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Oracle® Enterprise Managerライフサイクル管理ガイド
12cリリース5 (12.1.0.5)
B66837-13
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37 ホスト管理の概要

ホストとは、管理対象のデータベースやその他のサービスが常駐するコンピュータです。ホストは、Oracle Enterprise Managerで監視および管理できる多数のコンポーネントやターゲットの1つです。

監視は、ホスト上のCloud Controlで管理されるターゲットのアクティビティ、ステータス、パフォーマンスおよび状態についての情報を収集し、追跡するプロセスを意味します。ホスト上にデプロイされた管理エージェントはプラグインと連携して、ホスト上の各管理対象ターゲットを監視します。Enterprise Managerによって検出および昇格されたホストは、監視することができます。

管理は、システム上のホストを管理および保持するプロセスです。

Oracle Enterprise Managerで監視しているすべてのホストを表示するには、Enterprise Manager Cloud Controlの「ターゲット」メニューから「ホスト」を選択します。

注意: ホストの検出と昇格、管理対象外ホストの検出、管理対象外ホストの管理対象ホストへの変換などの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

37.1 ホスト統計

Enterprise Managerのホスト管理機能を使用すると、システム上のすべてのホストの概要を取得できます。これには、ライフサイクル・ステータスや構成変更などが含まれます。

ホストUIを使用することにより、次を行うことができます。

  • 特定のホストが使用可能かどうか、およびそのホストに関してインシデントおよび問題があるかどうかを判別できます。

  • 各ホストに適用可能な統計(メトリック)を表示できます。40を超えるメトリックから選択できます。メトリックの例としては、CPU、メモリー使用率、ファイルシステムおよびネットワーク統計があります。各ホスト・メトリックの詳細は、『Oracle Enterprise Managerフレームワーク、ホストおよびサービス・メトリック・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

  • 個々のホストを追加および構成します。

  • Enterprise Managerのコンテキスト内で、複数のホストに対して管理操作を実行します。これを行うには、ホスト・コマンドを実行します。この方法では、複数のホストに対してオペレーティング・システムのコマンドを入力して、ただちに結果を確認できます。

  • 問題ジョブの実行、一時停止中のジョブの実行および実行中のジョブなど、ジョブ・アクティビティの統計を分析します。

  • 確立した標準に対するコンプライアンスのサマリー情報を分析します。これにより、ホストに関して問題が何であるかを判別でき、ただちにコンプライアンス違反を修正できます。

37.2 ホスト問題の診断

ホストの問題の診断するには、次の手順を実行します。

  • ホストで報告されているインシデントおよび問題を調査します。

  • CPU使用率、メモリー使用率、ファイルシステム使用状況およびネットワーク使用率で報告されている統計が、異なる期間ごとに、許容レベル内かどうかを確認します。

  • 確立したコンプライアンス標準にホストが準拠していることを確認します。

  • 問題のあるジョブの実行およびジョブが一時停止している理由を調査します。

37.3 ホスト上のターゲットの表示

Enterprise Managerでは、ホスト・ターゲット上のターゲットのサマリー情報を表示できます。インシデントや可用性の情報を分析することで個々のターゲットのパフォーマンスをすぐに判断できます。これにより、ターゲットが最高のパフォーマンスで機能するように、必要に応じて変更が可能です。

ホストに常駐できるターゲットには、データベース・インスタンス、Web CacheおよびOracle HTTP Serverなどがあります。

ホスト上のターゲットに対応する場合は、次を行います。

  • インシデント情報を確認します。特定のインシデントに関連付けられたメッセージは、ターゲットの障害に関する詳細な説明を提供します。

  • このターゲットに対してコンプライアンス違反があるかどうかを確認します。

  • 必要に応じて、複数のターゲットをホストから削除します。

    この機能は、監視が不要になったターゲットを管理リポジトリや管理エージェントから削除する際に特に役立ちます。監視対象のターゲットがコンピュータから削除された場合、あるいは管理エージェントやホストが使用されなくなった場合に、この機能が必要になります。

    複数のターゲットを削除する場合は、次のことを確認してください。

    • ターゲットを削除するときには、管理エージェントが稼働中であることを確認します。ターゲットの削除時に管理エージェントが停止していると、そのターゲットは管理リポジトリからのみ削除され、管理エージェントからは削除されません。したがって、管理エージェントが再び稼働すると、ターゲットは元どおりになります。

    • 管理エージェントは、ホスト上に残っている唯一のターゲットでないかぎり削除できないので注意してください。

37.4 記憶域の統計と履歴

大規模なIT部門では、記憶域リソースの割当てと使用状況を追跡することが必須です。未割当てで十分に活用されていない記憶域を適切に使用できるようにします。ビジネス・エンティティ・レベルでの履歴傾向から今後の増加を予測して対応できます。

デフォルトでは、記憶域履歴の機能は有効ではありません。記憶域履歴を有効にすると、データベース・リソースに大きな負荷がかかります。履歴データを計算するために使用されるデータベース・リソースの量は、ホスト・ターゲットに関係付けられている記憶域データの量に依存します。