Oracle Solaris Cluster の保守コマンドを使用してグローバルクラスタ内でフレームワークリソースグループを登録および構成する方法

この手順は、グローバルクラスタの 1 つのノードのみで実行します。

スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin および solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
スケーラブルな Oracle RAC リソースグループを作成します。
注 - ゾーンクラスタ内で Oracle RAC リソースフレームワークを登録および構成するためにこの手順を実行し、グローバルクラスタ内でも Oracle RAC サポートが不要な場合は、グローバルクラスタ内に Oracle RAC フレームワークリソースグループを作成する必要もありません。その場合は、この手順をスキップして手順 7 に進みます。

ヒント - Oracle RAC のサポートをすべてのクラスタノード上で実行する必要がある場合は、次のコマンドで -S オプションを指定し、-n、-p maximum_primaries 、-p desired_primaries、および-p rg_mode の各オプションは省略します。
```
# clresourcegroup create -n nodelist \
  -p maximum_primaries=num-in-list \
  -p desired_primaries=num-in-list \
  [-p rg_description="description"] \
  -p rg_mode=Scalable rac-fmwk-rg
```
-n nodelist= nodelist

Oracle RAC のサポートを有効にするクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。このリストの各ノードに Oracle RAC のサポートソフトウェアパッケージをインストールする必要があります。

-p maximum_primaries=num-in-list

Oracle RAC のサポートを有効にするノードの数を指定します。この数は、nodelist 内のノードの数と同じである必要があります。

-p desired_primaries=num-in-list

Oracle RAC のサポートを有効にするノードの数を指定します。この数は、nodelist 内のノードの数と同じである必要があります。

-p rg_description="description"

リソースグループの省略可能な簡単な説明を指定します。この説明は、Oracle Solaris Cluster の保守コマンドを使用してリソースグループに関する情報を取得したときに表示されます。

-p rg_mode=Scalable

リソースグループがスケーラブルであることを指定します。

rac-fmwk-rg

Oracle RAC リソースグループに割り当てる名前を指定します。
SUNW.rac_framework リソースタイプを登録します。
```
# clresourcetype register SUNW.rac_framework
```
SUNW.rac_framework リソースタイプのインスタンスを、手順 2 で作成したリソースグループに追加します。
```
# clresource create -g rac-fmwk-rg -t SUNW.rac_framework rac-fmwk-rs
```
-g rac-fmwk-rg

リソースの追加先となるリソースグループを指定します。このリソースグループは、手順 2 で作成したリソースグループである必要があります。

rac-fmwk-rs

SUNW.rac_framework リソースに割り当てる名前を指定します。
SPARC: SUNW.rac_udlm リソースタイプを登録します。
```
# clresourcetype register SUNW.rac_udlm
```
SPARC: SUNW.rac_udlm リソースタイプのインスタンスを、手順 2 で作成したリソースグループに追加します。
このインスタンスが、手順 4 で作成した SUNW.rac_framework リソースに依存していることを確認します。
```
# clresource create -g resource-group \
 -t SUNW.rac_udlm \
 -p resource_dependencies=rac-fmwk-rs rac-udlm-rs
```
-g rac-fmwk-rg

リソースの追加先となるリソースグループを指定します。このリソースグループは、手順 2 で作成したリソースグループである必要があります。

-p resource_dependencies= rac-fmwk-rs

このインスタンスが、手順 4 で作成した SUNW.rac_framework リソースに依存していることを指定します。

rac-udlm-rs

SUNW.rac_udlm リソースに割り当てる名前を指定します。
スケーラブルな複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループがまだ存在しない場合は、これを作成します。
複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループを作成しない場合は、手順 10 に進みます。
```
# clresourcegroup create -n nodelist -S vucmm-fmwk-rg
```
-n nodelist= nodelist

スケーラブルな Oracle RAC リソースグループ用に構成した同じノードリストを指定します。

vucmm-fmwk-rg

複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループに割り当てる名前を指定します。
SUNW.vucmm_framework リソースタイプを登録します。
複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループを作成しなかった場合は、手順 10 に進みます。
```
# clresourcetype register SUNW.vucmm_framework
```
SUNW.vucmm_framework リソースタイプのインスタンスを、手順 7 で作成したリソースグループに追加します。
複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループを作成しなかった場合は、手順 10 に進みます。
```
# clresource create -g vucmm-fmwk-rg -t SUNW.vucmm_framework vucmm-fmwk-rs
```
-g vucmm-fmwk-rg

リソースの追加先となるリソースグループを指定します。このリソースグループは、手順 7 で作成したリソースグループである必要があります。

vucmm-fmwk-rs

SUNW.vucmm_framework リソースに割り当てる名前を指定します。
Oracle ファイル用に使用しているボリュームマネージャーを表すリソースタイプがある場合は、そのインスタンスを登録および追加します。
ボリュームマネージャーを使用していない場合は、この手順を省略します。
- Solaris Volume Manager for Sun Cluster を使用している場合は、次のようにインスタンスを登録および追加します。
  1. リソースタイプを登録します。
```
# clresourcetype register svm-rt
```
    svm-rt
    登録するリソースタイプを指定します。
    
    SUNW.vucmm_framework ベースのリソースグループを使用している場合は、SUNW.vucmm_svm リソースタイプを登録します。
    
    SUNW.rac_framework ベースのリソースグループのみを使用している場合は、SUNW.rac_svm リソースタイプを登録します。
  2. このリソースタイプのインスタンスを、ボリュームマネージャーリソースを含むリソースグループに追加します。
    このインスタンスが、作成したフレームワークリソースに依存していることを確認します。
```
# clresource create -g fmwk-rg \
  -t svm-rt \
  -p resource_dependencies=fmwk-rs svm-rs
```
    -g fmwk-rg
    リソースの追加先となるリソースグループを指定します。
    
    SUNW.vucmm_framework ベースのリソースグループを使用している場合は、手順 7 で作成したリソースグループを指定します。
    
    SUNW.rac_framework ベースのリソースグループのみを使用している場合は、手順 2 で作成したリソースグループを指定します。
    -p resource_dependencies= fmwk-rs
    このインスタンスが、作成したフレームワークリソースに依存していることを指定します。
    
    SUNW.vucmm_framework ベースのリソースグループを使用している場合は、手順 9 で作成したリソースグループを指定します。
    
    SUNW.rac_framework ベースのリソースグループのみを使用している場合は、手順 4 で作成したリソースグループを指定します。
    svm-rs
    
    SUNW.vucmm_svm または SUNW.rac_svm リソースに割り当てる名前を指定します。
- SPARC: クラスタ機能を持つ VxVM を使用している場合は、次のようにインスタンスを登録および追加します。
  1. リソースタイプを登録します。
```
# clresourcetype register cvm-rt
```
    cvm-rt
    登録するリソースタイプを指定します。
    
    SUNW.vucmm_framework ベースのリソースグループを使用している場合は、SUNW.vucmm_cvm リソースタイプを登録します。
    
    SUNW.rac_framework ベースのリソースグループのみを使用している場合は、SUNW.rac_cvm リソースタイプを登録します。
  2. このリソースタイプのインスタンスを、作成したリソースグループに追加します。
    このインスタンスが、作成したフレームワークリソースに依存していることを確認します。
```
# clresource create -g fmwk-rg \
  -t cvm-rt \
  -p resource_dependencies=fmwk-rs cvm-rs
```
    -g fmwk-rg
    リソースの追加先となるリソースグループを指定します。このリソースグループは、作成したリソースグループである必要があります。
    
    SUNW.vucmm_framework ベースのリソースグループを使用している場合は、手順 7 で作成したリソースグループを指定します。
    
    SUNW.rac_framework ベースのリソースグループのみを使用している場合は、手順 2 で作成したリソースグループを指定します。
    -p resource_dependencies= fmwk-rs
    このインスタンスが、作成したフレームワークリソースに依存していることを指定します。
    
    SUNW.vucmm_framework ベースのリソースグループを使用している場合は、手順 9 で作成したリソースグループを指定します。
    
    SUNW.rac_framework ベースのリソースグループのみを使用している場合は、手順 4 で作成したリソースグループを指定します。
    cvm-rs
    
    SUNW.vucmm_cvm または SUNW.rac_cvm リソースに割り当てる名前を指定します。
Oracle RAC フレームワークリソースグループ、複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループ (使用している場合)、およびそれらのリソースをオンラインおよび管理状態にします。
```
# clresourcegroup online -emM rac-fmwk-rg [vucmm-fmwk-rg]
```
rac-fmwk-rg

手順 2 で作成した Oracle RAC リソースグループを MANAGED 状態に移行してオンラインにすることを指定します。

vucmm-fmwk-rg

手順 7 で作成した複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループを MANAGED 状態に移行してオンラインにすることを指定します。

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	Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Real Application Clusters ガイド Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 (日本語)