| Oracle® Enterprise Manager Cloud管理ガイド 12c リリース5 (12.1.0.5) B70509-13 |
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この章では、データベース・プールのメンテナンス機能について説明します。次のセクションがあります。
Enterprise Managerは、セルフ・サービス管理者が次のものを含むデータベース更新を適用することでメンテナンスできるソフトウェア・メンテナンス機能に基づくサブスクリプションを提供します。
マイナー更新: 四半期ごとのセキュリティ・パッチ更新(SPU/CPU)とパッチセット更新(PSU)を含む仮の個別パッチ。
メジャー更新: (11.2.0.2から11.2.0.4)などのパッチセットと11.2.0.xから12.1.0.xなどのメジャー・バージョン・アップグレード。
新規データベース・パッチ、パッチセットまたは更新は、イメージの形式で使用可能になります。イメージ(ゴールド・イメージとも呼ぶ)は、必要なレベルにパッチ適用されるソフトウェア・バイナリを表します。特定のデータベース・バージョンについて新規パッチまたはパッチセットから新規に作成された各イメージは、新しいバージョンです。たとえば、Oracle Databaseバージョン11.2.0.4のイメージには、異なるパッチまたはパッチセット・レベルのゴールド・イメージ(Ver. 1、Ver. 2など)が含まれます。
スタンドアロン・データベース・プールには、Oracleホーム・インフラストラクチャとともにデータベースが含まれます。RACデータベース・プールには、グリッド・インフラストラクチャ・インスタンスおよびその関連OracleホームとともにRACデータベースが含まれます。データベース・プールのメンテナンスには、次の操作が関係します。
必要なレベルにパッチ適用されたイメージをデータベース・プールでサブスクライブします。このタスクは、EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーが実行する必要があります。
イメージをデプロイし、データベースを古いOracleホームから新しいOracleホームに切り替えます。このタスクは、EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーが実行する必要があります。
データベースを更新します。このタスクは、EM_SSA_ADMINISTRATORロールまたはEM_SSA_USERロールを持つユーザーが実行できます。
このメンテナンス・アクティビティは、新しいパッチまたはパッチセット更新が使用可能になったときに実行できます。データベース・プールは、プール内のターゲットがイメージの最新バージョンに関連付けられている場合に完全準拠とみなされます。ターゲットがまだ古いバージョンのイメージに関連付けられている場合、データベース・プールは非準拠とみなされます。セルフ・サービス管理者の目標は、データベース・プール内のすべてのターゲットが100%準拠になるようにすることです。
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注意:
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データベース・プールのメンテナンス機能は次の点で役立ちます。
プール内の異なるデータベース・ソフトウェア・バージョンおよびパッチの数を減らせます。
エンタープライズ全体のデータベース・ソフトウェア・バージョンおよびパッチが標準化されます。
ソフトウェア・アップグレードとパッチ適用が合理化および自動化されます。
セルフ・サービス・ユーザーは、新しいソフトウェア・バージョンへの移行とデータベースの更新を自由に行うことができます。
イメージは、特定のプラットフォーム上のターゲット(Oracleデータベースなど)のソフトウェア・ライブラリと必要なパッチ・レベルを含むリリースです。たとえば、イメージDB_11203_Linuxは、必要なレベルのPSUやその他の個別パッチを含む、Linux x86_64プラットフォームに適用される11.2.0.3リリース用のデータベース・ソフトウェアを表します。新しいパッチがある場合は、特定の認定済またはテスト済パッチ・レベルに引き上げられた圧縮されたOracleホームを含む参照ターゲットから新しいバージョンのイメージを作成する必要があります。
データベース・プールをメンテナンスするには、最新のパッチまたはパッチセットを含むイメージをサブスクライブする必要があります。イメージが存在しない場合は、最初にイメージを作成してから、データベース・プールでイメージをサブスクライブする必要があります。
イメージを作成するには、次の手順に従います。
EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとしてログインします。
「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。「Oracle Cloud」メニューから、「リソース・プロバイダ」を選択し、リストで「データベース・プール」をクリックしてデータベース・プール・ホームページに移動します。「データベース・プール」メニューから、「メンバー」を選択し、「メンテナンス」をクリックします。メンテナンス・ページが表示されます。「サブスクリプションの管理」をクリックします。
サブスクリプションの管理ページが表示されます。
新規データベース・ホーム・イメージの作成をクリックします。次のダイアログ・ボックスが表示されます。
新規イメージの作成ダイアログ・ボックスの「参照ターゲット」セクションで、次の詳細を指定します。
参照ターゲットの名前。検索アイコンを選択すると、表示されたリストからターゲットを選択できます。ターゲットを選択するとOracleホームおよびホスト名の詳細が自動的に追加されます。
Oracleホーム資格証明。「検索」アイコンをクリックすると、既存のOracleホーム資格証明を選択できます。「OK」をクリックします。次に、「テスト」ボタンをクリックすると、資格証明が有効であるかどうかを確認できます。
作業ディレクトリ。作業ディレクトリを指定するか、「検索」アイコンをクリックして1つ選択します。
「ソフトウェア・ライブラリのアップロード場所」に、場所、タイプおよびアップロード・ファイルの場所を指定します。このような詳細は、デフォルトですでに指定されています。確認または変更できます。
イメージ情報セクションで、次の詳細を指定します。
イメージ名。イメージの新しい一意の名前を指定します。たとえば、DB11203_Linux_SALES_XYZです。
イメージの説明。たとえば、次のようになります。
DB Image for 11.2.0.3 Database software on Linux x86_64 starting with Oct PSU 2014 patch level
バージョン: バージョンを表すために使用される表示名。たとえば、イメージの説明に基づき、バージョン名はOCT PSU 2014として指定できます。
プラットフォーム:
バージョン名。新しい一意のバージョン名を指定します。
注意: イメージの追加の説明を指定します。たとえば、説明を次のように指定できます。
Database Patchset Update (PSU) October 2014 with additional 5 one-off patches for the Database Software.
「作成」をクリックします。新規に作成されたイメージは「Oracle Databaseホームのイメージ」表に表示され、新規に作成されたイメージをサブスクライブします。この時点で、データベース・プールのコンプライアンスは0%です。データベース・プールを100%準拠にするには、次の操作を行う必要があります。
イメージをデプロイします。第23.4項「イメージのデプロイ」を参照してください。
イメージを更新します。第23.4.3項「データベースの更新」を参照してください。
新規イメージが作成されると、データベース・プールはイメージを自動的にサブスクライブします。メンテナンスを開始するには、まずイメージをデプロイします。第23.4.1項「Oracleホームのデプロイ」にリストされている手順に従います。
データベース・プールを別のイメージでメンテナンスする場合は、イメージをサブスクライブする必要があります。既存のイメージをサブスクライブするには、次の手順に従います。
EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとしてログインします。
「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホームページが表示されます。ページ上の「リソース・プロバイダ」リンクをクリックします。データベース・プールとPaaSインフラストラクチャ・ゾーンのリストが表示されます。
「データベース・プール」をクリックして、データベース・プール・ページを表示します。
「データベース・プール」メニューから、「メンバー」、「メンテナンス」の順に選択します。
「サブスクリプションの管理」をクリックします。Oracleデータベースに対して使用可能で適用可能なイメージのリストが表示されます。Oracleデータベースのサブスクリプションの更新チェック・ボックスを選択し、リストからイメージを選択して「サブスクライブ」をクリックします。
プールがイメージを正常にサブスクライブしたことを示すメッセージが表示されます。新規にサブスクライブしたイメージがデータベース・プールに対して使用可能になり、データベース・プールは0%準拠です。イメージ・サブスクリプション・ページの「イメージ・バージョンへの更新」リージョンに、実行する必要のあるアクションがリストされます。データベース・プールを100%準拠にするには、イメージをデプロイし、データベースを更新する必要があります。
円グラフには、イメージおよびイメージの様々なバージョンについて、データベース・プール内のターゲットの分布率が表示されます。各バージョンは次のように表されます。
システム・バージョン番号(バージョン表示名) (バージョン内のターゲット数)。たとえば、V1 (DEC PSU 2014) (2)です。
各バージョンは、次のいずれかの状態になります。
ドラフト: これはテスト・バージョンです。
制限付き: これは、制限されたターゲット・セットにリリースされるベータ・バージョンを表します。
現行: これは、イメージの最新バージョンを表します。
管理者のメンテナンス目標は、プール内のすべてのターゲットをイメージの「現行」バージョンに移行して、プールを最新かつ準拠状態に保つことです。
セルフ・サービス管理者が新規イメージにデータベース・プールをサブスクライブしたら、新規イメージをデプロイする必要があります。イメージをデプロイするには、次の手順に従います。
イメージ・メンテナンス・ページに移動します。ページの「イメージ・バージョンへの更新」リージョンの「選択」ボタンをクリックします。次のページが表示されます。
メンテナンス・プロセスを完了し、データベースを更新するには、3つの手順が必要です。
デプロイ: 第23.4.1項「Oracleホームのデプロイ」を参照してください。
アクティブ化: 第23.4.2項「新規Oracleホームのアクティブ化」を参照してください。
更新: 第23.4.3項「データベースの更新」を参照してください。
デプロイメントのスケジュールを指定し、「発行」をクリックしてジョブを発行します。
このオプションは、イメージ・バイナリをデータベース・プール内の各ホストにコピーし、そのすべてに新しいOracleホームを作成します。このページに移動すると、「デプロイ」手順がハイライト表示され、ステータスが「保留中」になります。イメージをデプロイするターゲットのリスト、ターゲット所有者、およびイメージのバージョンが表示されます。イメージをデプロイするには、次の手順に従います。
「デプロイ」をクリックします。次のダイアログ・ボックスが表示されます。
「名前」、「説明」、「新規Oracleホームの場所」、「作業ディレクトリ」および「ディスパッチャの場所」を指定します。
「発行」をクリックしてイメージをデプロイし、新規Oracleホームを作成します。
この手順は、新規更新が使用可能であるという通知をセルフ・サービス・ユーザーに送信します。新規にデプロイされたOracleホームをアクティブにすると、データベース・プールに関連付けられているセルフ・サービス・テンプレートも更新され、新規Oracleホームから作成する新規データベース・サービス・リクエストがリダイレクトされます。「アクティブ化」をクリックして、正常にデプロイされたOracleホームをアクティブにします。
この手順は、データベースを古いOracleホームから新しいOracleホームに切り替え、イメージに関連するすべてのパッチに対してインストール後の手順を完了します。この手順は、セルフ・サービス管理者またはセルフ・サービス・ユーザーが実行できます。
イメージの最新バージョンをデプロイした後、セルフ・サービス管理者は次のいずれかを実行できます。
最新バージョンを適用し、データベースを更新します。プールに関連付けられたデータベース・ターゲットを更新するには、図23-5に示す「更新」オプションを選択し、「更新」をクリックします。最新パッチは、プール内のすべてのデータベース・ターゲットに適用されます。これで、データベース・プールは100%準拠になります。
セルフ・サービス・ユーザーへの職責の委任フィールドで「はい」をクリックして、セルフ・サービス・ユーザーに、更新について通知します。セルフ・サービス・ユーザーは、次の手順に従って更新を適用することを選択できます。
EM_SSA_USERロールを持つユーザーでログインします。
セルフ・ポータル・ページで、「管理」ドロップ・ダウン・リストから「データベース」を選択します。更新が使用可能なデータベースをクリックし、ホーム・ページにドリル・ダウンします。
「更新」をクリックして、データベースを新規Oracleホームに切り替えます。
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注意:
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新規パッチまたはパッチセットが使用可能になったときに、データベース・プールに新規パッチをデプロイするには、次のタスクを実行する必要があります。
イメージの新規バージョンを作成するには、次の手順に従います。
EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとしてログインします。
「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホームページが表示されます。ページ上の「リソース・プロバイダ」リンクをクリックします。データベース・プールとPaaSインフラストラクチャ・ゾーンのリストが表示されます。
「データベース・プール」をクリックして、データベース・プール・ページを表示します。
「データベース・プール」メニューから、「メンバー」、「メンテナンス」の順に選択します。イメージ・サブスクリプション・ページが表示されます。
ページの「イメージの管理」リンクをクリックします。イメージの管理ページが表示されます。
このページには、次の詳細が含まれます。
データベース・イメージ: このリージョンには、イメージの名前、サブスクライブされたターゲット数、コンプライアンス・スコア、製品バージョン、データベース・タイプおよびプラットフォームが表示されます。
デプロイ: このリージョンには、イメージ内の各バージョンに関するデプロイメントの割合で構成される円グラフが表示されます。
アクティブ・バージョン: このリージョンには、アクティブなバージョンの数、バージョンの名前、バージョン番号、バージョンのステータス(現行またはアクティブ)、各バージョンのデプロイメントの数、各バージョンの作成日およびバージョンのSSA所有者がリストされます。
一般: 「一般」タブには、データベース・タイプ、製品バージョン、プラットフォーム、状態、説明、作成日およびイメージの所有者がリストされます。「ソフトウェア」タブには、Oracleホームの場所、製品名およびホスト名が表示されます。イメージのスナップショットを保存している場合は、「表示」をクリックすると表示できます。
「バージョンの管理」をクリックして、イメージのバージョンを管理します。
このページは、各バージョンの名前、バージョン番号、バージョンのステータス、各バージョンのデプロイメントの数、バージョンの作成日およびバージョンの所有者をリストする表から構成されます。
バージョンを選択すると、「一般」タブおよび「ソフトウェア」タブには、バージョンの一般的な情報とソフトウェア詳細が自動的に表示されます。
「アクション」メニューから、「作成」を選択して、イメージの新規バージョンを作成します。新規イメージの作成ダイアログ・ボックスが表示されます。
第23.2項「データベース・ゴールド・イメージの作成」にリストされている手順に従って、新規イメージ・バージョンを作成します。データベース・プールは、新規バージョンをサブスクライブします。
新規バージョンが作成された後、「現行バージョンの設定」をクリックして、このバージョンをイメージの現行バージョンとして設定できます。「制限されたバージョンの設定」をクリックして、このバージョンを使用できるユーザーを制限できます。バージョンのステータスを「制限付き」に設定した場合、他のユーザーはそのバージョンにアクセスできません。
イメージの編集
イメージ・バージョンを編集するには、イメージを選択し、「アクション」メニューの「編集」をクリックします。このオプションにより、イメージ・バージョンの名前を変更できます。
イメージの削除
データベース・イメージを削除するには、「イメージ」セクションで削除するイメージを選択し、「削除」をクリックします。「はい」をクリックして確認し、イメージを削除します。
