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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース1(12.1.0.1)
B65086-03
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31 インシデント・ルールの更新

アップグレード時には、旧リリースのEnterprise Managerで作成された「通知ルール」が、最初に「通知ルール」で定義されたターゲットに作用する、対応するインシデント・ルールセットに自動的に移行されます。 インシデント・ルールセットの詳細は、付録Aを参照してください。

ただし、Enterprise Manager Cloud Controlでターゲット・タイプ・モデリングが変更されている場合は、手動でルールを調整する必要があります。この付録では、ルールセットを手動で調整する方法を説明します。

特に、次の内容について説明します。

インシデント・ルールを更新する理由

旧リリースのEnterprise Managerでは、「OMSとリポジトリ」が、環境内のすべてのOMSに対して定義される共通のターゲット・タイプでした。また、異なるOMSに対して収集されたメトリックは、この共通のターゲット・タイプ内に表示されていました。

しかし、Enterprise Manager Cloud Controlでは、ターゲット・タイプ「OMSとリポジトリ」に加えて、環境内の各OMSを表す新しいターゲット・タイプ、「Oracle Management Service」が導入されました。これにより、環境内に5つのOMSがある場合は、ターゲット・タイプ「OMSとリポジトリ」が1つ、およびターゲット・タイプ「Oracle Management Service」のインスタンスが5つ(OMSごとに1つ)表示されます。

ターゲット・タイプ「OMSとリポジトリ」では、環境内のすべてのOMSに共通するメトリックが取得されるのに対して、ターゲット・タイプ「Oracle Management Service」では、各OMSに固有のメトリックが取得されます。

表31-1に、メトリックのリスト、新しいターゲット・タイプ「Oracle Management Service」の導入のために行われた変更、および変更ごとに実行する必要があるアクションを示します。

表31-1 メトリックに対する変更および必要な更新

変更タイプ 変更摘要 影響を受けるメトリック 必要なアクション

保持

一部のメトリックは、同じターゲット・タイプ(「OMSとリポジトリ」)用に保持されています。

保持されているメトリックは次のとおりです。

  • 実行待機中の収集

  • DBMSジョブ無効スケジュール

  • DBMSジョブ処理時間(最近1時間の割合)

  • DBMSジョブの稼働/停止

  • デキュー・ステータス

  • エンキュー・ステータス

  • ジョブ・ステップ・バックログ

  • 通知の稼働/停止

  • アクティブなエージェントの数

  • ロード保留中のファイル全体 - エージェント

  • 過去1時間にローダーによって処理された全行数

  • エージェントの再起動数

  • ターゲットの追加率(過去1時間)

  • ユーザーの追加率(過去1時間)

変更する必要はありません。

移動

一部のメトリックは、個別のターゲット・タイプ(「Oracle Management Service」)に移動しました。

移動したメトリックは次のとおりです。

  • ローダー・スループット(行/秒)

  • 最近1時間のローダー・ランタイム合計(秒)

  • 管理サービスのステータス

  • ジョブ・ディスパッチャ処理時間(最近1時間の割合)

  • サービス・ステータス

  • リポジトリ・セッション数

    [注意: このメトリックは、子ターゲット「OMSコンソール」および「OMSプラットフォーム」の下に移動しました]

異なるターゲット・タイプに移動したメトリックに対応する、新しいインシデント・ルールを設定します。

「移動したメトリックのインシデント・ルールの更新」を参照

名前の変更

一部のメトリックは、わかりやすい名前に変更されました。

名前が変更されたメトリックは次のとおりです。

  • 1メソッド当たりの平均通知配信時間(ミリ秒) [変更後の名前は「平均通知時間(秒)」]

  • 通知待機 [変更後の名前は「保留通知数」]

名前が変更されたメトリックに設定されているインシデント・ルールを更新します。

「名前が変更されたメトリックのインシデント・ルールの更新」を参照

廃止

一部のメトリックは、Enterprise Manager Cloud Controlでサポートされないため、廃止されました。

廃止されたメトリックは次のとおりです。

  • 重複したターゲット数

  • 通知処理時間(最近1時間の割合)

  • ロード保留中のファイル全体 - ローダー

  • 通知待機

    (注意: これは、名前が変更された「通知待機」メトリックとは異なります。名前が変更された方にはオブジェクトがありますが、これにはオブジェクトはありません。)

廃止されたメトリックをインシデント・ルールから削除します。

「インシデント・ルールの削除」を参照


移動したメトリックのインシデント・ルールの更新

移動したメトリックに設定されているインシデント・ルールをEnterprise Manager Cloud Controlの個別のターゲット・タイプ「Oracle Management Service」に更新するには、次の手順を実行します。

  1. Cloud Controlで、「設定」メニューから「インシデント」 を選択して「インシデント・ルール」をクリックします。

  2. 「インシデント・ルール」ページで、Oracle Management Service(OMS)用に作成されたインシデント・ルールを選択し、「編集」をクリックします。

  3. 「ルール・セットの編集」ページの「ルール」タブで、移動したメトリックに作用するイベント・ルールを選択し、「編集」をクリックします。

    選択したインシデント・ルール・セットのインシデント・ルールを編集できる、Enterprise Managerのルールの編集ウィザードが表示されます。

  4. ルールの編集ウィザードで、次の手順を実行します。

    1. 「イベントの選択」ページで、表31-1の2行目にリストされているメトリックを選択し、「削除」をクリックします。

    2. 「次へ」をクリックします。

    3. 「アクションの追加」ページおよび「名前と説明の指定」ページで、何も変更せずに「次へ」をクリックします。

    4. 「確認」ページで「続行」をクリックします。

  5. 「保存」をクリックします。

    Enterprise Managerの「インシデント・ルール」ページが表示されます。

  6. 「インシデント・ルール」ページで「ルール・セットの作成」をクリックします。

  7. 「ルール・セットの作成」ページで、ルール・セットの一意の名前を入力します。

  8. 「ターゲット」タブで、「すべてのターゲットのタイプ」「Oracle Management Service」を選択します。

  9. 「ルール」タブで「作成」をクリックします。

  10. 「作成するルールのタイプを選択」ダイアログで、「イベント・ルール」を選択して「続行」をクリックします。

    新しいインシデント・ルール・セットを作成できる、Enterprise Mangerの新規ルールの作成ウィザードが表示されます。

  11. 新規ルールの作成ウィザードで、次の手順を実行します。

    1. 「イベントの選択」ページで、「イベント・タイプ」リストから「メトリック・アラート」を選択します。


      注意:

      メトリック「管理サービスのステータス」に対して、「イベント・タイプ」リストから「ターゲット可用性」を選択します。

    2. 「特定のメトリック・アラート」を選択して「追加」をクリックします。

    3. 「特定のメトリック・アラートを選択」ダイアログで、次の手順を実行します。

      1. 「検索」リージョンの「ターゲット・タイプ」リストから「Oracle Management Service」を選択し、「検索」をクリックします。

      2. 表31-1の2行目にリストされている移動したメトリックを、表から選択します。

      3. 「重大度と修正処理のステータス」 リージョンの「重大度」リストから、適切な重大度レベルを選択します。

      4. 「OK」をクリックします。

    4. 「次へ」をクリックします。

    5. 「アクションの追加」ページおよび「名前と説明の指定」ページで、何も変更せずに「次へ」をクリックします。

    6. 「確認」ページで「続行」をクリックします。

  12. 「保存」をクリックします。

    Enterprise Managerの「インシデント・ルール」ページが表示されます。


注意:

OMS用に作成されている他のすべてのインシデント・ルールに対して、この手順を繰り返します。

名前が変更されたメトリックのインシデント・ルールの更新

Enterprise Manager Cloud Controlで名前が変更されたメトリックに対して設定されているインシデント・ルールを更新するには、次の手順を実行します。

  1. Cloud Controlで、「設定」メニューから「インシデント」 を選択して「インシデント・ルール」をクリックします。

  2. 「インシデント・ルール」ページで、Oracle Management Service(OMS)用に作成されたインシデント・ルールを選択し、「編集」をクリックします。

  3. 「ルール・セットの編集」ページの「ルール」タブで、名前が変更されたメトリックに作用するイベント・ルールを選択し、「編集」をクリックします。

    選択したインシデント・ルール・セットのインシデント・ルールを編集できる、Enterprise Managerのルールの編集ウィザードが表示されます。

  4. ルールの編集ウィザードで、次の手順を実行します。

    1. 「イベントの選択」ページで、表31-1の3行目にリストされているメトリックを選択し、「削除」をクリックします。

    2. 「追加」をクリックします。

    3. 「特定のメトリック・アラートを選択」ダイアログで、次の手順を実行します。

      1. 「検索」リージョンの「ターゲット・タイプ」リストから「OMSとリポジトリ」を選択し、「検索」をクリックします。

      2. 表31-1の3行目にリストされている、名前が変更されたメトリックを、表から選択します。

      3. 「重大度と修正処理のステータス」 リージョンの「重大度」リストから、適切な重大度レベルを選択します。

      4. 「OK」をクリックします。

    4. 「次へ」をクリックします。

    5. 「アクションの追加」ページおよび「名前と説明の指定」ページで、何も変更せずに「次へ」をクリックします。

    6. 「確認」ページで「続行」をクリックします。


注意:

OMS用に作成されている他のすべてのインシデント・ルールに対して、この手順を繰り返します。

インシデント・ルールの削除

廃止されたメトリックをインシデント・ルールから削除するには、次の手順を実行します。

  1. Cloud Controlで、「設定」メニューから「インシデント」 を選択して「インシデント・ルール」をクリックします。

  2. 「インシデント・ルール」ページで、Oracle Management Service(OMS)用に作成されたインシデント・ルールを選択し、「編集」をクリックします。

  3. 「ルール・セットの編集」ページの「ルール」タブで、メトリック・アラート・イベント・ルールを選択して「編集」をクリックします。

    選択したインシデント・ルール・セットのインシデント・ルールを編集できる、Enterprise Managerのルールの編集ウィザードが表示されます。

  4. ルールの編集ウィザードで、次の手順を実行します。

    1. 「イベントの選択」ページで、表31-1の最後の行にリストされているメトリックを選択し、「削除」をクリックします。

    2. 「次へ」をクリックします。

    3. 「アクションの追加」ページおよび「名前と説明の指定」ページで、何も変更せずに「次へ」をクリックします。

    4. 「確認」ページで「続行」をクリックします。


注意:

OMS用に作成されている他のすべてのインシデント・ルールに対して、この手順を繰り返します。