G 中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動

Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース2 (12.1.0.2)または12cリリース3 (12.1.0.3)を12cリリース4 (12.1.0.4)にアップグレードし、中央エージェント(すなわち、OMSホストにデプロイされている管理エージェント)を12.1.0.4にアップグレードする場合、アップグレードされた中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが古いOracleミドルウェア・ホーム内に存在する場合があります。この付録では、12.1.0.4の中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリをOracleミドルウェア・ホーム外に移動する方法について説明します。

中央エージェントが12.1.0.1から12.1.0.2または12.1.0.3へアップグレードされてから12.1.0.4へとアップグレードされた場合、中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリはOracleミドルウェア・ホーム内に存在することになり、別の場所への移動を選択できます。ただし、リリース12.1.0.2または12.1.0.3の中央エージェントが新規にインストールされたか、または(12.1.0.3の中央エージェントの場合で) 12.1.0.2からアップグレードされてから12.1.0.4にアップグレードされた場合、中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリはデフォルトでOracleミドルウェア・ホームの外に存在します。中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリをOracleミドルウェア・ホーム外に移動できるのは1回のみであることに注意してください。中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリがOracleミドルウェア・ホームの外に移動されると、以降のアップグレード後にも同じ場所に存在し続けます。

中央エージェントが(12.1.0.1から) 12.1.0.2、または(12.1.0.1または12.1.0.2から) 12.1.0.3へアップグレードされている場合で、中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリをOracleミドルウェア・ホーム外に移動しようとする場合は、My Oracle Supportのノート1520010.1で説明されている手順に従ってください。

12.1.0.4の中央エージェント(当初はリリース12.1.0.1だったものが12.1.0.2または12.1.0.3にアップグレードされ、最終的に12.1.0.4にアップグレードされたもの)のエージェント・ベース・ディレクトリをOracleミドルウェア・ホーム外の場所に移動しようとする場合、次の手順に従います。

重要:

エージェント・ベース・ディレクトリの移動は、中央エージェントにのみ推奨されます。他の管理エージェントには推奨されません。
エージェント・ベース・ディレクトリの移動は、Microsoft Windowsで実行されているホストではサポートされていません。

$OLD_AGENT_HOME環境変数を、次の現在の管理エージェント・ホーム(Oracleミドルウェア・ホーム内にある)の場所に設定します。
```
export OLD_AGENT_HOME=<location_of_current_agent_home>
```
たとえば、export OLD_AGENT_HOME=/u01/app/oracle/Middleware/agent/core/12.1.0.4.0/を実行します。
中央エージェントのベース・ディレクトリに存在するbackup*ディレクトリを削除します。複数のbackup*ディレクトリが中央エージェントのベース・ディレクトリに存在する場合、これらをすべて削除します。
現在の管理エージェント・ホームから次のコマンドを実行して、エージェント・ベース・ディレクトリを移行します。
```
$OLD_AGENT_HOME/perl/bin/perl $OLD_AGENT_HOME/sysman/install/AgentMigrate.pl -oldAgentBaseDir <current_location_of_agent_base_dir> -newAgentBaseDir <new_location_of_agent_base_dir> -oldOracleHome <current_location_of_agent_home> -newOracleHome <new_location_of_agent_home> -agentInstanceHome <current_location_of_agent_instance_home>
```
-oldAgentBaseDirで、エージェント・ベース・ディレクトリの現在の場所を指定します。

-newAgentBaseDirで、エージェント・ベース・ディレクトリの移行先を指定します。

-oldOracleHomeで、管理エージェント・ホームの現在の場所を指定します。

-newOracleHomeで、管理エージェント・ホームの移行先を指定します。

-agentInstanceHomeで、管理エージェント・インスタンス・ホームの現在の場所を指定します。

たとえば、中央エージェントのベース・ディレクトリを/u01/app/oracle/Middleware/agent/core/12.1.0.4.0から/u01/app/oracle/agent/core/12.1.0.4.0,へ移動する場合、次のコマンドを実行します。
```
/u01/app/oracle/Middleware/agent/core/12.1.0.4.0/perl/bin/perl $OLD_AGENT_HOME/install/AgentMigrate.pl -oldAgentBaseDir /u01/app/oracle/Middleware/agent -newAgentBaseDir /u01/app/oracle/agent -oldOracleHome /u01/app/oracle/Middleware/agent/core/12.1.0.4.0 -newOracleHome /u01/app/oracle/agent/core/12.1.0.4.0 -agentInstanceHome /u01/app/oracle/Middleware/agent/agent_inst
```
中央エージェントのベース・ディレクトリの移動後に、古い管理エージェント・ホームを削除するように要求されます。
Cloud Controlコンソールに切り替えます。Cloud Controlで次の手順を実行して、移行が正常に完了したかどうかを確認します。
1. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。中央エージェントのターゲットを選択します。「管理エージェント」ホームページの「サマリー」セクションで、Oracleホームのパスおよびエージェントの状態ディレクトリのパスを確認します。これらのパスの両方が新しい場所を示していることを確認します。
2. 中央エージェントによって監視されているターゲットのホームページにアクセスします。これらのターゲットのステータスをチェックします。これらが稼働し実行中であることを確認します。
コマンド・プロンプトに戻ります。古い管理エージェントのホームを削除しようとしていることを確認します。