コマンド・リファレンス

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セクション1 - コマンド

表1 Oracle Tuxedoのコマンド 
名前
説明
Oracle Tuxedoアプリケーションの設定および保守に使用するコマンドについての説明
OSF/DCEを介して呼び出されるOracle Tuxedoシステム・クライアントを作成
OSF/DCEを呼び出すOracle Tuxedoシステム・サーバーを作成
Oracle Tuxedoクライアント・モジュールを作成
TM_MQITM_MQO、およびTMQUEUE_MQMサーバーをリンク
Tuxedo .NETワークステーション・クライアントのラッパーを使用して作成するTuxedoクライアント・アプリケーションを構築
CORBAクライアント・アプリケーションを構築
CORBAサーバー・アプリケーションを構築
Oracle Tuxedoサーバー・ロード・モジュールを構築
各コマンドがそれぞれTM_MQITM_MQO、およびTMQUEUE_MQMサーバーをリンク
トランザクション・マネージャ・サーバーのロード・モジュールを構築
カスタマイズされたワークステーション・ハンドラ・プロセスを構築
COBOLコンパイル・インタフェース
Oracle Tuxedoドメイン管理プログラムのコマンド・インタプリタ
DMCONFIGファイルを構文解析し、バイナリのBDMCONFIG構成ファイルをロード
BDMCONFIGファイル(バイナリのドメイン構成ファイル)をアンロード
フォーマットされたメッセージ・カタログを生成
ICFファイルを生成
Object Management Group (OMG)のインタフェース定義語ファイルをコンパイルし、インタフェースに必要なファイルを生成
インタフェース・リポジトリを作成して、インタフェース定義をロード
インタフェース・リポジトリの内容を表示
指定されたオブジェクトをインタフェース・リポジトリから削除
Tuxedo .NETワークステーション・クライアントのラッパーと組み合せて排他的に使用。これらのコマンドでは、フィールド表からC#ヘッダー・ファイルを作成
フィールド表からヘッダー・ファイルを作成
ロケールの言語情報定数をコンパイル
キュー・マネージャの管理プログラムのコマンド・インタプリタ
オフラインの正規表現コンパイラおよびテスタ
汎用リスナー・プロセス
システムによって暗号化されたtlisten.pwファイルに対してパスワードを追加または変更するために使用
Oracle Tuxedoの掲示板のコマンド・インタプリタ
Oracle Tuxedoの構成を起動
ネイティブ・クライアントまたはワークステーション・クライアントとして実行中のOracle Tuxedoアプリケーションに関する情報を動的に更新および検索
ローカル・マシンで、Oracle Tuxedoアプリケーションが割り当てたIPCリソースを削除
UBBCONFIGファイル(テキスト形式の構成ファイル)を解析し、TUXCONFIGファイル(バイナリの構成ファイル)をロード
サービス情報を作成し、Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリにロード
TMS_rac_refreshは、トランザクション・マネージャ・サーバー(TMS)にコマンドを送り、xa_recover()の処理を再実行します。サーバーはグループ名またはグループIDで指定し、groupnameパラメータにリストされる
Oracle Tuxedoサーバー・セットを停止
TUXCONFIGファイル(バイナリの構成ファイル)をアンロード
Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリからサービス情報を表示
アクセス制御リストの新しいエントリをシステムに追加
Oracle Tuxedoセキュリティ・データ・ファイルを変換
アクセス制御リストのエントリを削除
システム上のアクセス制御リストのエントリを変更
Oracle Tuxedoパスワード・ファイルを作成
Oracle Tuxedoパスワード・ファイルからユーザーを削除
新しいグループをシステムに追加
システムからグループを削除
システム上のグループを変更
掲示板をロックし、Tuxedoサーバーを終了
TuxedoユーザーおよびグループをWebLogic Serverに移行
TuxedoユーザーおよびグループをLDIF形式に移行
Oracle Tuxedoシステム・パスワード・ファイルを保守
新しいプリンシパルをシステムに追加
システムからユーザーを削除
システム上のユーザー情報を変更
Oracle Tuxedo管理コンソールのCGIゲートウェイ
Oracle Tuxedo管理コンソールで使用するミニ・ウェブ・サーバー
Oracle Tuxedoシステム・サーバー/サービス・レポート・プログラム
Oracle Tuxedoドライバ・プログラム
Oracle Tuxedo VIEWを生成するviewsコンパイラ
Tuxedo .NETワークステーション・クライアントのラッパーと組み合せて排他的に使用。これらのユーティリティは顧客定義のVIEWファイルのためのC#ファイルとDLLライブラリ・ファイルを生成
バイナリVIEWファイル対応のVIEW逆アセンブラ
Oracle Tuxedo管理コンソール・リスナー・プロセス

 


Oracle Tuxedoコマンドについて

説明

『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』では、Oracle Tuxedoソフトウェアで提供されるシェル・レベルのコマンドについてアルファベット順に説明します。

リファレンス・ページのコマンド構文

特に指定がないかぎり、リファレンス・ページの形式で説明されているコマンドは、下記の構文に従ってオプションや引数を受け付け、次に説明するように解釈されます。

name [ -option .. . ] [cmdarg . . . ]

nameは実行可能ファイルの名前、optionnoargletter . . .またはargletter optarg [, . . .]のいずれかの文字列です。
optionの前には常に「-」が付きます。

noargletter

オプション引数を必要としないoptionを表す1文字の英字。「-」の後には、2つ以上のnoargletterオプションを付けることができます。

optarg

その前に指定されているargletterを満足させる文字列。argletterの後に複数のoptargsを指定するときには、それぞれをカンマあるいは空白で区切らなければなりません。ただし、空白で区切る場合には、全体を引用符で囲む必要があります。

cmdarg

コマンドのオペランドを表すパス名(またはその他のコマンド引数)。

-

(ダッシュ)単独で使用された場合、追加引数を標準入力から指定することを意味します。

--

(2つのダッシュ)この後に続く項目を従属プログラムの引数とみなします。

[ ]

optionまたはcmdargを囲み、それらが省略可能であることを示します。

{ }

or記号( | )で区切った複数のcmdargsを囲み、対応するoptionの使用時にそれらの中からいずれかを選択しなければならないことを示します。

. . .

optionまたはcmdargを複数指定できることを意味します。

 


bldc_dce(1)

名前

bldc_dce - OSF/DCEを介して呼び出すことができるOracle Tuxedo ATMIクライアントを作成

概要

bldc_dce [-o output_file] [-i idl_options] [-f firstfiles] 
[-l lastfiles] [idl_file . . .]

説明

bldc_dceは、すべての入力IDLソース・ファイルおよび関連するACFソース・ファイルを解析し、それらをCのソース・ファイルとオブジェクト・ファイル、およびOSF/DCEライブラリと組み合せて、Oracle Tuxedo ATMIクライアントを生成します。この生成されたOracle Tuxedo ATMIクライアントは、DCE RPC (つまりDCE RPCクライアント)を介して呼び出すことができます。

コマンドライン引数には、入力IDLソース・ファイルと、IDLコンパイラの動作を制御するオプションを指定します。使用できるオプションは次のとおりです。

-o output_file

デフォルトのファイル名はa.outです。

-i idl_options

IDLコンパイラに渡すオプションを指定します。Cのコンパイル・システムに関連するオプションは、このプログラムによって自動的に提供されます。このオプションを使用すると、アプリケーションでマネージャ・エントリ・ポイント・ベクトル(Manager Entry Point Vector)を使用するための-no_mepvオプションを指定できます。

-f firstfiles

Oracle Tuxedo ATMIシステム・ライブラリとOSF/DCEライブラリより前に取り込んでコンパイルする、コンパイラ・オプション、Cソース・ファイル、およびCオブジェクト・ファイルを指定します。

-l lastfiles

Oracle Tuxedo ATMIシステム・ライブラリとOSF/DCEライブラリの後に取り込んでコンパイルするCライブラリを指定します。

 


blds_dce(1)

名前

blds_dce - OSF/DCEを呼び出すOracle Tuxedo ATMIサーバーを作成

概要

blds_dce [-o output_file] [-i idl_options] [-f firstfiles] 
[-l lastfiles] [-s service] [idl_file . . .]

説明

blds_dceは、すべての入力IDLソース・ファイルおよび関連ACFソース・ファイルを解析し、それらをCソース・ファイルとCオブジェクト・ファイル、およびOSF/DCEライブラリと組み合せて、DCE RPC呼出しを作成できるOracle Tuxedo ATMIサーバーを生成します。このコマンドの主な使用目的は、Oracle TuxedoシステムからOSF/DCEへのゲートウェイ・プロセスを作成することです。

コマンドライン引数には、入力IDLソース・ファイルと、IDLコンパイラの動作を制御するオプションを指定します。使用できるオプションは次のとおりです。

-o output_file

デフォルトのファイル名はa.outです。

-i idl_options

IDLコンパイラに渡すオプションを指定します。Cのコンパイル・システムに関連するオプションは、このプログラムによって自動的に提供されます。このオプションを使用すると、アプリケーションでマネージャ・エントリ・ポイント・ベクトル(Manager Entry Point Vector)を使用するための-no_mepvオプションを指定できます。

-f firstfiles

Oracle Tuxedo ATMIシステム・ライブラリとOSF/DCEライブラリより前に取り込んでコンパイルする、コンパイラ・オプション、Cソース・ファイル、およびCオブジェクト・ファイルを指定します。

-l lastfiles

Oracle Tuxedo ATMIシステム・ライブラリとOSF/DCEライブラリの後に取り込んでコンパイルするCライブラリを指定します。

-s service[,service . . .]

サーバーで公開するサービスを指定します。

 


buildclient(1)

名前

buildclient - Oracle Tuxedo ATMIクライアント・モジュールを作成

概要

buildclient [ -C ] [ -v ] [ {-r rmname | -w } ] [ -o name] 
[ -f firstfiles] [ -l lastfiles] [ -k ]

説明

buildclientは、Oracle Tuxedo ATMIのクライアント・モジュールを構築するときに使用します。このコマンドは、-fおよび-lオプションで指定されるファイルと標準Oracle Tuxedo ATMIライブラリを組み合せて、ロード・モジュールを作成します。ロード・モジュールは、使用しているオペレーティング・システム用に定義されたデフォルトのC言語コンパイル・コマンドを使用し、buildclientによって構築されます。UNIXシステム用のデフォルトのC言語コンパイル・コマンドは、UNIXシステムのリファレンス・マニュアルで説明されているcc(1)コマンドです。

-v

buildclientを冗長モードで機能させます。特に、ccコマンドをその標準出力に書き出します。

-w

ワークステーション・ライブラリを使用してクライアントを作成することを指定します。デフォルトの設定では、ネイティブ・モードおよびワークステーション・モード両方のライブラリがある場合には、ネイティブ・クライアントが作成されます。このオプションは、-rオプションとともには使用できません。

-r rmname

クライアントに関連するリソース・マネージャを指定します。rmnameは、$TUXDIR/udataobj/RMにあるリソース・マネージャの表にあるものでなければなりません。このファイルの各行は次のような形式になります。
rmname:rmstructure_name:library_names (詳細は、「buildtms(1)」を参照してください)。rmnameの値を使用することにより、$TUXDIR/udataobj/RMにあるエントリは、リソース・マネージャに関連したライブラリを自動的に含み、トランザクション・マネージャとリソース・マネージャ間のインタフェースを正しく設定するのに使用されます。他の値は、リソース・マネージャの表に追加されているものを指定できます。-rオプションが指定されない場合のデフォルト設定では、クライアントはリソース・マネージャに関連しません。UBBCONFIG(5)のリファレンス・ページを参照してください。

-o

出力ロード・モジュールのファイル名を指定します。このオプションの指定がない場合は、a.outという名前になります。

-f

buildclientのコンパイルおよびリンク・フェーズの最初に、Oracle Tuxedo ATMIライブラリより前に取り込む1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。コンパイラ・オプションおよび引数を含むように指定する場合は、以下に説明するCFLAGSおよびALTCFLAGS環境変数を使用します。
-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合、このオプションで受け入れられるのはCOBOLソース・ファイルのみです。ライブラリ・ファイル、Cソース・ファイルなど、他のユーザー・ファイルは、環境変数TM_COB_CC_FILESで指定する必要があります。「環境変数」の項を参照してください。

-l

buildclientのコンパイルおよびリンク・フェーズの最後で、Oracle Tuxedoライブラリの後に取り込む1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。

-C

COBOLのコンパイルを指定します。

-k

COBOLクライアント・スタブを保持します。buildclientは、COBOLプログラムで呼び出される関数表などのデータ構造を持つスタブを生成します。通常これは、クライアントの構築時にコンパイルの後で削除されます。このオプションは、ソース・ファイルを保持する必要があることを示します(ソース・ファイル名を表示するには、-vオプションを使用します)。このオプションは、-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。
注意: このファイルの生成後の内容は、リリースによって異なる場合があります。このファイルに公開されているデータ構造やインタフェースに依存しないようにしてください。 これは、ビルド時の問題のデバッグを支援するためのオプションです。

環境変数

TUXDIR

buildclientは、環境変数TUXDIRを使用して、クライアント・プロセスのコンパイル時に使用するOracle Tuxedo ATMIライブラリとインクルード・ファイルを見つけます。

CC

buildclientは通常、デフォルトのC言語コンパイル・コマンドを使用してクライアント実行可能コードを生成します。デフォルトのC言語コンパイル・コマンドは、サポートされているオペレーティング・システムごとに定義されており、UNIXシステムの場合はcc(1)です。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildclientは環境変数CCが存在するかどうかを調べます。CCbuildclientの環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列""である場合、buildclientはデフォルトのC言語コンパイラを使用します。環境内にCCが存在する場合、実行されるコンパイラの名前がCCの値となります。

CFLAGS

環境変数CFLAGSは、コンパイラ・コマンドラインの一部として引き渡される引数のセットを指定するときに使用します。この変数は、コマンドライン・オプション「-I${TUXDIR}/include」とともにbuildclientにより自動的に引き渡されます。CFLAGSbuildclientの環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列""である場合、buildclientはコンパイラ・コマンドライン引数を追加しません。

ALTCC

-Cオプションを使ってCOBOLのコンパイルを指定すると、buildclientは通常、Oracle Tuxedoのシェルcobccを使用します。cobccはcobを呼び出し、クライアント実行可能コードを生成します。buildclientは、別のコンパイラを指定するALTCCという環境変数の有無をチェックします。ALTCCbuildclientの環境に存在しない場合、または文字列""である場合、buildclientcobccを使用します。環境にALTCCが存在する場合は、その値をとって実行するコンパイラ・コマンドの名前とします。
注意: Windowsシステムでは、ALTCCおよびALTCFLAGS環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。 まずCOBOLコンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト・ファイルをbuildclient(1)コマンドに渡す必要があります。

ALTCFLAGS

環境変数ALTCFLAGSには、-Cオプションを指定した場合に、COBOLコンパイラ・コマンドラインの一部として渡す追加の引数を指定します。コマンドライン・オプションに対する追加です。
-I${TUXDIR}/include このオプションは、buildclientによって自動的に渡されます。-Cオプションを使用する場合、コンパイラ・オプションやその引数をbuildclient -fオプションで指定するとエラーが発生するため、ALTCFLAGSを使用する必要があります。設定しなかった場合は、上記のCFLAGSと同じ値に設定されます。
注意: ALTCC環境変数の説明の下の注意を参照してください。

COBOPT

環境変数COBOPTには、-Cオプションを指定した場合に、COBOLコンパイラが使用する追加の引数を指定します。

COBCPY

環境変数COBCPYには、-Cオプションを指定した場合に、COBOLコンパイラが使用するCOBOLコピー・ファイルが存在するディレクトリを指定します。

TM_COB_STATIC

環境変数TM_COB_STATICは、共有バージョンまたは静的バージョンのlibcobatmiライブラリをbuildclientでリンクするかどうかを示します。環境変数の値には「Yes」または「No」を指定します。「Yes」に設定すると、静的バージョンのlibcobatmiライブラリが使用され、「No」に設定すると共有バージョンが使用されます。この環境変数を指定しないと、共有バージョンのlibcobatmiライブラリがデフォルトで使用されます。
注意: 10.0より前のTuxedoリリースの場合、buildserverは、静的バージョンのlibcobatmiライブラリにリンクします。

COB

環境変数COBは、使用されるCOBOLコンパイラを示します。これは、AcuCobolおよびIBMCobolという2つのパラメータをサポートします。
「AcuCobol」が指定されると、ACUCOBOLコンパイラが使用されます。「IBMCobol」が指定されると、IBMCOBOLコンパイラが使用されます。 パラメータが指定されないと、標準のCOBOLコンパイラが使用されます。

TM_COB_VERSION

環境変数TM_COB_VERSIONはACUCOBOLコンパイラのバージョンを示します。この環境変数は、-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。環境変数の値の形式は、「「0-9」+\.「0-9」」です。

TM_COB_CC_FILES

ACUCOBOLコンパイラが使用される場合、COBOLソース・ファイルのみが -fオプションで指定できます。コンパイルでcc(1)に渡すユーザー・ファイルが他にあり、Oracle Tuxedo ATMIライブラリより先にbuildclientのリンク・フェーズが存在する場合、これらのファイルは環境変数TM_COB_CC_FILESで指定する必要があります。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。この環境変数は、-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。
注意: ACUCOBOL CVMで使用されるACUCOBOLのシステム・ライブラリおよびオブジェクト・ファイルは、ファイル・リストに含める必要があります。

ACUCOBOL

COBOLコンパイルにACUCOBOLを使用する場合、環境変数ACUCOBOLはACUCOBOLがインストールされているディレクトリを示すため、クライアントのコンパイル時にACUCOBOLのシステム・ライブラリおよびファイルが検出されます。
注意: ファイルdirect.cは、ACUCOBOLがC外部変数およびCOBOLプログラムの関数にアクセスするために使用されます。プログラマがdirect.cをサード・パーティのソフトウェアをサポートするように変更した場合、変更されたdirect.cは$ACUCOBOL/libディレクトリ下に配置する必要があります。

IBMCOBOL

COBOLコンパイルにIBMCOBOLを使用する場合、環境変数IBMCOBOLはIBMCOBOLがインストールされているディレクトリを示すため、クライアントのコンパイル時にIBMCOBOLのシステム・ライブラリおよびファイルが検出されます。
注意: IBM COBOL 2.0および3.1の両方がCコンパイラ・メッセージをサポートしていません。
LANG=C」を指定するとコンパイラが終了し、COBOL 2.0はエラーを戻します。COBOL 3.1は警告を返します。

IBM COBOL 2.0を使用する場合は、「LANG=en_US」を指定します。
IBM COBOL 3.1には「LANG=en_US」は必要ではありません。

LD_LIBRARY_PATH (UNIXシステムの場合)

環境変数LD_LIBRARY_PATHには、Oracle Tuxedoシステムの共有オブジェクトに加えて、COBOLコンパイラが使用する共有オブジェクトが存在するディレクトリを指定します。 一部のUNIXシステムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UXシステムではSHLIB_PATH環境変数を、AIXシステムではLIBPATH環境変数を使用します。

LIB (Windows NTシステム)

ライブラリを検索するディレクトリのリストを示します。 複数のディレクトリを指定する場合はセミコロン(;)で区切ります。

移植性

buildclientコンパイル・ツールは、以下のプラットフォームで使用できます。

buildclientコマンドラインで指定するファイル名は、お使いのオペレーティング・システムの構文とセマンティクスに従ってください。

サンプル

リスト1に、一般的なCOBOLコンパイラの例を示します。

リスト1 BUILDCLIENT COBOLの例
CC=ncc CFLAGS="-I /APPDIR/include"; export CC CFLAGS 
buildclient -o empclient -f emp.c -f "userlib1.a userlib2.a"


COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-C ANS85 -C ALIGN=8 -C NOIBMCOMP -C TRUNC=ANSI -C OSEXT=cbl"
COBDIR=/usr/lib/cobol LD_LIBRARY_PATH=$COBDIR/coblib:$TUXDIR/lib
export COBOPT COBCPY COBDIR LD_LIBRARY_PATH
buildclient -C -o empclient -f name.cbl -f "userlib1.a userlib2.a"

リスト2に、ACUCOBOLコンパイラの例を示します。

リスト2 BUILDCLIENT ACUCOBOLの例
TUXDIR=/opt/tuxedo10.0
TM_COB_STATIC=no
COB=AcuCobol
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-Ca -v -w -Ga -Dw64 -Dl8 -Da8"
TM_COB_VERSION=7.2
ACUCOBOL=/opt/AcuCobol-7.2.1
TM_COB_CC_FILES="-lruncbl -lclnt -lacvt -lfsi -laregex -lacuterm -lextfh -laxml -lexpat -lvision -lesql -lacme -lz -lm"
LD_LIBRARY_PATH=$ACUCOBOL/lib:$TUXDIR/lib
export TUXDIR TM_COB_STATIC COB COBCPY COBOPT TM_COB_VERSION ACUCOBOL TM_COB_CC_FILES LD_LIBRARY_PATH
buildclient -C -o CSIMPCL -f CSIMPCL.cbl

リスト3に、IBMCOBOLコンパイラの例を示します。

リスト3 BUILDCLIENT IBMCOBOLの例
TUXDIR=/opt/tuxedo10.0
TM_COB_STATIC=no
COB=IBMCobol
IBMCOBOL=/usr/lpp/cobol
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-Ca -v -w -Ga -Dw64 -Dl8 -Da8" LD_LIBRARY_PATH=$IBMCOBOL/lib:$TUXDIR/lib
export TUXDIR TM_COB_STATIC COB COBCPY COBOPT IBMCOBOL LD_LIBRARY_PATH
buildclient -C -o CSIMPCL -f CSIMPCL.cbl

関連項目

buildserver(1)buildtms(1)compilation(5)
UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)、ld(1)

 


buildmqadapter(1)

名前

buildmqadapter - TM_MQITM_MQO、およびTMQUEUE_MQMサーバーをリンク

概要

buildmqadapter [-v] [-r rmname]

説明

buildmqadapterはTM_MQITM_MQO、およびTMQUEUE_MQMサーバーを作成し、これらのサーバーを$TUXDIR/bin/TM_MQI、$TUXDIR/bin/TM_MQO、および$TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQMにインストールします。

注意: 出力ファイルを別の場所に配置する必要がある場合、コマンドbuildTM_MQI(1)buildTM_MQO(1)、およびbuildTMQUEUE_MQM(1)をそれぞれかわりに使用する必要があります。

buildmqadapterで作成されるサーバーは、Tuxedo MQ AdapterがIBM WebSphere MQとのやり取りに使用します。詳細は、Oracle MQ Adapter for Tuxedo 11gR1ユーザーズ・ガイドを参照してください。

ユーザーは、MQ Adapterサーバー・ファイルを作成または上書きするためのパーミッションを持つ必要があります。

buildmqadapterはbuildserverコマンドを呼び出してそれぞれのMQ Adapterサーバーを作成します。

あらかじめリンクされたオブジェクトではなく、buildmqadapterを使用してMQ Adapterサーバー・ファイルを作成することで、Tuxedo管理者は次を構成できます。

buildmqadapterでは、MQリソース・マネージャのTMSサーバーが作成されないため、Tuxedo管理者はある時点でbuildtmsを実行してWebSphere MQ TMSサーバーを作成する必要があります。

オプション

v

buildmqadapterを冗長モードで動作させます。具体的には、buildserverコマンドをその標準出力に出力し、buildserverに-vオプションを指定します。

-r rm_name

MQ Adapterサーバーに関連付けられるリソース・マネージャ名を指定します。この値rm_nameは、$TUXDIR/udataobj/RMにあるリソース・マネージャ表に登録されていなければなりません。rm_nameの値に対応するエントリは、リソース・マネージャに対する正しいライブラリを自動的に組み込み、かつトランザクション・マネージャとリソース・マネージャとの間のインタフェースを正しく設定(xa_switch_t構造体を使用して)するときに使用します。このパラメータのデフォルト値はMQSeries_XA_RMIです。

buildmqadapterはbuildserverコマンドを使用して出力ファイルを生成します。buildserverは、コンパイラおよびコンパイラ・フラグに関してそれぞれCCおよびCFLAGS環境変数を使用します(設定されている場合)。詳細は、「buildserver(1)」を参照してください。

buildmqadapter -v

関連項目

 


buildnetclient(1)

名前

buildnetclient — Oracle Tuxedo .NETワークステーション・クライアント・モジュールを作成

概要

buildnetclient [-v] [-o outfile] [-csflag flagstring] [.cs source files] [.dll assembly files] [.netmodule module files]

説明

buildnetclientは、Tuxedo .NETワークステーション・クライアント・アプリケーションを構築するときに使用されます。このコマンドは、.csソース・ファイルの引数で指定されるファイルを、.dllアセンブリ・ファイル、.netmoduleモジュール・ファイルをTuxedo .NETワークステーション・クライアントのラッパー・ライブラリと組み合せて、クライアント・アプリケーションを形成します。その後、Microsoftの.NET Framework環境で提供されるC#コンパイラである(csc.exe)を使用してクライアント・アプリケーションが作成されます。

csflagオプションを設定すると、C#コンパイラに渡すオプションを指定できます。

注意: 複数のC#コンパイラ・オプションを指定できます。複数のオプションを指定するときには、空白で区切り、引用符で囲む必要があります。

オプション

-v

buildnetclientコマンドを冗長モードで実行することを指定します。具体的には、コンパイル・コマンドが標準出力に書き出されます。

-o outfile

このコマンドで生成するクライアント・アプリケーションの名前を指定します。名前を指定しないと、静的メソッドMainが含まれるクラスを持つC#のソース・ファイルの名前をとってアプリケーション・ファイルの名前が付けられます。ファイル名の拡張子は、そのアプリケーションが実行されるオペレーティング・システムによって異なります(Windowsシステムの場合は拡張子は.exeになります)。

-csflag flagstring

ファイル拡張子.csを持つファイルのC#コンパイラ・コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。複数のC#コンパイラ・オプションを指定する場合は、空白で区切り、引用符で囲みます。

.cs source files

アプリケーション・ファイルのビルドに必要な、拡張子.csを持つC#のソース・ファイルを指定します。

.dll assembly files

アプリケーション・ファイルをビルドする際に、リストされた.csソース・ファイルから参照される.NETアセンブリを指定します。アセンブリ・ファイルのファイル拡張子は.dllです。

.netmodule module files

アプリケーション・ファイルのビルドに必要な、拡張子.netmoduleを持つ.NETモジュール・ファイルを指定します。

注意

buildnetclientは、コマンドラインから渡された引数を解析して、C#コンパイラを呼び出す別のコマンドラインを作成し、実行可能アプリケーションをビルドします。

たとえば、[buildnetclient -o t1.exe, t1.cs]は、Windowsシステム上ではbuildnetclientによってcsc /out:t1.exe /t:exe /r:%TUXDIR%\bin\libwscdnet.dll t1.csに変換されます。

サンプル

次の例では、2つのC#ソース・ファイル、t1.cs、t2.csと、モジュール・ファイルt3.netmoduleを指定して、実行可能アセンブリfirst.exeをビルドする場合を示しています。この例では、t1.csから、これらのファイルと同じディレクトリにあるライブラリ・アセンブリfunc.dllが提供するメソッドを呼び出しています。

[buildnetclient -o first.exe func.dll t1.cs t3.netmodule t2.cs]

関連項目

『Tuxedo .NETワークステーション・クライアント』の「Tuxedo .NETワークステーション・クライアント・アプリケーションの作成」

 


buildobjclient(1)

名前

buildobjclient - CORBAクライアント・アプリケーションを作成

概要

buildobjclient [-v][-o name] [-f firstfile-syntax] 
[-l lastfile-syntax] -P

説明

buildobjclientコマンドを使用して、CORBAクライアント・アプリケーションを構築できます。このコマンドは、-fおよび-lオプションで指定されるファイルと標準のCORBAライブラリを組み合せて、クライアント・アプリケーションを形成します。クライアント・アプリケーションは、使用しているオペレーティング・システム用に定義されたデフォルトのC++言語コンパイル・コマンドによって作成されます。

指定したすべての.cおよび.cppファイルは、使用しているオペレーティング・システム用のコンパイル・システムを1回呼び出すことによってコンパイルされます。呼び出すコンパイラを指定するには、CC環境変数にコンパイラの名前を指定します。CC環境変数を定義していない状態でbuildobjclientが呼び出された場合は、すべての.cおよび.cppファイルがコンパイル時に、使用しているオペレーティング・システム用のデフォルトのC++言語コンパイル・コマンドが呼び出されます。

ユーザーは、CFLAGSまたはCPPFLAGS環境変数を使用すると、コンパイラに渡すオプションを指定できます。CPPFLAGSの値は、CFLAGSを定義していない状態でbuildobjclientが呼び出された場合に使用されます。

オプション

-v

buildobjclientコマンドを冗長モードで実行することを指定します。具体的には、コンパイル・コマンドが標準出力に書き出されます。

-o name

このコマンドで生成するクライアント・アプリケーションの名前を指定します。名前が指定されていない場合、アプリケーション・ファイルの名前はclient<.type>になります。typeは拡張子で、アプリケーションのオペレーティング・システムによって異なります。たとえば、UNIXシステムではtypeは付きませんが、Windowsシステムではtype.EXEになります。

-f firstfile-syntax

buildobjclientのコンパイルとリンクの段階で、最初にインクルードすべきファイルを指定します。指定したファイルは、CORBAライブラリよりも前にインクルードされます。表2に、ファイルを指定する3つの方法を示します。

表2 最初のファイル名の指定
ファイル名の指定方法
説明
-f firstfile
1つのファイルを指定します。
-f "file1.cpp file2.cpp file3.cpp ..."
複数のファイルを指定できます。各ファイル名を引用符で囲んでホワイト・スペースで区切ります。

注意: 名前に空白が含まれているファイルは指定できません。
注意: -fオプションは何度でも指定できます。

-l lastfile-syntax

buildobjclientのコンパイルとリンクの段階で、最後にインクルードすべきファイルを指定します。指定したファイルは、CORBAライブラリよりも後にインクルードされます。表3に、ファイルを指定する3つの方法を示します。

表3最後に取り込むファイルの指定方法
ファイル名の指定方法
説明
-l lastfile
1つのファイルを指定します。
-l "file1.cpp file2.cpp file3.cpp ..."
複数のファイルを指定できます。各ファイル名を引用符で囲んでホワイト・スペースで区切ります。

注意: -lオプションは何度でも指定できます。

-P

適切なPOAライブラリをイメージ(つまり、クライアントをサーバーとしても動作させるライブラリ)にリンクします。生成されたイメージはサーバーとしても動作でき、オブジェクトを作成する際にCallbacksラッパー・クラスを使用できます。ただし、生成された共同クライアント/サーバーでは、Oracle Tuxedo TPフレームワークの機能であるオブジェクトの状態管理およびトランザクション管理を使用することができません。クライアントの生成時には、-PスイッチがIDLコンパイラに渡される必要があります。buildobjserverを使用すると、TPフレームワークが提供するすべてのサポートに対応したサーバーを作成できます。デフォルトでは、サーバー・ライブラリへのリンクは行われません。つまり、デフォルトでは、クライアントのみが作成され、共同クライアント/サーバーは作成されません。

-hまたは -?

buildobjclientコマンドの使用方法に関するヘルプを提供します。それ以外に行われるアクションはありません。

環境変数

TUXDIR

クライアント・アプリケーションのコンパイル時に使用するCORBAライブラリおよびインクルード・ファイルを検索します。

CC

拡張子が.cまたは.cppのすべてのファイルに使用するコンパイラを指定します。定義しない場合は、すべての.cおよび.cppファイルのコンパイル時に、使用しているオペレーティング・システム用のデフォルトのC++言語コンパイル・コマンドが呼び出されます。

CFLAGS

拡張子が.cまたは.cppのファイルのコンパイラ・コマンドラインの一部として渡す引数を示します。buildobjclientコマンド環境内にCFLAGSが存在しない場合は、CPPFLAGS環境変数がチェックされます。

CPPFLAGS

注意: CFLAGS環境変数によって渡される引数は、CPPFLAGS変数より優先されます。
.cまたは.cppファイル拡張子を持つファイルのコンパイラ・コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。
これは、buildobjclientコマンドによって自動的に渡されるコマンドライン・オプション"-I$(TUXDIR)/include" (UNIXシステムの場合)または/I%TUXDIR%¥ (Windowsシステムの場合)に追加されます。CPPFLAGSbuildobjclientコマンド環境に存在しない場合、コンパイラ・コマンドは追加されません。

LD_LIBRARY_PATH (UNIXシステムの場合)

CORBAソフトウェアが共有するオブジェクトに加え、コンパイラで使用する共有オブジェクトを保持するディレクトリを示します。 複数のディレクトリを指定する場合はコロン(:)で区切ります。 一部のUNIXシステムでは、別の環境変数が必要になります。HP-UXではSHLIB_PATH環境変数を、AIXではLIBPATH環境変数を使用してください。

LIB (Windowsシステムの場合)

ライブラリを検索するディレクトリのリストを示します。 複数のディレクトリを指定する場合はセミコロン(;)で区切ります。

移植性

buildobjclientコマンドは、クライアントのみのCORBAシステムではサポートされません。

次の例では、Windowsシステム上でCORBAクライアント・アプリケーションを作成します。

set CPPFLAGS=-I%APPDIR%\include
buildobjclient -o empclient.exe -f emp_c.cpp -l userlib1.lib

次の例では、cシェルを使用するUNIXシステム上でCORBAクライアント・アプリケーションを作成します。

setenv CPPFLAGS=$APPDIR/include
buildobjclient -o empclient -f emp_c.cpp -l userlib1.a

 


buildobjserver(1)

名前

buildobjserver - CORBAサーバー・アプリケーションを構築

形式

buildobjserver [-v] [-o name] [-f firstfile-syntax] 
[-l
lastfile-syntax] [-r rmname][-t]

「説明」

buildobjserverコマンドを使用して、CORBAサーバー・アプリケーションを構築できます。このコマンドは、メイン・ルーチンで-fおよび-lオプションによって指定されるファイルと標準のCORBAライブラリを組み合せて、サーバー・アプリケーションを形成します。サーバー・アプリケーションは、プラットフォームのデフォルトのC++コンパイラによって作成されます。

指定したすべての.cおよび.cppファイルは、使用しているオペレーティング・システム用のコンパイル・システムを1回呼び出すことによってコンパイルされます。呼び出すコンパイラを指定するには、CC環境変数にコンパイラの名前を指定します。CC環境変数を定義していない状態でbuildobjserverが呼び出された場合は、すべての.cおよび.cppファイルがコンパイル時に、使用しているオペレーティング・システム用のデフォルトのC++言語コンパイル・コマンドが呼び出されます。

ユーザーは、環境変数CFLAGSまたはCPPFLAGSを設定することにより、コンパイラに渡すオプションを指定できます。buildobjserverの呼出し時に、CFLAGSは定義されていないが、CPPFLAGSが定義されている場合、このコマンドはCPPFLAGSの値を使用します。

オプション

-v

buildobjserverコマンドを冗長モードで機能させます。特に、コンパイル・コマンドを標準出力に書き出します。

-o name

このコマンドで生成するサーバー・アプリケーションの名前を指定します。名前が指定されない場合、アプリケーション・ファイルの名前はserver.typeになります。typeは拡張子で、アプリケーションで使用中のオペレーティング・システムを示します。たとえば、アプリケーションがserverを呼び出す場合はUNIXシステム、アプリケーションがserver.EXEを呼び出す場合はWindows NTシステムです。

-f firstfile-syntax

buildobjserverコマンドのコンパイルおよびリンク・フェーズで最初に(つまり、CORBAライブラリの前に)取り込むファイルを指定します。 ファイルを指定する2種類の方法については、「最初に取り込むファイルの指定方法」の表を参照してください。

-l lastfile-syntax

buildobjserverコマンドのコンパイルおよびリンク・フェーズで最後に(つまり、CORBAライブラリの後に)取り込むファイルを指定します。 ファイルを指定する2種類の方法については、「最後に取り込むファイルの指定方法」の表を参照してください。

-r rmname

このサーバーのリソース・マネージャを指定します。rmnameは、$TUXDIR/udataobj/RM (UNIXシステムの場合)または%TUXDIR%\udataobj\RM (Windows NTシステムの場合)にあるリソース・マネージャの表に存在するものでなければなりません。 このファイルの各エントリは、次のような形式になります。 rmname:rmstructure_name:library_names rmnameの値を使用することにより、$TUXDIR/udataobj/RMまたは%TUXDIR%\udataobj\RMにあるエントリは、リソース・マネージャに関連したライブラリを自動的に取り込み、トランザクション・マネージャとリソース・マネージャとの間にインタフェースをセットアップします。値TUXEDO/SQLは、Oracle Tuxedo System/SQLリソース・マネージャのライブラリを取り込みます。他の値は、リソース・マネージャの表に追加されているものを指定できます。-rオプションが指定されていない場合、デフォルトでnullリソース・マネージャが使用されます。

-hまたは -?

buildobjserverコマンドの実行時に役立つ情報が記載されたヘルプを表示します。それ以外に行われるアクションはありません。

-t

作成中のCORBAサーバー・アプリケーションでマルチスレッド処理を有効にします。このオプションを指定すると、UBBCONFIGファイルのMAXDISPATCHTHREADSパラメータで1を超える値を指定することもできます。指定しない場合、CORBAサーバーはシングル・スレッドのアプリケーションとして動作します。

環境変数

TUXDIR

サーバー・アプリケーションのコンパイル時に使用するCORBAライブラリおよびインクルード・ファイルを検索します。

CC

-lまたは-fオプションで指定される、拡張子が.cまたは.cppファイルのコンパイルに使用するコンパイラを指定します。

CFLAGS

.cまたは.cppファイル拡張子を持つファイルのコンパイラ・コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。CFLAGSbuildobjserverコマンド環境で使用できない場合、buildobjserverコマンドはCPPFLAGS環境変数があるかどうかを調べます。

CPPFLAGS

注意: CFLAGS環境変数によって渡される引数は、CPPFLAGS環境変数より優先されます。
.cまたは.cppファイル拡張子を持つファイルのコンパイラ・コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。このオプションは、UNIXシステムのコマンドライン・オプション-I$TUXDIR/include、またはWindows NTシステムのコマンドライン・オプション/I%TUXDIR%\includeへの追加として、buildobjserverコマンドによって自動的に渡されます。buildobjserverコマンド環境内でCPPFLAGSが利用できない場合、コンパイラ・コマンドは追加されません。

LD_LIBRARY_PATH (UNIXシステムの場合)

コンパイラが使用する共有オブジェクト、およびCORBAの共有オブジェクトが入っているディレクトリを一覧表示します。ディレクトリ名はコロン(:)で区切ります。一部のUNIXシステムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UXシステムではSHLIB_PATH環境変数を、AIXシステムではLIBPATH環境変数を使用します。

LIB (Windows NTシステム)

ライブラリにあるディレクトリを一覧表示します。ディレクトリ名はセミコロン(;)で区切ります。

移植性

buildobjserverコマンドは、クライアントのみのCORBAシステムではサポートされません。

次の例では、emp_s.cppおよびemp_i.cppファイルを使用して、UNIXシステム上でCORBAサーバー・アプリケーションを作成します。

buildobjserver -r TUXEDO/SQL -o unobserved 
-f “emp_s.cpp emp_i.cpp”

次の例は、buildobjserverコマンドで環境変数CCおよびCFLAGSを使用する方法を示しています。また、-fおよび-lmオプションを使用して、BourneまたはKornシェルで数学ライブラリをリンクする方法も示しています(UNIXシステム)。

CFLAGS=-g CC=/bin/cc \
buildobjserver -r TUXEDO/SQL -o TLR -f TLR.o -f util.o -l -lm

次の例は、リソース・マネージャを指定せずにUNIXシステム上でbuildobjserverコマンドを使用する方法を示しています。

buildobjserver -o PRINTER -f PRINTER.o

RMファイルの例

以下では、サポートされている各オペレーティング・システム・プラットフォーム用のRMファイルの例を示します。

Windows NT

Oracle_XA;xaosw;C:\Orant\rdbms73\xa\xa73.lib
C:\Orant\pro22\lib\msvc\sqllib18.lib

UNIX

Oracle_XA:xaosw:-L$ORACLE_HOME/rdbms/lib
-L$ORACLE_HOME/precomp/lib -lc
-L/home4/m01/app/oracle/product/7.3.2/lib -lsql -lclntsh
-lsqlnet -lncr -lcommon -lgeneric -lepc -lnlsrtl3 -lc3v6
-lcore3 -lsocket -lnsl -lm -ldl -lthread

Digital UNIX

Oracle_XA:xaosw:-L${ORACLE_HOME}/lib -lxa
${ORACLE_HOME}/lib/libsql.a -lsqlnet -lncr -lsqlnet
${ORACLE_HOME}/lib/libclient.a -lcommon -lgeneric -lsqlnet
-lncr -lsqlnet ${ORACLE_HOME}/lib/libclient.a -lcommon
-lgeneric -lepc -lepcpt -lnlsrtl3 -lc3v6 -lcore3
-lnlsrtl3 -lcore3 -lnlsrtl3 -lm

AIX

Oracle_XA:xaosw:-L${ORACLE_HOME}/lib -lxa -lsql -lsqlnet 
-lncr -lclient -lcommon -lgeneric -lepc -lnlsrtl3 -lc3v6
-lcore3 -lm -lld

HP-UX : Oracle 8.04

Oracle_XA:xaosw:-L${ORACLE_HOME}/lib -lclntsh

 


「buildserver(1)」

名前

buildserver - Oracle Tuxedo ATMIのサーバーのロード・モジュールを構築

概要

buildserver [-C] [-M] [-s services[:func[()]]][-v] [-o outfile] [-f firstfiles] [-l lastfiles] [{-r|-g} rmname] [{-r|-g} rmid:rmname] [-E envlabel] [-t]

説明

buildserverは、Oracle Tuxedo ATMIのサーバーのロード・モジュールを構築するときに使用します。このコマンドは、-fおよび-lオプションで指定されるファイルと標準のサーバーのメイン・ルーチンおよび標準Oracle Tuxedo ATMIライブラリを組み合せて、ロード・モジュールを作成します。このロード・モジュールは、buildserverが呼び出すcc(1)コマンドによって作成されます(UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)を参照してください)。buildserverのオプションにはそれぞれ、次のような意味があります。

-v

buildserverを冗長モードで機能させます。特に、ccコマンドをその標準出力に書き出します。

-o outfile

出力されるロード・モジュールを収めるファイルの名前を指定します。このファイル名を指定しない場合、ロード・モジュールの名前はSERVERになります。

-f firstfiles

buildserverのコンパイルおよびリンク・フェーズの最初に、Oracle Tuxedo ATMIライブラリより前に取り込む1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。コンパイラ・オプションおよび引数を含むように指定する場合は、以下に説明するCFLAGSおよびALTCFLAGS環境変数を使用します。
-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合、このオプションで受け入れられるのはCOBOLソース・ファイルのみです。ライブラリ・ファイル、Cソース・ファイルなど、他のユーザー・ファイルは、環境変数TM_COB_CC_FILESで指定する必要があります。「環境変数」の項を参照してください。

-l lastfiles

buildserverのコンパイルおよびリンク・フェーズの最後で、Oracle Tuxedoライブラリの後に取り込む1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。

-M

このサーバーに関連付けられている複数のリソース・マネージャを指定します。サーバーを複数のXA準拠のリソース・マネージャに関連付ける場合、このオプションは必須です。このオプションを指定せずに、複数のリソース・マネージャのサーバー・グループ以外の中にサーバーが指定されている構成ファイルを使用してサーバーを起動しようとすると、ユーザー・ログに警告が出力されます。この際、「-r」オプションを指定してbuildserverコマンドを実行したのであれば、サーバーは一般サーバーに戻り、1つのリソース・マネージャに関連付けられます。

-r rmname

サーバーに関連するリソース・マネージャを指定します。rmnameは、$TUXDIR/udataobj/RMにあるリソース・マネージャの表にあるものでなければなりません。このファイルの各行は次のような形式になります。
rmname:rmstructure_name:library_names (詳細は、「buildtms(1)」を参照してください)。rmnameの値を使用することにより、$TUXDIR/udataobj/RMにあるエントリは、リソース・マネージャに関連したライブラリを自動的に含み、トランザクション・マネージャとリソース・マネージャ間のインタフェースを正しく設定するのに使用されます。他の値は、リソース・マネージャの表に追加されているものを指定できます。-rオプションの指定がない場合、デフォルトの設定としてnullリソース・マネージャが使用されます。UBBCONFIG(5)のリファレンス・ページを参照してください。-Mを指定すると、buildserverは最大32種類のリソース・マネージャを使用できるようにします。32種類を超えるリソース・マネージャを -rオプションに指定すると。以前のリソース・マネージャが置き換えられ、警告メッセージが出力されます。重複するリソース・マネージャ名を指定すると、無視され警告メッセージが出力されます。buildserverは、RMファイルの中で設定されているlibrary_namesを比較して重複するライブラリを無視し、警告メッセージを出力します。

-s { @filename | service[,service...][:func] | :func } ]

サーバーのブート時に公開できるサービスの名前を指定します。サービス名および暗黙的なファンクション名は127文字以下でなければなりません。明示的関数名(コロンの後に指定する名前)は、128文字まで使用できます。この文字数より長い名前が指定された場合は、警告メッセージが表示されて短縮されます。tmadmin(1)またはTM_MIB(5)によりファイルを取得した場合は、名前の最初の15文字だけが表示されます(「servopts(5)」を参照してください)。サービスに関連付けることのできるすべての関数を、このオプションで指定する必要があります。ほとんどの場合、サービスは同じ名前を持つ関数によって実行されます。つまり、xサービスは関数xによって実行されます。たとえば、次のように指定すると、サービスxyおよびzを提供するサーバーが構築されます。これらのサービスはそれぞれ同じ名前の関数によって処理されます。
-s x,y,z その他のケースでは、異なる名前の関数でサービスが実行されることもあります。次のように指定すると、サービスxyおよびzを提供するサーバーが構築されます。これらのサービスはそれぞれ関数abcによって処理されます。-s x,y,z:abc カンマとカンマの間に空白を入れてはいけません。関数名の前にはコロンを付けます。別のケースでは、実行時までサービス名がわからないことがあります。関連するサービスを持つ可能性のあるすべての関数を、buildserverで指定しなければなりません。サービス名がマップされている可能性のある関数を指定するには、関数名の前にコロンを付けます。たとえば、次のように指定すると、サービスが関連付けられている可能性のある関数pqrによってサーバーが構築されます。tpadvertise(3c)は、関数pqrにサービス名をマップするために使用されます。-s :pqr -sオプションでファイル名を指定するには、ファイル名の前に「@」文字を付けます。このファイルの各行は、-sオプションの引数とみなされます。このファイルには、コメントを入れることができます。コメント行の先頭には「#」文字を置きます。このファイルは、サービス名がマップされている可能性のある、サーバー中のすべての関数を指定するのに使用できます。-sオプションは何回使用してもかまいません。「.」文字で始まるサービスはシステムで使用するように予約されているため、-sオプションを指定してそのようなサービスをサーバーに組み込もうとすると、buildserverは異常終了します。

-C

COBOLのコンパイルを指定します。
buildserverは通常、ccコマンドを使用してa.outを生成します。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildserverはシェル変数CCが存在するかどうかを調べます。CCbuildserverの環境にない場合、または変数の値が文字列""である場合は、buildserverはコンパイラとしてccを使用します。環境内にCCが存在する場合、実行されるコンパイラの名前がCCの値となります。同様に、シェル変数CFLAGSも、コンパイラへ渡す一連のパラメータを取り込むためにチェックされます。

-k

サーバーのmainスタブを保持します。buildserverは、サービス表などのデータ構造とmain()関数を持つmainスタブを生成します。通常これは、サーバーの構築時に、コンパイルの後で削除されます。このオプションは、ソース・ファイルを保持する必要があることを示します(ソース・ファイル名を表示するには、-vオプションを使用します)。
注意: このファイルの生成内容は、リリースによって変更される場合があります。このファイルで公開されているデータ構造およびインタフェースを重視しないでください。このオプションは、構築の問題のデバッグを支援するためのものです。

-t

マルチスレッド処理を指定します。サーバーをマルチスレッド操作で使用する場合は、必ずこのオプションを指定してください。構成ファイルのMAXDISPATCHTRHREADSに1より大きな値が設定されている場合に、このオプションを指定せずにサーバーを起動しようとすると、ユーザー・ログに警告メッセージが出力され、サーバーはシングル・スレッド操作に戻ります。
このオプションは、管理者がスレッド・セーフな方法でプログラミングされていないサーバーをマルチスレッド・サーバーとして起動するのを防止するために使用されます。

環境変数

TUXDIR

buildserverは、環境変数TUXDIRを使用して、サーバー・プロセスのコンパイル時に使用するOracle Tuxedo ATMIライブラリおよびインクルード・ファイルを見つけます。

CC

buildserverは通常、デフォルトのC言語コンパイル・コマンドを使用してサーバー実行可能コードを生成します。デフォルトのC言語コンパイル・コマンドは、サポートされているオペレーティング・システムごとに定義されており、UNIXシステムの場合はcc(1)です。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildserverは環境変数CCが存在するかどうかを調べます。CCbuildserverの環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列""である場合、buildserverはデフォルトのC言語コンパイラを使用します。環境内にCCが存在する場合、使用されるコンパイラの名前がCCの値となります。

CFLAGS

環境変数CFLAGSは、コンパイラ・コマンドラインの一部として引き渡される引数のセットを指定するときに使用します。この変数は、コマンドライン・オプション「-I${TUXDIR}/include」とともにbuildserverにより自動的に引き渡されます。CFLAGSbuildserverの環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列""である場合、buildserverはコンパイラ・コマンドライン引数を追加しません。

ALTCC

-Cオプションを使ってCOBOLのコンパイルを指定すると、buildserverは通常、Oracle Tuxedoのシェルcobcc(1)を使用します。cobccはcobを呼び出し、サーバー実行可能コードを生成します。buildserverは、別のコンパイラを指定するALTCCという環境変数の有無をチェックします。ALTCCbuildserverの環境に存在しない場合、または文字列""である場合、buildservercobccを使用します。環境にALTCCが存在する場合は、その値をとって実行するコンパイラ・コマンドとします。
注意: Windowsシステムでは、ALTCCおよびALTCFLAGS環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。まずCOBOLコンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト・ファイルをbuildserver(1)コマンドに渡す必要があります。

ALTCFLAGS

環境変数ALTCFLAGSには、-Cオプションを指定した場合に、COBOLコンパイラ・コマンドラインの一部として渡す追加の引数を指定します。これは、buildserverに自動的に渡されるコマンドライン・オプション「-I${TUXDIR}/include」に追加されます。-Cオプションを使用する場合、コンパイラ・オプションやその引数をbuildserver -fオプションで指定すると、エラーが発生しますので、ALTCFLAGSを使用する必要があります。設定しなかった場合は、上記のCFLAGSと同じ値に設定されます。
注意: ALTCC環境変数の下の注意を参照してください。

COBOPT

環境変数COBOPTには、-Cオプションを指定した場合に、COBOLコンパイラが使用する追加の引数を指定します。

COBCPY

環境変数COBCPYには、-Cオプションを指定した場合に、COBOLコンパイラが使用するCOBOLコピー・ファイルが存在するディレクトリを指定します。

TM_COB_STATIC

環境変数TM_COB_STATICは、共有バージョンまたは静的バージョンのlibcobatmiライブラリをbuildserverでリンクするかどうかを示します。環境変数の値には「Yes」または「No」を指定します。「Yes」に設定すると、静的バージョンのlibcobatmiライブラリが使用され、「No」に設定すると共有バージョンが使用されます。この環境変数を指定しないと、共有バージョンのlibcobatmiライブラリがデフォルトで使用されます。
注意: 10.0より前のTuxedoリリースの場合、buildserverは、静的バージョンのlibcobatmiライブラリにリンクします。

COB

環境変数COBは、使用されるCOBOLコンパイラを示します。これは、AcuCobolおよびIBMCobolという2つのパラメータをサポートします。
「AcuCobol」が指定されると、ACUCOBOLコンパイラが使用されます。「IBMCobol」が指定されると、IBMCOBOLコンパイラが使用されます。 パラメータが指定されないと、標準のCOBOLコンパイラが使用されます。

TM_COB_VERSION

環境変数TM_COB_VERSIONはACUCOBOLコンパイラのバージョンを示します。この環境変数は、-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。環境変数の値の形式は、「「0-9」+\.「0-9」」です。

TM_COB_CC_FILES

ACUCOBOLコンパイラが使用される場合、COBOLソース・ファイルのみが -fオプションで指定できます。コンパイルでcc(1)に渡すユーザー・ファイルが他にあり、Oracle Tuxedo ATMIライブラリより先にbuildserverのリンク・フェーズが存在する場合、これらのファイルは環境変数TM_COB_CC_FILESで指定する必要があります。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。この環境変数は、-Cオプションが指定され、環境変数COBが「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。
注意: ACUCOBOL CVMで使用されるACUCOBOLのシステム・ライブラリおよびオブジェクト・ファイルは、ファイル・リストに含める必要があります。

ACUCOBOL

COBOLコンパイルにACUCOBOLを使用する場合、環境変数ACUCOBOLはACUCOBOLがインストールされているディレクトリを示すため、サーバー・プロセスのコンパイル時にACUCOBOLのシステム・ライブラリおよびファイルが検出されます。
注意: ファイルdirect.cは、ACUCOBOLがC外部変数およびCOBOLプログラムの関数にアクセスするために使用されます。プログラマがdirect.cをサード・パーティのソフトウェアをサポートするように変更した場合、変更されたdirect.cは$ACUCOBOL/libディレクトリ下に配置する必要があります。

IBMCOBOL

COBOLコンパイルにIBMCOBOLを使用する場合、環境変数IBMCOBOLはIBMCOBOLがインストールされているディレクトリを示すため、サーバーのコンパイル時にIBMCOBOLのシステム・ライブラリおよびファイルが検出されます。
注意: IBM COBOL 2.0および3.1の両方がCコンパイラ・メッセージをサポートしていません。
LANG=C」を指定するとコンパイラが終了し、COBOL 2.0はエラーを戻します。COBOL 3.1は警告を返します。

IBM COBOL 2.0を使用する場合は、「LANG=en_US」を指定します。
IBM COBOL 3.1には「LANG=en_US」は必要ではありません。

LD_LIBRARY_PATH (UNIXシステムの場合)

環境変数LD_LIBRARY_PATHには、Oracle Tuxedoシステムの共有オブジェクトに加えて、COBOLコンパイラが使用する共有オブジェクトが存在するディレクトリを指定します。 一部のUNIXシステムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UXシステムではSHLIB_PATH環境変数を、AIXシステムではLIBPATH環境変数を使用します。

LIB (Windows NTシステム)

ライブラリを検索するディレクトリのリストを示します。 複数のディレクトリを指定する場合はセミコロン(;)で区切ります。

互換性

以前のリリースでは、sqlつまりdatabasegenoptionを指定するのに-gオプションを使用できました。上位互換性を保持するため、このオプションは-rオプションの同義語になっています。

移植性

buildserverコンパイル・ツールは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。RM XAライブラリは、Windowsプラットフォームではサポートされていません。

注意事項

コンパイル・システムによっては、main()へのコードの追加が必要になる場合があります。たとえば、C++でコンストラクタを初期化したり、COBOL用のライブラリを初期化するような場合です。サーバーのmain()のすべての変数宣言の直後で、すべての実行文の前に、アプリケーションのコードをインクルードするための全般的な機構が用意されています。これによって、アプリケーションは変数の宣言と文の実行を1ブロックのコードで行うことができます。アプリケーションexitは、#ifdef TMMAINEXIT #include "mainexit.h" #endifのように定義できます。この機能を使用するためには、環境変数ALTCFLAGS (COBOLの場合)またはCFLAGS (Cの場合)に"-DTMMAINEXIT"を指定し、カレント・ディレクトリにmainexit.hを置く(または-Iインクルード・オプションを使用して他のディレクトリからインクルードする)必要があります。

たとえば、Micro Focus Cobol V3.2.xでPRN番号の最後の数字が11.03より大きい場合、共有ライブラリの使用時には、main()のすべてのCOBOLルーチンの前で(おそらく関数プロトタイプ宣言の後で) cobinit()を呼び出す必要があります。これを行うには、cobinit()の呼出しが入ったmainexit.hを作成し、上記の手順に従ってください。

ACUCOBOLコンパイラでコンパイルするサーバーに関しては、servopts(5)が特別な意味を持ちます。 サーバーCLOPTパラメータのuargs ('--'の後に指定する値)は、ACUCOBOL CVMを起動するために、引数としてacu_initv()サブルーチンに渡されます。

サンプル

次の例は、リソース・マネージャ(-r TUXEDO/SQL)ライブラリをbuildserverコマンドラインで指定する方法を示しています。

buildserver -r TUXEDO/SQL -s OPEN_ACCT -s CLOSE_ACCT  -o ACCT 
-f ACCT.o -f appinit.o -f util.o

次の例は、buildserverに変数CCおよびCFLAGS変数を与える方法、および-fを使用してCC行への-lmオプションを指定して数学ライブラリをリンクする方法を示したものです。

CFLAGS=-g CC=/bin/cc  buildserver -r TUXEDO/SQL -s DEPOSIT 
-s WITHDRAWAL -s INQUIRY -o TLR -f TLR.o -f util.o -f -lm

次の例は、リソース・マネージャを指定せずにbuildserverコマンドを使用する方法です。

buildserver -s PRINTER -o PRINTER -f PRINTER.o

リスト4に、一般的なCOBOLコンパイラの例を示します。

リスト4 BUILDSERVER COBOLの例
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-C ANS85 -C ALIGN=8 -C NOIBMCOMP -C TRUNC=ANSI -C OSEXT=cbl"
COBDIR=/usr/lib/cobol
LD_LIBRARY_PATH=$COBDIR/coblib
export COBOPT COBCPY COBDIR LD_LIBRARY_PATH
buildserver -C -r TUXEDO/SQL -s OPEN_ACCT -s CLOSE_ACCT -o ACCT -f ACCT.o -f appinit.o -f util.o

リスト5に、ACUCOBOLコンパイラの例を示します。

リスト5 BUILDSERVER ACUCOBOLの例
TM_COB_STATIC=no
COB=AcuCobol
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-Ca -v -w -Ga -Dw64 -Dl8 -Da8"
TM_COB_VERSION=7.2
ACUCOBOL=/opt/AcuCobol-7.2.1
TM_COB_CC_FILES="-lruncbl -lclnt -lacvt -lfsi -laregex -lacuterm -lextfh -laxml -lexpat -lvision -lesql -lacme -lz -lm"
LD_LIBRARY_PATH=$ACUCOBOL/lib:$TUXDIR/lib
export TUXDIR TM_COB_STATIC COB COBCPY COBOPT TM_COB_VERSION ACUCOBOL TM_COB_CC_FILES LD_LIBRARY_PATH
buildserver -C -sTOUPPER -sTOLOWER -o CSIMPSRV -f CTOUPPER.cbl -f CLOWER.cbl -f TPSVRINIT.cbl

リスト6に、IBMCOBOLコンパイラの例を示します。

リスト6 BUILDSERVER IBMCOBOLの例
TUXDIR=/opt/tuxedo10.0
TM_COB_STATIC=no
COB=IBMCobol
IBMCOBOL=/usr/lpp/cobol
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-Ca -v -w -Ga -Dw64 -Dl8 -Da8"
LD_LIBRARY_PATH=$IBMCOBOL/lib:$TUXDIR/lib
export TUXDIR TM_COB_STATIC COB COBCPY COBOPT IBMCOBOL LD_LIBRARY_PATH
buildserver -C -sTOUPPER -sTOLOWER -o CSIMPSRV -f CTOUPPER.cbl -f CLOWER.cbl -f TPSVRINIT.cbl

関連項目

buildtms(1)servopts(5)UBBCONFIG(5)

お使いのオペレーティング・システムのリファレンス・マニュアルで説明するCコンパイラとリンカーに関する記述

 


buildTM_MQI(1)、buildTM_MQO(1)、buildTMQUEUE_MQM(1)

名前

buildTM_MQI(1) - TM_MQIサーバーをリンク

buildTM_MQO(1)(1) - TM_MQOサーバーをリンク

buildTMQUEUE_MQM(1) - TMQUEUE_MQMサーバーをリンク

概要

buildTM_MQI [-v] [-r rmname] [-o outfile]

buildTM_MQO [-v] [-r rmname] [-o outfile]

buildTMQUEUE_MQM [-v] [-r rmname] [-o outfile]

説明

これらのコマンドはそれぞれTM_MQITM_MQO、またはTMQUEUE_MQMサーバーを作成します。 デフォルトの出力場所は$TUXDIR/bin/TM_MQI$TUXDIR/bin/TM_MQO、または$TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQMです。 この場所は-oオプションで変更できます。

これらのコマンドで作成されるサーバーは、Tuxedo MQ AdapterがIBM WebSphere MQとのやり取りに使用します。詳細については『MQ Adapter』を参照してください。

ユーザーは、サーバー出力ファイルを作成または上書きするためのパーミッションを持つ必要があります。

これらのコマンドはbuildserverを呼び出して適切なMQ Adapterサーバーを作成します。

あらかじめリンクされたオブジェクトではなく、これらのコマンドを使用してMQ Adapterサーバー・ファイルを作成することで、Tuxedo管理者は次を構成できます。

システム管理者はMQ Adapterサーバーの作成に加え、ある時点でbuildtmsを実行し、WebSphere MQ TMSサーバーを作成する必要があります。

オプション

-v

コマンドを冗長モードで機能させます。 具体的には、buildserverコマンドをその標準出力に出力し、buildserverに -vオプションを指定します。

-r rm_name

MQ Adapterサーバーに関連付けられるリソース・マネージャ名を指定します。この値rm_nameは、$TUXDIR/udataobj/RMにあるリソース・マネージャ表に登録されていなければなりません。rm_nameの値に対応するエントリは、リソース・マネージャに対する正しいライブラリを自動的に組み込み、かつトランザクション・マネージャとリソース・マネージャとの間のインタフェースを正しく設定( xa_switch_t構造体を使用して)するときに使用します。このパラメータのデフォルト値はMQSeries_XA_RMIです。

-o outfile

出力されるロード・モジュールを収めるファイルの名前を指定します。 指定しない場合、デフォルトは$TUXDIR/bin/TM_MQI$TUXDIR/bin/TM_MQO、または$TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQMです。

サンプル

buildTM_MQI -v -o $TUXDIR/bin/TM_MQI

buildTM_MQO -v -o $TUXDIR/bin/TM_MQO

buildTMQUEUE_MQM -v -o $TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQM

関連項目

 


「buildtms(1)」

名前

buildtms - トランザクション・マネージャ・サーバーのロード・モジュールを構築

概要

buildtms [ -v ] -o name -r rm_name

説明

buildtmsはトランザクション・マネージャのロード・モジュールを構築するときに使用します。

Oracle TuxedoシステムではいくつかのTMサーバーが一緒に提供されますが、分散トランザクション処理用にOracle Tuxedoシステムとともに使用する新しいリソース・マネージャを提供することもできます。このようなリソース・マネージャは、X/OpenのXAインタフェースに準拠していなければなりません。リソース・マネージャ・ベンダーは、次の4つの項目を提供しなければなりません。1)リソース・マネージャの名前、リソース・マネージャの機能を示すフラグおよび実際のXAの関数ポインタを収めるxa_switch_t型の構造体の名前、2) xa_switch_t構造体のname要素に格納されるリソース・マネージャの名前、3) XAインタフェースのサービスを提供しソフトウェアをサポートするオブジェクト・ファイルの名前、そして4) UBBCONFIG構成ファイルのパラメータOPENINFOおよびCLOSEINFOに提供される情報文字列の形式、の4項目です。「UBBCONFIG(5)」を参照してください。

新しいリソース・マネージャをOracle Tuxedoシステムに統合化する際には、ファイル$TUXDIR/udataobj/RMを更新して、そのリソース・マネージャに関する情報を組み込むようにしなければなりません。このファイルの形式は次のとおりです。

rm_name:rm_structure_name:library_names 

ここで、rm_nameはリソース・マネージャの名前、rm_structure_namexa_switch_t構造体の名前、およびlibrary_namesはリソース・マネージャのオブジェクト・ファイルのリストです。空白類(タブまたはスペース)は各値の前後で使用でき、library_namesの中に挿入することもできます。値の中にコロン(:)を含めることはできません。また、シャープ(#)で始まる行はコメントとして扱われ、無視されます。

注意: UNIXシステムの場合はリストをコロン(:)で区切ります。Windowsシステムの場合はコロンのかわりにセミコロン(;)を使用してください。

新しいリソース・マネージャのトランザクション・マネージャ・サーバーはbuildtmsを使用して構築し、$TUXDIR/binにインストールしなければなりません。buildtmsbuildserver(1)コマンドを使用してa.outを生成します。buildtmsコマンドには、以下のオプションがあります。

-v

buildtmsを冗長モードで動作させます。具体的には、buildserverコマンドをその標準出力に出力し、buildserver-vオプションを指定します。

-o name

出力されるロード・モジュールを収めるファイルの名前を指定します。

-r rm_name

このサーバーのリソース・マネージャを指定します。この値rm_nameは、$TUXDIR/udataobj/RMにあるリソース・マネージャ表に登録されていなければなりません。rm_nameの値に対応するエントリは、リソース・マネージャに対する正しいライブラリを自動的に組み込み、かつトランザクション・マネージャとリソース・マネージャとの間のインタフェースを正しく設定(xa_switch_t構造体を使用して)するときに使用します。

buildtmsは、buildserverコマンドを使用してa.outを生成します。buildserverは、コンパイラおよびコンパイラ・フラグに関してそれぞれCCおよびCFLAGS環境変数を使用します(設定されている場合)。詳細は、「buildserver(1)」を参照してください。

移植性

buildtmsは、Oracle Tuxedo ATMIまたはCORBAサーバー環境をサポートするすべてのプラットフォームで、Oracle Tuxedoシステム提供のコンパイル・ツールとしてサポートされています。RM XAライブラリは、Windowsプラットフォームではサポートされていません。

サンプル

buildtms -o $TUXDIR/bin/TMS_XYZ -r XYZ/SQL # TMS for XYZ resource manager

関連項目

buildserver(1)UBBCONFIG(5)

 


buildwsh(1)

名前

buildwsh - カスタマイズされたワークステーション・ハンドラ・プロセスの構築

概要

buildwsh [ -v ] [ -o name]  [ -f files]

説明

buildwshは、カスタマイズされたOracle Tuxedo ATMIワークステーション・ハンドラ・モジュールを作成するために使用されます。そのファイルには、アプリケーション・バッファ・タイプ・スイッチと必要なサポート・ルーチンだけを含むようにします。このコマンドは、-fオプションで指定されるファイルと、ワークステーション・ハンドラ・ロード・モジュールを形成するために必要な標準のOracle Tuxedo ATMIライブラリを組み合せます。このロード・モジュールはUNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)コマンドによって構築されます。このccコマンドは、buildwshによって実行されます。このコマンドのオプションは、次のとおりです。

-v

buildwshを冗長モードで動作させます。ccコマンドの実行結果が、標準出力へ書き込まれます。

-o name

出力されるワークステーション・ハンドラ・ロード・モジュールのファイル名を指定します。ここで指定した名前は、構成ファイル内のSERVERセクションにおけるWSL(5)サーバーの-w WSHnameオプションで指定しなければなりません。指定しない場合、ロード・モジュールには、WSHという名前が付きます。

-f firstfiles

buildwshのコンパイル・フェーズやリンク・フェーズで取り込む1つまたは複数のユーザー・ファイルを指定します。ソース・ファイルは、ccコマンドまたは環境変数CCによって指定されたコマンドによってコンパイルされます。ソース・ファイルのコンパイルによって生成されたオブジェクト・ファイルと、-fオプションのパラメータとして直接指定されたオブジェクト・ファイルは、基本となるワークステーション・ハンドラ・プロセスを構築するために必要なすべてのオブジェクト・ファイルの後で、かつOracle Tuxedo ATMIライブラリの前に取り込まれます。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは、何回も指定することができます。

buildwshは通常、ccコマンドを使用してa.outを生成します。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildwshはシェル変数CCが存在するかどうかを調べます。CCbuildwshの環境にない場合、または変数の値が文字列""である場合は、buildwshはコンパイラとしてccを使用します。環境内にCCが存在する場合、実行されるコンパイラの名前がCCの値となります。同様に、シェル変数CFLAGSも、コンパイラへ渡す一連のパラメータを取り込むためにチェックされます。

アプリケーションが共有ライブラリを使用する場合は、ここで説明したコンパイルとリンクの作業をする必要はありません。詳細は、『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』の「型付きバッファの管理」を参照してください。

移植性

buildwshコンパイル・ツールは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。

サンプル

CC=ncc CFLAGS=”-I $TUXDIR/include”; export CC CFLAGS buildwsh 
-o APPWSH -f apptypsw.o

関連項目

buildclient(1)WSL(5)

UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)、ld(1)

 


cobcc(1)

名前

cobcc - COBOLコンパイル・インタフェース

概要

cobcc [option . . . ] filename . . .

説明

cobccは、COBOLコンパイラに対するインタフェース・シェルとして使用します。cobccは、-C (COBOL)オプションを指定してbuildclient(1)またはbuildserver(1)が実行された場合にはデフォルトで呼び出されます。ALTCC環境変数を指定するとオーバーライドできます。

以下にcobccで指定可能なオプションを示します。これらのオプションを使用するには、buildclientbuildserverを実行する際に、環境変数ALTCFLAGScobccが認識できるオプション文字列に設定します。各オプションの詳細は、COBOLとCコンパイラのドキュメントを参照してください。

注意: Windowsシステムでは、ALTCCおよびALTCFLAGS環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。 まずCOBOLコンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト・ファイルをbuildclient(1)またはbuildserver(1)コマンドに渡す必要があります。

cccobとは異なりcobccでは、すべてのオプションはファイル名の前に置かれなければなりません。

-c

リンク・フェーズを抑制します。つまりコンパイルは行われますが、実行可能プログラムは作成されません。

-p -g -r -O

これらのオプションは直接COBOLコンパイラに渡されます。

-l argument

オプションと引数は、直接COBOLコンパイラに渡されます(両者を分離する空白文字は除きます)。

-L argument

オプションと引数は、直接COBOLコンパイラに渡されます(両者を分離する1つの空白文字も含みます)。

-o output_file

リンク・ステージからの出力である実行可能ファイルの名前を指定します。

-E -P -S

COBOLコンパイラを介してCコンパイラに渡されます。またリンク・フェーズを抑制します。

-A -C -H -f -G

COBOLコンパイラを介してCコンパイラに渡されます。

-w

COBOLとCコンパイラの警告メッセージを抑制します。

-D argument

このオプションと引数は、COBOLコンパイラを介してCコンパイラに渡されます。C言語でのマクロ定義に使用します。

{-T -Y -U -I -B -X -F -q} argument

各オプションは引数として扱われます。オプションと引数はCOBOLコンパイラを介してCコンパイラに渡されます。

-V -v

各オプションはCOBOLコンパイラとCコンパイラに渡されます。

-a -s

各オプションはローダーに渡されます。

-u argument

このオプションと引数はローダーに渡されます。

-W argument

argumentは、カンマで区切られた最大3個のフィールドで構成します。引数の最初の部分が -pまたは -0であれば、Cコンパイラに渡されます。-aで始まる場合には、アセンブラに渡されます。-lで始まる場合にはローダーに渡されます。-Cで始まるのであれば、COBOLコンパイラに渡されます。それ以外の場合には、Cコンパイラに渡されます。

オプションと引数、およびファイル名は該当するオプションと共にCOBOLコンパイラに渡され、適切な情報がCOBOLコンパイラ、Cコンパイラ、あるいはローダーで処理されます。COBOLコンパイラの名前は"cob"と想定されており、PATHで定義されています。

関連項目

buildclient(1)buildserver(1)

UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのcc(1)

『Micro Focus COBOL/2 Operating Guide』 Micro Focus Ltd.

 


dmadmin(1)

名前

dmadmin - Oracle Tuxedo Domains管理プログラムのコマンド・インタプリタ

概要

dmadmin [ -c ]

説明

dmadminは対話型のコマンド・インタプリタで、Domains構成で呼び出される特定のOracle Tuxedoアプリケーション用に定義されたドメイン・ゲートウェイ・グループを管理するために使用します。ここでは、Oracle Tuxedo DomainsコンポーネントのTDomainゲートウェイ、SNA Gateway (SNAX)およびOSI TPゲートウェイでdmadminを使用する方法について説明します。Oracle Tuxedo Domainsコンポーネントについては、『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』を参照してください。

dmadminには、管理モードと構成モードの2つのモードがあります。

dmadminをパラメータなしで呼び出すと管理モードになります。デフォルトのモードは管理モードです。このモードでは、dmadminをアクティブなアプリケーション内のアクティブなノード(ワークステーションを除く)上で実行できます。アプリケーション管理者は、このモードを使用して、アクティブなドメイン・ゲートウェイ・グループのパラメータを取得または変更できます。また、アプリケーション管理者は、このモードを使用して、特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイント用のDomainsトランザクション・ログを作成、破棄または再初期化できます。このケースでは、そのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたドメイン・ゲートウェイ・グループをアクティブにしてはなりません。また、dmadminは対応するゲートウェイ・グループに割り当てられたマシン上で実行する必要があります。

dmadminは、-cオプションを使用して呼び出されるか、configサブコマンドが呼び出されると、configurationモードに入ります。アプリケーション管理者は、このモードを使用して、新しい構成情報を更新したり、ドメイン構成ファイル(BDMCONFIG)のバイナリ・バージョンに追加したりできます。

dmadminでは、BDMCONFIGファイルの管理にDomains管理サーバー(DMADM)を、アクティブなDOMAINゲートウェイ・グループの再構成にゲートウェイ管理サーバー(GWADM)を使用する必要があります。Domains構成で起動される各Oracle Tuxedoアプリケーションに1つのDMADMプロセスが、各ドメイン・ゲートウェイ・グループに1つのGWADMプロセスが実行されます。

管理モード・コマンド

dmadminが呼び出された後は、次に示す構文に従って、プロンプト(">")からコマンドを入力してください。

command [arguments] 

共通して出現するいくつかの引数には、defaultコマンドを使用してデフォルト値が与えられます。defaultコマンドによって設定されたパラメータを受け付けるコマンドは、defaultに値が設定されているかどうかを調べます。値が設定されていない場合は、エラー・メッセージが戻されます。

一度設定したデフォルト値は、defaultコマンドで変更しないかぎり、セッション終了まで有効です。このデフォルト値は、コマンドラインで明示的に値を入力してオーバーライドするか、値* (アスタリスク)を入力して設定解除します。オーバーライドの効果は、コマンドの単一のインスタンスの間有効です。

dmadminコマンドからの出力は、使用しているページ別表示コマンドに従ってページ別に表示されます(後述のpaginateサブコマンドを参照してください)。

コマンドの入力形式には、完全な名前でも省略形でも使用でき、該当する引数はコマンドの後に付きます。この後の一覧では、完全な名前の後の丸カッコ内に省略形を示しています。大カッコ[ ]で囲まれた引数は省略可能です。中カッコ{ }で囲まれた引数は相互に排他的な選択肢を示します。多くの場合、local_domain_access_point_nameは必須の引数であり、これはdefaultコマンドを使用して設定することができます。

以下のコマンドは、管理モードで使用できます。

advertise (adv) -d local_domain_access_point_name [{service}]

指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントが提供するすべてのリモート・サービス、または指定されたリモート・サービスを公開します。

audit (audit) -d local_domain_access_point_name [{off | on}]

指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して、監査トレースをアクティブ化(on)にまたはアクティブ解除(off)します。オプションが設定されていない場合は、現在の設定値がonoffで切り替わり、新しい設定が表示されます。初期設定はoffです。
Oracle Tuxedo 8.0以降のソフトウェアでマルチ・ドメイン・トランザクションを作成した場合は、Domainsトランザクション監査機能によって、リモート(親)アプリケーションからローカル(従属)アプリケーションの監査ログに、ローカルGTRIDに加えてグローバル・トランザクションID (GTRID)が自動的に書き込まれます。 監査レコードには、プロセスID、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント名、リモート・ドメイン・アクセス・ポイント名、サービス名、ローカルGTRID (トランザクション・モードの場合のみ)、親GTRID (トランザクション・モードの場合のみ)、監査レコードの型(文字列)、および現在のタイムスタンプの順に、コロンで区切った文字列フィールドが並びます。

chbktime (chbt) -d local_domain_access_point_name -t bktime

特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのブロッキング・タイムアウトを変更します。

config (config)

構成モードに入ります。 このモードで発行されたコマンドは、この後で説明する「構成モードのコマンド」で定義された規則に従います。

connect (co) -d local_domain_access_point_name
   
[-R remote_domain_access_point_name]

ローカル・ドメイン・ゲートウェイをリモート・ドメイン・ゲートウェイに接続します。ローカル・ドメイン・ゲートウェイが接続を再試行するように構成している場合は接続が失敗しても、自動接続再試行プロセスによって接続試行が繰り返されます。-Rが指定されていない場合、このローカル・ドメイン・ゲートウェイに構成されているすべてのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対してコマンドが適用されます。

crdmlog (crdlog)[-d local_domain_access_point_name]

現在のマシン(dmadminが動作しているマシン)上の指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して、Domainsトランザクション・ログを作成します。このコマンドでは、DMCONFIGファイルで指定したパラメータが使用されます。指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループが現在のマシンでアクティブであるか、ログがすでに存在する場合は、このコマンドは失敗します。

default (d) [-d local_domain_access_point_name]

デフォルトのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントにするための、対応する引数を設定します。デフォルトの設定は、引数として* (アスタリスク)を指定すると設定を解除できます。defaultコマンドを引数なしで入力した場合は、現在のデフォルトの値が表示されます。

disconnect (dco) -d local_domain_access_point_name
   
[-R remote_domain_access_point_name]

ローカル・ドメイン・ゲートウェイとリモート・ドメイン・ゲートウェイ間の接続を切断します。接続再試行プロセスは開始されません。アクティブな接続がない場合でも、自動接続再試行プロセスが有効になっていると自動再試行プロセスは停止されます。-Rが指定されていない場合、このローカル・ドメイン・ゲートウェイに構成されているすべてのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに対してコマンドが適用されます。

dsdmlog (dsdlg) -d local_domain_access_point_name [ -y ]

現在のマシン(dmadminが動作しているマシン)上の指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して、Domainsトランザクション・ログを破棄します。このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントにDomainsトランザクション・ログが定義されていないか、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループがアクティブであるか、または未処理のトランザクション・レコードがログ内に存在している場合は、エラーが戻されます。「未処理のトランザクション」とは、グローバル・トランザクションがすでにコミットされているが、トランザクションの終了がまだ書き込まれていないトランザクションのことです。このコマンドは、-yオプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。

echo (e) [{off | on}]

onに設定すると、入力コマンドラインをエコーします。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。初期設定はoffです。

forgettrans (ft) -d local_domain_access_point_name [ -t tran_id]

指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントのヒューリスティック・ログ・レコードを1つまたはすべてを無視します。トランザクションの識別子tran_idが指定されている場合、そのトランザクションのヒューリスティック・ログ・レコードのみが無視されます。トランザクションの識別子tran_idは、printtransコマンドまたはULOGファイルから取得できます。

help (h) [command]

ヘルプ・メッセージを出力します。commandを指定すると、そのコマンドについて、省略形、引数および説明が表示されます。引数を省略すると、すべてのコマンドの構文が表示されます。

indmlog (indlg) -d local_domain_access_point_name [ -y ]

現在のマシン(dmadminが動作しているマシン)上の指定されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに対して、Domainsトランザクション・ログを再初期化します。このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントにDMTLOGが定義されていないか、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられているドメイン・ゲートウェイ・グループがアクティブであるか、または未処理のトランザクション・レコードがログ内に存在している場合は、エラーが戻されます。「未処理のトランザクション」とは、グローバル・トランザクションがすでにコミットされているが、トランザクションの終了がまだ書き込まれていないトランザクションのことです。このコマンドは、-yオプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。

paginate (page) [{off | on}]

出力をページ割りします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。標準入力または標準出力のどちらかが非端末デバイスでないかぎり、初期設定はonです。ページ別表示機能は、標準入力と標準出力のどちらも端末デバイスである場合のみ、onになります。シェル環境変数PAGERを使用すると、ページ別表示出力に使用されるデフォルトのコマンドをオーバーライドすることができます。デフォルトのページ別表示コマンドは、ネイティブのオペレーティング・システム環境に固有のコマンドです。たとえば、UNIXシステム・オペレーティング環境では、コマンドpgがデフォルトのコマンドです。

passwd (passwd) [ -r ] local_domain_access_point_name
remote_domain_access_point_name

指定したローカルおよびリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの新しいパスワードの入力を管理者に求めます。-rオプションは、既存のパスワードと新しいパスワードをシステムが生成した新しいキーを使用して暗号化することを指定します。パスワードは最大で30文字までに切り捨てられます。passwdは、TDomainゲートウェイでのみサポートされていません。

printdomain (pd) -d local_domain_access_point_name

指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関する情報を表示します。接続されたリモート・ドメイン、ゲートウェイ・グループ・プロセスによって共有されているグローバル情報、およびドメイン・ゲートウェイ・タイプのインスタンスによって変化する追加情報などが表示されます。

printstats (pstats) -d local_domain_access_point_name

指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントによって収集された統計情報およびパフォーマンス情報を表示します。表示される情報は、ドメイン・ゲートウェイのタイプによって変わります。

printtrans (pt) -d local_domain_access_point_name

指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関するトランザクション情報を出力します。各トランザクション・レコードの出力には、次のようなコロンで区切った文字列フィールドが並びます。
(process ID:local domain access point name:remote domain access point name:service name:local GTRID:remote GTRID:record type:timestamp)。 トランザクションがドメインに対してローカルに実行される場合は、remote GTRIDフィールドは空になります。

quit (q)

セッションを終了します。

resume (res) -d local_domain_access_point_name [{ -all | service}]

指定のサービスの処理、または指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントで処理するすべてのリモート・サービスの処理を再開します。

stats (stats) -d local_domain_access_point_name [{ off | on | reset }]

指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関する統計収集を、アクティブ化(on)、アクティブ解除(off)または再設定(reset)します。オプションを何も指定しない場合は、現在の設定値がonoffで切り替わり、新しい設定が表示されます。初期設定はoffです。

suspend (susp) -d local_domain_access_point_name [{ -all | service}]

指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの1つまたはすべてのリモート・サービスを中断します。

topendpasswd (tepasswd) [ -r ]

指定したTOP ENDドメインの新しいパスワードを管理者に求めます。 -rオプションは、既存のパスワードと新しいパスワードを、システムが生成した新しいキーを使用して暗号化することを指定します。

unadvertise (unadv) -d local_domain_access_point_name [{ -all |
service}]

指定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの1つまたはすべてのリモート・サービスを公開解除します。

verbose (v) [{off | on}]

冗長モードで出力を生成します。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。初期設定はoffです。

! shellcommand

シェルにエスケープして、shellcommandを実行します。

!!

直前のシェル・コマンドを再実行します。

# [text]

"#"で始まる行はコメント行で、無視されます。

<CR>

最後のコマンドを繰り返します。

構成モードのコマンド

dmadminコマンドは、-cオプション付きで実行するか、configサブコマンドを使用したときに構成モードになります。このモードでdmadminを使用すると、BDMCONFIGファイルの実行時の更新が可能になります。dmadminは、追加あるいは取り出す入力フィールド値を含むバッファを管理し、各操作が完了した後で出力フィールド値およびステータスを表示します。ユーザーは、利用可能なテキスト・エディタを使用して入力バッファを更新できます。

dmadminはまず希望のセクションを求めるプロンプトを表示し、次に希望の操作を求めるプロンプトを表示します。

BDMCONFIGファイルのセクションを求めるプロンプトは次のとおりです。

Section:
1) RESOURCES 2) LOCAL_DOMAINS
3) REMOTE_DOMAINS 4) LOCAL_SERVICES
5) REMOTE_SERVICES 6) ROUTING
7) ACCESS_CONTROL 8) PASSWORDS
9) TDOMAINS 10) OSITPS
11) SNADOMS 12) LOCAL_REMOTE_USER
13) REMOTE_USERS 14) SNACRMS
15) SNASTACKS 16) SNALINKS
19) OSITPX
q) QUIT
Enter Section [1]:

デフォルト・セクションの番号は、プロンプトの終わりに大カッコ内に表示されます。デフォルトの値を受け入れるときは、[RETURN]または[Enter]を押します。別のセクションを選択するときは、その番号を入力して[RETURN]または[Enter]を押します。

次にdmadminは、希望の操作を求めるプロンプトを表示します。

Operations:
1) FIRST 2) NEXT
3) RETRIEVE 4) ADD
5) UPDATE 6) DELETE
7) NEW_SECTION 8) QUIT
Enter Operation [1]:

デフォルトの操作番号がプロンプトの終わりの大カッコ内に表示されます。[RETURN]または[Enter]を押してこのオプションを選択します。別の操作を選択するときは、その番号を入力して[RETURN]または[Enter]を押します。

現在サポートされている操作は次のとおりです。

  1. FIRST - 指定されたセクションの最初のレコードを表示します。キー・フィールドは必要ありません(入力バッファに格納されていても、無視されます)。
  2. 継続 - 入力バッファ内のキー・フィールドに基づいて、指定したセクションから次のレコードを取り出します。
  3. 照会 - キー・フィールドで指定されたセクションから、指定されたレコードを取り出します。以下のフィールドの説明を参照してください。
  4. ADD - 指定したセクションに、指定したレコードを追加します。フィールドが指定されていない場合(フィールドが不要である場合にかぎり)、DMCONFIG(5)で指定されたデフォルト値が使用されます。すべてのフィールドの現在の値は、出力バッファ内に戻されます。この操作は、Oracle Tuxedo管理者だけが行えます。
  5. UPDATE - 指定したセクションの入力バッファ内にある、指定したレコードを更新します。入力バッファ内で指定されていないフィールドは変更されません。すべてのフィールドの現在の値は、入力バッファ内に戻されます。この操作は、Oracle Tuxedo管理者だけが行えます。
  6. DELETE - 入力バッファで指定したレコードを、選択したセクションから削除します。この操作は、Oracle Tuxedo管理者しか実行できません。
  7. 新セクション - 入力バッファをクリアします。すべてのフィールドが削除されます。この操作の後、dmadminは即座にセクションの入力を求めます。
  8. 終了 - プログラムを正常に終了します。dmadminは終了します。プロンプトで値qを入力してもプログラムを終了できます。

構成操作を行う場合は、有効なユーザー識別子は、このプログラムが実行されるマシンのOracle Tuxedo管理者ユーザー識別子(UID)と一致している必要があります。 レコードの更新や追加を行う場合には、dmloadcf(1)が使用する妥当性検査機能とすべてのデフォルト値が有効になります。

dmadminは次に、入力バッファを編集するかどうかをたずねるプロンプトを表示します。

Enter editor to add/modify fields [n]?

ここで、yを入力すると、入力バッファは一時ファイルにコピーされ、テキスト・エディタが起動されます。どのエディタを使用するかは、環境変数EDITORで指定できます。デフォルトではUNIXのテキスト・エディタのedが使用されます。入力形式は、フィールド名とフィールド値のペアで、「構成入力フォーマット」で記述しています。各DMCONFIGセクションに関連するフィールド名は、以下のサブセクションの表にリストします。フィールドのセマンティクスと関連範囲、デフォルト値、制約事項などについては、「DMCONFIG(5)」および「DM_MIB(5)」を参照してください。ほとんどのケースでは、フィールド名はDMCONFIGファイル内のKEYWORDと同じです(接頭辞として"TA_"が付いています)。ユーザーが入力バッファの編集を終えると、dmadminがそれを読み込みます。ある特定のフィールド名が複数行に現れる場合、最初のものだけが使用され、残りは無視されます。エラーが発生した場合は、構文エラーが表示され、問題を訂正するかどうかをたずねるプロンプトが表示されます。

Enter editor to correct?

問題を訂正しない場合(レスポンスn)は、入力バッファにフィールドは含まれません。問題を訂正する場合は、エディタが再度実行されます。

最後に、操作を行うかどうかをたずねるプロンプトが表示されます。

Perform operation [y]?

操作が完了すると、dmadmin「戻り値TAOK」のように戻り値を表示し、続いて出力バッファのフィールドを表示します。次に、プロセスが再開され、セクションを求めるプロンプトが表示されます。すべての出力バッファ・フィールドは、バッファがクリアされないかぎり、入力バッファ内で利用できます。

いつでもブレークを入力して、セクションを求めるプロンプトでの対話を再開できます。

"QUIT"を選択すると、テキスト・バージョンの構成ファイルのバックアップを作成する認可を求めるプロンプトが表示されます。

Unload BDMCONFIG file into ASCII backup [y]?

バックアップを選択した場合、ファイル名の入力を求めるプロンプトが表示されます。

バックアップ・ファイル名[DMCONFIG]?

成功時にはバックアップが作成されたことが示され、失敗時にはエラーが表示されます。

構成入力フォーマット

入力パケットは、次のようにフォーマットされた行で構成されます。

fldname fldval

フィールド名は、1つまたは複数のタブ(または空白)によってフィールド値と区別されます。

長いフィールド値は、1つまたは複数のタブ(dmadminに再度読み込まれたときに破棄されます)で始まる継続行を使用することで、次の行に継続できます。

改行文字だけで構成される空の行は無視されます。

表示できない文字をフィールド値に入力したり、タブからフィールド値を開始したりするには、円マークを使用し、その後に希望する文字を2文字の16進数表現で使用します(UNIXのリファレンス・マニュアルのASCII(5)を参照してください)。たとえば、入力データに空白を入力するには、「\20」と入力します。円マーク自体を入力するには、円マークを2回重ねて入力します。dmadminはこの形式で入力された文字をすべて認識しますが、この形式の最大の利点は表示できない文字を入力できることです。

構成の制限事項

次に動的Domainsを再構成する機能についての全般的な制限事項を示します。

Domains関連の新しい用語

Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、Domains用のMIBで、ローカル・ドメインとリモート・ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DM_MIBのリファレンス・ページ、クラスおよびエラー・メッセージや、DMCONFIGのリファレンス・ページ、セクション名、パラメータ名およびエラー・メッセージで使用されています。新しい用語はdmadminのユーザー・インタフェースには適用されていませんが、dmadminDMCONFIGの従来の用語と新しい用語の両方を認識します。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1より前に使用されたDMCONFIG用語と、新しいDomains用のMIB用語との間に別名が提供されています。Oracle Tuxedoリリース7.1以降のdmadminでは、両方のバージョンのDMCONFIG用語を使用できます。詳細は、DM_MIB(5)リファレンス・ページの「Domains関連の新しい用語」を参照してください。

構成フィールド識別子/更新に関する制限事項

次のセクションは、各DMCONFIGについて、どのフィールド識別子が各DMCONFIGフィールドに関連しているか、識別子のフィールド・タイプは何か、およびいつフィールドを更新できるかを説明しています。適用可能なフィールド値はすべて、取出し操作によって戻されます。レコードを追加できるフィールド、またはレコードを追加するために必要なフィールドについては、「DMCONFIG(5)」および「DM_MIB(5)」で説明します。以下にキーとして示すフィールドは、セクション内のレコードを一意に識別するために使用するキー・フィールドです。これらのキー・フィールドは、更新を行うとき入力バッファ内になければなりません。また、これらのキー・フィールドを動的に更新することはできません。「更新」列は、どのようなときにフィールドを更新できるかを示しています。可能な値は次のとおりです。

DM_LOCALセクションの構成

表4に、DM_LOCALセクション(DM_LOCAL_DOMAINSセクション)のフィールド一覧を示します。dmadmin操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、2 (LOCAL_DOMAINS)を入力します。

表4 DM_LOCALセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_LDOM
文字列
NoGW
キー:ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_GWGRP
文字列
NoGW
 
TA_TYPE
文字列
NoGW
形式: {TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}
TA_DOMAINID
文字列
NoGW
新しいDMCONFIG用語では、DOMAINIDACCESSPOINTID
TA_AUDITLOG
文字列
NoGW
 
TA_BLOCKTIME
数値
NoGW
 
TA_CONNECTION_POLICY
文字列
NoGW
形式: {ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY}
TA_MAXRETRY
数値
NoGW
TA_CONNECTION_POLICYに伴うパラメータ
TA_RETRY_INTERVAL
数値
NoGW
TA_CONNECTION_POLICYに伴うパラメータ
TA_DMTLOGDEV
文字列
NoGW
 
TA_DMTLOGNAME
文字列
NoGW
 
TA_DMTLOGSIZE
数値
NoGW
 
TA_MAXRDTRAN
数値
NoGW
新しいDMCONFIG用語では、MAXRDTRANMAXRAPTRAN
TA_MAXTRAN
数値
NoGW
 
TA_MAXRDOM
数値
NoGW
OSITPにのみ適用可能(新しいDMCONFIG用語では、MAXRDOMMAXACCESSPOINT)
TA_SECURITY
文字列
NoGW
TDOMAIN (TDomain)形式: {NONE | APP_PW | DM_PW}
SNAX (SNA)形式:
{NONE|DM_USER_PW}
OSITPX (OSI TP 4.x)形式:
{NONE|DM_PW}

DM_REMOTEセクションの構成

表5に、DM_REMOTEセクション(DM_REMOTE_DOMAINSセクション)のフィールド一覧を示します。dmadmin操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、2 (REMOTE_DOMAINS)を入力します。

表5 DM_REMOTEセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_RDOM
文字列
いいえ
キー:リモート・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_TYPE
文字列
いいえ
形式: {TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}
TA_DOMAINID
文字列
いいえ
新しいDMCONFIG用語では、DOMAINIDACCESSPOINTID

DM_TDOMAINセクションの構成

DM_TDOMAINセクションには、TDOMAINタイプ・ドメインが必要とするネットワーク・アドレッシング・パラメータが含まれています。表6に、このセクションのフィールドの一覧を示します。

表6 DM_TDOMAINセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_LDOMまたはTA_RDOM
文字列
No/NoGW
キー:ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_LDOM (オプション)***
文字列
No/NoGW
TDomainセッションを確立する際にTA_RDOMと一緒に使用することもできる(TA_RDOMを使用してリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名を確立する場合のみ)
TA_DMFAILOVERSEQ***
数値
No/NoGW
形式: -1 <= num <= 32767
TDomainセッションのフェイルオーバー・シーケンス番号とプライマリ・レコードを指定する
TA_NWADDR
文字列
No/NoGW
テキスト(ASCII)形式(NULL文字を除く)
TA_NWDEVICE
文字列
No/NoGW
 
TA_CONNECTION_POLICY * **
文字列
No/NoGW
形式: {LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY}
TA_MAXRETRY *
数値
No/NoGW
TA_CONNECTION_POLICYに伴うパラメータ
TA_RETRY_INTERVAL *
数値
No/NoGW
TA_CONNECTION_POLICYに伴うパラメータ
TA_TCPKEEPALIVE *
文字列
No/NoGW
形式: {LOCAL | N | Y}
ドメインTCPレベルのキープ・アライブ
TA_KEEPALIVE *
数値
No/NoGW
形式: -1 <= 2147483647ミリ秒(秒に丸められる)
ドメインのアプリケーション・レベルのキープ・アライブ
TA_KEEPALIVEWAIT *
数値
No/NoGW
形式: 0 <= 2147483647ミリ秒(秒に丸められる)
TA_KEEPALIVEに伴うパラメータ
*** Oracle Tuxedoリリース8.1以降で使用可能。
** DM_LOCALセクションの同じパラメータより優先されます。
*** Oracle Tuxedoリリース9.0以降で使用可能。

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(TA_LDOM)の場合、TA_NWADDRフィールドおよびTA_NWDEVICEフィールドは、そのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたゲートウェイ・グループが実行中でないときに更新できます。

DM_OSITPセクションの構成

DM_OSITPセクションには、OSITPタイプ・ドメインが必要とするOSI TP 1.3対応のネットワーク・アドレッシング・パラメータが含まれています。表7に、このセクションのフィールドの一覧を示します。

表7 DM_OSITPセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_LDOMまたはTA_RDOM
文字列
No/NoGW
キー:ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_APT
文字列
No/NoGW
 
TA_AEQ
文字列
No/NoGW
 
TA_AET
文字列
No/NoGW
 
TA_ACN
文字列
No/NoGW
 
TA_APID
文字列
No/NoGW
 
TA_AEID
文字列
No/NoGW
 
TA_PROFILE
文字列
No/NoGW
 

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(TA_LDOM)の場合、この表に記載されていないフィールドは、そのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたゲートウェイ・グループが実行中でないときに更新できます。

DM_OSITPXセクションの構成

DM_OSITPXセクションには、OSITPXタイプ・ドメインが必要とするOSI TP 4.0以降に対応するネットワーク・アドレッシング・パラメータが含まれています。表8に、このセクションのフィールドの一覧を示します。

注意: DM_OSITPXセクションは、Oracle Tuxedoリリース8.0以降が動作していないと使用できません。

表8 DM_OSITPXセクション
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_LDOMまたはTA_RDOM
文字列
No/NoGW
キー:ローカルまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_AET
文字列
No/NoGW
 
TA_NWADDR
文字列
No/NoGW
 
TA_TSEL
文字列
No/NoGW
 
TA_DNSRESOLUTION
文字列
No/NoGW
 
TA_PSEL
文字列
No/NoGW
 
TA_SSEL
文字列
No/NoGW
 
TA_TAILORPATH
文字列
No/NoGW
 
TA_MINENCRYPTBITS
数値
No/NoGW
 
TA_MAXENCRYPTBITS
数値
No/NoGW
 
TA_MULTIPLEXING
数値
No/NoGW
 
TA_XATMIENCODING
文字列
No/NoGW
 
TA_EXTENSIONS
文字列
No/NoGW
 
TA_OPTIONS
文字列
No/NoGW
 

ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(TA_LDOM)の場合、この表に記載されていないフィールドは、そのローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに関連付けられたゲートウェイ・グループが実行中でないときに更新できます。

DM_EXPORTセクションの構成

表9に、DM_EXPORTセクション(DM_LOCAL_SERVICESセクション)のフィールド一覧を示します。dmadmin操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、4 (LOCAL_SERVICES)を入力します。

表9 DM_EXPORTセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_SERVICENAME
文字列
いいえ
キー:エクスポートするローカル・サービス名(Oracle Tuxedo CORBA環境では、ローカル・ドメインのドメイン名はローカルUBBCONFIGファイルで指定します。その際、service"//domain_name"の形式で指定します)
TA_LDOM
文字列
はい
キー:ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント名 (新しいDMCONFIG用語では、LDOMLACCESSPOINT)
TA_ACLNAME
文字列
はい
 
TA_CONV
文字列
NoGW
形式: {Y | N}
TA_RNAME
文字列
はい
TDOMAINSNAXOSITP、およびOSITPXに適用可能
TA_BUFTYPE
文字列
はい
SNAXOSITP、およびOSITPXに適用可能
TA_BUFSTYPE
文字列
はい
SNAXOSITPおよびOSITPXに適用可能(BUFSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_OBUFTYPE
文字列
はい
SNAXOSITP、およびOSITPXに適用可能
TA_OBUFSTYPE
文字列
はい
SNAXOSITPおよびOSITPXに適用可能(OBUFSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_COUPLING
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_INRECTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_INRECSTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能(INRECSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_OUTRECTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_OUTRECSTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能(OUTRECSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)

DM_IMPORTセクションの構成

表10に、DM_IMPORTセクション(DM_REMOTE_SERVICESセクション)のフィールド一覧を示します。dmadmin操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、2 (REMOTE_SERVICES)を入力します。

表10 DM_IMPORTセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_SERVICENAME
文字列
いいえ
キー:インポートするリモート・サービス名(Oracle Tuxedo CORBA環境では、リモート・ドメインのドメイン名はリモートUBBCONFIGファイルで指定します。その際、service"//domain_name"の形式で指定します)
TA_RDOM
文字列
いいえ
キー: リモート・ドメイン・アクセス・ポイント名 (新しいDMCONFIG用語では、RDOMRACCESSPOINT)
TA_LDOM
文字列
いいえ
キー:ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント名 (新しいDMCONFIG用語では、LDOMLACCESSPOINT)
TA_CONV
文字列
NoGW
形式: {Y | N}
TA_LOAD
数値
はい
 
TA_RNAME
文字列
はい
TDOMAINSNAXOSITP、およびOSITPXに適用可能
TA_ROUTINGNAME
文字列
はい
 
TA_BUFTYPE
文字列
はい
SNAXOSITP、およびOSITPXに適用可能
TA_BUFSTYPE
文字列
はい
SNAXOSITPおよびOSITPXに適用可能(BUFSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_OBUFTYPE
文字列
はい
SNAXOSITP、およびOSITPXに適用可能
TA_OBUFSTYPE
文字列
はい
SNAXOSITPおよびOSITPXに適用可能(OBUFSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_AUTOPREPARE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_INRECTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_INRECSTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能(INRECSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_OUTRECTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_OUTRECSTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能(OUTRECSTYPEの「S」は「サブタイプ」を表します)
TA_TPSUTTYPE
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能
TA_REMTPSUT
文字列
はい
OSITPXにのみ適用可能

DM_ROUTINGセクションの構成

表11に、DM_ROUTINGセクションのフィールドの一覧を示します。

表11 DM_ROUTINGセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_ROUTINGNAME
文字列
いいえ
キー:ルーティング基準表の名前
TA_FIELD
文字列
はい
 
TA_RANGE
文字列
はい
 
TA_BUFTYPE
文字列
はい
 

DM_ACCESS_CONTROLセクションの構成

表12に、DM_ACCESS_CONTROLセクションのフィールドの一覧を示します。

表12 DM_ACCESS_CONTROLセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_ACLNAME
文字列
いいえ
キー:アクセス制御リストの名前
TA_RDOM
文字列
はい
キー:リモート・ドメイン・アクセス・ポイント名

DM_PASSWORDSセクションの構成

表13に、DM_PASSWORDSセクションのフィールドの一覧を示します。このセクションは、TDomainゲートウェイにのみ適用されます。

表13 DM_PASSWORDSセクション 
フィールド識別子
種類
更新
注意事項
TA_LDOM
文字列
いいえ
キー:ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_RDOM
文字列
いいえ
キー:リモート・ドメイン・アクセス・ポイント名
TA_LPWD
文字列
はい
形式: {Y | N | U}
TA_RPWD
文字列
はい
形式: {Y | N | U}

TA_LPWDおよびTA_RPWDは、ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントまたはリモート・ドメイン・アクセス・ポイント(あるいはその両方)について定義済みのパスワードがあるかどうかを示します。パスワードは表示されません。UPDATE操作を選択した場合は、対応するフィールドの値をUに設定する必要があります。この場合、エコーがオフになり、対応するパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

構成モードでの診断

dmadminは、FML型付きバッファを割当てできない場合、ユーザーの/etc/passwdエントリを判別できない場合、または環境変数FIELDTBLSまたはFLDTBLDIRを再設定できない場合に失敗します。

各操作の完了後、dmadminによって表示される戻り値は、リクエストされた操作のステータスを示します。戻り値には3つのクラスがあります。

次の戻り値は、権限に関する問題またはOracle Tuxedoの通信エラーを示しています。戻り値は、操作が正常に完了しなかったことを示しています。

[TAEPERM]

呼出し側プロセスでADDUPDATEまたはDELETEのいずれかの操作が指定されましたが、Oracle Tuxedo管理者として実行されていません。更新操作は管理者(つまり、TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションのUID属性で指定されたユーザー)が実行する必要があります。

[TAESYSTEM]

Oracle Tuxedoエラーが発生しました。 このエラーの正確な内容はuserlog(3c)に書き込まれます。

[TAEOS]

オペレーティング・システムのエラーが発生しました。

[TAETIME]

ブロッキング・タイムアウトが発生しました。入力バッファは更新されなかったので、検索操作に使用される情報は何も戻されませんでした。更新操作のステータスは、更新されたレコードで取出しを行うことでチェックできます。

次の戻り値は、操作を行うこと自体の問題を示します。一般的には、入力バッファ内のアプリケーション・データに関するセマンティクスの問題です。文字列フィールドTA_STATUSは出力バッファ内で設定され、問題を記述する短いテキストを含んでいます。文字列フィールドTA_BADFLDNAMEは問題(エラーは1つのフィールドが原因で発生すると想定しています)の原因となる値を含むフィールドのフィールド名に設定されます。

[TAECONFIG]

BDMCONFIGファイルの読取り中にエラーが発生しました。

[TAEDUPLICATE]

重複するレコードを追加しようとしました。

[TAEINCONSIS]

1つまたは一連のフィールド値の指定が矛盾しています。

[TAENOTFOUND]

操作対象として指定されたレコードが見つかりませんでした。

[TAENOSPACE]

更新を行う操作が試行されましたが、BDMCONFIGファイル内に十分なスペースがありませんでした。

[TAERANGE]

フィールド値が範囲外であるか、無効です。

[TAEREQUIRED]

フィールド値が必要ですが、設定されていません。

[TAESIZE]

文字列フィールドのフィールド値が長すぎます。

[TAEUPDATE]

実行できない更新を試行しました。

次の戻り値は、操作が成功したことを示します。

[TAOK]

操作が成功しました。BDMCONFIGファイルに対する更新は行われていません。

[TAUPDATED]

操作が成功しました。BDMCONFIGファイルに対する更新が行われました。

dmunloadcfを使用して構成のエントリを表示するとき、オプションのフィールド値は、値が設定されていない(文字列の場合)か0 (整数の場合)の場合には表示されません。これらのフィールドは、dmadminを使用するときに、出力バッファ内に常に表示されます。この方法で、管理者がエントリを取り出しやすくし、また以前に設定されていないフィールドを更新しやすくします。エントリには、フィールド名が含まれ、タブが後に続きますが、フィールド値はありません。

構成の例

次の例では、dmadminを使用して新しいリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを追加します。ed(1)がエディタとして使用されます。

$ EDITOR=ed dmadmin
> config
Sections:
1) RESOURCES 2) LOCAL_DOMAINS
3) REMOTE_DOMAINS 4) LOCAL_SERVICES
5) REMOTE_SERVICES 6) ROUTING
7) ACCESS_CONTROL 8) PASSWORDS
9) TDOMAINS 10) OSITPS
11) SNADOMS 12) LOCAL_REMOTE_USER
13) REMOTE_USERS 14) SNACRMS
15) SNASTACKS 16) SNALINKS
19) OSITPX
q) QUIT
Enter Section [1]:
Enter Section [1]: 2
Operations:
1) FIRST 2) NEXT
3) RETRIEVE 4) ADD
5) UPDATE 6) DELETE
7) NEW_SECTION 8) QUIT
Enter Operation [1]: 4
Enter editor to add/modify fields [n]? y
a
TA_RDOM B05
TA_DOMAINID BA.BANK05
TA_TYPE TDOMAIN
.
w
53
q
Perform operation [y]? <return>
Return value TAUPDATED
Buffer contents:
TA_OPERATION 4
TA_SECTION 2
TA_DOMAINID BA.BANK05
TA_RDOM B05
TA_TYPE TDOMAIN
TA_STATUS Update completed successfully
Operations:
1) FIRST 2) NEXT
3) RETRIEVE 4) ADD
5) UPDATE 6) DELETE
7) NEW_SECTION 8) QUIT
Enter Operation [4]: 7
Section:
1) RESOURCES 2) LOCAL_DOMAINS
3) REMOTE_DOMAINS 4) LOCAL_SERVICES
5) REMOTE_SERVICES 6) ROUTING
7) ACCESS_CONTROL 8) PASSWORDS
9) TDOMAINS 10) OSITPS
11) SNADOMS 12) LOCAL_REMOTE_USER
13) REMOTE_USERS 14) SNACRMS
15) SNASTACKS 16) SNALINKS
19) OSITPX
q) QUIT
Enter Section [1]: 9
Operations:
1) FIRST 2) NEXT
3) RETRIEVE 4) ADD
5) UPDATE 6) DELETE
7) NEW_SECTION 8) QUIT
Enter Operation [6]: 4
Enter editor to add/modify fields [n]? y
a
TA_RDOM B05
TA_NWADDR 0x00020401c0066d05
TA_NWDEVICE /dev/tcp
.
w
55
q
Perform operation [y]? <return>
Return value TAUPDATED
Buffer contents:
TA_OPERATION 4
TA_SECTION 8
TA_RDOM B05
TA_NWADDR 0x00020401c0066d05
TA_NWDEVICE /dev/tcp
TA_STATUS Update completed successfully
Operations:
1) FIRST 2) NEXT
3) RETRIEVE 4) ADD
5) UPDATE 6) DELETE
7) NEW_SECTION 8) QUIT
Enter Operation [4]: 8
> quit

dmadminプログラムが終了します。

セキュリティ

dmadminがアプリケーション管理者のUIDを使用して実行された場合、信頼性のあるユーザーであると想定され、セキュリティはバイパスされます。dmadminが別のユーザーIDで実行された場合、およびセキュリティ・オプションがTUXCONFIGファイル内で使用可能になっている場合は、dmadminプログラムを開始するための対応するアプリケーション・パスワードが必要です。標準入力が端末である場合、dmadminはエコーをオフの状態でユーザーにパスワードの入力を求めます。標準入力が端末でない場合は、パスワードは環境変数APP_PWから取り出されます。この環境変数が指定されていないときに、アプリケーション・パスワードが必要な場合は、dmadminを開始できません。

別のユーザーID (管理者のUID以外)で実行中の場合、制限されたセットのコマンドしか使用できません。

環境変数

dmadminは環境変数FIELDTBLSおよびFLDTBLDIRを再設定して、${TUXDIR}/udataobj/dmadminフィールド表をピックアップします。このため、TUXDIR環境変数は適切に設定する必要があります。

アプリケーションでセキュリティが必要なときに、dmadminへの標準入力が端末からではない場合、APP_PW環境変数は対応するアプリケーション・パスワードに設定する必要があります。

TUXCONFIG環境変数は、Oracle Tuxedo構成ファイルのパス名に設定する必要があります。

全般的な診断

dmadminコマンドをシステムがブートする前に入力すると、次のメッセージが表示されます。

No bulletin board exists. Only logging commands are available.

次にdmadminは、対応するコマンドを求めるプロンプトを表示します。

正しくないアプリケーション・パスワードが入力されるか、環境を通してシェル・スクリプトで利用できない場合、ログ・メッセージが生成され、次のメッセージが表示されてコマンドが終了します。無効なパスワードが入力されました。

相互運用性

dmadminは、Oracle Tuxedoリリース5.0以降にインストールする必要があります。リリース5.0のゲートウェイが存在するドメイン内の他のマシンの場合は、Oracle Tuxedoリリース4.1以降でもかまいません。

移植性

dmadmin管理ツールは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。

関連項目

dmloadcf(1)tmadmin(1)DMADM(5)DMCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』

『ATMIアプリケーションでのOracle Tuxedo TOP END Domain Gatewayの使用』

 


dmloadcf(1)

名前

dmloadcf - DMCONFIGファイルを解析し、バイナリのBDMCONFIG構成ファイルをロード

概要

dmloadcf [-c] [-n] [-y] [-b blocks] {DMCONFIG_file | - }

説明

dmloadcfは、ファイルまたはDMCONFIG構文による標準入力を読み取り、構文をチェックして、オプションでバイナリのBDMCONFIG構成ファイルをロードします。BDMCONFIG環境変数は、情報の格納先となるBDMCONFIGファイルのパス名を指しています。

dmloadcfは、DMCONFIGファイルの必要なセクションがないことを検出すると、エラー・メッセージをプリントします。入力ファイルを構文解析しているときに構文エラーを検出すると、dmloadcfBDMCONFIGファイルを更新せずに終了します。

dmloadcfを使用する場合は、$TUXDIR/udataobj/DMTYPEファイルが存在していなければなりません。このファイルは有効なドメイン・タイプを定義します。このファイルが存在しないと、dmloadcfBDMCONFIGファイルを更新せずに終了します。

dmloadcfを使用するユーザーの実効ユーザー識別子は、TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションのUIDと一致していなければなりません。

dmloadcfにオプション-cを付けると、プログラムはこの構成に含まれるローカル・ドメイン(ゲートウェイ・グループ)ごとに必要とされる最小限のIPCリソースを表示します。BDMCONFIGファイルは更新されません。

dmloadcf-nオプションを付けると、プログラムはテキスト形式のDMCONFIGファイルの構文チェックだけを行い、BDMCONFIGファイルの更新は行いません。

構文チェックの後、dmloadcfは、環境変数BDMCONFIGが参照するファイルが存在するかどうか、存在する場合はそのファイルが有効なOracle Tuxedoファイルであるかどうか、およびBDMCONFIG表を含んでいるかどうかを調べます。これらの条件が真でなかった場合、そのユーザーにはファイルを作成して初期化するよう、次のような指示が出されます。

BDMCONFIGファイルを初期化しますか: path [y, q]?

pathは、BDMCONFIGファイルの完全なファイル名です。標準入力および標準出力が端末に送られない場合、またはコマンドラインで-yオプションが指定されている場合は、このプロンプトは表示されません。このプロンプトに対して「y」または「Y」以外で答えると、dmloadcfはバイナリの構成ファイルを作成せずに終了します。

BDMCONFIGファイルが正しく初期化されていない場合、Initialize BDMCONFIG fileプロンプトの後にyを入力すると、dmloadcfはOracle Tuxedoファイル・システムを作成し、BDMCONFIG表を作成します。-bオプションをコマンドラインで指定すると、Oracle Tuxedoシステムのファイル・システムを作成するときに、-bオプションの引数がデバイスのブロック数として使用されます。-bオプションの値が、新しいBDMCONFIG表を収容できる大きさである場合、dmloadcfは指定された値を使用して新しいファイル・システムを作成します。それだけの大きさがない場合には、エラー・メッセージを出力して終了します。-bオプションを指定しないと、dmloadcfは、BDMCONFIG表を収容できる大きさのファイル・システムを新たに作成します。ファイル・システムがすでに存在している場合は、-bオプションが無視されます。BDMCONFIGがrawデバイス(初期化されていない)である場合には、-bオプションを使用することを強くお薦めします。この場合、-bオプションを使用して、rawデバイスのブロック数を設定しなければなりません。BDMCONFIGが通常のUNIXファイル・システムである場合は、-bオプションを使用しないようお薦めします。

BDMCONFIGファイルがすでに初期化されていることがわかると、dmloadcfは、BDMCONFIGファイルで記述されているローカル・ドメインが動作していないことを確認します。ローカル・ドメインが動作している場合は、dmloadcfがエラー・メッセージをプリントして終了します。ローカル・ドメインが動作していない場合、dmloadcfは次のプロンプトを表示して、BDMCONFIGファイルを上書きするかどうかを確認します。

“Really overwrite BDMCONFIG file [y, q]?”

標準入力または標準出力が端末でない場合、または-yオプションをコマンドラインで指定した場合、このプロンプトは表示されません。このプロンプトに対して「y」または「Y」以外で答えると、dmloadcfはファイルを上書きせずに終了します。

TUXCONFIGファイルのRESOURCESセクションにSECURITYパラメータが指定されていると、dmloadcfは標準入力をフラッシュし、端末エコー機能をオフにして、次のようにユーザーにアプリケーション・パスワードの入力を求めます。「アプリケーション・パスワードを入力してください:」。パスワードは、30文字以内の長さで入力できます。このSECURITYパラメータがオンになっているときは、(ファイル以外の)標準入力を介してテキスト形式のDMCONFIGファイルをロードすることはできません。標準入力が端末でない場合、つまりパスワードの入力を促すプロンプトが(たとえばhereファイルを使って)表示されない場合、dmloadcfは環境変数APP_PWにアクセスしてアプリケーション・パスワードを設定します。選択したパスワードが長すぎたり、環境変数APP_PWを端末以外の標準入力で設定していない場合、dmloadcfはエラー・メッセージをプリントし、ログ・メッセージを生成し、BDMCONFIGファイルをロードできません。

エラーが発生せず、チェックの結果がすべて条件を満たしていると、dmloadcfDMCONFIGファイルをBDMCONFIGファイルにロードします。BDMCONFIG表内に存在するすべての情報は上書きされます。

Domains関連の新しい用語

Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、Domains用のMIBで、ローカル・ドメインとリモート・ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DM_MIBのリファレンス・ページ、クラスおよびエラー・メッセージや、DMCONFIGのリファレンス・ページ、セクション名、パラメータ名およびエラー・メッセージで使用されています。詳細は、DM_MIB(5)リファレンス・ページの「Domains関連の新しい用語」を参照してください。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1より前に使用されたDMCONFIG用語と、新しいDomains用のMIB用語との間に別名が提供されています。Oracle Tuxedo 7.1以降では、dmloadcfは両方のDMCONFIG用語を使用できます。dmunloadcfは、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成します。以前のドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成するには、dmunloadcf-cオプションを使用します。

移植性

dmloadcf管理ツールは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。

環境変数

BDMCONFIG環境変数は、BDMCONFIGファイルを指していなければなりません。

サンプル

次の例は、バイナリの構成ファイルを、テキスト形式ファイルのbank.dmconfigからロードする方法を示しています。ブロック数が2000のBDMCONFIGデバイスが作成(または初期化)されます。

dmloadcf -b 2000 bank.dmconfig

診断

入力にエラーが検出されると、エラーの原因となった行が、問題を指摘するメッセージとともに、標準エラーにプリントされます。DMCONFIGファイルに構文エラーが見つかったり、システムが稼働中の場合は、BDMCONFIGファイルの情報は更新されず、dmloadcfは終了コード1で終了します。

dmloadcfをアクティブなノード上で実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

*** dmloadcf cannot run on an active node ***

dmloadcfを実行するユーザーの実効ユーザー識別子が、TUXCONFIGファイルで指定されたUIDと一致しない場合は、次のエラー・メッセージが表示されます。

*** UID is not effective user ID ***

dmloadcfが正しく完了すると、終了コード0で終了します。BDMCONFIGファイルが更新されると、このイベントを記録するためのuserlogメッセージが生成されます。

関連項目

dmunloadcf(1)DMCONFIG(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』

『ATMIアプリケーションでのOracle Tuxedo TOP END Domain Gatewayの使用』

 


dmunloadcf(1)

名前

dmunloadcf - バイナリのBDMCONFIG Domains構成ファイルをアンロード

概要

dmunloadcf [-c]

説明

dmunloadcfは、BDMCONFIG構成ファイルをバイナリ表現からテキストに変換します。この変換処理は、バイト・オーダーが異なるマシン間でファイルを簡潔に移送したり、ファイルのバックアップ・コピーを簡潔に作成して信頼性を高める場合に役立ちます。テキスト形式については、DMCONFIG(5)で説明した内容と同じです。

dmunloadcfは、BDMCONFIG環境変数が参照するBDMCONFIGファイルから値を読み取り、その値を標準出力に書き込みます。

Oracle Tuxedoリリース7.1以降では、dmunloadcfは、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成します。詳細は、次の「Domains関連の新しい用語」を参照してください。以前のドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成するには、-cオプションを使用します。

Domains関連の新しい用語

Oracle Tuxedoのリリース7.1以降では、Domains用のMIBで、ローカル・ドメインとリモート・ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DM_MIBのリファレンス・ページ、クラスおよびエラー・メッセージや、DMCONFIGのリファレンス・ページ、セクション名、パラメータ名およびエラー・メッセージで使用されています。詳細は、DM_MIB(5)リファレンス・ページの「Domains関連の新しい用語」を参照してください。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1より前に使用されたDMCONFIG用語と、新しいDomains用のMIB用語との間に別名が提供されています。Oracle Tuxedo 7.1以降では、dmloadcfは両方のDMCONFIG用語を使用できます。dmunloadcfは、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成します。以前のドメイン関連の用語を使用するDMCONFIGファイルを生成するには、dmunloadcf-cオプションを使用します。

移植性

dmunloadcfコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

サンプル

次の例は、/usr/tuxedo/BDMCONFIGの構成を、bdmconfig.backupファイルにアンロードする方法を示しています。

BDMCONFIG=/usr/tuxedo/BDMCONFIG dmunloadcf > bdmconfig.backup

診断

dmunloadcfは、BDMCONFIG環境変数が指すファイルが存在しているかどうか、そのファイルがOracle Tuxedoシステムの有効なファイル・システムであるかどうか、そしてそのファイルにBDMCONFIG表が入っているかどうかをチェックします。これらの条件が1つでも満たされないと、dmunloadcfはエラー・メッセージをプリントして、エラー・コード1で終了します。dmunloadcfが正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

dmloadcf(1)DMCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo Domainsコンポーネント』

『ATMIアプリケーションでのOracle Tuxedo TOP END Domain Gatewayの使用』

 


gencat(1)

名前

gencat - フォーマットされたメッセージ・カタログを生成

概要

gencat [-m] catfile msgfile  . . .

説明

gencatユーティリティは、メッセージ・テキストのソース・ファイルmsgfileをフォーマットされたメッセージ・データベースcatfileにマージします。このデータベースがなければ、データベースcatfileが作成されます。catfileが存在する場合には、そのメッセージが新しいcatfileに組み込まれます。セット番号とメッセージ番号が矛盾する場合には、msgfileに定義されている新しいメッセージ・テキストがcatfileに現在格納されている古いメッセージ・テキストと置き換わります。gencatに入力されるメッセージ・テキストのソース・ファイルには、セット番号とメッセージ番号、あるいはメッセージ番号のみ(この場合、セットNL_SETD (「nl_types(5)」を参照)が想定されます)のいずれかを収めることができます。

メッセージ・テキストのソース・ファイルの形式は、次のように定義されています。ただし、メッセージ・テキストのソース行のフィールドは1つのASCIIの空白またはタブ文字で区切ります。その他のASCIIの空白やタブは、次のフィールドの一部とみなされます。

$set n comment

nは、$set$delset、またはファイルの終わりが現れるまで、次のメッセージのセット識別子を指定します。nは、一定の範囲内(1-{NL_SETMAX})の数である必要があります。単一のソース・ファイル内のセット識別子は、連続している必要はありません。セット識別子に続く文字列はすべてコメントとして扱われます。メッセージ・テキストのソース・ファイル内に$setディレクティブが指定されていない場合、メッセージはすべてデフォルトのメッセージ・セットNL_SETDに格納されます。

$delset n comment

既存のメッセージ・カタログからメッセージ・セットnを削除します。セット番号に続く文字列はすべて、注釈として扱われます (注意: nが有効なセットでない場合は無視されます)。

$ comment

ドル記号($)に続いてASCIIの空白またはタブ文字がある行は、注釈として扱われます。

m message_text

mはメッセージ識別子で、これは範囲(1-{NL_MSGMAX})内の番号です。このメッセージ・テキストの構文と、「注意」で説明する-mコマンドライン・オプションの構文とを混同しないようにしてください。メッセージ・テキストは、セット識別子が最後の$setディレクティブによって指定され、かつメッセージ識別子がmである状態でメッセージ・カタログに格納されます。メッセージ・テキストが空で、ASCIIの空白またはタブ・フィールド区切り文字があると、空の文字列がメッセージ・カタログに格納されます。メッセージ・ソース行にメッセージ番号があっても、フィールド区切り文字もメッセージ・テキストもない場合は、その番号を持つメッセージ(ある場合)がカタログから削除されます。メッセージ識別子は必ずしも連続している必要はありません。メッセージ・テキストの長さは、範囲(0-{NL_TEXTMAX})内とします。

$quote c

この行は任意の引用文字cを指定します。この文字は、後置きスペースやnull (空)メッセージをメッセージ・ソース行で見分けやすいようにメッセージ・テキストを囲むときに使用できます。デフォルトの設定の場合、あるいは空の$quoteディレクティブが指定されている場合、メッセージ・テキストの引用符は認識されません。メッセージ・テキストのソース・ファイル内の空の行は無視されます。テキスト文字列には、次の表で定義された特殊文字およびエスケープ・シーケンスを含めることができます。

説明
記号
エスケープ・シーケンス
改行
NL(LF)
¥n
水平タブ
HT
¥t
垂直タブ
VT
¥v
バックスペース
BS
¥b
改行
CR
¥r
用紙送り
FF
¥f
円マーク
\
\\
ビット・パターン
ddd
¥ddd

エスケープ・シーケンス\dddは、円マークとそれに続く1、2または3桁の8進数からなり、目的の文字の値を指定します。円マークに続く文字が指定されたものの1つでない場合には、円マークは無視されます。

円マークの次にASCIIの改行文字を使用して、文字列を次の行に継続させることもできます。たとえば、次の2行は1つのメッセージ文字列を表しています。

1 This line continues \ 
to the next line

上記のメッセージは下のメッセージと同じです。

1 This line continues to the next line

移植性

gencatは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

注意事項

このバージョンのgencatは、実行時に、mallocによって割り当てられた領域に読み取られるカタログを生成します。gencatのいくつかのバージョンで利用できる共有カタログはこのバージョンでは利用できません。一部のシステムでは、mallocで割り当てられたカタログの生成には-mオプションの指定が必要とされます。このオプションはコマンドラインで指定することもできますが、その場合は何も機能しません。mallocで割り当てられたカタログがデフォルトの設定です。-mオプションは互換性を保持する目的でのみサポートされています。

このコマンドで生成されるカタログ・ファイルのサイズは64Kまでに限定されています。それ以上のサイズになるような場合には、このコマンドからエラーが報告され、カタログ・ファイルは生成されません。

関連項目

nl_types(5)

 


genicf(1)

名前

genicf - 実装構成ファイル(ICF)を生成

概要

genicf [options] idl-filename...

説明

idl-filename(s)を指定すると、ICFファイルが生成されます。このICFファイルは、コード生成プロセスに、実装のポリシーに関する追加情報、および実装と実装されるインタフェースとの関係を示す情報を提供するファイルです。ICFファイルをidlコマンドへの入力として指定すると、idlコマンドはICFファイルに指定された実装とインタフェースのペアに対してのみサーバー・コードを生成します。

生成されるICFファイルのファイル名は、コマンドラインで指定する最初のidl-filenameと同じですが、拡張子は.icfになります。

間違ったOMG IDL構文でidl-filename(s)を指定すると、それに応じたエラーが返されます。

オプション

-D identifier=[definition]

C++プリプロセッサ・ディレクティブの#defineと同じ働きをします。つまり、-Dオプションは、定義ファイル内にある特定の識別子のかわりに使用するトークン文字列またはマクロを定義します。definitionが指定されていない場合、identifierは1に定義されます。複数の-Dオプションを指定することができます。-Dオプションとidentifierとの間の空白は省略可能です。

-I pathname

OMG IDLプリプロセッサ・ディレクティブ#includeで指定するディレクトリのほか、インクルード・ファイルを検索するディレクトリを指定します。複数のディレクトリを指定する場合は、複数の-Iオプションを指定します。
OMG IDLプリプロセッサ・ディレクティブ#includeには、システム(<a.idl>など)とユーザー("a.idl"など)の2種類があります。UNIXシステムでは、システム・ディレクティブ#includeのパスは、/usr/includeおよび-Iオプションで指定される任意のディレクトリです。ユーザー・ディレクティブ#includeのパスは、#includeディレクティブを含むファイルの場所と、その後に続く、システム・ディレクティブ#includeに指定されたパスで構成されます。Windows 2003システムでは、システム・ディレクティブ#includeとユーザー・ディレクティブ#includeに違いはありません。

-hおよび -?

genicfコマンドの使用方法に関するヘルプを提供します。それ以外に行われるアクションはありません。

次のコマンドは、emp.icfファイルを作成します。 genicf emp.idl

関連項目

idl(1)

 


idl(1)

名前

idl - Object Management Group (OMG)のインタフェース定義語ファイルをコンパイルし、インタフェースに必要なファイルを生成

概要

idl [-i] [-D identifier[=value]] [-I pathname][-h] [-P] [-T]
idl-filename... [ icf-filename...]

説明

提供されているidl-filename()ファイルおよびオプションのicf-filename()ファイルを指定すると、idlコマンドは以下のファイルを生成します。

idl-filename_c.cpp

クライアント・スタブ。ユーザー定義のデータ型の関数が埋め込まれます。

idl-filename_c.h

インタフェースのクラス定義。

idl-filename_s.cpp

POA_skeletonクラスの実装を含むサーバー・スケルトン。

idl-filename_s.h

POA_skeletonクラス定義。

idl-filename_i.cpp

実装の例。このファイルは、-iオプションが指定されている場合にのみ生成されます。

idl-filename_i.h

POA_skeletonクラスから継承される、実装の例のクラス定義。このファイルは、-iオプションが指定されている場合にのみ生成されます。
注意: ICFファイルが指定されている場合は、そのICFファイル内の情報を基に、デフォルト値をオーバーライドするインタフェース/実装に関する情報がコード・ジェネレータに渡されます。通常、実装のアクティブ化ポリシーおよびトランザクション・ポリシーはICFファイルに指定されます。ICFファイルが指定されていない場合は、OMG IDLファイルで指定されるすべてのインタフェースに対してデフォルトのポリシーが有効になり、すべてのインタフェースに対してスケルトン・コードが生成されます。icf-filenameファイルをidlコマンドへの入力として指定すると、icf-filenameに指定された実装/インタフェースのペアのみが、サーバーの一部として生成されます。

IDLコンパイラは、生成するクライアント・スタブの情報をfilename_c.cppファイルおよびfilename_c.hファイルに格納します。生成されたサーバー・スケルトンの情報は、filename_s.cppファイルおよびfilename_s.hファイルに格納されます。

IDLコンパイラは、すでに生成されているクライアント・スタブ・ファイル(filename_c.cppおよびfilename_c.h)や、すでに生成されているサーバー・スケルトン・ファイル(filename_s.cppおよびfilename_s.h)を上書きします。以前のバージョンのファイルはすべて破棄されます。
-iオプションを使用すると、IDLコンパイラはサンプルの実装クラス定義ファイル(filename_i.h)を上書きします。以前のバージョンのファイルは破棄されます。サンプル実装ファイル(filename_i.cpp)も上書きされますが、コード保護ブロック内のコードは上書きされず、新しく生成されるファイルに復元されます。データが失われるのを避けるために、サンプル実装ファイル(filename_i.hおよびfilename_i.cpp)を再生成する場合は、あらかじめそれらのファイルを安全な場所にコピーしておくことをお薦めします。

不明なオプションがこのコマンドに渡されると、そのオプションおよび使用方法を通知するメッセージがユーザーに表示され、コンパイルは実行されません。

パラメータ

idl filename

OMG IDL文を含む1つまたは複数のファイルの名前。

オプション

-D identifier[=definition]

C++プリプロセッサ・ディレクティブの#defineと同じ働きをします。つまり、-Dオプションは、定義ファイル内にある特定の識別子のかわりに使用するトークン文字列またはマクロを定義します。definitionが指定されていない場合、identifierは1に定義されます。複数の-Dオプションを指定することができます。-Dオプションと名前との間の空白はなくてもかまいません。

-I pathname

OMG IDLプリプロセッサ・ディレクティブ#includeで指定するディレクトリのほか、インクルード・ファイルを検索するディレクトリを指定します。複数のディレクトリを指定する場合は、複数の-Iオプションを指定します。
OMG IDLプリプロセッサ・ディレクティブ#includeには、システム(<a.idl>など)とユーザー("a.idl"など)の2種類があります。システム・ディレクティブ#includeのパスは、システム・インクルード・ディレクトリおよび-Iオプションで指定されるディレクトリで構成されます。ユーザー・ディレクティブ#includeのパスは、#includeディレクティブを含むファイルの場所と、その後に続く、システム・ディレクティブ#includeに指定されたパスで構成されます。デフォルトでは、#includeディレクティブで取り込むファイル内のテキストは、クライアント・コードおよびサーバー・コードには取り込まれません。

-i

idl-filename_i.cppファイルを生成します。これらのファイルには、OMG IDLファイルで指定されたインタフェースを実装する実装用のサンプル・テンプレートが入っています。
注意: idlコマンドに-iオプションを使用して実装ファイルを更新する手順は以下のとおりです。
  1. 実装ファイルをバックアップします。
  2. Oracle ObjectBrokerからOracle Tuxedoに移行する場合は、生成されている実装ファイルでコード保護ブロックの区切り文字の"OBB_PRESERVE_BEGIN"および"OBB_PRESERVE_END""M3_PRESERVE_BEGIN"および"M3_PRESERVE_END"に変更します。
  3. インクルード・ファイルをメソッド実装ファイル(*_i.cpp)に追加した場合は、そのファイルを編集して、取り込んだ要素をINCLUDES保護ブロック内に移動します。
  4. idlコマンドで-iオプションを使用して、編集した実装ファイルを再生成します。
  5. 再生成する前の実装定義ファイル(*_i.h)に修正を加えていた場合は、新しく生成された定義ファイルにその修正箇所を反映させます。修正箇所はコード保護ブロック内に配置します。これにより、以降更新を行ってもその修正箇所は自動的に保護されるようになります。Oracle Tuxedoリリース7.1では、実装のコンストラクタ関数およびデストラクタ関数の文法が変更されているため注意が必要です。
  6. メソッド実装ファイル(*_i.cpp)の保護ブロックの外側に、または実装のコンストラクタ関数またはデストラクタ関数に修正を加えていた場合は、新しく生成されたファイルを編集して、その修正箇所を反映させます。修正箇所はコード保護ブロック内に配置します。これにより、以降更新を行ってもその修正箇所は自動的に保護されるようになります。

-P

TPフレームワークのかわりにPOAを使用するサーバー・コードを生成します。このオプションを指定すると、スケルトン・クラスはTPフレームワークのTobj_ServantBaseクラスからは継承しませんが、直接PortableServer::ServantBaseクラスから継承します。デフォルトでは、スケルトン・クラスはTPフレームワークを使用します。そのため、これらのサーバーはTPフレームワークを使用しないので、共同クライアント/サーバーを開発している場合はこのスイッチを使用する必要があります。
サーバーントの継承ツリーにTobj_ServantBaseクラスがないということは、そのサーバーントにactivate_objectメソッドとdeactivate_objectメソッドがないことを意味します。CORBAサーバーでは、これらのメソッドはTPフレームワークによって呼び出され、サーバーントに対してあるメソッドを呼び出す前に、そのサーバーントの状態を動的に初期化して保存します。CORBA共同クライアント/サーバーの場合、ユーザーが記述したコードは明示的にサーバントを作成し、サーバントの状態を初期化する必要があります。そのため、Tobj_ServantBaseによる操作は必要ありません。-Pオプションを使用する場合、TPフレームワークを利用できないので、ICFファイルは使用されません。

-T

tieベースのサーバーント・コードを生成します。このコードでは、デレゲーションを使用してC++実装クラスのインスタンスをサーバーントに結合できます。このオプションを使用すると、継承によるスケルトンに関係しないクラスでCORBAオブジェクト操作を実装できます。デフォルトでは、このオプションはオフに設定されます。

-hまたは -?

idlコマンドの使用方法に関するヘルプを提供します。それ以外に行われるアクションはありません。

サンプル

idl emp.idl
idl emp.idl emp.icf

関連項目

genicf(1)

 


idl2ir(1)

名前

idl2ir - インタフェース・リポジトリを作成し、インタフェース・リポジトリにインタフェース定義をロード

概要

idl2ir [options] definition-filename-list

オプション

使用できるオプションは次のとおりです。

[-f repository-name] [-c]
[-D
identifier[=definition]]
[-I
pathname [-I pathname] [...]] [-N{i|e}]

説明

このコマンドを使用すると、インタフェース・リポジトリを作成し、そのインタフェース・リポジトリにインタフェース定義をロードできます。リポジトリ・ファイルがない場合は作成されます。リポジトリ・ファイルが存在する場合は、指定されたインタフェース定義がそのファイルにロードされ、その結果、ファイルが更新されます。

このコマンドを使用すると、新しいインタフェース・リポジトリ・データベース・ファイルが作成されます。

パラメータ

definition-filename-list

リポジトリ定義を含むファイルを指定します。指定されたファイルは1つの論理ファイルとしてみなされ、一度の操作でロードされます。

-f repository-name

インタフェース・リポジトリ・ファイルのファイル名。-fオプションを指定しない場合、UNIXシステムではインタフェース・リポジトリ・ファイルとしてrepository.ifrが、Microsoft Windows 2003システムでは repository_1.ifrが作成されます。

-c

新しいリポジトリを作成します。既存のリポジトリが存在する場合に、このオプションが指定されると、そのリポジトリは無視されて新しいリポジトリで置き換えられます。既存のリポジトリが存在する場合に、このオプションが指定されていないときは、既存のリポジトリが更新されます。

-D identifier[=definition]

プリプロセッサ・ディレクティブの#defineと同じ働きをします。つまり、-Dオプションは、定義ファイル内にある特定の識別子のかわりに使用するトークン文字列またはマクロを定義します。definitionが指定されていない場合、identifierは1に定義されます。複数の-Dオプションを指定することができます。

-I pathname

OMG IDLプリプロセッサ・ディレクティブ#includeで指定するディレクトリのほか、インクルード・ファイルを検索するディレクトリを指定します。
OMG IDLプリプロセッサ・ディレクティブ#includeには、システム(<a.idl>など)とユーザー("a.idl"など)の2種類があります。システム・ディレクティブ#includeのパスは、UNIXシステムの/usr/includeおよび-Iオプションで指定されるディレクトリで構成されます。システム・ディレクティブ#includeのパスは、Windows NTシステムのローカル・ディレクトリおよび-Iオプションで指定されるディレクトリで構成されます。ユーザー・ディレクティブ#includeのパスは、カレント・ディレクトリおよび-Iオプションで指定されるディレクトリで構成されます。複数の-Iオプションを指定できます。
注意: インタフェース・リポジトリに対するサーバー・プロセスの実行中にインタフェース・リポジトリにロードされる追加定義は、そのサーバー・プロセスが停止して再起動するまでは受け付けられません。

 


ir2idl(1)

名前

インタフェース・リポジトリの内容を表示

概要

ir2idl [options] [interface-name]

オプション

使用できるオプションは次のとおりです。

[-f repository-name] [-n]
[-t
interface-type] [-o filename]

説明

このコマンドはインタフェース・リポジトリの内容を表示します。-oオプションを使用して出力をファイルに送れば、リポジトリからOMG IDLファイルを抽出できます。デフォルトでは、リポジトリ・ファイルはrepository.ifrです。

パラメータ

interface-name

内容を表示するインタフェースの名前。インタフェース名を指定しない場合、リポジトリ内のすべてのインタフェースが表示されます。

-f repository-name

インタフェース定義を検索するリポジトリの名前。-fオプションを指定しない場合、repository.ifrが使用されます。

-n

継承されたオブジェクトを出力に含めないように指定します。

-t interface-type

表示するオブジェクトのタイプを指定します。オブジェクトのタイプは、以下のキーワードのいずれかです。
Attribute
Constant
Exception
Interface
Method
Module
Operation
Typedef
このオプションを指定しない場合、デフォルトですべてのタイプが表示されます。

-o filename

取り出したOMG IDL文を書き込むファイルを指定します。デフォルトは標準出力です。

 


irdel(1)

名前

指定されたオブジェクトをインタフェース・リポジトリから削除

概要

 irdel [-f repository-name]  [-i id] object-name

説明

このコマンドは、指定されたインタフェースをリポジトリから削除します。削除できるのは、他のインタフェースから参照されていないインタフェースだけです。デフォルトでは、リポジトリ・ファイルはrepository.ifrです。

パラメータ

-f repository-name

任意のパラメータ。インタフェース・リポジトリを指定します。repository-nameには、インタフェース・リポジトリのファイルを指定します。このオプションが指定されていない場合、デフォルトでrepository.ifrが使用されます。

-i id

指定されたオブジェクトのリポジトリididは第2レベルのルックアップとして使用されます。このidと指定されたオブジェクトのidが一致しない場合、オブジェクトは削除されません。

object-name

リポジトリから削除するインタフェースの名前。名前は、単純なオブジェクト名でもスコープ指定された名前でもかまいません。たとえば、MOD1::INTERF2::OP3と指定できます。この場合、操作OP3はインタフェースINTERF2内にあり、そのインタフェースはアプリケーションMOD1内にあります。

 


mkfldcs、mkfldcs32(1)

名前

mkfldcsmkfldcs32 - フィールド表からC#のヘッダー・ファイルを作成

概要

mkfldcs [-d outdir] [ field_table... ]

mkfldcs32 [-d outdir] [ field_table... ]

説明

mkfldcsmkfldhdrに似ていますが、出力されるファイルがC#のソース・ファイルの生成に使用されることが異なります。このソース・ファイルには、入力ファイルで与えられた各FMLフィールドIDの定義などのパブリック・クラスが含まれます。

mkfldcsコマンドライン・オプションは、mkfldhdr、mkfldhdr32(1)と同じです。mkfldcs32は32ビットFMLで使用します。

関連項目

『Tuxedo .NETワークステーション・クライアント』の「Tuxedo .NETワークステーション・クライアント・アプリケーションの作成」

 


mkfldhdr、mkfldhdr32(1)

名前

mkfldhdrmkfldhdr32 - フィールド表からヘッダー・ファイルを作成

概要

mkfldhdr [-d outdir] [ field_table... ] 
mkfldhdr32 [-d outdir] [ field_table... ]

説明

mkfldhdrは、各フィールド表をCプログラムにおける組込みに適するヘッダー・ファイルに変換します。結果として得られたヘッダー・ファイルからは、フィールド名からフィールドIDへの変換を行うための#defineマクロが得られます。ヘッダー・ファイルの名前は、変換する各ファイルのファイル名に.hを付けることによって得られます。

フィールド表名は、コマンドラインで指定してもかまいません。また、各ファイルは対応するヘッダー・ファイルに変換されます。

フィールド表名をコマンドラインで指定しなかった場合には、プログラムは変換するフィールド表のリストとしてFIELDTBLS環境変数を、またファイルの検索に使用するディレクトリのリストとしてFLDTBLDIR環境変数を使用します。FIELDTBLSは、フィールド表ファイル名の、カンマで区切られたリストを指定します。FIELDTBLSに値がない場合、(唯一の)フィールド表ファイルの名前としてfld.tblが使用されます(この場合、結果として得られるヘッダー・ファイルはfld.tbl.hになります)。

FLDTBLDIR環境変数は、複数のディレクトリがコロンで区切られた並びであり、この中から名前が絶対パス名でないフィールド表が検索されます。フィールド表の検索は、UNIXシステムがPATH変数を使用して実行可能コマンドの検索を行う方法と非常によく似ています。FLDTBLDIRの定義がなければ、カレント・ディレクトリだけが検索されます。このため、コマンドラインにフィールド表名の指定がなく、FIELDTBLSFLDTBLDIRが設定されていない場合には、mkfldhdrはカレント・ディレクトリのフィールド表fld.tblをヘッダー・ファイルfld.tbl.hに変換します。

mkfldhdr32は、32ビットのFMLで使用します。環境変数FIELDTBLS32およびFLDTBLDIR32を使用します。

オプション

-d

出力ヘッダー・ファイルを現在の作業ディレクトリ以外のディレクトリに作成したいときに使用します。

エラー

フィールド表のロードに失敗した場合、あるいは出力ファイルを生成できなかった場合には、エラー・メッセージが出力されます。

サンプル

FLDTBLDIR=/project/fldtbls
FIELDTBLS=maskftbl,DBftbl,miscftbl,
export FLDTBLDIR FIELDTBLS

この例では、ディレクトリ/project/fldtblsのファイルmaskftblDBftblおよびmiscftblを処理することにより、mkfldhdrは、#includeファイルmaskftbl.hDBftbl.hおよびmiscftbl.hをカレント・ディレクトリに作成します。

上記の例のように環境変数を設定すると、コマンドmkfldhdr -d$FLDTBLDIRは同じ入力フィールド表ファイルを処理して、同じ出力ファイルを生成しますが、それらのファイルは環境変数FLDTBLDIRの値で示されるディレクトリに格納されます。

また、コマンドmkfldhdr myfieldsは、入力ファイルmyfieldsを処理して、カレント・ディレクトリにmyfields.hを生成します。

関連項目

『Oracle Tuxedo ATMI FML関数リファレンス』の「FML関数の紹介」field_tables(5)

 


mklanginfo(1)

名前

mklanginfo - ロケールの言語情報定数をコンパイル

概要

mklanginfo [fname]

説明

このプログラムは引数として指定されたファイルを取り込み、その入力を$TUXDIR/locale/xx/LANGINFOに配置するのに適したファイルに変換します(xxは特定のロケール)。ファイルの引数が指定されていない場合は、標準入力が使用されます。この言語値は、setlocale(3c)strftime(3c)およびnl_langinfo(3c)で使用されます。

mklanginfoは入力行を読み取ります。このとき、空白または「#」で始まる行は無視されます。値入力行は次の形式でなければなりません。

<token> = “value 

トークン(token)と二重引用符値との間の文字は、トークンの後に空白があれば、二重引用符を除けば何でもかまいません。valueがnull文字列であると、その行は無視されます。>そうでなければ、トークンは1から48までの任意の整数とするか、以下に示す文字列のいずれかとしなければなりません。

Integer String  Value 1

DAY_1 Day 1 of the week, for example, Sunday 2
DAY_2 Day 2 of the week, for example, Monday 3
DAY_3 Day 3 of the week, for example, Tuesday 4
DAY_4 Day 4 of the week, for example, Wednesday 5
DAY_5 Day 5 of the week, for example, Thursday 6
DAY_6 Day 6 of the week, for example, Friday 7
DAY_7 Day 7 of the week, for example, Saturday 8
ABDAY_1 Abbreviated day 1 of the week, for example, Sun 9
ABDAY_2 Abbreviated day 2 of the week, for example, Mon 10
ABDAY_3 Abbreviated day 3 of the week, for example, Tue 11
ABDAY_4 Abbreviated day 4 of the week, for example, Wed 12
ABDAY_5 Abbreviated day 5 of the week, for example, Thu 13
ABDAY_6 Abbreviated day 6 of the week, for example, Fri 14
ABDAY_7 Abbreviated day 7 of the week, for example, Sat 15
MON_1 Month 1 of the year, for example, January 16
MON_2 Month 2 of the year, for example, February 17
MON_3 Month 3 of the year, for example, March 18
MON_4 Month 4 of the year, for example, April 19
MON_5 Month 5 of the year, for example, May 20
MON_6 Month 6 of the year, for example, June 21
MON_7 Month 7 of the year, for example, July 22
MON_8 Month 8 of the year, for example, August 23
MON_9 Month 9 of the year, for example, September 24
MON_10 Month 10 of the year, for example, October 25
MON_11 Month 11 of the year, for example, November 26
MON_12 Month 12 of the year, for example, December 27
ABMON_1 Abbreviated month 1 of the year, for example, Jan 28
ABMON_2 Abbreviated month 2 of the year, for example, Feb 29
ABMON_3 Abbreviated month 3 of the year, for example, Mar 30
ABMON_4 Abbreviated month 4 of the year, for example, Apr 31
ABMON_5 Abbreviated month 5 of the year, for example, May 32
ABMON_6 Abbreviated month 6 of the year, for example, Jun 33
ABMON_7 Abbreviated month 7 of the year, for example, Jul 34
ABMON_8 Abbreviated month 8 of the year, for example, Aug 35
ABMON_9 Abbreviated month 9 of the year, for example, Sep 36
ABMON_10 Abbreviated month 10 of the year, for example, Oct 37
ABMON_11 Abbreviated month 11 of the year, for example, Nov 38
ABMON_12 Abbreviated month 12 of the year, for example, Dec 39
RADIXCHAR Radix character, for example, '.' 40
THOUSEP Separator for thousands 41
YESSTR Affirmative response string, for example, yes 42
NOSTR Negative response string, for example, no 43
CRNCYSTR Currency symbol 44
D_T_FMT string for formatting date and time, for example, “%a%b%d%H:%M:0Y” 45
D_FMT string for formatting date, for example, “%m/%d/%y” 46
T_FMT string for formatting time, for example, “H:%M:%S” 47
AM_FMT Ante Meridian affix, for example, AM 48
PM_FMT Post Meridian affix, for example, PM

入力行は任意の順序で表示される可能性があります。入力行が同じ値に対して複数回表示される場合、その値の最後の行が使用されます。

ファイルを処理した後、mklanginfoは上記の言語情報定数ごとに文字列の名前と文字列値を上記の順序で標準エラー出力に出力します。指定されていない言語情報定数があれば、それに対応する値としてnull文字列が使用されます。nl_langinfoはこうした未設定定数に対してはCロケールのデフォルトの値(U.S. English)を使用します。

コマンドラインにファイル名が指定されていると、mklanginfoは「コンパイル」された出力をfname.outに出力します。指定されていない場合は標準出力に出力します。形式は、すべてNULLで終わる文字列値のリストです(改行文字は入りません)。

診断

ファイルの読取りエラーや構文エラーがあると、エラー・メッセージが標準エラー出力に書き出された後、終了コード1でプログラムは終了します。成功時には、プログラムは終了コード0で終了します。

サンプル

Oracle Tuxedoシステム(Cロケール)のデフォルトは、$TUXDIR/locale/C/lang.textに格納されています。フランス語の値を入力するには、(UNIXシステムプラットフォーム上で)管理者が次の操作を行います。

mkdir $TUXDIR/locale/french
cd $TUXDIR/locale/french
cp $TUXDIR/locale/C/lang.text .
ed lang.text
フランス語に翻訳
w
q
mklanginfo lang.text > LANGINFO

ファイル

$TUXDIR/locale/C/lang.text - Cロケールのデフォルト値
$TUXDIR/locale/C/LANGINFO - Cロケールの「コンパイル済」ファイル
$TUXDIR/locale/xx/LANGINFO - xxロケールの「コンパイル済」ファイル

注意事項

mklanginfoコマンドと、その実行結果として得られるLANGINFOファイルは、setlocale()strftime()、あるいはnl_langinfo()のOracle Tuxedoシステムの互換関数を使用する場合にのみ必要となります。UNIXで提供される関数は、別のファイル・セットおよびファイル形式を使用します。

関連項目

nl_langinfo(3c)setlocale(3c)strftime(3c)langinfo(5)

 


qmadmin(1)

名前

qmadmin - キュー・マネージャ管理プログラム

概要

[QMCONFIG=<device>] qmadmin [<device>]

説明

qmadminは、次の一覧で示す各種コマンドを使用することにより、メッセージ・キューの作成、検査および変更を行います。汎用デバイス・リスト(UDL)は、Oracle Tuxedo ATMIシステムが稼働するマシンに物理ストレージ・スペースをマップします。UDLのエントリは、キューとキュー・スペースのメッセージが格納される、ディスク空間を指定します。キュー・スペースのための汎用デバイス・リストが存在する(または存在することになる)デバイス(ファイル)名は、コマンドライン引数として指定することも、環境変数QMCONFIGを介して指定することもできます。この両方で指定された場合には、コマンド・オプションが使用されます。

qmadminはシステム付属のサーバーとして、通常の初期化プロセスを行わないため、UBBCONFIGファイルからULOGPFXの値を参照しません。その結果、qmadminコマンドによって生成されたすべてのログ・エントリが、現在の作業ディレクトリに書き込まれます。これに対処するには、ULOGPFX環境変数をユーザー・ログのあるディレクトリのパス名に設定して、エクスポートします。

qmadminは、大なり記号>をプロンプトとして使用します。各引数は、空白(タブまたはスペース、あるいはその両方)で区切って入力されます。空白を含む引数は、二重引用符で囲むことができます。二重引用符で囲まれた引数に二重引用符を含める場合は、引数内の二重引用符を円マークでエスケープしなければなりません。コマンドラインでコマンド情報を指定しなかった場合には、情報の入力を促すプロンプトが表示されます。必須の引数を入力しないと、警告メッセージが表示され、プロンプトが再表示されます。オプション・パラメータに関する情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。

ユーザーは、コマンドの入力を求められた際にqまたは<CTRL-d>と入力するとプログラムを終了できます。[Break]キーを押すと、コマンドからの出力を終了でき、新しいコマンドを入力するように求められます。コマンドの入力を求められた際に[Enter]キーを押すと、[Break]キーを押した後を除き、直前のコマンドが繰り返し実行されます。

一度[Enter]キーを押してしまったコマンドを完全に取り消す方法はありません。[Break]キーを押しても、それはコマンドからの出力があればその出力を終了させるだけです。したがって、必ず正確にコマンドをタイプ入力してから、[Enter]キーを押すようにしてください。

qmadminコマンドからの出力は、使用しているページ別表示コマンドに従ってページ別表示されます(後述のpaginateサブコマンドを参照)。

qmadminを初めて入力するときは、開いているキュー・スペースはありません。キュー・スペースを作成するにはqspacecreateを実行します。このキュー・スペースを開くには、qopenを実行します。qaborttransqcloseqchangeprioqchangequeueqchangetimeqchangeexptimeqcommittransqchangeqcreateqdeletemsgqinfoqlistqprinttransおよびqsetコマンドは、キュー・スペースが開いているときのみ実行できます。

次の表は、機能タイプ別にグループ化したqmadminコマンドをリストしています。

コマンド・タイプ
コマンド
目的
一般」
 
echo
入力コマンドラインをエコーする
 
help
ヘルプ・メッセージを表示する
 
paginate
ページ別に出力する
 
quit
セッションを終了します。
 
冗長
冗長モードで出力を生成する
 
! shellcommand
シェルにエスケープして、shellcommandを実行する
 
!!
直前のシェル・コマンドを繰り返す
 
#
コメント行を指定する
 
<CR>
最後のコマンドを繰り返します
キュー・スペース
 
chdl
汎用デバイス・リストのエントリ名を変更する
 
crdl
汎用デバイス・リストにエントリを作成する
 
dsdl
汎用デバイス・リストにあるエントリを破棄する
 
ipcrm
キュー・スペースに使用されるIPCデータ構造体を削除する
 
ipcs
キュー・スペースに使用されるIPCデータ構造体を一覧表示する
 
lidl
汎用デバイス・リストを表示する
 
livtoc
VTOC表のすべてのエントリについて情報を表示する
 
qaddext
キュー・スペースにエクステントを追加する
 
qclose
現在開いているキュー・スペースを閉じる
 
qopen
キュー・スペースの構造体を開いて初期化する
 
qsize
キュー・スペースに必要な共有メモリーのサイズを計算する
 
qspacechange
キュー・スペースのパラメータを変更する
 
qspacecreate
キューに入れられたメッセージ用のキュー・スペースを作成する
 
qspacedestroy
指定されたキュー・スペースを破棄する
 
qspacelist
キュー・スペースの作成パラメータを一覧表示する
キュー
 
qchange
現在開いているキュー・スペースのキューを修正する
 
qcreate
現在開いているキュー・スペースにキューを作成する
 
qdestroy
指定されたキューを破棄する
 
qinfo
関連付けられているキューまたはすべてのキューについて情報を一覧表示する
メッセージ
 
qchangeexp
キューのメッセージの期限を変更する
 
qchangeprio
キューのメッセージの優先順位を変更する
 
qchangequeue
同じキュー・スペース内の別のキューにメッセージを移動する
 
qchangetime
キューのメッセージの実行時間を変更する
 
qdeletemsg
キューからメッセージを削除する
 
qlist
キューのメッセージを一覧表示する
 
qscan
ほかのコマンドで使用する選択基準を設定する
 
qset
ほかのコマンドで使用するキュー名を設定する
トランザクション
 
qaborttrans
プリコミット・トランザクションを停止する
 
qcommittrans
プリコミット・トランザクションをコミットする
 
qprinttrans
未処理のトランザクションのトランザクション表情報を表示する

qmadminコマンド

コマンドの形式は、完全な名前でも省略形でも(省略形を使用できる場合。この後の一覧では、完全な名前の後の丸カッコ内に省略形を示しています)入力することができ、該当する引数はコマンドの後に付きます。大カッコ[ ]で囲まれている引数は省略可能です。中カッコ{ }で囲まれている引数は相互に排他的な選択肢を示します。

chdl [dlindex [newdevice]]

汎用デバイス・リストのエントリ名を変更します。第1引数は汎用デバイス・リストの変更するデバイスの索引です(デバイス索引はlidlで戻されます)。第1引数をコマンドラインで指定しなかった場合は、プログラムによって入力が要求されます。
第2引数は新しいデバイス名です。デバイス名がコマンドラインに指定されていない場合、現在のデバイス名が表示され、新しいデバイス名の入力を求めるプロンプトが表示されます。デバイス名の長さは64文字以内に制限されています。デバイス名を変更すると、前のデバイス名を介してファイルやデータにアクセスすることはできなくなるので、このコマンドはよく注意して使用しなければなりません。汎用デバイス・リスト(UDL)とボリューム一覧(VTOC)の詳細は、『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』を参照してください。

crdl [device [offset [size]]]

汎用デバイス・リストにエントリを作成します。注意: デバイス・リスト内の最初のエントリが、QMCONFIGによって参照されるデバイスと一致し、0オフセットを含んでいる必要があります。コマンドラインに引数が入力されていない場合は、プログラムから入力するように要求されます。
引数は、デバイス名、割当て開始空間のブロック番号および割当て物理ページ(ディスク・セクター)の数です。特定のファイルに1つ以上のエクステントを割り当てることができます。たとえば、/app/queues/myspace 0 500の後に、/app/queues/myspace 1000 500と割り当てると、500から999までのブロックを使用しない合計1000個のブロックが割り当てられます。デバイス・リストおよび目次用に、最初のデバイス・エントリのうちの数エントリが使用されます。デバイス・リストには、最大25エントリまで作成できます。

dsdl [-y] [dlindex]

汎用デバイス・リストにあるエントリを破棄します。dlindex引数は、汎用デバイス・リストから削除されるデバイスのデバイス・リストにおける索引です。これがコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。ただし、エントリ0は、VTOCファイルとその他のデバイス・リスト・エントリをすべて最初に除去した後でなければ除去できません(エントリ0には、デバイス・リストと目次が記録されていて、これを削除すると、これら2つの表も破壊されてしまうためです)。VTOCファイルは、関連するエントリを削除することによってのみ削除できます(たとえば、デバイスに存在するキュー・スペースを破壊することによって)。プログラムは、-yを指定していないかぎり、確認のためのプロンプトを表示します。

echo (e) [{off | on}]

onに設定すると、入力コマンドラインをエコーします。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。初期設定はoffです。

help (h) [{command | all}]

ヘルプ・メッセージを出力します。commandを指定すると、そのコマンドについて、省略形、引数および説明が表示されます。allを指定すると、すべてのコマンドに関する説明が表示されます。
引数がコマンドラインに指定されていない場合、すべてのコマンドの構文が表示されます。

ipcrm [-f] [-y] [queue_space_name]

指定されたキュー・スペースに使用されるIPCデータ構造体を削除します。キュー・スペースの名前がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。指定したキュー・スペースがqmadminで開かれている場合は、閉じられます。ipcrmは、キュー・スペースが使用するすべてのIPCリソースを認識しており、IPCリソースを削除する手段としては唯一の手段です。qmadminでは、IPCリソースが削除される前に、キュー・スペースに他のプロセスが一切アタッチされていないことを保証します。-fオプションを指定すると、他のプロセスがアタッチされているIPCリソースでも強制的に削除することができます。-fオプションを指定している場合は、-yオプションが指定されていないかぎり、このコマンドは実行前に確認のためのプロンプトを表示します。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー・スペースのすべての一時的メッセージが完全に失われます。

ipcs [queue_space_name]

キュー・スペースに使用されるIPCデータ構造体があれば、それらの構造体を一覧表示します。キュー・スペースを開いているプロセスがなければ、構造体は一切使用されていません。キュー・スペースの名前がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。

lidl [dlindex]

汎用デバイス・リストを表示します。デバイスごとに、索引、名前、先頭ブロックおよびデバイスのブロック数が一覧表示されます。冗長モードでは、未使用領域を示すマップが表示されます(未使用領域の先頭アドレスおよびサイズ)。dlindexを指定すると、デバイス・リストのそのエントリについての情報のみが表示されます。

livtoc

VTOC表のすべてのエントリについて情報を表示します。各エントリについて表示される情報は、VTOC表の名前、VTOC表のあるデバイス、デバイスの先頭からのVTOC表のオフセットおよびこの表に割り当てられているページ数があります。VTOCには、最大100のエントリがあります。

paginate (page) [{off|on}]

出力をページ単位で表示します。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。標準入力または標準出力が非端末デバイスでないかぎり、初期設定はonです。標準入力と標準出力の両方が端末デバイスの場合にのみonに設定できます。
デフォルトのページ別表示コマンドは、ネイティブのオペレーティング・システム環境に固有のページャになります。たとえば、コマンドpgは、UNIXオペレーティング・システムにおけるデフォルトのコマンドです。シェル環境変数PAGERを使用すると、出力のページングに使用されるデフォルトのコマンドをオーバーライドできます。

qaborttrans (qabort) [-y] [tranindex]

指定したトランザクション索引tranindexに関連付けられている、プリコミットされているトランザクションをヒューリスティックに停止します。トランザクション索引をコマンドラインで指定しなかった場合は、プログラムはその入力を要求します。トランザクションが決定されることがわかっていて、その決定がコミットすることであった場合は、qaborttransは失敗します。索引は、事前のqprinttransコマンドの実行から取得されます。-yオプションが指定されていなければ、確認がリクエストされます。このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

qaddext [queue_space_name [pages]]

キュー・スペースにエクステントを追加します。キュー・スペースはアクティブであってはなりません(キュー・スペースにはどんなプロセスもアタッチされていてはなりません)。キュー・スペース名、およびキュー・スペースに割り当てる追加物理ページ数をコマンドラインで指定しなかった場合、プログラムによってその入力が要求されます。指定したキュー・スペースがqmadminで開かれている場合は、閉じられます。物理ページ数は4の倍数に最も近い値に切り下げられます。この説明と例については、qspacecreateを参照してください。スペースは、UDLQMCONFIGデバイスに関連付けられて定義されているエクステントから割り当てられます。新しいキュー・スペース・エクステントは、VTOCにおいてそれぞれ追加エントリを使用します(最大100のエントリが使用可能です)。キュー・マネージャは、このエクステントに名前を指定して、このエクステントの迅速な識別とキュー・スペースへの関連付けができるようにします。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー・スペースのすべての一時的メッセージが完全に失われます。

qchange [-d persist|nonpersist] [-n nhigh,nlow,ncmd]
[-e default_relative_expiration_time]
[queue_name [out-of-order [retries [delay [high [low [cmd]]]]]]]

現在開いているキュー・スペースで、キューを修正します。引数はコマンドラインで指定します。指定しないと、プログラムにより入力が求められます。引数には、キューの名前、順序を無視したキュー登録を許可するかどうか(許可しない、キューの先頭に登録、指定したmsgidの前に登録)、再試行の回数、各再試行の間の遅延時間(秒)、しきい値コマンドを実行するための上限値と下限値および永続的メッセージに対するしきい値コマンドそのものを指定できます。
out-of-orderの値は、nonetopまたはmsgidです。topmsgidの両方を、カンマで区切って指定することができます。しきい値を使用すると、永続的メッセージについてしきい値に達したときに、コマンドが自動的に実行されます。上限は、コマンドを実行する時期を指定します。上限に達した場合は、コマンドを再度実行する前に下限に戻しておく必要があります。たとえば、上限と下限がそれぞれ100メッセージ、50メッセージの場合、キュー内のメッセージが100になるとコマンドが実行されます。コマンドはキュー中のメッセージが50に減り、再度100になるまで実行されません。キューの容量の指定は、キューが使用するバイト数またはブロック数(接尾辞"b"または"B"を後に付けた数字)、キューが使用するキュー・スペースに対する割合("%"を後に付けた数字)、またはキューの全メッセージ数("m"を後に付けた数字)を使用して行えます。上下のしきい値のタイプは、同じでなければなりません。下限しきい値にタイプを指定するかどうかは省略可能ですが、指定する場合は、上限しきい値のタイプと一致させなければなりません。メッセージ(m)接尾辞は、永続的メッセージと一時的メッセージの両方に適用されます。その他のしきい値の接尾辞は、永続的メッセージにのみ適用されます。-nオプションを使用して、一時的メッセージのしきい値を指定します。コマンドラインで指定する場合、空白文字を含むしきい値コマンドは二重引用符で囲みます。再試行回数(retry)は、メッセージをキューから取り出してトランザクションをロールバックし、再びキューにメッセージを戻す、という処理を実行できる最大回数を示します。再試行までの遅延時間も指定できます。再試行回数に達すると、メッセージはキュー・スペースに定義されるエラー・キューに移動されます。エラー・キューが定義されていない場合、メッセージは削除されます。キューに対するキュー順序の値は変更できません。優先順位の低いメッセージは、他に優先順位の高いメッセージがある場合でも、10のメッセージがたまるごとにキューから取り出されます。-dオプションは、キューのデフォルトの配信ポリシーを指定します。-dオプションに有効な値は、persistnonpersistです。デフォルトの配信ポリシーがpersistの場合、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、永続的(ディスク・ベース)配信方式で配信されます。配信ポリシーがnonpersistの場合は、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、一時的(メモリー内)配信方式で配信されます。-dオプションが指定されない場合、情報の入力を求めるプロンプトは表示されず、デフォルトの配信ポリシーは変更されません。デフォルトの配信ポリシーが変更されても、すでにキューに入っているメッセージについては、サービスの配信基準は変更されません。現在キュー・スペース内にあるメッセージに対する応答キューを変更する場合、キューのデフォルトの配信ポリシーの変更によって、サービスの応答基準が変更されることはありません。メモリー領域の不足やフラグメント化のために一時的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。ディスクの不足やフラグメント化のために永続的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。キュー・スペースの中の一時的メッセージ用に確保するメモリー量をゼロ(0)にすると、一時的メッセージ用の領域は確保されません。一時的メッセージ用のメモリー領域の指定の詳細は、qspacecreateqspacechangeを参照してください。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。これは、サービスの配信基準が指定されていないメッセージを、デフォルトの配信ポリシーがnonpersistに設定されたキューに登録するときにも当てはまります。-nオプションは、コマンドを自動実行する際のしきい値を指定します。非永続ストレージ領域の値がしきい値に達すると、コマンドが自動的に実行されます。nhighは、コマンドncmdを実行するタイミングを指定します。nhighが上限に達したときは、コマンドを再度実行する前にnlowを下限に戻しておく必要があります。-nオプションを指定する場合は、nhighnlowおよびncmdを共に指定する必要があります。これらを指定していないと、コマンドは失敗します。ncmdの値は、空文字列として指定することもできます。-nオプションを指定していなくても、情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。メモリー容量(キュー内の非永続的データの量)のしきい値は、バイト(b)、ブロック(B)、またはパーセンテージ(数字の後に%を付ける)のいずれかのタイプで指定できます。nhighnlowのしきい値は、同じタイプにする必要があります。たとえば、nhighが100%に設定されている場合、nlowもパーセンテージで指定しなければなりません。nlowのしきい値のタイプは省略可能です。-nオプションが指定されていない場合、一時的メッセージ用のデフォルトのしきい値は変更されません。ncmdに空白を使用する場合は、空白を二重引用符で囲む必要があります。しきい値[ . . . [high[low[cmd]]] . . . ]の接尾辞mは、永続的メッセージと一時的メッセージを含むキュー内にあるすべてのメッセージに適用されるため、nhighnlowは使用できません。接尾辞-mが指定されていないしきい値[ . . . [high[low[cmd]]] . . . ]は、永続的(ディスク・ベース)メッセージにのみ適用されます。-e default_relative_expiration_timeオプションは、キューに登録されるメッセージのうち、期限が明示的に指定されていないメッセージに対して期限を設定します。期限は、相対時間にすることもnoneにすることもできます。期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、キューからメッセージが削除され、メッセージに関連付けられているすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。有効期限の時間がメッセージの使用可能時間より前の場合、使用可能時間が有効期限の切れる時間より前になるようにいずれかの時間を変更しないかぎり、メッセージをキューから取り出すことはできません。また、これらのメッセージがキューからの取出しの対象になったことがなくても、有効期限が切れるとキューから削除されます。トランザクション中にメッセージの期限が切れてもトランザクションは失敗しません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの期限が切れても通知されません。-eオプションが指定されない場合、キューのデフォルトの有効期限は変更されません。キューの期限をqchangeを使用して変更する場合、すでにキューに入っているメッセージは変更の対象外になります。-eオプションが指定されていなくても、この入力を求めるプロンプトは表示されません。 相対時間のdefault_relative_expiration_timeの形式は+secondsです。secondsは、操作をキュー・マネージャが正常に処理してからの有効期限に達するまでの経過秒数です。ゼロ(0)を設定すると、すぐに期限に達します。default_relative_expiration_timeの値には、文字列noneを設定することもできます。文字列noneを指定した場合、キューへの登録時に明示的に期限が指定されていないメッセージは、明示的に期限を割り当てないかぎり、期限切れになりません。

qchangeexp (qce) -y [newtime]

キューにあるメッセージの有効期限を変更します。期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、キューからメッセージが削除され、メッセージに関連付けられているすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。有効期限の時間がメッセージの使用可能時間より前の場合、使用可能時間が有効期限の切れる時間より前になるようにいずれかの時間を変更しないかぎり、メッセージをキューから取り出すことはできません。また、これらのメッセージがキューからの取出しの対象になったことがなくても、有効期限が切れるとキューから削除されます。トランザクション中にメッセージの期限が切れてもトランザクションは失敗しません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの期限が切れても通知されません。
有効期限を設定するキューは、qsetコマンドを使って選択します。更新するメッセージを制限する選択基準は、qscanコマンドを使って設定します。選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。デフォルトでは、期限を設定する前に確認がリクエストされます。-yオプションを指定すると確認は行われません。newtimeの値には、現在時刻からの相対時間、絶対時間またはnoneを指定できます。newtimeの値がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。キューに登録されるメッセージのうち、メッセージ期限をサポートしていないバージョンのOracle Tuxedo ATMIシステムによって登録されたものについては、値の変更を行うキュー・マネージャがメッセージ期限をサポートしていても、期限を設定できるように変更することはできません。このようなOracle Tuxedo ATMIシステムのバージョンによってキューに登録されたメッセージがqchangeexpの対象に含まれている場合、選択されたメッセージのうちのいくつかがこの制限により変更されなかったことを知らせるエラー・メッセージが表示されます。相対時間による期限は、キュー・マネージャのプロセスでリクエストを受け取った時点からの相対時間です。相対時間のnewtimeの形式は+secondsです。secondsは、操作をキュー・マネージャが正常に処理してから有効期限に達するまでの経過秒数です。secondsがゼロ(0)に設定されている場合、メッセージはすぐに期限切れになります。絶対時間による期限は、キュー・マネージャ・プロセスが存在するマシンの時間によって決まります。絶対時間のnewtimeの形式はYY[MM[DD[HH[MM[SS]]]]]です。これについては、qscanの項で説明します。newtimeの値には、文字列noneを設定することもできます。この場合、対象となるメッセージが期限切れになることはありません。

qchangeprio (qcp) [-y] [newpriority]

キューのメッセージの優先順位を変更できます。対象となるキューは、qsetコマンドを使用して設定され、更新されるメッセージを制限する選択基準は、qscanコマンドを使用して設定されます。
選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。-yオプションを指定していないかぎり、変更が行われる前に確認を求められます。qlistコマンドを実行して、どのメッセージが変更されるのかを調べることをお薦めします(入力ミスを少なくするためです)。newpriorityの値は、メッセージが処理のために転送される際に使用される、新しい優先順位を指定します。優先順位の範囲は、1以上100以下の値でなければなりません。コマンドラインで指定していないと、入力するよう求められます。

qchangequeue (qcq) [-y] [newqueue]

同じキュー・スペース内の別のキューにメッセージを移動します。メッセージを同じキュー・スペース内の別のキューに移動します。移動元のキューはqsetコマンドを使用して設定し、移動対象のメッセージを選別する選択基準はqscanコマンドを使用して設定します。選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。-yオプションを指定していないかぎり、変更が行われる前に確認を求められます。qlistコマンドを実行して、どのメッセージが変更されるのかを調べることをお薦めします(入力ミスを少なくするためです)。newqueueの値は、メッセージの移動先のキューの名前を指定します。コマンドラインでnewqueueの値がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。メッセージのサービスの配信レベルは、newqueueのデフォルトの配信ポリシーに一致するようには変更されません。
有効期限のあるメッセージが移動されると、その有効期限は、以前に相対的な有効期限として指定された場合でも、新しいキューの中では絶対的な有効期限とみなされます。

qchangetime (qct) [-y] [newtime]

キューにあるメッセージの使用可能時間を変更します。キューの指定には、qsetコマンドを使用します。更新するメッセージを制限する選択基準は、qscanコマンドを使用して設定します。
選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。-yオプションを指定していないかぎり、変更が行われる前に確認を求められます。qlistコマンドを実行して、どのメッセージが変更されるのかを調べることをお薦めします(入力ミスを少なくするためです)。newtimeの値は、現在時刻からの相対時間にすることも、絶対時間にすることもできます。コマンドラインで指定していないと、入力するよう求められます。相対時間のonetimeの形式は、+secondsです。secondsは現在からメッセージが実行されるまでの秒数です(0の場合は即時実行を意味します)。絶対時間のnewtimeの形式はYY[MM[DD[HH[MM[SS]]]]]です。これについては、qscanの項で説明します。

qclose

現在開いているキュー・スペースを閉じます。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー・スペースのすべての一時的メッセージが完全に失われます。

qcommittrans (qcommit) [-y] [tranindex]

指定したトランザクション索引tranindexに関連付けられているプリコミットされているトランザクションをヒューリスティックにコミットします。トランザクション索引をコマンドラインで指定しなかった場合は、プログラムはその入力を要求します。トランザクションが決定されることがわかっていて、その決定が停止することであった場合は、qcommittransは失敗します。索引は、事前のqprinttransコマンドの実行から取得されます。-yオプションが指定されていなければ、確認がリクエストされます。このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

qcreate (qcr) [-d persist|nonpersist] [-n nhigh,nlow,ncmd]
[-e default_relative_expiration_time]
[queue_name [qorder [out-of-order [retries [delay
[high [low [cmd]]]]]]]]

現在開いているキュー・スペースにキューを作成します。引数はコマンドラインで指定します。指定しないと、プログラムにより入力が求められます。引数には、キューの名前、キューの順序(FIFOかLIFO、期限、優先順位、時間)、順序を無視したキュー登録を許可するかどうか(許可しない、キューの先頭に登録、指定したmsgidの前に登録)、再試行の回数、各再試行の間の遅延時間(秒)、しきい値コマンドを実行するための上限値と下限値、および永続的メッセージに対するしきい値コマンドそのものを指定できます。
キューの順序(qorder)の値は、fifolifopriorityexpirationおよびtimeです。キューの順序を指定する際には、最も重要なソート値を最初に、次に重要なソート値をその後に、というようにして指定します。fifolifoは、最も重要度の低い(または唯一の)ソート値としてのみ指定できます。fifolifoも指定しない場合のデフォルトの設定はfifoになり、これは、他のソート基準の指定範囲内で適用されます。expirationが指定されている場合、期限が指定されていないメッセージは、期限付きメッセージがすべてキューから取り出された後に取り出されます。複数のソート値を、カンマで区切って指定することができます。out-of-orderの値は、nonetopまたはmsgidです。topmsgidの両方を、カンマで区切って指定することができます。しきい値を使用すると、永続的メッセージについてしきい値に達したときに、コマンドが自動的に実行されます。上限は、コマンドを実行する時期を指定します。上限に達した場合は、コマンドを再度実行する前に下限に戻しておく必要があります。たとえば、この制限値が100メッセージと50メッセージである場合は、キューのメッセージ数が100になったときにコマンドが実行されます。そして、そのキューが排出されてメッセージ数が50を下回り、メッセージが再度増えて100に達するまではコマンドは再実行されません。キューの容量の指定は、キューが使用するバイト数またはブロック数(接尾辞"b"または"B"を後に付けた数字)、キューが使用するキュー・スペースに対する割合("%"を後に付けた数字)、またはキューの全メッセージ数("m"を後に付けた数字)を使用して行えます。上下のしきい値のタイプは、同じでなければなりません。メッセージ(m)接尾辞は、永続的メッセージと一時的メッセージの両方に適用されます。その他のしきい値の接尾辞は、永続的メッセージにのみ適用されます。-nオプションを使用して、一時的メッセージのしきい値を指定します。下限しきい値にタイプを指定するかどうかは省略可能ですが、指定する場合は、上限しきい値のタイプと一致させなければなりません。コマンドラインで指定する場合、空白文字を含むしきい値コマンドは二重引用符で囲みます。再試行回数(retry)は、メッセージをキューから取り出してトランザクションをロールバックし、再びキューにメッセージを戻す、という処理を実行できる最大回数を示します。再試行までの遅延時間も指定できます。再試行回数に達すると、メッセージはキュー・スペースに定義されるエラー・キューに移動されます。エラー・キューが定義されていない場合、メッセージは削除されます。優先順位の低いメッセージは、他に優先順位の高いメッセージがある場合でも、10のメッセージがたまるごとにキューから取り出されます。-dオプションは、キューのデフォルトの配信ポリシーを指定します。-dオプションに有効な値は、persistnonpersistです。デフォルトの配信ポリシーがpersistの場合、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、永続的(ディスク・ベース)配信方式で配信されます。配信ポリシーがnonpersistの場合は、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、一時的(メモリー内)配信方式で配信されます。-dオプションが指定されない場合には、情報の入力を求めるプロンプトは表示されず、デフォルトの配信ポリシーはpersistです。デフォルトの配信ポリシーが変更されても、すでにキューに入っているメッセージについては、サービスの配信基準は変更されません。メモリー領域の不足やフラグメント化のために一時的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。ディスクの不足やフラグメント化のために永続的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。キュー・スペースの中の一時的メッセージ用に確保するメモリー量をゼロ(0)にすると、一時的メッセージ用の領域は確保されません。一時的メッセージ用のメモリー領域の指定の詳細は、qspacecreateqspacechangeを参照してください。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。これは、サービスの配信基準が指定されていないメッセージを、デフォルトの配信ポリシーがnonpersistに設定されたキューに登録するときにも当てはまります。-nオプションは、コマンドを自動実行する際のしきい値を指定します。非永続ストレージ領域の値がしきい値に達すると、コマンドが自動的に実行されます。nhighは、コマンドncmdを実行するタイミングを指定します。nhighが上限に達したときは、コマンドを再度実行する前にnlowを下限に戻しておく必要があります。-nオプションを指定する場合は、nhighnlow、およびncmdを共に指定する必要があります。これらを指定していないと、コマンドは失敗します。ncmdの値は、空文字列として指定することもできます。-nオプションを指定していなくても、情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。メモリー容量(キュー内の非永続的データの量)のしきい値は、バイト(b)、ブロック(B)、またはパーセンテージ(数字の後に%を付ける)のいずれかのタイプで指定できます。nhighnlowのしきい値は、同じタイプにする必要があります。たとえば、nhighが100%に設定されている場合、nlowもパーセンテージで指定しなければなりません。nlowのしきい値のタイプは省略可能です。-nオプションが指定されていない場合、nhighには100%nlowには0%がそれぞれデフォルト値として使用され、ncmd" "に設定されます。ncmdに空白を使用する場合は、空白を二重引用符で囲む必要があります。しきい値[ ...[high[low[cmd]]] ...]の接尾辞mは、永続的メッセージと一時的メッセージを含むキュー内にあるすべてのメッセージに適用されるため、nhighnlowは使用できません。接尾辞-mが指定されていないしきい値[ ...[high[low[cmd]]] ...]は、永続的(ディスク・ベース)メッセージにのみ適用されます。-e default_relative_expiration_timeオプションは、キューに登録されるメッセージのうち、期限が明示的に指定されていないメッセージに対して期限を設定します。期限は、相対時間にすることもnoneにすることもできます。期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、キューからメッセージが削除され、メッセージに関連付けられているすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。有効期限の時間がメッセージの使用可能時間より前の場合、使用可能時間が有効期限の切れる時間より前になるようにいずれかの時間を変更しないかぎり、メッセージをキューから取り出すことはできません。また、これらのメッセージがキューからの取出しの対象になったことがなくても、有効期限が切れるとキューから削除されます。トランザクション中にメッセージの期限が切れてもトランザクションは失敗しません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの期限が切れても通知されません。-eオプションが指定されない場合、キューのデフォルトの期限はnoneに設定されます。キューの期限をqchangeを使用して変更する場合、すでにキューに入っているメッセージは変更の対象外になります。-eオプションが指定されていなくても、この入力を求めるプロンプトは表示されません。相対時間のdefault_relative_expiration_timeの形式は+secondsです。secondsは、操作をキュー・マネージャが正常に処理してからの有効期限に達するまでの経過秒数です。ゼロ(0)を設定すると、すぐに期限に達します。default_relative_expiration_timeの値には、文字列noneを設定することもできます。文字列noneを指定した場合、キューへの登録時に明示的に期限が指定されていないメッセージは、明示的に期限を割り当てないかぎり、期限切れになりません。

qdeletemsg (qdltm) [-y]

キューからメッセージを削除できます。キューの指定には、qsetコマンドを使用します。削除するメッセージを制限する選択基準は、qscanコマンドを使って設定します。選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが削除されます。削除が行われる前に、確認がリクエストされます。qlistコマンドを実行して、どのメッセージが削除されるのかを調べることをお薦めします(入力ミスを少なくするためです)。-yオプションが指定されていないかぎり、このコマンドは確認のためのプロンプトを表示します。

qdestroy (qds) [{ -p | -f }] [-y] [queue_name]

指定されたキューを破棄します。デフォルトでは、キューにリクエストが存在していたり、キュー・スペースにプロセスがアタッチされていたりすると、エラーが戻されます。-pオプションを指定すると、キュー・スペースにアタッチされているプロセスがなければ、キューからあらゆるメッセージを「パージ」して破棄することができます。-fオプションを指定すると、メッセージまたはプロセスがキュー・スペースにアタッチされている場合でも、「強制的に」キューを削除できます。このとき、メッセージがその時点でトランザクションに関連していた場合は、このコマンドは異常終了し、userlogにエラーが書き込まれます。このコマンドは、-yオプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。

qinfo [queue_name]

関連付けられているキューまたはすべてのキューについて情報を一覧表示します。このコマンドは、指定されたキューのメッセージ数、または引数を指定していない場合はすべてのキューのメッセージ数、キューに関連付けられている永続的メッセージと一時的メッセージの両方が使用している領域の量、永続的および一時的に送られるメッセージの数、指定されたキューのメッセージの総数、および永続的メッセージと一時的メッセージが使用している領域の量を表示します。冗長モードでは、このコマンドは、各キューのキュー作成パラメータ、キューのデフォルトの期限(設定されている場合)、順序付け基準およびキューのデフォルトの配信ポリシーも表示します。

qlist (ql)

キューのメッセージを一覧表示します。キューの指定には、qsetコマンドを使用します。表示するメッセージを制限する選択基準は、qscanコマンドを使って設定します。設定基準が何も設定されていない場合は、キューにあるすべてのメッセージが表示されます。
選択した各メッセージについて、メッセージ識別子が出力されるほか、メッセージの優先順位、これまでに試みた再試行の回数、メッセージの長さ、サービスの配信基準、応答に対するサービスの基準および期限(設定されている場合)が出力されます。メッセージに可用時間が関連付けられている場合、またはトランザクションのロールバックのためにメッセージに再試行時間がスケジューリングされている場合は、その可用時間が出力されます。相関識別子が存在し、verboseモードがオンの場合は、相関識別子が表示されます。

qopen [queue_space_name]

指定したキュー・スペースの内部構造体を開き、初期化します。コマンドラインでキュー・スペースを指定しなかった場合は、プログラムがその入力を要求します。キュー・スペースがすでにqmadminで開かれている場合は、閉じられます。

qprinttrans (qpt)

現在未処理のトランザクションのトランザクション表情報を表示します。トランザクション識別子、索引、トランザクション・ステータスが表示されます。索引は、qaborttransqcommittransでトランザクションの停止またはコミットを行う際に使用されるものです。

qscan [{ [-t time1[-time2]] [-p priority1[-priority2]] [-m msgid]
[-i corrid][-d delivery_mode] [-e time1[-time2]] | none }]

コマンドqchangeprioqchangequeueqchangetimeqdeletemsgおよびqlistに使用する選択基準を設定します。引数noneは、選択基準がないことを示します。この場合は、すべてのメッセージが対象になります。引数なしでこのコマンドを実行すると、現在の選択基準値が表示されます。コマンドライン・オプションで値の範囲を指定する場合(-t-e-pなど)、値の範囲に空白を入れることはできません。-tオプションは、時間の値または時間の範囲を示すために使用できます。time1time2の形式は、YY[MM[DD[HH[MM[SS]]]]]です。それぞれ、年、月、日、時、分、秒を指定します。この日時の値から省略した単位は、デフォルト値として、可能な範囲内の最小値が使用されます。たとえば、"7502"とすると"750201000000"とみなされます。年の値を00 - 37とすると2000 - 2037とみなされ、70 - 99とすると1970 - 1999とみなされ38 - 69とすると無効になります。-pオプションは、優先順位の値または優先順位の範囲を示すために使用できます。優先順位の値は、1以上100以下の範囲になります。-mオプションは、メッセージ識別子の値を示すために使用できます。メッセージ識別子の値は、キューにメッセージが登録されるときにシステムがメッセージに割り当てた値です。メッセージ識別子は、1つのキュー内で固有の値を持ち、この値の長さは32文字以内です。32文字未満の値は、右側にNULL (0x0)が埋められます。円マークおよび表示不可能な文字(スペース、改行、タブなどの空白文字)を入力するときは、円マークの後にその文字を表す2桁の16進値を付けた値を入力しなければなりません。たとえば、スペースは¥20なので「hello¥20world」と入力します。-iオプションは、メッセージに関連付けられている相関識別子の値を示すために使用できます。この識別子の値は、アプリケーションによって割り当てられ、キューに登録されたメッセージと一緒に格納され、応答メッセージまたはエラー・メッセージのレスポンスと一緒に格納するために渡されて、アプリケーションが特定のリクエストに対するレスポンスを識別できるようにします。この値の長さは32文字以内です。32文字未満の値は、右側にNULL (0x0)が埋められます。円マークおよび表示不可能な文字(スペース、改行、タブなどの空白文字も含む)を入力するときは、円マークの後にその文字を表す2桁の16進値を付けた値を入力しなければなりません(たとえば、スペースは¥20なので、“my¥20ID¥20value”のようにします)。
-d delivery_modeオプションの有効な値は、persistnonpersistです。このオプションは、qscanで選択されるメッセージの配信モードを指定します。これにより、オペレータは配信方式に基づいた操作ができます。-eオプションは、期限または期限の範囲を示すために使用できます。time1time2の形式は、-tオプションのtime1time2の形式と同じです。

qset [queue_name]

コマンドqchangeprioqchangequeueqchangetimeqdeletemsgおよびqlistに使用するキュー名を設定します。引数なしでこのコマンドを実行すると、現在のキュー名が表示されます。

qsize [-A actions] [-H handles] [-C cursors] [ -O owners] [-Q tmp_queues]
[-f filter_memory] [-n nonpersistent_msg_memory[b,B]] [-o overflow_memory][pages [queues [transactions [processes [messages]]]]]

pagesqueues、(同時) transactionsprocessesおよび(キュー内) messagesで指定したサイズを使用して、キュー・スペースに必要な共有メモリーのサイズを計算します。コマンドラインで値を指定しなかった場合は、プログラムはそれらの入力を要求します。必要となるシステム・セマフォの数も出力されます。上記以外のオプションで有効な値については、qspacecreateで説明しています。

qspacechange (qspch) [-A actions] [-H handles] [-C cursors] [ -O owners]
[-Q tmp_queues] [-f filter_memory] [-n nonpersistent_msg_memory[b,B]]
[-o overflow_memory][queue_space_name [ipckey [trans [procs [messages [errorq [inityn [blocking]]]]]]]]

キュー・スペースのためのパラメータを変更します。キュー・スペースはアクティブであってはなりません。つまり、キュー・スペースにはどんなプロセスもアタッチされていてはなりません。必要な情報がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。有効な値については、このページのqspacecreateで説明しています。指定したキュー・スペースがqmadminで開かれている場合は閉じられます。新しいエクステントを追加する場合には、qaddextを使用します。キューの数は変更できません。

qspacecreate (qspc) [-A actions] [-n nonpersistent_msg_memory[b,B]]
[-o overflow_memory][queue_space_name [ipckey [pages [queues [trans
[procs [messages [errorq [inityn [blocking]]]]]]]]]]

キューに入れられたメッセージ用のキュー・スペースを作成します。コマンドラインで指定していないと、次の情報を入力するよう求められます。共有メモリーのセグメントとセマフォ用のキュー・スペースの名前であるipckey、キュー・スペース用に割り当てる物理ページ数、キューの数、同時トランザクションの数、一度にキュー・スペースにアタッチされているプロセスの数、一度にキューに登録できるメッセージの数、キュー・スペース用のエラー・キューの名前、キュー・スペースの新しいエクステント上でページを初期化するかどうか、およびキュー・スペースの初期化やウォーム・スタート・ディスク入出力を行うためのブロッキング要素。
リクエストされた物理ページ数は4の倍数に最も近い値に切り下げられます。たとえば、リクエストされたページ数が50の場合、48ページのメモリーが割り当てられ、リクエストされたページ数が52の場合、52ページのメモリーが割り当てられます。エラー・キューには、指定されている最大回数の再試行をすでに実行したメッセージが保存されます(これらのメッセージは、元のキューからエラー・キューに移動されます)。管理者は、このキューが排出されるようにする必要があります。割り当てられる物理ページは、キュー・スペースのオーバーヘッドを保存できるだけの数(1ページに対し、キューごとに1ページ加算)である必要があります。初期化オプションが「y」または「Y」に指定されている場合、キュー・スペースを保存するのに使用されるスペースが初期化され、このコマンドがしばらく実行される可能性があります。冗長化モードでは、キュー・スペースの初期化が5%完了するごとに、ピリオド(.)が1つ標準出力に表示されます。初期化オプションがオンになっていないにもかかわらず基本的なデバイスが文字特殊デバイスではない場合、まだそのエクステントに対して指定したサイズに到達していないと、ファイルが初期化されます(つまり、指定されたスペースを割り当てるためにファイルが増加します)。キュー・スペースの作成時やウォーム・スタート(キュー・スペースの再起動)時にブロックの読取りおよび書込みを行う場合、入出力操作のサイズは、ブロッキング要素によって指定されるディスク・ページ・サイズの倍数として計算されます。– A actionsオプションは、キューイング・サービス・コンポーネントが同時に処理できる追加のアクション数を指定します。ブロッキング操作の発生時に追加操作を利用できる場合、ブロッキング操作は条件を満たす状態になるまで保留されるように設定されます。ブロッキング操作が保留されると、他の操作リクエストを処理できます。ブロッキング操作が完了すると、その操作に関連する操作は続く操作でも実行できるようになります。ブロッキング操作がリクエストされた時点ですぐに条件を満たす状態にならず、利用可能な操作もない場合には、操作は失敗します。システムでは、キュー・スペースにアタッチ可能なプロセスの数と同じ数だけ操作が予約されているため、それぞれのキュー・マネージャ・プロセスは少なくとも1つブロッキング操作を所有できます。システムによって予約されているブロッキング操作の数を超える場合、管理者は予約数より多くの追加ブロッキング操作に対応できるようにシステムを設定することができます。– A actionsオプションが指定されていない場合、デフォルトはゼロになります。– Aオプションが指定されていない場合でも、プログラムはそれを要求しません。-n nonpersistent_msg_memoryオプションは、キュー・スペースに含まれるすべてのキューの非永続メッセージ向けに共有メモリー内で予約する領域のサイズを指定します。サイズは、バイト(b)または(B)で指定され、ブロック・サイズは、ディスク・ブロック・サイズと同等です。[bB]接尾辞はオプションで、指定されない場合、デフォルトはブロックになります。-nオプションが指定されない場合、メモリー・サイズはデフォルトでゼロ(0)になります。さらに、-nオプションが指定されない場合でも、プログラムはそれを要求しません。nonpersistent_msg_memoryの値がバイト(b)で指定された場合、システムはその値をページあたりのバイト数で割り(ページ・サイズはディスク・ページ・サイズと等しい)、結果を直近の整数に切り捨て、そのページ数のメモリーを割り当てます。たとえば、ページ・サイズを1024バイト(1KB)として考えると、リクエストされた値が2000bの場合は1ページ分(1024バイト)のメモリー割当てが行われ、リクエストされた値が2048bの場合は2ページ分(2048バイト)のメモリー割当てが行われます。ページあたりのバイト数より小さい値をリクエストすると、0ページ(0バイト)が割り当てられます。nonpersistent_msg_memoryの値をブロック(B)で指定し、1メモリー・ブロックが1メモリー・ページと等しいとすると、システムは指定した値と同じページ数を割り当てます。たとえば、リクエストされた値が50Bの場合、50ページ分のメモリー割当てが行われます。キュー・スペースのnonpersistent_msg_memoryがゼロ(0)の場合、非永続メッセージ用の領域は確保されません。この場合、非永続メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。永続的な記憶域と非永続的な記憶域は互換性がありません。メモリー領域の不足やフラグメント化のために一時的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。ディスクの不足やフラグメント化のために永続的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。– o overflow_memoryオプションは、割り当てられている共有メモリー・リソースの一部またはすべてが使い果たされているような最大負荷時に対応するために、共有メモリー内で予約するメモリー領域のサイズを指定します。メモリー・サイズはバイトで指定されます。追加のオブジェクトは、この追加メモリーから先着順に割り当てられます。追加メモリーの中に作成されたオブジェクトが終了するか消失すると、それ以降にオーバーフローが発生した場合に備えてメモリーが解放されます。– o overflow_memoryオプションが指定されない場合、デフォルトはゼロになります。– oオプションが設定されない場合でも、プログラムがそれを要求することはありません。この追加メモリー・スペースは、設定された数よりも多くのオブジェクトを生み出す可能性がありますが、特定の時点で特定のオブジェクト用に追加メモリーが利用可能であるという保障はありません。現在、アクション、ハンドル、カーソル、オーナー、一時キュー、タイマおよびフィルタのみがオーバーフロー・メモリーを使用します。

qspacedestroy (qspds) [-f] [-y] [queue_space_name]

指定されたキュー・スペースを破棄します。コマンドラインで指定していないと、入力するよう求められます。指定したキュー・スペースがqmadminで開かれている場合は、閉じられます。デフォルトでは、このキュー・スペースにプロセスがアタッチされている場合、またはキュー・スペースのいずれかのキューにリクエストが存在する場合にはエラーが戻されます。リクエストが入っているキューの破棄については、qdestroyコマンドを参照してください。-fオプションを指定すると、キューにメッセージがあったり、キュー・スペースにプロセスがアタッチされている場合でも、すべてのキューを「強制的に」削除することができます。このコマンドは、-yオプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー・スペースの一時的メッセージはすべて失われます。

(qspl) [queue_space_name]

キュー・スペースの作成パラメータを一覧表示します。コマンドラインでキュー・スペースを指定しなかった場合は、入力を求めるプロンプトが表示されます。キュー・スペース名を入力しなければ、現在開かれているキュー・スペースのパラメータが表示されます。キュー・スペースが開かれてなく、値の入力も行わない場合はエラーが発生します。そのキュー・スペースについての値(qspacecreateでキュー・スペースを作成する際の設定されたもの、またはqspacechangeで最後に変更されたもの)を表示する他に、キュー・スペースのエクステントすべてについてサイズが表示されます。また、システムによって予約されているメモリー量や、構成されている共有メモリーの総量も表示されます。共有メモリー・リソース用に割り当てられるメモリー量が、バイト単位(b)でリクエストしたときの量と一致しない場合もあります。説明と例については、qspacecreateの -n nonpersistent_msg_memoryオプションを参照してください。

quit (q)

セッションを終了します。

verbose (v) [{off | on}]

冗長モードで出力を生成します。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。初期設定はoffです。

! shellcommand

シェルにエスケープして、shellcommandを実行します。

!!

直前のシェル・コマンドを再実行します。

# [text]

#で始まる行はコメント行で、無視されます。

<CR>

最後のコマンドを繰り返します。

キューの設定シーケンスの例を次に示します。

$ QMCONFIG=/dev/rawfs qmadmin 
qmadmin - Copyright (c) 1987 ATT; 1991 USL. All rights reserved.
QMCONFIG=/dev/rawfs
# create the list of devices on which the queue space
# can exist; specify two devices, 80000 and 600
# blocks, respectively
# NOTE: the first one will actually contain the device list
#
# create first device on a raw slice
#
> crdl /dev/rawfs 0 80000
Created device /dev/rawfs, offset 0, size 80000 on /dev/rawfs
#
# create another device on a UNIX file
#
> crdl /home/queues/FS 0 600
Created device /home/queues/FS, offset 0, size 600 on /dev/rawfs
#
# if you want a list of the device list
#
> v Verbose mode is now on

> lidl
universal device index. 0:
name: /dev/rawfs
start: 0
size: 20000
free space map(1 entry used 47 available):
size[1]: 79974 addr[1]: 26
universal device index. 1:
name: /home/queues/FS
start: 0
size: 600
free space map(1 entry used 47 available):
size[1]: 600 addr[1]: 0
#
# create a queue space
#
> qspacecreate
Queue space name: myqueuespace
IPC Key for queue space: 42000
Size of queue space in disk pages: 50000
Number of queues in queue space: 30
Number of concurrent transactions in queue space: 20
Number of concurrent processes in queue space: 30
Number of messages in queue space: 20000
Error queue name: ERRORQ
Initialize extents (y, n [default=n]): y
Blocking factor [default=16]: 16
....................
#
# open queue space
#
> qopen myqueuespace
#
# use queue space defaults for queue
> qcreate
Queue name: service1
queue order (priority, time, fifo, lifo): fifo
out-of-ordering enqueuing (top, msgid, [default=none]): top,msgid
retries [default=0]: 1
retry delay in seconds [default=0]: 30
High limit for queue capacity warning (b for bytes used, B for blocks used,
% for percent used, m for messages [default=100%]): 100m
Reset (low) limit for queue capacity warning [default=0m]: 50
queue capacity command: /usr/app/bin/mailadmin myqueuespace service1
#
# get out of the program
#
> q

セキュリティ

キューの管理者はOracle Tuxedo管理者と同じでなければなりません。キューが存在するデバイスは、管理者が所有しなければならず、qmadminは、キューの管理者としてのみ実行できます。キューに割り当てられたIPCリソースはすべて、キューの管理者によって所有され、モード0600で作成されます。

移植性

qmadminは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

Windows標準入出力

qchange ...Queue capacityコマンドなど、qmadmin()セッション内で構成したコマンドを実行するために、WindowsのCreateProcess()関数は、子プロセスをDETACHED PROCESSとして生成します。このようなプロセスには、標準入出力のための関連コンソールがありません。したがって、たとえば、標準コマンドライン構文を使ってdirdateなどの組込みコマンドを実行するqchange ... Queue capacityを設定した後で、標準出力をファイルにパイプまたはリダイレクトすると、コマンド実行が完了した時点でそのファイルは空になります。

この問題を解決する方法として、たとえば、qchange ... Queue capacity commandを実行するために、date /t > x.outコマンドでファイルのdate情報を取得します。 この処理を対話的に行うには、次のような手順で実行します。

qmadmin
> qopen yourQspace
> qchange yourQname
> go through all the setups... the threshold queue capacity warning,
   and so on
> "Queue capacity command: " cmd /c date /t > x.out

この処理をyourFile.cmdなどのコマンド・ファイルから行う場合は、date /t > x.outコマンドをyourFile.cmdに追加し、次のように実行します。

qmadmin
> qopen yourQspace
> qchange yourQname
> go through all the setups... the threshold queue capacity warning,
   and so on
> "Queue capacity command: " yourFile.cmd

関連項目

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


rex(1)

名前

rex - オフラインの正規表現コンパイラおよびテスタ

概要

コンパイル:

rex pattern_file C_file 

テスト:

rex pattern [file . . . ]

説明

引数なしで起動する場合、rexは標準入力から正規表現を読み取り、初期化した文字配列を標準出力に書き込みます。通常、出力はCプログラムにインクルードされます。これにより、実行時間およびプログラムのサイズの両方を節約できます。コマンドrexは、標準入力(通常は入力ファイルから切り替えられる)の正規表現をコンパイルし、出力を標準出力(通常は出力ファイルに切り替える)に書き込みます。

入力ファイルにはいくつかのパターンがあります。各形式は次のようになります。

name string [string . . .]

ここでのnameは、出力配列に使用するCの名前です。stringは正規表現で、二重引用符で囲まれます。複数のstringnameの後に続く場合、それらは1つのstringに連結されます。複数のstringは、厳密にはフォーマット上の都合です。パターンに二重引用符がある場合は、その前には円マークが必要です。

出力は、Cプログラムにインクルードされるかまたはコンパイルされ、後でロードされます。rex出力を使用するCプログラムでは、rematch(abc,line,0)は、名前がabcである正規表現をlineに適用します。

次は、サンプルの入力ファイルです。

cname   “[a-zA-Z_][a-(3c)-Z0-9_]*” 

tn “\\\\(([0-9]{3})$0\\\\)”
“([0-9]{3})$1”
“-”
“([0-9]{4})$2”

これに対応する出力は、次のようになります。

/* pattern: “[a-aA-Z_][a-zA-Z0-9_]*" */ 
char cname[] = {
040,0,0206,012,0,0210,0141,0172,0210,0101,0132,0137,
... };

/* pattern: "\\\\(([0-9]{3})$0\\\\)([0-9]{3})$1-([0-9]{4})$2" */
char tn[] = {
063,0,050,0202,0225,013,0,03,0206,06,0,0210,060,071,
... };

rexに1つまたは複数の引数を指定して起動することにより、テストするデータをパターンと突き合わせることができます。最初の引数は、残りの引数で指定される名前のファイルの各行に適用されるパターン(正規表現)として扱われます。ファイル名の引数が指定されない場合、標準入力が使用されます。特殊なファイル名-は、標準入力を指す引数として使用できます。

一致するテキストがある場合、一致したものを含む行が出力され、行の一致した部分にアンダースコアが引かれます。さらに、指定されたサブ・パターン用に抽出したすべてのテキストが、別の行に出力されます。

次にコマンドrexの使用例を示します。

rex '(^| )([0-9]+)$0(|$)'

入力は次のとおりです。

... or 200 programmers in one week.
This sentense has 3 erors.
I need 12 bad men.

出力は次のとおりです。

... or 200 programmers in one week.
-----
$0 = `200'

This sentense has 3 erors.
---
$0 = `3'

I need 12 bad men.
----
$0 = `12'

診断

エラーは、ファイルのオープン・エラー、引数エラーなどです。

関連項目

tpsubscribe(3c)の正規表現の情報

 


「tlisten(1)」

名前

tlisten - 汎用リスナー・プロセス

概要

tlisten [-d device] -l nlsaddr [-u {uid-# | uid-name}][-s][-n sec_principal_name][-c sec_principal_location][-p sec_principal_passvar] [-z bits] [-Z bits ]

説明

tlistenは、ネットワーク独立のリスナー・プロセスで、Oracle Tuxedo ATMIアプリケーション・プロセッサ上でdaemonプロセスとして実行され、たとえばtmboot(1)など、他のOracle Tuxedo ATMIプロセスに対してリモート・サービス接続を提供します。tlistenでは、次のコマンドライン・オプションが使用されます。

-d device

ネットワーク・デバイスのフルパス名。リリース6.4以降では、このパラメータは省略できます。それ以前のリリースでは、基底のネットワーク・プロバイダから要求される場合に使用してください。

-l nlsaddr

プロセスが接続をリスニングするネットワーク・アドレス。表14は、TCP/IPアドレス形式をリストします。

表 14 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

tlistenは、ローカル名の解決機能(通常DNS)を利用してhostnameのアドレスを見つけます。hostnameはローカル・マシンでなければなりません。ローカル名解決機能によってhostnameをローカル・マシンのアドレスに明確に解決します。 IPv4の場合、文字列#.#.#.#はドットで区切った10進数の形式です。ドット区切りの10進数形式では、各#には0 - 255の数字を使用します。このドット区切りの10進数は、ローカル・マシンのIPアドレスを表します。どちらの形式の場合も、 port_numbertlistenプロセスが受信リクエストに対してリスニングするTCPポート番号です。port_number0 - 65535の数値または名前です。
注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。
port_numberに指定する名前は、ローカル・マシンのネットワーク・サービス・データベース内に存在する名前でなければなりません。 アドレスは、先頭に「 0x 」をつけ、16進形式で指定することもできます。 「 0x 」の後の各文字は、 0 - 9の数字か、 A - Fまでの英字(大文字/小文字に関係なく)です。 16進数の形式は、IPX/SPXやTCP/IPのような任意のバイナリ・ネットワーク・アドレスに使うことができます。 アドレスはまた、任意の文字列として指定することもできます。 値は、構成ファイル内のNETWORKセクションのNLSADDRパラメータに指定された値と同じでなければなりません。
このパラメータに指定するプリンシパル名は、このマシンで実行される1つまたは複数のシステム・プロセスの識別子として使用されます。

-s

デフォルトのLLE接続のかわりにSSL接続を指定します。-sオプションを有効にするには、UBBCONFIG(5)の*Resourcesセクション SSLオプションにSSLを含める必要があります。
注意: UBBCONFiGの*Resourcesセクションとtlisten SSL の設定が同期していない場合、アプリケーションは起動しません。

-n sec_principal_name

Oracle Tuxedo 10.0以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ・プリンシパル名の識別文字列を指定します。 このパラメータには、最後のnull文字を除いて511文字まで指定できます。

-c sec_principal_location

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルの復号化(プライベート)キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。 このパラメータには、最後のnull文字を除いて1023文字まで指定できます。

-p sec_principal_passvar

SEC_PRINCIPAL_NAMEで指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。 このパラメータには、最後のnull文字を除いて31文字まで指定できます。

-u {uid-# | uid-name}

tlistenは、指定されたユーザーとして動作します。 このオプションにより、 rootによるシステムの初期化処理の一部としてtlistenを起動できます。 tlistenの実行ユーザーがrootである場合には、このオプションは必須です。 したがって、 tlistenプロセスはrootが実行することは可能ですが、 rootとしては動作しません。 tlistenコマンドをroot以外のユーザーが使用する場合には、 -uオプションは必要はありません。 root以外のユーザーは-uオプションを設定することはできますが、このオプションにはそのユーザー自身のユーザーIDにしか設定できないので、あまり意味はありません。 プロセッサ上でのtlistenプロセスは、使用するアプリケーション管理ユーザーIDが同じであるOracle Tuxedo ATMIアプリケーションすべてをサポートできます。

-z [0 | 40 | 56 | 128|256]

Oracle Tuxedoの管理プロセスとtlistenとの間のネットワーク・リンクを確立する場合の、最小レベルの暗号化を指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、 40, 56, 128,および256は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。 デフォルト値は0です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。

-z [0 | 40 | 56 | 128|256]

Oracle Tuxedoの管理プロセスとtlistenとの間にネットワーク・リンクを確立する場合の、最大レベルの暗号化を指定します。 0は暗号化が行われないことを示し、 40, 56, 128,および256は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。 デフォルト値は128です。
注意: リンク・レベルの暗号化の値40は、下位互換性を維持するために提供されています。
256ビットの暗号化は、現時点ではSSLを使用している場合にのみ指定できます。

tlistenプロセスは、ほとんどのサービス・リクエストを認証します。tlistenは、パスワードの一覧ファイルを読み取ります。サービスをリクエストするプロセスは、そのファイル内にあるパスワードを少なくとも1つ提示しなければなりません。APPDIR環境変数が設定された場合、APPDIR/.adm/tlisten.pwという名前のファイルからパスワードが取得されます。

注意: パスワードが入力されると、tlisten.pwファイルが暗号化されます。新しいパスワードを追加する場合は、tlistpwd(1)を使用する必要があります。新しいパスワードは画面には表示されません。
注意: 既存のパスワードを削除するには、tlisten.pwの対応する行を削除する必要があります。tlistenパスワードを作成および使用する場合は、全く同じTUXDIRを使用する必要があります。
注意: Tuxedo 11gR1をMPモードでマスターとして使用する際、旧バージョンのTuxedoをインストールしてインストール後にtlistenパスワードを変更しなかった場合、セキュリティ・ネゴシエーション・エラー・メッセージ((CMDTUX_CAT:4291)が表示されます。 この問題を解決するには、(旧バージョンのTuxedoで) 1つの空白行を$TUXDIR/udataobj/tlisten.pw tailに追加する必要があります。

このファイルが見つからない場合、システムは、Oracle Tuxedo ATMIシステムがインストールされる際に作成されるTUXDIR/udataobj/tlisten.pwを探します。長さがゼロであったり、パスワードがないファイルでは、パスワード・チェックが無効になります。この安全でないモードで実行すると、tlistentlistenに接続しているすべてのプロセスがユーザー・ログの警告メッセージを生成します。

tmbootなどのように、tlistenからサービスをリクエストするプロセスは、認証の際に使用するパスワードをプロセスが稼働しているマシンのファイルから検索します。このとき、tlistenと同じ方法でパスワード・ファイルを検索します。

環境変数

注意: インストールの間に管理パスワード・ファイルが作成されます。 Oracle Tuxedo ATMIシステムでは、必要に応じて次のディレクトリでこのファイルを検索します。検索順序は次のとおりです。
注意: 管理パスワード・ファイルが確実に見つかるように、必ずAPPDIRTUXDIR、またはその両方の環境変数を設定してください。

リンク・レベルの暗号化

リンク・レベル暗号化機能がtlistentmbootなどのリクエスト・プロセスとの間で動作している場合は、リンク・レベル暗号化を取り決め、アクティブにしてから認証します。

SSL暗号化

SSL暗号化機能がtlistentmbootなどのリクエスト・プロセスとの間で動作している場合は、SSL暗号化を取り決め、アクティブにしてから認証します。

終了方法

tlistenプロセスは通常、SIGTERMシグナルを送ることによってしか終了できません。

推奨される使用方法

システムの起動時、アプリケーションごとに1つのtlistenプロセスを起動することをお薦めします。tlistenを呼び出す前に、環境変数TUXDIRおよびAPPDIRを設定しておく必要があります。

tlistenプロセスを起動する別の方法として、手動による起動もできます。 tlistenプロセスをアプリケーション管理者が起動する場合、-uオプションは省略できます。 同じネットワーク・アドレスを使用してtlistenコマンドを重複して呼び出すと、コマンドは自動的に終了し、該当するメッセージが記録されます。

ネットワーク・アドレス

tlistenを実行するローカル・マシンがTCP/IPアドレス指定機能を使用しており、アドレスが155.2.193.18、マシン名がbackus.company.comであるとします。さらに、tlistenはポート番号2334でリクエストを受け取るとします。また、このポート番号2334bankapp-nlsaddrという名前のネットワーク・サービス・データベースに追加されているとします。-lオプションで指定するアドレスは、次に示す方法で表現できます。

STARLANネットワークの場合は、通常、推奨アドレスuname.tlistenがユニークな名前になります。

Windowsコントロール・パネル・アプレット

コントロール・パネル・アプレットを介してリモートWindowsマシン上でtlistenプロセスを起動するためには、そのリモート・マシンに対する管理者権限が必要です。

関連項目

「UBBCONFIG(5)」

tuxenv(5)

tlistpwd(1)

『Oracle Tuxedoのセキュリティ機能』の「ATMIのセキュリティについて」

 


tlistpwd(1)

名前

tlistpwd(1) - システムによって暗号化されたtlisten.pwファイルに対してパスワードを追加または変更するために使用

概要

tlistpwd $TUXDIR

説明

パスワードが入力されると、tlisten.pwファイルが暗号化されます。新しいパスワードを追加する場合は、tlistpwd(1)を使用する必要があります。新しいパスワードは$TUXDIR/udataobj/tlisten.pw. の最後に追加されます。既存のパスワードを削除するには、tlisten.pwの対応する行を削除する必要があります。

注意: 新しいパスワードは画面には表示されません。

tlistenパスワードを作成および使用する場合は、全く同じTUXDIRを使用する必要があります。

移植性

tlistpwd(1)は、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

tlistpwd(1)には以下の制限があります。

診断

正常に実行された場合、tlistpwdは終了し、0を戻します。

tlistpwd /home/usr/tuxedo10gR3
Please enter the tlisten password:
Please verify the password:
tlistpwd: INFO: Password appended at the end of file "/home/usr/tuxedo10gR3/udataobj/tlisten.pw".

関連項目

tlisten(1)、『Oracle Tuxedoのセキュリティ機能』の「ATMIのセキュリティについて」

 


「tmadmin(1)」

名前

tmadmin - Oracle Tuxedo掲示板コマンド・インタプリタ

概要

tmadmin [ -r ] [ -c ] [ -v ]

説明

tmadminは、以下に説明するコマンドを持ち、単一プロセッサ、マルチプロセッサ、あるいはネットワーク環境において掲示板や関連するエンティティ(クライアント、サーバー、サービス等のそれぞれの情報)の検査および修正を行うときに使用します。TUXCONFIGおよびTUXOFFSET環境変数を使用して、Oracle Tuxedoの構成ファイルがロードされた場所とオフセットを決定します。tmadminでは、以下のオプションがサポートされます。

-c

-cオプションを使用してtmadminを呼び出すと、構成モードになります。有効なコマンドは、defaultechohelpquitverboselivtoccrdllidldsdlindlおよびdumptlogです。tmadminは、非アクティブ状態のノードも含め、どのノードでもこのモードで呼び出せます。tmadminが実行中のBBLを介してアプリケーションに管理者プロセスまたはクライアントとして結合できる場合には、そのノードがアクティブであるとみなされます。

-r

-rオプションを使用すると、tmadminは、管理者としてではなくクライアントとして掲示板に参加します。つまり、読取り専用モードをリクエストします。これは、管理者プロセス用スロットを非占有状態にしておく場合に有用です。
注意: -rオプションを使用すると、このオプションなしでtmadminを実行した際に取得される情報の一部しか得られないことに注意してください。特に、tmadmin -rを実行した場合、リモート・サイトで動作しているサーバーの負荷値は取得できません。
管理プロセスになれるのは、一度に1つのtmadminプロセスのみです。Oracle Tuxedo管理者以外のユーザーが-rオプションを指定し、セキュリティがオンになっている場合、ユーザーはパスワードを求められます。

-v

-vオプションを使用してtmadminを実行すると、Oracle Tuxedoのバージョン番号とライセンス番号が表示されます。情報を出力した後、tmadminは終了します。その他2つのオプションは、-vオプションと共に使用しても無視され、-vオプションによってリクエストされる情報だけが表示されます。

通常、tmadminはアクティブ・アプリケーション内であれば、任意のアクティブ・ノード上で実行できます。パーティション化されているアクティブ・ノード上で実行する場合、使用できるコマンドはローカル掲示板への読取り専用のアクセスを行うものに限られます。これらのコマンドには、bblsbbparmsbbstatdefaultdumpdumptlogechohelpinterfaceparms、printactiveobject、printclientprintinterface、printfactory、printnetprintqueueprintroute、printserverprintserviceprinttransprintgroupreconnectquitserverparmsserviceparmsおよびverboseがあります。これらのほか、構成コマンドも使用できます。このパーティション化ノードがMASTERのバックアップ・ノードである場合(構成ファイルのRESOURCESセクションでMASTERパラメータの2つ目のエントリとして指定)、masterコマンドを使用して、パーティション化アプリケーションのこの部分のMASTERにこのノードを設定することも可能です。

アプリケーションがアクティブ状態でない場合、tmadminMASTERプロセッサ上でしか実行できません。このモードでは、すべての構成モード・コマンドと共に、TLOGコマンド(crlogdslogおよびinlog)とbootも利用できます。

tmadminが呼び出された後は、次に示す構文に従って、プロンプト(>)からコマンドを入力してください。

command [arguments]

共通して出現するいくつかの引数には、defaultコマンドを使用してデフォルト値が与えられます。defaultコマンドによって設定されたパラメータを受け付けるコマンドは、defaultに値が設定されているかどうかを調べます。値が設定されていない場合は、エラー・メッセージが戻されます。

ネットワーク環境またはマルチプロセッサ環境では、default machineを設定して単一の掲示板にアクセスできます。このマシン(machine)には、UBBCONFIGファイルのMACHINESセクションで記述される論理machine ID (LMID)を指定します。default machineallを設定すると、すべての掲示板にアクセスできます。machineDBBLを設定すると、特別掲示板が指定されます。default machineはプロンプトの一部(たとえばMASTER>)として表示されます。

defaultコマンドによってmachineが設定されていない場合、DBBLが使用されます。SHM構成ではローカルBBLが使用されます。

コマンド用のmachineの値は、通常、default設定から取得されます(たとえば、printserverなど)。ただし、一部のコマンド(TLOGコマンドなど)は、TUXCONFIGを介して見つかったデバイスに作用するので、注意が必要です。DBBLまたはalldefault設定がエラーになります。logstartのような一部のコマンドの場合、コマンドラインにmachineの値を指定する必要があります。この値は、-mオプションの引数としては表示されません。

一度設定したデフォルト値は、defaultコマンドで変更しないかぎり、セッション終了まで有効です。このデフォルト値は、コマンドラインで明示的に値を入力してオーバーライドするか、「*」を入力して設定解除します。オーバーライドの効果は、コマンドの単一のインスタンスの間有効です。

tmadminコマンドの出力は、ページ別表示コマンドを指定することでページ別に表示できます。後述のpaginateサブコマンドの説明を参照してください。

詳細情報または要約情報を出力するコマンドがあります。verboseコマンドは、デフォルトの出力レベル設定に使用します。ただし、各コマンド(bootshutdownおよびconfigを除く)には、そのコマンドのみ詳細または要約情報を出力するための-vまたは-tオプションがあります。要約モードで出力すると、一部の情報(LMIDまたはGROUP名、サービス名、サーバー名など)は省略されることがあります。省略された場合は、値の末尾にプラス記号(+)が付加されます。情報をすべて表示するには、詳細モードでコマンドを再入力します。

tmadminのコマンド

コマンドは、そのフルネームあるいは(カッコ内に示される)省略名のいずれかで入力し、適切な引数が続きます。大カッコ[ ]で囲まれた引数は省略可能です。中カッコ{ }で囲まれた引数は相互に排他的な選択肢を示します。該当するデフォルト値がdefaultコマンドで設定されている場合は、そのコマンド・オプションをコマンドラインで指定する必要がないことに注意してください。{}で囲まれたオプションのグループに続く...は、コマンドラインで1つ以上(少なくとも1つ必要)のオプションを指定できることを示します。

aborttrans (abort) [ -yes ] [-g groupname[-R rmid]] tranindex

このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。
コマンドラインまたはデフォルトによりgroupnameが指定されると、指定サーバー・グループの指定されたトランザクション索引(tranindex)に対応するトランザクションを中断させます。このオプションの指定がない場合は、トランザクションのコーディネータにグローバル・トランザクションの中断を通知します。トランザクションがすでに決定されており、その決定がコミットである場合は、aborttransは失敗します。索引には、printtransコマンドを前回実行したときの結果が使用されます。トランザクションを完全に終了させるには、そのトランザクションに関わっているすべてのグループに対してprinttransおよびaborttransを実行する必要があります。-R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合にリソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションは、-gオプションとともに使用し、rmidの値が1以上31以下でなければなりません。

advertise (adv) {-q qaddress [ -g groupname ]
[-i srvid] | -g groupname -i srvid} service[:func]

指示されたサービスに対してサービス表を作成します。serviceは関数funcにマッピングすることができます。qaddressが指定されていない場合は、groupnamesrvidを指定し、サーバーを一意に識別する必要があります。このserviceをMSSQセットに追加する場合には、そのセットのすべてのサーバーでこのサービスを公開します。MSSQセットの一部のサーバーしかそのサービスを公開できない場合は、その公開全体が無効です。文字「.」で始まるサービスはシステム・サーバーで使用するために予約されているため、アプリケーション・サーバーでは公開できません。

bbclean (bbc) machine

マシンmachine上の掲示板のすべてのアクセス・プロセス、およびDBBLの整合性をチェックします。bbcleanは、停止したサーバーを適切に削除し、それが再起動可能であれば再起動します。また、どのプロセスからも利用されていないリソースがあれば、それらも削除します。最後にbbcleanは、各BBLのステータスをDBBLにチェックさせます。SCANUNITの時間内に応答しないBBLは、パーティション化された掲示板としてマークされます。特殊掲示板のみをクリーンアップするには、machineDBBLを指定します。SHMモードでは、bbcleanBBLを再起動します(失敗した場合)。machineパラメータは任意です。

bbparms (bbp)

サーバー、オブジェクト、インタフェースおよびサービスの最大数など、掲示板に関するパラメータの要約を表示します。

bbsread (bbls) machine

マシンmachine上の掲示板のIPCリソースのリストを表示します。SHMモードでは、machineパラメータは任意です。リモート・マシンからの情報は使用できません。

bbstats (bbs)

掲示板に関する統計情報の要約を表示します。shmstatsも参照してください。

boot (b) [options]

このコマンドはtmboot()コマンドと同じです。 オプションの説明および使用上の制限事項については、「tmboot(1)」を参照してください。

broadcast (bcst) [-m machine] [-u usrname] [-c cltname] [text]

非請求通知メッセージをすべての選択クライアントに送信します。送信されるメッセージはSTRING型の型付きバッファで、textで指定されたデータが入ります。ただし、textは80文字を超えないようにしてください。textに複数の単語を指定する場合には、"text text"のように全体を引用符で囲む必要があります。パラメータが指定されていない(かつデフォルト値がない)場合、その識別子にワイルドカード値が指定されたものと解釈されます。

changeload (chl) [-m machine] {-q qaddress [-g groupname]
[-i srvid] -s service | -g groupname -i srvid -s service | -I interface [-g groupname]} newload

指定サービスまたはインタフェースに関連する負荷をnewloadに変更します。qaddressが指定されない場合、サーバーを一意に識別するためにgroupnamesrvidを必ず指定する必要があります。CORBA環境では、interfaceを指定します。machineallであるか、設定されていない場合には、全マシンに対して変更がなされます。それ以外の場合は、ローカルの変更は指定したmachineでのみ有効となります。ローカルの修正は、引き続くグローバル(またはローカル)の変更によってオーバーライドされます。

changemonitor (chmo) [-m machine] [-g groupname] [-i serverid] newspec

現在実行しているプロセスの実行時パフォーマンス・モニターリング動作をnewspecに変更します。

changepriority (chp) [-m machine] {-q qaddress [-g groupname]
[-i srvid] -s service | -g groupname -i srvid -s service | -I interface [-g groupname]} newpri

指定したサービスまたはインタフェースをデキューするときの優先度をnewpriに変更します。qaddressが指定されない場合、サーバーを一意に識別するためにgroupnamesrvidを必ず指定する必要があります。CORBA環境では、interfaceを指定します。machineallであるか、設定されていない場合には、全マシンに対して変更がなされます。それ以外の場合は、ローカルの変更は指定したmachineでのみ有効となります。ローカルの変更は、それに続くグローバル(またはローカル)の変更によってオーバーライドされます。

changetrace (chtr) [-m machine] [-g groupname[-R rmid]] [-i srvid] newspec

現在実行しているプロセスの実行時トレース動作をnewspecに変更します(newspecの構文については、tmtrace(5)を参照)。
-R rmid オプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合に、リソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションは-gオプションとともに使用し、rmid1以上31以下でなければなりません。実行中の特定のサーバー・プロセスのトレース仕様を変更するには、-gおよび-iオプションを指定します。特定のグループで現在実行中のすべてのサーバー・プロセスの構成を変更するには、-gオプションを-iオプションなしで指定します。特定のマシンで実行中のすべてのクライアントおよびサーバー・プロセスの構成を変更するには、-mオプションを指定します。-g-iおよび-mのいずれのオプションも指定しなかった場合は、デフォルトのマシンのすべての非管理のプロセスが対象となります。このコマンドは、現在実行中でないクライアントもしくはサーバー、またはワークステーション・クライアントの動作には影響を与えません。

changetrantime (chtt) [-m machine] {-q qaddress [-g groupname] -
[-i srvid] -s service | -g groupname -i srvid -s service | -I interface [-g groupname]} newtlim

指定したサービスまたはインタフェースのトランザクション・タイムアウト値をnewtlimに変更します。qaddressが指定されない場合、サーバーを一意に識別するためにgroupnamesrvidを必ず指定する必要があります。CORBA環境では、interfaceを指定します。machineallであるか、設定されていない場合には、全マシンに対して変更がなされます。それ以外の場合は、ローカルの変更は指定したmachineでのみ有効となります。ローカルの変更は、それに続くグローバル(またはローカル)の変更によってオーバーライドされます。

committrans (commit) [ -yes ] [-g groupname[-R rmid]] tranindex

このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

指定トランザクション索引tranindexに対応するトランザクションを指定サーバー・グループでコミットします。トランザクションが指定サーバー・グループでプリコミットされていなかった場合、あるいはトランザクションが「中断のみ」として認識されている場合は、committransは異常終了します。索引には、printtransコマンドを前回実行したときの結果が使用されます。-yesオプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

-R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合に、リソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションを-gオプションとともに使用し、rmidが、1以上31以下でなければなりません。

config (conf)

このコマンドはtmconfigコマンドと同じです。 使用方法については、「tmconfig、wtmconfig(1)」を参照してください。

configtsam (ct) status | enable | disable | load fromfile | unload [tofile]

コマンドが指定されていない、またはコマンドがstatusである場合に、ロードされた規則ファイルのステータス(ロードされた有効サイズ、規則が有効か無効か)を表示します。 ロードされたプラグイン・イベント規則は、disableコマンドを使用して一時的に無効化した後でenableコマンドを使用して再有効化できます。 プラグイン・イベント規則を無効化しても、REPORT_POLICYは引き続き有効である点に注意してください。
プラグイン・イベント規則ファイルは、load fromfileコマンドを使用して実行時にロードまたは再ロードできます。ロードされた規則ファイルは、unload 「tofile」コマンドを使用して表示できます。tofileは、アンロードされた規則の保存先ファイルです。tofileを指定しない場合、コンソールに出力されます。

crdl -b blocks -z config -o configoffset [ -O newdefoffset ] [ newdevice ]

汎用デバイス・リストにエントリを作成します。blocksは、デバイスに割り当てる物理ブロック数を指定します。デフォルトのblocks値は、1000ブロックに初期化されます。configoffsetは、割当て開始空間のブロック番号を指定します。-oオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数FSOFFSETの値が使用されます。FSOFFSETが設定されていない場合、デフォルトで0になります。config引数には、最初のデバイス(デバイス・リストを格納している)を指定します。これは、/で始まる絶対パス名でなければなりません。-zオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG環境変数に指定されているパスが使用されます。crdlコマンドへのnewdevice引数を指定する場合、この引数には作成するデバイスを指定します。これは、/で始まる絶対パス名でなければなりません。このパラメータの指定を省略すると、newdeviceはデフォルトで構成デバイスになります。newdefoffsetnewdeviceの先頭へのオフセットを指定します。デフォルトの-Oオプション(大文字のO)と共に指定されていない場合、デフォルトで0 (ゼロ)が設定されます。

crlog (crlg) -m machine

指定またはデフォルトのmachine (「DBBL」または「all」は設定できません)に対してDTPトランザクション・ログを作成します。構成ファイルTLOGがそのマシン用に定義されていなければ、エラーになります。このコマンドはTUXCONFIGファイルを参照して、TLOGを格納しているOracle Tuxedoファイル・システム、そのファイル・システム内でのTLOGの名前、オフセットおよびサイズを判別します(「UBBCONFIG(5)」を参照)。

ctsamverify (cv) fname

fnameという名前の規則ファイルが適格かどうかを検証します。 UBBCONFIGのMAXQUEUEに基づいた最小MAXSPDATA値、および規則ファイルの有効サイズを表示します。

default (d) [-g groupname] [-i srvid] [-m machine] [-u usrname] [-c cltname]
[-q qaddress] [-s service] [-b blocks] [-o offset] [-z config] [-a { 0 | 1 | 2}] [-I interface] [-B objectid] [-r routingname]

対応する引数をデフォルトのグループ名、サーバーID、マシン、ユーザー名、クライアント名、キュー、サービス名、デバイス・ブロック、デバイス・オフセット、あるいはUDL構成デバイス・パス(/で始まる絶対パス名でなければなりません)などに設定します。-aオプションについては、printserviceを参照してください。CORBA環境では、対応する引数に、デフォルトのオブジェクトのインタフェース名、オブジェクトIDまたはファクトリ・ベースのルーティング名を設定することもできます。-Bを使用してオブジェクトIDパラメータが指定されている場合、マシン引数(-m)を指定する必要もあります。すべてのデフォルト値は、引数として*を指定することにより設定を解除できます。machineに設定されている場合、以降の検索を特殊掲示板から行わせるには、machineDBBLを設定する必要があります。machineの設定解除(-m *)はDBBLの設定と等値です。defaultコマンドを引数なしで入力した場合は、現在のデフォルトの値が表示されます。

dsdl [ -yes ] -z config [ -o offset ] dlindex

汎用デバイス・リストにあるエントリを破棄します。dlindex引数は、汎用デバイス・リストから削除されるデバイスのデバイス・リストにおける索引です。ただし、エントリ0はVTOCファイルとその他のデバイス・リスト・エントリをすべて最初に破棄した後でなければ破棄できません(エントリ0には、デバイス・リストと目次が記録されていて、これを破棄すると、これら2つの表も破棄されてしまうためです)。config引数には、汎用デバイス・リストを格納するデバイスを指定します。/で始まる絶対パス名でなければなりません。-zオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG環境変数に指定されているパスが使用されます。offsetオプションを使用すると、configへのオフセットを指定できます。-oオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数FSOFFSETの値が使用されます。FSOFFSETが設定されていない場合、デフォルトで0になります。-yesオプションを指定せずに、このコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

dslog (dslg) [ -yes ] -m machine

指定またはデフォルトのmachine (「DBBL」または「all」は指定できません)のDTPトランザクション・ログを破棄します。TLOGがマシンに定義されていない場合、アプリケーションが非アクティブでない場合、あるいは未処理のトランザクション・レコードがログに残っている場合には、エラーが戻されます。「未処理のトランザクション」とは、グローバル・トランザクションがすでにコミットされているが、トランザクションの終了がまだ書き込まれていないトランザクションのことです。このコマンドは、TUXCONFIGファイルを参照して、TLOGを収めているOracle Tuxedoファイル・システム、およびそのファイル・システム内のTLOGの名前を判別します。-yesオプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

dump (du) filename

現在の掲示板をファイルfilenameにダンプします。

dumptlog (dl) -z config [ -o offset ] [ -n name ] [-g groupname[-R rmid]]
filename

TLOGのテキスト・バージョンを、指定されたfilenameにダンプします。TLOGは指定のconfigおよびoffsetにあり、指定のnameが使用されます。-nオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、「TLOG」が使用されます。config引数には、汎用デバイス・リストを格納するデバイスを指定します。これは/で始まる絶対パス名でなければなりません。-zオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG環境変数に指定されているパスが使用されます。
-o offset オプションを使用すると、configのオフセットを指定できます。-oオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数FSOFFSETの値が使用されます。FSOFFSETが設定されていないと、デフォルトは0です。groupnameが指定されると、そのグループがコーディネータとなっているトランザクションのログ・レコードだけがダンプされます。-R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合に、リソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションは-gオプションとともに使用する必要があり、rmidは、1以上31以下でなければなりません。

echo (e) [{off | on}]

onに設定すると、入力コマンドラインをエコーします。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。初期設定はoffです。

help (h) [{command | all}]

ヘルプ・メッセージを出力します。commandが指定されている場合は、そのコマンドの略称、引数および説明が表示されます。allを指定すると、すべてのコマンドの説明が表示されます。引数を省略すると、すべてのコマンドの構文が表示されます。

initdl (indl) [ -yes ] -z config [ -o offset ] dlindex

デバイス・リストのデバイスを再初期化します。引数dlindexは、再初期化するデバイスに対応する、汎用デバイス・リストのデバイス索引です。指定デバイスの領域はすべて解放されます。そのため、デバイスに格納されているファイルなどが上書きされる可能性があります。このコマンドの使用には注意が必要です。-yesオプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。config引数には、汎用デバイス・リストを格納するデバイスを指定します。/で始まる絶対パス名でなければなりません。-zオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offsetオプションを使用すると、configのオフセットを指定できます。-oオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数FSOFFSETの値が使用されます。FSOFFSETが設定されていない場合、デフォルトで0になります。

inlog [ -yes ] -m machine

指定またはデフォルトmachine (「DBBL」または「all」は指定できません)のDTPトランザクション・ログを再初期化します。そのマシンにTLOGが定義されていない場合、またはアプリケーションが非アクティブでない場合は、エラーが戻されます。未処理のトランザクションがTLOGに残っている場合は、これらのトランザクションに参加しているリソース・マネージャ間で、データの一貫性が損なわれている可能性があります。リソース・マネージャが、ローカル・トランザクションを正しくコミットせずに、ローカル・トランザクションを中断させてしまっている可能性があるからです。このコマンドは、TUXCONFIGファイルを参照して、TLOGを収めているOracle Tuxedoファイル・システム、およびそのファイル・システム内のTLOGの名前を判別します。-yesオプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

interfaceparms (ifp) -g groupname -I interface

インタフェースの名前やそれに関連するロード、タイムアウト、トランザクションのタイムアウト値などの特定のオブジェクト・インタフェースに関する情報を表示します。groupnameおよびinterfaceの引数は一意でなければなりません。このコマンドは、CORBA環境でのみ使用されます。

lidl -z config [ -o offset ] [ dlindex ]

汎用デバイス・リストを表示します。デバイスごとに、名前、開始ブロックおよびブロック数が表示されます。冗長モードでは、フリー・スペースを示すマップが表示されます(開始アドレスとサイズ)。dlindexを指定すると、デバイス・リストのそのエントリについての情報のみが表示されます。config引数には、汎用デバイス・リストを格納するデバイスを指定します。/で始まる絶対パス名でなければなりません。-zオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offsetオプションを使用すると、configのオフセットを指定できます。-oオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数FSOFFSETの値が使用されます。FSOFFSETが設定されていない場合、デフォルトで0になります。

livtoc -z config [ -o offset ]

VTOC表のすべてのエントリについて情報を表示します。各エントリについて表示される情報は、VTOC表の名前、VTOC表のあるデバイス、デバイスの先頭からのVTOC表のオフセット、およびこの表に割り当てられているページ数があります。config引数には、汎用デバイス・リストを格納するデバイスを指定します。/で始まる絶対パス名でなければなりません。-zオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offsetオプションを使用すると、configのオフセットを指定できます。-oオプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数FSOFFSETの値が使用されます。FSOFFSETが設定されていない場合、デフォルトで0になります。

loadtlog -m machine filename

TLOGのテキスト・バージョンを、指定したfilename (dumptlogにより生成される)から、名前付きまたはdefault machine (「DBBL」または「all」にはできません)用の既存のTLOGに読み取ってください。

logstart machine

指定マシンmachine上でTLOG情報のウォーム・スタートを強制実行します。このコマンドは通常、loadtlogの実行後、サーバー・グループの移行の際のディスク再配置に続いて行うようにしてください。

master (m) [ -yes ]

パーティション化時にmasterがバックアップ・ノードで動作していると、このバックアップ・ノードはマスター・ノードに変わり、DBBLが起動されて管理プロセスを引き継ぎます。バックアップ・ノードがマスターとして動作しているときに、masterをマスター・ノード上で実行すると、そのDBBLはマスター・ノードに移行し、バックアップ・ノードはその時点でマスター・ノードとしての働きを停止します。-yesオプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

migrategroup (migg) [-cancel] group_name

migrategroupコマンドはサーバー・グループ名を引数とします。構成ファイルにMIGRATEオプションとそのグループの代替位置の指定があれば、group_nameに属するすべてのサーバーは代替位置に移行します。移行の際には、次のコマンドを実行してサーバーを停止する必要があります。
shutdown -R -g groupname -Rオプションは、移行できるように掲示板のサーバー名を保持するために使用されます。shutdown -Rの後、移行を取り消す場合には、次のコマンドを使用します。 migrategroup -cancel groupname -cancelオプションは、掲示板からサーバー名を削除するときに使用します。

migratemach (migm) [-cancel] machine

指定マシンmachine上で動作しているすべてのサーバーが代替位置に移行します。移行の際には、次のコマンドを実行してサーバーを停止する必要があります。
shutdown -R -l machine migratemachineコマンドを使用する場合には、machine上のすべてのサーバー・グループは同じ代替位置を持つ必要があります。そうでない場合はmigrategroupを使用してください。Domainsゲートウェイ・サーバーを含むLMIDの移行は、これらのゲートウェイ・サーバーを代替LMIDに移行することを意味します。-cancelオプションを指定すると、進行中の移行が取り消されます。つまり、tmshutdown -Rコマンドによってサーバーは停止されていますが、移行されていない状態です。

paginate (page) [{off | on}]

出力をページ単位で表示します。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。標準入力または標準出力が非端末デバイスでないかぎり、初期設定はonです。標準入力と標準出力の両方が端末デバイスの場合にのみonに設定できます。
デフォルトのページ別表示コマンドは、ネイティブのオペレーティング・システム環境によって異なります。たとえば、UNIXオペレーティング・システム環境では、pgがデフォルトのコマンドです。シェル環境変数PAGERを使用すると、ページ別表示出力に使用されるデフォルトのコマンドをオーバーライドすることができます。

passwd

セキュリティが必要なアプリケーションで、新しいアプリケーション・パスワードを管理者に入力するように要求します。

pclean (pcl) machine

pcleanを使用すると、まず、指定のmachineに対して強制的にbbcleanを行い、再起動またはクリーンアップの必要なサーバーすべてを再起動またはクリーンアップします。machineがパーティション化されている場合は、マシンmachine上で稼働するよう指定されているプロセスとサービスに対応するエントリが、パーティション化されていない掲示板からすべて削除されます。machineがパーティション化されていない場合には再起動またはクリーンアップできないプロセスまたはサービスはすべて削除されます。

printclient (pclt) [-m machine] [-u usrname] [-c cltname][-v]

指定された一連のクライアント・プロセスに関する情報を表示します。引数が指定されておらず、デフォルトも定義されていない場合は、すべてのクライアントに関する情報が出力されます。マルチコンテキスト・クライアントでprintclientを実行すると、各コンテキストについて個別にエントリが生成されます。-m-uおよび-cオプションやデフォルト値の設定を使用して、マシン、ユーザー名またはクライアント名の任意の組合せに限定して情報を得ることができます。
pclt-vを指定すると、リモート・クライアントの出力情報に「ネットワーク・アドレス」という表題とIPアドレス番号が追加されます。ネイティブ・クライアント名が指定されていない場合にpclt-vを指定すると、「アプリケーション名またはプロセスID」という表題とプロセスID (PID)が追加されます。

printconn (pc) [-m machine]

指定マシンが関与する会話型接続に関する情報を表示します。-mオプションやデフォルト値を使用することにより、情報を指定したマシンに対する接続に関するものに限定することができます。machineの値に「all」または「DBBL」を設定すると、すべてのマシンの情報が出力されます。

printactiveobject (pao) [-B objectid] [-m machine]

ドメイン内でアクティブなオブジェクトに関する情報を表示します。オブジェクトID、インタフェース名、サービス名、プログラム名、グループID、プロセスID、リファレンス・カウントなどが出力されます。このコマンドでは、オブジェクトIDおよびマシンIDはオプション・パラメータです。オブジェクトIDが指定されていない場合、すべてのアクティブなオブジェクトの情報が出力されます。マシンIDが指定されていない場合、コマンドを発行したマシン上でアクティブなすべてのオブジェクトの情報が出力されます。128文字を超えるオブジェクトIDは、40文字の英数字から構成されるハッシュ値として表示されます。

printfactory (pf)

ファクトリ・ファインダに登録されているオブジェクト・ファクトリに関する情報を出力します。インタフェース名、インタフェースのファクトリ識別子、現在のファクトリ・ステータスの属性などが出力されます。このコマンドには引数はありません。このコマンドは、CORBA環境でのみ使用されます。

printgroup (pg) [-m machine] [-g groupname]

サーバー・グループ表情報を表示します。デフォルトでは、すべてのグループの情報を表示します。-gおよび-mオプションやデフォルト値を使用して、特定のグループやマシンに関する情報を出力できます。サーバー・グループ名、サーバー・グループ番号、一次/代替LMIDおよび現在の位置などの情報が得られます。

printinterface (pif) [-m machine] [-g groupname] [-I interface]

指定されたオブジェクト・インタフェースに関する情報を出力します。インタフェース名、キュー名、グループID、マシンID、ルーティング名、インタフェースから送られたリクエストの数などが出力されます。このコマンドでは、マシン名、グループ名およびインタフェース名はオプション・パラメータです。マシン名を指定すると、インタフェースに対してアクティブなオブジェクトの数が出力されます。マシン名が指定されていない場合は、アクティブなオブジェクトに関する情報を取得できないことを示すハイフン(-)が出力されます。このコマンドは、CORBA環境でのみ使用されます。

printnet (pnw) [ mach_list ]

ネットワーク接続に関する情報を出力します。デフォルトでは、すべてのマシンの情報を表示します。printnetコマンドでは、複数のマシン(LMID)をカンマで区切ったリストを引数として指定できます。このようなリストを指定した場合は、指定マシンが関係するネットワーク接続情報が表示されます。各マシンについて、パーティション化されているかどうかが示されます。パーティション化されていない場合、そのマシンが接続されるLMIDとメッセージの送受信回数を表す情報が表示されます。

printqueue (pq) [qaddress]

アプリケーションおよび管理サーバーの指定キューに関する情報を表示します。デフォルトでは、すべてのキューに関する情報が表示されます。qaddressコマンドラインまたはデフォルト値は指定したキューに関する情報を制限するために使用されます。出力される情報には、キューが存在するサーバー名、マシンの名前があります。

printroute (pr) [-r routingname]

ファクトリ・ベースのルーティング定義に関する情報を出力します。ルーティング名、ルーティング・タイプ、ルーティング・フィールド、ルーティング範囲などが出力されます。routingnameが指定されていない場合は、既存のすべてのルートが表示されます。このコマンドは、Oracle Tuxedoのデータ依存型ルーティングおよびCORBAのファクトリ・ベース・ルーティングの両方のルートを出力します。ルーティング・タイプの出力フィールドでは、ファクトリ・ベース・ルーティングのエントリはFACTORYに、データ依存型ルーティングのエントリはSERVERに表示されます。冗長モードで、データ依存型ルーティングのエントリに関する情報がリクエストされた場合には、バッファ・タイプとフィールド・タイプも出力されます。このコマンドは、CORBA環境でのみ使用されます。

printserver (psr) [-m machine] [-g groupname[-R rmid]] [-i srvid] [-q
qaddress]

アプリケーションおよび管理サーバーに関する情報を表示します。-q-m-gおよび-iオプションを使用すれば、キュー、マシン、グループあるいはサーバーの任意の組合せに限定して情報を得ることができます。マルチコンテキスト・サーバーでprintserverを実行すると、そのサーバーのすべてのコンテキストについて1つのエントリが表示されます。
-R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合に、リソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションを-gオプションとともに使用し、rmidが、1以上31以下でなければなりません。

printservice (psc) [-m machine] [-g groupname[-R rmid]] [-i srvid]

[-a { 0 | 1 | 2 }] [-q qaddress] [-s service] アプリケーションおよび管理サーバーに関する情報を表示します。-q-m-g-iおよび-sオプションを使用すれば、キュー・アドレス、マシン、グループ、サーバーまたはサービスの任意の組合せに限定して情報を得ることができます。
-R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合にリソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションは、-gオプションとともに使用し、rmidの値が1以上31以下でなければなりません。-aオプションを使用すると、サービスのクラスを選択できます。-a0と指定すると、アプリケーション・サービスだけを表示します。-a1と指定すると、アプリケーション・サービスに加えて、アプリケーションから呼び出せるシステム・サービスも表示します。-a2と指定すると、上記の2つに加えて、Oracle Tuxedoから呼び出せるシステム・サービスも表示します。

printtrans (pt) [-g groupname[-R rmid]] [-m machine]

指定マシンまたはデフォルトのマシンに関するグローバル・トランザクション表情報を表示します。machine「all」または「DBBL」の場合、アプリケーションのパーティション化されていないすべてのマシンでトランザクション表からの情報がマージされます。コマンドラインまたはデフォルトのgroupname値によって、指定グループが参加している(コーディネータを含む)トランザクションに限定して情報を得ることができます。
簡略モードでは、トランザクション識別子、aborttransまたはcommittransでトランザクションを中断またはコミットするときに使用する索引、トランザクション・ステータス、参加リソースの数などが表示されます。 一方、冗長モードでは、トランザクション・タイムアウト情報や、コーディネータの識別情報などを含むサーバー・グループ名、ステータスなどの参加リソースに関する情報も表示されます。 -R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合にリソース・マネージャを指定するために使用されます。-Rオプションは、-gオプションとともに使用し、rmidの値が1以上31以下でなければなりません。

quit (q)

セッションを終了します。

reconnect (rco) non-partitioned_machine1 partitioned_machine2

パーティション化されていないマシンからパーティション化マシンへの新たな接続を行います。reconnectは、パーティション化されていないマシンからパーティション化マシンに新たな接続を強制します。接続がすでにアクティブであれば、再接続する前に閉じられます。この場合、処理中のメッセージが失われて、トランザクションがタイムアウトすることがあります。マシンやネットワーク接続が停止する場合もありますが、ネットワーク・インタフェース・ドライバは、BRIDGEに対しエラーを通知することなく、リクエストを引き続き受け付け、バッファに格納します。この場合、再接続は失敗し、リモート・マシンがアクセスできないことをBRIDGEが認識するようにします。ほとんどの場合、ネットワーク障害が解決すればBRIDGEは自動的に再接続を行い、reconnectによる手作業での再接続は必要ありません。

resume (res) {-q qaddress | -g groupname | -i srvid | -s service | -I interface} . . .

指定されたサービスを再開(中断解除)します。-q-g-s、-Iおよび-iオプションは、キュー、グループ、サービス、インタフェース(CORBA環境でのみ)、およびサーバー (少なくともこれらのオプションの1つが指定されるかデフォルトの値を持たなければなりません)の組合せにより再開されたサービスを制限するために使用されます。したがって、次のコマンドラインを使用すると、アドレスservq8のキューで公開されているすべてのサービスを簡単に再開できます。
> resume -q servq8 中断されていたサービスが再開されると、そのサービスを提供するサーバーが、そのサービス(および提供するその他の再開サービス)の候補サーバーとして選択されます。複数のサーバーが1つのキューから読取りを行うと、そのキューから読取りを行うすべてのサーバーに、ある特定のサービスのステータスが反映されます。

serverparms (srp) -g groupname[-R rmid]-i srvid

あるグループのgroupnameおよびsrvidで指定されたサーバーに関連するパラメータを表示します。
-R rmidオプションは、現在のグループが複数のリソース・マネージャ・グループの場合に、リソース・マネージャを指定するのに使用されます。-Rオプションを-gオプションとともに使用し、rmidが、1以上31以下でなければなりません。

serviceparms (scp) -g groupname -i srvid -s service

groupnamesrvid、およびserviceによって指定されたサービスに関連するパラメータを表示します。

shmstats (sstats) [ ex | app ]

構成ファイルでMODEL SHMを指定すると、shmstatsを使用してより正確な統計情報を得ることができます。引数なしで入力すると、shmstatsは掲示板構造体内のbbparms.optionsメンバーのTMACCSTATSフラグの現在の設定を戻します。これにより、収集している統計情報が正確なものか、大まかなものかが判別できます。exオプションを指定すると、shmstatsTMACCSTATSフラグをオンにして掲示板をロックします。またサーバー表、キュー表およびサービス表エントリのカウンタをゼロにリセットします。

shutdown (stop) [options]

このコマンドは、tmshutdown()コマンドと同様です。tmshutdownのオプションを使用すると、停止させるサーバーを選択することができます。 オプションの説明および使用上の制限事項については、「tmshutdown(1)」を参照してください。

suspend (susp) {-q qaddress | -g groupname | -i srvid | -s service | -I interface} . . .

サービスを中断します。-q-g-s、-Iおよび-iオプションを使用すれば、キュー、グループ、サービス、インタフェース(CORBA環境のみ)またはサーバーの任意の組合せに限定してサービスを中断できます。ただし、これらのオプションを少なくとも1つ指定するか、オプションにデフォルト値が含まれている必要があります。したがって、次のコマンドを使用すれば、アドレスservq8のキューで公開されているすべてのサービスを簡単に中断できます。
> suspend -q servq8 サービスが中断されると、そのサービスを提供するサーバーはそのサービスの候補サーバーとしては選択されなくなります。ただし、このサーバーは、それが提供する他のサービスについては引き続き選択されることができます。中断されたサービスに関してキューに登録されているリクエストは、そのキューの内容がなくなるまで処理されます。複数のサーバーが1つのキューから読取りを行うと、そのキューから読取りを行うすべてのサーバーに、ある特定のサービスのステータスが反映されます。

unadvertise (unadv) {-q qaddress [-g groupname] [-i srvid] | -g groupname -i srvid} service

指定されたserviceについてサービス表のエントリを除去します。qaddressが指定されていない場合は、groupnamesrvidを指定し、サーバーを一意に識別する必要があります。キューまたはそのキューにある特定のサーバーを指定しても結果は同じです。複数サーバーの単一キュー(MSSQ)のセットからこのserviceを削除すると、serviceの公開は、キューから読み込まれるすべてのサーバーから削除されます。

verbose (v) [{off | on}]

冗長モードで出力を生成します。オプションを指定しない場合は、現在の設定が切り替えられて新しい設定が出力されます。初期設定はoffです。コマンドごとに、-v (詳細)および-t (簡潔)オプションを使用して、現在の設定を一時的にオーバーライドできます。

! shellcommand

シェルにエスケープし、shellcommandを実行します。

!!

直前のシェル・コマンドを再実行します。

# [text]

"#"で始まる行はコメント行で、無視されます。

<CR>

最後のコマンドを繰り返します。

セキュリティ

管理者としてtmadminを実行する場合、セキュリティ機構は通りません。すでにアプリケーション管理者のログインIDであることが確認済みであるためです。

tmadminをアプリケーション管理者以外のユーザーとして実行できる唯一のケースは、そのアプリケーションをクライアントとしてアクセスするよう-rオプションが使用されている場合です。このようなユーザーが-rオプションを指定してtmadminを呼び出した場合、そのアプリケーションに対してセキュリティ機構が働き、アプリケーションのデータにアクセスする際にはそのアプリケーションのパスワードが必要になります。標準入力が端末である場合、tmadminはユーザーにパスワードの入力を求めてきます。なお、パスワードの入力時には、その文字は画面上には表示されません。標準入力が端末でない場合には、このパスワードは環境変数APP_PWから取得されます。この環境変数の指定がなく、アプリケーション・パスワードが必要な場合には、tmadminは異常終了します。

環境変数

tmadminは、-rオプションの指定がある場合、またはこれをアプリケーション管理者として登録できない場合、アプリケーション・クライアントとして働きます。このような場合、標準入力が端末でないときには、保護アプリケーションのアプリケーション・パスワードをAPP_PW環境変数に設定しなければなりません。

診断

システムのブート前にtmadminコマンドを入力すると、次のようなメッセージが表示されます。

No bulletin board exists. Entering boot mode 

>

その後、tmadminbootコマンドが入力されるのを待機します。

-cオプションを指定せずに、MASTER以外の非アクティブなノードからtmadminコマンドが入力されると、次のメッセージが表示され、コマンドは終了します。

Cannot enter boot mode on non-master node.

間違ったアプリケーション・パスワードが入力されたり、入力したパスワードが環境を通してシェル・スクリプトで利用できない場合には、ログ・メッセージが生成され、次のメッセージが表示されてコマンドが終了します。

Invalid password entered.

相互運用性

tmadminは、相互操作可能なアクティブ・アプリケーション内であれば任意のノード上で実行可能です。ただし、利用可能なコマンドやコマンドライン引数は、tmadminが動作しているノードに対応するリリースでtmadminから利用できるものに限定されています。たとえば、broadcastpasswdおよびprintclientなどのコマンドはリリース4.1のノードでは利用できません。

移植性

tmadminは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

注意事項

machineオプションは、ネットワーク化されていない単一プロセッサ環境では何の効果も得られません。

関連項目

tmboot(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)compilation(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tmboot(1)

名前

tmboot - Oracle Tuxedo構成を起動

概要

tmboot [-l lmid] [-g grpname] [-i srvid] [-s aout] [-o sequence] 
[-S] [-A] [-b] [-B lmid] [-e command] [-w] [-y] [-g]
[-n] [-c] [-m] [-M] [-d1]

説明

tmbootは、オプションの指定に従ってOracle Tuxedoアプリケーション全体あるいはその一部を起動します。tmbootは、掲示板の管理者(構成ファイルのUIDで指示されている)あるいはrootしか呼び出せません。また、tmbootコマンドは、構成ファイルのRESOURCESセクションでMASTERとして指定されているマシン、あるいはMASTERとして機能するバックアップ・マシン(つまり、tmadmin(1)masterコマンドによりDBBLがすでに稼働状態である)上でしか呼び出せません。ただし、これは-bオプションを指定した場合を除きます。この場合は、MASTERと指定しなくても、バックアップ・マシンからシステムを起動できます。

オプションなしの場合、tmbootはすべての管理プロセスと環境変数TUXCONFIGTUXOFFSETに指定されている構成ファイルのSERVERSセクションにリストされているすべてのサーバーを実行します。MODELMPの場合、RESOURCESセクションのMASTERパラメータで指定されたマシン上でDBBL管理サーバーが起動します。管理サーバー(BBL)は、MACHINESセクションにリストされている各マシン上で起動されます。GROUPSセクションに記述されているグループごとに、TMSサーバーは各エントリのTMSNAMEおよびTMSCOUNTパラメータに基づいて起動されます。また、すべての管理サーバーが起動した後、SERVERSセクションに記述されているサーバーが起動します。あるグループに属するTMSあるいはゲートウェイがブートした後、そのグループの最初のアプリケーション・サーバーがブートします。必要に応じて、TUXCONFIGファイルがリモート・マシンに伝播されます。tmbootは通常、ブートされたプロセスがその初期化を完了するまで(つまり、tpsvrinit()が完了するまで)、次のプロセスのブートには移りません。

ゲートウェイ・サーバーの起動時には、ゲートウェイの管理サービスが公開され、そのゲートウェイのCLOPTパラメータを基に外部サービスを表すアプリケーション・サービスが公開されます。外部サーバーの考え方をとる場合、これらのサーバーはこの時点でゲートウェイによりブートされます。

LMIDをブートすると、そのLMID上の全グループがブートされることになります。

アプリケーション・サーバーは、SEQUENCEパラメータで指定された順序、あるいは構成ファイル内のサーバー・エントリの記述順にブートされます(UBBCONFIG(5)の説明を参照)。構成ファイルのSERVERSセクションに記述されている複数のサーバーが同じSEQUENCEパラメータを持つ場合、tmbootはこれらのサーバーを同時にブートし、これらのすべての初期化が完了するまで次の処理には進みません。SERVERSセクションの各エントリはMINMAXの2つのパラメータを持つことがあります。tmbootは、-iオプションが指定されていない場合は、MIN個のアプリケーション・サーバーをブートします(サーバー・エントリにMINの指定がなければ、デフォルト値として1が使用されます)。ただし、-iオプションを指定した場合には、個々のサーバーをMAXで指定された数だけ個別にブートすることができます。

サーバーを起動できなかった場合には、中央イベント・ログに診断メッセージが書き込まれます。-qが指定されていない場合、診断メッセージは標準出力にも出力されます。この後tmbootは処理を継続します。ただし、異常終了したプロセスがBBLの場合には、そのBBLに依存しているサーバーは自動的に無視されます。また、異常終了したプロセスがDBBLであると、tmbootは構成ファイルに記述されている残りのサーバーについては無視します。サーバーが代替LMIDで構成されており、一次マシンを起動できない場合、tmbootは代替マシンでサーバーを起動します。起動に成功した場合は、DBBLにメッセージを送信してTUXCONFIGのサーバー・グループのセクションを更新します。

SERVERSセクションに記述されたサーバーの場合、tmbootCLOPTSEQUENCESRVGRPおよびSRVIDだけを使用します。これらを総称して、サーバーのブート・パラメータと言います。サーバーはブートすると、構成ファイルの内容を読み取り、その実行時パラメータを見つけます(パラメータの詳細は、「UBBCONFIG(5)」を参照してください)。

管理サーバーおよびアプリケーション・サーバーはすべて、APPDIRを現在の作業ディレクトリとしてブートされます。APPDIRの値は、該当サーバーがブートされるマシンに対応する構成ファイル内のMACHINESセクションで指定します。

サーバーの実行可能プログラムの検索パスはAPPDIRTUXDIR/bin/bin/usr/binおよびMACHINEENVFILEに指定されているPATHです。この検索パスは、サーバーの絶対パス名が指定されていない場合にのみ使用されます。この検索パスの設定は、サーバーのENVFILEに指定する値によって変更することはできません。

サーバーがブートすると、変数TUXDIRTUXCONFIGTUXOFFSETおよびAPPDIRは、そのマシンに対して構成ファイルに指定されている値を持つように、環境に設定されます。また、環境変数LD_LIBRARY_PATHがすべてのサーバー環境に設定されます。デフォルト値は$APPDIR:$TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:libで、libはマシンのENVFILEでの最初のLD_LIBRARY_PATH=行の値です。ENVFILEの構文の詳細は、「UBBCONFIG(5)」を参照してください。一部のUNIXシステムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UXシステムではSHLIB_PATH環境変数を、AIXシステムではLIBPATH環境変数を使用します。

サーバーのULOGPFXもまた、ブート時に、構成ファイルの該当マシンに対するパラメータに基づいて設定されます。パラメータの指定がないと、デフォルト値として$APPDIR/ULOGが使用されます。

これらの処理はすべて、アプリケーションの初期化関数tpsvrinit()が呼び出される前に行われます。

tmbootのコマンドライン・オプションの多くは、システムのブート時の内容を制限するものであり、システムの一部のブートに使用することもできます。以下のオプションがサポートされています。

-l lmid

LMIDパラメータがlmidである各グループの場合、そのグループに関連するすべてのTMSとゲートウェイ・サーバーがブートされ、そらのグループに関連してSERVERSセクションに記述されているすべてのサーバーが実行されます。

-g grpname

SRVGRPパラメータがgrpnameであるグループの全TMSおよびゲートウェイ・サーバーが起動され、続いてそのグループに関連してSERVERSセクションに記述されているすべてのサーバーが起動されます。TMSサーバーは、グループ・エントリのTMSNAMEおよびTMSCOUNTパラメータに基づいて起動されます。

-i srvid

SERVERSセクションに記述されているサーバーで、SRVIDパラメータがsrvidである全サーバーが起動されます。

-s server name

SERVERSセクションに記述されている全サーバーが、サーバー名とMIN値で実行されます。 MIN値が0のサーバーは実行されません。このオプションは、TMSおよびゲートウェイ・サーバーをブートするときに使用することもできます。通常、このオプションは-gオプションと一緒に使用します。

-o sequence

SERVERSセクションのサーバーで、SEQUENCEパラメータがsequenceであるサーバーがすべて実行されます。

-S

SERVERSセクションに記述されている全サーバーが実行されます。

-A

MACHINESセクションに記述されているマシンの全管理サーバーが実行されます。このオプションは、DBBLとすべてのBBLBRIDGEプロセスが正しい順序で起動されるようにするときに使用します (-Mオプションの項も参照)。

-b

BACKUPのマシンからシステムを起動します(BACKUPのマシンをMASTERにする必要はありません)。

-B lmid

論理名がlmidであるプロセッサ上でBBLが起動されます。

-m 1-n

-sオプションおよび共通のMIN値が指定されているサーバーの実行時のMIN値を一時的にリセットします。たとえば、-s server1 -m5と指定すると、server1という名前のすべてのサーバーがMIN=5にリセットされます。tmshutdownを実行すると、サーバーのMIN値は元の値に戻ります。
このオプションで指定できるサーバーの最小数は1です。最大数の制限はありませんが、あまり多く指定しないよう注意してください。

-M

このオプションはマスター・マシン上の管理サーバーを起動するときに使用します。MODELMPの場合、RESOURCESセクションのMASTERパラメータで指定されたマシン上でDBBL管理サーバーが起動します。また、BBLMASTERマシン上で起動され、LANオプションとNETWORKエントリが構成ファイルに指定されている場合には、BRIDGEも起動されます。

-d1

コマンドライン・オプションを標準出力に出力します。sdbを使用してアプリケーション・サービスのデバッグを行うのに便利です。

-e command

プロセスがブートに失敗した場合、commandが実行されます。commandは、SHELL環境変数で指定されたコマンド・インタプリタが解釈できるものであれば、任意のプログラム、スクリプトまたは一連のコマンドでかまいません。これにより、ブート手順で大きな障害が発生する前に処理を打ち切ることができます。commandに空白を含める場合には、その文字列全体を引用符で囲む必要があります。このコマンドは、サーバーをブートしようとするマシン上ではなく、tmbootが実行されるマシン上で実行します。
注意: Windows 2003システムでリダイレクトまたはパイプを選択する場合は、以下のいずれかの方法を使用してください。

-w

tmbootにサーバーが初期化を完了するのを待たずに別のサーバーを起動するように通知します。このオプションの使用には、十分な注意が必要ですBBLは、有効なDBBLの存在に依存します。通常のサーバーは、それらが配置されるプロセッサ上でBBLが実行されていることを必要とします。サーバーが同期的に開始されていない場合、これらの条件は保証されません。サーバーにシーケンス番号がある場合、このオプションは通常行われる待機をオーバーライドします。

-y

すべての管理プロセスおよびサーバー・プロセスをブートすべきかどうかを確認するプロンプトに対してyesの応答を想定します(このプロンプトは、制限を課すオプションを一切付けずにコマンドが入力されたときにのみ表示されます)。

-q

標準出力に実行シーケンスを表示しません。 -yが指定されているものと想定します。

-n

実行シーケンスを表示しますが、実行はされません。

-c

この構成で必要とされる最小限のIPCリソースを表示します。

-l-g-i-o-sの各オプションを組み合せて使用した場合、指定されたすべての条件を満たすサーバーだけがブートされます。-l-g-s-Tの各オプションを使用すると、TMSサーバーがブートされます。また、-l-g-sはそれぞれ、ゲートウェイ・サーバーをブートします。-l-g-i-o-s-Sの各オプションはアプリケーション・サーバーに適用されます。BBLが該当マシンに存在しないと、アプリケーション・サーバーをブートするオプションを指定しても、ブートできません。-A-Mおよび-Bオプションは、管理プロセスにのみ適用されます。

標準入力、標準出力、標準エラー出力の各ファイル記述子は、ブートされたサーバーについてはすべて閉じられます。

相互運用性

tmbootは、相互運用可能なアプリケーション内の最上位のリリースが提供されているマスター・ノード上で実行しなければなりません。tmbootは、最新リリースをサポートしないサイトの/WSリスナーなどの管理サーバーのブートを行うことにつながる構成ファイル内の条件を検出し報告します。

移植性

tmbootは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

インストールの間に管理パスワード・ファイルが作成されます。必要に応じて、Oracle Tuxedoシステムはこのファイルを次のディレクトリから検索します。検索順序は次のとおりです。APPDIR/.adm/tlisten.pwTUXDIR/udataobj/tlisten.pw。パスワード・ファイルが見つかるように、環境変数APPDIRまたはTUXDIRまたはその両方を必ず設定してください。

リンク・レベルの暗号化

リンク・レベルの暗号化機能がtmboottlistenの間で稼働している場合には、リンク・レベル暗号化はメッセージが認証されるプロセスを保護するために最初に調整され、またアクティブ化されます。

診断

TUXCONFIGとして、存在しないファイルが設定されると、次に示す2つの致命的なエラー・メッセージが表示されます。

tmbootはサーバーのブートに失敗すると、終了コード1を戻して終了します。後でユーザー・ログを調べることにより、エラーの詳細を知ることができます。成功した場合は、tmbootは終了コード0を戻して終了します。

tmbootが、アクティブでない非マスター・ノード上で実行されると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

tmboot cannot run on a non-master node.

tmbootが、実際のマスター・ノードでないアクティブなノード上で実行されると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

tmboot cannot run on a non acting-master node in an active application.

複数のTUXCONFIGファイルで同じIPCKEYが使用されていると、tmbootは異常終了して次のメッセージを表示します。

Configuration file parameter has been changed since last tmboot

LAN以外の構成でMACHINESセクションに複数のノード名があると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

Multiple nodes not allowed in MACHINES for non-LAN application.

tlistenがLANアプリケーションのMASTERマシン上で実行していない場合、警告メッセージが表示されます。この場合tmadmin(1)は、リモート・マシン上で管理モードで実行することはできません。読取り専用の操作のみに制限されます。これは、バックアップ・サイトが障害の発生後にマスター・サイトをリブートできないことを意味します。

サンプル

CS0およびCS1というローカル名のマシン上にあるサーバーたけを起動するには、次のようにします。

tmboot -l CS0 -l CS1

DBG1という名前のグループに属するサーバーCREDEBだけを起動するには、次のようにします。

tmboot -g DBG1 -s CREDEB1

ローカル名がPE8のマシン上のBBL、およびPE8の位置にあるすべてのサーバーをブートするには、次のようにします。

tmboot -B PE8 -l PE8

この構成で必要とされる最小限のIPCリソースを表示するには、次のコマンドを入力します。

tmboot -c

次に、-cオプションを使用した場合の出力例を示します。

Ipc sizing (minimum Oracle Tuxedo values only) ...  
Fixed Minimums Per Processor
SHMMIN: 1
SHMALL: 1
SEMMAP: SEMMNI
Variable Minimums Per Processor
SEMUME, A SHMMAX
SEMMNU, * *
Node SEMMNS SEMMSL SEMMSL SEMMNI MSGMNI MSGMAP SHMSEG
------ ------ ------ ------ ------ ------ ------ ------
sfpup 60 1 60 A + 1 10 20 76K
sfsup 63 5 63 A + 1 11 22 76K
where 1 = A = 8.

1プロセッサ当たりのアプリケーション・クライアントの数を各MSGMNI値に追加します。MSGMAPMSGMNIの2倍にします。SHMMINは常に1にセットします。

IPCの必要最小限の条件は、使用マシンに設定したパラメータと比べて検討することができます。これらのパラメータの変更方法については、お使いのマシンのシステム管理者のドキュメントを参照してください。-yオプションを使用した場合、その結果得られる表示は上記の例とは若干異なります。

注意事項

tmbootコマンドは、ハングアップ・シグナル(SIGHUP)を無視します。ブート時にシグナルが検出された場合でも、プロセスは続行します。

-cオプションを使用した場合に表示される最小限のIPCリソースは、指定された構成ファイルに記述されている構成にのみ適用されます。リソース・マネージャまたはその他のOracle Tuxedo構成で必要となるIPCリソースについては、計算上は考慮されません。

関連項目

tmadmin(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tmconfig、wtmconfig(1)

名前

tmconfigwtmconfig - ネイティブ・クライアントまたはワークステーション・クライアントとして実行中のOracle Tuxedoアプリケーションに関する情報を動的に更新および検索

概要

tmconfig
wtmconfig

説明

tmconfigは対話型プログラムであり、Oracle Tuxedoアプリケーションの動作中に、構成ファイル・パラメータまたはMIB属性の更新、およびTUXCONFIGセクション部へのレコードの追加を行います。tmconfigは、追加、変更または検索対象の入力フィールド値があるバッファを管理します。操作が完了すると、tmconfigは出力フィールド値とステータスを表示します。ユーザーは、利用可能なテキスト・エディタを使用して入力バッファを更新できます。

tmconfigはOracle Tuxedoネイティブ・クライアント、wtmconfigはワークステーション・クライアントです。これについては、tmadmin/printclientコマンド・シーケンスの出力で確認できます。アプリケーションがSECURITY機能を使用している場合、tmconfigは起動時にアプリケーション・パスワードの入力を求めるプロンプトを表示します。

注意: tmconfigはOracle Tuxedoネイティブ・クライアントであり、wtmconfigはOracle Tuxedoワークステーション・クライアントであるという以外に双方の違いはなく、tmconfigwtmconfigは共に同じ機能を備えているため、このリファレンス・ページではtmconfigを中心に説明していきます。ここで説明する機能はwtmconfigも備えていると考えてかまいません。

tmconfigは最初に、目的のセクションを指定するよう求め、続いてそれに対する操作の内容を指定するよう求めます。セクションを求めるプロンプトは次のとおりです。

Section: 1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 
6) NETWORK 7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS
12) INTERFACES [1]:

デフォルト・セクションは、プロンプトの終わりに大カッコ内に表示されます。

続いて、目的の操作内容を求めるプロンプトが次のように表示されます。

Operation: 1) FIRST 2) NEXT 3) RETRIEVE 4) ADD 5) UPDATE 
6) CLEAR BUFFER 7) QUIT [1]:

デフォルトの操作内容は、プロンプト末尾の大カッコ内に表示されます。デフォルトの操作を選択する場合は、[Enter]キーを押します。他の操作を選択する場合は、該当する番号を入力して[Enter]キーを押します。

現在、以下の操作がサポートされています。

  1. FIRST - 指定されたセクションの最初のレコードを表示します。キー・フィールドは必要ありません(入力バッファに格納されているキー・フィールドは、すべて無視されます)。
  2. 継続 - 入力バッファ内のキー・フィールドに基づいて、指定したセクションから次のレコードを取り出します。
  3. 照会 - キー・フィールドで指定したセクションから、指定したレコードを取り出します。
  4. ADD - 指定したセクションに、指定したレコードを追加します。フィールドが指定されていない場合(フィールドが不要である場合にかぎり)、DMCONFIG(5)で指定されたデフォルト値が使用されます。すべてのフィールドの現在の値は、出力バッファ内に戻されます。この操作は、Oracle Tuxedoシステム管理者だけが行えます。
  5. UPDATE - 指定したセクションの入力バッファ内にある、指定したレコードを更新します。入力バッファ内で指定されていないフィールドは変更されません。すべてのフィールドの現在の値は、入力バッファ内に戻されます。この操作は、Oracle Tuxedo管理者だけが行えます。
  6. バッファの消去 - 入力バッファをクリアします。すべてのフィールドが削除されます。この操作の後、tmconfigは直ちにセクションの指定を求めるプロンプトを出します。
  7. 終了 - プログラムを正常に終了します(クライアントは終了します)。プロンプトで値qを入力してもプログラムを終了できます。

管理者の操作を行う場合、実効ユーザー識別子が、このプログラムを実行するマシンのOracle Tuxedo管理者ユーザー識別子(UID)と同じでなければなりません。 レコードの更新や追加を行う場合には、tmloadcf(1)が使用する妥当性検査機能とすべてのデフォルト値が有効になります。

次にtmconfigは、入力バッファを編集するかどうかを確認するプロンプトを表示します。

Enter editor to add/modify fields [n]?

ここで、yを入力すると、入力バッファは一時ファイルにコピーされ、テキスト・エディタが起動されます。どのエディタを使用するかは、環境変数EDITORによって決めることができます。デフォルト値はedです。入力時の形式は「フィールド名」/「フィールド値」です。これについては、以下の「入力形式」の項で説明します。各UBBCONFIGセクションに対応するフィールド名を、以下のサブセクションの表に示します。フィールドのセマンティクスと関連範囲、デフォルト値、制約事項などについては、UBBCONFIG(5)に説明があります。許容値は、8進数ではなく10進数で指定します。ほとんどの場合、フィールド名はUBBCONFIGファイルのKEYWORDと同じですが、"TA_"が先頭に付きます。

ユーザーが入力バッファの編集を完了すると、tmconfigはその内容を読み取ります。特定のフィールド名についての行が複数ある場合、最初のオカレンスが使用され、他のオカレンスは無視されます。何らかのエラーが発生すると、構文エラー・メッセージが表示され、その問題を訂正するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

Enter editor to correct?

問題を訂正しない場合(レスポンスn)は、入力バッファにフィールドは含まれません。問題を訂正する場合は、エディタが再度実行されます。

最後に、操作を実行するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

Perform operation [y]?

操作が完了すると、tmconfigは(「戻り値TAOK」のように)戻り値を表示し、続いて出力バッファのフィールドを表示します。次に、プロセスが再開され、セクションを求めるプロンプトが表示されます。すべての出力バッファ・フィールドは、バッファがクリアされないかぎり、入力バッファ内で利用できます。

いつでもブレークを入力して、セクションを求めるプロンプトでの対話を再開できます。

QUITを選択すると、構成ファイルのバックアップ(テキスト形式)を作成するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

Unload TUXCONFIG file into ASCII backup [y]? 

バックアップの作成を選択すると、ファイル名の入力を求めるプロンプトが表示されます。

バックアップ・ファイルのファイル名は? [UBBCONFIG]:

無事にバックアップが完了すると、バックアップ・コピーが作成されたことを示すメッセージを表示します。失敗した場合はエラー・メッセージを表示します。

入力形式

入力パケットは、次のようにフォーマットされた行で構成されます。

fldname fldval

フィールド名とフィールド値は1つまたは複数のタブで区切ります。

長いフィールド値の場合、継続行に1つまたは複数のタブを付けることによって、次の行にわたるようにできます(これらのタブは、tmconfigに読み戻されるときに取り除かれます)。

改行文字だけで構成される空の行は無視されます。

表示できない文字をフィールド値に入力したり、タブからフィールド値を開始するには、円マークを使用し、その後に希望する文字を2文字の16進数表現で使用します(UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのASCII(5)を参照してください)。たとえば、入力データに空白を入力するには、¥20と入力します。円マークは2回書くことで1つの円マークを入力できます。tmconfigはこの形式で入力された文字をすべて認識しますが、16進数形式を使用する最大の利点は表示不能文字を入力できることです。

制限

動的な再構成機能については、次のような全般的な制限事項があります。

  1. キー・フィールドの値(次のセクションを参照)は変更できません。キー・フィールドがエディタ・バッファ内で変更され操作が終了すると、別のレコードがキー・フィールドの新しい値に基づいて変更されます。システムが停止しているときに、構成ファイルを再ロードすれば、キー・フィールドを変更できます。
  2. LMIDレベルのフィールドは、LMIDがブートされている間は変更できません。同様に、GROUPレベルのフィールドはGROUPがブートされている間は変更できません。
  3. 多くのRESOURCESパラメータは実行中のシステムでは変更できません。
  4. 動的削除機能はサポートされていません。削除はオフラインで行います。
  5. 間違ったセクションでパラメータを更新しようとした場合、たとえば、RESOURCESセクションにいるときに、MACHINESセクションのENVFILEパラメータを更新しようとした場合、tmconfigTAOKを返して操作が正常終了したように見えますが、アンロードされたUBBCONFIGファイルは変更されていません。

TMCONFIG、UBBCONFIG、およびMIB間の関係

以前のOracle Tuxedoシステムのリリースでは、すべてのアプリケーション構成は、アプリケーションのすべての構成パラメータが定義されたUBBCONFIGファイルというテキスト・ファイルを編集することで実現していました。その後のリリースでは、tmloadcf(1)コマンドを実行することにより、UBBCONFIGファイルをTUXCONFIGというバイナリ・ファイルにコンパイルするようになりました。さらに新しくなったシステムでは、各種TUXCONFIGパラメータの動的更新(アクティブなシステムの更新)をサポートするtmconfigコマンドが導入されるようになりました。

システム6以降では、Oracle Tuxedoのリソースをクラスや属性に再定義するOracle Tuxedo管理情報ベース(MIB)が導入されました。MIBの導入と同時に、Oracle Tuxedoシステムは、管理者(またはユーザー)がアプリケーションの属性にプログラムでアクセスし、変更することを可能にする管理APIも提供しました。

1つの例外を除いて、この『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』の「tmconfig、wtmconfig(1)」では、MIBの各種クラスについて簡単にしか触れていません。その例外とはNetworkクラスです。tmconfig()では、このクラスについて詳しく説明します。その他のセクションの詳細は、「TM_MIB(5)」を参照してください。

属性(フィールド)を更新できる場合と更新できるユーザー

従来のtmconfig表には、フィールドの更新が可能かどうかを示す値を入れる列がありました。これについてはMIBのリファレンス・ページで説明していますが、形式について多少注意が必要です。「MIB(5)」の権限の説明を参照してください。MIB表の権限の列は、ファイルへのアクセス制限における読み出し、書き込みおよび実行の権限に似ていますが、この列では単純なファイル権限より多くの情報と制御を指定することができます。たとえば、MIB表の権限列に値を指定することにより、システム稼働時にフィールドの変更が可能かどうかを示すことができます。

tmconfigを使用する前にはMIB(5)の説明をよくお読みください。

RESOURCESセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_DOMAINクラスの説明を参照してください。

注意:

このセクションについては、ADD操作は使用できません。このセクションにはレコードが1つしかないので、RETRIEVE操作はFIRST操作と同じです(キー・フィールドは不要)。NEXT操作は常に「レコードなし」が戻されます。

TA_LDBALTA_CMTRETおよびTA_SYSTEM_ACCESSに対する変更は、それ以後ブートされる新しいクライアントとサーバーに対してのみ適用されます。NO_OVERRIDEの指定があり、指定アクセス・タイプと一致しない(PROTECTEDまたはFASTPATH)サーバー・エントリがある場合、TA_SYSTEM_ACCESSは変更できません。TA_NOTIFYTA_AUTHSVCに対する変更は、それ以後起動される新しいクライアントに対してのみ適用されます。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ・ファイルには反映されません。

MACHINESセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_MACHINEクラスの説明を参照してください。

注意:

RESOURCESセクションのOPTIONSに"LAN"が指定されていないかぎり、マシンを追加することはできません。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ・ファイルには反映されません。

GROUPSセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_GROUPクラスの説明を参照してください。

SERVERSセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_SERVERクラスの説明を参照してください。

注意:

SERVERSセクションで変更されたパラメータは、次回、関連するサーバーがブート(再開ではなく)された時点で有効になります。複数のサーバーがMSSQに定義されている場合(TA_RQADDR)、これらのサーバーでは同じサービスがブートされます。たとえば、TA_CLOPTあるいはENVFILEに対する変更は、それらが現在ブートされているサーバーと一致しないよう、ブートされるサービスには影響しないようにしなければなりません。TA_MAXに変更があった場合、そのサーバー・セットのサーバーが1つまたは複数ブートされるまで、新しいサーバー識別子に対応する会話型サーバーは自動的には生成されません。

SERVICESセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_SERVICEおよびT_SVCGRPクラスの説明を参照してください。

注意:

SERVICESセクションで変更されたパラメータは、次回、そのサービスを提供するサーバーがブート(再開ではなく)された時点で有効になります。TA_ROUTINGNAMEの更新が可能なのは、TA_SRVGRPフィールドに値が指定されていない場合、またはそのフィールドにNULLが指定されている場合だけです。この場合、TA_ROUTINGNAME属性は、一致するすべてのSERVICESエントリで同時に更新されます。TA_ROUTINGNAMESERVICESセクションのROUTINGに対応しています。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ・ファイルには反映されません。

NETWORKセクション

次の表に、NETWORKセクションのフィールド一覧を示します。

NETWORKセクション 
フィールド識別子
フィールド・タイプ
更新
注意事項
TA_LMID
文字列
いいえ
キー
TA_BRIDGE
文字列
Sys
 
TA_NADDR
文字列
Sys
テキスト(ASCII)形式(NULL文字を除く)
TA_NLSADDR
文字列
Sys
テキスト(ASCII)形式(NULL文字を除く)

注意:

関連するLMIDがブートされている場合には、レコードを追加することはできません。

RESOURCESセクションのOPTIONSLANがないかぎり、NETWORKセクションに対する操作は何もできません。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ・ファイルには反映されません。

ROUTINGセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_ROUTINGクラスの説明を参照してください。

注意:

ROUTINGセクションは、システムが稼働状態にあるときには更新できません。 掲示板のサイズを制御する、RESOURCESセクションの3つのパラメータMAXDRTMAXRFT、およびMAXRTDATAが増加可能に設定されている場合、ROUTINGセクションの新しいエントリを追加できます。

WSLセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_WSLクラスの説明を参照してください。

注意:

ワークステーション・リスナー・サーバーのCLOPTの更新は、SERVERセクションを通じて行うこともできますが、T_WSLクラスを使用してください。

NETGROUPSセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_WSLクラスの説明を参照してください。

NETMAPSセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_NETMAPクラスの説明を参照してください。

INTERFACESセクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」T_INTERFACEクラスの説明を参照してください。

注意:

T_INTERFACEクラスは、ドメインおよびサーバー・グループの両方のレベルでCORBAインタフェースの構成属性と実行時属性を表します。ファクトリ・ベースのルーティング(特定のサーバー・グループに処理を分散する機能)を実行しない場合には、CORBAインタフェースに必要なパラメータはありません。

セキュリティ

tmconfigは保護アプリケーションで実行する場合、そのアプリケーションを利用するときにアプリケーション・パスワードが必要とされます。標準入力が端末であると、tmconfigはユーザーにパスワードの入力を求めてきます。ユーザーが入力するパスワード文字列は画面には表示されません。標準入力が端末でない場合には、このパスワードは環境変数APP_PWから取得されます。この環境変数の指定がなく、アプリケーション・パスワードが必要な場合には、tmconfigは異常終了します。

ワークステーション・クライアント

/WSクライアントの場合、このコマンドはwtmconfigです。UPDATEおよびADDコマンドはサポートされていません(TAEPERMが戻されます)。

環境変数

tmconfigは環境変数FIELDTBLSおよびFLDTBLDIRを設定しなおして、${TUXDIR}/udataobj/tpadminフィールド表を取り出します。TUXDIRを正しく設定しておかなければなりません。

APP_PWは、標準入力が端末でない場合、保護アプリケーションのアプリケーション・パスワードに設定しなければなりません。

クライアントをOracle Tuxedoアプリケーションに結合する前に、いくつかの環境変数を設定しておく必要があります。

診断

tmconfigは、型付きバッファを割り当てることができない場合、該当ユーザーに対する/etc/passwdエントリを判別できない場合、クライアント・プロセスになれない場合、入力バッファ編集用に/tmpに一時ファイルを作成できない場合、あるいは環境変数FIELDTBLSまたはFLDTBLDIRを設定し直すことができない場合には異常終了します。

各操作が完了した後、tmconfigから出力される戻り値には、リクエストされた操作に関するステータスが示されます。戻り値には3つのクラスがあります。

次の戻り値は、権限に関する問題またはOracle Tuxedoの通信エラーを示しています。戻り値は、操作が正常に完了しなかったことを示しています。

[TAEPERM]

呼出しプロセスはTA_UPDATEまたはTA_ADD opcodeを指定しましたが、Oracle Tuxedo管理者として起動されていません。

[TAESYSTEM]

Oracle Tuxedoエラーが発生しました。 このエラーの正確な内容はuserlog(3c)に書き込まれます。

[TAEOS]

オペレーティング・システムのエラーが発生しました。

[TAETIME]

ブロッキング・タイムアウトが発生しました。入力バッファは更新されないので、検索操作に使用される情報は何も戻されません。更新操作のステータスは、更新されたレコードで取出しを行うことでチェックできます。

次の戻り値は、操作を行うこと自体の問題を示します。一般的には、入力バッファ内のアプリケーション・データに関するセマンティクスの問題です。文字列フィールドTA_STATUSは、問題内容を示す出力バッファ内で設定されます。文字列フィールドTA_BADFLDNAMEは問題(エラーは1つのフィールドが原因で発生すると想定しています)の原因となる値を含むフィールドのフィールド名に設定されます。

[TAERANGE]

フィールド値が範囲外であるか、無効です。

[TAEINCONSIS]

1つまたは一連のフィールド値の指定が矛盾しています(たとえば、既存のRQADDRの値が異なるSRVGRPおよびSERVERNAMEに指定されている場合など)。

[TAECONFIG]

TUXCONFIGファイルの読取り中にエラーが発生しました。

[TAEDUPLICATE]

重複するレコードを追加しようとしました。

[TAENOTFOUND]

操作対象として指定されたレコードが見つかりませんでした。

[TAEREQUIRED]

フィールド値が必要ですが、指定されていません。

[TAESIZE]

文字列フィールドのフィールド値が長すぎます。

[TAEUPDATE]

実行できない更新を試行しました。

[TAENOSPACE]

更新を行おうとしましたが、TUXCONFIGファイルまたは掲示板に十分な容量がありませんでした。

次の戻り値は、少なくともMASTERサイトでは操作が成功したことを示します。

[TAOK]

操作が成功しました。TUXCONFIGファイルまたは掲示板には更新は行われませんでした。

[TAUPDATED]

操作が成功しました。TUXCONFIGファイルまたは掲示板に更新が行われました。

[TAPARTIAL]

MASTERサイトでは操作は成功しましたが、1つまたは複数の非MASTERサイトで失敗がありました。それらの非MASTERサイトには、無効またはパーティション化のマークが付けられます。詳細は、管理者ガイドを参照してください。

相互運用性

Oracle Tuxedoシステム・リリース4.0または4.1ノードが起動されている状態では、UPDATEおよびADD操作は実行できません。これらの操作を行うには、前もってこれらのノードを停止しておかなければなりません。リブートすると、変更内容が有効になります。

TMUNLOADCFの互換性

When tmunloadcf(1)を使用して構成内のエントリを表示する場合、フィールドの値が設定されていないとき(文字列の場合)、フィールド値が0のとき(整数の場合)、あるいはフィールドのデフォルト値に一致する場合、それらのフィールド値は表示されません。これらのフィールドは、tmconfigを使用する際に常に出力バッファに存在します。この方法で、管理者がエントリを取り出しやすくし、また以前に設定されていないフィールドを更新しやすくします。エントリには、フィールド名が含まれ、タブが後に続きますが、フィールド値はありません。

次に挙げる例では、tmconfigを使用して、ワークステーション・リスナー・サーバー上に指定されたネットワーク・アドレスを訂正しています。このアドレスはサーバー・セクションの最初のエントリになっていることがあります。この例で使用されているエディタはed(1)です。

$ EDITOR=ed tmconfig
Section:1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 6) NETWORK 
7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS 12) INTERFACES [1]: 4

Operation: 1) FIRST 2) NEXT 3) RETRIEVE 4) ADD 5) UPDATE
6) CLEAR BUFFER 7) QUIT [1]: 1
Enter editor to add/modify fields [n]? <return>
Perform operation [y]? <return>
Return value TAOK
Buffer contents:
TA_OPERATION 4
TA_SECTION 3
TA_SRVID 2
TA_MIN 1
TA_MAX 1
TA_RQPERM 432
TA_RPPERM 432
TA_MAXGEN 1
TA_GRACE 86400
TA_STATUS Operation completed successfully
TA_SRVGRP WDBG
TA_SERVERNAME WSL
TA_CLOPT -A -- -d/dev/tcp -M4 -m2 -x5 -n0x0002fe19c00b6d6b
TA_CONV N
TA_REPLYQ N
TA_RESTART N
Section:1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 6) NETWORK
7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS 12) INTERFACES [4]: <return>
Operation: 1) FIRST 2) NEXT 3) RETRIEVE 4) ADD 5) UPDATE
6) CLEAR BUFFER 7) QUIT [1]: 5
Enter editor to add/modify fields [n]? y
240
/CLOPT/s/6d6b/690E/p
TA_CLOPT -A -- -d/dev/tcp -M4 -m2 -x5 -n0x0002fe19c00b690E
w
240
q
Perform operation [y]? <return>
Return value TAUPDATED
Buffer contents:
TA_OPERATION 1
TA_SECTION 3
TA_SRVID 2
TA_MIN 1
TA_MAX 1
TA_RQPERM 432
TA_RPPERM 432
TA_MAXGEN 1
TA_GRACE 86400
TA_STATUS Update completed successfully
TA_SRVGRP WDBG
TA_SERVERNAME WSL
TA_CLOPT -A -- -d/dev/tcp -M4 -m2 -x5 -n0x0002fe19c00b690E
TA_CONV N
TA_REPLYQ N
TA_RESTART N
Section:1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 6) NETWORK
7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS 12) INTERFACES [1]: q
Unload TUXCONFIG file into ASCII backup [y]? <return>
Backup filename [UBBCONFIG]? <return>
Configuration backed up in UBBCONFIG
$ # boot the changed server
$ tmboot -s WSL -i 2

関連項目

tmboot(1)tmloadcf(1)userlog(3c)TM_MIB(5)UBBCONFIG(5)

 


tmipcrm(1)

名前

tmipcrm - ローカル・マシンでOracle Tuxedo ATMIアプリケーションが割り当てたIPCリソースを削除

概要

tmipcrm [-y] [-n] [TUXCONFIG_file]

説明

tmipcrmは、共有メモリー、メッセージ・キューおよびセマフォなど、Oracle Tuxedo ATMIアプリケーションによって割り当てられたIPCリソースをクリーンアップします。このコマンドは、シャットダウンの失敗などの通常ではないエラー状況が発生した後に通常実行されます。通常の状況では、Oracle Tuxedo ATMIシステムは、割り当てられたIPCリソースをすべてシャットダウン時にクリーンアップします。削除されたIPCリソースには、Oracle Tuxedo ATMIのコア・システムおよびWorkstationコンポーネントで使用されるようなものが含まれます。

tmipcrmはローカル・サーバー・マシン上でのみ機能するので、Oracle Tuxedo構成内のリモート・マシン上にあるIPCリソースはクリーンアップされません。TUXCONFIGファイルの名前は、TUXCONFIG環境変数の値として指定するか、またはコマンドラインで指定する必要があります。TUXCONFIGファイルは必須で、読取り可能である必要があります。

このコマンドを正常に実行できるのは、適切な権限を持つユーザーまたは管理者だけです。このコマンドは、掲示板(BB)を格納する共有メモリー・セグメントにアタッチ可能であることを前提としており、掲示板に格納されて参照されるIPCリソースを削除しようとします。システム上のその他の条件によって削除が失敗することもあります。このような失敗が検出された場合には通知されます。

以下のオプションがサポートされています。

-y

すべてのプロンプトに「はい」と答えることを意味します。

-n

IPCリソースを削除せず、stdoutにIPCリソースの一覧を表示して終了します。

TUXCONFIG_file

TUXCONFIGファイルの完全なパス名。指定されていない場合は、TUXCONFIG環境変数の値がデフォルト値になります。

診断

TUXCONFIGファイルが見つからない場合は、致命的なエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

Cannot open tuxconfig file

TUXCONFIGファイルが読み取れない場合は、致命的なエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

Execute permission denied, not application administrator

掲示板の共有メモリーへのアタッチが失敗した場合は、致命的なエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

Cannot attach to BB!

サンプル

このコマンドは、通常は対話型モードで実行して、必要に応じて質問に対する回答を求めるプロンプトを表示します。-yオプションを指定すると、tmipcrmは応答を求めるプロンプトを表示しませんが、すべての質問に対して「はい」と答えたとみなされます。-nオプションを指定すると、tpipcrmstdoutにIPCリソースを表示するだけで終了し、IPCリソースは削除されません。

次の例では、このコマンドが通常どのように使用されるかについて説明します。

$ tmipcrm /home/user/apps/tuxconfig
Looking for IPC resources in TUXCONFIG file /home/user/apps/tuxconfig
The following IPC resources were found:
Message Queues:
0x2345
0x3456
Semaphores:
0x34567
0x45678
Shared Memory:
0x45678
0x56789
Remove these IPC resources (y/n)?: y
Removing IPC resources … done!

次のサンプル・コードでは、ローカル・マシン上のOracle Tuxedo ATMIアプリケーションで使用されるIPCリソースの一覧を、ipclistというファイルに出力します。

tmipcrm -n /home/user/apps/tuxconfig >ipclist

 


「tmloadcf(1)」

名前

tmloadcf - UBBCONFIGファイルを解析し、バイナリ版のTUXCONFIG構成ファイルをロード

概要

tmloadcf [-n] [-y] [-c] [-b blocks] {UBBCONFIG_file | -}

説明

tmloadcfは、UBBCONFIGの構文に従った形式のファイルあるいは標準入力を読み取り、その構文をチェックし、指定に応じてバイナリ版のTUXCONFIG構成ファイルをロードします。環境変数TUXCONFIGTUXOFFSET (オプション)は、それぞれ該当情報を格納するTUXCONFIGファイルとオフセットを示します。tmloadcfは、UBBCONFIGファイルのRESOURCESセクションに定義されているMASTERマシン上でしか実行できません。ただし、-cあるいは-nオプションが指定されている場合を除きます。

注意: TUXCONFIG環境変数に指定されたパス名は、UBBCONFIGファイルのMACHINESセクションに指定されているTUXCONFIGパラメータの値と完全に一致しなければなりません(大文字/小文字の区別も含む)。 一致しない場合、tmloadcf(1)は正常に実行されません。

tmloadcfは、UBBCONFIGファイルのセクションで抜けているものを検出すると、警告メッセージを表示します。ただし、LAN OPTIONの指定のない構成におけるNETWORKセクションの抜け(「UBBCONFIG(5)」を参照)、またはROUTINGセクションの抜けは除きます。入力ファイルの解析中に構文エラーを検出すると、tmloadcfTUXCONFIGファイルへの更新を行わずに終了します。

tmloadcfを実行するユーザーの実効ユーザー識別子は、UBBCONFIGファイルのRESOURCESセクションに記述されているUIDと同じでなければなりません(指定がある場合)。

tmloadcfにオプション-cを付けると、プログラムはこの構成に必要とされる最小のIPCリソースを表示します。ノードごとに異なるリソース要件が、構成に含まれるノードごとに表示されます。TUXCONFIGファイルは更新されません。

tmloadcf-nオプションを使用すると、プログラムはUBBCONFIG (構成ファイルのテキスト・バージョン)の構文チェックだけを行い、TUXCONFIGファイルの実際の更新は行いません。

構文チェックの後、tmloadcfは、TUXCONFIGが参照するファイルが存在するかどうか、存在する場合はそのファイルが有効なOracle Tuxedoシステムのファイル・システムかどうか、およびTUXCONFIG表を含んでいるかどうかを調べます。これらの条件が満たされていない場合、tmloadcfは、TUXCONFIGの作成および初期化を行うかどうかを確認するプロンプトを表示します。

Initialize TUXCONFIG file: path [y, q]?

標準入力あるいは標準出力が端末でない場合、あるいはコマンドラインで-yオプションが指定された場合には、このプロンプトは出されません。"y"または"Y"以外のレスポンスをすると、tmloadcfは構成ファイルを作成せずに終了します。

TUXCONFIGファイルが正しく初期化されていない場合、処理を先に進めるよう指示すると、tmloadcfはOracle Tuxedoシステムのファイル・システムを作成し、TUXCONFIG表を作成します。コマンドラインに-bオプションを指定すると、Oracle Tuxedoシステムのファイル・システムの作成時にそのデバイスのブロック数を引数として使用します。-bオプションの値が、新しいTUXCONFIG表を収容できる大きさである場合、tmloadcfは指定された値を使用して新しいファイル・システムを作成します。それだけの大きさがない場合には、エラー・メッセージを出力して終了します。-bオプションを指定しないと、tmloadcfは、TUXCONFIG表を収容できる大きさのファイル・システムを新たに作成します。ファイル・システムがすでに存在している場合は、-bオプションが無視されます。

TUXCONFIGがrawデバイス(初期化されていない)であり、そのrawデバイス上のブロック数を設定する必要がある場合には、-bオプションをできるだけ使用するようにしてください。TUXCONFIGが通常のUNIXファイルである場合には、-bオプションは使用しないようにしてください。

TUXCONFIGファイルがすでに初期化されていると判断される場合、tmloadcfはそのTUXCONFIGファイルに記述されているシステムが稼働状態にないことを確認します。そのシステムが稼働状態にあると、tmloadcfはエラー・メッセージを出して終了します。

システムが非稼働状態にあり、TUXCONFIGファイルがすでに存在している場合は、ファイルを上書きするかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

Really overwrite TUXCONFIG file [y, q]? 

標準入力あるいは標準出力が端末でない場合、あるいはコマンドラインで-yオプションが指定された場合には、このプロンプトは出されません。"y"または"Y"以外のレスポンスを行うと、tmloadcfは終了して、ファイルの書換えは行われません。

構成ファイルのRESOURCESセクションにSECURITYパラメータが指定されていると、tmloadcfは標準入力をフラッシュし、端末エコー機能をオフにして、ユーザーにアプリケーション・パスワードの入力を求めます。

Enter Application Password? 
Reenter Application Password?

パスワードは、30文字以内の長さで入力できます。ファイルではなく標準入力を介してUBBCONFIG (構成ファイルのテキスト・バージョン)をロードするオプションは、SECURITYパラメータがオンのときには使用できません。標準入力が端末でない場合、つまり、ユーザーにパスワードの入力を求めることができない場合(たとえば、hereファイルの場合)、アプリケーション・パスワードの設定のために環境変数APP_PWが参照されます。APP_PW環境変数が設定されておらず、標準入力が端末でない場合には、tmloadcfはエラー・メッセージを出し、ログ・メッセージを生成して、TUXCONFIGファイルのロードに失敗します。

エラーがないと仮定して、すべてのチェックの結果が正常であった場合、tmloadcfUBBCONFIGファイルをTUXCONFIGファイルにロードします。このとき、TUXCONFIG表にある既存の情報はすべて書き換えられます。

ロード中に丸められて、アンロードされたときに一致しない値もありますので、注意してください。そのような値にはMAXRFTおよびMAXRTDATAがありますが、それだけではありません。

相互運用性

tmloadcfはマスター・ノード上で実行しなければなりません。相互運用アプリケーションでは、マスター・ノードは最新のリリースでなければなりません。

移植性

tmloadcfは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

環境変数APP_PWは、SECURITYパラメータが指定され、かつ標準入力として端末以外のものを使用してtmloadcfを実行するアプリケーションに対して設定しなければなりません。

サンプル

UBBCONFIGファイルBB.shmから構成ファイルをロードするには、次のようにデバイスを2000ブロックに初期化します。

tmloadcf -b2000 -y BB.shm

診断

入力にエラーが検出されると、エラーの原因となった行が、問題を指摘するメッセージと共に、標準エラーに出力されます。また、UBBCONFIGファイルに構文エラーがあったり、システムがその時点で稼働中であると、TUXCONFIGファイル内の情報は一切更新されず、tmloadcfは終了して、終了コード1を戻します。

UBBCONFIGファイルに指定されているUIDと一致しない実効ユーザー識別子を持つユーザーがtmloadcfを実行すると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

*** UID is not effective user ID ***

tmloadcfを非マスター・ノード上で実行すると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

tmloadcf cannot run on a non-master node.

tmloadcfをアクティブ・ノード上で実行すると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

tmloadcf cannot run on an active node.

tmloadcfは正常に処理を完了すると、終了コード0を返して終了します。TUXCONFIGファイルが更新された場合には、userlogメッセージが生成されてこのイベントが記録されます。

関連項目

tmunloadcf(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tmloadrepos(1)

名前

tmloadrepos - バイナリのTuxedoサービス・メタデータ・リポジトリ・ファイルを作成または更新し、サービス・パラメータ情報とともにロードします。

概要

tmloadrepos [-e|-d service1[,...]] [-y] [-i repository_input file] repository_file

説明

このコマンドを使用すると、バイナリのTuxedoサービス・メタデータ・リポジトリ・ファイルを作成または更新し、サービス・パラメータ情報とともにロードできます。

リポジトリ・ファイルが存在せず、入力ファイルが指定されていない場合は、リポジトリ・ファイルが作成され、コンソールから入力(標準入力)するサービス・パラメータ情報が使用されます。標準入力は、リポジトリ・ファイルがすでに存在しているにもかかわらず、入力ファイルまたは特定のサービス名が指定されていない場合にも使用します。

注意: tmloadreposを使用して、JOLTリポジトリ・ファイルのサービス・パラメータ情報を更新、追加、または削除することはできません。

tmloadreposでは以下のオプションを使用できます。

-i

-iが指定されると、tmloadreposが特定の入力ファイルを使用してサービス・パラメータ情報を作成し、新しいメタデータ・リポジトリ・ファイルにロードするか、既存のファイルを変更します。
デフォルトでは、-iオプションを使用すると、tmloadreposは、repository_inputファイルにリストされていない既存のrepository_file情報を保持できます。また、repository_inputファイルに構文エラーがある場合も同様に保持できます。 例1: tmloadrepos -i infile reposfile
指定された入力ファイルが見つからない場合、エラー・メッセージが表示されます。

-e

-eが指定されると、tmloadreposは、既存のリポジトリ情報のすべてをrepository_inputファイルで指定された情報に置き換えます。
repository_inputファイルを指定しないと、コンソールからサービス・パラメータ情報を入力するようにユーザーが要求され、その入力した情報によって既存のリポジトリ情報が置き換えられます。例2: tmloadrepos -e reposfile 例3: tmloadrepos -e -i infile reposfile

-d

-dを指定すると、指定したサービスの情報がリポジトリから削除されます。-dオプションを-iオプションと一緒に使用することはできません。また、特定のサービス情報を削除するために正規表現を使用することもできません。
例4 : tmloadrepos -d newservice reposfile
注意: 情報が誤って消去されるのを防ぐために、-yオプションを指定しないかぎり、-eおよび-dオプションによってユーザーの確認を要求します。
注意: 確認メッセージが表示された場合、メタデータ・リポジトリ・ファイルのサービス情報の編集、追加または削除を続行するには「Y」を、続行しない場合は「N」を選択します。

-y

-yを指定すると、ユーザーの確認なしに、メタデータ・リポジトリ・ファイルのディレクトリに対してサービス情報の編集、追加または削除が行われます。
例5: tmloadrepos -e -y -i infile reposfile 例6: tmloadrepos -d newservice -y reposfile

repository_inputファイル

repository_inputファイルは、サービス・キーワードおよびパラメータ・キーワードとそれらの値を格納するテキスト・ベースのファイルです。キーワードの省略形も使用できます。キーワードおよび省略形の大文字/小文字は区別されます。キーワード、省略形および値の一覧については、『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』「Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリの管理」の「Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリを作成する」を参照してください。

repository_file

tmloadreposによって作成されるバイナリ・ファイルです。すべてのメタデータ・リポジトリ・サービス情報が格納されます。

診断

入力にエラーが検出されると、エラーの原因となった行が、問題を指摘するメッセージと共に、標準エラーに出力されます。

サンプル

例1 :単純なtmloadrepos入力ファイルの例

リスト7 TMLOADREPOS入力

service=TRANSFER
svcdescription=This service transfers money from one account to another
export=Y
inbuf=FML
outbuf=FML

param=ACCOUNT_ID
type=integer
paramdescription=The withdrawal account is 1st, and the deposit account is 2nd.
access=in
count=2
requiredcount=2

param=SAMOUNT
paramdescription=This is the amount to transfer. It must be greater than zero.
type=string
access=in
param=SBALANCE
paramdescription=The withdrawal account is 1st, and the deposit account is 2nd.
type=string
access=out
count=2
requiredcount=2

param=STATLIN
type=string
access=out

service=LOGIN
svcdescription=This service allows users to log in to the Acme Banking\ Corporation computer systems. Only tellers and trusted administrators may\
make use of this service.
inbuf=VIEW
inview=LOGINS
outview=LOGINR
export=Y

param=user
type=string
access=in

param=passwd
type=string
access=in

param=token
type=integer
access=out

例2 :埋め込み型パラメータのtmloadrepos入力ファイルの例

リスト8 埋め込み型パラメータのtmloadrepos入力
service=DEPOSIT
svcdescription=This service saves money to one account
export=Y
inbuf=FML32
outbuf=FML32

param=USER_INFO
type=fml32
paramdescription=user information of the account
access=in
count=1
requiredcount=1
fldnum=20000
# embedded field
(
       param=USERNAME
       type=string
       paramdescription=user name
       size=8
       count=1
       requiredcount=1
       fldnum=20001
       param=GENDER
       type=string
       size=6
       count=1
       requiredcount=1
       fldnum=20002
)
param=ACCOUNT_ID
type=integer
paramdescription=the deposit account.
access=in
count=1
requiredcount=1
fldnum=20003

param=SAMOUNT
paramdescription=This is the amount to transfer. It must be greater than zero.
type=string
access=in
fldnum=20004

param=SBALANCE
paramdescription=the deposit account
type=string
access=out
count=1
requiredcount=1
fldnum=20005

param=STATLIN
type=string
access=out
fldnum=20006

関連項目

tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)tmunloadrepos(1)TMMETADATA(5)、『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』の「Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリの管理」

 


TMS_rac_refresh(1)

名前

TMS_rac_refresh - Oracle Real Application Clusters (RAC)の準備されたトランザクションのリストを取得

概要

TMS_rac_refresh groupnameまたは[group ID grp1,grp2, ...]

説明

TMS_rac_refreshは、トランザクション・マネージャ・サーバー(TMS)にコマンドを送り、xa_recover()の処理を再実行します。サーバーはグループ名またはグループIDで指定し、groupnameパラメータにリストされます。TMS_rac_refreshは、メッセージをTMSに送信した後に戻ります。その後、TMSは、実際のxa_recover()を非同期で実行します。この処理は、フェイルオーバーが実行中の状況で、Oracle Real Application Clusters (RAC)ソフトウェアに必要になります。

TMS_rac_refreshは、Oracle RACグループが代替サーバー・グループにフェイルオーバーするときに、Oracle Fast Application Notification (FAN)を使用して開始されます。コマンドラインから手作業で実行する必要はありません。

注意: TMS_rac_refreshは、RAC機能を使用するOracleサーバー・グループのみが使用します。
注意: Oracle FANの構成方法の詳細は、Oracle 10gのドキュメントを参照してください。

パラメータ

groupname

RACデータベースのインスタンスに障害が発生したときの代替用のインスタンスに対応付けられているサーバー・グループ名またはグループID。TMS_rac_refreshを実行するために必須のパラメータです。

診断

TMS_rac_refreshは、通常はコマンドラインからは実行しません。したがって、診断メッセージはuserlogに書き込まれます。

エラー

TMS_rac_refreshでは、groupnameが正しいサーバー・グループの名前でなかったとき、またはgroupnameでリストされたTMSサーバーにメッセージを送信できなかった場合にエラーを通知します。

関連項目

 


tmshutdown(1)

名前

tmshutdown - Oracle Tuxedoサーバー・セットを停止

概要

tmshutdown [options]

説明

tmshutdownは、サーバーの実行を停止させたり、構成ファイルに記述されているサービスの公開を削除したりします。tmshutdownコマンドを呼び出せるのは、掲示板の管理者(構成ファイルのUIDパラメータで指定されている)またはrootだけです。また、tmshutdownは、構成ファイルのRESOURCESセクションでMASTERとして指定されているマシン、あるいはMASTERとして機能するバックアップ・マシン(つまり、tmadmin(1)masterコマンドによりDBBLがすでに稼働状態である)上でしか呼び出せません。ただし、パーティション化されたプロセッサに対して-Pオプションが使用されている場合を除きます(下記参照)。

オプションなしの場合、tmshutdownはすべての管理サーバー、TMS、ゲートウェイ・サーバー、およびTUXCONFIG環境変数に指定されている構成ファイルのSERVERSセクションに記述されているサーバーを停止させ、それらの関連IPCリソースを除去します。グループごとに、SERVERSセクションの全サーバー、関連するゲートウェイ・サーバー(外部グループの)およびTMSサーバーがこの順序で停止されます。管理サーバーは最後に停止されます。

SEQUENCEパラメータの指定がないアプリケーション・サーバーは、構成ファイル内のサーバー・エントリの順序とは逆に最初に停止され、SEQUENCEパラメータの指定されたアプリケーション・サーバーはその後、シーケンス番号の大きいものから順に停止されます。構成ファイルのSERVERSセクションの複数のサーバーに同じSEQUENCEパラメータが設定されている場合、tmshutdownはこれらのサーバーを同時に停止します。SERVERSセクションの各エントリには、任意にMINおよびMAXパラメータを指定することができます。tmshutdownは、-iオプションが指定されていないかぎり、各サーバー・エントリごとにそのサーバーの全オカレンス(MAX個まで)を停止します。-iオプションを使用すると、個々のオカレンスを停止できます。

あるサーバーを停止できない場合、あるいはサービスの公開を削除できない場合、中央のイベント・ログに診断が書き出されます(「userlog(3c)」を参照)。次に、すべてのオプションについて個々に説明します。

-l lmid

関連するLMIDパラメータがlmidである各グループごとに、該当グループに対応するSERVERSセクションの全サーバーがまず停止され、続いてそのグループに属するTMSとゲートウェイ・サーバーが停止されます。

-g grpname

指定されたグループに属するSERVERSセクションのすべてのサーバー(つまり、SRVGRPパラメータがgrpnameに設定されている)が停止され、続いてそのグループのすべてTMSとゲートウェイ・サーバーが停止されます。TMSサーバーの停止は、そのグループ・エントリのTMSNAMEおよびTMSCOUNTパラメータの設定に基づいて行われます。外部グループの場合、HOSTセクションの関連エントリに対応するゲートウェイ・サーバーの停止は、パラメータGATENAMEGATECOUNTに基づいて行われます。ゲートウェイを停止すると、そのプロセスが停止されると共に、その管理サービスと公開されたすべての外部サービスの公開が取り消されます。

-i srvid

SRVIDパラメータがsrvidであるSERVERSセクションの全サーバーが停止されます。30,000を超えるSRVIDを入力しないでください。これらの数字はシステム・プロセス(TMSやゲートウェイ・プロセス)を表し、それらの停止には-lまたは-gオプションを使用しなければならないためです。

-s aout

SERVERSセクションのサーバーのうち、名前がaoutのサーバーがすべて停止されます。このオプションは、TMSおよびゲートウェイ・サーバーの停止にも使用できます。

-o sequence

SERVERSセクションのサーバーのうち、SEQUENCEパラメータがsequenceに設定されているサーバーがすべて停止されます。

-S

SERVERSセクションのサーバーがすべて停止されます。

-A

すべての管理サーバーがシャットダウンします。

-M

マスター・マシン上で管理サーバーが停止されます。MASTERマシン上のBBLが停止され、構成ファイルにLANNETWORKエントリが指定されていれば、BRIDGEが停止されます。MODELMPであると、DBBL管理サーバーが停止されます。

-B lmid

論理名がlmidであるプロセッサ上のBBLが停止されます。

-w delay

すべてのサーバーを直ちに中断し、delay秒だけ停止の確認を待機した後、SIGTERMおよびSIGKILLシグナルをサーバーに送って強制的に停止させます。
SIGKILLシグナルは捕捉できないため、その時点でプロセスによって実行されるコードには無関係に、シグナルを受信したプロセスはすべて直ちに終了されます。停止されるプロセスが掲示板を更新中だった場合には、掲示板に構造上の損傷を与えるおそれがあります。
注意: -wオプションが適用されるサーバーは、UNIXのシグナルSIGTERMを捕捉できません。
注意: SIGKILLシグナルの受信に基づいてサーバーが停止される場合、エントリが掲示板に残る場合があります。BBLが停止される場合、これらのエントリが検出され、BBLは停止しません。システムの停止を完了するには、再度tmshutdownコマンドを使用しなければならない場合もあります。

-k {TERM | KILL}

tmshutdownは選択したサーバーを直ちに中断し、これらを順序立てて(TERM)または強制的に(KILL)停止します。
SIGKILLシグナルは捕捉できないため、その時点でプロセスによって実行されるコードには無関係に、シグナルを受信したプロセスはすべて直ちに終了されます。このような挙動は、停止中のプロセスが掲示板を更新中だった場合、掲示板に構造上の損傷を与えるおそれがあります。これを防ぐためにtpkill(1)コマンドを使用できます。tpkillは掲示板をロックした後でSIGKILLシグナルをプロセスに送信するため、終了されるプロセスによる掲示板の更新を回避できます。
注意: このオプションは、UNIXシグナルのSIGTERMSIGKILLをサポートするシステムでは、これらにマップされます。デフォルトでは、SIGTERMはOracle Tuxedoサーバーで順序立てた停止を開始します。SIGTERMをアプリケーションでリセットすると、Oracle Tuxedoシステムがサーバーを停止できなくなることがあります。
注意: SIGKILLシグナルの受信に基づいてサーバーが停止される場合、エントリが掲示板に残る場合があります。BBLが停止される場合、これらのエントリが検出され、BBLは停止しません。システムの停止を完了するには、再度tmshutdownコマンドを使用しなければならない場合もあります。

-y

全管理プロセスおよびサーバー・プロセスを停止するかどうかを確認するプロンプトに対してyesの応答がなされたものとみなされます(このプロンプトは、制限を課すオプションを一切付けずにコマンドが入力されたときにのみ表示されます)。
-yオプションを指定すると、すべてのサービスの公開が掲示板から直ちに取り消され、以降サービス呼出しができなくなります。

-q

標準出力に実行シーケンスを表示しません。 -yが指定されているものと想定します。

-n

実行シーケンスを表示しますが、実行はされません。

-R

移行操作の場合のみ、元のプロセッサ上のサーバーが停止され、別のプロセッサへの移行準備としての掲示板エントリの削除は行われません。-Rオプションは、-lあるいは-gオプションと一緒に使用しなければなりません(例: tmshutdown -l lmid -R)。また、構成ファイルのRESOURCESセクションにMIGRATEオプションを指定しなければなりません。

-c

クライアントがまだアタッチされていても、BBLが停止されます。

-H lmid

単一プロセッサ上では、指定されたlmidに対応するノード上の全管理サーバーおよびアプリケーション・サーバーが停止されます。一方、マルチプロセッサ(たとえば3B4000)上では、PEが1つしか指定されていない場合でも、すべてのPEが停止されます。

-P lmid

このオプションを指定すると、tmshutdownは指定lmid上の掲示板にアタッチし、このlmidが該当アプリケーションの他の部分からパーティション化されていることを確認してから(つまり、DBBLにはアクセスしません)、すべての管理サーバーとアプリケーション・サーバーを停止します。このコマンドは、構成ファイルのMACHINESセクションに指定されているlmidに対応するプロセッサ上で実行しなければなりません。

-l-g-sおよび-Tオプションを使用すると、TMSサーバーが停止されます。また、-l-gおよび-sオプションを使用すると、ゲートウェイ・サーバーが停止されます。-l-g-i-s-oおよび-Sオプションはアプリケーション・サーバーに適用されます。-A-Mおよび-Bオプションは、管理プロセスにのみ適用されます。-l-g-i-oおよび-sオプションを組み合せて使用すると、指定された修飾条件をすべて満たすサーバーのみが停止されます。

サーバーの停止時にグローバル・トランザクションが稼働しているといったような分散トランザクション処理機能を使用する場合には、プリコミット後のコミットが記録される場所まで処理が進んでいなかったトランザクションは、停止します。一方、コミット点まで進んでいたトランザクションは、サーバー(たとえば、TMS)が再度ブートされた時点で処理が完了します。

相互運用性

tmshutdownはマスター・ノード上で実行しなければなりません。相互運用アプリケーションでは、マスター・ノードは最新のリリースでなければなりません。tmshutdownは、リリース4.1サイトでリリース4.2管理サーバーを停止させることにつながる構成ファイル内の条件を検出し報告します。

移植性

tmshutdownは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tmshutdownは、サーバーの停止に失敗した場合や致命的エラーが発生した場合には、終了コード1を返して終了します。詳細は、ユーザー・ログを調べてください。正常に実行できた場合には、終了コード0で終了します。

tmshutdownが、実際のマスター・ノードでないアクティブ・ノード上で実行されると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

tmshutdown cannot run on a non acting-master node in an active application.

プロセスを停止することでアクティブ・プロセスがDBBLからパーティション化されると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

cannot shutdown, causes partitioning.

サーバーが異常終了した場合には、次のようなメッセージが出されます。

CMDTUX_CAT:947 Cannot shutdown server GRPID

サンプル

システム全体を停止して、Oracle TuxedoのIPCリソースをすべて削除するには、次のコマンドを実行します。30秒経過しても確認が得られないと強制的に実行されます。

tmshutdown -w 30

lmidの値がCS1に設定されているマシン上のサーバーだけを停止するには、次のコマンドを入力します。

tmshutdown -l CS1

-lオプションはSERVERSセクションにリストされているサーバーのみにアクションを制限するものであるため、CS1上のBBLは停止されません。

注意事項

tmshutdownコマンドは、ハングアップ・シグナル(SIGHUP)を無視します。停止中にシグナルが検出されても、プロセスは継続します。

関連項目

tmadmin(1)tmboot(1)tpkill(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tmunloadcf(1)

名前

tmunloadcf - バイナリ版のTUXCONFIG構成ファイルをアンロード

概要

tmunloadcf

説明

tmunloadcfは、TUXCONFIG構成ファイルをバイナリ表現からテキスト形式に変換します。この変換処理は、バイト・オーダーが異なるマシン間でファイルを簡潔に移送したり、ファイルのバックアップ・コピーを簡潔に作成して信頼性を高める場合に役立ちます。テキスト形式については、「UBBCONFIG(5)」で説明します。

tmunloadcfは、TUXCONFIGおよびTUXOFFSET環境変数が示すTUXCONFIGファイルから値を読み取り、それらを標準出力に書き出します。

Oracle Tuxedoリリース7.1で起動すると、複数のリソースに対してパスワードを使用できます。たとえば、リソース・マネージャのOPENINFO文字列にパスワードを指定できます。パスワードを含むTUXCONFIG構成ファイルに対してtmunloadcfが実行された場合、出力には暗号化されたパスワードが表示されます。この暗号化されたパスワードは、一度だけシステムにアップロードできます。

構成中に四捨五入され、tmloadcfの呼び出しまたはTMIBインタフェースによって設定した値と一致しない値もありますので、注意してください。そのような値にはMAXRFTおよびMAXRTDATAがありますが、それだけではありません。

移植性

tmunloadcfは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

サンプル

次のコマンドを入力すると、/usr/tuxedo/tuxconfigの構成がファイルtconfig.backupにアンロードされます。

TUXCONFIG=/usr/tuxedo/tuxconfig tmunloadcf > tconfig.backup

診断

tmunloadcfは、TUXCONFIGおよびTUXOFFSET環境変数が参照するファイルが存在するかどうか、存在する場合はそのファイルが有効なOracle Tuxedoシステムのファイル・システムであるかどうか、およびTUXCONFIG表を含んでいるかどうかを調べます。これらの条件のいずれかが満たされない場合、tmunloadcfはエラー・メッセージを出し、終了コード1を戻して終了します。処理が成功すると、tmunloadcfは終了コード0を返して終了します。

関連項目

tmloadcf(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tmunloadrepos(1)

名前

tmunloadrepos - Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリからサービス情報を表示

概要

tmunloadrepos [-s service_regular_expression1[,...]] [-t|-c] repository_file

説明

tmunloadreposは、メタデータ・リポジトリ・ファイルの指定されたTuxedoサービス情報を表示します。

注意: tmunloadreposは、Joltリポジトリ・ファイルの表示にも使用できます。

tmunloadreposでは以下のオプションを使用できます。

-s

-sオプションを指定すると、出力をservice_regular_expressionに一致するサービスに限定できます。このオプションを指定しない場合は、リポジトリで認識されているすべてのサービスの情報が表示されます。区切り文字「,」を使用すると、複数のservice_regular_expressionを1つの文字列にできます。

-t

-tオプションを指定すると、出力がプレーン・テキスト形式になります。この形式は、tmloadreposへの入力としても使用できます。

-c

-cオプションを指定すると、出力がC疑似コード形式になります。この形式は、指定したサービスへのサービス呼出しで必要になります。

-tおよび-cオプションは相互に排他的です。これらのオプションのいずれも指定しない場合、出力はプレーン・テキスト形式になります。

注意: tmunloadreposは、Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリ・ファイルだけでなく、Joltリポジトリ・ファイルの表示にも使用できます。

非推奨

以下のtmunloadreposコマンドライン・オプションはTuxedo 10.0リリースでは非推奨になりました。

-w

-wオプションを指定すると、出力がWSDLサービス記述形式になります。Tuxedo 9.0以降では、WSDL仕様V2.0 (www.x3.org)をベースにカスタマイズしたWSDL形式を使用しています。

Oracle SALTのコマンド・ユーティリティtmwsdlgenは、TuxedoサービスのWSDL公開に関して唯一推奨されるユーティリティです。tmwsdlgenの詳細は、Oracle SALTのドキュメントを参照してください。

診断

tmunloadreposでは、repository_fileで指定されたファイルがTuxedoシステムのメタデータ・リポジトリ・ファイルとして有効かどうかが検証されます。-sオプションが指定されている場合は、service_regular_expressionに一致する1つまたは複数のサービスについての情報がリポジトリに格納されているかどうかが検証されます。これらの条件のいずれかが満たされない場合、tmunloadreposはエラー・メッセージを出し、終了コード1を戻して終了します。処理が成功すると、tmunloadreposは終了コード0を返して終了します。

サンプル

例1 : tmunloadrepos -t -s TRANSFER

リスト9 tmunload -t -s TRANSFERからの出力

service=TRANSFER
svcdescription=This service transfers money from one account to another
export=Y
inbuf=FML
outbuf=FML
param=ACCOUNT_ID
type=integer

paramdescription=The withdrawal account is first, and the deposit account is second.
access=in
count=2
requiredcount=2
param=SAMOUNT
paramdescription=This is the amount to transfer. It must be greater than zero.
type=string
access=in
param=SBALANCE
paramdescription=The withdrawal account is first, and the deposit account is second.
type=string
access=out
count=2
requiredcount=2
param=STATLIN
type=string
access=out

例2 : tmunloadrepos -c -s TRANSFER

リスト10 tmunload -c -s TRANSFERからの疑似コード出力
Fbfr *idata, **odata;
long ilen, *olen. flags=0;

/* Application business logic can be placed here */

if ((idata = tpalloc(5, 10000)) == NULL) {
    return(-1);
}
/* The withdrawal account is first, and the deposit account is second. */
if (Fadd(idata, ACCOUNT_ID, USER_DATA_VALUE, 0) == -1) {
    tpfree(idata);    
    return(-1);
}
if (Fadd(idata, ACCOUNT_ID, USER_DATA_VALUE, 0) == -1) {
    tpfree(idata);
    return(-1);
}

The actual code produced will contain similar Fadd statements for
SAMOUNT, SBALANCE, and STATLIN.

/* This service transfers money from one account to another. */
rtn = tpcall("TRANSFER", idata, 0, &odata, &olen, flags);

/* Code to retrieve fields from odata goes here. */

tpfree(idata);

/* Application business logic can be placed here */

関連項目

tpgetrepos(3c) tpsetrepos(3c)tmloadrepos(1) TMMETADATA(5)『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』「Tuxedoサービス・メタデータ・リポジトリの管理」

 


tpacladd(1)

名前

tpacladd - 新しいアクセス制御リストをシステムに追加

概要

tpacladd [-g GID[,GID . . . ]] [-t type] name

説明

tpacladdを実行すると、Oracle Tuxedo ATMIのセキュリティ・データ・ファイルにアクセス制御リスト(ACL)の新しいエントリが追加されます。この情報は、サービス、イベント、アプリケーションの各キューに対するOracle Tuxedo ATMIのアクセス制御に使用されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID, . . .

1つまたは複数の既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列のリストを指定します。このオプションは、指定したオブジェクトにどのグループがアクセスできるかを示します。このオプションを指定しないと、グループなしでエントリが追加されます。

-t type

オブジェクトのタイプを指定します。指定できるタイプは、ENQDEQSERVICEまたはPOSTEVENTのいずれかです。デフォルトはSERVICEです。

name

アクセス権を与えるサービス、イベントまたはアプリケーション・キューの名前を、表示可能な文字の固有の文字列で指定します。コロン(:)、シャープ(#)、または改行文字(¥n)を使うことはできません。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpacladdを構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpacladdコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpacldel(1)tpaclmod(1)tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpaclcvt(1)

名前

tpaclcvt - Oracle Tuxedo ATMIのセキュリティ・データ・ファイルを変換する

概要

tpaclcvt [-u userfile] [-g groupfile]

説明

tpaclcvtは、任意のバージョンのAUTHSVR (Oracle Tuxedoリリース5.0で利用できるバージョン)で使用される既存のユーザー・ファイルを調べ、これをOracle Tuxedoリリース6.0で使用する形式に変換します。また、/etc/groupまたは類似のファイルに基づいてグループ・ファイルを生成し、/etc/passwdファイルを変換します。

以下のオプションが使用できます。

-u userfile

System 5のユーザー・ファイルを指定します。このオプションを指定しないと、ユーザー・ファイルは変換されません。

-g groupfile

グループ・ファイルの名前で、通常/etc/groupです。指定されていない場合は、グループ・ファイルは変換されません。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpaclcvtを構成のMASTER上で実行する必要があります。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

関連項目

tpgrpadd(1)tpusradd(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpacldel(1)

名前

tpacldel - アクセス制御リストのエントリを削除

概要

tpacldel [-t type] name

説明

tpacldelを実行すると、Oracle Tuxedo ATMIのセキュリティ・データ・ファイルから既存のアクセス制御リスト(ACL)のエントリが削除されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-t type

オブジェクトのタイプを指定します。指定できるタイプは、ENQDEQSERVICEまたはPOSTEVENTのいずれかです。デフォルトのタイプは"SERVICE"です。

name

削除する既存のACLのエントリを指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpacldelを構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpacldelコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpacladd(1)tpaclmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpaclmod(1)

名前

tpaclmod - システム上のアクセス制御リストを変更

概要

tpaclmod [-g GID[,GID...]] [-t type] name

説明

tpaclmodを実行すると、Oracle Tuxedoのセキュリティ・データ・ファイル内のアクセス制御リスト(ACL)のエントリが変更されて、グループ識別子リストが置き換えられます。この情報は、サービス、イベント、アプリケーションの各キューに対するOracle Tuxedo ATMIのアクセス制御に使用されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID, . . .

1つまたは複数の既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列のリストを指定します。このオプションは、指定したオブジェクトにどのグループがアクセスできるかを示します。このオプションを指定しないと、エントリがグループなしに変更されます。

-t type

オブジェクトのタイプを指定します。指定できるタイプは、ENQDEQSERVICEまたはPOSTEVENTのいずれかです。デフォルトはSERVICEです。

name

既存のACLの名前を指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpaclmodを構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpaclmodコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpacladd(1)tpacldel(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpaddusr(1)

名前

tpaddusr - Oracle Tuxedoのパスワード・ファイルを作成

概要

tpaddusr usrname file [cltname [UID]]

説明

このコマンドを使用すると、アプリケーション管理者は、Oracle TuxedoシステムのAUTHSVR(5)サーバーでの使用に適したUNIXシステム形式のパスワード・ファイルを作成できます。tpaddusrは、ユーザーのusrnameをパスワード・ファイルfileに追加します(fileに/etc/passwdを指定することはできません)。管理者は、追加したユーザーに割り当てるパスワードを入力するように要求されます。必要であれば、0600の権限でfileが作成されます。cltnameは指定すると、パスワード・エントリでの追加の修飾子を示します。usrnameまたはcltname (あるいはその両方)は、AUTHSVR(5)でワイルドカードとみなされるアスタリスク(*)として指定することができます。UIDは指定すると、ユーザーの認証が成功した場合に戻されるユーザーの識別番号を示します。指定がない場合には、cltnameUIDはそれぞれ*-1がデフォルト値となります。

注意事項

cltnameの値tpsysadmtpsysopは、認証リクエストを処理する際にAUTHSVR(5)により特殊な処理が行われます。これらのcltname値は、パスワード・ファイル内のワイルドカードのcltname指定と照合されることはありません。

さらに、パスワード・ファイルへの追加順序に関係なく、ワイルドカードのエントリは、明示的に指定された値の後で処理されます。認証リクエストは、最初に一致するパスワード・ファイルのエントリに対してのみ認証されます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

このコマンドは、ユーザーをSECURITY USER_AUTHに構成するために使用します。SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACLとの互換性を保つためには(これらのセキュリティ・レベルに移行できるようにするためにも)、次の制限に従う必要があります。

tpusradd(1)コマンドでは、これらの制限が自動的に適用されます。

サンプル

以下の一連のコマンド入力は、簡単なパスワード・ファイルの構成方法を示しています。

$ # 1. Add usrname foo with wildcard cltname and no UID  
$ tpaddusr foo /home/tuxapp/pwfile
$ # 2. Add usrname foo with cltname bar and UID 100
$ tpaddusr foo /home/tuxapp/pwfile bar 100
$ # 3. Add usrname foo with tpsysadm cltname and no UID
$ tpaddusr foo /home/tuxapp/pwfile tpsysadm
$ # 4. Add wildcard usrname with tpsysop cltname and no UID
$ tpaddusr '*' /home/tuxapp/pwfile tpsysop
$ # 5. Add wildcard usrname with wildcard cltname and no UID
$ tpaddusr '*' /home/tuxapp/pwfile '*'

次の表は、アプリケーションに対する様々なアクセス・リクエストを認証するのに使用するパスワード・ファイル・エントリ(上記の番号で示されます)を示します。N/Aは、パスワード・ファイルに一致するエントリが存在しないため、リクエストが許可されないことを示します。

Usrname Cltname Password Entry 
------ ------- --------------
“foo” "bar" 2
"foo" "" 1
"foo" "tpsysadm" 3
"foo" "tpsysop" 4
"guest" "tpsysop" 4
"guest" "bar" 5
"guest" "tpsysadm" N/A

次に、上記で作成されたパスワード・ファイル用のAUTHSVRインスタンスのためのSERVERSセクション例を示します。

AUTHSVR SRVGRP=G SRVID=1 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2 CLOPT=”-A -- -f /home/tuxapp/pwfile”

関連項目

tpdelusr(1)tpmodusr(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

 


tpdelusr(1)

名前

tpdelusr - Oracle Tuxedoのパスワード・ファイルからユーザーを削除

概要

tpdelusr usrname file [cltname]

説明

このコマンドを使用すると、アプリケーション管理者は、Oracle TuxedoシステムのAUTHSVR(5)サーバーでの使用に適したUNIXシステム形式のパスワード・ファイルを管理できます。tpdelusrは、指定されたusrnamecltnameの組合せのパスワード・ファイル・エントリを削除するために使用します(file/etc/passwdを指定することはできません)。cltnameは指定しなければ、デフォルトで「*」に設定されます。usrnameまたはcltname、もしくはこれらの両方に指定されたワイルドカードは、パスワード・ファイル内の対応するワイルドカード・エントリに対してのみ一致します。これらはすべての一致するエントリに対して拡張されるものではありません。

注意事項

cltnameの値tpsysadmtpsysopは、認証リクエストを処理する際にAUTHSVR(5)により特殊な処理が行われます。これらのcltname値は、パスワード・ファイル内のワイルドカードのcltname指定と照合されることはありません。

さらに、パスワード・ファイルへの追加順序に関係なく、ワイルドカードのエントリは、明示的に指定された値の後で処理されます。認証リクエストは、最初に一致するパスワード・ファイルのエントリに対してのみ認証されます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

このコマンドは、ユーザーをSECURITY USER_AUTHに構成するために使用します。SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACLとの互換性を保つためには(これらのセキュリティ・レベルに移行できるようにするためにも)、次の制限に従う必要があります。

tpusrdel(1)コマンドでは、これらの制限が自動的に適用されます。

関連項目

tpaddusr(1)tpmodusr(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpgrpadd(1)

名前

tpgrpadd - システムに新しいグループを追加

概要

tpgrpadd [-g GID] grpname

説明

tpgrpaddは、Oracle Tuxedoセキュリティ・データ・ファイルに適切なエントリを追加することにより、システム上で新しいグループ定義を作成します。この情報は、AUTHSVR(5)サーバーによるOracle Tuxedoシステムの認証や、アクセス制御に使用されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID

新しいグループのグループ識別子を指定します。このグループ識別子は、16Kより小さい正の10進数でなければなりません。GIDのデフォルトは、1以上の次の使用可能な(一意の)識別子です。グループ識別子0は、「other」グループ用に予約されています。

grpname

新しいグループの名前を指定する出力可能な文字列。値の中にシャープ(#)、カンマ(,)、コロン(:)または改行文字(\n)を含めることはできません。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpgrpaddを構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpgrpaddコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpgrpdel(1)

名前

tpgrpdel - システムからグループを削除

概要

tpgrpdel grpname

説明

tpgrpdelは、Oracle Tuxedoセキュリティ・データ・ファイルから対応するグループのエントリを削除することによって、システムからグループの定義を削除します。ただし、ユーザー・ファイルからグループIDは削除されません。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

grpname

削除する既存のグループの名前を指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpgrpdelを構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpgrpdelコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpgrpmod(1)

名前

tpgrpmod - システム上のグループを変更

概要

tpgrpmod [-g GID] [-n name] grpname

説明

tpgrpmodは、Oracle Tuxedoセキュリティ・データ・ファイルの適切なエントリを変更することによって、指定したグループの定義を変更します。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID

新しいグループのグループ識別子を指定します。このグループ識別子は、16Kより小さい正の10進数でなければなりません。グループ識別子0は、「other」グループ用に予約されています。

-n name

新しいグループの名前を、表示可能な文字の重複しない文字列で指定します。カンマ(,)、コロン(:)または改行文字(¥n)を使うことはできません。

grpname

変更するグループの現在の名前を指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはtmloadcf(1)のいずれかを使用してアプリケーションを構成し、TUXCONFIGファイルを指すようにTUXCONFIG環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpgrpmodを構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpgrpmodコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpkill(1)

名前

tpkill - 掲示板をロックし、Tuxedoサーバーを終了

概要

tpkill pid [pid . . .]

説明

tpkillは掲示板をロックし、SIGKILLシグナルを指定のTuxedoサーバーに送信します。 このコマンドによって、Tuxedoサーバーの終了時に掲示板の整合性を保証できます。 tpkillは、アクティブなTuxedoドメインで実行する必要があります。 このコマンドでは、1つまたは複数のTuxedoサーバー・プロセスID値を指定できます。

tpkillはTuxedoネイティブ・クライアント・アプリケーションとして機能し、環境変数TUXDIR、TUXCONFIG、APPDIRを必要とします。

関連項目

tmboot(1)tmshutdown(1)

 


tpmigldap(1)

名前

tpmigldap - TuxedoユーザーおよびグループをWebLogic Serverに移行

概要

tpmigldap [-h hostname] [-p port] [-d wls_domain] [-r wls_realm]
[-f user_password] [-b bind_DN] [[-w ldap_adm_password]|
[-c]] [-u tpusr] [-g tpgrp] [-i UID-kw] [-e GID-kw]

説明

tpmigldapを実行すると、WebLogic Serverのデフォルトのセキュリティ・データベースにTuxedoのユーザーおよびグループを追加できます。このコマンドを実行する前に、SECURITYをUSER_AUTH、ACLまたはMANDATORY_ACLに設定したTuxedoの構成を作成する必要はありません。

使用可能なオプションは次のとおりです。

-h hostname

WebLogic Serverが存在するhostname

-p port

WebLogic管理コンソールのポート番号を指定します。

-d wls_domain

WebLogic Serverドメイン名を指定します。

-r wls_realm

WebLogic Serverセキュリティ・レルム名を指定します。

-f user_password

WebLogic Serverに移行する全ユーザーのデフォルトのパスワード設定。

-b bind_DN

バインドDN (通常、WebLogic Server組込みLDAPサーバーの管理者のDN)を指定します。

-w ldap_adm_password

WebLogic Server組込みLDAPサーバーの管理者のパスワードを指定します。

-c

LDAP管理者のパスワードの入力を求めるようにします。

-u tpusr

tpusrファイルのパス名を指定します。

-g tpgrp

tpgrpファイルのパス名を指定します。

-i UID-kw

WebLogic Serverユーザー情報でTuxedo UIDを識別するためのキーワードを指定します。

-e GID-kw

WebLogic Serverユーザー情報でTuxedo GIDを識別するためのキーワードを指定します。

移植性

tpmigldapコマンドは、Tuxedo System/Tリリース8.1以降が動作している非/WSサイト上でのみ使用できます。

診断

tpmigldapコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

サンプル

$tpmigldap -h proton -c -d wlsdomain -r wlsrealm -b cn=Admin

関連項目

 


tpmigldif(1)

名前

tpmigldif -- ユーザーおよびグループ情報をLDAPデータ交換形式(LDIF)に移行

構文

tpmigldif [-t user|group] [-u tpusr] [-g tpgrp] -f template -o output

説明

tpmigldifコマンドを呼び出すと、ユーザーおよびグループの情報のLDIF出力ファイルが生成されます。ユーザーまたはグループの情報(あるいはその両方)が1行ごとに処理されます。このコマンドは、GAUTHSVR(5)とともに使用します。

使用可能なオプションは次のとおりです。

-t user|group

移行タイプを指定します。ユーザー情報の出力ファイルを生成するには「user」を、グループ情報の出力ファイルを生成するには「group」を指定します。デフォルトはuserです。

-u tpusr

tpusrファイル名を指定します。デフォルトはtpusrです。

-g tpgrp

tpgrpファイル名を指定します。デフォルトはtpgrpです。

-f template

テンプレート・ファイル名を指定します。-tが「user」の場合はtpusr-templateが、-tが「group」の場合はtpgrp-templateがデフォルトです。

-o output

出力ファイル名を指定します。デフォルトはconsole/stdoutです。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpmigldifコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

 


tpmodusr(1)

名前

tpmodusr - Oracle Tuxedoのシステム・パスワード・ファイルを保守

概要

tpmodusr usrname file [cltname]

説明

このコマンドを使用すると、アプリケーション管理者は、Oracle TuxedoシステムのAUTHSVR(5)サーバーでの使用に適したUNIXシステム形式のパスワード・ファイルを管理できます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACLまたはMANDATORY_ACLに設定したOracle Tuxedoの構成を作成する必要があります。

tpmodusrは、パスワード・ファイルfile内の指定したユーザーのパスワードを変更するのに使用します(fileに/etc/passwdを指定することはできません)。管理者は、ユーザーに関連付ける新しいパスワードの入力を求められます。パスワードを指定しない場合、cltnameにはデフォルト値として「*」が設定されます。usrnameまたはcltname、もしくはこれらの両方に指定されたワイルドカードは、パスワード・ファイル内の対応するワイルドカード・エントリに対してのみ一致します。これらはすべての一致するエントリに対して拡張されるものではありません。

注意事項

cltnameの値tpsysadmtpsysopは、認証リクエストを処理する際にAUTHSVR(5)により特殊な処理が行われます。これらのcltname値は、パスワード・ファイル内のワイルドカードのcltname指定と照合されることはありません。

さらに、パスワード・ファイルへの追加順序に関係なく、ワイルドカードのエントリは、明示的に指定された値の後で処理されます。認証リクエストは、最初に一致するパスワード・ファイルのエントリに対してのみ認証されます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

このコマンドは、ユーザーをSECURITY USER_AUTHに構成するために使用します。SECURITY ACLまたはMANDATORY_ACLとの互換性を保つためには(これらのセキュリティ・レベルに移行できるようにするためにも)、次の制限に従う必要があります。

tpusrmod(1)コマンドでは、これらの制限が自動的に適用されます。

関連項目

tpaddusr(1)tpdelusr(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpusradd(1)

名前

tpusradd - システムに新しいプリンシパルを追加します。

概要

tpusradd [-u UID ] [-g GID] [-c client_name] usrname

説明

tpusraddを実行すると、Oracle Tuxedoセキュリティ・データ・ファイルに新しいプリンシパル(ユーザーまたはドメイン)のエントリが追加されます。 この情報は、AUTHSVR(5)サーバーでユーザー単位の認証に使用されます。

このコマンドを実行するには、以下の準備が必要です。

アプリケーションがアクティブでない場合、tpusraddを構成のMASTER上で実行する必要があります。アクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなモードでも実行できます。

このコマンドで作成されたシステム・ファイル・エントリは1行の制限が512文字です。いくつもの(複数の)オプションに長い引数を指定するとこの制限を超えることがあります。

以下のオプションが使用できます。

-u UID

ユーザー識別番号を指定します。UIDは、16Kより小さい正の10進数でなければなりません。UIDは、アプリケーションの既存の識別子のリスト内で一意でなければなりません。UIDのデフォルトは、1以上の次の使用可能な(一意の)識別子です。

-g GID

既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列を指定します。このオプションによって、新しいユーザーがどのグループに属するかを定義します。デフォルトは、「other」グループ(識別子0)です。

-c client_name

ユーザーに関連付けるクライアント名を、表示可能な文字列で指定します。このオプションを指定した場合、通常は、関連付けられたユーザーのロールを表し、ユーザー・エントリの付加的な修飾子となります。コロン(:)または改行文字(¥n)を使うことはできません。このオプションを指定しないと、デフォルトはワイルドカード「*」になり、どのようなクライアント名を指定しても認証が成功します。

usrname

ユーザーの新しいログイン名を、表示可能な文字列で指定します。コロン(:)、シャープ(#)または改行文字(¥n)を使うことはできません。ユーザー名は、アプリケーションの既存の識別子のリスト内で一意でなければなりません。

管理者は、追加したユーザーに割り当てるパスワードを入力するように要求されます。

ユーザー単位の認証や管理者のパーミッションの構成の詳細は、「AUTHSVR(5)」を参照してください。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpusraddコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

サンプル

以下の一連のコマンドは、簡単なユーザー・ファイルの作成例を示します。

$ # 1. Add usrname foo with cltname bar and UID 100  
$ tpusradd -u 100 -c bar foo
$ # 2. Add usrname foo with tpsysadm cltname and no UID
$ tpusradd -c tpsysadm foo

次の表は、アプリケーションへの様々なアクセス・リクエストの認証に使用されるユーザー・エントリ(上に書かれている数字で示されます)と、関連付けられるUID/GIDを示します。N/Aは、ユーザー・ファイルに一致するエントリが存在しないため、リクエストが許可されないことを示します。

 Usrname Cltname Password Entry  Uid     Gid  
------- ------- -------------- --- ---
"foo" "bar" 2 100 0
"foo" "" 1 1 0
"foo" "tpsysadm" 3 0 8192
"guest" "tpsysadm" N/A N/A N/A

次に示す例は、上で作成したユーザー・ファイルを処理するAUTHSVRのインスタンスの「SERVERS」セクション・エントリです。

AUTHSVR SRVGRP=G SRVID=1 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2 CLOPT=”-A”

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tpusrdel(1)

名前

tpusrdel - システムからユーザーを削除

概要

tpusrdel usrname

説明

tpusrdelコマンドは、システムからプリンシパル(ユーザー名またはドメイン名)の定義を削除します。このコマンドは、指定されたユーザーの定義を削除します。usrnameには、削除する既存のユーザーの名前を指定します。

このコマンドを実行するには、以下の準備が必要です。

アプリケーションがアクティブでない場合、tpusraddは構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpusrdelコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrmod(1)

 


tpusrmod(1)

名前

tpusrmod - システムのユーザー情報を変更

概要

tpusrmod [-u UID ] [-g GID] [-c client_name] [-l new_login] [-p] usrname

説明

tpusrmodを実行すると、Oracle Tuxedoセキュリティ・データ・ファイルのプリンシパル(ユーザーまたはドメイン)のエントリが変更されます。 この情報は、AUTHSVR(5)サーバーによるOracle Tuxedoシステム認証に使用されます。

このコマンドを実行するには、以下の準備が必要です。

アプリケーションがアクティブでない場合、tpusraddは構成のMASTER上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

このコマンドで作成されたシステム・ファイル・エントリは1行の制限が512文字です。いくつもの(複数の)オプションに長い引数を指定するとこの制限を超えることがあります。

以下のオプションが使用できます。

-u UID

新しいユーザー識別番号を指定します。UIDは、16Kより小さい正の10進数でなければなりません。UIDは、アプリケーションの既存の識別子のリスト内で一意でなければなりません。

-g GID

既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列を指定します。このオプションによって、ユーザーが属するグループを再定義します。

-c client_name

ユーザーに対するクライアント名を、表示可能な文字の重複しない文字列で指定します。コロン(:)または改行文字(¥n)を使うことはできません。

-l new_login

ユーザーの新しいログイン名を、表示可能な文字列で指定します。コロン(:)、シャープ(#)または改行文字(¥n)を使うことはできません。ユーザー名は、アプリケーションの既存の識別子のリスト内で一意でなければなりません。また、このオプションを指定すると、-pオプションによってパスワードを再設定することになります。

-p

tpusrmodは、指定したユーザーのパスワードを変更します。管理者は、そのユーザーのための新しいパスワードを入力するように要求されます。

usrname

変更する既存のユーザーの名前を、表示可能な文字列で指定します。

ユーザー単位の認証や管理者のパーミッションの構成の詳細は、「AUTHSVR(5)」を参照してください。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedoサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpusrmodコマンドは正しく完了すると、終了コード0で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


tuxadm(1)

名前

tuxadm - Oracle Tuxedo管理コンソールCGIゲートウェイ

概要

http://cgi-bin/tuxadm[TUXDIR=tuxedo_directory | INIFILE=initialization_file][other_parameters]

説明

tuxadmは、ブラウザから管理コンソールを初期化する際に使用される、コモン・ゲートウェイ・インタフェース(CGI)プロセスです。「形式」に示されているように、このプログラムは1つのロケーションとして、またはWebブラウザからのURLとしてのみ使用できます。通常、標準コマンドライン・プロンプトからは実行されません。他のCGIプログラムと同様に、tuxadmQUERY_STRING環境変数を使用してその引数一覧を解析します。

tuxadmは引数を解析し、管理コンソールの初期化ファイルを見つけます。TUXDIRパラメータが存在する場合、初期化ファイルはデフォルトで$TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.iniに設定されます。INIFILEオプションが存在する場合は、パラメータの値は初期化ファイルへのフルパスになります。その他のパラメータが存在する場合もあります。

初期化ファイルの値をオーバーライドするために追加のパラメータを使用することもできます。初期化ファイルのパラメータの完全なリストは、wlistenのリファレンス・ページを参照してください。実際の初期化ファイルで許される値と一貫性のあるオーバーライドがされないかぎり、tuxadmプロセスによってENCRYPTBITSパラメータがオーバーライドされることはありません。

tuxadmの通常の動作は、管理コンソール・アプレットを起動するWebページを作成するためのHTMLコマンドを、標準出力に生成することです。Webページの全般的なフォーマットは、初期化ファイル内のTEMPLATEパラメータによって制御されます。初期化ファイルに含まれるHTMLコマンドには、特殊文字列%APPLET%を持つものがあり、この文字列の位置に管理コンソール・アプレットを埋め込みます。初期化ファイルからその他のパラメータ(CODEBASEWIDTHHEIGHTなど)を使用することにより、管理コンソールのインスタンスの作成に必要なすべてのパラメータを含む、正しいAPPLETタグを生成できます。

注意: Oracle Tuxedoでは、管理コンソールのセキュリティの脆弱性に関するいくつか問題を解決しています。このリリースで解決された脆弱性の詳細は、次のURLにある「セキュリティ・アドバイザリ」を参照してください。
注意: http://www.beasys.co.jp/dev2dev/resourcelibrary/advisoriesnotifications/index.jsp
注意: 無効な入力が行われると、その無効の正確な内容を報告するメッセージのかわりに、管理コンソールからTUXDIRおよびINIFILEの設定を確認するよう求める汎用的なエラー・メッセージが戻されるようになりました。この変更により、「情報の開示」や「クロスサイト・スクリプティング」といったセキュリティ・アタックを撃退できます。
注意: 管理コンソールでは、アクセスをより困難にするため、URLで指定するパラメータをTUXDIRのみに限定する設定が可能になりました。他のパラメータ(たとえばINIFILE)をURLに指定すると、アクセスが失敗します。
注意: この設定を有効にするには、環境変数TM_CONSOLE_DISALLOW_URLARGSyに設定します。デフォルト構成では、この設定は無効になっています。

エラー

tuxadmは、障害が発生した場合、エラー・メッセージを含むHTMLコードを生成します。CGIプログラムが動作する仕組みからすると、tuxadmからいかなる種類のエラー・コードが戻される理由はありません。

関連項目

tuxwsvr(1)wlisten(1)

 


tuxwsvr(1)

名前

tuxwsvr - Oracle Tuxedo管理コンソールとともに使用するミニWebサーバー。

概要

tuxwsvr  -l nlsaddr  [-d device]  [-L logfile] [-F] 
-i initialization_file

説明

tuxwsvrはWorld Wide Webサーバー・プロセスです。これを使用すれば、顧客はOracle Tuxedo管理コンソール・プロセスが動作するマシン上に商用Webサーバーまたはパブリック・ドメインWebサーバーを設置していなくても、Oracle Tuxedo管理コンソール・プロセスをサポートすることができます。tuxwsvrは、特にその他の指定がないかぎり、起動後はバックグラウンドで動作し、マシンが停止するか、オペレーティング・システム・コマンドを使用してtuxwsvrプロセスが強制終了されるまで実行を継続します。

tuxwsvrは、Oracle Tuxedo管理コンソールのサポートに必要なすべての機能を含んでいますが、事前分岐プロセス、サーバー側のHTMLインクルード(.shtmlファイル)、デフォルトのディレクトリ索引、https接続など、商用Webサーバー用の多数の機能は含まれていません。ただし、Oracle Tuxedo管理コンソールは独自の暗号化プロトコルを実装しているため、https接続がなくても安全なモードで実行することができます。性能上の理由から、汎用的なWebサーバーでは、受信されたリクエストに対するDNS逆ルックアップは実行されません。

tuxwsvrで使用されるコマンドライン・オプションには、以下のものがあります。

-l nlsaddr

プロセスが接続をリスニングするネットワーク・アドレス。TCP/IPアドレスは次の形式で指定します。
"//hostname:port_number"
"//#.#.#.#:port_number" 最初の形式では、tuxwsvrがローカル名の解決機能(通常DNS)を利用してhostnameのアドレスを見つけます。hostnameはローカル・マシンでなければなりません。ローカル名解決機能によってhostnameをローカル・マシンのアドレスに明確に解決される必要があります。2番目の例の文字列では、 ドットで区切った10進数の形式(#.#.#.#)が使用されます。ドット区切りの10進数形式では、各#には0 - 255の数字を使用する必要があります。このドット区切りの10進数は、ローカル・マシンのIPアドレスを表します。いずれの形式でも、port_numberには、tlistenプロセスが受信するリクエストをリスニングするTCPポート番号を指定します。port_numberには、0 - 65535の数字または名前を指定します。port_numberが名前の場合は、ローカル・マシンのネットワーク・サービス・データベース内に存在する名前でなければなりません。アドレスは、先頭に「0x」を付け、16進形式で指定することもできます。先頭の「0x」の後の各文字は、0 - 9の数字か、A - Fまでの英字(大文字/小文字に関係なく)です。16進数の形式は、IPX/SPXやTCP/IPのような任意のバイナリ・ネットワーク・アドレスにも役立ちます。アドレスはまた、任意の文字列として指定することもできます。たとえば、文字列のアドレスは、STARLANネットワークで使用されます。

-d device

ネットワーク・デバイスのフルパス名。リリース6.4以降では、このパラメータはオプションです。それ以前のリリースでは、tcpなどの基底のネットワーク・プロバイダから要求される場合に使用します。

-L logfile

tuxwsvrがWebリクエストとエラー・メッセージのログ記録用に使用するファイル名の接頭辞。実際のログ・ファイルの名前は、月、日、年を表す7文字の文字列.mmddyyをこの接頭辞に追加したものになります。このオプションを指定しない場合、Webサーバーのログ・ファイルの接頭辞はカレント・ディレクトリのWBです。tuxwsvrプロセスを実行する各日の最初のログ・メッセージは新規ファイルに書き込まれます。

-F

tuxwsvrをバックグラウンドではなくフォアグラウンドで実行するよう指定します。このオプションは、主にテストとデバッグを行う際に便利です。tuxwsvrプロセスは、特にその他の指定がないかぎり、自動的にバックグラウンドで実行されます。コマンドラインで後にアンパサンド(&)を付ける必要はありません。

-i initialization_file

初期化ファイルは、すべてのtuxwsvrコマンドラインで指定する必要があります。そのために使用するコマンドライン・オプションが-iです。次の項では、初期化ファイルの形式について説明します。

初期化ファイルの形式

初期化ファイルには、Webサーバーで必要となるディレクトリへのマッピングが含まれます。また、いくつかのコメント行が含まれる場合もあります。コメント行の先頭には#記号が付きます。コメント行以外の行は、空白で区切られた3つのフィールドで構成されます。

表15初期化ファイルの形式
フィールド
内容
1
HTMLまたはCGI。この行で記述されたディレクトリ内のファイルの種類(HTMLファイルまたは実行可能なCGIプログラム)を示します。
3
パスの接頭辞。特定のリクエストが複数の接頭辞に一致する場合は、最初に一致した接頭辞が選択されます。
4
パスの接頭辞(フィールド2)のマッピング先となるディレクトリまたはファイル。

初期化ファイルでコメント行以外の最後の行には、接頭辞「/」が必要です。これよりも前の行に接頭辞「/」が付いていると、警告メッセージが生成されます。

初期化ファイルを変更する際の注意

初期化ファイルは、起動時に1回読み取られます。したがって、このファイルに何らかの変更を加えた場合は、変更を有効にする前にtuxwsvrを停止して再起動する必要があります。

UNIXシステムの初期化ファイルの例

次にUNIXシステムの初期化ファイルの例を示します。

CGI  /cgi-bin  /home/tuxedo/udataobj/webgui/cgi-bin
CGI /webgui /home/tuxedo/udataobj/webgui/cgi-bin
HTML /java /home/tuxedo/udataobj/webgui/java
HTML /doc /home/tuxedo/doc
HTML / /home/tuxedo/udataobj/webgui

次のようなマシンのポート8080でWebサーバーが稼働しているとします。

tuxmach.acme.com

次のいずれかのURLへのリクエストを入力します。

http://tuxmach.acme.com:8080/cgi-bin/tuxadm?TUXDIR=/home/tuxedo
http://tuxmach.acme.com:8080/webgui/tuxadm?TUXDIR=/home/tuxedo

このリクエストにより、以下の2つの処理が行われます。

初期化ファイルのCGIディレクトリの値として$TUXDIR/binを指定することはお薦めできません。このように指定すると、WebユーザーがOracle Tuxedoの実行可能ファイルを起動してしまう可能性があります。ただし、このようなユーザーによって、tuxadm以外の実行可能ファイルの結果が参照されることはありません。これらの実行可能ファイルはCGIプログラムとして記述されていないためです。

また、前の例では、最初のHTML行は、2つ目のHTML行でサブディレクトリの/javaを同じパスにマッピングしているため重複しています。この最初の行を含める理由は、ユーザーによってはHTMLドキュメントを格納している場所とは別の場所にJavaクラス・ファイルを配置することがあるためです。

Windowsの初期化ファイルの例

次にWindowsシステムの初期化ファイルの例を示します。

HTML /tuxedo/webgui D:\\tuxedo\\htmldocs
CGI /cgi-bin C:\\cgi-bin
HTML /java D:\\tuxedo\\udataobj\\webgui\\java
HTML / D:\\tuxedo\\udataobj\\webgui

マシンntsvr1のポート80でWebサーバーが稼働しているとします。次のURLを入力します。

http://ntsvr1/tuxedo/webgui/page1.html

次のファイルが検索されます。

D:\\tuxedo\\htmldocs\\page1.html

おそらくこのファイルは、管理コンソールを起動する、顧客によって作成されたページです。

終了方法

tuxwsvrプロセスを正常に終了する唯一の方法は、プロセスにSIGTERMシグナルを送ることです。

推奨される使用方法

tuxwsvrプロセスは、商用Webサーバーを設置していない顧客向けに、Oracle Tuxedo管理GUI用のWebサーバーとして提供されています。UNIXシステムの場合は、次の形式のコマンドラインをUNIXの初期化スクリプトに追加して、Webサーバーが自動的に起動するようにすることをお薦めします。

TUXDIR=tuxdir_path_name $TUXDIR/bin/tuxwsvr -l nlsaddr -i initialization_file

tuxdir_path_nameは、Oracle Tuxedoシステム・ソフトウェアの場所へのフルパス名を表します。nlsaddrは、このtuxwsvrプロセスによって使用される、ネットワーク上のアドレスです。

tuxwsvrプロセスを起動する別の方法として、上記の推奨コマンドラインを使用して手動で起動する方法があります。また、cronジョブを使用して定期的(毎日またはそれより頻繁)にtuxwsvrプロセスを起動する方法もあります。同じネットワーク・アドレスを使用してtuxwsvrコマンドを重複して呼び出すと、コマンドは自動的に終了し、状況に応じてメッセージが記録されます。

ネットワーク・アドレス

アプリケーション管理者がtuxwsvrプロセスにネットワーク・アドレスを指定する場合、指定されたネットワーク上で一意のネットワーク・アドレスを指定しなければならないという制約が1つだけあります。STARLANネットワークの場合は、推奨するアドレスuname.tuxwsvrが通常一意の名前となります。TCP/IPの場合は、アプリケーション管理者が選択した一意のポートとローカル・マシンのノード識別子をペアにした0x0002ppppnnnnnnnnの形式のアドレスになります。特定のマシン(pppp)で使用する一意のポート値は、ネットワークとマシンの組合せを考慮してユーザー間で取り決める必要があります。低いポート番号はシステム関連のサービスで使用されることが多いため、一般には高いポート番号が有効です。ノード・フィールド(nnnnnnnn)に適切な値は、次の手順を実行して/etc/hostsファイルから見つけることができます。

  1. uname -nを入力します。
  2. node_nameが返されます。

  3. grep node_name /etc/hostsを入力します。
  4. 182.11.108.107 node_nameが返されます。

  5. ドット表記を8桁の16進数表記に変換します。

ネットワーク・アドレスの例

tuxwsvrを実行するローカル・マシンがTCP/IPアドレス指定機能を使用しており、アドレスが155.2.193.18、マシン名がbackus.company.comであるとします。さらに、tuxwsvrはポート番号2334でリクエストを受け取るとします。また、このポート番号2334bankapp-tuxwsvrという名前のネットワーク・サービス・データベースに追加されているとします。-lオプションで指定するアドレスは、次のいずれかの方法で表現できます。

最後に示す行は、アドレスを16進数形式で表したものです。0002はTCP/IPアドレスの先頭部分、091Eはポート番号2334を16進数に変換したもの、および9B02C112はIPアドレス155.2.193.18を16進数に変換したものです。最後の変換部分については、1559B202のように変換されています。

STARLANネットワークの場合は、通常、推奨アドレスuname.tuxwsvrがユニークな名前になります。

関連項目

tuxadm(1)wlisten(1)

 


txrpt(1)

名前

txrpt - Oracle Tuxedo ATMIシステム・サーバー/サービス・レポート・プログラム

概要

txrpt [-t]  [-n names]  [-d mm/dd]  [-s time]  [-e time]

説明

txrptはOracle Tuxedo ATMIシステム・サーバーの標準エラー出力を分析して、そのサーバー内でのサービス処理時間の要約を示します。その報告は、扱われた時間においてディスパッチされた回数および各サービスの平均所要時間(秒)を示します。txrptはその入力を標準入力または入力として切り替えられた標準エラー出力ファイルからの入力を読み込みます。標準エラー出力ファイルは、servopts(5)の選択肢の中から-rオプションを使って呼び出されたサーバーによって作成されます。-e servoptsオプションを付けて指定することにより、ファイルに名前を付けることができます。複数のファイルを、txrpt用に1つの入力ストリームに連結することができます。txrptの各オプションには、次の意味があります。

-t

サービスの合計使用時間の最も長いものから順に出力レポートを生成します。指定がなければ、このレポートはサービスの合計呼出し回数によって配列されます。

-n names

namesで指定されたサービスに対するレポートだけを生成します。ここで、namesは複数のサービス名をカンマで区切ったリストです。

-d mm/dd

サービス・リクエストへの報告を指定された月(mm)と日(dd)に限定します。デフォルト設定は、現在の日付です。

-s time

指定時刻(time引数)以降に行われた呼出しのレポートを生成します。timeの形式はhr[:min[:sec]]です。

-e time

指定時刻(time)以前に終了した呼出しのレポートを生成します。timeの形式は、-sフラグと同じです。

txrptによって生成されるレポートは、1日のみを対象とします。入力ファイルに複数の日からのレコードが含まれている場合、-dオプションがレポート対象の日付を制御します。

注意事項

サーバーがtxrptを介して解析統計情報を収集する場合、ULOGDEBUG変数を"y"には設定しないようにしてください。ファイル内のデバッグ・メッセージをtxrptが間違って解釈してしまいます。

サンプル

次に示すコマンドラインを実行します。

txrpt -nSVC1 -d10/15 -s11:01 -e14:18  newr

作成されるレポートは次のようになります。

START AFTER:    Thu Oct 15 11:01:00 1992
END BEFORE: Thu Oct 15 14:18:00 1992
SERVICE SUMMARY REPORT

SVCNAME 11a-12n 13p-14p 14p-15p TOTALS
Num/Avg Num/Avg Num/Avg Num/Avg
------ -------- -------- -------- -------
SVC1 2/0.25 3/0.25 1/0.96 6/0.37
------- ------- ------- ------- -------
TOTALS 2/0.25 3/0.25 1/0.96 6/0.37

上記の例は、SVC1が指定された時間内に全部で6回リクエストされたことを示しています。リクエストを処理する時間は、平均0.37秒でした。

関連項目

servopts(5)

 


ud、ud32、wud、wud32(1)

名前

udwud - Oracle Tuxedo ATMIドライバ・プログラム

概要

ud [-p] [-d delay] [-e error_limit] [-r] [-s sleeptime] [-b timeout] [-t timeout] [-n]  [-u {n | u | j}]  [-U usrname]  [-C cltname] [-S buffersize]
ud32 [
options]
wud [
options]
wud32 [
options]

説明

udは、Fextread()を使用して標準入力から入力パケットを読み取ります。詳細は、「Fextread、Fextread32(3fml)」を参照してください。このパケットには、サービス名を識別するフィールドが含まれていなければなりません。入力パケットは、FMLフィールド化バッファ(FBFR)に転送されてから該当サービスに転送されます。FBFRを受け取るサービスがレコードをデータベースに追加するものである場合、大量のフィールド化データをOracle Tuxedo ATMIシステムが認識しているデータベースに入力するためにudを使用できます。

入力パケットの行の先頭を示すフラグ(「入力形式」を参照)を使用することにより、udをOracle Tuxedo ATMIサービスのテストに利用できます。

デフォルトの設定では、FBFRをサービスに送った後、udFBFRが戻されることを期待します。送信および応答FBFRudの標準出力に出力されます。エラー・メッセージは標準エラー出力に返されます。

ud32は、FBFR32タイプのFML32バッファを使用します。

wudおよびwud32はワークステーション・ライブラリを利用して構築されたバージョンのudud32です。/WSだけをサポートしているサイトでは、wudおよびwud32コマンドだけが提供されています。

オプション

udでは、以下のオプションがサポートされます。

-p

送信されたまたは返されたフィールド化バッファの表示を行いません。

-d

各リクエストの遅延応答を期待します。delayは、タイムアウトまでの最大遅延時間を秒単位で指定します。タイムアウトになると、stderrにエラー・メッセージが出力されます。udが指定された遅延時間内に以前のリクエストに対する応答メッセージを受け取った場合には、それらのメッセージは遅延RTNパケットとして示されます。このため、遅延時間内に複数の応答パケットを受け取ることも可能です。wud用の-dオプションは、DOSオペレーティング・システム上では動作しません。

-e error_limit

エラー回数が、error_limitで指定されている制限回数を上回ると、udは、リクエストに対する処理を停止します。制限が指定されない場合のデフォルト設定は25です。

-r

udは、サーバーからの応答メッセージを期待しません。

-s sleeptime

入力バッファの送信と送信の間、スリープ状態になります。sleeptimeは、スリープ時間を秒単位で指定します。

-b timeout

udは、ブロッキング・リクエストを非トランザクション・モードで送ります。timeoutは、ブロッキング・リクエストがタイムアウトするまでの時間(秒)です。-bオプションは、-tおよび-dオプションと組み合せて使用することはできません。

-t timeout

udはリクエストをトランザクション・モードで送信します。timeoutは、トランザクションがタイムアウトするまでの時間(秒)です。-d delayおよび-r (応答なし)オプションは、-tオプションと組み合せて使用することはできません。

-u {n | u | j}

新しいパケットを読み取る前にリクエスト・バッファの内容を修正する方法を指定します。nオプションは、バッファを初期化しなおすことを表します(新しいバッファとして扱います)。uオプションは、Fupdate()を使用してバッファを応答バッファで更新することを指定します。jオプションは、Fojoin()を使用して応答バッファをリクエスト・バッファに結合することを指定します。詳細は、「Fupdate、Fupdate32(3fml)」および「Fojoin、Fojoin32(3fml)」を参照してください。

-n

各パケットを読み取る前にバッファを再初期化します。つまり、各バッファを新しいバッファとして扱います。このオプションは-unと同等の働きをしますが、互換性を維持する目的で用意されています。

-U usrname

usrnameは、アプリケーションに参加するときのユーザー名として使用します。

-C cltname

cltnameは、アプリケーションに参加するときのクライアント名として使用します。

-S buffersize

デフォルトのバッファ・サイズが十分に大きくない場合、この-Sオプションはその容量を拡大するのに使用できます。buffersizeの値には、MAXLONGまでの任意の数字を指定できます。

-d delayおよび-r オプションは、相互に排他的です。

入力形式

入力パケットは、次のようにフォーマットされた行で構成されます。

[flag]fldname fldval

flagはオプションです。flagを指定しなかった場合には、fldnameで指定され、値fldvalを持つフィールドの新しいオカレンスがフィールド化バッファに追加されます。flagを指定する場合は、次のいずれかとします。

+

FBFR内のfldnameのオカレンス0をfldvalに変更します。

-

fldnameのオカレンス0をFBFRから削除します。タブ文字は必須で、fldvalは無視されます。

=

fldnameの値が変更されます。この場合、fldvalはフィールド名を指定し、その値がfldnameで指定されるフィールドに割り当てられます。

#

この行はコメントとして扱われ、無視されます。

fldnameがリテラル値SRVCNMであると、fldvalFBFRを受け取るサービスの名前となります。

長いフィールド値は、継続行の先頭にタブを挿入することにより、次の行にまたがって入力できます。

改行文字だけで構成される行は入力の終わりを示し、そのパケットをudに送ります。

入力パケットが文字nと改行文字で構成される行で始まる場合、FBFRは初期化しなおされます。FBFRの再初期化は、コマンドラインに-unオプションを使用することですべてのパケットに指定することができます。

表示不能文字を入力パケットに入力するには、エスケープ文字の後に目的の文字を表す16進数表現を入力します。詳細は、UNIXリファレンス・マニュアルのascii(5)を参照してください。シェルからエスケープ文字を保護するには、追加の円マークが必要です。たとえば、スペースは¥20と入力データに入力できます。udはこの形式の全入力を認識しますが、その最大の利点は非表示文字を入力する際です。

処理モデル

当初、udはフィールド化バッファをその標準入力から読み取って、fldnameSRVCNMである行のfldvalによって名前が与えられているサービスにその入力を送ります。-rオプションが選択されていないかぎり、udは応答フィールド化バッファが送られるまで待機します。応答が得られると、udは次のフィールド化バッファを標準入力から読み取ります。udは、このようにするために、戻されるバッファを現在のバッファとして保持します。つまり、2番目のフィールド化バッファを形成する標準入力上の行が、返されたバッファへの追加情報として扱われます。つまり、デフォルトのアクションでは、udは一連の入力行によってその内容が追加される現在のバッファを維持します。これらの入力行は、空白行で区切られます。コマンドラインで-unオプションを指定するか、あるいは入力セットの先頭行として英字nを唯一の文字とする行を含めることにより、udに現在のバッファを廃棄する(つまり、そのFBFR構造を初期化しなおす)よう指示できます。また、-uuオプション(Fupdateを使用)あるいは-ujオプション(Fojoinを使用)を指定することにより、udに応答バッファの内容をリクエスト・バッファにマージさせることができます。

セキュリティ

udを保護アプリケーションで実行する場合、そのアプリケーションを利用するためにはアプリケーション・パスワードが必要です。標準入力が端末である場合、udはユーザーにパスワードの入力を求めてきます。このとき、ユーザーが入力するパスワードは画面には表示されません。ただし、udは標準入力からの一括入力を受け付けるので、標準入力は一般的に端末ではなくファイルとなっています。このケースでは、パスワードは環境変数APP_PWから取り出されます。この環境変数が指定されていないときに、アプリケーション・パスワードが必要であると、udは異常終了します。

移植性

これらのコマンドは、Oracle Tuxedo ATMIサーバー環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

FLDTBLDIRおよびFIELDTBLSを設定してエクスポートする必要があります。FLDTBLDIRのディレクトリのリストには、$TUXDIR/udataobjが含まれていなければなりません。FIELDTBLSには、フィールド表の1つとしてUsysfldsが含まれていなければなりません。

標準入力が端末でない場合、保護アプリケーションではAPP_PWをアプリケーション・パスワードに設定しなければなりません。TPIDATAは、標準入力が端末でない場合、認証サーバーで保護アプリケーションにアプリケーションを結合するのに必要なそのアプリケーション特定のデータに設定しなければなりません。

また、ワークステーションからアクセスする場合には、WSNADDRWSDEVICEおよびWSTYPE (オプション)を設定しなければなりません。 クライアント・プロセス用に環境変数を設定する方法についての詳細は、「compilation(5)」を参照してください。

診断

udは、クライアント・プロセスになれないとき、必要なFBFRを作成できないとき、あるいはUNIXシステムのエラーを検出したときには異常終了します。また、入力パケットのストリーム処理時に25個を超えるエラーを検出すると異常終了します。これらのエラーとしては、構文エラー、サービス名の欠落、トランザクションの開始またはコミットのエラー、入力FBFR送信時あるいは応答FBFR受信時のタイムアウトまたはエラーなどがあります。

注意事項

入力ストリームの最後のフィールド化バッファは空白行で終えてください。

サンプル

$ud <EOF>
SRVCNM BUY
CLIENT J. Jones
ADDR 21 Valley Road
STOCK AAA
SHARES 100
<CR>
+SRVCNM SELL
+STOCK XXX
+SHARES 300
STOCK YYY
SHARES 150
<CR>
n
SRVCNM BUY
CLIENT T. Smith
ADDR 1 Main Street
STOCK BBB
SHARES 175
<CR>
+SRVCNM SELL
+STOCK ZZZ
+SHARES 100
<CR>
EOF
$

この例では、udはまず、CLIENTフィールドを「J.Jones」、ADDRフィールドを「21 Valley Road」、STOCKフィールドを「AAA」およびSHARESフィールドを「100」に設定した状態で、フィールド化バッファをサービスBUYに送信します。

フィールド化バッファがBUYサービスから戻されると、udは、次の行セットを使用してSRVCNMSELLに、STOCKXXXに、SHARES300に変更します。また、STOCKフィールドの追加オカレンス値をYYYで、SHARESフィールドの追加オカレンス値を150で作成します。このフィールド化バッファはこの後、SELLサービス(SRVCNMフィールドの新しい値)に送られます。

SELLが応答フィールド化バッファを返してくると、udは次の行セットを唯一の文字nで構成される行で開始することにより、そのバッファを廃棄します。次にudは、全く新しい入力パケットを、SRVCNMBUYに、CLIENTを値T. Smithに設定して構築します。

関連項目

Fextread、Fextread32(3fml)compilation(5)

UNIXシステムのリファレンス・マニュアルのascii(5)

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

『Oracle Tuxedoアプリケーション実行時の管理』

 


viewc、viewc32(1)

名前

viewcviewc32 - Oracle Tuxedo ATMI VIEWを生成するVIEWコンパイラ

概要

viewc [-n] [-d viewdir] [-C] viewfile [viewfile . . . ] 
viewc32 [-n] [-d viewdir] [-C] viewfile [viewfile . . . ][-s]

説明

viewcはVIEWコンパイラ・プログラムです。ソースVIEWファイルを取り込み、以下のファイルを作成します。

viewc32は、32ビットのFMLで使用します。環境変数FIELDTBLS32およびFLDTBLDIR32を使用します。

viewfileは、VIEWソース記述を収めているファイルです。複数のviewfileviewcコマンドラインに指定できます。ただし、同じVIEW名が複数のviewfileに使用されていない場合にかぎります。

デフォルトの設定では、viewfile内のすべてのVIEWがコンパイルされ、複数のファイルが生成されます。つまり、VIEWオブジェクト・ファイル(接尾辞は.V)とCヘッダー・ファイル(接尾辞は.h)です。オブジェクト・ファイルの名前は、-dオプションによってかわりのディレクトリが指定されないかぎり、カレント・ディレクトリのviewfile.Vです。ヘッダー・ファイルはカレント・ディレクトリに作成されます。

-Cオプションを指定すると、viewfileで定義しているVIEW 1つにつき1つのCOBOLコピー・ファイルが作成されます。これらのコピー・ファイルはカレント・ディレクトリに作成されます。

viewcによるコンパイル時には、viewfileに指定されているフィールド識別子とフィールド名が、フィールド表ファイルから得られる情報と対比され、マッピング情報がオブジェクト・ファイルに格納されます。したがって、VIEWがFMLバッファに基づいている場合には、環境変数FIELDTBLSFLDTBLDIRを設定およびエクスポートして、関連するフィールド表ファイルを指すようにすることが重要です。FIELDTBLSFLDTBLDIRの詳細は、『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』を参照してください。

viewcコンパイラがフィールド名とそのフィールド識別子の対応をとれなかった場合(環境変数が正しく設定されていなかったり、フィールド表ファイルにフィールド名が含まれていなかった場合)、警告メッセージ「Field not found」が表示されます。

-nオプションを使用すれば、FMLバッファにマッピングされていないC構造体に対応するVIEW記述ファイルを作成することができます。『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』では、このような独立したVIEW記述ファイルを作成および使用する方法について説明しています。

viewcは、次のオプションを解釈します。

-n

FMLバッファにマッピングされていないC構造体に対応するVIEW記述ファイルをコンパイルするときに使用します。このオプションを使用すると、VIEWコンパイラはFML情報を検索しません。

-d viewdir

VIEWオブジェクト・ファイルをカレント・ディレクトリ以外で作成するために指定します。

-C

COBOLコピー・ファイルを作成するよう指定します。

-s

大文字/小文字が区別されるファイル名を使用して、viewc/viewc32にCOBOLコピー・ファイルを生成させます。常に-Cオプションとともに使用されます。
注意: Windowsプラットフォームでは大文字/小文字が区別されるため、このオプションはWindowsプラットフォームでは意味がありません。

環境変数

CC

viewcは通常、デフォルトのC言語コンパイル・コマンドを使用してクライアント実行可能コードを生成します。デフォルトのC言語コンパイル・コマンドは、サポートされているオペレーティング・システムごとに定義されており、UNIXシステムの場合はcc(1)です。代替コンパイラを指定できるようにするため、viewcは環境変数CCが存在するかどうかを調べます。CCviewcの環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列""である場合、viewcはデフォルトのC言語コンパイラを使用します。環境内にCCが存在する場合、実行されるコンパイラの名前がCCの値となります。

CFLAGS

環境変数CFLAGSは、コンパイラ・コマンドラインの一部として引き渡される引数のセットを指定するときに使用します。CFLAGSviewcの環境に存在しない場合、または文字列""である場合、buildclientはコンパイラ・コマンドライン引数を追加しません。

移植性

出力VIEWファイルは、マシンおよびコンパイラに依存するバイナリ・ファイルです。あるマシン上で特定のコンパイラを使用してビューを生成した場合、そのVIEWファイルを別のタイプのマシン上で使用することはできません。また、パディングやパッキングなど、生成される構造体オフセットが異なるコンパイラで使用することもできません。

以下の追加オプションが認識されます。

-c { m | b }

使用するCコンパイレーション・システムを指定します。Microsoft Cコンパイラではmです。Microsoft Cコンパイラがこのオプションの省略値です。-cオプションはWindowsでのみサポートされます。

-1 filename

パス1を実行し、作成されるバッチ・ファイルにfilename.batという名前を付けます。このファイルが作られた後、パス2を実行する前にfilename.batを実行する必要があります。パス1とパス2を使用すると、コンパイルできるVIEWのサイズを拡大できます。

-2 filename

パス1の出力を使用して、処理を完了するためにパス2を実行するように指定します。

関連項目

『Oracle Tuxedo ATMI FML関数リファレンス』「FML関数の紹介」

『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』

 


viewcs、viewcs32(1)

名前

viewcsviewcs32 — 顧客定義のVIEWファイルであるTuxedo .NETワークステーション・クライアント・アプリケーション用のC#ソース・ファイルと.dllライブラリ・ファイルを生成

概要

viewcs [binarydllfile] binaryviewfile [binaryviewfile...]

viewcs32 [binarydllfile] binaryviewfile [binaryviewfile...]

説明

viewcsは、顧客定義のVIEWファイル用のC#ソース・ファイルと.dllライブラリ・ファイルを生成するために使用するユーティリティです。viewcの出力ファイル(バイナリVIEWファイル。ファイル名の拡張子は、DOS/Windowsの場合は.VV、他のプラットフォームの場合は.V)を入力として、顧客定義のVIEWの構造体を表すクラスを持つ対応C#ソース・ファイルと.dllライブラリ・ファイルを生成します。バイナリの.dllファイルが与えられていない場合は、.dllライブラリ・ファイルは生成されません。

注意

viewcviewc32とは異なり、viewcsおよびviewcs32は環境変数に依存しません。必要とする唯一の入力は、コマンドラインで指定するバイナリのVIEWファイルです。

関連項目

『Tuxedo .NETワークステーション・クライアント』の「Tuxedo .NETワークステーション・クライアント・アプリケーションの作成」

 


viewdis、viewdis32(1)

名前

viewdisviewdis32 - バイナリVIEWファイル対応のVIEW逆アセンブラ

概要

viewdis viewobjfile . . . viewdis32 viewobjfile . . .

説明

viewdisはVIEWコンパイラが生成したVIEWオブジェクト・ファイルを逆アセンブルし、VIEWファイル形式でVIEW情報を表示します。また、対応する構造体メンバーのオフセットも表示します。

1つまたは複数のviewobjfiles (接尾辞は.V)をコマンドラインに指定できます。デフォルトの設定では、カレント・ディレクトリのviewobjfileが逆アセンブルされます。viewobjfileがない場合、エラー・メッセージが表示されます。

viewobjfileにある情報は、フィールド表ファイルの情報を使用してVIEWファイルにあるフィールド識別子とフィールド名の整合により取得されたため、環境変数FIELDTBLSおよびFLDTBLDIRの設定およびエクスポートを行うことが重要になります。

viewdisの出力は元のVIEW記述と同じように見え、主にコンパイル後のオブジェクトVIEW記述が正しいかどうかを検証するときに使用します。

viewdis32は、32ビットのFMLで使用します。環境変数FIELDTBLS32およびFLDTBLDIR32を使用します。

関連項目

viewc、viewc32(1)

『FMLを使用したTuxedoアプリケーションのプログラミング』

 


wlisten(1)

名前

wlisten - Oracle Tuxedo管理コンソール・リスナー・プロセス

概要

wlisten [-i initialization_file]

説明

wlistenは、管理コンソールのアプレットからの着信接続を受信して、管理コンソールのゲートウェイ・プロセス(wgated)を開始するリスナー・プロセスです。すべてのwlistenオプションは、-iオプションで指定される初期設定ファイルから取得されます。-iオプションが指定されていない場合は、$TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.iniがデフォルトの初期化ファイルになります。初期化ファイルで使用できる形式とパラメータについては後で説明します。デフォルトの初期化ファイルは、システムのインストール時に生成されます。

wlistenは、初期化ファイルにFOREGROUND=Yパラメータが含まれていないかぎり、起動後はバックグラウンドで動作し、マシンが停止されるか、wlistenプロセスがオペレーティング・システム・コマンドによって強制終了されるまで実行を継続します。

wlistenでは、次のコマンドライン・オプションを使用します。

-i initialization_file

管理コンソール・セッションで使用するパラメータに対して指定されたinitialization_fileを、wlistenで使用するように指定します。初期化ファイルの形式については後で説明します。初期化ファイルのパラメータのほとんどは、Oracle Tuxedoシステムのインストール時に妥当な値に設定されます。このオプションがコマンドラインに指定されていない場合、デフォルトの初期化ファイルの場所は$TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.iniになります。

初期化ファイル

-iオプションで指定する初期化ファイルにはパラメータが含まれており、アプレット、wlistenプロセス、およびゲートウェイ・プロセスはこれらのパラメータを使用して、管理コンソールの接続と以降の操作に必要な構成情報を調整することができます。

初期化ファイルのパラメータのほとんどは、Oracle Tuxedoシステムのインストール時に構成されます。また、管理コンソールの実行中、ユーザー入力に応じて、他のパラメータが自動的に追加されることもあります。たとえば、ドメインに接続すると、コンソールはそのドメインのリストを初期化ファイルに追加します。次回からは、プルダウン式「Domain」メニューを使用すると、そのドメインがリストされるようになります。このため、初期化ファイルを明示的に編集していないにもかかわらず、ファイルに行が追加されたり変更されることがあります。

初期化ファイルは、コメント行(空白行または#文字が先頭にある行)とキーワード行から構成されます。キーワード行の形式はkeyword=valueです。以下に、有効なキーワードとその値を示します。

TUXDIR=directory

Oracle Tuxedoソフトウェアがインストールされるディレクトリ。このパラメータにはデフォルト値はなく、値を割り当てる必要があります。-iオプションがwlistenに指定されていない場合は、TUXDIRを環境内で設定する必要があり、通常は初期化ファイルに指定されている値に設定します。

NADDR=network_address

wlistenで使用するネットワーク・アドレスを指定します。このパラメータにはデフォルト値はなく、値を割り当てる必要があります。IPv4ネットワーク・アドレスの形式は、tlistenおよびその他のOracle Tuxedoコマンドで使用する形式と同じです。詳細は、後述の「ネットワーク・アドレス」を参照してください。
注意: wlistenおよびWebGUIは、IPv6をサポートしません。

DEVICE=device

wlistenで使用するネットワーク・デバイスを指定します。この変数はオプションです。バージョン6.4以前のリリースでは、ネットワーク・デバイスが選択されていないことを示す空文字列がデフォルト値に設定されています。Microsoft Windowsなどの一部のシステムでは、この設定が適切です。ここでは、tlisten-dオプションに使用する値と同じ値を使用します。UNIXシステムによっては、 /dev/tcpを指定する場合もあります。この値を割り当てるかどうかは、オペレーティング・システムによって異なります。

FOREGROUND=[Y | N]

wlistenをフォアグラウンドで実行する必要があるかどうかを指定します。デフォルト値はNで、wlistenは自動的にバックグラウンドで実行されます。このオプションは、テストとデバッグのみを目的として使用します。

WIDTH=pixelsおよびHEIGHT=pixels

アプレット・ウィンドウの幅と高さをそれぞれ指定します。この領域は、セキュリティが有効な場合にパスワードを要求するのに使用されます。デフォルトはそれぞれ400および150です。

FRAMEWIDTH=pixelsFRAMEHEIGHT=pixels

管理タスクを実行するメイン・アプレット・ウィンドウの幅と高さをそれぞれ指定します。デフォルト値はそれぞれ750と550です。

ENCRYPTBITS=[0 | 40]

ゲートウェイおよびアプレット接続で使用する暗号化モードを設定します。デフォルト値は0で、暗号化を使用しません。40オプションを選択すると、40ビットRC4暗号化が使用されます。この場合、tlistenパスワード・ファイルが必要で、暗号化キーを交換するために認証を行う必要があります。

DOCBASE=document_root

Oracle Tuxedo管理コンソールのヘルプ・ファイルがあるドキュメント・ベースを指定します。このパラメータはOracle Tuxedoシステムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

CODEBASE=applet_root

Oracle Tuxedo管理コンソールのアプレット・ファイルがあるコード・ベースのURLを指定します。このパラメータはOracle Tuxedoシステムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

SNAPDIR=snapshot_directory

ユーザー・ログ・スナップショット・ファイルとイベント・ログ・スナップショット・ファイルが格納されるサーバー・ディレクトリ・パスを指定します。SNAPDIRの値は、URLではなくフルパス名です。このパラメータはOracle Tuxedoシステムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

SNAPBASE=http_root

ユーザー・ログ・スナップショット・ファイルとイベント・ログ・スナップショット・ファイルが格納されるURLベースを指定します。SNAPBASEの値は、フルパス名ではなくURLです。このパラメータはOracle Tuxedoシステムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

TEMPLATE=template_path

起動時に管理コンソールのアプレットをユーザーに配布するために使用するテンプレート・ファイルのパス名を指定します。テンプレート・ファイルには、管理コンソール・アプレットを埋め込むファイル内の位置に、文字列%APPLET%を単独で含める必要があります。ファイルの残りの部分は、通常は命令、ロゴまたは管理コンソールの管理者が使用するその他の情報を含む、標準のHTML形式ファイルでなければなりません。デフォルトのパス名は$TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.htmlです。

INIFILE=init_file

アプレットが使用する初期化ファイルのフルパスを指定します。通常はこの初期化ファイルが使用されますが、ゲートウェイ・プロセスによって使用されるもの以外の初期化ファイルをアプレット・ユーザーが使用することも技術的には可能です。ただし、別の初期化ファイルを使用することはお薦めできません。2つの初期化ファイルを使用する場合は、互いのファイル間で矛盾が生じないようにする必要があるためです。たとえば、NADDRCODEBASEパラメータ、各種ディレクトリ・パラメータなどは同じ値に設定する必要があり、ENCRYPTBITSパラメータの値は2つのファイル間で一致している必要があります。このように、アプリケーションで2つのファイルを使用すると、1つだけしか使用しない場合よりエラーが発生しやすくなります。

FLDTBLDIR32=field_table_dirFIELDTBLS32=field_tables

管理コンソールで使用するフィールド表ディレクトリおよび値をそれぞれ指定します。これらのパラメータは、Oracle Tuxedoシステムのインストール・プログラムによって適切な値に設定されます。通常は、以後これらの値は変更しません。

終了方法

wlistenプロセスを正常に終了する唯一の方法は、プロセスにSIGTERMシグナルを送ることです。

推奨される使用方法

ネットワーク・アドレス

たとえば、wlistenを実行しているローカル・マシンでTCP/IPアドレス指定機能を使用している場合を考えます。マシン名はbackus.company.comで、アドレスは155.2.193.18です。

また、wlistenはポート番号2334でリクエストを受け取るとします。

注意: 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート・プロトコル(TCP/IPなど)のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート・プロトコルのドキュメントを調べてください。

また、このポート番号2334bankapp-nlsaddrという名前のネットワーク・サービス・データベースに追加されているとします。-lオプションで指定するアドレスは、次に示す方法で表現できます。

最後に示す行は、アドレスを16進数形式で表したものです。0002はTCP/IPアドレスの先頭部分、091Eはポート番号2334を16進数に変換したもの、および9B02CU2はIPアドレス155.2.193.18を要素ごとに16進数に変換したものです。最後の変換部分については、1559B202のように変換されています。

STARLANネットワークの場合は、通常、推奨アドレスuname.wlistenが一意の名前になります。

関連項目

tuxadm(1)tuxwsvr(1)


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