Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド 11g リリース1(11.1.1.5.0) B55910-03 |
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Oracle WebCenterでは、WebCenterアプリケーションに含めるソーシャル・ネットワーキング機能および個人の生産性向上のための機能を公開する一連のOracle WebCenterサービスが用意されています。これらのサービスの中には、ワークリストや検索など、バックエンド・コンポーネントに依存しているものもあります。この章は、そのようなバックエンド・コンポーネントをインストールして、Oracle WebCenterと統合する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
WebCenterサービスは、ユーザー向けの動的で対話的な環境を作成する場合に役立ちます。これらのサービスは、WebCenterアプリケーション(WebCenter SpacesとWebCenterポータル・アプリケーションの両方)に統合できます。
すべてのWebCenterサービスは、その機能の実現をデータベースに依存しています。WebCenterサービスをWebCenterアプリケーションに統合するには、サポートされるデータベースがMDS
スキーマで使用可能であることを確認する必要があります。次を参照してください。
サポートされるデータベースについては、次のリンクを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
データベースのインストールおよびスキーマの作成については、第2章「Oracle WebCenterのインストール」を参照してください。
特定のWebCenterサービスは、データベースの他に、バックエンド・コンポーネントにも依存します。アプリケーション開発者またはユーザーがこのようなサービスをアプリケーションに統合できるようにするには、次のタスクを実行する必要があります。
バックエンド・コンポーネントのインストール
バックエンド・コンポーネントの構成(必要に応じて)
バックエンド・コンポーネントへの接続の設定
表5-1では、WebCenterサービスについて説明し、各サービスで必要となるバックエンド・コンポーネント(ある場合)のリストを示します。
表5-1 WebCenterサービスのバックエンド要件
サービス | 説明 | MDSスキーマでサポートされるデータベースの他に必要なバックエンド・コンポーネント | 接続構成 |
---|---|---|---|
アプリケーション内での既存の接続およびオブジェクトとの共有のやり取りに基づいて、ユーザーが接続先として希望する可能性がある人物を提案します。 |
Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジン、Oracle WebCenter Analyticsコレクタ、および |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、WebCenter Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.7項「Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジンの使用」を参照してください。 |
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WebCenterポータル・アプリケーションの使用状況とパフォーマンス・メトリックを表示します。 |
Oracle WebCenter Analyticsコレクタ、および |
接続が必要です。 |
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ユーザーがお知らせを投稿、パーソナライズおよび管理できるようになります。 |
Oracle WebCenter Discussions、および |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、WebCenter Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.3項「Oracle WebCenter Discussionsの使用」を参照してください。 |
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スレッド化されたディスカッションを作成し、そのディスカッションに参加するための機能を提供します。 |
Oracle WebCenter Discussions、および |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、WebCenter Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.3項「Oracle WebCenter Discussionsの使用」を参照してください。 |
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ドキュメント |
コンテンツのアップロード、ファイル、フォルダ、wikiおよびブログの作成と管理、ファイルのチェックアウト、ファイルのバージョニングなどの、コンテンツ管理機能やストレージ機能を提供します。 |
Oracle Content Server 11g、Oracle Portal 11gなどのコンテンツ・リポジトリ |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、WebCenter Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第5.3.1.3項「Oracle Content Server 11g: 統合」を参照してください。 |
イベント |
ユーザーが会議、予定などのチームの集まりのスケジューリングに使用できる、個人用およびスペース固有のカレンダを提供します。 注意: このサービスは、WebCenter Spacesでのみ使用可能です。 |
個人用イベントの場合はMicrosoft Exchange Server 2003またはMicrosoft Exchange Server 2007 |
接続は個人用カレンダで必要ですが、スペース・カレンダには不要です。 |
インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP) |
他の認証済ユーザーのオンライン・プレゼンス・ステータス(オンライン、オフライン、ビジーまたはアイドル)を確認し、ただちにこれらのユーザーに連絡するための機能を提供します。 |
Microsoft Live Communication Server 2005 |
接続は、手動で作成する必要があります。 |
関連情報の表示、アクセスおよび関連付けを実行するための機能を提供します。たとえば、ディスカッション・スレッドからソリューション・ドキュメントにリンクできます。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ユーザーはリストを作成、公開および管理できます。 注意: このサービスは、Oracle WebCenter Spacesでのみ使用可能です。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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メール |
IMAPやSMTPメール・サーバーと簡単に統合でき、単純なメール機能(メッセージの表示、開封、作成および削除、添付ファイル付きメッセージの作成、既存メッセージへの返信や転送など)をユーザーが実行できるようになります。 |
Microsoft Exchange Server 2003など、IMAP4やSMTPに基づいたメール・サーバー |
接続は、手動で作成する必要があります。 |
個人的に関連情報を書き留めて、保持する機能を提供します。 注意: このサービスは、Oracle WebCenter Spacesでのみ使用可能です。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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企業のコネクションの作成、そのコネクションでのやり取り、アクティビティの追跡を行うためのオンライン・ソーシャル・ネットワーキング・ツールを提供します。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ユーザーとアプリケーションのコンテキストの両方に基づいて対象のコンテンツを配信します。 |
Oracle WebCenterパーソナライズ・サーバー |
接続が必要です。 条件を満たす場合に、WebCenter Spacesに対して接続が自動的に構成されます。詳細は、第4.8項「Oracle WebCenterパーソナライズ・サーバーの使用」を参照してください。 |
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ユーザーがオンライン投票を作成、編集および実施することができます。投票では、ユーザーはオーディエンスの意見、経験レベルなどの調査、重要情報を覚えているかどうかの確認、およびプレゼンテーションの効果に関するフィードバックの収集を実行できます。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ドキュメント、ディスカッションおよびお知らせに対して最近行った変更のサマリー・ビューを表示します。 |
なし |
別の接続は、必要ありません。 |
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他のWebCenterサービスおよび外部ソースからのコンテンツを、RSS 2.0およびAtom 1.0形式でニュース・フィードとして公開する機能を提供します。 RSSニュース・フィードは、WebCenter Spacesからのみ使用可能です。RSSビューア・タスク・フローは、WebCenter SpacesおよびWebCenterポータル・アプリケーションで使用可能です。 |
なし |
別の接続は、必要ありません。 |
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検索 |
タグ、サービス、アプリケーションまたはサイト全体を検索するための機能を提供します。WebCenterアプリケーションをOracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)に接続することによって、WebCenter検索を外部コンテンツ・リポジトリに拡張できます。 |
Oracle Searchサービス・アダプタがWebCenterオブジェクトの検索に使用される場合、別のバックエンド・コンポーネントは必要ありません。 Oracle WebCenterの外の外部リポジトリを検索するには、最新のパッチ・セットで更新されたOracle SES 10.1.8.2または最新のパッチで更新されたOracle SES 11gが必要です。 |
Oracle Searchサービス・アダプタ用に別の接続は必要ありません。Oracle SES用の接続が必要です。 |
特定のページやドキュメントに個人的に関係のあるキーワードを1つ以上割り当てて、それらのアイテムを検索結果で発見しやすくする機能を提供します。 |
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別の接続は、必要ありません。 |
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ワークリスト |
注意を払う必要のあるビジネス・プロセスを即座に確認できる個人ビューを提供します。これには、ドキュメントの確認リクエストなど、エンタープライズ・アプリケーションから直接送信されるビジネス・プロセスが含まれます。 |
Business Process Execution Language(BPEL)サーバー |
接続が必要です。 第4.2項「WebCenter Spacesの使用」に示されている条件を満たす場合、WebCenter Spacesに対して接続が自動的に構成されます。 |
インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)サービスは、バックエンド通信サーバーに依存します。IMPサービスのコミュニケーション・サーバーとして、次のサーバーのいずれかを構成できます。
Microsoft Office Communications Server(OCS)2007
Microsoft Live Communications Server(LCS)2005
Oracle WebLogic Communications Services(OWLCS)11g
注意: Oracle WebLogic Communications Services(OWLCS)11gは、開発および評価目的にのみ利用可能で、本番環境用ではありません。OWLCSは、次のURLのOracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。
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この項では、次の項目について説明します。
Microsoft Live Communications Server 2005またはMicrosoft Office Communications Server 2007のインストールの詳細は、関連するMicrosoft社のドキュメントを参照してください。
詳細なOWLCSインストール手順については、『Oracle WebLogic Communication Servicesインストール・ガイド』を参照してください。
IMPサービスの通信サーバーを構成する場合は、次を考慮します。
Microsoft OCS 2007を使用するには、Microsoft Unified Communications Managed API(UCMA)2.0 SDKおよびOracle RTC Web service for Microsoft OCS 2007をインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのOCSの構成に関する項を参照してください。
Microsoft Live Communications Server 2005を使用するには、Microsoft RTC API v1.3およびOracle RTC Web service for Microsoft LCS 2005をインストールして構成する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのLCSの構成に関する項を参照してください。
OWLCSの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのOWLCSの構成に関する項を参照してください。
通信サーバーをインストールして構成したら、IMPサービスとWebCenterアプリケーションの統合が可能になるように、通信サーバーへの接続を設定する必要があります。WebCenter SpacesまたはWebCenterポータル・アプリケーションのIMPサービス接続の設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのインスタント・メッセージおよびプレゼンス・サーバーの登録に関する項を参照してください。
Oracle WebCenterと通信サーバーが同じ外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように構成されていることを確認します。そうでない場合、Oracle WebCenterと通信サーバー環境の間でユーザー・エントリを手動で同期化する必要があります。
ドキュメント・サービスは、WebCenterアプリケーションにコンテンツ管理機能および記憶域機能を提供します。ドキュメント・サービスを使用するには、バックエンドに、管理するドキュメントを含むコンテンツ・リポジトリが存在する必要があります。Oracle WebCenterは、次の外部リポジトリとのコンテンツ統合をサポートしています。
Oracle Content Server
Oracle Portal 11g
Microsoft Office SharePoint Server(MOSS)2007 Service Pack 2
Microsoft Windows SharePoint Services(WSS)バージョン3 Service Pack 2
この項では、次の項目について説明します。
Oracle WebCenterは、外部コンテンツ・リポジトリとしてOracle Content Serverの次のバージョンをサポートしています。
WebCenter Spacesの場合 - Oracle Content Server 11.1.1.4.0以上
WebCenterポータル・アプリケーションの場合 - Oracle Content Server 10.1.3.5.1、11.1.1.4.0以上
注意: Oracle Content Server 11.1.1.4.0以上を、新しいコンテンツ管理機能を利用するためのコンテンツ・リポジトリとして使用することを強くお薦めします。Oracle Content Server 10.1.3.5.1を使用した場合、アクセスできるのは機能のサブセットに対してのみです。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle Content Server 10.1.3.5.1および11gでサポートされるOracle WebCenter機能の表を参照してください。 |
この項では、次の項目について説明します。
Oracle Content Server 11gは、Oracle Universal Content Management(Oracle UCM)の一部としてインストールされます。Oracle UCMはOracle Enterprise Content Management Suiteの製品で、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントです。Oracle WebCenterのコンテンツ・リポジトリとして使用するには、Oracle Content Server 11.1.1.4.0以上をインストールする必要があります。
Oracle Content Serverのインストール時に、Oracle Inbound Refinery(Oracle IBR)もインストールすることをお薦めします。Oracle IBRは、ファイル変換を管理する変換サーバーです。また、ドキュメントと画像のサムネイル機能、およびビデオのストーリボードも提供します。Oracle IBRを使用して、Oracle Content Serverに格納されているコンテンツ項目を変換できます。IBRがインストールされていない場合、WebCenterアプリケーションのサムネイルまたはレンディションは表示されません。
Oracle Content ServerとOracle IBRのインストール方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Oracle Content ServerとIBRは、同じドメインにインストールする必要があります。Oracle Content ServerおよびIBRを、Oracle WebCenterと同じドメインにインストールすることをお薦めします。同じドメインにインストールすると、外部LDAP認証プロバイダを使用するために、追加の構成は必要ありません。 |
Oracle Content Serverを構成して、Oracle WebCenterの外部コンテンツ・リポジトリとして準備する必要があります。
デフォルトでは、Oracle Enterprise Content Management Suiteは、Oracle WebLogic Serverの組込みのLightweight Directory Application Protocol(LDAP)サーバーを使用します。本番システムでは、Oracle Enterprise Content Management Suiteアプリケーションは、デフォルトの組込みLDAPサーバーではなく、外部LDAP認証プロバイダを使用する必要があります。したがって、Oracle Content Serverのアイデンティティ・ストアを外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアと再度関連付ける必要があります。
Oracle Content Serverの構成に関係する必須タスクおよびオプション・タスクの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのOracle Content Server 11gの構成に関する項を参照してください。
注意: Oracle WebCenterおよびOracle Content Serverを同じドメインにインストールした場合、外部LDAP認証プロバイダを使用するために、追加の構成は必要ありません。認証プロバイダの構成は、ドメイン全体に適用できます。Oracle WebCenterおよびOracle Content Serverを別々のドメインにインストールした場合、同じ外部LDAP認証プロバイダを使用するようにこれらを構成する必要があります。したがって、Oracle Content Serverと、Oracle WebCenterと同じアイデンティティ・ストアLDAPサーバーを再度関連付けるようにします。 |
コンテンツ・リポジトリとしてOracle Content Serverを使用するには、リポジトリ接続を作成する必要があります。WebCenter Spacesについては、リポジトリ接続が自動的に構成され、デフォルトの接続として設定されます(リポジトリ接続がまだ存在しない場合)。第4.2項「WebCenter Spacesの使用」で示されている一般的な条件が満たされると、接続はアプリケーションの起動時に構成されます。ただし、サーバーのソケット・ポートまたは管理者ロールが付与されたユーザーが見つからない場合、接続は構成されません。
コンテンツ・リポジトリの登録およびリポジトリ接続の管理方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「コンテンツ・リポジトリの管理」の章を参照してください。
Oracle Portalでは、エンタープライズ・ポータルを構築、デプロイおよび管理するために完全な統合フレームワークを実現しています。
この項では、次の項目について説明します。
Oracle Portal 11gをWebCenterアプリケーションのコンテンツ・リポジトリとして使用するには、それをインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Portalは、最新のすべてのパッチを使用して更新する必要があります。パッチの追加情報に関しては、製品のリリース・ノートを参照してください。Oracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalも参照してください。
Microsoft SharePointを、Oracle WebCenterの外部コンテンツ・リポジトリとしてインストールおよび構成できます。この項では、Microsoft SharePointを使用するためのインストール要件および統合要件について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
Oracle WebCenterでは、次のバージョンのMicrosoft SharePointをサポートしています。
Microsoft Office SharePoint Server(MOSS)2007 Service Pack 2
Microsoft Windows SharePoint Services(WSS)バージョン3 Service Pack 2
インストール情報については、適切なMicrosoft SharePointのドキュメントを参照してください。
Microsoft SharePointをWebCenterポータル・アプリケーションのコンテンツ・リポジトリとしてサポートするには、アプリケーションをデプロイする予定のターゲット管理対象サーバーにMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタをインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタのインストールに関する項を参照してください。
開発環境で、Microsoft SharePointをコンテンツ・リポジトリとして使用するWebCenterポータル・アプリケーションを作成可能にするには、アプリケーション開発者は最初にJDeveloperにMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタをインストールする必要があります。その後、そのアプリケーションに対してMicrosoft SharePointサーバーへの接続を登録する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter開発者ガイドのMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタのインストールに関する項およびMicrosoft SharePoint用Oracle WebCenterアダプタに基づくコンテンツ・リポジトリ接続の作成方法に関する項を参照してください。
デプロイメント後に、WLSTコマンドを使用してWebCenterポータル・アプリケーションのMicrosoft SharePoint接続を管理できます。この接続を管理するには、WLSTコマンド・スクリプトをインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのMicrosoft SharePoint接続を管理するためのWLSTコマンド・スクリプトのインストールに関する項およびWLSTを使用したMicrosoft SharePoint接続の管理に関する項を参照してください。
注意: WebCenter SpacesでMicrosoft SharePoint接続を有効にするには、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/webcenter/overview/index.html )でホワイト・ペーパー『Integrating the SharePoint 2007 Adapter with WebCenter Spaces』を参照してください。 |
イベント・サービス(WebCenter Spacesでのみ使用可能)は、グループ・カレンダおよび個人用カレンダを提供します。グループ・カレンダ機能を提供する場合、イベント・サービスに別のバックエンド・コンポーネントは必要ありません。個人用カレンダをサポートする場合、イベント・サービスはMicrosoft Exchange Server 2003またはMicrosoft Exchange Server 2007に依存します。Microsoft Exchange Serverのインストールの詳細は、その製品ドキュメントを参照してください。
Oracle WebCenterと連携するように、Microsoft Exchange Serverを準備する必要があります。また、メール・サーバーへの接続を作成する必要もあります。Microsoft Exchange Serverの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「イベント・サービスの管理」の章を参照してください。
メール・サービスは、IMAP4プロトコルおよびSMTPプロトコルをサポートするメール・サーバー(Microsoft Exchange Server 2003など)に依存しています。メール・サーバーをインストールするには、使用するメール・サーバーのドキュメントを参照してください。
WebCenterユーザーがWebCenterアプリケーション内からメール・サービスにアクセスできるようにするには、メール・サーバー上で作成されたユーザーと、Oracle WebCenterで使用されるアイデンティティ・ストアで作成されたユーザーが一致することが重要です。メール・サーバーの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのメール・サーバーの構成に関する項を参照してください。
WebCenterユーザーがWebCenterアプリケーション内でメールにアクセスできるようにするには、適切なメール・サーバーを登録する必要があります。メール・サーバーの登録方法、および管理対象サーバーにデプロイされるWebCenter SpacesおよびWebCenterポータル・アプリケーションの接続の設定方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのメール・サーバーの登録に関する項を参照してください。
検索サービスは、WebCenterアプリケーション内で他のWebCenterサービスによって作成されるコンテンツを検索する際に、別のバックエンド・コンポーネントに依存しません。ただし、外部コンテンツ・リポジトリを含めるためにWebCenter検索を拡張する場合は、Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)をインストールする必要があります。Oracle SESはクローラベースのサービスを提供して、構造化されているかいないかに関係なく、様々なファイル形式で数多くのソースにおいて、索引付き検索やリアルタイム検索ができます。
WebCenterポータル・アプリケーションでは、Oracle SESは自動的にデフォルトの検索クローラとして設定されます。WebCenter Spacesアプリケーションでは、WebCenter検索アダプタをオーバーライドし、Oracle SESを使用することができます。これによって、ほとんどのWebCenterオブジェクト間でより高速で、統合された検索が実現されます。
この項にはさらに次の項があります。
サポートされるOracle SESバージョンには、10.1.8.4.xおよび11.1.2があります。
この項にはさらに次の項があります。
Oracle SES 10.1.8.4.xをインストールするには、次の手順を実行します。
Oracle SES 10.1.8.2をインストールします。
Oracle SES 10.1.8.2のインストール方法の詳細は、OTNの次の場所にあるOracle Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ10g リリース1(10.1.8.2)を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/search/oses/documentation/ses-096384.html
Oracle SES 10.1.8.4.0パッチ・セットをインストールします。
これを行うには、パッチ7514463をhttp://support.oracle.com
からダウンロードします。
Oracle SES RSS Connector 10.1.8.4.4パッチ・セットをインストールします。
これを行うには、パッチ9022819をhttp://support.oracle.com
からダウンロードします。
注意: リリース・ノートで、Oracle SESの必要なパッチに関する最新情報がないか確認します。Oracle Technology Network(OTN)のページ(http://www.oracle.com/technetwork/index.html )で、Oracle Fusion Middlewareを参照してください。 |
Oracle SES 11.1.2は、Oracle WebCenterのCompanion CDに含まれています。
Oracle SES 11.1.2をインストールするには、次の手順を実行します。
Oracle SES 11.1.2をインストールします。
詳細は、OTNの次のURLのOracle Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ11g リリース1(11.1.2)を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/search/oses/documentation/ses-096384.html
Oracle Connectorリソース・バンドル11.1.2.0.1のパッチをインストールします。そのためには、パッチ10085593をダウンロードします。
Oracle XMLコネクタ11.1.2.0.2のパッチをインストールします。そのためには、パッチ10070215をダウンロードします。
Oracle Databaseコネクタ11.1.2.0.2のパッチをインストールします。そのためには、パッチ10070226をダウンロードします。
注意: 最新のリリース・ノートで必須のOracle SESパッチについての情報がないか確認します。Oracle Technology Network(OTN)のページ(http://www.oracle.com/technetwork/index.html )で、Oracle Fusion Middlewareを参照してください。 |
インストール
ワークリスト・サービスはBusiness Process Execution Language(BPEL)サーバー(Oracle SOA Suiteのコンポーネント)に依存します。ワークリスト・サービスをOracle WebCenterで使用可能にするには、Oracle SOA Suiteをインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
構成
WebCenterアプリケーションでワークリスト・サービスの統合を有効にするには、BPELサーバーへの接続を登録する必要があります。WebCenter Spacesでは、第4.2項「WebCenter Spacesの使用」で説明されている条件を満たす場合に、接続はアプリケーションの起動時に自動的に構成されます。
BPELサーバーの前提条件およびBPEL接続の手動の設定方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「ワークリスト・サービスの管理」の章を参照してください。
WebCenterユーザーがBPELサーバーからのタスクを格納および取得できるようにするには、Oracle WebCenterおよびOracle SOAで使用されるアイデンティティ・ストア内にそのユーザー名が存在することが重要です。これは、両方のアイデンティティ・ストアで同一のユーザー名を作成するか、またはシングル・サインオン(SSO)認証に共有のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用することで実現できます。SSO認証を使用すると、ユーザーが1回ログインするだけでWebCenterアプリケーションとBPELアプリケーションの間をシームレスに移動することが可能になり、各アプリケーションに別々にログインする必要がなくなります。外部の共有のLDAPベースのサーバーの設定方法については、第3.3項「外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアの設定」を参照してください。
WebCenter Spacesを使用すると、スペース・メンバーシップ通知やスペース・サブスクリプション・リクエストなどを処理する、あらかじめ構築されたいくつかのワークフローを使用することができます。WebCenter SpacesワークフローはBPELサーバー(Oracle SOA Suiteのコンポーネント)に依存します。
表5-2で、WebCenter SpacesでWebCenter Spacesワークフロー機能を有効にするために実行する必要があるタスクについて説明します。
表5-2 WebCenter Spacesワークフローを有効にするタスク
タスク | 必須/オプション | ドキュメント |
---|---|---|
1. Oracle SOA Suiteをインストールする |
必須 |
詳細は、第5.8.1項「Oracle SOA Suite: インストール」を参照してください。 |
2. SOAサーバー・ドメインを |
必須 |
詳細は、第5.8.2項「Oracle SOAサーバー: ドメインの拡張」を参照してください。 |
3. WS-Securityを構成して、Oracle SOAおよびOracle WebCenter間のWebサービスのコールを保護する |
必須 |
詳細は、第5.8.3項「Oracle SOAとOracle WebCenter: WS-Securityの構成」を参照してください。 |
4. BPELサーバーとの接続を登録する |
自動的に構成されない場合は、必須 |
詳細は、第5.8.4項「Oracle WebCenter: BPELサーバー接続の構成」を参照してください。 |
注意: WebCenterユーザーがBPELサーバーからのタスクを格納および取得できるようにするには、Oracle WebCenterおよびOracle SOAで使用されるアイデンティティ・ストア内にそのユーザー名が存在することが重要です。これは、両方のアイデンティティ・ストアで同一のユーザー名を作成するか、またはシングル・サインオン(SSO)認証に共有のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用することで実現できます。外部の共有のLDAPベースのサーバーの設定方法については、第3.3項「外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアの設定」を参照してください。 |
ワークフローをサポートするには、WebCenter SpacesはBPELサーバー(Oracle SOA Suiteに付属)を必要とします。Oracle SOA Suiteをインストールする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
WebCenter Spacesワークフローは、Oracle SOAサーバーにデプロイされます。ワークフロー用にSOAサーバーを準備するには、Oracle SOAがインストールされているドメインをテンプレートoracle.wc_composite_template_11.1.1.jar
で拡張する必要があります。このテンプレートは、Oracle SOAインストールの次のパスにあります。
ORACLE_SOA_HOME
/common/templates/applications/oracle.wc_composite_template_11.1.1.jar
ドメインを拡張する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』ガイドでWebLogicドメインの拡張に関する項の手順を参照してください。
Oracle WebCenterにデプロイされるWebCenter Spaces Webサービスによって、WebCenter SpacesとSOAサーバーの間の通信が容易になります。このWebサービスのコールを保護する必要があります。これを行うには、SOAサーバーおよびWebCenter SpacesでWS-Securityを設定します。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの「WS-Securityの構成」の章を参照してください。
WebCenter Spacesを起動すると、WebCenterSpaces-Worklist
という名前のBPELサーバー接続が自動的に構成されます(この接続がまだ存在しない場合)。ただし、自動構成が行われるのは、第4.2項「WebCenter Spacesの使用」に示された条件が満たされた場合のみです。
WebCenterSpaces-Worklist
BPEL接続は、ワークリスト・サービスとWebCenter Spacesワークフローによって共有されるように構成されます。これによって、ユーザーは割り当てられたメンバーシップに関連するワークフロー・アイテムと通知サブスクリプションを自分のワークリスト・コンポーネントで参照可能になります。
BPEL接続が自動的に構成されない場合は、手動で作成する必要があります。ベスト・プラクティスとして、WebCenter Spacesワークフローに対して、ワークリスト・サービスのアクティブな接続として設定されている同じBPEL接続を使用する必要があります。
WebCenter Spacesワークフローに対してBPELサーバー接続を構成するには、次の手順を実行します。
WebCenter SpacesワークフローがデプロイされるSOAサーバー・インスタンスに、BPELサーバー接続を登録します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのワークリスト接続の登録に関する項を参照してください。
このBPEL接続がワークリスト・サービスのアクティブな接続として設定されていることを確認します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのワークリスト接続のアクティブ化に関する項を参照してください。
ワークリスト・サービスとWebCenter Spacesワークフローで同じBPEL接続を使用することをお薦めします。
WebCenter Spacesアプリケーション設定でWebCenter SpacesワークフローのBPEL接続を設定します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWebCenter SpacesワークフローをホストしているBPELサーバーの指定に関する項を参照してください。