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Oracle® Business Transaction Managementインストレーション・ガイド
12.1.0.5
E53008-01
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8 オブザーバのインストールの概要

この章では、Business Transaction Managementオブザーバのインストール手順について説明します。オブザーバ・ライブラリのインストールの詳細は別の章で説明されており、この章から相互に参照できます。

8.1 前提条件および予備設定チェックリスト

  • Business Transaction Managementセントラル・サーバーがインストール済で稼働中であることを確認します(第6章「セントラル・サーバーのインストールおよび構成」を参照)。

  • 1つ以上のモニターがインストールおよび登録済で稼働中であることを確認します(第7章「モニターのインストール」を参照)。

  • すべてのシステム・サービスが正常に稼働していることを確認します。

    システム・サービスが正常に稼働しているかを確認するには、ナビゲータで「管理」→「システム・サービス」を選択します。すべてのシステム・サービスがサマリー・エリアに表示されます。各システム・サービスが正常に稼働している場合、「システム・サービス・ステータス」列に丸い緑色のアイコンが表示されます。

  • オブザーバと関連付けられたモニター(オブザーバが構成を取得し、監視結果を送信するモニター)の間にファイアウォールが存在する場合、オブザーバがモニターにアクセスできるようファイアウォールが構成されていることを確認します。

    • 第8.2項の手順4で、特定のURLから構成を取得するようにオブザーバを構成し、オブザーバとモニターを関連付けます。オブザーバがこのURLにアクセスできるようにファイアウォールを構成する必要があります。

    • オブザーバ通信ポリシーを構成した際に、オブザーバが監視結果を送信するホストおよびポートを指定しました。オブザーバがこのホストやポートにアクセスできるようにファイアウォールを構成する必要があります。このホストやポートの詳細は、第7.5項「オブザーバ通信ポリシーの適用」の手順1を参照してください。

8.2 一般的なオブザーバのインストール手順

  1. オブザーバ用のアサーション秘密および暗号化鍵が、Business Transaction Managementシステムの他のコンポーネントで使用されているものと同じ値に設定されていることを確認します。

    Business Transaction Managementシステムのコンポーネントは、内部でセキュリティで保護された通信を行うためにアサーション秘密および暗号化鍵を使用します。Business Transaction Managementサーバー・コンポーネントで、その設定にデフォルト以外の値を使用するよう構成している場合は、オブザーバをホストしている各JVMまたは.NET実行環境が同じ設定値を使用するよう構成する必要があります。このセキュリティ設定の詳しい説明および構成方法は、第4.3項「アサーション秘密および暗号化鍵の構成」を参照してください。

  2. 省略可能 – 監視結果メッセージをオブザーバからモニターへ転送するために、オブザーバをホストする実行プラットフォームのSSLセキュリティを構成します。モニターのSSLセキュリティを構成している場合は、関連付けられたオブザーバのSSLセキュリティも構成する必要があります。

    第4.4項「監視メッセージ用のセキュア・ソケット(SSL)の設定」を参照してください。

  3. オブザーバ通信ポリシーが設定されていることを確認します。

    第7.5項「オブザーバ通信ポリシーの適用」を参照してください。

  4. アプリケーション・サーバーで、オブザーバ・ライブラリをインストールして構成します。

    このタスクの実行手順は、アプリケーション・サーバーおよびオブザーバのタイプによって異なります。手順の詳細は、次の章を参照してください。


    注意:

    本インストレーション・ガイドでは、リリース12.1.0.5に含まれているオブザーバをインストールする手順を説明しています。以前のリリースのオブザーバをインストールする場合は、以前のリリースのインストレーション・ガイドを参照してください。特に、WebLogic 9.2、WebSphere、JBossまたはASP.NET向けのオブザーバをインストールする場合は、リリース12.1.0.2.2向けのインストレーション・ガイドを参照してください。

    特定のオブザーバの互換性および機能の詳細は、オブザーバZIPファイルを展開した後、オブザーバのnanoagentディレクトリにあるREADME.txtファイルを参照してください。


  5. アプリケーション・サーバーでAP_NANO_CONFIG_URL Javaシステム・プロパティまたはAmberPoint:NanoConfigUrl Windowsキーを設定します。

    このプロパティやキーにURLを指定することによって、オブザーバはそのURLのモニターと関連付けられます。オブザーバは起動時に指定されたモニターから構成を取得し、監視結果をそのモニターに送信します。URLの例を次に示します。ホスト名およびポート番号のみを編集してください。

    http://my_host:8080/btmmonitor/agent/agent/
    

    このプロパティやキーの設定は、アプリケーション・サーバー固有のオブザーバ・ライブラリのインストール手順でも説明されています。


    注意:

    レプリケートされたモニターを使用している場合は、URLのホストおよびポートの部分にロード・バランサのHTTP仮想サーバーのホストおよびポートを設定する必要があります。たとえば、HTTP仮想サーバーのIPアドレスが10.147.46.152でポート番号が5072の場合、URLを次のように設定します。
    http://10.147.46.152:5072/btmmonitor/agent/agent/
    

    ロード・バランサのHTTP仮想サーバーの詳細は、第7.4項を参照してください。


  6. 省略可能 – オブザーバ構成ラベルでオブザーバのターゲットを指定する場合は、次の手順を実行します。

    • Javaアプリケーション・サーバーの場合 – ap.nano.config.labelという名前のJavaシステム・プロパティを作成し、値にラベル文字列を設定します。

    • WCFの場合 – AP_NANO_CONFIG_LABELという名前の環境変数を作成し、値をラベル文字列に設定します。

    オブザーバのターゲット指定の詳細は、第7.5項「オブザーバ通信ポリシーの適用」を参照してください。

  7. アプリケーション・サーバーを再起動します。

8.3 オブザーバ・ライブラリのデフォルトの場所のオーバーライド

この項は、Enterprise GatewayおよびJavaアプリケーション・サーバーのみに適用されます(WCFおよびASP .NETオブザーバ・ライブラリは、GACにインストールされます)。

デフォルトでは、オブザーバ・ライブラリはAP_NANO_HOME/libにあります。オブザーバ・ライブラリを別の場所に配置する場合は、サーバーでAP_NANO_CLASSLOADER_BASEDIRという名前のJavaシステム・プロパティを作成し、値にライブラリの場所を設定します。

オブザーバは、以下の優先順位に基づいてライブラリを探します(優先順位の高い順)。

  1. AP_NANO_CLASSLOADER_BASEDIRシステム・プロパティの値

  2. apclassloader.basedir非推奨システム・プロパティの値

  3. AP_NANO_HOME/lib