタログ(Oracle Tuxedoシステム・メッセージのみ)の数を指定します。 デフォルト値は3です。

PMID

MPモードで、物理マシンIDを指定できます。また、可用性の高い(HA)環境では、PMIDを使用して、UBBCONFIGファイルで指定されたマシン名を代替マシン名に置き換えることができます。これにより、マスター・マシンをマスターからHAクラスタ内のバックアップに移行できます。

TAGENTLOG

tlisten(1)ログのパス名を指定します。

TMCMPLIMIT

メッセージを圧縮するかどうかを指定し、ローカル・メッセージとリモート・メッセージのしきい値を設定します。 この変数の構文は次のとおりです。
TMCMPLIMIT=[remote_threshold[,local_threshold]] しきい値は、0からMAXLONGまでの数字です。この数字により、データ圧縮を行うメッセージの最小バイト・サイズが設定されます。

TMCMPPRFM

プロセスの圧縮レベルを設定します。 有効値は整数1から9までです。1を設定すると、圧縮レベルは若干落ちますが、処理時間が短くなります。 プロセスがTMCMPPRFMを読み取ると、ULOGメッセージが書き込まれます。

TMNETLOAD

ネットワークのロード・バランシングを設定します。 この値は、リモート・サービスのロード・ファクタに加えられる任意のユニット数です。 この変数を使用すると、ローカル・サービスが強制的に使用されます。

TMNOTHREADS

マルチスレッド処理をオフにするには、この変数をyesに設定します。 スレッドを使用しないアプリケーションの場合、マルチスレッド処理をオフにすると、ミューテックス関数の呼出しが減り、パフォーマンスが大幅に向上します。

TMSICACHEENTRIESMAX

プロセス単位でキャッシュするサービスおよびインタフェースの量を指定します。 有効値は0から32767までの整数です。この変数の設定値は、UBBCONFIGファイルに指定される値をオーバーライドします。

TM_CPAU

Windowsプラットフォームの場合のみ、tuxipcを起動する前に環境変数TM_CPAU =YESを設定します。tuxipcは、tmbootを開始したユーザーに属するOracle Tuxedoプロセスを作成します。
tuxipcがサービスとして起動されたら、「スタート」 -> 「コントロール パネル」 -> 「システム」 -> 「詳細設定」 -> 「環境変数」の順に選択し、GUIを介してシステム変数TM_CPAU=YESを設定し、ORACLE ProcMGRサービスを再起動します。

TM_ENGINE_TMSHMSEGSZ

Tuxedo 9.xでは、この環境変数を使用することによって、Tuxedoからアクセスできる共有メモリー・セグメントの最大サイズを、オペレーティング・システムに対するTuxedoのデフォルト以外のサイズに設定できます。 Tuxedoシステムでは、共有メモリーの使用に対して、デフォルトの共有メモリー・セグメント最大サイズが課せられます。 Tuxedoによって課されるこの制限は、ユーザー・カーネルで調整される最大メモリー・セグメント・サイズより小さい場合があります。
この環境変数は、共有メモリー・セグメントとして設定される必要があるMB数に設定する必要があります。たとえば、セグメント・サイズを500MBに設定する場合、Tuxedo環境で次のコマンドを発行します。 export TM_ENGINE_TMSHMSEGSZ=500 このロジックは、Tuxedoによって使用される最大共有メモリー・セグメントが500 * (1024 * 1024) = 524,288,000バイトに設定されるように実装されています。この環境変数を設定しない場合、使用するオペレーティング・システムでのTuxedoのデフォルト・サイズが使用されます。

TM_ICU_COMPATIBILITY

この環境変数は、ICU標準との互換性を保持するためにMBSTRINGコードセット変換で使用されます。 デフォルト値はGNU標準です。 TM_ICU_COMPATIBILITYは、次のように設定できます。
export TM_ICU_COMPATIBILITY=yes

TM_GWT_OLDSECCHECK

この環境変数は、旧形式セキュリティ・チェック用です。 これは、GWTDOMAINの環境で設定する必要があります。この値は、他のTuxedoプロセスに(それらに対して設定された場合でも)影響を与えません。これは、Tuxedo 6.5で動作するTuxedoドメインをパッチ・レベル446にアップグレードできない場合、Tuxedo 6.5と他のTuxedoリリース間のドメイン間トランザクション・リクエストを正常に実行するために使用します。
注意: Tuxedo 6.5ドメインをパッチ・レベル446以降にアップグレードした場合、この環境変数を削除する必要があります。
TM_GWT_OLDSECCHECK=Yの場合、GWTDOMAINで旧形式セキュリティ・チェックが使用されます。 これは、パッチ・レベル446より前のTuxedo 6.5パッチと相互運用するために必要ですが、セキュリティは低下します。 TM_GWT_OLDSECCHECK=Yの場合、GWTDOMAINプロセスはネットワークから最初のデータまたは接続を受け取ったときにその事実を示すULOGメッセージを書き出します。 TM_GWT_OLDSECCHECK=NまたはTM_GWT_OLDSECCHECKを設定しなかった場合、最後のセキュリティ・チェックが使用されます。 この場合、相互運用しているすべてのTuxedo 6.5ドメインが少なくともパッチ・レベル446である必要があります。

TM_LOG_ESYS

この環境変数は、TPSYSTEMエラーが発生したときにULOGに詳細情報を追加するのに使用されます。 TM_LOG_ESYSはATMI呼出しに限られており、次のように設定できます。
export TM_LOG_ESYS=all
export TM_LOG_ESYS=native
export TM_LOG_ESYS=native:ws
export TM_LOG_ESYS=native:ws:domain
("all"と同じ)
注意: native=native ATMI呼び出し、ws=workstation ATMI呼び出し、domain=ATMI呼出しは、ドメイン・ゲートウェイを通過します。

TUX_BLOCKLICIW

ユーザー・ログとイベント・ブローカに送られるエラー・メッセージの数を減らすために使用します。
注意: 任意の文字列をsetするとTUX_BLOCKLICIWが有効になり、unsetすると無効になります。
TUX_BLOCKLICIWによってブロックされるエラー・メッセージは以下のとおりです。 1) ユーザー・ログ: CMDTUX_CAT:4749 WARN: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の100%に達しました。 CMDTUX_CAT:4753 INFO: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の90%に達しました。 CMDTUX_CAT:4729 WARN: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の100%に達しました。 CMDTUX_CAT:4731 INFO: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の90%に達しました。 2) イベント・ブローカ: CMDTUX_CAT:4750 WARN: .SysLicenseWarn: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の100%%に達しました。 CMDTUX_CAT:4754 INFO: .SysLicenseInfo: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の90%%に達しました。 CMDTUX_CAT:4730 WARN: .SysLicenseWarn: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の100%%に達しました。 CMDTUX_CAT:4732 INFO: .SysLicenseInfo: Tuxedoシステム・バイナリ契約ユーザー数の90%%に達しました。

TUX_SSL_ENFORCECONSTRAINTS

UIMMEDSIGS

信号の遅れをオーバーライドするには、この変数をYに設定します。

関連項目

buildclient(1)buildserver(1)viewc、viewc32(1)

UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)environ(5)

 


tuxtypes(5)

名前

tuxtypes - バッファ・タイプ・スイッチ、Oracle Tuxedoシステムのバッファ・タイプの説明

概要

デフォルトのバッファ・タイプ・スイッチ

/*
* The following definitions are specified in
* $TUXDIR/lib/tmtypesw.c
*/
#include <stdio.h>
#include <tmtypes.h>
/* 
* Initialization of the buffer type switch.
*/
struct tmtype_sw_t tm_typesw[] = { 
{
"CARRAY", /* type */
"*", /* subtype */
0 /* dfltsize */
NULL, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
NULL, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
NULL, /* encdec */
NULL, /* route */
NULL, /* filter */
NULL, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"STRING", /* type */
"*", /* subtype */
512, /* dfltsize */
NULL, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_strpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_strencdec, /* encdec */
NULL, /* route */
_sfilter, /* filter */
_sformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"FML", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_finit, /* initbuf */
_freinit, /* reinitbuf */
_funinit, /* uninitbuf */
_fpresend, /* presend */
_fpostsend, /* postsend */
_fpostrecv, /* postrecv */
_fencdec, /* encdec */
_froute, /* route */
_ffilter, /* filter */
_fformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"VIEW", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit, /* initbuf */
_vreinit, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec, /* encdec */
_vroute, /* route */
_vfilter, /* filter */
_vformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
/* XATMI - identical to CARRAY */
"X_OCTET", /* type */
"*", /* subtype */
0 /* dfltsize */
},
{ /* XATMI - identical to VIEW */
{'X','_','C','_','T','Y','P','E'}, /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit, /* initbuf */
_vreinit, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec, /* encdec */
_vroute, /* route */
_vfilter, /* filter */
_vformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
/* XATMI - identical to VIEW */
{'X','_','C','O','M','M','O','N'}, /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit, /* initbuf */
_vreinit, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec, /* encdec */
_vroute, /* route */
_vfilter, /* filter */
_vformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"FML32", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_finit32, /* initbuf */
_freinit32, /* reinitbuf */
_funinit32, /* uninitbuf */
_fpresend32, /* presend */
_fpostsend32, /* postsend */
_fpostrecv32, /* postrecv */
_fencdec32, /* encdec */
_froute32, /* route */
_ffilter32, /* filter */
_fformat32, /* format */
_fpresend232 /* presend2 */
_fmbconv32 /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"VIEW32", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit32, /* initbuf */
_vreinit32, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend32, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec32, /* encdec */
_vroute32, /* route */
_vfilter32, /* filter */
_vformat32, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"XML", /* type */
"*", /* subtype */
0, /* dfltsize */
NULL, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
NULL, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
NULL, /* encdec */
_xroute, /* route */
NULL, /* filter */
NULL, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
"MBSTRING", /* type */
"*", /* subtype */
0, /* dfltsize */
_mbsinit, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_mbspresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
NULL, /* encdec */
NULL, /* route */
NULL, /* filter */
NULL, /* format */
NULL, /* presend2 */
_mbsconv /* multibyte code-set encoding conversion */
},
{
""
}
};
struct tmtype_sw_t _TM_FAR *
_TMDLLENTRY
_tmtypeswaddr(void)
{
return(tm_typesw);
}

説明

次の表に、Oracle Tuxedoシステムの11のバッファ・タイプを示します。

CARRAY
送信時にエンコードもデコードも行われない文字配列(多くの場合NULL文字を含む)。
STRING
NULLで終了する文字配列。
FML
FMLフィールド化バッファ。
VIEW
C構造体またはFML VIEW。
X_OCTET
CARRAYに相当するもので、XATMIとの互換性のために提供されています。
X_C_TYPE
VIEWに相当するもので、XATMIとの互換性のために提供されています。
X_ COMMON
VIEWに相当するもので、XATMIとの互換性のために提供されています。
FML32
32ビット識別子またはオフセットを使用した、FML32フィールド化バッファ。
VIEW32
32ビット識別子、カウンタ変数、およびサイズ変数を使用した、C構造体またはFML32 VIEW。
XML
XMLドキュメント用のバッファ。
MBSTRING
マルチバイト文字用の文字配列。

すべてのVIEW、X_C_TYPE、およびX_COMMONバッファは同じルーチン・セットで処理され、特定のVIEWの名前はそのサブタイプの名前です。

カスタム・バッファ・タイプを指定する場合には、上記のtm_typesw配列にインスタンスを追加します。 新しいバッファ・タイプを追加したり、既存のバッファ・タイプを削除したりする場合は、上に示したように配列の最後にNULLエントリを残しておく必要があります。 バッファ・タイプにNULL名を指定することはできません。

デフォルトの配列のコピーは$TUXDIR/lib/tmtypesw.cで配布され、開始点として使用されます。 新しいバッファ・タイプ・スイッチをインストールする手順として推奨されるのは、tmtypesw.cをコンパイルし、libbuftというライブラリ内に唯一の要素として格納することです。

共有オブジェクト機能を持つシステムでは、$TUXDIR/libの下にlibbuft.so.という新しいインスタンスを作成およびインストールします。 WSHなどのOracle Tuxedoシステム・プロセスを含むすべてのプロセスは、再コンパイルしなくても新しいタイプ・スイッチに自動的にアクセスできるようになります。 Windowsのワークステーションでは、バッファ・タイプ・スイッチのための共有オブジェクトはWBUFT.DLLです。 これは、$TUXDIR¥binに格納される必要があります。

共有オブジェクト機能を持たないシステムでは、$TUXDIR/libの下にlibbuft.aという新しいインスタンスを作成およびインストールします。 新しいタイプについて知る必要があるすべてのプロセスは、buildclient(1)またはbuildserver(1)を使用して再作成する必要があります。 WSHのようなシステム・プロセスは、buildwsh(1)などの特別なコマンドで再作成する必要があります。

バッファ・タイプ・スイッチの要素とルーチンについては、buffer(3c)を参照してください。 そこでは、システム標準のバッファ・タイプを変更するときにアプリケーションが使用できるOracle Tuxedoシステムのデフォルト・ルーチン(_finit()など)についても説明されています。

システムに用意されている_froute()_vroute()、および_xroute()の3つのルーティング関数は、それぞれFMLバッファ、VIEWバッファ、およびXMLバッファのデータ依存型ルーティングに使用されます。 これら3つの関数で使用するルーティング基準の定義方法については、UBBCONFIG(5)を参照してください。

ファイル

$TUXDIR/tuxedo/include/tmtypes.h—the type switch definition
$TUXDIR/lib/tmtypesw.c—the default type switch instantiation
$TUXDIR/lib/libbuft.so.—type switch shared object
$TUXDIR/lib/libbuft.a—type switch archive library

関連項目

buffer(3c)typesw(5)UBBCONFIG(5)

 


typesw(5)

名前

typesw - バッファ・タイプ・スイッチ構造体、各バッファ・タイプに必要なパラメータとルーチン

概要

バッファ・タイプ構造体

/*
* The following definitions are in $TUXDIR/include/tmtypes.h
*/
#define TMTYPELEN ED_TYPELEN
#define TMSTYPELEN ED_STYPELEN
struct tmtype_sw_t {
char type[TMTYPELEN]; /* type of buffer */
char subtype[TMSTYPELEN]; /* subtype of buffer */
long dfltsize; /* default size of buffer */
/* buffer initialization function pointer */
int (_TMDLLENTRY *initbuf) _((char _TM_FAR *, long));
   /* buffer reinitialization function pointer */
int (_TMDLLENTRY *reinitbuf) _((char _TM_FAR *, long));
   /* buffer un-initialization function pointer */
int (_TMDLLENTRY *uninitbuf) _((char _TM_FAR *, long));
   /* pre-send buffer manipulation func pointer */
long (_TMDLLENTRY *presend) _((char _TM_FAR *, long, long));
   /* post-send buffer manipulation func pointer */
void (_TMDLLENTRY *postsend) _((char _TM_FAR *, long, long));
   /* post-receive buffer manipulation func pointer*/
long (_TMDLLENTRY *postrecv) _((char _TM_FAR *, long, long));
   /* XDR encode/decode function pointer */
long (_TMDLLENTRY *encdec) _((int, char _TM_FAR *, long, char _TM_FAR *, long));
   /* routing function pointer */
int (_TMDLLENTRY *route) _((char _TM_FAR *, char _TM_FAR *, char _TM_FAR *,
long, char _TM_FAR *));
   /* buffer filtering function pointer */
int (_TMDLLENTRY *filter) _((char _TM_FAR *, long, char _TM_FAR *, long));
   /* buffer formatting function pointer */
int (_TMDLLENTRY *format) _((char _TM_FAR *, long, char _TM_FAR *,
char _TM_FAR *, long));
   /* process buffer before sending, possibly generating copy */
long (_TMDLLENTRY *presend2) _((char _TM_FAR *, long,
long, char _TM_FAR *, long, long _TM_FAR *));
   /* Multibyte code-set encoding conversion function pointer*/
long (_TMDLLENTRY *mbconv) _((char _TM_FAR *, long,
char _TM_FAR *, char _TM_FAR *, long, long _TM_FAR *));
   /* this space reserved for future expansion */
void (_TMDLLENTRY *reserved[8]) _((void));
};
/*
* application types switch pointer
* always use this pointer when accessing the table
*/
extern struct tmtype_sw_t *tm_typeswp;

説明

バッファ・タイプとサブタイプには、バッファが操作されるときに適切なルーチンが呼び出されるようにするため、tm_typesw配列内にエントリが必要です。 Oracle Tuxedoシステムに用意されているバッファ・タイプについては、tuxtypes(5)を参照してください。

カスタマイズしたバッファ・タイプを指定する場合は、$TUXDIR/lib/tmtypesw.c.tm_typesw配列にインスタンスを追加します。 この方法については、tuxtypes(5)を参照してください。 新しいタイプを追加する場合に指定する必要があるルーチンのセマンティクスについては、buffer(3c)を参照してください。

ファイル

$TUXDIR/tuxedo/include/tmtypes.h—the type switch definition
$TUXDIR/lib/tmtypesw.c—the type switch instantiation

関連項目

buffer(3c)tuxtypes(5)

 


「UBBCONFIG(5)」

名前

UBBCONFIG - テキスト形式のOracle Tuxedo構成ファイル。

説明

Oracle Tuxedoアプリケーションが起動するとき、tmbootコマンドはTUXCONFIGというバイナリ構成ファイルを参照して、アプリケーション・サーバーの起動処理と掲示板の初期化処理を順番に行うために必要な情報を取得します。 このバイナリ・ファイルは直接作成できるものではなく、UBBCONFIGと呼ばれるテキスト・ファイルから作成する必要があります。 アプリケーションを構成するには、管理者はテキスト・エディタでUBBCONFIGファイルを作成し、次にtmloadcf(1)コマンドを実行してそのファイルをバイナリ形式のTUXCONFIGにロードします。 アプリケーションが実行されている間、TUXCONFIGファイルは様々なOracle Tuxedo管理ツールによって使用されます。tmadmin(1)は、システムのモニター活動時に構成ファイル(またはそのコピー)を使用します。 また、tmshutdown(1)は構成ファイルを参照して、アプリケーションを停止するために必要な情報を調べます。

Oracle Tuxedo UBBCONFIGファイルにはどのような名前を付けることもできますが、ファイルの内容はこのリファレンス・ページで説明する形式に準拠している必要があります。 また、TUXCONFIGファイルにも任意の名前を付けることができますが、実際の名前はTUXCONFIG環境変数で指定されたデバイス・ファイル名またはシステム・ファイル名になります。

UBBCONFIGファイル全体の詳細は、「UBBCONFIG(5)に関する追加情報」を参照してください。

用語の定義

サーバーとは、リクエストを受け付け、その応答をクライアントや別のサーバーに送信するプロセスです。一方、クライアントはリクエストを送信し、その応答を受け取ります。

リソース・マネージャとは、情報やプロセス(またはその両方)の集まりへのアクセスを提供するインタフェースおよび関連ソフトウェアです。 リソース・マネージャの例としては、データベース管理システムがあります。リソース・マネージャのインスタンスとは、DBMSによって制御される、特定のデータベースのインスタンスのことです。 分散トランザクションとは、複数のリソース・マネージャのインスタンスにまたがるトランザクションのことで、tpbegin()で開始され、tpcommit()またはtpabort()で完了します。

サーバー・グループはリソース・マネージャのインスタンスであり、特定のマシン上に配置されたこのリソース・マネージャ・インスタンスへのアクセスを提供するサーバーやサービスの集合です。 このサーバー・グループに関連付けられているXAインタフェースは、トランザクション管理に使用されます。 サーバーがリソース・マネージャのインスタンスにアクセスしないか、または分散型トランザクションの一部としてリソース・マネージャのインスタンスにアクセスしない場合は、そのサーバーはサーバー・グループにあって、NULLのXAインタフェースを持つ必要があります。 同様に、クライアントはGROUPSセクションで指定する必要のない、特別なクライアント・グループ内で動作します。 このクライアント・グループはリソース・マネージャには関連付けられません。

リモート・ドメインは、このOracle Tuxedoシステム構成の掲示板が使用できない環境として定義されます。 リモート・ドメインはUBBCONFIG構成ファイルには指定せず、ホスト固有のリファレンス・ページに指定されているホスト固有の環境変数を介して定義します。

構成ファイルの形式

UBBCONFIGファイルは、9つの指定セクションで構成されます。 先頭にアスタリスク(*)が付いている行は、指定セクションの始まりを示します。 このような行にはそれぞれ、*のすぐ後にセクション名が含まれています。 使用可能なセクション名は次のとおりです。

RESOURCESおよびMACHINESセクションは、この順序で最初に置く必要があります。 GROUPSセクションは、RMSSERVERSSERVICESおよびROUTINGセクションの前になければなりません。NETGROUPSセクションは、NETWORKセクションの前になければなりません。

パラメータ(RESOURCES内を除く)は通常、KEYWORD = valueという形式で指定します。等号(=)の前後には空白またはタブ文字を使用できます。 この形式により、KEYWORDvalueに設定されます。 有効なキーワードについては、以下の各セクションで説明します。

予約語のDEFAULTで始まる行にはパラメータ指定が含まれており、セクション内の以降の該当するすべての行に対して適用されます。 デフォルトの指定はRESOURCESセクション以外のすべてのセクションで使用することができ、また1つのセクションで複数回使用することもできます。 これらの行の形式は次のとおりです。

DEFAULT: [optional KEYWORD=value pairs]

この行で設定した値は、別のDEFAULT行によってリセットされるか、セクションが終わるまで有効です。 これらの値は、DEFAULTでない行の省略可能なパラメータによってオーバーライドされる場合もあります。 DEFAULTでない行におけるパラメータ設定は、その行でのみ有効です。以降の行ではデフォルト設定に戻ります。 DEFAULTが行頭に表示されると、それ以前に設定されたすべてのデフォルト値はクリアされ、システムのデフォルト値に戻ります。

値がnumericの場合は、Cの標準表記法を使用して基数を示します。つまり、基数16 (16進)の接頭辞は0x、基数8 (8進)の接頭辞は0、基数10 (10進)には接頭辞が付きません。 数値パラメータに指定できる値の範囲は、そのパラメータの説明の下に示されています。

値がidentifier (SECURITYパラメータのAPP_PWのようにOracle Tuxedoシステムにとって既知の文字列値)の場合、一般的に標準C規則が使用されます。 標準Cのidentifierの先頭には英字またはアンダースコア(_)を使用し、以降の識別子には英数字またはアンダースコアを使用する必要があります。 identifierの長さは最大30バイトです(最後のNULLを除く)。

注意: 識別子を二重引用符で囲む必要はありません。

整数でも識別子でもない値は、二重引用符で囲む必要があります。 この値はユーザー定義のstringです。 ユーザー定義の文字列は、最後のNULL文字を除き最大78文字(バイト)です。 この規則には、以下のような例外があります。

ROUTINGセクションのRANGESパラメータでは、特定の文字は円マークを用いることによって文字列の中でエスケープすることができます。

「¥u165 」は1つの円マーク
「¥」は二重引用符
「¥」は復帰改行
「¥」はタブ
「¥」は用紙送り
「¥+」は8進数の値が0+である文字と解釈

O+は1桁、2桁、または3桁の8進文字を表します。「¥」は、埋込みNULL文字と解釈されます。「¥+」または「¥+」は、16進数の値がH+である文字と解釈されます。H+は1桁または複数桁の16進文字です。「¥」(「y」は上記以外のすべての文字)は、「y」と解釈されます。

"#" (シャープ記号)はコメントを示します。復帰改行文字でコメントを終了します。

識別子または数値定数には、常に空白類(スペースまたはタブ文字)、復帰改行文字、または句読文字(シャープ記号、等号、アスタリスク、コロン、カンマ、円マーク、またはピリオド)が付加されます。

空白行とコメントは無視されます。

コメントは任意の行の最後に自由に入力できます。

行は、復帰改行の後に最低1つのタブを置いて継続できます。 コメントを継続することはできません。

 


RESOURCESセクション

このセクションでは、サーバー数やサービス領域に存在できるサービス数など、システム全体のリソースを指定します。 RESOURCESセクションの行は、KEYWORD valueという形式を取ります。KEYWORDはパラメータの名前、valueはそれに対応する値です。 有効なKEYWORDは以下のとおりです。

AUTOTRAN {Y | N}

まだトランザクション・モードでない状態でリクエストのメッセージが取り出された場合、トランザクションが自動的に開始されるかどうかを指定します。デフォルト値はNです。
AUTOTRANは、構成階層内の2つのレベルであるRESOURCESセクションおよびSERVICESセクションで指定できます。RESOURCESセクションで指定する場合、SERVICESセクションで説明されているかどうかとは関係なく、このOracle Tuxedoアプリケーションによって提供されるすべてのアプリケーション・サービスに適用されます。サービスに対してRESOURCESセクションとSERVICESセクションの両方でAUTOTRANを指定すると、このサービスに対してのみ、SERVICESレベルのAUTOTRANによってRESOURCESレベル値がオーバーライドされます。 このパラメータはATMIインタフェースにのみ影響します。

TRANTIME numeric_value

アプリケーション内の関連サービスに対するトランザクションを自動的に開始するまでのデフォルトのタイムアウト値を秒単位で指定します。値には、0以上2147483648未満を指定します。デフォルト値は30秒です。0は、マシンの最大タイムアウト値を示します。
TRANTIMEは、構成階層内の2つのレベルであるRESOURCESセクションおよびSERVICESセクションで指定できます。RESOURCESセクションで指定する場合、SERVICESセクションで説明されているかどうかとは関係なく、このOracle Tuxedoアプリケーションによって提供されるすべてのアプリケーション・サービスに適用されます。サービスに対してRESOURCESセクションとSERVICESセクションの両方でTRANTIMEを指定すると、このサービスに対してのみ、SERVICESレベルのTRANTIMEによってRESOURCESレベル値がオーバーライドされます。 このパラメータはATMIインタフェースにのみ影響します。

IPCKEY numeric_value

Oracle Tuxedoシステムの掲示板における既知のアドレスの数値キーを指定します。単一プロセッサ環境では、このキーにより掲示板の名前が指定されます。複数のプロセッサからなる環境では、このキーはDBBLのメッセージ・キューを指定します。また、このキーは、既知のアドレスのほか、マルチプロセッサ全体の掲示板などのリソースの名前を取り出す基準としても使用されます。IPCKEYの値は、32,768より大きく262,143未満でなければなりません。このパラメータは必須です。

MASTER string_value1[,string_value2]

TUXCONFIGファイルのマスター・コピーのあるマシンを指定します。 また、アプリケーションがMPモードで動作している場合、MASTERはDBBLが実行されるマシンを指定します。string_value2は、プロセスの再配置および起動時に使用されるLMIDの代替位置を指定します。 本来の位置が使用できない場合、DBBLはこの代替位置で起動し、代替のTUXCONFIGファイルが使用されます。 LMIDの値はどちらもMACHINESセクションにあるマシンを指定する必要があり、またどちらも30文字以下でなければなりません。 このパラメータは必須です(SHMモードの場合でも)。
異なったマシン上でOracle Tuxedoの複数のリリース・レベルをサポートするアプリケーションでは、MASTERBACKUPは常にすべてのマシンよりも上位のリリースを持っていなければなりません。この規則は「ホット・アップグレード」の間は強制されません。

MODEL {SHM | MP}

構成のタイプを指定します。 このパラメータは必須で、この2つの値のうちいずれか1つしか指定できません。 SHM (共有メモリー)は、単一マシン用の構成を指定します。MACHINESセクションに指定できるマシンは1つだけです。 MPは、複数マシン用の構成を指定します。ネットワーク化されたアプリケーションを定義する場合は、MPを指定する必要があります。 注意:再リンクせずにvalueを変更するには、必要なモデルをサポートするようにサーバーを構築しておく必要があります(buildserver(1)を参照)。

DOMAINID string_value

ドメインID文字列を指定します。 指定しない場合は""が使用されます。 DOMAINIDの値が文字列の場合、後続のNULL文字も含め最大30文字まで使用できます。 DOMAINIDの値が16進数の文字列の場合、最大30オクテットまで使用できます。 DOMAINIDが指定されている場合、その値は、特定のドメインに関連付けられているプロセスで通知される任意のコマンド出力(psコマンドの出力など)に、パラメータ(-C dom=domainid)として含まれます。 このコメントは、複数のドメインを管理する管理者にとっては役に立ちます。このコメントがないと、複数のドメインを参照する単一の出力ストリームを解釈するのが難しくなる場合があります。

UID numeric_value

掲示板用に作成されたIPC構造体に関連付ける数値ユーザーIDを指定します。 この値は、ローカルのUNIXシステム上のユーザーIDです。 このパラメータの指定がない場合は、tmloadcf(1)を実行するユーザーの有効ユーザーIDとなる値が取られます。 RESOURCESセクションの値は、プロセッサごとにMACHINESセクションでオーバーライドできます。

GID numeric_value

掲示板用に作成されたIPC構造体に関連付ける数値グループIDを指定します。 この値は、ローカルの有効なUNIXシステム上のグループIDです。 GIDの指定がない場合は、tmloadcf(1)を実行するユーザーの有効グループIDが取られます。 RESOURCESセクションの値は、プロセッサごとにMACHINESセクションでオーバーライドできます。

PERM numeric_value

掲示板を実装するIPC構造体に関連付ける数値許可を指定します。このパラメータは、通常のUNIXシステム形式(0600のような8進数値)で、プロセスに対する読取りまたは書込み許可を指定するために使用します。このパラメータを指定しない場合、IPC構造体に対する許可のデフォルト値は0600 (同じユーザーのみによる読取り/書込みアクセス)です。値は0001以上0777以下の範囲で指定できます。RESOURCESセクションの値は、プロセッサごとにMACHINESセクションでオーバーライドできます。

MAXACCESSERS numeric_value

このアプリケーション内の特定のマシンの掲示板に同時接続できるクライアントおよびサーバーのデフォルトの最大数を指定します。 この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルトの最大数は50になります。このパラメータのRESOURCESセクションの値は、マシンごとにMACHINESセクションでオーバーライドできます。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin()などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ・プロセス、すべてのシステム提供サーバー・プロセスとアプリケーション・サーバー・プロセス、および特定のサイトで使用する可能性があるクライアント・プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバーには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMSなどがあります。GROUPSセクションのTMSNAMEパラメータ、TMS_QMGWTDOMAIN、およびWSLを参照してください。アプリケーションが特定のサイトでワークステーション・リスナー(WSL)を起動する場合は、起動するWSLと使用する可能性があるワークステーション・ハンドラ(WSH)の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedoリリース7.1より前(6.5以前)では、ユーザー・ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションのMAXACCESSERSパラメータとMAXSERVERSパラメータが使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の1台以上のマシンのMAXACCESSERSの数と、特定のマシンのMAXACCESSERSの数の合計が、MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションのMAXACCESSERSパラメータには、MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、アプリケーションに設定されているユーザー・ライセンスの数と、現在使用されているユーザー・ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザー・ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加することはできなくなります。

MAXSERVERS numeric_value

このアプリケーションで掲示板のサーバー表に登録できるサーバーの最大数を指定します。この値には、0より大きく8192未満の値を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の50が設定されます。
アプリケーションで使用可能なシステム提供のサーバーおよびアプリケーション・サーバーのすべてのインスタンスを、掲示板のサーバー表に指定する必要があります。この表はグローバル表であるため、同じサーバー表がアプリケーションの各マシン上に存在します。システム提供のサーバーには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMSなどがあります。GROUPSセクションのTMSNAMEパラメータ、TMS_QMGWTDOMAIN、およびWSLを参照してください。 Oracle Tuxedoシステムを使用しているサイトを管理するには、1サイトあたりほぼ1つのサーバーが必要です。さらに、DBBLプロセスとすべてのBBL、ブリッジ、およびWSHプロセスもMAXSERVERSの値に入れてください。

MAXSERVICES numeric_value

掲示板のサービス表に登録されるサービスの最大総数を指定します。この値は0より大きく、1,048,575未満でなければなりません。適切な値を計算するには、アプリケーション・サーバーとシステム・サーバー(BBL、DBBL、BRIDGE、TMSなど)で使用されるサービスの数と、アプリケーションで必要なそれ以外のシステム・サーバーで使用されるサービスの数を数えます。指定しない場合、デフォルト値は100です。

MAXGROUPS numeric_value

掲示板のグループ表に登録する構成済みのサーバー・グループの最大数を指定します。この値には、100以上32,768未満を指定します。指定しないは、デフォルト値の100が設定されます。

MAXNETGROUPS numeric_value

TUXCONFIGファイルのNETWORKセクションに対応する構成済みのネットワーク・グループの最大数を指定します。 この値には、1以上8192未満を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の8が設定されます。

MAXMACHINES numeric_value

掲示板のマシン表に登録する構成済みのマシンの最大数を指定します。この値は、256以上8,191未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は256です。

MAXQUEUES numeric_value

掲示板のグループ表に登録するサーバーリクエスト・キューの最大数を指定します。この値は1以上、8,192未満でなければなりません。指定しない場合は、MAXSERVERSの値に設定されます。5.0より前のリリースと相互運用するためには、この値はMAXSERVERSの値と等しくなければなりません。

MAXACLGROUPS numeric_value

ACLのパーミッション・チェックに使用できるグループIDの最大数を指定します。 定義可能なグループID数は、TA_MAXACLGROUPS - 1です。 この値は、1以上16,384以下でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は16,384です。

MAXGTT numeric_value

このアプリケーション内の特定のマシンが同時に関与できるグローバル・トランザクションの最大数を指定します。 この値は0以上32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は100です。このパラメータのRESOURCESセクションの値は、マシンごとにMACHINESセクションでオーバーライドできます。

MAXCONV numeric_value

このアプリケーション内の特定のマシン上のクライアントおよびサーバーが同時に関与できる会話の最大数を指定します。 この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。指定しない場合、SERVERSセクションに何らかの会話型サーバーが定義されていればデフォルト値は64になり、それ以外のときは1になります。 サーバー当たりの同時の会話の最大数は64です。このパラメータのRESOURCESセクションの値は、マシンごとにMACHINESセクションでオーバーライドできます。

MAXBUFTYPE numeric_value

掲示板のバッファ・タイプ表に登録できるバッファ・タイプの最大数を指定します。この値は、0より大きく32,768未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は16です。

MAXBUFSTYPE numeric_value

掲示板のバッファ・サブタイプ表に登録できるバッファ・サブタイプの最大数を指定します。この値は、0より大きく32,768未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は32です。

MAXDRT numeric_value

構成済みのデータ依存型ルーティング基準のエントリの最大数を指定します。 この値は0以上32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値はROUTINGセクションの設定値です。

MAXRFT numeric_value

データ依存型ルーティング範囲フィールド表エントリの最大数を指定します。この値は0以上32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値はROUTINGセクションの設定値です。

MAXRTDATA numeric_value

データ依存型ルーティング範囲文字列用の掲示板の文字列プールに登録できる最大文字列プール領域を指定します。 この値は0以上32,761未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値はROUTINGセクションの設定値です。
ROUTINGセクションのRANGES値に指定された文字列とcarryは文字列プールに格納されます。実行時に表を拡張できるようにするには、追加の領域を割り当てる必要があります。

MAXSPDATA numeric_value

掲示板の共通文字列プールに対応する文字列プール領域の最大数をバイト単位で指定します。この値は0以上2147483640以下でなければなりません。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
Oracle Tuxedoでは、掲示板の文字列プール サイズとして (MAXQUEUES * 257 * 2 + 8224)以上が必要です。ここで、MAXQUEUESは、同じ*RESOURCEセクション内のパラメータMAXQUEUESの構成値またはデフォルト値です。このパラメータが構成されていないか、指定された値が最低限必要なサイズよりも小さい場合、Oracle Tuxedoシステムによって最低限必要なサイズに自動的に変更されます。 大幅な動的構成が予想されるアプリケーションでは (6台のマシンがOracle Tuxedoアプリケーションに追加されることが予想される場合など)、管理者はMAXSPDATAパラメータを使用して共通文字列プールのサイズを拡大できます。共通文字列プールのサイズの変更は、MAXRTDATAパラメータで制御されるルーティング文字列プールのサイズに影響を与えません。これら2つの文字列プールは別々に制御されます。 MAXSPDATAにどのような値を指定しても、Oracle Tuxedoシステムが計算した範囲外の文字列プール領域への割り当ては行われません。この範囲の計算は、(1) TUXCONFIGファイルに実際に指定した文字列、および (2) 指定された文字列が最大長の256バイトである場合に必要となる領域の長さ、の2つに基づいて行われます。tmloadcf(1)コマンドは、指定された値がこの範囲を外れている場合に警告を表示し、その値を最も近い許容値に設定します。 最大許容長が256バイトに拡張されたTUXCONFIGパラメータのうち、GROUPSセクションのTMSNAMEパラメータとSERVERSセクションのAOUTおよびRCMDパラメータだけが実際に掲示板に格納されます。それ以外のパラメータは、プロセス起動時に読み取られるか、またはプロセス・メモリに格納されます。
注意: TuxedoアプリケーションでTSAMイベント・プラグインが使用されている場合、追加のTSAMプラグイン・イベント・ルール・ストレージに対してMAXSPDATAを明示的に構成する必要があります。詳細は、『Oracle TSAM管理ガイド』「Oracle TSAMエージェント」を参照してください。

MAXTRANTIME numeric_value

このOracle Tuxedoアプリケーションで開始され、または受け取られたトランザクションの最大許容タイムアウトを秒単位で指定します。 この値は0以上2147483647以下でなければならず、デフォルト値は0です(グローバル・トランザクション・タイムアウト制限は無効)。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
MAXTRANTIMEタイムアウト値が、AUTOTRANサービスに対して指定したTRANTIMEタイムアウト値またはトランザクションを開始する際にtpbegin(3c)呼出しで渡されたタイムアウト値よりも小さい場合、トランザクションのタイムアウトはMAXTRANTIME値まで減少します。MAXTRANTIMEはOracle Tuxedo 8.0以前を実行するマシン上で開始されるトランザクションには影響を与えません。ただし、Oracle Tuxedo 8.1以降が動作するマシンがトランザクションの影響を受ける場合は、そのマシンに対して構成されているMAXTRANTIME値までトランザクション・タイムアウト値が制限(必要に応じて減少)されます。 UBBCONFIGファイルのSERVICESセクションに指定されているTRANTIMEの値がMAXTRANTIMEの値より大きい場合は、tmloadcf(1)コマンドによって構成がエラーなしでロードされます。AUTOTRANトランザクションの影響を受けるOracle Tuxedo 8.1以降の各マシンは、そのマシン用に構成されているMAXTRANTIME値にトランザクション・タイムアウトを自動的に短縮します。

CMTRET {COMPLETE | LOGGED}

Oracle Tuxedoシステム・アプリケーションのすべてのクライアント・プロセスおよびサーバー・プロセスのTP_COMMIT_CONTROL特性の初期設定を指定します。valueLOGGEDの場合、TP_COMMIT_CONTROL特性はTP_CMT_LOGGEDに初期化され、それ以外の場合はTP_CMT_COMPLETEに初期化されます。CMTRETを指定しない場合、デフォルトCOMPLETEです。この特性の設定の詳細は、Oracle TuxedoシステムATMI関数tpscmtの説明を参照してください。

LDBAL {Y | N}

ロード・バランシングを実行するかどうかを指定します。 LDBALを指定しない場合、デフォルト値はYです。 各サービスが1つのキューにしかマップされない場合は、ロード・バランシングが自動になっているため、LDBALNに設定してください。
LDBALYに設定すると、ロード・バランシングが自動的に実行されます。各インタフェース・リクエストは、負荷の合計が最も低いサーバーにルーティングされます。ルーティング先のサーバーの負荷は、ルーティングされたCORBAインタフェースのロード・ファクタ(LOAD)だけ増加します。 ロード・バランシングが無効になっており、複数のサーバーが同じCORBAインタフェースを提供する場合、使用可能な最初のキューがリクエストを受け取ります。

SYSTEM_ACCESS {FASTPATH | PROTECTED}[,NO_OVERRIDE]

アプリケーション・プロセス内でOracle Tuxedoシステム・ライブラリがOracle Tuxedoシステムの内部表へのアクセス権を取得するために使用するデフォルトのモードを指定します。FASTPATHを指定した場合、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリは高速アクセス用のプロテクトされていない共有メモリーを介して内部表にアクセスできます。PROTECTEDを指定した場合、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリが共有メモリーを介して内部表にアクセスできる間、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリの外部からはそれらの表の共有メモリーにアクセスできません。 NO_OVERRIDEを単独あるいはFASTPATHまたはPROTECTEDと共に指定した場合、tpinit(3c)またはTPINITIALIZE(3cbl)で使用可能なフラグを使ってアプリケーション・プロセスで選択モードをオーバーライドすることはできません。SYSTEM_ACCESSを指定しない場合、デフォルトのモードはFASTPATHです。
制限事項: SYSTEM_ACCESSPROTECTEDに設定しても、マルチスレッド・サーバーには効果がない場合があります。これは、あるスレッドがOracle Tuxedoコードを実行しているとき(つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき)に別のスレッドがユーザー・コードを実行できるからです。 Oracle Tuxedoシステムでは、このような状況を回避することはできません。

OPTIONS {[LAN | SSL | MIGRATE | NO_XA | NO_AA],*}

使用するオプションを指定します。 2つ以上のオプションを指定する場合は、それらをカンマで区切ります。 識別子LANは、ネットワーク・アプリケーションであることを示します。 識別子MIGRATEは、サーバー・グループを移行できることを示します。
SSLを指定しない場合は、LLEが使用されます。 SSLを有効にするには、tlisten(1)-sオプションを指定する必要があります。
注意: UBBCONFIG *RESOURCESセクションとtlisten SSL設定が同期していない場合、アプリケーションは起動しません。
MIGRATEを指定する場合は、LANも指定する必要があります(この構成が単一のマルチプロセッサ・コンピュータ上で動作する場合を除く)。 識別子NO_XAは、XAトランザクションが使用できないことを示します。 識別子NO_AAは、監査用および認可用の関数が呼び出されないことを示します。 このパラメータは省略可能なので、デフォルト値はありません。

USIGNAL {SIGUSR1 | SIGUSR2}

SIGNALベースの通知方法が使用される場合に用いられるシグナルを指定します。 このパラメータの有効値は、SIGUSR1SIGUSR2です。 デフォルト値はSIGUSR2です。 SIGNALベースの通知方法がNOTIFYパラメータで選択されていない場合でも、USIGNALを指定できます。これは、tpinit()の呼出し側がシグナル・ベースの通知方法を選択する場合があるためです。

SECURITY {NONE | APP_PW | USER_AUTH | ACL | MANDATORY_ACL}

実行するアプリケーション・セキュリティの種類。指定しない場合、このパラメータのデフォルト値はNONEです。APP_PWを指定した場合、アプリケーションのパスワード・セキュリティ機能が使用されます(クライアントは初期化時にアプリケーション・パスワードを渡す必要があります)。APP_PWを指定すると、tmloadcfはアプリケーション・パスワードの入力をリクエストします。値USER_AUTHAPP_PWとほぼ同じですが、クライアントの初期化時にユーザーごとの認証を実行する点が異なります。値ACLUSER_AUTHとほぼ同じですが、サービス名、キュー名、およびイベント名に対してアクセス制御チェックを実行する点が異なります。名前にACLが関連付けられていなければ、アクセス権が付与されているとみなされます。値MANDATORY_ACLACLとほぼ同じですが、名前に対応するACLが見つからない場合にパーミッションを付与しない点が異なります。

SSL_RENEGOTIATION numeric_value

SSL情報の再調整を行う間隔を(秒単位で)指定します。 この値は0以上2,147,483,647以下でなければならず、デフォルト値は0です。

AUTHSVC string_value

システムに参加しているクライアントごとに、システムが呼び出すアプリケーション認証サービスの名前を指定します。このパラメータでは、SECURITY識別子がUSER_AUTHACL、またはMANDATORY_ACLに設定されている必要があります。上位互換性のために、SECURITY APP_PWAUTHSVCを両方設定することはSECURITY USER_AUTHを意味します。パラメータ値の文字長は15文字以下です。SECURITYレベルがUSER_AUTHの場合、デフォルトのサービス名は(指定しなかった場合は) AUTHSVCです。SECURITYレベルがACLまたはMANDATORY_ACLの場合、デフォルトのサービス名は(指定しなかった場合は) ..AUTHSVCです。
システム提供の認証サーバーAUTHSVRは、SECURITYUSER_AUTHに設定されているときには認証サービスをAUTHSVCとして公開し、SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されているときには..AUTHSVCとして公開します。AUTHSVC..AUTHSVCは、同じ認証サービスを指します。 文字列値AUTHSVC..AUTHSVCは識別子です。つまり、AUTHSVCまたは..AUTHSVCを二重引用符で囲む必要はありません。

SCANUNIT numeric_value

サービス・リクエスト内で古いトランザクションやタイムアウト・ブロッキング呼出しを見つけるためにBBLが定期的なスキャンを行う間隔(秒単位)。この値はBBLによるスキャン処理の基本単位として使用されます。この値は、tpbegin()でで指定できるトランザクション・タイムアウト値と、BLOCKTIMEパラメータで指定されるブロッキング・タイムアウト値に影響します。SANITYSCANBBLQUERYDBBLWAITおよびBLOCKTIMEパラメータは、システム内のその他のタイムアウト値を指定するパラメータであり、SCANUNITの倍数で指定されます。SCANUNITは、2または5の倍数で0より大きく60秒以下でなければなりません。デフォルト値は10秒です。

SANITYSCAN numeric_value

システムの正常性チェックを行う間隔を、基本SCANUNITの乗数で指定します。 SCANUNITの値は0より大きくなければなりません。このパラメータが指定されていない場合、デフォルト値は(SCANUNIT * SANITYSCAN)が約120秒になるように設定されます。 正常性チェックは、掲示板のデータ構造体のほか、サーバーに対しても実行されます。 各BBLは、そのマシン上のサーバーがすべて実行可能であるかどうか、すなわち、サーバーの異常終了やループが発生していないかどうかをチェックします。 実行可能な状態でないと判断されたプロセスは、起動時に指定されたオプションに応じて、クリーンアップまたは再起動されます。 それに引き続き、BBLは、メッセージ(応答なし)をDBBLに送信して、BBLがOKであることを示します。

DBBLWAIT numeric_value

DBBLがタイムアウトまでそのすべてのBBLからの応答を待機する最大待ち時間を基本SCANUNITの乗数で設定します。DBBLは、BBLにリクエストを転送した後、すべてのBBLから肯定応答を受信した後でリクエスタに応答を返します。このオプションは、動作不能の、または異常なBBLを適宜通知するために使用できます。DBBLWAITには、0より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × DBBLWAITSCANUNITより大きい値か、または20秒になります。

BBLQUERY numeric_value

すべてのBBLのDBBLにより実行されるステータス・チェックの間隔を基本SCANUNITの乗数で指定します。DBBLは、すべてのBBLのステータスがBBLQUERYで指定した期間内に報告されるようにします。BBLからの報告がない場合、DBBLはそのBBLにメッセージを送信し、ステータスを照会します。応答がない場合、BBLは分断されます。BBLQUERYには、0より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × BBLQUERYが、約300秒になります。

BLOCKTIME numeric_value

ブロッキング呼出し(応答の受信など)の後、タイムアウトするまでの時間を基本SCANUNITの乗数で指定します。 BLOCKTIMEの値は0より大きくなければなりません。このパラメータの指定がない場合は、(SCANUNIT * BLOCKTIME)が約60秒になるようにデフォルト値が設定されます。

NOTIFY {DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}

クライアント・プロセスに送信される非請求メッセージのために、システムが使用するデフォルトの通知検出方法を指定します。 このデフォルト値は、適切なtpinit()フラグ値を使用して、クライアントごとにオーバーライドできます。 非請求メッセージが検出されると、tpsetunsol()関数(tpnotify())で指定されたアプリケーション定義の非請求メッセージ処理ルーチンを使用して、アプリケーションからメッセージを使用できるようになります。
DIPINは、ディップイン方式で通知検出を行うことを示します。これは、システムがATMI呼出しの中でクライアント・プロセスにかわって通知メッセージだけを検出することを意味します。特定のATMI呼出し中の検出ポイントは、システムによっては定義されず、ブロック中のシステム呼出しがディップイン検出によって中断されることはありません。DIPINは、デフォルトの通知検出手段です。 SIGNALは、シグナル・ベース方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、通知メッセージが使用可能になると、システムがターゲットのクライアント・プロセスにシグナルを送出します。システムは、通知手段を選択したクライアントにかわってシグナルを検出するルーチンをインストールします。 ネイティブ・クライアント・プロセスのすべてのシグナルは、アプリケーション・プロセスではなく管理システム・プロセスによって処理されます。したがって、SIGNAL方式を使用して通知できるのは、アプリケーション管理者と同じUNIXシステム・ユーザー識別子で実行されているネイティブ・クライアントのみです。ワークステーション・クライアントの場合は、どのユーザー識別子で実行されているかに関係なく、SIGNAL方式を使用できます。
注意: SIGNAL通知方法は、MS-DOSクライアント、およびマルチスレッド・クライアントまたはマルチコンテキスト・クライアントに対しては使用できません。
THREADは、THREAD方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、非請求メッセージを受け取るための専用のスレッドが作成され、そのスレッドに非請求メッセージ・ハンドラがディスパッチされます。1つのOracle Tuxedoアプリケーションで同時に実行できる非請求メッセージ・ハンドラは1つのみです。この値は、マルチスレッド処理をサポートするプラットフォームでのみ使用できます。COBOLクライアントは、THREAD通知を使用できません。COBOLで記述されているクライアントまたはスレッドをサポートしていないプラットフォーム上で実行されているクライアントでは、UBBCONFIGデフォルト通知方法を使用することができ、UBBCONFIGデフォルト通知方法がTHREADに設定されている場合、通知方法がDIPINに変更されます。また、そのようなクライアントでは、tpinit()またはTPINITIALIZE()へのパラメータで明示的にスレッド通知が指定されていると、この関数を呼び出したときにエラーが返されます。 IGNOREを指定した場合、デフォルトで通知メッセージがアプリケーション・クライアントに無視されます。この設定は、tpinit()時の通知をリクエストするクライアントのみが非請求メッセージを受信するアプリケーションに適しています。

SEC_PRINCIPAL_NAME string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ・プリンシパル名の識別文字列を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて511文字まで指定できます。 このパラメータに指定するプリンシパル名は、このアプリケーションで実行される1つまたは複数のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 どのレベルにもSEC_PRINCIPAL_NAMEが指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションのRESOURCESセクションに指定されているDOMAINID文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVARというパラメータがあります。 後の2つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降のアプリケーションで実行されるシステム・プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。 特定のレベルでSEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つのパラメータに長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルの復号化(プライベート)キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて1023文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて31文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者はSEC_PRINCIPAL_PASSVARで設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1)で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SIGNATURE_AHEAD numeric_value (1 <= num <= 2147483647)

ローカル・マシンの時刻から見て、その時刻からどれだけ先のデジタル署名のタイムスタンプが許容されるかを秒数で指定します。指定しない場合、デフォルト値の3600秒(1時間)が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。

SIGNATURE_BEHIND numeric_value (1 <= num <= 2147483647)

ローカル・マシンの時刻から見て、その時刻からどれだけ前のデジタル署名のタイムスタンプが許容されるかを秒数で指定します。指定しない場合、デフォルト値の604800秒(1週間)が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。

SIGNATURE_REQUIRED {Y | N}

このアプリケーションで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ・バッファに対してデジタル署名が必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYに設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED {Y | N}

このアプリケーションで実行するすべてのプロセスで、暗号化された入力メッセージ・バッファが必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでENCRYPTION_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

 


MACHINESセクション

MACHINESセクションでは、物理マシンの論理名を指定します。 また、このセクションではマシン固有のパラメータも指定します。 MACHINESセクションには、アプリケーションで使用される物理プロセッサごとのエントリが必要です。 エントリの形式は次のとおりです。

ADDRESS required_parameters [optional_parameters]

ADDRESSはプロセッサの物理名です。たとえば、UNIXシステムのuname -nコマンドで生成される値です。 Windowsシステムの場合、この値は[コントロール・パネル]にあるネットワークのコンピュータ名の値で設定でき、大文字で指定する必要があります。 ADDRESSのエントリの長さは30文字以下でなければなりません。 この名前が識別子でない場合は、二重引用符で囲まなければなりません。

LANオプションが指定されていない場合は、このセクションにはマシン名は1つしか指定できません。 必須KEYWORDの1つにLMIDがあります。これは、物理マシンに割り当てられる論理マシンstring_valueです。 LMID string_valueは、構成ファイルのMACHINESセクションの中でユニークでなければなりません。

LMID = string_value

ADDRESSのシンボリック名として、ほかのセクションでstring_valueが使用されることを指定します。この名前にはカンマを指定できません。名前は30文字以内で指定します。これは必須パラメータです。構成で使用されるすべてのマシンには、LMID行を指定する必要があります。

必須パラメータは以下のとおりです。

TUXCONFIG = string_value[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大64バイト)

このマシン上のバイナリ形式のTUXCONFIGファイルが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。 管理者が保守する必要があるのは、MASTERマシン上のTUXCONFIG環境変数によって指定されているTUXCONFIGファイルだけです。 他のマシン上にあるこのマスターTUXCONFIGファイルのコピーは、システムの起動時に自動的にMASTERと同期されます。 このパラメータは各マシンごとに指定しなければなりません。 TUXOFFSETが指定されている場合、Oracle Tuxedoファイル・システムは、TUXCONFIGデバイスの最初からそのブロック数だけずれたところで起動します(後述のTUXOFFSETを参照)。 この値がどのように使用されるかについては、MACHINESセクションのENVFILEを参照してください。
注意: このパラメータに指定するパス名は、TUXCONFIG環境変数に指定したパス名(大文字/小文字の区別も含む)と完全に一致しなければなりません。 パス名が一致していない場合、tmloadcf(1)は正常に実行されません。

TUXDIR = string_value[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このマシン上のOracle Tuxedoシステム・ソフトウェアが存在するディレクトリの絶対パス名。 このパラメータはマシンごとに指定する必要があります。パス名は、各マシンにローカルなものでなければなりません。つまり、TUXDIRはリモート・ファイル・システムにあってはいけません。 マルチプロセッサ・アプリケーションのマシンに異なるリリースのOracle Tuxedoシステムがインストールされている場合、新しいリリースの『Oracle Tuxedoリリース・ノート』を参照して必要な機能を得るようにしてください。 この値がどのように使用されるかについては、MACHINESセクションのENVFILEを参照してください。

APPDIR = string_value[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

アプリケーション・ディレクトリの絶対パス名。この値はこのマシンで起動されるすべてのアプリケーションと管理サーバーのカレント・ディレクトリです。 この絶対パス名の後ろには、必要に応じてコロンで区切った他のパス名を追加できます。 SECURITYが設定されている構成では、各アプリケーションは独自のAPPDIRを持たなければなりません。 この値がどのように使用されるかについては、MACHINESセクションのENVFILEを参照してください。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

UID = number

掲示板用に作成されたIPC構造体に関連付ける数値ユーザーIDを指定します。 有効な値は0 - 2147483647です。値を指定しない場合、デフォルトではRESOURCESセクションの値が指定されます。

GID = number

掲示板用に作成されたIPC構造体に関連付ける数値グループIDを指定します。 有効な値は0 - 2147483647です。値を指定しない場合、デフォルトではRESOURCESセクションの値が指定されます。

PERM = number

掲示板を実装するIPC構造体に関連付ける数値パーミッションを指定します。 このパラメータは、通常のUNIXシステム形式(0600のような8進数値)で、プロセスに対する読み取りまたは書込みパーミッションを指定するために使用します。 値は0001以上0777以下の範囲で指定できます。 値を指定しない場合、デフォルトでRESOURCESセクションの値が指定されます。

BRTHREADS = {Y | N}

このマシンのブリッジ・プロセスがマルチスレッド実行向け(Y)かシングル・スレッド実行向け(N)のどちらに構成されているかを指定します。 デフォルト値はNです。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
BRTHREADSYに設定しても、CPUが複数あるマシンにしか影響しません。ただし、複数のCPUがなくても、BRTHREADSYに設定することは可能です。 ローカル・マシンでBRTHREADSYに設定し、リモート・マシンでBRTHREADSN (デフォルト)に設定することは可能ですが、マシン間のスループットがシングル・スレッドのブリッジ・プロセスより大きくなることはありません。 シングル・スレッドまたはマルチスレッド実行用に構成されたブリッジ・プロセスは、Oracle TuxedoまたはWebLogic Enterpriseの旧リリース(Oracle Tuxedoリリース8.0以前、WebLogic Enterprise release 5.1以前)と相互運用できます。通常、スレッド化されたブリッジはスレッド化されていないブリッジと相互運用できます。これは、スレッド化によって外部機能や動作が変わることはないためです。
注意: BRTHREADS=Yに設定し、ブリッジ環境にTMNOTHREADS=Yが含まれている場合、ブリッジはスレッド・モードで起動し、ブリッジがTMNOTHREADSの設定を無視したことを示す警告メッセージがログに記録されます。 TMNOTHREADS環境変数は、Oracle Tuxedoリリース8.0に追加されました。

MAXACCESSERS = number

このマシンの掲示板に同時に接続できるクライアントおよびサーバーの最大数を指定します。 この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値はRESOURCESセクションで指定されるMAXACCESSERSです。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin()などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ・プロセス、すべてのシステム提供サーバー・プロセスとアプリケーション・サーバー・プロセス、およびこのサイトで使用する可能性があるクライアント・プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバーには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (GROUPSセクションのTMSNAMEパラメータを参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSLなどがあります。アプリケーションがこのサイトでワークステーション・リスナー(WSL)を起動する場合は、起動するWSLと使用する可能性があるワークステーション・ハンドラ(WSH)の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedoリリース7.1より前(6.5以前)では、ユーザー・ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションのMAXACCESSERSパラメータとMAXSERVERSパラメータ(RESOURCESセクションのMAXSERVERSを参照)が使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の1台以上のマシンのMAXACCESSERSの数と、特定のマシンのMAXACCESSERSの数の合計が、MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションのMAXACCESSERSパラメータには、MAXSERVERSの数とユーザー・ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、アプリケーションに設定されているユーザー・ライセンスの数と、現在使用されているユーザー・ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザー・ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加できなくなります。

MAXWSCLIENTS = number

(ネイティブ・クライアントに対して)ワークステーション・クライアント用に確保されるこのマシンへのアクセサ・エントリの数を指定します。 指定する場合、値は0以上32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は0です。
ここに指定する値は、MAXACCESSERSで指定したアクセサ・スロットの総数の一部になります。つまり、MAXWSCLIENTS用に予約したアクセサ・スロットは、このマシン上の別のクライアントおよびサーバーでは使用できません。 この値をMAXACCESSERSより大きい値に設定した場合、エラーになります。 MAXWSCLIENTSパラメータが使用されるのは、Oracle TuxedoシステムのWorkstation機能を使用するときだけです。 システムへのワークステーション・クライアントのアクセスは、Oracle Tuxedoシステム提供の代替物、つまりワークステーション・ハンドラ(WSH)を通じて多重化されるため、このパラメータを適切な値に設定することでプロセス間通信(IPC)リソースを節約できるようになります。

MAXACLCACHE = number

SECURITYACLまたはMANDATORY_ACLに設定されているときにACLエントリのために使用されるキャッシュ内のエントリ数を指定します。 このパラメータを適切に設定すると、共有メモリー上のリソースを節約しながら、ACLのチェックを行うためのディスクのアクセス回数を減らすことができます。 この値は、10以上32,000以下でなければなりません。デフォルト値は100です。

MAXCONV = number

このマシン上のクライアントおよびサーバーが同時に関与できる会話の最大数を指定します。 この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値はRESOURCESセクションで指定されるMAXCONVの値です。 1つのサーバーで、最大64個の会話を同時に行うことができます。

MAXPENDINGBYTES = number

プロセスによって送信されるのを待っているメッセージのために割り当てられるスペースの量の限界を指定します。numberは、100,000からMAXLONGまでの値でなければなりません。

MAXGTT = number

このマシンが同時に関与できるグローバル・トランザクションの最大数を指定します。 この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値はRESOURCESセクションで指定される値です。

TYPE = string_value

マシンをクラスにグループ分けするときに使用します。 TYPEには、15文字以下の任意の文字列を設定できます。 2つのマシンが同じTYPE値を持つ場合、それらのマシン間でデータを送信するときにデータのエンコーディングおよびデコーディングは無視されます。 TYPEには、任意の文字列値を指定できます。 このパラメータは、比較のために使用します。 TYPEパラメータは、アプリケーションが異機種ネットワークのマシンで構成されている場合、またはネットワーク内のマシン上で様々なコンパイラを使用している場合に使用します。 このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は値が指定されていない他のすべてのエントリに一致するNULL文字列です。

CMPLIMIT = string_value1[,string_value2]

自動データ圧縮が実行されるリモート・プロセス(string_value1)およびローカル・プロセス(string_value2)に向けたメッセージのサイズのしきい値を指定します。 どちらの値も、負以外の整数または文字列MAXLONGでなければなりません。 指定しない場合、デフォルト値はMAXLONGです。

NETLOAD = numeric_value

このマシンから別のマシンにサービス・リクエストを送信するコストを計算するときに追加する負荷を指定します。この値は、0以上32,768未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は0です。

SPINCOUNT = numeric_value

UNIXセマフォ上のプロセスをブロッキングする、ユーザー・レベルでの掲示板ロックの回数を指定します。 この値は0以上でなければなりません。この値が0の場合は、配布されたバイナリに組み込まれているスピン・カウントを使用しなければならないことを示します。 この値を設定すると、TMSPINCOUNT環境変数は無視されます。 これは、プラットフォームによって異なります。 このパラメータのデフォルト値は0です。

TLOGDEVICE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大64バイト)

このマシンのDTPトランザクション・ログ(TLOG)を格納するOracle Tuxedoファイル・システムを指定します。TLOGは、Oracle TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、そのマシンにはTLOGがないものとみなされます。

TLOGOFFSET = offset

このマシンのDTPトランザクション・ログを格納するOracle Tuxedoファイル・システムの開始点までの(デバイス先頭からの)数値オフセットをページ単位で指定します。 このオフセットは0以上で、デバイス上のページ数より小さい値でなければなりません。 デフォルト値は0です。

TLOGNAME = string_value

このマシンのDTPトランザクション・ログ名を指定します。指定しない場合、デフォルト値はTLOGです。1つのTLOGDEVICEに複数のTLOGがある場合、各TLOGの名前はユニークでなければなりません。TLOGNAMEは、TLOG表が作成される構成内の他のどのような表の名前とも異なっていなければなりません。名前は30文字以内でなければなりません。

TLOGSIZE = size

このマシンのDTPトランザクション・ログの数値サイズをページ単位で指定します。 この値は、Oracle Tuxedoファイル・システム上の使用可能な容量に応じて、0より大きく2048以下にする必要があります。 指定しない場合、デフォルト値は100ページです。

ULOGPFX = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このマシンのuserlog(3c)メッセージ・ファイルの絶対パス名の接頭辞を指定します。指定したマシンのULOGPFXの値を使用して、そのマシン上で実行されるすべてのサーバー、クライアント、管理プロセスについてのuserlog(3c)エラー・メッセージ・ファイルを作成します。このパラメータを指定しない場合、$APPDIR/ULOGが使用されます。"mmddyy" (月、日、年)をこの接頭辞に付加して、実際のログ・ファイル名を取得できます。

TUXOFFSET = offset

このマシンのTUXCONFIGファイルを格納するOracle Tuxedoファイル・システムの開始点までの(デバイス先頭からの)数値オフセットをページ単位で指定します。このオフセットは0以上で、デバイス上のページ数より小さい値でなければなりません。デフォルトのオフセットは0です。0以外の値を指定した場合、TUXOFFSETの値はマシン上で起動するすべてのサーバーの環境に置かれます。この値がどのように使用されるかについては、MACHINESセクションのENVFILEを参照してください。

ENVFILE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

マシン上のすべてのクライアントとサーバーを指定されたファイルの環境で実行することを指定します。 無効なファイル名が指定されると、環境に値は追加されません。 環境ファイルの各行は、ident=valueの形式で指定します。identの先頭にはアンダースコア(_)または英文字を指定し、全体はアンダースコアまたは英数字のみで構成します。 value内の${env}という形式の文字列は、ファイルの処理時に、環境内の既存の変数を使用して展開されます。 前方参照はサポートされていません。値が設定されていない場合、変数は空の文字列に置換されます。 円マーク(¥)を使用して、ドル記号およびそれ自体をエスケープすることができます。 その他すべてのシェルのクォーテーションとエスケープのメカニズムは無視され、展開されたvalueがそのまま環境に入れられます。
クライアント・プログラムは、tpinit()の実行時にMACHINES ENVFILEのみを処理します。 サーバーの起動時に、ローカル・サーバーがtmboot(1)の環境を継承し、MASTER上にないリモート・サーバーがtlisten(1)の環境を継承します。また、対応するT_MACHINEエントリの情報に基づいてサーバーが起動されると、TUXCONFIGTUXDIR、およびAPPDIRも環境に配置されます。これら3つの変数を他の値に変更しようとすると、警告メッセージが表示されます。tmbootおよびtlistenは、サーバーを起動する前にマシンのENVFILEを処理するため、環境には実行可能ファイルと動的にロードされるファイルの検索に必要なパス名が示されます。サーバーが実行されると、(アプリケーションがtpsvrinit()で制御権を得る前の)サーバー初期化の一部として、マシンおよびサーバーのENVFILEファイルから変数を読み取り、エクスポートします。マシンとサーバーの両方のENVFILEで変数が設定されている場合、サーバーのENVFILEの値がマシンのENVFILEの値をオーバーライドします。 PATHLD_LIBRARY_PATHは、特殊な方法で処理されます。サーバーがアクティブになる前に、マシンのENVFILEがスキャンされ、最初に現れたPATH変数またはLD_LIBRARY_PATH変数が検出されます。どちらのPATH変数内でも、埋め込み型の環境変数は展開されません。PATHLD_LIBRARY_PATHは、実行可能ファイルと動的にロードされるファイルのパス名を検索するために使用されます。PATHには常に次の接頭辞が付きます。 ${APPDIR}:${TUXDIR}/bin:/bin: ただし、すでにこの接頭辞がある場合は付きません。このPATHは、単純なパス名または相対パス名で指定されたサーバーの検索パスとして使用されます。LD_LIBRARY_PATHには常に次の接頭辞が付きます。 ${APPDIR}:${TUXDIR}/lib:/lib:/usr/lib: ただし、すでにこの接頭辞がある場合は付きません。HPUXではSHLIB_PATHが設定され、AIXではLD_LIBRARY_PATHのかわりにLIBPATHが設定されます。

SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ・プリンシパル名の識別文字列を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて511文字まで指定できます。 このパラメータに指定するプリンシパル名は、このマシンで実行される1つまたは複数のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 どのレベルにもSEC_PRINCIPAL_NAMEが指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションのRESOURCESセクションに指定されているDOMAINID文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVARというパラメータがあります。 後の2つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降のアプリケーションで実行されるシステム・プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。 特定のレベルでSEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つのパラメータに長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルの復号化(プライベート)キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて1023文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて31文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者はSEC_PRINCIPAL_PASSVARで設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1)で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}

このマシンで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ・バッファに対してデジタル署名が必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYに設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}

このマシンで実行するすべてのプロセスで、暗号化された入力メッセージ・バッファが必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでENCRYPTION_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

SICACHEENTRIESMAX = string_value

このマシン上で各プロセスが保持するサービス・キャッシュ・エントリの最大数を表します。 この値は0以上、32,768未満でなければなりません。この値を指定しない場合、デフォルト値は500です。値を0に設定した場合は、このマシン上のどのプロセスもサービス・キャッシュを実行しません。 この属性が受け付ける最大値は32,767です。このマシン上のすべてのクライアントがこの値を使用します。
注意: SERVERSセクションで対応する属性とは異なり、このパラメータでは文字列DEFAULTを有効値として使用できません。

 


GROUPSセクション

このセクションでは、サーバー・グループに関する情報を指定します。このセクションには、最低1つのサーバー・グループが定義されている必要があります。サーバー・グループは、TUXCONFIGファイルの作成後にtmconfig、wtmconfig(1)を使用して追加できます。サーバー・グループのエントリには、サーバー群およびマシン上のサービス群に対して、論理名を指定します。論理名は、SERVERSセクションのSRVGRPパラメータの値に使用されます。この値により、サーバーはグループ内のサーバーとして識別されます。SRVGRPは、SERVICESセクションで、グループ内の特定のサービス・インスタンスのオカレンスを識別する場合にも使用されます。GROUPSセクションのその他のパラメータは、このグループを特定のリソース管理インスタンスに関連付けます(社員データベースなど)。GROUPSセクション内にある各行の形式は次のとおりです。

GROUPNAME required_parameters [optional_parameters]

GROUPNAMEは、グループの論理名(string_value)です。 グループ名は、GROUPSセクションのグループ名とMACHINESセクションの LMIDの中でユニークでなければなりません。グループ名の中にアスタリスク(*)、カンマ、コロンを入れることはできません。 名前は30文字以内でなければなりません。

以下のパラメータは必須です。

LMID = string_value1 [,string_value2]

このサーバー・グループがMACHINESセクション(またはSHMモードのデフォルト値)のstring_value1によってシンボル名に指定されているマシンにあることを示します。 LMID値は、それぞれ30文字以下でなければなりません。 論理マシン名は2つまで指定できます。 2つ目の論理名を指定する場合で、サーバー・グループが移行できる場合は、この2つ目の論理名は、サーバー・グループが移行できるマシンを示します。

GRPNO = number

このサーバー・グループに関連する数値グループ番号を指定します。 0より大きく、30000未満の番号を指定します。番号は、GROUPSセクションのすべてのエントリの中でユニークでなければなりません。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

TMSNAME = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このグループに関連するトランザクション・マネージャ・サーバーa.outの名前を指定します。分散トランザクション(tpbegin()で開始し、tpcommit()/tpabort()で終了する、複数のリソース・マネージャやマシンの間で処理されるトランザクション)に参加するサーバーを持つグループ・エントリに対しては、このパラメータを必ず指定する必要があります。このパラメータは、サーバー・グループを起動するときにtmboot(1)により実行されるファイル(string_value)を指定します。値TMSは、非XAインタフェースを使用することを示すために予約されています。TMS以外の空でない値が指定された場合は、このエントリのLMID値に関連するマシンに対して、TLOGDEVICEを指定する必要があります。各TMサーバーに対して一意のサーバー識別子が自動的に選択され、サーバーは何回でも再起動することができます。

ENVFILE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

グループ内のすべてのサーバーを指定されたファイルの環境で実行することを指定します。 無効なファイル名が指定されると、環境に値は追加されません。 環境ファイルの各行は、ident=valueの形式で指定します。identはアンダースコア(_)または英数字で構成します。 value内の${env}という形式の文字列は、ファイルの処理時に、環境内の既存の変数を使用して展開されます。 前方参照はサポートされていません。値が設定されていない場合、変数は空の文字列に置換されます。 円マーク(¥)を使用して、ドル記号と円マークをエスケープできます。 その他すべてのシェルのクォーテーションとエスケープのメカニズムは無視され、展開されたvalueがそのまま環境に入れられます。
ENVFILEは、MACHINESセクションのENVFILE (存在する場合)の後、SERVERSセクションのENVFILE (指定されている場合)の前に読み取られます。

TMSCOUNT = number

TMSNAMEが指定されている場合に、関連するグループに対して起動するトランザクション・マネージャ・サーバー数を指定します。このパラメータは省略可能で、デフォルト値は3です。0以外の値を指定した場合、最小値は2で、最大値は256です。TA_TMSCOUNT11未満に設定してリソースを保存することをお薦めします。サーバーはMSSQセットに自動的に設定されます。

SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ・プリンシパル名の識別文字列を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて511文字まで指定できます。 このパラメータに指定するプリンシパル名は、このグループで実行される1つまたは複数のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 どのレベルにもSEC_PRINCIPAL_NAMEが指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションのRESOURCESセクションに指定されているDOMAINID文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVARというパラメータがあります。 後の2つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降のアプリケーションで実行されるシステム・プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。 特定のレベルでSEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つのパラメータに長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルの復号化(プライベート)キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて1023文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて31文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者はSEC_PRINCIPAL_PASSVARで設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1)で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}

このグループで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ・バッファに対してデジタル署名が必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYに設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}

このグループで実行するすべてのプロセスで、暗号化された入力メッセージ・バッファが必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでENCRYPTION_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

OPENINFO = string_value

このグループのリソース・マネージャを開くときに必要な、リソース・マネージャに依存する情報を指定します。 この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは256文字以下でなければなりません。
このグループのTMSNAMEパラメータが設定されていないか、またはTMSに設定されている場合、この値は無視されます。TMSNAMEパラメータがTMS以外の値に設定されており、OPENINFOがNULL文字列("")に設定されているか、または何も設定されていない場合は、グループのリソース・マネージャは存在しますが、open操作の実行に関する情報は必要ありません。 OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。ベンダー固有の情報の先頭には、トランザクション・インタフェース(XAインタフェース)の公開名とコロン(:)が付きます。 Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、次のような形式になります。 # UNIXの場合#
OPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig:qspace" # Windowsの場合#
OPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig;qspace" TUXEDO/QMは、Oracle Tuxedo /Q XAインタフェースの公開名です。qmconfigは、キュー・スペースを設定するQMCONFIG (qmadmin(1)を参照)の名前です。qspaceはキュー・スペースの名前です。Windowsでは、qmconfigの後に指定する区切り文字として、セミコロン(;)を使用します。 その他のベンダーのデータベースでは、OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。たとえば、次のOPENINFO文字列は、Oracleのリソース・マネージャを開くときに必要な情報を示します。 OPENINFO="Oracle_XA: Oracle_XA+Acc=P/Scott/*****+SesTm=30+LogDit=/tmp" Oracle_XAは、Oracle XAインタフェースの公開名です。OPENINFO文字列内の5つの連続するアスタリスク(*)は、暗号化されたパスワードを示します。次に、パスワードについて説明します。 リソース・マネージャに渡されるOPENINFO文字列内のパスワードは、クリア・テキストまたは暗号化された形式で格納されます。パスワードを暗号化するには、まず、OPENINFO文字列内のパスワードが必要な場所に、5つ以上の連続するアスタリスクを入れます。次に、tmloadcf(1)コマンドを実行して、UBBCONFIGファイルをロードします。tmloadcf()は、アスタリスクの文字列を検出すると、パスワードの作成をユーザーに要求します。次に例を示します。 tmloadcf -y /usr5/apps/bankapp/myubbconfig
Password for OPENINFO (SRVGRP=BANKB3):
password tmloadcf(1)は、パスワードを暗号化してTUXCONFIGファイルに格納します。tmunloadcf()を使用してTUXCONFIGからUBBCONFIGファイルを再生成すると、パスワードは@@で区切られた暗号化形式でそのUBBCONFIGファイルに出力されます。次に例を示します。 OPENINFO="Oracle_XA: Oracle_XA+Acc=P/Scott/@@A0986F7733D4@@+SesTm=30+LogDit=/tmp" tmloadcf()の実行時に、tmunloadcf()によって生成されたUBBCONFIGファイル内で暗号化されたパスワードが検出されても、ユーザーに対してパスワードの作成は要求されません。

CLOSEINFO = string_value

このグループのリソース・マネージャを閉じるときに必要な、リソース・マネージャ・インスタンスに依存する情報を指定します。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは256文字以下でなければなりません。Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、CLOSEINFO文字列は使用しません。
このグループのTMSNAMEパラメータが設定されていないか、またはTMSに設定されている場合、この値は無視されます。TMSNAMEパラメータがTMS以外の値に設定されているが、CLOSEINFO文字列がNULL文字列("")に設定されているか、または何も設定されていない場合は、グループのリソース・マネージャは存在しますが、close操作の実行に関する情報は必要ありません。 CLOSEINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーの要件ごとに異なります。ベンダーに必要な情報の先頭には、ベンダーのトランザクション(XA)インタフェースの公開名とコロン(:)が付きます。

MRM = {Y | N}

このサーバー・グループが複数のRMをサポートできるかどうかを指定します。デフォルト値はNです。MRM=Yに設定されている場合のみ、*RMSセクション内のエントリでこのサーバー・グループに対して1つのRMを指定できます。グループ番号がSRVGRPであるサーバー・グループに対してMRM=Yを定義すると、グループ番号がRVGRP+1からSRVGRP+31の一連の暗黙的なサーバー・グループが占有されます。つまり、ユーザーはグループ番号がRVGRP+1からSRVGRP+31までの他のサーバー・グループを定義することはできません。

 


RMSセクション

このセクションは、MRM=Yを使用して1つのサーバー・グループに対して複数のRMをサポートするためのRM情報を提供します。これにより、グループ内のアプリケーション・サーバーは、1回のトランザクション中に異なるRMを使用して複数の接続を確立できます。RMSセクションでは、各エントリは1つのサーバー・グループに対して1つのRMを説明します。このグループで複数のRMをサポートする必要がある場合、このセクションに複数のエントリを指定する必要があります。このセクション内のエントリの一般的な形式は、次のとおりです。

RMSNAME required_parameters [optional_parameters]

RMSNAMEは、RMSエントリの論理名を指定します。この名前は、RMSセッション内のすべてのエントリ名で一意である必要があり、アスタリスク(*)、カンマまたはコロンは使用できません。また、30文字以内である必要があります。

リスト8は、複数のRMS構成の例を示しています。この例では、サーバー・グループGROUP1に対して3つのRMを指定しています。このため、GROUP1のアプリケーション・サーバーは、GROUPに指定されているデフォルト接続とMRM1およびMRM2に対して3つの接続を確立できます。

リスト8 複数のRMS構成の例
*GROUPS
# Default RM must be configured in here.
GROUP1	LMID=simple GRPNO=7 TMSNAME=ORATMS TMSCOUNT=2
OPENINFO="Oracle_XA:Oracle_XA+Acc=P/scott/tiger+sqlNet=tsam+SesTm=600+MaxCur=5+LogDir=. "
CLOSEINFO=NONE  MRM=Y
GROUP2	LMID=simple GRPNO=39
……
*RMS
MRM1    RMID=1  SRVGRP=GROUP1 
TMSNAME=ORATMS1  TMSCOUNT=2  AUTO=Y
OPENINFO="Oracle_XA:Oracle_XA+Acc=P/scott/tiger+sqlNet=tsam+SesTm=600+MaxCur=5+LogDir=. "
CLOSEINFO=NONE
MRM2    RMID=2  SRVGRP=GROUP1
TMSNAME=ORATMS2  TMSCOUNT=3  AUTO=N
OPENINFO="Oracle_XA:Oracle_XA+Acc=P/scott/tiger+sqlNet=orac+SesTm=600+MaxCur=5+LogDir=. "
CLOSEINFO=NONE
…..
*SERVERS
…..

以下のパラメータは必須です。

SRVGRP = string_value

このRMが関連付けられたグループ名を指定します。string_valueは、*GROUPSセクション内のサーバー・グループに関連付けられた論理名である必要があります。この名前は、30文字以内にする必要があります。GROUPセクション内のエントリにこのように関連付けることは、このグループ内のすべてのアプリケーション・サーバーがこのRMとの接続を確立できることを意味します。また、これにより、グループに定義されているすべてのパラメータをこのエントリに渡るよう指定します。これには、ENVFILESEC_PRINCIPAL_NAMESEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVARSIGNATURE_REQUIREDおよびENCRYP_REQUIREDなどがあります。すべてのRMSエントリに対してサーバー・グループ・パラメータを指定する必要があります。

RMID = number

グループ内でRMを一意に識別する整数を指定します。識別子は、1以上31以下でなければなりません。このパラメータはすべてのRMエントリに必要です。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

TMSNAME = string_value[0..256]

SRVGRPによって指定されるグループに関連するトランザクション・マネージャ・サーバーa.outの名前を指定します。このRMを使用し、分散トランザクション(tpbegin()で開始し、tpcommit()/tpabort()で終了する、複数のリソース・マネージャやマシンの間で処理されるトランザクション)に参加するサーバーを持つグループ・エントリに対しては、このパラメータを必ず指定する必要があります。このパラメータは、サーバー・グループを起動するときにtmboot(1)により実行されるファイル(string_value)を指定します。値TMSは、NULL XAインタフェースを使用することを示すために予約されています。TMS以外の空でない値が指定された場合は、関連するグループ・エントリ内のLMID値に関連するマシンに対して、TLOGDEVICEを指定する必要があります。各TMサーバーに対して一意のサーバー識別子が自動的に選択され、サーバーは何回でも再起動することができます。

TMSCOUNT = number

TMSNAMEが指定されている場合に、1つのサーバー・グループ内の関連するRMに対して起動するトランザクション・マネージャ・サーバー数を指定します。このパラメータは省略可能で、デフォルト値は3です。0以外の値を指定した場合、最小値は2で、最大値は256です。サーバーはMSSQセットに自動的に設定されます。
1つのサーバー・グループのすべてのTMSCOUNTの合計数は、1から256の間である必要があります。

OPENINFO = string_value

関連するグループのリソース・マネージャを開くときに必要な、リソース・マネージャに依存する情報を指定します。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは256文字以下でなければなりません。
このグループのTMSNAMEパラメータが設定されていないか、またはTMSに設定されている場合、この値は無視されます。TMSNAMEパラメータがTMS以外の値に設定されており、OPENINFONULL文字列("")に設定されているか、または何も設定されていない場合は、グループのリソース・マネージャは存在しますが、open操作の実行に関する情報は必要ありません。OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。ベンダー固有の情報の先頭には、トランザクション・インタフェース(XAインタフェース)の公開名とコロン(:)が付きます。Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、次のような形式になります。 # UNIXの場合#
OPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig:qspace"
# Windowsの場合#
OPENINFO = "TUXEDO/QM:qmconfig;qspace"
TUXEDO/QMは、Oracle Tuxedo /Q XAインタフェースの公開名です。qmconfigは、キュー・スペースを設定するQMCONFIG (qmadmin(1)を参照)の名前です。qspaceはキュー・スペースの名前です。Windowsでは、qmconfigの後に指定する区切り文字として、セミコロン(;)を使用します。その他のベンダーのデータベースでは、OPENINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーごとに異なります。たとえば、次のOPENINFO文字列は、Oracleのリソース・マネージャを開くときに必要な情報を示します。 Oracle XAインタフェースの公開名は、次のとおりです。OPENINFO="Oracle_XA: Oracle_XA+Acc=P/Scott/*****+SesTm=30+LogDit=/tmp" Oracle_XA OPENINFO文字列内の5つの連続するアスタリスク(*)は、暗号化されたパスワードを示します。リソース・マネージャに渡されるOPENINFO文字列内のパスワードは、クリア・テキストまたは暗号化された形式で格納されます。パスワードを暗号化するには、まず、OPENINFO文字列内のパスワードが必要な場所に、5つ以上の連続するアスタリスクを入れます。次に、tmloadcf(1)を実行して、UBBCONFIGファイルをロードします。tmloadcf()は、アスタリスクの文字列を検出すると、パスワードの作成をユーザーに要求します。次に例を示します。tmloadcf -y /usr5/apps/bankapp/myubbconfig OPENINFOのパスワード(RMS entry name= BANKB3)。 パスワードtmloadcf(1)は、パスワードを暗号化してTUXCONFIGファイルに格納します。tmunloadcf()を使用してTUXCONFIGファイルからUBBCONFIGファイルを再生成すると、パスワードは@@で区切られた暗号化形式でそのUBBCONFIGファイルに出力されます。次に例を示します。OPENINFO="Oracle_XA: Oracle_XA+Acc=P/Scott/@@A0986F7733D4@@+SesTm=30+LogDit=/tmp"。tmloadcf()の実行時に、tmunloadcf()によって生成されたUBBCONFIGファイル内で暗号化されたパスワードが検出されても、ユーザーに対してパスワードの作成は要求されません。

CLOSEINFO = string_value

このグループのリソース・マネージャを閉じるときに必要な、リソース・マネージャ・インスタンスに依存する情報を指定します。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは256文字以下でなければなりません。Oracle Tuxedo /Qデータベースでは、CLOSEINFO文字列は使用しません。
このグループのTMSNAMEパラメータが設定されていないか、またはTMSに設定されている場合、この値は無視されます。TMSNAMEパラメータがTMS以外の値に設定されているが、CLOSEINFO文字列がNULL文字列("")に設定されているか、または何も設定されていない場合は、グループのリソース・マネージャは存在しますが、close操作の実行に関する情報は必要ありません。CLOSEINFO文字列の形式は、基底のリソース・マネージャのベンダーの要件ごとに異なります。ベンダーに必要な情報の先頭には、ベンダーのトランザクション(XA)インタフェースの公開名とコロン(:)が付きます。

AUTO = {Y | N}

AUTO=Yを指定すると、サーバーの起動時にtpopen()を介してRMへの接続が確立されます。クライアントが(TMSによって監視されている)サービスを呼び出すと、対応するRMのxa_startが自動的に呼び出されます。AUTO=Nを指定する場合、アプリケーション・サーバーでtprmopenおよびtmrmstartを明示的に呼び出す必要があります。デフォルト値はYです。TMSNAMEパラメータをNULLに設定すると、この項目は無視されます。AUTO=Yで同じサーバー・グループに属するRMSエントリの数は、0から15までの値である必要があります。

 


NETGROUPSセクション

NETGROUPSセクションでは、LAN環境で使用可能なネットワーク・グループに関する情報を指定します。 複数のネットワーク・グループに、複数のマシンのペアが存在できます。 通信を行う2つのノードは、優先度メカニズムを使用して、そのグループの要素間での通信方法を決定します。

すべてのLMIDは、デフォルトのネットワーク・グループ(DEFAULTNET)のメンバーでなければなりません。 リリース6.4 (NETGROUPSが使用可能)以前のOracle Tuxedoリリースを実行するマシンは、DEFAULTNETネットワーク・グループにのみ属することができます。 DEFAULTNETのネットワーク・グループ番号(NETGRPNO)は0 (ゼロ)で、変更できません。 ただし、DEFAULTNETのデフォルト優先順位は変更できます。

このセクションのエントリの一般的な形式は次のとおりです。

NETGROUP required_parameters [optional_parameters]

NETGROUPはネットワーク・グループ名です。 NETGROUPDEFAULTNETと同じである場合、エントリはデフォルトのネットワーク・グループを表します。

以下のパラメータは必須です。

NETGRPNO = numeric_value

これは、一意のネットワーク・グループ番号です。この番号は、フェイルオーバーおよびフェイルバックで使用できるように管理者が割り当てる必要があります。このエントリがDEFAULTNETの場合には、数値を0 (ゼロ)にする必要があります。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

NETPRIO = numeric_value

このネットワーク・グループの優先順位を指定します。同じ優先順位の複数のネットワーク・グループの一組のマシンは、より優先度の高いネットワーク・グループが使用可能でないかぎり、その優先順位バンドで並列通信を行います。ある優先バンドのすべてのネットワーク・リンクが管理者またはネットワーク状態によって分断されている場合、次の優先順位のバンドが使用されます。優先度の高いバンドから再試行されます。詳細は、『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』を参照してください。 この値は、0以上8192未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は100です。これは、DEFAULTNETの唯一の変更可能なパラメータです。
注意: 並列データ回線は、優先グループ番号中のネットワーク・グループ番号(NETGRPNO)によって優先付けされます。

 


NETWORKセクション

NETWORKでは、LAN環境用のネットワーク構成を指定します。 BRIDGEサーバーが位置している各プロセッサごとに、NETWORKセクションにエントリを入れて、BRIDGEプロセスのネットワーク・アドレスを指定しなければなりません。 このセクションが存在し、RESOURCESセクションのOPTIONSパラメータにLANが指定されていない場合、エラーが発生します。

このセクションのエントリの一般的な形式は次のとおりです。

LMID required_parameters [optional_parameters]

LMIDは、BRIDGEプロセスが存在する論理マシンです。 LMIDには、使用されるネットワーク・デバイスへの直接アクセス権が必要です(BRIDGEパラメータで指定される)。

以下のパラメータは必須です。

NADDR = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このLMIDのブリッジ・プロセスが使用する完全なネットワーク・リスニング用アドレスを指定します。ブリッジのリスニング用アドレスは、アプリケーションに参加している他のブリッジ・プロセスの通信手段となります。string_valueの形式が"0xhex-digits"または"\\xhex-digits"の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IPドレスを含む文字配列に内部変換され、以下の2つの形式のいずれかになります(表71を参照)。

表71 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

オペレーティング・システム・コマンドでアクセスされたローカル構成の名前解決機能を使ってアドレスがバインドされるときに、hostnameはTCP/IPホスト・アドレスに解決されます。"#.#.#.#"はドットで区切った10進数の形式で、#は0から255までの10進数の値を表します。port_numberは0から65535までの10進数で、指定された文字列の16進表現です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

BRIDGE = string_value

LMIDのBRIDGEプロセスがネットワークにアクセスするために使用するデバイス名を指定します。 この名前は、ネットワーク対応のアプリケーションにTLIベースのOracle Tuxedoシステム・バイナリを通じて参加する際に必要になります。 このパラメータは、ソケット・ベースのOracle Tuxedoシステム・バイナリでは不要です。

NLSADDR = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

このパラメータは、LMIDでネットワークにサービスを提供するtlisten(1)プロセスが使用するネットワーク・アドレスを指定します。NLSADDR用のネットワーク・アドレスは、上記NADDRパラメータ用に指定されたのと同じ形式です。アドレスの形式が"0xhex-digits"または"\\xhex-digits"の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。TCP/IPアドレスは、"//#.#.#.#:port"という形式で指定します。NLSADDRMASTER LMID以外のマシンのエントリにない場合、tmloadcf(1)はエラーを出力します。ただし、NLSADDRMASTER LMIDにない場合、tmadmin(1)はリモート・マシン上で管理モードでは実行できず、読取り専用操作に限定されます。これはまた、バックアップ・サイトが障害後にマスター・サイトを再起動できないことを意味します。
注意: TCP/IPのIPv4とIPv6のアドレッシングはNADDRと同じです。

FADDR = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

他のマシンに接続する際にローカル・マシンが使用するネットワーク・アドレスを指定します。 このパラメータは、FRANGEパラメータと共に、アウトバウンド接続を確立する前にプロセスがバインドを試みるTCP/IPポートの範囲を決定します。 このアドレスには、TCP/IPアドレスを指定する必要があります。 TCP/IPアドレスのポート部分は、プロセスがTCP/IPポートをバインドできる範囲のベース・アドレスを表します。 FRANGEパラメータは、範囲の大きさを指定します。 たとえば、このアドレスが//mymachine.bea.com:30000FRANGEが200の場合、このLMIDからアウトバウンド接続の確立を試みるすべてのネイティブ・プロセスは、mymachine.bea.com上のポートを30000から30200の間でバインドします。このパラメータを設定しない場合、デフォルトは空文字列になり、オペレーティング・システムがローカル・ポートを任意に選択します。
注意: TCP/IPのIPv4とIPv6のアドレッシングはNADDRと同じです。

FRANGE = number

アウトバウンド接続を確立する前にネイティブ・プロセスがバインドを試みるTCP/IPポートの範囲を指定します。 FADDRパラメータは、範囲のベース・アドレスを指定します。 たとえば、FADDRパラメータが//mymachine.bea.com:30000で、FRANGEが200に設定されている場合、このLMIDからアウトバウンド接続の確立を試みるすべてのネイティブ・プロセスは、mymachine.bea.com上のポートを30000から30200の間でバインドします。有効範囲は1から65535までです。デフォルト値は1です。

MINENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128}

このマシンへのネットワーク・リンクを確立するときに必要な暗号化の最小レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。 デフォルト値は0です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

MAXENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128}

ネットワーク・リンクを確立するときに使用できる暗号化の最大レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は128です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

NETGROUP = string_value

string_valueは、このネットワーク・エントリに関連付けるネットワーク・グループです。 指定しない場合、デフォルト値はDEFAULTNETです。 NETGROUPパラメータをDEFAULTNETに設定しない場合は、ファイルのNETGROUPS セクションにあるグループ名として前に指定された値を指定する必要があります。 NETGROUPパラメータがDEFAULTNETに設定されているネットワーク・エントリは、すべてTM_MIBT_MACHINEクラスで表されますが、他のNETGROUPに関連付けられたNETWORKエントリは、TM_MIBT_NETMAPクラスで表され、旧リリースとの相互運用が可能です。

 


SERVERSセクション

このセクションでは、システムで起動されるサーバーの初期状態に関する情報を定義します。特定のリモート環境に対しては、サーバーを、連続的に動作していて、プロセスへのサーバー・グループのサービス・リクエストを待機しているプロセスであるとする考え方を適用できる場合とできない場合があります。多くの環境では、オペレーティング・システムあるいはリモート・ゲートウェイが、サービスの唯一のディスパッチャになります。どちらの場合でも、SERVICE表エントリ(次のセクションを参照)のみと、SERVER表エントリなしをリモート・プログラムのエントリ・ポイントに対して指定する必要があります。Oracle Tuxedoシステム・ゲートウェイ・サーバーは、リモート・ドメイン・サービス・リクエストを公開し、キューに入れます。ホスト固有のリファレンス・ページでは、UBBCONFIGのサーバー表エントリが特定の環境に適応しているかどうかを示し、適応している場合は対応するセマンティクスを明記する必要があります。SERVERSセクション内にある各行の形式は次のとおりです。

AOUT required_parameters [optional_parameters]

AOUTは、tmboot(1)によって実行されるファイル(string_value)を指定します。tmbootは、サーバー・グループで指定されたマシン上でAOUTを実行します。tmbootはターゲット・マシンでAOUTファイルを検索するため、AOUTはそのマシンのファイル・システム内になければなりません(AOUTのパスには、ほかのマシン上にあるファイル・システムへのRFS接続を含めることができます)。サーバーの相対パス名が指定されている場合、AOUTの検索は、まずAPPDIR、次にTUXDIR/bin/binpathの順で行われます。pathは、マシンの環境設定ファイル(ある場合)の最後の行(PATH=)に指定されている値です。APPDIRおよびTUXDIRの値は、TUXCONFIGファイル内の適切なマシン・エントリから取得されます。詳細は、MACHINESセクションのENVFILEを参照してください。

Oracle Tuxedo 8.1以降では、SERVERSセクションのAOUTの長さは最大256バイトです。 Oracle Tuxedo 8.0以前では、SERVERSセクションのAOUTの長さは最大78バイトです。

以下のパラメータは必須です。

SRVGRP = string_value

サーバーが所属するサーバー・グループの名前を指定します。string_valueには、GROUPSセクションのサーバー・グループに関連付けられた論理名を指定します。 名前は30文字以内でなければなりません。 GROUPSセクション内のエントリと関連するということは、そのサーバーに対してLMIDが指定されているマシン上でAOUTが実行されるということを意味します。 また、このパラメータは、サーバー・グループのGRPNOと、関連するリソース・マネージャが開くときに渡されるパラメータも指定します。 すべてのサーバー・エントリには、サーバー・グループのパラメータが指定されていなければなりません。

SRVID = number

グループ内でサーバーをユニークに識別する整数を指定します。 識別子は、1以上30,000以下でなければなりません。 このパラメータはすべてのサーバー・エントリに必要です。

省略可能なパラメータは、起動オプションと実行時オプションという2つのカテゴリに分けられます。 起動オプションは、サーバーの実行時にtmboot(1)が使用します。 いったん実行されると、サーバーは構成ファイルからエントリを読み込み、実行時オプションを決定します。 ユニークなサーバーIDを使用して正しいエントリを見つけることができます。

省略可能な起動パラメータは以下のとおりです。

CLOPT = string_value

起動時にAOUTに渡されるservopts(5)オプションを指定します。 何も指定しない場合、デフォルト値は-Aです。string_valueの長さは最大1024バイトです。

SEQUENCE = number

このサーバーを、他のサーバーに関連していつ起動または停止するかを指定します。 SEQUENCEを指定しない場合、サーバーはSERVERSセクションで指定された順序で起動します(停止はその逆の順序で行われます)。 シーケンス番号が指定されているサーバーと指定されていないサーバーが混在する場合は、まず、シーケンス番号を持つサーバーがすべて昇順に起動し、次に、シーケンス番号を持たないサーバーが構成ファイル内の順序ですべて起動します。 シーケンス番号は1から9999までの範囲で指定しなければなりません。

MIN = number

tmbootによって起動するサーバーのオカレンスの最小数を指定します。 RQADDRが指定されており、MINが1より大きい場合、そのサーバーはMSSQセットを形成します。 サーバー識別子は、SRVID + MAX - 1までのSRVIDとなります。 各サーバーには、すべて同一のシーケンス番号とその他のサーバー・パラメータが付けられます。
MINには0 - 1000の範囲の値を指定できます。デフォルト値は1です。 MIN=0値を持つサーバーは、tmboot -yでは起動しません。 このため、マルチサーバー環境では必要に応じてサーバーを起動できるようになるので、起動時間を短縮できます。

MAX = number

起動できるサーバーのオカレンスの最大数を指定します。 tmbootが実行されると、MINで指定した数のサーバーが起動します。次に、tmboot-iオプションを使用して関連するサーバー識別子を指定し、その他のサーバー(MAXで指定した数まで)を起動します。 MAX値の範囲はMINから1000までです。このパラメータの指定がない場合、デフォルト値はMINと同じになります。

省略可能な実行時パラメータは以下のとおりです。

ENVFILE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

初期化の間にサーバー環境のファイルにある値の追加をリクエストします。サーバーが、別のマシンに移行可能なサーバー・グループに関連付けられている場合は、移行元マシンと移行先マシンの同じ場所にENVFILEを格納する必要があります。
このファイルはサーバーが起動した後に処理されます。したがって、サーバー実行に必要な実行可能ファイルまたは動的にロードするファイルを検索するためにパス名を設定することはできません。かわりにマシンENVFILEを使用してください。このファイルを使用して環境を変更する方法については、MACHINESセクションのENVFILEを参照してください。

CONV = {Y | N}

サーバーが会話型サーバーであるかどうかを指定します。接続は会話型サーバーとの間でのみ確立でき、tpacall()またはtpcall()を使用したrpcリクエストは非会話型サーバーに対してのみ行うことができます。デフォルト値はNです。

RQADDR = string_value

AOUTのリクエスト・キューのシンボル名を指定します。名前は30文字以内でなければなりません。このパラメータの指定がない場合は、AOUTがアクセスするキューのために固有のキー(GRPNO.SRVID)を選択します。複数のサーバーに対して同じRQADDRと実行可能ファイル名を指定すると、複数サーバー/単一キュー(MSSQ)セットを定義できます。2つのサーバーに、同じキュー名を持つRQADDRが指定されている場合、それらは同じサーバー・グループになければなりません。

RQPERM = number

リクエスト・キューに対する数値パーミッションを指定します。numberは通常のUNIXシステムの方式(たとえば0600)で指定されます。RQPERMを指定しない場合、PERMRESOURCESセクションに指定されていればその値が使用されます。それ以外の場合は、値0666が使用されます。値は0001以上0777以下の範囲で指定できます。

REPLYQ = {Y | N}

AOUTに対して応答キューを確立するかどうかを指定します。 Yを指定した場合は、応答キューがAOUTと同じLMID上に作成されます。 デフォルト値はNです。 MSSQセットのサーバーの場合、応答を受けようとするサーバーのREPLYQYに設定します。
注意: 会話型サーバーに対するREPLYQの値は、UBBCONFIGの中で割り当てられている値に関係なく常にYに設定されます。

RPPERM = number

応答キューに対する数値パーミッションを指定します。numberは通常のUNIXシステムの方式(たとえば0600)で指定されます。RPPERMを指定しない場合、デフォルト値は0666です。リクエストと応答が両方とも同じキューから読み取られる場合、指定する必要があるのはRQPERMだけで、RPPERMは無視されます。値は0001以上0777以下の範囲で指定できます。

RCMD = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前では最大78バイト)

AOUTが再起動できる場合、このパラメータは、AOUTが異常終了した場合に実行するコマンドを指定します。最初のスペースまたはタブまでの文字列は、フルパス名またはAPPDIRを基準とする相対パス名で指定された実行可能なUNIXファイル名でなければなりません(コマンドの先頭でシェル変数を設定しないでください)。このコマンドには、コマンドライン引数を必要に応じて指定することもできます。コマンドラインには、GRPNOSRVIDという、サーバーの再起動に関連する2つの引数が追加されます。string_valueはサーバーの再起動と並行して実行されます。

MAXGEN = number

AOUTが再起動できる場合、このパラメータは、GRACEによって指定された時間内に最大number - 1回再起動できることを示します。 指定できる値は0より大きく、256より小さい数値です。この値を指定しないと、デフォルトの1 (サーバーは一度起動できるが、再起動はできない)が設定されます。

GRACE = number

AOUTが再起動できる場合、このパラメータは指定秒数内で最大MAXGEN回再起動できることを示します。 この値は、0以上2147483648未満でなければなりません。0の場合、AOUTは何回でも再起動できます。 GRACEを指定しない場合は、デフォルトの86,400秒(24時間)が指定されます。

RESTART = {Y | N}

AOUTが再起動できるかどうかを指定します。 デフォルト値はNです。 サーバーを移行できる場合は、RESTARTYに設定します。 SIGTERMシグナルで終了したサーバーは、再起動できないため再起動する必要があることに注意してください。

SYSTEM_ACCESS = identifier[,identifier]

アプリケーション・プロセス内でOracle Tuxedoシステム・ライブラリがOracle Tuxedoシステムの内部表へのアクセス権を取得するために使用するデフォルトのモードを指定します。有効なアクセス・タイプは、FASTPATHまたはPROTECTEDです。FASTPATHを指定した場合、ライブラリは共有メモリーを介して迅速に内部表へアクセスできます。PROTECTEDを指定した場合、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリが共有メモリーを介して内部表にアクセスできる間、Oracle Tuxedoシステム・ライブラリの外部からはそれらの表の共有メモリーにアクセスできません。NO_OVERRIDEを単独あるいはFASTPATHまたはPROTECTEDと共に指定した場合、アプリケーション・プロセスによって選択モードはオーバーライドされません。SYSTEM_ACCESSを指定しない場合、デフォルト・モードはRESOURCESセクションのSYSTEM_ACCESSキーワードの設定値によって決まります。
制限事項: SYSTEM_ACCESSPROTECTEDに設定しても、マルチスレッド・サーバーには効果がない場合があります。これは、あるスレッドがOracle Tuxedoコードを実行しているとき(つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき)に別のスレッドがユーザー・コードを実行できるからです。 Oracle Tuxedoシステムでは、このような状況を回避することはできません。

MAXDISPATCHTHREADS = number

個々のサーバー・プロセスで生成可能な、同時にディスパッチされるスレッドの最大数を指定します。 このパラメータは、サーバーがbuildserver -tコマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
MAXDISPATCHTHREADS > 1の場合、別のディスパッチ・スレッドが使用されます。このディスパッチ・スレッドは、パラメータで指定した数には含まれません。MAXDISPATCHTHREADSは、MINDISPATCHTHREADSと同じか、またはそれ以上でなければなりません(MINDISPATCHTHREADS <= MAXDISPATCHTHREADS)。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は1です。

MINDISPATCHTHREADS = number

最初のサーバーの起動時に開始されるサーバー・ディスパッチ・スレッドの数。 このパラメータは、サーバーがbuildserver -tコマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
MAXDISPATCHTHREADS > 1のときに使用される個別のディスパッチ・スレッドは、MINDISPATCHTHREADSの値の一部としてはカウントされません。MAXDISPATCHTHREADSは、MINDISPATCHTHREADSと同じか、またはそれ以上でなければなりません(MINDISPATCHTHREADS <= MAXDISPATCHTHREADS)。このパラメータのデフォルト値は0です。

THREADSTACKSIZE = number

マルチスレッド・サーバーの各ディスパッチ・スレッドに対して作成されるスタックのサイズを指定します。 この値は0以上2147483647以下でなければなりません。デフォルト値は0です。このパラメータがサーバーに対して有効なのは、MAXDISPATCHTHREADSに1より大きい値が指定されている場合のみです。
このパラメータが指定されていない場合、または0が指定されている場合、デフォルトのスレッド・サイズが使用されます。 指定された値が0より大きく、かつ最小スレッド・スタック・サイズより小さい場合、最小スレッド・スタック・サイズが使用されます。 指定された値が最小スレッド・スタック・サイズより大きい場合、指定された値が使用されます。 デフォルト・サイズは、オペレーティング・システムのデフォルト・サイズです。ただし、この値がマルチスレッドOracle Tuxedoアプリケーション用に十分であることが分かっている場合は、Oracle Tuxedoのデフォルト・サイズが使用されます。 最小スレッド・スタック・サイズの目的は、Tuxedoのデフォルト・スレッド・スタック・サイズより小さいスレッド・スタック・サイズを指定できるようにすることです。 現時点でのOracle Tuxedoのデフォルト・スレッド・スタック・サイズは1,024,000、最小スレッド・スタック・サイズは100,000です。 スレッド・スタック・サイズを上回った場合、サーバーはコア・ダンプを行います。

SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ・プリンシパル名の識別文字列を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて511文字まで指定できます。 このパラメータに指定するプリンシパル名は、このサーバーで実行される1つまたは複数のシステム・プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAMEは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。 特定の構成レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。 どのレベルにもSEC_PRINCIPAL_NAMEが指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションのRESOURCESセクションに指定されているDOMAINID文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAMEのほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVARというパラメータがあります。 後の2つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1以降のアプリケーションで実行されるシステム・プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。 特定のレベルでSEC_PRINCIPAL_NAMEのみが指定されている場合には、それ以外の2つのパラメータに長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルの復号化(プライベート)キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて1023文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVARは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。 このパラメータには、最後のNULL文字を除いて31文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVARは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVERSセクション)のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でもSEC_PRINCIPAL_NAMEパラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATIONは省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロのNULL文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者はSEC_PRINCIPAL_PASSVARで設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1)で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SICACHEENTRIESMAX = string_value

文字列が数字だけで構成されている場合、その数字はこのサーバーで保持できるサービス・キャッシュ・エントリの最大数を指定します。 このパラメータには、0以上32,768未満の値を指定します。それ以外の場合、文字列の値としてDEFAULTが使用できます。この場合、キャッシュできるサービスの数は、このサーバーに対応するMACHINEセクションのエントリによって指定されます。 値を指定しない場合、文字列DEFAULTが有効値として使用されます。 0を指定した場合、このマシン上のプロセスでサービスはキャッシュされません。 このパラメータの最大値は32,767です。

CONCURR_STRATEGY=PER_REQUEST
CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECT

CONCURR_STRATEGYは、マルチスレッドCORBAサーバー・アプリケーションによって使用されるスレッド・モデルを指定するために使用します。 CONCURR_STRATEGYパラメータには、次のいずれかの値を指定できます。
CONCURR_STRATEGY = PER_REQUEST CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECT CONCURR_STRATEGY = PER_REQUESTを指定してリクエスト単位のスレッド・モデルを使用する場合、CORBAサーバー・アプリケーションでの各呼出しは、スレッド・プール内の任意のスレッドに割り当てられます。 CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECTを指定してオブジェクト単位のスレッド・モデルを使用する場合、アクティブな各オブジェクトはいつでも単一のスレッドに関連付けられます。オブジェクトに対するリクエストごとに、ディスパッチ・スレッドとオブジェクトとの関連付けが確立されます。
注意: ユーザー制御の同時実行性は、スレッド・モデルより優先されます。 このため、いったんユーザー制御の同時実行性を選択すると、スレッド・モデルが同じように動作し、同じプロセスの複数のスレッド内にあるオブジェクトのインスタンスの動作と別のプロセス内のオブジェクトのインスタンスの動作が一貫するようになります。

パラレル・オブジェクトの詳細は、『Oracle Tuxedo CORBAプログラミング・リファレンス』「パラレル オブジェクト」を参照してください。

 


SERVICESセクション

このセクションでは、アプリケーションが使用するサービスに関する情報を指定します。 SERVICESセクション内の行の形式は次のとおりです。

SVCNM [optional_parameters]

SVCNMはサービスの(string_value)名です。 SVCNMは127文字以下でなければなりません。

必須パラメータはありません。 省略可能なパラメータを設定する必要がない場合は、サービスを示す必要はありません。 省略可能なパラメータは以下のとおりです。

LOAD = number

SVCNMがシステムにnumberのロード・ファクタを負わせることを示します。numberには、1以上32,767以下の値を指定できます。 指定しない場合、デフォルト値は50です。数値が大きくなるほどロード・ファクタも大きくなります。

PRIO = number

SVCNMをキューから取り出す優先順位の数値を指定します。この値は0より大きく、100以下でなければなりません(100が最高の優先度)。デフォルト値は50です。 メッセージは、FIFOに基づき10回に1回取り出されるため、優先順位の低いメッセージがキューに無制限にとどまることはありません。優先度の低いインタフェースやサービスでは、レスポンス時間を問題にすべきではありません。

SRVGRP = string_value

指定されたすべてのパラメータをサーバー・グループstring_value内のSVCNMに適用することを指定します。 SRVGRPを使用すると、同じサービスが異なるサーバー・グループ内では異なるパラメータ設定を持つことが可能になります。 名前は30文字以内でなければなりません。

BUFTYPE = "type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . . "

このサービスで受け付けるデータ・バッファのタイプおよびサブタイプのリスト。このパラメータの長さは256文字までです。また、最大32のタイプ/サブタイプの組合せを指定できます。Oracle Tuxedoシステムに用意されているデータ・バッファのタイプには、FMLFML32 (FMLバッファ用)、XML (XMLバッファ用)、VIEWVIEW32X_C_TYPE、またはX_COMMON (FML VIEW用)、STRING (NULLで終了する文字配列用)、およびCARRAYまたはX_OCTET (送信時にエンコードもデコードもされない文字配列用)があります。これらのタイプのうち、VIEWVIEW32X_C_TYPE、およびX_COMMONにはサブタイプがあります。VIEWタイプは、サービスが期待する特定のVIEWの名前を指定します。アプリケーションのタイプとサブタイプも追加できます(tuxtypes(5)を参照)。サブタイプを持つTYPEでは、サブタイプに"*"を指定して、該当サービスが関連するタイプのすべてのサブタイプを受け付けるようにできます。
1つのサービスが解釈できるバッファ・タイプは一定のものに限られています。つまり、そのバッファ・タイプ・スイッチにあるものしか解釈できません(tuxtypes(5)を参照)。BUFTYPEパラメータがALLに設定されている場合、そのサービスはそのバッファ・タイプ・スイッチにあるバッファ・タイプをすべて受け付けます。BUFTYPEパラメータを省略することと、このパラメータをALLに設定することは同じです。サービス名は同じで異なるSRVGRPパラメータを持つ複数のエントリがある場合、BUFTYPEパラメータはそのエントリすべてにおいて同じでなければなりません。 タイプ名は8文字以下、サブタイプ名は16文字以下で指定することができます。タイプ名とサブタイプ名は、セミコロン、コロン、カンマ、アスタリスクを含んではいけません(タイプ値とサブタイプ値がどこで終わるのか分かりにくくなります)。 次に、有効なBUFTYPE指定の例を示します。 BUFTYPE=FMLは、サービスがFMLバッファを取ることを示します。
BUFTYPE=VIEW:*は、サービスがFML VIEWのすべてのサブタイプを取ることを示します。

BUFTYPECONV = {XML2FML | XML2FML32}

このパラメータを使用してサーバーを起動した場合、入力バッファがXMLバッファからFML/FML32バッファに変換されてからサービスに送られます。tpreturn(3c)が呼び出されると、FML/FML32バッファがXMLバッファに変換されてからクライアントに戻されます。

ROUTING = string_value

データ依存型ルーティングを行うときに、このサービスに使用されるルーティング基準名を指定します。 string_valueROUTINGセクションに定義されるROUTING_CRITERIA_NAMEで、このサービスに対するデータ依存型ルーティングのルーティング基準の名前です。 このパラメータを指定しない場合、このサービスではデータ依存型ルーティングが行われません。string_valueは127文字以内でなければなりません。 サービス名は同じで異なるSRVGRPパラメータを持つ複数のエントリがある場合、ROUTINGパラメータはそのエントリすべてにおいて同じでなければなりません。

BLOCKTIME numeric_value

特定のサービスに対するATMIのブロッキング呼出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示す非トランザクション・クライアント・ブロック・タイム値を指定します(単位は秒)。
このパラメータによってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス・リクエストがまだ処理中でサーバーが応答を受信していないことがわかります。 numeric_valueには0 - 32,767の値を指定します。指定しない場合、デフォルト値は0です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCESセクションで指定されたシステム全体のBLOCKTIME値がサービスで使用されます。

SVCTIMEOUT = number

特定のサービスの処理に与える時間を秒単位で指定します。この値は0以上でなければなりません。この値が0の場合、サービスはタイムアウトになりません。サービスがタイムアウトになると、サービス・リクエストを処理しているサーバーがSIGKILLシグナルで終了します。このシグナルは、サーバー内のすべてのスレッドに影響することに注意してください。このパラメータのデフォルト値は0です。

SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}

このサービスのすべてのインスタンスで、その入力メッセージ・バッファにデジタル署名が必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでSIGNATURE_REQUIREDYに設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}

このサービスのすべてのインスタンスで、暗号化された入力メッセージ・バッファが必要かどうかを指定します。 指定しない場合、デフォルト値のNが設定されます。 このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIREDは、構成階層の4つのレベル(RESOURCESセクション、MACHINESセクション、GROUPSセクション、およびSERVICESセクション)のいずれでも指定できます。 特定のレベルでENCRYPTION_REQUIREDYを設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

SESSIONROLE

The SESSIONROLEパラメータを使用すると、サーバー側のアフィニティでATMIサービス・セッション・ロールを構成できます。固有のロールは、BEGINENDおよびNONEです。デフォルト値はNONEです。

BEGIN

以前のセッションに関与していないアフィニティ・クライアントがBEGINを使用してサービスを呼び出すと、新しいセッションが開始され、クライアント側で対応するアフィニティ・コンテキストが作成されます。クライアントが以前のセッションに関与している場合、サービス・ロールはNONEとして処理されます。
BEGINを使用したサービスがtpcall()またはtpacall()を使用して呼び出されると、アフィニティ・セッションが開始されます。アフィニティ・クライアントがこのセッションを認識するのは、アフィニティ・サーバーから応答メッセージを受信してからです。後続のリクエストはすべて、レスポンス・メッセージが受信されるまでアフィニティの影響なしでディスパッチされます。
注意: ネストされたセッションはサポートされません(つまり、既存のセッションはアクティブで、現在のアフィニティ・スコープの内外でBEGINを使用したサービスが呼び出されます)。新しいセッションは開始されません。
BEGINを会話サーバーとともに使用することはできません。tmbootの使用時に、BEGINを使用したサービスが会話サーバーで見つかると、ULOGにエラー・メッセージが送信され、アフィニティ・ロールは無視されます。
BEGINを使用したサービスがアフィニティ・サーバーで失敗すると、セッションは開始されません。ロード・バランシングが有効である場合、特定のアフィニティ・スコープで適用されます。
リクエストのルーティング優先順位
C/SAのルーティング優先順位は次のとおりです。
クライアントのタイプ
以下のクライアント・タイプにより、セッション・リクエストが生成されます。
注意: SALTまたはWTCを介したWebサービス・クライアントからのリクエストは、セッションを開始しません。
セッションの伝播
セッションの伝播は、次のように行われます。

END

以前のセッションに関与しているアフィニティ・クライアントがENDを使用してサービスを呼び出すと、セッションが終了し、対応するクライアント側のアフィニティ・コンテキストがクリアされます。クライアントが以前のセッションに関与していない場合、サービス・ロールはNONEとして処理されます。
ENDを使用したサービスがtpcall()またはtpacall()を使用して呼び出されると、アフィニティ・セッションが終了します。ただし、TPNOREPLYフラグとともにtpacall()を使用して呼び出された場合、アフィニティ・セッションは終了しません。アフィニティ・クライアントがこのセッションの終了を認識するのは、アフィニティ・サーバーから応答メッセージを受信してからです。
セッションの終了
セッションが終了すると、クライアント側のアフィニティ・コンテキストがクリアされます。サーバー側のアフィニティでセッション・リソース(データベース・カーソルなど)を解放する必要があります。
特定のアフィニティ・スコープでENDを使用したサービスが呼び出されると、セッションは明示的に終了します。以下のいずれかが発生した場合、セッションは暗黙的に終了します。
セッションが暗黙的に終了した場合、アプリケーション内のセッション・リソースを解放するメカニズム(timeoutなど)を実装する必要があります。

なし

NONEを使用しているサービスは、以前のセッションに関与している場合、セッション・タイプに応じてディスパッチされます。

AFFINITYSCOPE

The AFFINITYSCOPEパラメータは、MACHINEGROUPおよびSERVERの3つのアフィニティ・スコープを定義します。デフォルト値はSERVERです。

MACHINE

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoマシン。

GROUP

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoグループ。

SERVER

BEGINを使用しているサービスが呼び出される特定のOracle Tuxedoサーバー。
注意: MSSQが使用され、アフィニティ・スコープがSERVERである場合、1つのIPCキューが共有されるため、アフィニティの整合性は保証されません。

AFFINITYSTRICT

AFFINITYSTRICTパラメータは、MANDATORYおよびPRECEDENTの2つの厳密性レベルを定義します。AFFINITYSTRICTが設定されていない場合、デフォルト値はMANDATORYです。

MANDATORY

結果として生じるすべてのリクエストを、セッションが明示的または暗黙的に閉じられるまで現在アフィニティ・スコープ内のサービス・エントリにディスパッチする必要があります。スコープ内のサービス・エントリが見つからない場合、TPENOENTを使用してリクエストは失敗します。

PRECEDENT

結果として生じるすべてのリクエストが、セッションが明示的または暗黙的に閉じられるまで現在アフィニティ・スコープ内のサービス・エントリにディスパッチしようとします。このスコープ内のサービス・エントリが見つからない場合、リクエストはスコープ外のサービス・エントリにディスパッチしようとします。
先行するアフィニティ・スコープの場合、セッションの開始後にすべての候補サービス・エントリが(ATMIサーバーの予期しない終了などが原因で) BBからクリアされると、サービスに対するリクエストを現在のアフィニティ・スコープ外のサービス・エントリにディスパッチできます。PRECEDENTを使用すると、フェイルオーバーを実装できます。

以下のパラメータは、DTPアプリケーション専用です。

AUTOTRAN = {Y | N}

まだトランザクション・モードでない状態でリクエストのメッセージが取り出された場合、トランザクションが自動的に開始されるかどうかを指定します。デフォルト値はNです。
AUTOTRANは、構成階層内の2つのレベルであるRESOURCESセクションおよびSERVICESセクションで指定できます。RESOURCESセクションで指定する場合、SERVICESセクションで説明されているかどうかとは関係なく、このOracle Tuxedoアプリケーションによって提供されるすべてのアプリケーション・サービスに適用されます。サービスに対してRESOURCESセクションとSERVICESセクションの両方でAUTOTRANを指定すると、このサービスに対してのみ、SERVICESレベルのAUTOTRANによってRESOURCESレベル値がオーバーライドされます。

TRANTIME = number

関連するサービスに対するトランザクションを自動的に開始するまでのデフォルトのタイムアウト値を秒単位で指定します。値には、0以上2147483648未満を指定します。デフォルト値は30秒です。0は、マシンの最大タイムアウト値を示します。
TRANTIMEは、構成階層内の2つのレベルであるRESOURCESセクションおよびSERVICESセクションで指定できます。RESOURCESセクションで指定する場合、SERVICESセクションで説明されているかどうかとは関係なく、このOracle Tuxedoアプリケーションによって提供されるすべてのアプリケーション・サービスに適用されます。サービスに対してRESOURCESセクションとSERVICESセクションの両方でTRANTIMEを指定すると、このサービスに対してのみ、SERVICESレベルのTRANTIMEによってRESOURCESレベル値がオーバーライドされます。

 


INTERFACESセクション

このセクションでは、アプリケーションで使用するCORBAインタフェースに対するアプリケーション全体のデフォルト・パラメータを定義するための情報を指定します。 ファクトリ・ベースのルーティング(特定のサーバー・グループに処理を分散する機能)を実行しない場合には、CORBAインタフェースに必要なパラメータはありません。 ファクトリ・ベースのルーティングを実行する場合は、以下のパラメータを指定する必要があります。

表72 ファクトリ・ベース・ルーティングのパラメータ
セクション名
指定する値
INTERFACES
  • 使用するインタフェースの名前
  • システム側で各インタフェースに適用するルーティング基準の名前
ROUTING
ルーティング基準
GROUPS
サーバー・グループの名前

ファクトリ・ベース・ルーティングおよび関連パラメータの詳細は、「ROUTINGセクション」を参照してください。

指定するパラメータがない場合は、CORBAインタフェースを記述する必要はありません。

指定できる省略可能なパラメータは以下のとおりです。

AUTOTRAN = {Y | N}

操作が呼び出されるたびにトランザクションを自動的に開始し、呼出しから復帰したときに自動的に終了するかどうかを指定します。 AUTOTRANパラメータは、トランザクション・ポリシーがoptionalのインタフェースにのみ適用されます。 それ以外の場合、このパラメータは無視されます。 デフォルト値はNです。
トランザクション・ポリシーは、実装構成ファイルで指定されます。このトランザクション・ポリシーが、実行時に、関連するT_IFQUEUE MIBオブジェクトのトランザクション・ポリシーの属性になります。 AUTOTRAN値を設定する前に、システム管理者はプログラマがインタフェースに割り当てたトランザクション・ポリシーを知っておく必要があります。そうでないと、実行時にAUTOTRANが期待どおりに機能しない可能性があります。 AUTOTRANYに設定した場合、TRANTIMEパラメータも設定する必要があります。

FACTORYROUTING = criteria_name

このインタフェースのオブジェクト参照を作成するときにルーティング基準を使用する場合に必要です。 ルーティング基準は、UBBCONFIG ファイルのROUTINGセクションで指定します。

LOAD = number

CORBAインタフェースによってシステムが受けると考えられる相対的な負荷を表す1 - 100の範囲内の任意の数字。この値は、このアプリケーションで使用される他のCORBAインタフェースに割り当てられたLOAD値との関係で相対的に決まります。デフォルト値は50です。CORBA環境では、LOADの値を使用して、リクエストをキューに登録するのに最適なマシンが選択されます。ルーティング先のサーバーの負荷は、リクエストされたCORBAインタフェースのロード・ファクタ分(LOAD)だけ増加します。

PRIO = number

CORBAインタフェースのすべてのメソッドすべてに対して、キューから取り出されるときの優先順位を指定します。 この値には、1 - 100の値を指定します。100は、優先順位が最も高いことを示します。 デフォルト値は50です。

SRVGRP = server-group-name

INTERFACESセクションのこの部分で定義するすべてのパラメータが、指定されたサーバー・グループ内のインタフェースに適用されることを示します。 この方法を使用すると、特定のCORBAインタフェースに対して、サーバー・グループごとに異なるパラメータ値を定義できます。

TRANTIME = number

処理されるトランザクションのタイムアウト値(秒数)。 AUTOTRANYに設定されている場合、TRANTIMEパラメータを設定する必要があります。 この値は0 - 2147483647 (231 - 1)、つまり約68年でなければなりません。 0は、トランザクションにタイムアウトが設定されていないことを示します。 デフォルト値は30秒です。

TIMEOUT = number

このCORBAインタフェースのメソッドの処理にかかる時間を秒単位で指定します。この値は0以上でなければなりません。0を指定した場合は、インタフェースではタイムアウトが発生しません。タイムアウト・メソッドにより、インタフェースに対してメソッドを処理するサーバーがSIGKILLイベントと共に終了します。実行に最も時間がかかるメソッドに合わせてタイムアウト値を指定することをお薦めします。

 


ROUTINGセクション

このセクションでは、FMLバッファ、XMLバッファ、およびVIEWを使用するサービス・リクエストのデータ依存型ルーティングに関する情報を指定します。ここで指定するルーティング基準は、デフォルトのルーティング関数_froute_xroute、および_vrouteが使用される場合にのみ使用されます(tuxtypes(5)を参照)。ROUTINGセクション内の行の形式は次のとおりです。

ROUTING_CRITERIA_NAME required_parameters

ROUTING_CRITERIA_NAMEは、SERVICESセクションの特定のサービス・エントリのROUTINGパラメータに割り当てられる(string_value)名です。 ROUTING_CRITERIA_NAMEは127文字以下でなければなりません。

以下のパラメータは必須です。

FIELD = string_value

ルーティング・フィールドの名前を指定します。名前は30文字以内でなければなりません。このフィールドは、FMLまたはFML32バッファ、XMLの要素または属性、FMLフィールド表で指定されるVIEWフィールド名(2つの環境変数FLDTBLDIRおよびFIELDTBLSまたはFLDTBLDIR32およびFIELDTBLS32を使用)、またはFMLビュー表(2つの環境変数VIEWDIRおよびVIEWFILESまたはVIEWDIR32およびVIEWFILES32を使用)であるとそれぞれみなされます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連するフィールド値を取得するために使用されます。FMLまたはFML32バッファ内のフィールドがルーティングに使用される場合は、フィールドの値は8191以下でなければなりません。
XMLドキュメントを要素の内容または属性に基づいてルーティングするには、次の構文でFIELDパラメータを定義する必要があります。
FIELD=“root_element[/child_element][/child_element][/. . .][/@attribute_name]”
FIELDの値には、ルーティングの要素または要素の属性名を指定します。要素は、XMLドキュメントまたはデータ・グラムの要素のタイプ(要素名)または要素の属性名とみなされます。この情報は、ドキュメントまたはデータ・グラム送信時に、データ依存型ルーティングで要素の内容または属性を識別するために使用されます。要素名と属性名を組み合せて、最大30文字まで指定できます。Oracle Tuxedoシステムでは、索引指定がサポートされていないため、データ依存型ルーティングでXMLバッファを処理する場合は、指定された要素のタイプの最初のオカレンスだけが認識されます。 XMLは、属性名に使用できる文字セットを厳密に定義しています。属性名は、単一の文字、アンダースコア(_)、またはコロン(:)を含む文字列で、その後に1つ以上の名前文字が続きます。要素名と属性名はいずれも、大文字/小文字が区別されます。 XMLの詳細は、World Wide Web ConsortiumのWebサイトhttp://www.w3c.org/XMLを参照してください。

FIELDTYPE = type

FIELDパラメータに指定されたルーティング・フィールドのタイプを指定します。 このパラメータは、XMLバッファをルーティングする場合にのみ使用されます。 値typeは、CHARSHORTLONGFLOATDOUBLESTRINGのいずれかに設定できます。 ルーティング・フィールドのデフォルトのタイプはSTRINGです。

RANGES = string_value

ルーティング・フィールドの範囲と関連するサーバー・グループを指定します。stringは二重引用符で囲む必要があります。stringで使用できる文字数は最大2048文字です。ただし、Domainsの場合はstringは最大4096文字です。この文字列は、範囲/group_nameの組合せのリストをカンマで区切った形式をとります。たとえば、RANGES="0-2:DBG1,3-5:DBG2,6-9:"DBG3"のように指定します。
範囲は、単一の値(符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)または"lower - upper"のいずれかの形式で表します。lowerとupperはいずれも符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列です。lowerはupper以下でなければなりません。文字列値に一重引用符を埋め込むには(例: O'Brien)、一重引用符の前に円マーク(¥を2つ入れます(例: O¥u165 rien)。マシン上の関連するFIELDのデータ型の最小値を示すには、MINを使用します。マシン上の関連するFIELDのデータ型の最大値を示すには、MAXを使用します。したがって、MIN - -5は-5以下のすべての数値を指し、6 - MAXは、6以上のすべての数値を指すことになります。範囲内のメタキャラクタ* (ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは、1つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。1つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は1つだけで、最後になければなりません(後続の範囲は無視される)。 ルーティング・フィールドには、FMLでサポートされている任意のデータ型を指定できます。数値ルーティング・フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング・フィールドには文字列で範囲を指定する必要があります。 文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short型およびlong型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正の符号または負の符号を付けることができます。Cコンパイラまたはatof(3)で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列(小数点が入ってもよい)、任意のeまたはE、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 グループ名は、フィールドが範囲と一致する場合のリクエストのルーティング先となるグループを示します。メタ文字* (ワイルドカード)は、フィールド値が範囲と一致しない場合にはリクエストがデフォルトのグループに送られること、またはフィールド値が範囲と一致していても、範囲エントリと関連するグループ内に実行可能なサーバーが存在しない場合には、ワイルドカード*で指定された範囲エントリのデフォルトのグループにサービス・リクエストが転送されることを示します。 範囲とグループの組合せの中では、範囲とグループ名は:で区切ります。 XMLの要素の内容および属性の値はUTF-8でエンコードされる必要があり、FIELDTYPEパラメータで指定されたデータ型に変換可能な場合にはルーティングに使用できます。 ルーティングに使用する場合、この要素の内容に文字参照、エンティティ参照、およびCDATAセクションを含めることはできません。 UTF-8でエンコードされたXML属性値は、この属性が属する要素が定義されている場合にルーティングに使用できます。

BUFTYPE = "type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . ."

このルーティング・エントリで有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプのリスト。このパラメータの長さは256文字までです。また、最大32のタイプ/サブタイプの組合せを指定できます。タイプは、FMLFML32XMLVIEWVIEW32X_C_TYPEまたはX_COMMONのいずれかでなければなりません。FMLFML32またはXMLにはサブタイプを指定できません。VIEWVIEW32X_C_TYPEおよびX_COMMONにはサブタイプが必要です(*は使用できない)。サブタイプの名前には、セミコロン(;)、コロン(:)、カンマ(,)、アスタリスク(*)は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアが一意の場合、複数のルーティング・エントリは同じ基準名を持つことができます。これは必須パラメータです。単一のルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定される場合、各バッファ・タイプに対するルーティング・フィールドのデータ型は同じでなければなりません。

次に、ルーティング・エントリの例を示します。

BRNCH FIELD=B_FLD RANGES="0-2:DBG1,3-5:DBG2,6-9:DBG3" BUFTYPE="FML"

この例では、フィールドB_FLDのバッファの値0-2をサーバー・グループDBG1に、値3-5をサーバー・グループDBG2に、値6-9をサーバー・グループDBG3に送信しています。その他の値は使用できません。

フィールド値が設定されない場合(FMLバッファに対して)またはフィールド値が特定の範囲に一致せず、かつワイルドカードの範囲が指定されていない場合は、アプリケーションにエラーが戻されます。

次に、XML要素のCODEに基づくルーティング・エントリの例を示します。

PRODUCT FIELD="ORDER/CODE" RANGES="'AAA' - 'FFF':DBG1, 'GGG-ZZZ':DBG2" BUFTYPE="XML"

ここでは、CODEはルート要素ORDERの子要素です。

ORDERNO属性に基づくルーティング・エントリは、次の例のようになります。

ORDER FIELD="ORDER/HEADER/@ORDERNO" FIELDTYPE=long RANGES="0-9999:DBG1,10000-MAX:DBG3"  BUFTYPE="XML"

ここでは、ORDERNOは、ルート要素ORDERのXML子要素であるHEADERの属性です。

 


UBBCONFIG(5)に関する追加情報

ファイル

MASTERマシン上でTUXCONFIG構成ファイルを検索するには、環境変数TUXCONFIGおよびTUXOFFSETを使用します。

# The following configuration file defines a 2-site
# configuration with two machine types. Data-dependent
# routing is used.
*RESOURCES
IPCKEY 80952 # key for well known address
DOMAINID My_Domain_Name
UID 4196 # user id for ipc structures
GID 601 # group id for ipc structures
PERM 0660 # permissions for ipc access
MAXSERVERS 20 # at most 20 simultaneous servers
MAXSERVICES 40 # offering at most 40 services
MAXGTT 20 # at most 20 simultaneous global transactions
MASTER SITE1
SCANUNIT 10
SANITYSCAN 12
BBLQUERY 180
BLOCKTIME 30
NOTIFY DIPIN
OPTIONS LAN,MIGRATE
SECURITY USER_AUTH
AUTHSVC AUTHSVC



MP # a multiprocessor based bulletin board
LDBAL Y # perform load balancing
#
*MACHINES
mach1 LMID=SITE1 TUXDIR="/usr4/tuxbin"
MAXACCESSERS=25
APPDIR="/usr2/apps/bank"
ENVFILE="/usr2/apps/bank/ENVFILE"
TLOGDEVICE="/usr2/apps/bank/TLOG" TLOGNAME=TLOG
TUXCONFIG="/usr2/apps/bank/tuxconfig" TYPE="3B2"
ULOGPFX="/usr2/apps/bank/ULOG"
SPINCOUNT=5
mach386 LMID=SITE2 TUXDIR="/usr5/tuxbin"
MAXACCESSERS=100
MAXWSCLIENTS=50
APPDIR="/usr4/apps/bank"
ENVFILE="/usr4/apps/bank/ENVFILE"
TLOGDEVICE="/usr4/apps/bank/TLOG" TLOGNAME=TLOG
TUXCONFIG="/usr4/apps/bank/tuxconfig" TYPE="386"
ULOGPFX="/usr4/apps/bank/ULOG"
#
*GROUPS

DEFAULT: TMSNAME=TMS_SQL TMSCOUNT=2
# For Windows, :bankdb: becomes ;bankdb;
BANKB1 LMID=SITE1 GRPNO=1
OPENINFO="TUXEDO/SQL:/usr2/apps/bank/bankdl1:bankdb:readwrite"
# For Windows, :bankdb: becomes ;bankdb;
BANKB2 LMID=SITE2 GRPNO=2
OPENINFO="TUXEDO/SQL:/usr4/apps/bank/bankdl2:bankdb:readwrite"
DEFAULT:
AUTHGRP LMID=SITE1 GRPNO=3
#
*NETWORK
SITE1 NADDR="mach1.80952" BRIDGE="/dev/starlan"
NLSADDR="mach1.serve"
#
SITE2 NADDR="mach386.80952" BRIDGE="/dev/starlan"
NLSADDR="mach386.serve"
*SERVERS
#
DEFAULT: RESTART=Y MAXGEN=5 REPLYQ=Y CLOPT="-A"

TLR SRVGRP=BANKB1 SRVID=1 RQADDR=tlr1
CLOPT="-A -- -T 100"
TLR SRVGRP=BANKB1 SRVID=2 RQADDR=tlr1
CLOPT="-A -- -T 200"
TLR SRVGRP=BANKB2 SRVID=3 RQADDR=tlr2
CLOPT="-A -- -T 600"
TLR SRVGRP=BANKB2 SRVID=4 RQADDR=tlr2
CLOPT="-A -- -T 700"
XFER SRVGRP=BANKB1 SRVID=5
XFER SRVGRP=BANKB2 SRVID=6
ACCT SRVGRP=BANKB1 SRVID=7
ACCT SRVGRP=BANKB2 SRVID=8
BAL SRVGRP=BANKB1 SRVID=9
BAL SRVGRP=BANKB2 SRVID=10
BTADD SRVGRP=BANKB1 SRVID=11
BTADD SRVGRP=BANKB2 SRVID=12
AUTHSVR SRVGRP=AUTHGRP SRVID=20 #
*SERVICES
DEFAULT: LOAD=50 AUTOTRAN=N
WITHDRAWAL PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
DEPOSIT PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
TRANSFER PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
INQUIRY PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
CLOSE_ACCT PRIO=40 ROUTING=ACCOUNT_ID
OPEN_ACCT PRIO=40 ROUTING=BRANCH_ID
BR_ADD PRIO=20 ROUTING=BRANCH_ID
TLR_ADD PRIO=20 ROUTING=BRANCH_ID
ABAL PRIO=30 ROUTING=b_id
TBAL PRIO=30 ROUTING=b_id
ABAL_BID PRIO=30 ROUTING=b_id
TBAL_BID PRIO=30 ROUTING=b_id SVCTIMEOUT=300
#
#
*ROUTING
ACCOUNT_ID FIELD=ACCOUNT_ID BUFTYPE="FML"
RANGES="MIN - 9999:*,10000-59999:BANKB1,60000-109999:BANKB2,*:*"
BRANCH_ID FIELD=BRANCH_ID BUFTYPE="FML"
RANGES="MIN - 0:*,1-5:BANKB1,6-10:BANKB2,*:*"
b_id FIELD=b_id BUFTYPE="VIEW:aud"
RANGES="MIN - 0:*,1-5:BANKB1,6-10:BANKB2,*:*"

相互運用性

相互運用するアプリケーションでは、マスター側で最新のリリースが動作していなければなりません。 異なるリリースのOracle Tuxedoシステム間で相互運用する場合、PMID (マシンADDRESS)、LMIDTLOGNAME、グループ名、RQADDR、サービス名、およびROUTING (ルーティング基準名)の各パラメータ値は、有効なC言語識別子(UBBCONFIGキーワードではない)でなければなりません。

ネットワーク・アドレス

BRIDGEを実行するローカル・マシンがTCP/IPアドレッシングを使用している場合を考えます。ローカル・マシンの名前はbackus.company.com、アドレスは155.2.193.18です。また、BRIDGEがリクエストを受け取るポート番号は2334だとします。このポート番号2334は、bankapp-naddrという名前のネットワーク・サービス・データベースに追加されているとします。この場合、アドレスは次のように表現されます。

//155.2.193.18:bankapp-naddr//155.2.193.18:2334
//backus.company.com:bankapp-naddr
//backus.company.com:2334
0x0002091E9B02C112

最後の表現は16進形式です。 0002はTCP/IPアドレスの先頭部分、 091Eは16進数に変換されたポート番号2334です。 その後、IPアドレス155.2.193.1の各要素は16進数に変換されています。 つまり、1559B202というようになります。

関連項目

buildserver(1)tmadmin(1)tmboot(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)tmunloadcf(1)buffer(3c)tpinit(3c)servopts(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

 


viewfile(5)

名前

viewfile - VIEW記述用のソース・ファイル

説明

VIEWファイルは、1つまたは複数のCデータ構造体(VIEW)の記述用ソース・ファイルです。viewc()コマンドへの入力として使用される場合、VIEWファイルはバイナリ・ファイル(ファイル名view_filename.V)とヘッダー・ファイル(view_filename.h)の基礎となります(viewc、viewc32(1)を参照)。

Oracle Tuxedoシステムでは、バイナリ.Vファイルは次の2通りの方法で使用されます。

構造体のメンバーがその論理名によって参照できるように、VIEWを使用するすべてのプログラムに.hファイルをインクルードする必要があります。

VIEW記述

ソースviewfileの各VIEW記述は、次の3つの部分から構成されます。

各VIEW記述の先頭行は、キーワードVIEWで始まり、後ろにVIEW記述の名前が続かなければなりません。メンバー記述(またはマッピング・エントリ)は、C構造体のメンバーに関する情報が含まれている行です。キーワードENDで始まる行は、VIEW記述の最後の行です。また、シャープ(#)で始まる行はコメントとして扱われ、無視されます。

したがって、ソースVIEW記述は、一般に次のような構造になっています。

VIEW vname 
# type cname fbname count flag size null
# ---- ----- ------ ----- ---- ---- ----
--------------member descriptions-------------------
.
.
.
END

記述の変数フィールドには以下のような意味があります。

vname

VIEW記述の名前。これはC構造体の名前としても使用されるため、有効なC識別子を指定します。

type

メンバーの型。int、short、long、char、float、double、string、carray、またはdec_tのいずれかを指定します。「-」を指定すると、VIEWがFMLバッファにマップされる場合、メンバーの型にはデフォルトでfbname型が設定されます。
注意: mbstringメンバー型は、VIEW32型付きバッファのみでサポートされます。

cname

構造体メンバーの識別子。これはC構造体メンバーの名前であるため、有効なC識別子名を指定します。 cnameは内部で30文字以降が切り捨てられるので、cnamesの最初の30文字がユニークでなければなりません。 VIEWがFMLバッファにマップされない場合、これは有効なfbnameではありません。

fbname

フィールド化バッファのフィールドの名前。この名前には、フィールド表ファイルまたはフィールド・ヘッダー・ファイルのいずれかにある名前を指定します。FMLバッファにマップしないVIEWの場合、このフィールドは無視されますが、ダッシュ(-)などのプレースホルダー値を含んでいる必要があります。

割り当てる要素の数、つまりこのメンバーに格納されるオカレンスの最大数を示します。65535以下の値を指定します。

flag

必要に応じてカンマで区切ったオプションのリスト。ダッシュ(-)は、オプションが設定されていないことを示します。flagオプションについては後述します。FMLバッファにマップしないVIEWの場合、このフィールドにはCまたはLオプション(あるいはその両方)を指定でき、またはプレース・ホルダー値のダッシュ( )を指定する必要があります。

[size]

型がstringまたはcarrayの場合、メンバーのサイズを示します。65535以下の値を指定します。32ビットFMLの場合、最大サイズは2の32乗です。dec_t型の場合、sizeは2つの数値をカンマで区切ります。1つ目の数値は10進数値のバイト数(0より大きく10未満)で、2つ目の数値は小数点の右側の桁数です(0より大きく、バイト数の2倍から1を引いた値未満)。その他のフィールド・タイプの場合、ダッシュ(-)を指定するとVIEWコンパイラがサイズを計算します。

null

ユーザー指定のNULL値。ダッシュ(-)を指定すると、該当するフィールドのデフォルトのNULL値が設定されます。NULL値については後述します。

フラグ・オプション

以下に、VIEW記述内のメンバー記述のflag要素として指定できるオプションのリストを示します。 LおよびCオプションは、FMLベースではないVIEW用にも構造体メンバーを追加生成します。

C

このオプションは、メンバー記述で記述されている構造体メンバーに加えて、関連するカウント・メンバー(ACM)と呼ばれる付加的な構造体メンバーが生成されることを示します(FMLベースではないVIEWも同様)。 データをフィールド化バッファから構造体に転送する場合は、その構造体内の各ACMを、関連付けられている構造体メンバーに転送されるオカレンスの数に設定します。 ACMの値0は、対応する構造体メンバーにフィールドが転送されなかったことを示します。正の値は、構造体メンバーの配列に実際に転送されたフィールドの数を示します。負の値は、構造体メンバーの配列に転送できる以上のフィールドがバッファ内にあったことを示します(ACMの絶対値は、構造体に転送されなかったフィールドの数と同等です)。 構造体メンバーの配列からフィールド化バッファへのデータ転送時には、ACMを使用して転送すべき配列要素の数を指定します。 たとえば、あるメンバーのACMがNに設定されている場合は、最初のNのNULLではないフィールドがフィールド化バッファに転送されます。 Nが配列のサイズより大きい場合、Nはデフォルトで配列のサイズに設定されます。 どちらの場合も、転送後、ACMはフィールド化バッファに転送される配列のメンバーの実際の数に設定されます。 ACMの型はshort (VIEW32の場合は32ビットlong)として宣言され、その名前は「C_cname」という形式で生成されます。ここでcnameは、ACMが宣言されているcnameエントリです。 たとえば、partsという名前のメンバーのACMは、次のように宣言されます。
short C_parts; 生成されたACM名が、先頭に接頭辞「C_」が付いている構造体メンバーと矛盾する場合もあります。そのような矛盾はVIEWコンパイラにより報告され、これをVIEWコンパイラは致命的なエラーとみなします。たとえば、構造体のメンバーの名前が「C_parts」である場合、これは、メンバー「parts」のために生成されたACMの名前と矛盾します。また、-rコマンドライン・オプションを指定すると、VIEWコンパイラはACMメンバーとALM (後述のLオプション参照)メンバーの構造化レコード定義を生成します。

F

構造体からフィールド化バッファへの一方向のマッピングを指定します。 このオプションによるメンバーのマッピングは、構造体からフィールド化バッファへのデータ転送時のみ有効です。

L

このオプションは、carray型またはstring型のメンバー記述に対してのみ使用され、これらの可変長フィールドに対して転送されたバイト数を示します。stringフィールドまたはcarrayフィールドが常に固定長データ項目として使用される場合、このオプションを使用するメリットはありません。Lオプションを指定すると、carrayまたはstring型の構造体メンバーに関連する長さメンバー(ALM)が生成されます(FMLベースではないVIEWも同様)。フィールド化バッファから構造体にデータを転送する場合、ALMは対応する転送されたフィールドの長さに設定されます。フィールド化バッファのフィールドの長さがマップされた構造体メンバーで割り当てられた領域を超える場合、割り当てられたバイト数しか転送されません。対応するALMは、フィールド化バッファ項目のサイズに設定されます。このため、ALMが構造体メンバーの配列の大きさを超えた場合、フィールド化バッファ情報は転送時に切り捨てられます。構造体メンバーからフィールド化バッファのフィールドにデータを転送する場合、そのフィールドがcarray型であれば、ALMを使用してフィールド化バッファに転送するバイト数を示します。string型のフィールドの場合、ALMは転送時には無視されますが、後で転送されたバイト数に設定されます。carrayフィールドの長さはゼロであることもあるため、ALMが0である場合、関連する構造体メンバーの値がNULL値でなければ、フィールド化バッファに長さゼロのフィールドが転送されることを示します。ALMはunsigned short (VIEW32の場合は32ビットunsigned long)として定義され、「L_cname」という名前が付けられます。ここでcnameALMが宣言される構造体の名前です。宣言するALMに対応するメンバーのオカレンス数が1である場合、またはデフォルト値が1に設定されている場合、ALMは次のように宣言します。
unsigned short L_cname; 一方、オカレンス数が1より大きい場合(N)、ALMは次のように宣言されます。 unsigned short L_cname[N]; これはALM配列として参照されます。このような場合は、ALM配列内の各要素は構造体メンバー(またはフィールド)の対応するオカレンスを参照します。生成されたALM名と先頭に「L_」接頭辞が付いている構造体メンバーが矛盾する場合もあります。そのような矛盾はVIEWコンパイラにより報告され、これをVIEWコンパイラは致命的なエラーとみなします。たとえば、構造体のメンバーの名前が「L_parts」である場合、これは、メンバー「parts」のために生成されたALMの名前と矛盾します。また、-rコマンドライン・オプションを指定すると、VIEWコンパイラはACMおよびALM (前述のCオプションを参照)メンバーの構造化レコード定義を生成します。
注意: VIEW32バッファのMBSTRINGフィールドの場合、viewc32(1)コマンドではLオプションが自動的に追加され、対応するALMが宣言されます。 Fmbpack32()によって準備されるMBSTRINGデータのサイズは、アプリケーションによってALMに設定されなければならず、Fmbunpack32()のために使用されます。

N

ゼロ方向マッピングを指定します。つまりC構造体にフィールド化バッファはマップされません。このオプションでは、FMLベースでないVIEWでは無視されます。 これは、C構造体に充填文字を割り当てるときに使用することができます。

P

このオプションは、stringおよびcarray型の構造体メンバーのNULL値として解釈される値を決定するために使用します。このオプションは、FMLベースでないVIEWでは無視されます。このオプションを指定しない場合、構造体メンバーの値がユーザー指定のNULL値と等しいと(後続のNULL文字は考慮しない)、構造体メンバーがNULLになります。一方、このオプションを指定した場合は、ユーザー指定のNULL値と構造体メンバーの値が等しく、さらに最後の文字が完全な長さまで及んでいると(後続のNULL文字は考慮しない)、構造体メンバーがNULLになります。値がNULLであるメンバーは、データがC構造体からフィールド化バッファに転送されても宛先バッファに転送されません。たとえば、構造体メンバーTESTの型がcarray「25」で、ユーザー指定のNULL値"abcde"が指定されているとします。Pオプションが設定されていない場合、最初の5文字がa、b、c、d、eであればTESTはNULLとみなされます。Pオプションが設定されている場合、最初の4文字a、b、c、dで、この文字配列の残りの文字の中に「e」(21個のe)があればTESTはNULLとなります。

S

フィールド化バッファから構造体への一方向のマッピングを指定します。このオプションによるメンバーのマッピングは、フィールド化バッファから構造体へのデータ転送時のみ有効です。

Null値

NULL値は、C構造体のメンバーが空であることを示すために使用されます。 デフォルトのNULL値が指定されていますが、独自のNULL値を定義することもできます。

デフォルトのNULL値は、数値型では0 (dec_tの場合は0.0)、char型では"¥"、string、carray、およびmbstring型では""です。

NULL値を指定するためにエスケープ規則定数を使用することもできます。 VIEWコンパイラが認識するエスケープ定数は、ddd (dは8進数)、0、n、t、v、b、r、f、 、'、および"です。

string、carray、およびchar型のNULL値は、二重引用符または一重引用符で囲まれている場合があります。 VIEWコンパイラは、ユーザー定義のNULL値の内部のエスケープされていない引用符は受け付けません。

要素は、値がその要素のNULL値と同じであればNULLになりますが、以下の例外があります。

VIEW記述のNULLフィールドにキーワード"NONE"を指定することもできます。これは、そのメンバーに対するNULL値がないことを意味します。

文字列および文字配列のメンバーのデフォルトの最大サイズは2660文字です。

文字列メンバーの場合、通常"0"で終了するため、ユーザー定義のNULL値の最後の文字として"0"は必要ありません。

環境変数

VIEWFILES

アプリケーションのオブジェクトVIEWファイルのカンマ区切りのリストを指定します。フルパス名で指定したファイルはそのまま使用され、相対パス名で指定したファイルはVIEWDIR変数(下記参照)で指定したディレクトリのリストから検索されます。

VIEWDIR

オブジェクト・ファイルが存在する可能性のあるディレクトリのコロン区切りのリストを指定します。 VIEWDIRを設定しない場合、この値はカレント・ディレクトリとなります。

VIEW32では、環境変数VIEWFILES32VIEWDIR32が使用されます。

サンプル

# BEGINNING OF AN FML-BASED VIEWFILE 
VIEW custdb
$/* This is a comment */
#
#type cname fbname count flag size null
#
carray bug BUG_CURS 4 - 12 "no bugs"
long custid CUSTID 2 - - -1
short super SUPER_NUM 1 - - 999
long youid ID 1 - - -1
float tape TAPE_SENT 1 - - -.001
char ch CHR 1 - - "0"
string action ACTION 4 - 20 "no action"
END
# BEGINNING OF AN INDEPENDENT VIEWFILE
VIEW viewx
$ /* View structure for viewx information */
#
#type cname fbname count flag size null
#
int in - 1 - - -
short sh - 2 - - -
long lo - 3 - - -
char ch - 1 - - -
float fl - 1 - - -
double db - 1 - - -
string st - 1 - 15 -
carray ca - 1 - 15 -
END

関連項目

viewc、viewc32(1)tpalloc(3c)Fvftos、Fvftos32(3fml)Fvstof、Fvstof32(3fml)

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


WS_MIB(5)

名前

WS_MIB - ワークステーションの管理情報ベース

概要

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

Oracle TuxedoシステムのMIBは、ワークステーション・グループ(1つのWSLとそれに関連したWSHプロセス)を管理するためのクラスのセットを定義します。

管理リクエストのフォーマットと管理応答の解釈を行うには、WS_MIB(5)を共通MIBリファレンス・ページMIB(5)と一緒に使用します。このリファレンス・ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5)の説明に従ってフォーマットしたリクエストを使用すると、アクティブなアプリケーションの既存のATMIインタフェースの1つを通じて管理サービスをリクエストできます。WS_MIB(5)のすべてのクラス定義の追加情報については、「WS_MIB(5)に関する追加情報」を参照してください。

WS_MIB(5)は、次のクラスで構成されています。

表73 WS_MIBのクラス
[Class Name]
属性
ワークステーション・ハンドラ
ワークステーション・リスナー

各クラスの説明セクションには、次の4つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミッション、値、およびデフォルト値を示す表。 属性表の形式については以下に示してあります。

属性のセマンティクス

各属性の意味の説明

制限

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

前述のように、このMIBに含まれる各クラスは、4つの部分に分けて以下に定義されています。 その1つが属性表です。 属性表はクラス内の属性のリファレンス・ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザーがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。 属性表の各属性の説明には、5つの構成要素(名前、型、パーミッション、値、デフォルト)があります。 各要素については、MIB(5)を参照してください。

TA_FLAGS値

MIB(5)は、共通TA_FLAGS属性を定義します。この属性はlong値フィールドで、共通MIBフラグ値とコンポーネントMIB固有フラグ値の両方を持ちます。 現時点では、WS_MIB(5)固有のフラグ値は定義されていません。

FML32フィールド表

このリファレンス・ページで説明する属性のフィールド表は、システムにインストールしたOracle Tuxedoシステム・ソフトウェアのルート・ディレクトリからの相対パスで指定されるudataobj/tpadmファイルにあります。${TUXDIR}/udataobjディレクトリは、FLDTBLDIR環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド表名tpadmは、FIELDTBLS環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限

このMIBのヘッダー・ファイルとフィールド表には、Oracle Tuxedoシステム6.0以降が実行されているサイト(ネイティブとワークステーションの両方)からのみアクセスできます。

 


T_WSHクラスの定義

概要

T_WSHクラスは、WSHクライアント・プロセスの実行時の属性を表します。 この属性値は、特定のWSHクライアント・プロセスに固有のワークステーション統計情報の特性を示します。 このクラスは、共通キー・フィールドのTA_SRVGRPTA_SRVIDによってT_WSLにリンクされます。 さらに、共通キー・フィールドのTA_WSHCLIENTIDによってT_CLIENTクラス(TM_MIB(5)を参照)にもリンクされます。

属性表

表74 WS_MIB(5): T_WSHクラス定義の属性表
属性(注1)
パーミッション
デフォルト値
TA_CLIENTID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_WSHCLIENTID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
該当なし
TA_SRVGRP(*)
string
R--R--R--
string[1..30]
該当なし
TA_SRVID(*)
long
R--R--R--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_GRPNO(*)
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
該当なし
TA_STATE(k)
string
R-XR-XR--
TM_MIB(5)のT_CLIENTクラスを参照
 
TA_LMID(*)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_PID(*)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_NADDR
string
R--R--R--
string[1..256] (注2)
該当なし
TA_HWCLIENTS
long
R--R--R--
1 <= num < 32,767
該当なし
TA_MULTIPLEX
long
R--R--R--
1 <= num < 32,767
該当なし
TA_CURCLIENTS
long
R--R--R--
1 <= num < 32,767
該当なし
TA_TIMELEFT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_ACTIVE
string
R--R--R--
"{Y | N}"
該当なし
TA_TOTACTTIME
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_TOTIDLTIME
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_CURWORK
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_FLOWCNT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_NUMBLOCKQ
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_RCVDBYT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_RCVDNUM
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_SENTBYT
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_SENTNUM
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 T_WSHクラスのすべての属性はローカル属性です。

注2 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_CLIENTID: string[1..78]

このWSHのクライアント識別子。 このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド・ユーザーが直接解釈することはできません。

TA_WSHCLIENTID: string[1..78]

このWSHのクライアント識別子。 このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド・ユーザーが直接解釈することはできません。 このフィールドを使用して、WSHをそれに対応するワークステーション・クライアントのT_CLIENTオブジェクトにリンクできます。 このフィールド値は、このクラスのTA_CLIENTID属性の値と常に同じです。

TA_SRVGRP: string[1..30]

関連付けられたWSLのサーバー・グループの論理名。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

関連付けられたWSLのユニークな(サーバー・グループ内の)サーバー識別番号。

TA_STATE:

アプリケーション内のWSHクライアントの状態。 TM_MIB(5)T_CLIENTクラスに対して定義された任意の状態が返されるか、またはこのリファレンス・ページに示すとおり設定します。 SUSpended状態への状態変更は、SUSpended状態のWSHのACTiveへのリセットと同様に、このWSHに関連付けられたすべてのクライアントにとって過渡的なものです。 さらに、SUSpended状態のWSHクライアントには、WSLによって接続してくるクライアントがこれ以上割り当てられることはありません。 T_CLIENTクラスにアクセスするときにWSHクライアントをDEADに設定することができない場合があります。ただし、DEADへの状態変化はT_WSHクラスを介して可能となり、この場合、WSHによって処理されるすべての接続が切断されます。

TA_LMID: LMID

WSHが稼働している現在の論理マシン。

TA_PID: 1 = num

WSHクライアントのネイティブ・オペレーティング・システム・プロセス識別子。 各クライアントが異なるマシンに存在し、プロセス識別子が重複するような場合、この属性はユニークになりません。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

ワークステーション・ハンドラのネットワーク・アドレス。16進のアドレスは先頭に0xが付いたASCII形式に変換されます。表75は、TCP/IPアドレス形式を示しています。

表75 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

TA_HWCLIENTS: 1 <= num <32,767

このWSHを介してアプリケーションにアクセスするクライアントの最大数。

TA_MULTIPLEX: 1 <= num <32,767

このWSHを介してアプリケーションにアクセスする可能性のあるクライアントの最大数。

TA_CURCLIENTS: 1 <= num <32,767

このWSHを介してアプリケーションにアクセスするクライアントの現在数。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

この属性に0以外の値が設定されている場合、指定された時間(秒数)で初期化プロセスを完了する新たに接続するワークステーション・クライアントがWSHに割り当てられています。

TA_ACTIVE: {Y | N}

Yは、WSHがそれに関連付けられているワークステーション・クライアントの1つのかわりに作業を実行していることを示しています。値Nは、WSHがそれに関連付けられたワークステーション・クライアントの1つのかわりに実行する処理を待っていることを示しています。

TA_TOTACTTIME: 0 <= num

WSHが処理の開始からアクティブ状態にあった時間(秒数)。

TA_TOTIDLTIME: 0 <= num

WSHが処理の開始からアイドル状態にあった時間(秒数)。

TA_CURWORK: 0 <= num

WSLによる最後のWSH割当て後に、このWSHによって処理された作業量。この値は、WSLが一連のWSHプロセスの間で新しい接続のロード・バランシングを行うために使用します。

TA_FLOWCNT: 0 <= num

このWSHでフロー制御が発生した回数。 WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_NUMBLOCKQ: 0 <= num

キュー・ブロック状態のために、このWSHをローカルUNIXシステム・メッセージ・キューに入れることができなかった回数。 WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_RCVDBYT: 0 <= num

このWSHが、その現在と過去のワークステーション・クライアントのすべてから受信したバイト数。 WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_RCVDNUM: 0 <= num

このWSHが、その現在と過去のワークステーション・クライアントのすべてから受信したOracle Tuxedoシステム・メッセージ数。 WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_SENTBYT: 0 <= num

このWSHが、その現在と過去のすべてのワークステーション・クライアントに送信したバイト数。 WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_SENTNUM: 0 <= num

このWSHが、その現在と過去のすべてのワークステーション・クライアントに送信したOracle Tuxedoシステム・メッセージ数。 WSHのライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

制限

このクラスはT_CLIENTクラスの特殊な場合を表すクラスなので、対応するT_CLIENTオブジェクトでも重複して定義されている特定の属性を表します。 T_CLIENTクラスに含まれる属性のうちここに記載されていないものにはそのクラスを介してアクセスする必要があり、T_WSHクラスからアクセスすることはできません。

WSHサーバーの属性は、実行時環境でのみ意味を持ちます。 したがって、起動されていない環境でtpadmcall(3c)関数を使用しても、これらの属性を変更することはできません。

 


T_WSLクラスの定義

概要

T_WSLクラスは、ワークステーション・グループを管理するために構成されたWSLサーバー・プロセスの構成および実行時の属性を表します。 これらの属性値により、アプリケーション内のWSL T_SERVERオブジェクトのワークステーション固有の構成属性が識別され、その特性が示されます。 このクラスは、共通キー・フィールドのTA_SRVGRPTA_SRVIDによってT_WSHにリンクされます。

属性表

表76 WS_MIB(5): T_WSLクラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1. . 30]
該当なし
TA_SRVID(r)(*)
long
ru-r--r--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,001
該当なし
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
TM_MIB(5)のT_SERVERクラスを参照
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
該当なし
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
該当なし
TA_DEVICE
string
rw-r--r--
string[0..78]
該当なし
TA_NADDR(r)
string
rw-r--r--
string[1..256] (注3)
該当なし
TA_EXT_NADDR
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
TA_WSHNAME
string
rw-r--r--
string[1..78]
"WSH"
TA_MINHANDLERS
long
rwxr-xr--
0 <= num < 256
0
TA_MAXHANDLERS
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,767
(注1)を参照
TA_MULTIPLEX
long
rw-r--r--
1 <= num < 32,767
10
TA_MINENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
"{0 | 40 | 56 | 128 | 256}" (注2)
“0"
TA_MAXENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
"{0 | 40 | 56 | 128 | 256}" (注2)
"128"
TA_CERTIFICATE_AUTHENTICATION
string
rwxr--r--
"{Y | N}"
"N"
TA_SECUREPORT
long
rw-r--r--
0 <= num < 32767
0
TA_SSL_RENEGOTIATION
long
rwxr--r--
0 <= num < 35791394
0
TA_MINWSHPORT
long
rwxr-xr--
0 <= num < 65,535
2048
TA_MAXWSHPORT
long
rw-r--r--
0 <= num < 65,535
65,535
TA_MAXIDLETIME
long
rwxr-xr--
0 <=num < 35,204,650
35,204,649
TA_MAXINITTIME
long
rwxr-xr--
1 <= num < 32,767
60
TA_CMPLIMIT
string
rwxr-xr--
threshold
MAXLONG
TA_CLOPT
string
rwxr--r--
string[0..1024]
"-A"
TA_ENVFILE
string
rwxr--r--
string[0..256] (注3)
“”
TA_GRACE
long
rwxr--r--
0 <= num
0
TA_KEEPALIVE
string
rwxr-xr--
"{client | handler | both | none}"
"none"
TA_MAXGEN
long
rwxr--r--
0 <= num < 256
1
TA_NETTIMEOUT
long
rwxr-xr--
0 <= num <= MAXLONG
0
TA_RCMD
string
rwxr--r--
string[0..256] (注3)
“”
TA_RESTART
string
rwxr--r--
"{Y | N}"
"Y"
TA_SEQUENCE(k)
long
rwxr--r--
1 <= num < 10,000
>= 10,000
T_WSL クラス:ローカル属性
TA_CURHANDLERS
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_HWHANDLERS
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_WSPROTO
long
R--R--R--
0 <= num
該当なし
TA_SUSPENDED
string
R-XR-XR--
"{NEW | ALL | NONE}"
該当なし
TA_VIEWREFRESH
string
--X--X---
"Y"
該当なし
(k) - GETキー・フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド(SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SETキー、SET操作では1つ以上必要

注1 オブジェクト作成時、この属性に値を指定しないと、0が割り当てられます。この属性に0を指定すると、アクティブ化時に、TA_MAXHANDLERSの現在の設定値とTA_MAXWSCLIENTST_MACHINEクラス設定値から有効値が決定されます。MIB_LOCALフラグを設定してGET操作を実行すると、アクティブ化時のデフォルト設定値でオブジェクトの有効値が戻されるということに注意してください。

注2リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

注3 Oracle Tuxedo 8.0以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大78バイトです。

属性のセマンティクス

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバー・グループの論理名。 サーバー・グループ名にはアスタリスク(*)、カンマ(,)、コロン(:)は使用できません。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

サーバー・グループ内でユニークなサーバー識別番号。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,001

このサーバー・グループに関連付けられたグループ番号。

TA_STATE:

アプリケーション内のWSLサーバーの状態。 TM_MIB(5)T_SERVERクラスに対して定義された任意の状態が返されるか、またはこのリファレンス・ページに示すとおり設定します。

TA_LMID: LMID

サーバーを実行している現在の論理マシン。

TA_PID: 1 = num

WSLサーバーのネイティブ・オペレーティング・システム・プロセス識別子。 各サーバーが別のマシンに存在し、プロセスIDが重複するような場合、この属性はユニークになりません。

TA_DEVICE: string[0.0.78]

WSLプロセスがネットワークにアクセスするために使用するデバイス名。 この属性は省略可能です。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前は最大で78バイト)

WSLプロセスがリスニング用アドレスとして使用する完全なネットワーク・アドレスを指定します。WSLのリスニング用アドレスは、アプリケーションに参加している他のワークステーション・クライアント・プロセスがこのWSLプロセスと通信するための手段として使用されます。stringの形式が"0xhex-digits"または"¥u165 hex-digits"の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IPアドレスを含む文字配列に内部変換されます。stringの値は次のいずれかの形式で指定します(表77を参照)。

表77 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

gethostbyname(3c)を介してアクセスされたローカル構成の名前解決機能を使ってアドレスが結合されるときに、hostnameはTCP/IPホスト・アドレスに解決されます。 #.#.#.#はドットで区切った10進数の形式で、各#は0から255までの10進数の値を表します。port_numberは0から65535までの10進数です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。

TA_EXT_NADDR: string[0..78]

WSHプロセスの既知のアドレス・テンプレートとして使用される完全ネットワーク・アドレスを指定します。 このアドレスは、ワークステーション・クライアントがWSHプロセスに接続するのに使用する既知のネットワーク・アドレスを生成するために、WSHネットワーク・アドレスと組み合わされます。 このアドレスの形式は、TA_NADDRと同じです。ただし、組み合わされたネットワーク・アドレスの位置がWSHネットワーク・アドレスからコピーされることを示すために、ポート番号が同じ長さの文字Mで置き換えられます。 たとえば、アドレス・テンプレートが0x0002MMMMddddddddでWSHネットワーク・アドレスが0x00021111ffffffffのときは、既知のネットワーク・アドレスは0x00021111ddddddddです。 アドレス・テンプレートが"//"で始まる場合、ネットワーク・アドレス・タイプはIP対応であり、WSHネットワーク・アドレスのTCP/IPポート番号はアドレス・テンプレートにコピーされて、組み合わされたネットワーク・アドレスが生成されます。 この機能は、ワークステーション・クライアントがネットワーク・アドレス変換を実行するルータを通じてWSHに接続するときに役立ちます。 既存のT_WSLオブジェクトのSET操作の空のTA_EXT_NADDR文字列は、TA_CLOPT属性から-Hエントリを削除します。
注意: Tuxedo IPv6アドレッシングでは、TA_EXT_NADDRはサポートされません。

TA_WSHNAME: string[1..78]

ワークステーション・リスナーに対してワークステーション・ハンドラ・サービスを供給する実行可能ファイルの名前。デフォルトは、システム提供のワークステーション・ハンドラに対応するWSHです。ワークステーション・ハンドラは、buildwsh()コマンドを使用してカスタマイズできます。詳細は、カスタマイズの項とbuildwsh(1)リファレンス・ページを参照してください。

TA_MINHANDLERS: 0 <= num < 256

任意の時間にこのWSLと共に使用できるハンドラの最小数。 WSLは起動するとすぐにこれと同数のWSHを起動し、管理者がWSLを停止するまでWSHの数をこの最小数以上に維持します。 稼働しているWSLに対してこの属性を変更すると、新たなハンドラが起動されます。

TA_MAXHANDLERS: 0 <= num < 32,767

任意の時間にこのWSLと共に使用できるハンドラの最大数。システムにアクセスしようとしているワークステーション・クライアントのリクエストを満たすために、必要に応じてハンドラが起動されます。この属性は、ハンドラの最小数の値以上でなければなりません。

TA_MULTIPLEX: 1 <= num < 32,767

1つのハンドラ・プロセスが同時にサポートするクライアントの最大数。

TA_MINENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128 | 256 }

Oracle Tuxedoシステムに接続する際に必要な暗号化の最小レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。 デフォルト値は0です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

TA_MAXENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128 | 256 }

Oracle Tuxedoシステムに接続する際に調整できる暗号化の最大レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056、および128は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は128です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。

TA_CERTIFICATE_AUTHENTICATION: "{Y | N}"

リモート・アプリケーションからSSL接続を受け付けるときに証明書ベースの認証を有効にするかどうかを指定します。 デフォルト値はNです。

TA_SECUREPORT: 0 <= num < 32,767

SSLプロトコルを使用した安全な接続をリスニングするためにWS_MIBが使用するポート番号を指定します。デフォルト値は0です(安全なポートが使用されていないことを示します)。

TA_SSL_RENEGOTIATION: 0 <= num < 35,791,394

ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定します。指定された時間おきにネゴシエーションが行われない場合、WS_MIBは、クライアントに対してインバウンド接続のセッションのネゴシエーションを行うようにリクエストするか、アウトバウンド接続であれば実際に再度ネゴシエーションを行います。デフォルト値は0で、定期的なセッションの再ネゴシエーションは行われません。

TA_MINWSHPORT: 0 <= num < 65,535

このリスナーによってWSHプロセスに割り当てられる使用可能なポート番号の範囲の最小値です。

TA_MAXWSHPORT: 0 <= num < 65,535

このリスナーによってWSHプロセスに割り当てられる使用可能なポート番号の範囲の最大値です。

TA_MAXIDLETIME: 0 <= num < 35,204,650

ワークステーション・クライアントがハンドラによってアプリケーションから切り離されるまでの最長アイドル時間(分)。 35,204,650を指定した場合、クライアントはタイムアウトにならずに無制限にアイドル状態でいることができます。 0を指定した場合、クライアントは1秒を超えて非アクティブであれば終了します。

TA_MAXINITTIME: 1 <= num < 32,767

ワークステーション・クライアントがWSHを介して初期化プロセスを完了するまでの最短時間(秒)。この時間を過ぎると、ワークステーション・クライアントはWSLによってタイムアウトになります。

TA_CMPLIMIT: threshold

ワークステーション・クライアントとの間のトラフィックを圧縮するしきい値メッセージ・サイズ。 しきい値は、負以外の数値または文字列MAXLONGです。MAXLONGは、マシンの最大長の設定に動的に変換されます。 制限事項:この属性値は、Oracle Tuxedo Workstationリリース6.1以前のシステムを実行しているワークステーション・クライアントでは使用されません。

TA_CLOPT: string[0..1024]

起動時にWSLサーバーに渡されるコマンドライン・オプション。詳細は、servopts(5)リファレンス・ページを参照してください。制限事項:実行時にこの属性を変更しても、稼働中のWSLサーバーに影響はありません。サーバー固有のオプション(ダブルダッシュ"--"の後のオプション)は設定できず、また返されません。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

WSLサーバー固有の環境ファイル。 このファイルを使用して環境を変更する方法については、T_MACHINE:TA_ENVFILEを参照してください。 制限事項:実行時にこの属性を変更しても、稼働中のWSLサーバーに影響はありません。

TA_GRACE: 0 <= num

T_WSL:TA_MAXGENの制限が適用される期間を示します(単位は秒)。この属性は、再起動が可能なWSLサーバーに対してのみ(T_WSL:TA_RESTART属性が"Y"に設定されている場合にのみ)有効です。再起動しているサーバーがTA_MAXGEN制限値を超えても、TA_GRACEの期限が切れている場合は、現在の世代(T_SERVER:TA_GENERATION)が1にリセットされ、初期起動時間(T_SERVER:TA_TIMESTART)が現在の時刻にリセットされます。この属性を0に設定すると、WSLサーバーはいつでも再起動できます。

TA_KEEPALIVE: "{client | handler | both | none}"

クライアント、ハンドラ、またはその両方に対してネットワークkeep-alive機能をオンにできます。"none"を指定すると、クライアントとハンドラの両方に対してこの機能をオフにできます。
この属性値の変更は、新しい接続に対してのみ適用されます。

TA_MAXGEN: 1 <= num < 256

指定された猶予期間(T_WSL:TA_GRACE)において、再起動可能なWSLサーバー(T_WSL:TA_RESTART == "Y")に許可された最大の世代数。WSLサーバーを最初にアクティブにする動作を1つの世代としてカウントし、その後の再起動もそれぞれ1つの世代としてカウントします。最大世代数を超えた後の処理については、前述のTA_GRACEに関する説明を参照してください。

TA_NETTIMEOUT: 0 <= num <= MAXLONG

TA_NETTIMEOUTの値は、ワークステーション・クライアントがWSL/WSHからのレスポンスを受信するために待機状態でいられる最短時間(秒数)です。デフォルト値は0、つまりタイムアウトが発生しないことを示します。
この属性値の変更は、新しい接続に対してのみ適用されます。

TA_RCMD: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0以前の場合は最大78バイト)

システムによるアプリケーション・サーバーの再起動と同時に実行するアプリケーション指定のコマンド。 このコマンドは、ネイティブ・オペレーティング・システム内の実行可能ファイルでなければなりません。

TA_RESTART: "{Y | N}"

WSLサーバーを再起動可能("Y")または再起動不可能("N")に設定します。このサーバー・グループに対してサーバー移行が指定された場合には(T_RESOURCE:TA_OPTIONS/MIGRATE T_GROUP:TA_LMID w/代替サイト)、この属性を"Y"に設定する必要があります。

TA_SEQUENCE: 1 <= num < 10,000

このサーバーを、他のサーバーに関連していつ起動(tmboot(1))または停止(tmshutdown(1))するかを指定します。 TA_SEQUENCE属性を指定せずに、または無効な値を指定して追加されたT_WSLオブジェクトは、他の自動的に選択されたデフォルト値より大きな10,000以上の値を持ちます。 サーバーは、tmboot()によってシーケンス番号の昇順で起動され、tmshutdown()によって降順で停止されます。 この属性を実行時に変更すると、tmboot()tmshutdown()にのみ反映され、実行中のサーバーが以降のtmshutdown()の呼出しによって停止される順序に影響します。

TA_CURHANDLERS: 0 <= num

このWSLに関連付けられている現在アクティブなハンドラの数。

TA_HWHANDLERS: 0 <= num

任意の時点でこのWSLに関連付けられている現在アクティブなハンドラの最大数。

TA_WSPROTO: 0 <= num

このワークステーション・グループに対するOracle Tuxedo Workstationプロトコル・バージョン番号。 このグループに接続している/WSクライアントは、その/WSクライアントに関連付けられた異なるプロトコル・バージョン番号を持っている可能性があることに注意してください。

TA_SUSPENDED: "{NEW | ALL | NONE}"

"NEW"は、新たに接続してくるクライアントがこのWSLオブジェクトを介して接続しない可能性があることを示しています。値"ALL"は、新しいクライアントの接続の禁止に加えて、このWSLを介してすでにアプリケーションに接続されているワークステーション・クライアントがSUSPENDEDの状態にある(TM_MIB(5)を参照)ことを示しています。値"NONE"は、有効な中断特性がないことを示しています。

TA_VIEWREFRESH: Y

Yの値を設定すると、ワークステーション・グループ内のすべてのアクティブWSHがそのVIEWバッファ・タイプ・キャッシュをリフレッシュします。

制限

このクラスはT_SERVERクラスの特殊な場合を表すクラスなので、対応するT_SERVERオブジェクトでも重複して定義されている特定の属性を表します。 T_SERVERクラスに含まれる属性のうちここに記載されていないものにはそのクラスを介してアクセスする必要があり、T_WSLクラスからアクセスすることはできません。

 


WS_MIB(5)に関する追加情報

診断

WS_MIB(5)への接続時には、2つの一般的なタイプのエラーがユーザーに戻される場合があります。1つは、管理リクエストに対するレスポンスを検索する3つのATMI関数(tpcall()tpgetrply()、およびtpdequeue())が戻すエラーです。これらのエラーは、該当するリファレンス・ページの記述に従って解釈されます。

ただし、リクエストがその内容に対応できるシステム・サービスに正常にルーティングされても、システム・サービス側でそのリクエストを処理できないと判断されると、アプリケーション・レベルのサービス障害としてエラーが返されます。このような場合、tpcall()tpgetrply()は、tperrnoTPESVCFAILに設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示すTA_ERRORTA_STATUS、およびTA_BADFLDフィールドと一緒に、元のリクエストを含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5)サーバー経由でシステムに転送されたリクエストに対してサービス障害が発生すると、元のリクエストで識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます(TMQFORWARDに対して-dオプションが指定されたとみなされる)。

管理リクエストの処理中にサービス・エラーが発生すると、TA_STATUSというFML32フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERRORというFML32フィールドにはエラーの原因(下記参照)を示す値が設定されます。以下のエラー・コードは、いずれもマイナースであることが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネントMIBに共通のその他のエラー戻りコードは、MIB(5)リファレンス・ページに指定されています。 これらのエラー・コードは、ここに定義するWS_MIB(5)固有のエラー・コードと相互に排他関係にあることが保証されています。

以下の診断コードはTA_ERRORで戻されるもので、管理リクエストが正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナースでないことが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネントMIBに共通のその他の戻りコードは、MIB(5)リファレンス・ページに指定されています。 これらのコードは、ここに定義するWS_MIB(5)固有の戻りコードと相互に排他関係にあることが保証されています。

相互運用性

このリファレンス・ページで定義されているヘッダー・ファイルおよびフィールド表は、Oracle Tuxedoリリース5.0以降で利用できます。これらのヘッダーや表で定義するフィールドはリリースが変わっても変更されません。ただし、以前のリリースで定義されていない新しいフィールドが追加される場合があります。AdminAPIには、リクエストを作成するために必要なヘッダー・ファイルとフィールド表があれば、どのサイトからでもアクセスできます。T_WSLおよびT_WSHクラスは、Oracle Tuxedoシステム・リリース6.0で新しく追加されたクラスです。そのため、AdminAPIを介して旧リリースのサイト上でWSLプロセスとWSHプロセスをローカル管理することはできません。ただし、このリファレンス・ページに定義された管理機能の多くは、リリース6.0のサイトと相互運用していれば、リリース6.0より前のサイトでも使用できます。リリースが異なるサイト(共にリリース6.0以降)を相互運用する場合、当該リリースのMIBリファレンス・ページに定義されるように、旧サイト上の情報はアクセスおよび更新可能で、以降のリリースで利用可能な情報のサブセットとなります。

移植性

Oracle TuxedoシステムのMIBを使用した管理作業をサポートするために必要な既存のFML32およびATMI関数、さらにこのリファレンス・ページに定義するヘッダー・ファイルとフィールド表は、すべてのサポート対象ネイティブ・プラットフォームとワークステーション・プラットフォームで使用可能です。

以下の例は、TM_MIB(5)WS_MIB(5)を組み合せてワークステーション・グループを順番に非アクティブ化するコードです。

フィールド表

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド表tpadmが必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダー・ファイル

次のヘッダー・ファイルがインクルードされます。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ワークステーション・グループの中断

以下のコードは、ワークステーション・グループの状態をSUSpendedに設定します。 このように設定すると、ワークステーション・グループはワークステーション・クライアントからの新しい接続を受け入れることができなくなり、現在グループの一部であるすべてのワークステーション・クライアントが一時停止します。 このコードと後続のコードは、対象としているワークステーション・グループを識別するためのローカル変数ta_srvgrpta_srvidがすでに設定されているという前提で書かれています。

/* Allocate input and output buffers */ ibuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
obuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_WSL", 0);
/* Set WS_MIB(5) attributes */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, ta_srvgrp, 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)ta_srvid, 0);
Fchg32(ibuf, TA_SUSPENDED, 0, "ALL", 0);
/* Make the request */
if (tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0) 0) {
fprintf(stderr, "tpcall failed: %s\en", tpstrerror(tperrno));
if (tperrno == TPESVCFAIL) {
Fget32(obuf, TA_ERROR, 0,(char *)ta_error, NULL);
ta_status = Ffind32(obuf, TA_STATUS, 0, NULL);
fprintf(stderr, "Failure: %ld, %s\en",
ta_error, ta_status);
}
/* Additional error case processing */
}
/* Copy the logical machine identifier for later use */
strcpy(ta_lmid, Ffind32(obuf, TA_LMID, 0, NULL));

WSHオブジェクトのリストの取得

既存の入力バッファを使って、クラスと操作を変更して新しいリクエストを作成します。特定のT_WSLオブジェクトのキー・フィールド、ta_srvgrpta_srvidに関連付けられているすべてのT_WSHオブジェクトを検索します。検索を効率化するため、TA_FILTER属性を設定します。

/* Set MIB(5) attributes defining request type */ Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_WSH", 0);
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
longval = TA_WSHCLIENTID;
Fchg32(ibuf, TA_FILTER, 0, (char *)longval, 0);
/* Set WS_MIB(5) attributes */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, ta_lmid, 0);
/* Allocate a separate output buffer to save the TA_WSHCLIENTID values */
wshcltids = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
/* Make the request */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)wshcltids, olen, 0);
/* See how many we got */
Fget32(wshcltids, TA_OCCURS, 0,(char *)wshcltcnt, NULL);

T_CLIENTオブジェクトの取得

検索したTA_WSHCLIENTID値を使用して、このワークステーション・グループ内のワークステーション・クライアントの関連付けられたTA_CLIENTID値のリストを検索します。

/* Initialize request buffer */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_CLIENT", 0);
longval = TA_CLIENTID;
Fchg32(ibuf, TA_FILTER, 0, (char *)longval, 0);
longval = TA_WSHCLIENTID;
Fchg32(ibuf, TA_FILTER, 1, (char *)longval, 0);
/* Set WS_MIB(5) attributes */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, ta_lmid, 0);
Fchg32(ibuf, TA_WSC, 0, "Y", 0);
if (wshcltcnt == 1) {
/* Since only 1, use it as key field. */
Fchg32(ibuf, TA_WSHCLIENTID, 0,
Ffind32(wshcltids, TA_WSHCLIENTID, 0, NULL));
}
/* Allocate output buffer to save TA_CLIENTID/TA_WSHCLIENTID values */
cltids = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
/* Make the request */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)cltids, olen, 0);
/* See how many we got */
Fget32(cltids, TA_OCCURS, 0,(char *)cltcnt, NULL);
/* Eliminate unassociated clients if necessary */
if (wshcltcnt > 1) {
for (i=(cltcnt-1); i >= 0 ;i--) {
p = Ffind32(cltids, TA_WSHCLIENTID, i, NULL);
for (j=0; j wshcltcnt ;j++) {
q = Ffind32(wshcltids, TA_WSHCLIENTID, j, NULL);
if (strcmp(p, q) == 0) {
break; /* This client is in our group */
}
}
if (j >= wshcltcnt) {
/* Client not found, delete it from list */
Fdel32(cltids, TA_CLIENTID, i);
Fdel32(cltids, TA_WSHCLIENTID, i);
cltcnt--;
}
}
}

T_CLIENTオブジェクトへの通知

検索したTA_CLIENTID値を使用して、このワークステーション・グループ内のワークステーション・クライアントにログオフを通知します。

notstr = tpalloc("STRING", NULL, 100);
(void)strcpy(notstr, "Please logoff now!");

/* Now loop through affected clients and suspend/notify them */
for (i=0; i cltcnt ;i++) {
p = Ffind32(cltids, TA_CLIENTID, i, NULL);

/* Notify the client to logoff */
tpconvert(p, (char *)ci, TPCONVCLTID);
tpnotify(ci, notptr, 0, 0);
}

T_CLIENTオブジェクトの非アクティブ化

検索したTA_CLIENTID値を使用して、このワークステーション・グループ内の残りのワークステーション・クライアントを非アクティブ化します。 すでに非アクティブ化されているクライアントはSETでエラーを返しますが、これは無視します。

/* Initialize request buffer */ 
Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
/* Set MIB(5) attributes defining request type */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_CLIENT", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "DEAd", 0);

/* Now loop through affected clients and deactivate them */
for (i=0; i cltcnt ;i++) {
p = Ffind32(cltids, TA_CLIENTID, i, NULL);
Fchg32(ibuf, TA_CLIENTID, 0, p);

/* Make the request */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0);
}

T_WSLオブジェクトの非アクティブ化

T_WSLオブジェクトを非アクティブ化します。 これにより、関連付けられたアクティブなT_WSHオブジェクトが自動的に非アクティブ化されます。

/* Set MIB(5) attributes defining request type */ 
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_WSL", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "INActive", 0);

/* Set WS_MIB(5) attributes */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, ta_srvgrp, 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)ta_srvid, 0);

/* Make the request */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0);
}

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h、${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)「FML関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


WSL(5)

名前

WSL - ワークステーション・リスナー・サーバー

概要

WSL SRVGRP="identifier" 
SRVID="number"
CLOPT="[-A] [servopts options] -- -n netaddr [-d device]
[-w WSHname] [-t timeout-factor] [-T Client-timeout]
[-m minh] [-M maxh] [-x mpx-factor]
[-p minwshport] [-P maxwshport] [-I init-timeout]
[-c compression-threshold] [-k compression-threshold]
[-K {client|handler|both|none}]
[-z bits] [-Z bits] [-H external-netaddr][-N network-timeout]
[-U inbound-message-size-limit-in-bytes]
[-a] [-v{detect|warn|none}] [-R renegotiation_interval]
[-S secure_port]”

説明

ワークステーション・リスナーは、ワークステーション・クライアントからネイティブ・サービスへのアクセスを可能にするOracle Tuxedoシステム提供のサーバーです。 アプリケーション管理者は、SERVERSセクションでワークステーション・リスナー・サーバーをアプリケーション・サーバーとして指定することにより、ワークステーションからアプリケーションへのアクセスを許可します。 ワークステーション・リスナーとワークステーション・ハンドラの処理を指定するには、関連するコマンドライン・オプションを使用します。

位置指定、サーバー・グループ、サーバーID、その他の汎用サーバー関連パラメータは、サーバー用に定義されている構成ファイル機構を使用してワークステーション・リスナーに関連付けられます。 ワークステーション・リスナー専用のコマンドライン・オプションを使用して、カスタマイズすることもできます。

アプリケーションの一部としてWSLが起動するたびに、単一の既知のネットワーク・アドレスから、ワークステーション上で作業するユーザーのための代替クライアントとして機能する一群のワークステーション・ハンドラ(WSH)へアクセスすることを認めることにより、多数のワークステーション・クライアントがアプリケーションにアクセスできるようになります。 WSHは、アプリケーション・ワークステーションからのワークロードに対応するために、必要に応じてWSLによって動的に起動および停止されます。 アプリケーション管理者に対する利点としては、少数のネイティブ・サイト・プロセス(WSH)によって、多数のクライアントをサポートすることができるため、ネイティブ・サイトでのプロセス数を減らすことができるという点、また、ネイティブ・サイトが、ワークステーション・サイトにある掲示板上の情報を維持するためのオーバーヘッドを負う必要がなくなるという点が挙げられます。

以下のWSL固有のコマンドライン・オプションを使用できます。これらのコマンドライン・オプションは、CLOPTパラメータの二重ダッシュ(--)の後ろに指定できます。

-n netaddr

WSLプロセスがリスニング用アドレスとして使用する完全なネットワーク・アドレスを指定します。 これは必須パラメータです。
WSLのリスニング用アドレスは、アプリケーションに参加している他のワークステーション・クライアント・プロセスがこのWSLプロセスと通信するための手段として使用されます。netaddr (1 - 78文字)の形式が"0xhex-digits"または"\\xhex-digits"の場合、有効な偶数桁の16進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IPアドレスを含む文字配列に内部変換されます。このアドレスは、次の形式のいずれかで指定することもできます(表78を参照)。

表78 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

#.#.#.#はドットで区切った10進数の形式で、各#は0から255までの10進数の値を表します。port_numberは0から65535までの10進数です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。

[-d device]

ワークステーション・リスナーおよびワークステーション・ハンドラによるネットワークへのアクセスの際に使用されるデバイス・ファイル名です。 このパラメータは省略可能です。 デフォルト値はありません。

[-w WSHname]

ワークステーション・リスナーに対してワークステーション・ハンドラ・サービスを供給する実行可能ファイルの名前。デフォルトは、システム提供のワークステーション・ハンドラに対応するWSHです。ワークステーション・ハンドラは、buildwsh()コマンドを使用してカスタマイズできます。詳細は、buildwsh(1)リファレンス・ページを参照してください。

[-t timeout-factor]

このオプションは-Iオプションに置き換えられ、Oracle Tuxedoリリース6.0での上位互換性のためにサポートされます。今後のリリースでは削除されることもあります。この値にSCANUNITを乗算すると、WSLによってタイムアウトとされる前にWSHを通じて初期化処理を完了するためにワークステーション・クライアントに対して認められるべき秒単位の時間が算出されます。このパラメータのデフォルト値は、セキュリティなしのアプリケーションでは3秒、セキュリティありのアプリケーションでは6秒です。有効範囲は1 - 255です。

[-T client-timeout]

Client-timeoutは、クライアントがアイドル状態を保持できる時間を分単位で表したものです。クライアントがこの時間内にリクエストを行わなかった場合、WSHはクライアント接続を切断します。このオプションは、安定性の低いクライアントのプラットフォームでの使用に適しています(ユーザーがtpterm()の呼出しを行わずにコンピュータの電源を切る可能性がある場合など)。また、クライアントが非請求メッセージの通知を受信しても再試行しない場合にも効果があります。-Tを指定しない場合、タイムアウトはありません。

[-m minh]

任意の時間にこのWSLと共に使用できるハンドラの最小数。 WSLは起動するとすぐにこれと同数のWSHを起動し、管理者がWSLを停止するまでWSHの数をこの最小数以上に維持します。 このパラメータのデフォルト値は0で、有効な範囲は0 - 255です。

[-M maxh]

任意の時間にこのWSLと共に使用できるハンドラの最大数。 システムにアクセスしようとしているワークステーション・クライアントの要求を満たすために、必要に応じてハンドラが起動されます。 このパラメータのデフォルト値は、このWSLの多重係数(小数点以下切上げ)で論理マシンのMAXWSCLIENTSの設定値を割った値です。多重係数については、後述の-xオプションを参照してください。 このパラメータの有効範囲は1 - 4096です。この値はminh以上でなければなりません。

[-x mpx-factor]

各ワークステーション・ハンドラの範囲内で必要となる多重化の程度を制御するために使用する、省略可能なパラメータです。 このパラメータの値は、各ワークステーション・ハンドラによって同時にサポート可能なワークステーション・クライアントの数を示しています。 ワークステーション・リスナーにより、新たなワークステーション・クライアントの処理が必要なときに新たなハンドラが起動します。 この値は1 - 4096でなければなりません。デフォルト値は10です。

[-p minwshport]
[-P maxwshport]

この一対のコマンドライン・オプションを使用すると、このリスナー・サーバーに関連付けられているWSHが使用できるポート番号の範囲を指定できます。 ポート番号は0 - 65535の範囲で指定します。デフォルト値は、minwshportが2048、maxwshportが65535です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。

[-I init-timeout]

このオプションは-tオプションに取ってかわるもので、クライアントの初期化タイムアウト間隔を設定するために使用します。ワークステーション・クライアントがWSHを介して初期化プロセスを完了するまでの時間(秒)を指定します。この時間を過ぎると、ワークステーション・クライアントはWSLによってタイムアウトになります。このパラメータのデフォルト値は60で、有効な範囲は1 - 32,767です。

[-c compression-threshold]

このオプションは、ワークステーション・クライアントとハンドラが使用する圧縮しきい値を決定します。 ワークステーション・クライアントとハンドラの間で送信されるバッファは、指定値よりも大きいときにはすべて圧縮されます。 このパラメータのデフォルト値は2147483647であり、許容範囲が0から2147483647なので圧縮されないということを意味します。

[-k compression-threshold]

これは、USL FranceまたはITIのクライアントのOracle Tuxedoリリース6.2より前のバージョン向けの特別な圧縮オプションです。 この条件が適用される場合は、-cオプションで圧縮しきい値を制御するWSL/WSHのペアと、-kオプションで制御するWSL/WSHのペアが複数存在できます。 -kの機能は-cと同じです。

[-K {client | handler | both | none}]

-Kオプションは、clienthandler、またはbothに対してネットワークkeep-alive機能をオンにできます。 noneを指定すると、クライアントとハンドラの両方に対してこの機能をオフにできます。

[-z [0 | 40 | 56 | 128|256]]

このオプションは、ワークステーション・クライアントとワークステーション・ハンドラ間でネットワーク・リンクを確立する際に必要な暗号化の最小レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056128、および256は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。 デフォルト値は0です。 このオプションは、56ビットまたは128/256ビットのOracle Tuxedoセキュリティ・アドオン・パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。 256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。

[-Z [0 | 40 | 56 | 128|256]]

このオプションは、ワークステーション・クライアントとワークステーション・ハンドラ間でネットワーク・リンクを確立する際に必要な暗号化の最大レベルを指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、4056128、および256は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値はLLEの場合128、SSLの場合256です。 このオプションは、56ビットまたは128/256ビットのOracle Tuxedoセキュリティ・アドオン・パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。 256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。

[-H external-netaddr]

WSHプロセスの既知のアドレス・テンプレートとして使用される完全ネットワーク・アドレスを指定します。 このアドレスは、ワークステーション・クライアントがWSHプロセスに接続するのに使用する既知のネットワーク・アドレスを生成するために、WSHネットワーク・アドレスと組み合わされます。 このアドレスの形式は、-nオプションと同じです。ただし、組み合わされたネットワーク・アドレスの位置がWSHネットワーク・アドレスからコピーされることを示すために、ポート番号が同じ長さの文字Mで置き換えられます。 たとえば、アドレス・テンプレートが0x0002MMMMddddddddでWSHネットワーク・アドレスが0x00021111ffffffffのときは、既知のネットワーク・アドレスは0x00021111ddddddddです。 アドレス・テンプレートが"//"で始まる場合、ネットワーク・アドレス・タイプはIP対応であり、WSHネットワーク・アドレスのTCP/IPポート番号はアドレス・テンプレートにコピーされて、組み合わされたネットワーク・アドレスが生成されます。 この機能は、ワークステーション・クライアントがネットワーク・アドレス変換を実行するルータを通じてWSHに接続するときに役立ちます。
注意: Tuxedo IPv6アドレッシングでは、-Hオプションはサポートされません。

[-N network-timeout]

このオプションでは、ワークステーション・クライアントがネットワークからデータを受信する際にTuxedo操作を待機状態にできる期間を秒単位で指定できます。 この期間を超えると、操作は失敗してクライアントはアプリケーションから切断されます。 値0 (デフォルト)はタイムアウトが発生しないことを示します。 注意:この設定値が低すぎると、切断が発生しすぎる可能性があります。

[-U inbound-message-size-limit-in-bytes]

このオプションでは、WSHの着信ネットワーク・メッセージの最大サイズを指定します。 メッセージ・サイズには、Tuxedoの内部データ項目(1024バイト未満)とユーザー・データが含まれます。 この制限は、メッセージの圧縮時などにも適用されます。また、元のメッセージ・サイズもチェックします。

[-a]

リモート・アプリケーションからSSL接続を受け付けるときに証明書ベースの認証が必要になるかどうかを指定します。

[-v {detect|warn|none}]

Oracleオブジェクト・リクエスト・ブローカ(ORB)によって開始されたアウトバウンド接続のピアのデジタル証明書が、Secure Sockets Layer (SSL)プロトコル・ハンドシェークの一部として受信された場合に、WSLがどのように動作するかを指定します。検証は安全な接続を開始した側でのみ行われます。この検証によって、サーバーのデジタル証明書内のドメイン名で指定された同じネットワーク・アドレスにピア・サーバーが実際に存在することが確認されます。この検証は、技術的にはSSLプロトコルの一部ではありませんが、Webブラウザで行われるチェックに似ています。
detectを指定すると、Oracle Tuxedoは、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア・サーバーのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle Tuxedoはピアの認証を拒否し、接続をドロップします。detectは、デフォルト値です。 warnを指定すると、Oracle Tuxedoは、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア・サーバーのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle Tuxedoはユーザー・ログにメッセージを書き込みますが、接続は継続して処理されます。 noneを指定すると、Oracle Tuxedoはピアの検証を行わずに接続を継続して処理します。 -vパラメータは、SSLまたはLLE (リンク・レベル暗号化)のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-R renegotiation-interval]

ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定します。指定された時間おきにネゴシエーションが行われない場合、WSLは、クライアントに対してインバウンド接続のセッションのネゴシエーションを行うようにリクエストするか、アウトバウンド接続であれば実際に再度ネゴシエーションを行います。デフォルト値は0で、定期的なセッションの再ネゴシエーションは行われません。
注意: -Rパラメータが指定されているときに、-Sパラメータが指定されていない、または0に設定されている場合は、ユーザー・ログに警告メッセージが送信されます。

[-S secure-port]

SSLプロトコルを使用した安全な接続をリスニングするためにWSLが使用するポート番号を指定します。 WSLで安全な接続のみを使用するように構成するには、-Sおよび-nオプションで指定するポート番号に同じ値を設定します。 この値は0 - 32767でなければなりません。デフォルト値は0です。
注意: -Rパラメータが指定されているときに、-Sパラメータが指定されていない、または0に設定されている場合は、ユーザー・ログに警告メッセージが送信されます。

MAXWSCLIENTSの値がゼロの場合など、WSLがワークステーション・クライアントをサポートするのを妨げる構成では、起動時にWSLが異常終了します。

移植性

WSLは、サポートされているすべてのサーバー・プラットフォームでOracle Tuxedoシステム提供のサーバーとしてサポートされます。

相互運用性

WSLは相互運用するアプリケーションで実行できますが、Oracle Tuxedoリリース4.2以降のノードで実行する必要があります。

サンプル

*SERVERS 
WSL SRVGRP="WSLGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -n 0x0002ffffaaaaaaaa -d /dev/tcp"
WSL SRVGRP="WSLGRP" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -n 0x0002aaaaffffffff -d /dev/tcp -H 0x0002MMMMdddddddd"
WSL SRVGRP="WSLGRP" SRVID=1002 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -n //hostname:aaaa -d /dev/tcp -H //external_hostname:MMMM"
WSL SRVGRP=GROUP1 SRVID=1
CLOPT="-A -r -- -n //hostname:port -m1 -M10 -x20 -U 2048"
# size limit set to 2048 bytes.

関連項目

buildwsh(1)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』


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