ナビゲーションリンクをスキップ | |
印刷ビューの終了 | |
Oracle Solaris 11 ソフトウェアパッケージの追加および更新 Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
pkg install コマンドは、現在インストールされていないパッケージをインストールし、すでにインストールされているパッケージを更新します。pkg install コマンドには 1 つ以上のパッケージ名を指定する必要があります。
pkg update コマンドは、インストール済みのパッケージを更新します。pkg update コマンドにまだインストールされていないパッケージを指定すると、システムはそのパッケージをインストールしません。pkg update コマンドには、すでにインストールされているパッケージの名前を 0 個以上指定します。パッケージ名を指定しないと、イメージにインストールされているすべてのパッケージが更新されます。
インストールおよび更新時に、preserve 属性と overlay 属性を持つファイルがどのように処理されるかについては、pkg(5) のマニュアルページの file アクションのそれぞれの属性を参照してください。
パッケージをインストール、更新、またはアンインストールするか、ファイルを元に戻した場合に、新しい BE またはバックアップ BE が作成されることがあります。BE に関するイメージポリシーの制約内で、下に示すオプションを使用して、新しい BE とバックアップ BE の作成を制御できます。新しい BE とバックアップ BE について、および BE に関するイメージポリシーの設定方法については、「ブート環境ポリシーイメージのプロパティー」を参照してください。
BE オプションを使用して、新しい BE またはバックアップ BE を作成するかどうかを強制したり、BE にカスタム名を指定したり、新しい BE をアクティブにしないように指定したりします。
BE が作成される場合に、それを次回ブート時にアクティブ BE として設定しません。アクティブ BE を表示および変更するには、beadm(1M) コマンドを使用します。
バックアップ BE を作成しません。
新しい BE が作成されない場合に、バックアップ BE を作成します。このオプションを指定しないと、イメージポリシーに基づいてバックアップ BE が作成されます。バックアップ BE が自動的に作成される状況の説明については、「ブート環境ポリシーイメージのプロパティー」を参照してください。
バックアップ BE が作成される場合に、デフォルトの名前ではなく、name という名前を付けます。--backup-be-name を使用すると --require-backup-be が暗黙的に指定されます。
新しい BE を作成しません。新しい BE が必要な場合、インストール、更新、アンインストール、または元に戻す操作は実行されません。
新しい BE を作成します。このオプションを指定しないと、イメージポリシーに基づいて BE が作成されます。BE が自動的に作成される状況の説明については、「ブート環境ポリシーイメージのプロパティー」を参照してください。このオプションを --require-backup-be と組み合わせることはできません。
BE が作成される場合に、デフォルトの名前ではなく、name という名前を付けます。--be-name の使用は、暗黙的に --require-new-be を示します。
デフォルトで、パッケージを提供した発行元の検索順序で先頭の発行元から、イメージの残りの部分と互換性のあるパッケージの最新バージョンがインストールされます。
パッケージがすでにインストールされている場合は、現在インストールされているバージョンを提供した発行元から、残りのイメージと互換性のある最新バージョンのパッケージをインストールすることによってパッケージが更新されます。
イメージで複数の発行元が有効になっている場合は、発行元のスティッキネスと検索順序を設定したり、またはパッケージ FMRI で発行元を指定したりすることによって、パッケージを提供する発行元を制御できます。また、インストールするバージョンをパッケージ FMRI で指定することもできます。パッケージ FMRI の説明については、「障害管理リソース識別子」を参照してください。発行元のスティッキネスと検索順序の設定については、「発行元の構成」を参照してください。
/usr/bin/pkg install [-nvq] [-g path_or_uri ...] [--accept] [--licenses] [--no-index] [--no-refresh] [--no-be-activate] [--no-backup-be | --require-backup-be] [--backup-be-name name] [--deny-new-be | --require-new-be] [--be-name name] [--reject pkg_fmri_pattern ...] pkg_fmri_pattern ...
特定の発行元からのパッケージをインストールするには、pkg_fmri_pattern に発行元名を指定します。次の例では、isv.com が発行元の名前です。
# pkg install pkg://isv.com/developer/isvtool
パッケージの特定のバージョンをインストールするには、pkg_fmri_pattern にバージョン情報を指定します。
# pkg list -avH vim pkg://solaris/editor/vim@7.3.254,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T002716Z --- # pkg install vim@7.3.254,5.11-0.174
パッケージの最新バージョンを明示的に要求するには、pkg_fmri_pattern のバージョン部分に latest を使用します。
# pkg install vim@latest
指定したパッケージリポジトリまたはパッケージアーカイブを、パッケージデータの取得元になるイメージ内のソースのリストに一時的に追加するには、-g オプションを使用します。install または update の実行後に、発行元によって提供され、イメージ内に見つからないパッケージがある場合は、起点なしでイメージ構成に追加されます。
更新またはインストールされるパッケージのライセンス条項に同意することを示す場合は、--accept オプションを使用します。このオプションを指定しないと、パッケージのライセンスに同意が必要になった場合、インストール操作は失敗します。この操作の一環としてインストールまたは更新されるパッケージのすべてのライセンスを表示するには、--licenses オプションを使用します。
--no-index オプションを指定すると、操作の正常終了後に、検索インデックスが更新されません。このオプションを指定すると、多数のパッケージをインストールする場合に、いくらか時間を節約できます。すべての install、update、および uninstall 操作を完了したら、pkg refresh を使用して、使用可能なパッケージのリストと、指定された各発行元の発行元メタデータを更新できます。発行元を指定しない場合、すべての発行元を対象に更新が実行されます。
-no-refresh オプションを指定した場合、使用可能なパッケージやその他のメタデータの最新のリストを取得するために、イメージの発行元のリポジトリに接続しません。
新しい BE は指定したインストール、アンインストール、または更新の変更が適用された現在の BE のクローンになります。現在の BE は変更されません。システムは自動的に再起動されません。システムの次回の再ブート時に、新しい BE がデフォルトのブート選択肢になります。現在の BE も引き続きブートに使用できます。
--no-be-activate オプションを指定した場合、次回のリブート時に、新しい BE がデフォルトのブート選択肢になりません。
新しい BE を強制的に作成するか、新しい BE にわかりやすい名前を付ける場合は、--be-name オプションを使用します。
# pkg install --be-name s11amp group/feature/amp Packages to install: 8 Create boot environment: Yes Create backup boot environment: No DOWNLOAD PKGS FILES XFER (MB) Completed 8/8 640/640 70.9/70.9 PHASE ACTIONS Install Phase 942/942 PHASE ITEMS Package State Update Phase 8/8 Image State Update Phase 2/2 PHASE ITEMS Reading Existing Index 8/8 Indexing Packages 8/8 A clone of solaris-174 exists and has been updated and activated. On the next boot the Boot Environment s11amp will be mounted on '/'. Reboot when ready to switch to this updated BE. # pkg list group/feature/amp pkg list: no packages matching 'group/feature/amp' installed
pkg list コマンドは、現在の BE に group/feature/amp パッケージがインストールされていないため、group/feature/amp パッケージがインストールされていないことを報告します。group/feature/amp パッケージは新しい s11amp BE にインストールされます。
beadm list コマンドを使用して、システムに s11amp という新しいアクティブな BE があることを確認します。「N」BE は現在ブートしており、「R」BE はリブート時のデフォルトです。リブート時のデフォルトの BE を変更するには、beadm activate コマンドを使用します。
# beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- s11amp R - 20.75G static 2011-09-23 13:58 solaris - - 44.81M static 2010-11-07 17:45 solaris-151a - - 158.12M static 2010-11-12 14:37 solaris-174 N / 30.04M static 2011-09-02 12:38
新しい BE に group/feature/amp パッケージがインストールされていることを確認します。I 列の「i」は group/feature/amp パッケージがインストールされていることを示します。
# beadm mount s11amp /mnt # pkg -R /mnt list group/feature/amp NAME (PUBLISHER) VERSION IFO group/feature/amp 0.5.11-0.174.0.0.0.0.2559 i--
s11amp BE を必ずアンマウントしてください。
# beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- s11amp R /mnt 20.75G static 2011-09-23 13:58 solaris - - 44.81M static 2010-11-07 17:45 solaris-151a - - 158.12M static 2010-11-12 14:37 solaris-174 N / 30.05M static 2011-09-02 12:38 # beadm unmount s11amp # beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- s11amp R - 20.75G static 2011-09-23 13:58 solaris - - 44.81M static 2010-11-07 17:45 solaris-151a - - 158.12M static 2010-11-12 14:37 solaris-174 N / 30.06M static 2011-09-02 12:38
指定した pkg_fmri_pattern に一致する名前を持つパッケージをインストールしないようにする場合は、pkg install コマンドの --reject オプションを使用します。一致するパッケージがすでにインストールされている場合、それらはこの操作の一環として削除されます。グループ依存関係のターゲットである拒否対象パッケージは回避リストに登録されます。回避リストについては、「回避するパッケージのマーキング」を参照してください。
# pkg install -nv --reject cvs developer-gnu
install または update サブコマンドを使用して、インストールされているパッケージを、現在インストールされているバージョンを提供した発行元から、残りのイメージと互換性のあるパッケージの最新バージョンに更新できます。まだインストールされていないパッケージが意図せずにインストールされることを避けるには、pkg update コマンドを使用して、パッケージを更新します。
イメージで複数の発行元が有効になっている場合は、発行元のスティッキネスと検索順序を設定したり、またはパッケージ FMRI で発行元を指定したりすることによって、パッケージを提供する発行元を制御できます。また、インストールするバージョンをパッケージ FMRI で指定することもできます。パッケージ FMRI の説明については、「障害管理リソース識別子」を参照してください。発行元のスティッキネスと検索順序の設定については、「発行元の構成」を参照してください。
/usr/bin/pkg update [-fnvq] [-g path_or_uri ...] [--accept] [--licenses] [--no-index] [--no-refresh] [--no-be-activate] [--no-backup-be | --require-backup-be] [--backup-be-name name] [--deny-new-be | --require-new-be] [--be-name name] [--reject pkg_fmri_pattern ...] [pkg_fmri_pattern ...]
パッケージの最新バージョンを明示的に要求するには、pkg_fmri_pattern のバージョン部分に latest を使用します。
# pkg update vim@latest
現在インストールされているバージョンより古いパッケージバージョンを指定して、インプレースダウングレードを実行できます。保持される構成ファイルのうち、ダウングレードされるパッケージの一部であり、元のバージョンがインストールされたあとに変更されたファイルは、拡張子 .update を使用して名前が変更されます。どのファイルを保持するかをパッケージシステムが決定する方法と、パッケージのアップグレード中にこれらのファイルが保持されるしくみについては、pkg(5) のマニュアルページのファイルアクションに関する項目を参照してください。
指定したパッケージリポジトリまたはパッケージアーカイブを、パッケージデータの取得元になるイメージ内のソースのリストに一時的に追加するには、-g オプションを使用します。install または update の実行後に、発行元によって提供され、イメージ内に見つからないパッケージがある場合は、起点なしでイメージ構成に追加されます。
更新されるパッケージのライセンス条項に同意することを示す場合は、--accept オプションを使用します。このオプションを指定しないと、パッケージのライセンスに同意が必要になった場合、更新操作は失敗します。この操作の一環として更新されるパッケージのすべてのライセンスを表示するには、--licenses オプションを使用します。
--no-index オプションを指定すると、操作の正常終了後に、検索インデックスが更新されません。このオプションを指定すると、多数のパッケージをインストールする場合に、いくらか時間を節約できます。すべての install、update、および uninstall 操作を完了したら、pkg refresh を使用して、使用可能なパッケージのリストと、指定された各発行元の発行元メタデータを更新できます。発行元を指定しない場合、すべての発行元を対象に更新が実行されます。
pkg update コマンドを pkg-fmri を指定しないで使用するか、指定した pkg-fmri がアスタリスク文字 (*) である場合、使用可能な更新があるインストールされたすべてのパッケージが更新されます。使用可能な更新があるパッケージのリストを表示するには、pkg list -u コマンドを使用します。インストールされているすべてのパッケージを更新する場合に、-f オプションを指定すると、クライアントの最新状態チェックが実行されません。