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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース1(12.1.0.1)
B65086-03
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10 環境の分析

この章では、既存のOracle Management Agent(管理エージェント)を分析し、アップグレードのために準備する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。


注意:

旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

インベントリが有効の管理エージェントの識別

ホストにインストールされたOracle Management Agent(管理エージェント)を含む各Oracleソフトウェア製品は、中央インベントリ(oraInventory)に登録されます。各Oracleソフトウェア製品は、oraInventoryディレクトリに存在するinventory.xmlファイルにエントリを持ちます。中央インベントリに登録されている管理エージェントは、インベントリが有効の管理エージェントです。

インベントリが有効の管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「エージェントのアップグレード・ステータス」セクションで、「インベントリが有効のエージェント」の表示数を参照します。

    各管理エージェントをドリルダウンして詳細な情報を表示するには、数値をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlでは、管理エージェントが実行しているプラットフォーム、バージョン、古いおよび新しいOracleホームの場所、デプロイメント、構成、ヘルス・チェックおよびスイッチオーバー・ステータスなどの情報を提供する、「アップグレード・ステータス」ページが表示されます。


    注意:

    • ここで表示される数には、インベントリが無効の管理エージェントおよび数の特定後にインストールされた管理エージェントは含まれません。

    • 無効なインベントリを持つ管理エージェントを考慮するには、まずこのような管理エージェントの問題を解決します。障害のある管理エージェントがないことを確認します。このような管理エージェントを識別し、問題を解決する方法の詳細は、「インベントリが無効の管理エージェントの識別」を参照してください。問題を解決した後、「エージェントとターゲットのリストのリフレッシュ」をクリックします。

    • 数の特定後にインストールされた管理エージェントを考慮するには、「エージェントとターゲットのリストのリフレッシュ」をクリックしてリストをリフレッシュします。


無効なインベントリを使用した管理エージェントの識別

ホストにインストールされた管理エージェントを含む各Oracleソフトウェア製品は、中央インベントリ(oraInventory)に登録されます。各Oracleソフトウェア製品は、oraInventoryディレクトリに存在するinventory.xmlファイルにエントリを持ちます。

ただし、管理エージェントのエントリが欠落または破損しているあるいは不完全であるか、不正な構文を使用している可能性があります。また、ホスト構成がリフレッシュされずに最新の構成が収集されなかった可能性もあります。このような理由で中央インベントリに登録されていない管理エージェントは、インベントリが無効の管理エージェントです。

インベントリが無効の管理エージェントは、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールに表示されないため、問題が解決するまでアップグレードできません。

無効なインベントリを使用した管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「エージェントのアップグレード・ステータス」セクションで、無効なインベントリを使用したエージェントの表示数を参照します。

    各管理エージェントをドリルダウンして詳細な情報を表示するには、数値をクリックします。


    注意:

    この問題を解決するには、次の手順を実行します。
    1. inventory.xmlファイルのこれらの管理エージェントのエントリを確認します。

      inventory.xmlファイルは、oraInventoryディレクトリ(中央インベントリ)にあります。oraInventoryディレクトリの場所は、サイレント・モードでのインストーラの起動時に渡すoraInst.locファイルに示されています。エントリに正しい構文が使用されていることを確認します。

    2. 次のいずれかの手順でホスト構成をリフレッシュします。

      (a) ホストのホームページに移動します。「Configuration」タブをクリックします。「構成」ページで、「リフレッシュ」をクリックします。

      (b) 「デプロイ」ページに移動します。「構成」セクションで「ホスト構成のリフレッシュ」をクリックします。

      ステップ2(a)またはステップ2(b)に失敗した場合、管理エージェント・ホームから次のコマンドを実行します。

      $<AGENT_HOME>/bin/emctl control agent runCollection

    3. Enterprise Manager 12gアップグレード・コンソールのエージェント・リストをリフレッシュします。

      アップグレード・コンソールに移動します。エージェントのアップグレード・ステータス・セクションでエージェントおよびターゲット・リストのリフレッシュをクリックします。


Oracle Management Agentのアップグレード性のステータスの確認

管理エージェントのアップグレード性のステータスを確認するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード前のステップ」セクションの表からソフトウェアの管理をクリックします。

  4. ソフトウェアの管理ページで、エージェントのアップグレード性の円グラフを表示します。円グラフは、次の情報を図で表示します。

    • 完全にアップグレード可能 -- 管理エージェント・ソフトウェアおよびすべての関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアを使用できるので完全にアップグレードできる管理エージェントの数。

    • 欠落しているプラグイン・ソフトウェア - 管理エージェント・ソフトウェアおよび少数の関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアのみを使用できるので部分的にアップグレードできる管理エージェントの数。一部の管理プラグイン・ソフトウェアがアップグレードしたEnterprise Managerシステムで欠落しているか、サポートされていません。

    • 欠落しているエージェント・ソフトウェア - 管理エージェント・ソフトウェアを使用できないのでアップグレードできない管理エージェントの数。関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアを使用できる場合がありますが、コア管理エージェント・ソフトウェアは使用できません。

    • サポートされていません - Oracle Management Agent 12cが特定のプラットフォーム向けにリリースされていないのでアップグレードされたEnterprise Managerシステムでサポートされない管理エージェントの数。これらの管理エージェントで監視されるターゲットは、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できなくなります。

ターゲットのアップグレード性のステータスの確認

ターゲットのアップグレード性のステータスを確認するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページで、次のいずれかを実行します。

    • 「その他のリンク」セクションで、ターゲットのアップグレード性のステータスをクリックします。

      ターゲットのアップグレード性のステータス・ページで、検索機能を使用して、アップグレードしたEnterprise Managerシステムの監視の有無を指定できるターゲットを検索および識別します。

      たとえば、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットをリストするには、「アップグレード・ステータス」リストからアップグレード不可を選択します。同様に、監視できるターゲットをリストするには、「アップグレード可能」を選択します。

    • 「アップグレード前のステップ」セクションの表からソフトウェアの管理をクリックします。

      ソフトウェアの管理ページで、ターゲットのアップグレード性の円グラフを表示します。円グラフは、次の情報を図で表示します。

      • アップグレード可能 - 管理エージェント・ソフトウェアおよび関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアを使用できるのでアップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できるターゲットの数。

      • 欠落しているエージェント/プラグイン・ソフトウェア - 管理エージェント・ソフトウェアまたは関連付けられた管理プラグイン・ソフトウェアが欠落しているのでアップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットの数。

      • サポートされていません: Oracle Management Agent 12cがターゲットを実行しているプラットフォーム向けにリリースされていないか、それらのターゲットの管理プラグインがアップグレード後のEnterprise Managerシステムでサポートされていないので、アップグレード後のEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットの数。

      • 動作保証されていないプラグイン・ソフトウェア - 管理プラグインが動作保証されていないので、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットの数。

問題のあるOracle Management Agentの識別

欠落しているホスト・ターゲット、複数のホスト・ターゲットの関連付け、使用不可状態、無効なインベントリなどの技術的な問題のためにアップグレードできない管理エージェントが存在する場合があります。

このような問題のある管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、問題のあるエージェントをクリックします。

  4. 問題のあるエージェント・ページで、アップグレードできない管理エージェントを表示します。

    • 特定の管理エージェントを検索するには、管理エージェントの名前を「エージェント名」フィールドに入力し、「検索」をクリックします。

    • 特定の技術的な理由に基づいて管理エージェントをフィルタ処理するには、「理由」リストから次の理由のいずれかを選択して、「検索」をクリックします。

      • 欠落しているリポジトリ・インベントリ - 中央インベントリ(oraInventory)に登録されていない管理エージェントをリストします。

      • 複数のホスト・ターゲット - 複数のホストに関連付けられているか、複数のホストを監視している管理エージェントをリストします。

      • エージェント使用不可 - 停止している管理エージェントをリストします。

      • 欠落しているホスト・ターゲット - ホストがEnterprise Manager Grid Controlコンソールで検出および監視されない管理エージェントをリストします。管理エージェント自体が監視される場合がありますが、なんらかの理由でホストが監視されない可能性があります。

      • すべて - 「理由」リストにリストされている1つ以上の問題が発生しているすべての管理エージェントをリストします。

再構成が必要な管理エージェントの識別

次のいずれかの理由により、管理エージェントの再構成が必要な場合があります。

再構成が必要な管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、「再構成が必要なエージェント」をクリックします。

  4. 「再構成が必要なエージェント」ページに、再構成が必要な管理エージェントが表示されます。表には、管理エージェントのリストのみでなく、次の再構成の理由も表示されます。

    • OMSホストおよびポートの不一致

      管理エージェントのデプロイに使用したOMSホストおよびポートが、他の管理エージェントのデプロイに使用したOMSホストおよびポートと一致しないことを示します。この問題を解決するには、「新規Enterprise Managerシステムのホストとポートの識別」ページにアクセスしてOMSホストおよびポートを修正し、この管理エージェントを再度デプロイします。

    • ターゲットの削除または追加

      この管理エージェントで監視する1つ以上のターゲットを削除したか、この管理エージェントで監視する新しいターゲットを追加したことを示します。この問題を解決するには、新しい構成が有効になるようにこの管理エージェントを再構成します。

    • プラグイン・バージョンの不一致

      この管理エージェントとともにデプロイしたプラグインのバージョンが、他の管理エージェントとともにデプロイしたプラグインのバージョンと異なることを示します。この問題を解決するには、この管理エージェントを正しいプラグインのバージョンとともに再度デプロイします。