次の項では、使用可能な状態とターゲットのステータスのリアルタイム更新の設定方法について説明します。
Enterprise Managerでは、ターゲットの可用性ステータスの包括的な配列を情報アイコンの形式で表示します。様々なCloud Controlコンソール・ページでこれらのアイコンが表示され、リポジトリでのターゲットの現在の状態が示されます。
次のように、使用可能なターゲットのすべての可用性ステータスとその意味を示します。
アイコン | 可用性の状態 | 説明 |
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なし | なし | ターゲットの可用性の状態は適用されません。 |
停止中 | ターゲットは停止しています。
エージェントが停止しているためにターゲットが使用できない可能性があります。計画メンテナンスの一環としてエージェントが停止された場合は、エージェントにブラックアウトを作成することを検討してください。 |
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稼働中 | ターゲットは稼働しています。 | |
可用性評価エラー | ターゲットの可用性ステータスを判別しようとしてエラーが発生しました。ターゲットの可用性評価エラーは、メトリックの収集エラー、エージェント使用不可、またはネットワークの問題によって発生する可能性があります。 | |
エージェント停止 | ターゲットを監視しているエージェントが停止しています。
エージェントがエラーで停止した場合は、再起動する必要があります。計画メンテナンスの一環としてエージェントが停止された場合は、エージェントにブラックアウトを作成することを検討してください。 |
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エージェント停止中、ターゲット稼働中 | ターゲットを監視しているエージェントは停止していますが、ターゲットは稼働しています(ただし監視されていません)。
トラブルシューティングとして、エージェントのホームページに移動し、「ステータス」フィールドの横にある「兆候分析」ツールを実行します。 |
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エージェント使用不可 | エージェントは使用できません。特に、Oracle Management Service (OMS)はエージェントと通信できません。
エージェントが停止している場合、管理エージェントがOMSによってブロックされた場合、または管理エージェント・ホストが停止している場合は、一般的にエージェントは使用できません。ネットワークやその他の特定の問題が原因で、管理エージェントが使用できない可能性もあります。 |
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エージェント使用不可(移行中) | エージェントの移行処理中のため使用できません。 | |
エージェント使用不可(ファイル・システムに書き込めません) | エージェントはファイル・システムに書き込むことができません。
エージェントのファイル・システムの可用性を確認してください。トラブルシューティングとして、Enterprise Managerコンソールからエージェントのホームページに移動し、「兆候分析」ツール(「ステータス」フィールドの横にあります)を実行します。 |
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エージェント使用不可(収集の無効化) | エージェントのメトリック収集が無効になっています。
エージェントがOMSにアップロードできることを確認してください。トラブルシューティングとして、Enterprise Managerコンソールからエージェントのホームページに移動し、「兆候分析」ツール(「ステータス」フィールドの横にあります)を実行します。 |
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エージェント使用不可(ディスク空きなし) | エージェントのファイル・システムが一杯です。
エージェントのファイル・システムの使用可能領域を確認してください。トラブルシューティングとして、Enterprise Managerコンソールからエージェントのホームページに移動し、「兆候分析」ツール(「ステータス」フィールドの横にあります)を実行します。 |
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エージェント使用不可(ブラックアウト後) | ブラックアウト期間が終了したために最初のアラート条件がまだ発生していないことから、エージェントは使用できません。 | |
エージェントがブロックされました(手動でブロック済) | エージェントは手動でブロックされました。
エージェントをブロック解除します。 |
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エージェントがブロックされました(プラグインの不一致) | プラグインの不一致によりエージェントがブロックされました。
エージェントがバックアップからリストアされた場合は、エージェントの再同期化を実行します。 |
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エージェントがブロックされました(バウンス・カウンタの不一致) | バウンス・カウンタの不一致によりエージェントがブロックされました。
エージェントがバックアップからリストアされた場合は、エージェントの再同期化を実行します。 |
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エージェント使用不可(エージェントの構成ミス) | エージェントは、別のOMSとの通信用に構成されています。
エージェント構成を確認して、エージェントが正しいOMSと通信していることを確認します。 |
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エージェント使用不可(通信の中断) | エージェントとOMS間の通信が中断したことにより、エージェントは使用できません。 | |
ブラックアウト | ターゲットは現在ブラックアウトされています。 | |
ステータス保留 | ターゲットのステータスが不明です。 | |
ステータス保留(ターゲットの追加が進行中) | ターゲットのステータスが不明です。ターゲットの追加中です。 | |
ステータス保留中(ブラックアウト後) | ターゲットのステータスが不明です。このターゲットでブラックアウトが終了した直後で、「可用性ステータス」が保留中です。 | |
ステータス保留中(メトリック・エラー後) | ターゲットでメトリック・エラーが終了した直後で、「可用性ステータス」が保留中です。トラブルシューティングとして、My Oracle Supportの「Enterprise Manager 12c: How to run the "Targets Status Diagnostics Report" to Troubleshoot Target Status Availability Issues (up, down, metric collection error, pending, unreachable) for all Targets (Doc ID 1546575.1)」という記事を参照してください。 |
Enterprise Managerにより、ブラウザ・ページをリフレッシュしたり収集間隔の遅延が10分の数秒から数分かかる可能性があるレスポンス・メトリックでステータス変更の検出を待機したりせずに、特定のターゲット・コンテキストUIページのターゲット情報を自動的に更新できます。
ターゲット・コンテキスト・ページには、特定のターゲットの情報が表示されます。このページの上部には、ターゲット名、ターゲット・タイプ、ターゲット・ステータス、ターゲット・メニューなどの情報が表示されるコンテキスト・ヘッダーがあります。次の図に、ターゲットのステータス情報を表示するWebLogic Serverページを示します。
次のターゲット・タイプで、ステータス変更の更新が使用可能です。
エージェント
ホスト
データベース・インスタンス(単一インスタンスのデータベースのみ)
アプリケーション・デプロイメント
WebLogic Server
前述のとおり、この機能によって、ターゲットのステータスが変更されたとき(「稼働中」から「停止中」など)に、そのターゲット・コンテキスト・ページを自動的に更新できます。デフォルトでは、自動ステータス変更更新はオフです。この機能は、oracle.sysman.core.uifwk.realTimeUIEnabled OMSプロパティを使用してオン/オフを切り替えることができます。
ステータス変更更新を有効にするには、次のemctlコマンドを実行します。
emctl set property -name oracle.sysman.core.uifwk.realTimeUIEnabled -value true