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Solaris のシステム管理 (IP サービス) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris TCP/IP プロトコル群 (概要)
5. TCP/IP ネットワークサービスと IPv4 アドレス指定の構成 (作業)
10. TCP/IP と IPv4 の詳細 (リファレンス)
DHCP サービスを起動および停止する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスを有効または無効にする方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスを有効または無効にする方法 (dhcpconfig -S)
詳細 DHCP ログメッセージを生成する方法 (DHCP マネージャー)
詳細 DHCP ログメッセージを生成する方法 (コマンド行)
DHCP トランザクションログを有効または無効にする方法 (DHCP マネージャ)
DHCP トランザクションログを有効または無効にする方法 (コマンド行)
DHCP トランザクションを別の syslog ファイルに記録する方法
DHCP クライアント用に動的 DNS 更新を有効にする方法
DHCP サーバー用のパフォーマンスオプションのカスタマイズ
DHCP パフォーマンスオプションをカスタマイズする方法 (DHCP マネージャ)
DHCP パフォーマンスオプションをカスタマイズする方法 (コマンド行)
DHCP 監視用のネットワークインタフェースを指定する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP 監視用のネットワークインタフェースを指定する方法 (dhcpconfig)
DHCP ネットワークを追加する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP ネットワークを追加する方法 (dhcpconfig)
DHCP ネットワークの構成を変更する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP ネットワークの構成を変更する方法 (dhtadm)
DHCP ネットワークを削除する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスによる BOOTP クライアントのサポート (作業マップ)
すべての BOOTP クライアントのサポートを設定する方法 (DHCP マネージャ)
登録された BOOTP クライアントのサポートを設定する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスで IP アドレスを使用して作業する (作業マップ)
単一の IP アドレスを追加する方法 (DHCP マネージャ)
既存の IP アドレスを複製する方法 (DHCP マネージャ)
複数の IP アドレスを追加する方法 (DHCP マネージャ)
IP アドレスを使用不可に指定する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスから IP アドレスを削除する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスから IP アドレスを削除する方法 (pntadm)
予約済み IP アドレスを DHCP クライアントに割り当てる
DHCP サーバー上で定義されたマクロを表示する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サーバー上で定義されたマクロを表示する方法 (dhtadm)
DHCP マクロ内のオプションの値を変更する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP マクロ内のオプションの値を変更する方法 (dhtadm)
DHCP マクロにオプションを追加する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP マクロにオプションを追加する方法 (dhtadm)
DHCP マクロからオプションを削除する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP マクロからオプションを削除する方法 (dhtadm)
DHCP オプションを作成する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP オプションの属性を変更する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP オプションを削除する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サービスを使用した Oracle Solaris ネットワークインストールのサポート
リモートブートクライアントとディスクレスブートクライアントのサポート (作業マップ)
情報だけを受け取るように DHCP クライアントを設定 (作業マップ)
DHCP データストアを変換する方法 (DHCP マネージャ)
DHCP データストアを変換する方法 (dhcpconfig -C)
DHCP サーバーからデータをエクスポートする方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サーバーからデータをエクスポートする方法 (dhcpconfig -X)
DHCP サーバーにデータをインポートする方法 (DHCP マネージャ)
DHCP サーバーにデータをインポートする方法 (dhcpconfig -I)
インポートした DHCP データを変更する方法 (DHCP マネージャ)
インポートした DHCP データを変更する方法 (pntadm、dhtadm)
18. DHCP コマンドと DHCP ファイル (リファレンス)
21. IP セキュリティーアーキテクチャー (リファレンス)
25. Oracle Solaris の IP フィルタ (概要)
29. モバイル IP のファイルおよびコマンド (リファレンス)
IP アドレスの追加、アドレス属性の変更、DHCP サービスからのアドレスの削除を実行するには、DHCP マネージャまたは pntadm コマンドを使用できます。IP アドレスを使用して作業する前に、表 15-4 を参照して、IP アドレスの属性をよく理解してください。この表を使用して、DHCP マネージャと pntadm を使用するための情報を知ることができます。
注 - 表 15-4 には、pntadm を使って IP アドレスの追加や変更をしながら IP アドレスの属性を指定する例が含まれています。pntadm の詳細については、pntadm(1M) のマニュアルページも参照してください。
次の作業マップに、IP アドレスを追加、変更、または削除するときに必要な作業を示します。さらに、作業マップには、作業の実行に必要な手順へのリンクが含まれています。
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表 15-4 IP アドレスの属性
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IP アドレスを追加する前に、それらのアドレスを所有するネットワークを DHCP サービスに追加する必要があります。ネットワークの追加については、「DHCP ネットワークの追加」を参照してください。
アドレスの追加は、DHCP マネージャまたは pntadm コマンドで行うことができます。
すでに DHCP サービスによって管理されているネットワーク上では、DHCP マネージャを使用すると、次のような複数の方法でアドレスを追加できます。
単一の IP アドレスの追加 – 単一の新しい IP アドレスを DHCP の管理下に置きます。
既存の IP アドレスの複製 – DHCP が管理する既存の IP アドレスの属性をコピーし、新しい IP アドレスとクライアント名を与えます。
一定範囲の複数の IP アドレスの追加 – アドレスウィザードを使用して、一連の IP アドレスを DHCP の管理下に置きます。
次に、「アドレスの作成 (Create Address)」ダイアログボックスを示します。「アドレスの複製 (Duplicate Address)」ダイアログボックスは、テキストフィールドに既存のアドレスの値が表示されていることを除いて「アドレスの作成 (Create Address)」ダイアログボックスと同じです。
図 15-8 DHCP マネージャの「アドレスの作成 (Create Address)」ダイアログボックス
次の図に、一定範囲の IP アドレスの追加に使用する「ネットワークへアドレスの追加 (Add Addresses to Network)」ウィザードの最初のダイアログを示します。
図 15-9 DHCP マネージャの「ネットワークへアドレスの追加 (Add Addresses to Network)」ウィザード
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
「アドレスの作成 (Create Address)」ダイアログボックスが開きます。
「ヘルプ (Help)」ボタンを選択して Web ブラウザを開き、ダイアログボックスのヘルプを表示します。また、設定値については、表 15-4 を参照してください。
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
複製するアドレスと同じ名前のクライアント名を使用することはできません。
ほとんどのオプションの値は変更の必要がないはずです。
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
「ネットワークへアドレスの追加 (Add Addresses to Network)」ダイアログボックスに IP アドレス属性の値を指定する必要があります。属性については、表 15-4 を参照するか、ダイアログボックスの「ヘルプ (Help)」ボタンをクリックしてください。「IP アドレスの管理に必要な選択 (作業マップ)」 には、さらに詳しい情報が記載されています。
「アドレス (Addresses)」 タブに新規アドレスが更新されます。
DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
# pntadm -A ip-address options network-address
pntadm -A で使用できるオプションの一覧については、pntadm(1M) のマニュアルページを参照してください。また、表 15-4 には、オプションを指定した pntadm コマンドの例が記載されています。
DHCP マネージャまたは pntadm -M コマンドを使用すると、表 15-4 に記載されているアドレス属性を変更できます。pntadm -M の詳細は、pntadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
次に、IP アドレスの属性を変更するときに使用する「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックスを示します。
図 15-10 DHCP マネージャの「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックス
次に、複数の IP アドレスを変更するために使用する「複数アドレスの変更 (Modify Multiple Addresses)」ダイアログボックスを示します。
図 15-11 DHCP マネージャの「複数アドレスの変更 (Modify Multiple Addresses)」ダイアログボックス
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
複数のアドレスを変更する場合は、Control キーを押しながらマウスをクリックして、複数のアドレスを選択します。Shift キーを押しながらマウスをクリックして、一定範囲のアドレスを選択することもできます。
「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックスまたは「複数アドレスの変更 (Modify Multiple Addresses)」ダイアログボックスが開きます。
属性については、「ヘルプ (Help)」ボタンをクリックするか、表 15-4 を参照してください。
DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
# pntadm -M ip-address options network-address
pntadm コマンドでは、多数のオプションが使用できます。詳細は、pntadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
表 15-4 には、オプションを指定した pntadm コマンドの例が記載されています。
特定の 1 つまたは複数の IP アドレスについて、DHCP サービスによる管理を停止したい場合があります。DHCP からアドレスを削除する方法は、その変更が一時的なものか永続的なものかによって異なります。
アドレスを一時的に使用できないようにするには、「Address Properties (アドレスの属性)」ダイアログボックスでそのアドレスを使用不可として設定できます。詳細は、「DHCP サービスで IP アドレスを使用不可にする」を参照してください。
アドレスを DHCP クライアントから永続的に使用できないようにするには、DHCP ネットワークテーブルからそのアドレスを削除する必要があります。詳細は、「DHCP サービスからの IP アドレスの削除」を参照してください。
-f UNUSABLE オプションを付けて pntadm -M コマンドを使用すると、アドレスを使用不可に指定できます。
個々のアドレスの設定には、DHCP マネージャの「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックス (図 15-10) を使用します。複数のアドレスの設定には、次の手順に説明されている「複数アドレスの変更 (Modify Multiple Addresses)」ダイアログボックス (図 15-11) を使用します。
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
複数のアドレスを使用不可に指定する場合は、Control キーを押しながらマウスをクリックして、複数のアドレスを選択します。Shift キーを押しながらマウスをクリックして、一定範囲のアドレスを選択することもできます。
「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックスまたは「複数アドレスの変更 (Modify Multiple Addresses)」ダイアログボックスが開きます。
複数のアドレスを編集する場合は、「すべてのアドレスを使用しない (Mark All Addresses Unusable)」を選択します。
DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
# pntadm -M ip-address -f UNUSABLE network-address
たとえば、アドレス 10.64.3.3 を使用不可に指定するには、次のように入力します。
pntadm -M 10.64.3.3 -f UNUSABLE 10.64.3.0
IP アドレスを DHCP で管理したくない場合は、DHCP ネットワークテーブルからそのアドレスを削除する必要があります。pntadm -D コマンドまたは DHCP マネージャの「アドレスの削除 (Delete Address)」ダイアログボックスを使用できます。
次に、「アドレスの削除 (Delete Address)」ダイアログボックスを示します。
図 15-12 DHCP マネージャの「アドレスの削除 (Delete Address)」ダイアログボックス
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
複数のアドレスを削除する場合は、Control キーを押しながらマウスをクリックして、複数のアドレスを選択します。Shift キーを押しながらマウスをクリックして、一定範囲のアドレスを選択することもできます。
「アドレスの削除 (Delete Address)」ダイアログボックスに、選択したアドレスがリストされるので、削除する内容を確認できます。
ホスト名が DHCP マネージャによって生成されたものである場合、ホストテーブルからその名前を削除できます。
DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
# pntadm -D ip-address options network-address
-y オプションを指定した場合、ホスト名を保持しているネームサービスからホスト名が削除されます。
たとえば、アドレス 10.64.3.3 をネットワーク 10.64.3.0 から削除して、対応するホスト名を削除するには、次のように入力します。
pntadm -D 10.64.3.3 -y 10.64.3.0
DHCP サービスは、以前に DHCP を使用してアドレスを取得したクライアントに同じ IP アドレスを与えようとします。ただし、ときには、アドレスがすでに別のクライアントに再割り当てられていることがあります。
ルーターや、NIS/NIS+ サーバー、DNS サーバーなど、ネットワークにとって致命的なホストは DHCP クライアントになるべきではありません。ネットワークにサービスを提供するホストは、自らの IP アドレスを取得する際にネットワークに依存することは避ける必要があります。同じように、印刷サーバーやファイルサーバーなどのクライアントは、固定 IP アドレスをもつ必要があります。このようなクライアントは、そのネットワーク構成を受け取り、DHCP サーバーから固定 IP アドレスの割り当てることができます。
クライアントがその構成を要求するたびに同じ IP アドレスをクライアントに割り当てるように DHCP サーバーを設定できます。そのクライアント用に IP アドレスを予約するには、クライアントに割り当てるアドレスにクライアントの ID を手動で割り当てる必要があります。予約済みアドレスでは、動的リースか常時リースを使用できます。クライアントのアドレスで動的リースを使用する場合には、アドレスの使用を追跡することは簡単です。動的リースで予約済みアドレスを使用すべきクライアントの例としては、ディスクレスクライアントがあります。クライアントのアドレスで常時リースを使用する場合には、アドレスの使用を追跡することはできません。クライアントは常時リースを取得してしまうと、クライアントはサーバーに再度アクセスしません。クライアントは、更新された構成情報を取得するためには、IP アドレスを解放し、 DHCP とリースのネゴシエーションを再開する必要があります。
リース属性の設定には、pntadm -M コマンドか DHCP マネージャの「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックスが使用できます。
次に、リースを変更するために使用する「アドレスの属性 (Address Properties)」ダイアログボックスの「リース (Lease)」タブを示します。
図 15-13 DHCP マネージャの「リース (Lease)」タブ
「DHCP マネージャを起動および停止する方法」を参照してください。
「アドレスの属性 (Address Properties)」ウィンドウが開きます。
クライアント ID は、クライアントのハードウェアアドレスから派生したものです。詳細は、表 15-4 の「クライアント ID」の項を参照してください。
クライアントでリースを更新するネゴシエーションを行なって、アドレスが使用されている場合に追跡できるようにしたい場合は、「動的 (Dynamic)」を選択します。「予約 (Reserved)」を選択しているので、動的リースが使用されていても、アドレスは再利用できません。このリースの有効期限は指定する必要がありません。DHCP サーバーが、リース期間を使って有効期限を計算します。
「常時 (Permanent)」を選択した場合、トランザクションの記録を有効にしない限り、IP アドレスの使用を追跡できません。
DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
# pntadm -M ip-address -i client-id -f MANUAL+BOOTP network-address
たとえば、MAC アドレスが 08:00:20:94:12:1E である DHCP クライアントに常に IP アドレス 10.21.5.12 を割り当てるためには、次のように入力します。
pntadm -M 10.21.5.12 -i 0108002094121E -f MANUAL+BOOTP 10.21.0.0