プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
12c リリース5 (12.1.0.5)
B65081-16
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

13 Hybrid CloudへのJVMDのデプロイ

この章では、Hybrid Cloud環境でのJava Virtual Machine Diagnostics (JVMD)エージェントのデプロイ方法について説明します。内容は次のとおりです。

13.1 Hybrid CloudへのJVMDデプロイの概要

Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース5 (12.1.0.5)ではHybrid Cloudの管理をサポートします。つまり、オンプレミスのCloud Controlインスタンスで特定のOracle Cloudターゲットをモニターすることができます。この機能により、 Cloud Controlバージョン12.1.0.5ではOracle Cloud仮想ホストにJVMDエージェントをデプロイして、オンプレミスにデプロイされているJVMDエンジンにレポートすることができます。これにより、オンプレミスCloud Controlインスタンスを使用し、Oracle Cloud JVMターゲットのモニターおよびOracle CloudにデプロイされたJavaアプリケーションのパフォーマンス問題の診断を行うことができます。

Hybrid Cloudの機能の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

Oracle Cloud仮想ホストにデプロイされたJVMDエージェントとオンプレミスJVMDエンジンとの間の通信は、Hybrid Cloud GatewayプロキシおよびHybrid Cloud Gatewayエージェントを経由して行われます。JVMDエージェントからの通信は、Hybrid Cloud GatewayプロキシによってオンプレミスHybrid Cloud Gatewayエージェントへ転送され、さらに今度はそのGatewayエージェントによってJVMDエンジンへと転送され、またJVMDエンジンからのメッセージはJVMDエージェントへと返されます。逆向きの通信も同じ経路をたどります。つまり、JVMDエンジンからの通信は、Hybrid Cloud GatewayエージェントによってHybrid Cloud Gatewayプロキシへ転送され、今度はそのGatewayプロキシによってJVMDエージェントへと転送されます。

なお、クロス層機能を除きJVMDのすべての機能がHybrid Cloud環境でサポートされています。

13.2 Oracle Cloud仮想ホストにJVMDエージェントをデプロイするための前提条件

JVMDエージェントをOracle Cloud仮想ホストにデプロイする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

  • オンプレミスCloud Controlインスタンスのバージョンが、12cリリース5 (12.1.0.5)であること。

  • JVMDエージェントをデプロイしようとしているOracle Cloud仮想ホスト上にHybrid Cloudエージェントがデプロイされていること。

    Oracle Cloudターゲット上にHybrid Cloudエージェントをデプロイする方法は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

  • エンタープライズ内にデプロイされているJVMDエンジンのバージョンがすべて12.1.0.8であること。エンタープライズ内にデプロイされているJVMDエンジンがバージョン12.1.0.8より前のものである場合は、バージョン12.1.0.8へアップグレードしてください。エンタープライズ内にJVMDエンジンが存在しない場合、バージョン12.1.0.8のJVMDエンジンを新たにデプロイしてください。

    デプロイしてあるJVMDエンジンのアップグレード方法は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド』を参照してください。

    新たにJVMDエンジンをデプロイする方法は、Oracle Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

  • オンプレミスJVMDエージェントをデプロイするための前提条件が満たされていること。前提条件については『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明されています。

13.3 Oracle Cloud仮想ホストへのJVMDエージェントのデプロイ

Oracle Cloud仮想ホスト上にJVMDエージェントをデプロイするには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、ミドルウェア管理「アプリケーション・パフォーマンス管理」の順に選択します。

  2. アプリケーション・パフォーマンス管理ページの「アプリケーション・パフォーマンス管理エージェント」セクションで、「診断エージェントの管理」をクリックします。

  3. 「操作」で、「デプロイ」が選択されていることを確認します。

    「表示」メニューから「すべてを開く」を選択すると、検出されたすべてのWebLogic管理サーバーおよび管理対象サーバー(検出されたすべてのWebLogicドメインの一部)のターゲット名、ターゲット・タイプ、ターゲット・ホスト、ターゲット・ステータス、プラットフォームなどを参照できます。

    JVMDエージェントのデプロイ先となる、WebLogic管理対象サーバーを選択します。「次へ」をクリックします。

  4. ターゲットの資格証明ページで、WebLogicドメインごとに「Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明」および「Oracle WebLogicドメインの資格証明」の値を指定し、「適用」をクリックします。

    「次へ」をクリックします。

  5. Oracle Cloud仮想ホストにJVMDエージェントをデプロイするために、「ハイブリッド・モードの構成」を選択し、Hybrid Cloud Gatewayプロキシとして使用するホストとポートを指定します。「ハイブリッド・モードの構成」を選択すると、使用可能なJVMDエンジンの値は自動的に「その他」に設定されます。なぜなら、JVMDエージェントはHybrid Cloud Gatewayプロキシに接続され、さらにこのGatewayプロキシがHybrid Cloud Gatewayエージェントを経由してJVMDエンジンに接続されるからです。

    バージョン12.1.0.8にアップグレードされた最初のJVMDエンジン、または最初にデプロイされたバージョン12.1.0.8のJVMDエンジンが、エンタープライズ内にデプロイされているHybrid Cloud Gatewayエージェントすべてに対するデフォルトのJVMDエンド・ポイントとしてマークされます。Hybrid Cloud JVMDエージェントの通信に使用されるすべてのHybrid Cloud Gatewayエージェントからのレポートは、デフォルト・エンド・ポイントとしてマークされたJVMDエンジンへ送られます。言い換えると、デフォルトでは、Oracle Cloud仮想ホストにデプロイされたすべてのJVMDエージェントからのレポートは事実上、デフォルト・エンドポイントとしてマークされたJVMDエンジンへ送られます。

    エンタープライズ内にデプロイされているHybrid Cloud Gatewayエージェントすべてに対するデフォルトのJVMDエンドポイントを表示するには、「アプリケーション・パフォーマンス管理」ページで、「JVM診断エンジン」を選択し、続いて「構成」をクリックします。「ハイブリッド・ゲートウェイの構成」タブを選択します。デフォルトのJVMDエンド・ポイントが表示されます。エンタープライズ内にデプロイされているHybrid Cloud Gatewayエージェントに対するデフォルトのJVMDエンド・ポイントを変更する方法は、第13.4項を参照してください。

    「次へ」をクリックします。

  6. 確認ページですべての情報を確認し、「デプロイ」をクリックします。

    JVMDエージェントのデプロイメントが正常に終了したら、「アプリケーション・パフォーマンス管理」ページに移動して「アプリケーション・パフォーマンス管理エージェント」セクションを表示することで、そのデプロイメントを確認できます。

13.4 Hybrid Cloud Gatewayエージェントに対するデフォルトJVMDエンド・ポイントの変更

デプロイされたHybrid Cloud JVMDエージェントとオンプレミスJVMDエンジンとの間の通信には、Hybrid Cloud Gatewayエージェントが使用されます。バージョン12.1.0.8の最初のJVMDエンジン(つまり、バージョン12.1.0.8にアップグレードされた最初のJVMDエンジン、または新たにデプロイされたバージョン12.1.0.8の最初のJVMDエンジン)が、エンタープライズ内にデプロイされているHybrid Cloud Gatewayエージェントすべてに対するデフォルトのJVMDエンド・ポイントとしてマークされます。つまり事実上、デプロイされたHybrid Cloud JVMDエージェントからのレポートはデフォルト・エンド・ポイントとしてマークされたJVMDエンジンへ送られます。デフォルト・エンド・ポイントを他のJVMDエンジン、またはエンタープライズ内に構成されているロード・バランサに変更するには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、ミドルウェア管理「アプリケーション・パフォーマンス管理」の順に選択します。

  2. 「JVM診断エンジン」を選択し、「構成」をクリックします。

  3. 「ハイブリッド・ゲートウェイの構成」タブを選択します。「JVMDデフォルト・エンド・ポイントURL」に対して表示されている編集アイコンをクリックします。

  4. デフォルト・エンド・ポイントを、使用する環境内に構成されているロード・バランサに変更する場合は、「ロード・バランサURL」を選択し、必要な値を指定します。他の(デフォルト・エンド・ポイント以外の)JVMDエンジンをデフォルト・エンド・ポイントに設定する場合は、「JVMDエンジン」を選択し、ドロップダウン・リストから目的のJVMDエンジンを選択します。


    注意:

    通常は、エンタープライズ内にデプロイされるHybrid Cloud GatewayエージェントはすべてJVMDに対応するよう構成され、デフォルトのJVMDエンド・ポイントと関連付けられます。デフォルトのJVMDエンド・ポイントと関連付けられていないHybrid Cloud Gatewayエージェントがある場合には、デフォルト・エンド・ポイントを「ハイブリッド・ゲートウェイ」セクションに表示されるリストから選択し、「更新」をクリックします。

13.5 Oracle Cloud仮想ホストへのJVMDエージェントのデプロイ終了後

Oracle Cloud仮想ホストへのJVMDエージェントのデプロイ終了後に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の説明に従ってデプロイを検証してください。