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Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
iSCSI ターゲット用のターゲットポータルグループを作成する方法
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iSCSI ベースのストレージネットワークにおける認証の構成
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RADIUS サーバーを iSCSI ターゲット用に構成する方法
RADIUS サーバーを iSCSI イニシエータ用に構成する方法
Oracle Solaris iSCSI と RADIUS サーバーに関するエラーメッセージ
Oracle Solaris での iSCSI マルチパスデバイスの設定
iSCSI イニシエータと iSCSI ターゲットのパラメータの変更
iSCSI イニシエータと iSCSI ターゲットのパラメータを変更する方法
ローカルシステム上で iSCSI デバイスまたは iSCSI ディスクが利用できない
iSCSI デバイスまたは iSCSI ディスクが利用できない問題の障害追跡を行う方法
15. Oracle Solaris Internet Storage Name Service (iSNS) の構成と管理
iSCSI は Internet SCSI (Small Computer System Interface) の略語であり、データストレージサブシステムを結合するための、インターネットプロトコル (IP) ベースのストレージネットワーキング標準です。
iSCSI プロトコルを使用すると、SCSI コマンドが IP ネットワーク経由で転送されるため、ユーザーはあたかもブロックデバイスがローカルシステムに接続されているかのようにネットワーク経由でブロックデバイスにアクセスできます。COMSTAR を使用すると、これらの iSCSI ターゲットデバイスの管理が簡単になります。
COMSTAR は STMF (SCSI Target Mode Framework) を利用して、次のコンポーネントを備えるターゲットストレージデバイスを管理します。
ポートプロバイダ (またはプラグイン) – ファイバチャネル (FC) や iSCSI などのプロトコルを実装します。
論理ユニットプロバイダ – ディスクやテープデバイスなどのさまざまな SCSI デバイスをエミュレートします。
libstmf 管理ライブラリ – COMSTAR 管理インタフェースを提供します。iSCSI 機能を実装するモジュールが、ベースとなるトランスポートと直接対話処理を行うことはありません。同様に、トランスポートプロトコルを実装するモジュールは、転送中のパケットに内在する SCSI レベルの機能を認識しません。トランスポートの例に、ファイバチャネルと iSCSI があります。このフレームワークにより、SCSI コマンドおよび関連するリソースの実行とクリーンアップが分離されます。この分離により、SCSI またはトランスポートモジュールを記述するタスクが簡略化されます。
これらの機能の管理に、次のコマンドを使用します。
itadm コマンドは、SCSI ターゲットモードフレームワーク内部の iSCSI (Internet SCSI) ノードを管理します。
stmfadm コマンドは、SCSI ターゲットモードフレームワーク内部の論理ユニットを構成します。
srptadm コマンドは、SCSI ターゲットモードフレームワーク内部の SRP (SCSI RDMA Protocol) ターゲットポートを管理します。
既存の TCP/IP ネットワーク内のストレージデバイスを使用する場合は、次の解決方法を利用できます。
iSCSI ブロックデバイスまたはテープ – SCSI コマンドとデータをブロックレベルから IP パケットへと変換します。あるシステムと、テープデバイスやデータベースなどのターゲットデバイスとの間で、ブロックレベルのアクセスが必要になる場合には、ネットワーク内で iSCSI を使用することをお勧めします。ブロックレベルデバイスへのアクセスにはロックがかからないため、iSCSI ターゲットデバイスなどのブロックレベルデバイスに複数のユーザーやシステムがアクセスできます。
NFS – ファイルデータを IP 経由で転送します。ネットワーク内で NFS を使用する利点は、ファイルデータを複数のシステム間で共有できることにあります。NFS 環境で利用可能なデータに多数のユーザーがアクセスする場合、必要に応じてファイルデータへのアクセスにロックがかかります。
Oracle Solaris で iSCSI ターゲットおよびイニシエータを使用する利点を次に示します。
iSCSI プロトコルは、既存の Ethernet ネットワーク上で動作します。
サポートされている任意のネットワークインタフェースカード (NIC)、Ethernet ハブ、または Ethernet スイッチを使用できます。
1 つの IP ポートから複数の iSCSI ターゲットデバイスを処理できます。
IP ネットワークの既存のインフラストラクチャーや管理ツールを使用できます。
クライアントに接続可能な既存のファイバチャネルデバイスを利用でき、ファイバチャネル HBA の費用がかかりません。また、専用のアレイを持つシステムが、複製されたストレージを Oracle Solaris ZFS または UFS ファイルシステムでエクスポートすることも可能になりました。
このプロトコルは、適切なハードウェアを備えたファイバチャネル SAN (Storage Area Network) 環境または iSCSI SAN 環境への接続に使用できます。
Oracle Solaris での iSCSI イニシエータソフトウェア使用時の現時点における制限や制約を、次に示します。
SLP を使用する iSCSI デバイスは、現時点ではサポートされていません。
iSCSI ターゲットをダンプデバイスとして構成することはできません。
既存のネットワーク経由で大量のデータを転送すると、パフォーマンスに影響する可能性があります。
Oracle Solaris ストレージソフトウェアおよびデバイス
ストレージデバイスを提供するシステム用の group/feature/storage-server ソフトウェアパッケージ
サポートされている任意の NIC