Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド 12cリリース2 (12.1.0.2) B65085-06 |
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この章では、Oracle Management Agent (管理エージェント)をサイレント・モードでインストールする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
サイレント・モードの管理エージェントのインストールは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする場合の代替方法です。ホスト・ターゲットの追加ウィザードでは、GUIが豊富な質問画面を使用して、すべてのインストール詳細を指定する必要がありますが、サイレント・モードでは、レスポンス・ファイルを使用してインストール詳細を指定し、デプロイメント・スクリプトを使用して管理エージェントをホストにインストールする必要があります。
サイレント・モードのインストールは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用せずに、宛先ホスト自体から宛先ホストに追加の管理エージェントをインストールする場合に役立ちます。
管理エージェントをサイレント・モードでインストールするには、次の方法を使用します。
AgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
Webブラウザまたはデータ転送ツールを使用して、管理エージェントをインストールする必要がある宛先ホストにAgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)スクリプトをダウンロードします。
宛先ホスト上でスクリプトを実行し、管理エージェントをインストールします。
この方法では、スクリプトを実行する前に管理エージェント・ソフトウェアを宛先ホストにダウンロードする必要がありません。
agentDeployスクリプトの使用
agentDeploy.sh
(Microsoft Windowsの場合はagentDeploy.bat
)スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
EMCLIを使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをOracle Management Service (OMS)ホストにダウンロードします。
管理エージェントをインストールする宛先ホストに、管理エージェント・ソフトウェアを転送します。ソフトウェアを解凍します。
宛先ホスト上でagentDeploy.sh
(Microsoft Windowsの場合はagentDeploy.bat
)スクリプトを実行し、管理エージェントをインストールします。
RPMファイルの使用
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行する必要があります。
EMCLIを使用して、.rpm
ファイルをOracle Management Service (OMS)ホストにダウンロードします。
管理エージェントをインストールする宛先ホストに、.rpm
ファイルを転送します。
宛先ホストに.rpm
ファイルをインストールして、管理エージェントをインストールします。
注意:
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インストールが完了すると、エージェント・ベース・ディレクトリに次のデフォルトの内容が含まれています。
<agent_base_directory> |_____core |_____12.1.0.2.0 |_____plugins |_____plugins.txt |_____plugins.txt.status |_____agent_inst |_____sbin |_____agentimage.properties
注意:
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サイレント・モードで管理エージェントをインストールする前に、次の点に留意してください。
サイレント・モードでは、一度に1つのホストにのみ管理エージェントをインストールできます。このため、この方式は少数のホストに管理エージェントをインストールする場合に使用してください。
管理エージェントをインストールするホストのプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアは、Oracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)にある必要があります。管理エージェント・ソフトウェアは、インストールに必要なコア・バイナリ、編集して渡すレスポンス・ファイル、agentDeploy.sh
(Microsoft Windowsの場合はagentDeploy.bat
)スクリプトおよびoracle-agt
スクリプトを含みます。
デフォルトでは、ソフトウェア・ライブラリは、OMSホストを実行しているプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアを含みます。たとえば、OMSホストがLinux x86-64プラットフォーム上で実行されている場合、ソフトウェア・ライブラリでデフォルトで使用できる管理エージェント・ソフトウェアは、Linux x86-64プラットフォーム用のみです。
OMSホスト・プラットフォーム以外のプラットフォームで実行されているホストに管理エージェントをインストールする場合は、管理エージェントをインストールする前に、自己更新を使用して必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得し、適用する必要があります。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
宛先ホストからのみagentDeploy.sh
(Microsoft Windowsの場合はagentDeploy.bat
)およびAgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)スクリプトを実行する必要があります。
インストール・プロセスの一部としてインストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを実行できません。インストールの終了後、手動で実行できます。
デフォルトで、agentDeploy.sh
(Windowsの場合はagentDeploy.bat
)スクリプト、AgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)スクリプトおよび.rpm
ファイルは、次のタイプのプラグインのみを構成します。
管理エージェント・ソフトウェアがデプロイされているOMSで構成されたすべての検出プラグイン
Oracleホームの検出プラグイン
Oracleホームの監視プラグイン
サイレント・モードで管理エージェントをインストールする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
表6-1 サイレント・モードでOracle Management Agentをインストールするための前提条件
要件 | 説明 |
---|---|
ハードウェアの要件 |
ハード・ディスク領域および物理メモリー要件を満たしていることを確認します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件に関する章を参照してください。 |
管理エージェントは、「My Oracle Support」のEnterprise Managerの動作保証マトリックスに記載された動作保証済のオペレーティング・システムにのみインストールしてください。 Enterprise Managerの動作保証マトリックスにアクセスするには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明している手順を実行します。 今後のサポート対象プラットフォームの詳細は、My Oracle Supportのノート793512.1を参照してください。 |
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すべてのオペレーティング・システム固有のパッケージをインストールしていることを確認します。詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのパッケージ要件に関する章を参照してください。
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cURLユーティリティ ( |
宛先ホストにcURLユーティリティがインストールされていることを確認します。 cURLユーティリティは次のURLからダウンロードできます。
注意: 圧縮/解凍ユーティリティは、バージョンが6.0以上で、宛先ホストに存在する必要があります。また、宛先ホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、cURLを |
管理エージェントのインストール先のホストに適切なユーザーおよびオペレーティング・システム・グループが作成されていることを確認します。 詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成に関する章を参照してください。 |
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ホストの
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タイムゾーン要件 |
ホストのタイムゾーンが正しく設定されていることを確認します。ホストのタイムゾーンを確認するには、次のコマンドを実行します。
表示されたタイムゾーンが正しくない場合は、
たとえば、Bashシェルで、タイムゾーンをAmerica/New_Yorkに設定するには、次のコマンドを実行します。
Microsoft Windowsで稼働する宛先ホストにタイムゾーンを設定するには、「スタート」メニューから、「コントロール パネル」を選択します。「日付と時刻」をクリックし、「タイムゾーン」タブを選択します。表示されたドロップダウン・リストからタイムゾーンを選択します。 使用できるタイムゾーンの一覧を確認するには、中央エージェント(OMSホストにインストールされた管理エージェント)の 注意:
|
PATH環境変数要件 ( |
(Microsoft Windowsの場合) たとえば、 |
パス検証の要件 |
すべてのコマンドの場所へのパスを検証します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のコマンドの場所の検証に関する付録を参照してください。 |
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ポート要件 |
「使用されるデフォルト・ポート」で説明されているデフォルトのポートを使用できることを確認します。 |
実行可能ファイルがコピーされる一時ディレクトリに、400MBの領域が割り当てられていることを確認します。 デフォルトでは、環境変数 |
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/var/tmp要件 ( |
|
/usr/lib/oracle要件 ( |
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エージェント・ベース・ディレクトリの要件 |
エージェント・ベース・ディレクトリが空で、1GB以上の空き領域があることを確認します。 ディレクトリ名に空白が含まれていないことを確認します。 インストールしているユーザーがインストール・ベース・ディレクトリを所有していることを確認します。インストールしているユーザーまたはルート・ユーザーがすべての親ディレクトリを所有していることを確認します。ルート・ユーザーがルート・ディレクトリを所有していることを確認します。 たとえば、インストール・ベース・ディレクトリが エージェントのベース・ディレクトリがマウントされている場合、 |
エージェント・インスタンス・ホームの要件 ( |
|
インストール・ユーザーの要件 |
中央インベントリ所有者と管理エージェントをインストールするユーザーが異なる場合、両者が同じグループに属していることを確認します。 また、インベントリ所有者と所有者が属するグループに中央インベントリに対する読取りおよび書込み権限があることも確認します。 たとえば、インベントリ所有者がabcで、管理エージェントをインストールするユーザーがxyzの場合、abcとxyzが同じグループに属し、双方が中央インベントリに対する読取りおよび書込みアクセスを持っていることを確認してください。 |
|
|
エージェント・ユーザー・アカウント権限 ( |
(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、エージェント・ユーザー・アカウントに次を実行する権限があることを確認します。
エージェント・ユーザーにこれらの権限があることを確認するには、次の手順を実行します。
|
( |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、バッチ・ジョブを実行するユーザー・アカウントに この制約事項、および権限を付与する方法の詳細は、次のMicrosoft WebサイトへのURLにアクセスしてください。 |
この項では、サイレント・モードでの管理エージェントのインストールに必要な操作について説明します。内容は次のとおりです。
この項では、サイレント・モードで管理エージェントをインストールする方法を説明します。内容は次のとおりです。
AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
AgentPullスクリプトの宛先ホストへのダウンロード
宛先ホストがUNIX上で実行されている場合は、ホストから次のURLにアクセスします。
https://<OMS_HOST>:<OMS_PORT>/em/install/getAgentImage
宛先ホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、ホストから次のURLにアクセスします。
https://<OMS_HOST>:<OMS_PORT>/em/install/getAgentImage?script=bat
ファイルをAgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)として一時ディレクトリ、たとえば/tmp
(Microsoft Windowsの場合はc:\temp
)に保存します。
注意: AgentPull.sh スクリプトは、次のコマンドを使用して取得することもできます。
このコマンドを使用するには、表6-1の説明に従ってcURLユーティリティがインストールされていることを確認します。 |
(UNIXオペレーティング・システムのみ)次のコマンドを実行して、AgentPull.sh
スクリプトに実行権限を付与します。
chmod +x <absolute_path_to_AgentPull.sh>
たとえば、コマンドchmod +x /tmp/AgentPull.sh.
を実行します。
AgentPullスクリプトを使用した管理エージェントのインストール
管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームを特定します。-showPlatforms
オプションを指定して、AgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)スクリプトを実行すると、管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームが表示されます。
<absolute_path_to_AgentPull.sh> -showPlatforms
例6-1は、コマンドの出力例を示しています。
宛先ホストがUNIX上で、OMSホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、次のコマンドを実行します。
dos2unix <absolute_path_to_AgentPull.sh>
たとえば、コマンドdos2unix /tmp/AgentPull.sh
を実行します。
表6-2の説明に従ってパラメータを指定して、レスポンス・ファイルagent.rsp
を(宛先ホスト上の任意の場所に)作成します。
表6-2に、レスポンス・ファイルの内容を例示します。
RSPFILE_LOC
およびAGENT_BASE_DIR
パラメータを指定して、AgentPull.sh
(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)を実行します。
<absolute_path_to_AgentPull.sh> RSPFILE_LOC=<absolute_path_to_responsefile> AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir>
たとえば、次のようなコマンドを実行します。
/tmp/AgentPull.sh RSPFILE_LOC=/tmp/agent.rsp AGENT_BASE_DIR=/scratch/agent
AgentPull.sh
スクリプトは、-download_only
(管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして、管理エージェントはデプロイせず)のような特定のオプションをサポートしています。表6-5に、サポートされているオプションを示します。
agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
EMCLIを使用したOMSホストへの管理エージェント・ソフトウェアのダウンロード
OMSホストで、OMSホームからEMCLIクライアントにログインします。各OMSインストールでEMCLIクライアントをデフォルトで使用できるため、クライアントを個別にインストールする必要がありません。
$<OMS_HOME>/bin/emcli login -username=sysman -password=<password>
次に例を示します。
$<OMS_HOME>/bin/emcli login -username=sysman -password=2benot2be
注意:
|
$<OMS_HOME>/bin/emcli sync
管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームを特定します。
$<OMS_HOME>/bin/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるすべてのプラットフォームをリストします。例6-3は、コマンドの出力例を示しています。
例6-3 異なるプラットフォームで使用できるソフトウェアを示す出力
--------------------------------------------------- Version = 12.1.0.2.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 12.1.0.2.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 12.1.0.2.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次の手順に進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracleソフトウェア・ライブラリからOMSホストの一時ディレクトリに管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。
$<OMS_HOME>/bin/emcli get_agentimage -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
次に例を示します。
./emcli get_agentimage -destination=/tmp -platform="Linux x86-64" -version=12.1.0.2.0
EMCLIのget_agentimage
コマンドは、必ずOMSホスト上でのみ実行してください。他のホストで実行すると、このコマンドは失敗します。
注意: コマンドでは、次のことに注意してください。
|
このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。たとえば、Linux x86-64の場合、12.1.0.2.0_AgentCore_226.zip
ファイルが表示されます。このコア・ソフトウェアの内容の詳細は、「ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容の理解」を参照してください。
管理エージェント・ソフトウェアの宛先ホストへの転送
ダウンロードしたZIPファイルを管理エージェントをインストールする宛先ホストの一時ディレクトリ(/tmp
)に転送します。任意のFTPソフトウェアを使用して、ファイルを転送できます。たとえば、FileZillaなどです。
agentDeployスクリプトを使用した管理エージェントのインストール
宛先ホストで、UNZIPユーティリティを使用して、ZIPファイルの内容を抽出します。
unzip /tmp/<software_zip_file> -d <software_extract_location>
次に例を示します。
unzip /tmp/12.1.0.2.0_AgentCore_46.zip -d /tmp/agtImg
表6-3の説明に従って、agent.rsp
レスポンス・ファイルを編集します。
<software_extract_location>/agent.rsp
デプロイメント・スクリプトを起動して、レスポンス・ファイルを渡します。
<software_extract_location>/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir> RESPONSE_FILE=<absolute_path_to_responsefile>
注意:
|
要求された場合、ルート・スクリプトを実行します。詳細は、「インストール後」を参照してください。
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
RPMファイルのOMSホストへのダウンロード
OMSホストで、OMSホームからEMCLIクライアントにログインします。各OMSインストールでEMCLIクライアントをデフォルトで使用できるため、クライアントを個別にインストールする必要がありません。
$<OMS_HOME>/bin/emcli login -username=<username> -password=<password>
次に例を示します。
$<OMS_HOME>/bin/emcli login -username=sysman -password=2benot2be
$<OMS_HOME>/bin/emcli sync
管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームを特定します。
$<OMS_HOME>/bin/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるすべてのプラットフォームをリストします。例6-4は、コマンドの出力例を示しています。
例6-4 異なるプラットフォームで使用できるソフトウェアを示す出力
--------------------------------------------------- Version = 12.1.0.2.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 12.1.0.2.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 12.1.0.2.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次の手順に進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracleソフトウェア・ライブラリからOMSホストの一時ディレクトリに管理エージェントの.rpm
ファイルをダウンロードします。
$<OMS_HOME>/bin/emcli get_agentimage_rpm -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
次に例を示します。
./emcli get_agentimage_rpm -destination=/tmp -platform="Linux x86-64" -version=12.1.0.2.0
注意: コマンドでは、次のことに注意してください。
|
このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェントの.rpm
ファイルをダウンロードします。たとえば、oracle-agt-12.1.0.2.0-1.0.i386.rpm
などです。
RPMファイルの宛先ホストへの転送
ダウンロードした.rpm
ファイルを管理エージェントをインストールする宛先ホストの一時ディレクトリ(/tmp
)に転送します。任意のFTPソフトウェアを使用して、ファイルを転送できます。たとえば、FileZillaなどです。
RPMファイルを使用した管理エージェントのインストール
宛先ホストで、rootユーザーとして.rpm
ファイルをインストールして、管理エージェントをインストールします。
rpm -ivh <download_directory>/<rpm_file>
次に例を示します。
rpm -ivh /tmp/oracle-agt-12.1.0.2.0-1.0.i386.rpm
注意: コマンドの出力内容は次のとおりです。Preparing... ########################################### [100%] Running the prereq 1:oracle-agt ########################################### [100%] Follow the below steps to complete the agent rpm installation: 1. Edit the properties file: /usr/lib/oracle/agent/agent.properties with the correct values 2. Execute the command /etc/init.d/oracle-agt RESPONSE_FILE=<location_to_agent.properties> |
表6-4の説明に従って、agent.properties
ファイルを編集します。ファイルは次の場所にあります。
/usr/lib/oracle/agent/agent.properties
次のコマンドを実行して、インストールを完了します。
/etc/init.d/oracle-agt RESPONSE_FILE=<location_to_agent.properties>
表6-2は、AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに追加できる各種パラメータを示しています。
表6-2 AgentPullスクリプトを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
LOGIN_USER |
(必須) Enterprise Managerコンソールのログイン・ユーザー名を入力します。 たとえば、 |
LOGIN_PASSWORD |
(必須) Enterprise Managerコンソールのログイン・パスワードを入力します。 たとえば、 |
PLATFORM |
(必須)管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードするプラットフォームを入力します。 たとえば、 注意: パラメータの値は" "で囲む必要があります。 |
VERSION |
(オプション)ダウンロードする管理エージェント・ソフトウェアのバージョンを入力します。 たとえば、 このパラメータを指定しないと、OMSのバージョンが割り当てられます。 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
CURL_PATH (Microsoft Windowsの宛先ホストのみ) |
(オプション)インストールされたcURLユーティリティの絶対パスを入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、値 |
表6-3は、agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに追加する必要がある各種パラメータを示しています。
表6-3 agentDeployスクリプトを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
OMS_HOST |
(必須) OMSホスト名を入力します。 たとえば、 |
EM_UPLOAD_PORT |
(必須) OMSと通信するためのアップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力します。 たとえば、 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
AGENT_INSTANCE_HOME |
(オプション)すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できる宛先ホストのディレクトリの場所を入力します。このパラメータには、次のいずれかを実行できます。
|
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスを起動する空きポートを入力します。HTTPとHTTPSの両方に同じポートが使用されます。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
b_startAgent |
(オプション)管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動する場合、 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
ORACLE_HOSTNAME |
(オプション)エージェントをインストールするホストの完全修飾ドメイン名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで物理ホスト名が設定されます。 |
s_agentHomeName |
(オプション)管理エージェント用に作成された表示するOracleホームの名前を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
s_agentSrvcName |
(オプション)カスタマイズされた管理エージェント・サービス名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトでOracle+<oracle_home_name>+Agentが設定されます。 注意: ホストにインストールされている12cリリース1 (12.1.0.1)の管理エージェントを12cリリース2 (12.1.0.2)にアップグレードする際、同じホスト上に別の管理エージェントをインストールする場合は、必ず管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードしてから |
表6-4は、.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする際、agent.properties
レスポンス・ファイルに追加できる各種パラメータを示しています。
表6-4 RPMファイルを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
OMS_HOST |
(必須)接続先のOMSのホスト名を入力します。 たとえば、 |
OMS_PORT |
(必須)アップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力して、OMSと通信します。 たとえば、 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
AGENT_USERNAME |
(必須)管理エージェントをインストールするユーザー名を入力します。 たとえば、 |
AGENT_GROUP |
(必須)管理エージェント・ユーザーが属す必要があるグループを入力します。 たとえば、 |
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスに使用するポートを入力します。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
ORACLE_HOSTNAME |
(仮想ホストのみ)管理エージェントをインストールする仮想ホスト名を入力します。 たとえば、 |
表6-5は、AgentPull.sh
スクリプトでサポートされるオプションを示しています。Microsoft Windowsでは、これらのオプションはAgentPull.bat
ファイルで利用できます。
表6-6は、agentDeploy.sh
スクリプトでサポートされるオプションを示しています。Microsoft Windowsでは、これらのオプションはagentDeploy.bat
ファイルで利用できます。
表6-6 agentDeploy.sh/agentDeploy.batでサポートされるオプションの理解
オプション | 説明 |
---|---|
-prereqOnly |
前提条件チェックのみを実行します。実際に管理エージェントをインストールしないでください。 使用している環境が正常な管理エージェントのインストールのすべての前提条件チェックを満たしているかどうかを確認する場合、このオプションが便利です。 |
-ignorePrereqs |
前提条件チェックの実行をスキップします。すでに |
-invPtrLoc |
インベントリ詳細を格納するOracle Inventoryディレクトリを考慮します。 重要: このオプションの値を入力する場合、 |
INVENTORY_LOCATION |
インベントリ詳細を格納するOracle Inventoryディレクトリを考慮します。 重要:
|
-help |
コマンドライン・ヘルプを表示して、デプロイメント・スクリプトの使用方法を説明します。 |
-debug |
エラーのデバッグおよび解決に役立つ詳細なデバッグ・メッセージを記録します。 |
-ignoreUnzip |
管理エージェント・ソフトウェアのソフトウェア・バイナリの抽出をスキップします。バイナリを再コピーしないで使用できるバイナリを構成するだけの場合に使用してください。 |
-softwareOnly |
ソフトウェア・バイナリのみをインストールして、インストールを構成しません。管理エージェントのソフトウェアのみのインストールを実行する場合に使用してください。詳細は、第9章を参照してください。 注意: ZIPファイルを使用してクローニングしている場合、このオプションは適用されません。 |
-configOnly |
ソフトウェア・バイナリを構成して、ソフトウェア・バイナリをインストールしません。構成のみがコピーされたソフトウェア・バイナリに実行されるため、 注意: ZIPファイルを使用してクローニングしている場合、このオプションは適用されません。 |
-forceConfigure |
OMSを使用できない場合でも、強制的に管理エージェントを構成します。OMSをインストールする前に管理エージェントをインストールし、渡すレスポンス・ファイルのパラメータ このオプションを渡す場合、-configOnly,、-softwareOnlyおよび-prereqOnlyを渡さないでください。 注意: このオプションを渡すと、HTTP (保護されていない)通信を使用するために管理エージェントが構成されます。管理エージェントおよびOMS間のセキュアなHTTPS通信を確立するため、OMSが使用可能になった後に管理エージェントを手動で保護する必要があります。 |
表6-7は、agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする前にダウンロードするコア管理エージェント・ソフトウェアの内容を示しています。
表6-7 ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容
ファイル | 説明 |
---|---|
12.1.0.2.0_PluginsOneoffs_<platform id>.zip |
OMSとともにインストールされたすべての検出プラグイン、Oracleホームの検出プラグインおよびOracleホームの監視プラグインを含むプラグインZIPファイル。 |
agentcoreimage.zip |
コア・エージェント・ビットおよびエージェントsetuidバイナリを含むアーカイブ済ZIPファイル。 |
agentDeploy.sh/agentDeploy.bat |
管理エージェントをデプロイするために使用されるスクリプト。 |
unzip |
ZIPファイルのアーカイブを解除するために使用されるユーティリティ。 |
agentimage.properties |
バージョンやプラットフォームIDなどを取得するために使用されるプロパティ・ファイル。 |
agent.rsp |
管理エージェントをインストールするために編集して渡すレスポンス・ファイル。 |
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする場合、ダウンロードした.rpm
ファイルには、エージェント・ベース・ディレクトリが含まれます。このエージェント・ベース・ディレクトリの内容を表6-8に示します。
表6-8 RPMファイルに存在するエージェント・ベース・ディレクトリの内容
要素 | 説明 |
---|---|
core/12.1.0.2.0 |
管理エージェント・ソフトウェアが含まれます。 |
sbin |
管理エージェント・バイナリが含まれます。 |
plugins.txt |
管理エージェントにデプロイされるプラグインを指定するレスポンス・ファイル。 |
plugins |
プラグイン・ソフトウェアが含まれます。 |
agentimage.properties |
バージョンやプラットフォームIDなどを取得するために使用されるプロパティ・ファイル。 |
agent.properties |
管理エージェントをインストールするために編集して渡すレスポンス・ファイル。 |
oracle-agt |
管理エージェント構成スクリプト。 |
管理エージェントのインストール後、次の手順を実行します。
(UNIXオペレーティング・システムのみ)rootユーザーとして次のスクリプトを手動で実行します。SUDO権限を持っていない場合、SUDO権限を持つ管理者にこれらのスクリプトの実行を依頼してください。
これがホストにインストールした最初のOracle製品である場合、oraInstroot.sh
スクリプトを、管理エージェント・ホームで使用可能なoraInst.loc
ファイルで指定されたインベントリの場所から実行します。
たとえば、oraInst.loc
ファイルで指定されたインベントリの場所が$HOME/oraInventory
である場合、次のコマンドを実行します。
$HOME/oraInventory/oraInstRoot.sh
注意: 自身がrootユーザーではない場合、SUDOを使用して、rootユーザーに変更してください。たとえば、次のようなコマンドを実行します。
|
管理エージェント・ホームから、次のroot.sh
スクリプトを実行します。
$<AGENT_HOME>/root.sh
注意: 自身がrootユーザーではない場合、SUDOを使用して、rootユーザーに変更してください。たとえば、次のようなコマンドを実行します。
|
注意: .rpm ファイルを使用して管理エージェントをインストールする場合は、oraInstroot.sh およびroot.sh スクリプトを実行する必要はありません。 |
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent
注意: なんらかの理由で管理エージェントのステータスが停止中の場合、管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行して、手動で管理エージェントを起動してください。
|
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl upload
すべてのプラグインが正常にインストールされたかどうかを確認します。これを行うには、管理エージェント・ホームから次のログ・ファイルにアクセスして、警告: プラグイン構成に失敗しましたという文を検索します。
$<AGENT_HOME>/cfgtoollogs/cfgfw/CfmLogger-<timestamp>.log
次に例を示します。
$/u01/agent/core/12.1.0.2.0/cfgtoollogs/cfgfw/CfmLogger-<timestamp>.log
文が見つかった場合、管理エージェント・ホームからAgentPluginDeploy.pl
スクリプトを実行して、問題を解決します。
$<AGENT_BASE_DIR>/agent/core/12.1.0.2.0/perl/bin/perl <AGENT_BASE_DIR>/agent/core/12.1.0.2.0/bin/AgentPluginDeploy.pl -oracleHome <AGENT_BASE_DIR>/agent/core/12.1.0.2.0 -agentDir <AGENT_BASE_DIR> -pluginIdsInfoFile <AGENT_BASE_DIR>/plugins.txt -action configure -emStateDir <AGENT_INSTANCE_HOME>
次に例を示します。
/u01/agent/core/12.1.0.2.0/perl/bin/perl /u01/agent/core/12.1.0.2.0/bin/AgentPluginDeploy.pl -oracleHome /u01/agent/core/12.1.0.2.0/ -agentDir /u01/agent -pluginIdsInfoFile /u01/agent/plugins.txt -action configure -emStateDir /u01/agent/agent_inst
間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、次のコマンドを実行して表示される手順に従います。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl resetTZ agent
デフォルトでは、ホストおよび管理エージェントは、監視のためにEnterprise Manager Cloud Controlコンソールに自動的に追加されます。ただし、そのホストで実行中のターゲットは、自動的に検出および監視されません。
その他のターゲットを監視するには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたは監視するターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Control,のターゲットの検出の詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlの管理者ガイドのターゲットの追加に関する章を参照してください。
注意:
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