Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer Desktopユーザーズ・ガイド 11gリリース1 (11.1.1) E51908-01 |
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この章では、分析対象となるデータを検索して配置する方法について説明します。
この章の項目は次のとおりです。
データをテーブルまたはクロス集計に配置するとデータが整理されるので、結果を並べた比較、推移を見た場合の傾向の把握、週、月および年ごとの経過の追跡などが簡単にできます。つまり、すぐにはわからないデータ間の関係が明らかになるため、データの配置方法は分析に役立つ重要な手段となります。
データのピボットは、データをある軸から別の軸に移動して、効率的に分析できるように配置する方法です。たとえば、データをテーブルまたはクロス集計の本体からページ軸にピボットしてから元に戻し、新しいデータ関係を調べることができます。
データのピボットは、グラフに表示されたデータを視覚化し、X軸からY軸に切り替える操作とみなすことができます。
テーブルの列を本体とページ軸の間でピボットすると、データの順序は表示されるとおりに再配置され、データを編成しやすくなります。ただし、クロス集計の場合は、データ列の位置によりクロス集計上のアイテム・データの相互関係が決定されるため、列をピボットする操作はまったく異なる意味を持ちます。したがって、クロス集計で列をピボットすると、データの位置が変更されるのみではありません。データの関係が変化するため、異なる数値が表示される場合があります。図4-1および4-2に、テーブルとクロス集計でのピボットの例を示します。
アイテムをテーブルからページ・アイテム軸にピボットする手順は、次のとおりです。
列見出しを選択し、ページ軸領域へドラッグします。
ポインタをページ軸領域へドラッグすると、水平の列マーカーが付いた矢印に変わります。この矢印は、テーブル本体の垂直列を水平位置(ページ軸アイテム)に移動していることを示します。
マウス・ボタンを離します。列がページ軸に移動します。
アイテムをページ・アイテム軸からテーブルにピボットする手順は、次のとおりです。
ページ軸アイテム上のアイテム・マーカーをクリックします。アイテム・マーカーは、アイテム名の前にある2つの点です。
ポインタが垂直方向の矢印に変わります。これは、アイテムをテーブル本体に移動できることを示します。
ポインタを、テーブル上でページ軸アイテムを配置する位置にドラッグします。
ポインタが左右方向の矢印に変わります。これは、ページ軸アイテムをテーブル本体に配置できることを示します。
マウス・ボタンを離します。ページ軸アイテムがテーブルの列になります。
ページ軸アイテムは、テーブルの次の3つの位置に挿入できます。
左端の列: ポインタをテーブルの最初の列にドラッグします。ページ軸アイテムが挿入され、第1列になります。
中央の列: ポインタをいずれかの列見出しにドラッグします。ページ軸アイテムがその列の左側に挿入されます。
右端の列: ポインタを最終列の後の空白部分にドラッグします。ページ軸アイテムがテーブルの右端の列として追加されます。
クロス集計上のデータの関係は行と列の交差によって決定するため、ある軸から別の軸にデータをピボットすると、データ間の新しい関係が作成されます。新しい配置により、ある軸にデータのレベルを追加することもできます。たとえば、行軸のデータが3つのレベル(「Region」、「City」、「Store Name」など)で編成されている場合、「Year」アイテムを行軸にピボットすると、4つ目のデータ・レベルがその軸に追加されます(例については、図4-8を参照)。
ピボットするアイテムの軸アイテム・マーカーをクリックします。
ポインタを新しい軸上の位置にドラッグします。軸マーカー上またはそのレベルの1行にドラッグできます。
ポインタの方向は、アイテムが水平方向から垂直方向にピボットされるか、その逆であるかを示します。
マウス・ボタンを離します。アイテムが新規の軸に移動します。
新規のクロス集計には「Profit SUM」の1列のみが含まれていることに注意してください。「Calendar Year 2000」のデータは、さらに下の行軸上にあります。ページを下へスクロールすると表示されます。
ワークシートがある場合は、それを同じタイプの別のワークシートとして複製できます。また、テーブルやクロス集計などの別のタイプに変換できます。たとえば、データが現在はテーブルとして表示されているが、クロス集計のピボット機能を使用して分析する必要がある場合は、テーブルをクロス集計として複製できます。
ワークシート・テーブルを別のワークシート・タイプに変換する手順は、次のとおりです。
「ワークシート」|「テーブルとして複製」または「ワークシート」|「クロス集計として複製」を選択します。
テーブルまたはクロス集計を複製するためのダイアログ・ボックスが表示されます。「クロス集計レイアウト」タブが手前に表示されています。
図4-10に、「クロス集計として複製」ダイアログ・ボックスを示します。テーブル複製用のダイアログ・ボックスも同じです。
デフォルトのテーブル構成またはクロス集計構成を受け入れる場合は、ここで「OK」をクリックします。
デフォルトのテーブル構成またはクロス集計構成を変更する場合は、4つのタブのいずれかをクリックし、複製テーブルを構成します。
ダイアログ上部のタブの用途は、次のとおりです。
アイテムの選択: 新規のテーブルまたはクロス集計に新規のアイテムを追加します(詳細は、第7.1.2項「データの選択」を参照)。
条件: 新規のテーブルまたはクロス集計に条件を追加します(詳細は、第5.5項「条件と一致するデータの検索」を参照)。
ソート: (テーブルにのみ使用可能)新規テーブルのデータをソートします(詳細は、図4-27の要点を参照)。
計算: 新規のテーブルまたはクロス集計で計算を定義します(詳細は、第8.3項「計算の作成」を参照)。
「OK」をクリックして複製テーブルを作成します。
ワークブックに、複製テーブルまたはクロス集計を含む新規ワークシートが作成されます。
データをドリル・インすると、より詳細なデータが表示されます。データをドリル・アウトする(閉じる)と、データが連結されて概要が表示されます。通常は、より詳細なレベルで分析するにはデータをドリル・インし、全体像を把握するにはドリル・アウトします。
現行のテーブルまたはクロス集計上でデータをドリル・インおよびドリル・アウトするのみでなく、別のワークシート、またはワークシート上にない関連アイテムにドリルすることもできます。詳細は、第4.2.5項「「ドリル」ダイアログ・ボックスを使用したドリル」を参照してください。
Discoverer Desktopでデータをドリル・インおよびドリル・アウトするには、次の2通りの方法があります。
テーブルまたはクロス集計から直接ドリルする方法。ドリル・ポイントをクリックしてドリル・アイコンを表示すると、最もすばやくドリルできます。日常業務のデータ分析で典型的な多数のドリル・タイプに対応します(図4-11を参照)。
「ドリル」ダイアログ・ボックスからドリルする方法。このメニュー・オプションを使用すると、さらに多くのドリル・オプションから選択できます。アイテムまたはセルを選択し、Discoverer Desktopのメイン・メニューから「ワークシート」|「ドリル」を選択します。また、Discoverer Desktopツールバーから「ドリル」オプションを選択する方法もあります。
この項では、ドリル・アイコンを使用してデータにドリルダウンする方法について説明します。
この項では、ドリル・アイコンを使用してデータからドリル・アウトする方法について説明します。
テーブルまたはクロス集計からデータをドリル・インまたはドリル・アウトする手順は、次のとおりです。
ドリル対象データを含む列または行のドリル・アイコンをクリックします。ドリル・アイコンは、右向きの矢印です。
また、クロス集計では、データ・アイテムの見出しをダブルクリックすると、すばやくドリルできます。詳細は、第4.2.4項「ダブルクリックによるすばやいドリル」を参照してください。
同じレベルのすべての列または行を同時にドリルするには(図4-18)、そのレベルのデータの選択ボックスをクリックして対象を選択します。次に、選択した列または行の1つのドリル・アイコンにポインタを置いてクリックします。
ドロップダウン・メニューから、分析するデータのレベルを選択します。
すでにドリルダウンされているレベルを選択すると、各レベルを閉じて以前の状態に戻すことができます。
データはすでに「Quarter」レベルにドリルされており、レベル自体を閉じることはできないため、サンプル・メニューには「Quarter」レベルが表示されていないことに注意してください。
ヒント: データを何レベルかドリルダウンした後に、元のレベルまで一度に戻るには、「閉じる」を使用します。
また、閉じるレベルを選択し、「ワークシート」|「閉じる」を選択して、ドリルしたデータを閉じる方法もあります。
Discoverer Desktopサンプル・データの行軸上のデータは、「Region」、「City」および「Store Name」の階層順に構成されています。通常は、「Region」から「City」に、「City」から「Store Name」にドリルします。ただし、「Region」から「Store Name」に直接ドリルする操作が必要になる場合があります。
次の図に、行軸上のサブレベルにドリルする方法を示します。これは、階層レベルのスキップとみなすこともできます。
データ・アイテムの列見出しをクリックすると、クロス集計上のあるレベルから次のレベルにすばやくドリルダウンできます。このドリル操作では、データ階層の次のレベルに自動的にドリルします。たとえば、列見出し「Region」をクリックすると、「City」は「Region」、「City」、「Store Name」という階層において「Region」の次のレベルであるため、「City」に自動的にドリルします。
注意: テーブル上の列見出しをダブルクリックしても、ドリルダウンしません。かわりに、そのデータ・アイテムのプロパティが表示されます。
個々のセルをダブルクリックすると、「ドリル」ダイアログ・ボックスが表示されます。
テーブルおよびクロス集計上の列や行からドリルアップやドリルダウンを行うか、同じワークシート上や他のワークシート上の関連アイテムにドリルするには、「ドリル」ダイアログ・ボックスを使用します。
ダイアログ・ボックスを使用してドリルする手順は、次のとおりです。
ドリルするデータを含むテーブルまたはクロス集計を表示します。
テーブルまたはクロス集計上で、ドリル操作を開始するデータ・アイテムをクリックします。
「ワークシート」|「ドリル」を選択するか、データ・アイテムをダブルクリックします。
上へ/下へ: 事前定義済のデータ階層内で、ディテール・レベルへのドリルダウン、または集計レベルへのドリルアップを行います(たとえば、「Year」から「Quarter」、「Quarter」から「Month」)。
関連するアイテムにドリル: 関連はあるが事前定義済のデータ階層には含まれていないデータについて、ディテール・レベルへのドリルダウン、または集計レベルへのドリルアップを行います(たとえば、「City」から「Quarter」や「Region」から「Product」)。
他のワークシートにディテール・ドリル: ワークブック内でデータの階層には含まれていないデータにドリルします。詳細を表示するために別のシートが作成されます。
ドリル操作の始点を選択します。
選択した行または列がここに表示されます。また、ドロップダウン矢印をクリックし、表示されるリストから選択して、別の始点からドリルすることもできます。リストには、ドリルの始点となるデータ・アイテムと選択したドリル・オプションのタイプに関する項目が表示されます。
たとえば、列見出しと「ドリル・アップ/ドリル・ダウン」を選択した場合、他のオプションは列のデータ階層に含まれます。他にドリルするレベルのないデータ・アイテムを選択した場合は、ドロップダウン矢印を使用できません。
ドリル操作の終点を選択します。
リストにはドリルの終点として選択できる項目が表示されます。項目は、ダイアログ・ボックスでの他の選択内容に応じて異なります。
「OK」をクリックします。テーブルまたはクロス集計上のデータが、ダイアログ・ボックスで指定したレベルにドリルされます。
次の図に、「ドリル」ダイアログ・ボックスからドリルする例を示します。
この例では、「Region」、「City」、「Store Name」というデータ階層内の「City」データからドリルが始まります。ただし、四半期のデータは「City」に関連しているため、「City」から「Quarter」にドリルできます。
「ドリル・オプション」ダイアログ・ボックスを使用すると、他の方法でドリル結果をカスタマイズできます。
「ドリル」ダイアログ・ボックスの「オプション」ボタンをクリックすると、「ドリル・オプション」ダイアログ・ボックスが開きます。次のオプションから選択します。
現在のアイテムを残す: テーブルまたはクロス集計は、新規レベルのデータが収まるように拡張されます(例については、図4-27を参照)。
現在のアイテムと置換: ドリル元のデータ・レベルが新規のデータ・レベルで置換されます(例については、図4-27を参照)。
作業中のワークシート: 現行のワークシートに新規データ・レベルが追加されます。
新規ワークシート: 新規ワークシートが作成され、ドリルされたデータが表示されます。
テーブル: 結果がテーブルに表示されます。
クロス集計: 結果がクロス集計に表示されます。
実行前にクエリーを編集する: 「新規ワークシート」ダイアログ・ボックスが表示されます。これにより、ドリルの実行前に新規レイアウトのフォーマットを設定し、条件と計算を追加できます。各オプションの詳細は、第7.1項「新規のワークブックまたはワークシートの作成」を参照してください。
図4-27に、データの拡張と置換の違いを示します。
ソートすると、テキスト・データはアルファベット順、数値データは数値順に配置されます。顧客、従業員または製品の部品番号の順序付きリストの作成は、ソートの典型的な用途です。ただし、ソートはデータ分析にも役立ちます。たとえば、売上データを利益率の最も高い売上から最も低い売上へとソートすると、会社で最も売行きのよい製品や最も有能な営業担当の相対的な位置付けが示されます。
また、データをグループ化してから、グループ内でソートすることもできます。表示やレポートの目的で、データ・グループごとに改ページされるように設定できます。 詳細は、第4.3.1.2項「グループ・ソート」を参照してください。
図4-28に、テーブル上のデータのソート例と結果を示します。
ソートするデータを含むテーブルを表示します。
「ソート」ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログ・ボックスには、テーブル用に現在選択されているソート・オプションが表示されます。
ソート・オプションを選択して「OK」をクリックします。
「ソート」ダイアログ・ボックスでは、次のオプションから選択できます。
列: ソートするデータを含む列の名前。他の列を追加すると、テーブル上で複数レベルでソートできます。詳細は、次の項を参照してください。
順序: 列のデータのソート順序。「順序」ボックスの上ボタンまたは下ボタンをクリックして、ソート順序を選択します。
グループ: ソートされたデータをグループ化して表示する方法。「グループ」ボックスのドロップダウン・ボタンをクリックして、オプションを1つ選択します。
ページ・ブレーク: 主としてレポートの印刷用です。このオプションを選択すると、それぞれの新規グループの先頭で新規ページが始まります。グループ名はページの先頭に表示されます。
非表示: データは次の階層レベルでサブグループ化されますが、サブグループ化されたアイテムは表示されません。たとえば、階層が「Year」、「Quarter」、「Month」の場合に「非表示」オプションを選択して「Year」でソートすると、年度内の四半期順にソートされますが、「Quarter」アイテムや各四半期の分割線は表示されません。サブグループ化されたアイテムを表示するには、このオプションを「グループ」に変更します。
なし: 列のデータはグループ化されず、すべてが1単位としてソートされます。
線の太さ: データ・グループを区切る線の太さ。「線の太さ」ボックスのドロップダウン・ボタンをクリックして、線の太さを選択します。この項の図は、小計の線を示しています。総計を表示するときにも線を使用できます。
間隔: グループ間のセル間隔数。「間隔」ボックスの上ボタンまたは下ボタンをクリックして間隔を選択します。
さらにソート列を追加して、データ内のデータをソートできます。
たとえば、データを最初に「Region」順、次に「City」順でソートすると、「Region」のアルファベット順(「Central」、「East」、「West」)にソートされてから、「Region」内で「City」のアルファベット順(「Atlanta」、「Boston」、「Miami」など)にソートされます。ただし、最初に「Region」でソートしてから「Profit SUM」などの数値列でソートすると、データは「Region」のアルファベット順にソートされてから、「Profit」の数値順にソートされます。
次に、2つの列にソートを適用した状態を示します。
ソートする列を追加して再配置する手順は、次のとおりです。
「ソート」ダイアログ・ボックスで、「追加」ボタンをクリックしてソートの対象となる追加列を表示します。
たとえば、次の図では、ソートの対象として「Department」または「Profit SUM」列を追加できます。
追加の列を選択します。
列がソート列のリストに追加されます。
注意: 「ソート」ダイアログ・ボックス上での列の順序は重要です。列の順序により、データのソート順序が決定されます。列を上下に移動して、ダイアログ・ボックス上で適切な順序に配置できます。
リスト内の列を上下に移動する場合は、その列のハンドル(列番号の右隣)をクリックして選択します。ポインタが上または下(あるいは両方)の矢印に変わります。これは、選択した列を上または下に移動できることを示します。
列を上下にドラッグするか、「上へ移動」または「下へ移動」ボタンをクリックします。
列の順序が正しくなったら、列ごとに「順序」、「グループ」、「線の太さ」および「間隔」のオプションを選択し(図4-29)、「OK」をクリックします。
ソート用に選択した列を削除するには、「削除」ボタンをクリックします。このボタンをクリックすると、列はソート列のリストからのみ削除されます。テーブルからは削除されません。
通常、テーブルのデータはグループ単位で編成されています。たとえば、住所別リストは通常は市または郵便番号に従ってグループ化され、ビジネス製品のテーブルはオフィス家具、コンピュータおよびサプライ品などのタイプ別にグループ化されています。ソート・データをグループ化する主な理由の1つは、数値グループの小計を求めるためです。
注意: テーブルはグループ・ソートできますが、クロス集計表示ではできません。
「グループ・ソート」が選択されている列は、グループ・ソートが選択されていない(「なし」)の列より常に優先されます。これは、テーブル上でソートを適切に実行させるためです。グループ・ソートが設定されていない列は、グループ・ソートが設定されている列の上には移動できません。
グループ・ソートされた列の名前は、ダイアログ・ボックスにイタリックで表示されます。
次に、2つのテーブルの例を示します。一方はグループ・ソートされていますが、他方はされていません。
グループ・ソートされていないテーブルには、各グループの小計は組み込まれません。グループ化されていないデータの場合は、総計に含まれるデータがテーブルのどこにでも表示できるため、小計の行は使用できません。グループ・ソートされたデータに小計と総計を追加する手順は、第5.3項「数値データの総計」を参照してください。
グループ・ソートは、パーセントを求める場合にも適しています。数値のパーセント(総利益に占める各地域の利益のパーセントなど)を指定すると、データはそのデータ・セクション(地域など)に対して自動的にグループ・ソートされるため、パーセントを適切に表示できます。詳細は、第5.4項「パーセンテージの使用」を参照してください。
データの実際のグループ化は、データベース管理者により開発されたビジネスエリアとワークブックの設計に基づいています。前述の例では、グループは「Region」と「City」ですが、「State」と「City」または「Country」と「City」が使用されている場合もあります。データを他の方法でグループ化する必要がある場合は、データベース管理者に問い合せてください。
ツールバーの3つのボタンにより、テーブルで選択した列にソート順序とグループ化が適用されます。
ソートする1つまたは複数のテーブル列を選択します。
ツールをクリックして列をソートします。
列がすでにソートまたはグループ・ソートされている場合は、ツールをクリックするとデータはソート前の状態に戻ります。
クロス集計ではデータの位置によってデータ・アイテム間の関係が決定されるため、クロス集計データのソートはテーブル・データのソートとは異なります。特に、通常はこのようなデータ間の関係を再配置中にも維持する必要があります。
データ間の関係を維持するには、列軸の特定の列を基準にして行軸のデータをソートするか、行軸の特定の行を基準にして列軸のデータをソートします。ソート・ツールと「クロス集計のソート」ダイアログ・ボックス(図4-37)では、データは自動的にこの方法でソートされ、データ間の関係が維持されます。
注意: クロス集計レイアウトでは、一部のデータがデフォルトですでにソートされています。たとえば、テキスト・アイテムは自動的にアルファベット順にソートされます。
最も標準的なクロス集計データのソートは、ツールバーのソート・ツール(図4-34)によって処理できます。ツールバーのツールを使用してクロス集計をソートすると、軸上のすべてのアイテムが自動的にソートされます。
ツールバーからクロス集計データをソートする手順は、次のとおりです。
ソートの対象となる列軸の列または行軸の行を選択します。
昇順ツールまたは降順ツールをクリックします。選択した列または行を基準にしてクロス集計のデータがソートされます。
注意: 行軸上でアイテムの選択ハンドルをクリックしてから、ツールバーのソート・ツールの1つをクリックし、行軸でソートすることもできます。
クロス集計を元の状態に戻す場合
クロス集計をソートすると、列軸または行軸のデータは、ソートに使用した列または行を基準にして順序変更されます。クロス集計をソート前の状態に戻すには、手動で再ソートする必要があります。
前述の例(図4-35)では、データを行軸のアイテム「Region」と「City」で再ソートします。「Region」アイテムの選択ボックスをクリックし、ツールバーのソート・ツールをクリックして再ソートします。「City」アイテムについても同じ操作を繰り返します。クロス集計がソート前の状態に戻ります。
軸上のアイテムを選択してツールバーの「ソート順序」ツールをクリックすると、このソート順序を逆にすることができます。
たとえば、次の図では、「Region」は降順に(ZからAへ)ソートされます。この順序を逆にするには、図に示すようにアイテム・ハンドルを選択し、ツールバーの昇順ツールをクリックします。
ツールバーのソート・ツールにはクロス集計に必要なほとんどのタイプのソート機能がありますが、「クロス集計のソート」ダイアログ・ボックスには追加機能があり、ソートの正確な側面をさらに厳密に制御できます。
たとえば、図4-35では、「Region」と「City」はどちらも「Profit SUM」の金額に従ってソートされています。「クロス集計のソート」ダイアログ・ボックスを使用すると、「Region」のみまたは「City」のみをソートできるため、より微調整されたソート結果が表示されます。
ダイアログ・ボックスを使用してクロス集計データをソートする手順は、次のとおりです。
ソートするデータを含むクロス集計を表示します。
ダイアログ・ボックスからオプション(後述)を選択し、「OK」をクリックして、ダイアログ・ボックスで選択した内容に従ってデータをソートします。
この手順を繰り返し、データに他のソートを追加します。
たとえば、図4-37の例で「City」をソートした後に、この手順を繰り返して「Region」でソートできます。適切にソートできれば、データが希望どおりの方法で順序付けされたクロス集計を作成できます。
「クロス集計のソート」ダイアログ・ボックスのオプションは、次のとおりです。
列: クロス集計は列軸のアイテムからのデータに基づいてソートされます。
行: クロス集計は行軸のアイテムからのデータに基づいてソートされます。
ソートするアイテム: 選択したソート位置(「列」または「行」)に応じて、列軸または行軸のアイテムが表示されます。ドロップダウン矢印をクリックして、データのソートに使用するアイテムを選択します。
データ・ポイント: データのソートにより再配置されるアイテムの名前。
「列」/「行」: クロス集計の行軸からのデータに基づいてソートする場合は、ソート対象データを含む列が識別されます。クロス集計の列軸からのデータに基づいてソートする場合は、ソート対象データを含む行が識別されます。下矢印をクリックし、特定の列または行を選択します。
順序: 上矢印または下矢印をクリックして、ソート順序を選択します。
追加: クリックしてソート用のデータ・ポイントを追加します(詳細は、次の項を参照)。
削除: ダイアログ・ボックスでアイテムを選択し、クリックして削除します。クロス集計では、行軸のすべてのアイテムを削除することはできません。
データ・ポイントの追加
「クロス集計のソート」ダイアログ・ボックスの「追加」ボタンをクリックすると、ソートに使用できるクロス集計のデータ・ポイントがドロップダウン・リストに表示されます。たとえば、前述の図では、追加されるデータ・ポイントは「Profit SUM」です。データ・ポイントをソートに追加しないと、前述の例のクロス集計は、左側の「City」がアルファベットの昇順にソートされるにすぎません。ただし、データ・ポイントを追加すると、「City」は「Profit SUM」の昇順にソートされます。つまり、ダイアログ・ボックス上の「City」のエントリではソート対象データが指定され、追加されたデータ・ポイント(Profit SUM)では「City」のソート方法(利益の昇順)が指定されます。
追加するデータ・ポイントは、常に最初のソート対象アイテムにする必要があります。(この例では、「City」を「Profit SUM」の上に置くことはできません。)これは、データ・ポイント別のアイテムのソートには論理的な意味がありますが、アイテム別のデータ・ポイントのソートには意味がないためです。
この概念は、「City」を「Profit」でソートすると理解しやすくなります。これは、「City」には「Profit」金額が関連付けられているためです。ただし、それぞれの利益が関連付けられている都市は1つのみであるため、「Profit」を「City」でソートしても意味がありません。論理的な意味を持たない「New Yorks」や「Phoenixes」で利益金額のソートを試みるのと同じことです。
データ・ポイントは2度以上追加できます。これは、重複するデータ・ポイントがある場合に役立ちます。この例では、2つの都市の利益金額が同一の場合に、データのうちこの2つの重複部分のソート方法(昇順または降順)を指定できます。クロス集計のこの種のソート内ソートは、重複値を含む可能性のあるテキストや他のデータに役立ちます。ただし、財務データや他の変数アイテムの場合、通常はソート内ソートは不要です。