ナビゲーションリンクをスキップ | |
印刷ビューの終了 | |
![]() |
Oracle Solaris の管理: ZFS ファイルシステム Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris ZFS ファイルシステム (概要)
3. Oracle Solaris ZFS ファイルシステムと従来のファイルシステムの相違点
4. Oracle Solaris ZFS ストレージプールの管理
6. Oracle Solaris ZFS ファイルシステムの管理
7. Oracle Solaris ZFS のスナップショットとクローンの操作
8. ACL および属性を使用した Oracle Solaris ZFS ファイルの保護
10. Oracle Solaris ZFS の高度なトピック
11. Oracle Solaris ZFS のトラブルシューティングとプールの回復
13. 推奨の Oracle Solaris ZFS プラクティス
デバイスを開けない場合には、zpool status の出力に UNAVAIL ステータスが表示されます。この状態は、プールにはじめてアクセスしたときにデバイスを開けなかったか、またはそのデバイスがそれ以降使用できない状態であることを示しています。このデバイスが原因で、最上位レベルの仮想デバイスが使用できない場合、そのプールの内容にはアクセスできません。または、プールの耐障害性が危殆化している可能性があります。どちらの場合でも、通常の動作に戻すために必要な操作は、そのデバイスをシステムに再接続することだけです。
たとえば、デバイス障害が発生したあとに、 fmd から次のようなメッセージが表示される場合があります。
SUNW-MSG-ID: ZFS-8000-FD, TYPE: Fault, VER: 1, SEVERITY: Major EVENT-TIME: Thu Jun 24 10:42:36 PDT 2010 PLATFORM: SUNW,Sun-Fire-T200, CSN: -, HOSTNAME: daleks SOURCE: zfs-diagnosis, REV: 1.0 EVENT-ID: a1fb66d0-cc51-cd14-a835-961c15696fcb DESC: The number of I/O errors associated with a ZFS device exceeded acceptable levels. Refer to http://sun.com/msg/ZFS-8000-FD for more information. AUTO-RESPONSE: The device has been offlined and marked as faulted. An attempt will be made to activate a hot spare if available. IMPACT: Fault tolerance of the pool may be compromised. REC-ACTION: Run 'zpool status -x' and replace the bad device.
デバイスの問題と解決策についてより詳細な情報を表示するには、zpool status -x コマンドを使用します。例:
# zpool status -x pool: tank state: DEGRADED status: One or more devices could not be opened. Sufficient replicas exist for the pool to continue functioning in a degraded state. action: Attach the missing device and online it using 'zpool online'. see: http://www.sun.com/msg/ZFS-8000-2Q scan: scrub repaired 0 in 0h0m with 0 errors on Tue Sep 27 16:59:07 2011 config: NAME STATE READ WRITE CKSUM tank DEGRADED 0 0 0 mirror-0 DEGRADED 0 0 0 c2t2d0 ONLINE 0 0 0 c2t1d0 UNAVAIL 0 0 0 cannot open errors: No known data errors
この出力から、見つからない c2t1d0 デバイスが機能していないことを確認できます。デバイスで障害が発生していると判断した場合は、デバイスを置き換えます。
必要に応じて、zpool online コマンドを使用して、置き換えたデバイスをオンラインにします。例:
# zpool online tank c2t1d0
fmadm faulty の出力でデバイスエラーが特定された場合にデバイスが交換されていることを FMA に知らせます。例:
# fmadm faulty --------------- ------------------------------------ -------------- --------- TIME EVENT-ID MSG-ID SEVERITY --------------- ------------------------------------ -------------- --------- Sep 27 16:58:50 e6bb52c3-5fe0-41a1-9ccc-c2f8a6b56100 ZFS-8000-D3 Major Host : t2k-brm-10 Platform : SUNW,Sun-Fire-T200 Chassis_id : Product_sn : Fault class : fault.fs.zfs.device Affects : zfs://pool=tank/vdev=c75a8336cda03110 faulted and taken out of service Problem in : zfs://pool=tank/vdev=c75a8336cda03110 faulted and taken out of service Description : A ZFS device failed. Refer to http://sun.com/msg/ZFS-8000-D3 for more information. Response : No automated response will occur. Impact : Fault tolerance of the pool may be compromised. Action : Run 'zpool status -x' and replace the bad device. # fmadm repair zfs://pool=tank/vdev=c75a8336cda03110
最後のステップでは、デバイスを置き換えたプールの健全性を確認します。例:
# zpool status -x tank pool 'tank' is healthy
見つからないデバイスを再接続するための正確な手順は、そのデバイスごとに異なります。デバイスがネットワークに接続されているドライブの場合は、ネットワークへの接続を復元するべきです。デバイスが USB デバイスなどのリムーバブルメディアである場合は、システムに再接続するべきです。デバイスがローカルディスクである場合は、コントローラに障害が発生していたために、デバイスがシステムから見えない状態になっていた可能性があります。この場合は、コントローラを置き換えれば、ディスクが再び使用できる状態になるはずです。ハードウェアの種類と構成によっては、ほかの問題が存在する可能性もあります。ドライブに障害が発生してシステムから認識されなくなった場合には、デバイスが損傷していると見なすべきです。「破損したデバイスを交換または修復する」の手順に従ってください。
デバイスをシステムに再接続したあとも、デバイスが使用できるようになったことが自動的に検出されないこともあります。プールでそれまで障害が発生した場合、または接続手続きの一部としてシステムがリブートされた場合には、プールを開こうとするときにすべてのデバイスが自動的に再スキャンされます。システムの稼働中にプールの機能が低下したのでデバイスを置き換えた場合には、デバイスが使用できるようになって再度開ける状態になったことを、zpool online コマンドを使って ZFS に通知する必要があります。次に例を示します。
# zpool online tank c0t1d0
デバイスをオンラインする方法の詳細については、「デバイスをオンラインにする」を参照してください。