この章では、Oracle IRM ServerおよびOracle IRM Desktop(あわせてOracle IRMとして知られる)に関連する問題について説明します。特に明記しないかぎり、これらのリリース・ノートが適用されるOracle IRMのバージョンは11.1.1.5.0(組み込まれるOracle IRM Desktopのバージョンは11.1.50)です。
この章の内容は次のとおりです。
この項では、一般的な問題および回避方法について説明します。次のトピックが含まれています。
37.1.3項「コンテキスト選択ダイアログが取り消されるとLotus Notesの電子メール・メッセージが失われる可能性がある」
37.1.4項「宛先がWebDAVフォルダである場合、Microsoft Office 2000/XPでシール済ファイルに対する「Save As」がブロックされる」
37.1.5項「SharePoint 2010でシール済ファイルにローカル・ドラフト・フォルダを使用するよう求められない」
37.1.6項「SharePointとともに使用する場合にMicrosoft ExcelスプレッドシートでOracle IRMフィールドの初期表示が正しくない」
37.1.7項「Microsoft OfficeアプリケーションおよびSharePointでの自動保存および自動回復の動作」
37.1.11項「Microsoft Office 2003でMicrosoft Office 2007互換機能パックを使用した場合に一部のファイル形式がサポートされない」
37.1.12項「シール済電子メールが開いているときに手動で権限をチェックインするとMicrosoft Wordがハングする」
次で説明するように、シール済PDFドキュメントのセキュリティを保護するために、一部のAdobe Reader機能が無効化または制限されます。
Adobe Reader Xの保護モード
Adobe Readerの保護モードがアクティブである場合、シール済PDFドキュメントを開くことはできません。保護モードが事前に無効化されていない場合、Oracle IRMでは、シール済PDFドキュメントを開こうとするときに保護モードを無効にできます。これを受け入れないと選択することもできます。この場合、保護モードはアクティブのままであるため、シール済PDFドキュメントは開かれません。
Adobe Reader Xでのツールバーおよび他のコントロールの使用
シール済PDFドキュメントを従来のビューで使用する場合、Internet Explorerでドキュメントの上部に表示されるツールバーを使用することはできません。かわりに、「Read-Mode」ビュー([Ctrl]+[H]
を使用)に切り替え、このビューに表示されるフローティング・ツールバー上のボタンを使用する必要があります。「Read-Mode」フローティング・ツールバー上のボタンを使用すると、シール済PDFドキュメントの保存および印刷(十分な権限がある場合)、ページの上下移動、またはズーム・イン/アウトが可能になります。または、権限に応じて、次のキーボード・ショートカットを使用できます: 印刷([Ctrl]+[P]
)、保存([Ctrl]+[Shift]+[S]
)、およびコピー([Ctrl]+[C]
)。
Adobe Reader 9でのツールバーおよび他のコントロールの使用
次のAdobe Reader 9のツールバー・ボタンは機能しません。
電子メール
コラボレーション
Acrobat.comを使用してAdobe PDFを作成
これらのボタンをクリックすると、関連する機能を使用できないというメッセージが表示されます。
必要な権限がある場合、Adobe Reader 9のその他のコントロールをすべて使用できます。必要な権限がない場合は、コントロールを使用しようとするとメッセージが表示されます。
シール済PDFドキュメントが開いているときにAdobe Reader 9インタフェースに追加したコントロールには、さらに制限が適用されます。追加したコントロールは、Adobe Readerを閉じてもう一度開くまで、アクティブになりません。
Windows 2000/XPの読取り専用サポート
Microsoft Office 2000またはMicrosoft Office XPを使用してMicrosoft SharePointから開く場合、シール済ドキュメントは常に読取り専用で開かれます。Microsoft Office 2003以降、完全チェックアウト、編集および保存機能がサポートされています。Microsoft SharePoint Webサイトを使用してシール済ファイルを参照して開く場合、動作は次のようになります。
Microsoft Office 2000の「開く」動作: Microsoft SharePoint内で任意のファイルをクリックすると、ファイルを開くまたはローカルに保存するオプションが提供されます。シール済ファイルは、ローカルに保存されないかぎり、常に読取り専用で開きます。
Microsoft Office 2000の「編集」動作: Microsoft Word [PowerPoint/Excel]の「Edit」オプションは、どのようなファイルに対しても(シールされていてもシールされていなくても)サポートされません。
Microsoft Office XPの「開く」動作: Microsoft SharePoint 2007内でシール済ファイルをクリックすると、ダウンロード・ダイアログが表示され、ファイルを開くまたはローカルに保存するオプションが提供されます。シール済ファイルは、ローカルに保存されないかぎり、常に読取り専用で開きます。Microsoft SharePoint 2010内でシール済ファイルをクリックすると、ダウンロード・ダイアログが表示され、ファイルをローカルに保存するオプションのみが提供されます。
Microsoft Office XPの「編集」動作: Microsoft SharePoint 2007および2010では、ファイルのドロップダウン・リストからMicrosoft Word [PowerPoint/Excel]の「Edit」を選択すると、次のシール済ファイル・タイプの場合は何も起こりません: .sppt
、.spot
、.sxlt
、.sdot
。他のすべてのシール済ファイル形式は読取り専用で開きます。Microsoft SharePoint 2010では、「Datasheet」ビューを使用する場合、シール済ファイルに対する「Edit Document」オプションがありません。
マージはサポートされない
別のユーザーによって編集ロックされているファイルをMicrosoft SharePointから開いた場合、ローカル・コピーを編集して後で変更をマージすることはできません。Oracle IRM Desktopでは、ドキュメントは強制的に読取り専用で開かれます。Microsoft Office 2010では、「Office」バーおよび「Backstage」ビューには「Edit」ボタンがあり、編集モードに切り替えることができます。シール済ドキュメントの場合、この操作は禁止されています。ファイルを編集する場合は、Webブラウザから開いて編集する必要があります。他の場所で編集がロックされていない場合、ファイルを開いて編集できます。
SharePoint 2010から開かれたMicrosoft Word 2010ファイルは読取り専用である
SharePoint 2010から開かれた場合、次のシール済Microsoft Word 2010ファイル・タイプを編集することはできません: .sdocx
、.sdocm
、.sdotx
、.sdotm
。他のシール済Microsoft Word形式(.sdoc
など)は通常どおり開きます。回避方法としては、ファイルのコピーをローカルに保存し、このファイルを編集し、SharePointにアップロードします。
シール済Excelファイルを保護モードで開く場合、「Check Out」ボタンがないことがあります。
Microsoft VistaまたはMicrosoft Windows 7上のInternet ExplorerでMicrosoft SharePoint Webサイトが保護モードで動作している場合、「Check Out」ボタンは表示されません。この問題を回避するには、最初にファイルをWebブラウザからチェックアウトするか、Windows Explorer、「Open」ダイアログ(「File」メニューで「Open」を選択)、またはMRU(most-recently-used)リストを介してファイルを直接開きます。
Microsoft Outlookを使用してSharePointをオフラインで操作する
Microsoft Office 2007以降では、SharePointフォルダをOutlookで開くオプションをサポートしています。これにより、SharePointファイルをオフライン中に処理できるようになり、Outlookによって変更の同期が処理されます。シール済ファイルを処理する場合、この機能には既知の問題があります。これは、OutlookではこれらのファイルがネイティブのMicrosoft Officeファイルとは異なる方法で開かれるためです。メッセージ「Outlook cannot track the program used to open this document.Any changes you make to the document will not be saved to the original document」が、シール済ファイルをこのビューから開くときに表示される可能性があります。また、シール済ファイルに対して行われた変更はサーバーに自動的にアップロードされません。手動での送受信が必要になります。
Microsoft Office 2010の場合、シール済ファイルは電子メール添付に類似のモードで開かれ、次の保護ビュー設定が必要です。
「Enable Protected View for Outlook Attachments」の選択を解除します。これにより、Outlookオフライン・ビュー内からサーバー・ファイルを開けるようになります。
「Enable Protected View for file originating from the Internet」の選択を解除します。これにより、オフラインでの編集中にファイルを開けるようになります。
Windows Explorerを使用してシール済ファイルをSharePointから開く
Windows Vista上のMicrosoft Office 2003では、SharePointのWindows Explorerビューからシール済ファイルを開くときに問題が発生する可能性があります。Microsoft Officeには、次のようなメッセージが表示される可能性があります。
Could not open http://<sp_server>/DavWWWRoot/Docs/MyFolder/file.sdoc
この回避方法として、UNCを使用してフォルダにアクセスします。次に例を示します。
\\<sp_server>\Docs\MyFolder
Lotus Notesバージョン8.5の基本リリースを使用する場合、シール済電子メールの送信時にコンテキスト選択ダイアログが取り消されると、エラーが発生し、メッセージが失われます。これは、Lotus Notesの以前のバージョンでは発生しません。この問題は、Lotus Notesバージョン8.5.2では解決されています。
宛先がWebDAVフォルダ(UCMなど)である場合、Microsoft Office 2000/XPでシール済ファイルに対する「Save As」の使用がブロックされます。シール済ファイルをローカル・ファイル・システムに保存し、WebDAVフォルダに手動でアップロードする必要があります。ただし、11g UCM Desktop Integration Suite(DIS)がインストールされている場合、Microsoft OfficeでDISメニューを使用すると、シール済ファイルをUCMで新しいコンテンツ・アイテムとして保存できます。
宛先がWebDavフォルダである場合、「Save as Sealed」、または「Seal To」(Windows Explorerから)の右クリックが機能します。
SharePoint 2010でシール済でないファイルをチェックアウトする場合、チェックアウトに関する警告が表示され、ローカル・ドラフト・フォルダを使用するオプションが与えられます。SharePoint 2010でシール済ファイルをチェックアウトする場合、ローカル・ドラフト・フォルダを使用するオプションが与えられずにファイルがチェックアウトされます。
この問題は、Oracle IRM Desktopヘルプのトピック「Microsoft ExcelへのOracle IRMフィールドの追加」に示すように、カスタム・プロパティを使用して設定されたOracle IRMフィールドに関するものです。
この問題が発生するのは、Microsoft Windows Vista、Microsoft Internet Explorer 7または8、Microsoft Office 2007およびMicrosoft SharePoint 2007の組合せを使用している場合です。
カスタム・プロパティが含まれるシール済Microsoft Excelスプレッドシートを開く場合、スプレッドシートを編集し始めると、カスタム・プロパティは最初、正しい値ではなくプレースホルダ#NAME?
とともに表示されます。カスタム・プロパティは、スプレッドシートを編集し始めたときに正しい値で更新される必要があります。
Microsoft Officeアプリケーションの自動保存および自動回復の動作は、次のとおりです。
一般
自動回復の場合、ディスク上のシール済ファイルに回復した変更を保持するため、ファイルをディスクに即時保存するよう求められます。この動作は、自動回復をサポートしているすべてのバージョンおよびアプリケーションに当てはまります。
Word
サポートされているすべてのバージョン: シール済ファイルの自動保存および回復は通常どおり動作しますが、例外として、ファイル名に拡張子以外のドットが含まれる場合(例: my.filename.sdoc
)、またはファイル名にダブルバイト文字が含まれる場合、自動保存がブロックされます。
Word 2010では、自動的に保存され、「Recovery」ペインから回復されるファイルの場合、「Save As」を実行するよう自動的に求められることはありません。ユーザーは、「Save As」を手動で実行する必要があります。
PowerPoint
PowerPoint XP、2003: シール済ファイルの自動保存および回復は通常どおり動作します。
PowerPoint 2007: シール済ファイルの自動保存は実行されません。
PowerPoint 2000: シール済ファイルが開いている場合、自動保存は無効になります。つまり、システムがクラッシュした場合、(シール済または元の)ファイルへの未保存の変更はすべて失われます。
PowerPoint 2010: 自動的に保存されたファイルは「Recovery」ペインには表示されませんが、Microsoft Office 2010では、「Backstage」ビューを介して開くことができる自動保存ファイルが作成され、変更を回復できます。
Excel
サポートされているすべてのバージョン: 自動的に保存されたExcelファイル(.xar
)はシールされますが、これらのファイルの回復は自動的に実行されません。失われた変更を回復するには、.xar
ファイルを探して名前を.sxls
に変更する必要があります。
Excel 2010: 自動的に保存されたファイルは「Recovery」ペインには表示されませんが、Microsoft Office 2010では、「Backstage」ビューを介して開くことができる自動保存ファイルが作成され、変更を回復できます。
Microsoft Officeドラフト・ドキュメント
Microsoft Officeでは、未保存のファイルのコピーが短時間保持されます。これらには「Backstage」ビューからアクセスできます。Oracle IRMではこれらのファイルは自動保存ファイルとして処理されます。これらを開くと、「Save As」操作を実行するよう求められます。元のファイルのかわりに回復されたファイルを使用するには、保存したバージョンを元のファイルにコピーする必要があります。
これらの制限をふまえて、自動保存および回復に依存しないことをお薦めします。かわりに、これらのアプリケーションの使用時には、頻繁に作業を保存してください。
Oracle IRMで以前サポートされていたMicrosoft Windows 2000オペレーティング・システムは、現在はサポートされていません。
エラー・メッセージは、サーバー(Oracle IRM Server)の言語でクライアント(Oracle IRM Desktop)に送信されます。そのため、サーバーとクライアントのロケールが異なる場合は、エラー・コードが文字化けしてレンダリングされる可能性があります。ただし、エラー・コードは読取り可能なため、必要に応じてサポート・サービスに提供できます。
Oracle IRM Server Management Consoleでは、「適用」ボタンを含むタブ付きのページで変更を行い、「適用」ボタンを使用せずに別のタブに移動した場合、変更が失われます。変更の保存を促すプロンプトは表示されません。
Microsoft Office 2003以前でMicrosoft Office 2007互換機能パックを使用した場合に、Microsoft PowerPointおよびMicrosoft Excelの次の形式がシール用としてサポートされません: SPOTM、SPOTX、SPPTM、SPPTX、SXLSXおよびSXLTX。これらのアプリケーションの場合、シール用としてサポートされている他のファイル形式を使用してください。
Oracle IRM Desktopで、Microsoft Wordでシール済電子メールが開いているときに権限をチェックインしようとすると、Microsoft Wordがハングする可能性があります。シール済電子メールが開いているときは権限をチェックインしないことをお薦めします。
Lotus Notesでは、シール済電子メールに複数のメッセージまたは返信を含む通信スレッドがある場合、タイトル・バーに、正しい件名ではなく一時ファイル名が表示されることがあります。また、変更を行っていない場合に変更の保存を促すプロンプトが表示されることがあります。これらの例外は、悪影響を及ぼすものではありません。
Oracle IRM Desktopの現在のリリースでは、サイズが2GB以上のファイルのシールはサポートされていません。
索引付き検索の設定時に、Windows NT認証用に設定されたレガシー・サーバー(たとえば、10g Oracle IRM Server)に対して不正な認証資格証明を入力した場合、ログイン再試行のダイアログにWindows Basic認証のオプションが表示されます。Windows認証資格証明を使用してWindows NT認証用に設定されたレガシー・サーバーにログインしないでください。
レガシーのMicrosoft Office 2007ドキュメント(Oracle IRMの旧バージョンでシール済ドキュメント)を開こうとしたときに、ドキュメントがシールされたサーバーとOracle IRM Desktopが同期化されていない場合、ドキュメントを開くことはできません。シール済ドキュメントは開かれず、ドキュメントがシールされたサーバーに対して認証を行うよう求められることはありません。シール済ドキュメントを2回目に開こうとすると成功します。これは、初回の試行によってOracle IRM Desktopがサーバーと同期化されたためです。また、レガシーのシール済ドキュメントを開く前に、(Oracle IRM Desktopの「オプション」ダイアログを使用して)サーバーに手動で同期化することもできます。
SSOにOAM(Oracle Access Management)11gを使用する場合、Oracle IRM Server管理コンソールの「ログアウト」リンクが機能しません。
Oracle IRM Desktopのこのリリースは、これまでのリリースより多数の言語(一部のダブルバイト言語を含む)で提供されています。ただし、レガシー(10g)サーバーでは、従来どおり7ビットASCII範囲の文字でデータ(ユーザー名など)を入力する必要があります。
Oracle IRM Server Management Consoleの一部のダイアログでは、[Return]キーを押してもボタンが実行されません。この問題が発生した場合は、かわりに[Space]キーを使用してください。
Oracle IRM Server Management Consoleで、カレンダ・コントロールにキーボードでアクセスできず、コンソールがスクリーン・リーダー・モードである場合はカレンダ・コントロールが表示されません。キーボードを使用して日付を入力するには、日付を入力する必要があります。
この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。次のトピックが含まれています。
Oracle IRM Server Management Consoleには、インストールまたはアップグレードしたシステムに対するパッチの適用が必要な問題があります。コンテキストに対する権限を選択する場合、「プロパティ」、「編集」および「削除」ボタンが常に無効であり、使用できません。権限を選択すると、ボタンが有効化されません。
この問題はパッチ12369706により修正されます。このパッチはhttps://support.oracle.com
からダウンロードできます。
パッチをインストールする手順は、次のとおりです。
https://support.oracle.comにログオンします。
「パッチと更新版」を選択します。
パッチ検索にパッチ番号12369706
を入力します。
「検索」をクリックします。
パッチに示すインストール手順に従います。
このリリースでは、Oracle IRM Desktopクライアント・ツールの64ビット・バージョンをインストールするよう選択できます。このインストールに関する特定の手順はありませんが、32ビット環境に64ビット・バージョンをインストールしようとすると、この操作が不可能であることを示すメッセージが表示されます。
Oracle IRM Desktopの以前のリリースからアップグレードした後、「プロパティ」ダイアログ内の「IRM」タブの新しいオンライン情報ボタン(Windows Explorerでファイルの「プロパティ」を右クリックして取得)は、システムを再起動するまで表示されません。これは新規インストールには影響しません。回避方法として、Oracle IRM Desktopの以前のリリースからアップグレードした後、再起動が必要であると求められなくても、再起動します。
Oracle Access Manager version 10gを使用した環境でOracle IRMバージョン11gR1をデプロイするには、ログアウト・リクエストを正しく処理するための追加構成が必要です。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』のOracle Access Manager 10gおよび10g WebGatesのグローバル・ログアウトの構成に関する項を参照してください。
LDAPアイデンティティ・ストアを再関連付けする際、ユーザーとグループの名前が同じ場合に、ユーザーおよびグループの情報をエクスポートするOracle IRMプロセスで問題が発生します。ユーザーとグループの名前が同じ場合、エクスポート・プロセスのエクスポート・ステップで、ユーザーかグループのどちらかの詳細が失われます。これは、ユーザーまたはグループの名前がファイル名として使用され、一方のファイルにより他方のファイルが上書きされるためです。再関連付け後の回避方法として、ユーザーおよびグループの権限の割当てを確認し、欠落しているものを手動で再度割り当てます。
Oracle IRM Desktopをバージョン5.5以上からこのリリースへアップグレードする場合は、古いバージョンがインストールされているコンピュータでインストール・ウィザードを実行できます。
5.5より前のバージョン、もしくはSealedMedia UnsealerまたはDesktopのいずれかのバージョンからこのリリースにアップグレードする場合は、古いバージョンをアンインストールしてからこのリリースをインストールする必要があります。
Oracle IRM Desktopを10g リリースからこのリリースへアップグレードする場合は、ローカルで保存した、シール済ドキュメントの使用権限(オフラインで作業を継続するための権限)が失われます。この場合は、オンライン接続およびサーバーとの同期化を行って、新しい権限を取得する必要があります。そのため、サーバーへのオンライン・アクセスを取得するまで、アップグレードを開始しないでください。
Windows VistaまたはWindows 7でアップグレードを行う場合、ファイルのロックが発生して、再試行、無視または取消しを求められる可能性があります。この状況が発生した場合は、無視のオプション使用して構いません。
Oracle IRM Desktopを10g リリースからこのリリースにアップグレードする場合は、いずれのサーバー(Oracle IRM Server)とも同期化されません。そのため、「Oracle IRM Desktopオプション」ダイアログの「サーバー」タブに空のリストが表示されます。アクセス権を持つシール済ドキュメントを開くと、このリストにサーバーが自動的に追加されます。最も簡単にサーバー・リストを再移入する方法は、サーバーに対してシール済の、アクセス権を持つドキュメントを開くことです。
Oracle IRM Desktopを10g リリースからこのリリースにアップグレードする場合、(Oracle IRM Desktopの「オプション」ダイアログに示されるような)以前の設定は新しいインストールには適用されません。これには電子メール・システムのサポートが含まれます。このため、Microsoft OutlookおよびLotus Notesでシール済電子メールを処理する前にこれらをリセットする必要があります。
Oracle IRM Desktopでは、オフライン・データベースのユーザー権限がキャッシュされます。これまでのリリースでは、このデータベースはマシンの全ユーザーで共有されていました。このリリースでは、Windowsユーザーごとに1つのオフライン・データベースが存在します。
Windowsアカウントごとに、1つのOracle IRMアカウントのみを使用することを強くお薦めします。
ユーザー名およびパスワードを使用してサーバー(Oracle IRM Server)を認証する場合は、使用するアカウントを次の手順で変更できます。
「Oracle IRM Desktopオプション」ダイアログの「権限の更新」タブで、「チェックイン」をクリックしてすべてのサーバーの権限をチェックインします。
「Oracle IRM Desktopオプション」ダイアログの「サーバー」タブで、更新するサーバーを選択して「パスワードをクリア」をクリックします。
Adobe ReaderやMicrosoft OfficeなどのOracle IRM対応アプリケーションを終了します。
Oracle IRM対応アプリケーションがまだ実行されていると考えられる場合は、Microsoft Windowsを再起動します。
「Oracle IRM Desktopオプション」ダイアログの「権限の更新」タブで、「同期化」をクリックしてすべてのサーバーの権限を同期化します。
Windows認証を使用して自動的にサーバーに認証されるユーザーは、Oracle IRMアカウントを変更できません。
オフライン・データベースへのアクセスは、Windows資格証明によって保護されます。オフラインでの作業時にOracle IRMの認証が追加的に要求されることはありません。
Oracle IRMインスタンスでOracle RACを使用するには、WebLogic管理コンソールで次の手順を行って、Oracle IRMデータソースを変更する必要があります。
「サービス」から「JDBC」→「データ・ソース」を選択します。
OracleIRMデータソースを選択します。
「トランザクション」タブで「グローバル・トランザクションのサポート」→「2フェーズ・コミットのエミュレート」を選択します。
「保存」をクリックします。
これにより、Oracle RAC用のOracle IRMデータソースのglobal-transactions-protocol
がEmulateTwoPhaseCommit
に設定されます。
英語以外のサーバー・ロケールでOracle IRMインストールのヘルプ・ページを開くには、次の手順を行います。
shiphomeを解凍します。
Disk1\stage\ext\jlib\
にあるecminstallhelp.jar
ファイルのhelp\en
から、HTM以外のすべてのファイル(計7ファイル)を抽出します。
ECMをインストールするロケールのjarフォルダ内に、これらの7ファイルを配置します。
変更したバージョンでecminstallhelp.jar
を上書きします。
この時点で既知の問題はありません。