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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1.5.0)
B55910-03
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3 Oracle WebCenterの構成

この章では、コンポーネントのインストール後にOracle WebCenterを構成する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 構成手順

インストールの完了後、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、コンポーネントを構成できます。

これが新規インストールであり、新しいドメインを作成する必要がある場合は、第3.1.7項「新しいドメインの作成」の手順に従ってください。第3.1.8項「既存のドメインの拡張」に説明されているように、構成ウィザードを実行して既存のドメインを拡張することもできます。

3.1.1 サーバーでのカスタム・ポート番号の使用

デフォルトでは、各ドメインに作成されたサーバーは、同じポート番号のセットを使用します(たとえば、管理サーバーはポート7001を使用します)。カスタム・ポート番号を使用する必要がある場合は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの実行時にポート番号を変更できます。

  • 管理サーバーのポート番号は、「管理サーバーの構成」画面で変更できます。

  • ドメイン内のすべての管理対象サーバーのポート番号は、「管理対象サーバーの構成」画面で変更できます。

すべてのサーバーでデフォルトのポート番号を使用することをお薦めします。デフォルトの設定を変更した場合、Fusion Middleware環境を開始する前に、手作業でいくつかの構成手順を実行する必要があります。

ポート番号の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のポート番号に関する説明を参照してください。

3.1.2 管理対象サーバーにデフォルト設定を使用

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードは、構成時に、Fusion Middlewareシステム・コンポーネントをホストするために、特定のデフォルトの管理対象サーバーをドメインに自動的に作成します(構成を選択したコンポーネントの管理対象サーバーのみが作成されます)。これらの管理対象サーバーにはデフォルト構成の設定を使用することをお薦めします。デフォルト構成の設定を変更した場合、Fusion Middleware環境を開始する前に、手作業でいくつかの構成手順を実行する必要があります。

表3-1に、作成される管理対象サーバーを示します。

表3-1 Oracle WebCenterの管理対象サーバー

サーバー 説明

WC_Spaces

「ドメイン・ソースの選択」画面でOracle WebCenter Spacesが選択されている場合に作成されます。この管理対象サーバーはOracle WebCenter Spacesをホストします。

WC_Portlet

「ドメイン・ソースの選択」画面でOracleポートレット・プロデューサが選択されている場合に作成されます。この管理対象サーバーは、Oracle WebCenterポートレットおよびOracleページレット・プロデューサをホストします。

WC_Collaboration

「ドメイン・ソースの選択」画面でOracle WebCenter Discussionサーバーが選択されている場合に作成されます。この管理対象サーバーは、Oracle WebCenter Discussionsをホストします。

WC_Utilities

「ドメイン・ソースの選択」画面でOracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジンが選択されている場合に作成されます。この管理対象サーバーは、ユーティリティ・アプリケーション(アクティビティ・グラフ、Analyticsなど)、およびパーソナライズ・サーバーをホストします。


3.1.3 稼働中の管理対象サーバーの停止

構成ウィザードを実行する前に、稼働中の管理対象サーバーを停止する必要があります。停止しなかった場合、現在稼働中の管理対象サーバーとのポート番号の競合により、管理対象サーバーの検証が失敗します。

詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイドのOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する項を参照してください。

3.1.4 Oracle RACデータベースでの構成ウィザードの実行

バックエンドOracle RACデータベースで構成ウィザードを実行する場合、そのサービスに対して構成されているすべてのOracle RACインスタンスが起動して実行されている状態を維持することをお薦めします。こうすることにより、JDBC検証チェックの信頼性が確保され、誤って構成を間違える可能性を最小限に抑えることができます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』を参照してください。

3.1.5 Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの起動

UNIXオペレーティング・システム上で構成ウィザードを開始するには、次のようにします。

cd WebCenter_ORACLE_HOME/common/bin
./config.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合:

cd WebCenter_ORACLE_HOME\common\bin
config.cmd

これが新規インストールであり、新しいWebLogicドメインを作成する必要がある場合は、第3.1.7項「新しいドメインの作成」の手順に従ってください。第3.1.8項「既存のドメインの拡張」に説明されているように、構成ウィザードを実行して、既存のWebLogicドメインを拡張することもできます。

32ビット・オペレーティング・システムを使用している場合は、Oracle WebLogicインストールの一部としてOracle JRockit SDKがインストールされます。構成ウィザードは、このJDKをデフォルトで使用します。Sun JDKを使用して構成ウィザードを起動する場合は、構成ウィザードを起動する前に次の手順を実行します。

  1. JAVA_HOME環境変数にSun JDKの場所を設定します。たとえば、MW_HOME/jdk160_21(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME\jdk160_21(Windowsオペレーティング・システムの場合)ディレクトリにOracle WebLogic ServerとともにインストールされたSun JDKを設定できます。

  2. JAVA_VENDOR環境変数に「Sun」を設定します。

3.1.6 構成ログ・ファイルの作成

構成セッションのログ・ファイルを作成するには、構成ウィザードを実行するときに-log=log_filenameパラメータを使用します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh -log=log_filename

Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd -log=log_filename

ログ・ファイルは、WebCenter_ORACLE_HOME/common/bin(UNIXオペレーティング・システム)、またはWebCenter_ORACLE_HOME\common\bin(Windowsオペレーティング・システム)ディレクトリに作成されます。構成ウィザードのログ・ファイルの詳細は、第D.2.2項「構成ログ・ファイル」を参照してください。

3.1.7 新しいドメインの作成

『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』のWebLogicドメインの作成の手順に従って、Oracle WebCenterコンポーネントの新規WebLogicドメインを作成します。

3.1.7.1 構成に対するOracle WebCenter製品の選択

「ドメイン・ソースの選択」画面(図3-1)では、ドメインで構成する製品を選択します。

図3-1 構成ウィザード: Oracle WebCenter製品

図3-1の説明が続きます
「図3-1 構成ウィザード: Oracle WebCenter製品」の説明

次のOracle WebCenter製品(表3-2)を構成に含めることができます(製品に依存関係がある場合は、その依存関係が自動的に選択されます)。

表3-2 構成に含めることができるOracle WebCenter製品

製品 依存関係

Oracle WebCenter Spaces

Oracle Enterprise Manager

Oracle WSM Policy Manager

Oracle JRF

Oracleポートレット・プロデューサ

Oracle WSM Policy Manager

Oracle JRF

Oracle WebCenter Discussionサーバー

Oracle WSM Policy Manager

Oracle JRF

Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジン

Oracle WebCenter Analyticsコレクタ

Oracle JRF

Oracle WebCenterパーソナライズ

Oracle JRF

Oracle WebCenterページレット・プロデューサ

Oracle JRF

Oracle WebCenter Analyticsコレクタ

Oracle JRF


3.1.7.2 ドメイン名の指定

「ドメイン名と場所の指定」画面で、作成するドメインのディレクトリ・パスおよび名前の入力を求められます。これがドメインのホーム・ディレクトリになります(詳細は『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のWebLogic Serverドメインに関する説明を参照してください)。

Windowsオペレーティング・システムでドメインを作成する場合は、ディレクトリ・パスにもドメイン名にも空白文字が含まれていないことを確認します(含まれていると、ドメインは作成されません)。

3.1.7.3 非デフォルト・ユーザーへの管理者権限の付与

Oracle WebCenterに作成するドメイン管理者は、WebCenter SpacesおよびOracle WebCenter Discussionsの管理者でもあります。ドメインの作成中に、weblogic以外のユーザーをドメイン管理者として指定した場合は、そのユーザーにすべてのドメイン管理権限が付与されます。ただし、WebCenter SpacesおよびOracle WebCenter Discussionsサーバーについては、ドメイン作成後に、非デフォルト・ユーザーに管理者ロールを手動で付与する必要があります。非デフォルト・ユーザーに対して管理者ロールを付与する方法の詳細は、次を参照してください。

  • WebCenter Spacesの場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWebCenter SpacesユーザーへのWebCenter Spaces管理者ロールの付与に関する説明を参照してください。

  • Oracle WebCenter Discussionsの場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのOracle WebCenter Discussionsサーバーの管理者ロールの付与に関する説明を参照してください。

3.1.8 既存のドメインの拡張

WebCenterドメインの作成または構成時に、1つ以上のWebCenterコンポーネントを構成しない場合、後日ドメインを拡張することによってコンポーネントを追加できます。ドメインを拡張する場合、既存のWebCenterドメインまたは別のFusion Middleware製品で作成されたドメインにOracle WebCenter製品を追加できます。

次のシナリオの場合に、ドメインを拡張できます。


注意:

Oracle WebCenterはMDSスキーマに依存します。WebCenterアプリケーションで使用されるWebCenterコンポーネントに応じて、WebCenterインストールでWEBCENTERDISCUSSIONSACTIVITIESおよびPORTLETスキーマが必要になる場合もあります。
  • MDS: 複数のWebCenterアプリケーションが、同じMDSスキーマを共有できます。これは、複数のデプロイ済アプリケーションが同じMDSスキーマを使用可能で、それぞれがMDSで定義された独自にパーティションを持つことを意味します。

  • WEBCENTER: 各WebCenterポータル・アプリケーションに、個別にWEBCENTERスキーマがある必要があります。

  • DISCUSSIONS: 2つのWebCenterポータル・アプリケーション(どちらもディスカッションを使用)は、単一のディスカッション・サーバーを使用できます。ディスカッション・サーバーは、単一のDISCUSSIONSスキーマに接続されます。一意である必要があるのはカテゴリIDのみで、ディスカッション・フォーラム接続を構成する際にWebCenterポータル・アプリケーションごとに設定します。カテゴリIDの設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスの「Oracle WebCenterカスタムWLSTコマンド」の章で、setDiscussionForumServicePropertyを使用してapplication.root.category.idを設定する方法を参照してください。

  • ACTIVITIES: Analyticsとアクティビティ・グラフは、ドメイン内の単一のアプリケーションによってのみ使用されることができます(アプリケーションがOracle WebCenter Spacesであるか、WebCenterポータル・アプリケーションであるかは関係ありません)。

  • PORTAL: 多数のWebCenterプロデューサ・アプリケーションを、単一のカスタム・サービス・プロデューサ管理対象サーバーにデプロイすることができます。WebCenterプロデューサ・アプリケーションは、単一のPORTLETスキーマを共有できます。

WebCenterアプリケーションが必要とする場合がある様々なスキーマの詳細は、表5-1を参照してください。スキーマの作成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のスキーマの作成に関する説明を参照してください。


3.1.8.1 Oracle WebCenter製品コンポーネントをインストールするためのドメインの拡張

既存のWebCenterドメインを拡張して、表3-2にリストされるWebCenter製品を追加でインストールすることができます。構成ウィザードを実行してドメインを拡張する場合、「ドメイン・ソースの選択」画面で「次の製品をサポートするには、自動的に構成されたドメインを生成する」を選択し、ドメインに追加する製品を選択する必要があります(図3-1)。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware相互運用および互換性ガイド』を参照してください。『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』の「WebLogicドメインの拡張」の手順に従って、既存のドメインを拡張します。


注意:

ドメインを拡張する前に、構成する予定のコンポーネントのスキーマがデータベース内で存在することを確認します。たとえば、ドメインを拡張し、Oracle WebCenter Discussionサーバーを構成する予定である場合は、続行する前に、DISCUSSIONSスキーマがOracleデータベースに存在することを確認してください。

3.1.8.2 カスタム管理対象サーバーを作成するためのドメインの拡張

Oracle WebCenterでは、アプリケーション開発者はWebCenterポータル・アプリケーションとWebCenterポートレット・プロデューサ・アプリケーションの2種類のアプリケーションを構築できます。これらのアプリケーションをデプロイメント可能にするには、必要なドメイン拡張テンプレートでドメインを拡張して、カスタム管理対象サーバーを作成する必要があります。ドメインの拡張時に、JDBC接続のカスタマイズおよびJMSファイル・ストアの変更も実行できます。構成ウィザードは、必要に応じて、ユーザーの入力を使用してconfig.xmlなどの構成ファイル、およびドメイン・ディレクトリ内の他のすべての生成済コンポーネントを更新します。

WebCenterカスタム・テンプレートの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareドメイン・テンプレート・リファレンス』のOracle WebCenterテンプレートに関する説明を参照してください。

この項では、次の項目について説明します。

3.1.8.2.1 WebCenterポータル・アプリケーション用のカスタム管理対象サーバーの作成

アプリケーション開発者がWebCenterポータル・アプリケーションを開発する必要がある場合、このアプリケーションのデプロイメント用にカスタムのポータル管理対象サーバーを作成する必要があります。


注意:

WebCenterポータル・アプリケーションには、様々なWebCenterサービスを含めることができます。これらのサービスの一部では、WebCenterスキーマが必要になります。各WebCenterポータル・アプリケーションに、個別にWEBCENTERスキーマがある必要があります。カスタムのポータル管理対象サーバーを作成する前に、RCUを再度実行してWebCenterスキーマの2つ目のバージョンを作成する必要があります。このスキーマがOracle WebCenter Spacesで使用されるWebCenterスキーマから分離されることに注意してください(したがって、必ず異なるスキーマ接頭辞を使用してください)。

WebCenterスキーマを必要とするWebCenterサービスの詳細は、表5-1を参照してください。スキーマの作成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のスキーマの作成に関する説明を参照してください。


カスタム・ポータル管理対象サーバーを作成するには、oracle.wc_custom_portal_template_11.1.1.jarテンプレートでドメインを拡張します。「ドメイン・ソースの選択」画面で「既存のテンプレートを、このドメインのベースにする」オプションを選択し、「参照」をクリックしてこのテンプレートを見つけます。

  • UNIXオペレーティング・システムの場合、このテンプレートは次の場所にあります。

    WebCenter_ORACLE_HOME/common/templates/applications/oracle.wc_custom_portal_template_11.1.1.jar
    
  • Windowsオペレーティング・システムの場合、このテンプレートは次の場所にあります。

    WebCenter_ORACLE_HOME\common\templates\applications\oracle.wc_custom_portal_template_11.1.1.jar
    

『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』の「WebLogicドメインの拡張」の手順に従って、既存のドメインを拡張します。

カスタム・ポータル・テンプレートでWebCenterドメインを拡張すると、WC_CustomPortalという名前のカスタム・ポータル管理対象サーバーが作成され、すべての必要なリソースのターゲットがそのサーバーになります。また、次のJDBCデータソースも追加されます。

  • mds-CustomPortalDS(MDSスキーマへのアクセス用)

  • WebCenter-CustomPortalDS(WebCenterスキーマへのアクセス用)

  • Activities-CustomPortalDS(Activitiesスキーマへのアクセス用)

WebCenterサービスでセキュリティとポリシー・マネージャを使用する場合は、構成ウィザードを再度実行してOracle WSM Policy Managerテンプレートでドメインを拡張する必要があります(まだインストールしていない場合)。このテンプレートは、「ドメイン・ソースの選択」画面で使用可能です。WebCenterサービスでセキュリティとポリシー・マネージャを使用しない場合は、これを実行する必要はありません。

3.1.8.2.2 WebCenterプロデューサ・アプリケーション用のポータル管理対象サーバーの作成

アプリケーション開発者がWebCenterプロデューサ・アプリケーションを構築する必要がある場合は、このアプリケーションのデプロイメント用にカスタム・サービス・プロデューサ管理対象サーバーを作成する必要があります。管理対象サーバーを作成するには、カスタム・ポータル・テンプレート(oracle.wc_custom_services_producer_template_11.1.1.jar)でドメインを拡張します。「ドメイン・ソースの選択」画面で「既存のテンプレートを、このドメインのベースにする」を選択し、「参照」をクリックして、次のパスでこのテンプレートを見つけます。

  • UNIXオペレーティング・システムの場合:

    WebCenter_ORACLE_HOME/common/templates/applications/oracle.wc_custom_services_producer_template_11.1.1.jar
    
  • Windowsオペレーティング・システムの場合:

    WebCenter_ORACLE_HOME\common\templates\applications\oracle.wc_custom_services_producer_template_11.1.1.jar
    

このカスタム・プロデューサ・サービス・テンプレートでWebCenterドメインを拡張すると、WC_CustomServicesProducerという名前のカスタム・サービス・プロデューサ管理対象サーバーが作成され、すべての必要なリソースのターゲットとなります。また、次のJDBCデータソースも追加されます。

  • mds-CustomServicesProducerDS(MDSスキーマへのアクセス用)

  • WebCenter-CustomServicesProducerDS(WebCenterスキーマへのアクセス用)

  • Activities-CustomServicesProducerDS(Activitiesスキーマへのアクセス用)

  • Portlet-CustomServicesProducerDS(Portletスキーマへのアクセス用)

3.1.8.2.3 複数のカスタム管理対象サーバーの作成

テンプレートはドメインに1回だけ適用できます。複数のカスタム管理対象サーバーを作成する場合、cloneWebCenterManagedServer() WLSTコマンドで既存のカスタム管理対象サーバーをクローニングする必要があります。

詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスのcloneWebCenterManagedServerに関する説明を参照してください。

3.2 構成後のタスク

この項には、インストールと構成の確認に役立つ一般情報が含まれています。コンポーネントによっては、カスタム構成または手動構成が必要な場合があり、それに関する情報もこの項に含まれています。

3.2.1 サーバーの起動

デプロイメントを起動および稼働するには、管理サーバーと様々な管理対象サーバーを開始する必要があります。

  1. DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh(UNIXオペレーティング・システム)またはDOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd(Windowsオペレーティング・システム)スクリプトを実行します。

  2. DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh(UNIXオペレーティング・システム)またはDOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd(Windowsオペレーティング・システム)スクリプトを実行します。このコマンドでは、サーバー名を指定する必要もあります。起動する必要のあるサーバーは次のとおりです。

    • WC_Spaces - Oracle WebCenter Spacesをホストします。

    • WC_Portlet - Oracle WebCenterポートレットおよびOracleページレット・プロデューサをホストします。

    • WC_Collaboration - Oracle WebCenter Discussionsをホストします。

    • WC_Utilities - ユーティリティ・アプリケーション(アクティビティ・グラフ、Analyticsなど)をホストします。

    たとえば、UNIXオペレーティング・システムでOracle WebCenter Spacesサーバーを起動します。

    DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh WC_Spaces http://administration_server_host:administration_server_port
    

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd WC_Spaces http://administration_server_host:administration_server_port
    

サーバーを起動する前に、WebLogic Serverのユーザー名とパスワードを入力するように求められます。これらは、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したものです。

起動を必要とする管理対象サーバーの名前が不明な場合は、UNIXオペレーティング・システムでは次のファイルの内容を表示します。

DOMAIN_HOME/startManagedWebLogic_readme.txt

Windowsオペレーティング・システムの場合:

DOMAIN_HOME\startManagedWebLogic_readme.txt

または、次のURLから管理サーバー・コンソールにアクセスできます。

http://administration_server_host:administration_server_port/console

構成ウィザードの「 管理者ユーザー名およびパスワードの構成 」画面で指定したユーザー名とパスワードを入力します。

3.2.2 ノード・マネージャの起動

ノード・マネージャはOracle WebLogic Serverとは別のプロセスで実行するJavaユーティリティです。管理サーバーとの位置関係に関係なく、管理対象サーバーに対する共通操作が可能になります。たとえば、ノード・マネージャは次の目的で使用できます。

  • リモート・マシンでのサーバーの開始(コンソールを使用)

  • 障害の発生したサーバーの自動再起動

  • コンセンサスベース・リーシングの使用時における自動サービス移行

  • 全体的なサーバー移行

ノード・マネージャを使用するかどうかはオプションですが、高可用性を要求するアプリケーションがWebLogic Server環境でホストされている場合には、ノード・マネージャを使用すると貴重な利点が得られます。また、OPatch(既存ソフトウェアの更新またはパッチ適用に使用されるツール)を、自動化して実行できます。

ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動する場合、最初にノード・マネージャを構成して管理対象サーバーを起動できるようにする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ管理者ガイド』のノード・マネージャの構成全般に関する説明を参照してください。

ノード・マネージャの起動、およびノード・マネージャを使用したサーバー制御を実行する手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ管理者ガイド』のノード・マネージャの使用に関する説明を参照してください。

3.2.3 管理コンソールからの管理対象サーバーの起動

管理コンソールから管理対象サーバーを起動するには、最初にマシンを作成してから、管理対象サーバーとそのマシンを関連付ける必要があります。これは、次のようにOracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して実行できます。

  • 「マシンの構成」画面を使用して、マシンを作成します。

  • 「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、管理対象サーバーをマシンと関連付けます。

マシンの作成と、構成ウィザードでの管理対象サーバーとマシンの関連付けを行っていない場合は、管理コンソールから次の手順を実行することもできます。


注意:

管理コンソールから管理対象サーバーを起動するには、ノード・マネージャが起動され、動作中である必要があります(第3.2.2項「ノード・マネージャの起動」を参照)。

  1. 管理コンソールにログインします。

  2. 「環境」→「マシン」に移動します。

  3. 新規」をクリックします。

  4. マシン名(Machine-WCなど)を入力します。

  5. 管理コンソールで、「環境」→「サーバー」に移動し、このマシン(Machine-WC)に関連付ける管理対象サーバーを選択します。ドロップダウン・リストを使用して、管理対象サーバーとマシンを関連付けます。


注意:

この手順は、管理対象サーバーが停止している場合にのみ使用できます。管理対象サーバーが起動して動作中である場合、ドロップダウン・リストには値が表示されません。

この手順を行うと、管理対象サーバーは正常に起動してアクセス可能になります。

3.2.4 インストールの検証

ブラウザを起動して、次のURLを入力します。

  • 管理サーバーにアクセスするには、次の手順を実行します。

    http://administration_server_host:administration_server_port
    

    この情報は、構成ウィザードの 「ドメインの作成中」画面 (最後の画面)で確認できます。

  • 管理サーバー・コンソールにアクセスするには、次の手順を実行します。

    http://administration_server_host:administration_server_port/console
    

    構成ウィザードの 「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面 で指定したユーザー名とパスワードの資格証明の入力を求められます。

  • Enterprise Managerにアクセスするには、次の手順を実行します。

    http://administration_server_host:administration_server_port/em
    
  • WebCenter Spacesにアクセスする場合:

    http://WC_Spaces_server_host:WC_Spsaces_server_port/webcenter
    

    WebCenter Spacesのデフォルトのポート番号は、8888です。

  • WebCenterページレット・プロデューサにアクセスする場合:

    http://WC_Portlet_server_host:WC_Portlet_server_port
    

    WebCenterページレット・プロデューサのデフォルトのポート番号は、8889です。

    WebCenterページレット・プロデューサ・コンソールにアクセスする場合:

    http://WC_Portlet_server_host:WC_Portlet_server_port/pageletadmin
    
  • WebCenter Analytics、アクティビティ・グラフおよびパーソナライズ・サーバーにアクセスする場合:

    http://WC_Utilities_server_host:WC_Utilities_server_port/activitygraph-engines
    

    WebCenterアクティビティ・グラフにアクセスする場合:

    http://WC_Utilities_server_host:Wc_Utilities_server_port/activitygraph-engines/Login.jsp
    

    WebCenterパーソナライズ・サーバーにアクセスする場合:

    http://WC_Utilities_server_host:Wc_Utilities_server_port/wcps/api/property/resourceIndex
    

    WebCenter Analytics、アクティビティ・グラフおよびパーソナライズ・サーバーのデフォルトのポート番号は、8891です。

  • WebCenter OmniPortletとWebクリッピング・ポートレットにアクセスする場合:

    http://WC_Portlet_server_host:WC_Portlet_server_port/portalTools/
    

    WebCenterポートレットのデフォルトのポート番号は、8889です。

  • WebCenter Discussionsにアクセスする場合:

    http://WC_Collaboration_server_host:WC_Collaboration_server_port/owc_discussions
    

    WebCenter Discussionsのデフォルトのポート番号は、8890です。

3.3 外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアの設定

デフォルトでは、WebCenterアプリケーションは、ユーザー・アカウントおよびグループの格納にOracle WebLogic Serverの組込みLDAPアイデンティティ・ストアを使用し、ポリシー付与の格納用にXMLファイルベースのポリシー・ストアを使用します。組込みLDAPアイデンティティ・ストアはセキュアではありますが、本番クラスのストアでありません。企業の本番環境用には、Oracle Internet Directoryなど、外部LDAPベースのアイデンティティ・ストアでそれを置き換える必要があります。また、デフォルトのXMLファイルベースのポリシー・ストアが使用できるのは、単一ノードのWebCenter構成の場合のみです。複数ノード構成の場合は、ポリシー・ストアと資格証明ストアを外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアに再度関連付ける必要があります。外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアでは、様々なサーバー間のユーザーのアイデンティティが管理され、アプリケーション間のシングル・サインオン(SSO)認証を構成することができます。

Oracle Content ServerおよびOracle WebCenter Discussionsは、外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアに依存します。したがって、ドキュメント、ディスカッションまたはお知らせの各サービスを使用する場合、外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアをインストールおよび構成する必要があります。

表3-3では、Oracle WebCenterに対して外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを構成するために実行する必要があるタスクについて説明します。

表3-3 外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを構成するタスク

タスク 説明 必須/オプション

1. 外部LDAPベースのアイデンティティ・ストアをインストールする

Oracle Internet Directoryなど、外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアをインストールします。

Oracle Identity Managementのインストール方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

必須

2. 外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように、Oracle WebCenterを構成する

アイデンティティ・ストアを外部のLDAPと再度関連付けます(デフォルトの組込みのLDAPではなく)。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのアイデンティティ・ストアと外部LDAPサーバーとの再関連付けに関する項を参照してください。

ドメイン作成時に、ドメイン管理者としてweblogic以外のユーザーを指定した場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWebCenter Spaces管理者ロールの付与に関する項に従って、WebCenter Spacesの非デフォルト・ユーザーに管理者ロールを手動で付与する必要があります。

必須

3. ポリシー・ストアと資格証明ストアを構成する

Oracle WebCenterのポリシー・ストアと資格証明ストアを、外部LDAPサーバーまたはデータベースと再度関連付けます。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「ポリシーおよび資格証明ストアの構成」の章を参照してください。

必須


外部LDAPベースのアイデンティティ・ストアを構成する場合、WebCenter Spacesおよび任意のWebCenterサービスに構成されるすべてのバックエンド・コンポーネントは、同じ外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用する必要があります。表3-4で、共有の外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアが使用される場合に、バックエンド・コンポーネントで追加の構成が必要かどうかを説明します。

WebCenterサービスに対するバックエンド・コンポーネントのインストールおよび構成の詳細は、第5章「WebCenterサービスのバックエンド・コンポーネントの準備」を参照してください。

表3-4 共有される外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアのバックエンド・コンポーネントの構成

バックエンド・コンポーネント すぐに使用可能なサポート 必要な追加構成

Oracle WebCenter Discussions

組込みLDAPストア

Oracle WebCenter Discussionsでは、外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するための追加の構成は必要ありません。

Oracle Content Server

データベース

Oracle WebCenterと同じ外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように、Oracle Content Serverを構成します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド』のアイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダとの再関連付けに関する項を参照してください。

Oracle SES

なし

Oracle WebCenterと同じ外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように、Oracle SESを構成します。

Oracle SESでのLDAPの構成方法の詳細は、Oracle SESのバージョンに応じて次の項のいずれかを参照してください。

  • 『Oracle Secure Enterprise Search管理者ガイド』のOracle Secure Enterprise Searchのセキュリティに関する説明(Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ10g リリース1(10.1.8.2))

  • 『Oracle Secure Enterprise Search管理者ガイド』のOracle Secure Enterprise Searchのセキュリティに関する説明(Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ11g リリース1(11.1.2))

Oracle SOA Suite(BPELサーバー)

組込みLDAPストア

Oracle WebCenterと同じ外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように、Oracle SOA Suiteを構成します。次を参照してください。

  • LDAP認証プロバイダの構成については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護』の「認証プロバイダの構成」の章を参照してください。

  • Oracle Internet Directoryを最初の認証プロバイダとしてリストする方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』の最初の認証プロバイダとしてのOracle Internet Directoryのリストに関する項を参照してください。


複数のアイデンティティ・ストアがWebCenterアプリケーションで使用されるように、Oracle WebCenterはlibOVDを使用できます。複数のアイデンティティ・ストアを持つサイトでは、libOVDを使用してそのユーザー・プロファイル情報を集約できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドでlibOVDを使用した複数のアイデンティティ・ストアLDAPサーバーの集約に関する項を参照してください。