Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド 11g リリース1(11.1.1.5.0) B55910-03 |
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必要なOracle WebCenterコンポーネントをインストールしたら、それを構成して稼働可能にし、使用する準備をする必要があります。この章では、実行する必要がある構成タスクの概要を説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
Oracle WebCenterをインストールすると、インストール時に選択したコンポーネントが様々なデフォルトの管理対象サーバーにデプロイされます。 表4-1に、Oracle WebCenterコンポーネントがデプロイされる管理対象サーバーおよびポート番号のリストを示します。
表4-1 Oracle WebCenterコンポーネントおよび管理対象サーバー
コンポーネント | 管理対象サーバー | ポート |
---|---|---|
Oracle WebCenter Spaces |
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8888 |
Oracle WebCenterディスカッション・サーバー |
|
8890 |
Oracleポートレット・プロデューサ |
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8889 |
Oracle WebCenterページレット・プロデューサ |
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8889 |
Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジン |
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8891 |
Oracle WebCenterパーソナライズ |
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8891 |
Oracle WebCenter Analyticsコレクタ |
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8891 |
WebCenterポータル・アプリケーションをデプロイする場合は、カスタム・ポータルのWebLogic管理対象サーバーを作成する必要があります。
Oracle WebCenter Spacesは、ソーシャル・ネットワーキング、通信、コラボレーション、および個人の生産性に対して最新のテクノロジを提供するWebベースのアプリケーションです(Oracle WebCenter Frameworkによって構築されます)。WebCenter Spacesにアクセスするには、WC_Spaces
管理対象サーバーを起動します。その後、次のURLフォーマットを使用して、管理者としてWebCenter Spacesにログオンします。
http://host:port/webcenter
ここで、host:portは、Oracle WebCenter Spacesがインストールされているシステムのホスト名とポート番号です。デフォルトでは、Oracle WebCenter Spacesはポート8888でインストールされます。
注意: WebCenterドメインがOracle BPM Spacesテンプレートを使用して拡張され、Process Spacesがインストールされている場合は、Oracle BPMサーバーがダウンしていると、WebCenter Spacesのログイン試行時に必ず例外がスローされます。 |
WebCenterドメインの作成時に、ドメイン管理者としてweblogic
以外のユーザーを指定する場合、WebCenter Spacesのその非デフォルト・ユーザーに対して管理者ロールを手動で付与する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWebCenter Spacesの管理者ロールの付与に関する項を参照してください。
WebCenter Spacesは、特定のOracle WebCenterサービスの自動構成をサポートします。WebCenter Spacesを開始するたびに、特定のWebCenterサービスの接続が自動的に作成されます(ただし、そのサービスがすでに存在している場合のみ)。特定の接続を手動で作成する必要はありません。表4-2に、WebCenter Spacesの接続のリストを示します。
表4-2 WebCenter Spacesに対して自動的に構成される接続
コンポーネント/サービス | デフォルトの接続名 |
---|---|
ディスカッションおよびお知らせサービス |
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ドキュメント・サービス |
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ページレット・プロデューサ |
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事前構成済ポートレット・プロデューサ |
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ワークリスト・サービスおよびWebCenter Spacesワークフロー |
WebCenter Spaces接続が自動的に構成されるには、次の一般的な条件を満たす必要があります。
WebCenter Spacesとターゲット・コンポーネントは、同じドメインにインストールされる必要があります。
ターゲット・コンポーネントの管理対象サーバーは、明示的なリスニング・アドレスを持つ必要があります。そのリスニング・アドレスが空、nullまたはlocalhostである場合、そのアドレスには明示的アドレスを持つシステムが関連付けられている必要があります。
ターゲット・コンポーネントが、クラスタにデプロイされる必要はありません。
ターゲット・コンポーネントがアプリケーション起動時にすでに自動的に構成されている場合、その結果(失敗または成功)に関係なく、ターゲット・コンポーネントが再度構成されることはありません。また、ターゲット・コンポーネント固有のルールを渡さない場合、ターゲット・コンポーネントは自動的には構成されません。詳細は、この章の必要なターゲット・コンポーネント固有の項を参照してください。
必要に応じて、次のJavaプロパティを設定することによって、自動構成機能を無効にできます。
-Dwebcenter.spaces.disableAutoConfigure=true
このJavaプロパティは、2つの方法で設定できます。domain_home
/bin/setDomainEnv.sh
(UNIX)、またはdomain_home
\bin\setDomainEnv.cmd
(Windows)で、JAVA_PROPERTIES
にこのプロパティを追加できます。または、WC_Spaces
管理対象サーバーの起動時に、スクリプトの末尾に追加できます。たとえば、次のように指定します。
domain_home
/bin/startManagedWebLogic.sh WC_Spaces -Dwebcenter.spaces.disableAutoConfigure=true
Oracle WebCenter Spacesの使用開始の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「WebCenter Spacesの起動と実行」の章を参照してください。
注意: Oracle WebLogic Server管理者コンソールからWebCenter Spacesアプリケーションを直接起動または停止することはできません。WebCenter SpacesアプリケーションがデプロイされるWC_Spaces 管理対象サーバーを起動または停止する必要があります。 |
Oracle WebCenter Discussionsサーバーでは、ディスカッション・フォーラムとお知らせをWebCenterアプリケーションに統合する機能が提供されます。WC_Collaboration
管理対象サーバーにデプロイされます。第3章「Oracle WebCenterの構成」の説明に従って、Oracle WebCenterのインストール時に、または後でWebCenterドメインを拡張することによって、Oracle WebCenter Discussionsのインストールを選択できます。
Oracle WebCenter Discussionsにアクセスするには、次の手順を実行します。
管理対象サーバーWC_Collaboration
を起動します。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』でOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する説明を参照してください。
次のURLへ移動します。
http://host:port/owc_discussions
ここで、host:portは、Oracle WebCenter Discussionsがインストールされているシステムのホスト名とポート番号です。デフォルトでは、Oracle WebCenter Discussionsはポート8890にインストールされます。
注意: Oracle WebLogic Server管理者コンソールからOracle WebCenter Discussionsアプリケーションを直接起動または停止することはできません。Oracle WebCenter Discussionを起動または停止する場合、管理対象サーバー(WC_Collaboration )を起動または停止する必要があります。 |
Oracle WebCenterに作成されるデフォルトのドメイン管理者は、Oracle WebCenter Discussionsの管理者でもあります。ドメインの作成中に、weblogic
以外のユーザーをドメイン管理者として指定した場合は、そのユーザーにすべてのドメイン管理権限が付与されます。Oracle WebCenter Discussionsについては、ドメインを作成した後に、その非デフォルト・ユーザーに管理者ロールを手動で付与する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのOracle WebCenter Discussionsサーバーの管理者ロールの付与に関する項を参照してください。
Oracle WebCenterを使用するようにOracle WebCenter Discussionsを準備するには、次のタスクを実行します。
トポロジに応じて、Oracle WebCenter DiscussionsのWS-Securityの信頼できる認証を有効にします。WS-Securityを使用すると、WebCenterアプリケーションとOracle WebCenter Discussionsの間に信頼できる関係が確立され、アプリケーションはユーザーの資格証明を認識しなくてもサーバーにユーザーのアイデンティティ情報を渡すことができるようになります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのディスカッション・サーバーのセキュリティの考慮事項に関する項を参照してください。
Oracle WebCenter Discussionsへの接続を登録します。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのディスカッション・サーバーの登録に関する項を参照してください。
注意: WebCenter Spacesについては、Oracle WebCenter Discussionsへの接続を手動で登録する必要がない場合があります。WebCenter Spacesアプリケーションを起動すると、次の条件を満たす場合にWebCenterSpaces-Discussions という名前の接続がデフォルトの接続として自動的に設定されます(まだ存在しない場合のみ)。
詳細は、第4.2項「WebCenter Spacesの使用」を参照してください。 |
Oracleポートレット・プロデューサでは、事前構成済のポートレット・プロデューサがいくつか提供されています。Oracleポートレット・プロデューサをインストールすると、WC_Portlets
管理対象サーバーが作成され、次のアプリケーションがサーバーにデプロイされます。
事前構成済のポートレット・プロデューサにアクセスするには、アクセスする事前構成済ポートレット・プロデューサに応じて、次のURLを使用できます。
OmniPortletおよびWebクリッピング・ポートレット
http://host:port/portalTools
WSRPツール
http://host:port/wsrp-tools/
ここで、host:portは、Oracleポートレット・プロデューサがインストールされているシステムのホスト名とポート番号です。デフォルト・ポート番号は8889です。
Oracle WebCenterで利用可能な事前構成済ポートレットを使用するには、次の手順を実行する必要があります。
WC_Portlet
管理対象サーバーを起動します。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』でOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する説明を参照してください。
ポートレットの登録の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「ポートレット・プロデューサの管理」の章を参照してください。
ポートレット・プロデューサを保護する場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドで「ポートレット・プロデューサのセキュリティの構成」の章を参照してください。
注意: WebCenter Spacesについては、事前構成済ポートレット・プロデューサへの接続を手動で登録する必要がない場合があります。WebCenter Spacesを起動すると、次の条件を満たす場合に、接続が自動的に構成されます。
詳細は、第4.2項「WebCenter Spacesの使用」を参照してください。 |
事前構成済ポートレット・プロデューサを登録すると、アプリケーション開発者またはWebCenter Spacesユーザーは自分のアプリケーション・ページにポートレットを追加できます。
Oracle WebCenterページレット・プロデューサ(以前のOracle WebCenter Ensemble)は、動的なページレット開発が容易になる便利なツールおよび機能のコレクションを提供します。
WebCenterページレット・プロデューサは、WC_Portlet
管理対象サーバーにデプロイされます。WebCenterページレット・プロデューサにアクセスするには、次のURLを使用します。
http://
host:port
/
ここで、host:port
はWebCenterページレット・プロデューサがインストールされているシステムのホスト名およびポート番号です。デフォルト・ポート番号は8889です。
ページレット・プロデューサ・コンソールにアクセスするには、URLのhttp://
host:port
/pageletadmin
を使用します。
すべてのデプロイメント後の接続構成は、Oracle Metadata Services(MDS)リポジトリに格納されます。ページレット・プロデューサは、RCUのMDSスキーマの別のパーティションですべての構成データを格納します。通常、このスキーマは、Oracle WebCenterインストールの一部としてインストールされます。この構成データは、他のサービスに属するデータとは競合しません。ページレット・プロデューサ・ドメイン・テンプレートをデプロイすると、構成ウィザード・プロンプトによって、スキーマが作成されているデータベースへの接続情報の入力が求められます。ページレット・プロデューサが期待する名前は、次のとおりです。
データソース名前: mds-PageletProducerDS
JNDI名: jdbc/mds/PageletProducerDS
MDSパーティション名: pageletproducer
WebCenterページレット・プロデューサを使用するには、次の手順を実行します。
WC_Portlet
管理対象サーバーを起動します。
WebCenter SpacesおよびWebCenterポータル・アプリケーションのページレット・プロデューサを登録します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「Oracle WebCenterページレット・プロバイダの管理」の章を参照してください。
JavaScriptまたはREST APIを使用してページレット・プロデューサにアクセスすることもできます。
注意: WebCenter Spacesについては、接続を手動で登録する必要がない場合があります。WebCenter Spacesアプリケーションを起動すると、次の条件を満たす場合にWebCenterSpaces-PageletProducer という名前の接続がデフォルトの接続として自動的に設定されます(まだ存在しない場合のみ)。
詳細は、第4.2項「WebCenter Spacesの使用」を参照してください。 |
Oracle WebCenter Analyticsコレクタは、ユーザーがWebCenterアプリケーションの使用状況およびパフォーマンス・メトリックを表示できるようになる分析サービスを提供します。分析サービスには、分析スキーマ(activities
)がインストールされている必要があります。デフォルトでは、分析コレクタはWC_Utilities
管理対象サーバーにポート8891でインストールされます。
分析コレクタは、そのままの状態で、インストール時のデフォルトを使用してイベントを受信するように構成されています。ただし、分析コレクタにイベントを送信するようには構成されていません。WebCenter Spaces(または任意のWebCenterポータル・アプリケーション)の使用状況とパフォーマンス・メトリックを収集する場合は、分析コレクタを登録してイベント収集を有効にする必要があります。
Oracle WebCenter Analyticsコレクタを使用するには、次の手順を実行します。
Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジンを使用すると、ユーザーはWebCenter Analyticsで収集される様々な統計を分析できるようになります。WebCenterアクティビティ・グラフによる分析の出力は、オブジェクトおよびユーザーについて収集されたスコアであり、リコメンデーションを示すために使用されます。そのスコアはWebCenterアクティビティ・グラフ・データベースに格納されます。アクティビティ・グラフ・エンジンは、WC_Utilities
管理対象サーバー上のアプリケーションとしてインストールされます。
アクティビティ・グラフ・エンジンにアクセスするには、次のURLを使用します。
http://host:port
/activitygraph-engines
アクティビティ・グラフのデフォルトのポート番号は、8891です。
アクティビティ・グラフ・エンジン・テンプレートがデプロイされると、構成ウィザードによって、スキーマが作成されているデータベースへの接続情報の入力が求められます。アクティビティ・グラフ・エンジンが期待する名前は、次のとおりです。
データソース名前: ActivitiesDS
JNDI名: jdbc/ActivitiesDS
Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジンを使用するには、次の手順を実行します。
WC_Utilities
管理対象サーバーを起動します。
WebCenterアプリケーションの分析コレクタを登録します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのアプリケーションの分析コレクタの登録に関する項を参照してください。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「アクティビティ・グラフ・サービスの管理」の章を参照してください。
Oracle WebCenterパーソナライズ・サーバーを使用すると、ユーザーは選択した基準に基づいて対象ユーザーにアプリケーション・コンテンツを配信できます。アプリケーションとして、WC_Utilities
管理対象サーバーにポート8891でインストールします。
カスタマ・アプリケーションは、RESTfulサービスを使用してHTTPを介してリモートからWebCenterパーソナライズにアクセスします。WebCenterパーソナライズ・サーバーには、コンダクタおよびプロパティ・サービスが含まれています。コンダクタはシナリオと呼ばれる作業の単位を含み、これを実行します。プロパティ・サービスは、Java REST APIを使用してユーザーに関するプロパティ(年齢、性別など)を格納および取得します。
パーソナライズ・サーバーのプロパティ・サービスにアクセスするには、次のURLを使用します。
http://
host:port
/wcps/api/property/resourceIndex
ここで、host:port
は、Oracle WebCenterパーソナライズ・サーバーがインストールされているシステムのホスト名とポート番号です。
パーソナライズ・サーバーのコンダクタにアクセスするには、次のURLを使用します。
http://
host:port
/wcps/api/conductor/resourceIndex
Oracle WebCenterパーソナライズ・サーバーを使用するには、次の手順を実行します。
アプリケーション開発者は、Oracle JDeveloperを使用して、WebCenterポータル・アプリケーションおよびWebCenterプロデューサ・アプリケーションを開発できます。これらのアプリケーションのデプロイメントを可能にするには、Oracle WebCenter Framework共有ライブラリでプロビジョニングされるカスタム・ポータルWebLogic管理対象サーバーを作成する必要があります。詳細は、第3.1.8.2項「カスタム管理対象サーバーを作成するためのドメインの拡張」を参照してください。
注意: WebCenterポータルまたはWebCenterプロデューサ・アプリケーションを、管理サーバーまたはOracle WebCenterのインストール時に作成したデフォルトの管理対象サーバーに、デプロイすることはお薦めしません。 |
アプリケーション開発者がWebCenterポータル・アプリケーションを構築する場合、RCUを実行してWebCenter
スキーマを作成する必要があります。このスキーマは、Oracle WebCenter Spacesで使用されるWebCenter
スキーマとは別であることに注意してください。WebCenter
スキーマを必要とするWebCenterサービスの詳細は、表5-1を参照してください。スキーマの作成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のスキーマの作成に関する項を参照してください。