ナビゲーションリンクをスキップ | |
印刷ビューの終了 | |
![]() |
Oracle Solaris Cluster 3.3 5/11 リリースノート Oracle Solaris Cluster (日本語) |
SUNW.scalable_acfs_proxyscalable_acfs_proxy - Oracle Solaris Cluster で管理される Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS) のリソースタイプ実装
SUNW.scalable_acfs_proxy リソースタイプは、Oracle Solaris Cluster 構成内の Oracle ACFS ファイルシステムを表します。このリソースタイプは、Oracle 11g release 2 以降の構成で使用するために導入されました。
注 - SUNW.scalable_acfs_proxy リソースタイプを使用するのは、クラスタに Oracle Grid Infrastructure を使用している場合のみです。
SUNW.scalable_acfs_proxy リソースタイプは、マルチマスターリソースタイプです。このタイプの単一のリソースは、複数のノード上で同時に実行できますが、ネットワーク負荷分散は使用しません。
SUNW.scalable_acfs_proxy リソースは、それぞれ 1 つの Oracle ACFS ファイルシステムを表します。それぞれの Oracle ACFS ファイルシステムは、インスタンスが実行されているノード上で acfs_mountpoint 拡張プロパティーの値により一意に識別されます。Oracle ACFS ファイルシステムをマウントできるのは、そのファイルシステムと同じクラスタノードで Oracle ASM ディスクグループがマウントされている場合だけです。これらの要件を確実に満たすために、Oracle ACFS ファイルシステムプロキシリソースを次のように構成します。
Oracle ACFS プロキシリソースグループと Oracle ASM ディスクグループプロキシリソースグループの間に強い肯定的なアフィニティーを作成します。
Oracle ACFS ファイルシステムプロキシリソースと Oracle ASM ディスクグループプロキシリソースの間にオフラインリスタートの依存関係を作成します。
Oracle ACFS ファイルシステムは、汎用的なファイルシステム用、または Oracle データベースのホームファイルシステムとして作成できます。これらの依存関係とアフィニティーは、Oracle Solaris Cluster データサービスで管理されるいずれかのアプリケーションの Oracle ACFS プロキシリソースを構成するときに作成します。
Oracle ACFS ファイルシステムを使用するアプリケーションの Oracle Solaris Cluster リソースを構成して、次の関係を設定します。
対応する Oracle ACFS ファイルシステムプロキシリソースに対するオフラインリスタートの依存関係
Oracle ACFS プロキシリソースグループとそれが属するリソースグループの間の強い肯定的なアフィニティー
Oracle Solaris Cluster で管理されるアプリケーションによって使用される Oracle ACFS ファイルシステムごとに、Oracle Clusterware の停止トリガーリソースを作成します。このリソースを作成するときは、ハードスタート依存関係とプルアップスタート依存関係、および Oracle Clusterware ACFS に対するハードストップ依存関係を設定する必要があります。
このリソースタイプのインスタンスを登録および作成するには、Oracle Solaris Cluster の次の保守コマンドのシーケンスを使用します。
このリソースタイプを登録する場合は、clresourcetype コマンドを使用します。
このリソースタイプのインスタンスを作成する場合は、clresource コマンドを使用します。
Oracle ACFS ファイルシステムをゾーンクラスタで使用できるようにするには、ゾーンクラスタのルートパスの下でマウントパスを構成します。このファイルシステムをゾーンクラスタに追加するには、clzonecluster コマンドを使用します。
Oracle Solaris Cluster で管理されるアプリケーションでゾーンクラスタの Oracle ACFS ファイルシステムを使用できるようにするには、次の作業を行います。
大域ゾーンで SUNW.wait_zc_boot リソースを作成し、ZCName プロパティーをゾーンクラスタの名前に設定します。
ゾーンクラスタで SUNW.scalable_acfs_proxy リソースを作成し、SUNW.wait_zc_boot リソースグループに対する強い肯定的なアフィニティーを設定します。
SUNW.wait_zc_boot リソースの Oracle Clusterware プロキシリソースを作成します。
SUNW.wait_zc_boot リソースの Oracle Clusterware プロキシリソースに対する Oracle ACFS リソースからのハードスタート依存関係を追加します。
すべての標準リソースプロパティーの詳細は、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。
このリソースタイプには、次のような標準リソースプロパティーが優先指定されます。
60
300
60
300
60
300
60
300
SUNW.scalable_acfs_proxy リソースタイプの拡張プロパティーは次のとおりです。
このプロパティーは、Oracle ACFS ファイルシステムのマウントポイントを指定します。
文字列
デフォルトは定義されていません。
1
無効時
注 - Oracle ACFS プロキシリソースが発行するすべての SQL*Plus メッセージは、/var/opt/SUNWscor/oracle_asm/message_log${RESOURCE} ログファイルに書き込まれます。
このプロパティーは、Oracle ACFS プロキシのモニターからのデバッグメッセージが記録されるレベルを示します。デバッグレベルを引き上げると、次のように、システムログ /var/adm/messages により多くのデバッグメッセージが書き込まれます。
デバッグメッセージなし
関数の開始および終了メッセージ
すべてのデバッグメッセージおよび関数の開始/終了メッセージ
リソースをマスターできる各ノードには、debug_level 拡張プロパティーのそれぞれ異なる値を指定できます。
整数
0–2
0
すべての時刻
このプロパティーは、このリソースがプロキシとして機能している Oracle ACFS リソースの検証間隔を秒単位で指定します。
整数
5–300
30
すべての時刻
このプロパティーは、このリソースがプロキシとして機能している Oracle ACFS リソースのステータスを確認するときにプロキシモニターが使用するタイムアウト値を秒単位で指定します。
整数
5–120
60
すべての時刻
例 9 scalable_acfs_proxy リソースを作成する
この例では、2 ノードクラスタ上で scalable_acfs_proxy リソースを作成する次の処理を実行するコマンドを示します。
SUNW.scalable_acfs_proxy リソースタイプを登録する
acfs-rg リソースグループを作成し、リソースとグループの間のアフィニティーを設定する
オフラインリスタート依存関係を設定して acfs-rs リソースを acfs-rg リソースグループに追加し、いずれかの Oracle ACFS ファイルシステムの acfs_mountpoint 拡張プロパティーを設定する
この例では、次のように仮定します。
bash シェルを使用します。
asm-dg-rg という名前のリソースグループが存在し、そのグループには asm-dg-rs という名前の SUNW.scalable_asm_diskgroup_proxy リソースタイプが含まれます。
Oracle ACFS ファイルシステムのマウントポイントは /acfs_mount です。
phys-schost-1# clresourcetype register SUNW.scalable_acfs_proxy phys-schost-1# clresourcegroup create -S \ -p rg_affinities=++asm-dg-rg \ acfs-rg phys-schost-1# clresource create -g acfs-rg \ -t SUNW.scalable_acfs_proxy \ -p acfs_mountpoint=/acfs_mount \ -p resource_dependencies_offline_restart=asm-dg-rs \ -d acfs-rs phys-schost-1# clresourcegroup online -M acfs-rg phys-schost-1# clresource enable acfs-rs
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
|